処理中

しばらくお待ちください...

設定

設定

出願の表示

1. WO2004043937 - キノキサリン誘導体、有機半導体素子および電界発光素子

注意: このテキストは、OCR 処理によってテキスト化されたものです。法的な用途には PDF 版をご利用ください。

[ JA ]
キノキサリン誘導体、有機半導体素子および電界発光素子

技術分野

本発明は、有機半導体材料であるキノキサリン誘導体、前記キノキサリン誘 導体を用いた有機半導体素子および電界発光素子に関するものである。

景技

有機化合物は無機化合物に比べて、材料系が多様であり、適した分子設計に ょリ様々な機能を有する材料を合成できる可能性がある。また、膜等の形成物 が柔軟性に富み、さらには高分子化させることにより加工性にも優れるという 特長もある。これらの利点から、近年、機能性有機材料を用いたフォトニクス やエレクトロ二クスに注目が集まっている。

例えば、有機半導体材料を機能性有機材料として用いたフォトエレクトロニ クスデバイスの例として、太陽電池や電界発光素子(有機エレクト口ルミネッ セン卜素子ともいう)が挙げられる。これらは有機半導体材料の電気物性(キ ャリア輸送性)および光物性(光吸収あるいは発光)を活かしたデバイスであ リ、中でも特に、電界発光素子はめざましい発展を見せている。

電界発光素子の基本的なデバイス構造は、 1 9 8 7年に C . W. T a n g等 によって報告されている。素子構造は、ホール輸送性の有機化合物と電子輸送 性の有機化合物とを積層させた合計約 1 0 0 n m程度の有機薄膜を、電極で挟 んだダイオード素子の一種でぁリ、素子に電圧を印加すると、発光性の材料

(蛍光材料)からなる電子輸送性の化合物からの発光を得ることができる(例 凡は、 C.W.Tang and S.A.Vanslyke, Organic electroluminescent diodes", Applied Physics Letters,Vol.51 , No.12' 913-915 (1987) 参照〔文献 1〕。) < このように、有機半導体材料を用いた素子、中でも太陽電池や電界発光素子 のようにヘテロ接合を用いる素子には、ホール輸送性材料と電子輸送性材料と の組み合わせが必要不可欠であると言える。

ところが、有機半導体材料は一般に、潜在的にホール輸送性の材料が多い。 また、そのキャリア移動度の絶対値を見ても、ホール輸送性材料のホール移動 度の方が電子輸送性材料の電子移動度に比べて数桁大きいのが現状である。し たがって、電子輸送性の優れた電子輸送性材料が望まれている。

なお、電子輸送性材料としては、電子輸送性を有することで知られているキ ノキサリン誘導体を 2量化させることによリ、熱物性を向上させたという報告 がなされている(例えば、特開平 6— 2 0 7 1 6 9号公報参照〔文献 2〕 ) .

しかしながら、 2量化することで分子間の相互作用は小さくなるため、電子 輸送性は低下する。また、エネルギーギャップ等の物性値も本来のキノキサリ ン誘導体から大きくずれてしまう。

また、キノキサリン骨格に縮合環を導入し、剛直な平面構造とすることで、 熱物性値(ガラス転移点や融点)を向上させたという報告もなされている(例 えば、特開平 9— 1 3 0 2 5号公報参照〔文献 3〕 ) 。

しかし、この材料は熱物性値が高 ( という特徴を有しているものの、膜を形 成した際にアモルファス状態を維持しづらく、結晶化し易いというデメリッ卜

をも有している。

その他、電子輸送性材料にはホールブロッキング性を併せ持つ材料(この場 合を特にホールブロッキング性材料という)が知られている。この場合、電子 を輸送するという機能の他にホールをブロックするという機能も有しているた め、様々な応用が可能となる。例えば電界発光素子において、ホールブロッキ ング性材料をホール輸送層と電子輸送層との間に挿入することにより、ホール をホール輸送層内に閉じこめ、ホール輸送層において選択的にキャリアを再結 合させ、発光させたという報告がある(例えば、 Yasunori KIJIMA, Nobutoshi ASAI and Shin-ichiro TAMURA, "A Blue Organic Light Emitting Diode", Japanese Journal of Applied Physics, Vol. 38, 5274-5277(1999) 参照〔文献 4〕 ) 。

さらに、ホールブロッキング性の材料を三重項発光素子に用いることで効率 の良い発光が得られたという報告がなされている(例えば、 D. F. O'Brien, M.

A. Baldo, M. E. Thompson ana S. R. Forrest, "Improved energy transfer in electrophosphorescent devices", Applied Physics Letters, vol. 74, No. 3, 442- 444 (1999) 参照〔文献 5〕 ) 。

なお、三重項発光素子は電界発光素子の高効率化に有効な技術であるが、ホ ールブロッキング材料を用いないと効率よく発光できないため、ホールプロッ キング材料が重要なキーとなる。

このように、電子輸送性材料の中でもホールブロッキング材料の重要性は高 いが、電子輸送性が高く、なおかつホールブロッキング性も良好である材料と なると、かなり限定されてしまうのが現状である。その少数例として、例えば

文献 4、文献 5でも用いられている B C P (バソキュプロイン)が挙げられる が、蒸着膜の結晶化が激しく、実際のデバイスに適用する場合には信頼性に大 きな悪影響を及ぼす。

したがって、電子輸送性材料の中でも、良好なホールブロッキング性を有す る上に膜質が良く、結晶化しにくいホールブロッキング性材料が望まれている <

発明の開示

【発明が解決しょうとする課題】

そこで、本発明では、優れた電子輸送性およびホールブロッキング性を有し, かつ結晶化することなく成膜できるキノキサリン誘導体を提供することを目的 とする。また、上記キノキサリン誘導体を用いて有機半導体素子、およびその 一種である電界発光素子を作製することにより、高効率で駆動安定性の高い有 機半導体素子、および電界発光素子を提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

本発明の構成は、下記(1 ) 、(2 ) 、(3 ) 、(4 ) 、(5 ) 、(6 ) の キノキサリン誘導体を提供するものである。

( 1 ) 一般式 [化 1 ] で表されるキノキサリン誘導体。

【化 1]

(式中、 Xおよび Yはアルキル基、置換または無置換のァリール基、あるいは

置換または無置換の複素環残基を示し、 R 1〜R 6は、それぞれ独立に水素、 アルキル基、アルコキシル基、置換または無置換のァリール基、置換または無 置換の複素環残基を示す。)

(2) 一般式 [化 2] で表されるキノキサリン誘導体。

[化 ]

(式中、 Xおよび Υはアルキル基、置換または無置換のァリール基、あるいは 置換または無置換の複素環残基を示し、 R 1〜R 8は、それぞれ独立に水素、 アルキル基、アルコキシル基、置換または無置換のァリール基、置換または無 置換の複素環残基を示す。)

(3) —般式 [化 3] で表されるキノキサリン誘導体。

[化 3】

(式中、 Xおよび Yはアルキル基、置換または無置換のァリール基、あるいは 置換または無置換の複素環残基を示し、 R 1〜R 6は、それぞれ独立に水素、 アルキル基、アルコキシル基、置換または無置換のァリール基、置換または無 置換の複素環残基を示す。)

(4) 一般式 [化 4] で表されるキノキサリン誘導体。

[化 4〗

(式中、 Xおよび Yはアルキル基、置換または無置換のァリール基、あるいは 置換または無置換の複素環残基を示し、 R 1〜R 6は、それぞれ独立に水素、 アルキル基、アルコキシル基、置換または無置換のァリール基、置換または無 置換の複素環残基を示す。)

(5) —般式 [化 5] で表されるキノキサリン誘導体。

[化 5]


(式中、 Xおよび Yはアルキル基、置換または無置換のァリール基、あるいは 置換または無置換の複素環残基を示し、 R 1〜R 8は、それぞれ独立に水素、 アルキル基、アルコキシル基、置換または無置換のァリール基、置換または無 置換の複素環残基を示す。)

(6) ( 1 ) 乃至(5) のいずれか一において、

一般式 [化 6] で表される前記複素環残基を含むキノキサリン誘導体。


[化 6]

(式中、 Aは Sまたは Oを示す。)

上述した(1 ) 〜(6) に示す本発明のキノキサリン誘導体は、ジケトンと ジァミンを材料として用いることにより合成することができる。なお、本発明 で用いるキノキサリン誘導体(F uQ n) の合成方法は、下記に示す合成方法 に限定されるものではない。なお、合成方法の一例として(5) に示すキノキ サリン誘導体の合成スキームを以下に示す。

i,


line

Phenantnrene-9, 10-diamine

具体的には、ジケトンとジァミンをクロ口ホルム(脱水クロ口ホルム)、ァ ルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール)等の溶媒中 で攪拌還流する。途中、 P —トルエンスルホン酸を加えさらに攪袢還流を行う c この反応時間は 1〜2 4時間が好ましい。

なお、上記各構成において、キノキサリン誘導体の各構造は、 Xおよび Yが アルキル基、置換または無置換のァリール基、あるいは置換または無置換の複 素環残基を有しており、平面構造とならないことから膜を形成した際における アモルファス状態を維持し、結晶化しにくい構造とすることができる。従って、 従来技術で示した文献 3で開示された Xおよび Yが環状構造とする場合に比べ、 成膜性の面で著しい効果を有している。

さらに、 Xおよび Yが上述した構造を有する場合には電荷の偏りが生じるた め、電子輸送性を向上させることができる。なお、電子輸送性を向上させる上 では複素環残基を有することがより好ましい。

また、本発明の別の構成は、上記構成((1 ) 〜(6 ) ) におけるキノキサ リン誘導体を用いた電界発光素子を含む有機半導体素子である。

また、本発明の別の構成は、上記構成((1 ) ~ ( 6 ) )>におけるキノキサ リン誘導体が電子輸送性に優れた材料であることから、前記キノキサリン誘導 体を電子輸送性材料として用いた電界発光素子である。

また、本発明の別の構成は、上記構成((1 ) ~ ( 6 ) ) におけるキノキサ リン誘導体とゲス卜材料を含む発光層を有することを特徴とする電界発光素子 である。本発明のキノキサリン誘導体は、エネルギーギャップが広いという特 徴を有していることから、ホス卜材料として用い、他のゲス卜材料と共に発光 層を形成することができる。

なお、上記構成において、本発明のキノキサリン誘導体は、ホス卜材料の広 いエネルギーギャップが要求される燐光性物質をゲス卜材料として用いた場合 には特に好ましい。

—方、本発明のキノキサリン誘導体は、エネルギーギャップが広く、 4 5 0 n m付近に蛍光波長を示すことから青色発光用のゲス卜材料としても用いるこ とができる。なお、本発明のキノキサリン誘導体は、電子輸送性を有する材料 であリ、一般に電子輸送性を有する材料をゲス卜材料として用いることにより 膜抵抗を低下できることが知られているため、駆動電圧を低下させる上で効果 的である。

また、本発明の別の構成は、上記構成((1 ) 〜(6 ) ) におけるキノキサ リン誘導体がホールブロッキング性においても優れていることからホールプロ ッキング性材料として用いたことを特徴とする電界発光素子である。

また、上記構成において、本発明のキノキサリン誘導体はエネルギーギヤッ プの広い材料であることから、前記キノキサリン誘導体を木一ルブロッキング 材料としてホールプロッキング層に用いた場合には、広いエネルギーギヤップ が要求される燐光性物質を含む発光層を有する構成が特に好ましい。

【発明の効果】

本発明を実施することにより、優れた電子輸送性およびホールプロッキング 性を有し、かつ結晶化することなく成膜できるキノキサリン誘導体が得られた また、上記キノキサリン誘導体を用いて有機半導体素子、およびその一種であ る電界発光素子を作製することにより、高効率で駆動安定性の高い有機半導体

素子、および電界発光素子を提供することができる。

図面の簡単な説明

図 1は、本発明の電界発光素子の素子構造を説明する図である。

図 2は、本発明の電界発光素子の素子構造を説明する図である。

図 3は、本発明の電界発光素子の素子構造を説明する図である。

図 4は、本発明の電界発光素子の素子構造を説明する図である。

図 5は、電界発光素子の素子特性を示すグラフである。

図 6は、電界発光素子の素子特性を示すグラフである。

図 7は、電界発光素子の素子特性を示すグラフである。

図 8は、電界発光素子の素子特性を示すグラフである。

図 9は、本発明のキノキサリン誘導体の I Rスペクトルを示すグラフである < 図 1 O Aと図 1 0 Bは、本発明のキノキサリン誘導体および B C P薄膜の表 面写真である。

図 1 Ίは、本発明のキノキサリン誘導体の1 H— N M Rの測定結果を示す図 である。

発明を実施するための最良の形態

本発明における電界発光素子の素子構成は、基本的には、一対の電極(陽極 及び陰極)間に上述したキノキサリン誘導体((1 ) 〜(6 ) に示す)を含む 電界発光層(正孔注入層、正孔輸送層、発光層、ブロッキング層、電子輸送層, 電子注入層)を挟持した構成であり、例えば、陽極 Z正孔注入層ノ発光層電 子輸送層 Z陰極、陽極ノ正孔注入層 Z正孔輸送層 Z発光層/電子輸送層 Z陰極、 陽極/正孔注入層/正孔輸送層発光層/電子輸送層ノ電子注入層/陰極、陽 極/正孔注入層 正孔輸送層/発光層/ホールブロッキング層ノ電子輸送層/ 陰極、陽極 Z正孔注入層/正孔輸送層 Z発光層 Zホールプロッキング層 Z電子 輸送層ノ電子注入層陰極等の構成を有する電界発光素子において、電子輸送 層、ブロッキング層、または発光層に前記キノキサリン誘導体を用いることが できる。

また、本発明の電界発光素子は基板に支持されていることが好ましく、該基 板については特に制限はなく、従来の電界発光素子に用いられているものであ れぱ良く、例えば、ガラス、石英、透明プラスチックなどからなるものを用い ることができる。

また、本発明の電界発光素子の陽極材料としては、仕事関数の大きい(仕事 関数 4. O e V以上)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物 などを用いることが好ましい。なお、陽極材料の具体例としては、 I TO ( i n d i u m t i n o x i d e) , 酸化インジウムに 2〜 20 [%]の酸ィ匕亜 鉛 (Z n O) を混合した I ZO ( i n d i um z i n c o x i d e) の他、 金 (A u) 、白金(P t) 、ニッケル(N i ) 、タングステン(W) 、クロム (C r) 、モリブデン(Mo) 、鉄(F e) 、コバルト(C o) 、銅(C u) 、 パラジウム(P d) 、または金属材料の窒化物(T i N) 等を用いることがで さる。

一方、陰極材料としては、仕事関数の小さい(仕事関数 3. 8 eV以下)金 属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ま

しい。なお、陰極材料の具体例としては、元素周期律の 1族または 2族に属す る元素、すなわち L iや C s等のアルカリ金属、および M g、 C a、 S r等の アルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(M g : A g、 A I : L i ) や化 合物 (L i F、 C s F、 C a F 2) の他、希土類金属を含む遷移金属を用いて 形成することができるが、 A し A g、 I T O等の金属(合金を含む)との積 層にょリ形成することもできる。

なお、上述した陽極材料及び陰極材料は、蒸着法、スパッタリング法等によ リ薄膜を形成することにより、それぞれ陽極及び陰極を形成する。膜厚は、 1 0〜5 0 0 n mとするのが好ましい。

また、本発明の電界発光素子において、電界発光層におけるキャリアの再結 合により生じる光は、陽極または陰極の一方、または両方から外部に出射され る構成となる。すなわち、陽極から光を出射させる場合には、陽極を透光性の 材料で形成することとし、陰極側から光を出射させる場合には、陰極を透光性 の材料で形成することとする。

また、電界発光層には公知の材料を用いることができ、低分子系材料および 高分子系材料のいずれを用いることもできる。なお、発光層を形成する材料に は、有機化合物材料のみから成るものだけでなく、無機化合物を一部に含む構 成も含めるものとする。

なお、電界発光層は、正孔注入性材料からなる正孔注入層、正孔輸送性材料 からなる正孔輸送層、発光性材料からなる発光層、ブロッキング性材料からな るブロッキング層、電子輸送性材料からなる電子輸送層、電子注入性材料から なる電子注入層などを組み合わせて積層することによリ形成される。

本発明において、キノキサリン誘導体を電子輸送層に用いる場合には、電界 発光層は、少なくとも陽極側に発光層、陰極側にキノキサリン誘導体を含む電 子輸送層とを積層して形成される。なお、その他の正孔注入層、正孔輸送層は, 必要に応じて組み合わせて用いることもできる。この場合に用いる具体的な材 料を以下に示す。

正孔注入性材料としては、有機化合物であればポルフィリン系の化合物が有 効であり、フタロシアニン(以下、 H2— P cと示す)、銅フタロシアニン

(以下、 C u— P cと示す)等を用いることができる。また、導電性高分子化 合物に化学ドーピングを施した材料もぁリ、ポリスチレンスルホン酸(以下、 P S Sと示す)をドープしたポリエチレンジ才キシチ才フェン(以下、 P E D OTと示す)や、ポリア二リン、ポリビニルカルバゾール(以下、 PVKと示 す)などを用いることもできる。

正孔輸送性材料としては、芳香族ァミン系(すなわち、ベンゼン環—窒素の 結合を有するもの)の化合物が好適である。広く用いられている材料として、 例えば、先に述べた T P Dの他、その誘導体である 4, 4'—ビス [N— (1 —ナフチル)—N—フエ二ルーアミノ] ービフエニル(以下、 a— N P Dと示 す)や、 4, 4', 4''一卜リス(Ν, Ν—ジフエニル一ァミノ)一卜リフエ ニルァミン(以下、 TDATAと示す)、 4, 4', 4''ートリス [Ν— (3 一メチルフエニル)一 Ν—フエ二ルーアミノ] —卜リフエニルァミン(以下、 MTDATAと示す) などのスターバース卜型芳香族ァミン化合物が挙げられ る。

発光性材料としては、具体的には、卜リス(8—キノリノラト)アルミニゥ 厶 (以下、 A I q 3と示す)、卜リス(4—メチルー 8—キノリノラ卜)アル ミニゥ厶(以下、 A I mq 3と示す)、ビス(1 0—ヒドロキシベンゾ [h] 一キノリナ卜)ベリリウム(以下、 B e B q 2と示す)、ビス(2—メチルー 8—キノリノラ卜)一(4—ヒドロキシ一ビフエ二リル)一アルミニウム(以 下、 BA I qと示す)、ビス [2— ( 2—ヒドロキシフエニル)—ベンゾ才キ サゾラ卜] 亜鉛(以下、 Z n (BOX) 2と示す)、ビス [2—(2—ヒドロ キシフエニル)一べンゾチアゾラ卜] 亜鉛(以下、 Z n (BTZ) 2と示す) などの金属錯体の他、各種蛍光色素が有効である。

そして、キノキサリン誘導体を含む電子輸送層には、先に示したキノキサリ ン誘導体((1 ) 〜(6) ) のいずれかを用いることとする。

また、本発明において、キノキサリン誘導体を発光層におけるホス卜材料と して用いる場合には、発光層は、少なくともホス卜材料であるキノキサリン誘 導体と、ゲスト材料とを含む発光層により形成される。なお、その他の正孔注 入層、正孔輸送層、電子輸送層、およびブロッキング層は必要に応じて組み合 わせて用いることもできる。この場合において、正孔注入層、正孔輸送層は、 キノキサリン誘導体を電子輸送層に用いた場合と同様の材料を用いることがで きる。

なお、電子輸送性材料としては、先に述べた A l q 3、 A l mq3、 B e B q 2などのキノリン骨格またはべンゾキノリン骨格を有する金属錯体や、混合 配位子錯体である BA I qなどが好適である。また、 Z n (BOX) 2、 Z n (BTZ) 2などの才キサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体も ある。さらに、金属錯体以外にも、 2— (4—ビフエ二リル)一 5— (4- t e r t—ブチルフエニル)一 1, 3, 4一才キサジァゾ一ル(以下、 P B Dと 示す)、 1, 3—ビス [5— (p— t e r t—プチルフエニル)— 1, 3, 4 一才キサジァゾール— 2—ィル] ベンゼン(以下、 OXD— 7と示す)などの 才キサジァゾール誘導体、 3—(4— t e r t—プチルフヱニル)—4一フエ 二ルー 5—(4ービフエ二リル)— 1, 2, 4—卜リアゾール(以下、 TAZ と示す)、 3— (4 - t e r t—プチルフエニル)一 4一(4—ェチルフエ二 ル)一5— (4—ビフエ二リル)— 1, 2, 4—トリァゾ一ル(以下、 p— E t TAZと示す)などの卜リアゾール誘導体、バソフェナン卜口リン(以下、 B P h e nと示す)、バソキュプロイン(以下、 B C Pと示す)などのフエナ ントロリン誘導体を用いることができる。

また、ブロッキング性材料としては、上で述べた B A I q、 OXD— 7、 T ΑΖ、 ρ— E t TAZ、 B P h e n, Β C Ρ等を用いることができる。

なお、この場合における発光層はホス卜材料であるキノキサリン誘導体 ( (1 ) 〜(6) ) とゲスト材料とを組み合わせることにより形成される。 発光層に用いるゲスト材料としては、キナクリドン、ジェチルキナクリドン (D EQ) 、ルブレン、ペリレン、 DPT、 C o— 6、 PMD F B、 BTX、 ABTX、 DCM、 DCJ Tの他、トリス(2—フエ二ルビリジン)イリジゥ 厶 (以下、 I r (p p y) 3と示す)、 2, 3, 7, 8, 1 2, 1 3, 1 7, 1 8—才クタエチル— 2 1 H, 23 H—ポルフィリン—白金(以下、 P t OE Pと示す)等の三重項発光材料(燐光材料)を用いることができる。

これに対して本発明では、キノキサリン誘導体を電界発光層におけるゲスト 材料として用いることもでき、この場合には、電界発光層は、少なくともゲス 卜材料であるキノキサリン誘導体と、ホス卜材料とを含む電界発光層により形 成される。なお、その他の正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、およびプロ ッキング層は必要に応じて組み合わせて用いることもできる。これらの材料は 上述した材料と同様の材料を用いることができる。

さらに、本発明において、キノキサリン誘導体をブロッキング層に用いる場 合には、電界発光層は、少なくとも陽極側に発光層、陰極側にキノキサリン誘 導体を含むブロッキング層とを積層して形成される。なお、その他の正孔注入 層、正孔輸送層、および電子輸送層は必要に応じて組み合わせて用いることも できる。この場合において、正孔注入層、正孔輸送層は、キノキサリン誘導体 を電子輸送層に用いた場合と同様の材料を用いることができ、また電子輸送層 は、キノキサリン誘導体を発光層のホスト材料として用いた場合と同様の材料 を用いることができる。

なお、ブロッキング層にキノキサリン誘導体を用いる場合には、発光性材料 として上述した材料の他に三重項発光材料を用いることがより好ましく、白金 または、イリジウムを中心金属とする錯体を用いることができる。三重項発光 材料としては、卜リス(2—フエニルピリジン)イリジウム(以下、 I r ( p p y ) 3と示す)、 2, 3 , 7, 8, 1 2, 1 3, 1 7, 1 8—才クタェチル — 2 1 H , 2 3 H—ポルフィリン一白金(以下、 P t O E Pと示す)などが挙 げられる。

【実施例】

以下に、本発明の合成例、実施例および比較例を用いて本発明について説明 するが、本発明は、これらの例によって限定されるものではない。

(合成例 1 )

[化 7]で示した合成例について詳細に説明する,

l


Phenanthrene-9.10-diamine

[<t 7]

(2,3-Di-furan-2-yl-dibenzo[f,h]quinoxalineの合成)

ジケ.トンとして化学反応式 [化 7] 中に示す 1,2- Di- fran-2- y卜 ethane- 1, 2-dione 1. 90 g (1 0mm o I ) 、ジァミンとして Phenanthrene-S'lO- diamineZ. 1 4 g (1 Omo I ) をそれぞれ入れたナスフラスコに脱水クロ 口ホルム(300m l ) を加え、攪拌還流した。加熱開始から 30分後スパチ ユラ一 1杯の P—卜ルエンスル木ン酸を加え 24時間攪拌還流をおこなった。 反応終了後 HC I a q、 N aHC03a q、 H2Oで抽出した。得られた溶液 に Mg S04(無水)を加え終夜攪拌をおこなった。エバポレーターで乾固させ たのち、常温減圧乾燥をおこなった。精製はカラムクロマトグラフィー (展開

溶媒:卜ルェン)で R f = 0. 80のところを回収した。カラム精製し黄緑色 粉末を昇華精製したところ淡黄色の針状結晶を得た。この淡黄色の針状結晶の 示差走査熱量分析(DS C) の結果、融点は 202°Cであった。また、図 9に 示す赤外線吸収スぺクトル測定の結果、原料の— NH2由来の吸収 3500〜 3300 cm一1と α—ジケ卜ン由来の 1 680 c m— 1付近のピークが消失し ていることから反応が進行したものと考えられる。

なお、得られた化合物を単離し、!"!一 NMRによる分析を行った。測定結 果を図 Ί 1に示す。(基準: TMS、溶媒:クロ口ホルム、測定波長: 400 MH z) び (p pm) =6. 6 1 (1 H° 2—フラン)、 6. 94 ( 1 H 2 —フラン)、 7. 63 (1 H 2フラン)、 7. 74 - 7. 79 (2 H フエ ナン卜レン)、 8· 6 1 -8. 64 ( 1 H フエナン卜レン)、 9. 24-9. 28 (1 H フエナン卜レン)。この結果、化学式 [化 7] 中に示す構造を有 する 2,3-Di-furan-2-yl-dibenzo[f,h〗quinoxalineであることが確認された。

(合成例 2 )

化学式 [化 8] に示すジケ卜ンおよび化学式 [化 9] に示すジァミンを用い た以外は合成例 1と同様にして反応を行った。得られたキノキサリン誘導体を 化学式 [化 1 0] に示す。

[化 8]


[化 9]

【化 10]

(合成例 3 )

化学式 [化 1 1 ] に示すジケ卜ンおよび化学式 [化 1 2] に示すジァミンを 用いた以外は合成例〗と同様にして反応を行った。得られたキノキサリン誘導 体を化学式 [化 1 3] に示す。

[化 1"

[化 12】


[化 12】

(合成例 4 )

化学式 [化 1 4] に示すジケトンおよび化学式 [化 1 5] に示すジァミンを 用いた以外は合成例 1 と同様にして反応を行った。得られたキノキサリン誘導 体を化学式 [化 1 6] に示す。

[化 14〗


[化 15]


[化 16]

(合成例 5 )

化学式 [化 1 7] に示すジケ卜ンおよび化学式 [化 9 ] に示すジァミンを用 いた以外は合成例〗と同様にして反応を行った。得られたキノキサリン誘導体 を化学式 [化〗 8] に示す。

[化 17]


[化 9]


[化 18]

(合成例 6 )

化学式 [化 1 9] に示すジケ卜ンおよび化学式 [化 1 2] に示すジァミンを 用いた以外は合成例 1 と同様にして反応を行った。得られたキノキサリン誘導 体を化学式 [化 20] に示す。

[化 19]

[化 12]



[化 20]

(合成例 7 )

化学式 [化 2 1 ] に示すジケ卜ンおよび化学式 [化 1 5 ] に示すジァミンを 用いた以外は合成例 1と同様にして反応を行った。得られたキノキサリン誘導 体を化学式 [化 2 2 ] に示す。

[化 21〗

[化 15]

[化 22]

(合成例 8 )

化学式 [ィヒ 23] に示すジケ卜ンおよび化学式 [化 9] に示すジァミンを用 いた以外は合成例 1 と同様にして反応を行った。得られたキノキサリン誘導体 を化学式 [化 24] :示す。

[化 23]


[化 9]

[化 24]

(合成例 9 )

化学式 [化 25] に示すジケ卜ンおよび化学式 [化 1 2] に示すジァミンを 用いた^外は合成例 1 と同様にして反応を行った。得られたキノキサリン誘導 体を化学式 [化 26] に示す。

[化 25]

[化 12]


[化 26]

(合成例 1 0 )

化学式 [化 27] に示すジケ卜ンおよび化学式 [化 1 5] に示すジァミンを 用いた以外は合成例 1 と同様にして反応を行った。得られたキノキサリン誘導 体を化学式 [化 28] に示す


[化 27]

[化 15]


(合成例 1 1 )

化学式 [化 29] に示すジケトンおよび化学式 [化 9] に示すジァミンを用 いた以外は合成例 1 と同様にして反応を行った。得られたキノキサリン誘導体 を化学式 [化 30] に示す。


[化 29]


[化 9]

[化 30]

(合成例 1 2 )

化学式 [化 3 〗 ] に示すジケ卜ンおよび化学式 [化 1 2] に示すジァミンを 用いた以外は合成例 1 と同様にして反応を行った。得られたキノキサリン誘導 体を化学式 [化 32] に示す £

[化 31】

[化 12】


[化 32】

(合成例 1 3 )

化学式 [化 33] に示すジケ卜ンおよび化学式 [ィヒ 1 5] に示すジァミンを 用いた以外は合成例 1 と同様にして反応を行った。得られたキノキサリン誘導 体を化学式 [化 34] に示す。

[化 33]

[化 15]

[化 34]

(合成例 1 4 )

化学式 [化 35] に示すジケトンおよび化学式 [化 9] に示すジァミンを用 いた以外は合成例 1 と同様にして反応を行った。得られたキノキサリン誘導体 を化学式 [ィ匕 36] に示す。

[化 35】

[化 9〗

〖化 36]

(合成例 1 5)

化学式 [化 37] に示すジケ卜ンおよび化学式 [化 1 2] に示すジァミンを 用いた以外は合成例 1 と同様にして反応を行った。得られたキノキサリン誘導 体を化学式 [ィヒ 38] に示す。

[化 37]

[化 12]

[化 38]

(合成例〗 6 )

化学式 [化 3 9 ] に示すジケ卜ンおよび化学式 [化 4 0 ] に示すジァミンを 用いた以外は合成例 1 と同様にして反応を行った。得られたキノキサリン誘導 体を化学式 [ィ匕 4 1 ] に示す c

[化 39]

[化 40】

【化 41]

(合成例 1 7 )

化学式 [化 4 2] に示すジケトンおよび化学式 [化 4 0] に示すジァミンを 用いた以外は合成例〗と同様にして反応を行った。得られたキノキサリン誘導 体を化学式 [化 4 3] に示す c

【化 42]

[化 40]

[化 43]

(合成例 1 8)

化学式 [化 44] に示すジケ卜ンおよび化学式 [化 40] に示すジァミンを 用いた以外は合成例 1 と同様にして反応を行った。得られたキノキサリン誘導 体を化学式 [化 45] に示す。

[化 44]


[化 40】

【化 45]

(合成例 1 9 )

化学式 [化 4 6] に示すジケ卜ンおよび化学式 [化 4 0] に示すジァミンを 用いた以外は合成例 1 と同様にして反応を行った。得られたキノキサリン誘導 体を化学式 [化 4 7] に示す。

【化 46]

【化 40]

[化 47]

(合成例 20)

化学式 [化 48] に示すジケ卜ンおよび化学式 [化 1 2] に示すジァミンを 用いた以外は合成例〗と同様にして反応を行った。得られたキノキサリン誘導 体を化学式 [化 49] に示す。


[化 48]

[化 12]


[化 49]

(合成例 2 1 )

化学式 [化 5 0 ] に示すジケトンおよび化学式 [化 1 5 ] に示すジァミンを 用いた以外は合成例 1 と同様にして反応を行った。得られたキノキサリン誘導 体を化学式 [ィヒ 5 1 ] に示す。

[化 50]

[化 15]

[化 51】

【実施例 1】

本実施例では、本発明のキノキサリン誘導体を電界発光層の一部に用いて作 製される電界発光素子について説明する。なお、本実施例では、基板上に形成 される電界発光素子の素子構成について図 1を用いて説明する。

まず、基板 1 0 0上に電界発光素子の第 1の電極 1 0 1が形成される。なお、 本実施例では、第 1の電極 1 0 1は陽極として機能する。材料として透明導電 膜である I T O (indium tin oxide) を用い、スパッタリング法により 1 1 0 η mの膜厚で形成する。なお、ここで用いるスパッタリング法としては、 2極ス パッ夕法、イオンビームスパッタ法、または対向ターゲットスパッタ法等があ る。

次に、第 1の電極(陽極) 1 0 1上に電界発光層 1 0 2が形成される。なお、 本実施例では、電界発光層 1 0 2が正孔注入層 1 1 1、正孔輸送層 1 1 2、発 光層 1 1 3、電子輸送層 1 1 4の積層構造を有し、電子輸送層 1 1 4に本発明 のキノキサリン誘導体を用いる場合について説明する。

第 1の極 1 0 1が形成された基板を市販の真空蒸着装置の基板ホルダーに 第 1の電極 1 0 1が形成された面を下方にして固定し、真空蒸着装置の内部に

備えられた蒸発源に銅フタロシアニン(以下、 0 1^—€;と示す)を入れ、抵 抗加熱法を用いた蒸着法により 2 0 n mの膜厚で正孔注入層 1 1 1を形成する t 次に正孔 15送性に優れた材料によリ正孔輸送層 1 1 2を形成する。ここでは 4, 4 '—ビス [ N— ( 1 —ナフチル)一 N—フエ二ルーァミノ] —ビフエ二 ル (以下、 α— N P Dと示す)を同様の方法により、 3 0 n mの膜厚で形成す る。

次に発光層 1 1 3が形成される。なお、発光層 1 1 3において正孔と電子が 再結合し、発光を生じる。ここでは、 A l q 3を同様の方法により 5 0 n mの 膜厚で形成する。

そして、電子輸送層 1 1 4が形成される。なお、電子輸送層 1 〗 4は、本発 明のキノキサリン誘導体により形成される。キノキサリン誘導体としては、合 成例 1〜2 1 に示す材料を用いることができるが、本実施例では、合成例 1 に 示す 2, 3—ジフラン—2—ィルージベンゾ [ f, h ] キノキサリンを同様の 方法により 2 0 n mの膜厚で形成する。

上述したように積層構造を有する電界発光層 1 0 2を形成した後、陰極とし て機能する第 2の電極 1 0 3をスパッタリング法または蒸着法により形成する t なお、本実施例では、電界発光層 1 0 2上にアルミニウムリチウム合金(A I : L i ) ( 1 0 0 n m) をスパッタリング法にょリ形成することによリ第 2 の電極 1 0 3を得る。

以上により、本発明のキノキサリン誘導体を用いた電界発光素子が形成され る。なお、本実施例では、基板上に形成される第 1の電極が陽極材料で形成さ れ、陽極として機能する場合について説明したが、本発明はこれに限定される ことはなく、第 1の電極を陰極材料で形成し、陰極として機能させることもで きる。ただし、この場合(陽極と陰極とを入れ替えた場合)には、電界発光層 の積層順が本実施例で示した場合と逆になる。さらに、本実施例では、第 1の 電極 (陽極)は透明電極でぁリ、第 1の電極(陽極)側から電界発光層で生じ た光を出射させる構成としているが、本発明はこれに限定されることはなく、 透過率を確保するために適した材料を選択することにより第 2の電極(陰極) 側から光を出射させる構成とすることもできる。

なお、本実施例に示すように本発明のキノキサリン誘導体を電子輸送層に用 いることにより、電子輸送性、およびブロッキング性に優れた電子輸送層を形 成することができるので駆動電圧が低く、発光効率に優れた電界発光素子が得 られる。

【実施例 2】

本実施例では、本発明のキノキサリン誘導体を電界発光層の一部に用いて電 界発光素子を作製する場合であって、実施例 1に示した場合と異なる構成につ いて説明する。具体的には、本発明のキノキサリン誘導体を電界発光層の発光 層に用いる場合について図 2を用いて説明する。

実施例 1 と同様に第 1の電極 2 0 1が形成され、第 1の電極 2 0 1上に電界 発光層 2 0 2が蒸着法により形成される。

まず、第〗の電極 2 0 1 に接して正孔注入層 2 1 1が形成される。正孔注入 層 2 1 1を形成する材料としては、公知の正孔注入性材料を用いることができ るが、本実施例では、 C u— P cによリ 2 0 n mの膜厚で蒸着法によリ形成す る。

次に、正孔輸送層 2 1 2が形成される。正孔輸送層 2 1 2を形成する材料と しては、公知の正孔輸送性材料を用いることができるが、本実施例では、 α -N P Dにより 3 0 n mの膜厚で蒸着法にょリ形成する。

次に、発光層 2 1 3が形成される。本実施例では、発光層 2 1 3を形成する 材料のうちホス卜材料に本発明のキノキサリン誘導体(合成例〗〜 2 1 に示し た材料を含む)を用い、ゲスト材料としては公知の発光性材料を用いることが できるので、本実施例では、キノキサリン誘導体のうち合成例 1に示す 2, 3 ージフラン一 2—ィル一ジベンゾ [ f , h ] キノキサリンと、ペリレンとを共 蒸着法によリ 3 0 n mの膜厚で形成する。

次に、電子輸送層 2 1 4が形成される。電子輸送層 2 1 4を形成する材料と しては、公知の電子輸送性材料を用いることができ、具体的には B A I q、 P B D、 O X D— 7、 B C P等を用いることができるが、本実施例では、発光層 に用いたキノキサリン誘導体、具体的には 2, 3—ジフラン— 2—ィル—ジべ ンゾ [ f , h ] キノキサリンを用い、 2 0 n mの膜厚で蒸着法により形成する。 そして、電界発光層 2 0 2が積層形成されたところに第 2の電極 2 0 3を実 施例〗と同様にして形成することにより、電界発光素子が得られる。

なお、本実施例に示すように本発明のキノキサリン誘導体を発光層のホス卜 材料として用いることで、キノキサリン誘導体が有するエネルギーギャップの 広さを有効に活かすことができるため、発光効率を高める上で非常に効果的で ある。

【実施例 3】

本実施例では、発光層に本発明のキノキサリン誘導体を用いる場合であるが、

実施例 2とは構成が異なる場合について説明する。なお、この構成においては, 発光層と電子輸送層以外の構成については、実施例 2と同様であるので説明は 省略する。

図 3において、第 1の電極 3 0 Ί と第 2の電極 3 0 3に挟まれて形成される 電界発光層 3 0 2のうち、本実施例では、発光層 3 1 3のゲスト材料として本 発明のキノキサリン誘導体を用いる。なお、ここで用いるキノキサリン誘導体 としては、合成例 1〜合成例 2 1で説明した材料を用いることができる。

そして、ホス卜材料である C B Pと共蒸着することによリ発光層 3 1 3が形 成される。ここで用いるホス卜材料としては公知の材料を用いることができる 具体的には、 T P D、 "一 N P D、 T C T A、 P B D、 O X D— 7、 B C P等 を用いることができる。

なお、本発明のキノキサリン誘導体は、エネルギーギャップが広く、 4 5 0 n m付近に蛍光波長を示すことから青色発光用のゲス卜材料としても用いるこ とができる。また、本発明のキノキサリン誘導体は、電子輸送性を有する材料 であり、一般にキャリア輸送性を有する材料をゲスト材料として用いることに より膜抵抗を低下させることが知られている(「第 4 5回日経マイクロデバ イス -セミナ一有機 EL最前線」日経 BP社、日経マイクロデバイス、 p . 3―〗〜 3—1 2 参照〔文献 6〕 ) 。すなわち、本実施例に示すように本発 明のキノキサリン誘導体を発光層のゲス卜材料として用いることによリ駆動電 圧を低下させることができる。

【実施例 4】

本実施例では、本発明のキノキサリン誘導体を電界発光層の一部に用いて電

界発光素子を作製する場合であって、実施例 1に示した場合と異なる構成につ いて説明する。具体的には、本発明のキノキサリン誘導体を電界発光層のホー ルブロッキング層に用いる場合について図 4を用いて説明する。

実施例 1 と同様に第 1の電極 4 0 1が形成され、第 1の電極 4 0 1上に電界 発光層 4 0 2が蒸着法にょリ形成される。

まず、第 1の電極 4 0 1に接して正孔注入層 4 1 1が形成される。正孔注入 層 4 1 1を形成する材料としては、公知の正孔注入性材料を用いることができ るが、本実施例では、 C u— P cにより 2 0 n mの膜厚で蒸着法により形成す る。

次に、発光層 4 1 2が形成される。発光層 4 1 2を形成する材料としては、 公知の発光材料を用いることができるが、本実施例では、 α— N P Dにより 3 0 n mの膜厚で蒸着法により形成する。

次に、ホールブロッキング層 4 1 3が形成される。なお、ホールブロッキン グ層 4 1 3は、本発明のキノキサリン誘導体により形成される。キノキサリン 誘導体としては、合成例 1 ~ 2 1に示す材料を用いることができるが、本実施 例では、合成例 1 に示す 2, 3—ジフラン一 2—イソレージベンゾ [ f, h ] キ ノキサリンを同様の方法により 2 0 n mの膜厚で形成する。

次に、電子輸送層 4 1 4が形成される。電子輸送層 4 1 4を形成する材料と しては、公知の電子輸送性材料を用いることができるが、本実施例では、 A I q 3により 3 0 n mの膜厚で蒸着法により形成する。

そして、電界発光層 4 0 2が積層形成されたところに第 2の電極 4 0 3を実 施例 1と同様にして形成することにより、電界発光素子が得られる。

なお、本実施例に示すように本発明のキノキサリン誘導体をホールブロッキ ング層 4 1 3に用いることによリホールを発光層 41 2に閉じ込めることがで きるため、発光効率を高めることができる。

【実施例 5】

本実施例では、実施例 1で示した素子構成を有する電界発光素子( I TO/ C u— P c ( 20 n m) /a- N P D (30 n m) /A I q 3 ( 30 n m) / F u Qn (20 nm) /Ca F ( 1 n m) /A Iの素子特性について測定した c なお、本実施例におけるキノキサリン誘導体(F uQn) としては、合成例 1 に示す 2, 3—ジフラン一 2—ィル—ジベンゾ [f, h] キノキサリンを用い た。その結果を図 5〜 8のプロット 3に示す。図 5における輝度一電流密度特 性においては、プロット 3に示すように電流密度が〗 00 mA/ cm 2の場合 において、 4000 c dZm 2程度の輝度が得られた。

また、図 6に示す輝度一電圧特性においては、プロット 3に示すように 8 V の電圧を印加したところ 1 000 c dZm 2程度の輝度が得られた。

また、図 7に示す電流効率一輝度特性においては、プロット 3に示すように 1 00 c dZm2の輝度が得られた場合における電流効率は 2. 8 c d/A程 度であった。

さらに、図 8に示す電流—電圧特性は、プロット 3に示すように 7 Vの電圧 を印加したところ 0. 4mA程度の電流が流れた。

【比較例 1】

これに対して、実施例 5で測定した素子構造とは異なリ、キノキサリン誘導 体からなる電子輸送層を有しない構造の電界発光素子( I TOZCu— P c

(20 n m) ノ α— N PD (30 n m) /A I q 3 (30 n m) /C a F (1 nm) ZA Iの素子特性について測定した。その結果を図 5〜8のプロット 1 に示す。図 5における輝度一電流特性においては、プロット 1に示すように電 流密度が 1 00mA/ cm 2の場合において、 4000 c d Zm 2程度の輝度 が得られた。この結果は、実施例 5における素子構造の場合と大差なかった。 また、図 6に示す輝度一電圧特性においては、プロット 1に示すように 8 V の電圧を印加したところ 6000 c d/m2程度の輝度が得られた。なお、こ の場合において、印加電圧に対する輝度は大きくなつているが、電子輸送層を 有しない構造であるため電界発光層全体が薄くなることに大きく起因している c そのため、この構造における電界発光素子が実施例 2に示す構造よりも素子特 性が良いと解するべきではない。

また、図 7に示す電流効率—輝度特性においては、プロッ卜 1に示すように 1 00 c d/m2の輝度が得られた場合における電流効率は 2. 2 c d/A程 度であった。すなわち、プロット 3に示す実施例 2の素子構造に比べて電流効 率が悪いという結果が得られた。この結果は、実施例 2の素子構造において、 電子輸送層を形成するキノキサリン誘導体がホールブロッキング性に優れてお リ、ホールを発光層に閉じ込めることにより効率よく発光が得られることを示 している。

さらに、図 8に示す電流一電圧特性は、プロッ卜 1に示すように 7 Vの電圧 を印加したところ 1 mA程度の電流が流れた。これも、流れる電流量は電界発 光層の膜厚に影響を受けることから図 6における結果の解釈と同様に、この構 造における電界発光素子が実施例 2に示す構造よリも素子特性が良いと解する べきではない。

【比較例 2】

さらに、実施例 5で測定した素子構造において、電子輸送層に本発明のキノ キサリン誘導体ではなく従来からブロッキング性の材料として用いられている バソキュプロイン(以下、 B C Pと示す)を用いて作製した電界発光素子( I TO/C u - P c (20 n m) /α - N P D (30 n m) /A I q 3 (30 n m) /B C P (20 nm) /C a F (1 nm) /A Iの素子特性について測定 した。その結果を図 5〜8のプロット 2に示す。図 5における輝度—電流特性 においては、プロット 2に示すように電流密度が 1 00mA/ cm 2の場合に おいて、 4000 c d/m 2程度の輝度が得られた。この結果は、実施例 5に おける素子構造の場合と大差なかつた。

また、図 6に示す輝度一電圧特性においては、プロット 2に示すように 8 V の電圧を印加したところ 200 c d/m2程度の輝度しか得られなかった。す なわち、バソキュプロインを用いた場合における素子特性は、本発明のキノキ サリン誘導体を用いて形成された電子輸送層を有する電界発光素子に比べ、電 子注入輸送性において劣っているということができる。

また、図 7に示す電流効率一輝度特性においては、プロット 2に示すように 1 00 c d/m2の輝度が得られた場合における電流効率は 3. 1 c dZA程 度であつたが、全体としては、本発明のキノキサリン誘導体を用いて形成され た電子輸送層を有する電界発光素子と同様の特性を示した。すなわち、プロッ キング性に関しては本発明のキノキサリン誘導体は従来の B C Pと同程度の特 性を維持できることが示された。

さらに、図 8に示す電流—電圧特性は、プロット 2に示すように 7 Vの電圧 を印加したところ 0 . 0 8 m A程度の電流が流れた。同じ膜厚で比較するとキ ノキサリンを含む電界発光素子の法が B C Pを用いた場合に比べ電流一電圧特 性に優れていることからキノキサリン誘導体を用いることにより電界発光素子 の電子注入輸送性が高められたということができる。

【実施例 6】

本実施例では、本発明のキノキサリン誘導体からなる薄膜の膜表面の様子に ついて説明する。図 1 O Aには、基板上にキノキサリン誘導体の薄膜が 5 0 n m程度成膜され、封止基板で封止されたサンプルを示す。なお、この場合にお けるキノキサリン誘導体の薄膜は、表面が結晶化することなく安定な膜であつ た。

【比較例 3】

キノキサリン誘導体の薄膜の代わリに B C Pの薄膜を成膜したこと以外は実 施例 6と同様にサンプルを作製した。その結果、図 1 0 Bに示すように時間の 経過に伴い B C Pの薄膜は結晶化した。