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1. WO2013115388 - 超音波診断装置、画像処理装置及びプログラム

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明 細 書

発明の名称 超音波診断装置、画像処理装置及びプログラム

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006  

課題を解決するための手段

0007  

図面の簡単な説明

0008  

発明を実施するための形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

図面

1   2   3   4   5A   5B   5C   6   7   8A   8B   9   10   11  

明 細 書

発明の名称 : 超音波診断装置、画像処理装置及びプログラム

技術分野

[0001]
 本発明の実施の形態は、超音波診断装置、画像処理装置及びプログラムに関する。

背景技術

[0002]
 従来、超音波診断装置においては、2Dアレイプローブ(two dimensional array probe)や、メカニカル4Dプローブ(mechanical four dimensional probe)を用いて3次元データ(ボリュームデータ(volume data))を収集し、収集したボリュームデータを用いて肝臓内の門脈や、乳管など管腔内の観察が行われている。このような管腔内の観察においては、例えば、管腔内をあたかも内視鏡で見たように表示させる仮想内視鏡表示が用いられる。なお、以下、仮想内視鏡表示をフライスルー(Fly Thru)表示と記す場合がある。
[0003]
 フライスルー表示では、ボリュームデータに含まれる管腔内に視点及び視線方向を設定して、透視投影画像(PVR画像:Perspective Volume Rendering 画像)を生成して表示する。そして、フライスルー表示では、管腔に沿って視点位置を移動させながら生成したPVR画像を更新させて動画像で示すフライスルー画像が表示される。
[0004]
 また、フライスルー表示では、フライスルー画像と共に、視線方向に対する直交3断面のMPR(Multi-Planar Reconstruction)画像を生成して表示することで、管腔全体の内壁を観察することができる。しかしながら、上述した従来の技術では、フライスルー画像における管腔が適切に表示されない場合があった。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2010-167032号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 本発明が解決しようとする課題は、フライスルー画像における管腔を適切に表示することを可能にする超音波診断装置、画像処理装置及びプログラムを提供することである。

課題を解決するための手段

[0007]
 実施の形態の超音波診断装置は、設定部と、仮想内視鏡画像生成部と、表示制御部とを備える。設定部は、3次元画像データを用いて生成された2次元断層像に描出された管腔の情報に基づいて、当該管腔の内部を所定の視点から投影した仮想内視鏡画像を生成するための画質調整パラメータの値を設定する。仮想内視鏡画像生成部と、前記設定された画質調整パラメータの値を用いて前記仮想内視鏡画像を生成する。表示制御部と、前記仮想内視鏡画像を所定の表示部にて表示させる。

図面の簡単な説明

[0008]
[図1] 図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置の全体構成を説明するための図である。
[図2] 図2は、画質調整パラメータを説明するための図である。
[図3] 図3は、従来技術に係る課題の一例を示す図である。
[図4] 図4は、第1の実施形態に係る画像生成部の構成の一例を示す図である。
[図5A] 図5Aは、第1の実施形態に係る管腔内壁の設定の一例を示す図である。
[図5B] 図5Bは、第1の実施形態に係るパラメータ設定部による処理の一例を説明するための図である。
[図5C] 図5Cは、第1の実施形態に係るパラメータ設定部による処理の一例を模式的に示す図である。
[図6] 図6は、第1の実施形態に係るフライスルー表示の一例を示す図である。
[図7] 図7は、第1の実施形態に係る超音波診断装置による処理の手順を示すフローチャートである。
[図8A] 図8Aは、第2の実施形態に係る管腔内壁の設定の一例を示す図である。
[図8B] 図8Bは、第2の実施形態に係るパラメータ設定部による処理の一例を説明するための図である。
[図9] 図9は、第2の実施形態に係る超音波診断装置による処理の手順を示すフローチャートである。
[図10] 図10は、第3の実施形態に係る管腔内壁の設定の一例を示す図である。
[図11] 図11は、第4の実施形態に係る表示例を示す図である。

発明を実施するための形態

[0009]
 (第1の実施形態)
 まず、本実施形態に係る超音波診断装置の構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置100の構成を説明するための図である。図1に示すように、第1の実施形態に係る超音波診断装置100は、超音波プローブ1と、モニタ2と、入力装置3と、装置本体10とを有する。
[0010]
 超音波プローブ1は、複数の圧電振動子を有し、これら複数の圧電振動子は、後述する装置本体10が有する送受信部11から供給される駆動信号に基づき超音波を発生する。また、超音波プローブ1は、被検体Pからの反射波を受信して電気信号に変換する。また、超音波プローブ1は、圧電振動子に設けられる整合層と、圧電振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材などを有する。なお、超音波プローブ1は、装置本体10と着脱自在に接続される。
[0011]
 超音波プローブ1から被検体Pに超音波が送信されると、送信された超音波は、被検体Pの体内組織における音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、反射波信号として超音波プローブ1が有する複数の圧電振動子にて受信される。受信される反射波信号の振幅は、超音波が反射される不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。なお、送信された超音波パルスが、移動している血流や心臓壁などの表面で反射された場合の反射波信号は、ドプラ効果により、移動体の超音波送信方向に対する速度成分に依存して、周波数偏移を受ける。
[0012]
 ここで、本実施形態に係る超音波プローブ1は、超音波により被検体Pを2次元で走査するとともに、被検体Pを3次元で走査することが可能な超音波プローブである。具体的には、本実施形態に係る超音波プローブ1は、被検体Pを2次元で走査する複数の圧電振動子を所定の角度(揺動角度)で揺動させることで、被検体Pを3次元で走査するメカニカルスキャンプローブである。或いは、本実施形態に係る超音波プローブ1は、複数の圧電振動子がマトリックス状に配置されることで、被検体Pを3次元で超音波走査することが可能な2次元超音波プローブである。なお、2次元超音波プローブは、超音波を集束して送信することで、被検体Pを2次元で走査することが可能である。
[0013]
 モニタ2は、超音波診断装置100の操作者が入力装置3を用いて各種設定要求を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を表示したり、装置本体10において生成された超音波画像などを表示したりする。例えば、モニタ2は、後述する画像生成部14の処理によって生成されたフライスルー画像や、MPR画像を表示する。
[0014]
 入力装置3は、トラックボール、スイッチ、ダイヤル、タッチコマンドスクリーンなどを有する。入力装置3は、超音波診断装置の操作者からの各種設定要求を受け付け、装置本体10に対して受け付けた各種設定要求を転送する。例えば、入力装置3は、2次元画像上の所定の位置を指定するための入力操作を受け付ける。一例を挙げると、入力装置3は、MPR画像に描出された管腔における管腔内壁の位置を指定するための入力操作を受け付ける。
[0015]
 装置本体10は、超音波プローブ1が受信した反射波に基づいて超音波画像を生成する装置である。具体的には、本実施形態に係る装置本体10は、超音波プローブ1が受信した3次元の反射波データに基づいて3次元超音波画像(ボリュームデータ)を生成可能な装置である。装置本体10は、図1に示すように、送受信部11と、Bモード処理部12と、ドプラ処理部13と、画像生成部14と、画像メモリ15と、内部記憶部16と、制御部17とを有する。
[0016]
 送受信部11は、トリガ発生回路、遅延回路およびパルサ回路などを有し、超音波プローブ1に駆動信号を供給する。パルサ回路は、所定のレート周波数で、送信超音波を形成するためのレートパルスを繰り返し発生する。また、遅延回路は、超音波プローブ1から発生される超音波をビーム状に集束して送信指向性を決定するために必要な圧電振動子ごとの遅延時間を、パルサ回路が発生する各レートパルスに対し与える。また、トリガ発生回路は、レートパルスに基づくタイミングで、超音波プローブ1に駆動信号(駆動パルス)を印加する。すなわち、遅延回路は、各レートパルスに対し与える遅延時間を変化させることで、圧電振動子面からの送信方向を任意に調整する。
[0017]
 なお、送受信部11は、後述する制御部17の指示に基づいて、所定のスキャンシーケンスを実行するために、送信周波数、送信駆動電圧などを瞬時に変更可能な機能を有している。特に、送信駆動電圧の変更は、瞬間にその値を切り替え可能なリニアアンプ型の発信回路、または、複数の電源ユニットを電気的に切り替える機構によって実現される。 
[0018]
 また、送受信部11は、アンプ回路、A/D変換器、加算器などを有し、超音波プローブ1が受信した反射波信号に対して各種処理を行なって反射波データを生成する。アンプ回路は、反射波信号をチャンネルごとに増幅してゲイン補正処理を行なう。A/D変換器は、ゲイン補正された反射波信号をA/D変換し、デジタルデータに受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与える。加算器は、A/D変換器によって処理された反射波信号の加算処理を行なって反射波データを生成する。加算器の加算処理により、反射波信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。 
[0019]
 このように、送受信部11は、超音波の送受信における送信指向性と受信指向性とを制御する。ここで、本実施形態に係る送受信部11は、超音波プローブ1から被検体Pに対して3次元の超音波ビームを送信させ、超音波プローブ1が受信した3次元の反射波信号から3次元の反射波データを生成する。
[0020]
 Bモード処理部12は、送受信部11から反射波データを受信し、対数増幅、包絡線検波処理などを行なって、信号強度が輝度の明るさで表現されるデータ(Bモードデータ)を生成する。 ここで、Bモード処理部12は、検波周波数を変化させることで、映像化する周波数帯域を変えることができる。また、Bモード処理部12は、一つの反射波データに対して、二つの検波周波数による検波処理を並列して行うことができる。
[0021]
 ドプラ処理部13は、送受信部11から受信した反射波データから速度情報を周波数解析し、ドプラ効果による血流や組織、造影剤エコー成分を抽出し、平均速度、分散、パワーなどの移動体情報を多点について抽出したデータ(ドプラデータ)を生成する。 
[0022]
 なお、本実施形態に係るBモード処理部12およびドプラ処理部13は、2次元の反射波データおよび3次元の反射波データの両方について処理可能である。すなわち、本実施形態に係るBモード処理部12は、3次元の反射波データから3次元のBモードデータを生成することができる。また、本実施形態に係るドプラ処理部13は、3次元の反射波データから3次元のドプラデータを生成することができる。 
[0023]
 画像生成部14は、Bモード処理部12及びドプラ処理部13が生成したデータから超音波画像を生成する。すなわち、画像生成部14は、Bモード処理部12が生成したBモードデータから反射波の強度を輝度にて表したBモード画像を生成する。具体的には、画像生成部14は、Bモード処理部12が生成した3次元のBモードデータから、3次元のBモード画像を生成する。 
[0024]
 また、画像生成部14は、ドプラ処理部13が生成したドプラデータから移動体情報を表す平均速度画像、分散画像、パワー画像、又は、これらの組み合わせ画像としてのカラードプラ画像を生成する。具体的には、画像生成部14は、ドプラ処理部13が生成した3次元のドプラデータから、3次元のカラードプラ画像を生成する。なお、以下では、画像生成部14が生成した3次元のBモード画像及び3次元のカラードプラ画像をまとめて「ボリュームデータ」と記載する。 
[0025]
 また、画像生成部14は、生成したボリュームデータをモニタ2にて表示するための各種画像を生成することができる。具体的には、画像生成部14は、ボリュームデータからMPR画像やレンダリング画像を生成することができる。
[0026]
 すなわち、超音波プローブ1により被検体Pの撮影部位に対して超音波の3次元走査が行なわれることで、送受信部11は、3次元のデータを生成する。そして、画像生成部14は、ボリュームデータをモニタ2に表示するための画像として、例えば、操作者からの指示により、直交3断面におけるMPR画像や、超音波プローブ1の被検体Pに対する接触面を視点とした場合のレンダリング画像や、任意の場所を視点とした場合のレンダリング画像を生成する。 
[0027]
 また、画像生成部14は、ボリュームデータに含まれる管腔において、管腔内部に視点を配置した投影像であるフライスルー画像などを生成する。画像生成部14によるフライスルー画像の生成については、後に詳述する。なお、画像生成部14は、超音波画像に、種々のパラメータの文字情報、目盛り、ボディーマークなどを合成した合成画像を生成することもできる。なお、画像生成部14によって生成されるフライスルー画像は、仮想内視鏡画像、或いは、PVR画像と呼ばれる場合もある。
[0028]
 画像メモリ15は、画像生成部14が生成した超音波画像を記憶するメモリである。また、画像メモリ15は、Bモード処理部12やドプラ処理部13が生成したデータを記憶することも可能である。 
[0029]
 内部記憶部16は、超音波送受信、画像処理及び表示処理を行なうための制御プログラムや、診断情報(例えば、患者ID、医師の所見など)や、診断プロトコルや各種ボディーマークなどの各種データを記憶する。また、内部記憶部16は、必要に応じて、画像メモリ15が記憶する画像の保管などにも使用される。 
[0030]
 制御部17は、情報処理装置(計算機)としての機能を実現する制御プロセッサ(CPU:Central Processing Unit)であり、超音波診断装置の処理全体を制御する。具体的には、制御部17は、入力装置3を介して操作者から入力された各種設定要求や、内部記憶部16から読込んだ各種制御プログラム及び各種データに基づき、送受信部11、Bモード処理部12、ドプラ処理部13及び画像生成部14の処理を制御する。また、制御部17は、画像メモリ15が記憶する超音波画像や、内部記憶部16が記憶する各種画像、又は、画像生成部14による処理を行なうためのGUI、画像生成部14の処理結果などをモニタ2にて表示するように制御する。
[0031]
 以上、第1の実施形態に係る超音波診断装置100の全体構成について説明した。かかる構成のもと、第1の実施形態に係る超音波診断装置100は、以下、詳細に説明する画像生成部14の処理により、フライスルー画像における管腔を適切に表示することができるように構成されている。
[0032]
 ここで、まず、従来技術においてフライスルー画像における管腔が適切に表示されない場合について説明する。従来、フライスルー画像を表示する場合、超音波診断装置においては、取得したボリュームデータにおける管腔の抽出処理が行われる。超音波診断装置ではこの管腔の抽出処理において、ボクセルに割り当てられた輝度によってそのボクセルが管腔内壁に属するか、あるいは管腔内部であるかを決定している。すなわち、超音波診断装置においては、所定の輝度未満のボクセルを管腔内部として決定し、一方管腔内部に接し所定の輝度以上であるボクセルを管腔として決定する。
[0033]
 ここで、超音波診断装置においては、取得されたボリュームデータごとに輝度の分布が異なることから、管腔内壁を決定するための輝度が画質調整パラメータによって調整される。図2は、画質調整パラメータを説明するための図である。図2においては、画質調整パラメータの一つである閾値と管腔内壁を決定する輝度との関係について示す。図2においては、縦軸が閾値を示し、横軸が輝度を示す。
[0034]
 図2に示すように、閾値に輝度が対応づけられる。例えば、図2に示すように、閾値を「a」から「b」に変化させると、管腔内壁を決定する輝度の値が大きくなる。閾値は、ボリュームデータごとに、当該ボリュームデータに含まれる輝度の分布から決定される。すなわち、超音波診断装置では、取得したボリュームデータの輝度に応じて閾値が決定され、決定された閾値に対応する輝度の領域が管腔内壁として決定される。
[0035]
 しかしながら、従来の超音波診断装置では、上述したように閾値がボリュームデータの輝度に応じて決定された値のまま固定されているため、ボリュームデータに含まれる輝度によっては、ほとんどが管腔内壁として判定されてしまい、管腔内部が表示されない場合があり、フライスルー画像における管腔が適切に表示されない。
[0036]
 また、従来の超音波診断装置では、閾値によって管腔内壁が決定されるため、閾値が変化すると、管腔内部と管腔内壁との境界が変化するため、管腔径が変化してしまう。その結果、従来の超音波診断装置では、MPR画像に描出された管腔の径と、フライスルー画像(PVR画像)に描出された管腔の径とが一致せず、フライスルー画像における管腔が適切に表示されない場合がある。
[0037]
 図3は、従来技術に係る課題の一例を示す図である。図3においては、同一のボリュームデータに含まれる管腔を、閾値を変化させて表示させた場合について示す。例えば、図3に示すように、従来の超音波診断装置では、閾値が「10」、「30」、「50」、「90」と増加するに従い、表示画像における見た目上の管腔径が大きくなる。上述したように、従来の超音波診断装置では、フライスルー画像における管腔が、実際の管腔径とはとは異なり適切に表示されない場合があるため、観察者は調整用のつまみなどを操作することで、表示画面における見た目上の管腔径などを調整していた。
[0038]
 そこで、第1の実施形態に係る超音波診断装置100においては、以下に詳細に記載する画像生成部14の処理により、フライスルー画像における管腔を適切に表示することを可能にする。なお、本実施形態においては、画質調整パラメータとして閾値を用いる場合について説明する。
[0039]
 図4は、第1の実施形態に係る画像生成部14の構成の一例を示す図である。図4に示すように、画像生成部14は、パラメータ設定部141と、フライスルー画像生成部142とを有する。
[0040]
 パラメータ設定部141は、3次元画像データを用いて管腔を描出した2次元断面像を抽出する。そして、この2次元画像の情報に基づいて、当該管腔の内部を所定の視線方向から投影した仮想内視鏡画像(PVR画像)を生成するための画質調整パラメータの値を設定する。具体的には、パラメータ設定部141は、2次元画像に描出された管腔の対向する内壁に対してそれぞれ設定された2点間の距離と、ボリュームデータにおける当該2点間の距離とが同一となるように、画質調整パラメータを設定する。
[0041]
 ここで、まず、パラメータ設定部141の処理を行なうために、観察者は、入力装置3を介して、処理対象となるボリュームデータを指定し、更に、直交3断面(A面、B面、C面)のMPR画像の表示要求を行なう。表示要求を入力装置3から通知された制御部17は、画像生成部14に対して、観察者が指定したボリュームデータから直交3断面のMPR画像を生成するように制御する。そして、モニタ2は、制御部17の制御により、画像生成部14が生成した直交3断面のMPR画像を表示する。
[0042]
 観察者は、入力装置3が有する描画機能を用いて、モニタ2に表示されたMPR画像に描出された管腔の対向する内壁それぞれに、パラメータ設定部141が画質調整パラメータを設定するための点を設定する。制御部17は、入力装置3が受け付けた2点のボリュームデータにおける位置情報を取得し、取得した2点の位置情報と、当該2点間の距離をパラメータ設定部141に通知する。
[0043]
 図5Aは、第1の実施形態に係る管腔内壁の設定の一例を示す図である。図5Aにおいては、モニタ2に表示された直交3断面のMPR画像のうちの一枚を示す。例えば、観察者は、直交3断面のMPR画像から1枚を選択する。そして、観察者は、図5Aの円20内に示すように、選択したMPR画像に描出された管腔の対向する内壁それぞれに点(図中の×印)を設定する。
[0044]
 さらに、観察者は、超音波診断装置100に対して、設定した2点間の距離を計測させる。すなわち、制御部17は、例えば、図5Aに示すように、設定された2点間の距離「Dist(Distance):5.0mm」を計測する。そして、制御部17は、設定された2点の位置情報(3次元上の座標)と、計測結果「5.0mm」をパラメータ設定部141に通知する。
[0045]
 パラメータ設定部141は、制御部17から通知された2点の位置情報と、2点間の距離「5.0mm」を用いて閾値を設定する。具体的には、パラメータ設定部141は、ボリュームデータにおいて、通知された2点を通過する直線を算出し、算出した直線上の2点間の距離が、MPR画像によって通知された距離と同一になるように閾値を設定する。
[0046]
 図5Bは、第1の実施形態に係るパラメータ設定部141による処理の一例を説明するための図である。図5Bにおいては、図5Aにて設定された2点と算出された距離「5.0mm」を用いた処理を示す。例えば、パラメータ設定部141は、図5Bに示すように、ボリュームデータにおいて、通知された2点を通過する直線30を算出する。そして、パラメータ設定部141は、閾値を段階的に変化させたボリュームデータを生成させ、図5Bに示すように、算出した直線30上の2点間の距離が「5.0mm」となる閾値を抽出し、抽出した閾値を、フライスルー画像を生成する際の閾値として設定する。
[0047]
 図5Cは、第1の実施形態に係るパラメータ設定部141による処理の一例を模式的に示す図である。図5Cにおいては、閾値を段階的に変化させて生成されたボリュームデータそれぞれから生成されたフライスルー画像(PVR画像)を示す。図5Cに示すように、パラメータ設定部141は、閾値を「10」、「30」、「50」、「90」と段階的に変化させたボリュームデータを生成する。そして、パラメータ設定部141は、生成したボリュームデータそれぞれにおいて2点間の距離が「5.0mm」となる閾値を抽出する。すなわち、パラメータ設定部141は、図5Cに示すように、「閾値=30」を抽出し、抽出した「30」を、フライスルー画像を生成する際の閾値として設定する。
[0048]
 パラメータ設定部141は、上述したように閾値を設定することによって、ボリュームデータにおける管腔内壁の位置を決定する。これにより、パラメータ設定部141は、ボリュームデータに含まれる管腔領域を抽出することとなる。そして、管腔領域が抽出されたボリュームデータには、芯線が設定され、芯線に沿ってPVR画像が生成され、動画像であるフライスルー画像が表示されることとなる。
[0049]
 図4に戻って、フライスルー画像生成部142は、設定された画質調整パラメータの値を用いてPVR画像を生成する。具体的には、フライスルー画像生成部142は、パラメータ設定部141によって設定された画質調整パラメータによって抽出された管腔領域に設定された芯線の軌道に沿って、任意の方向に、一定の距離間隔及び一定の時間間隔で視点を移動させ、各視線方向から管腔内を投影したPVR画像を、ボリュームデータを用いてそれぞれ生成する。
[0050]
 ここで、まず、フライスルー画像生成部142が処理を行うために、観察者によって視点及び視線方向が設定される。そして、フライスルー画像生成部142は、設定された芯線上の視点から設定された視線方向に、管腔内を投影したPVR画像を生成する。このとき、フライスルー画像生成部142は、視線方向を中心とする視野角であるFOV(Field Of View)角にて定まる近平面及び遠平面の範囲に向けて視点から放射状に透視投影する。そして、フライスルー画像生成部142は、一定の距離間隔及び一定の時間間隔で視点を移動させながら、各視線方向から管腔内を投影したPVR画像をそれぞれ生成し、生成したPVR画像を画像メモリ15に格納する。
[0051]
 そして、制御部17が、フライスルー画像生成部142によって生成された各視線方向から管腔内を投影したPVR画像と、当該PVR画像が生成された視点位置における直交3断面のMPR画像をモニタ2に表示させる。ここで、制御部17は、フライスルー画像生成部142がPVR画像を生成する際に視点を移動した時間間隔でPVR画像を更新することで、管腔内を視線方向に移動しながら観察できる動画像(フライスルー画像:Fly Thru画像)を表示させることが可能である。なお、フライスルー画像が表示される場合には、視点の移動に伴って、直交3断面のMPR画像も更新される。
[0052]
 図6は、第1の実施形態に係るフライスルー表示の一例を示す図である。図6においては、右下の画像がフライスルー画像を示し、右上、左上及び左下の画像が直交3断面のMPR画像を示す。例えば、制御部17は、図6に示すように、直交3断面のMPR画像と、フライスルー画像とをモニタ2にて表示させる。ここで、本実施形態に係る超音波診断装置100では、パラメータ設定部141の処理により、フライスルー画像における管腔径を、2点が設定されたMPR画像における管腔径に一致させたフライスルー表示を行う。
[0053]
 また、制御部17は、MPR画像上で設定された管腔内壁の位置をガイドライン表示させることが可能である。例えば、制御部17は、図6の右下の図に示すように、MPR画像で設定された2点に対応する位置に点(×印)を表示させ、その点を結ぶ直線を表示させる。
[0054]
 上述したように、第1の実施形態に係る超音波診断装置100は、MPR画像における管腔径と、フライスルー画像における管腔径とを一致させたフライスルー表示が可能である。ここで、上述した処理は、フライスルー表示のどのタイミングで行われる場合であってもよい。すなわち、ボリュームデータが収集された直後に実行する場合であってもよく、或いは、一度フライスルー画像を表示させた後に、再度、実行する場合であってもよい。
[0055]
 また、ボリュームデータ全体に対して1度に処理を行う場合であってもよく、或いは、PVR画像を更新させてフライスルー画像を表示させる際に、その都度処理を実行する場合であってもよい。
[0056]
 次に、図7を用いて、第1の実施形態に係る超音波診断装置100の処理について説明する。図7は、第1の実施形態に係る超音波診断装置100による処理の手順を示すフローチャートである。図7に示すように、第1の実施形態に係る超音波診断装置100においては、フライスルー表示モードであると(ステップS101肯定)、制御部17は、MPR画像に描出された管腔の対向する管腔内壁に2点が設定されたか否かを判定する(ステップS102)。
[0057]
 ここで、2点が設定されると(ステップS102肯定)、制御部17は、2点間の距離を測定し(ステップS103)、設定された2点の位置情報と、2点間の距離の測定結果とをパラメータ設定部141に通知する。
[0058]
 そして、パラメータ設定部141は、通知された2点の位置情報から、ボリュームデータにおいて、設定された2点を通過する直線を算出する(ステップS104)。その後、パラメータ設定部141は、算出した直線上の2点の距離が、MPR画像における2点間の距離(通知された距離)と同一となる閾値を抽出する(ステップS105)。
[0059]
 そして、フライスルー画像生成部142は、抽出された閾値で生成されたボリュームデータを用いてフライスルー画像を生成する(ステップS106)。そして、制御部17は、生成されたフライスルー画像をモニタ2にて表示させて(ステップS107)、処理を終了する。なお、フライスルー表示モードがOFFの場合、及び、対向する管腔内壁に2点が設定されるまで、超音波診断装置100は、待機状態である(ステップS101否定、ステップS102否定)。
[0060]
 上述したように、第1の実施形態によれば、パラメータ設定部141は、ボリュームデータを用いて生成されたMPR画像に描出された管腔の情報に基づいて、当該管腔の内部を所定の視点から投影したPVR画像を生成するための画質調整パラメータ(閾値)の値を設定する。そして、フライスルー画像生成部142は、設定された画質調整パラメータの値を用いてPVR画像を生成する。そして、制御部17は、PVR画像をモニタ2にて表示させる。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置100は、MPR画像に対応づいたフライスルー画像を生成して表示することができ、フライスルー画像における管腔を適切に表示することを可能にする。
[0061]
 また、第1の実施形態によれば、パラメータ設定部141は、MPR画像に描出された管腔の対向する内壁に対してそれぞれ設定された2点間の距離と、ボリュームデータにおける当該2点間の距離とを対応させるように、画質調整パラメータを設定する。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置100は、MPR画像における管腔径と、フライスルー画像における管腔径とを一致させることができ、フライスルー画像における管腔をより適切に表示することを可能にする。
[0062]
 また、第1の実施形態によれば、制御部17は、フライスルー画像において、MPR画像に描出された管腔の対向する内壁に対してそれぞれ設定された2点に対応する位置にガイドラインを表示させる。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置100は、MPR画像とフライスルー画像との対応関係をより明確に表示させることを可能にする。
[0063]
 (第2の実施形態)
 上述した第1の実施形態では、MPR画像に描出された管腔の対向する内壁に点がそれぞれ設定され、設定された2点間の距離を計測することで管腔径を測定し、MPR画像における管腔径とフライスルー画像における管腔径とを一致させる場合について説明した。第2の実施形態では、MPR画像上の点にボリュームデータ内の管腔内壁を一致させる場合について説明する。なお、第2の実施形態に係る超音波診断装置は、第1の実施形態に係る超音波診断装置100と比較して、図4に示すパラメータ設定部141の処理内容のみが異なる。
[0064]
 第2の実施形態に係るパラメータ設定部141は、2次元画像に描出された管腔の内壁に対して設定された点に対して、ボリュームデータにおける管腔の内壁の位置が対応するように、画質調整パラメータを設定する。具体的には、パラメータ設定部141は、観察者によって設定されたMPR画像上の点の位置情報(座標)を取得する。そして、パラメータ設定部141は、ボリュームデータに含まれる当該座標に管腔の内壁を重畳させた場合の画質調整パラメータの値を抽出し、抽出した画質調整パラメータの値を、フライスルー画像を生成する際の画質調整パラメータとして設定する。
[0065]
 図8Aは、第2の実施形態に係る管腔内壁の設定の一例を示す図である。例えば、観察者は、直交3断面のMPR画像から1枚を選択する。そして、観察者は、図8Aに示すように、選択したMPR画像に描出された管腔の内壁に点(図中の×印)を設定する。制御部17は、観察者によって設定された点の位置情報をパラメータ設定部141に通知する。
[0066]
 パラメータ設定部141は、ボリュームデータに対する画質調整パラメータを種々変更させて、通知された点の座標に管腔の内壁が重畳する画質調整パラメータを抽出する。なお、ボリュームデータにおける管腔領域は、予め抽出される。図8Bは、第2の実施形態に係るパラメータ設定部141による処理の一例を説明するための図である。例えば、パラメータ設定部141は、図8Bに示すように、閾値を種々変更させて、点の座標に管腔の内壁が重畳する閾値を抽出する。そして、パラメータ設定部141は、抽出した閾値を、フライスルー画像を生成する際の閾値として設定する。
[0067]
 ここで、設定される点は、1つの点だけではなく、複数の点が設定される場合であってもよい。かかる場合には、パラメータ設定部141は、各点を用いてそれぞれ閾値を抽出し、抽出した閾値の平均の値を、フライスルー画像を生成する際の閾値として設定する。
[0068]
 或いは、パラメータ設定部141は、設定された複数の点それぞれに対して管腔内壁を近似させ、各点と管腔内壁との距離がそれぞれ最小となるような閾値を、最小2乗法などを用いて算出する。そして、パラメータ設定部141は、算出した閾値を、フライスルー画像を生成する際の閾値として設定する。
[0069]
 次に、図9を用いて、第2の実施形態に係る超音波診断装置100の処理について説明する。図9は、第2の実施形態に係る超音波診断装置100による処理の手順を示すフローチャートである。図9に示すように、第2の実施形態に係る超音波診断装置100においては、フライスルー表示モードであると(ステップS201肯定)、制御部17は、MPR画像に描出された管腔内壁に点が設定されたか否かを判定する(ステップS202)。
[0070]
 ここで、点が設定されると(ステップS202肯定)、制御部17は、設定された点の位置情報をパラメータ設定部141に通知する。パラメータ設定部141は、通知された点の位置情報から、設定された点に管腔内壁が重畳するようにボリュームデータを生成する(ステップS203)。すなわち、パラメータ設定部141は、閾値を種々変更させて、点の座標に管腔の内壁が重畳する閾値を抽出する。
[0071]
 そして、フライスルー画像生成部142は、抽出された閾値で生成されたボリュームデータを用いてフライスルー画像を生成する(ステップS204)。そして、制御部17は、生成されたフライスルー画像をモニタ2にて表示させて(ステップS205)、処理を終了する。なお、フライスルー表示モードがOFFの場合、及び、管腔内壁に点が設定されるまで、超音波診断装置100は、待機状態である(ステップS201否定、ステップS202否定)。
[0072]
 上述したように、第2の実施形態によれば、パラメータ設定部141は、MPR画像に描出された管腔の内壁に対して設定された点に対して、ボリュームデータにおける管腔の内壁の位置が対応するように、画質調整パラメータを設定する。従って、第2の実施形態に係る超音波診断装置100は、MPR画像における管腔内壁の位置と、フライスルー画像における管腔の内壁の位置とを関連付けたフライスルー表示を行うことができ、フライスルー画像における管腔を適切に表示させることを可能にする。
[0073]
 (第3の実施形態)
 上述した第1及び2の実施形態では、MPR画像上に点が設定される場合について説明した。第3の実施形態では、MPR画像に描出された管腔内壁に沿った線分が設定される場合について説明する。なお、第3の実施形態に係る超音波診断装置は、第1の実施形態に係る超音波診断装置100と比較して、図4に示すパラメータ設定部141の処理内容のみが異なる。
[0074]
 第3の実施形態に係るパラメータ設定部141は、MPR画像に描出された管腔の内壁を示す輪郭線を抽出し、抽出した輪郭線に対して、ボリュームデータにおける管腔の内壁の位置が対応するように、画質調整パラメータを設定する。具体的には、パラメータ設定部141は、エッジ検出などを用いてMPR画像に描出された管腔の内壁の輪郭線を抽出する。そして、パラメータ設定部141は、抽出した輪郭線の位置情報(輪郭線を構成する全ての点の座標)を取得する。そして、パラメータ設定部141は、ボリュームデータに含まれる当該全ての点の座標に管腔の内壁を重畳させた場合の画質調整パラメータの値を抽出し、抽出した画質調整パラメータの値を、フライスルー画像を生成する際の画質調整パラメータとして設定する。
[0075]
 図10は、第3の実施形態に係る管腔内壁の設定の一例を示す図である。例えば、パラメータ設定部141は、直交3断面のMPR画像から輪郭線を抽出するための画像を選択する。そして、パラメータ設定部141は、図10に示すように、選択したMPR画像に描出された管腔の内壁の輪郭線を、エッジ検出などを用いて抽出する。
[0076]
 パラメータ設定部141は、抽出した輪郭線を構成する各点を用いてそれぞれ閾値を抽出し、抽出した閾値の平均の値を、フライスルー画像を生成する際の閾値として設定する。或いは、パラメータ設定部141は、複数の点それぞれに対して管腔内壁を近似させ、各点と管腔内壁との距離がそれぞれ最小となるような閾値を、最小2乗法などを用いて算出する。そして、パラメータ設定部141は、算出した閾値を、フライスルー画像を生成する際の閾値として設定する。
[0077]
 上述したように、第3の実施形態に係る超音波診断装置100においては、管腔内壁を示す輪郭線に対して管腔内壁の位置が対応するように画質調整パラメータを設定する。例えば、第3の実施形態に係る画質調整パラメータの設定処理を自動で実行させ、観察者が第1又は第2の実施形態に係る画質調整パラメータの設定処理により画質調整パラメータの微調整をするようにしてもよい。
[0078]
 上述したように、第3の実施形態によれば、パラメータ設定部141は、MPR画像に描出された管腔の内壁を示す輪郭線を抽出し、抽出した輪郭線に対して、ボリュームデータにおける管腔の内壁の位置が対応するように、画質調整パラメータを設定する。従って、第3の実施形態に係る超音波診断装置100は、MPR画像における管腔内壁とフライスルー画像における管腔内壁との関連付けを自動で行うことを可能にする。
[0079]
 (第4の実施形態)
 さて、これまで第1、2及び3の実施形態について説明したが、上述した第1、2及び3の実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
[0080]
 上述した第1の実施形態では、フライスルー画像上にガイドラインを表示する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、現時点で表示されているフライスルー画像の視野範囲や、ALERTなどをMPR画像上に表示させることもできる。
[0081]
 図11は、第4の実施形態に係る表示例を示す図である。例えば、制御部17は、図11に示すように、現時点で表示されているフライスルー画像の視野範囲40をMPR画像に重畳させて表示させる。これにより、点の再設定などを行う際に、観察者に対して適切な点の設定場所を提示することができる。
[0082]
 また、例えば、制御部17は、図11に示すように、ALERTをMPR画像に重畳させて表示させる。一例を挙げると、観察者による点の設定に際して、管腔内壁ではない位置(例えば、組織内など)に点を設定した場合に、制御部17は、図11に示すように、ALERTを表示させる。かかる場合には、内部記憶部16が、管腔外であることを判定するための輝度の閾値を予め記憶する。
[0083]
 そして、制御部17は、観察者によって点が設定された場合に、閾値を参照して、当該点の輝度が管腔外であるか否かを判定する。ここで、設定された点を管腔外であると判定した場合には、制御部17は、モニタ2にALERTを表示させる。
[0084]
 或いは、内部記憶部16が、管腔であることを判定するための輝度の閾値を予め記憶する。そして、制御部17は、観察者によって点が設定された場合に、閾値を参照して、設定された点の近傍に閾値を下回る輝度領域(=管腔)があるか否かを判定する。ここで、設定された点の近傍に閾値を下回る輝度領域がない場合(すなわち、管腔がない場合)に、制御部17は、モニタ2にALERTを表示させる。
[0085]
 上述したように、観察者によって設定された点が誤設定である場合に、ALERTを表示させることで、MPR画像における管腔内壁と、フライスルー画像における管腔内壁とを一致させた画像を確実に表示させることを可能にする。
[0086]
 上述した第1~第3の実施形態では、画質調整パラメータとして閾値を用いる場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、画質調整パラメータとして透過度やガンマ値を用いる場合であってもよい。なお、透過度とは、図2に示す閾値と輝度との関係を示すグラフの傾きを調整するためのパラメータである。また、ガンマ値とは、図2に示すグラフの傾き部分の状態(直線状、曲線状など)を調整するためのパラメータである。
[0087]
 上述した第1~第3の実施形態では、パラメータ設定部141によって画質調整パラメータ(例えば、閾値など)の値が設定され、設定された画質調整パラメータの値を用いてフライスルー画像を生成し、生成したフライスルー画像を表示する場合について説明した。本実施形態に係る超音波診断装置100は、さらに、画質調整パラメータを手動で微調整することができる。
[0088]
 すなわち、入力装置3は、パラメータ設定部141によって設定された画質調整パラメータの値に対して更に調整を加えるための調整指示を受け付ける。ここで、入力装置3は、例えば、ロータリーエンコーダ(rotary encoder)や、トラックボール、ダイヤル、GUI等であり、閾値などの画質調整パラメータの値を増減する調整指示を受付ける。
[0089]
 一例を挙げると、まず、パラメータ設定部141が、制御部17から通知されたMPR画像上の2点間の位置の情報と、計測結果とを用いて、画質調整パラメータ(例えば、閾値など)の値を設定する。そして、フライスルー画像生成部142が、設定された画質調整パラメータの値を用いて、PVR画像を生成する。制御部17は、生成されたPVR画像を動画像として表示したフライスルー画像をモニタ2にて表示させる。
[0090]
 ここで、観察者が表示されたフライスルー画像を観察しながら入力装置3を介して、画質調整パラメータの微調整を行うことができる。すなわち、入力装置3は、観察者による操作に応じて画質調整パラメータの値を増減させるための調整指示を受付ける。このとき、入力装置3に設定される画質調整パラメータの値を増減させるための調整は、閾値などの画質調整パラメータ自身であってもよいし、或いは、管腔の壁間の距離であってもよい。
[0091]
 入力装置3によって画質調整パラメータの値を増減させるための調整指示が受付けられると、フライスルー画像生成部142は、現時点で設定されている画質調整パラメータの値を受付けられた調整指示分変化させ、変化後の値を用いて管腔内を投影したPVR画像を生成する。制御部17は、新たに生成されたPVR画像によりフライスルー画像をモニタ2に表示させる。
[0092]
 ここで、フライスルー画像生成部142によって調整指示が反映されたPVR画像が生成された場合には、新たな調整指示により見積もられる管腔の径は変化するはずである。そこで、調整指示を受けた場合には、制御部17は、MPR画像上に表示されたマーカやMPR画像上に配置した点の位置にも調整を加えたうえでモニタ2にて表示させる。すなわち、制御部17は、直交3断面のMPR画像それぞれに描出された管腔の径それぞれに対して、調整指示に対応する調整(径の増減)を実行したMPR画像をモニタ2に表示させる。一例を挙げると、閾値が調整された場合、制御部17は、MPR画像上に配置したマーカや2点計測用のマーカの位置を閾値の調整に合わせて移動させる。
[0093]
 ここで、入力装置3は、新たに表示されたMPR画像上に2点を設定するための操作を受付けることも可能である。また、制御部17は、調整後のMPR画像上に、最初に設定された2点を継続して表示させることができ、これらの点を別の色にしたり、点滅させたり、大きさを変えたりして表示させることができる。
[0094]
 これにより、観察者は、管腔がより適切に表示されたフライスルー画像やMPR画像を観察することができる。なお、上記した例では、MPR画像上に2点を設定する場合について説明したが、MPR画像上に1点を設定する場合や、MPR画像における管腔の内壁の輪郭線を抽出する場合にも同様に適用することができる。
[0095]
 また、管腔の内壁の輪郭線が抽出される場合には、入力装置3は、MPR画像における内壁の輪郭線の微調整にかかる調整指示を受付けることも可能である。
[0096]
 上述したように、本願に係る超音波診断装置100は、フライスルー画像における管腔を適切に表示させることが可能である。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、管腔以外のその他の部位に対して一般化して適用することも可能である。
[0097]
 すなわち、本願に係る超音波診断装置100は、パラメータ設定部141が、3次元画像データを用いて生成された2次元断層像に描出された部位の情報に基づいて、当該部位を所定の視点から投影した投影画像を生成するための画質調整パラメータの値を設定する。そして、画像生成部14が、設定された画質調整パラメータの値を用いて投影画像を生成する。そして、制御部17が、投影画像をモニタ2にて表示させる。
[0098]
 例えば、パラメータ設定部141は、胎児のエコー検査におけるベビーフェイスのMPR画像に設定された点や輪郭線を用いて、VR画像を生成するための画質調整パラメータの値を設定する。画像生成部14は、設定された画質調整パラメータの値を用いてVR画像を生成する。制御部17は、生成されたVR画像をモニタ2にて表示させる。ここで、入力装置3は、上記と同様に画質調整パラメータを微調整するための調整指示を受付けることができる。
[0099]
 上記した例はあくまでも一例であり、実施形態はこれに限定されるものではない。すなわち、超音波診断装置100においては、種々のシチュエーション(situation)に対して上記した手法を適用することができる。例えば、パラメータ設定部141が、肝臓のMPR画像に設定された点や輪郭線を用いて、肝臓表面のVR画像を生成するための画質調整パラメータの値を設定する。そして、画像生成部14が、設定された画質調整パラメータの値を用いてVR画像を生成する。そして、制御部17は、生成されたVR画像をモニタ2にて表示させる。
[0100]
 上述した第1~第3の実施形態では、超音波診断装置が画質調整パラメータを設定する場合について説明したが、上述した処理は、ワークステーションなどの画像処理装置によって実行される場合であってもよい。かかる場合には、例えば、ネットワークを介して超音波診断装置や、画像保管装置などと接続されたワークステーションが、超音波診断装置や、画像保管装置などからボリュームデータを取得する。そして、ワークステーションは、取得したボリュームデータを用いて上述した処理を実行する。
[0101]
 以上説明したとおり、第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態及び第4の実施形態によれば、本実施形態の超音波診断装置、画像処理装置及びプログラムは、フライスルー画像における管腔を適切に表示することを可能にする。
[0102]
 本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。

請求の範囲

[請求項1]
 3次元画像データを用いて生成された2次元断層像に描出された管腔の情報に基づいて、当該管腔の内部を所定の視点から投影した仮想内視鏡画像を生成するための画質調整パラメータの値を設定する設定部と、
 前記設定された画質調整パラメータの値を用いて前記仮想内視鏡画像を生成する仮想内視鏡画像生成部と、
 前記仮想内視鏡画像を所定の表示部にて表示させる表示制御部と、
 を備える、超音波診断装置。
[請求項2]
 前記設定部は、前記2次元断層像に描出された管腔の対向する内壁に対してそれぞれ設定された2点間の距離と、前記3次元画像データにおける当該2点間の距離とを対応させるように、前記画質調整パラメータの値を設定する、請求項1に記載の超音波診断装置。
[請求項3]
 前記設定部は、前記2次元断層像に描出された管腔の内壁に対して設定された点に対して、前記3次元画像データにおける管腔の内壁の位置が対応するように、前記画質調整パラメータの値を設定する、請求項1に記載の超音波診断装置。
[請求項4]
 前記設定部は、前記2次元断層像に描出された管腔の内壁を示す輪郭線を抽出し、抽出した輪郭線に対して、前記3次元画像データにおける管腔の内壁の位置が対応するように、前記画質調整パラメータの値を設定する、請求項1に記載の超音波診断装置。
[請求項5]
 前記表示制御部は、前記2次元断層像に設定された点における輝度が所定の閾値を上回った場合に、誤設定であることを示す警告を前記所定の表示部にて表示させる、請求項2~4のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
[請求項6]
 前記表示制御部は、前記仮想内視鏡画像において、前記2次元断層像に描出された管腔の対向する内壁に対してそれぞれ設定された2点に対応する位置にガイドラインを表示させる、請求項2に記載の超音波診断装置。
[請求項7]
 前記設定部によって設定された画質調整パラメータの値を調整するための調整指示を受け付ける受付部をさらに備え、
 前記仮想内視鏡画像生成部は、前記受付部によって受付けられた調整指示に基づいて調整された画質調整パラメータを用いて前記仮想内視鏡画像を生成する、請求項1に記載の超音波診断装置。
[請求項8]
 前記表示制御部は、前記仮想内視鏡画像生成部によって前記調整指示が反映された仮想内視鏡画像が生成された場合に、前記2次元断層像に対して前記調整指示に対応する調整を実行した2次元断層像を前記所定の表示部にて表示させる、請求項7に記載の超音波診断装置。
[請求項9]
 3次元画像データを用いて生成された2次元断層像に描出された管腔の情報に基づいて、当該管腔の内部を所定の視点から投影した仮想内視鏡画像を生成するための画質調整パラメータの値を設定する設定部と、
 前記設定された画質調整パラメータの値を用いて前記仮想内視鏡画像を生成する仮想内視鏡画像生成部と、
 前記仮想内視鏡画像を所定の表示部にて表示させる表示制御部と、
 を備える、画像処理装置。
[請求項10]
 3次元画像データを用いて生成された2次元断層像に描出された管腔の情報に基づいて、当該管腔の内部を所定の視点から投影した仮想内視鏡画像を生成するための画質調整パラメータの値を設定する設定手順と、
 前記設定された画質調整パラメータの値を用いて前記仮想内視鏡画像を生成する仮想内視鏡画像生成手順と、
 前記仮想内視鏡画像を所定の表示部にて表示させる表示制御手順と、
 をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
[請求項11]
 3次元画像データを用いて生成された2次元断層像に描出された部位の情報に基づいて、当該部位を所定の視点から投影した投影画像を生成するための画質調整パラメータの値を設定する設定部と、
 前記設定された画質調整パラメータの値を用いて前記投影画像を生成する投影画像生成部と、
 前記投影画像を所定の表示部にて表示させる表示制御部と、
 を備える、超音波診断装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5A]

[ 図 5B]

[ 図 5C]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8A]

[ 図 8B]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]