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1. WO2014129181 - 異物検出装置、異物検出方法、および非接触充電システム

Document

明 細 書

発明の名称 異物検出装置、異物検出方法、および非接触充電システム

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007   0008  

課題を解決するための手段

0009   0010  

発明の効果

0011  

図面の簡単な説明

0012  

発明を実施するための形態

0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056  

産業上の利用可能性

0057  

符号の説明

0058  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

明 細 書

発明の名称 : 異物検出装置、異物検出方法、および非接触充電システム

技術分野

[0001]
 本発明は、異物検出装置、異物検出方法、および非接触充電システムに関するものである。

背景技術

[0002]
 近年、例えば電気自動車などへの非接触充電のために、無線電力伝送システム(非接触充電システム)が開発されている。無線電力伝送システムにおいては、充電装置側に送電コイルと高周波発振源とが、電気自動車側に受電コイルがそれぞれ設けられる。また、無線電力伝送システムにおいては、電磁誘導方式を用いることにより、非接触で高効率の電力伝送が実現できる。
[0003]
 この電磁誘導方式による無線電力伝送システムでは、大電力を伝送するため、送電コイルと受電コイルとの間および/またはその周囲に金属の異物が混入するとシステムが発熱する危険がある。そのため、充電前および充電中の金属の異物の検出が安全上、重要な課題となる。
[0004]
 従来、無線電力伝送システムにおける異物の検出方法として、金属と検出用コイルとの間の電磁誘導によって生じる検出用コイルのインダクタンスの変化を検出する方法がある(例えば特許文献1を参照)。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2012-16125号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 電気自動車は屋外に駐車されて充電される場合があるため、天候に左右されることなく異物を検出できることが求められる。具体的には、降雨時に雨水の影響を受けることなく、水と金属とを区別して検出できることが求められる。
[0007]
 しかしながら、上記特許文献1の方法では、異物の検出の際に雨水の影響が考慮されていなかった。
[0008]
 本発明は、上記課題に鑑み、水と金属とを区別して検出できる異物検出装置、異物検出方法、および非接触充電システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0009]
 上記課題を解決するために、本発明の異物検出装置は、検出用コイルと、所定の周波数の高周波電力を生成する送信回路と、前記送信回路からの高周波電力を前記検出用コイルへ出力し、前記検出用コイルから反射された電力成分である反射電力を抽出する方向性結合器と、前記方向性結合器によって抽出された反射電力を受信し、前記反射電力の周波数特性の変化により異物を検出する検出回路とを備える。
[0010]
 また、本発明の異物検出方法は、所定の周波数で生成された高周波電力を検出用コイルへ出力し、前記検出用コイルから反射された電力成分である反射電力の周波数特性の変化により異物を検出する。

発明の効果

[0011]
 本発明によれば、反射電力の周波数特性の変化を利用することにより、水と金属とを区別して異物を検出することができる。

図面の簡単な説明

[0012]
[図1] 本発明における異物検出装置の基本構成を示すブロック図である。
[図2] 本発明の実施の形態1における異物検出装置の詳細構成を示す図である。
[図3] 車両への無線電力伝送システムの応用例を示した正面図である。
[図4] 図3中の送電コイルケースの拡大平面図である。
[図5] 図3中の送電コイルケースの拡大断面図である。
[図6] 本発明における異物による反射電力の周波数特性の変化を示す図である。
[図7] 本発明の実施の形態2における異物検出装置の詳細構成を示す図である。
[図8] 本発明の実施の形態3における異物検出装置の詳細構成を示す図である。
[図9] 図8の変形例における異物検出装置の詳細構成を示す図である。
[図10] 図9の異物検出装置の等価回路モデルを示す図である。
[図11] 図10中のコイルL1とコイルL2との間の相互結合が無い場合のコイルL1の反射電力の周波数特性図であって、(a)は異物および雨水が無い場合を、(b)は異物(金属)がある場合を、(c)は雨水がある場合をそれぞれ示している。
[図12] 図10中のコイルL1とコイルL2との間の相互結合を考慮に入れつつ短絡回路を使用しない場合のコイルL1の反射電力の周波数特性図であって、(a)は異物および雨水が無い場合を、(b)は異物(金属)がある場合を、(c)は雨水がある場合をそれぞれ示している。
[図13] 図10中のコイルL1とコイルL2との間の相互結合を考慮に入れつつ短絡回路を使用した場合のコイルL1の反射電力の周波数特性図であって、(a)は異物および雨水が無い場合を、(b)は異物(金属)がある場合を、(c)は雨水がある場合をそれぞれ示している。
[図14] 図9中の短絡回路の詳細構成例を示す回路図である。

発明を実施するための形態

[0013]
 以下、本発明の異物検出装置、異物検出方法、および非接触充電システムを実施するための形態について、図面に沿って説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではなく、同様の分野における類似の用語または類似の描写を用いて表現することが可能であることは、当業者において容易に理解されるであろう。
[0014]
 図1は、本発明の異物検出装置100の基本構成を示す図である。送信回路101は、電圧源Vgにより所定の周波数の高周波電力を生成し、方向性結合器107を介して検出用コイル103へ高周波電力を出力する。方向性結合器107は、送信回路101から検出用コイル103へ電力を出力し、検出用コイル103から反射された電力成分を抽出して検出回路108へ出力する。検出回路108は、方向性結合器107によって抽出された反射電力を受信し、反射電力の周波数特性の変化により異物を検出する。具体的には、反射電力の整合周波数の変化量によって異物を検出する。
[0015]
 この構成により、金属の異物201と水とを区別して異物を検出することができる。
[0016]
 (実施の形態1)
 図2は、実施の形態1における異物検出装置100の詳細構成を示す図である。送信回路101は、所定の掃引する周波数範囲において周波数を変化させながら高周波電力を出力し、高周波の不平衡信号を伝送する同軸ケーブル102および方向性結合器107を介して、高周波電力を平衡不平衡変換回路104へ出力する。同軸ケーブル102は、中心導体の周りを外部導体でシールドされた伝送線路である。検出用コイル103は、金属の異物201を検出するために、高周波の磁界を発生するコイルであり、n(nは2以上の整数)個の配列されたコイルL1,L2,…,Lnからなる。
[0017]
 平衡不平衡変換回路104は、後述する整合回路105と同軸ケーブル102とに接続され、同軸ケーブル102から入力される高周波電力である不平衡信号を平衡信号へ変換して整合回路105へ出力する。
[0018]
 整合回路105は、検出用コイル103と平衡不平衡変換回路104との間でインピーダンス整合を行う。整合回路105は、所定の整合周波数f0にて、平衡不平衡変換回路104の平衡側インピーダンスと一致するように、検出用コイル103のインピーダンス変換を行う。
[0019]
 平衡不平衡変換回路104および整合回路105は、検出用コイル103により近い箇所で接続されるほどよい。本発明の装置では、後述するが、検出対象物による検出用コイル103のインダクタンスの変化に伴う周波数特性を利用して異物を検出する。しかしながら、検出用コイル103と平衡不平衡変換回路104および整合回路105との間を接続する配線が長くなると、配線がインダクタンス成分を有し、検出対象物による検出用コイル103のインダクタンスの変化量が小さくなる。そこで、平衡不平衡変換回路104および整合回路105が、検出用コイル103により近い箇所に接続されることで、異物検出性能が低下するのを抑制することができる。
[0020]
 寄生容量106は、検出用コイル103に生じる寄生容量であり、等価回路においては、検出用コイル103の各々に並列に容量成分が生じる。検出用コイル103の近傍に誘電体が存在する場合、寄生容量106の容量値は増加する。誘電体として、例えば、後述する送電コイルケース、当該送電コイルケースの上に付着する雨水などが挙げられる。
[0021]
 方向性結合器107は、送信回路101からの高周波電力である不平衡信号を平衡不平衡変換回路104へ出力し、検出コイル103から反射される電力成分を抽出して、後述する検出回路108へ出力する。
[0022]
 検出回路108は、方向性結合器107によって抽出された反射電力を受信し、反射電力が最小となる整合周波数の変化量によって異物を検出する。
[0023]
 スイッチ回路109は、検出用コイル103として配列された複数のコイルL1,L2,…,Lnのうち給電させるコイルを選択して切り替える。
[0024]
 以上の異物検出装置100と、送電コイル302と、高周波発振源305とを組み合わせることで、非接触充電システムが構成される。高周波発振源305は、非接触充電のために送電コイル302へ所定の周波数の高周波電力を供給する。
[0025]
 図3は、車両301への無線電力伝送システムの応用例を示した正面図である。図3は、送電コイル302が地上側に、受電コイル303が車両301側に搭載される例を示す。送電コイルケース304は樹脂などの誘電体で形成され、送電コイル302を収納する。検出用コイル103は送電コイル302の上方に配置され、かつ送電コイルケース304の中に収納される。
[0026]
 図4は、送電コイルケース304の拡大平面図である。送電コイル302の上および/またはその周囲にある異物を検出するために、送電コイル302およびその周囲を隙間なく覆うように検出用コイル103が配列されている。これらの検出用コイル103はスイッチ回路109によって切り替えられ、送電コイル302および/またはその周囲に存在する金属の異物201を検出する。
[0027]
 図2において、検出用コイル103は、金属の異物201だけでなく送電コイル302との間でも磁界結合が生じ、検出用コイル103によって送電コイル302に電流が誘起する。検出用コイル103と送電コイル302との磁界結合が生じることで金属の異物201による受信電力の変化が小さくなり、異物検出性能が劣化する。
[0028]
 図5は、送電コイルケース304の拡大断面図である。検出用コイル103と送電コイル302との磁界結合の影響を小さくするため、金属の異物201と検出用コイル103との間の距離、例えば送電コイルケース304の(外部)表面と検出用コイル103(の上面)との間の距離をaとし、送電コイル302と検出用コイル103との間の距離、例えば送電コイル302の上面と検出用コイル103の下面との間の距離をbとするとき、距離aは距離bに比べて短くなるように検出用コイル103を配置したほうがよい。これにより、検出用コイル103と送電コイル302との磁界結合の影響が小さくなり、異物検出性能の劣化を抑制することができる。
[0029]
 以上のように構成された異物検出装置100における異物検出方法を概説すれば、所定の周波数で生成された高周波電力が検出用コイル103へ出力され、検出用コイル103からの反射電力の周波数特性の変化により異物が検出されるのである。
[0030]
 図6は、異物による反射電力の周波数特性の変化を示す図である。検出用コイル103の近くに金属の異物201がある場合、検出用コイル103と金属の異物201との間に電磁誘導が生じ、検出用コイル103のインダクタンスが低下する。これにより整合周波数が、金属の異物201が無い場合に比べて高くなる。
[0031]
 一方、検出用コイル103の近くに雨水がある場合、雨水は誘電率が高いため検出用コイル103と雨水との間に容量結合が生じ、検出用コイル103の有する寄生容量106が大きくなる。これにより整合周波数が、雨水が無い場合に比べて低くなる。
[0032]
 検出回路108は、この整合周波数の変化によって金属の異物201と雨水とを区別して検出する。金属の異物201および雨水が無い場合の整合周波数f0を基準として、反射電力の整合周波数が基準整合周波数f0より高い場合は、検出用コイル103の近くに金属の異物201があると判断する。また、反射電力の整合周波数が基準整合周波数f0より低い場合は、検出用コイル103の近くに雨水があると判断する。
[0033]
 なお、基準整合周波数f0は、本発明の異物検出装置100が設置される際に初期設定されてもよい。そのときの金属などの異物あるいは雨水が無い状態は、目視で判断されてもよいし、他の検出装置などで予め確認してもよい。あるいは、基準整合周波数f0は、本発明の異物検出装置100が出荷される際に設定されてもよい。
[0034]
 次に、配線長の影響低減について説明する。充電時は送電コイル302から発生する交流磁界により、検出用コイル103に大きな電圧が誘起される。この大きな誘起電圧により、検出用コイル103に接続される各回路が破壊される可能性がある。これを防ぐために、送信回路101から異物検出のために出力される高周波電力の周波数を高くした場合、高周波電力の波長が短くなり、その結果検出用コイル103へ電力を供給する配線の長さが電磁気的に長くなる。
[0035]
 このとき、配線がダイポールアンテナなどのような線状アンテナとして動作する。これにより、検出用コイル103の放射抵抗が増加し、検出用コイル103のQ値が低下することにより異物検出性能が低下する。つまり、検出用コイル103がインダクタンスとして機能しないため、異物の検出ができないという問題が発生する。
[0036]
 特に、電気自動車への充電用途に利用される送電コイル302は寸法(例えば、円形コイルの場合は直径)が非常に大きいため、多くの検出用コイル103を配置する必要がある。この場合、配線の長さは物理的に長くなる。
[0037]
 そこで、図2に示す本発明の異物検出装置100の構成では、検出用コイル103と各回路との間を漏洩電磁界の抑制効果が高い同軸ケーブル102にて接続し、検出用コイル103の反射電力の周波数特性により異物を検出する方法をとる。さらに、同軸ケーブル102の外皮に誘起される漏洩電流を低減するために、平衡不平衡変換回路104を介して検出用コイル103に平衡給電を行う。これにより、検出用コイル103への給電時に給電される電力は同軸ケーブル102のシールド内を伝達し、同軸ケーブル102が電磁気的に長い場合においても線状アンテナとして動作することを防ぐことができる。
[0038]
 (実施の形態2)
 以下に、図7に示される異物検出装置200における回路破壊防止について説明する。
[0039]
 図2のように、実施の形態1で説明した異物検出装置100と、送電コイル302と、高周波発振源305とを組み合わせることで、非接触充電システムが構成される。高周波発振源305は、非接触充電のために送電コイル302へ所定の周波数の高周波電力を供給する。
[0040]
 高周波発振源305は大電力を伝送するため、検出用コイル103と送電コイル302との間で磁界結合が生じると、送信回路101、検出回路108、およびスイッチ回路109に大電力が入力され、各回路が破壊される危険が生じる。このため、送信回路101から出力される高周波電力の周波数は、高周波発振源305から出力される高周波電力の周波数より高い値に設定される。
[0041]
 さらに、図7の異物検出装置200に示されるように、送信回路101から出力される高周波電力の周波数は通過させ、高周波発振源305から出力される高周波電力の周波数は阻止する特性を有するフィルタ回路である回路保護フィルタ110を、例えば整合回路105と寄生容量106との間に配置して、検出用コイル103に接続する。これにより、送信回路101、検出回路108、およびスイッチ回路109などを保護することができる。なお、図7では、ハイパスフィルタとして動作するコンデンサを検出用コイル103の両端に接続した例を示す。
[0042]
 また、図4に示されるように、検出用コイル103のそれぞれのコイルの寸法(例えば、円形コイルの場合は直径)は、送電コイル302の寸法(例えば、円形コイルの場合は直径)に比べて小さくなるように設定される。これにより、検出用コイル103と送電コイル302との間の磁界結合を小さくし、送信回路101、検出回路108、およびスイッチ回路109に入力される電力を低減することができる。
[0043]
 (実施の形態3)
 以下に、図8に示される異物検出装置300における検出用コイル103を構成するコイル間の相互結合低減について説明する。
[0044]
 図4に示されるように、複数の検出用コイル103は互いに近接して配置されるため、それぞれ相互結合が生じる。図2において、検出用コイル103のうちコイルL1が選択されている場合、コイルL1以外の選択されていないコイルはコイルL1と結合し、電流が誘起される。これにより金属の異物201による受信電力の変化が小さくなり、異物検出性能が劣化する。
[0045]
 そこで本実施の形態では、図8に示されるように、選択されていない検出用コイル103の2つの端子を、短絡回路111にて短絡する。なお、ここでは、短絡回路111が整合回路105と寄生容量106との間に設けられた場合を示す。
[0046]
 これにより、選択されていない検出用コイル103のインピーダンスが大きく変化し、検出用コイル103と平衡不平衡変換回路104との間でインピーダンスの不整合状態が生じる。よって、選択されていない検出用コイル103の各々に電流が相互結合によって誘起されることを防止することができる。
[0047]
 また、図9の異物検出装置300に示されるように、短絡回路111は、回路保護フィルタ110を介して、つまり回路保護フィルタ110と整合回路105との間に設けて、検出用コイル103と接続してもよい。これにより、送電コイル302から発生する交流磁界により検出用コイル103に誘起された大きな誘起電圧によって短絡回路111が破壊されることを防止することができる。
[0048]
 等価回路による計算結果を用いて、相互結合低減による異物検出性能の改善効果を説明する。
[0049]
 図10は、図9の異物検出装置300の等価回路モデルである。検出用コイル103から整合回路105までを等価回路で表現し、金属の異物201を抵抗とインダクタンスとの直列回路で表現した。金属の異物201がコイルL1の近くにある場合、金属の異物201のインダクタンスとコイルL1との間に結合係数k(=-0.1)の磁界結合が生じるとし、一方で、雨水がコイルL1の近くにある場合、容量結合により寄生容量106のうちコイルL1の寄生容量が増加するとして計算した。
[0050]
 整合回路105は直並列接続されたコンデンサで構成されている。また、平衡不平衡変換回路104の平衡側インピーダンスは50Ωとし、検出用コイル103はコイルL1およびコイルL2からなるものとして計算した。異物が無いときの基準整合周波数f0が170MHzとなるように調整した。
[0051]
 以下に、計算結果を示す。図11(a)、図11(b)および図11(c)は、検出用コイル103を構成するコイル間の相互結合が無い場合のコイルL1の反射電力の周波数特性を示す。図11(b)の異物(金属)がある場合の整合周波数は、図11(a)の異物および雨水がない場合の基準整合周波数f0に比べて高くなり、図11(c)の雨水がある場合の整合周波数は、図11(a)の異物および雨水がない場合の基準整合周波数f0に比べて低くなっていることが分かる。
[0052]
 図12(a)、図12(b)および図12(c)は、検出用コイル103を構成するコイル間の相互結合がある場合のコイルL1の反射電力の周波数特性を示す。コイルL1とコイルL2との間の磁界による結合係数k12は-0.1として計算した。整合周波数の変化量が図11(a)~図11(c)の場合に比べて小さくなっていることが分かる。
[0053]
 図13(a)、図13(b)および図13(c)は、検出用コイル103を構成するコイル間の相互結合がある場合において、コイルL2の短絡回路111を短絡した条件でのコイルL1の反射電力の周波数特性を示す。整合周波数の変化量が図11(a)~図11(c)の場合とほぼ同等となっていることが分かる。
[0054]
 図14に、ダイオードを用いた短絡回路111を示す。検出用コイル103の両端子にダイオード120を並列に接続し、当該ダイオード120の両端にそれぞれバイアス抵抗121,122を介して直流電圧V1,V2を印加する。直流電圧V1,V2の電位差を変化させることにより、ダイオード120をオン状態(短絡状態)またはオフ状態(開放状態)に切り替える。
[0055]
 なお、上記実施の形態3においては、検出用コイル103の両端子を短絡する方法について説明したが、図10に示した整合回路105のコンデンサの一部を短絡することで、選択されていない検出用コイル103をインピーダンス不整合状態としてもよい。
[0056]
 以上で説明した異物検出装置および異物検出方法により、水と金属とを区別した異物検出を実現することができる。また、検出用コイルと検出回路との間の配線が長い場合でも、配線を線状アンテナとして動作させずに、異物検出精度を維持することができる。

産業上の利用可能性

[0057]
 本発明の異物検出装置および異物検出方法は、携帯機器、電気推進車両などの非接触充電器の異物検出装置および異物検出方法に適用できる。

符号の説明

[0058]
100,200,300 異物検出装置
101 送信回路
102 同軸ケーブル
103 検出用コイル
104 平衡不平衡変換回路
105 整合回路
106 寄生容量
107 方向性結合器
108 検出回路
109 スイッチ回路
110 回路保護フィルタ
111 短絡回路
120 ダイオード
121,122 バイアス抵抗
201 金属の異物
301 車両
302 送電コイル
303 受電コイル
304 送電コイルケース
305 高周波発振源

請求の範囲

[請求項1]
 検出用コイルと、
 所定の周波数の高周波電力を生成する送信回路と、
 前記送信回路からの高周波電力を前記検出用コイルへ出力し、前記検出用コイルから反射された電力成分である反射電力を抽出する方向性結合器と、
 前記方向性結合器によって抽出された反射電力を受信し、前記反射電力の周波数特性の変化により異物を検出する検出回路とを備えた異物検出装置。
[請求項2]
 請求項1記載の異物検出装置において、
 前記検出回路は、前記反射電力の整合周波数の変化量により異物を検出する異物検出装置。
[請求項3]
 請求項1記載の異物検出装置において、
 前記検出回路は、基準整合周波数に対して、前記反射電力の整合周波数の方が高い場合には異物が金属であると検出し、前記反射電力の整合周波数の方が低い場合には異物が水であると検出する異物検出装置。
[請求項4]
 請求項1記載の異物検出装置において、
 前記検出用コイルは複数のコイルで構成され、
 前記検出用コイルのうち選択されないコイルの両端子を短絡する短絡回路をさらに備えた異物検出装置。
[請求項5]
 請求項1~3のいずれか1項に記載の異物検出装置において、
 送電コイルを収納する送電コイルケースをさらに備え、
 前記検出用コイルは前記送電コイルの上方に配置されて前記送電コイルケースの中に収納され、
 前記送電コイルケースの表面と前記検出用コイルとの間の距離が前記送電コイルと前記検出用コイルとの間の距離に比べて短くなるように、前記検出用コイルが配置された異物検出装置。
[請求項6]
 請求項1~5のいずれか1項に記載の異物検出装置と、
 送電コイルと、
 前記送電コイルに所定の周波数の高周波電力を供給する高周波発振源とを備えた非接触充電システム。
[請求項7]
 所定の周波数で生成された高周波電力を検出用コイルへ出力し、
 前記検出用コイルから反射された電力成分である反射電力の周波数特性の変化により異物を検出する異物検出方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]