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1. WO2004039974 - 新規タンパク質およびそのDNA

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[ JA ]
明 細書

新規タンパク質およびその DN A '

'技術分野 '

本発明は、新規タンパク質、その DNA、該タンパク質の発現または活性を 調節する化合物等のスクリーニング方法、該スクリーニング方法で得られる化 合物、該化合物を含有する骨 ·関節疾患の予防 ·治療剤などに関する。

背景技術

オルファクトメジンドメイン(Conserved Domain Database pfam0219> OLF) は、約 250アミノ酸残基からなる、それ自体は機能不明のタンパク質構造単位で ある。このドメインを含むタンパク質は、分泌型タンパク質(ER局在型も含 む)と 7回膜貫通型受容体型の二つに分類されている。分泌型タンパクとしては Olfactomedinが粘液性の細胞外マトリックスの構成成分として最初に単離され、 ゥシガエルの嗅覚神経上皮細胞で発現していることが報告されている(Yokoe H, An olt RR、 Proc Natl Acad Sci U S A. 90 : 4655-4659、 1993) 。その後、ヒ トを含む多くの生物種でこのドメインを含むタンパク質や遺伝子が発見されて いる。ヒト由来の遺伝子としては毛様体で発現している Myocil in (Kubota, R. ら Genomics 41 :.360- 369、 1997) がよく研究されている。 Myoci 1 inは TIGRとも 呼ばれ、緑内障の原因遺伝子の 1つであることが知られている(Stone, EM. ら Science 275: 668-70, 1997) 。 GW112 (NP一 006409) は潰瘍性大腸炎の大腸粘 膜の上皮細胞で発現が上昇していることが報告されている(Shinozaki, S.ら Gut 48: 623-9、 2001) 。マウスの Pancor tin (Nagano, T.ら Brain Res Mol Brain Res 53: 13-23 (1998). Nagano, T.ら, J Neurochem 75, 卜 8、 2000) は大脳皮質で発現しており、神経分化に必須な夕ンパク質であると考えられて いる。ニヮトリの Noelin (Barembaura M, ら Nat Cell Biol 2000 219-25) は神 経管による神経提(neural crest) 細胞の生産を調^ ϊしていることが報告され ている。また、アフリカッメガエルの Tiarin (Hiroshi Tsuda ら、 Neuron, Vol 33, 515-528, 2002) は神経管の組織形成に関与する分泌因子であると考えられ ている。このように、これらのオルファクトメジンドメインを有するタンパク 質は細胞外に分泌され、神経の組織形成を制御する新しい範疇の生理活性物質 と考えられる。一方、 Latrophilinはクモの神経毒素である a- Latrotoxinの受 容体であり、 Gタンパク質共役型 7回膜貫通型受容体であり、マウスでは脳で発 現している(Lelianova, V. G. , ら. J Biol Chem 272, 21504-8 (1997)。

T i ar i nは L a t r oph i 1 i nのアン夕ゴニスト作用を有する可溶性受容体とする仮説も 提唱されている(Wessely, 0 and De Robert is, E.M. Neuron, Vol 33, 489-491, 2002) 。上記の他にもヒト由来の分泌型オルファクトメジンドメイン含有 タンパク質として、 GenBankには HN0EL- iso (GenBank Accession NP_064575) 、 0LFM1 (NP_055094) 、 0LFM2 (NP_477512) 、 0LFM3 (AAK97473) などが登録され ている。また受容体型オルファクトメジンドメイン含有タンパク質としては、 ヒトでも Latrophilin 1 (NP— 036434、 Lectomedin- 1とも呼ばれる)、

Lectomedin-2 (NP_055736.1) , Lectomedin- 3 (NP— 056051) などが登録されて いる。この内、ヒト Latrophilin 1遺伝子は乳がんでは変化していることが示さ れている (White,G.R¾ Oncogene 17 (26), 3513-3519、 1998) 。

変形性関節症は慢性の関節炎を伴う関節疾患で、軟骨の退行変性により、軟 骨の破壊と骨や軟骨の増殖性変化を来たす病気である。骨端に骨棘形成するな どの関節の変形も認められる。変形性関節症は年令とともに増加し、 60才以上 になると膝、肘、股関節、脊椎では、 80%以上が変形性関節症の症状を呈する と言われている。変形性関節症の治療は痛みを抑制する対処療法が中心であり、 非ステロイド性消炎鎮痛剤や関節に直接注射するヒアルロン酸やステロイド剤 ' などが使用される。進行した場合、関節鏡視下手術や痛みや変形が強い場合、 膝や股関節では骨切り術や人工関節置換などの手術の適応となる。しかし、人 ェ関節には寿命があるため 55才迄はこの手術を避けることが好ましいと考えら ' れ、関節の退行性変化を抑制する治療法の開発が望まれている。さらに、変形 性関節症は X腺撮影などの装置による診断法しかなく、より簡便な診断法の開発 も望まれている。

遺伝子発現を網羅的に解析するために、 cDNAまたはオリゴヌクレオチドを固

定化したマイクロアレイ法が開発され、疾患特異的な遺伝子発現の変化を見出 'す技術が普及し、その有用性が確認されている。例えば、 Affymetrix社の GeneChipシステムはがんなどの疾患の診断や創薬標的遺伝子の発見に多用され つつある。変形性関節症患者の関節で特異的に発現している遺伝子やタンパク 質を見出し、そこから変形性関節症の治療薬や断薬を創出する試みが行われ ている。例えば、 MMP- 13などのマトリックスメタ口プロテアーゼは変形性関節 症の関節で発現が上昇していることが知られており、 MMP阻害剤を関節破壊抑制 薬として検討されている。

DKFZP586L151は、 GenBank Accession No. XP— 034000として登録されているォ ルファクトメジンドメイン含有タンパク質であるが、全長配列は報告されてい ない。また DKFZP586L151と相同性の高い遺伝子がマウスからクロ一エングされ ている (GenBank Accession No. XM_1 9545) 。しかし、オルファクトメジンド メイン含有タンパク質と変形性関節症との関係はこれまで報告さていない。 安全で優れた骨 ·関節疾患の診断薬及び予防 ·治療剤が求められている。

発明の開示

本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、変形性 関節症軟骨に発現が顕著に増加するオルファクトメジンドメイン含有遺伝子を. 見出し、この知見に基づいて、さらに検討を重ねた結果、本発明を完成するに 至った。

すなわち、本発明は、

(1) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の ァミノ酸配列を含有するタンパク質またはその塩、

(2) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質またはその 塩、

(3) 配列番号: 3で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質またはその 塩、

(4) 上記 (1) 記載のタンパク質の部分ペプチドまたはその塩、

(5) 上記 (1) 記載のタンパク質または上記(4) 記載の部分ペプチドを

コードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド、

(6) DNAである上記 (5) 記載のポリヌクレオチド、

(7) 配列番号: 2または配列番号: 4で表される塩基配列からなるポリヌ クレオチド、

(8) 上記(5) 記載のポリヌクレオチドを含有する組換えべクタ一、

(9) 上記(8) 記載の組換えべクタ一で形質転換された形質転換体、

(10) 上記 (9) 記載の形質転換体を培養し、上記(1) 記載のタンパク 質または上記(4) 記載の部分ペプチドを生成、蓄積せしめ、これを採取する ことを特徴とする上記(1) 記載のタンパク質もしくは上記(4) 記載の部分 ぺプチドまたはその塩の製造法、

(11) 上記 (1) 記載のタンパク質もしくは上記(4) 記載の部分べプチ ドまたはその塩を含有してなる医薬、

(12) 上記 (5) 記載のポリヌクレオチドを含有してなる医薬、

(13) 上記 (5) 記載のポリヌクレオチドを含有してなる診断薬、 (14) 上記 (1) 記載のタンパク質もしくは上記(4) 記載の部分べプチ ドまたはその塩に対する抗体、

(15) 上記 (14) 記載の抗体を含有してなる診断薬、

(16) 上記 (14) 記載の抗体を含有してなる医薬、

(17) 上記 (5) 記載のポリヌクレオキドの塩基配列に相補的もしくは実 質的に相補的な塩基配列またはその一部を含有するポリヌクレオチド、

(18) 上記 (17) 記載のポリヌクレオチドを含有してなる医薬、

(19) 上記 (1) 記載のタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその 塩を用いることを特徴とする、上記(1) 記載のタンパク質の活性を調節する 化合物またはその塩のスクリ一ニング方法、

(19 a) 上記(19) 記載のスクリーニング方法を用いて得られる化合物 またはその塩、

(19 b) 上記(19 a) 記載の化合物またはその塩を含有してなる医薬、 (20) 上記 (1) 記載のタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその 塩を含有してなる、上記(1) 記載のタンパク質の活性を調節する化合物また はその塩のスクリーニング用キット、

(20 a) 上記(20) 記載のスクリーニング用キットを用いて得られる化 合物またはその塩、

(20 b) 上記(20 a) 記載の化合物またはその塩を含有してなる医薬、 (21) 上記 (5) 記載のポリヌクレオチドを用いることを特徴とする、上 記 (1) 記載のタンパク質遺伝子の発現を調節する化合物またはその塩のク リ一ニング方法、

(21 a) 上記(21) 記載のスクリーニング方法を用いて得られる化合物 またはその塩、

(21 b) 上記(21 a) 記載の化合物またはその塩を含有してなる医薬、 (22) 上記 (5) 記載のポリヌクレオチドを含有してなる、上記(1) 記 載のタンパク質遺伝子の発現を調節する化合物またはその塩のスクリーニング 用キット、

(22 a) 上記(22) 記載のスクリーニング用キットを用いて得られる化 合物またはその塩、

(22 b) 上記(22 a) 記載の化合物またはその塩を含有してなる医薬、

(23) 上記 (14) 記載の抗体を用いることを特徴とする上記(1) 記載 のタンパク質の定量方法、

(24) 骨 ·関節疾患の予防'治療剤である上記(12) または(16) 記 載の医薬、 '

(24 a) 骨 ·関節疾患の予防 ·治療剤である上記(19 b) 、(20 b)

(21 b) または(22 b) 記載の医薬、

(25) 骨,関節疾患が、軟骨形成異常、骨形成異常、骨粗鬆症、変形性関 節症、慢性関節リウマチ、関節炎、滑膜炎、代謝性関節症またはスポーツによ る関節障害である上記(24) 記載の医薬、

(26) 骨 ·関節疾患の診断薬である上記(13) または(15) 記載の診' 断薬、

(27) 骨'関節疾患が、軟骨形成異常、骨形成異常、骨粗鬆症、変形性関 節症、慢性関節リウマチ、関節炎、滑膜炎、代謝性関節症またはスポーツによ る関節障害である上記(26) 記載の診断薬、

(28) 配列番号: 8で表わされる塩基配列と同一または実質的に同一の塩 基配列を含有する DNA、

(29) E列番号: 8で表わされる塩基配列と同一または実質的に同一の塩 基配列を含有する DNAの転写調節領域である上記(28) 記載の DNA、

(30) 転写調節領域がプロモーター領域である上記(29) 記載の DNA、

(31) 上記 (.28) 記載の DNAを含有する組換えべクタ一、

(32) 配列番号: 8で表わされる塩基配列と同一または実質的に同一の塩 基配列を含有する DN Aの転写調節領域の下流にレポ一夕一遺伝子を有する D N Aを含有する上記(31) 記載の組換えべクタ一、

(33) 上記 (32) 記載の組換えべクタ一を含有する形質転換体、

(34) 上記 (28) 記載の DNAを用いることを特徴とする、配列番号:

2で表わされる塩基配列と同一または実質的に同一の塩基配列を含有する DN

Aの転写調節活性を調節する化合物またはその塩のスクリーニング方法、 (34 a) 上記(34) 記載のスクリーニング方法を用いて得られる化合物 またはその塩、

(34 b) 上記(34 a) 記載の化合物またはその塩を含有してなる医薬、, (34 c) 骨 ·関節疾患の予防 ·治療剤である上記(34b) 記載の医薬、 (35) 上記 (33) 記載の形質転換体を用いる上記(34) 記載のスクリ 一二ング方法、

(36) 哺乳動物に対して、配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一も しくは実質的に同一のァミノ酸配列を含有するタンパク質またはその塩の活性 を阻害する化合物もしくはその塩、または該タンパク質遺伝子の発現を阻害す る化合物もしくはその塩の有効量を投与することを特徴とする、骨 ·関節疾患 の予防 ·治療法、

(37) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一 のアミノ酸配列を含有するタンパク質またはその塩の活性を阻害する、または 該タンパク質遺伝子の発現を阻害することを特徴とする、骨 ·関節疾患の予 防 ·治療法、

( 3 8 ) 骨 ·関節疾患の予防 ·治療剤を製造するための、配列番号: 1で表 されるァミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のァミノ酸配列を含有する夕 ンパク質またはその塩の活性を阻害する化合物もしくはその塩、または該夕ン パク質遺伝子の発現を阻害する化合物もしくはその塩の使用などに関する。

図面の簡単な説明

図 1は、マウス C3H10T1/2細胞の軟骨分化過程におけるマウス chondromedin 遺伝子の発現変動を示す。図中、縦軸は、調べた各時点におけるマウス chondromedin遺伝子の発現量を DayOにおける発現量で相対化した値を、横軸は 分化培養開始後の日数を示す。

図 2は、 Trlを免疫感作したゥサギの血清における抗 Trl抗体価の上昇を示す 。図中、縦軸は抗体価を、'横軸は一次抗体として用いた^:ペプチド血清の希釈 倍率を、〇ば Day 0に採取した血清、 '秦は Day 35 に採取した血清をそれぞれ示 す。

図 3は、 Tr2を免疫感作したゥサギの血清における抗 Tr2抗体価の上昇を示す 。図中、縦軸は抗体価を、横軸は一次抗体として用いた抗ペプチド血清の希釈 倍率を、〇は Day 0に採取した血清、參は Day 35 に採取した血清をそれぞれ示 す。

発明を実施するための最良の形態

配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列として は、配列番号: 1で表わされるアミノ酸配列と 8 5 %以上、好ましくは約 9 0 %以上、好ましくは約 9 5 %以上、好ましくは約 9 8 %以上の相同性を有す るァミノ酸配列などが挙げられる。

配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有 するタンパク質としては、例えば、前記の配列番号: 1で表されるアミノ酸配 列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有し、配列番号: 1で表されるアミノ酸 配列を含有するタンパク質と実質的に同質の活性を有するタンパク質などが好 ましい。 -

実質的に同質の活性としては、例えば、軟骨細胞の分化調節活性、軟骨細胞 への結合活性などがあげられる。実質的に同質とは、それらの性質が生物学的 に (例、生理学的に、または薬理学的に;)同質であることを示す。

軟骨細胞の分化調節活生の測定は、公知の方法に準じて行うことができ、例 えば、 J Cel l Biochem 67, 498-513 (1997)に記載の方法またはそれに準じた方 法などに従って測定することができる。例えば、本発明のタンパク質を産生す る能力を有する細胞の培養上清または細胞抽出物から、公知方法(例、免疫ァ フィニティーカラム)に従い、本発明のタンパク質を得る。このタンパク質を 培養軟骨細胞に添加し、 37°Cで 7日〜 21日間培養する。次に上記文献に挙げられ た方法に従い軟骨細胞のプロテオダリ力ン含量またはアル力リ性ホスファタ一 ゼ活性を評価することにより、軟骨細胞の分化調節活性を測定する。

軟骨細胞への結合活性の測定は、公知の方法に準じて行うことができる。例 えば、本発明のタンパク質を、公知の方法に準じ、例えば!) -ピオチノィル - ε -アミノカプロン酸 _Ν-ハイ.ドロキシサクシィミドエステルを用いてピオチン標識 する。該標識タンパク質を培養軟骨細胞に添加し、 4°Cで一時間培養後、細胞を PBSで洗浄する。次に、ストレプトアビジンおよび酵素(例、アルカリ性ホスフ ァタ一ゼ)の複合体を添加し、 4 で一時間培養後、細胞を PBSで洗浄する。最 後に該酵素の化学発光基質(例、 Di sodium 2-chloro-5- (4-methoxyspi ro {l , -dioxetane-3, 2' - (5' -chloro) tr icyc lo [3. 3. 1. 1. 3, 7] decan}-4-yl) -l-phenyl phosphateなど)を添加レ、発生する光を測定することにより、本発明のタンパ ク質の軟骨細胞への結合活性を測定する。

また、本発明のタンパク質としては、例えば、(i) 配列番号: 1で表される アミノ酸配列中の 1または 2個以上(例えば 1〜 5 0個程度、好ましくは 1〜 3 0個程度、好ましくは 1〜1 0個程度、さらに好ましくは数(1〜5 ) 個) のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、(i i) 配列番号: 1で表されるアミノ酸 配列に 1または 2個以上(例えば 1〜 5 0個程度、好ましくは 1〜3 0個程度、 好ましくは 1〜1 0個程度、さらに好ましくは数(1〜5 ) 個) のアミノ酸が 付加したアミノ酸配列、(i i i) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列に 1また は 2個以上(例えば 1〜 5 0個程度、好ましくは 1〜3 0個程度、好ましくは

1〜 1 0個程度、さらに好ましくは数(1〜 5 ) 滅)のアミノ酸が挿入された アミノ酸配列、(iv) 配列番号:. Γで表されるアミノ酸配列中の 1または 2個 以上(例えば 1〜 5 0個程度、好ましくは 1〜 3 0個程度/好ましくは 1〜 1 0個程度、さらに好ましくは数(1〜 5 ) 個)のアミノ酸が他のアミノ酸で置 換されたアミノ酸配列、または(V) それらを組み合わせたアミノ酸配列を含有 するタンパク質などのいわゆるムティンも含まれる。

上記のようにアミノ酸配列が挿入、欠失または置換されている場合、その揷 入、欠失または置換の位置としては、とくに限定されない。

本明細書におけるタンパク質は、ペプチド標記の慣例に従って左端が N末端 (ァミノ末端)、右端が C末端(力ルポキシル末端)である。配列番号: 1で 表わされるアミノ酸配列を含有するタンパク質をはじめとする、本発明のタン パク質は、 C末端が力ルポキシル基 (-C00H) 、カルポキシレート(-COO—)' 、ァ ミド (-C0NH2) またはエステル(- C00R) の何れであってもよい。

ここでエステルにおける R'としては、例えば、メチル、ェチル、 n—プロピ ル、イソプロピル、 n—ブチルなどのアルキル基、例えば、シクロペンチ ル、シクロへキシルなどの C3 ンクロアルキル基、例えば、フエニル、ひ一ナ フチルなどの C 6_12ァリール基、例えば、ベンジル、フェネチルなどのフエニル 一 C Mアルキル基もしくはひ一ナフチルメチルなどの α _ナフチルー C ,_2アル キル基などの <37_14ァラルキル基、ピパロィルォキシメチル基などが用いられる 本発明のタンパク質が C末端以外に力ルポキシル基(またはカルポキシレー ト) を有している場合、力ルポキシル基がアミド化またはエステル化されてい るものも本発明のタンパク質に含まれる。この場合のエステルとしては、例え ば上記した C末端のエステルなどが用いられる。

さらに、本発明のタンパク質には、 N末端のアミノ酸残基(例、メチォニン 残基)のァミノ基が保護基(例えば、ホルミル基、ァセチル基などの〇卜6アル カノィルなどの ァシル基など)で保護されているもの、生体内で切断され て生成する N末端のグルタミン残基がピログルタミン酸化したもの、分子内の アミノ酸の側鎖上の置換基(例えば- 0H、 - SH、アミノ基、イミダゾール基、ィ ンドール基、グァニジノ基など)が適当な保護基(例えば、ホルミル基、ァセ チル基などの c卜6アル力ノィル基などの c卜 6ァシル基など)で保護されている もの、あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖タンパク質などの複合タンパク質な ども含まれる。

本発明のタンパク質の具体例としては、例えば、配列番号: 1で表されるァ ミノ酸配列を含有するタンパク質などがあげられる。

配列番号: 1で表されるアミノ酸配列を含有するタンパク質としては、配列 番号: 3で表されるアミノ酸配列を含有するタンパク質などが挙げられる。 ' 本発明のタンパク質の部分べプチドとしては、前記した本発明のタンパク質 の部分ペプチドであって、好ましくは、前記した本発明のタンパク質と同様の 性質を有するものであればいずれのものでもよい。例えば、本発明のタンパク 質の構成アミノ酸配列のうち少なくとも 2 0個以上、好ましくは 5 0個以上、 さらに好ましくは 7 0個以上、より好ましくは 1 0 0個以上、最も好ましくは 2 0 0個以上のアミノ酸配列を有するペプチドなどが用いられる。例えば、配 列番号: 1で表されるアミノ酸配列の第 1〜2 9 0番目のアミノ酸配列を有す るべプチドなどが挙げられる。

また、本発明で用いられる部分ペプチドは、そのアミノ酸配列中の 1または 2個以上 (好ましくは、 1〜1 0個程度、さらに好ましくは数(1〜5 ) 個) のアミノ酸が欠失し、または、.そのアミノ酸配列に 1または 2個以上(好まし くは、 1〜2 0個程度、より好ましくは 1〜1 0個程度、さらに好ましくは数 ( 1〜5 ) 個)のアミノ酸が付加し、または、そのアミノ酸配列に 1または 2 個以上(好ましくは、 1〜2 0個程度、より好ましくは 1〜1 0個程度、さら に好ましくは数(1〜5 ) 個)のアミノ酸が揷入され、または、そのアミノ酸 配列中の 1または 2個以上(好ましくは、 1〜1 0個程度、より好ましくは数 個、さらに好ましくは 1〜5個程度)のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されて いてもよい。

また、本発明で用いられる部分ペプチドは C末端が力ルポキシル基(- C00H) カルポキシレート(- C00-) 、アミド(- C0NH2) またはエステル(-C00R) の何 れであってもよい。

さらに、本発明で用いられる部分ペプチドには、前記した本発明のタンパク

質と同様に、 C末端以外に力ルポキシル基(またはカルポキシレート)を有し ているもの、 N末端のアミノ酸残基(例、メチォニン残基)のァミノ基が保護 基で保護されているもの、 N端側が生体内で切断され生成しグルタミン残基 がピ口ダル夕ミン酸化したもの、分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基が適当な 保護基で保護されているもの、あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖ペプチドな どの複合ペプチドなども含まれる。

本発明で用いられる部分ペプチドは抗体作成のための抗原としても用いるこ とができる。

本発明のタンパク質または部分ペプチドの塩としては、生理学的に許容され る酸(例、無機酸、有機酸)や塩基(例、アルカリ金属塩)などとの塩が用い られ、とりわけ生理学的に許容される酸付加塩が好ましい。この様な塩として は、例えば、無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)との塩、あ るいは有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、 コハク酸、酒石酸、クェン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン酸、 ベンゼンスルホン酸)との塩などが用いられる。

本発明のタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩は、前述したヒ トや温血動物の細胞または組織から自体公知のタンパク質の精製方法によって 製造することもできるし、タンパク質をコードする D N Aを含有する形質転換 体を培養することによつても製造することができる。また、後述のペプチド合 成法に準じて製造することもできる。

ヒトゃ哺乳動物の組織または細胞から製造する場合、ヒトゃ哺乳動物の組織 または細胞をホモジナイズした後、酸などで抽出を行ない、該抽出液を逆相ク 口マトグラフィ一、イオン交換クロマトグラフィ一などのクロマトグラフィー を組み合わせることにより精製単離することができる。

本発明のタンパク質もしくは部分ペプチドまたはその塩、またはそのアミド 体の合成には、通常市販のタンパク質合成用樹脂を用いることができる。その ような樹脂としては、例えば、クロロメチル樹脂、ヒドロキシメチル樹脂、ベ ンズヒドリルァミン樹脂、アミノメ'チル樹脂、 4一べンジルォキシベンジルァ ルコール樹脂、 4一メチルベンズヒドリルァミン樹脂、 P AM樹脂、 4—ヒド

口キシメテルメチルフエニルァセトアミドメチル樹脂、ポリアクリルアミド樹 脂、 4— ( 2 ', 4,—ジメトキシフエ二ル一ヒドロキシメチル)フエノキシ樹脂、 4— ( 2,, 4,一ジメトキシフエニル— F m o cアミノエチル)フエノキシ樹脂 などを挙げることができる。このような樹脂を用い、ひーァミノ基と側鎖官能 基を適当に保護したアミノ酸を、目的とするタンパク質の配列通りに、自体公 知の各種縮合方法に従い、樹脂上で縮合させる。反応の最後に榭脂からタンパ ク質または部分べプチドを切り出すと同時に各種保護基を除去し、さらに高希 釈溶液中で分子内ジスルフィド結合形成反応を実施し、目的のタンパク質もし くは部分ペプチドまたはそれらのアミド体を取得する。

上記した保護アミノ酸の縮合に関しては、タンパク質合成に使用できる各種 活性化試薬を用いることができるが、特に、カルポジイミド類がよい。力ルポ ジイミド類としては、 D C C、 N, N,ージイソプロピルカルポジイミド、 N— ェチル— N,— ( 3—ジメチルァミノプロリル) カルポジイミドなどが用いられ る。これらによる活性化にはラセミ化抑制添加剤(例えば、 H O B t , HO O B t ) とともに保護アミノ酸を直接樹脂に添加するかまたは、対称酸無水物ま たは H O B tエステルあるいは HO〇B tエステルとしてあらかじめ保護アミ ノ酸の活性化を行なった後に樹脂に添加することができる。

保護アミノ酸の活性化や樹脂との縮合に用いられる溶媒としては、タンパク 質縮合反応に使用しうることが知られている溶媒から適宜選択されうる。例え ば、 N, N—ジメチルホルムアミド, N, N—ジメチルァセトアミド, N—メ チルピロリドンなどの酸アミド類、塩化メチレン,クロ口ホルムなどのハロゲ ン化炭化水素類、トリフルォロエタノールなどのアルコール類、ジメチルスル ホキシドなどのスルホキシド類、ピリジン, ジォキサン,テトラヒドロフラン などのエーテル類、ァセトニトリル,フ。口ピオ二トリルなどの二トリル類、酢 酸メチル,酢酸ェチルなどのエステル類あるいはこれらの適宜の混合物などが 用いられる。反応温度は夕ンパク質結合形成反応に使用され得ることが知られ ている範囲から適宜選択され、通常約— 2 0 °C〜5 0 °Cの範囲から適宜選択さ れる。活性化されたアミノ酸誘導体は通常 1 . 5〜4倍過剰で用いられる。ニン ヒドリン反応を用いたテストの結果、縮合が不十分な場合には保護基の脱離を

行なうことなく縮合反応を繰り返すことにより十分な縮合を行なうことができ る。反応を繰り返しても十分な縮合が得られないときには、無水酢酸またはァ セチルイミダゾ一ルを用いて未反応ァミノ酸をァセチル化することによって、 後の反応に影響を与えないようにすることができる。 ·

原料のァミノ基の保護基としては、例えば、 Z、、: B o c、 t一ペンチルォキ シカルボニル、イソポルニルォキシカルポニル、 4—メトキシベンジルォキシ 力ルポニル、 C 1 一 Z、 B r— Z、ァダマンチルォキシカルポニル、トリフル ォロアセチル、フタロイル、ホルミル、 2—二トロフエニルスルフエ二ル、ジ フエニルホスフイノチオイル、 Fm o cなどが用いられる。

力ルポキシル基は、例えば、アルキルエステル化(例えば、メチル、ェチル、 プロピル、ブチル、 t一ブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロへ プチル、シクロォクチル、 2—ァダマンチルなどの直鎖状、分枝状もしくは環 状アルキルエステル化) 、ァラルキルエステル化 (例えば、ベンジルエステル、 4—ニトロべンジルエステル、 4ーメトキシベンジルエステル、 4—クロ口べ ンジルエステル、ベンズヒドリルエステル化)、フエナシルエステル化、ベン ジルォキシカルボニルヒドラジド化、 t—ブトキシカルポニルヒドラジド化、 トリチルヒドラジド化などによつて保護することができる。

セリンの水酸基は、例えば、エステル化またはエーテル化によって保護する ことができる。このエステル化に適する基としては、例えば、ァセチル基など の低級(C ^ 6) アルカノィル基、ベンゾィル基などのァロイル基、ベンジル ォキシカルポニル基、エトキシカルポニル基などの炭酸から誘導される基など が用いられる。また、ェ一テル化に適する基としては、例えば、ベンジル基、 テトラヒドロピラニル基、 t一ブチル基などである。 . チロシンのフエノール性水酸基の保護基としては、例えば、 B z し C 1 2 一 B z l、 2—ニトロベンジル、 B r— Z、 t—ブチルなどが用いられる。

ヒスチジンのイミダゾールの保護基としては、例えば、 T o s、 4ーメトキ シ— 2, 3, 6—トリメチルベンゼンスルホニル、 D N P、ベンジルォキシメ チル、 B u m、 B o c、 T r t、 F m o cなどが用いられる。

原料のカルボキシル基の活性化されたものとしては、例えば、対応する酸無

水物、アジド、活性エステル〔アルコール(例えば、ペン夕クロ口フエノール、 2 , 4, 5—トリクロ口フエノール、 2, 4—ジニトロフエノール、シァノメ チルアルコール、パラニトロフエノ一ル、 H O N B、 N—ヒドロキシスクシミ ド、 N—ヒドロキシフ夕ルイミド、 H〇B t ) とのエステル〕などが用いられ る。原料のァミノ基の活性化されたものとしては、例えば、対応するリン酸ァ ミドが用いられる。 - ' 保護基の除去(脱離)方法としては、例えば、 P d—黒あるいは P d—炭素 などの触媒の存在下での水素気流中での接触還元や、また、無水フッ化水素、 メタンスルホン酸、トリフルォロメタンスルホン酸、トリフルォロ酢酸あるい はこれらの混合液などによる酸処理や、ジイソプロピルェチルァミン、トリエ チルァミン、ピぺリジン、ピぺラジンなどによる塩基処理、また液体アンモニ ァ中ナトリウムによる還なども用いられる。上記酸処理による脱離反応は、 一般に約一 2 0 °C〜4 0 °Cの温度で行なわれるが、酸処理においては、 !Jえば、 ァニソ一ル、フエノール、チオアニソール、メタクレゾール、パラクレゾ一ル、 ジメチルスルフィド、 1 , 4一ブタンジチオール、 1, 2—エタンジチオール などのようなカチオン捕捉剤の添加が有効である。また、ヒスチジンのイミダ ゾ一ル保護基として用いられる 2, 4—ジニトロフエニル基はチオフエノ一ル 処理により除去され、トリブトファンのインドール保護基として用いられるホ ルミル基は上記の 1, 2—エタンジチオール、 1 , 4一ブタンジチオールなど の存在下の酸処理による脱保護以外に、希水酸化ナトリウム溶液、希アンモニ ァなどによるアルカリ処理によっても除去される。

原料の反応に関与すべきでない官能基の保護ならびに保護基、およびその保 護基の脱離、反応に関与する官能基の活性化などは公知の基または公知の手段 から適宜選択しうる。

タンパク質または部分べプチドのアミ)ド体を得る別の方法としては、例えば、 まず、カルポキシ末端アミノ酸の α—力ルポキシル基をアミド化し ί て保護した

- 後、アミノ基側にペプチド(タンパク質)鎖を所望の鎖長まで延ばした後、該 ぺプチド鎖の Ν末端の α—ァミノ基の保護基のみを除いた夕ンパク質または部 分ペプチドと C末端の力ルポキシル基の保護基のみを除去したタンパク質また

は部分ペプチドとを製造し、これらのタンパク質またはペプチドを上記したよ うな混合溶媒中で縮合させる。縮合反応の詳細については上記と同様である。 縮合により得られた保護タンパク質またはペプチドを精製した後、上記方法に よりすべての保護基を除去し、所望の粗夕ンパク質またはべプチドを得ること ができる。この粗タンパク質またはペプチドは既知の各種精製手段を駆使して 精製し、主要画分を凍結乾燥することで所望のタンパク質またはペプチドのァ ミド体を得ることができる。

タンパク質またはペプチドのエステル体を得るには、例えば、力ルポキシ末 端アミノ酸のひ—力ルポキシル基を所望のアルコール類と縮合しアミノ酸エス テルとした後、タンパク質またはペプチドのアミド体と同様にして、所望の夕 ンパク質またはべプチドのエステル体を得ることができる。

本発明で用いられる部分ペプチドまたはそれらの塩は、自体公知のペプチド の合成法に従って、あるいは本発明のタンパク質を適当なぺプチダ一ゼで切断 することによって製造することができる。ペプチドの合成法としては、例えば、 固相合成法、液相合成法のいずれによっても良い。すなわち、本発明で用いら れる部分べプチドを構成し得る ¾5分べプチドもしくはアミノ酸と残余部分とを 縮合させ、生成物が保護基を有する場合は保護基を脱離することにより目的の ぺプチドを製造することができる。公知の縮合方法や保護基の脱離としては、 例えば、以下の(i) 〜 (v) に記載された方法が挙げられる。

(i) M. Bodanszkyおよび M丄 Ondet t K Pept ide Synthes is, Intersc ience Publ ishers, New York (1966年)

(i i) Schroederおよび Luebke、 The Pept ide, Academic Press, New York (1965年)

(i i i) 泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験、丸善 (株)(1975年)

(iv) 矢島治明および榊原俊平、生化学実験講座 1、タンパク質の化学 IV、 -205、(1977年)

(v) 矢島治明監修、続医薬品の開発、第 14巻、ペプチド合成、広川書店 また、反応後は通常の精製法、例えば、溶媒抽出 '蒸留 'カラムクロマトグ ラフィ一'液体クロマトグラフィー '再結晶などを組み合わせて本発明で用い

られる部分べプチドを精製単離することができる。上記方法で得られる部分べ プチドが遊離体である場合は、公知の方法あるいはそれに準じる方法によって 適当な塩に変換することができるし、逆に塩で得られた場合は、公知の方法あ るいはそれに準じる方法によって遊離体または他の塩に変換することができる t 本発明のタンパク質をコードするポリヌクレオチドとしては、前述した本発 明で用いられるタンパク質をコードする塩基配列を含有するものであればいか なるもの あってもよい。好ましくは DNAである。 DNAとしては、ゲノム DNA、 ゲノム DNAライブラリ一、前記した細胞 ·組織由来の c DNA、前 記した細胞 '組織由来の cDNAライブラリ一、合成 DNAのいずれでもよい ; ライブラリ一に使用するべクタ一は、バクテリオファージ、 .プラスミド、コ スミド、ファージミドなどいずれであってもよい。また、前記した細胞 '組織 より totalRNAまたは mRNA画分を調製したものを用いて直接 Reverse Transcriptase Polymerase Chain Reaction (以下、 RT-PCR法と略称する) によ つて増幅することもできる。

本発明のタンパク質をコードする DNAとしては、例えば、(i) 配列番号: 2で表される塩基配列を含有する DNA、または配列番号: 2で表される塩基 配列とハイストリンジエンドな条件下でハイブリダィズする塩基配列を含有し-配列番号: 1で表されるアミノ酸配列を含有するタンパク質と実質的に同質の 性質を有するタンパク質をコードする DNA、 (ii) 配列番号: 4で表される 塩基配列を含有する DNA、または配列番号: 4で表される塩基配列とハイス トリンジェントな条件下でハイブリダィズする塩基配列を含有し、配列番号: 3で表されるアミノ酸配列を含有するタンパク質と実質的に同質の性質を有す るタンパク質をコードする DNAであれば何れのものでもよい。 ·

' 配列番号: 2または配列番号: 4で表される塩基配列とハイストリンジェン トな条件下でハイブリダィズできる DN.Aとしては、例えば、配列番号: 2ま たは配列番号: 4で表される塩基配列と約 90%以上、好ましくは約 95%以 上、好ましくは約 98 %以上の相同性を有する塩基配列を含有する DNAなど が用いられる。

ハイブリダィゼ一シヨンは、自体公知の方法あるいはそれに準じる方法、例

えば、 Mol ecular Cloning 2nd (J. Sambrook et al . , Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989) に記載の方法などに従って行なうことができる。また、市販のラ イブラリーを使用する場合、添付の使用説明書に記載の方法に従って行なうこ とができる。より好ましくは、ハイストリンジエンドな条件に従って行なうこ とができる。

ハイストリシジェントな条件とは、例えば、ナトリウム濃度が約 1 9〜4 0 mM、 好ましくは約 1 9〜2 O mMで、温度が約 5 0〜7 0 °C、好ましくは約 6 0〜6 5 °Cの条件を示す。特に、ナトリウム濃度が約 1 9 mMで温度が約 6 5 の場合が最も好ましい。'

より具体的には、配列番号: 1で表されるアミノ酸配列を含有するタンパク 質をコードする D NAとしては、配列番号:,2で表される塩基配列を含有する D NA、配列番号: 3で表されるアミノ酸配列を含有するタンパク質をコード する D NAとしては、配列番号: 4で表される塩基配列を含有する D NAなど が用いられる。

本発明の部分ペプチドをコードする D NAとしては、前述した本発明で用い られる部分べプチドをコードする塩基配列を含有するものであればいかなるも のであってもよい。また、ゲノム D NA、ゲノム' D NAライブラリ一、前記し た細胞 ·組織由来の c D NA、前記した細胞 ·組織由来の c D NAライブラリ ―、合成 D N Aのいずれでもよい。

本発明で用いられる部分ペプチドをコ一ドする D NAとしては、例えば、配 列番号: 2または配列番号: 4で表される塩基配列を含有する D NAの一部分 を有する D NA、または配列番号: 2または配列番号: 4で表される塩基配列 とハイストリンジェントな条件下でハイプリダイズする塩基配列を含有し、本 発明のタンパク質と実質的に同質の活性を有するタンパク質をコードする D N Aの一部分を含有する D NAなどが用いられる。

配列番号: 2または配列番号:.4で表される塩基配列とハイブリダィズでき る D NAは、前記と同意義を示す。

ハイブリダィゼ一シヨンの方法およびハイストリンジェントな条件は前記と 同様のものが用いられる。

本発明のタンパク質、部分ペプチド(以下、これらをコードする DNAのク ローニングおよび発現の説明においては、これらを単に本発明のタン八°ク質と 略記する場合がある)を完全にコドする DNAのクローニングの手段として は、本発明のタンパク質をコードする塩基配列の一部分を有する合成 DN Aプ ライマーを用いて PC R法によって増幅するか、または適当なベクタ一に組み 込んだ D N Aを本発明の夕ンパク質の一部あるいは全領域をコードする DNA 断片もしくは合成 D N Aを用いて標識したものとのハイプリダイゼ一シヨンに よって選別することができる。ハイブリダィゼーシヨンの方法は、例えば、, Molecular Cloning 2nd (J. Sambrook et al. , Cold Spring Harbor Lab.

Press, 1989) に記載の方法などに従って行なうことができる。また、市販のラ イブラリーを使用する場合、添付の使用説明書に記載の方法に従って行なうこ とができる。'

DNAの塩基配列の変換は、 PCR、公知のキット、例えば、 Mutan™- super Express Km (宝酒造(株))、 Mutan™-K (宝酒造(株))等を用いて、 ODA- LA PCR法、 Gapped duplex法、 Kunkel法等の自体公知の方法あるいはそれらに準じ る方法に従って行なうことができる。 '

クローン化されたタンパク質をコ一ドする DN Aは目的によりそのまま、ま たは所望により制限酵素で消化したり、リンカーを付加したりして使用するこ とができる。該 DNAはその 5'末端側に翻訳開始コドンとしての ATGを有し, また 3,末端側には翻訳終止コドンとしての TAA、 TGAまたは TAGを有レ ていてもよい。これらの翻訳開始コドンや翻訳終止コドンは、適当な合成 DN Aアダプタ一を用いて付加することもできる。

本発明のタンパク質の発現べクタ一は、例えば、(ィ)本発明のタンパク質 をコードする DNAから目的とする DNA断片を切り出し、(口)該 DNA断 片を適当な発現ベクター中のプロモーターの下流に連結することにより製造す ることができる。

ベクターとしては、大腸菌由来のプラスミド(例、 pBR 322, pBR3 25, pUC 12, pUC 13) 、枯草菌由来のプラスミド(例、 pUB 11 0, pTP 5, P C 194) 、酵母由来プラスミド(例、 p SH19, p SH

15) 、 λファ一ジなどのバクテリオファージ、レトロウイルス,ワクシニア ウィルス,バキュロウィルスなどの動物ウィルスなどの他、 pAl— 11、 p XT 1 pRcZCMV、 pRc/RSV, p c D NA I /N e oなどが用い られる。

本発明で用いられるプロモー夕一としては、遺伝子の発現に用いる宿主に対 応して適切なプロモータ一であればいかなるものでもよい。例えば、動物細胞 を宿主として用いる場合は、 SRaプロモ一夕一、 SV40プロモ一夕一、 L TRプロモータ一、 CMVプロモータ一、 HS V- TKプロモータ一などが挙げ ' られる。

これらのうち、 CMV (サイトメガロウィルス)プロモータ一、 SRo;プロ モ一夕一などを用いるのが好ましい。宿主がェシエリヒア属菌である場合は、 t r pプロモー夕一、 l acプロモーター、 r e cAプロモーター、 APLプ ロモ—夕—、 プロモータ—、 τ 7プロモータ一などが、宿主がバチルス 属菌である場合は、 SPOlプロモーター、 SP02プロモ一夕一、 p enP プロモーターなど、,宿主が酵母である場合は、 PH05プロモ一夕一、 PGK プロモーター、 GAPプロモーター、 ADHプロモーターなどが好ましい。宿 , 主が昆虫細胞である場合は、ポリヘドリンプロモーター、 P 10プロ一夕一 などが好ましい。 - 発現べクタ一には、以上の他に、所望によりェンハンサー、スプライシング シグナル、ポリ Α付加シグナル、選択マーカ一、 SV40複製オリジン(以下、 S V40 o r iと略称する場合がある)などを含有しているものを用いること ができる。選択マーカ一としては、例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素(以下、 d h f rと略称する場合がある)遺伝子〔メソトレキセ一ト(MTX) 耐性〕、 アンピシリン耐性遺伝子(以下、 Amp1"と略称する塲合がある)、ネオマイ シン耐性遺伝子(以下、 Ne ofと略称する場合がある、 G418耐性)等が 挙げられる。特に、 dh f r遺伝子欠損チャイニーズハムスター細胞を用いて d f r遺伝子を選択マーカ一として使用する場合、目的遺伝子をチミジンを 含まない培地によっても選択できる。

また、必要に応じて、宿主に合ったシグナル配列を、本発明のタンパク質の N端末側に付加する。宿主がェシエリヒア属菌である場合は、 ΡΙιοΑ ·シグナル 配列、 0即 A ·シグナル配列などが、宿主がバチルス属菌である場合は、ーァ ミラ一ゼ*シグナル配列、サブチリシン ·シグナル配列などが、宿主が酵母で ある場合は、 MF a ·シグナル配列、 SUC 2 ·シグナル配列など、宿主が動 物細胞である場合には、インシュリン 'シグナル配列、ひ一イン夕一フエ口 ン ·シグナル配列、抗体分子 ·シグナル配列などがそれぞれ利用できる。

このようにして構築された本発明のタンパク質をコードする DN Aを含有す るべクタ一を用いて、形質転換体を製造することができる。

宿主としては、例えば、ェシエリヒア属菌、バチルス属菌、酵母、昆虫細胞、 昆虫、動物細胞などが用いられる。

ェシエリヒア属菌の具体例としては、例えば、ェシエリヒア 'コリ

(Escherichia coli) K 12 - TDH 1 [Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 60 巻, 160(1968)〕, JM103 [Nucleic Acids Research, 9巻, 309(1981)〕, J A221 〔JournaL of Molecular Bi'ology, 120卷, 517(1978)〕 , HB 101 [Journal of Molecular Biology, 41卷, 459(1969)〕, C 600 [Genetics, 39 巻, 440(1954)〕などが用いられる。

バチルス属菌としては、例えば、バチルス ·サブチルス(Bacillus

subtil is) M I 1 14 〔Gene, 24巻, 255 (1983)〕, 207 -21 [Journal of Biochemistry, 95巻, 87(1984)〕などが用いられる。

酵母としては、例えば、サッカロマイセスセレピシェ(Saccharomyces cerevisiae) AH22, AH22R—, NA87 - 1 1 A, DKD—5D, 2 0B_ 12、 シゾサッカロマイセスボンべ (Schizosaccharomyces pombe) N CYC 191 3, NCYC 2036、ピキアパストリス(Pichia pastoris) KM 7 1などが用いられる。

昆虫細胞としては、例えば、ウィルスが Ac NPVの場合は、夜盗蛾の幼虫 由来株化細胞 (Spodoptera frugiperda cell; S f細胞) 、 Trichoplusia niの 中腸由来の MG1細胞、 Trichoplusia niの卵由来の High Five™細胞、

Mamestra brassicae由来の細胞または Estigmena acrea由来の細胞などが用いら れる。ウィルスが BmNP Vの場合は、蚕由来株化細胞(Bombyx mori 細

胞; BmN細胞)などが用いられる。該 S f細胞としては、例えば、 S f 9細 胞 (ATCC CRL1711) 、 S f 2 1細胞(以上、 Vaughn, J.L.ら、 'イン 'ヴィポ

(In Vivo) ,13, 213-217, (1977)) などが用いられる。

昆虫としては、例えば、カイコの幼虫などが用いられる〔前田ら、

Nature, 315巻, 592 (1985)〕。

動物細胞としては、例えば、サル細胞 COS— 7, Ve r o, チャイニーズ ハムスター細胞 CHO (以下、 CHO細胞と略記), dh f r遺伝子欠損チヤ ィニーズハムスター細胞 CHO (以下、 CHO (dh f r_) 細胞と略記) , マウス L細胞,マウス A t T— 20,マウスミエ口一マ細胞,ラット GH3, ヒト FL細胞などが用いられる。

ェシエリヒア属菌を形質転換するには、例えば、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 69巻, 2110 (1972)や Gene, 17巻, 107 (1982)などに記載の方法に従って行なう ことができる。

バチルス属菌を形質転換するには、例えば、 Molecular & General

Gene ti c s , 168巻, 111 (1979)などに記載の方法に従つて行なうことができる。 酵母を形質転換するには、例えば、 Methods in Enzymology, 194巻, 182 -187(1991)、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 75巻, 1929(1978)などに記載の方法に 従って行なうことができる。 ,

昆虫細胞または昆虫を形質転換するには、例えば、 Bio/Technology, 6, 47-55 (1988)などに記載の方法に従って行なうことができる。

動物細胞を形質転換するには、例えば、細胞工学別冊 8 新細胞工学実験プ ロトコール. 263-267 (1995) (秀潤社発行) 、 Virology, 52巻, 456(1973)に記載 の方法に従って行なうことができる。

このようにして、タンパク質をコードする DN Aを含有する発現ベクターで 形質転換された形質転換体を得ることができる。

宿主がェシエリヒア属菌、バチルス属菌である形質転換体を培養する際、培 養に使用される培地としては液体培地が適当であり、その中には該形質転換体 の生育に必要な炭素源、窒素源、無機物その他が含有せしめられる。炭素源と しては、例えば、グルコース、デキストリン、可溶性澱粉、ショ糖など、窒素

源としては、例えば、アンモニゥム塩類、硝酸塩類、コーンスチープ' リカ一、 ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆粕、バレイショ抽出液などの無機または 有機物質、無機物としては、例えば、塩化カルシウム、リン酸二水素ナトリウ ム、塩化マグネシウムなどが挙げられる。また、酵母エキス、ビタミン類、生 長促進因子などを添加してもよい。培地の pHは約 5〜8が望ましい。

ェシエリヒア属菌を培養する際の培地としては、例えば、ダルコ一ス、カザ ミノ酸を含む M9培地〔ミラー(Miller) , Journal of Experiments in Molecular Genetics, 431-433, Cold Spring Harbor Laboratory, New York 19 72〕が好ましい。ここに必要によりプロモータ一を効率よく働かせるために、 例えば、 3B_インドリルアクリル酸のような薬剤を加えることができる。

宿主がェシエリヒア属菌の場合、培養は通常約 15〜43°Cで約 3〜24時 間行ない、必要により、通気や撹拌を加えることもできる。

宿主がバチルス属菌の場合、培養は通常約 30〜 40 °Cで約 6〜 24時間行 ない、必要により通気や撹拌を加えることもできる。 .

宿主が酵母である形質転換体を培養する際、培地としては、例えば、バーク ホールダー (Burkholder) 最小培地 [Bosti n, K. L. ら、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 77巻, 4505 (1980)〕や 0.5 %カザミノ酸を含有する S D培地 [Bitter, G. A. ら、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 81巻, 5330(1984)〕が挙げられる。培 地の p Hは約 5〜 8に調整ずるのが好ましい。培養は通常約 20 °C〜 35 で '約 24〜72時間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。

宿主が昆虫細胞または昆虫である形質転換体を培養する際、培地としては、 Grace's Insect Medium (Grace, T. C. C. , Nature, 195, 788 (1962)) に非動化し た 10%ゥシ血清等の添加物を適宜加えたものなどが用いられ。培地の pH は約 6. 2〜 6. 4に調整するのが好ましい。培養は通常約 27 °Cで約 3〜 5 日間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。

宿主が動物細胞である形質転換体を培養する際、培地としては、例えば、約 5〜20 %の胎児牛血清を含む MEM培地〔3(:161^6,122巻,501(1952)〕 , DM EM培地 [Virology, 8巻, 396 (1959)〕, RPM I 1640培地〔The Journal of the American Medical Association 199巻, 519 (1967)〕, 199培地

[Proceeding of the Society for the Biological Medicine, 73巻, 1 (1950)〕 などが用いられる。 p Hは約 6〜8であるのが好ましい。培養は通常約 3 0〜 4 0 °Cで約 1 5〜6 0時間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。

以上のようにして、形質転換体の細胞内、細胞膜または細胞外に本発明の夕 ンパク質を生成せしめることができる。

上記培養物から本発明のタンパク質を分離精製するには、例えば、下記の方 法により行なうことができる。 ' 本発明のタンパク質を培養菌体あるいは細胞から抽出するに際しては、培養 後、公知の方法で菌体あるいは細胞を集め、これを適当な緩衝液に懸濁し、超 音波、リゾチームおよび Zまたは凍結融解などによって菌体あるいは細胞を破 壊したのち、遠心分離やろ過によりタンパ^質の粗抽出液を得る方法などが適 宜用いられる。緩衝液の中に尿素や塩酸グァニジンなどの蛋白質変性剤や、ト リ卜ン X— 1 0 0 TMなどめ界面活性剤が含まれていてもよい。培養液中にタン パク質が分泌される場合には、培養終了後、それ自体公知の方法で菌体あるい は細胞と上清とを分離し、上清を集める。

このようにして得られた培養上清、あるいは抽出液中に含まれる夕ンパク質 の精製は、自体公知の分離 ·精製法を適切に組み合わせて行なうことができる, これらの公知の分離、精製法としては、塩析ゃ溶媒沈澱法などの溶解度を利用 する方法、透析法、限外ろ過法、ゲルろ過法、および S D S—ポリアクリルァ ミドゲル電気泳動法などの主として分子量の差を利用する方法、イオン交換ク 口マトグラフィ一などの荷電の差を利用する方法、ァフィ二ティークロマトグ ラフィ一などの特異的親和性を利用する方法、逆相高速液体クロマトグラフィ —などの疎水性の差を利用する方法、等電点電気泳動法などの等電点の差を利 用する方法などが用いられる。

かくして得られるタンパク質が遊離体で得られた場合には、自体公知の方法 あるいはそれに準じる方法によって塩に変換することができ、.逆に塩で得られ た場合には自体公知の方法あるいはそれに準じる方法により、遊離体または他 の塩に変換することができる。

なお、組換え体が産生するタンパク質を、'精製前または精製後に適当な蛋白

修飾酵素を作用させることにより、任意に修飾を加えたり、ポリペプチドを部 分的に除去することもできる。蛋白修飾酵素としては、例えば、トリプシン、 キモトリブシン、アルギニルエンドべプチダ一ゼ、プ tiティンキナ一ゼ、ダリ コシダ一ゼなどが用いられる。

かくして生成する本発明のタンパク質の存在は、特異抗体を用いたェンザィ ムィムノアッセィやウェスタンプロッティングなどにより測定することができ る。

本発明の夕ンパク質もしくは部分べプチドまたはその塩に対する抗体は、本 発明のタンパク質もしくは部分ペプチドまたはその塩を認識し得る抗体であれ ば、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体の何れであってもよい。

本発明のタンパク質もしくは部分ペプチドまたはその塩(以下、抗体の説明 においては、これらを単に本発明のタンパク質と略記する場合がある)に対す る抗体は、本発明のタンパク質を抗原として用い、自体公知の抗体または抗血 清の製造法に従って製造することができる。 ' 〔モノクローナル抗体の作製〕

( a ) モノクローナル抗体産生細胞の作製

本発明の夕ンパク質は、温血動物に対して投与により抗体産生が可能な部位 にそれ自体あるいは担体、希釈剤とともに投与される。投与に際して抗体産生 能を高めるため、完全フロイントアジュバントや不完全フロイントアジュバン トを投与してもよい。投与は通常 2〜 6週毎に 1回ずつ、計 2〜1 0回程度行 われる。用いられる温血動物としては、例えば、サル、ゥサギ、ィヌ、モルモ ット、マウス、ラット、ヒッジ、ャギ、ニヮトリが挙げられるが、マウスおよ びラットが好ましく用いられる。 '

モノクローナル抗体産生細胞の作製に際しては、抗原で免疫された温血動物、 例えばマウスから抗体価の認められた個体を選択し最終免疫の 2〜 5日後に脾 臓またはリンパ節を採取し、それらに含まれる抗体産生細胞を同種または異種 動物の 髄腫細胞と融合させることにより、モノクローナル抗体産生ハイプリ ドーマを調製することができる。抗血清中の抗体価の測定は、例えば、後記の 標識化タンパク質と抗血清とを反応させたのち、抗体に結合した標識剤の活性 を測定することにより行なうことができる。融合操作は既知の方法、例えば、 ケ一ラーとミルスタインの方法〔Nature、 256、 49.5 (1975)] に従い実施するこ とができる。融合促進剤としては、例えば、ポリエチレングリコール(PE G) やセンダイウィルスなどが挙げられるが、好ましくは PEGが用いられる < 骨髄腫細胞としては、例えば、 NS_ 1、 P 3U1、 S P 2/0, AP— 1 などの温血動物の骨髄腫細胞が挙げられるが、 P 3 U 1が好ましく用いられる < 用いられる抗体産生細胞(脾臓細胞)数と骨髄腫細胞数との好ましい比率は 1 : 1〜20 : 1程度であり、 PEG (好ましくは PEG 1000〜PEG6 000) が 10〜 80 %程度の濃度で添加され、 20〜 40 °C、好ましくは 3 0〜37°Cで 1〜10分間インキュベートすることにより効率よく細胞融合を 実施できる。 ·

モノク口一ナル抗体産生ハイプリドーマのスクリ一ニングには種々の方法が 使用できるが、例えば、タンパク質抗原を直接あるいは担体とともに吸着させ た固相(例、マイクロプレート)ハイプリドーマ培養上清を添加し、次に放 射性物質や酵素などで標識した抗免疫グロブリン抗体(細胞融合に用いられる 細胞がマウスの場合、抗マウス免疫グロブリン抗体が用いられる)またはプロ ティン Aを加え、固相に結合したモノクロ一ナル抗体を検出する方法、抗免疫 グロプリン抗体またはプロテイン Aを吸着させた固相にハイプリド一マ培養上 清を添加し、放射性物質や酵素などで標識したタンパク質を加え、固相に結合 したモノクローナル抗体を検出する方法などが挙げられる。

'モノクロ一ナル抗体の選別は、自体公知あるいはそれに準じる方法に従って 行なうことができる。通常 HAT (ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジ ン)を添加した動物細胞用培地で行なうことができる。選別および育種用培地 としては、ハイプリドーマが生育できるものならばどのような培地を用いても 良い。例えば、 1〜20%、好ましくは 10〜 20 %の牛胎児血清を含む R P Ml 1640培地、 1〜 10 %の牛胎児血清を含む G I T培地(和光純薬工業 (株))あるいはハイプリドーマ培養用無血清培地(SFM— 101、日水製 薬 (株) ) などを用いることができる。培養温度は、通常 20〜40°C、好ま しくは約 37T:である。培養時間は、通常 5日〜 3週間、好ましくは 1週間〜 2週間である。培養は、通常 5 %炭酸ガス下で行なうことができる。ハイプリ ドーマ培養上清の抗体価は、上記の抗血清中の抗体価の測定と同様にして測定 できる。

( b ) モノクローナル抗体の精製

モノクローナル抗体の分離精製は、自体公知の方法、例えば、免疫グロプリ ンの分離精製法〔例、塩析法、アルコール沈殿法、等電点沈殿法、電気泳動法、 イオン交換体(例、 D E A E) による吸脱着法、超遠心法、ゲルろ過法、抗原 結合固相あるいはプロティン Aあるいはプロティン Gなどの活性吸着剤により 抗体のみを採取し、結合を解離させて抗体を得る特異的精製法〕に従って行な うことができる。

〔ポリクローナル抗体の作製〕

本発明のポリクローナル抗体は、それ自体公知あるいはそれに準じる方法に 従って製造することができる。例えば、免疫抗原(タンパク質抗原)自体、あ るいはそれとキャリアー蛋白質との複合体をつくり、上記のモノクローナル抗 体の製造法と同様に温血動物に免疫を行ない、該免疫動物から本発明のタンパ ク質に対する抗体含有物を採取して、抗体の分離精製を行なうことにより製造 することができる。

温血動物を免疫するために用いられる免疫抗原とキャリア一蛋白質との複合 体に関し、キヤリァ一蛋白質の種類およびキヤリァ一とハプテンとの混合比は、 キヤリァ一に架橋させて免疫したハプテンに対して抗体が効率良くできれば、 どの様なものをどの様な比率で架橋させてもよいが、例えば、ゥシ血清アルブ ミンゃゥシサイログロブリン、へモシァニン等を重量比でハプテン 1に対し、 約 0 . 1〜2 0、好ましくは約 1〜 5の割合でカプルさせる方法が用いられる。 また、ハプテンとキャリアーの力プリングには、種々の縮合剤を用いること ができるが、ダルタルアルデヒドやカルポジイミド、マレイミド活性エステル、 チオール基、ジチオビリジル基を含有する活性エステル試薬等が用いられる。 縮合生成物は、温血動物に対して、抗体産生が可能な部位にそれ自体あるい は担体、希釈剤とともに投与される。投与に際して抗体産生能を高めるため、 完全フロイントアジュバントゃ不完全フロイントアジュバントを投与してもよ

レ^ 投与は、通常約 2〜 6週毎に 1回ずつ、計約 3〜10回程度行なわれる。 ポリクローナル抗体は、上記の方法で免疫された温血動物の血液、腹水など. 好ましくは血液から採取することができる。

抗血清中のポリクローナル抗体価の測定は、上記の抗血清中の抗体価の測定 と同様にして測定できる。ポリクロ一ナル抗体の分離精製は、上記のモノクロ ーナル抗体の分離精製と同様の免疫グロブリンの分離精製法に従って行なうこ とができる。

本発明のタンパク質または部分ペプチドをコードする DNA , (以下、アンチ センスポリヌクレオチドの説明においては、これらの DNAを本発明の DNA と略記する場合がある)の塩基配列に相補的な、または実質的に相補的な塩基 配列またはその一部を含有するアンチセンスポリヌクレオチドとしては、本発 明の DN Aの塩基配列に相補的な、または実質的に相補的な塩基配列を有し、 該 D N Aの発現を抑制し得る作用を有するものであれば、いずれのアンチセン スポリヌクレオチドであってもよいが、アンチセンス DN Aが好ましい。

本発明の DNAに実質的に相補的な塩基配列とは、例えば、本発明の DNA に相補的な塩基配列(すなわち、本発明の DNAの相補鎖)の全塩基配列ある いは部分塩基配列と約 70 %以上、好ましくは約 80 %以上、より好ましくは 約 90%以上、最も好ましくは約 95%以上の相同性を有する塩基配列などが 挙げられる。特に、本発明の DNAの相補鎖の全塩基配列うち、(ィ)翻訳阻 害を指向したアンチセンスポリヌクレオチドの場合は、本発明のタンパク質の N末端部位をコードする部分の塩基配列(例えば、開始コドン付近の塩基配列 など)の相補鎖と約 70%以上、好ましくは約 80%以上、より好ましくは約 90%以上、 最も好ましくは約 95%以上の相同性を有するアンチセンスポリ ヌクレオチドが、(口) RNa s eHによる RNA分解を指向するアンチセン スポリヌクレオチドの場合は、イントロンを含む本発明の DN Aの全塩基配列 の相補鎖と約 70%以上、好ましくは約 80%以上、より好ましくは約 90% 以上、最も好ましくは約 95%以上の相同性を有するアンチセンスポリヌクレ ォチドがそれぞれ好適である。

具体的には、配列番号: 2または配列番号: 4で表わされる塩基配列を含有 する D NAの塩基配列に相補的な、もしくは実質的に相補的な塩基配列、また はその一部分を有するアンチセンスポリヌクレオチド、好ましくは例えば、配 列番号: 2または配列番号: 4で表わされる塩基配列を含有する D NAの塩基 配列に.相補な塩基配列、またはその一部分を有するアンチセンスポリヌクレオ' チド (より好ましくは、配列番号: 2または配列番号: 4で表わされる塩基配 列を含有する D N Aの塩基配列に相補な塩基配列、またはその一部分を有する

アンチセンスポリヌクレオチドは通常、 1 0〜4 0個程度、好ましくは 1 5 〜3 0個程度の塩基から構成される。

ヌクレアーゼなどの加水分解酵素による分解を防ぐために、アンチセンス D N Aを構成する各ヌクレオチドのりん酸残基(ホスフェート)は、例えば、ホ スホロチォエート、メチルホスホネ一卜、ホスホロジチォネートなどの化.学修 飾りん酸残基に置換されていてもよい。また、各ヌクレオチドの糖 (デォキシ リポース)は、 2,一 O二メチル化などの化学修飾糖構造に置換されていてもよ いし、塩基部分(ピリミジン、プリン)も化学修飾を受けたものであってもよ く、配列番号: 2で表わされる塩基配列を有する D NAにハイブリダィズする ものであればいずれのものでもよい。これらのアンチセンスポリヌクレオチド は、公知の D NA合成装置などを用いて製造することができる。

本発明に従えば、本発明のタンパク質遺伝子の複製または発現を阻害するこ とのできるアンチセンスポリヌクレオチド(核酸)を、クローン化した、ある いは決定されたタンパク質をコードする D NAの塩基配列情報に基づき設計し, 合成しうる。かかるポリヌクレオチド(核酸)は、本発明のタンパク質遺伝子 の R NAとハイブリダィズすることができ、該 R NAの合成または機能を阻害 することができるか、あるいは本発明のタンパク質関連 R N A .との相互作用を 介して本発明のタンパク質遺伝子の発現を調節 ·制御することができる。本発 明のタンパク質関連 R NAの選択された配列に相補的なポリヌクレオチド、お よび本発明のタンパク質関連 R N Aと特異的にハイプリダイズすることができ るポリヌクレオチドは、生体内および生体外で本発明のタンパク質遺伝子の発 現を調節 ·制御するのに有用であり、また病気などの治療または診断に有用で ある。用語「対応する」とは、遺伝子を含めたヌクレオチド、塩基配列または 核酸の特定の配列に相同性を有するあるいは相補的であることを意味する。ヌ クレオチド、塩基配列または核酸とペプチド(タンパク質)との間で「対応す る」とは、ヌクレオチド(核酸)の配列またはその相補体から誘導される指令 にあるペプチド(タンパク質)のアミノ酸を通常指している。タンパク質遺伝 子の 5 '端ヘアピンループ、 5,端 6—ベースペア。リピート、 5,端非翻訳領域、 ポリペプチド翻訳開始コドン、タンパク質コード領域、 O R F翻訳終止コドン、 3,端非翻訳領域、 3,端パリンドローム領域、および 3,端ヘアピンループは好 ましい対象領域として選択しうるが、タンパク質遺伝子内の如何なる領域も対 象として選択しう.る。

目的核酸と、対象領域の少なくとも一部に相補的なポリヌクレオチドとの関 係は、対象物とハイプリダイズすることができるポリヌクレオチドとの関係は、

「アンチセンス」であるということができる。アンチセンスポリヌクレオチド は、 2—デォキシ— D—リボースを含有しているポリヌクレオチド、 D—リポ —スを含有しているポリヌクレオチド、プリンまたはピリミジン塩基の N—グ リコシドであるその他のタイプのポリヌクレオチド、あるいは非ヌクレオチド 骨格を有するその他のポリマ一(例えば、市販のタンパク質核酸および合成配 列特異的な核酸ポリマー)または特殊な結合を含有するその他のポリマー(伹 し、該ポリマ一は D NAや R NA中に見出されるような塩基のペアリングや塩' 基の付着を許容する配置をもつヌクレオチドを含有する)などが挙げられる。 それらは、二本鎖 D NA、一本鎖 D NA、二本鎖 R NA、一本鎖 R NA、さら に D NA : R NAハイブリッドであることができ、さらに非修飾ポリヌクレオ チド (または非修飾オリゴヌクレオチド)、さらには公知の修飾の付加された もの、例えば当該分野で知られた標識のあるもの、キャップの付いたもの、メ チル化されたもの、 1個以上の天然のヌクレオチドを類縁物で置換したもの、 分子内ヌクレオチド修飾のされたもの、例えば非荷電結合(例えば、メチルホ スホネート、ホスホトリエステル、ホスホルアミデート、力ルバメートなど) を持つもの、電荷を有する結合または硫黄含有結合(例えば、ホスホロチォェ —ト、ホスホロジチォェ一トなど)を持つもの、例えばタンパク質(ヌクレア —ゼ、ヌクレア一 ^ f ·インヒビ夕一、トキシン、抗体、シグナルペプチド、ポ リー L—リジンなど)や糖(例えば、モノサッカライドなど)などの側鎖基を 有しているもの、イン夕一カレ一ト化合物(例えば、ァクリジン、ソラレンな ど)を持つもの、キレート化合物(例えば、金属、放射活性をもつ金属、ホウ 素、酸化性の金属など)を含有するもの、アルキル化剤を含有するもの、修飾 された結合を持つもの(例えば、 έァノマー型の核酸など)であってもよい。こ こで「ヌクレオシド」、「ヌクレオチド」および「核酸」とは、プリンおよび ピリミジ'ン塩基を含有するのみでなく、修飾されたその他の複素環型塩基をも つようなものを含んでいて良い。こうした修飾物は、メチル化されたプリンお よびピリミジン、ァシル化されたプリンおよびピリミジン、あるいはその他の 複素環を含むものであってよい。修飾されたヌクレオチドおよび修飾されたヌ クレオチドはまた糖部分が修飾されていてよく、例えば、 1個以上の水酸基が ハロゲンとか、脂肪族基などで置換されていたり、あるいはエーテル、ァミン などの官能基に変換されていてよい。

本発明のアンチセンスポリヌクレオチドは、 RNA、 D NA、あるいは修飾 された核酸(R NA、 D N A) である。修飾された核酸の具体例としては核酸 の硫黄誘導体ゃチォホスフエ一ト誘導体、そしてポリヌクレオシドアミドゃォ リゴヌクレオシドアミドの分解に抵抗性のものが挙げられるが、それに限定さ れるものではない。本発明のアンチセンス核酸は次のような方針で好ましく設 計されうる。すなわち、細胞内でのアンチセンス核酸をより安定なものにする, アンチセンス核酸の細胞透過性をより高める、目標とするセンス鎖に対する親 和性をより大きなものにする、そしてもし毒性があるならァンチセンス核酸の 毒性をより小さなものにする。

こうした修飾は当該分野で数多く知られており、例えば J . Kawakami e t al ., Pharm Tech Japan, Vo l . 8, pp. 247, 1992 ; Vol . 8, pp. 395, 1992 ; S. T.

Crooke et al . ed. , Ant i sense Research and Appl i cat i ons, CRC Press, 1993 などに開示がある。 '

本発明のアンチセンス核酸は、変化せしめられたり、修飾された糖、塩基、 結合を含有していて良く、リボゾーム、ミクロスフエアのような特殊な形態で

供与されたり、遺伝子治療より適用されたり、付加された形態で与えられる ことができうる。こうして付加形態で用いられるものとしては、リン酸基骨格 の電荷を中和するように働くポリリジンのようなポリカチオン体、細胞膜との 相互作用を高めたり、核酸の取込みを増大せしめるような脂質(例えば、ホス ホリピド、コレステロールなど)といった疎水性のものが挙げられる。付加す るに好ましい脂質としては、コレステロールやその誘導体(例えば、コレステ リルクロ口ホルメート、コール酸など)が挙げられる。こうしたものは、.核酸 の 3 '端あるいは 5 '端に付着させることができ、塩基、糖、分子内ヌクレオシ ド結合を介して付着させることができうる。その他の基としては、核酸の 3 '端 あるいは 5 '端に特異的に配置されたキャップ用の基で、ェキソヌクレア一ゼ、 R N a s eなどのヌクレアーゼによる分解を阻止するためのものが挙げられる。 こうしたキャップ用の基としては、ポリエチレングリコール、テトラエチレン グリコールなどのグリコールをはじめとした当該分野で知られた水酸基の保護 基が挙げられるが、それに限定されるものではない。

アンチセンス核酸の阻害活性は、本発明の形質転換体、本発明の生体内や生 体外の遺伝子発現系、あるいは本発明のタンパク質の生体内や生体外の翻訳系 を用いて調べることができる。該核酸は公知の各種の方法で細胞に適用できる

以下に、本発明のタンパク質もしくは部分ペプチドまたはその塩(以下、本 発明のタンパク質と略記する場合がある)、本発明のタンパク質または部分べ プチドをコ一ドする D NA (以下、本発明の D NAと略記する場合がある)、 本発明のタンパク質もしくは部分ペプチドまたはその塩に対する抗体(以下、 本発明の抗体と略記する場合がある)、および本発明の D N Aのアンチセンス ポリヌクレオチド(以下、本発明のアンチセンスポリヌクレオチドと略記する 場合がある)等の用途を説明する。

本発明のタンパク質は、変形性関節症軟骨で発現が増加し、細胞外へ分泌さ れるので、疾患マーカ一として利用することが出来る。すなわち、変形性関節 症軟骨などにおける早期診断、症状の重症度の判定、疾患進行の予測および? 療効果判定のためのマ一カーとして有用である。よって、本発明のアンチセン スポリヌクレオチド、本発明のタンパク質の活性を調節する化合物またはその 塩、本発明のお体などは、例えば、軟骨形成異常、骨形成異常、骨粗鬆症、変 形性関節症、慢性関節リウマチ、関節炎、滑膜炎、代謝性関節症またはスポー ッによる関節障害(例、テニス肘など)などの骨 ·関節疾患の予防 ·治療剤と して使用することができる。

( 1 ) 疾病に対する医薬候補化合物のスクリーニング

本発明の夕ンパク質は変形性関節症軟骨で発現'が増加し、軟骨細胞の分化調 節活性、軟骨細胞への結合活性などを有するので、本発明のタンパク質の活性 を調節 (促進または阻害、好ましくは阻害)する化合物またはその塩は、軟骨 形成異常、骨形成異常、骨粗鬆症、変形性関節症、慢性関節リウマチ、関節炎、 滑膜炎、代謝性関節またはスポーツによる関節障害(例、テニス肘など)な どの骨 ·関節疾患の予防 ·治療剤として使用することができる。

したがって、本発明のタンパク質は、本発明のタンパク質の活性を調節する 化合物またはその塩のスクリーニングのための試薬として有用である。

すなわち、本発明は、本発明のタンパク質を用いることを特徴とする本発明 のタンパク質の活性を調節する化合物またはその塩のスクリーニング方法を提 供する。

, 本発明は、(1 ) 本発明のタンパク質を用いることを特徴とする本発明の夕 ンパク質の活性(例、軟骨細胞の分化調節活性、軟骨細胞への結合活性など) を促進または阻害する化合物またはその塩(以下、それぞれ促進剤、阻害剤と 略記する場合がある)のスクリーニング方法を提供する。具体的には、例えば、

( 2 ) (i) 本発明のタンパク質の活性(例、軟骨細胞の分化調節活性、軟骨細 胞への結合活性など)と、(i i) 本発明のタンパク寳と試験化合物の混合物の 活性 (例、軟骨細胞の分化調節活性、軟骨細胞への結合活性など)を比較する ことを特徴する本発明のタンパク質の活性を調節(促進または阻害)する化合 物またはその塩のスクリーニング方法が用いられる。 - 軟骨細胞の分化調節活性の測定は、公知の方法に準じて行うことができ、例 えば、 J Cel l Biochem 67, 498-513 (1997)に記載の方法またはそれに準じた方 法などに従つて測定することができる。

例えば、本発明のタンパク質を産生する能力を有する細胞の培養上清または 細胞抽出物から、公知方法(例、免疫ァフィ二ティーカラム)に従い、本発明 のタンパク質を得る。このタンパク質および試験化合物を培養軟骨細胞に添加 し、 37°Cで 7日〜 21日間培養する。次に上記文献に挙げられた方法に従い軟骨細 胞のプロテオダリカン含量またはアル力リ性ホスファタ一ゼ活性を評価するこ とにより、軟骨細胞の分化調節活性を測定する。試験化合物の培養軟骨細胞へ の添加は、本発明のタンパク質の添加前、同時またはタンパク質添加後のいず れに行ってもよく、本発明のタンパク質の添加前が好ましい。

.軟骨細胞への結合活性の測定は、公知の方法に準じて行うことができる。 例えば、本発明のタンパク質を産生する能力を有する細胞の培養上清または 細胞抽出物から、公知方法(例、免疫ァフィ二ティ一カラム)に従い、本発明

'のタンパク質を得、例えば D-ピオチノィル- ε -アミノカプロン酸- N -ハイドロキ シサクシイミドエステルを用いてピオチン標識する。該標識タンパク質および 試験化合物を培養軟骨細胞に添加し、 4°Cで一時間培養後、細胞を PBSで洗浄す る。次に、ストレプトアビジンおよび酵素(例、アルカリ性ホスファターゼ) の複合体を添 ¾1し、 4°Cで一時間培養後、細胞を PBSで洗浄する。最後に該酵素 の化学発光基質(例、 Disodium 2-chloro-5- (4-methoxyspiro {l , 2-dioxetane-3, 2' _ (5' - chloro) tr icyc lo [3. 3. 1. 1. 3, 7] decan}-4-yl) -l-phenyl phosphateな ど)を添加し、発生する光を測定することにより、本発明のタンパク質の軟骨 細胞への結合活性を測定する。試験化合物の培養軟骨細胞への添加は、本発明 の夕ンパク質添加前、' 同時または夕ンパク質添加後のいずれに行ってもよく、 本発明のタンパク質添加前が好ましい。本発明のタンパク質を産生する能力 を有する細胞としては、例えば、前述した本発明のタンパク質をコードする D NAを含有するべクタ一で形質転換された宿主(形質転換体)が用いられる。 宿主としては、例えば、 C HO細胞などの動物細胞が好ましく用いられる。該 スクリーニングには、例えば、前述の方法で培養することによって、本発明の タンパク質を細胞膜上に発現させた形質転換体が好ましく用いられる。本発明 のタンパク質を発現し得る細胞の培養方法は、前記した本発明の形質変換体の

培養法と同様である。

試験化合物としては、例えばペプチド、タンパク質、非ペプチド性化合物、 合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出液などがあ け'られる。

例えば、上記(i i) の場合における活性が上記(i) の場合に比べて、約 2 0 %以上、好ましくは 3 0 %以上、より好ましくは約 5 0 %以上上昇させる試 験化合物を、本発明のタンパク質の活性を促進する化合物として、上記(i i) の場合における活性が上記(i) の場合に比べて、約 2 0 %以上、好ましくは 3 0 %以上、より好ましくは約 5 0 %以上減少させる試験化合物を本明のタン パク質の活性を阻害する化合物として選択することができる。

本発明のタンパク質の活性を促進する活性を有する化合物は、本発明のタン パク質の作用を増強するための安全で低毒性な医薬として有用である。

本発明のタンパク質の活性を阻害する活性を有する化合物は、本発明のタン パク質の生理活性を抑制するための安全で低毒性な医薬、例えば軟骨形成異常、 骨形成異常、骨粗鬆症、変形性関節症、慢性関節リウマチ、関節炎、滑膜炎、 代謝性関節症またはスポーツによる関節障害(例、テニス肘など)などの骨 -関節疾患の予防 ·治療剤として有用である。

本発明のスクリ一二ング方法またはスクリ一二ング用キットを用いて得られ る化合物またはその塩は、例えば、ペプチド、タンパク質、非ペプチド性化合 物、合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出液、血 漿などから選ばれた化合物である。該化合物の塩としては、前記した本発明の ペプチドの塩と同様のものが用いられる。

さらに、本発明のタンパク質をコードする遺伝子も、変形性関節症軟骨にお いて発現が増加するので、本発明のタンパク質をコードする遺伝子の発現を詾 節 (阻害または促進、好ましくは阻害)する化合物またはその塩も、軟骨形成 異常、骨形成異常、骨粗鬆症、変形性関節症、慢性関節リウマチ、関節炎、滑 膜炎、代謝性関節症またはスポーツによる関節障害(例、テニス肘など)など の骨 ·関節疾患の予防 ·治療剤として使用することができる。 .

したがって、本発明の D N Aは、本発明のタンパク質をコードする遺伝子の 発現を調節する化合物またはその塩のスクリーニングのための試薬として有用 である。

スクリーニング方法としては、(i i i) 本発明のタンパク質を産生する能力を 有する細胞を培養した場合と、(iv) 試験化合物の存在下、本発明のタンパク 質を産生する能力を有する細胞を培養した場合との比較を行うことを特徴とす るスクリーニング方法が挙げられる。

' 上記方法において、(i i i) と(iv) の場合における、前記遺伝子の発現量 (具体的には、本発明のタンパク質量または前記タンパク質をコードする mR ' NA量)を測定して、比較する。

試験化合物および本発明のタンパク質を産生する能力を有する細胞としては、 上記と同様のものが挙げられる。

タンパク質量の測定は、公知の方法、例えば、本発明のタンパク質を認識す る抗体を用いて、細胞抽出液中などに存在する前記タンパク質を、ウエスタン 解析、 E L I S A法などの方法またはそれに準じる方法に従い測定することが できる。

mR NA量の測定は、公知の方法、例えば、プローブとして配列番号: 2も しくは配列番号: 4の塩基配列またはその一部を含有する核酸を用いるノーザ ンハイブリダィゼ一シヨン、あるいはプライマ一として配列番号: 2もしくは 配列番号: 4の塩基配列またはその一部を含有する核酸を用いる' P C R法また はそれに準じる方法に従い測定することができる。

例えば、上記(iv) の場合における遺伝子発現量を、上記(i i i) の場合に比. ベて、約 2 0 %以上、好ましくは 3 0 %以上、より好ましくは約 5 0 %以上上 昇させる試験化合物を、本発明のタンパク質をコードする遺伝子の発現を促進 する化合物として、約 2 0 %以上、好ましくは 3 0 %以上、より好ましくは約 5 0 %以上阻害する試験化合物を、本発明のタンパク質をコードする遺伝子の 発現を抑制する化合物として選択することができる。

さらに、本発明は、本発明のタンパク質の遺伝子の転写調節領域の下流(発 現制御下)にレポーター遺伝子を連結した組換え D NAで形質転換した形質転 換体を、試験化合物の存在下および非存在下で培養した場合における、それぞ

れのレポ一ター活性を測定し、比較することを特徴とする該転写調節活性を調 節 (促進または阻害)する化合物のスクリ一ング方法、およびこの方法のた めのスクリーニング用キットも提供する。

本発明のタンパク質の遺伝子の転写調節領域としては、配列番号: 8で表さ れる塩基配列と同一または実質的に同一な塩基配列を含有する D N Aなどが挙 げられる。 '

配列番号: 8で表される塩基配列と実質的に同一な塩基配列を含有する D N Aとしては、ハイストリンジェントな条件下でハイプリダイズする塩基配列を 有し、配列番号: 8と実質的に同質の転写調節活性(例、プロモータ一活性な ど)を有する D N Aであれば何れのものでもよい。

配列番号: 8で表される塩基配列とハイス卜リンジェン卜な条件下でハイブ リダィズできる D N Aとしては、例えば、配列番号: 8で表される塩基配列と 約 5 0 %以上,好ましくは約 6 0 %以上、さらにましくは約 7 0 %以上、よ り好ましくは約 8 0 %以上、特に好ましくは約 9 0 %以上、最も好ましくは約 9 5 %以上の相同性を有する塩基配列を含有する D NAなどが用いられる。 ハイブリダィゼーシヨンは、自体公知の方法あるいはそれに準じる方法、例 えば、モレキュラー 'クローニング(Molecul ar Cloning) 2nd (J. Sambrook . et al ., Cold Spr ing Harbor Lab. Press, 1989) に記載の方法などに従って行 なうことができる。また、市販のライブラリ一を使用する場合、.添付の使用説 明書に記載の方法に従って行なうことができる。より好ましくは、八イストリ ンジェントな条件に従って行なうことができる。

ハイストリンジェントな条件とは、例えば、ナトリウム濃度が約 1 9〜4 0 mM、 好ましくは約 1 9〜 2 0 mMで、温度が約 5 0〜 7 0 °C、.好ましくは約 6 0〜6 5 °Cの条件を示す。特に、ナトリウム濃度が約 1 9 mMで温度が約 6 5 °Cの場合が最も好ましい。

また、転写調節領域(例、配列番号: 8で表される塩基配列と実質的に同一 な塩基配列を含有する D N A等)としては、配列番号: 8で表される塩基配列 と実質的に同一な塩基配列に、さらに 5,上流のゲノム D N A配列が付加された 配列なども挙げられる(好ましくはプロモーター領域)。付加する塩基配列の

塩基数は、例えば約 1 0 K b以下、好ましくは約 5 K b以下、さらに好ましく は約 2 K b以下、最も好ましくは約 1 K b以下の配列数が挙げられる。さらに、 配列番号: 8で表される塩基配列と実質的に同一な塩基配列に、さらに本発明 のタンパク質の遺伝子のイントロンの配列が付加された配列なども挙げられる c レポ一夕一遺伝子としては、例えば、 1 a c Z ガラクトシダ一ゼ遺伝 子)、クロラムフエニコ一ルァセチルトランスフェラ一ゼ(C AT) 、ルシフ エラ一ゼ、成長因子、 /3—ダルク口ニダーゼ、アルカリホスファタ一ゼ、 Green f luorescent protein (GFP) , 3 _ラク夕マ一ゼなどが用いられる。

レポ一夕一遺伝子産物(例、 mR NA、タンパク質)の量を公知の方法を用 いて測定することによって、レポ一夕一遺伝子産物の量を増加させる試験化合 物を本発明のタンパク質の転写調節活性(好ましくはプロモーター活性)を制 御 (特に促進)する作用を有する化合物、すなわち本発明のタンパク質の発現 を促進する活性を有する化合物として選択できる。逆に、レポーター遺伝子産 物の量を減少させる試験化合物を本発明のタンパク質の転写調節活性(好まし くはプロモー夕一活性)を制御(特に阻害)する作用を有する化合物、すなわ ち本発明のタンパク質の発現を阻害する活性を有する化合物として選択するこ とができる。

試験化合物としては、例えば、ペプチド、タンパク質、非ペプチド性化合物、 合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出液、血漿な どから選ばれた化合物である。

形質転換体の培養は、前記の本発明のタンパク質を^ "有する形質転換体と同 様にして行うことができる。レポ一ター遺伝子のベクタ一構築やアツセィ法は 公知の技術に従うことができる(例、 Molecular Biotechnology 13, 29-43, 1999) 。

本発明のスクリーニング用キットは、本発明のタンパク質もしくは部分ぺプ チドまたはその塩、または本発明のタンパク質もしくは部分べプチドを産生す る能力を有する細胞を含有するものである。,

本発明のスクリ一ニング方法またはスクリーニング用キットを用いて得られ る化合物またはその塩は、上記した試験化合物、例えば、ペプチド、タンパク 質、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物抽出液、 動物組織抽出液、血漿などから選ばれた化合物またはその塩である。

• 該化合物の塩としては、前記した本発明のタンパク質の塩と同様のものが用 いられる。

本発明のタンパク質の活性を調節(好ましくは阻害)する化合物またはその 塩、本発明のタンパク質をコードする遺伝子の発現を調節する化合物またはそ' の塩、本発明のタンパク質の転写調節活性(好ましくはプロモーター活性)を 制御する作用を有する化合物またはその塩は、それぞれ、例えば、軟骨形成異 常、骨形成異常、骨粗鬆症、変形性関節症、慢性関節リウマチ、関節炎、滑膜 炎、代謝性関節症またはスポーツによる関節障害(例、テニス肘など)などの 骨 ·関節疾患の予防 ·治療刳として有用である。

本発明のスクリーニング方法またはスクリーニング用キットを用いて得られ る化合物またはその塩を上述の予防 ·治療剤として使用する場合、常套手段に 従って製剤化することができる。

例えば、経口投与のための組成物としては、固体または液体の剤形、具体的 には錠剤(糖衣錠、フィルムコ一ティング錠を含む) 、丸剤、顆粒剤、散剤、 ' カプセル剤(ソフトカプセル剤を含む)、シロップ剤、乳剤、懸濁剤などがあ げられる。かかる組成物は自体公知の方法によって製造され、製剤分野におい て通常用いられる担体、希釈剤もしくは賦形剤を含有するものである。例えば、 錠剤用の担体、賦形剤としては、乳糖、でんぷん、蔗糖、ステアリン酸マグネ シゥムなどが用いられる。

非経口投与のための組成物としては、例えば、注射剤、坐剤などが用いられ、 注射剤は静脈注射剤、皮下注射剤、皮内注射剤、筋肉注射剤、点滴注射剤、関 節内注射剤などの剤形を包含する。かかる注射剤は、自体公知の方法に従って、 例えば、上記抗体またはその塩を通常注射剤に用いられる無菌の水性もしくは 油性液に溶解、懸濁または乳化することによって調製する。注射用の水性液と しては、例えば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液などが 用いられ、適当な溶解補助剤、例えば、アルコール(例、エタノール)、ポリ アルコール(例、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール)、非ィォ ン界面活性剤〔例、ポリソルべ一ト 80、 H CO— 50

(.polyoxyethylene (50mol) adduct of hydrogenated castor oil) j なこと併 用してもよい。油性液としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが用いられ、溶 解補助剤として安息香酸ベンジル、ベンジルアルコールなどを併用してもよい 調製された注射液は、通常、適当なアンプルに充填される。直腸投与に用いら れる坐剤は、上記化合物またはその塩を通常の坐薬用基剤に混合することによ つて調製される。 .

上記の経口用または非経口用医薬組成物は、活性成分の投与量に適合するよ うな投薬単位の剤形に調製されることが好都合である。かかる投薬単位の剤形 としては、錠剤、丸剤、カプセル剤、注射剤(アンプル)、坐剤などが例示さ れ、それぞれの投薬単位剤形当たり通常 5〜500mg、とりわけ ¾射剤では 5〜: I 00mg、その他の剤形では 10〜250 mgの上記抗体が含有されて いることが好ましい。 ,

なお前記した各組成物は、上記化合物との配合により好ましくない相互作用 を生じない限り他の活性成分を含有してもよい。

このようにして得られる製剤は安全で低毒性であるので、例えば、ヒトまた は温血動物(例えば、マウス、ラット、ゥサギ、ヒッジ、ブタ、ゥシ、ゥマ、 トリ、ネコ、ィヌ、サル、チンパンジーなど) に対して経口的にまたは非経口 的に投与することができる。

該化合物またはその塩の投与量は、その作用、対象疾患、投与対象、投与ル —トなどにより差異はあるが、例えば、変形性関節症の治療の目的で本発明の タンパク質の活性を阻害する化合物またはその塩を経口投与する場合、一般的 に成人(体重 60 kgとして)においては、一日につき該化合物またはその塩 を約 0.;!〜 10 Omg、好ましくは約 1. 0〜50mg、より好ましくは約 1 0〜20mg投与する。 非経,口的に投与する場合は、該ィ匕合物またはその塩の 1回投与量は投与対象、対象疾患などによっても異なるが、例えば、変形性関 節症の治療の目的で本発明のタンパク質の活性を阻害する化合物またはその塩 を注射剤の形で通常成人(体重 60 kgとして)に投与する場合、一日につき 該化合物またはその塩を約 0. 01〜3 Omg、好ま Lくは約 0。 l 20m

g、より好ましくは約 0 . 1〜1 O m gを関節内注射により投与するのが好都 合である。他の動物の場合も、体重 6 0 k g当たりに換算した量を投与するこ とができる。 '

( 2 ) 本発明のタンパク質が関与する各種疾病の予防 ·治療剤

本発明のタンパク質は、軟骨細胞の分化 ·増殖に寄与するとともに、変形性 関節症発症に重要な役割を果している。

本発明のタンパク質をコードする D NAに異常があったり、欠損している場 合あるいは本発明のタンパク質の発現量が減少している場合には、例えば、軟 骨形成異常、骨形成異常、骨粗鬆症、変形性関節症、慢性関節リウマチ、関節 炎、滑膜炎、代謝性関節症またはスポーツによる関節障害(例、テニス肘な ど)などの骨 ·関節疾患などの種々の疾患が発症する。

したがって、本発明のタンパク質および本発明のタンパク質をコードする D NAは、 例えば、軟骨形成異常、骨形成異常、骨粗鬆症、変形性関節症、慢性 関節リウマチ、関節炎、滑膜炎、代謝性蘭節症またはスポーツによる関節障害 (例、テニス肘など)などの骨 ·関節疾患の予防 ·治療剤などの医薬として使 用することができる。.

例えば、生体内において本発明のタンパク質が減少あるいは欠損しているた めに、軟骨細胞の分化 ·増殖が十分に、.あるいは正常に発揮されない患者がい る場合に、(ィ)該タンパク質をコードする D N Aをその患者に投与し、生体 内で本発明のタンパク質を発現させることによって、(口)細胞に上記 D NA を挿入し、本発明のタンパク質を発現させた後に、その細胞を患者に移植する ことによって、または(八)本発明のタンパク質をその患者に投与することな どによって、その患者における,本発明のタンパク質の役割を十分に、あるいは 正常に発揮させることができる。 ,

本発明のポリヌクレオチド(例、 D NA) を上記の予防 ·治療剤として使用 する場合は、本発明の Aを単独あるいはレトロウイルスベクター、アデノ ウィルスベクター、アデノウイルスァソシエーテツドウィルスベクタ一などの 適当なベクターに挿入した後、常套手段に従って、ヒトまたはその他の温血動 物に投与することができる。本発明のポリペプチド(例、 D NA) は、そのま まで、あるいは摂取促進のための補助剤などの生理学的に認められる担体とと もに製剤化し、遺伝子銃やハイドロゲルカテーテルのようなカテーテルによつ て投与できる。

本発明のタンパク質を上記の予防 ·治療剤として使用する場合は、少なくと も 9 0 %、好ましくは 9 5 %以上、より好ましくは 9 8 %以上、さらに好まし くは 9 9 %以上に精製されたものを使用するのが好ましい。

本発明のタンパク質は、例えば、必要に応じて糖衣を施した錠剤、カプセル 剤、エリキシル剤、マイクロカプセル剤などとして経口的に、あるいは水もし くはそれ以外の薬学的に許容し得る液との無菌性溶液、または懸濁液剤などの 注射剤の形で非経口的に使用できる。例えば、本発明のタンパク質等を生理学 的に認められる担体、香味剤、賦形剤、べヒクル、防腐剤、安定剤、結合剤な どとともに一般に認められた製剤実施に要求される単位用量形態で混和するこ とによって製造することができる。これら製剤における有効成分量は指示され た範囲の適当な用量が得られるようにするものである。

錠剤、カプセル剤などに混和することができる添加剤としては、'例えば、ゼ ■ラチン、コーンスターチ、トラガント、アラビアゴムのような結合剤、結晶性 セルロースのような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチン、アルギン酸などのよ うな膨化剤、ステアリン酸マ^ネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖または サッカリンのような甘味剤、ペパーミント、ァカモノ油またはチェリ一のよう な香味剤などが用.いられる。調剤単位形態がカプセルである場合には、前記夕 ィプの材料にさらに油脂のような液状担体を含有することができる。注射のた めの無菌組成物は注射用水のようなべヒクル中の活性物質、胡麻油、椰子油な どのような天然産出植物油などを溶解または懸濁させるなどの通常の製剤実施 に従つて処方することができる。

注射用の水性液としては、例えば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬 を含む等張液(例えば、 D—ソルビトール、 D—マンニト一ル、塩化ナトリウ ムなど)などが挙げられ、適当な溶解補助剤、例えば、アルコール(例えば、 エタノールなど) -、ポリアルコール (例えば、プロピレングリコール、ポリエ チレングリコールなど)、非イオン性界面活性剤(例えば、ポリソルベート 8 0TM、 HCO— 50など)などと併用してもよい。油性液としては、例えば、 ゴマ油、大豆油などが挙げられ、溶解補助剤として安息香酸ベンジル、ベンジ ルアルコールなどと併用してもよい。また、緩衝剤(例えば、リン酸塩緩衝液、 酢酸ナトリウム緩衝液など)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニゥム、塩 酸プロ力インなど)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミン、ポリエチレング リコールなど)、保存剤(例えば、ベンジルアルコール、フエノールなど)、 酸化防止剤などと配合してもよい。調製された注射液は、通常、適当なアンプ ルに充填される。

本発明の DNAが挿入されたべクタ一も上記と同様に製剤化され、通常、非 経口的に使用される。

このようにして得られる製剤は、安全で低毒性であるので、例えば、温血動 物 (例えば、ヒト、ラット、マウス、モルモット、ゥサギ、トリ、ヒッジ、ブ 夕、ゥシ、ゥマ、ネコ、ィヌ、サル、チンパンジーなど) に対して投与するこ とができる。

本発明のタンパク質の投与量は、対象疾患、投与対象、投与ルートなどによ り差異はあるが、例えば、変形性関節症の治療目的で本発明のタンパク質を経 口投与する場合、一般的に成人(体重 60 kgとして)においては、一日につ き該タンパク質を約 0. 1〜10 Omg、好ましくは約 1. 0〜50mg、よ り好ましくは約 1. 0〜2 Omg投与する。非経口的に投与する場合は、該タ ンパク質の 1回投与量は投与対象、対象疾患などによっても異なるが、例えば、 変形性関節症の治療目的で本発明のタンパク質を注射剤の形で成人(体重 60 kgとして)に投与する場合、一日につき該タンパク質を約ひ. 01〜30m g、好ましくは約 0. 1〜2 Omg、より好ましくは約 0. l〜10mgを患 部に注射することにより投与するのが好都合である。他の動物の場合も、体重 60 k g当たりに換算した量を投与することができる。

(3) 本発明のタンパク質、その部分ペプチドまたはその塩の定量

本発明の抗体は、本発明のタンパク質を特異的に認識することができるので、

被検波中の本発明のタンパク質の定量、特にサンドイッチ免疫測定法による定 量などに使用することができる。

すなわち、本発明は、

(0 本発明の抗体と、被検液および標識化された本発明のタンパク質とを競合 的に皮応させ、該抗体に結合した標識化された本発明のタンパク質の割合を測 定することを特徴とする被検液中の本発明のタンパク質の定量法、および

00 被検液と担体上に不溶化した本発明の抗体および標識化された本発明の 別の抗体とを同時あるいは連続的に反応させたのち、不溶化担体上の標識剤の 活性を測定することを特徴とする被検液中の本発明のタンパク質の定量法を提 供する。

上記(i i) の定量法においては、一方の抗体が本発明のタンパク質の N端部 を認識する抗体で、他方の抗体が本発明のタンパク質の C端部に反応する抗体 であることが望ましい。

また、本発明のタンパク質に対するモノクローナル抗体(以下、本発明のモ ノクローナル钪体と称する場合がある)を用いて本発明のタンパク質の定量を 行なえるほか、組織染色等による検出を行なうこともできる。これらの目的に は、抗体分子そのものを用いてもよく、また、お体分子の F (ab' ) 2 、 Fab'、あ るいは Fab画分を用いてもよい。

, 本発明の抗体を用いる本発明のタンパク質の定量法は、特に制限されるべき ものではなく、被測定液中の抗原量(例えば、タンパク質量)に対応した抗体、 抗原もしくは抗体一抗原複合体の量を化学的または物理的手段により検出し、 これを既知量の抗原を含む標準液を用いて作製した標準曲線より算出する測定 法であれば、いずれの測定法を用いてもよい。例えば、ネフロメトリ一、競合 法、ィムノメトリック法およびサンドイッチ法が好適に用いられるが、感度、 特異性の点で、後述するサンドイッチ法を用いるのが特に好ましい。

標識物質を用いる測定法に用いられる標識剤としては、例えば、放射性同位 元素、酵素、蛍光物質、発光物質などが用いられる。放射性同位元素としては、 例えば、〔1251〕、〔1311〕、〔¾〕、〔14c〕などが用いられる。上記酵素とし ては、安定で比活性の大きなものが好ましく、例えば、 i3 _ガラクトシダーゼ、

0—ダルコシダ一ゼ、アルカリホスファタ一;^、パーォキシダ一ゼ、リンゴ酸 脱水素酵素などが用いられる。蛍光物質としては、例えば、フルォレスカミン、 フルォレツセンイソチオシァネ一卜などが用いられる。発光物質としては、例 えば、ルミノール、ルミノール誘導体、ルシフェリン、ルシゲニンなどが用い . られる。さらに、抗体あるいは抗原と標識剤との結合にピオチン一アビジン系 を用いることもできる。

抗原あるいは抗体の不溶化に当っては、物理吸着を用いてもよく、また通常 タンパク質あるいは酵素等を不溶化、固定化するのに用いられる化学結合を用 いる方法でもよい。担体としては、ァガロース、デキストラン、セルロースな どの不溶性多糖類、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、シリコン等の合成樹 脂、あるいはガラス等が挙げられる。

サンドィツチ法においては不溶化した本発明のモノクローナル抗体に被検液 を反応させ(1次反応)、さらに標識化した別の本発明のモノクローナル抗体 を反応させ(2次反応)たのち、不溶化担体上の標識剤の活性を測定すること により被検液中の本発明のタンパク質量を定量することができる。 1次反応と 2次反応は逆の順序に行っても、また、同時に行なってもよいし時間をずらし て行なってもよい。標識化剤および不溶化の方法は前記のそれらに準じると ができる。また、サンドイッチ法による免疫測定法において、固相用抗体ある いは標識用抗体に用いられる抗体は必ずしも 1種類である必要はなく、測定感 度を向上させる等の目的で 2種類以上の抗体の混合物を用いてもよい。

本発明のサンドイッチ法による本発明のタンパク質の測定法においては、 1 次反応と 2次反応に用いられる本発明の.モノクローナル抗体は、本発明のタン パク質の結合する部位が相異なる抗体が好ましく用いられる。すなわち、 1次 反応および 2次反応に用いられる钪体は、例えば、 2次反応で用いられる抗体 が、本発明のタンパク質の C端部を認識する場合、 1次反応で用いられる抗体 は、好ましくは C端部以外、例えば N端部を認識する抗体が用いられる。

本発明のモノク口一ナル抗体をサンドィツチ法以外の測定システム、例えば、 競合法、ィムノメトリック法あるいはネフロメトリーなどに用いることができ る。

競合法では、被検液中の抗原と標識抗原とを抗体に対して競合的に反応させ たのち、未反応の標識抗原(F ) と、抗体と結合した標識抗原 (B ) とを分離し (B /F分離)、 B, Fいずれかの標識量を測定し、被検液中の抗原量を定量 する。本反応法には、抗体として可溶性抗体を用い、 B / F分離をポリエチレ ングリコール、前記抗体に対する第 2抗体などを用いる液相法、および、第 1 抗体として固相化抗体を用いるか、あるいは、第 1抗体は可溶性のものを用い 第 2抗体として固相化抗体を用いる固相化法とが用いられる。

ィムノメトリック法では、被検液中の抗原と固相化抗原とを一定量の標識化 抗体に対して競合反応させた後固相と液相を分離するか、あるいは、被検液中 の抗原と過剰量の標識化抗体とを反応させ、次に固相化抗原を加え未反応の標 識化抗体を固相に結合させたのち、固相と液相を分離する。次に、いずれかの 相の標識量を測定し被検液中の抗原量を定量する。

また、ネフロメトリ一では、ゲル内あるいは溶液中で抗原抗体反応の結果生 じた不溶性の沈降物の量を測定する。被検液中の抗原量が僅かであり、少量の 沈降物しか得られない場合にもレーザ一の散乱を利用するレーザーネフロメト リーなどが好適に用いられる。

これら個々の免疫学的測定法を本発明の定量方法に適用するにあたっては、 特別の条件、操作等の設定は必要とされない。それぞれの方法における通常の 条件、操作法に当業者の通常の技術的配慮を加えて本発明の夕ンパク質の測定 系を構築すればよい。これらの一般的な技術手段の詳細については、総説、成 書などを参照することができる。 ·

例えば、入江寛編「ラジオィムノアツセィ」(講談社、昭和 4 9年発行), 入江 寛編「続ラジオィムノアツセィ」(講談社、昭和 5 4年発行)、石川栄 治ら編「酵素免疫測定法」(医学書院、昭和 5 3年発行)、石川栄治ら編「酵 素免疫測定法」(第 2版)(医学書院、昭和 5 7年発行)、石川栄治ら編「酵 素免疫測定法」(第 3版)(医学書院、昭和 6 2年発行)、「Methods in ENZYMOLOGYJ Vol . 70 (Immunochemical Techniques (Part A) )、同書 Vol .

73 (Immunochemical Techniques (Part B) )、同書 Vol . 74 (Immunochemical Techniques (Part C))、同書 Vol. 84 (Immunochemical Techniques (Part fi:Selected Immunoassays)) > 同書 Vol. 92 (Immunochemical Techniques (Part E:Monoclonal Antibodies and General Immunoassay Methods))、'同書 Vol. 121 (Immunochemical Techniques (Part I: Hybrido a Technology and

Monoclonal Ant ibodies)) (以上、アカデミックプレス社発行)などを参照するこ とができる。 >

以上のようにして、本発明の抗を用いることによって、本発明のタンパク 質を感度良く定量することができる。

さらには、本発明の抗体を用いて本発明のタンパク質の濃度を定量すること によって、本発明のタンパク質の濃度の増加または減少が検出された場合、例 えば、軟骨形成異常、骨形成異常、骨粗鬆症、変形性関節症、慢性関節リウマ チ、関節炎、滑膜炎、代謝性関節症またはスポーツによる関節障害(例、テニ ス肘など)などの骨 ·関節疾患である、または将来罹患する可能性が高いと診 断することができる。

また、本発明の抗体は、体液や組織などの被検体中に存在する本発明のタン パク質を検出するために使用することができる。また、本発明のタンパク質を 精製するために使用する抗体カラムの作製、精製時の各分画中の本発明のタン パク質の検出、被検細胞内における本発明のタンパク質の挙動の分析などのた めに使用することができる。

(4) 遺伝子診断薬

本発明の DN Aは、例えば、プローブとして使用することにより、ヒトまた は温血動物(例えば、ラット、マウス、モルモット、ゥサギ、トリ、ヒッジ、 ブ夕、ゥシ、ゥマ、ネコ、ィヌ、サル、チンパンジ一など)における本発明の タンパク質またはその部分ペプチドをコードする DN Aまたは mRN Aの異常 (遺伝子異常)を検出することができるので、例えば、該 DNAまたは mRN Aの損傷、突然変異あるいは発現低下や、該 DNAまたは mRNAの増加ある ^は発現過多などの遺伝子診断薬として有用である。

本発明の DN Aを用いる上記の遺伝子診断は、例えば、自.体公知のノーザン ハイブリダィゼーシヨンや P CR— S S CP法(Genomics,第 5巻, 874〜879頁

(1989年) 、 Proceed ings of the Nat i onal Academy of Sc i ences o f the

Uni ted S t ates of Amer ica,第 86巻, 2766〜2770頁(1989年) ) などにより実施す ることができる。 ' 例えば、ノーザンハイブリダィゼ一シヨンにより発現過多または減少が検出 された場合や P C R— S S C P法により D N Aの突然変異が検出された場合は、 例えば、軟骨形成異常、骨形成異常、骨粗鬆症、変形性関節症、慢性関節リウ マチ、関節炎、滑膜炎、代謝性関節症またはスポーツによる関節障害(例、 'テ ニス肘など)などの骨 ·関節疾患である可能性が高いと診断することができる。

( 5 ) アンチセンスポリヌクレオチドを含有する医薬 .

本発明の D N Aに相補的に結合し、該 D N Aの発現を抑制することができる 本発明のアンチセンスポリヌクレオチドは低毒性であり、生体内における本発 明のタンパク質または本発明の D N Aの機能を抑制することができるので、例 えば、軟骨形成異常、骨形成異常、骨粗鬆症、変形性関節症、慢性関節リウマ チ、関節炎、滑膜炎、代謝性関節症またはスポーツによる関節障害(例、テニ ス肘など)などの骨 ·関節疾患の予防 ·治療剤として使用することができる。 上記ァンチセンスポリヌクレオチドを上記の予防 ·治療剤として使用する場 合、自体公知の方法に従って製剤化し、投与することができる。

また、例えば、前記のアンチセンスポリヌクレオチドを単独あるいはレトロ ウィルスベクタ一、アデノウイルスベクター、アデノウイルスァソシェ一テツ ドウィルスベクタ一などの適当なベクタ一に挿入した後、常套手段に従って、 ヒトまたは哺乳動物(例、ラット、ゥサギ、ヒッジ、ブ夕、ゥシ、ネコ、ィヌ、 サルなど)に対して経口的または非経口的に投与することができる。該アンチ センスポリヌクレオチドは、そのままで、あるいは摂取促進のために補助剤な どの生理学的に認められる担体とともに製剤化し、遺伝子銃やハイド口ゲル力 テーテルのようなカテーテルによって投与できる。あるいは、エアロゾル化し て吸入剤として気管内に局所投与することもできる。

さらに、体内動態の改良、半減期の長期化、細胞内取り込み効率の改善を目 的に、前記のアンチセンスポリヌクレオチドを単独またはリボゾームなどの担

体とともに製剤(注射剤)化し、静脈、皮下または M節腔内等に投与してもよ い。

該アンチセンスポリヌクレオチドの投与量は、対象疾患、投与対象、投与ル ートなどにより差異はあるが、例えば、変形性関節症の治療の目的で本発明の アンチセンスポリヌクレオチドを投与する場合、一般的に成人(体重 6 O k g ) においては、一日につき該アンチセンスポリヌクレオチドを約 0 . 1〜1 0 O m g投与する。

さらに、該アンチセンスボリヌクレオチドは、組織や細胞における本発明の

D N Aの存在やその発現状況を調べるための診断用オリゴヌクレオチドプロ一 ブとして使用することもできる。

上記アンチセンスポリヌクレオチドと同様に、本発明のタンパク質をコード する R NAの一部を含有する二重鎖 R NA、本発明のタンパク質をコードする R N Aの一部を含有するリポザィムなども、本発明の遺伝子の発現を抑制する ことができ、生体内における本発明のタンパク質または本発明で用いられる D N Aの機能を抑制することができるので、例えば、軟骨形成異常、骨形成異常、 骨粗鬆症、変形性関節症、慢性関節リウマチ、関節炎、滑膜炎、代謝性関節症 またはスポ一ッによる関節障害(例、テニス肘など)などの骨 ·関節疾患の予 防 ·治療剤などとして使用することができる。

二重鎖 R NAは、公知の方法(例、 Nature, 411巻, 494頁, 2001年)に準じ て、本発明のポリヌクレオチドの配列を基に設計して製造することができる。 リポザィムは、公知の方法(例、 TRENDS in Molecular Medic ine, 7巻, 221 頁, 2001年)に準じて、本発明のポリヌクレオチドの配列を基に設計して製造 することができる。例えば、本発明のタンパク質をコードする R NAの一部に 公知のリポザィムを連結することによって製造することができる。'本発明の夕 ンパク質をコードする R NAの一部としては、公知のリポザィムによって切断 され得る本発明の R NA上の切断部位に近接した部分(R NA断片)が挙げら れる。

上記の二重鎖 R NAまたはリポザィムを上記予防 ·治療剤として使用する場 合、アンチセンスポリヌクレオチドと同様にして製剤化し、投与することがで

さる。

(6) 本発明の抗体.を含有する医薬

本発明のタンパク質の活性を中和する作用を有する本発明の坊体は、軟骨形 成異常、骨形成異常、骨粗鬆症、変形性関節症、慢性関節リウマチ、関節炎、 滑膜炎、代謝性関節症またはスポーツによる関節障害(例、テニス肘など)な どの骨 ·関節疾患の予防 ·治療剤として使用することができる。

本発明の抗体を含有する上記疾患の予防 ·治療剤は低毒性であり、そのまま 液剤として、または適当な剤型の医薬組成物として、ヒトまたは哺乳動物(例、 ラット、ゥサギ、ヒッジ、ブタ、ゥシ、ネコ、ィヌ、サルなど)に対して経口 的または非経口的(例、関節内投与)に投与することができ /る。投与量は、投一 与対象、対象疾患、症状、投与ルートなどによっても異なるが、例えば、成人 の変形性関節症の治療 ·予防のために使用する場合には、本発明の抗体を 1回 量として、通常 0.01〜20mg/k g体重程度、好ましくは 0.1〜1 Om gZkg体重程度、 さらに好ましくは 0. l〜5mg/kg体重程度を、 1日 1 〜5回程度、好ましくは 1日 1〜3回程^、粉末吸入剤により投与するのが好 都合である。他の非経口投与および経口投与の場合もこれに準ずる量を投与す ることができる。症状が特に重い場合には、その症状に応じて増量してもよい c 本発明の抗体は、それ自体まだは適当な医薬組成物として投与することがで きる。上記投与に用いられる医薬組成物は、上記抗体またはその塩と薬理学的 に許容され得る担体、希釈剤もしくは陚形剤とを含むものである。かかる組成 物は、経口または非経口投与(例、関節内投与)に適する剤形として提供され る。好ましくは吸入剤として提供される。

なお前記した各組成物は、上記抗体との配合により好ましくない相互作用を 生じない限り他の活性成分を含有してもよい。

(7) DNA転移動物 .

本発明は、外来性の本発明のタンパク質をコードする DNA (以下、本発明 の外来性 D.N Aと略記する)またはその変異 DN A (本発明の外来性変異 DN

Aと略記する場合がある)を有する非ヒ卜哺乳動物を提供する。

すなわち、本発明は、

(1) 本発明の外来性 DNAまたはその変異 DNAを有する非ヒト哺乳動物、

(2) 非ヒト哺乳動物がゲッ歯動物である第(1)記載の動物、

(3) ゲッ歯動物がマウスまたはラットである第(2) 記載の動物、および (4) 本発明の外来性 DNAまたはその変異 DNAを含有し、哺乳動物におい て発現しうる組換えベクターを提供するものである。

本発明の外来性 DNAまたはその変異 DNAを有する非ヒ卜哺乳動物(以下、 本発明の DNA転移動物と略記する)は、未受精卵、受精卵、精子およびその 始原細胞を含む胚芽細胞などに対して、好ましくは、非ヒト哺乳動物の発生に おける胚発生の段階(さらに好ましくは、単細胞または受精卵細胞の段階でか つ一般に 8細胞期以前)に、リン酸カルシウム法、電気パルス法、リボフェク シヨン法、凝集法、マイクロインジェクション法、パーティクルガン法、 DE AE—デキストラン法などにより目的とする DN Aを転移することによって作 出することができる。また、該 DNA転移方法により、体細胞、生体の臓器、 組織細胞などに目的とする本発明の外来性 DNAを転移し、細胞培養、組織培 養などに利用することもでき、さらに、これら細胞を上述の胚芽細胞と自体公 知の細胞融合法により融合させることこより本発明の DN A転移動物を作出す ることもできる。

非ヒト哺乳動物としては、例えば、ゥシ、ブタ、ヒッジ、ャギ、ゥサギ、ィ ヌ、ネコ、モルモット、ハムスター、マウス、ラットなどが用いられる。なか でも、病体動物モデル系の作成の面から個体発生および生物サイクルが比較的 短く、また、繁殖が容易なゲッ歯動物、とりわけマウス(例えば、純系として、 C 57BL/6系統, DBA 2系統など、交雑系として、 B 6 C 3 F ^系統, ' BDFt系統, BGDSFi系統, BALBZc系統, I CR系統など)または ラット(例えば、 Wi s t a r, SDなど)などが好ましい。

哺乳動物において発現しうる組換えベクターにおける「哺乳動物」としては、 上記の非ヒト哺乳動物の他にヒトなどがあげられる。

■ 本発明の外来性 DNAとは、非ヒト哺乳動物が本来有している本発明の DN

Aではなく、いったん哺乳動物から単離 ·抽出された本発明の D N Aをいう。 本発明の変異 D N Aとしては、元の本発明の D N Aの塩基配列に変異(例え ば、突然変異など)が生じたもの、具体的には、塩基の付加、欠損、他の塩基 への置換などが生じた D NAなどが用いられ、また、異常 D NAも含まれる。 該異常 D NAとしては、異常な本発明のタンパク質を発現させる D NA.を意 味し、例えば、正常な本発明のタンパク質の機能を抑制するタンパク質を発現 させる D NAなどが用いられる。 .

本発明の外来性 D NAは、対象とする動物と同種あるいは異種のどちらの哺 乳動物由来のものであってもよい。本発明の D NAを対象動物に転移させるに あたっては、該 D NAを動物細胞で発現させるプロモータ一の下流に結合し た D NAコンストラクトとして用いるのが一般に有利である。例えば、本発明 のヒト D NAを転移させる場合、これと相同性が高い本発明の D NAを有する 各種哺乳動物(例えば、ゥサギ、ィヌ、ネコ、モルモット、ハムスター、ラッ 卜、マウスなど)由来の D N Aを発現させうる各種プロモーターの下流に、本 発明のヒト D NAを結合した D NAコンストラクト(例、ベクタ一など)を対 象哺乳動物の受精卵、例えば、マウス受精卵へマイクロインジェクションする ことによつて本発明の D N Aを高発現する D N A転移哺乳動物を作出すること ができる。

本発明のタンパク質の発現べクタ一としては、大腸菌由来のプラスミド、枯 草菌由来のプラスミド、酵母由来のプラスミド、 λファージなどのバクテリオ ファージ、モロニ一白血病ウィルスなどのレトロウイルス、ワクシニアウィル スまたはバキュロウィルスなどの動物ウイルスなどが用いられる。なかでも、 大腸菌由来のプラスミド、枯草菌由来のプラスミドまたは酵母由来のプラスミ ドなどが好ましく用いられる。

上記の D N Α発現調節を行なうプロモーターとしては、例えば、(i) ウィル ス (例、シミアンウィルス、サイトメガロウィルス、モロニ一白血病ウィルス、 J Cウィルス、乳癌ウィルス、ポリオウイルスなど)に由来する D NAのプロ モーター、(i i) 各種哺乳動物(ヒト、ゥサギ、ィヌ、ネコ、モルモット、ノ ムスター、ラット、マウスなど)由来のプロモータ一、例えば、アルブミン、 インスリン I I、ゥロブラキン I I、エラスターゼ、エリスロポエチン、ェン ドセリン、筋クレアチンキナーゼ、グリア線維性酸性タンパク質、ダル夕チォ ン S—トランスフェラ一ゼ、血小板由来成長因子 ;6、ケラチン K.l, K10お よび Κ14、コラーゲン I型および I I型、サイクリック AMP依存タンパク 質キナ一ゼ /3 Iサブュニット、ジストロフィン、酒石酸抵抗性アル力リホスフ ァ夕一ゼ、心房ナトリウム利尿性因子、内皮レセプターチ口シンキナーゼ (一 般に T i e 2と略される)、ナトリウムカリウムアデノシン 3リン酸化酵素

(Na, K一 ATP a s e) 、ニューロフィラメント軽鎖、メタ口チォネイン Iおよび I IA、メタ口プロティナーゼ 1'組織インヒビ夕一、 MHCクラス I 坊原(H— 2L) 、 H— r a s、レニン、ド一パミン β— 7_Κ酸化酵素、甲状腺べ ルォキシダーゼ(ΤΡΟ) 、ペプチド鎖延^因子 1ひ(EF— 1ひ)、 /3ァク チン、ひおよび /3ミオシン重鎖、ミオシン軽鎖 1および 2、ミエリ基礎タン パク質、チログロブリン、 Thy— 1、免疫グロブリン、 H鎖可変部(VN P) 、血清アミロイド Pコンポ一ネン、ミオグロビン、トロポニン C、平滑 筋 ァクチン、プレプロエンケフアリン A、バソプレシンなどのプロモーター などが用いられる。なかでも、全身で高発現することが可能なサイトメガロウ ィルスプロモーター、ヒトペプチド鎖延長因子 1ひ(EF— 1ひ)のプロモー 夕一、ヒトおよびニヮトリ /3ァクチンプロモーターなどが好適である。

上記ベクターは、 DNA転移哺乳動物において目的とするメッセンジャー R N Aの転写を終結する配列(一般に夕一ミネ夕一と呼ばれる)を有しているこ とが好ましく、例えば、ウィルス由来および各種哺乳動物由来の各 DNAの配 列を用いることができ、好ましくは、シミアンウィルスの SV40ターミネタ —などが用いられる。

その他、目的とする外来性 DNAをさらに高発現させる目的で各 DNAのス プライシングシグナル、ェンハンサ一領域、.真核 DN Aのイントロンの一部な どをプロモー夕一領域の 5'上流、プロモ一夕一領域と翻訳領域間あるいは翻訳 領域の 3,下流に連結することも目的により可能である。

正常な本発明のタンパク質の翻訳領域は、ヒトまたは各種哺乳動物(例えば、 ゥサギ、ィヌ、ネコ、モルモット、ハムスター、ラット、マウスなど)由来の 肝臓、腎臓、甲状腺細胞、線維芽細胞由来 DNAおよび市販各種ゲノム DN' Aライブラリーよりゲノム DNAの全てあるいは一部として、または肝臓、腎 臓、甲状腺細胞、線維細胞由来 RNAより公知の方法により調製された相補 DNAを原料として取得することが出来る。また、外来性の異常 DNAは、上 記の細胞または組織より得られた正常なタンパク質の翻訳領域を点突然変異誘 発法により変異した翻訳領域を作製することができる。

該翻訳領域は転移動物において発現しうる DNAコンストラクトとして、前 記のプロモーターの下流および所望により転写終結部位の上流に連結させる通 常の D N A工学的手法により作製することができる。

受精卵細胞段階における本発明の外来性 DNAの転移は、対象哺乳動物の胚 芽細胞および体細胞のすべてに存在するように確保される。 DNA転移後の作 出動物の胚芽細胞において、本発明の外来性 DNAが存在することは、作出動 物の後代がすべて、その胚芽細胞および体細胞のすべてに本発明の外来性 DN Aを保持することを意味する。本発明の外来性 D N Aを受け継いだこの種の動 物の子孫はその胚芽細胞および体細胞のすべてに本発明の外来性 DN Aを有す る。

本発明の外来性正常 DN Aを転移させた非ヒト哺乳動物は、交配により外来 性 DNAを安定に保持することを確認して、該 DN A保有動物として通常の飼 育環境で継代飼育することが出来る。

受精卵細胞段階における本発明の外来性 DNAの転移は、対象哺乳動物の胚 芽細胞および体細胞の全てに過剰に存在するように確保される。 DNA転移後 の作出動物の胚芽細胞において本発明の外来性 DN Aが過剰に存在することは、 作出動物の子孫が全てその胚芽細胞および体細胞の全てに本発明の外来性 DN Aを過剰に有することを意味する。本発明の外来性 DN Aを受け継いだこの種 の動物の子孫はそO胚芽細胞および体細胞の全てに本発明の外来性 DN Aを過 剰に有する。

導入 DNAを相同染色体の両方に持つホモザィゴート動物を取得し、この雌 雄の動物を交配することによりすべての子孫が該 DN Aを過剰に有するように 繁殖継代することができる。'

本発明の正常 D NAを有する非ヒト哺乳動物は、本発明の正常 D NAが高発 現させられており、内在性の正常 D NAの機能を促進することにより最終的に 本発明のタンパク質の機能亢進症を発症することがあり、その病態モデル動物 として利用することができる。例えば、本発明の正常 D N A転移動物を用いて、 本発明のタンパク質の機能亢進症や、本発明のタンパク質が関連する疾患の病 . '態機序の解明およびこれらの疾患の治療方法の検討を行なうことが可能である。

また、本発明の外来性正常 D NAを転移させた哺乳動物は、遊離した本発明 のタンパク質の増加症状を有することから、本発明のタンパク質に関連する疾 患に対する予防 ·治療剤、例えば、軟骨形成異常、骨形成異常、骨粗鬆症、変 形性関節症、慢性関節リウマチ、関節炎、滑膜炎、代謝性関節症またはスポ一 ッによる関節障害(例、テニス肘等)などの骨 ·関節疾患の予防'治療剤のス クリーニング試験にも利用可能である。

一方、本発明の外来性異常 D NAを有する非ヒト哺乳動物は、交配により外 来性 D N Aを安定に保持することを確認して該 D N A保有動物として通常の飼 育環境で継代飼育することが出来る。さらに、目的とする外来 D NAを前述の プラスミドに組み込んで原料として用いることがきる。プロモ一ターとの D NAコンストラク卜は、通常の D NA工学的手法によって作製することができ る。受精卵細胞段階における本発明の異常 D N Aの転移は、対象哺乳動物の胚 芽細胞および体細胞の全てに存在するように確保される。 D N A転移後の作出 動物の胚芽細胞において本発明の異常 D N Aが存在することは、作出動物の子 孫が全てその胚芽細胞および体細胞の全てに本発明の異常 D N Aを有すること を意味する。本発明の外来性 D NAを受け継いだこの種の動物の子孫は、その 胚芽細胞および体細胞の全てに本発明の異常 D N Aを有する。導入 D NAを相 同染色体の両方に持つホモザィゴート動物を取得し、この雌雄の動物を交配す ることによりすべての子孫が該 D N Aを有するように繁殖継代することができ る。

本発明の異常 D N Aを有する非ヒト哺乳動物は、本発明の異常 D N Aが高発 現させられており、内在性の正常 D NAの機能を阻害することにより最終的に 本発明の夕ンパク質の機能不活性型不応症となることがあり、その病態モデル 動物として利用することができる。例えば、本発明の異常 D N A転移動物を用 いて、本発明のタンパク質の機能不活性型不応症の病態機序の解明およびこの 疾患を治療方法の検討を行なうことが可能である。

また、具体的な利用可能性としては、本発明の異常 D N A高発現動物は、本 発明のタンパク質の機能不活性型不応症における本発明の異常タンパク質によ る正常タンパク質の機能阻害(dominant negat ive作用)を解明するモデルとな る。

また、本発明の外来異常 D N Aを転移させた哺乳動物は、遊離した本発明の タンパク質の増加症状を有することから、本発明のタンパク質または機能不活 性型不応症に対する予防 ·治療剤、例えば、軟骨形成異常、骨形成異常、骨粗 鬆症、変形性関節症、慢性関節リウマチ、関節炎、滑膜炎、代謝性関節症また はスポーツによる関節障害(例、テニス肘等)などの骨 ·関節疾患の予防-治 療剤のスクリ一ニング試験にも利用可能である。

また、上記 2種類の本発明の D N A転移動物のその他の利用可能性として、 例えば、

(i) 組織培養のための細胞源としての使用、 '

(i i) 本発明の D NA転移動物の組織中の D NAもしくは R N Aを直接分析す るか、または D NAにより発現されたペプチド組織を分析することによる、本 発明のタンパク質により特異的に発現あるいは活性化するペプチドとの関連性 についての解析、

(i i i) ' D NAを有する組織の細胞を標準組織培養技術により培養し、これらを 使用して、一般に培養困難な組織からの細胞の機能の研究、

(iv) 上記(i i i) 記載の細胞を用いることによる細胞の機能を高めるような薬 剤のスクリーニング、および

(V) 本発明の変異タンパク質を単離精製およびその抗体作製などが考えられる。 さらに、本発明の D NA転移動物を用いて、本発明のタンパク質の機能不活 性型不応症などを含む、本発明のタンパク質に関連する疾患の臨床症状を調べ ,ることができ、また、本発明のタンパク質に関連する疾患モデルの各臓器にお けるより詳細な病理学的所見が得られ、新しい治療方法の開発、さらには、該 疾患による二次的疾患の研究および治療に貢献することができる。

また、本発明の DNA転移動物から各臓器を取り出し、細切後、トリプシン などのタンパク質分解酵素により、遊離した DN A転移細胞の取得、その培養 またはその培養細胞の系統化を行なうことが可能である。さらに、本発明の夕 ンパク質産生細胞の特定化、アポトーシス、分化あるいは増殖との関連性、ま たはそれらにおけるシグナル伝達機構を調べ、それらの異常を調べることなど ができ、本発明のタンパク質およびその作用解明のための有効な研究材料とな る。

さらに、本発明の DNA転移動物を用いて、本発明のタンパク質の機能不活 性型不応症を含む、本発明のタンパク質に関連する疾患の治療薬の開発を行な うために、上述の検査法および定量法などを用いて、有効で迅速な該疾患治療 薬のスクリーニング法を提供することが可能となる。また、本発明の DN A転 移動物または本発明の外来性 DN A発現ベクターを用いて、本発明のタンパク 質が関連する疾患の DN A治療法を検討、開発ずることが可能である。

(8) ノックアウト動物 .

本発明は、本発明の DNAが不活性化された非ヒト哺乳動物胚幹細胞および 本発明の DNA発現不全非ヒト哺乳動物を提供する。

すなわち、本発明は、

( 1 ) 本発明の DN Aが不活性化された非ヒト哺乳動物胚幹細胞、

(2) 該 DNAがレポ一夕一遺伝子(例、大腸菌由来の β_ガラクトシダ一ゼ遺 伝子)を導入することにより不活性化された第(1) 項記載の胚幹細胞、

(3) ネオマイシン ,ノ耐性である第(1) 項記載の胚幹細胞、

(4) 非ヒト哺乳動物ゲッ歯動物である第(1) 項記載の胚幹細胞、 (5) ゲッ歯動物がマウスである第(4) 項記載の胚幹細胞、

(6) 本発明の DNAが不活性化された該 DNA発現不全非ヒト哺乳動物、

(7) 該 DNAがレポーター遺伝子(例、大腸菌由来の β_ガラクトシダーゼ遺 伝子)を導入することにより不活性化され、該レポ一夕一遺伝子が本発明の D ΝΑに対するプロモ一ターの制御下で発現しうる第(6) 項記載の非ヒト哺乳 動物、

(8) 非ヒト哺乳動がゲッ歯動物である第(6) 項記載の非ヒト哺乳動物、

(9) ゲッ歯動物がマウスである第(8) 項記載の非ヒト哺乳動物、および

(10) 第(7) 項記載の動物に、試験化合物を投与し、レポ一夕一遺伝子の 発現を検出することを特徴とする本発明の DNAに対するプロモーター活性を 促進または阻害する化合物またはその塩のスクリ一ニング方法を提供する。 本発明の DNAが不活性化された非ヒト哺乳動物胚幹細胞とは、該非ヒト哺 乳動物が有する本堯明の DN Aに人為的に変異を加えることにより、 DN Aの 発現能を抑制するか、もしくは該 DNAがコードしている本発明のタンパク質 の活性を実質的に喪失させることにより、 DNAが実質的に本発明のタンパク 質の発現能を有さない(以下、本発明のノックアウト DNAと称することがあ る)非ヒト哺乳動物の胚幹細胞(以下、 ES細胞と略記する)をいう。

非ヒト哺乳動物としては、前記と同様のものが用いられる。

本発明の DNAに人為的に変異を加える方法としては、例えば、遺伝子工学 的手法により該 DN A配列の一部又は全部の削除、他 DNAを揷入または置換 させることによって行なうことができる。これらの変異により、例えば、コド ンの読み取り枠をずらしたり、プロモータ一あるいはェキソンの機能を破壊す ることにより本発明のノックァゥト DNAを作製すればよい。

本発明の DN Aが不活性化された非ヒト哺乳動物胚幹細胞(以下、本発明の DNA不活性化 ES細胞または本発明のノックアウト ES細胞と略記する)の 具体例としては、例えば、目的とする非ヒト哺乳動物が有する本発明の DNA を単離し、そのェキソン部分にネオマイシン耐性遺伝子、ハイグロマイシン耐 性遺伝子を代表とする薬剤耐性遺伝子、あるいは l ac Z (β—ガラクトシダー ゼ遺伝子)、 c a t (クロラムフエニコールァセチルトランスフェラ一ゼ遺伝 子)を代表とするレポ一夕遺伝子等を挿入することによりェキソンの機能を 破壊するか、あるいはェキソン間のイントロン部分に遺伝子の転写を終結させ る DNA配列 (例えば、 p o 1 yA付加シグナルなど)を挿入し、完全なメッ センジャ一 RNAを合成できなくすることによって、結果的に遺伝子を破壊す るように構築した DNA配列を有する DNA鎖(以下、ター

ターと略記する)を、例えば相同組換え法により該動物の染色体に導入し、得 られた ES細胞について本発明の DN A上あるいはその近傍の DN A配列をプ ローブとしたサザンハイブリダィゼ一ション解析あるいは夕一ゲッティングべ クタ一上の DN A配列と夕ーゲッティングベクター作製に使用した本発明の D N A以外の近傍領域の D N A配列をプライマーとした P C R法により解析し、 本発明のノックアウト ES細胞を選別することにより得ることができる。

また、相同組換え法等により'本発明の DNAを不活化させる元の ES細胞と しては、例えば、前述のような既に樹立されたものを用いてもよく、また公知 Evansと Kaufmaの方法に準じて新しく樹立したものでもよい。例えば、マウスの ES細胞の場合、現在、一般的には 129系の ES細胞が使用されているが、 免疫学的背景がはつきりしていないので、これに代わる純系で免疫学的に遺伝 的背景が明らかな ES細胞を取得するなどの目的で例えば、 C57BLZ6マ ウスや C 57 BL/ 6の採卵数の少なさを DBA/ 2との交雑により改善した マウス (C 57 BLZ6と DBA/2との F を用いて樹立したもの なども良好に用いうる。 BD マウスは、採卵数が多く、かつ、卵が丈夫で あるという利点に加えて、 C 57 BL/6マウスを背景に持つので、これを用 いて得られた ES細胞は病態モデルマウスを作出したとき、 C 57BLZ6マ ウスとバッククロスすることでその遺伝的背景を C 57BLZ6マウスに代え ることが可能である点で有利に用い得る。

また、 ES細胞を樹立する場合、一般には受精後 3.5日目の胚盤胞を使用す るが、これ以外に 8細胞期胚を採卵し胚盤胞まで培養して用いることにより効 率よく多数の初期胚を取得することができる。 ' また、雌雄いずれの ES細胞を用いてもよいが、通常雄の ES細胞の方が生 殖系列キメラを作出するのに都合が良い。また、煩雑な培養の手間を削減する ためにもできるだけ早く雌雄の判別を行なうことが望ましい。

ES細胞の雌雄の判定方法としては、例えば、 PCR法により Y染色体上の 性決定領域の遺伝子を増幅、検出する方法が、その 1例としてあげることがで きる。この方法を使用すれば、従来、核型分析をするのに約 1.06個の細胞数 を要していたのに対して、 1コロニー程度の ES細胞数(約 50個)で済むの で、培養初期における E S細胞の第一次セレクシヨンを雌雄の判別で行なうこ とが可能であり、早期に雄細胞の選定を可能にしたことにより培養初期の手間 は大幅に削減できる。

また、第二次セレクションとしては、例えば、 G—バンディ:グ法による染 色体数の確認等により行うことができる。得られる ES細胞の染色体数は正常 数の 10'0%が望ましいが、樹立の際の物理的操作等の関係上 ¾難な場合は、 ES細胞の遺伝子をノックアウトした後、正常細胞(例えば、マウスでは染色 体数が 2 n = 40である細胞)に再びクロ一ニングすることが望ましい。

このようにして得られた胚幹細胞株は、通常その増殖性は大変良いが、個体 発生できる能力を失いやすいので、注意深く継代培養することが必要である。 例えば、 S TO繊維芽細胞のような適当なフィーダ一細胞上で L I F (1〜 10000U/ml) 存在下に炭酸ガス培養器内(好ましくは、 5%炭酸ガス、 95 %空 気または 5%酸素、 5%炭酸ガス、 90%空気)で約 37 で培養するなどの 方法で培養し、継代時には、例えば、トリプシン ZEDTA溶液(通常 0.001〜 0.5%トリプシン /0. l〜5mM EDTA、好ましくは約 0.1 %トリプシン ZlmM E DTA) 処理により単細胞化し、新たに用意したフィーダ一細胞上に播種する 方法などがとられる。このような継代は、通常 1〜3日毎に行なうが、この際 に細胞の観察を行い、形態的に異常な細胞が見受けられた場合はその培養細胞 は放棄することが望まれる。

ES細胞は、適当な条件により、高密度に至るまで単層培養するか、または 細胞集塊を形成するまで浮遊培養することにより、頭頂筋、内臓筋、心筋など の種々のタイプの細胞に分化させることが可能であり CM. J. Evans及び M. H. Kaufman, Nature第 292卷、 154頁、 1981年; G. R. Martin Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 第 78巻、 7634頁、 1981年; Τ· C. Doetschman ら、ジャーナル'ォ ブ。ェンブリオロジ一'アンド ·ェクスペリメンタル 'モルフォロジ一、第 87 巻、 27頁、 1985年〕、本発明の ES細胞を分化させて得られる本発明の DN A 発現不全細胞は、インビトロにおける本発明のタンパク質の細胞生物学的検討 において有用である。

本発明の DNA発現不全非ヒト哺乳動物は、該動物の mRNA量を公知方法

を用いて測定して間接的にその発現量を比較することにより、正常動物と区別 することが可能である。 - 該非ヒト哺乳動物としては、前記と同様のものが用い.られる。,

本発明の D NA発現不全非ヒト哺乳動物は、例えば、前述のようにして作製 したターゲッティングベクタ一をマウス胚幹細胞またはマウス卵細胞に導入し、 導入により夕一ゲッティングベクタ一の本発明の D N Aが不活性化された D N A配列が遺伝子相同組換えにより、マウス胚幹細胞またはマウス卵細胞の染色 体上の本発明の D N Aと入れ換わる相同組換えをさせることにより、本発明の D NAをノックアウトさせることができる。

本発明の D NAがノックアウトされた細胞は、本発明の D NA上またはその 近傍の D N A配列をプローブとしたサザンハイブリダイゼ一ション解析または ターゲッティングベクタ一上の D NA配列と、夕一ゲッティングベクターに使 用したマウス由来の本発明の D N A以外の近傍領域の D N A配列とをプライマ 一とした P C R法による解析で判定することができる。非ヒト哺乳動物胚幹細 胞を用いた場合は、遺伝子相同組換えにより、本発明の D N Aが不活性化され た細胞株をクローエングし、その細胞を適当な時期、例えば、 8細胞期の非ヒ ト哺乳動物胚または胚盤胞に注入し、作製したキメラ胚を偽妊娠させた該非ヒ ト哺乳動物の子宮に移植する。作出された動物は正常な本発明の D NA座をも つ細胞と人為的に変異した本発明の D N A座をもつ細胞との両者から構成され るキメラ動物である。

該キメラ動物の生殖細胞の一部が変異した本発明の D N A座をもつ場合、こ のようなキメラ個体と正常個体を交配することにより得られた個体群より、全 ての組織が人為的に変異を加えた本発明の D N A座をもつ細胞で構成された個 体を、例えば、コートカラ一の判定等により選別することにより得られる。こ のようにして得られた個体は、通常、本発明のタンパク質のヘテロ発現不全個 体であり、本発明のタンパク質のヘテロ発現不全個体同志を交配し、それらの 産仔から本発明のタンパク質のホモ発現不全個体を得ることができる。

卵細胞を使用する場合は、例えば、卵細胞核内にマイクロインジェクション 法で D N A溶液を注入することによりタ一ゲッティングベクタ一を染色体内に 導入したトランスジエニック非ヒト哺乳動物を得ることができ、これらのトラ ンスジエニック非ヒト哺乳動物に比べて、遺伝子相同組換えより本発明の D N A座に変異のあるものを選択することにより得られる。

このようにして本発明の D NAがノックアウトされている個体は、交配によ り得られた動物個体も詨 D N Aがノックアウトされていることを確認して通常 の飼育環境で飼育継代を行なうことができる。

さらに、生殖系列の取得および保持についても常法に従えばよい。すなわち-該不活化 D N Aの保有する雌雄の動物を交配することにより、該不活化 D N A を相同染色体の両方に持つホモザィゴート動物を取得しうる。得られたホモザ ィゴ一ト動物は、母親動物に対して、正常個体 1,ホモザィゴ一ト複数になる ような状態で飼育することにより効率的に得ることができる。ヘテロザィゴー ト動物の雌雄を交配することにより、該不活化 D N Aを有するホモザィゴ一ト およびへテロザィゴ一ト動物を繁殖継代する。

本発明の D NAが不活性化された非ヒト哺乳動物胚幹細胞は、本発明の D N A発現不全非ヒト哺乳動物を作出する上で、非常に有用である。

' また、本発明の D NA発現不全非ヒト哺乳動物は、本発明のタンパク質によ り誘導され得る種々の生物活性を欠失するため、本発明のタンパク質の生物活 性の不活性化を原因とする疾病のモデルとなり得るので、これらの疾病の原因 究明及び治療法の検討に有用である。

( 8 a ) 本発明の D NAの欠損や損傷などに起因する疾病に対して治療 ·予防 効果を有する化合物のスクリーニング方法

本発明の D NA発現不全非ヒト哺乳動物は、本発明の D N Aの欠損や損傷な どに起因する疾病に対して治療 ·予防効果を有する化合物のスクリーニングに 用いることができる。

すなわち、本発明は、本発明の D NA発現不全非ヒト哺乳動物に試験化合物 を投与し、該動物の変化を観察 ·測定することを特徴とする、本発明の D NA の欠損や損傷などに起因する疾病に対して治療 ·予防効果を有する化合物また はその塩のスクリーニング方法を提供する。

該スクリ一ニング方法において用いられる本発明の D N A発現不全非ヒト哺 乳動物としては、前記と同様のものがあげられる。

試験化合物としては、例えば、ペプチド、タンパク質、非ペプチド性化合物、 合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出液、血漿な どがあげられ、これら化合物は新規な化合物であってもよいし、公知の化合物 ' であってもよい。

具体的には、本発明の D NA発現不全非ヒト哺乳動物を、試験化合物で処理 し、無処理の対照動物と比較し、該動物の各器官、組織、疾病の症状などの変 化を指標として試験化合物の治療 ·予防効果を試験することができる。

試験動物を試験化合物で処理する方法としては、例えば、経口投与、静脈注 射などが用いられ、試験動物の症状、試験化合物の性質などにあわせて適宜選 択することができる。また、試験化合物の投与量は、投与方法、試験化合物の 性質などにあわせて適宜選択することができる。

例えば、軟骨形成異常、骨形成異常、骨粗鬆症、変形性関節症、慢性関節リ ゥマチ、関節炎、滑膜炎、代謝性関節症またはスポーツによる関節障害(例、 テニス肘等)などの骨 ·関節疾患に対して治療 '予防効果を有する化合物をス クリーニングする場合、本発明の D NA発現不全非ヒト哺乳動物に試験化合物 を投与し、該動物の関節や軟骨などを経時的に観察し、上記疾患の症状を観察 する。 .

該スクリー,ニング方法において、試験動物に試験化合物を投与した場合、該 試験動物の上記疾患症状が約 1 0 %以上、好ましくは約 3 0 %以上、より好ま しくは約 5 0 %以上改善した場合、該試験化合物を上記の疾患に対して治療- 予防効果を有する化合物として選択することができる。

該スクリーニング方法を用いて得られる化合物は、上記した試験化合物から 選ばれた化合物であり、本発明のタンパク質の欠損や損傷などによって引き起 こされる疾患に対して治療 ·予防効果を有するので、該疾患に対する安全で低 毒性な予防 ·治療剤などの医薬として使用することができる。さらに、上記ス クリーニングで得られた化合物から誘導される化合物も同様に用いることがで さる。

該スクリーニング方法で得られた化合物は塩を形成していてもよく、該化合 物の塩としては、生理学的に許容される酸(例、無機酸、有機酸など)や塩基 (例、アルカリ金属など)などとの塩が用いられ、とりわけ生理学的に許容さ れる酸付加塩が好ましい。この様な塩としては、例えば、無機酸(例えば、塩 '酸、,リン酸、臭化水素酸、硫酸など)との塩、あるいは有機酸: (例えば、酢酸、 ' ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クェン酸、 . リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸など)と の塩などが用いちれる。

該スクリーニング方法で得られた化合物またはその塩を含有する医薬は、前 記した本発明のタンパク質を含有する医薬と同様にして製造することができる。 このようにして得られる製剤は、安全で低毒性であるので、例えば、ヒトま たは哺乳動物(例えば、ラット、マウス、モルモット、ゥサギ、ヒ.ッジ、ブタ、 ゥシ、ゥマ、ネコ、ィヌ、サルなど)に対して投与することができる。

該化合物またはその塩の投与量は、対象疾患、投与対象、投与ルートなどに より差異はあるが、例えば、該化合物を経口投与する場合、一般的に成人(体 重 60 kgとして)の変形性関節症患者においては、一日につき該化合物を約 0.1〜: L 0 Omg、好ましくは約 1. 0〜5 Omg、より好ましくは約 1. 0 〜20mg投与する。 非経口的に投与する場合は、該化合物の 1回投与量は投 与対象、対象疾患などによっても異なるが、例えば、該化合物を注射剤の形で 通常成人(体重 6 Okgとして)の変形性関節症患者に投与する場合、一日に つき該化合物を約 0. 01〜3 Omg、好ましくは約 0. l〜20mg、より 好ましくは約 0. 1〜1 Omgを静脈注射により投与するのが好都合である。 他の動物の場合も、体重 60 kg当たりに換算した量を投与することができる。

(8 b) 本発明の DN Aに対するプロモーターの活性を促進または阻害する化 合物をスクリーニング方法

本発明は、本発明の DN A発現不全非ヒト哺乳動物に、試験化合物を投与し、 レポーター遺伝子の発現を検出することを特徴とする本発明の DNAに対する プロモータ一の活性を促進または阻害する化合物またはその塩のスクリーニン グ方法を提供する。

上記スクリーニング方法において、本発明の DN A発現不全非ビ卜哺乳動物

としては、前記した本発明の DNA発現不全非ヒト哺乳動物の中でも、本発明 の DN Aがレポ一夕一遺伝子を導入することにより不活性化され、該レポ一夕 一遺伝子が本発明の D N Aに対するプロモータ一の制御下で発現しうるものが 用いられる。

試験化合物としては、前記同様のものがあげられる。

レポ一夕一遺伝子としては、前記と同様のものが用いられ、 β—ガラクトシダ

—ゼ遺伝子 (1 a c Z) 、可溶性アルカリホスファタ一ゼ遺伝子またはルシフ エラ—ゼ遺伝子などが好適である。 ' 本発明の DN Aをレポーター遺伝子で置換された本発明の DN A発現不全非 ヒト哺乳動物では、レポーター遺伝子が本発明の DNAに対するプロモ一夕一 の支配下に存在するので、レポ一夕一遺伝子がコードする物質の発現をトレー

!スすることにより、プロモーターの活性を検出す.ることができる。

例えば、本発明のタンパク質をコードする DN A領域の一部を大腸菌由来の β 一ガラクトシダ一ゼ遺伝子 ( 1 a c Ζ) で置換している場合、本来、本発明の タンパク質の発現する組織で、本発明のタンパク質の代わりに 6—ガラクトシダ —ゼが発現する。従って、例えば、 5—ブロモ—4一クロ口— 3—インドリル —β—ガラクトピラノシド(X— g a l) のような β—ガラクトシダ一ゼの基質 となる試薬を用いて染色することにより、簡便に本発明のタンパク質の動物生 体内における発現状態を観察することができる。具体的には、本発明のタンパ ク質欠損マウスまたはその組織切片をダルタルアルデヒドなどで固定し、リン 酸緩衝生理食塩液 (PBS) で洗浄後、 X— g a 1を含む染色液で、室温また は 37刼付近で、約 30分ないし 1時間反応させた後、組織標本を ImM ED TAZPBS溶液で洗浄することによって、 8—ガラクトシダ一ゼ反応を停止さ せ、呈色を観察すればよい。また、常法に従い、 1 a c Zをコードする mRN Aを検出してもよい。 .

上記スクリ一ニング方法を用いて得られる化合物またはその塩は、上記した 試験化合物から選ばれた化合物であり、本発明の DN Aに対するプロモータ一 活性を促進または阻害する化合物である。

該スクリ一エング方法で得られた化合物は塩を形成していてもよく、該化合 物の塩としては、生理学的に許容される酸(例、無機酸など)や塩基(例、有 機酸など)などとの塩が用いられ、とりわけ生理学的に許容される酸付加塩が 好ましい。この様な塩とじては、例えば、無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭 化水素酸、硫酸など) との塩、あるいは有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピ オン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クェン酸、リンゴ酸、蓚 酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸など)との塩などが用 いられる。

本発明の D N Aに対するプロモータ一活性を促進または阻害する化合物また はその塩は、本発明のタンパク質の発現の調節、該タンパク質の機能を調節す ることができるので、例えば、軟骨形成異常、骨形成異常、骨粗鬆症、変形性 関節症、慢性関節リウマチ、関節炎、滑膜炎、代謝性関節症またはスポーツに よる関節障害(例、テニス肘など)などの骨 ·関節疾患の予防 ·治療剤として 有用である。

さらに、上記スク.リーニングで得られた化合物から誘導される化合物も同様 に用いることができる。

該スクリーニング方法で得られた化合物またはその塩を含有する医薬は、前 記した本発明のタンパク質またはその塩を含有する医薬と同様にして製造する ことができる。

このようにして得られる製剤は、安全で低毒性であるので、例えば、ヒトま たは哺乳動物(例えば、ラット、マウス、モルモット、ゥサギ、ヒッジ、ブタ. ゥシ、ゥマ、ネコ、ィヌ、サルなど)に対して投与することができる。

該化合物またはその塩の投与量は、対象疾患、投与対象、投与ルートなどに より差異はあるが、例えば、本発明の D N Aに対するプロモーター活性を阻害 する化合物を経口投与する場^、一般的に成人(体重 6 0 k gとして)の変形 性関節症患者においては、一日につき該化合物を約 0 . 1〜1 0 0 m g、好まし くは約 1 . 0〜5 0 m g、より好ましくは約 1 . 0〜2 0 m g投与する。非経 口的に投与する場合は、該化合物の 1回投与量は投与対象、対象疾患などによ つても異なるが、例えば、本発明の D NAに対するプロモーター活性を阻害す る化合物を注射剤の形で通常成人(体重 6 0 k gとして)の変形性関節症患者 に投与する場合、一日につき該化合物を約 0. 01〜30mg、好ましくは約 0. 1〜2 Omg、より好ましくは約 0. 1〜1 Omgを静脈注射により投与 するのが好都合である。他の動物の場合も、体重 60 kg当たりに換算した量 を投与することができる。 · このように、本発明の DNA発現不全非ヒ卜哺乳動物は、本発明の DN Aに 対するプロモーターの活性を促進または阻害する化合物またはその塩をスクリ 一二ングする上で極めて有用であり、本発明の DN A発現不全に起因する各種 疾患の原因究明または予防 ·治療剤の開発に大きく貢献することができる。

また、本発明のタンパク質のプロモータ一領域を含有する DNAを使って、 その下流に種々のタンパクをコードする遺伝子を連結し、これを動物の卵細胞 に注入していわゆるトランスジエニック動物(遺伝子移入動物)を作成すれば、 特異的にその夕ンパク質を合成させ、その生体での作用を検討することも可能 となる。さらに上記プロモ一夕一部分に適当なレポ一夕一遺伝子を結合させ、 これが発現するような細胞株を樹立すれば、本発明のタンパク質そのものの体 内での産生能力を特異的に促進もしくは抑制する作用を持つ低分子化合物の探 率系として使用できる。

本明細書において、塩基やアミノ酸などを略号で表示する場合、 IUPAC- IUB Commission on Biochemical Nomenclature による略号あるいは当該分野におけ る慣用略号に基づくものであり、その例を下記する。またアミノ酸に関し光学 異性体があり得る場合は、特に明示しなければ L体を示すものとする。

DNA デォキシリポ核酸

c DNA 相補的デォキシリポ核酸

A アデニン

T チミン

G グァニン

C

RNA リポ核酸

mRNA 一リポ核酸

dATP '三リン酸

dTTP '三リン酸

dGTP デォキシグァノシン三リン酸

dCTP デォキシシチジン三リン酸

ATP アデノシン三リン酸

EDTA エチレンジァミン四齚酸

SDS ドデシル硫酸ナトリウム

G 1 y

A 1 a ァラニン

Va 1 パリン

Le u

I 1 e

S e r セリン

Th r スレオニン

Cy s

Me t メチォニン

G 1 u グルタミン酸

As p ァスパラギン酸

L y s リジン

A r g アルギニン

H i s ヒスチジン

P h e フエ二ルァラニン

Ty r チロシン

T r p トリブトファン

P r o プロリン

A s n ァスパラギン

G 1 n グルタミン

pG 1 u ピログルタミン酸

S e c (selenocysteine) また、本明細:中で繁用される置換基、保護基および試薬を下記の記号で表 記する。

Me メチル基

E t ェチル基

B u ブチル基

Ph フエニル基

TC チアゾリジン— 4 (R) 一力ルポキサミ 'ド基

T o s p—トルエンスルフォニル

CHO ホルミル

B z 1 ベンジル

Cl Bzl 2, 6—ジクロ口べンジル

Bom ベンジルォキシメチル

Z ベンジルォキシカルポニル

C 1 -z 2—クロ口べンジルォキシカルポニル ' B r - Z 2一ブロモベンジルォキシカルポニル

B o c t一ブトキシカルポニル

DNP ジニトロフエニル

T r t トリチル

Bum t—ブトキシメチル

Fmo c N— 9一フルォレニルメトキシカルポニル

HOB t 1ーヒドロキシべンズトリアゾール

HOOB t 3, 4ージヒドロー 3—ヒドロキシー 4一ォキソ一

1, 2, 3一べンゾ卜リアジン

HONB 1 -ヒドロキシ- 5 -ノルポルネン- 2, 3-ジカルボキシイミド DCC

本願明細書の配列表の配列番号は、以下の配列を示す。

〔配列番号: 1〕 '

実施例 2で得られた成熟型 chondromedin夕ンパク質のアミノ酸配列を示す, 〔配列番号: 2〕

配列番号: 1で表されるアミノ酸配列を有する成熟型 chondromedinタンパク質 をコードする DNAの塩基配列を示す。

〔配列番号: 3〕 '

実施例 2で得られた chondr omed in前駆体夕ンパク質のァミノ酸配列を示す。 〔配列番号: 4〕

配列番号: 3で表されるアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする DNA の塩基配列を示す。

〔配列番号: 5〕

実施例 2で得られた塩基配列を示す。

〔配列番号: 6〕 ·

実施例 2で用いられたプライマーの塩基配列を示す。

〔配列番号: 7〕

実施例 2で用いられたプライマーの塩基配列を示す。

〔配列番号: 8〕

実施例 3で用いられた塩基配列を示す。

〔配列番号: ' 9〕

実施例 4で用いられたプライマーの塩基配列を示す。

〔配列番号: 10〕

実施例 4で用いられたプライマ一の塩基配列を示す。

〔配列番号: 11〕

実施例 4で用いられたプライマ一の塩基配列を示す。

〔配列番号: 12〕

実施例 4で用いられたプライマ一の塩基配列を示す。

〔配列番号: 13〕

実施例 4で用いられたプローブの塩基配列を示す。

〔配列番号: 14〕

合成ペプチド Tr 1のアミノ酸配列を示す。

〔配列番号: 15〕

合成べプチド Tr2のアミノ酸配列を示す。

〔配列番号: 16〕

実施例 6で用いられたアダプタ一を構成するオリゴヌクレオチドの塩基配列を 示す。 5'はリン酸化されている。

〔配列番号: 17〕

実施例 6で用いられたアダプタ一を構成するオリゴヌクレオチドの塩基配列を 示す。 5'はリン酸化されている。 '

後述の実施例 2で得られた大腸菌(Escherichia coli) DH5 α/ρΤΒ2300は、 2002年 11月 20日から茨城県つくば市東 1丁目 1番地 1 中央第 6 (郵便番号 305 - 8566) の独立行政法人鸾業技術総合研究所特許生物寄託センタ一に受託番号 FERM BP- 8240として寄託されている。

以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はそれに限 定されるものではない。なお、大腸菌を用いての遺伝子操作法は、 Molecular cloning, 2nd, J. Sambrook et al. , Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989年に記 載されている方法に従った。 ,

実施例 1

変形性関節症軟骨(0A軟骨)で発現亢進している遺伝子群を明らかにするた め、 OA軟骨(膝関節 1例、股関節 5例)、正常関節軟骨(膝関節 1例、股関節 1 例)、その他 22種類の正常組織(各 1例)から抽出された total RNA (表 1) を 材料とし、 oligonucleotide microarray (Human Genome腸 A; Af fymetrix社) を用いて遺伝子発現解析を行った。

実験方法は、 Affymetrix社の実験手引き書(Expression analysis technical manual) に従った。 OA軟骨と正常関節軟骨の遺伝子発現プロファイルを比較し . た結果、 DKFZP586L151 (GenBank Accession No. XP一 034000) 遺伝子の発現量は、 解析した全ての組織中、 0A軟骨において最大であった(表 2)。 .

〔表 1〕

RNAを抽出した組織販: π:兀

変形性膝関節症軟骨 Di rect CI i ni cal Access社 変形性股関節症軟骨 Di rect CI inical Access社 正常膝関節軟骨 Di rect CI inical Access社 正常股関節 Di rect CI i ni cal Access社 肋軟骨 BioChain Insti tute ¾ 脂肪 BioChain Institute社 骨格筋 CI on tech社

心臓 Clontech社

Clontech社

副腎 Clontech社

肝臓 Clontech社'

薛臓 Clontech社

脾臓 Clontech社

Clontech社

肺 Clontech社

全 Clontech社

小 flea Clontech社

甲状腺 Clontech社

胸腺 Clontech社

乳腺 Clontech社

唾液腺 Clontech社

Clontech社

BioChain Institute社 大腸 BioChain Institute社 . 子宮 Clontech.社

子宮頸 BioChain Institute社

〔表 2〕

組織一 遺伝子発現量

変形性膝関節症軟骨 8.9

変形性股関節症軟骨 5.9 b

正常膝関節軟骨 ND

正常股関節 ND

肋軟骨 0.6

脂肪 ND

骨格筋 ND

心臓 ND

ND

J腎 ND

肝臓 ND

脬臓 ND

脾 te ND

ND

肺 ND

全脳 ND

小 flea ND

甲状腺 ND

胸腺 ND

乳腺 0.6

唾液腺 ND

ND

ND

大腸 ND

子宮 0.5

子宮頸 ND

a遺伝子発現量は、 oligonucleotide microarrayで発現が検出された 全遺伝子の発現量の中央値を〗として標準化した。

b平均値を示した(n=5)

ND; not detected

実施例 2

DKFZP586L151 (GenBank Accession No. XP一 034000) 遺伝子配列を基にデ一夕 ベース検索を行ったところ、マウスオルソログと考えられる遺伝子

1110018N05Rik (GenBank Accession No. XM_1 9545) を見出した。この塩基配 列を基に、 Ensemblのヒト cDNA (Genscan) データベース

(http:〃 www. ensembl.org/homo_sapiens/) を検索して、ヒト DKFZP586L151の 翻訳開始コドンを含むと考えられる塩基配列(配列番号: 5) を見出した。こ の配列および DKFZP586L151遺伝子の塩基配列(GenBank Accession No.

XP— 0.34000) に基づき、 2種の合成プライマ一(配列番号: 6および配列番号: 7) を設計した。このプライマ一ペアを用い、ヒト各種組織由来 cDNA (クロン テック社)を铸型として PCRを行った。耐熱性 DNAポリメラ一ゼには Stratagene 社から購入した uTurboを用いた。反応溶液の組成は PfuTurboの使用説明書に 従った。始めに 95°C2分の加熱を行い、次に 98C10秒— 65 30秒— 72 3分 30秒 からなる増幅過程を 35サイクル実行、最後に 72°C10分のインキュベーションを 行った。胎盤、肺、骨格筋、小腸、精巣、子宮、胎児腎臓および胎児肝臓の cDNAから得られた反応液で、予想される約 2.3kbpの PCR産物が認められた。これ らを混合し、 Strataprep PCR purification kit (Stratagene社) を用いて PCR 増幅産物を精製した。得られた約 2.3kbの DNA断片を pCR-Script cloning kit (Stratagene社)を用いて大腸菌 DH5ひにクローン化し、そのプラスミドを

PTB2300と命名した。得られた大腸菌 (Escherichia coli) DH5 α/ρΤΒ2300から プラスミド DNAを単離し、 PTB2300に挿入された約 2.3kb の DNA断片を、蛍光 Dye -Terminator法によりその塩基配列を決定した。得られた塩基配列において、配 列番号: 6および配列番号: 7で示した 2種のプライマ一配列間に、配列番号: 5および DKFZP586L151遺伝子の既知塩基配列(GenBank Accession No.

XP_034000) を含有するオープンリーディングフレームが見出された。該ォ一プ ンリーディングフレームの塩基配列を配列番号: 4に示す。配列番号: 4で表 される塩基配列から予想されるアミノ酸配列を配列番号: 3に示す。

配列番号: 3で示されるアミノ酸配列は、 DKFZP586L151 (GenBank Accession

No. XP一 034000) のアミノ酸配列の N末側に 314残基伸長したアミノ酸配列であ り、マウス 1110018N05Rik (GenBank Accession No. XM_129545) とは 82%の相 同性を有する。 '

配列番号: 4で示される塩基配列は、 DKFZP586L151の塩基配列の 5,側に 826塩 基を伸長した塩基配列であり、'マウス 1110018N05Rikとは 86%の,相同性を有する。 分泌シグナル予測プログラムである SignalP (Protein Engineering 12巻, 3-9頁、 1999年)で配列番号: 3で表されるアミノ酸配列を解析したところ、 N末 端の 22残基からなる AKPRLLVLYFALIVVPAWVSSは、分泌シグナルぺプチドと予測さ れた。配列番号: 3で表されるアミノ酸配列からシグナルペプチドを除いたァ ミノ酸配列(配列番号: 1) を有するタンパク質を、成熟型 chondromedinタン パク質と命名した。配列番号: 1で表されるアミノ酸配列をコードする塩基配 列を配列番号: 2に示す。

実施例 3

実施例 2で得られだ chondromedinの cDNA配列を墓に、 ENSEMBLヒトゲノムデ一 夕ベース (http://www. ensembl. org/homo— sapiens/) を BLASTサーチした。その 結果、 cDNAの 5,上流を含むゲノム配列を見出した。この配列を第一ェキソンと プロモーター領域予測プログラムである FirstEF (First Exon Finder, Ramana V. ら Nature Genetics 29, 412—417, 2001) で解析し、転写制御領域を含む と考えられるゲノム配列(配列番号: 8) を見出した。配列番号: 8で.表され る塩基配列は、配列番号: 2で表される塩基列の 5'上流域に存在する chondromedinのプロモーター配列である。

配列番号: 8で表される塩基配列を、転写因子の結合サイトデ一夕ベースで ある TRANSFAC (Wingender, Eら Nucleic Acids Res. 29, 281-283. 2001) に対 し、転写因子結合サイト予測ソフトである Match version 1.5 (Goessling, E. ら、 Proceedings of the German Conference on Bioinformat ics (GCB ' 01), GBF Braunschweig E. Wingender, R. Hofestaedt, I. Liebich (eds.), 158-161 (2001)) で解析した結果を表 3に示す。なお、 TRANSFACおよび Matchは h t tp:〃 www, b i obase. de/で最新版が公開されている。


基本転写因子である TFII-Iおよびこれと協同的に作用する USFの結合部位が見 出された。 Initiator element (Inr) を介して作動するタイプのプロモータ一 と考えられる。また、軟骨の分化に関係する Sox9、 TGF-i3受容体スーパ一ファ ミリーのシグナル伝達に関与する SMAD-3や SMAD- 4などの転写因子の結合サイト が見出された。 chondromedinは軟骨細胞分化において BMP刺激や Sox9の発現上昇 により産生促進されることが予想された。配列番号: 8で表される塩基配列を 含む配列をレポ一夕一遺伝子 0レシフェラーゼ、アルカリホスファタ一ゼな ど)の上流に結合し、各種の細胞株(ATDC5、 C3H10T1/2など)に導入すること により、本遺伝子の発現調節薬の探索に用いることができる。

実施例 4

以下、 1110018N05Rik (GenBank Accession No. XM_129545) をマウス chondromedin遺伝子と略記する。

マウス由来の間葉系幹細胞である C3H10T1/2細胞を BMP-2または BMP- 4で刺激し て、 in vitroで軟骨分化を誘導させ (Ahrens M, et al., DNA Cell Biol.

12:871-80., 1993) 、この過程におけるマウス chondromedin遺伝子の発現変動 を以下のように解析した。

大日本製薬から購入した C3H10T1/2細胞 (Cancer Res., 33: 3239-3249, 1973) を BMP- 4存在下、 3、 6および 13日間培養した。 BMP- 4の添加前(Day 0) 、 添加後 3日目(Day 3) 、 6日目(Day 6) および 13日目 (Day 13) に、細胞を RLT 緩衝液 (Qiagen社)で溶解し、 QIAshredder (Qiagen社)処理した後、 - 8(TC で保存した。このサンプルを解凍し、 RNeasy mini kit (Qiagen社)を用いて 細胞由来 total RNAを調製した。この際、混在する微量のゲノム DNAを除去する ために、カラム上で Dnase処理を行うオプションプロトコ一ルに従った。

得られた total RMを铸型として定量的 RT-PCRを行い、マウス chondromedin遺 伝子の発現量を調べた。 Genbank登録の塩基配列 XM— 129545を基に、マウス chondromedin mRNAに対するプライマ一(配列番号: 9および配列番号: 1 0) を設計して用いた。試寒こは、 Quant i-Tect SYBR green RT-PCR kit (Qiagen社)を使用し、 7700 sequence detection system (Applied Biosystems 社)上で RT- PCRおよびシグナル検出を行った。始めに 50°C、 30分のインキュべ —シヨンを行い、次いで 95°Cで 15分間の加熱を行った後、 °C- 15秒、 60°C-60 秒の増幅過程を 40サイクル行った。 "

次に、マウス ]3- actin遺伝子の発現量を調べた。 Genbank登録の塩基配列を基 に、マウス /3- aciin mRNAに対するプライマー(配列番号: 1 1および配列番 号: 12) および TaqManプローブ(配列番号: 1 3) を設計して用いた。第一 段階では、 SensiScript reverse transpciptrase (Qiagen社) を用いて、刖述 の C3H10T1/2細胞の total RNAから cDNAを合成した。第二段階ではこの cDNAを铸 型とし、試薬に TaqMan Universal PCR Master Mix (Applied Biosystems社),を 使用し、 7700 sequence detection system (Applied Biosystems社)上で PCR およびシグナル検出を行った。始めに 95°Cで 10分間の加熱を行った後、 94°C - 15 秒、 60°C-60秒の増幅過程を 40サイクル行った。

Day 0、 Day 3、 Day 6 および Day 13のサンプルのそれぞれにっき、マウス chondromedin の定量的 PCRで得られた蛍光シグナル値をマウス j3 -act inについ て得られた蛍光シグナル値で標準化した。さらに Day 3、 Day 6 および Day 13に おけるマウス chondromedinの標準化発現量を Day 0における標準化発現量で割り 込んで相対化した。

結果を図 1に示す。

これより、マウス chondromedin遺伝子は、マウス C3H10T1/2細胞の軟骨分化に 伴い発現上昇することが示された。 '

実施例 5

ヒト chondromedinの部分ペプチドに対するゥサギ抗血清の作製

Antibodies A LABORATORY MANUAL (E. Harlow and D. Lane. , Cold Spring Harbor Lab. Press, 1988) に記載の方法などに従い、 2種の合成ペプチド Trl (配列番号: 14) および Tr2 (配列番号: 15) を Fmoc固相合成法を用いて合 成した。これらのペプチドにキーホールリンペットへモシァニン(KLH) をキヤ リア一タンパク質として結合させた複合体を抗原として、それぞれ別個にゥサ ギを免疫感作した。

初回感作の直前(Day 0) および 35日目(Day 35) に部分採血を行った。得ら れた血清の抗体価を、枋原ペプチドを固相に用いた ELISAで測定した結果を図 2 (抗 Trl抗血清)および図 3 (抗 Tr2抗與清)に示す。いずれの血清についても 抗体価の上昇が確認された。最終的に感作後 56日目に全採血を行い、抗 Trl抗血 清および抗 Tr 2抗血清を取得した。

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実施例 6

COS- 7細胞を用いたヒト chondromedinタンパク質の一過性発現

(1) 発現ベクターの構築

実施例 2で得られたプラスミド PTB2300を制限酵素 Spelで切断し、得られた非 平滑末端を Pfu Turbo DNAポリメラ一ゼ(Stratagene社)を用いて平滑化した 後、 DNAリガ一を用いて Xbalリンカ一く宝酒造)を挿入した。

得られたプラスミドを EcoRIおよび Ncolで切断し、得られた非粘着末端間に 2 種アダプター C5' -pAATTCACCGC-3' (配列番号: 16) および 5' -pCATGGCGGTG-3' (配列番号: 1 7) (5'- pは、 5'リン酸化を表す)〕を DNAリガーゼの反応に より挿入した。

得られたプラスミドを Hindlllおよび Xbalで消化し、ヒト chondromedin遺伝子 のオープンリーディングフレームを含む約 2.3 kb の cDNA断片を切り出した d この断片を PCDNA5/T0 (Invitrogen社)の Hindi IIおよび Xbal 部位の間に挿入 してヒト chondromedin発現プラスミド pcDNA5/ TO-hCdmを得た。

(2) COS- 7 細胞へのトランスフエクシヨン

COS- 7細胞を培養プレートに播種し、約 24時間後に、 pcDNA5/T0 (Invitrogen 社)または上記で得られた pcDNA5/T(HiCdm を、 Lipofectamine2000試薬

(Invitrogen) を用いてトランスフエクシヨンした。 3日後に細胞を PBSで洗浄 し、スクレイパーを用いて培養プレートから剥がし取った後、 - 遠心回収し- 80°C に保存した。

(3) 抗ペプチド抗体によるヒト chondromedinタンパク質の検出

上記保存した細胞を、氷上で解凍した後、 Laemliのサンプルバッファー

(Laemrali, U. K. (1970) Nature 227,680-685) を添加、 95°Cで 5分加熱して、 細胞総タンパク質を可溶化した。このサンプルを SDS- PAGEで.展開した後、ニト

ロセルロースフィルタ一(バイオ。ラド社)にタンパク質を転写、実施例 5で '得 έ>れた抗 Trl抗血清を一次抗体に、抗'ゥサギ IgG-アルカリ性ホスファターゼ複 合体(Invi trogen社)を二次抗体に用いて、ウエスタンプロットを行った。その 結果、ヒト chondromedinを導入した C0S-7細胞でのみバンドが検出された。

以上の操作は、 Ant ibodies A LABORATORY MANUAL (E. Har low and D. Lane. , Cold Spr ing Harbor Lab. Press, 1988) に記載の方法、用いた試薬や材料に添 付のプロトコールに従った。

これより、钪 Trl抗血清またはそれに由来する免疫 IgGは、ヒト chondromedin の上昇を伴う疾患、、例えば変形性関節症などの診断、予防 '治療に用いること が /ti来ることがわかる。またヒト chondromedin発現ベクターは、ヒト

chondromedinタンパク質の生産に用いることができる。

産業上の利用可能性

本発明のタンパク質または D NAは、骨'関節炎の診断マ一力一として使用 できる。

本発明のタンパク質の活性を調節(好ましくは阻害)する化合物またはその 塩、該タンパク質の遺伝子の発現を調節(好ましくは阻害)する化合物または その塩、該タンパク質に対する中和抗体、本発明のアンチセンスポリヌクレオ チドなどは、例えば、軟骨形成異常、骨形成異常、骨粗鬆症、変形性関節症、 慢性関節リウマチ、関節炎、滑膜炎、代謝性関節症またはスポーツによる関節 障害(例、テニス肘等)などの骨。関節炎の予防'治療剤として使用すること ができる。