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1. JP2007083186 - 水処理システム

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Description

Title of Invention 水処理システム 20110420 C02F 1/78 C02F 1/32 C02F 1/72 特開2004−097992(JP,A) 特開平09−276882(JP,A) 特開平04−281893(JP,A) 特開2004−243265(JP,A) 2007083186 20070405 20080204 片山 真紀

Technical Field

0001  

Background Art

0002   0003   0004   0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014  

Disclosure of Invention

Technical Problem

0015   0016  

Technical Solution

0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025  

Advantageous Effects

0026  

Best Mode for Carrying out the Invention

0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066  

Brief Description of Drawings

0067   0068  

Claims

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

Drawings

1   2   3   4   5   6   7   8    

Description

水処理システム

20110420 C02F 1/78 C02F 1/32 C02F 1/72 patcit 1 : 特開2004−097992(JP,A)
patcit 2 : 特開平09−276882(JP,A)
patcit 3 : 特開平04−281893(JP,A)
patcit 4 : 特開2004−243265(JP,A)
2007083186 20070405 20080204 片山 真紀

Technical Field

[0001]
本発明は、被処理水に対してオゾン及び酸化促進剤を注入して促進酸化処理を行う水処理システムに関する。

Background Art

[0002]
近年、上水用の水源である河川・湖沼において、フミン質、農薬、ダイオキシン、環境ホルモンなどの難分解性の汚染物質が含まれていることが指摘されている。これらの物質の中には微量ではあるが生物に対し有害であり、水中から除去するか分解処理を行う必要性がある物質も多数存在する。また、河川の下流側ではさらに汚染が進んでおり、上流側に位置する下水処理場の放流水を再度浄水場の原水として利用している地域もある。またこれらの河川では有機塩素系の洗剤、農薬、更には合成洗剤、染料など種々の化学物質の混入も確認されている。さらに、産業・生活廃棄物埋立地からの浸出水による水道水源をはじめとする水環境の汚染にも十分な注意が必要な状況下にあるといえる。
[0003]
最近ではこのような水環境の汚染を受け、浄水場における水質基準が見直され、これまで以上に水質の管理が厳しいものとなっている。この様な背景のもとに、水環境保全技術、浄水高度処理技術、および下水の高度処理技術の開発が活発に行われており、活性炭による処理、膜処理、オゾン処理、紫外線処理、生物学的な処理などの技術開発が行われている。
[0004]
それらの中で、促進酸化処理(AOP、Advancsd Oxidation Process)が、有機物の酸化分解を高い割合で行うことができる処理として有望視されている。この促進酸化処理は、オゾンと過酸化水素水、又はオゾンと紫外線、或いはオゾンと過酸化水素水と紫外線とを組み合わせた処理である。促進酸化処理におけるオゾンや酸化促進剤および紫外線照射の制御方法についても多くの手法が考え出されている。酸化促進剤としては主に過酸化水素水が用いられることが多い。
[0005]
従来、浄水場におけるオゾン処理設備でのオゾンの注入制御方式は、溶存オゾン一定制御が主流である。すなわち、オゾン注入後、注入されたオゾンと処理対象となる有機物質との反応でオゾンが消費されることから、反応後に残ったオゾンを残留オゾン(通称、溶存オゾン)として検出し、この溶存オゾン濃度が一定となるようにオゾン注入を行う制御が主流である。この制御方式の場合、オゾン処理前の原水の水質が変動しても、一定の割合で有機物を分解するオゾン注入を行うことができ、オゾン注入を効率よく行うことができるという利点がある。
[0006]
しかしながら促進酸化処理を行う場合、過酸化水素水や紫外線が用いられるため、これらによって注入されたオゾンが分解されてしまう。このため溶存オゾンが検出されなくなり、溶存オゾン濃度による制御が困難になる。したがって、原水の水質変動が起こった場合、オゾンの注入不足や過注入を引き起こし、適切な処理を行うことができない場合が発生する。
[0007]
なお、溶存オゾンが検出されない状態でも、過酸化水素水や紫外線によって分解されるオゾンは、ヒドロキシラジカル(OHラジカル)とよばれるオゾンより酸化力の強い物質と変化するので、本来の目的である有機物質や臭気物質の分解処理は行われる。
[0008]
また近年、従来のオゾン処理における問題点として、オゾン処理における消毒副生成物質の生成が取り上げられている。これらの消毒副生成物質の中には発がん性・毒性を持つものの存在が確認されており、水質基準でその濃度が規制されている。最近では、オゾンと臭化物イオンとの反応で生成される発がん性物質臭素酸の問題が多く取り上げられている。
[0009]
促進酸化処理においても、臭素酸生成の研究は多く行われている。促進酸化処理では、添加する過酸化水素水の還元作用により臭素酸の生成が抑制されるという効果が確認されている。つまり適切なオゾン注入率と酸化促進剤の注入率で促進酸化処理を行うことができれば、被処理水中の有機物質の分解も効率よく行うことができ、かつ有害な臭素酸の生成抑制も行うことができると考えられる。
[0010]
従来、オゾン処理による消毒副生成物質である臭素酸の生成抑制のための制御として、溶存オゾン濃度と接触時間の積(通称CT値、C:濃度、T:時間)を用いた制御方式がある(例えば、特許文献1参照)。この方式によるとCT値が所定の値を超えた場合、溶存オゾン濃度の分解操作を開始し、臭素酸の生成を抑制する。溶存オゾン濃度分解手段として、紫外線照射や過酸化水素水添加が用いられる。
[0011]
この手法は促進酸化処理の応用である。しかしながらこの手法だとCT値が検出される範囲で、ある程度の溶存オゾン濃度が既に生成されていることとなり、この溶存オゾンにより臭素酸が生成してしまう危険性がある。
[0012]
また、促進酸化処理を行う際に処理前後のTOC(全有機物質炭素)濃度をオゾン注入率と酸化促進剤注入率の制御因子として用いる方式もある(例えば、特許文献2参照)。促進酸化処理は被処理水中の有機物質の無機化も行うのでTOCの減少を監視するのは確かに有効である。
[0013]
しかし促進酸化処理は有機物質の無機化を行う一方で、有機物質の低分子化を行い、オゾン処理後段の生物活性炭による有機物質の分解・除去を行いやすい形態にするという作用もある。この有機物質の低分子化の場合、TOC濃度は変化しないことになるので、促進酸化処理における有機物質の分解の進捗を把握するためには、その他の測定装置・センサを追加する必要がある。
[0014]
促進酸化処理における有機物の指標として濁度および蛍光強度を用い、濁度および蛍光強度に基づき紫外線照射を制御する方式がある(例えば、特許文献3参照)。蛍光強度は水中の有機物質濃度と高い相関があり、オゾン処理および促進酸化処理における有機物質の分解状況をよく表している。蛍光強度は有機物質の無機化および低分子化のどちらの場合でもその値が減少するという特徴がある。特許文献3における方式は紫外線照射型の促進酸化処理に関して記述されており、その他の酸化促進剤注入方に関する記述はない。
patcit 1 : 特開2000−117274号公報
patcit 2 : 特開平11−290878号公報
patcit 3 : 特開2004−243265号公報

Disclosure of Invention

Technical Problem

[0015]
上記のように、上水用原水、下水の二次処理水、産業排水或いは廃棄物埋立地の浸出水などを処理する場合、促進酸化処理を適切に行えば、有機物質を高い割合で分解し消毒副生成物質である臭素酸の生成も抑制されるという利点がある。しかしながら過酸化水素水の注入や紫外線の照射を行うと溶存オゾンが消費され、従来の溶存オゾン濃度によるオゾン注入制御が困難になるという課題がある。特に、オゾン処理前の原水の水質変動が大きな処理場ではオゾンの注入と酸化促進剤の注入を過不足なく、かつ有効な処理となるような注入率を決定する制御方式が必要である。
[0016]
本発明の目的は、蛍光分析計を用いることによってオゾン注入率と酸化促進剤注入率及びそれらの注入比率を最適にすると共に、被処理水の水質変化に対して迅速に対応することができ、有害な消毒副生成物質の生成量も抑制することを可能とする水処理システムを提供することにある。

Technical Solution

[0017]
本発明の水処理システムは、被処理水を導入し、この被処理水に対しオゾン注入設備からオゾンを注入し、かつ酸化促進剤注入設備から酸化促進剤を注入して促進酸化処理を行う水処理設備と、この水処理設備に導入される前の被処理水の蛍光強度を測定する被処理水蛍光分析計、同被処理水の水質指標を測定する水質指標測定装置、及び前記水処理設備に導入され促進酸化処理された処理水の蛍光強度を測定する処理水蛍光分析計と、前記被処理水蛍光分析計及び前記処理水蛍光分析計で測定された各蛍光強度から求まる蛍光強度減少率に基き前記オゾン注入設備のオゾン注入率を求め、かつ前記水質指標測定装置により測定された被処理水の水質指標測定値に基きオゾン注入率と酸化促進剤注入率との最適な注入比率を算出し、この最適な注入比率と前記求められたオゾン注入率とから前記酸化促進剤注入設備の酸化促進剤注入率を求める水処理制御装置とを備えたことを特徴とする。
[0018]
また、本発明の水処理システムは、被処理水を導入し、この被処理水に対しオゾン注入設備からオゾンを注入し、かつ酸化促進剤注入設備から酸化促進剤を注入して促進酸化処理を行う水処理設備と、この水処理設備に導入される前の被処理水の蛍光強度を測定する被処理水蛍光分析計、及び同被処理水の水質指標を測定する水質指標測定装置と、前記被処理水の蛍光強度に対応したオゾン注入率が予め設定され、前記被処理水蛍光分析計で測定された蛍光強度に基き前記オゾン注入設備のオゾン注入率を求め、かつ前記水質指標測定装置により測定された被処理水の水質指標測定値に基きオゾン注入率と酸化促進剤注入率との最適な注入比率を算出し、この最適な注入比率と前記求められたオゾン注入率とから前記酸化促進剤注入設備の酸化促進剤注入率を求める水処理制御装置とを備えた構成でもよい。
[0019]
さらに、本発明の水処理システムは、被処理水を導入し、この被処理水に対しオゾン注入設備からオゾンを注入し、かつ酸化促進剤注入設備から酸化促進剤を注入して促進酸化処理を行う水処理設備と、この水処理設備に導入される前の被処理水の水質指標を測定する水質指標測定装置、及び前記水処理設備に導入され促進酸化処理された処理水の蛍光強度を測定する処理水蛍光分析計と、前記処理水の目標とする蛍光強度が予め設定され、前記処理水蛍光分析計で測定された蛍光強度が、前記予め設定された蛍光強度となる前記オゾン注入設備のオゾン注入率を求め、かつ前記水質指標測定装置により測定された被処理水の水質指標測定値に基きオゾン注入率と酸化促進剤注入率との最適な注入比率を算出し、この最適な注入比率と前記求められたオゾン注入率とから前記酸化促進剤注入設備の酸化促進剤注入率を求める水処理制御装置とを備えた構成でもよい。
[0020]
本発明では、水質指標測定装置により測定される水質指標値は、被処理水に注入されるオゾンの分解特性に影響を及ぼす因子であるpH、水温、アルカリ度の少なくともいずれか1つあるいはpH、水温、アルカリ度を組み合わせた指標と、被処理水中においてオゾンにより分解される有機物質の量と相関がある蛍光強度、全有機炭素濃度、紫外線吸光度のうち少なくともいずれか1つもしくは蛍光強度、全有機炭素濃度、紫外線吸光度を組み合わせた指標とのいずれかである。
[0021]
また、本発明では、水処理制御装置には、オゾン注入設備のオゾン注入率と酸化促進剤注入設備の酸化促進剤注入率との基準となる注入比率が予め設定され、水質指標測定装置により測定された被処理水の水質指標測定値に基き、前記基準となる注入比率を補正して最適な注入比率を算出する。
[0022]
また、本発明では、水処理設備に導入された後の処理水に残留する酸化促進剤の濃度を測定する酸化促進剤測定手段をさらに設け、水処理制御装置は、この酸化促進剤測定手段で測定された酸化促進剤の濃度が、予め設定された濃度となるように酸化促進剤注入率を調整するようにしてもよい。
[0023]
また、本発明では、蛍光分析計は、“340〜350nm”の波長範囲内にある特定波長の励起光を使用するとともに、“420〜430nm”の波長範囲内にある特定波長の蛍光強度を使用する。
[0024]
また、本発明では、酸化促進剤注入設備は、過酸化水素水を注入する。
[0025]
さらに、本発明では、オゾンが注入される水処理設備の水槽内に紫外線照射を行う紫外線照射器をさらに設け、水処理制御装置は、前記水処理設備に過酸化水素水を注入させるときに前記紫外線照射器による紫外線照射を行わせるようにしてもよい。

Advantageous Effects

[0026]
本発明によれば、オゾン注入率と酸化促進剤注入率との組み合わせを最適にすると共に、溶存オゾン濃度が検出されない条件であっても、蛍光強度の減少率または促進酸化処理前後における蛍光強度の測定値を用いることによって、被処理水の水質変化に対してもオゾンの注入率を適切に調整することができる。さらに、難分解性物質に対しても高い分解力を可能とし、かつ有害な消毒副生成物質臭素酸の生成を抑制することができる。

Best Mode for Carrying out the Invention

[0027]
以下、本発明による水処理システムの一実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
[0028]
図1は、第1の実施の形態における水処理システムの構成を示している。ここでは浄水場における一般的なオゾン処理設備を例としている。
[0029]
1は水処理設備で、その内部は、オゾンが注入されるオゾン接触槽1aおよび反応時間を確保するための滞留槽1bに区分されている。この水処理設備1は、図示左方の上流側から被処理水を導入し、この被処理水に対しオゾン注入設備2からオゾンを注入し、かつ酸化促進剤注入設備3から酸化促進剤を注入して促進酸化処理を行う。そして、滞留槽1bを経て、図示右方の下流側に排出される。
[0030]
オゾン注入設備2はオゾン発生装置7を有し、後述する水処理制御装置6により、水処理設備1のオゾン接触槽1aに対するオゾン注入率が制御される。また、酸化促進剤注入設備3は、酸化促進剤貯槽を有し、同じく水処理制御装置6により、水処理設備1のオゾン接触槽1aに対する酸化促進剤の注入率が制御される。なお、この酸化促進剤注入設備3は、酸化促進剤として過酸化水素水を注入する。
[0031]
上記水処理設備1の上流側には、凝集沈でん処理水槽10が設置されている。この凝集沈でん処理水槽10には蛍光分析計4及び水質指標測定装置8が設けられ、これらの測定値は前記水処理制御装置6に入力される。蛍光分析計4は、下流側に接続する水処理設備1に導入される前の被処理水の蛍光強度を測定する。したがって、この蛍光分析計4を被処理水蛍光分析計と呼ぶ。水質指標測定装置8は、同じく水処理設備1に導入される被処理水の水質指標(詳細は後述する)を測定する。
[0032]
また、水処理設備1にも蛍光分析計5を設けており、その測定値は水処理制御装置6に入力される。この蛍光分析計5は、水処理装置1に導入され後述するように促進酸化処理された処理水の蛍光強度を測定する。したがって、この蛍光分析計5を処理水蛍光分析計と呼ぶ。
[0033]
ここで、蛍光分析計4,5は、“340〜350nm”の波長範囲内にある特定波長の励起光を使用するとともに、“420〜430nm”の波長範囲内にある特定波長の蛍光強度を使用する。
[0034]
前記水処理制御装置6は、前述した各測定値を入力して、オゾン注入設備2によるオゾン注入率及び酸化促進剤注入設備3による酸化促進剤の注入率を求めて、これらの水処理設備1への注入制御を行う。すなわち、水処理制御装置6は、被処理水蛍光分析計4と処理水蛍光分析計5とで測定した各蛍光強度から、蛍光強度減少率を求め、この蛍光強度減少率に基き、オゾン注入設備2のオゾン注入率を求める。また、水質指標測定装置8により測定された被処理水の水質指標測定値に基き、オゾン注入率と酸化促進剤注入率との最適な注入比率を算出する。そして、この最適な注入比率と、前述のように求められたオゾン注入率とから、酸化促進剤注入設備3の酸化促進剤注入率を求める。
[0035]
以下、水処理制御装置6によるオゾン注入制御について記述する。
[0036]
まず、蛍光強度の減少率は以下の式(1)により算出される。
[0037]
蛍光強度減少率=(処理前蛍光強度−処理後蛍光強度)/処理前蛍光強度・・・(1)
水処理制御装置6には、処理前蛍光強度と処理後蛍光強度の蛍光強度減少率が、促進酸化処理を行うことによっていくつになればいいのかという設定値を予め設定しておく。図2は、通常のオゾン処理におけるオゾン注入率と蛍光強度減少率との相関を示すグラフである。蛍光強度の減少率はオゾン注入率に対して直線関係ではなく曲線を描く。これはオゾン注入初期の段階でオゾンにより分解しやすい物質が速やかに分解され、その後分解の遅い物質が徐々に分解されていくためである。
[0038]
有機物質(トリハロメタン生成能)の低減やカビ臭の除去といったオゾン処理の目的を達成するためには、蛍光強度の減少は7割〜8割くらいが適切である。水処理制御装置6では入力された処理前の蛍光強度(被処理水蛍光分析計4の測定値)と設定された蛍光強度減少率を基に、処理後の蛍光強度の目標値が算出される。よって算出される処理後の蛍光強度の目標値を設定値とし、処理後の蛍光強度(処理水蛍光分析計5の測定値)が設定値となるようにオゾン発生装置7によるオゾン注入率を制御する。
[0039]
また、水処理制御装置6は、水質指標測定装置8からの各水質指標の検出信号の入力に基づき、オゾン注入率と酸化促進剤注入率の最適な注入比率を算出する機能を持っている。通常、促進酸化処理において過酸化水素水を注入する場合、過酸化水素水:オゾンの注入比率は、処理効率の点から0.3〜0.5が良いとされている。これを基準となる処理効率と呼ぶ。
[0040]
しかし、この注入比率は、オゾンの反応特性に影響を及ぼす因子であるpH、水温、アルカリ度の値や、処理対象となる有機物質の量と相関がある蛍光強度、全有機炭素濃度、紫外線吸光度の値によって最適な注入比率が変化する。そこで、水処理制御装置6ではこれらの水質指標を入力し、各々の水質指標によって、前記基準となる処理効率を補正することにより、過酸化水素水:オゾンの最適な注入比率を決定し、より効率的な促進酸化処理を可能とする。
[0041]
すなわち、水処理制御装置6は、前述した蛍光強度の減少率により求められたオゾン注入率と、処理前の水質指標をもとに算出された酸化促進剤:オゾンの最適な注入比率とにより、酸化促進剤の注入率を求め、注入制御する。つまりオゾン注入率が変動しても、算出された最適な注入比率を維持するように過酸化水素水の注入率も調整されることになる。
[0042]
これにより、水処理設備1内に導入された被処理水に対して、オゾン注入設備2からのオゾン注入率及び酸化促進剤注入設備3からの酸化促進剤注入を最適に制御することができる。すなわち、オゾン注入率を促進酸化処理前後の蛍光強度の減少率が一定になるように調整するので、溶存オゾン濃度が検出されない条件の下でも、ある一定の割合で流入する有機物質を分解することができる。また、酸化促進剤の注入比率も、処理前の水質指標をもとに最適注入比率が算出されるので、より効率的な促進酸化処理を行うことができる。さらに過酸化水素水を添加することによって生成するヒドロキシラジカルによって難分解性有機物の分解も行うことができ、有害な臭素酸の生成も抑制することができる。
[0043]
なお、上記説明では、酸化促進剤として過酸化水素水を例に挙げたが、本発明における酸化促進剤はこれに限定するものではない。また、図1では水処理設備1において、オゾンが注入されるオゾン接触槽1aおよび反応時間を確保するために設けられている滞留槽1bが1池のみ設けられているが、本発明における水処理設備1の形状はこれに限定されるものではなく、オゾン接触槽が2池、3池あってもよい。この場合はオゾンが注入される各池において酸化促進剤が注入される構造となるものとする。
[0044]
次に、図3及び図4で示す第2の実施の形態について説明する。図3の実施の形態に係わる水処理システムにおいては、図1で示した水処理設備1での処理水の蛍光強度を測定する蛍光分析計5を省いた点が異なるのみであり、他は図1の実施の形態と略同じである。
[0045]
図3に示す第2の実施の形態では、水処理設備1に導入される被処理水の蛍光強度は蛍光分析計4により検出される。水処理制御装置6は、蛍光分析計4からの検出信号の入力に基づきオゾン発生装置7を制御する。すなわち、水処理制御装置6には、処理前の蛍光強度に対するオゾン注入率の関係を予め設定しておく。図4は、処理前の被処理水中の各蛍光強度の大きさ毎のオゾン注入率と蛍光強度減少率との相関を示す特性図の一例である。
[0046]
図4によると、入口の蛍光強度が大きいほど、同じ蛍光強度の減少率を達成するために注入するオゾン量も多くなることが分かる。水処理制御装置6では入力された処理前の蛍光強度の大きさに応じて図4で示したような特性曲線を設定しておく。そして、目標とする蛍光強度減少率に応じてオゾン注入率を算出し、この算出したオゾン注入率をもとにオゾン発生装置7を制御する。
[0047]
この制御方式は、原水の水質変動の小さい処理水にオゾン注入を行うときには有効である。また、ここでは予め入力された特性曲線と蛍光強度減少率によるオゾン注入率の調整について説明したが、制御方法はこれに限定されるものではなく、処理前の蛍光強度を指標としたフィードフォワード的にオゾン注入率を調整する制御を行う制御方式に関するものとする。
[0048]
また、水処理制御装置6は、水質指標測定装置8からの各水質指標の検出信号の入力に基づきオゾン注入率と酸化促進剤注入率の最適な注入比率を算出する機能を持っている。この算出方法については、前述したとおりである。すなわち、水処理制御装置6は、酸化促進剤の注入制御に当って、先ず、前述した処理前の蛍光強度によりオゾン注入率を求める。そして、この求められたオゾン注入率と、処理前の水質指標をもとに算出された過酸化水素水:オゾンの最適な注入比率とにより、酸化促進剤の注入率を決定し、注入制御する。
[0049]
これにより、水処理設備1内に導入された被処理水に対して、オゾン注入設備2からのオゾン注入率及び酸化促進剤注入設備3からの酸化促進剤注入を制御することができる。
[0050]
このように、処理前の蛍光強度が処理の対象となる有機物質量と高い相関があることを利用し、処理前の蛍光強度の大きさによってオゾン注入率を決定し、それにあわせ酸化促進剤の注入率も調整する。ここでは酸化促進剤の注入比率が、処理前の水質指標をもとに最適注入比率に算出されるので、より効率的な促進酸化処理を行うことができる。
[0051]
次に、図5及び図6で示す第3の実施の形態について説明する。図5の実施の形態では、図1で示した第1の実施の形態に対して、水処理設備1に導入される被処理水の蛍光強度を測定する蛍光分析計4を省いた点が異なるのみであり、他は図1と略同じである。
[0052]
この図5に示す実施の形態において、水処理設備1に導入された後の処理水の蛍光強度は蛍光分析計5により検出される。水処理制御装置6は、蛍光分析計5からの検出信号の入力に基づきオゾン発生装置7を制御する。すなわち、水処理制御装置6には、処理後の蛍光強度の目標値を予め設定しておく。
[0053]
図6は通常のオゾン処理において、処理後の蛍光強度と有害な消毒副生成物質である臭素酸生成濃度との相関を示す特性図の一例である。図6から、処理後の蛍光強度がある値(限界蛍光強度:X )より低くなってしまうと、つまりオゾンを過剰に注入してしまうと、規制値以上の臭素酸が生成することが分かる。促進酸化処理においては注入する過酸化水素水の還元作用により臭素酸の生成は抑制されるが、有機物の大部分が分解されてしまうポイントと臭素酸の生成が始まるポイントはある程度一致しているので、図6より促進酸化処理後の蛍光強度の目標値を推測することができる。そこで、水処理制御装置6では臭素酸生成が規制値以上になる蛍光強度より高い蛍光強度(図6における蛍光強度設定値:X )を、処理後の蛍光強度の目標値と設定し、設定された処理後の蛍光強度を目標値としてオゾン注入を制御する。
[0054]
また、水処理制御装置6は、水質指標測定装置8からの各水質指標の検出信号の入力に基づきオゾン注入率と酸化促進剤注入率の最適な注入比率を算出する機能を持っている。この算出方法については、前述のとおりである。すなわち、水処理制御装置6は、酸化促進剤の注入制御に当って、先ず、上述のように処理後の蛍光強度を目標値に追従させるためのオゾン注入率を求める、そして、このオゾン注入率と、処理前の水質指標をもとに算出された酸化促進剤:オゾンの最適な注入比率とにより、酸化促進剤の注入率を決定し、注入制御する。つまり、オゾン注入率が変化しても、算出された酸化促進剤:オゾンの注入比率が一定となるように、注入される酸化促進剤の注入率も調整される。
[0055]
これにより、水処理設備1内に導入された被処理水に対して、オゾン注入設備2からのオゾン注入率及び酸化促進剤注入設備3からの酸化促進剤注入を制御することができる。
[0056]
次に、図7で示す第4の実施の形態を説明する。この第4の実施の形態による水処理システムでは、図1、図3、図5で示した各実施の形態における水処理設備1に導入された後の、処理水に残留する酸化促進剤の濃度を測定する酸化促進剤測定装置9を設けた点が異なるのみであり、他は図1、図3、図5で示した各実施の形態と略同じである。なお、図7は、図1で示した実施の形態に酸化促進剤測定装置9を付加したものとして図示している。
[0057]
図7の実施の形態において、水処理設備1に対しては、オゾン注入設備2及び酸化促進剤注入設備3が配設されている。そして、水処理設備1に導入される被処理水の蛍光強度は蛍光分析計4により検出され、水処理設備1に導入された後の処理水の蛍光強度は蛍光分析計5により検出される。水処理制御装置6は、これらの蛍光分析計4および蛍光分析計5からの検出信号の入力に基づきオゾン発生装置7を制御する。
[0058]
このオゾン注入率の算出方法については、前述した図1の実施の形態において記述したとおりである。なお、オゾン注入率の算出方法は、図3及び図5で示した実施の形態でのオゾン注入率の算出方法であってもよい。
[0059]
また、水処理制御装置6には、酸化促進剤測定装置9から、水処理設備1に導入された後の処理水に残留する酸化促進剤の濃度測定値が入力されている。酸化促進剤の注入率は、この酸化促進剤測定装置9によって測定される残留する酸化促進剤の濃度を一定と保つように調整される。過酸化水素水を用いた促進酸化処理における臭素酸の生成は残留する過酸化水素水が無くなってから臭素酸の生成が始まる事が知られている。これは過酸化水素水による還元作用が無くなるため臭素酸の生成反応が進むことによると思われる。
[0060]
これにより、水処理設備1内に導入された被処理水に対して、オゾン注入設備2からのオゾン注入率は蛍光分析計4,5の測定値により調整され、酸化促進剤注入設備3からの酸化促進剤注入率は、残留する酸化促進剤の濃度を測定する酸化促進剤測定装置9の測定値に基づいて制御することができる。
[0061]
このように、オゾン注入率を蛍光強度の測定値により調整するので、溶存オゾン濃度が検出されない条件の下でもある一定の割合で流入する有機物質を分解することができる。また、酸化促進剤の注入比率も、残留する過酸化水素水の濃度を一定と保つように注入されるので、有害な消毒副生成物質である臭素酸の生成を抑制しつつ、より効率的な促進酸化処理を行うことができる。
[0062]
次に、図8で示す第5の実施の形態を説明する。この第5の実施の形態による水処理システムでは、図1、図3、図5、図7で示した各実施の形態における水処理設備1において、オゾンが注入されるオゾン接触槽1a内に紫外線照射を行う紫外線照射器11を設けた点が異なるのみであり、他は図1、図3、図5、図7で示した各実施の形態と略同じである。なお、図8は、図1で示した実施の形態に紫外線照射器11を付加したものとして図示している。
[0063]
図8に示す実施の形態において、水処理設備1に対してはオゾン注入設備2及び酸化促進剤注入設備3が配設されている。そして、水処理設備1に導入される被処理水の蛍光強度は蛍光分析計4により検出され、水処理設備1に導入された後の処理水の蛍光強度は蛍光分析計5により検出される。水処理制御装置6は、これらの蛍光分析計4および蛍光分析計5からの検出信号の入力に基づきオゾン発生装置7を制御する。
[0064]
このオゾン注入率の算出方法については、前述した図1の実施の形態において記述したとおりである。また、オゾン注入率の算出方法は、図3及び図5で示した実施の形態でのオゾン注入率の算出方法であってもよい。
[0065]
また、水処理制御装置6は、水質指標測定装置8からの各水質指標の検出信号の入力に基づきオゾン注入率と酸化促進剤注入率の最適な注入比率を算出する機能を持っている。この算出方法については、図1で示した実施の形態で記述したとおりである。なお、酸化促進剤注入率の算出方法には、図7で説明した第4の実施の形態による残留する酸化促進剤の濃度に基づいて調整される方法であってもよい。
[0066]
この図8の実施の形態では、酸化促進剤を加えるのと同時に、紫外線照射を行う紫外線照射器10により被処理水中に紫外線が照射される。これにより、オゾン+過酸化水素水+紫外線、の促進酸化処理を行うことができ、難分解性の有機物質の分解を高い分解力で行うことができる。

Brief Description of Drawings

[0067]
[fig. 1] 本発明による水処理システムの第1の実施の形態を示すシステム構成図である。
[fig. 2] 同上第1の実施の形態におけるオゾン注入率と蛍光強度減少率との関係を示す特性図である。
[fig. 3] 本発明の第2の実施の形態を示すシステム構成図である。
[fig. 4] 同上第2の実施の形態における被処理水中の蛍光強度毎のオゾン注入率と蛍光強度減少率との相関を示す特性図である。
[fig. 5] 本発明の第3の実施の形態を示すシステム構成図である。
[fig. 6] 同上第2の実施の形態における処理後の蛍光強度と有害な消毒副生成物質である臭素酸生成濃度との相関を示す特性図である。
[fig. 7] 本発明の第4の実施の形態を示すシステム構成図である。
[fig. 8] 本発明の第5の実施の形態を示すシステム構成図である。

符号の説明

[0068]
1 水処理設備
2 オゾン注入設備
3 酸化促進剤注入設備
4 被処理水蛍光分析計
5 処理水蛍光分析計
6 水処理制御装置
7 オゾン発生装置
8 水質指標測定装置
9 酸化促進剤測定装置
11 紫外線照射器

Claims

[1]
被処理水を導入し、この被処理水に対しオゾン注入設備からオゾンを注入し、かつ酸化促進剤注入設備から酸化促進剤を注入して促進酸化処理を行う水処理設備と、
この水処理設備に導入される前の被処理水の蛍光強度を測定する被処理水蛍光分析計、同被処理水の水質指標を測定する水質指標測定装置、及び前記水処理設備に導入され促進酸化処理された処理水の蛍光強度を測定する処理水蛍光分析計と、
前記被処理水蛍光分析計及び前記処理水蛍光分析計で測定された各蛍光強度から求まる蛍光強度減少率に基き前記オゾン注入設備のオゾン注入率を求め、かつ前記水質指標測定装置により測定された被処理水の水質指標測定値に基きオゾン注入率と酸化促進剤注入率との最適な注入比率を算出し、この最適な注入比率と前記求められたオゾン注入率とから前記酸化促進剤注入設備の酸化促進剤注入率を求める水処理制御装置と
を備えたことを特徴とする水処理システム。
[2]
被処理水を導入し、この被処理水に対しオゾン注入設備からオゾンを注入し、かつ酸化促進剤注入設備から酸化促進剤を注入して促進酸化処理を行う水処理設備と、
この水処理設備に導入される前の被処理水の蛍光強度を測定する被処理水蛍光分析計、及び同被処理水の水質指標を測定する水質指標測定装置と、
前記被処理水の蛍光強度に対応したオゾン注入率が予め設定され、前記被処理水蛍光分析計で測定された蛍光強度に基き前記オゾン注入設備のオゾン注入率を求め、かつ前記水質指標測定装置により測定された被処理水の水質指標測定値に基きオゾン注入率と酸化促進剤注入率との最適な注入比率を算出し、この最適な注入比率と前記求められたオゾン注入率とから前記酸化促進剤注入設備の酸化促進剤注入率を求める水処理制御装置と
を備えたことを特徴とする水処理システム。
[3]
被処理水を導入し、この被処理水に対しオゾン注入設備からオゾンを注入し、かつ酸化促進剤注入設備から酸化促進剤を注入して促進酸化処理を行う水処理設備と、
この水処理設備に導入される前の被処理水の水質指標を測定する水質指標測定装置、及び前記水処理設備に導入され促進酸化処理された処理水の蛍光強度を測定する処理水蛍光分析計と、
前記処理水の目標とする蛍光強度が予め設定され、前記処理水蛍光分析計で測定された蛍光強度が、前記予め設定された蛍光強度となる前記オゾン注入設備のオゾン注入率を求め、かつ前記水質指標測定装置により測定された被処理水の水質指標測定値に基きオゾン注入率と酸化促進剤注入率との最適な注入比率を算出し、この最適な注入比率と前記求められたオゾン注入率とから前記酸化促進剤注入設備の酸化促進剤注入率を求める水処理制御装置と
を備えたことを特徴とする水処理システム。
[4]
水質指標測定装置により測定される水質指標値は、
被処理水に注入されるオゾンの分解特性に影響を及ぼす因子であるpH、水温、アルカリ度の少なくともいずれか1つあるいはpH、水温、アルカリ度を組み合わせた指標と、
被処理水中においてオゾンにより分解される有機物質の量と相関がある蛍光強度、全有機炭素濃度、紫外線吸光度のうち少なくともいずれか1つもしくは蛍光強度、全有機炭素濃度、紫外線吸光度を組み合わせた指標と
のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の水処理システム。
[5]
水処理制御装置には、オゾン注入設備のオゾン注入率と酸化促進剤注入設備の酸化促進剤注入率との基準となる注入比率が予め設定され、水質指標測定装置により測定された被処理水の水質指標測定値に基き、前記基準となる注入比率を補正して最適な注入比率を算出することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の水処理システム。
[6]
水処理設備に導入された後の処理水に残留する酸化促進剤の濃度を測定する酸化促進剤測定手段をさらに設け、
水処理制御装置は、この酸化促進剤測定手段で測定された酸化促進剤の濃度が、予め設定された濃度となるように酸化促進剤注入率を調整する
ことを特徴とする請求項1乃至請求5のいずれかに記載の水処理システム。
[7]
蛍光分析計は、“340〜350nm”の波長範囲内にある特定波長の励起光を使用するとともに、“420〜430nm”の波長範囲内にある特定波長の蛍光強度を使用することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の水処理システム。
[8]
酸化促進剤注入設備は、過酸化水素水を注入することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の水処理システム。
[9]
オゾンが注入される水処理設備の水槽内に紫外線照射を行う紫外線照射器をさらに設け、
水処理制御装置は、前記水処理設備に過酸化水素水を注入させるときに前記紫外線照射器による紫外線照射を行わせる
ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の水処理システム。

Drawings

[ Fig. 1]

[ Fig. 2]

[ Fig. 3]

[ Fig. 4]

[ Fig. 5]

[ Fig. 6]

[ Fig. 7]

[ Fig. 8]