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1. WO2004041930 - 難燃性塩化ビニル系樹脂組成物およびその成形体

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[ JA ]
明 細 書

難燃性塩化ビニル系樹脂組成物およびその成形体

技術分野

本発明は、優れた難燃性、成形加工性、耐変色性、その他各種の特性を有す る塩化ビニル系樹脂組成物と、この組成物を各種の成形法により成形して得ら れる硬質の成形体とに関する。

背景技術

塩化ビニル系樹脂組成物は分子中に塩素を含有するため、難燃性に優れてお リ、また各種の無機添加剤を広い含有量で添加できるため、広範囲の機械的特 性、耐熱性、成形性、耐候性を実現することができる。

このような特性を有する塩化ビニル系樹脂組成物の、特に硬質塩化ビニル系 樹脂組成物の成形体は、航空機、船舶、車両等の輸送機内外機材;建築物内外 装材;家具、事務用具等の日用品;家電機器、電子機器等のハウジング材;半 導体装置の部品等;として広く使用されている。

しかし、塩化ビニル系樹脂組成物は、火災時等のように耐熱温度以上の高温 に晒されると、分子内の塩素に起因して、大量に発煙すると共に、塩素ガスや 塩化水素ガス等の有毒ガスを発生する。このため、無機添加剤を使用し、有毒 ガスの発生を抑制することが試みられ、無機添加剤の種類や配合量を検討する ことがなされている。

例えば、特開平 1 1一 181204号公報では、 FM規格(産業相互保険組織 《 Fa c t o r y Mu t u a l Sy s t em》が定める評価基準による規 格)を満足する塩化ビニル樹脂を目的として、塩化ビニル樹脂に、炭酸カルシ ゥム、タルク、塩素捕獲化合物を添加し、所望の形状に成形してなる難燃性塩 化ビニル樹脂成形体を開示している。

しかし、この成形体は、難燃性の向上効果はあるが、有毒ガス発生の抑制効 果が十分でなく、また成形加工時における熱安定性が悪い上、上記添加剤の分 散不良に伴う成形体中での凝集物の発生があり、外観が満足できるものではな い。

このような不具合を回避するために、特開 2 0 0 0 - 2 2 6 4 8 3号公報に は、塩化ビニル樹脂 1 0 0重量部に対して、金属水酸化物 4 ~ 6 0重量部、錫 酸亜鉛系難燃剤 2〜4 0重量部、可塑剤 2 0〜 1 5 0重量部を含有させた難燃 性塩化ビニル樹脂成形体が提案されている。

しかし、この成形体は、難燃性、押出成形時における熱安定性、外観は良好 であっても、押出成形体の軟化温度が低下するという問題がある。

また、特開 2 0 0 2— 2 2 6 6 5 9号公報では、塩化ビニル樹脂 1 0 0重量 部に対し、モリブデン化合物 0. 1 〜2. 5重量部(金属モリブデンとして 0 . 0 5〜 1 . 5重量部)を添加した難燃性塩化ビニル樹脂組成物が提案されて おり、特開 2 0 0 2— 2 8 4 9 4 8号公報では、塩化ビニル 1 0 0重量部に対 し、モリブデン化合物 1重量部以上、水酸化化合物 1重量部以上、酸化チタン 3重量部以上であって、これらの総和が 8〜2 5重量部を添加した塩化ビニル 樹脂組成物が提案されている。

しかし、これらの塩化ビニル樹脂組成物は、温水での洗浄を要する半導体の 洗浄槽の材料、あるいはその周辺部材の材料としては、安定な温水洗浄性(温 水と接触しても変色等の不都合がない)と難燃性を満足することが困難である o

この安定な耐温水変色性と難燃性は、鉛化合物の添加である程度解消するこ とができるものの、鉛化合物は、環境負荷物質であり、使用が制限されたり、 使用が禁止されたり等の動きがあり、他の手法による安定な耐温水変色性と難 燃性との改善が切望されている。

発明の目的

本発明は、十分な難燃性、成形加工時における熱安定性、その他の各種特性 を有すると共に、成形体とした場合に、良好な外観、高い軟化温度を有し、し かも鉛化合物を使用することなく安定で十分な耐温水変色性ゃ耐溶剤性を有す

る、難燃性塩化ビニル系樹脂組成物と、この組成物を各種の成形法で成形して 得られる硬質成形体を提供することを目的とする。

発明の概要

上記の目的を達成するために、本発明の難燃性塩化ビニル系樹脂組成物は、 塩化ビニル系樹脂 1 0 0重量部、

亜鉛化合物、モリブデン化合物、錫化合物より選ばれる少なくとも一種の防 煙剤 0. 0 5〜 1 0重量部、および

アルミニウム系およびマグネシウム系の金属水酸化物、ゼォライ卜より選ば れる少なくとも一種 0. 0 1 〜1 0重量部、

を含んでなることを特徴とする。

上記の組成物は、さらに、加工助剤として、ポリアルキルメタクリレート類

、ポリアルキルァクリレート類の少なくとも一種 0. 1 〜1 0重量部を含んで いてもよい。

また、本発明の組成物は、防煙剤がモリブデン化合物であって、該モリブデ ン化合物 0. 0 5〜8重量部を含み、さらに塩基性化合物 0. 1 〜3重量部を 含むものであってもよい。

さらに、本発明の組成物は、防煙剤が、塩基性化合物または、塩基性化合物 と酸化チタンを核剤とし、該核剤がモリブデン化合物で表面被覆されてなるも のであって、該表面被覆防煙剤を 0 . 1 〜8重量部含むものであってもよく、 このときも、上記の加工助剤は含んでいなくてもよい。

なお、この表面被覆防煙剤は、モリブデン化合物が、該表面被覆防煙剤全量 中 5〜5 0重量%であることが好ましい。

以上の本発明における難燃性塩化ビニル系樹脂組成物は、プラストミルでの 動的熱安定性評価法による分解時間が、 1 5 m i n以上であることが好ましい

本発明の難燃性塩化ビニル系樹脂成形体は、上記の難燃性塩化ビニル系樹脂 組成物を押出成形、カレンダープレス成形(カレンダー成形に続いてプレス成 形する成形技法を言う。以下同じ)、または押出連続プレス成形(押出成形に続 いてプレス成形する成形技法を言う。以下同じ)して得られることを特徴とす る硬質成形体である。

この成形体は、 60°Cx48時間の温水変色試験における温水浸漬前後の色差 厶3値がー0. 5〜十 0. 5であることが好ましい。

なお、本発明の硬質組成物は、 ASTM E 1354に準じて測定される平 均発熱量(AHRR) が eSkWZm2以下、平均減光体積(ASEA :—定の 空間で成形体 1 gを燃焼させたときに、光がさえぎられた量を、一定の煙濃度 (密度)をもつ仮想体の体積に換算した値で、体積が大きいほど煙密度が高い ものとなる)が 800m2/g以下であり、 J I S K 7206 B法 荷重 49. 03 Nに準じて測定されるピカット軟化温度が 70°C以上であることが 好ましい。

発明の実施の形態

本発明における塩化ビニル系樹脂は、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニ ル等のホモポリマーの他に、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル一 エチレン共重合体、塩化ビニルーァクリル共重合体等のコポリマーをも使用す ることができ、重合度が 400~1400程度の軟質、硬質のものが適してい る。

本発明において、これらの塩化ビニル系樹脂に添加する防煙剤は、亜鉛化合 物、モリブデン化合物、錫化合物より選ばれる少なくとも一種であって、中で も、亜鉛系化合物、モリブデン系化合物が好ましい。

この亜鉛系化合物としては、ホウ酸亜鉛、酸化亜鉛、ヒドロキシ錫酸亜鉛、 スズ酸亜鉛、亜鉛石鹼等が挙げられる。

モリブデン系化合物としては、酸化モリブデン、三酸化モリブデン、モリブ デン酸、モリブデン酸アンモニゥム、ォクタモリブデン酸アンモニゥム、モリ ブデン酸亜鉛、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸亜鉛カルシウム、モリ ブデン酸ナトリウム、二硫化モリブデン、モリブデン酸メラミン等が挙げら れる。

錫化合物としては、酸化錫等が挙げられる。

これらの防煙剤は、これらの化合物をそのまま上記の塩化ビニル系樹脂に添 カロしてもよいし、他の添加剤に被覆して添加することもできる。

これらの防煙剤が被覆される他の添加剤としては、炭酸カルシウムやタルク 等の無機物を挙げることができる。あるいは、これらの防煙剤と共に本発明に おいて必須の成分として配合するアルミニウム系やマグネシウム系の金属水酸 化物、ゼォライトに、防煙剤を被覆して用いてもよい。

以上のような防煙剤は、燃焼時に塩化ビニル系樹脂組成物の炭化を促進し、 発煙量を低減する作用を有しており、本発明の塩化ビニル系樹脂組成物による 成形体の難燃性の向上効果に寄与する。

防煙剤の添加量は、少なすぎれば、上記の作用を得ることができず、逆に多 すぎると、成形体の物性低下を招くばかりか、成形体中に分散不良が現れる懸 念があり、また形成加工時の熱安定性の悪化を助長させるため、本発明では、 塩化ビニル系樹脂 1 0 0重量部に対して 0. 0 5〜1 0重量部とする。

ところで、塩化ビニル系樹脂の温度における分解劣化の挙動は、加工温度領 域である 2 2 0 °Cまでの温度領域での脱 H C Iの開始、 2 2 0 ~ 3 7 0 °C付近 の温度領域での脱 H C Iの進行、それ以上例えば 4 5 0°C以上の温度領域での 主鎖の切断やカーボン燃焼となる。

本明細書では、特に、成形加工温度領域である 2 2 0 °Gまでの温度領域にお ける分解を低温分解と言い、主鎖の切断やカーボン燃焼が生じる 4 5 0 °C以上 の温度領域における分解を高温分解と言う。

本発明の防煙剤中、モリブデン化合物は、高温分解促進剤として良好に作用 し、主鎖の切断やカーボン燃焼が生じる温度領域での炭化を速やかに進行させ る。このモリブデン化合物が添加されていない塩化ビニル系樹脂組成物製の成 形体の場合、この温度領域において、該成形体の炭化が促進されないため、脱 H C Iによりポリエチレンを形成する過程で可撚ガス等を発生し、難燃剤が配 合されていても、良好な難燃性を発現することはできない。

上記のように、良好な高温分解促進作用をなすモリブデン化合物の添加量は 、上記の防煙剤としての添加量、すなわち塩化ビニル系樹脂 1 0 0重量部に対 して 0. 0 1 ~ 1 0重量部であってよいが、好ましくは塩化ビニル系樹脂 1 0 0重量部に対し 0. 0 5 ~ 8重量部、より好ましくは 0. 5〜5重量部である 。少なすぎれば、良好な高温分解促進作用を発現することができず、多すぎる と、成形体に分散不良の欠陥が生じてしまい、高品質の成形体が得られなくな る。

モリブデン化合物は、分散不良のない高品質の成形体とするためには、粉末 状より液状で使用することが好ましいが、粉末状であっても、有機錫系安定剤 等他の液体添加剤と混合して使用したり、あるいはコンパゥンドの段階で均一 混合を行う等することで、高品質の成形体を得ることができる。

本発明では、モリブデン化合物として、酸化モリブデン、三酸化モリブデン 、モリブデン酸、モリブデン酸アンモニゥム、ジモリブデン酸アンモニゥ厶、 ヘプタモリブデン酸アンモニゥム、ォクタモリブデン酸アンモニゥム、デカモ リブデン酸アンモニゥ厶、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸カルシウム、モリ ブデン酸亜鉛カルシウム、モリブデン酸カリウム、モリブデン酸ナトリウム、 二硫化モリブデン、リンモリブデン酸、リンモリブデン酸カリウム、リンモリ ブデン酸カルシウム、リンモリブデン酸亜鉛、 ^モリブデン酸メラミン等が使 用でき、これらはそれぞれ単独で、あるいは適宜の組み合わせによる 2種以上 を混合して使用することができる。

これらのモリブデン系化合物は、難燃助剤と併用してもよく、この難燃助剤 としては、酸化モリブデン、酸化錫、酸化亜鉛、酸化バナジウム、ポリ燐酸ァ ンモニゥム、燐酸エステル類等が挙げられ、これの難燃助剤は、単独で、ある いは適宜の組み合わせによる 2種以上が使用される。

これらのモリブデン化合物は、そのまま上記の塩化ビニル系樹脂に添加して もよいし、他の添加剤に被覆して添加することもできる。他の添加剤としては 、塩化ビニル系樹脂に通常配合されるものでよく、中でも、タルク、シリカ、 酸化チタン等が好ましい。

本発明において、モリブデン化合物のみの配合では、特に有機錫系安定剤を 配合している塩化ビニル系樹脂組成物の場合、この組成物製の成形体を温水に 浸潰した後に、変色する問題がある。この変色は、青緑色への変色である。 この変色について、未だ不明確な点もあるが、本発明者等の検討結果では、 モリブデン金属の価数が変化することに起因することが略確認されている(な お、化学大辞典では、モリブデン化合物は、 6価のものが最も安定で無色であ るが、低価数に向かうと青味を帯びると記載している)。

そこで、本発明者等は、モリブデン化合物の M o価数の低下を抑制する手法 を追求した結果、温水浸漬中における成形体中の水素イオン濃度を中性に制御 する手法が、温水浸漬後の変色を安定して防止できるとの知見を得た。

すなわち、塩化ビニル系樹脂は、上記の加工温度領域での成形加工段階で、 熱劣化に伴う脱 H C I反応により、系が酸性に傾く。

この塩化ビニル系樹脂に配合する有機錫系安定剤は、上記のように、ラウレ ート系、マレート系、メルカプタイド系のものであって、ラウリン酸、マレイ ン酸、チォグリコール酸等に代表される酸性物質で合成されているため、安定 剤自体が酸性を有している。

従って、錫系安定剤配合の塩化ビニル系樹脂組成物に、防煙剤(高温分解促 進剤)としてのモリブデン化合物を配合すれば、 M o金属が酸性下におかれる ため、 M oの価数が低下し、変色現象が発生すると考えられる。

この価数低下を抑えるために、上記した水素イオン濃度の調整剤として、本 発明では、塩基性化合物を配合する。

つまり、塩基性化合物を配合することにより、 6 0 °C X 4 8時間の条件での 温水変色試験後の水溶液における水素イオン濃度(p H ) を 5 . 5〜8 . 5に 調整し、これによつて安定な耐温水変色性を確保するものである。

言い換えれば、塩基性化合物は、温水浸漬による変色防止のために配合され るものである。

また、塩基性化合物は、本発明では、低温分解抑制剤としての作用をも有し ており、モリブデン化合物の配合によって低温すなわち加工温度領域でも分解 が促進され、樹脂焼けを生じて外観において満足できる成形体が得られないこ とを防止したり、あるいはこの低温領域での分解で発生する微量の塩酸による 成形加工機の腐食を防止する等のために配合される化合物である。

本発明において、このような作用をなす塩基性化合物の配合量は、多すぎれ ば、水素ィォン濃度とも関連するが熱安定性の悪化が生じて満足できる成形体 を得ることができず、少なすぎれば、良好な耐温水変色性を得ることができな いため、塩化ビニル系樹脂 1 0 0重量部に対し 0. 1〜3重量部、好ましくは 0. 5 ~ 2重量部とする。

上記の塩基性化合物としては、アルカリ金属の酸化物や水酸化物;炭酸、硫 酸、亜硫酸、リン酸、亜リン酸の塩基性塩;酸化ベリリウム、酸化マグネシゥ ム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化珪素、酸化ァ ルミ二ゥ厶、酸化亜鉛等の塩基性金属酸化物;炭酸石灰、群青、硫酸バリウム 、沈降性硫酸バリウム等の塩基性無機顔料;ドロマイト系化合物:等の無機化 合物:尿素、チォ尿素、 N, N ' ージフエ二ルチオ尿素等の尿素誘導体; yS— ァミノクロトン酸エステル、 N—ラウロイルリジン、トリス(2—ヒドロキシ ェチル)イソシァヌレート、トリス(エポキシプロピル)イソシァヌレート等 のァミノカルボン酸誘導体; 2—フエニルインドール等のインドール類; N, N ' ージフエニルエチレンジァミン、ジエチレントリァミン、へキサメチレン テトラミン等のポリアミン類;フエ二ルー α—ナフチルァミン、アルドール一 一ナフチルァミン、 6—エトキシー2, 2, 4—トリメチル一1, 2—ジヒ ドロキノリン等のアミン系誘導体;(2 '—ヒドロキシフエニル)ベンゾトリア ゾール等のベンゾトリアゾール類;ビス(2 , 2, 6, 6ーテトラメチルピぺ リジニル)一4—セバケ一ト等のヒンダードアミン系誘導体;ヒドラジン系誘 導体;チォカルバミン系誘導体;金属石鹼;等の有機化合物が挙げられる。 中でも、塩化ビニル系樹脂への相溶性等の観点から、尿素誘導体、アミノカ ルボン酸誘導体、ドロマイト系誘導体、金属石鹼が好ましい。

上記の尿素誘導体としては、例えば、下記の一般式で示されるチォ尿素誘導 体が挙げられ、この一般式で示される尿素誘導体の具体例は、以下のものが挙 げられる。


: \

: C = S

R 2 N ZR 3

1ーェチルー 3—フエ二ルチオ尿素、 1, 3—ジフエ二ルチオ尿素、 1, 3 一ジェチルチオ尿素、 1ーェチルー 3— p—クロ口フエ二ルチオ尿素、 1ーェ チル一 3— ( 2—ヒドロキシェチル)チォ尿素、 1— ( 2—チアゾリル)ー3 一フエ二ルチオ尿素、 1, 3—ジステアリルチオ尿素、 1, 3—ジベへニルチ ォ尿素、 1ーェチルチオ尿素、 1一 p—ブロモフエ二ルー 3—フエ二ルチオ尿 素、 1— ( 2—チォフエ二ル)一 3—フエ二ルチオ尿素、 1, 3—ビス(2— ヒドロキシェチル)チォ尿素、 1一 p—ァミノフエニル一 3—フエ二ルチオ尿 素、 1—p—ニトロフエニル一 3—フエ二ルチオ尿素、 1— p—ヒドロキシフ ェニル一3—フエ二ルチオ尿素、 1, 3—ジー m—クロルフエ二ルチオ尿素、 エチレンチォ尿素、チォ尿素、 1ーメチルー 3— p—ヒドロキシフエ二ルチオ 尿素、 1一フエ二ルチオ尿素、 1—m—二卜口フエ二ルチオ尿素、 1一 p—二 トロフエ二ルチオ尿素、 1— p—ァミノフエ二ルチオ尿素、 1 . 3—ジメチル チォ尿素、 1, 3—ジシクロへキシルチオ尿素、 1—フエ二ルー 3— p—クロ 口フエ二ルチオ尿素、 1—フエニル一 3— p—メトキシフエ二ルチオ尿素、 1 , 1—ジフエ二ルチオ尿素、 1, 1—ジベンジルー 3—フエネチルチオ尿素、 1一フエニル一3— ( 2—ヒドロキシェチル)チォ尿素等である。

また、上記のァミノカルボン酸誘導体としては、例えば、 1, 3—ブタンジ オールビス(3—アミノクロトネート)、メチルー ^—ァミノクロトネート、 1 , 4—ブタン一ビス一 yS—アミノクロトネート、 2, 6—ジメチルー 3, 5 -ジェトキシカルボデヒドロピリジン、 6—アミノー 1, 3—ジメチルゥラシル等 が挙げられる。

金属石鹼としては、例えば、一般式 M (O O C R) n (式中、 Mは B a, C a , A I , M g等の金属、 Rはス亍アリン酸、ラウリン酸、 2—ェチルへキソ イン酸等のアルキル基である)で示されるものが挙げられ、代表例としステア リン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム等が挙げられる。

上記のドロマイト系化合物としては、天然に広く産出し、壁材料、製鉄用耐 火物等に用いられているドロマイト、すなわち、苦灰石(M g C 03 ' C a C O 3)、苦土生石灰(M g 0■ C a 0 )、苦土消石灰(M g 0 (O H ) 2■ C a (0 H ) 2) 等;その化学組成が炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムとの複塩である

合成ドロマイ卜(マグネシウムとカルシウムの重量比率が M g O: C a O換算 で 5 : 9 5 - 9 5 : 5 );あるいはこれらの天然、合成ドロマイトを焼成、消和 等して、金属元素組成を大きく変更させることなく変成したドロマイ卜の誘導 体であるドロマイトセメント、軽焼ドロマイト、死焼ドロマイト、ドロマイト クリンカー、軽焼ドロマイトに水を加えて消化した消化ドロマイト、ドロマイ トプラスター、合成マグドロクリンカー;さらにはァケルマナイト(C a 2M g S i 2 O 7)、透輝石〔C a M g ( S i 03) 2〕、各種スラグのように、カルシゥ ムとマグネシウムの比率が上記の合成ドロマイ卜と同じ範囲にある天然鉱物や 合成の複塩を同様に変成した誘導体等を挙げることができる。これらのドロマ ィト系化合物は、それぞれ単独で使用してもよいし、適宜の組み合わせによる

2種以上を混合して使用してもよい。

これらのドロマイト系化合物は、表面処理を施したものであってもよく、こ の表面処理剤としては、有機酸、有機酸金属塩、多価アルコール化合物等が挙 げられ、これらはそれぞれ単独で用いてもよく、適宜の組み合わせによる 2種 以上を混合して用いてもよい。

上記の塩基性化合物は、酸化チタンと同様の顔料特性をもち、かつ耐薬品性 が優れた沈降性硫酸バリゥム等が特に好ましい。

また、本発明は、上記のモリブデン化合物を被覆材とし、この被覆材で塩基 性化合物あるいは、塩基性化合物と酸化チタンとの混合物からなる核剤を被覆 したものを防煙剤として使用することにより、防煙剤全体としてモリブデンの 価数が変化しないよう中性化することもできる。

上記の塩基性化合物に代えて、あるいは塩基性化合物と混合して、核剤とし て用いられる酸化チタンとしては、アナターゼ型、ルチル型の酸化チタンのい ずれでもよいが、光安定性の面でルチル型の酸化チタンが好ましい。

また、酸化チタンも上記のドロマイト系化合物と同様に、表面処理を施した ものであってもよく、この表面処理剤としては、 A I— S i系、 A I— S i系 、 A I— S i— Z r系等の処理剤が挙げられる。

核剤に対するモリブデン化合物の被覆量は、少なすぎればモリブデン化合物 による高温分解促進(防煙)効果が得られず、多すぎると相対的に核剤の量が

少なくなつて、耐温水変色性や低温分解抑制効果が得られないため、核剤とモ リブデン化合物の合計量中、 M o 03として、 5〜5 0重量%、好ましくは 1 0 〜3 0重量% (モリブデン金属としては、 1 〜2 0重量%、好ましくは 5〜1 0重量%とすることが適している。

核剤にモリブデン化合物を被覆する方法は、特に限定せず、例えば、触媒の 製造等で、担体に種々の化合物を担持する際に通常行われている方法で行うこ とができる。

具体的には、(1 ) 核剤の存在下で、モリブデン化合物またはその前駆体を水 等の溶媒に溶解させ、次いで p Hを変化させる等して不溶化させて核剤に被覆 し、乾燥し、焼成する方法、(2 ) 核剤にモリブデン化合物またはその前駆体の 溶液を噴霧して被覆し、乾燥し、焼成する方法、(3 ) 核剤とモリブデン化合物 またはその前駆体の溶融物とを混合し、固溶物を粉砕する方法等で被覆するこ とができる。

特に、米国特許第 3 7 2 6 6 9 4号明細書や、米国特許第 3 8 7 4 8 6号明 細書に記載されている技術を用いて被覆するのが好適である。

すなわち、核剤の表面に所定量のモリブデン化合物を沈着被覆させるために 、あらかじめ核剤を分散した水溶液の 1種あるいは 2種以上を、同時あるいは 段階的に、濃縮したモリブデン化合物の分散水溶液に導入し、得られる比較的 濃厚なスラリーまたはペーストを、 p H調整と加温を行って反応させた後、こ の混合物を乾燥し、焼成し、粉砕し、乾燥段階で生成した凝集体を除去する方 法で行われる。

上記の核剤をモリブデン化合物で被覆した表面被覆防煙剤の配合量は、少な すぎるとモリブデン化合物による防煙 (高温分解促進)作用が発現せず、多すぎ てもこの効果が飽和するため、塩化ビニル系樹脂 1 0 0重量部に対し 0. 1 ~ 8重量部が好ましい。

なお、表面被覆防煙剤を使用する場合、この表面被覆防煙剤を塩化ビニル系 樹脂に均一に混合させるだけで、モリブデン化合物、塩基性化合物、酸化チタ ンが均一に混合することになるため、前記したモリブデン化合物と塩基性化合 物とをそれぞれ配合する場合に比して、単体では均一な分散状態を得ることが

困難なモリブデン化合物の分散が容易になると共に、モリブデン化合物の配合 量が少なくても十分な防煙(高温分解促進)効果を得ることができる。

なお、表面被覆防煙剤においては、核剤として、塩基性化合物と共に白色顔 料としての酸化チタンを使用することもできる。この白色顔料である酸化チタ ンを核剤として併用することによって、塩基性化合物のみを核剤とする場合に 比べ、優れた耐温水変色性を安定して得ることができると共に、表面被覆防煙 剤の分散性が向上する。

また、本発明では、以上の防煙剤と共に、公知の難燃剤(例えば、リン酸ェ ステル、縮合リン酸エステル、正リン酸エステル等)、ラジカル発生剤(例えば 、過酸化物、過塩素酸塩等)、架橋剤(例えば、トリアジンチオール化合物)を 併用することもできる。

これらの公知の難燃剤等の併用量は、特に限定しないが、多すぎれば、上記 のように分散不良や熱安定性の悪化を招くため、一般には、上記の無機防煙剤 の添加量中、 10重量%以下とすることが好ましい。

本発明において、上記の防煙剤と共に塩化ビニル系樹脂に添加する金属水酸 化物は、マグネシウム系、アルミニウム系の金属水酸化物より選ばれる少なく とも 1種であって、具体的には、 Mg (OH) 2、 A I (OH) 3、 1. 25M g (OH) 2 - A I (OH) 3 ■ 2CO3■ y H20、 A I (OH) 3■ N a HC 03、 Mg (OH) 4.5A I 2 (OH) 13■ CO3■ 3. 5H20等が挙げられる o

また、これらの金属水酸化物に代えて、あるいはこれらと共に添加するゼォ ライトは、一般式が Mx/p 〔(A I O2) x■ (S i O2) y〕 ZH20く式中、 Mは Ca、 Mg、 Na、 K等の原子価 pの金属イオン、 x + yは単位格子当た りの四面体数で 10〜200の整数、 X, yは 0< x/y≤1. 1の式を満足 する整数、 Zは水分子のモル数で 4~300の整数 >で示されるものが好まし く使用できる。

これらのゼォライトは、テクト珪酸塩に属する鉱物の 1種であって、天然体 や合成体が存在し、種類は多数あるが、本発明では、合成体で金属イオン Mが N aや C aの A型ゼォライ卜が好ましく使用できる。

上記した金属水酸化物ゃゼォライ卜は、本発明の塩化ビニル系樹脂組成物の 熱安定性を高め、成形加工性、特に、カレンダープレス法や押出法に比べて過 酷な成形加工条件を必要とする押出連続プレス法での成形加工性を向上させる 作用を有する。

上記した金属水酸化物ゃゼオライトの添加量は、少なすぎれば、この作用は 発現せず、逆に多すぎれば、成形体の物性低下を招くばかりでなく、成形体中 に分散不良が現れる懸念があるため、本発明では、ポリ塩化ビニル系樹脂 1 0 0重量部に対して 0. 1 ~ 1 0重量部、好ましくは 0. 5〜8重量部とする。 なお、本発明では、上記の金属水酸化物ゃゼォライトと共に、熱安定性を高 める作用を有するものであれば、熱安定剤として公知の金属水酸化物(例えば 、水酸化カルシウムやハイドロタルサイト類《M g ' A I ' Z n (C 03) x ( O H ) y》等)を併用することもできる。これらの公知の熱安定剤の併用量は 、特に限定しないが、あまり多すぎると、上記の^うな分散不良を招くため、 上記のマグネシウム系やアルミニウム系の金属水酸化物あるいはゼォライ卜の 添加量中、 1 0重量%以下とすることが好ましい。

本発明における加工助剤は、ポリアルキルメタクリレート類、ポリアルキル ァクリレート類から選ばれる少なくとも一種であり、分子量 2 0万〜 5 0 0万 程度のものが好ましく、より好ましくは分子量 5 0万〜 3 0 0万程度のもので

このポリアルキルメタクリレ一ト類としては、ポリメチルメタクリレート、 ポリブチルメタクリレート等が挙げられ、ポリアルキルァクリレー卜類として は、ポリェチルァクリレート、ポリプチルァクリレート、ポリ 2—ェチルへキ シルァクリレート等が挙げられ、中でも分子量 5 0万〜 3 0 0万程度のポリメ チルメタクリレートゃ、分子量 5 0万〜 3 0 0万程度で MM Aの共重合比が 1 0 0〜5 0の(アルキル基がメチル基、ブチル基の)アルキルメタクリレート と (アルキル基がェチル基、ブチル基、 2—ェチルへキシル基の)アルキルァ クリレートとの共重合体(例えば、分子量 1 5 0万程度のメチルメタクリレー ト/ェチルァクリレート = 9 0 Z 1 0の共重合体等)が好ましい。

これらの加工助剤は、本発明の塩化ビニル系樹脂組成物を成形加工して得ら れる成形体における各添加剤の分散不良を解消する作用を有する。 すなわち、本発明の難燃性塩化ビニル系樹脂組成物は、硬質成形体用のもの であって、可塑剤は配合しないか、あるいは塩化ビニル系樹脂 1 0 0重量部に 対して 5重量部以下程度の少ない配合量とするため、各添加剤が塩化ビニル系 樹脂中に均一に分散しない場合がある。この不具合を解消するために、加工助 剤を配合する。

加工助剤の添加量は、少なすぎれば、このような作用を発現せず、逆に多す ぎると、成形加工時に塩化ビニル系樹脂組成物が剪断発熱して安定した成形加 ェができなくなるため、本発明では、ポリ塩化ビニル系樹脂 1 0 0重量部に対 して 0. 5〜1 0重量部、好ましくは 1 . 5〜8重量部とする。

なお、上記のように、塩基性化合物や酸化チタンをモリブデン化合物で被覆 している場合は、塩基性化合物や酸化チタンが、モリブデン化合物を良好に分 散する作用をなすため、加工助剤は、配合しなくてもよい。

本発明では、上記の加工助剤と共に、添加剤の分散不良を解消する作用を有 するものであれば、公知の加工助剤(例えば、メチルメタクリレート一ブチル ァクリレート一スチレン共重合体:分子量 3 0万)を併用することもでき、公 知の加工助剤の併用量は、特に限定しないが、あまり多すぎると、上記のよう な剪断発熱量が多くなるため、上記の加工助剤の添加量中、 1 0重量%以下と することが好ましい。

本発明における難燃性塩化ビニル系樹脂組成物は、所定量の塩化ビニル系樹 脂と、防煙剤と、金属水酸化物ゃゼオライトと、必要に応じて添加される加工 助剤や、公知の各種添加剤(例えば、防煙剤、熱安定剤《金属水酸化物等》、着 色剤等)を、プレンダーゃヘンシェルミキサー等を用い粉砕し、均一に混合し て得ることできる。

このようにして得られる本発明の難燃性塩化ビニル系樹脂組成物の成形性は 、当該組成物が熱安定性に優れているか否かが基準となる。

この熱安定性は、プラストミルでの動的熱安定性評価法によっての分解時間 (例えば、 2 0 0°Gに昇温後、トルクが 1 0 %以上増加し始めた時間)で評価 することができる。

本発明では、この分解時間が 1 5 m i n以上のものが適している。 1 5 m i n未満であると、成形時の安定性が低下することがある。

なお、分解時間の上限は、特に限定しないが、あまり高いと燃焼時の炭化が 阻害され、発煙指数が高くなリ、 F M規格を満足できなくなることがあるため 、本発明では 3 0 m ί η程度とする。

本発明の難燃性塩化ビニル系樹脂成形体は、上記の難撚性塩化ビニル系樹脂 組成物を、押出成形、カレンダープレス成形、あるいは押出連続プレス成形等 により、フイルム状、シート状、板状、パイプ状、異型状等の種々の形態に成 形することによって得ることができる。

上記の成形方法のうち、カレンダープレス成形法は、穏やかな条件での成形 法であるため、カレンダー成形途上で組成物中に発生した歪が、プレス成形途 上で解消されてしまい、得られる成形体(板体)は歪のない状態のものとなる が、この板体から各種の家電機器や電子機器等のハウジング材、あるいは半導 体装置の部品等を成形するために熱加工すると、力レンダー成形時の歪が回復 し、これらの各種成形品には、いわゆる艷戻リ現象が生じてしまう。

また、カレンダープレス成形法は、カレンダー成形段階では、薄い板体しか 成形できないため、所望厚みの板体とするためには、プレス成形段階で、複数 枚の板を積層する必要がある。この積層体自体は、あるいはこの積層体から得 られる上記のような各種成形品は、溶剤を用いて洗浄する際等に層間剥離を生 じることがあり、耐溶剤性に劣っている。

さらに、カレンダープレス成形法は、カレンダー成形段階で得られる複数枚 の板体を、プレス成形段階で積層して所望厚みの板体とするが、カレンダ一成 形段階で得られる複数枚の板体は、成形時の条件等によリ或る程度の厚みの振 れを持っており、この厚みの振れに、プレス成形段階での条件等により生じる 厚みの振れが相乗され、厚み精度においても劣っている。

押出成形法や押出連続プレス成形法は、力レンダープレス成形法に比べれば 高温■高圧と言う過酷な条件での成形法であるため、上記のような艷戻りの問 題はなく、また一度の押出で所望の厚みの板体を得ることができるため、層間 剥離(耐溶剤性)の問題もないが、押出成形法では、押出条件の微妙な変動や 、押出された板体を引き出す際の微妙な条件変動等によって、板体に波打ち現 象が生じたり、厚みが均一にならない等の問題がある。

これに対し、押出連続プレス成形法は、艷戻りの問題や層間剥離(耐溶剤性 ) の問題がないばかりか、押出された板体を、押出しに引き続いてプレスする ため、浪打ち現象は生じないし、所望の厚みの板体を、高い厚み精度で得るこ とができると言う、上記の 2つの成形法では得られない効果を得ることができ る。

以上の成形方法で得られる本発明における成形体の、 60°CX 48時間の条 件下での温水変色試験の前後における色差△ a値は、—0. 5〜+0. 5であ ることが重要である。

色差 Aa = 0. 0すなわち変色が生じないことが最も好ましいが、この範囲 内であれば十分実用性を有したものとなる。色差 Aa<—0. 5や、 Aa> + 0. 5では、半導体の洗浄槽ゃ、その周辺部材等のように、常時あるいは頻繁 に温水と接触する成形体に、使用中に変色が生じてしまい、実用性を欠く。 なお、色差は、前記したように、防煙剤(高温分解促進剤)としてモリブデ ン化合物を用いる場合に顕著に生じ、この色差△ a値を一 0. 5〜十 0. 5の 範囲内にするためには、 60°Cx 48時間の条件での温水変色試験後の水溶液 における水素イオン濃度(pH) を 5. 5〜8. 5に調整することによって達 成することができるる。

この水素イオン濃度(p H) =5. 5〜8. 5の調整は、モリブデン化合物 と共に、塩基性化合物や酸化チタンを上記の添加量で配合することによって容 易かつ確実に実現することができる。

また、本発明における成形体は、優れた難燃性をも有しており、この難燃性 は、 ASTM E1354に準じ、 コーンカロリーメータを用いて評価するこ とができる。

この評価は、コーンカロリメータを用いた燃焼試験によリ評価される難燃特 性であって、単位面積および単位時間あたりの燃焼による発熱量の最大値(最 大発熱量、 PHRRとも記載する;単位: kWZm2、平均値(平均発熱量、 A HRRとも記載する;単位: kWZm2)、総発熱量(総発熱量、 THRとも記

載する;単位: M J/m2)、質量減少率の平均値(質量減少率、 AMLRとも 記載する;単位: gZs e G■ m2)、減光体積の最大値(最大減光体積、 PS E Aとも記載する;単位: m2Zg)、減光体積の平均値(平均減光体積、 AS EAとも記載する;単位: m2/g)等を挙げることができる。

なお、従来は、難燃性の指標の一つとして、産業相互保険組織(Fa c t o r y Mu t u a l Sy s t em) を構成する Fa c t o r y M u t u a I Re s e r c h Co r p. が定める評価基準が有効に利用されてきた。 この評価基準は、 C I s a a Numb e r 4910として挙げられてい るクリーンルーム材料の難燃性テスト(FMRC、 C I e a n Room M a t e r i a I s F I a mm ab i l i t y Te s t P r o t o c o l ) に基づいて測定された、難燃性を示す延焼指数(FP I )、発煙性を示す発煙 指数(SD I )、腐食性ガス発生を示す腐食指数(CD I ) 等が指標(総じて F M規格とも記載する) .とされている。

FM規格による評価値は、評価値を求める者が産業相互保険組織に試験片を 提出し、産業相互保険組織がこの試験片を評価して得られる値であるため、評 価結果が得られるまでに時間を要し非効率的であった。

本発明においては、このような FM規格による評価値に代えて、評価値を求 める者が行うことができる AS TM E 1354に準じたコーンカロリメ一タ を用いる燃焼試験により評価される値を難燃性の指標とするものである。

上記の FM規格による延焼指数(FP I ) は、上記のコーンカロリメータに よって測定される最大発熱量(PHRR)、平均発熱量(AHRR)、総発熱量 (THR)等の発熱量に関する評価値と強い相関を有する。

また、上記の FM規格による発煙指数(SD I ) は、上記のコーンカロリメ ータによって測定される最大減光体積(PSEA)、平均減光体積(ASEA) 等の減光体積に関する指標と強い相関を有する。

さらに、上記の FM規格による腐食指数(CD I ) は、上記のコーンカロリ メータによって測定される質量減少率(AMLR) 等の質量減少に関する指標 と強い相関を有する。

従って、コーンカロリメータを用いて難燃性を評価することにより、 FM規

格の指標をも効果的に得ることができる。

FM規格においては、延焼指数(FP I ) が 6以下、発煙指数(SD I ) が 0. 4以下と要求されている。

本発明では、この FM規格と同等以上の値を得るために、最大発熱量(PH RR) 130KwZm2以下、 平均発熱量(AHRR) 82Kw/m2以下、 総 発熱量(THR) l OOMJZm2以下、質量減少率(AMLR) 13 g/s e c -m2以下、最大減光体積(PSEA) 1500m2/g以下、平均減光体積 (ASEA) 1000m2Zg以下とすることが好ましく、中でも特に平均発熱 量 (AHRR)、平均減光体積(ASEA) が難燃性に対して支配的であるため 、平均発熱量(AHRR) 65kWZm2以下、かつ平均減光体積(ASEA) 80 Om2/g以下とすることが好適である。

また、本発明における成形体の熱的特性は、 J I S K 7206 B法 荷重 49. 03 Nに準じて測定されるビカツト軟化温度が 70°C以上とするこ とが好ましい。

実施例

〔実施例 1〜13、比較例 1 ~10〕

重合度 800の塩化ビニル樹脂(塩化ビニルのホモポリマー)に対して、防 煙剤と金属水酸化物またはゼォライトと加工助剤と安定剤を、表 1、表 2に示 す割合で添加し、本発明および比較の難燃性塩化ビニル系樹脂組成物を得た。 表 1, 2中、

数字:重量部

重合度 800の塩化ビニル樹脂:大洋 P VC社製商品名" TH— 800" 防煙剤 1 :ヒドロキシ錫酸亜鉛(アルキャンケミカル社製商品名" F I amt a r d H")

防煙剤 2:モリブデン酸アンモニゥ厶(日本無機化学社製商品名"モリアン■ A H M")

金属水酸化物;水酸化マグネシウム(協和化学社製商品名"マグサラット F") ゼォライト: N a— A型ゼォライト(東ソ一社製商品名" GSL— 1000") 加工助剤:メチルメタァクリレート系共重合体(ローム &ハース社製商品名"

K - 1 2 0 N D")

珪酸カルシウム:動的粘度改良剤として添加(徳山曹達社製商品名"ソーレツ クス")

安定剤:粉末錫系安定剤(日東化成社製商品名" M A 3 0 0")

液体錫系安定剤(曰東化成社製商品名" N— 2 0 0 0")

難燃剤:ポリリン酸アンモニゥ厶(燐化学工業社製商品名"ノーバホワイ卜 D A— 6")

過酸化物:ハイドロパーォキサイド(日本油脂社製商品名"パークミル P") 架橋剤:トリアジンチオール(三協化成社製商品名"ジスネット D B") 熱安定剤:ハイドロタルサイト(協和化学社製商品名"アル力マイザ一 1 ") である。

〔表 1の 1〕

実施例

1 2 3 4 5 6 7 塩化ビニル系樹脂 100 100 100 100 100 100 100 防煙剤 1 2 4 4 4 8 1 4 防煙剤 2 0 0 0 0 0 0 金属水酸化物 0.5 0.5 0.5 2 0.5 8 0.5 ゼォライト 0 0 0 0 0 0 0 加工助剤 1.5 1.5 3.5 1.5 1.5 1.5 8 粉末錫系安定剤 3 3 3 3 3 3 3 ポリリン酸アンモニゥ厶 W ハイドロパ一ォキサイド

トリアジンチオール

ハイドロタルサイト

〔表 1の 2〕

実施例

8 9 10 11 12 13 塩化ビニル系樹脂 100 100 100 100 100 100 防煙剤 1 4 0 2 2 2 2 防煙剤 2 0 4 0 0 0 0 金属水酸化物 0 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 ゼォライト 0.5 0 0 0 0 0 加工助剤 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 粉末錫系安定剤 3 3 3 3 3 3 ポリリン酸アンモニゥ厶一 ― 0.5 ― ― ― ハイドロパーォキサイド ― ― ― 0.5 ― ― 卜リアジンチオール ― ― ― ― 0.5 ― ハイドロタゾレサイ卜 0.3

〔表 2〕

比較例

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 塩化ビニル系樹脂 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100

防煙剤 0 4 4 4 4 4 0 15 4 4 金属水酸化物 0 0 0 0.5 0 0 0 0.5 15 0.5 加工助剤 1.5 1.5 1.5 0 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 15 粉末錫系安定剤 3 3 3 3 6 0 0 3 3 3 液体錫系安定剤 0 0 0 0 0 3 4 0 0 0 珪酸カルシウム 0 0 0.5 0 0 0 0 0.5 0 0 〔押出成形加工特性の評価〕

下記の評価方法で評価した結果を表 3、表 4に示した。

(1) 難燃性:実施例 1〜13および比較例 1〜10の組成物を 5mm厚の 板状に押出成形し、この成形体について、アトラス社製コーンカロリメ一タを 用い、 ASTM E 1354に準じ、 AHRR (Kw/m2) と ASEA (m2 /g) を測定した。

(2) 熱的特性の評価:上記の成形体について、 J I S K 7206 B 法 荷重 49. 03Nに準じ、ビカット軟化温度(°C) を測定した。

( 3 ) 成形加工特性の評価:実施例 1〜 1 3および比較例 1 ~ 10の組成物 について、プラストミルでの動的熱安定性評価法によって、 200°Cにおける 分解時間を測定した。分解時間はトルクが 10%以上増加し始めた時間(m i n) とした。

(4) 成形体の外観評価:二軸押出機で 1 mm厚の板状に押出成形し、この 成形体における表面分散状態を目視により、次の基準で評価した。

〇:凝集物が全く見られず、優れた外観を示している。

Δ:微細な凝集物が微量に散見されるが、商品とできるもの。

X :凝集物を明確に確認でき、商品とできないもの。

〔表 3の 1〕

実施例

1 2 3 4 5 6 7

AHRR (kW/m2) 31 28 28 20 25 33 27

ASEA(mVg) 765 738 735 672 703 776 730 ビカツト軟化温度 (°C) 77 77 77 77 77 77 77

動的熱安定性 (mi n) 23 20 19 22 15 25 16

外観 △ Δ 〇厶 厶 Δ O

〔表 3の 2〕

実施例

8 9 10 11 12 13

AHRR (kW/m2) 39 30 30 29 30 40

ASEA (m2/g) 761 774 751 760 758 768

ビカツト軟化温度 (°G) 77 76 77 77 77 77

動的熱安定性 On i n) 18 23 25 16 17 25

外観 △ Δ 厶 Δ 〇 厶

〔表 4〕

比較例

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

AHRR (kW/m2) 65 58 50 26 58 62 71 19 17 26

ASEA(m2/g) 814 762 758 730 762 771 822 623 657 726 ビカツト軟化温度 (°G) 77 77 77 77 75 68 67 79 78 77 動的熱安定性 (mi n) 24 12 10 21 13 24 36 9 21 13 外観 O 厶 △ X Δ 厶 O X X 厶

〔力レンダープレス成形加工特性の評価〕

下記の評価方法で評価した結果を表 5、表 6に示した。

( 1 ) 難燃性:実施例 1 ~ 9および比較例 1 ~ 10の組成物を、 180°Cの カレンダーロールで混練し、 1 mm厚にシ一ティングし、得られたシート 6枚 を重ね、 200°Cの熱板で 5mm厚に 15分間プレス成形し、このカレンダー プレス成形体について、前記押出成形体と同様にして AHRR (Kw/m2) と ASEA (mVg) を測定した。

(2) 熱的特性の評価:上記のカレンダ一プレス成形体について、前記押出 成形体と同様にしてビカット軟化温度(°C) を測定した。

(3) プレス熱安定性:実施例 1〜9および比較例 1〜10の組成物を、 1 80°Cのカレンダ一ロールで混練し、 0. 5mm厚にシ一ティングし、得られ たシート 6枚を重ね、 200°Cの熱板で 2 mm厚にプレス成形し、このプレス 成形状態を保持し 5分毎に上側の熱板を外し目視観察し、変色が認められるま での時間が 20分以上の場合を OKとし、 20分で変色したものを NGとした 。

(4) 力レンダープレス成形体の外観評価:上記の難燃性評価のところで得 たカレンダープレス成形体における表面分散状態を目視により、前記押出成形 体と同じ基準で評価した。

〔表 5〕

実施例

1 2 3 4 5 6 7 8 9

AHRR(kW/m2) 34 27 28 22 26 30 27 42 33

ASEA(mVg) 771 731 721 669 712 762 728 783 780 ビカツト軟化温度 (°C) 77 78 78 78 79 78 78 77 77 プレス熱安定性 (mi n) 25 20 20 20 20 25 20 25 25 外観 O 〇 〇 O Δ Δ 〇 〇 〇

〔表 6〕


1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

AHRR(kW/m2) 63 55 58 38 53 52 77 25 32 28

ASEA(m2/g) 832 776 763 721 763 762 829 663 641 715 ビカツト軟化温度 (°C) 78 77 77 77 76 68 68 78 78 77 プレス熱安定性 (mi n) 30 10 10 20 10 25 35 10 15 10

外観 〇 〇 Δ X 〇 〇 〇 X Δ 〇

〔押出プレス成形加工特性の評価〕

下記の評価方法で評価した結果を表 5、表 6に示した。

( 1 ) 難燃性:実施例 1 ~ 9および比較例 1〜 10の組成物を、二軸押出機 で 1 Omm厚の板状に押出成形し、これを 200°Gの熱板で 5 mm厚に連続プ レス成形し、この押出プレス成形体について、前記押出成形体と同様にして A HRR (KwZm2) と ASEA (mVg) を測定した。

(2)熱的特性の評価:上記の押出プレス成形体について、前記押出成形体 と同様にしてビカット軟化温度(°G) を測定した。

(3) 押出プレス熱安定性:実施例 1〜9および比較例 1〜10の組成物を 、二軸押出機で 4 mm厚の板状に押出成形し、これを200での熱板で2|71 厚にプレス成形し、このプレス時間を 5分間、 10分間、 1 5分間

とそれぞれ延長させて行い、それぞれのプレス時間でのサンプルを採取し、目 視観察し、変色が発生する時間が 15分以上の場合を OKとし、 15分で変色 したものを NGとした。

(4) 押出プレス成形体の外観評価:上記の難燃性評価のところで得た押出 プレス成形体における表面分散状態を目視により、前記押出成形体と同じ基準 で評価した。

〔表 7〕

実施例

1 2 3 4 5 6 7 8 9

AHRR (kW/m2) 31 27 29 20 27 31 29 41 30

ASEA (mVg) 771 752 744 666 715 781 744 758 741 ビカツト軟化温度 (°C) 77 77 77 77 77 77 77 76 77 押出プレス熱安定性 (m i n) 20 15 15 20 15 20 15 15 20

外観 Δ Δ 〇 〇 Δ Δ 〇 〇 Δ

〔表 8〕

比較例

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

AHRR (kW/m2) 68 59 52 24 57 63 74 21 20 31

ASEA (m2/g) 825 758 761 739 781 769 815 633 681 751 ビカツト軟化温度 (°C) 77 77 77 77 75 68 66 78 78 77 押出プレス熱安定性 (m i n) 20 10 10 15 10 15 25 10 15 10 外観 〇 〇 Δ X O Δ O X X 厶

〔成形法の違いによる成形体の特性評価〕

上記の押出成形法、カレンダープレス成形法、押出連続プレス成形法で得ら れた各成形体において、ほぼ同等の熱安定性を示す実施例 4の組成物を用い、 厚さ 5 mmと 1 O mmの成形体を、押出成形法、力レンダープレス成形法、押 出連続プレス成形法で製造した。なお、カレンダープレス成形法の場合は、上 記と同様に 1 mmの厚さのシートを 5枚または 1 0枚積層した。

これらの成形体について、熱加工時艷戻リ性、厚み精度、耐溶剤性を、次の 要領および基準にて評価し、結果を表 9に示した。

C 1 ) 熱加工時艷戻リ性:

1 ) 厚さ 5 mmの成形体を水平に載置し、その表面に、同組成の厚さ 5 m mの成形体の端面を当てて垂直に立て、その内隅に、一般硬質塩化ビニルから なる直径 3mmの溶接棒を当てて、 190°Cの熱風を発生する溶接ガンを用い て 1分 Z10 cmの速度で溶接棒を溶かし付けることにより、 2枚の成形体を 直角に溶接したときに、溶接棒近辺の成形体表面の艷が失われる状態を目視観 察し、次の基準で評価した。

〇:艷の変化が認められないもの。

Δ:艷の低化は僅かに認められるが、実用上支障ないもの。

X :艷の低化が鮮明に認められ、実用上支障あるもの。

2) 厚さ 5mmの成形体を 140°C (J I S 6745準拠)と 170°C( 熱曲げ加工温度)のギヤオーブンで加熱した際の、成形体表面の艷が失われる 状態を目視観察し、次の基準で評価した。

〇:艷の変化が認められないもの。

△:艷の低化は僅かに認められるが、実用上支障ないもの。

X :艷の低化が鮮明に認められ、実用上支障あるもの。

(2)厚み精度:

厚さ 1 Ommの成形体の厚み分布を厚みの振れ幅 Rで評価した。

(3)耐溶剤性:

厚さ 5 mmの成形体を、 100 %ァセ卜ン液に 30分間浸漬したときの層 間剥離状態を目視観察し、次の基準で評価した。

〇:層間剥離がないもの。

X :層間剥離があるもの。

〔表 9〕

押出 カレンダープレス押出連続プレス 艷戻リ

溶接 Δ X 〇 オーブン

140°C 〇 Δ 〇

170°C 厶 X 〇 厚み精度 ±2.5% ±3.5% ±1.3% 耐溶剤性 〇 X 〇

〔実施例 14〜22、比較例 1 1~15〕

重合度 780の塩化ビニル樹脂(塩化ビニルのホモポリマー) 100重量部 に対して、有機錫系安定剤(ジブチル錫マレートポリマージブチル錫マレー トエステル =4 1混合品《三共有機合成社製商品名 "BMZ90E"》)、鉛系 安定剤(二塩基性硫酸鉛ノニ塩基性ステアリン酸鉛 =4Z1混合品《水澤化学 社製商品名 "TC/C18"》)、モリブデン化合物(モリブデン酸アンモニゥム 《日本無機化学社製商品名 "モリアン■ AHM"》)、塩基性化合物(表 10に示 すもの)、着色剤として酸化チタンを表 10に示す割合で添加し、本発明の難燃 性塩化ビニル系樹脂組成物を得た。

〔評価方法〕

実施例 14〜 22および比較例 1 1〜 15で得た各難燃性塩化ビニル系樹脂 組成物を、厚さ 5mmのシート状に押出成形し、この押出成形品を幅 2 Omm 、長さ 20mmにカットして試験片 Aとし、下記の項目につき評価し、結果を 表 10に併せて示す。

( 1 ) 難燃性の評価:

上記の試験片 Aについて、アトラス社製コーンカロリメータを用い、 AST M E 1354に準じ、 AHRR (Kw/m2) と ASEA (m2/g) を測定 した。

(2) 耐温水変色性の評価:

上記の試験片 Aを 60°Gに加温した 2 Om Iの純水に浸潰し、この状態で 4 8時間保持した後、浸漬前と後の色相変化について、色差測定装置を用いて測 定し、△ of値を求めた。

(3) 水素イオン濃度の評価:

上記の試験片 Aを 60°Gに加温した 20m Iの純水に浸潰し、この状態:^ 4 8時間保持した後、水溶液の p Hを p Hメータにより測定した。

(4) 熱安定性の評価:

厚さを 1 mmとする以外は上記の試験片と同様にしてシート状の押出成形品 を得、これを 10 Ommx 10 Ommの大きさにカットして試験片 Bとし、こ の試験片 Bを 200°Cのオーブンで加熱し、黒変しない時間を目視判定し、次 の基準で評価した。

〇; 30分以上

△; 20分以上 30分未満

X ; 15分以下

(5) 環境負荷物質の評価:

上記の試験片 Bを蛍光 X線測定装置に掛けて鉛金属の定性分析を行い、次の 基準で評価した。

〇;鉛金属検出されなかった場合

X ;鉛金属検出された場合

〔表 1 0の 1〕

実施例

14 15 16 17 18 塩化ビニル樹脂重合度 780 100 100 100 100 100

Sn系安定剤 3 3 3 3 3

Pb系安定剤

<モリブデン化合物 >

モリブデン酸アンモニゥム 3 3 3 3 3

<塩基性化合物 >

①ァミノカルボン酸誘導体

1 , 3ブタンシ"ォ-ルビス (3—アミ/クロ卜ネ、-ト) 1 1 1 0.3

②尿素誘導体

N, N'ジフエ二ルチオ尿素

③ドロマイト系誘導体

軽焼ドロマイト 0.3 0.3 ― ― ―

④金属石鹼

マグネシウムステアレート ― 0.5 0.5 ― ― 酸化チタン 5 5 5 5 5 環境負荷物質 (鉛化合物)有無 〇 〇 〇 〇 〇 難燃性 AHRR(Kw/m2) 13 15 23 20 8

ASEA(m2/g) 536 601 721 704 654 耐変色性 60°C48時間水浸漬後 Aa 0.22 0.20 0.02 - 0.08 - 0.29

60°C48時間水浸漬後水素ィゎ濃度 pH 7.5 7.3 6.9 6.4 6.0 熱安定性黒変時間 〇 〇 O Δ 厶

〔表 10の 2〕

実施例

19 20 21 22 塩化ビニル樹脂重合度 780 100 100 100 100

Sn系安定剤 3 3 3 3

Pb系安定剤 ― ― ― ― ぐモリブデン化合物 >

モリブデン酸アンモニゥ厶 3 6 3 3

<塩基性化合物 >

①ァミノカルボン酸誘導体

1 , 3ブタンシ'ォ -ルビス (3—アミ/クロトネ、 -ト) ― 1 ―一

②尿素誘導体

N, N'ジフエ二ルチオ尿素 1 ― ― ―

③ドロマイト系誘導体

軽焼ドロマイト ― ― 0.3 ―

④金属石鹼

マグネシウムステアレー卜 ― ― ― 1 酸化チタン 5 5 5 5 環境負荷物質 (鉛化合物)有無 〇 〇 〇 〇 難燃性 AHRR(Kw/m2) 16 6 12 33

ASEA(m2/g) 729 631 592 698 耐変色性 60°C48時間水浸漬後 Aa -0.01 -0.33 0.18 -0.11

60°C48時間水浸漬後水素イオン濃度 pH 6.2 5.8 7.1 6.2 熱安定性黒変時間 Δ 厶 〇 〇

〔表 1 0の 3〕

比較例

11 12 13 14 15

塩化ビニル樹脂重合度 780 100 100 100 100 100

Sn系安定剤 3 3 3 3

Pb系安定剤 ― ― ― ― 3 ぐモリブデン化合物 >

モリブデン酸アンモニゥム 0 10 3 3 3 ぐ塩基性化合物 >

①ァミノカルボン酸誘導体

1 , 3ブタンシ'ォ -ルビス (3-アミ/クロトネ、 -ト) 1 1 5 ―一

②尿素誘導体

N, N'ジフ: n二ルチオ尿素

③ドロマイト系誘導体

軽焼ドロマイト

④金属石鹼

マグネシウムステアレート

酸化チタン 5 5 5 5 5

環境負荷物質 (鉛化合物)有無 O O 〇 〇 X

難 ¾性 AHRR(Kw/m2) 65 4 66 15 6

ASEA(m2/g) 825 293 850 607 596

耐変色性 60°C48時間水浸漬後厶 a -0. 02 -2. 11 -0. 05 -1. 10 0. 20

60°C48時間水浸漬後水素付ン濃度 pH 6. 3 4. 2 6. 3 5. 1 7. 2

熱安定性黒変時間 O X X 〇 〇

表 1 0から明らかように、本発明によれば、難燃性、耐変色性、熱安定性に 優れた成形体を得ることができるのに対し、モリブデン化合物を配合しなかつ

たり(比較例 1 1)、大量に配合しすぎたり(比較例 12)、あるいは塩基性化合 物を大量に配合しすぎたり(比較例 13)、配合しなかったもの(比較例 14, 1 5) は、これらの特性を全て充足する成形体を得ることができない。

なお、比較例 15は、塩基性化合物を配合していないにも拘わらず、耐変色 性に優れた結果を得ているが、これは比較例 1 5で使用している鉛系安定剤が 、本発明で使用する有機錫系安定剤よりも塩基性が強いことによると推測され る。

〔実施例 23〜33、比較例 16〜24〕

(表面が被覆された防煙剤の調製)

水 2リットリルに、表 1 1,表 12に示す核剤 200 gを懸濁し、これに表 1 1,表 12に示すモリブデン酸塩(難燃助剤併用の場合:モリブデン酸塩 Z 難燃助剤《重量比》 =1) が、表面被覆防煙剤中、 MoO3として 20重量%と なる量で、モリブデン酸塩水懸濁液を添加し、水溶液の p Hと温度を調節して モリブデン系化合物を核剤の表面に析出させ、ろ過、水洗した。

得られた固体を乾燥、焼成、粉砕し、核剤としての酸化チタンや塩基性化合 物にモリブデン系化合物が被覆された防煙剤を得た。

(難燃性塩化ビニル系樹脂組成物の調製)

上記のようにして調製した表面被覆防煙剤を用い、表 1 1,表 12に示す配 合で、塩化ビニル系樹脂および安定剤と均一に混合し、本発明および比較の難 燃性塩化ビニル系樹脂組成物(コンパウンド粉体)を得た。

表 1 1,表 12に示す難燃性塩化ビニル系樹脂組成物を押出成形法、カレン ダープレス成形法、押出連続プレス成形法で成形して、下記寸法を有する本発 明および比較の板状成形体を得、この成形体について、下記の特性を評価し、 結果を、表 1 1,表 12に示す。

(ァ)難燃性の評価

厚み 5 mm幅 2 Omm長さ 2 Ommの成形体について、ァトラス社製コーン カロリーメータを用いて、 ASTME 1354に準じ、 AHRR (kW/m2) 、 ASEA (mVg) を測定した。

(ィ)耐温水変色性の評価

60°Cの純水 20 m Iに、厚み 5 mm幅 2 Omm長さ 2 Ommの成形体を浸 潰し、この状態 48時間保持した後、浸漬前と後の色相変化について、色差 測定装置を用いて測定し、 A 値を求めた。

(ゥ)熱安定性の評価

厚み 1 mm幅 2 Omm長さ 2 Ommの成形体を 200°Cオーブンで加熱し、 黒変しない時間を目視判定し、次の基準で評価した。

〇: 30分以上

Δ: 20分以上

X : 1 5分以下

(ェ)環境負荷物質(鉛化合物)の評価

厚み 5 mm幅 2 Omm長さ 2 Ommの成形体を蛍光 X線測定装置に掛けて鉛 金属の定性分析を行い、次の基準で評価した。

〇;鉛金属検出されなかった場合

X ;鉛金属検出された場合

(ォ)耐薬品性の評価

J I S 6745に準じて、厚み 1 mm幅 2 Omm長さ 2 Ommの成形体を 35%塩酸中に、 60°GX48時間浸潰し、浸漬前と後の重量を測定してその 変化率を求めた

〇:重量変化率 0. 5%以下の場合

X :重量変化率 0. 5%を超える場合

(力)分散性評価

厚み 5 mm幅 2 Omm長さ 2 Ommの成形体について、防煙剤の凝集分散状 態を目視判定し、次の基準で評価した。

〇:凝集物がない場合

X :凝集物がある場合

(キ)熱加工時艷戻リ性■厚み精度■耐溶剤性

前記した実施例 4の組成物を用いての成形体と同様の要領および基準により 評価した。

〔表 1 1の 1〕

実施例

23 . 24 25 塩化ビニル樹脂重合度 780 100 100 100

Pb系安定剤 一 一 一

Sn系安定剤 2 2 2

< 高温分解促進剤(防煙剤)組成 >

表面被覆剤 核剤

モリブデン系化合物塩基性化合物化、チタ

モリブデン酸アンモニゥム沈降性硫酸バリゥ

20% ム 80% 3 3 3

N a一 A型ゼォライト 0. 5 0. 5 0. 5 成形方法 連続プレ力レンダ

ス 一プレス押出 難燧性 AHRR (Kw/m2) 23 23 23

ASEA(mVg) 705 705 705 耐温水変色性 60°C48時間厶3 - 0. 03 - 0. 03 - 0. 03

熱安定性 Δ 厶 厶 環境負荷物質 (鉛化合物)有無 〇 〇 〇 耐薬品性 60°G48時間 35%塩酸 0. 35 0. 35 0. 35 外観 (分散性) 〇 〇 〇 艷戻り

溶接 〇 X Δ オープン

140°C 〇 Δ 〇

170。C 〇 X △ 厚み精度 ± 1. 5% ±3% ±2% 耐溶剤性 〇 X 〇

〔表 1 1の 2〕

実施假

26 27 28 塩化ビニル樹脂重合度 780 100 100 100

Pb系安定剤 ― 一 ―

Sn系安定剤 2 2 2

< 高温分解促進剤(防煙剤)組成 >

表面被覆剤 核剤

モリブデン系化合物塩基性化合物化、ンチタ

モリブデン酸アンモニゥム沈降性硫酸バリゥ

10%+三酸化モリブデン 10% ム 80% 0

モリブデン酸アンモニゥム沈降性硫酸バリゥ酸化チタ

20% ム 40% ン 40%

モリブデン酸アンモニゥム酸化マグネシウム酸化チタ

20% 10% ン 70% 0

N a— A型ゼォライト 0. 5 0. 5 0. 5 成形方法 連続プレス連続プレス連続プレス 難燃性 AHRR (Kw/m2) 21 20 25

ASEA(mVg) 689 682 721 耐温水変色性 60°C48時間 Aa 0. 26 0. 16 - 0. 09 熱安定性 △ Δ Δ 環境負荷物質 (鉛化合物)有無 〇 〇 〇 耐薬品性 60°C48時間 35%塩酸 0. 34 0. 34 0. 4 外観 (分散性) 〇 〇 〇 艷戻リ

溶接 〇 〇 〇 オープン

140。C 〇 O 〇

170°C 〇 〇 〇 厚み精度 ± 1. 5% ±1. 5% ±1. 5% 耐溶剤性 〇 〇 〇

〔表 1 1の 3〕

実施例.

29 30 31 塩化ビニル樹脂重合度 780 100 100 100

Pb系安定剤 ― ― ―

Sn系安定剤 2 2 2

< 高温分解促進剤(防煙剤)組成 >

表面被覆剤 核剤

モリブデン系化合物塩基性化合物酸化チタ

モリブデン酸アンモニゥム軽焼ドロマイト酸化チタ

20% 10% ン 70% 3 ― ― モリブデン酸アンモニゥ厶ァミノクロトン酸酸化チタ

20% エステル 10% ン 70% ― 3 ― モリブデン酸アンモニゥムァミノクロトン酸

20% エステル 80% ― ― ― 3

N a— A型ゼォライト 0. 5 0. 5 0. 5 成形方法 連続プレス連続プレス連続プレス 難燃性 AHRR (Kw/m2) 32 38 42

ASEA(mVg) 754 768 645 耐温水変色性 60°C48時間 Aa 0. 29 -0. 04 -0. 15 熱安定性 Δ 〇 〇 環境負荷物質 (鉛化合物)有無 〇 〇 O 耐薬品性 60°G48時間 35%塩酸 0. 48 0. 28 0. 32 外観 (分散性) 〇 〇 〇 艷戻リ

溶接 〇 〇 〇 オープン

140°C 〇 O 〇 170°C 〇 〇 〇 厚み精度 ±1. 5% ±1. 5% ±1. 5% 耐溶剤性 〇 〇 〇

〔表 1 1の 4〕

実施例 32 33 塩化ビニル樹脂重合度 780 100 100

Pb系安定剤

Sn系安定剤 2 2

< 高温分解促進剤(防煙剤)組成 >

表面被覆剤 核剤

モリブデン系化合物塩基性化合物酸化チタン

モリブデン酸アンモ沈降性硫酸バリゥ

ニゥ厶 20% ム 80%

モリブデン酸アンモ酸化マグネシウム

ニゥム 3

20% 80%

a—A型ゼォライト 0. 5 0. 5 成形方法 連続プレス連続プレス 難燃性 AHRR (Kw/m2) 21 6

ASEA(mVg) 669 628 耐温水変色性 60°C48時間 0. 20 - 0. 19

熱安定性 O 厶 環境負荷物質 (鉛化合物)有無 〇 〇 耐薬品性 60°C48時間 35%塩酸 0. 47 0. 47 外観 (分散性) O O 艷戻リ

〇 〇 オープン

140°C 〇 〇 170°C 〇 〇 厚み精度 ± 1. 5% ± 1. 5% 耐溶剤性 〇 〇

〔表 12の 1〕

比較例

16 17 18 塩化ビニル樹脂重合度 780 100 100 100 Pb系安定剤

Sn系安定剤 2 2 2

< 高温分解促進剤(防煙剤)組成 >

表面被覆材 核材

^ita塩基性化合物酸化チタン

モリブデン酸アン沈降性硫酸バ

モニゥム 20% リウム 80% 3

酸化チタン 80% ― ― 3 a— Α型ゼォライト 1 0.5 成形方法 連続プレス連続プレス連続プレス 難燃性 AHRR(Kw/m2) 79 23 19

ASEA(mVg) 856 697 643 耐温水変色性 60°G48時間厶 a - 0.02 -0.11 -0.68 熱安定性 〇 X Δ 環境負荷物質 (鉛含有量)有無 〇 〇 〇 耐薬品性 60°G48時間 35%塩酸 0.23 0.29 0.31 外観 (分散性) O 〇 〇 艷戻リ

溶接 〇 〇 〇 オープン

140°C 〇 〇 〇

170°C 〇 〇 O 厚み精度 ±1.5% ±1.5% ±1.5% 耐溶剤性 〇 〇 O

〔表 1 2の 2〕

比較例

20

塩化ビニル樹脂重合度 780 100 100 100

Pb系安定剤 ― ― ―

Sn系安定剤 2 2 2

< 高温分解促進剤(防煙剤)組成 >

表面被覆材 核材

モリブデン系化合物塩基性化合物酸化チタン

モリブデン酸アンモーゥム 酸化チタン 70%

- +酸化アルミニゥ 3 ― ― 20 /0 ム Ιθο/ο

モリブデン酸アンモニゥム 酸化アルミニウム

20% 80% 3

モリブデン酸アンモニゥム 酸性リン酸エステ

20% ル 80% 3 a— Α型ゼォライト 0. 5 0. 5 0. 5 成形方法 連続プレス連続プレス連続プレス 難燃性 AHRR (Kw/tn2) 15 23 23

ASEA(mVg) 674 674 674 耐温水変色性 60°G48時間厶 a - 0. 72 - 0. 91 -0. 82 熱安定性 Δ △ 〇 環境負荷物質 (鉛含有量)有無 O 〇 〇 耐薬品性 60°G48時間 35%塩酸 0. 34 0. 48 0. 41 外観 (分散性) 〇 〇 〇 艷戻リ 溶接 〇 〇 〇 オープン

140°C 〇 〇 〇

170°C 〇 〇 〇 厚み精度 ± 1. 5% ±1. 5% ±1. 5% 耐溶剤性 O O O

〔表 1 2の 3〕

比較例

23

塩化ビニル樹脂重合度 780 100 100 100

Pb系安定剤 ― ― 2

Sn系安定剤 2 2 ―

< 高温分解促進剤(防煙剤)組成 >

表面被覆材 核材

モ I I デ、ノ

塩基性化合物酸化チタン

沈降性硫酸バ ― 10 3

2 リウ Λ 80%

a— Α型ゼォライト 0. 5 0. 5 0. 5

成形方法 連続プレス連続プレス連続プレス

難燃性 AHRR (Kw/m2) 13 8 19

ASEA(mVg) 629 365 679

耐温水変色性 6CTC48時間厶 a -0. 83 - 0. 48 0. 13 熱安定性 X X 〇

環境負荷物質 (鉛含有量)有無 〇 〇 X 耐薬品性 60°C48時間 35%塩酸 0. 79 0. 69 0. 29 外観 (分散性) X 〇 〇

艷戻リ 溶接 〇 〇 O

オープン

140°C 〇 〇 〇

170°C 〇 〇 〇

厚み精度 ± 1. 5% ± 1. 5% ±1. 5% 耐溶剤性 〇 〇 〇

表 1 1 , 表 1 2から明らかなように、本発明の難燃性塩化ビニル系樹脂組成 物およびその成形体によれば、組成物における各成分が良好に分散されている ため、成形体は、分散不良のない優れた外観を呈し、しかも耐温水変色性、難 燃性、耐薬品性等においても、優れたものとなる。

一方、比較例では、これらのどれかが欠けた成形体しか得ることができない 産業上の利用可能性

本発明の難燃性塩化ビニル系樹脂組成物によれば、難燃性に優れるばかリで なく、成形加工性に優れるため、各種形態の成形体を各種の成形法で容易に得 ることができ、しかもこの成形体は、難燃性に優れ、発煙量も少なく、高い軟 化温度を有し、外観も良好となる。

このため、本発明の樹脂組成物による成形体は、航空機、船舶、車両等の輸 送機内外機材;建築物内外装材;家具、事務用具等の日用品;家電機器、電子 機器等のハウジング材;半導体装置の部品等として好適である。

特に、押出連続プレス成形法による成形体は、熱加工時の艷戻りがなく、耐 溶剤性 >耐薬品性に優れ、かつ高い厚み精度を有するため、上記のような種々 の成形品の原体として良好に使用することができる。