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1. WO2004044108 - 潤滑油組成物および内燃機関用潤滑油

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[ JA ]
明細書

潤滑油組成物および内燃機関用潤滑油

技術分野

本発明は、特定のエチレン 'プロピレン共重体を潤滑油粘度改良剤として含 有する潤滑油組成物およぴ該組成物を含有する内燃機関用潤滑油に関する。 背景技術

石油製品は一般に温度が変わると粘度が大きく変化する、いわゆる粘度の温 度依存性を有している。例えば、自動車等に用いられる潤滑油等では粘度の温 度依存性が小さいことが好ましい。そこで潤滑油には、粘度の温度依存性を小 さくする目的で、潤滑油基剤に可溶な、ある種のポリマーが粘度指数向上剤と して用いられている。近年では、このような粘度指数向上剤としてエチレン · α—ォレフィン共重合体が広く用いられており、潤滑油の性能を更に改善する ためエチレン . α—ォレフィン共重合体について種々の改良がなされている (国際公開第 WO 0 0 / 3 4 4 2 0号パンフレツト参照)。

粘度指数向上剤は、一般に潤滑油が高温時に適正な粘度を保持するために用 いられるが、最近では、エンジン油に代表されるように、品質規格の高度化が 進む中で、特に低温時の粘度上昇も低く抑えるような(低温特性に優れる)粘 度指数向上剤用のポリマーが求められている。潤滑油用途において、より優れ た低温特性を得るためには、ポリマー濃度をできるだけ低く抑えることが有効 であり、また、経済性の面でも有利であることなどから、できるだけ高分子量 のポリマーを用いる方法が知られている。しかしながら、分子量を高くして添 加量を減らすと、せん断安定性が悪化するという問題がある。

また、一般の潤滑油には、パラフィン系鉱油が用いられており、このパラフ イン系鉱油は、 1〜5 %のパラフィンワックス成分を含有している。このパラ フィンワックスは低温時に板状結晶を形成し、さらに油分を吸蔵して三次元的 網目構造となり、潤滑油全体の流動性を著しく低下させる。流動点降下剤は、 この板状結晶を不定形化させて流動性を改善させるために併用される。しかし ながら、流動点降下剤の効果は潤滑油基剤の種類により大きく異なるため、各 基剤に適したものを選択する必要がある。

自動車用 ·産業用のエンジン油、ギヤ一油(A T Fを含む)、油圧油などの 用途では、新規格設定に伴う要求性能の高度化および環境規制強化に対応する ため、従来から潤滑油基剤として広く使用されているグループ一( i ) オイル に代わり、グループ一(i i) または(i i i) オイルのような高度に精製された 潤滑油基剤の使用率が高まっている。特にエンジン油用途では、主要規格項目 の一つであるミニロータリー低温粘度(オイルのポンビング特性のパラメータ 一)の上昇が大きな問題となっている。本発明者らは、高分子量のエチレン · α一才レフイン共重合体は、低温特性および経済性の優れた潤滑油の粘度指数 向上剤として好適であるが、分子量が高くなり過ぎると潤滑油基剤への溶解性 が低下し、低温特性が悪化する傾向があること、および高度に精製された潤滑 油基剤を使用すると高分子量エチレン · ひ一才レフィン共重合体の溶解性が更 に低下する傾向にあることを見出した。

本発明者らは、このような状況において鋭意研究の結果、エチレン含量、分 子量、分子量分布、融点が特定の範囲にあるエチレン · プロピレン共重合体で ある粘度指数向上剤と、必要に応じて流動点降下剤を使用することにより、上 記のような問題を解決することを見出して、本発明を完成するに至った。

すなわち、本発明は、自動車用 ·産業用エンジン油、ギヤ一油、ショックァ ブソーバー油、油圧油などとして低温粘度特性および増粘性に優れた潤滑油組 成物および該組成物からなる内燃機関用潤滑油を提供することを目的としてい

る。

発明の開示

本発明に係る潤滑油組成物(AA) は、 1 00°Cにおける動粘度が 1〜 5 0 mm2/s で、かつ粘度指数が 8 0以上の潤滑油基剤(A) 80〜 9 9重量% と、下記(B 1) 〜(B 4) の特性を有するエチレン · プロピレン共重合体 (B) 1〜 20重量%とを含有することを特徴としている;

(B 1 ) エチレン含量が 30〜 7 5重量0 /0の範囲にある

(B 2) 極限粘度 [η] カ 1. 3〜2. 0 (1 1 Zgの範囲にある

(B 3) MwZMnが 2.4以下である

(B 4) D S Cで測定した融点が 30°C以下である。

本発明に係る潤滑油組成物(AA) は、前記潤滑油基剤(A) 力 S、下記(A 1) 〜(A3) の特性を有する鉱物油であるかまたはポリ α—ォレフインであ ることが好ましい;

(A 1) 粘度指数が 80以上である

(Α2) 飽和炭化水素分が 90容量%以上である

(A3) 硫黄分が 0. 0 3重量%以下である。

本発明に係る潤滑油組成物(ΒΒ) は、 1 00°Cにおける動粘度が 1〜 50 mmVs で、かつ粘度指数が 80以上の潤滑油基剤(A) を 92〜 9 9. 8 5 重量0 と、下記(B 1) 〜(B 4) の特徴を有するエチレン ' プロピレン共重 合体 (B) を 0. 1〜 5重量%と、流動点降下剤(C) を 0. 0 5〜3重量%と からなることを特徴としている;

(B 1) エチレン含量が 30〜7 5重量%の範囲にあること

(B 2) 極限粘度 [ 77 ] カ 1. 3〜2. 0 (1 1ノ gの範囲にあること

(B 3) Mw/Mnが 2.4以下であること

(B 4) D S Cで測定した融点が 3 0 °C以下であること

本発明では、前記流動点降下剤(C) I D S Cで測定した融点が一 1 3°C 以下であることが好ましい。

本発明に係る内燃機関用潤滑油は、前記潤滑油組成物(BB) からなること を特徴としている。

発明を実施するための最良の形態

以下、本発明に係る潤滑油組成物および内燃機関用潤滑油について具体的に 説明する。

本発明に係る潤滑油組成物(AA) は、潤滑油基剤(A) と、エチレン 'プ ロピレン共重合体(B) とからなることを特徴とし、潤滑油組成物(BB) は、 潤滑油基剤(A) と、エチレン ·プロピレン共重合体(B) と、流動点降下剤 (C) とからなること特徴としている。

まず、本発明に係る潤滑油組成物に含まれる各成分について説明する。

(潤滑油基剤(A) )

本発明で使用される潤滑油基剤(A) としては、鉱物油、およびポリ一 α— ォレフィン、ポリオールエステル、ジエステル等の合成油が挙げられる。

鉱物油は一般に脱ワックス等の精製工程を経て用いられ、精製の仕方により 幾つかの等級があり、本等級は AP I (米国石油協会)分類で規定される。表 1に各グループに分類される潤滑油基剤の特性を示す。

表 1


*1: ASTM D445 (JIS Κ2283) に準じて測定

*2: ASTM D3238に準じて測定

*3: ASTM D4294 (JIS K2541) に準じて測定

*4:飽和炭化水素分が 9 0 (容量%) 未満でかつ硫黄分が 0. 0 3 (重量%) 未 満または飽和炭化水素分が 9 0 (容量%) 以上でかつ硫黄分が 0. 0 3 (重 量%) を超える鉱物油のグループ(i)に含まれる。

表 1におけるポリ一 α—ォレフインは、炭素数 1 0以上のひーォレフィンを 少なくとも原料モノマーとして重合して得られる炭化水素ポリマーであって、 例えばデセン一 1を重合して得られるポリデセンなどが例示される。

本発明で使用される潤滑油基剤(Α) としての鉱物油は、精製度の高い等級 であるグループ( i ) 〜グループ(iv) が好ましく、すなわち 1 00°Cにおけ る動粘度が 1〜 5 0mm2Zs で、かつ粘度指数が 80以上の鉱物油またはポ リ α—ォレフィンが好ましく、精製度の高い等級であるグループ(ii) または グループ (iii) に属する鉱物油またはグループ(iv) に属するポリ α—ォレ フィンがさらに好ましい。なお、鉱物油は、 20重量%以下の割合で他の鉱物 油、ポリ · α—ォレフィン、ポリオールエステル、ジエステル等の合成油を含 有してもよい。

本発明では、潤滑油基剤(Α) として下記(A 1) 〜(A3) の特性を有す る鉱物油またはポリ α—ォレフインが好ましい。これらの潤滑油基剤の中でも 下記 (A 1) 〜(A3) の特性を有する鉱物油が特に好ましい。

(Al) 粘度指数が 80以上

(A 2) 飽和炭化水素分が 90容量%以上

(A 3 ) 硫黄分が 0.03重量%以下

ここで粘度指数、飽和炭化水素分、硫黄分は以下の方法で測定される。

粘度指数: ASTM D445 (JIS K2283) に準じて測定

飽和炭化水素分: ASTM D3238に準じて測定

硫黄分: ASTM D4294 (JIS K2541) に準じて測定

(エチレン . プロピレン共重合体(B) )

本発明で使用されるエチレン · プロピレン共重合体(B) は、粘度指数改良 用のポリマーである。

エチレン . プロピレン共重合体(B) は、本発明の目的を損なわない範囲で 環状ォレフィン、ポリェンから選ばれる少なくとも 1種のモノマー(以下「他 のモノマー」ということがある)から導かれる繰り返し単位を、例えば、 5重 量%以下、好ましくは 1重量%以下の割合で含有してもよい。

なお、本発明はポリェンを含まないことが 1つの好ましい態様である。この 場合、特に耐熱性に優れている。実質的にエチレンとプロピレンのみからなつ ていることも好ましい。

このようなエチレン . プロピレン共重合体(B) は、下記(B l) 、 (B 2) 、 (B 3) および(B 4) の特性を有している。

(B 1 ) エチレン含量;

エチレン . プロピレン共重合体(B) のエチレン含量は、通常 30〜75重 量%、好ましくは 40〜 60重量%、特に好ましくは 42〜52重量%にある。 エチレン ' プロピレン共重合体(B) のエチレン含量は、「高分子分析ハン ドブック」(日本分化学会、高分子分析研究懇談会編、紀伊国屋書店発行)に 記載の方法に従って 13 C— N M Rで測定される。

エチレン . プロピレン共重合体(B) のエチレン含量が上記範囲内にあると 低温特性と剪断安定性のバランスのとれた性能が得られる。

(B 2) 極限粘度 Cry] (dl/g) ;

エチレン . プロピレン共重合体(B) は、極限粘度 [ 77 ] 力 S1.3〜2.0 d 1 / g、好ましくは1.4〜1. 9 (1 1 §、特に好ましくは1.5〜1.8 (1 1 Z gの範囲にある。

エチレン . プロピレン共重合体(B)'の極限粘度 [ ] は、 1 35°C、デカ リン中で測定される。

極限粘度 [η] が上記範囲内にあるエチレン ' プロピレン共重合体(B) を 含有する潤滑油組成物は、低温特性と増粘性のパランスは特に優れる。また、 極限粘度 [ 77 ] が上記範囲内であれば、特に低温一低せん断速度条件下で極め て低い粘度を有し、潤滑油ポンプのボンビング特性に優れ、低省燃費にも寄与 できる。

(B 3) 分子量分布;

エチレン . プロピレン共重合体(B) は、分子量分布を示す指標である Mw ZMn (Mw :重量平均分子量、 Mn :数平均分子量)が 2.4以下、好まし くは 1〜 2.2の範囲にある。

エチレン . プロピレン共重合体(B) の MwZMnは、 GPC (ゲルパーミ エーシヨンクロマトグラフ)を用い、オルトジクロロベンゼン溶媒で、 140 °Cで測定される。

分子量分布は 2.4を超えると潤滑油のせん断安定性が低下する。

(B 4) 融点(Tm) ;

エチレン . プロピレン共重合体(B) の融点は、 30°C以下、好ましくは 0°C以下、さらに好ましくは一 30°C以下である。

エチレン . プロピレン共重合体(B) の融点は、示差走查型熱量計(D S C) を用いて測定される。具体的には試料約 5 m gをアルミ.パンに詰めて 20 0 °Cまで昇温し、 200 °Cで 5分間保持した後、 1 0 °0ノ分で一 40 °Cまで冷 却し、一 40°Cで 5分保持した後、 10°CZ分で昇温する際の吸熱曲線から求 める。

融点はエチレン · プロピレン共重合体(B) と流動点降下剤(C) との相互 作用の目安で、流動点降下剤(C) の融点(一 5〜+ 10°C) 付近のエチレン シーケンスをできるだけ含まないようにすることが、相互作用を防止するため に重要である。

本発明で使用されるエチレン 'プロピレン共重合体(B) は、バナジウム、 ジルコニウム、チタニウムなどの遷移金属化合物と、有機アルミニウム化合物 (有機アルミニウムォキシ化合物)および Zまたはイオン化イオン性化合物と からなる触媒を使用して、エチレンとプロピレンとを共重合することにより製 造することができる。このようなォレフィン重合用触媒としては、例えば国際 公開第 WO 00/34420号パンフレツトに記載されている。

(流動点降下剤(C) )

本発明で使用される流動点降下剤としては、有機酸エステル基を含有する高 分子化合物が用いられ、有機酸エステル基を含有するビニル重合体が特に好適 に用いられる。有機酸エステル基を含有するビニル重合体としては例えばメタ クリル酸アルキルの(共)重合体、アクリル酸アルキルの(共)重合体、フマ ル酸アルキルの(共)重合体、マレイン酸アルキルの(共)重合体.、アルキル 化ナフタレン等が挙げられる。

このような流動点降下剤(C) は、下記(C 1) の特性を有することが好ま しい。

(C I) 流動点降下剤(C) の融点;

流動点降下剤(C) の融点は、一 1 3°C以下、好ましくは一 1 5°C、さらに 好ましくは一 1 7 °C以下である。

流動点降下剤(C) の融点は、上記エチレン ' プロピレン共重合体(B) の 融点の測定方法と同様の方法により求められる。

上記流動点降下剤(C) はさらに、下記(C 2) の特性を有することが好ま しい。

(C 2) 流動点降下剤(C) の分子量(ポリスチレン換算重量平均分子量: M ) ;

流動点降下剤(C) の重量平均分子量は、 20, 000〜 400, 000、好 ましくは 30, 000〜 300, 000、より好ましくは 40, 000〜 200, 000の範囲にある。

流動点降下剤(C) の重量平均分子量は GP C (ゲルパーミエーシヨンクロ マトグラフィー)を用い、テトラフロロフラン溶媒で、 40°Cで測定される。

(潤滑油組成物(AA) )

本発明に係る潤滑油組成物(AA) は、上記潤滑油基剤(A) と上記ェチレ ン 'プロピレン共重合体(B) とからなり、潤滑油基剤(A) を 80〜9 9重 量0 /0、好ましくは 8 5〜95重量0 /0、エチレン 'プロピレン共重合体(B) を 1〜20重量0 /0、好ましくは 5〜1 5重量%の割合で含有している。ここで (A) と(B) の合計は 1 00重量%である。

このような潤滑油組成物は、温度依存性が小さく低温特性に優れる。この潤 滑油組成物は、そのまま使用することができ、またこの潤滑油組成物にさらに 潤滑油基剤、流動点降下剤などを配合して例えば下記に説明する(BB) のよ

うな潤滑油組成物として、各種の潤滑油用途に使用することもできる。また上 記潤滑油基剤(A) 以外の潤滑油基材などを配合しても良い。また潤滑油組成 物 (AA) にはさらに必要により後述するような流動点降下剤、酸化防止剤、 清浄分散剤、極圧剤、消泡剤、鑌ぴ止め剤、腐食防止剤等の添加剤を適宜配合 することができる。

(潤滑油組成物(BB) )

本発明に係る潤滑油組成物(BB) は、上記潤滑油基剤(A) と、上記ェチ レン .プロピレン共重合体(B) と、上記流動点降下剤(C) とからなり、潤 滑油基剤( A) が 92〜 9 9. 8 5重量%、好ましくは 9 5〜 9 9. 7重量%、 更に好ましくは 9 7〜9 9. 5重量%、エチレン ' プロピレン共重合体(B) が 0. 1〜 5重量%、好ましくは 0. 2〜 3重量%、更に好ましくは 0.4〜 2 重量%、流動点降下剤( C ) 力 S 0. 0 5〜 3重量%、好ましくは 0. 1〜2重 量%、さらに好ましくは 0. 1〜 1重量%の割合で含有されている。なお (A) と(B) と(C) の合計は 1 00重量%である。

潤滑油組成物(AA) に加えられる潤滑油基剤は潤滑油組成物(AA) 中の 潤滑油基剤と同じであっても異なってもよいが、上記(A 1) 〜(A3) の特 性を有するものが好ましい。

このような潤滑油基剤(A) とエチレン ' プロピレン共重合体(B) と流動 点降下剤(C) とからなる潤滑油組成物(BB) は、温度依存性が小さく低温 特性に優れ、特に低温一低せん断速度条件下で低い粘度を有する。

(添加剤)

本発明の潤滑油組成物は、上記潤滑油基剤(A) およびエチレン 'プロピレ ン共重合体(B) 、必要に応じて流動点降下剤(C) からなるものであるが、 必要により酸化防止剤、清浄分散剤、極圧剤、消泡剤、鑌ぴ止め剤、腐食防止 剤等の添加剤を適宜配合することができる。

ここで、酸化防止剤として具体的には、 2, 6—ジー tーブチルー 4メチルフ ェノール等のフエノール系酸化防止剤;ジォクチルジフエニルァミン等のアミ ン系酸化防止剤などが挙げられる。また清浄分散剤としては、カルシウムスル フォネート、メグネシゥムスルフォネート等のスノレフォネート系;フィネー ト;サリチレート;コハク酸ィミド;ベンジルァミンなどが挙げられる。 極圧剤としては、硫化油脂、硫化ォレフィン、スルフィド類、リン酸エステ ル、亜リン酸エステル、リン酸エステルアミン塩、亜リン酸エステルアミン塩 などが挙げられる。

消泡剤としては、ジメチルシロキサン、シリカゲル分散体等のシリコン系消 泡剤;アルコール、エステル系消泡剤などが挙げられる。

鲭止め剤としては、カルボン酸、カルボン酸塩、エステル、リン酸などが挙 げられる。また、腐食防止剤としては、ベンゾトリアゾールとその誘導体、チ ァゾール系化合物などが挙げられる。

(調製方法)

本発明に係る潤滑油組成物(A A) および(B B ) は、従来公知の方法で、 潤滑油基剤(A) にエチレン ' プロピレン共重合体(B ) 、必要に応じて流動 点降下剤 (C ) 、さらに必要に応じてその他の添加剤を混合または溶解するこ とにより調製することができる。

潤滑油組成物(B B ) は、潤滑油組成物(A A) に流動点降下剤(C ) と必 要によりさらに潤滑油基剤を加えることによつても得られる。この場合、潤滑 油組成物 (A A) に加えられる潤滑油基剤は、潤滑油組成物(A A) 中の潤滑 油基剤 (A) と同じであっても異なってもよいが、上記(A 1 ) 〜(A 3 ) の 特性を有するものが好ましい。

(効果)

本発明の潤滑油組成物は、 S AE粘度規格で規定される低温 ·低せん断速度 条件下で低い粘度を有し、ボンピング特性に優れるので特にエンジン油等の内 燃機関用潤滑油として有用である。

実施例

以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、実施例における各種 物性は以下のようにして測定した。

エチレン含量;

日本電子 LA500型核磁気共鳴装置を用い、オルトジクロルベンゼンとベン ゼンー d 6との混合溶媒(オルトジクロルベンゼン Zベンゼン一 d 6 = 3 Z 1 〜4Zl (体積比))中、 1 20°C、パルス幅 45° パルス、パルス繰り返し 時間 5.5秒で測定した。

極限粘度 [η] ;

1 35° (:、デカリン中で測定した。

Mw/Mn ;

GPC (ゲ パーミエーシヨンクロマトグラフィー)を用い、オノレトジクロ 口ベンゼン溶媒で、 140°Cで測定した。

100°Cでの動粘度 (K.V.) ;

ASTM D 445に基づいて測定を行った。尚、本実施例では試料油の K.V.が 1 1 mm2Zsとなるように調整した。

Mini-Rotary Viscometer (MRV) 粘度;

ASTM D 3829、 D4684に基づいて一 35 °Cで測定を行った。 MRVはオイ ルポンプが低温で正常なボンビングを行うための評価に用いられ、値が小さレ、 程、低温特性に優れることを示す。

Cold Cranking Simulator (CCS) 粘度;

ASTM D 2602 に基づいて _ 25°Cおよぴー 30°Cで測定を行った。 CCS 粘度はクランク軸における低温での摺動性(始動性)の評価に用いられ、値が 小さい程、低温特性に優れることを示す。

Shear Stability Index (SSI) ;

ASTM D 3945 に基づいて測定を行った。 SSI は潤滑油中の共重合体成分 が金属摺動部でせん断を受け、分子鎖が切断することによる動粘度の損失の尺 度であり、 SSIが大きい値である程、損失が大きいことを示す。

(重合例:!〜 4 )

充分窒素置換した容量 2リットルの攪拌翼付連続重合反応器に、脱水精製し たへキサン 1 リットルを張り、 8. 0 mm o 1 1に調整したェチノレアルミ二 ゥムセスキクロリド(A 1 (C2H5) 15 · C 115) のへキサン溶液を 500m 1 /hの量で連続的に 1時間供給した後、更に触媒として 0. 8 mm o 1 / 1 に調整した VO (O C2H5) C 12のへキサン溶液を 500 m 1 の量で、 へキサンを 50 Om 1 Zhの量で連続的に供給した。一方重合器上部から、重 合液器内の重合液が常に 1 リットルになるように重合液を連続的に抜き出した。 次にバプリング管を用いてエチレンを 1 80 1 Zhの量で、プロピレンを 1 2 0 1ノ11の量で、水素を 1.5〜 5. 5 1 /hの量で供給した。共重合反応は、 重合器外部に取り付けられたジャケットに冷媒を循環させることにより 1 5°C で行った。

上記条件で反応を行うと、エチレン ·プロピレン共重合体を含む重合溶液が 得られた。得られた重合溶液は、塩酸で脱灰した後に、大量のメタノールに投 入して、エチレン 'プロピレン共重合体を析出させた後、 1 30°〇で24時間 減圧乾燥を行った。得られたポリマーの性状を表 2に示す。

表 2


*: - 40°C以上に融点が確認されなレ、。

(重合例 5 )

充分窒素置換した容量 2リットルの攪拌翼付ステンレススチール製オートク レーブに、 2 3°Cでヘプタン 900 m 1 を装入した。このオートクレープに、 攪拌翼を回し、かつ氷冷しながらプロピレン 1 3 N 1、水素 1 00m lを装入 した。次にオートクレープを 70°Cまで加熱し、更に、全圧が 6 KGとなるよ うにエチレンで力 P圧した。オートクレープの内圧が 6 KGになった所で、トリ ィソブチルアルミニウムの 1. 0 mm o 1 /m 1へキサン溶液 1. 0m l を窒素 で圧入した。続いて、予め調製しておいた、トリフエニルカルべニゥム(テト ラキスペンタフルオロフェニル)ボレートを B換算で 0. 0 2 mM、 [ジメチ ノレ( t一プチルァミド)(テトラメチル一 η 5—シク口ペンタジェニル)シラン] チタンジクロリドを 0. 000 5 mm o 1の量で含むトルエン溶液 3 m 1を、 窒素でオートクレープに圧入し重合を開始した。その後、 5分間、オートタレ 一ブを内温 70°Cになるように温度調製し、かつ圧力が 6 k gとなるように直 接的にエチレンの供給を行った。重合開始 5分後、オートクレープにポンプで メタノール 5 m 1を装入し重合を停止し、ォートクレーブを大気圧まで脱圧し た。反応溶液に 3リットルのメタノールを攪拌しながら注いだ。得られた溶媒 を含む重合体を 1 30° (:、 1 3時間、 60 Otorr で乾燥して 3 1 gのェチレ ン ·プロピレン共重合体を得た。得られたポリマーのエチレン含量は 4 7重 量。/。、 [ 77 ] は 1. 60 d l Zg、 MwZMnは 2. 1、融点は一 40 °C未満 (_40°C以上に融点が確認されない)であった。

(実施例 1 )

潤滑油基剤(A) (ベース油)として、グループ-(ii)に分類される 1 0 0 °Cの動粘度が 4. 60 mmV s、粘度指数が 1 14、飽和炭化水素分が 99 容量%、硫黄分が 0. 001重量%以下の鉱物油 1 20ニュートラル(商標、 ESSO 社製)を 87.85重量%、粘度指数向上剤として重合例 2で得られた エチレン . プロピレン共重合体(B) を 0. 85重量%、流動点降下剤(C) としてァクループ 146 (商標、三洋化成社製)を 0. 3重量%、清浄分散剤 LZ 20003C (商標、ルブリゾール社製)を 1 1.0重量%用いて、潤滑油性能 評価を行った。結果を表 3に示す。

(実施例 2 )

粘度指数向上剤(B) として重合例 5で得られたエチレン · プロピレン共重 合体を 0.76重量%用いる以外は実施例 1と同様に行った。結果を表 3に示 す。

(実施例 3 )

粘度指数向上剤(B) として重合例 3で得られたエチレン ' プロピレン共重 合体を 0.70重量%用いる以外は実施例 1と同様に行った。結果を表 3に示 す。

表 3


@ xxx°Cは xxx°Cにおける測定結果を示す。以下同じ。

(実施例 4)

潤滑油基剤(A) (ベース油)として、鉱物油 120ニュートラル(商標、 ESSO 社製)を 87.37重量%、粘度指数向上剤(B) として重合例 2で得 られたエチレン ·プロピレン共重合体を 0. 83重量0 /0、流動点降下剤(C) としてァクルーブ 146 (商標、三洋化成社製)を 0. 3重量%、清浄分散剤 LZ20003C (商標、ルブリゾール社製)を 1 1.5重量%用いて、潤滑油性能 評価を行った。結果を表 4に示す。

(実施例 5 )

鉱物油 1 20ニュートラル(商標、 ESSO 社製)を 87.46重量%用い、 粘度指数向上剤(B) として重合例 5で得られたエチレン ·プロピレン共重合 体を 0. 74重量%用いる以外は実施例 4と同様に行った。結果を表 4に示す。

(実施例 6 )

鉱物油 1 20ニュートラル(商標、 ESSO 社製)を 87.52重量%用い、 粘度指数向上剤(B) として重合例 3で得られたエチレン ' プロピレン共重合 体を 0.68重量%用いる以外は実施例 4と同様に行った。結果を表 4に示す。

(実施例 7 )

流動点降下剤(C) としてァクルーブ 1 36 (商標、三洋化成社製)を用い る以外は実施例 4と同様に行った。結果を表 3に示す。

(実施例 8 )

流動点降下剤(C) としてァクループ 1 36 (商標、三洋化成社製)を用い る以外は実施例 5と同様に行った。結果を表 4に示す。

(実施例 9 )

流動点降下剤(C) としてァクループ 1 36 (商標、三洋化成社製)を用い る以外は実施例 6と同様に行った。結果を表 4に示す。

0

(比較例 1 )

鉱物油 1 20ニュートラル(商標、 ESS0 社製)を 87. 70重量%用い、 粘度指数向上剤(B) として重合例 1で得られたエチレン ' プロピレン共重合 体を 1. 0 0重量%用いる以外は実施例 4と同様に行った。結果を表 5に示す。 (比較例 2 )

鉱物油 1 2 0ニュートラル(商標、 ESSO 社製)を 8 8. 0 9重量%用い、 粘度指数向上剤として重合例 4で得られたエチレン · プロピレン共重合体 (B) を 0. 6 1重量。 /0用いる以外は実施例 1 と同様に行った。結果を表 5に 示す。

表 5


(比較例 3 )

潤滑油基剤(A) (ベース油)として、グループ(ii)に分類される 1 0 0°C 動粘度が 4. 6 0mm2Zsの鉱物油(ESSO 社製)を 8 7. 2 2重量%、粘度 指数向上剤(B) として重合例 1で得られたエチレン · プロピレン共重合体を 0. 9 8重量0 /0、流動点降下剤(C) としてァクルーブ 1 4 6 (商標、三洋化 成社製)を 0. 3重量%、清浄分散剤 L Z 2 0 0 0 3 C (商標、ルブリゾール 社製)を 1 1. 5重量%用いて、潤滑油性能評価を行った。結果を表 6に示す。 (比較例 4)

1 0 0 °C動粘度が 4. 6 0 mm2/ sの鉱物油(ESSO 社製)を 8 7. 6 1重 量0 /0、粘度指数向上剤(B) として重合例 4で得られたエチレン · プロピレン 共重合体を 0. 5 9重量。 /0用いる以外は比較例 3と同様に行った。結果を表 6 に示す。

(比較例 5 )

流動点降下剤(C) としてァクループ 1 3 6 (商標、三洋化成社製)を用い る以外は比較例 3と同様に行った。結果を表 6に示す。

(比較例 6 )

流動点降下剤(C) としてァクループ 1 3 6 (商標、三洋化成社製)を用い る以外は比較例 4と同様に行った。結果を表 6に示す。

表 6

比較例 3 比較例 4 比較例 5 比較例 6 配合したエチレン ·フ°ロピレン共重合体 (B) 重合例 1 重合例 4 重合例 1 重合例 4 配合(重量0 /0)

潤滑油 (A) (ベース油) 87.22 87.61 87.22 87.61 エチレン ·フ° pピレン共重合体 (B) *1 0.98 0.59 0.98 0.59 流動点降下剤 (C) in- 146 *2 0.30 0.30

流動点降下剤 (C) ァクフ、' 136 *2 0.30 0.30 清浄分散剤 (LZ20003C) 11.50 11.50 11.50 11.50

*1エチレン'プロピレン共重合体 (B)の ] (dl/g) 1.20 2.18 1.20 2.18

*2流動点降下剤 (C)の融点(°C) -19.0 -19.0 -18.1 - 18.1

*2流動点降下剤 (C)の重量平均分子量 (Mw) 56100 56100 100200 100200 潤滑油性能

動粘度 @100°C (醒 2/s) 10.79 10.88 10.85 10.91

CCS¾J¾@-25°C (mPa-s) 3120 2950 3150 2930

MR粘度 @-35°C (raPa-s) 52870 48650 54330 51740

S S I 30 57 30 57

(実施例 1 0)

流動点降下剤(C) としてァクルーブ 1 3 3 (商標、三洋化成社製)を用い る以外は実施例 4と同様に行った。結果を表 7に示す。

(実施例 1 1 )

流動点降下剤(C) としてァクルーブ 1 3 3 (商標、三洋化成社製)を用い る以外は実施例 5と同様に行った。結果を表 7に示す。

(実施例 1 2)

流動点降下剤(C) としてァクルーブ 1 3 3 (商標、三洋化成社製)を用い る以外は実施例 6と同様に行った。結果を表 7に示す。

(実施例 1 3)

流動点降下剤(C) としてビスコプレックス 1一 1 5 6 (商標、 R0HMAX 社 製)を用いる以外は実施例 4と同様に行った。結果を表 7に示す。

(実施例 14)

流動点降下剤(C) としてビスコプレックス 1一 1 5 6 (商標、 R0HMAX 社 製)を用いる以外は実施例 5と同様に行った。結果を表 7に示す。

(実施例 1 5 )

流動点降下剤(C) としてビスコプレックス 1— 1 5 6 (商標、 R0HMAX社 製)を用いる以外は実施例 6と同様に行った。結果を表 7に示す。

表 7

実施例 10 実施例 11 実施例 12 実施例 13 実施例 14 実施例 15 配合したエチレン ·フ°ロピレン共重合体 (B) 重合例 2 重合例 5 重合例 3 重合例 2 重合例 5 重合例 3 配合(重量%)

潤滑油基剤 (A) (ベース油) 87. 37 87. 46 87. 52 87. 37 87. 46 87. 52 エチレン 'フ。ロピレン共重合体 (B) *1 0. 83 0. 74 0. 68 0. 83 0. 74 0. 68 流動点降下剤 (C) ァクル-フ" 133 *2 0. 30 0. 30 0. 30

流動点降下剤(C) ビスコフ。レックス 1-156 *2 0. 30 0. 30 0. 30 清浄分散剤 (LZ20003C) 11. 50 11. 50 11. 50 11. 50 11. 50 11. 50

*1エチレン 'フ。 nt°レン共重合体 (B)の [ η ] (dl/g) 1. 45 1. 60 1. 84 1. 45 1. 60 1. 84

*2流動点降下剤 (C)の融点(°C) -11. -11. - 11. 4 -8. 7 -8. 7 - 8. 7

*2流動点降下剤 (C)の重量平均分子量 (Mw) 418000 418000 418000 75600 75600 75600 潤滑油性能

動粘度 @ 100°C (腿2/ s) 10. 91 10. 88 10. 82 10. 94 10. 80 10. 77

C C S粘度 @- 25°C (mPa- s) 3090 3060 3050 3080 3060 3010

MR粘度 @-35°C (mPa- s) 42870 41650 42330 44740 43880 44180

S S I 42 45 47 42 44 46