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1. JP2016029617 - 非水電解質二次電池

Document

Description

Title of Invention 非水電解質二次電池

Technical Field

0001  

Background Art

0002   0003   0004   0005   0006  

Citation List

Patent Literature

0007  

Summary of Invention

Technical Problem

0008   0009   0010  

Technical Solution

0011   0012   0013  

Brief Description of Drawings

0014  

Description of Embodiments

0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066  

Examples

0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091  

Reference Signs List

0092  

Claims

1   2   3   4   5   6   7   8    

Drawings

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

Description

非水電解質二次電池

Technical Field

[0001]
本発明は、非水電解質二次電池に関し、詳しくは、ラミネートフィルムから形成されたラミネートケース(電池ケース)を用いた非水電解質二次電池に関する。

Background Art

[0002]
ノート型コンピュータ、携帯電話、デジタルカメラ等の普及に伴い、これら小型の電子機器を駆動するための二次電池の需要が拡大している。そして、これら電子機器には、高容量化が可能であることから、非水電解質二次電池(特に、リチウムイオン二次電池)の使用が進められている。
[0003]
非水電解質二次電池は、通常、正極板及び負極板をセパレータを介した状態で積層して電極体を形成し、非水電解質とともに蓄電要素として電池ケースに収容(封入)して形成されている。正極板及び負極板のそれぞれは、非水電解質二次電池の電極端子と電気的に接続され、蓄電要素が充放電する。
[0004]
電極板は、金属板(金属箔)よりなる集電体の表面に、電極活物質を含む活物質合剤(活物質ペースト)を塗布・乾燥し、所定の形状に成形して製造される。電極板は、活物質合剤が塗布された部分(塗工部)が対向した状態でセパレータを介して配され、蓄電要素を形成する。電極板は、活物質合剤が塗布されていない部分(未塗工部)よりなる集電タブを形成しておく。この集電タブを電極端子に直接又は間接的に接続する。
[0005]
非水電解質二次電池は、小型の電子機器への利用に加えて、車両(EV,HV,PHV)や家庭用電源(HEMS)等の大電力が求められる用途への適用も検討されている。この場合、電極板のサイズの大型化,電極板の積層数を多くする等の蓄電要素の大型化や、多数の電池セルを組み合わせて組電池とする方法で大電力を得られるようにしている。
一方、非水電解質二次電池には、長寿命であることが要求されるようになり、例えば、電池が大型化しても振動、衝撃に十分耐えられる構造が要求されている。
[0006]
これらの要求に対して、非水電解質二次電池の電池ケースを、ラミネートフィルムから形成されるラミネートケースとすることが検討されている。例えば、特許文献1にラミネートケースを用いた電池が開示されている。ラミネートケースは、金属ケースのような高価な金型を必要とせず、形状の自由度があるため、大面積あるいは薄型の電池に適用されている。また、金属ケースに比べて、大幅な軽量化を達成できる。

Citation List

Patent Literature

[0007]
patcit 1 : 特開2014−60004号公報

Summary of Invention

Technical Problem

[0008]
しかしながら、特許文献1に記載の電池では、過充電等により電池内にガスが発生したときに、ラミネートケースが破損するおそれがあった。
[0009]
具体的には、特許文献1に記載の電池は、集電タブの端部がラミネートフィルムの融着されていない縁部に挟まれた状態で、電極体(電極群)がラミネートケース内に収納されている。この電池では、過充電等により電極体からガスが発生すると、ラミネートフィルムの集電タブの端部を挟む融着されていない縁部が膨らむ方向に変形する。そして、この変形の変形量が大きくなる,又は変形が繰り返されると、図7に示したように、縁部の端部に変形の応力が集中する。応力の集中は、ラミネートフィルム(ラミネートケース)の破損を生じさせる。
[0010]
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、ラミネートフィルム(ラミネートケース)の破損が抑えられた非水電解質二次電池を提供することを課題とする。

Technical Solution

[0011]
上記課題を解決するために本発明者らは、ラミネートフィルム(ラミネートケース)の曲成した部分に応力が集中することに着目し、この集中した応力を緩和できる構造について検討を重ねた結果本発明をなすに至った。
[0012]
すなわち、本発明の非水電解質二次電池は、正極,負極及び非水電解質を含む蓄電要素と、蓄電要素を挟んだ状態のラミネートフィルムの外周を封止して形成されたラミネートケースと、を有する非水電解質二次電池において、ラミネートフィルムは、重ね合った別のラミネートフィルムとの封止部をもつ平板部と、平板部の中央部に形成された蓄電要素を収容可能な槽状部と、を有し、非水電解質二次電池は、蓄電要素の電極の端部から槽状部の開口部までの長さ(α)が、槽状部の開口部から封止部までの長さ(β)以上(α≧β)であることを特徴とする。
[0013]
本発明の非水電解質二次電池は、蓄電要素の電極の端部から槽状部の開口部までの長さ(α)が、槽状部の開口部から封止部までの長さ(β)以上(α≧β)であることで、過充電等により蓄電要素からガスが発生しても、ラミネートケースの変形による応力の集中が抑えられている。この結果、本発明の非水電解質二次電池は、応力の集中に起因する破損が抑えられたことで、長寿命化した電池となる。

Brief Description of Drawings

[0014]
[fig. 1] 第一実施形態のリチウムイオン電池の構成を示した斜視図である。
[fig. 2] 第一実施形態のリチウムイオン電池のI−I線での構成を示した断面図である。
[fig. 3] 第一実施形態のリチウムイオン電池のII−II線での構成を示した断面図である。
[fig. 4] 第一実施形態のリチウムイオン電池が陰圧条件下で膨張するときの様子を模式的に示した断面図である。
[fig. 5] 第一実施形態のリチウムイオン電池が陽圧条件下で膨張するときの様子を模式的に示した断面図である。
[fig. 6] 従来のリチウムイオン電池(α<β)の構成を模式的に示した断面図である。
[fig. 7] 従来のリチウムイオン電池が陽圧条件下で膨張するときの様子を模式的に示した断面図である。
[fig. 8] 第二実施形態のリチウムイオン電池の構成を示した断面図である。
[fig. 9] 第三実施形態のリチウムイオン電池の構成を示した斜視図である。
[fig. 10] 実施例のリチウムイオン電池の構成を示した上面図である。
[fig. 11] 実施例1のリチウムイオン電池の側面図である。
[fig. 12] 比較例1のリチウムイオン電池の構成を示した断面図である。
[fig. 13] 実施例2のリチウムイオン電池の構成を示した断面図である。
[fig. 14] 比較例2のリチウムイオン電池の構成を示した断面図である。

Description of Embodiments

[0015]
以下、実施の形態を用いて本発明を説明する。
以下、本発明の非水電解質二次電池について、リチウムイオン二次電池を実施の形態として説明する。
[0016]
[第一実施形態]
(リチウムイオン二次電池)
リチウムイオン二次電池1は、正極板2,負極板3,セパレータ4,非水電解質を備えた蓄電要素5を電池ケース6に封入している。正極板2及び負極板3は、セパレータ4を介して積層している。
[0017]
リチウムイオン二次電池1は、正極板2には電池ケース6を貫通する正極端子65が、負極板3には電池ケース6を貫通する負極端子66が、それぞれ接続されている。正極端子65と負極端子66は、いずれも金属箔(金属シート)よりなる。本形態のリチウムイオン二次電池1の代表的な構成を、図1〜図3に示す。図1は斜視図で、図2は図1中のI−I線での構成を示す概略断面図で、図3は図1中のII−II線での構成を示す概略断面図で、それぞれリチウムイオン二次電池1を示した。
[0018]
(正極板)
正極板2は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極活物質を含む正極活物質層21を、正極集電体20の表面(両面)に有する。正極活物質層21は、正極活物質以外に、必要に応じて、バインダ,導電材等の部材を備える。
[0019]
正極板2は、略方形状の外形を有する。正極板2は、方形状の正極集電体20の長手方向の一方の端部側に正極活物質層21が形成され、他方の端部側に所定の幅で正極活物質層21が形成されていない未塗工部22を有する。未塗工部22は、正極集電体20が露出してなる。正極板2は、未塗工部22以外の部分は、正極活物質層21が形成されている。
[0020]
(負極板)
負極板3は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質を含む負極活物質層31を、負極集電体30の表面(両面)に有する。負極活物質層31は、負極活物質以外に、必要に応じて、バインダ,導電材等の部材を備える。
[0021]
負極板3は、略方形状(略長方形状)の外形を有する。負極板3は、方形状の負極集電体30の長手方向の一方の端部側に負極活物質層31が形成され、他方の端部側に所定の幅で負極活物質層31が形成されていない未塗工部32が形成される。未塗工部32は、負極集電体30が露出してなる。負極板3は、未塗工部32以外の部分は、負極活物質層31が形成されている。
[0022]
(セパレータ)
セパレータ4は、正極板2(正極活物質層21)と負極板3(負極活物質層31)との間に介在して、両者の接触を防止するとともに、非水電解質を保持する。セパレータ4は、多孔性合成樹脂膜、特にポリオレフィン系高分子(ポリエチレン、ポリプロピレン)の多孔膜が用いられる。
セパレータ4は、二つの活物質層21,31の電気的な絶縁を担保するために、活物質層21,31よりも大きな寸法で成形される。
[0023]
(蓄電要素)
蓄電要素5は、正極板2と負極板3とがセパレータ4を介して積層した積層体と、非水電解質と、を有する。電極板2,3及びセパレータ4は、複数層積層してなる。
[0024]
本形態では、正極板2の正極活物質層21が、負極板3の負極活物質層31よりも小さく(狭く)形成されている。また、セパレータ4は、二つの活物質層21,31よりも大きく(広く)形成されている。これらの電極板2,3及びセパレータ4の積層は、二つの活物質層21,31の中心が直線上に位置するように配されて行われた。
[0025]
蓄電要素5は、図5に示したように、正極板2と負極板3を、それぞれの未塗工部22,32が幅方向の一方の端部側と他方の端部側に位置するように配される。すなわち、それぞれの未塗工部22,32が背向する方向に位置している。
(非水電解質)
非水電解質は、支持塩が有機溶媒に溶解してなる。
[0026]
(電池ケース)
電池ケース6は、蓄電要素5を内部に封入(収容)する。電池ケース6(ラミネートケース)は、ラミネートフィルム60から形成される。ラミネートフィルムは、可塑性樹脂層601/金属箔602/可塑性樹脂層603をこの順で含む。電池ケース6は、予め所定の形状に曲成されたラミネートフィルム60を、熱や何らかの溶媒により可塑性樹脂層601,603を軟化させた状態で別のラミネートフィルムなどに押圧することにより接着される。
[0027]
電池ケース6(ラミネートケース)は、蓄電要素5を収容可能な形状に予め成形(エンボス加工)されたラミネートフィルム60を重ね合わせ、外周の端縁部を全周に亘って接着して、蓄電要素5を内部に封入して形成される。外周の接着により、封止部62が形成される。本形態での外周の接着は、融着でなされた。
[0028]
電池ケース6は、ラミネートフィルム60に、別のラミネートフィルム60を重ね合わせて形成される。ここで、別のラミネートフィルム60とは、接着(融着)されるラミネートフィルムを示すものである。すなわち、電池ケース6は、2枚以上のラミネートフィルムから形成する態様だけでなく、1枚のラミネートフィルムを折り返して形成する態様も含む。
[0029]
電池ケース6の外周の接着(組み立て)は、減圧雰囲気下(好ましくは真空)で行われる。これにより、電池ケース6内に大気(それに含まれる水分)が含まれることなく、蓄電要素5のみが封入される。
[0030]
予め成形されたラミネートフィルム60は、図2〜図3に示したように、重ね合わされたときに別のラミネートフィルム60との間で封止部62を形成する平板部61と、平板部61の中央部に形成された蓄電要素5を収容可能な槽状部63と、を有する。
[0031]
ラミネートフィルム60,60は、図2〜図3に示したように、蓄電要素5を収容可能な凹字状をなすように曲成(成形)されている。ラミネートフィルム60,60は、同一形状をなし、互いに対向した向きで重ね合わせたときに、平板部61,61が完全に重なり合う。
[0032]
ラミネートフィルム60は、平板部61及び槽状部63の底部63A(リチウムイオン二次電池1の積層方向の端部を形成する部分)が平行に形成されている。平板部61と槽状部63の底部63Aとは、立設部63Bにより接続されている。立設部63Bは、平板部61及び底部63Aの平行な方向に対して交差する方向(傾斜した方向)に伸びている。底部63Aは、槽状部63の開口部(平板部61の内方の端部)よりも小さく形成されている。
[0033]
電池ケース6(ラミネートケース)において、平板部61,61の周縁部に封止部62が形成され、封止部62の内方(蓄電要素5に近接する方向)には、平板部61,61が重なり合った未接着の部分が形成されている。平板部61,61が重なり合った未接着の部分は、当接した状態であっても、隙間を形成した状態であっても、いずれでもよい。さらに、電極板2,3の未塗工部22,32やセパレータ4が介在していてもよい。
ラミネートフィルム60,60は、図2〜図3に示された形状に予め成形されている。この形状への成形は、従来公知の成形方法が用いられる。
[0034]
また、図2〜図3においては、ラミネートフィルム60,60が角をなして記載されているが、それぞれの角部はなめらかに丸められた形状であってもよい。その場合、湾曲の前後での仮想線(図2〜図3に示された実線に相当)を適用する。
[0035]
(電極端子)
正極端子65は、蓄電要素5の正極板2の未塗工部22に電気的に接続されている。負極端子66は、蓄電要素5の負極板3の未塗工部32に電気的に接続されている。本形態では、電極端子65,66のそれぞれには、電極板2,3の未塗工部22,32が溶接(振動溶接)で接合されている。電極板2,3の未塗工部22,32の幅方向の中央部(図2〜図3で紙面に垂直な方向の中央部)が、電極端子65,66に接合される。
[0036]
電極端子65,66のそれぞれは、電池ケース6を貫通する部分では、ラミネートフィルム60,60の可塑性樹脂層601と電極端子65,66とが密封状態を保つように、シーラント64を介して接合されている。
[0037]
電極端子65,66はシート状(箔状)の金属よりなり、シーラント64は、シート状の電極端子65,66を被覆する樹脂よりなる。シーラント64は、電極端子65,66が平板部61と重なる部分を被覆する。電極端子65,66がシート状をなすことで、電池ケース6を貫通する部分で電極端子65,66が介在することによるラミネートフィルム60の変形の応力を低減できる。また、電極板2,3の未塗工部22,32との溶接(振動溶接)を簡単に行うことができる。
[0038]
本形態のリチウムイオン二次電池1は、図3に示したように、蓄電要素5の正極板2の正極活物質層21の端部から槽状部63の開口部(平板部61の内方の端部)までの長さをα、槽状部63の開口部(平板部61の内方の端部)から封止部62(封止部62の内方の端部)までの長さをβとしたときに、α≧β及びβ/(α+β)が1/3以下の関係を満たすように形成されている。
[0039]
上記したように、長さαは、蓄電要素5の正極板2の正極活物質層21の端部から槽状部63の開口部(平板部61の内方の端部)までの長さである。これは、過充電等によりリチウムイオン二次電池1の内部でガスが発生する場合、正極板2(正極活物質層21)でガスが発生するためである。なお、長さαは、負極板3(負極活物質層31)の端部からの長さ、非水電解質をのぞいた蓄電要素5の端部からの長さ、で近似してもよい。
[0040]
また、α及びβは、少なくとも正極板2から正極端子65が伸びる方向に沿って上記の関係を満たしていればよい。さらに、負極板3から負極端子66が伸びる方向に沿って上記の関係を満たしていればよりよい。すなわち、電極板2,3から電極端子65,66が伸びる方向に沿って上記の関係を満たしていることがより好ましい。電極板2,3から電極端子65,66が伸びていない方向に沿って上記の関係を満たしていることがさらに好ましい。
本形態のリチウムイオン二次電池1は、図2に示したように、槽状部63の開口部(平板部61の内方の端部)が、正極板2と正極端子65との接合部よりも外方であり、かつシーラント64の端部よりも内方に位置するように形成されている。
[0041]
(本形態の作用効果)
本形態のリチウムイオン二次電池1では、過充電等により蓄電要素5からガスが発生することがある。
蓄電要素5からガスが発生すると、電池ケース6の蓄電要素5を収容する空間が膨張する。そうすると、電池ケース6が膨らむ方向に、応力が加わる。
[0042]
電池ケース6の内圧が、リチウムイオン二次電池1の外部の圧力(大気圧)よりも低い状態(陰圧)では、立設部63Bが膨らむ方向での応力が加わる。すなわち、立設部63Bが膨らむ方向に変形する(図4)。このとき、平板部61に変形は生じない。
[0043]
そして、電池ケース6の内圧が、リチウムイオン二次電池1の外部の圧力(大気圧)よりも高い状態(陽圧)となると、平板部61が積層状態が広がる方向での応力が加わるようになる。すなわち、平板部61,61が離反する方向に変形する。このとき、立設部63Bには、陰圧状態の時と同様の応力が加わり続ける。
[0044]
この結果、陽圧状態では、平板部61及び立設部63Bが同時に変形を生じる(図5)。そして、本形態のリチウムイオン二次電池1では、平板部61及び立設部63Bが同時に変形を生じる(追従して変形を生じる)ことで、槽状部63の開口部(平板部61の内方の端部,平板部61と立設部63Bの接続部)に変形の応力が集中しなくなる。
[0045]
本形態のリチウムイオン二次電池1は、αとβが、α≧βの関係を満たしている。α≧βの関係を満たすことで、平板部61及び立設部63Bが同時に変形を生じる。つまり、本形態のリチウムイオン二次電池1は、過充電等により蓄電要素5からガスが発生して電池ケース6に変形を生じても、部分的な応力の集中が抑えられている。
αとβが、α>βの関係を満たすことで、より上記の効果を発揮できる。
[0046]
ここで、αとβが、α<βの関係を満たす状態(図6)となると、陽圧状態では、平板部61のみが変形を生じる(立設部63Bが追従した変形を生じない)(図6〜図7)。従来のリチウムイオン二次電池に相当する。そうすると、図7に示したように、槽状部63の開口部(平板部61の内方の端部,平板部61と立設部63Bの接続部)に変形の応力が集中する。この応力の集中は、電池ケース6の破損を生じさせる。
[0047]
以上のように、本形態のリチウムイオン二次電池1は、αとβがα≧βの関係を満たすことで、過充電等により蓄電要素5からガスが発生して電池ケース6に変形を生じても、部分的な応力の集中が抑えられている。このため、応力の集中に起因する破損が抑えられ、長寿命化を達成できる。
[0048]
そして、本形態のリチウムイオン二次電池1は、β/(α+β)が1/3以下の関係を満たすことで、陽圧と陰圧の何れの状態でも、電池の温度変化に伴うラミネートフィルムに発生する応力振幅(高温時にラミネートフィルムに発生する応力と、低温時にラミネートフィルムに発生する応力の差)が小さくなる。すなわち、過充電等により蓄電要素5からガスが発生して電池ケース6に変形を生じても、電池ケース6に加わる応力振幅を小さくすることができ、電池ケース6の破損が抑えられる。
[0049]
本形態のリチウムイオン二次電池1は、槽状部63の開口部(平板部61の内方の端部)が、正極板2と正極端子65との接合部よりも外方に位置する。この構成によると、槽状部63の開口部が接合部と接触しなくなっている。本形態では、正極板2と正極端子65とは振動溶接で接合されており、接合部は、凹凸形状をなすように形成されている。この接合部に電池ケース6(ラミネートフィルム60)が当接を繰り返すと、電池ケース6(ラミネートフィルム60)が破損する。すなわち、本形態のリチウムイオン二次電池1は、槽状部63の開口部が接合部と接触しなくなっていることで、電池ケース6が接合部と接触して損傷を生じなくなっている。
[0050]
本形態のリチウムイオン二次電池1は、槽状部63の開口部(平板部61の内方の端部)が、シーラント64の端部よりも内方に位置する。この構成によると、槽状部63の開口部がシーラント64と接触しなくなっている。具体的には、電池ケース6が変形を生じたときに、槽状部63の開口部が積層方向に位置が変化しても、シーラント64と当接しない。すなわち、電池ケース6の変形が規制されなくなっている。
[0051]
[第二実施形態]
本形態のリチウムイオン二次電池1は、電池ケース6の態様が異なること以外は、第一実施形態と同様のリチウムイオン二次電池である。本形態の構成を図8に示した。なお、図8は、前記した図2と同様な図である。
[0052]
本形態の電池ケース6(ラミネートケース)は、予め成形(エンボス加工)されたラミネートフィルム60と、平板状のラミネートフィルム60’と、から形成される。ラミネートフィルム60は、第一実施形態と同様である。ラミネートフィルム60’は、成形が施されていないこと以外は、ラミネートフィルム60と同様である。
本形態においても、第一実施形態と同様な効果を発揮できる。
[0053]
[第三実施形態]
本形態のリチウムイオン二次電池1は、電極端子65,66が同一方向に伸びる状態でもうけられたこと以外は、第一実施形態と同様のリチウムイオン二次電池である。本形態の構成を図9に示した。
本形態の蓄電要素5は、それぞれの未塗工部22,32が異なる位置で突出するL字状に形成され、電極端子65,66に接合されている。
本形態においても、第一実施形態と同様な効果を発揮できる。
[0054]
[リチウムイオン二次電池のその他の構成]
上記の各形態のリチウムイオン二次電池1は、電池ケース6が上記した構成を備えること以外は、従来のリチウムイオン二次電池と同様の構成とすることができる。
(正極板)
正極板2の正極活物質層21は、正極活物質と導電材と結着剤とを混合して得られた正極合剤を正極集電体20の表面に塗布して形成される。
正極板2の正極活物質は、従来公知の正極活物質を用いることができる。正極活物質は、例えば、種々の酸化物、硫化物、リチウム含有酸化物、導電性高分子などを用いることができる。正極活物質は、リチウム−遷移金属複合酸化物であることが好ましい。
[0055]
リチウム−遷移金属複合酸化物は、ポリアニオン構造のリチウム金属化合物(LiαM 0βXηO 4-γZγ)であることがより好ましい。(なお、M 0:Mn,Co,Ni,Fe,Cu,Cr,Mg,Ca,Zn,Tiより選ばれる1種以上、X:P,As,Si,Mo,Geより選ばれる1種以上、Z:Al,Mg,Ca,Zn,Tiより選ばれる1種以上を任意で含有可能、0≦α≦2.0、0≦β≦1.5、1≦η≦1.5、0≦γ≦1.5)
[0056]
リチウム−遷移金属複合酸化物は、オリビン構造のリチウム−遷移金属複合酸化物であることが好ましい。このオリビン構造のリチウム−遷移金属複合酸化物としては、LiFePO 4,LiFe xMn 1-xPO 4(0≦x<1)を例示できる。
[0057]
正極板2の導電材は、正極板2の電気伝導性を確保する。導電材としては、黒鉛の微粒子,アセチレンブラック,ケッチェンブラック,カーボンナノファイバーなどのカーボンブラック,ニードルコークスなどの無定形炭素の微粒子などを使用できるが、これらに限定されない。
正極板2の結着剤は、正極活物質粒子や導電材を結着する。結着剤としては、例えば、PVDF,EPDM,SBR,NBR,フッ素ゴムなどを使用できるが、これらに限定されない。
[0058]
正極板2の溶媒としては、通常は結着剤を溶解する有機溶媒を使用する。例えば、NMP,ジメチルホルムアミド,ジメチルアセトアミド,メチルエチルケトン,シクロヘキサノン,酢酸メチル,アクリル酸メチル,ジエチルトリアミン,N−N−ジメチルアミノプロピルアミン,エチレンオキシド,テトラヒドロフランなどを挙げることができるが、これらに限定されない。また、水に分散剤、増粘剤などを加えてPTFEなどで正極活物質をスラリー化する場合もある。
[0059]
正極集電体20は、例えば、アルミニウム,ステンレスなどの金属を加工したもの、例えば板状に加工した箔,網,パンチドメタル,フォームメタルなどを用いることができるが、これらに限定されない。
[0060]
(負極)
負極板3の負極活物質層31は、負極活物質と結着剤とを混合して得られた負極合剤を負極集電体30の表面に塗布して形成される。
負極板3の負極活物質は、従来の負極活物質を用いることができる。Sn,Si,Sb,Ge,Cの少なくともひとつの元素を含有する負極活物質を挙げることができる。これらの負極活物質のうち、Cは、リチウムイオン二次電池の電解質イオンを吸蔵・脱離可能な(Li吸蔵能がある)炭素材料であることが好ましく、アモルファスコート天然黒鉛であることがより好ましい。
[0061]
また、これらの負極活物質のうち、Sn、Sb、Geは、特に、体積変化の多い合金材料である。これらの負極活物質は、Ti−Si、Ag−Sn、Sn−Sb、Ag−Ge、Cu−Sn、Ni−Snなどのように、別の金属と合金をなしていてもよい。
[0062]
負極板3の導電材としては、炭素材料、金属粉、導電性ポリマーなどを用いることができる。導電性と安定性の観点から、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンブラックなどの炭素材料を使用することが好ましい。
[0063]
負極板3の結着材としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ素樹脂共重合体(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体)SBR、アクリル系ゴム、フッ素系ゴム、ポリビニルアルコール(PVA)、スチレン・マレイン酸樹脂、ポリアクリル酸塩、カルボキシルメチルセルロース(CMC)などを挙げることができる。
負極板3の合剤の溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの有機溶媒、又は水などを挙げることができる。
[0064]
負極集電体30は、従来の集電体を用いることができ、銅、ステンレス、チタンあるいはニッケルなどの金属を加工したもの、例えば板状に加工した箔,網,パンチドメタル,フォームメタルなどを用いることができるが、これらに限定されない。
[0065]
(非水電解質)
非水電解質は、支持塩が有機溶媒に溶解してなるものを用いる。
非水電解質の支持塩は、その種類が特に限定されるものではないが、LiPF 6,LiBF 4,LiClO 4及びLiAsF 6から選ばれる無機塩,これらの無機塩の誘導体,LiSO 3CF 3,LiC(SO 3CF 33及びLiN(SO 2CF 32,LiN(SO 2252,LiN(SO 2CF 3)(SO 249),から選ばれる有機塩、並びにこれらの有機塩の誘導体の少なくとも1種であることが望ましい。これらの支持塩は、電池性能を更に優れたものとすることができ、かつその電池性能を室温以外の温度域においても更に高く維持することができる。支持塩の濃度についても特に限定されるものではなく、用途に応じ、支持塩及び有機溶媒の種類を考慮して適切に選択することが好ましい。
[0066]
支持塩が溶解する有機溶媒(非水溶媒)は、通常の非水電解質に用いられる有機溶媒であれば特に限定されるものではなく、例えばカーボネート類,ハロゲン化炭化水素,エーテル類,ケトン類,ニトリル類,ラクトン類,オキソラン化合物等を用いることができる。特に、プロピレンカーボネート,エチレンカーボネート,1,2−ジメトキシエタン,ジメチルカーボネート,ジエチルカーボネート,エチルメチルカーボネート,ビニレンカーボネート等及びそれらの混合溶媒が適当である。例に挙げたこれらの有機溶媒のうち、特にカーボネート類,エーテル類からなる群より選ばれた1種以上の非水溶媒を用いることにより、支持塩の溶解性、誘電率及び粘度において優れ、電池の充放電効率が高いので、好ましい。
Examples
[0067]
以下、実施例を用いて本発明を説明する。
実施例として、上記の第一実施形態のリチウムイオン二次電池1を製造した。実施例のリチウムイオン二次電池1の構成を示す上面図を図10に、側面図を図11に、それぞれ示した。
[0068]
[実施例1]
(正極板)
正極活物質(LiFePO 4:88質量部),アセチレンブラック(6質量部),PVDF(6質量部)を混合して得られた正極ペーストを調製した。
正極ペーストを厚さ15μmのアルミニウム箔よりなる正極集電体20の両面に塗布、乾燥、圧縮し、正極活物質層21を備える正極板2を得た。正極集電体20への正極ペーストの塗布は、正極集電体20の一方の端部側に正極活物質層21が形成され、他方の端部側に所定の幅で正極活物質層21が形成されていない未塗工部22が形成されるように行われた。
[0069]
(負極板)
負極活物質(黒鉛/SMG:98質量部),結着剤(スチレンブタジエンゴム/SBR:1質量部),結着剤(カルボキシメチルセルロース/CMC:1質量部)を混合して得られた負極ペーストを調製した。
[0070]
負極ペーストを厚さ10μmの銅箔よりなる負極集電体30の両面に塗布、乾燥、圧縮し、負極活物質層31を備える負極3を得た。負極集電体30への負極ペーストの塗布は、負極集電体30の一方の端部側に負極活物質層31が形成され、他方の端部側に所定の幅で負極活物質層31が形成されていない未塗工部32が形成されるように行われた。
以上により、負極板3が製造された。
[0071]
(セパレータ)
セパレータ4には、ポリエチレンよりなる厚さ16μmの多孔質膜が用いられた。
(非水電解質)
非水電解質には、EC:DMC:EMCが30:30:40の割合(vol%)になるように混合した混合溶媒に、LiPF 6を1mol%となるように溶解させたものが用いられた。
(蓄電要素)
蓄電要素5には、正極板2,セパレータ4,負極板3を、この順序で複数積層させたものが用いられた。電極板2,3及びセパレータ4の積層は、電極板2,3の未塗工部22,32が互いに背向する方向に位置するように、電極活物質層21,31の中央が一致するように積層された。
[0072]
(リチウムイオン二次電池)
本実施例のリチウムイオン二次電池1は、蓄電要素5を電池ケース6(ラミネートケース)に封入して製造された。
[0073]
電池ケース6(ラミネートケース)は、PET(ポリエチレンテレフタレート),Ny(ナイロン),Al(アルミニウム),PP(ポリプロピレン)を、この順序で積層したラミネートフィルム60を用いて形成された。各層の厚さは、PET:Ny:Al:PPが15:10:40:80(μm)で積層している。ラミネートフィルム60は、図2に示した、可塑性樹脂層601がPPに、金属箔602がAlに、可塑性樹脂層603がNyとPETの積層体に、それぞれ相当する。ラミネートフィルム60は、PPよりなる可塑性樹脂層601の当接した表面同士が融着する。
[0074]
本実施例のリチウムイオン二次電池1は、図10〜図11に示したように、槽状部63の底部63Aが164×86(mm)で、槽状部63の開口部(平板部61の内方の端部)が88(mm)の幅で、電池ケース6が200×100(mm)の外形で、封止部62が5(mm)の幅で、それぞれ形成されている。また、電極端子65,66は30(mm)の幅で形成されている。
[0075]
[評価]
(熱衝撃試験)
実施例のリチウムイオン二次電池1に対して、−40℃で60分間保持し、その後、60℃まで30分間かけて昇温し、60分間保持し、−40℃まで30分間かけて降温する温度変化を2000サイクル繰り返した。サイクル試験中及び2000サイクル後のリチウムイオン二次電池1の外観を観察した。損傷(電池ケースの割れ)が確認できなかった電池を合格(○)に、損傷が確認された電池を不合格(×)とし、評価結果を表1に示した。
[0076]
熱衝撃試験は、表1に示した(T=3,5,7),(α,β)=(12,1),(7,6),(6,7)の各条件の電池にリチウムイオン二次電池1に対して行われた。なお、表1中に示した、「セル内圧」の「70〜100」とは、熱衝撃試験の温度範囲内(−40〜60℃)で、常に陰圧状態となる電池を示す。「100〜143」とは、熱衝撃試験の温度範囲内(−40〜60℃)で、常に陽圧状態となる電池を示す。このセル内圧は、ボイルシャルルの法則から算出できる。セル内圧の調節は、リチウムイオン二次電池1が組み立てられる雰囲気(圧力)を調節することで行われた。
[0077]
[Table 1]


[0078]
表1に示したように、α<βとなる電池では電池ケース6に損傷(割れ)が見られたが、それ以外の電池、特にα≧βでは電池ケース6に損傷(割れ)が見られず、合格品となっている。この関係は、Tの値にかかわらずに確認できる。
[0079]
(応力振幅)
(T=1,3,5,7),(α,β)=(12,1),(7,6),(6,7)の各条件の電池に対して、−40℃で発生する応力と、60℃で発生する応力と、を求めた。
得られた応力から、T=1,3,5,7のそれぞれの電池で、応力振幅(−40℃で発生する応力と60℃で発生する応力の応力差)が最も小さいβ/(α+β)の値を求めた。
[0080]
その結果、T=1の電池では、β/(α+β)が0.05のときに応力振幅が最も小さい値となった。また、T=3の電池では0.16のときに、T=5の電池では0.32のときに、T=7の電池では0.3のときに、それぞれの応力振幅が最も小さい値となった。
[0081]
このことから、T≦7の電池では、β/(α+β)の値が1/3以下の範囲で、陽圧と陰圧の何れの状態でも、電池の温度変化に伴うラミネートフィルムに発生する応力振幅を小さくできる。
[0082]
[比較例1]
本例のリチウムイオン二次電池1は、図12に要部拡大図で示したように、槽状部63の開口部(平板部61の内方の端部)が、正極板2の未塗工部22と正極端子65との溶接部よりも内方に位置するように形成されている。なお、本構成は、図示しないが、負極3においても同様である。
図12に示した構成以外は、実施例1の電池と同様の構成である。
[0083]
[実施例2]
本例のリチウムイオン二次電池1は、図13に要部断面図で示したように、正極板2の未塗工部22と正極端子65との溶接部の表面に粘着テープ67を帖着している(保護フィルムを配している)。なお、本構成は、図示しないが、負極3においても同様である。
図13に示した構成以外は、比較例1の電池と同様の構成である。
[0084]
[評価]
実施例1〜2及び比較例1の電池に対して、上記した熱衝撃試験(−40〜60℃,2000サイクル)を施し、それぞれの電池を観察した。
比較例1の電池は、電極板2,3の未塗工部22,32と電極端子65,66との溶接部の近傍で、電池ケース6(ラミネートフィルム60)に損傷が確認された。この損傷は、熱サイクルを繰り返したときに電池ケース6(ラミネートフィルム60)が変形を繰り返し、ラミネートフィルム60が溶接部と当接と非当接を繰り返したことに起因する。
[0085]
具体的には、熱サイクルを繰り返すと、電池ケース6はその内部空間が膨張と収縮を繰り返す。そして、膨張状態のときには、ラミネートフィルム60が溶接部と非当接状態となる。その後、収縮状態となると、ラミネートフィルム60が溶接部と当接状態となる。溶接部は、未塗工部22,32と電極端子65,66とを溶接した部分であり、溶接加工時に生じた凹凸形状を有している。例えば、振動溶着では、ホーンとアンビルの表面の凹凸形状に対応した凹凸が溶接部に形成される。そして、ラミネートフィルム60が凹凸形状の溶接部との間で、当接と非当接を繰り返すと、ラミネートフィルム60が損傷し、電池ケース6が損傷する。
[0086]
対して、実施例1の電池では、槽状部63の開口部(平板部61の内方の端部)が、溶接部よりも外方に位置する。すなわち、ラミネートフィルム60が溶接部と接触しなくなっている。この結果、ラミネートフィルム60(電池ケース6)が損傷を生じない。
また、実施例2の電池では、ラミネートフィルム60が溶接部と接触しても、溶接部の表面に粘着テープ67が帖着されたことで、ラミネートフィルム60が溶接部と直接接触しなくなっている。この結果、ラミネートフィルム60の損傷が抑えられ、電池ケース6の損傷が抑えられた。
[0087]
[比較例2]
本例のリチウムイオン二次電池1は、図14に要部拡大断面図で示したように、槽状部63の開口部(平板部61の内方の端部)が、シーラント64の内方側の端部よりも外方に位置するように形成されている。なお、図14では正極2の近傍の拡大断面図で示したが、負極3においても同様の構成である。
図13に示した構成以外は、実施例1の電池と同様の構成である。
[0088]
[評価]
実施例1及び比較例2の電池に対して、上記した熱衝撃試験(−40〜60℃)を4000サイクルで施し、それぞれの電池を観察した。なお、上記した2000サイクル終了後の電池の観察も行った。
2000サイクル終了後、実施例1及び比較例2の電池は、いずれも損傷が確認できなかった。
4000サイクル終了後、実施例1の電池は損傷が確認できなかった。
[0089]
対して、比較例2の電池は、槽状部63の開口部(平板部61の内方の端部)近傍で、電池ケース6(ラミネートフィルム60)に損傷が確認された。この損傷は、熱サイクルを繰り返して電池ケース6(ラミネートフィルム60)が変形を繰り返したときに、平板部61の変形が規制されたことに起因する。
[0090]
具体的には、熱サイクルを繰り返すと、電池ケース6は膨張と収縮を繰り返す。そして、電池ケース6の変形は、上記したように、平板部61と立設部63Bとが独立して(連動して)行われる。比較例2の電池では、平板部61がシーラント64と密着した状態であり、立設部63Bに追従した変形を生じようとしたときに、槽状部63の開口部がシーラント64に当接する。この結果、比較例2の電池では、槽状部63の開口部に応力が集中し、ラミネートフィルム60が損傷し、電池ケース6が損傷する。
[0091]
上記した結果から、実施例1の電池は、槽状部63の開口部がシーラント64の端部よりも内方に位置することで、電池ケース6の損傷が抑えられる効果を、より長期間に亘って得られること(長寿命となること)が確認できた。

Reference Signs List

[0092]
1:リチウムイオン二次電池
2:正極板 20:正極集電体
21:正極活物質層 22:未塗工部
3:負極板 30:負極集電体
31:負極活物質層 32:未塗工部
4:セパレータ
5:蓄電要素
6:電池ケース 60:ラミネートフィルム
601,603:可塑性樹脂層
602:金属箔
61:平板部 62:封止部
63:槽状部
64:シーラント
65:正極端子 66:負極端子
67:粘着シール

Claims

[1]
正極(2),負極(3)及び非水電解質を含む蓄電要素(5)と、
該蓄電要素を挟んだ状態のラミネートフィルム(60)の外周を封止して形成されたラミネートケース(6)と、
を有する非水電解質二次電池(1)において、
該ラミネートフィルムは、重ね合った別の該ラミネートフィルムとの封止部(62)をもつ平板部(61)と、該平板部の中央部に形成された該蓄電要素を収容可能な槽状部(63)と、を有し、
該非水電解質二次電池は、該蓄電要素の電極の端部から該槽状部の開口部までの長さ(α)が、該槽状部の開口部から該封止部までの長さ(β)以上(α≧β)であることを特徴とする非水電解質二次電池。
[2]
前記ラミネートケースは、減圧された状態で前記蓄電要素を封入する請求項1記載の非水電解質二次電池。
[3]
前記非水電解質二次電池は、前記蓄電要素の前記電極の端部から前記封止部までの長さ(α+β)と、前記開口部から該封止部までの長さ(β)と、β/(α+β)が1/3以下である請求項1〜2のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
[4]
前記ラミネートケースの前記封止部は、前記正極又は前記負極と接合された電極端子(65,66)が該ラミネートケースを貫通した状態で封止され、
前記開口部が、該正極又は該負極と該電極端子の接合部よりも外方に位置する請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
[5]
前記ラミネートケースの前記封止部は、前記正極又は前記負極と接合された電極端子がシーラント(64)を介して該ラミネートケースを貫通した状態で封止され、
前記開口部が、該シーラントの内方側の端部よりも内方に位置する請求項1〜4のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
[6]
前記電極端子は、シート状を有する請求項4〜5のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
[7]
前記蓄電要素は、正極板及び負極板を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
[8]
前記電極の端部は、前記正極板の端部である請求項7記載の非水電解質二次電池。

Drawings

[ Fig. 1]

[ Fig. 2]

[ Fig. 3]

[ Fig. 4]

[ Fig. 5]

[ Fig. 6]

[ Fig. 7]

[ Fig. 8]

[ Fig. 9]

[ Fig. 10]

[ Fig. 11]

[ Fig. 12]

[ Fig. 13]

[ Fig. 14]