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1. WO2021064909 - 表示装置、および表示装置の製造方法

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明 細 書

発明の名称 表示装置、および表示装置の製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009   0010  

発明の効果

0011  

図面の簡単な説明

0012  

発明を実施するための形態

0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128  

符号の説明

0129  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17  

明 細 書

発明の名称 : 表示装置、および表示装置の製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、表示装置、および表示装置の製造方法に関する。

背景技術

[0002]
 QLED(Quantum dot Light Emitting Diode:量子ドット発光ダイオード)表示装置の製造において、複数の発光層を塗り分ける技術が、いくつか知られている。中でも、生産性等の観点から有利であるため、インクジェット法等に代表される、溶液塗布法と呼ばれる技術が注目されている。
[0003]
 従来、溶液塗布法においては、隔壁を形成した後に量子ドット材料を塗布する。従来技術に係る溶液塗布法においては、この隔壁によって、隣接する2つの発光層を区分することが一般的である(特許文献1参照)。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 日本国公開特許公報「特開2012-234748号(2012年11月29日公開)」

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 隔壁を形成すること自体によって、また、隔壁の総形成面積が大きい程、発光層の形成面積が小さくなる。そして、これにより、表示装置の開口率が低くなるため、表示装置の輝度が低いという問題が発生する。
[0006]
 本発明の一態様は、高輝度の、表示装置、および表示装置の製造方法を実現することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 本発明の一態様に係る表示装置は、複数の画素電極と、前記複数の画素電極に共通する共通電極と、前記複数の画素電極と共通電極とに挟まれた発光層と、を備え、前記発光層は、フェリチンによって被覆された量子ドットを有し、前記複数の画素電極のそれぞれと前記量子ドットとは、前記フェリチンに修飾するペプチドを介して結合する。
[0008]
 本発明の一態様に係る表示装置は、複数の画素電極と、前記複数の画素電極に共通する共通電極と、前記複数の画素電極と共通電極とに挟まれたキャリア輸送層および発光層と、を備え、前記発光層は、フェリチンによって被覆された量子ドットを有し、前記キャリア輸送層と前記量子ドットとは、前記フェリチンに修飾するペプチドを介して結合する。
[0009]
 本発明の一態様に係る表示装置の製造方法は、第1画素電極を作成する工程と、フェリチンによって被覆された第1量子ドットを前記第1画素電極上に塗布することによって、第1色を発光する第1発光層を作成する工程とを含み、前記第1画素電極と前記第1量子ドットとは、前記フェリチンに修飾するペプチドを介して結合する。
[0010]
 本発明の一態様に係る表示装置の製造方法は、第1画素電極を作成する工程と、前記第1画素電極上に第1キャリア輸送層を作成する工程と、フェリチンによって被覆された第1量子ドットを前記第1キャリア輸送層上に塗布することによって、第1色を発光する第1発光層を作成する工程とを含み、前記第1キャリア輸送層と前記第1量子ドットとは、前記フェリチンに修飾するペプチドを介して結合する。

発明の効果

[0011]
 本発明の一態様によれば、高輝度の、表示装置、および表示装置の製造方法を実現することができる。

図面の簡単な説明

[0012]
[図1] 本発明の実施形態1に係る表示装置の要部の概略構成を示す平面図である。
[図2] 本発明の実施形態1に係る表示装置の断面を示す断面図である。
[図3] 量子ドットユニットの概略図である。
[図4] 量子ドットを内包するフェリチンとカチオン性の金属との関係を示す図である。
[図5] 量子ドットを内包しないアポフェリチンを示す図である。
[図6] (a)~(d)は、本発明の実施形態1に係る表示装置の製造方法を説明する図である。
[図7] 本発明の実施形態2に係る表示装置の断面を示す断面図である。
[図8] (a)~(g)は、本発明の実施形態2に係る表示装置の製造方法を説明する図である。
[図9] 本発明の実施形態3に係る表示装置の断面を示す断面図である。
[図10] (a)~(h)は、本発明の実施形態3に係る表示装置の製造方法を説明する図である。
[図11] (a)~(e)は、本発明の実施形態3に係る表示装置の製造方法を説明する図である。
[図12] 本発明の実施形態4に係る表示装置の断面を示す断面図である。
[図13] (a)~(g)は、本発明の実施形態4に係る表示装置の製造方法を説明する図である。
[図14] (a)~(g)は、本発明の実施形態4に係る表示装置の製造方法を説明する図である。
[図15] 本発明の実施形態4に係る他の表示装置の断面を示す断面図である。
[図16] 本発明の実施形態5に係る表示装置の断面を示す断面図である。
[図17] (a)~(e)は、本発明の実施形態5に係る表示装置の製造方法を説明する図である。

発明を実施するための形態

[0013]
 本発明を実施するための形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、先に説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない場合がある。
[0014]
 〔実施形態1〕
 図1は、本発明の実施形態1に係る表示装置1の要部の概略構成を示す平面図である。図1に示すように、表示装置1は、画素P1(第1画素)、画素P2(第2画素)、および画素P3(第3画素)を含んでいる。表示装置1において、画素P1、画素P2、および画素P3を含む複数の画素は、例えばマトリックス状に配置されている。画素P1は、青色(第1色)の光を発する。画素P2は、緑色(第2色)の光を発する。画素P3は、赤色(第3色)の光を発する。当然ではあるが、画素P1が発する青色の光の波長と、画素P2が発する緑色の光の波長と、画素P3が発する赤色の光の波長とは、互いに異なっている。詳細には、画素P2が発する緑色の光の波長は、画素P1が発する青色の光の波長よりも長く、画素P3が発する赤色の光の波長は、画素P2が発する緑色の光の波長よりも長い。
[0015]
 図2は、本発明の実施形態1に係る表示装置1の断面を示す断面図である。図2に示すように、表示装置1は、基板2、画素電極3、エッジカバー4、発光層5、キャリア輸送層6、共通電極7、封止層8、量子ドット層9、カラーフィルタ10、および機能性フィルム11を備えている。
[0016]
 基板2は、図示しないTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)が形成されたものであり、いわゆるアレイ基板である。画素電極3は、当該TFTと電気的に接続されている。
[0017]
 画素電極3は、基板2上に設けられる。画素電極3は、画素ごとに個別に形成される島状の電極であり、所定の表示電圧を発光層5およびキャリア輸送層6に印可するために用いられる。図2では、画素電極3は、画素電極31(第1画素電極)、画素電極32(第2画素電極)、および画素電極33(第3画素電極)を含む。画素電極31は画素P1に設けられ、画素電極32は画素P2に設けられ、画素電極33は画素P3に設けられる。画素電極3は、所望の金属材料によって構成される。
[0018]
 エッジカバー4は、画素電極31の周囲、画素電極32の周囲、および画素電極33の周囲に設けられる。エッジカバー4は、画素電極31、画素電極32、および画素電極33のうち、隣接する2つの間に配置されるものである。例えば、隣接する画素P1および画素P2(図2参照)に関し、エッジカバー4は、画素電極31と画素電極32との間に配置され、画素電極31の周囲に形成されている。エッジカバー4は、周知の材料によって構成することができ、例えばポリイミドによって構成することができる。
[0019]
 発光層5は、画素電極3上に設けられ、特定の色の光を発光する発光素子を含んだ層である。本実施形態では、発光素子は量子ドットである。発光層5は、それぞれが島状に設けられる発光層51(第1発光層)、発光層52(第2発光層)、および発光層53(第3発光層)を含む。発光層51は画素P1に設けられ、発光層52は画素P2に設けられ、発光層53は画素P3に設けられる。本実施形態では、発光層51、発光層52、発光層53の構成はすべて同一である。すなわち、発光層5は、発光層5が設けられる画素の種類に関わらず同一色の光を発光するように構成されている。表示装置1Aにおける発光領域は、エッジカバー4の開口によって露出した画素電極3と、発光層5と、共通電極7との重畳する領域によって規定される。電流は、発光領域において、画素電極3(アノード)から共通電極7に流れ、これにより発光領域が発光する。
[0020]
 キャリア輸送層6は、発光層5上に設けられる。キャリア輸送層6は、公知の電子輸送層と、公知の正孔輸送層との総称である。キャリア輸送層6は、周知の材料(例えば無機材料または有機材料)によって構成することができる。
[0021]
 共通電極7は、キャリア輸送層6上に設けられる透明の電極である。図2では、共通電極7は、画素電極31、画素電極32、画素電極33を含む複数の画素電極に共通して設けられる。共通電極7は、MgAg合金(極薄膜)、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)等の透光性の導電材で構成することができる。図2には、共通電極7がカソードであり、画素電極3がアノードである例を示している。この場合、キャリア輸送層6は電子輸送層に相当する。一方、共通電極7がアノードであり、画素電極3がカソードであってもよい。この場合、キャリア輸送層6は正孔輸送層に相当する。
[0022]
 封止層8は、共通電極7上に設けられ、基板2に設けられる各種の層を封止することによって、表示装置1の内部を外部環境から保護する層である。
[0023]
 量子ドット層9は、封止層8上に設けられ、所定の色の光を発光する量子ドットを含んだ層である。本実施形態では、量子ドット層9は、量子ドット層91、量子ドット層92、および量子ドット層93を含む。量子ドット層91(青色変換層)は、青色の光を発光する量子ドットを有する。量子ドット層92(第2色変換層)は、緑色の光を発光する量子ドットを有する。量子ドット層93(第3色変換層)は、赤色の光を発光する量子ドットを有する。量子ドット層91は画素P1に設けられ、量子ドット層92は画素P2に設けられ、量子ドット層93は画素P3に設けられる。
[0024]
 カラーフィルタ10は、量子ドット層9上に設けられ、所定の色の光を通過させるフィルタである。本実施形態では、カラーフィルタ10は、青色の光を通過させるカラーフィルタ101と、緑色の光を通過させる量子ドットを有するカラーフィルタ102と、赤色の光を通過させるカラーフィルタ103とを含む。カラーフィルタ101は画素P1に設けられ、カラーフィルタ102は画素P2に設けられ、カラーフィルタ103は画素P3に設けられる。表示装置1がカラーフィルタ10を備えていることによって、表示装置1の色純度を高めることができる。なお、表示装置1の用途によっては、表示装置1にカラーフィルタ10は不要である。
[0025]
 機能性フィルム11は、カラーフィルタ10上に設けられ、例えばタッチ検出などの各種の機能を有するフィルムである。
[0026]
 図2に示すように、発光層5は、複数の量子ドットユニット121を有している。量子ドットユニット121は、量子ドット131(第1量子ドット)と、量子ドット131を被覆するフェリチン141とによって構成される。量子ドット131は、量子ドット131へのキャリア注入により励起されて、量子ドット131の組成に応じた所定の色の光を発光する発光素子である。図2では、量子ドット131は、近紫外光を発光する量子ドットである。発光層51、発光層52、発光層53は、いずれも同一構造の量子ドットユニット121を有しているため、互いに同一の近紫外光を発光する。
[0027]
 (量子ドットユニット121)
 図3は、量子ドットユニット121の概略図である。量子ドットユニット121に含まれる量子ドット131は、QD、もしくはQD蛍光体粒子等と表現することもできる。フェリチン141は、フェリチンタンパク質と表現することもできる。
[0028]
 フェリチン141は、鉄結合性たんぱく質の一種である。生物の細胞内において、フェリチン141は、略球殻状であり、結合した鉄を球殻の内部に取り込めるような籠状の形をしている。フェリチン141は、その籠内に鉄を保存し、必要な時にその籠内の鉄を放出する機能を有する。量子ドットユニット121において、フェリチン141は、鉄の代わりに量子ドット131を内包する。
[0029]
 フェリチン141の具体例としては、リコンビナントウマ由来フェリチンが挙げられる。この他、ヒト、ラット由来等のフェリチンが存在する。フェリチン141の基本構造は、ほぼ共通で、外径12nm、内径7nmである。なお、フェリチン141の一種として分類されるものとして、リステリア細菌由来Dpsタンパク質という小さなものがあり、これは外径9nm、内径4.5nmである。
[0030]
 フェリチン141の厚みは、外径寸法から内径寸法を減算した値になるので、約5nm程度である。フェリチン141は、5nm程度の厚みしかないので、フェリチン141に内包される量子ドット131には、トンネル効果により電子が注入される。
[0031]
 量子ドット131は、その組成にCdSeを含んでいてもよい。このような量子ドット131を被覆したフェリチン141は、いわゆるSlow Chemical Reactionを利用することで形成することができる。すなわち、Cdイオンにアンモニアを配位させてテトラアンミン錯体を形成する。そして、このテトラアンミン錯体に対して、セレノウレアの添加によってSeイオンを供給する。
[0032]
 図4は、量子ドット131を内包するフェリチン141とカチオン性の金属との関係を示す図である。複数個のフェリチン141の外側に金属結合サイトと呼ばれる部分が存在する。この金属結合サイトに2価カチオン性の金属イオン(例:マグネシウムイオン)が結合すると、2つのフェリチン141の間に塩橋のようなものが構成され、これらのフェリチン141同士を強く繋げることができる。
[0033]
 図5は、量子ドット131を内包しないアポフェリチン145を示す図である。フェリチン141は、24個のサブユニットが自己組織化した球殻状構造の球状タンパク質である。フェリチン141は、バクテリアから植物、動物まで多くの生物に存在する鉄貯蔵タンパク質の1つである。ヒトはもちろん哺乳類のウマ、ラットや、大豆、トウモロコシ、ラン藻、また、近年胃がんの原因として有名となった細菌のヘリコバクター・ピロリにも存在している。それらの基本構造と機能はほとんど同じで、内部に直径数nmの空洞135が形成されている。哺乳類のウマの脾臓由来のフェリチンは分子量約19,000のL鎖と20,000のH鎖の2種類のモノマーサブユニットからなる24量体の総分子量約48万の球殻状タンパク質である。
[0034]
 フェリチン141は、直径は約12nmで中心には直径7nmの空洞135が形成されており、この空洞135に1フェリチン分子あたり約4,500個の鉄元素をフェリハイドライト(5Fe ・9H O)結晶の形で貯蔵することができる。そして、生体内の鉄が不足するとこの鉄を還元排出し、生体内の鉄イオン濃度のバランスを保っている。
[0035]
 フェリチン141は、自己組織化能とバイオミネラリゼーション能の両方を保持しているためバイオテンプレートとしては最適である。空洞135の内部にコア(ナノ粒子)があるものをフェリチン141、空のものをアポフェリチン145と呼んでおり、アポフェリチン145内部にさまざまなナノ粒子を作製することができる。
[0036]
 図2に示すように、画素P1は、画素電極31、発光層51、キャリア輸送層6、共通電極7、量子ドット層91、およびカラーフィルタ101を備えている。画素P2は、画素電極32、発光層52、キャリア輸送層6、共通電極7、量子ドット層92、およびカラーフィルタ102を備えている。画素P3は、画素電極33、発光層53、キャリア輸送層6、共通電極7、量子ドット層93、およびカラーフィルタ103を備えている。画素P1において、発光層51は、画素電極31と共通電極7とに挟まれている。画素P2において、発光層52は、画素電極32と共通電極7とに挟まれている。画素P3において、発光層53は、画素電極33と共通電極7とに挟まれている。
[0037]
 画素電極3は、画素P1と画素P2と画素P3とで、同じ材料である。すなわち、画素電極31の材料と、画素電極32の材料と、画素電極33の材料とは、互いに同一である。画素電極3の材料は、金属である。一例として、画素電極3が金属Aを含んでいるものとする。フェリチン141には、当該金属Aを認識するペプチドが修飾されている。画素電極31が金属Aを含んでいる場合、画素電極32および画素電極33も金属Aを含んでいる。金属Aは、結合対象ペプチドの認識対象となる金属の種類に応じて選択されており、その選択例として、金、白金、パラジウム、チタン、銀、およびニッケルが挙げられる。画素電極3は、これら選択例のうち少なくとも1つの金属を含んでいればよい。
[0038]
 なお、「(任意の金属)を認識する」とは、換言すれば、「(任意の金属)に対して、選択的に付着する、または吸い寄せられる」ことである。画素P1において、画素電極31と量子ドット131とは、フェリチン141に修飾するペプチドを介して結合している。当該結合の一例として、イオン結合が挙げられる。これにより、画素電極31と当該ペプチドとの間の静電相互作用により、量子ドット131を画素電極31上に選択的に配置することができる。したがって、画素電極31の周囲に、量子ドット131の塗り分け用の隔壁を形成する必要がなくなるので、この隔壁を省くことで、高開口率かつ高輝度の表示装置1を実現することができる。画素電極32および33に対しても、量子ドットユニット121を用いて量子ドット131を画素電極32上および画素電極33上に選択的に配置するので、画素電極33または33の周囲にも隔壁を形成する必要はない。
[0039]
 図2の構成(第1構成)の表示装置1では、画素P1、画素P2、および画素P3における発光色の違いを、量子ドット層9およびカラーフィルタ10によって実現する。画素P1は、共通電極7の上層に、量子ドット層91を含んでいる。量子ドット層91は、発光層51において発光した近紫外光の光励起により、青色を発光する光変換層である。画素P2は、共通電極7の上層に、量子ドット層92を含んでいる。量子ドット層92は、発光層52において発光した近紫外光の光励起により、緑色を発光する光変換層である。画素P3は、共通電極7の上層に、量子ドット層93を含んでいる。量子ドット層93は、発光層53において発光した近紫外光の光励起により、赤色を発光する光変換層である。
[0040]
 画素P1では、発光層51から発光された近紫外光によって、量子ドット層91内の量子ドットが光励起されて青色の光が発光される。この青色の光は、量子ドット層91上に配置される青色のカラーフィルタ101を通過して、表示装置1の外部に出射される。このようにして、画素P1は青色を発光する。画素P2では、発光層52から発光された近紫外光によって、量子ドット層92内の量子ドットが光励起されて緑色の光が発光される。この緑色の光は、量子ドット層92上に配置される緑色のカラーフィルタ102を通過して、表示装置1の外部に出射される。このようにして、画素P2は緑色を発光する。画素P3では、発光層53から発光された近紫外光によって、量子ドット層93内の量子ドットが光励起されて赤色の光が発光される。この赤色の光は、量子ドット層93上に配置される赤色のカラーフィルタ103を通過して、表示装置1の外部に出射される。このようにして、画素P3は赤色を発光する。
[0041]
 表示装置1は、カラーフィルタ10を備えない構成(第2構成)であってもよい。第2構成では、量子ドット層91、量子ドット層92、および量子ドット層93がそれぞれ近紫外光から色変換した青色、緑色、および赤色の光が、カラーフィルタ10を通過することなく表示装置1に外部に出射される。これにより、画素P1、画素P2、画素P3における発光色の違いを実現することができる。
[0042]
 表示装置1は、発光層5が有する量子ドット131がキャリア注入により青色を発光する構成(第3構成)であってもよい。第3構成の表示装置1は、量子ドット層92、量子ドット層93、カラーフィルタ102、およびカラーフィルタ103を備えている。青色を表示する画素P1は、量子ドット層91およびカラーフィルタ101を備えていても良いし、備えていなくても良い。また、量子ドット層92は、青色の光励起により緑色を発光する量子ドットを含めばよく、量子ドット層93は、青色の光励起により赤色を発光する量子ドットを含めばよい。
[0043]
 第3構成では、画素P1において、発光層51から発光された青色が、色変換されることなく表示装置1の外部に出射される。このようにして、画素P1は青色を発光する。すなわち、発光層51が発光する色および画素P1が発光する色は、いずれも青色である。一方、画素P2において、発光層52から発光された青色光によって、量子ドット層92内の量子ドットが光励起されて、緑色の光が発光される。この緑色の光は、量子ドット層92上に配置されるカラーフィルタ102を通過して、表示装置1の外部に出射される。このようにして、画素P2は緑色を発光する。画素P3では、発光層53から発光された青色光によって、量子ドット層93内の量子ドットが光励起されて、赤色の光が発光される。この赤色の光は、量子ドット層93上に配置されるカラーフィルタ103を通過して、表示装置1の外部に出射される。このようにして、画素P3は赤色を発光する。
[0044]
 以上のように、第3構成であっても、画素P1、画素P2、画素P3における発光色の違いを実現することができる。
[0045]
 表示装置1は、発光層5が有する量子ドット131がキャリア注入により青色を発光する他の構成(第4構成)であってもよい。第4構成の表示装置1は、量子ドット層92および量子ドット層93を備えていればよい。すなわち、青色を表示する画素P1は、量子ドット層91およびカラーフィルタ101を備えておらず、緑色を表示する画素P2はカラーフィルタ102を備えておらず、赤色を表示する画素P3はカラーフィルタ103を備えていない。また、量子ドット層92は、青色の光励起により緑色を発光する量子ドットを含めばよく、量子ドット層93は、青色の光励起により赤色を発光する量子ドットを含めばよい。このように、第4構成の表示装置1は、第3構成の表示装置から、カラーフィルタ102および103を除いた構成である。
[0046]
 第4構成では、発光層51から発光された青色、量子ドット層92が青色から色変換した緑色、および量子ドット層93が青色から色変換した赤色の光が、カラーフィルタ10を通過することなく表示装置1に外部に出射される。これにより、画素P1、画素P2、画素P3における発光色の違いを実現することができる。
[0047]
 (製造方法)
 図6(a)~(d)は、本発明の実施形態1に係る表示装置1の製造方法を説明する図である。まず、図6(a)に示すように、基板2上に複数の画素電極31、画素電極32、および画素電極33を作成する。その際、例えばチタンを材料として、スパッタリングなどによって画素電極31~33を基板2上に同時に作成する。次に、図6(b)に示すように、画素電極3間にエッジカバー4を作成する。その際、例えばエッジカバー4の材料(例えばポリイミド樹脂)を、基板2上に1~1.5μmほど塗布する。それから、フォトリソグラフィ工程によってエッジカバー4部分に相当するポリイミドを基板2上に残すことによって、複数のエッジカバー4を基板2上に作成する。
[0048]
 次に、図6(c)に示すように、量子ドットユニット121を含む溶液を、画素電極31~33上に塗布する。しばらく放置した後、余分な溶液を遠心分離などによって除去することによって、画素電極31上に発光層51を作成し、画素電極32上に発光層52を作成し、画素電極33上に発光層53を作成する。この際、量子ドットユニット121を構成するフェリチン141は、画素電極31~33の金属材料と結合するが、エッジカバー4の材料には結合しない。したがって、溶液を除去する際、画素電極31~33上には量子ドットユニット121が結合した状態で残ることになる。これにより、発光層51~53を画素電極31~33のそれぞれの上に選択的に作成することができる。このように、先に画素電極31~33を作成してから、エッジカバー4を作成しておけば、発光層51~53を一度に作成することができるので、画素P1~P3を効率的に作成することができる。
[0049]
 次に、図6(d)に示すように、キャリア輸送層6および共通電極7をそれぞれ作成する。キャリア輸送層6は、キャリア輸送層6の材料を基板2上に塗布した後、焼成することによって、発光層51、発光層52、および発光層53に亘って作成することができる。あるいは、キャリア輸送層62のナノ粒子材料を基板2上に塗布することによっても作成することができる。焼成する際には、フェリチン141が焼け飛ばない低温(80℃以下)環境下で、キャリア輸送層6の材料を焼成する。これにより、発光層5を破壊することなくキャリア輸送層6を作成することができる。本実施形態では、無機材料を用いてキャリア輸送層6を作成するものとする。
[0050]
 量子ドットユニット121に含まれるフェリチン141がキャリア輸送層6を兼ねることができるため、キャリア輸送層6は必ずしも作成する必要がない。共通電極7は、スパッタリングによってキャリア輸送層6上に作成するか、あるいは共通電極7の材料をキャリア輸送層6上に塗布した後、焼成することによって作成する。焼成する際には、フェリチン141が焼け飛ばない低温(80℃以下)環境下で、共通電極7の材料を焼成する。これにより、発光層5を破壊することなく共通電極7を作成することができる。
[0051]
 この後、封止層8、量子ドット層9、カラーフィルタ10、および機能性フィルム11を作成する。これらの作成には、公知の任意の手法を採用することができる。まず、共通電極7上に、封止層8を作成する。次に、封止層8上に、量子ドット層9を作成する。その際、発光層51の上層に量子ドット層91を作成し、発光層52の上層に量子ドット層92を作成し、発光層53の上層に量子ドット層93を作成する。量子ドット層91~93を作成した後、これらの間に、図示しないエッジカバーを作成してもよい。次に、量子ドット層9上に、カラーフィルタ10を作成する。その際、量子ドット層91上にカラーフィルタ101を作成し、量子ドット層92上にカラーフィルタ102を作成し、量子ドット層93上にカラーフィルタ103を作成する。次に、カラーフィルタ10上におよび機能性フィルム11を作成する。これにより、表示装置1の製造が完了する。
[0052]
 図6の例では、画素電極3に対して選択的に結合する量子ドットユニット121を用いて、同一の色を発光する発光層51~53をそれぞれ選択的に作成するので、画素電極31~33の周囲に、量子ドット131の塗り分け用の隔壁を形成する必要がない。これにより、画素同士の間隔を狭くすることができるので、高開口率かつ高輝度の表示装置1を製造することができる。
[0053]
 各画素の作成順は、上述した画素P1、画素P2、および画素P3の例に限らない。すなわち、各画素の作成順は任意に変更することができる。例えば、画素P3(青色画素)、画素P2(緑色画素)、および画素P1(赤色画素)の順に作成してもよいし、あるいは画素P2(緑色画素)、画素P1(赤色画素)、および画素P3(青色画素)の順に作成してもよい。
[0054]
 本実施形態では、画素電極31~33を作成した後、エッジカバー4を作成することなく、発光層51~53を作成してもよい。この場合、発光層51~53の作成後、エッジカバー4を作成する。この方が、エッジカバー4を作成するためのフォトリソグラフィを実施しやすくなる。
[0055]
 〔実施形態2〕
 図7は、本発明の実施形態2に係る表示装置1Aの断面を示す断面図である。図7に示すように、表示装置1Aは、基板2、画素電極3、エッジカバー4、発光層5、キャリア輸送層6、共通電極7、封止層8、および機能性フィルム11を備えている。表示装置1Aの基本的な構成は、実施形態1の表示装置1と同様である。しかし、表示装置1Aでは、発光層5の構成が実施形態1のそれと異なっている。すなわち、表示装置1Aでは、発光層51、発光層52、および発光層53の構成が相違している。詳細には、発光層51は、実施形態1と同様に複数の量子ドットユニット121を有するが、発光層52は、複数の量子ドットユニット122を有し、発光層53は、複数の量子ドットユニット123を有する。図7では、表示装置1Aは、量子ドット層9およびカラーフィルタ10を備えていない。しかし、表示装置1Aは、量子ドット層9およびカラーフィルタ10をさらに備えてもよい。
[0056]
 量子ドットユニット121を構成する量子ドット131は、量子ドット131へのキャリア注入により励起されて、青色の光を発光する。量子ドットユニット122は、量子ドット132(第2量子ドット)と、量子ドット132を被覆するフェリチン142とによって構成される。量子ドット132は、量子ドット132へのキャリア注入により励起されて、緑色の光を発光する。量子ドットユニット123は、量子ドット133(第3量子ドット)と、量子ドット133を被覆するフェリチン143とによって構成される。量子ドット133は、量子ドット133へのキャリア注入により励起されて、赤色の光を発光する。このように、表示装置1Aでは、発光層5に含まれる量子ドットが、それぞれ異なる色を発する量子ドット131、量子ドット132、および量子ドット133を含む。これにより、表示装置1Aでは、発光層51、発光層52、および発光層53は、キャリア注入によりそれぞれ青色、緑色、および赤色の光を発光するように構成されている。したがって、実施形態1と異なり、表示装置1Aには量子ドット層9およびカラーフィルタ10は必ずしも必要ではない。
[0057]
 表示装置1Aでは、フェリチン141、142、および143は、互いに同一のフェリチンである。すなわち、フェリチン141~143は、画素P1と画素P2と画素P3とで同一の材料である。なお、画素電極3も、実施形態1と同様に、画素P1と画素P2と画素P3とで同一の材料である。したがって、画素電極31と、フェリチン141に修飾するペプチドとの間の静電相互作用により、量子ドット131を画素電極31上に選択的に配置することができる。同様に、画素電極32と、フェリチン142に修飾するペプチドとの間の静電相互作用により、量子ドット132を画素電極32上に選択的に配置することができる。さらに、画素電極33と、フェリチン143に修飾するペプチドとの間の静電相互作用により、量子ドット133を画素電極33上に選択的に配置することができる。したがって、画素電極31の周囲に、量子ドット131の塗り分け用の隔壁を形成する必要がなくなるので、この隔壁を省くことで、高開口率かつ高輝度の表示装置1Aを実現することができる。同様に、画素電極32の周囲に、量子ドット132の塗り分け用の隔壁を形成する必要がなくなり、また、画素電極33の周囲に、量子ドット133の塗り分け用の隔壁を形成する必要がなくなる。したがってこれらの隔壁を省くことで、高開口率かつ高輝度の表示装置1Aを実現することができる。
[0058]
 図8(a)~(g)は、本発明の実施形態2に係る表示装置1Aの製造方法を説明する図である。まず、図8(a)に示すように、基板2上に画素電極31~33およびエッジカバー4を作成する。これらの作成方法は、図6(a)および(b)に示す方法と同一であるため、詳細な説明を繰り返さない。次に、図8(b)に示すように、画素電極32および33上に、画素電極32および33をマスクするためのレジスト151を作成する。レジスト151の作成方法は公知であるため、その詳細な説明は省略する。
[0059]
 次に、図8(c)に示すように、量子ドットユニット121を含む溶液を、画素電極31上に塗布する。これにより、青色を発光する量子ドット131が、フェリチン141に修飾するペプチドを介して画素電極31に結合する。しばらく放置した後、余分な溶液を遠心分離などによって除去することによって、量子ドット131を含む発光層51を画素電極31上に作成する。この際、画素電極32および33はレジスト151によってマスクされているため、量子ドットユニット121を含む溶液が画素電極32または33に接触することがない。これにより、量子ドット131が画素電極32または33に誤って結合することを防止できるので、量子ドット131を画素電極31上に選択的に塗布することができる。なお、遠心分離した後でも画素電極31上以外に量子ドットユニット121が残る場合、洗浄液を用いて量子ドットユニット121を洗い流すことによって、画素電極31に結合しなかった量子ドットユニット121を回収する。量子ドットユニット121を回収することは、量子ドットユニット121に含まれる量子ドット131を回収することと同義である。これにより、画素電極31上以外に量子ドットユニット121が残らないため、後段の各工程への影響を低減することができる。さらに、回収した量子ドットユニット121を再利用できるため、表示装置1Aの製造コストを低減することもできる。この後、画素電極32および33上のレジスト151を除去する。
[0060]
 次に、図8(d)に示すように、発光層51および画素電極33上に、画素電極31および33をマスクするためのレジスト151を作成する。次に、図8(e)に示すように、量子ドットユニット122を含む溶液を、画素電極32上に塗布する。これにより、緑色を発光する量子ドット132が、フェリチン142に修飾するペプチドを介して画素電極32に結合する。しばらく放置した後、余分な溶液を遠心分離などによって除去することによって、量子ドット132を含む発光層52を画素電極32上に作成する。この際、発光層52はレジスト151によってマスクされているため、量子ドットユニット121を含む溶液が発光層51または画素電極33に接触することがない。これにより、量子ドット131が画素電極31または33に誤って結合することを防止できるので、量子ドット132を画素電極32上に選択的に塗布することができる。なお、遠心分離した後でも画素電極32上以外に量子ドットユニット122が残る場合、洗浄液を用いて量子ドットユニット122を洗い流すことによって、画素電極32に結合しなかった量子ドットユニット122を回収する。この後、発光層51上および画素電極33上のレジスト151を除去する。
[0061]
 次に、図8(f)に示すように、発光層51および発光層52の作成時と同様の方法によって、量子ドット133を含む発光層53を画素電極33上に選択に作成する。その詳細の図示は省略する。手順だけ説明すると、発光層51および52上に、画素電極31および32をマスクするためのレジスト151を作成する。次に、量子ドットユニット123を含む溶液を、画素電極33上に塗布する。これにより、赤色を発光する量子ドット133が、フェリチン143に修飾するペプチドを介して画素電極33に結合する。しばらく放置した後、余分な溶液を遠心分離などによって除去することによって、量子ドット133を含む発光層53を画素電極33上に作成する。この際、画素電極31および32はレジスト151によってマスクされているため、量子ドットユニット123を含む溶液が画素電極31または32に接触することがない。これにより、量子ドット133が画素電極31または32に誤って結合することを防止できるので、量子ドット133を画素電極33上に選択的に塗布することができる。なお、遠心分離した後でも画素電極33上以外に量子ドットユニット123が残る場合、洗浄液を用いて量子ドットユニット123を洗い流すことによって、画素電極33に結合しなかった量子ドットユニット123を回収する。この後、発光層51および52上のレジスト151を除去する。
[0062]
 次に、図8(g)に示すように、キャリア輸送層6および共通電極7をそれぞれ作成する。これらの作成方法は、実施形態1と同様であるため、その詳細な説明を省略する。この後、封止層8および機能性フィルム11をそれぞれ作成して、表示装置1Aの製造が完了する。
[0063]
 図8(a)~(g)の例では、画素電極31上に量子ドットユニット121を塗布する際に、画素電極32および33を予めレジスト151によってマスクするため、量子ドット131を画素電極31上に塗り分けるための隔壁を設ける必要がない。同様に、量子ドット132を画素電極32上に塗り分けるための隔壁も、量子ドット133を画素電極33上に塗り分けるための隔壁も必要ない。したがって、高開口率かつ高輝度の表示装置1Aを製造することができる。
[0064]
 本実施形態においても、実施形態1と同様に、画素電極31~33を作成した後、エッジカバー4を作成することなく、発光層51~53を作成してもよい。この場合、発光層51~53の作成後、エッジカバー4を作成する。この方が、エッジカバー4を作成するためのフォトリソグラフィを実施しやすくなる。
[0065]
 〔実施形態3〕
 図9は、本発明の実施形態3に係る表示装置1Bの断面を示す断面図である。図9に示すように、表示装置1Bは、基板2、画素電極3、エッジカバー4、発光層5、キャリア輸送層6、共通電極7、封止層8、および機能性フィルム11を備えている。表示装置1Bの基本的な構成は、実施形態2に係る表示装置1Aと同一である。しかし、表示装置1Bでは、表示装置1Aと異なり、キャリア輸送層6が、各画素に対応する形で島状に設けられている。詳細には、キャリア輸送層6は、キャリア輸送層61(第1キャリア輸送層)、キャリア輸送層62(第2キャリア輸送層)、およびキャリア輸送層63(第3キャリア輸送層)を含む。キャリア輸送層61は画素P1に設けられ、キャリア輸送層62は画素P2に設けられ、キャリア輸送層63は画素P3に設けられる。画素P1において、キャリア輸送層61は発光層51と共通電極7とに挟まれる。画素P2において、キャリア輸送層62は発光層52と共通電極7とに挟まれる。画素P3において、キャリア輸送層63は発光層53と共通電極7とに挟まれる。
[0066]
 (製造方法)
 図10(a)~(h)および図11(a)~(e)は、本発明の実施形態3に係る表示装置1Bの製造方法を説明する図である。まず、図10(a)に示すように、画素電極31、画素電極32、および画素電極33のうち、画素電極31のみを基板2上に作成する。その際、例えばチタンを材料として、フォトマスクなどを用いた蒸着またはスパッタリングなどによって画素電極31を基板2上に作成する。
[0067]
 次に、図10(b)に示すように、量子ドットユニット121を含む溶液を、画素電極31上に塗布する。これにより、青色を発光する量子ドット131が、フェリチン141に修飾するペプチドを介して画素電極31に結合する。しばらく放置した後、余分な溶液を遠心分離などによって除去することによって、量子ドット131を含む発光層51を画素電極31上に作成する。
[0068]
 次に、図10(c)に示すように、発光層51上と、基板2における画素電極31が作成されない箇所上とに、キャリア輸送層61を作成する。キャリア輸送層61の作成方法は、実施形態1等と同一であるため、詳細な説明は省略する。この工程では、画素電極31上に加えて、発光層51の周囲にもキャリア輸送層61が作成される。
[0069]
 次に、図10(d)に示すように、画素P1に対応するキャリア輸送層61を除く余分なキャリア輸送層61を、フォトリソグラフィおよびエッチングによって除去する。これにより、発光層51上に作成されるキャリア輸送層61と、画素電極31の周囲に作成されるキャリア輸送層61とが残される。
[0070]
 次に、図10(e)に示すように、画素電極32および画素電極33のうち、画素電極32のみを基板2上に作成する。その際、例えばチタンを材料として、フォトマスクなどを用いた蒸着またはスパッタリングなどによって画素電極32を基板2上に作成する。
[0071]
 次に、図10(f)に示すように、量子ドットユニット122を含む溶液を、画素電極32上に塗布する。これにより、緑色を発光する量子ドット132が、フェリチン142に修飾するペプチドを介して画素電極32に結合する。しばらく放置した後、余分な溶液を遠心分離などによって除去することによって、量子ドット132を含む発光層52を画素電極32上に作成する。この際、発光層51上にキャリア輸送層61が作成されているため、量子ドットユニット122を含む溶液が発光層51に塗布されることがない。これにより、発光層51上に量子ドット132が残らないようにすることができる。
[0072]
 次に、図10(g)に示すように、基板2における画素P2以外の部分に、レジスト151を形成する。詳細には、画素P1における発光層51上と、基板2における画素電極33を作成する予定の箇所とに、レジスト151を形成する。それから、基板2の全面に亘って、キャリア輸送層62を作成する。キャリア輸送層62の作成方法は、実施形態1等と同一であるため、詳細な説明は省略する。図10(g)では、レジスト151上と、発光層52上とに、キャリア輸送層62が作成される。
[0073]
 次に、図10(h)に示すように、画素P2以外の箇所におけるレジスト151およびキャリア輸送層62をリフトオフすることによって、画素P2にのみキャリア輸送層62を残す。すなわち、画素P1およびP3において、レジスト151と、レジスト151上に作成されたキャリア輸送層62とを、除去する。これにより、発光層52上に作成されるキャリア輸送層62と、画素電極32の周囲に作成されるキャリア輸送層62とが残される。
[0074]
 次に、図11(a)に示すように、画素電極33を基板2上に作成する。その際、例えばチタンを材料として、フォトマスクなどを用いた蒸着またはスパッタリングなどによって画素電極33を基板2上に作成する。それから、量子ドットユニット123を含む溶液を、画素電極33上に塗布する。これにより、赤色を発光する量子ドット133が、フェリチン143に修飾するペプチドを介して画素電極33に結合する。しばらく放置した後、余分な溶液を遠心分離などによって除去することによって、量子ドット133を含む発光層53を画素電極33上に作成する。この際、発光層51上にキャリア輸送層61が作成されているため、量子ドットユニット123を含む溶液が発光層51に塗布されることがない。これにより、発光層51上に量子ドット133が残らないようにすることができる。同様に、発光層52上にキャリア輸送層62が作成されているため、量子ドットユニット123を含む溶液が発光層52に塗布されることがない。これにより、発光層52上に量子ドット133が残らないようにすることができる。
[0075]
 次に、図11(b)に示すように、基板2における画素P3以外の部分に、レジスト151を形成する。詳細には、画素P1におけるキャリア輸送層61上と、画素P2におけるキャリア輸送層62上とに、レジスト151を形成する。それから、基板2の全面に亘って、キャリア輸送層63を作成する。キャリア輸送層63の作成方法は、実施形態1等と同一であるため、詳細な説明は省略する。図11(b)では、レジスト151上と、発光層53上とに、キャリア輸送層63が作成される。
[0076]
 次に、図11(c)に示すように、画素P3以外の箇所におけるレジスト151およびキャリア輸送層63をリフトオフすることによって、画素P3にのみキャリア輸送層63を残す。すなわち、画素P1およびP2において、レジスト151と、レジスト151上に作成されたキャリア輸送層63とを、除去する。これにより、発光層53上に作成されるキャリア輸送層62と、画素電極33の周囲に作成されるキャリア輸送層62とが残される。
[0077]
 次に、図11(d)に示すように、画素電極3間に、エッジカバー4を作成する。その際、まず、画素電極3間にあるキャリア輸送層6をエッチングによって除去し、それから画素電極3間にフォトリソグラフィによってエッジカバー4を作成する。図11(d)では、画素電極31と画素電極32との間と、画素電極32と画素電極33の間に、エッジカバー4が作成される。図示しないが、画素電極33と画素電極31との間にもエッジカバー4が作成される。
[0078]
 次に、図11(e)に示すように、共通電極7を、キャリア輸送層6上に作成する。共通電極7の作成方法は、実施形態1などと同様であるため、その詳細な説明を省略する。この後、封止層8および機能性フィルム11をそれぞれ作成して、表示装置1Bの製造が完了する。
[0079]
 本実施形態では、画素電極3、発光層5、およびキャリア輸送層6を色ごとに個別に作成するため、隔壁を形成することなく各画素における量子ドット131~133の塗り分けを実現することができる。したがって、高開口率かつ高輝度の表示装置1Bを製造することができる。
[0080]
 本実施形態では、画素電極33、画素電極32、および画素電極31の順に、画素電極3を基板2上に作成してもよい。この例では、キャリア輸送層63を作成した後、レジスト151を用いずにキャリア輸送層62および61を作成してもよい。詳細には、発光層53上に薄いキャリア輸送層63を作成し、次にキャリア輸送層62を作成する際に、キャリア輸送層63上にレジスト151を作成せずに、薄いキャリア輸送層62をキャリア輸送層63上および発光層52上に作成する。これにより、キャリア輸送層63に対してキャリア輸送層62が新たに積み重ねられることになる。キャリア輸送層62の材料はキャリア輸送層63と同一であるため、キャリア輸送層63の厚さが増すことになる。同様に、キャリア輸送層62を作成した後、次にキャリア輸送層61を作成する際に、キャリア輸送層63および62上にレジスト151を形成せずに、薄いキャリア輸送層61をキャリア輸送層63、キャリア輸送層62、および発光層51上にそれぞれ作成する。これにより、キャリア輸送層63に対してキャリア輸送層61がさらに積み重ねられ、またキャリア輸送層62に対してキャリア輸送層61が積み重ねられる。キャリア輸送層61の材料はキャリア輸送層62および63と同一であるため、キャリア輸送層63の厚さがさらに増すと共に、キャリア輸送層62の厚さも増すことになる。
[0081]
 以上の例では、キャリア輸送層6の厚さが、キャリア輸送層63>キャリア輸送層62>キャリア輸送層61となる。すなわち、青色を表示する画素P1のキャリア輸送層61の抵抗が、他の画素P2およびP3のキャリア輸送層6の抵抗よりも低くなる。青色を表示する画素P1では、電子のバンドギャップが他の画素P2およびP3に比べて大きいので、本例のようにキャリア輸送層6を構成することによって、青色を表示する画素P1におけるキャリア輸送層63の抵抗を小さくすることが好ましい。
[0082]
 〔実施形態4〕
 図12は、本発明の実施形態4に係る表示装置1Cの断面を示す断面図である。図12に示すように、表示装置1Cは、基板2、画素電極3、発光層5、キャリア輸送層6、透明電極70、封止層8、および機能性フィルム11を備えている。表示装置1Cの基本的な構成は、実施形態3に係る表示装置1Bと同一である。しかし、表示装置1Cでは、共通電極7ではなく、各画素に対して島状に設けられる透明電極70を備えている。各透明電極70は複数の画素電極3に対して共通しているのではなく、1つの透明電極70が1つの画素電極3にのみ対応している。透明電極70の役割は、共通電極7と同一である。
[0083]
 さらに、表示装置1Cでは、表示装置1Bと異なり、エッジカバー4を備えていない。その代わりに、表示装置1Cでは、キャリア輸送層6の一部が、画素電極3の端部を覆うように形成されており、これによりキャリア輸送層6がエッジカバーを兼ねている。したがって、画素電極3間への電界の集中を抑制することができる。
[0084]
 詳細には、キャリア輸送層61は、画素電極32および33の上部を露出すると共に、画素電極32および33の端部を被覆する。キャリア輸送層62は、画素電極31および33の上部を露出すると共に、画素電極31および33の端部を被覆する。キャリア輸送層63は、画素電極31および32の上部を露出すると共に、画素電極31および32の端部を被覆する。言い換えれば、キャリア輸送層61の一部は、画素電極31の周囲に設けられることによって、画素電極31を画素電極32および33から区画するエッジカバーとしての役割を有する。キャリア輸送層62の一部は、画素電極32の周囲に設けられることによって、画素電極32を画素電極31および33から区画するエッジカバーとしての役割を有する。キャリア輸送層63の一部は、画素電極33の周囲に設けられることによって、画素電極33を画素電極31および32から区画するエッジカバーとしての役割を有する。
[0085]
 図13(a)~(g)および図14(a)~(g)は、本発明の実施形態4に係る表示装置1Cの製造方法を説明する図である。まず、図13(a)~(d)に示すように、基板2上に画素電極31、発光層51、およびキャリア輸送層61を作成する。これらの手順は、図10(a)~(d)に示す手順と同一であるため、詳細な説明を繰り返さない。図13(d)では、発光層51上と画素電極31の周囲とにキャリア輸送層61が作成される。キャリア輸送層61の厚さは、画素電極31の厚さと発光層51の厚さとを合計した厚さと同一であればよく、例えば100nm程度であればよい。
[0086]
 次に、図13(e)に示すように、基板2における画素P2以外の部分に、レジスト151を形成する。詳細には、画素P1におけるキャリア輸送層61上と、基板2における画素P3を作成する予定の箇所とに、フォトリソグラフィによってレジスト151を形成する。それから、基板2の全面に亘って、画素電極32を作成する。その際、例えばチタンを材料として、フォトマスクなどを用いた蒸着またはスパッタリングなどによって画素電極32を基板2上に作成する。この際、無機材料によって構成されるキャリア輸送層61が発光層51上に作成されていることから、キャリア輸送層61によって、画素電極32の作成時における発光層51へのダメージを抑制することができる(バリア効果)。
[0087]
 次に、図13(f)に示すように、画素P2以外の箇所におけるレジスト151および画素電極32をリフトオフすることによって、画素P2にのみ画素電極32を残す。すなわち、画素P1およびP3において、レジスト151と、レジスト151上に作成された画素電極32とを、除去する。これにより、画素P2にのみ画素電極32を作成することができる。
[0088]
 次に、図13(g)に示すように、キャリア輸送層61上にレジスト151を再度形成する。次に、図14(a)に示すように、量子ドットユニット122を含む溶液を、画素電極32上に塗布する。これにより、緑色を発光する量子ドット132が、フェリチン142に修飾するペプチドを介して画素電極32に結合する。しばらく放置した後、余分な溶液を遠心分離などによって除去することによって、量子ドット132を含む発光層52を画素電極32上に作成する。この際、発光層51上にレジスト151が作成されているため、量子ドットユニット122を含む溶液が発光層51に塗布されることがない。これにより、発光層51上に量子ドット132が残らないようにすることができる。
[0089]
 次に、図14(b)に示すように、基板2における画素電極33を作成する予定の箇所に、レジスト151を形成する。それから、基板2の全面に亘って、キャリア輸送層62を作成する。キャリア輸送層62の作成方法は、実施形態1等と同一であるため、詳細な説明は省略する。図14(b)では、レジスト151上と、発光層52上とに、キャリア輸送層62が作成される。
[0090]
 次に、図14(c)に示すように、画素P2以外の箇所におけるレジスト151およびキャリア輸送層62をリフトオフすることによって、画素P2にのみキャリア輸送層62を残す。すなわち、画素P1およびP3において、レジスト151と、レジスト151上に作成されたキャリア輸送層62とを、除去する。これにより、発光層52上に作成されるキャリア輸送層62と、画素電極32の周囲に作成されるキャリア輸送層62とが残される。
[0091]
 次に、図14(d)に示すように、画素電極33、発光層53、およびキャリア輸送層63をそれぞれ作成する。これらの作成手順は、本実施形態における画素電極32、発光層52、およびキャリア輸送層62の作成手順と基本的に同一であるため、詳細な説明は省略する。
[0092]
 次に、図14(e)に示すように、画素電極3間にレジスト151を作成する。図14(e)では、画素電極31と画素電極32との間、および、画素電極32と画素電極33との間に、レジスト151を形成している。図示は省略するが、画素電極33と画素電極31との間にもレジスト151は形成されている。
[0093]
 次に、図14(f)に示すように、キャリア輸送層6およびレジスト151上に、透明電極70を作成する。次に、図14(g)に示すように、画素電極3間のレジスト151および透明電極70をリフトオフすることによって、透明電極70を各画素に対して島状に作成する。すなわち、図14(g)では、画素ごとに作成される透明電極70は、互いに物理的に分離されている。この後、封止層8および機能性フィルム11をそれぞれ作成して、表示装置1Cの製造が完了する。
[0094]
 本実施形態では、画素電極3、発光層5、およびキャリア輸送層6を色ごとに個別に作成するため、隔壁を形成することなく各画素における量子ドット131~133の塗り分けを実現することができる。したがって、高開口率かつ高輝度の表示装置1Cを製造することができる。
[0095]
 本実施形態では、キャリア輸送層61~63の一部が画素電極31~33の周囲に作成されるので、当該一部をエッジカバーとして機能させることができる。したがって、エッジカバー4を別途作成する必要はない。なお、他の実施形態と同様に、本実施形態においてもキャリア輸送層6と別にエッジカバー4を作成してもよい。
[0096]
 図15は、本発明の実施形態4に係る他の表示装置1Cの断面を示す断面図である。表示装置1Cは、図15に示すような構造の装置であってもよい。図15の例では、表示装置1Cは、画素電極31~33の周囲において、キャリア輸送層61、62、および63が積層された3層構造のキャリア輸送層6が形成されている。これにより、3層構造のキャリア輸送層6を、エッジカバーとして機能させることができるので、エッジカバー4を別途作成する必要がない。さらに、画素電極31~33の周囲に配置されるキャリア輸送層6は、キャリア輸送層61、62、および63が積層された3層構造を有しているため、十分に大きい厚さを有している。これにより、エッジカバーとして機能するキャリア輸送層6は、隣接する2つの画素電極3を十分に良く区画することができる。
[0097]
 〔実施形態5〕
 図16は、本発明の実施形態5に係る表示装置1Dの断面を示す断面図である。図16に示すように、表示装置1Dは、基板2、画素電極3、発光層5、キャリア輸送層6、透明電極70、封止層8、量子ドット層9、カラーフィルタ10、機能性フィルム11、およびキャリア輸送層12を備えている。表示装置1Dの基本的な構成は、実施形態1に係る表示装置1と同一である。しかし、表示装置1Dでは、画素電極3上にキャリア輸送層6が設けられ、さらにキャリア輸送層6上に発光層5が設けられる。すなわち、キャリア輸送層6との位置関係が、表示装置1のそれと異なっている。キャリア輸送層6は、キャリア輸送層61、キャリア輸送層62、およびキャリア輸送層63を含む。さらに、表示装置1Dは、発光層5上に設けられるキャリア輸送層12をさらに備えている。
[0098]
 図16の例では、画素P1は、画素電極31、キャリア輸送層61、発光層51、キャリア輸送層12、共通電極7、量子ドット層91、およびカラーフィルタ101を備えている。画素P2は、画素電極32、キャリア輸送層62、発光層52、キャリア輸送層12、共通電極7、量子ドット層92、およびカラーフィルタ102を備えている。画素P3は、画素電極33、キャリア輸送層63、発光層53、キャリア輸送層12、共通電極7、量子ドット層93、およびカラーフィルタ103を備えている。画素P1において、発光層51およびキャリア輸送層6は、画素電極31と共通電極7とに挟まれている。画素P2において、発光層52およびキャリア輸送層6は、画素電極32と共通電極7とに挟まれている。画素P3において、発光層53およびキャリア輸送層6は、画素電極33と共通電極7とに挟まれている。
[0099]
 キャリア輸送層6の材料は、フェリチン141に修飾するペプチドと結合可能な物質であり、本実施形態では酸化亜鉛である。フェリチン141に修飾するペプチドは、酸化亜鉛に結合可能なペプチドである。これらにより、各画素P1~P3において、従来のバンド構成を利用することができる。表示装置1Dにおいて、キャリア輸送層6と量子ドット131とは、フェリチン141に修飾するペプチドを介して結合している。この結合によって、各キャリア輸送層61~63上に、量子ドット131が二次元配列されている。換言すれば、量子ドット131を含む発光層51~53が、各キャリア輸送層61~63上に設けられる。
[0100]
 図17(a)~(e)は、本発明の実施形態5に係る表示装置1Dの製造方法を説明する図である。まず、図17(a)に示すように、基板2上に複数の画素電極31、画素電極32、および画素電極33を作成する。次に、図17(b)に示すように、画素電極3間にエッジカバー4を作成する。これらの作成手順は、図6(a)および(b)に示す手順と同一であるため、詳細な説明を省略する。
[0101]
 次に、図17(c)に示すように、酸化亜鉛を材料として、スパッタリングまたは塗布焼成によって、キャリア輸送層61~63を、画素電極31~33上にそれぞれ作成する。次に、図17(d)に示すように、量子ドットユニット121を含む溶液を、画素電極31~33上に塗布する。ここでは、量子ドットユニット121に含まれる量子ドット131は、近紫外光を発光する量子ドットであるものとする。さらに、量子ドットユニット121において量子ドット131を被覆するフェリチン141は、酸化亜鉛を認識するペプチドが修飾されたフェリチンであるものとする。しばらく放置した後、余分な溶液を遠心分離などによって除去することによって、キャリア輸送層61上に発光層51を作成し、キャリア輸送層62上に発光層52を作成し、キャリア輸送層63上に発光層53を作成する。この際、量子ドットユニット121を構成するフェリチン141は、キャリア輸送層61~63の酸化亜鉛材料と結合するが、エッジカバー4の材料には結合しない。したがって、溶液を除去する際、キャリア輸送層61~63上には量子ドットユニット121が結合した状態で残ることになる。これにより、発光層51~53をキャリア輸送層61~63のそれぞれの上に選択的に作成することができる。
[0102]
 次に、図17(e)に示すように、キャリア輸送層12および共通電極7をそれぞれ作成する。キャリア輸送層12は、実施形態1のキャリア輸送層6と同一の層であるものとする。したがって、キャリア輸送層12および共通電極7の作成手順は、実施形態1のそれと同一であるため、詳細な説明を省略する。この後、封止層8、量子ドット層91、カラーフィルタ10、および機能性フィルム11をそれぞれ作成して、表示装置1Dの製造が完了する。
[0103]
 本実施形態では、キャリア輸送層61~63と、フェリチン141に修飾するペプチドとの間の静電相互作用により、量子ドット131をキャリア輸送層61~63上に選択的に配置することができる。したがって、画素電極31~33の周囲に、量子ドット131の塗り分け用の隔壁を形成する必要がなくなるので、この隔壁を省くことで、高開口率かつ高輝度の表示装置1Dを実現することができる。
[0104]
 実施形態5では、キャリア輸送層6が画素電極3ごとに島状に形成され、量子ドットユニット121を含む発光層5もキャリア輸送層6上に島状に形成される例を説明した。但し、キャリア輸送層6は、共通電極7と同様に、複数の画素電極3に共通に(ベタで)形成されていてもよい。この場合は、量子ドットユニット121を含む発光層5も、キャリア輸送層6上に、複数の共通電極7に共通に(ベタで)形成される。この例においても、発光領域は、エッジカバー4の開口によって露出した画素電極3と、発光層5と、共通電極7との重畳する領域によって規定される。
[0105]
 〔まとめ〕
 本発明の態様1に係る表示装置は、複数の画素電極と、前記複数の画素電極に共通する共通電極と、前記複数の画素電極と共通電極とに挟まれた発光層と、を備え、前記発光層は、フェリチンによって被覆された量子ドットを有し、前記複数の画素電極のそれぞれと前記量子ドットとは、前記フェリチンに修飾するペプチドを介して結合する。
[0106]
 本発明の態様2に係る表示装置は、前記態様1において、前記表示装置は、第1色を発光する第1画素と、第1色よりも波長の長い第2色を発光する第2画素と、を含み、前記量子ドットは、前記第1画素と前記第2画素とで同じ材料であり、前記第2画素は、前記共通電極の上層に、前記第1色の光励起により前記第2色を発光する第2色変換層を含む。
[0107]
 本発明の態様3に係る表示装置は、前記態様1または2において、前記第1色は青色であり前記第1画素は、前記共通電極の上層に、前記第1色の光励起により前記青色を発光する青色変換層を含む。
[0108]
 本発明の態様4に係る表示装置は、前記態様1または2において、前記発光層が発光する色および前記第1色は青色である。
[0109]
 本発明の態様5に係る表示装置は、前記態様2~4のいずれかにおいて、前記表示装置は、第2色よりも波長の長い第3色を発光する第3画素を含み、前記量子ドットは、前記第1画素と前記第2画素と前記第3画素とで同じ材料であり、前記第3画素は、前記共通電極の上層に、前記第1色の光励起により前記第3色を発光する第3色変換層を含む。
[0110]
 本発明の態様6に係る表示装置は、前記態様1において、前記表示装置は、第1色を発光する第1画素と、第1色より波長の長い第2色を発光する第2画素と、を含み、前記量子ドットは、前記第1色を発光する第1量子ドットと、前記第2色を発光する第2量子ドットと、を含み、前記フェリチンは、前記第1画素と前記第2画素とで同じ材料であり、前記画素電極は、前記第1画素と前記第2画素とで同じ材料である。
[0111]
 本発明の態様7は、前記態様6において、前記第1画素の発光層と前記共通電極とに挟まれた第1キャリア輸送層と、前記第2画素の発光層と前記共通電極とに挟まれた第2キャリア輸送層と、を備え、前記第1キャリア輸送層は、前記第2画素の画素電極の上部を露出すると共に、前記第2画素の画素電極の端部を被覆し、前記第2キャリア輸送層は、前記第1画素の画素電極の上部を露出すると共に、前記第1画素の画素電極の端部を被覆する。
[0112]
 本発明の態様8に係る表示装置は、前記態様6または7または、前記表示装置は、第2色よりも波長の長い第3色を発光する第3画素を含み、前記量子ドットは、前記第1量子ドットと、前記第2量子ドットと、前記第3色を発光する第3量子ドットとを含み、前記フェリチンは、前記第1画素と前記第2画素と前記第3画素とで同じ材料であり、前記画素電極は、前記第1画素と前記第2画素と前記第3画素ととで同じ材料である。
[0113]
 本発明の態様9に係る表示装置は、前記態様1~8のいずれかにおいて、前記画素電極の材料は、金、白金、パラジウム、チタン、銀、およびニッケルから選択される任意の材料である。
[0114]
 本発明の態様10に係る表示装置は、複数の画素電極と、前記複数の画素電極に共通する共通電極と、前記複数の画素電極と共通電極とに挟まれたキャリア輸送層および発光層と、を備え、前記発光層は、フェリチンで被覆された量子ドットを有し、前記キャリア輸送層と前記量子ドットは、前記フェリチンに修飾するペプチドを介して結合する。
[0115]
 本発明の態様11に係る表示装置は、前記態様10において、前記キャリア輸送層の材料は酸化亜鉛である。
[0116]
 本発明の態様12に係る表示装置の製造方法は、第1画素電極を作成する工程と、フェリチンによって被覆された第1量子ドットを前記第1画素電極上に塗布することによって、第1色を発光する第1発光層を作成する工程とを含み、前記第1画素電極と前記第1量子ドットとが、前記フェリチンに修飾するペプチドを介して結合する。
[0117]
 本発明の態様13に係る表示装置の製造方法は、前記態様12において、第2画素電極を作成する工程と、前記第1量子ドットを前記第2画素電極上に塗布することによって、第1色を発光する第2発光層を作成する工程と、前記第2発光層の上層に、前記第1色の光励起により、前記第1色よりも波長の長い第2色を発光する第2色変換層を作成する工程とを含む。
[0118]
 本発明の態様14に係る表示装置の製造方法は、前記態様13において、第3画素電極を作成する工程と、前記第1量子ドットを前記第3画素電極上に塗布することによって、第1色を発光する第3発光層を作成する工程と、前記第3発光層の上層に、前記第1色の光励起により、前記第2色よりも波長の長い第3色を発光する第3色変換層を作成する工程とを含む。
[0119]
 本発明の態様15に係る表示装置の製造方法は、前記態様12において、第2画素電極を作成する工程と、フェリチンによって被覆された第2量子ドットを前記第2画素電極上に塗布することによって、第1色よりも波長の長い第2色を発光する第2発光層を作成する工程とを含み、前記第2画素電極と前記第2量子ドットとは、前記フェリチンに修飾するペプチドを介して結合する。
[0120]
 本発明の態様16に係る表示装置の製造方法は、前記態様15において、第3画素電極を作成する工程と、フェリチンによって被覆された第3量子ドットを前記第3画素電極上に塗布することによって、第2色よりも波長の長い第3色を発光する第3発光層を作成する工程とを含み、前記第3画素電極と前記第3量子ドットとは、前記フェリチンに修飾するペプチドを介して結合する。
[0121]
 本発明の態様17に係る表示装置の製造方法は、前記態様13または15において、前記第1発光層および前記第2発光層を形成する前に、前記第1画素電極と前記第2画素電極との間にエッジカバーを作成する工程を含む。
[0122]
 本発明の態様18に係る表示装置の製造方法は、前記態様14または16において、前記第1発光層を前記第1画素電極上に作成した後、前記第2画素電極を作成する前に、前記第1発光層上に第1キャリア輸送層を作成する工程を含み、前記第2画素電極上に前記第2発光層を作成した後、前記第1発光層上にレジストを作成する工程と、前記レジスト上および前記第2発光層上に、第2キャリア輸送層を作成する工程と、前記レジストおよび前記レジスト上に作成された前記第2キャリア輸送層を除去する工程とを含む。
[0123]
 本発明の態様19に係る表示装置の製造方法は、前記態様18において、前記第1キャリア輸送層を、前記第1画素電極上と、前記第1画素電極の周囲とに作成する。
[0124]
 本発明の態様20に係る表示装置の製造方法は、前記態様18または19において、前記第1キャリア輸送層を作成する工程では、無機材料によって構成されるキャリア輸送層を作成する。
[0125]
 本発明の態様21に係る表示装置の製造方法は、前記態様12~20のいずれかにおいて、前記第1発光層を作成した後、洗浄液を用いて、前記第1画素電極に結合しなかった前記第1量子ドットを回収する工程を含む。
[0126]
 本発明の態様22に係る表示装置の製造方法は、第1画素電極を作成する工程と、前記第1画素電極上に第1キャリア輸送層を作成する工程と、フェリチンによって被覆された第1量子ドットを前記第1キャリア輸送層上に塗布することによって、第1色を発光する第1発光層を作成する工程とを含み、前記第1キャリア輸送層と前記第1量子ドットとが、前記フェリチンに修飾するペプチドを介して結合する。
[0127]
 本発明の態様23に係る表示装置の製造方法は、前記態様22において、前記第1キャリア輸送層の材料は酸化亜鉛である。
[0128]
 本発明は前述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態も、本発明の技術的範囲に含まれる。各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることによって、新しい技術的特徴を形成することもできる。

符号の説明

[0129]
1、1A、1B、1C、1D 表示装置
2 基板
3、31、32、33 画素電極
4 エッジカバー
5、51、52、53 発光層
6、12、61、62、63 キャリア輸送層
7 共通電極
8 封止層
9、91、92、93 量子ドット層
10、101、102、103 カラーフィルタ
11 機能性フィルム
70 透明電極
121、122、123 量子ドットユニット
131、132、133 量子ドット
135 空洞
141、142、143 フェリチン
145 アポフェリチン
151 レジスト
P1、P2、P3 画素

請求の範囲

[請求項1]
 複数の画素電極と、前記複数の画素電極に共通する共通電極と、前記複数の画素電極と共通電極とに挟まれた発光層と、を備え、
 前記発光層は、フェリチンによって被覆された量子ドットを有し、
 前記複数の画素電極のそれぞれと前記量子ドットとは、前記フェリチンに修飾するペプチドを介して結合する表示装置。
[請求項2]
 前記表示装置は、第1色を発光する第1画素と、第1色よりも波長の長い第2色を発光する第2画素と、を含み、
 前記量子ドットは、前記第1画素と前記第2画素とで同じ材料であり、
 前記第2画素は、前記共通電極の上層に、前記第1色の光励起により前記第2色を発光する第2色変換層を含む請求項1に記載の表示装置。
[請求項3]
 前記第1色は青色であり
 前記第1画素は、前記共通電極の上層に、前記第1色の光励起により前記青色を発光する青色変換層を含む請求項2に記載の表示装置。
[請求項4]
 前記発光層が発光する色および前記第1色は青色である請求項2に記載の表示装置。
[請求項5]
 前記表示装置は、第2色よりも波長の長い第3色を発光する第3画素を含み、
 前記量子ドットは、前記第1画素と前記第2画素と前記第3画素とで同じ材料であり、
 前記第3画素は、前記共通電極の上層に、前記第1色の光励起により前記第3色を発光する第3色変換層を含む請求項2~4のいずれか1項に記載の表示装置。
[請求項6]
 前記表示装置は、第1色を発光する第1画素と、第1色より波長の長い第2色を発光する第2画素と、を含み、
 前記量子ドットは、前記第1色を発光する第1量子ドットと、前記第2色を発光する第2量子ドットと、を含み、
 前記フェリチンは、前記第1画素と前記第2画素とで同じ材料であり、
 前記画素電極は、前記第1画素と前記第2画素とで同じ材料である請求項1に記載の表示装置。
[請求項7]
 前記第1画素の発光層と前記共通電極とに挟まれた第1キャリア輸送層と、
 前記第2画素の発光層と前記共通電極とに挟まれた第2キャリア輸送層と、を備え、
 前記第1キャリア輸送層は、前記第2画素の画素電極の上部を露出すると共に、前記第2画素の画素電極の端部を被覆し、
 前記第2キャリア輸送層は、前記第1画素の画素電極の上部を露出すると共に、前記第1画素の画素電極の端部を被覆する請求項6に記載の表示装置。
[請求項8]
 前記表示装置は、第2色よりも波長の長い第3色を発光する第3画素を含み、
 前記量子ドットは、前記第1量子ドットと、前記第2量子ドットと、前記第3色を発光する第3量子ドットとを含み、
 前記フェリチンは、前記第1画素と前記第2画素と前記第3画素とで同じ材料であり、
 前記画素電極は、前記第1画素と前記第2画素と前記第3画素ととで同じ材料である請求項6または7に記載の表示装置。
[請求項9]
 前記画素電極の材料は、金、白金、パラジウム、チタン、銀、およびニッケルから選択される任意の材料である請求項1~8のいずれか1項に記載の表示装置。
[請求項10]
 複数の画素電極と、前記複数の画素電極に共通する共通電極と、前記複数の画素電極と共通電極とに挟まれたキャリア輸送層および発光層と、を備え、
 前記発光層は、フェリチンで被覆された量子ドットを有し、
 前記キャリア輸送層と前記量子ドットとは、前記フェリチンに修飾するペプチドを介して結合する表示装置。
[請求項11]
 前記キャリア輸送層の材料は酸化亜鉛である請求項10に記載の表示装置。
[請求項12]
 第1画素電極を作成する工程と、
 フェリチンによって被覆された第1量子ドットを前記第1画素電極上に塗布することによって、第1色を発光する第1発光層を作成する工程とを含み、
 前記第1画素電極と前記第1量子ドットとが、前記フェリチンに修飾するペプチドを介して結合する表示装置の製造方法。
[請求項13]
 第2画素電極を作成する工程と、
 前記第1量子ドットを前記第2画素電極上に塗布することによって、第1色を発光する第2発光層を作成する工程と、
 前記第2発光層の上層に、前記第1色の光励起により、前記第1色よりも波長の長い第2色を発光する第2色変換層を作成する工程とを含む請求項12に記載の表示装置の製造方法。
[請求項14]
 第3画素電極を作成する工程と、
 前記第1量子ドットを前記第3画素電極上に塗布することによって、第1色を発光する第3発光層を作成する工程と、
 前記第3発光層の上層に、前記第1色の光励起により、前記第2色よりも波長の長い第3色を発光する第3色変換層を作成する工程とを含む請求項13に記載の表示装置の製造方法。
[請求項15]
 第2画素電極を作成する工程と、
 フェリチンによって被覆された第2量子ドットを前記第2画素電極上に塗布することによって、第1色よりも波長の長い第2色を発光する第2発光層を作成する工程とを含み、
 前記第2画素電極と前記第2量子ドットとが、前記フェリチンに修飾するペプチドを介して結合する請求項12に記載の表示装置の製造方法。
[請求項16]
 第3画素電極を作成する工程と、
 フェリチンによって被覆された第3量子ドットを前記第3画素電極上に塗布することによって、第2色よりも波長の長い第3色を発光する第3発光層を作成する工程とを含み、
 前記第3画素電極と前記第3量子ドットとが、前記フェリチンに修飾するペプチドを介して結合する請求項15に記載の表示装置の製造方法。
[請求項17]
 前記第1発光層および前記第2発光層を形成する前に、前記第1画素電極と前記第2画素電極との間にエッジカバーを作成する工程を含む請求項13または15に記載の表示装置の製造方法。
[請求項18]
 前記第1発光層を前記第1画素電極上に作成した後、前記第2画素電極を作成する前に、前記第1発光層上に第1キャリア輸送層を作成する工程を含み、
 前記第2画素電極上に前記第2発光層を作成した後、前記第1発光層上にレジストを作成する工程と、
 前記レジスト上および前記第2発光層上に、第2キャリア輸送層を作成する工程と、
 前記レジストおよび前記レジスト上に作成された前記第2キャリア輸送層を除去する工程とを含む請求項15または16に記載の表示装置の製造方法。
[請求項19]
 前記第1キャリア輸送層を、前記第1画素電極上と、前記第1画素電極の周囲とに作成する請求項18に記載の表示装置の製造方法。
[請求項20]
 前記第1キャリア輸送層を作成する工程では、無機材料によって構成されるキャリア輸送層を作成する請求項18または19に記載の表示装置の製造方法。
[請求項21]
 前記第1発光層を作成した後、洗浄液を用いて、前記第1画素電極に結合しなかった前記第1量子ドットを回収する工程を含む請求項12~20のいずれか1項に記載の表示装置の製造方法。
[請求項22]
 第1画素電極を作成する工程と、
 前記第1画素電極上に第1キャリア輸送層を作成する工程と、
 フェリチンによって被覆された第1量子ドットを前記第1キャリア輸送層上に塗布することによって、第1色を発光する第1発光層を作成する工程とを含み、
 前記第1キャリア輸送層と前記第1量子ドットとが、前記フェリチンに修飾するペプチドを介して結合する表示装置の製造方法。
[請求項23]
 前記第1キャリア輸送層の材料は酸化亜鉛である請求項22に記載の表示装置の製造方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

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