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1. JP2006175944 - 加減速度制御装置

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Description

Title of Invention 加減速度制御装置

Technical Field

0001  

Background Art

0002   0003  

Disclosure of Invention

Technical Problem

0004   0005   0006   0007   0008  

Technical Solution

0009   0010   0011   0012  

Advantageous Effects

0013  

Best Mode for Carrying out the Invention

0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081  

Brief Description of Drawings

0082   0083  

Claims

1   2   3   4   5   6    

Drawings

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11    

Description

加減速度制御装置

Technical Field

[0001]
本発明は、アクセルペダル又はブレーキペダルの操作量に応じて加速制御及び減速制御の双方を行う加減速度制御装置に関する。

Background Art

[0002]
従来から、アクセルペダルの操作により加速制御を行い、且つ、ブレーキペダルの操作により減速制御を行う通常モードと、アクセルペダルの深い操作範囲で加速制御を、浅い操作範囲で減速制御を行い、且つ、ブレーキペダルの深い操作範囲で減速制御を、浅い操作範囲で加速制御を行う操作低減モード(1ペダルモード)とを備える自動車の走行制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この走行制御装置では、乗員によるスイッチ操作に応じて1ペダルモード及び通常モード間が切り換えられる。
[0003]
また、アクセルセンサの正常時は、アクセルペダルの操作により車両の加速を制御し、アクセルセンサの異常時は、低速走行制御で本来的に用いられる加速スイッチ又は減速スイッチを利用し、これらのスイッチの操作により運転者の加減速の意思を十分反映させた走行を可能とする技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
patcit 1 : 特開2003−146117号公報
patcit 2 : 特開2001−213192号公報

Disclosure of Invention

Technical Problem

[0004]
ところで、車両走行中にアクセルセンサに異常が発生した場合であっても、特許文献2の従来技術のように、退避走行が可能なように何らかの手段により加減速の可能性を確保しておくことは、優れたフェールセーフ機能を実現できる点で好ましい。
[0005]
しかしながら、特許文献2の従来技術では、低速走行制御で本来的に用いられる加速スイッチ又は減速スイッチを利用するものの、ペダルとは別の新たな操作部材を設定する必要があり、コスト面や搭載性の観点から問題がある。また、加速スイッチ及び減速スイッチは、手で操作されるものであり、足で操作されるペダルに比べて格段に操作性が悪く、また、スイッチ操作では良好な加減速の応答性が実現し難く、更には、スイッチ操作により実現できる加減速のダイナミックレンジにも必然的に制約があるという問題点がある。
[0006]
これに対して、特許文献1の従来技術のように、1つのペダルに対する操作で加速制御及び減速制御の双方を行うことができる構成では、上述のような加速スイッチ及び減速スイッチで加速制御及び減速制御の双方を行う場合に比べて操作性等の観点から格段に有利である。
[0007]
しかしながら、特許文献1の従来技術では、アクセルセンサ等に異常が発生する事態が想定されておらず、モード切換がユーザの判断(スイッチ操作等)に委ねられているため、例えばアクセルセンサの異常発生時、必ずしもアクセルセンサに基づく1ペダルモードが実現されないとは限らず、フェールセーフ機能において不十分な側面がある。
[0008]
そこで、本発明は、アクセル操作量検出手段又はブレーキ操作量検出手段の異常発生時においても、良好な操作性での退避走行等に必要な加減速操作を可能とした加減速度制御装置の提供を目的とする。

Technical Solution

[0009]
上記課題を解決するため、本発明の一局面によれば、アクセルペダルの操作量を検出するアクセル操作量検出手段と、ブレーキペダルの操作量を検出するブレーキ操作量検出手段とを備え、アクセルペダル又はブレーキペダルの操作量に応じて加速制御及び減速制御の双方を行うことができる加減速度制御装置において、
アクセル操作量検出手段の異常を検出するアクセル異常検出手段と、
ブレーキ操作量検出手段の異常を検出するブレーキ異常検出手段とを備え、
前記異常検出手段によりアクセル操作量検出手段及びブレーキ操作量検出手段のいずれか一方に異常が検出された場合、異常が検出されていない他方の操作量検出手段により検出される操作量に基づいて目標加減速度を決定し、該目標加減速度が実現されるよう制動力発生装置及び/又は駆動力発生装置を制御することを特徴とする、加減速度制御装置が提供される。
[0010]
本局面において、ブレーキ異常検出手段によりブレーキ操作量検出手段に異常が検出された場合、アクセルペダルの操作量に対する目標加減速度の範囲の加速側上限値が下方修正されてよい。ブレーキ異常検出手段によりブレーキ操作量検出手段に異常が検出された場合、前記目標加減速度を決定する際に用いられ且つアクセルペダルの各操作量に対する目標加減速度が定義された複数種の所与の特性マップのうち、加速が抑制されるタイプの特性マップが採用されてよい。ブレーキ異常検出手段によりブレーキ操作量検出手段に異常が検出された場合、目標加減速度として減速側の値が決定されるアクセルペダルの操作範囲が増大されてよい。
[0011]
また、本発明のその他の一局面によれば、アクセルペダルの操作量を検出するアクセル操作量検出手段と、ブレーキペダルの操作量を検出するブレーキ操作量検出手段とを備え、アクセルペダル又はブレーキペダルの操作量に応じて加速制御及び減速制御の双方を行う1ペダルモードと、アクセルペダルの操作量に応じて加速制御を行い、且つ、ブレーキペダルの操作量に応じて減速制御を行う通常モードとを有する加減速度制御装置において、
アクセル操作量検出手段の異常を検出するアクセル異常検出手段と、
ブレーキ操作量検出手段の異常を検出するブレーキ異常検出手段とを備え、
前記異常検出手段によりアクセル操作量検出手段及びブレーキ操作量検出手段のいずれか一方に異常が検出された場合、該異常が検出されていない他方の操作量検出手段により検出される操作量に基づいて、アクセルペダル及びブレーキペダルのうちの該他方の操作量検出手段に対応する方のペダルによる前記1ペダルモードが実現されるようにすることを特徴とする、加減速度制御装置が提供される。
[0012]
本局面において、前記1ペダルモードの実現が、通常モードから1ペダルモードへのモード切換、又は、一方のペダルによる1ペダルモードから他方のペダルによる1ペダルモードへのモード切換を伴う場合、モードの切換があったことをユーザに報知するものであってよい。

Advantageous Effects

[0013]
本発明によれば、アクセル操作量検出手段又はブレーキ操作量検出手段の異常発生時においても、良好な操作性での退避走行等に必要な加減速操作を可能とした加減速度制御装置を得ることができる。

Best Mode for Carrying out the Invention

[0014]
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
[0015]
図1は、本発明による加減速度制御装置の一実施例を示すシステム構成図である。本実施例の加減速度制御装置10は、目標加減速度演算装置20を中心に構成される。
[0016]
目標加減速度演算装置20には、CAN(controller area network)などの適切なバスを介して、車両内の各種の電子部品(車速センサのような各種センサやナビゲーションECUのような各種ECU)が接続される。これらの各種の電子部品には、アクセルセンサ12やブレーキストロークセンサ14、駆動力発生装置(例えばエンジン)及び制動力発生装置(例えばブレーキ)を統括的に制御するそれぞれ駆動トルクマネージャ40及びブレーキマネージャ50が含まれる。尚、電気自動車やハイブリッド車の場合には、駆動力発生装置は車輪駆動用の電動モータを含む。
[0017]
加減速度制御装置10は、アクセルペダルの操作量に応じて加速制御及び減速制御の双方を行う1ペダルモード(以下、「AC1ペダルモード」という)と、ブレーキペダルの操作量に応じて加速制御及び減速制御の双方を行う1ペダルモード(以下、「BS1ペダルモード」という)と、アクセルペダルの操作量に応じて加速制御を行い、且つ、ブレーキペダルの操作量に応じて減速制御を行う通常モードとを実現する。以下、各モードについて説明する。
[0018]
[AC1ペダルモード]
AC1ペダルモード中の目標加減速度演算装置20は、アクセルペダルの開度(以下、「アクセル開度」という)に応じて目標加減速度を決定する。アクセル開度は、アクセルペダルの踏み込みストローク量としてアクセルセンサ12により検出されてよい。アクセルセンサ12は、リンクレスタイプ等を含む如何なる種類のセンサであってもよい。例えば、アクセルセンサ12は、ホール素子を用いた電子式のポジションセンサであり、アクセルペダルの踏み込みストローク量の変化に応じて変化する磁界の角度を、アクセル開度信号として目標加減速度演算装置20に向けて出力する。
[0019]
図2は、AC1ペダルモードを実現する目標加減速度演算装置20の一例を示す機能ブロック図である。目標加減速度演算装置20は、図示しないバスを介して互いに接続されたCPU、ROM、及びRAM等からなるマイクロコンピュータとして構成されている。ROMには、目標加減速度演算装置20が実行するプログラムやその際に必要な各種データ(例えば、後述する各種マップ)が記憶されている。
[0020]
目標加減速度演算装置20には、アクセルセンサ12からアクセル開度信号が供給される。目標加減速度演算装置20は、図2に示すように、AC-Gマップ処理部22において、アクセル開度と目標加減速度との関係を定義したマップ(以下、「AC-Gマップ」という)(図5参照)に従って、アクセル開度[%]に応じた目標加減速度[m/s ]を決定する。
[0021]
目標加減速度[m/s ]は、続く出力軸トルク変換部23において、出力軸トルク[N・m]に変換される。この出力軸トルクは、走行抵抗トルク演算部24にて演算された走行抵抗トルクと足し合わせられ、最終的な目標出力軸トルクとして制駆動分配部26に入力される。
[0022]
尚、走行抵抗トルク演算部24において、走行抵抗トルクは、車速に基づいて適切に算出されてよい。この際、走行抵抗トルクは、路面μ(タイヤと道路の間の摩擦力)及び/又は道路勾配(道路の路面勾配)などの各種因子によって補正されてもよい。この場合には、路面μに影響を与えうる雨や雪などの天気情報が併せて考慮されてもよい。また、道路勾配についても、如何なる適切な手法により検出されてもよく、例えば、ナビゲーション装置の地図データに含まれうる道路勾配情報を利用して検出されてもよく、若しくは、外部の情報提供センタから提供される道路勾配情報を利用して検出されてよい。
[0023]
制駆動分配部26では、目標出力軸トルクを駆動出力軸トルクと制動出力軸トルクとに分配し、当該目標出力軸トルクを実現する目標駆動出力軸トルクと目標制動出力軸トルクを決定する。このようにして得られた目標駆動出力軸トルクは、駆動トルクマネージャ40に入力される。目標制動出力軸トルクは、車輪軸トルク変換部28にて車輪軸トルクに変換され、駆動トルクマネージャ40に入力される。
[0024]
目標制動出力軸トルクは、車輪軸トルク変換部28にて車輪軸トルクに変換され、制動トルク調停部36を経てブレーキマネージャ50に入力される。制動トルク調停部36では、上述の車輪軸トルク(アクセルペダルの減速領域における車輪軸トルク)と、ブレーキペダルの操作による要求制動トルクとの調停が行われ、最終的な目標制動トルクが決定される。このようにして得られた目標制動トルクは、ブレーキマネージャ50に入力される。尚、要求制動トルクは、BS-Gマップ処理部32で決定される目標減速度を制動トルク変換部34にて制動トルクに変換することで得られる。目標減速度は、BS-Gマップ処理部32において、ブレーキペダル操作量と目標減速度との関係を定義したBS-Gマップ(図5(B)参照)に従って決定される。尚、この制動トルク調停部36における調停態様、及び、BS-Gマップ処理部32で用いられるBS-Gマップの詳細については後述する。
[0025]
図3は、駆動トルクマネージャ40の一例を示す機能ブロック図である。駆動トルクマネージャ40は、図示しないバスを介して互いに接続されたCPU、ROM、及びRAM等からなるマイクロコンピュータとして構成されている。
[0026]
駆動トルクマネージャ40では、図3に示すように、変速比判断部42において目標駆動トルクに応じた変速比が決定され、必要に応じて変速実行手段44によりトランスミッションの変速比が変更される。また、同時に、目標エンジントルク演算部46において目標エンジントルクが決定され、当該目標エンジントルクに基づいて、電子スロットル制御、点火進角遅角制御、燃料カット制御などの各種エンジン制御が実行される。
[0027]
図4は、ブレーキマネージャ50の一例を示す機能ブロック図である。ブレーキマネージャ50は、図示しないバスを介して互いに接続されたCPU、ROM、及びRAM等からなるマイクロコンピュータとして構成されている。
[0028]
ブレーキマネージャ50では、図4に示すように、目標各輪制動圧演算部52において目標制動トルクに応じた目標制動圧が演算され、制動圧制御ブロック54を介してブレーキ制動圧制御が実行される。
[0029]
図5(A)は、AC1ペダルモードにおけるAC-Gマップの一例を示す。図5(A)に示すAC1ペダルモード用のAC-Gマップには、0≦アクセル開度<AC1の範囲(アクセルペダルの浅い操作領域)において減速領域(目標加減速度<0)が設けられ、AC2≦アクセル開度の範囲(アクセルペダルの深い操作領域)において加速領域(目標加減速度>0)が設けられている。また、AC1≦アクセル開度<AC2の範囲において、目標加減速度が0となる不感帯領域が設けられる。即ち、図5(A)に示すように、減速領域と加速領域との間には境界領域として不感帯領域が設けられる。
[0030]
減速領域及び加速領域では、図5(A)に示すように、アクセル開度に対する目標加減速度の変化勾配がゼロより十分大きい所定の値(但し、一定勾配である必要はなく、可変値でもよい)に設定される。一方、不感帯領域では、目標加減速度の変化勾配が略ゼロに設定される。
[0031]
尚、不感帯領域を設定することは任意である。不感帯領域を設定した場合、不感帯領域では、アクセル開度の変化と共に目標加減速度が緩やか変化するか若しくは全く変化しないので、アクセル開度の変化に対する目標加減速度の変化量が小さくなり、アクセルペダルの僅かな操作に過敏に応答して加減速が実現されることが防止される。
[0032]
このように本実施例では、アクセルペダルに対する操作により車両の加速のみならず減速もが実現され、アクセルペダルの非操作時にも制動力が発生される。従って、本実施例では、非常時等のような急制動時にアクセルペダルを離すだけで制動力が発生するので、制動操作時にアクセルペダルからブレーキペダルへの踏み換えが必要な一般的な構成に比して、空走距離を低減して車両の制動能力を高めることができる。
[0033]
図5(B)は、BS-Gマップ処理部32で用いられるBS-Gマップの一例を示す。BS-Gマップには、加速領域が実質的になく、ブレーキ操作量の全ての範囲(即ち、ブレーキペダルの全ストローク)に亘って減速領域(目標加減速度≦0)が設定される。ブレーキ操作量がゼロでは目標加減速度が実質的にゼロであり、ブレーキ操作量の上昇に従って目標減速度が上昇していく。
[0034]
図5(B)は、BS-Gマップ処理部32で用いられるAC1ペダルモード用のBS-Gマップの一例を示す。AC1ペダルモード用のBS-Gマップには、加速領域が実質的になく、ブレーキ操作量の全ての範囲(即ち、ブレーキペダルの全ストローク)に亘って減速領域(目標加減速度≦0)が設定される。ブレーキ操作量がゼロでは目標加減速度が実質的にゼロであり、ブレーキ操作量の上昇に従って目標減速度が上昇していく。
[0035]
図5(B)に示す例では、図5(A)に示すAC-Gマップと対比するに、BS-Gマップは、AC-Gマップにおける最大目標減速度G AC0よりも大きい最大目標減速度G BSmaxを有している。これは、アクセルペダルで発生可能な減速度よりも大きな減速度がブレーキペダルにより発生可能であること意味する。このBS-Gマップにおける最大目標減速度G BSmaxは、通常の車両と同様、非常時等に必要な最大制動力(最大減速度)から決まる。この場合、必要な減速度のダイナミックレンジがブレーキペダルで賄うことで、アクセルペダルが受け持つ減速範囲を小さくできるので(最大目標減速度を小さくできるので)、アクセルペダルの僅かな操作での過敏な加減速応答を防ぐことができ、アクセルペダルの操作性が向上する。
[0036]
ブレーキペダルが操作されると、上述の如く、BS-Gマップ処理部32においてBS-Gマップに従って、ブレーキ操作量に応じた目標減速度が決定される。ここで、ブレーキ操作量は、ブレーキペダルの踏み込みストローク量としてブレーキストロークセンサ14により検出されてよい。但し、目標加減速度を決定するための使用されるブレーキ操作量は、ブレーキペダルに付与される操作量に応じた油圧が発生するマスタシリンダにおける当該油圧を検出するマスタシリンダ圧センサや、ブレーキペダルに付与される操作量に応じたブレーキ踏力を検出する踏力センサのような、関連パラメータを検出するセンサの検出値に基づくことも可能である。従って、本明細書及び添付の特許請求の範囲において、“ブレーキ操作量”とは、ブレーキペダルの操作により発生させるべき目標加減速度を決定する因子となるべき量と解釈されるべきであり、典型的にはブレーキペダルの踏み込みストローク量であるが、マスタシリンダ圧に応じて目標加減速度を決定する構成では、マスタシリンダ圧でもありうる。尚、以下の説明では、発明の理解のための便宜上、ブレーキ操作量は、ブレーキペダルの踏み込みストローク量であり、ブレーキ操作量検出手段は、ブレーキストロークセンサ14であるとする。
[0037]
ブレーキペダルが操作されている状態では、アクセルペダルが操作されていないことになるが、この場合でも、本実施例では、AC-Gマップ処理部22において、上述の如くアクセル開度ゼロに対応するゼロで無い目標減速度が決定される。これらの2つの目標減速度は、最終的に制動トルク調停部36での調停を経て、目標駆動出力軸トルクとして駆動トルクマネージャ40に入力される。
[0038]
このように本実施例は、アクセルペダルの非操作時に発生する減速要求とブレーキペダルの操作により発生する減速要求とを調停する制動トルク調停部36を有するので、アクセルペダルの非操作位置で発生する制動力を維持しつつ、ブレーキペダルの操作により要求される制動力を発生させることができる。これにより、本実施例では、非常時等のような急制動時、運転者がアクセルペダルを離してブレーキペダルを踏み込む過程において、アクセルペダルを離してブレーキペダルを踏み込むまでは、アクセルペダルの非操作位置に対応する制動力が発生し、ブレーキペダルを踏み込んでからは、当該ブレーキペダルによる制動力を発生させることができるので、高い制動力が発生するまでに空白期間がなく、制動能力が著しく向上する。
[0039]
[通常モード]
図6(A)は、通常モードにおけるAC-Gマップの一例を示す。通常モード用AC-Gマップには、アクセル開度の全ての範囲(即ち、アクセルペダルの全ストローク)に亘って加速領域(目標加減速度>0)が設定される。アクセル開度の上昇に従って目標加減速度が上昇していく。
[0040]
通常モードでアクセルペダルが操作されると、目標加減速度演算装置20は、図2に示すように、AC-Gマップ処理部22において、通常モード用AC-Gマップに従って、アクセル開度[%]に応じた目標加速度[m/s ]を決定する。同様に、目標加速度[m/s ]は、続く出力軸トルク変換部23において、出力軸トルク[N・m]に変換される。この出力軸トルクは、走行抵抗トルク演算部24にて演算された走行抵抗トルクと足し合わせられ、最終的な目標出力軸トルクとして制駆動分配部26に入力される。このようにして得られた目標出力軸トルクは、制駆動分配部26による分配を介さずに、そのまま目標駆動出力軸トルクとして駆動トルクマネージャ40に入力される。この入力を受けた際の駆動トルクマネージャ40の処理については上述と同様であるので説明を省略する。
[0041]
また、通常モードでは、目標加減速度演算装置20は、同様に、マップ処理部32において、ブレーキペダル操作量と目標減速度との関係を定義したBS-Gマップ(図6(B)参照)に従って、目標減速度を決定する。目標減速度は、制動トルク変換部34にて制動トルクに変換され、調停を介さずに、そのままブレーキマネージャ50に入力される。この入力を受けた際のブレーキマネージャ50の処理については上述と同様であるので説明を省略する。
[0042]
図6(B)は、通常モードにおけるBS-Gマップの一例を示す。通常モード用のBS-Gマップは、上述のAC1ペダルモード用のBS-Gマップと同様であってよい。即ち、通常モード用BS-Gマップには、加速領域が実質的になく、ブレーキ操作量の全ての範囲(即ち、ブレーキペダルの全ストローク)に亘って減速領域(目標加減速度≦0)が設定される。ブレーキ操作量がゼロでは目標加減速度が実質的にゼロであり、ブレーキ操作量の上昇に従って目標減速度が上昇していく。
[0043]
通常モードでブレーキペダルが操作されると、目標加減速度演算装置20は、図2に示すように、BS-Gマップ処理部32において、通常モード用BS-Gマップに従って、ブレーキ操作量に応じた目標減速度[m/s ]を決定する。同様に、この目標減速度を表す信号は、同様に信号線X2に沿って出力軸トルク変換部23に供給され、出力軸トルク変換部23において、出力軸トルク[N・m]に変換される。この出力軸トルクは、走行抵抗トルク演算部24にて演算された走行抵抗トルクと足し合わせられ、最終的な目標出力軸トルクとして制駆動分配部26に入力される。このようにして得られた目標出力軸トルクは、制駆動分配部26による分配を介さずに、車輪軸トルク変換部28にて車輪軸トルクに変換され、最終的な目標制動トルクとしてブレーキマネージャ50に入力される。車輪軸トルク変換部28からの入力を受けた際のブレーキマネージャ50の処理については上述と同様であるので説明を省略する。
[0044]
次に、本実施例の加減速度制御装置10における特徴的構成の1つであるモード切換態様について説明する。
[0045]
本実施例の加減速度制御装置10は、図2に示すように、モード切換部25を備える。モード切換部25は、例えばインストルメントパネルに配設されるモード切換スイッチに対するユーザの操作態様に応じて、モード切換を行う。即ち、モード切換部25は、モード切換スイッチからのモード切換信号に応じて、AC-Gマップ処理部22及びBS-Gマップ処理部32で用いられる上述の各種マップを切り換えるように指令を出す。これにより、上述の通常モード、AC1ペダルモード及び通常モード間の切り換えが実現される。尚、モード切換部25は、走行環境等の他の因子に応じて自動的なモード切換を行うものであってもよい。
[0046]
本実施例のモード切換部25は、その特徴的な構成として、以下で詳説する如く、アクセルセンサ12又はブレーキストロークセンサ14の故障時に、適切なモードが実現されるようにモード切換を行う。
[0047]
図7は、本実施例の加減速度制御装置10により実現されるモード切換の規則を示す図である。
[0048]
図7に示すように、先ずケース1として、通常モードでの走行時にアクセルセンサ12の故障が検出された場合、BS1ペダルモードへの切換が実行される。ここで、アクセルセンサ12の故障時とは、アクセルペダルの実際の操作量に対して正常なアクセル開度が検出されていない状態又はその可能性の高い状態をいう。アクセルセンサ12の故障の検出は、如何なる方法によるものであってもよく、例えば出力特性の異なる2重系のセンサ(一方のセンサを制御用とし、他方のセンサを異常検出用とする)を利用して実現されてよい。
[0049]
BS1ペダルモードに切り換えられると、目標加減速度演算装置20は、ブレーキ操作量に応じて目標加減速度を決定する構成となる。
[0050]
図8は、BS1ペダルモードにおけるBS-Gマップの一例を示す。図8に示す1ペダルモード用のBS-Gマップには、0≦ブレーキ操作量<BS1の範囲(ブレーキペダルの浅い操作領域)において加速領域(目標加減速度>0)が設けられ、BS2≦ブレーキ操作量の範囲(ブレーキペダルの深い操作領域)において減速領域(目標加減速度<0)が設けられている。また、BS1≦ブレーキ操作量<BS2の範囲において、目標加減速度が0となる不感帯領域が設けられる。即ち、図8に示すように、減速領域と加速領域との間には境界領域として不感帯領域が設けられる。尚、不感帯領域を設定することは任意である。不感帯領域を設定した場合、不感帯領域では、ブレーキ操作量の変化と共に目標加減速度が緩やか変化するか若しくは全く変化しないので、ブレーキ操作量の変化に対する目標加減速度の変化量が小さくなり、ブレーキペダルの僅かな操作に過敏に応答して加減速が実現されることが防止される。
[0051]
BS1ペダルモードでブレーキペダルが操作されると、目標加減速度演算装置20には、ブレーキストロークセンサ14からブレーキ操作量を表す信号が供給される。目標加減速度演算装置20は、図2に示すようなBS-Gマップ処理部32において、図8に示したBS1ペダルモード用のBS-Gマップに従って、ブレーキ操作量に応じた目標加減速度[m/s ]を決定する。
[0052]
ここで、BS-Gマップ処理部32からの目標加減速度を表す信号は、図2に示す信号線X1に沿って、出力軸トルク変換部23に入力される。この信号線X1とX2間の切換は、モード切換部25からの指令に応じて実行される。尚、切換は、典型的には、アクセルセンサ12の故障検出と同時に実行されるが、適切な移行期間を設けてもよい。
[0053]
以下同様に、目標加減速度を表す信号は、図2に示すように、続く出力軸トルク変換部23において、出力軸トルク[N・m]に変換される。この出力軸トルクは、走行抵抗トルク演算部24にて演算された走行抵抗トルクと足し合わせられ、最終的な目標出力軸トルクとして制駆動分配部26に入力される。このようにして得られた目標出力軸トルクは、制駆動分配部26により目標出力軸トルクを駆動出力軸トルクと制動出力軸トルクとに分配され、当該目標出力軸トルクを実現する目標駆動出力軸トルクと目標制動出力軸トルクが決定される。このようにして得られた目標駆動出力軸トルクは、駆動トルクマネージャ40に入力される。駆動トルクマネージャ40の構成は、図3と同じであり、この入力を受けた際の駆動トルクマネージャ40の処理については上述と同様であるので説明を省略する。
[0054]
目標制動出力軸トルクは、車輪軸トルク変換部28にて車輪軸トルクに変換され、ブレーキマネージャ50に入力される。ブレーキマネージャ50の構成は、図4と同じであり、車輪軸トルク変換部28からの入力を受けた際のブレーキマネージャ50の処理については上述と同様であるので説明を省略する。
[0055]
このBS1ペダルモードでは、図8に示したBS1ペダルモード用のBS-Gマップに加速領域があることからも明らかなように、ブレーキペダルによる加減速操作が可能である。従って本実施例では、アクセルセンサ12の故障時には、通常モード中におけるアクセルペダルの操作による上述の加速制御が停止・遮断され、それに代わり、正常なブレーキストロークセンサ14の出力値に基づくBS1ペダルモードにおける加速制御が確保されるので、優れたフェールセーフが実現される。また、BS1ペダルモードでは、上述の如く、ブレーキペダルによる加減速操作が可能であるので、アクセルセンサ12の故障時に必要な退避走行のみならずディーラーや修理工場までの安全な走行も可能であり、また、その際のペダル操作性も良好である。
[0056]
尚、上記切換時、BS1ペダルモードへの切換が生じたことを運転者に知らせるため、その旨を知らせる報知が音響的及び/又は視覚的に出力される。また、アクセルセンサ12の故障が生じたことを運転者に知らせるため、警報が音響的及び/又は視覚的に出力される。例えば、「アクセルセンサの故障が発生したため、ブレーキペダルの操作により近くのサービス工場まで運転を行ってください」なる音声メッセージが出力されてよい。これらの報知・警報は、典型的には、アクセルセンサ12の故障検出と同時に出力されるが、その後のアクセルペダル操作の検出時に再確認的に出力することとしてもよい。また、このような報知に加えて、アクセルペダルの操作が機械的に不能な状態を例えば適切なロック機構により形成し、アクセルペダルの操作が不能であることをより明確に運転者に伝達することも有用である。
[0057]
また、本実施例の変形例として、上述のような切換を自動的(強制的)に行うのではなく、切換を行うように運転者に促すこととしてもよい。この促しは、音響的及び/又は視覚的な出力(上述のような音声メッセージ等)により実現されて良い。例えば、「アクセルセンサの故障が発生したため、モード切換スイッチにてBS1ペダルモードへの切換を行ってください」なる音声メッセージが出力されてよい。
[0058]
図7に戻るに、次にケース2として、通常モードでの走行時にブレーキストロークセンサ14の故障が検出された場合、AC1ペダルモードへの切換が実行される。具体的には、モード切換部25は、ブレーキストロークセンサ14の故障を表す信号を受けて、AC-Gマップ処理部22に対してAC1ペダルモード用のAC-Gマップに切り換えるように指令を送出する。
[0059]
ここで、ブレーキストロークセンサ14の故障時とは、ブレーキペダルの実際の操作量に対して正常なブレーキ操作量が検出されていない状態又はその可能性の高い状態をいう。ブレーキストロークセンサ14の故障の検出は、如何なる方法によるものであってもよく、例えば2重系のセンサ(ブレーキストロークセンサ14を制御用とし、マスタシリンダ圧センサを異常検出用とする)を利用して実現されてよい。
[0060]
このように本実施例では、ブレーキストロークセンサ14の故障時には、通常モード中におけるブレーキペダルの操作による上述の減速制御が停止・遮断され、それに代わり、正常なアクセルセンサ12の出力値に基づくAC1ペダルモードにおける減速制御が確保されるので、優れたフェールセーフが実現される。また、AC1ペダルモードでは、上述の如く、アクセルペダルによる加減速操作が可能であるので、ブレーキストロークセンサ14の故障時に必要な退避走行のみならずディーラーや修理工場までの安全な走行も可能であり、また、その際のペダル操作性も良好である。
[0061]
尚、上記切換時、AC1ペダルモードへの切換が生じたことを運転者に知らせるため、その旨を知らせる報知が音響的及び/又は視覚的に出力される。また、ブレーキストロークセンサ14の故障が生じたことを運転者に知らせるため、警報が音響的及び/又は視覚的に出力される。例えば、「ブレーキストロークセンサの故障が発生したため、アクセルペダルの操作により近くのサービス工場まで運転を行ってください」なる音声メッセージが出力されてよい。これらの報知・警報は、典型的には、ブレーキストロークセンサ14の故障検出と同時に出力されるが、その後のブレーキペダル操作の検出時に再確認的に出力することとしてもよい。また、このような報知に加えて、ブレーキペダルの操作が機械的に不能な状態を例えば適切なロック機構により形成し、ブレーキペダルの操作が無効であることをより明確に運転者に伝達することも有用である。
[0062]
図9は、かかる切換後のAC1ペダルモードにおいて用いられて良いAC-Gマップを示す。図9には、対比として、図5(A)に示した通常時(即ちブレーキストロークセンサ14の正常時)のAC-Gマップの特性曲線が点線にて示されている。
[0063]
ブレーキストロークセンサ14の故障時におけるAC1ペダルモードでは、図9に示すように、通常時に比べて、アクセルペダルの操作量に対する目標加減速度の範囲の加速側上限値G MAXが下方修正される。即ち、アクセルペダルの操作により発生可能な最大加速度が通常時に比べて下方修正される。これは、AC1ペダルモードにおけるアクセルペダルの操作で発生可能な減速度がさほど大きくない場合、大きな加速を許容することは安全上好ましくないからである。
[0064]
この下方修正は、通常時のAC1ペダルモードにおいてブレーキペダルの操作でアクセルペダルの操作よりも大きな減速度を発生可能とする構成において、特に必要且つ有用となる。かかる構成では、AC1ペダルモードにおいて、ペダル操作に過敏な加減速応答性を防ぐことができる反面、アクセルペダルの操作で十分な大きな減速度を発生させることができないからである(即ち、かかる構成では、急制動時等に必要な大きな減速度の発生をブレーキペダルで賄うことが予定されている)。同様の観点から、かかる構成では、ブレーキストロークセンサ14の故障時のBS1ペダルモードにおいて、アクセルペダルの操作により発生可能な最大減速度G AC0が通常時に比べて大きくなるよう(即ち、より大きな減速が可能となるよう)上方修正されてもよい。
[0065]
また、ブレーキストロークセンサ14の故障時におけるAC1ペダルモードでは、図9に示すように、通常時に比べて、目標加減速度として減速側の値が決定されるアクセルペダルの操作量の範囲が増大される。即ち、減速領域が増大される(AC1の位置が図の右側にシフトされる)。図9に示す例では、アクセルペダルの全ストローク中に減速領域の割合が半分より大きくなっている。減速領域が増大されると、同一の減速範囲を実現するのに単位操作量当たりの減速度の変化量を小さくできるので、通常時に比べて、ペダル操作に過敏な減速応答性が防止され、ペダルの操作性が向上する。このように、例えば退避走行に必要な限度でアクセルペダルによる加速能力を保証しつつ、減速操作時のアクセルペダルの操作性を高めて安全性を重視することも有用である。
[0066]
図7に戻るに、次にケース3として、AC1ペダルモードでの走行時にアクセルセンサ12の故障が検出された場合、ケース1と同様、BS1ペダルモードへの切換が実行される。これにより、アクセルセンサ12の故障時には、AC1ペダルモード中におけるアクセルペダルの操作による上述の加減速制御が停止・遮断され、それに代わり、正常なブレーキストロークセンサ14の出力値に基づくBS1ペダルモードにおける加減速制御が確保されるので、優れたフェールセーフが実現される。また、BS1ペダルモードでは、上述の如く、ブレーキペダルによる加減速操作が可能であるので、アクセルセンサ12の故障時に必要な退避走行のみならずディーラーや修理工場までの安全な走行も可能であり、また、その際のペダル操作性も良好である。
[0067]
また、上記切換時、ケース1と同様、各種警報・報知が出力される。また、このような警報・報知に加えて、アクセルペダルの操作が機械的に不能な状態を例えば適切なロック機構により形成し、アクセルペダルの操作が不能であることをより明確に運転者に伝達することも有用である。
[0068]
また、本実施例の変形例として、上述のような切換を自動的(強制的)に行うのではなく、切換を行うように運転者に促すこととしてもよい。この促しは、音響的及び/又は視覚的な出力(上述のような音声メッセージ等)により実現されて良い。例えば、「アクセルセンサの故障が発生したため、モード切換スイッチにてBS1ペダルモードへの切換を行ってください」なる音声メッセージが出力されてよい。
[0069]
次にケース4として、AC1ペダルモードでの走行時にブレーキストロークセンサ14の故障が検出された場合、切換の必要が無いので、AC1ペダルモードが維持されることになる。この場合、AC1ペダルモードから通常モードへの切換を禁止することとしてもよい。この際、通常モード又はAC1ペダルモードへの切換が禁止されたこと知らせるための報知が、アクセルセンサ12の故障の発生を知らせるための警報と共に出力されて良い。
[0070]
また、上記切換時、ケース2と同様、各種警報・報知が出力される。また、このような警報・報知に加えて、ブレーキペダルの操作が機械的に不能な状態を例えば適切なロック機構により形成し、ブレーキペダルの操作が無効であることをより明確に運転者に伝達することも有用である。また、ケース2と同様、かかる切換後のAC1ペダルモードにおいて、ケース2で説明したようなAC-Gマップ(図9参照)がAC-Gマップ処理部22において用いられて良い。
[0071]
次に、モード切換態様の代替実施例について説明する。図10は、代替実施例の目標加減速度演算装置20の一例を示す機能ブロック図である。なお、図2と同一の構成について同一の参照符号を付して説明を省略する。尚、図10では、明瞭化のため、ブレーキペダル操作系の構成とアクセルペダル操作系の構成とが互いに分離して示されているが、共通の機能を実現する回路部分は当然に共通化されてよい。各モードについては上述の実施例の説明と同様である。
[0072]
本実施例では、モード切換部25は、モード切換スイッチからのモード切換信号に応じて、通常モード、AC1ペダルモード及びBS1ペダルモード間の切り換えを実現する。
[0073]
上述の実施例では、AC1ペダルモード又は通常モードがメインモードとして用いられ、BS1ペダルモードが非常用に用いられているが、本実施例では、BS1ペダルモードとAC1ペダルモードとは、何れか一方が実現される構成(一方のペダルで1ペダルモードが実現されている間、他方のペダルでは通常モードが実現される構成)を採ることも、双方が同時に実現される構成を採ることもできるものとする。前者の構成では、ブレーキペダルの操作量(ゼロを含む)に応じた制御と、アクセルペダルの操作量(ゼロを含む)に応じた制御とは、図10に示す例のように、干渉し合わないようにされてよく、或いは、図2に示す例のように、当該干渉を調停する手段(図2の制動トルク調停部36に相当する調停手段)を設定してもよい。
[0074]
図11は、本実施例の加減速度制御装置10により実現されるモード切換の規則を示す図である。
[0075]
図11に示すように、ケース1として、通常モードでの走行時にアクセルセンサ12の故障が検出された場合、BS1ペダルモードへの切換が実行される。ケース2として、通常モードでの走行時にブレーキストロークセンサ14の故障が検出された場合、AC1ペダルモードへの切換が実行される。かかる切換後のAC1ペダルモードにおいて、図9を参照して説明したようなAC-GマップがAC-Gマップ処理部22において用いられて良い。
[0076]
次にケース3として、BS1ペダルモードでの走行時にブレーキストロークセンサ14の故障が検出された場合、AC1ペダルモードへの切換が実行される。ケース2と同様、かかる切換後のAC1ペダルモードにおいて、図9を参照して説明したようなAC-GマップがAC-Gマップ処理部22において用いられて良い。ケース3.1として、BS1ペダルモードでの走行時にアクセルセンサ12の故障が検出された場合、切換の必要が無いとして、BS1ペダルモードが維持されることになる。この場合、BS1ペダルモードから通常モード又はAC1ペダルモードへの切換を禁止することとしてもよい。この際、通常モード又はAC1ペダルモードへの切換が禁止されたこと知らせるための報知が、アクセルセンサ12の故障の発生を知らせるための警報と共に出力されて良い。
[0077]
次にケース4として、AC1ペダルモードでの走行時にアクセルセンサ12の故障が検出された場合、BS1ペダルモードへの切換が実行される。ケース4.1として、AC1ペダルモードでの走行時にブレーキストロークセンサ14の故障が検出された場合、切換の必要が無いとして、AC1ペダルモードが維持されることになる。この場合、AC1ペダルモードから通常モード又はBS1ペダルモードへの切換を禁止することとしてもよい。この際、通常モード又はBS1ペダルモードへの切換が禁止されたこと知らせるための報知が、アクセルセンサ12の故障の発生を知らせるための警報と共に出力されて良い。
[0078]
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
[0079]
例えば、上述した実施例では、車両の加減速度を車両の前後方向の運動を表わす物理量として採用しているが、車両の加減速度と一対一で対応する他の物理量若しくはそれに関連する他の物理量が代替的に用いられてもよく、又は、車両の加減速度が他の物理量との組み合せで用いられてよい。
[0080]
また、各種AC-Gマップ(BS-Gマップも同様)は、上述の図に示したものに限定されることはなく、例えば1ペダルモード用AC-Gマップに関して、不感帯領域は、図5(A)に示すような一定の幅(AC1〜AC2)を有する領域であってよいが、幅のない領域、即ち点であってもよい。また、この場合、不感帯領域前後の目標加減速度の変化勾配は、減速領域及び加速領域よりも緩やかな勾配を有するものであってもよい。また、図5に示す例では、BS-GマップがAC-Gマップにおける最大目標減速度G AC0よりも大きい最大目標減速度G BSmaxを有しているが、同一であってもよいし、逆であってもよい。
[0081]
また、特性の異なる複数種のAC-Gマップ(BS-Gマップ等も同様)が用意され、これらが同一モード中において適切に切り換えられてもよい。また、このような切り換え時のショックを吸収する(目標加減速度のステップ的な段差を抑制する)ために目標加減速度にフィルタを適用してもよい(即ち、なましを入れてもよい)。

Brief Description of Drawings

[0082]
[fig. 1] 本発明による加減速度制御装置の一実施例を示すシステム構成図である。
[fig. 2] 目標加減速度演算装置20の一例を示す機能ブロック図である。
[fig. 3] 駆動トルクマネージャ40の一例を示す機能ブロック図である。
[fig. 4] ブレーキマネージャ50の一例を示す機能ブロック図である。
[fig. 5] 図5(A)は、AC1ペダルモード用のAC-Gマップの一例を示し、図5(B)は、AC1ペダルモード用のBS-Gマップの一例を示す図である。
[fig. 6] 図6(A)は、通常モード用のAC-Gマップの一例を示し、図6(B)は、通常モード用のBS-Gマップの一例を示す図である。
[fig. 7] 本実施例の加減速度制御装置10により実現されるモード切換の規則を示す図である。
[fig. 8] BS1ペダルモードにおけるBS-Gマップの一例を示す図である。
[fig. 9] ブレーキストロークセンサ14の故障時のAC1ペダルモードにおけるAC-Gマップの一例を示す図である。
[fig. 10] 代替実施例の目標加減速度演算装置20の一例を示す機能ブロック図である。
[fig. 11] 代替実施例の加減速度制御装置10により実現されるモード切換の規則を示す図である。

符号の説明

[0083]
10 加減速度制御装置
12 アクセルセンサ
14 ブレーキストロークセンサ
20 目標加減速度演算装置
40 駆動トルクマネージャ
50 ブレーキマネージャ

Claims

[1]
アクセルペダルの操作量を検出するアクセル操作量検出手段と、ブレーキペダルの操作量を検出するブレーキ操作量検出手段とを備え、アクセルペダル又はブレーキペダルの操作量に応じて加速制御及び減速制御の双方を行うことができる加減速度制御装置において、
アクセル操作量検出手段の異常を検出するアクセル異常検出手段と、
ブレーキ操作量検出手段の異常を検出するブレーキ異常検出手段とを備え、
前記異常検出手段によりアクセル操作量検出手段及びブレーキ操作量検出手段のいずれか一方に異常が検出された場合、異常が検出されていない他方の操作量検出手段により検出される操作量に基づいて目標加減速度を決定し、該目標加減速度が実現されるよう制動力発生装置及び/又は駆動力発生装置を制御することを特徴とする、加減速度制御装置。
[2]
ブレーキ異常検出手段によりブレーキ操作量検出手段に異常が検出された場合、アクセルペダルの操作量に対する目標加減速度の範囲の加速側上限値が下方修正される、請求項1に記載の加減速度制御装置。
[3]
ブレーキ異常検出手段によりブレーキ操作量検出手段に異常が検出された場合、前記目標加減速度を決定する際に用いられ且つアクセルペダルの各操作量に対する目標加減速度が定義された複数種の所与の特性マップのうち、加速が抑制されるタイプの特性マップが採用される、請求項1に記載の加減速度制御装置。
[4]
ブレーキ異常検出手段によりブレーキ操作量検出手段に異常が検出された場合、目標加減速度として減速側の値が決定されるアクセルペダルの操作範囲が増大される、請求項1に記載の加減速度制御装置。
[5]
アクセルペダルの操作量を検出するアクセル操作量検出手段と、ブレーキペダルの操作量を検出するブレーキ操作量検出手段とを備え、アクセルペダル又はブレーキペダルの操作量に応じて加速制御及び減速制御の双方を行う1ペダルモードと、アクセルペダルの操作量に応じて加速制御を行い、且つ、ブレーキペダルの操作量に応じて減速制御を行う通常モードとを有する加減速度制御装置において、
アクセル操作量検出手段の異常を検出するアクセル異常検出手段と、
ブレーキ操作量検出手段の異常を検出するブレーキ異常検出手段とを備え、
前記異常検出手段によりアクセル操作量検出手段及びブレーキ操作量検出手段のいずれか一方に異常が検出された場合、該異常が検出されていない他方の操作量検出手段により検出される操作量に基づいて、アクセルペダル及びブレーキペダルのうちの該他方の操作量検出手段に対応する方のペダルによる前記1ペダルモードが実現されるようにすることを特徴とする、加減速度制御装置。
[6]
前記1ペダルモードの実現が、通常モードから1ペダルモードへのモード切換、又は、一方のペダルによる1ペダルモードから他方のペダルによる1ペダルモードへのモード切換を伴う場合、モードの切換があったことをユーザに報知する、請求項5に記載の加減速度制御装置。

Drawings

[ Fig. 1]

[ Fig. 2]

[ Fig. 3]

[ Fig. 4]

[ Fig. 5]

[ Fig. 6]

[ Fig. 7]

[ Fig. 8]

[ Fig. 9]

[ Fig. 10]

[ Fig. 11]