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1. WO2020162415 - 冷媒を含有する組成物、並びに、その組成物を用いた冷凍方法、冷凍装置の運転方法及び冷凍装置

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明 細 書

発明の名称 冷媒を含有する組成物、並びに、その組成物を用いた冷凍方法、冷凍装置の運転方法及び冷凍装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005  

課題を解決するための手段

0006  

発明の効果

0007  

図面の簡単な説明

0008  

発明を実施するための形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155  

実施例 1

0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178   0179   0180   0181   0182   0183   0184   0185   0186   0187   0188   0189   0190   0191   0192   0193   0194   0195   0196   0197   0198   0199   0200   0201   0202   0203   0204   0205   0206   0207   0208   0209   0210   0211   0212   0213   0214   0215   0216   0217   0218   0219   0220   0221   0222   0223   0224   0225   0226   0227   0228   0229   0230   0231   0232   0233   0234   0235   0236   0237   0238   0239   0240   0241   0242   0243   0244   0245   0246   0247   0248   0249   0250   0251   0252   0253   0254   0255   0256   0257   0258   0259   0260   0261   0262  

符号の説明

0263  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

図面

1  

明 細 書

発明の名称 : 冷媒を含有する組成物、並びに、その組成物を用いた冷凍方法、冷凍装置の運転方法及び冷凍装置

技術分野

[0001]
 本開示は、冷媒を含有する組成物、並びに、その組成物を用いた冷凍方法、冷凍装置の運転方法及び冷凍装置に関する。

背景技術

[0002]
 地球温暖化が深刻な問題として全世界で議論される中、環境への負担が少ない空調、冷凍装置等の開発は、益々重要性を増してきている。
[0003]
 現在、家庭用エアコン等の空調用冷媒として用いられている1,1,1,2-テトラフルオロエタン(HFC-134a又はR134a)に代替可能な低地球温暖化係数(GWP:Global Warming Potential)の混合冷媒が種々提案されている(例えば、特許文献1)。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 国際公開第2005/105947号

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 本開示は、R134aと同等又はそれ以上の成績係数[Coefficient of Performance(COP)]及び冷凍能力[Refrigeration Capacity(Cooling Capacity、Capacityと表記されることもある)]を有すること、並びにGWPが十分に小さいという特性を有する冷媒を含有する組成物を提供することを目的とする。また、本開示は、その組成物を用いた冷凍方法、冷凍装置の運転方法及び冷凍装置を提供することも目的とする。

課題を解決するための手段

[0006]
 本開示は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 
 冷媒を含有する組成物であって、
 前記冷媒が、シス-1,2-ジフルオロエチレン(HFO-1132(Z))及び2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)を含有し、
 HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、
HFO-1132(Z)の含有割合が53.0~59.5質量%であり、
HFO-1234yfの含有割合が47.0~40.5質量%である、組成物。
項2. 
 前記冷媒が、蒸発温度が-60~20℃である冷凍サイクルを運転するために用いられる、項1に記載の組成物。
項3. 
 前記冷媒が、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる、項1又は2に記載の組成物。
項4. 
 冷媒を含有する組成物であって、
 前記冷媒が、シス-1,2-ジフルオロエチレン(HFO-1132(Z))及び2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)を含有し、
 HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、
HFO-1132(Z)の含有割合が41.0~49.2質量%であり、
HFO-1234yfの含有割合が59.0~50.8質量%である、組成物。
項5. 
 前記冷媒が、蒸発温度が-60~20℃である冷凍サイクルを運転するために用いられる、項4に記載の組成物。
項6. 
 前記冷媒が、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる、項4又は5に記載の組成物。
項7. 
 R134a、R22、R12、R404A、R407A、R407C、R407F、R407H、R410A、R413A、R417A、R422A、R422B、R422C、R422D、R423A、R424A、R426A、R427A、R428A、R430A、R434A、R437A、R438A、R448A、R449A、R449B、R449C、R450A、R452A、R452B、R454A、R452B、R454C、R455A、R465A、R502、R507、R513A、R513B、R515A又はR515Bの代替冷媒として用いられる、項1~6のいずれか1項に記載の組成物。
項8. 
 水、トレーサー、紫外線蛍光染料、安定剤及び重合禁止剤からなる群より選択される少なくとも1種の物質を含有する、項1~7のいずれか1項に記載の組成物。
項9. 
 更に、冷凍機油を含有し、冷凍装置用作動流体として用いられる、項1~8のいずれか1項に記載の組成物。
項10. 
 前記冷凍機油は、ポリアルキレングリコール(PAG)、ポリオールエステル(POE)及びポリビニルエーテル(PVE)からなる群より選択される少なくとも1種のポリマーを含有する、項9に記載の組成物。
項11. 
 項1~10のいずれか1項に記載の組成物を用いて冷凍サイクルを運転する工程を含む冷凍方法。
項12.
 冷媒を含有する組成物を用いて冷凍サイクルを運転する工程を含む冷凍方法であって、 前記冷媒が、トランス-1,2-ジフルオロエチレン(HFO-1132(E))及び2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)を含有し、
 HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、
HFO-1132(Z)の含有割合が53.0~59.5質量%であり、
HFO-1234yfの含有割合が47.0~40.5質量%である、冷凍方法。
項13.
 前記冷凍サイクルにおける蒸発温度が-60~20℃である、項12に記載の冷凍方法。
項14.
 前記冷媒が、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる、項12又は13に記載の組成物。
項15.
 冷媒を含有する組成物を用いて冷凍サイクルを運転する工程を含む冷凍方法であって、 前記冷媒が、トランス-1,2-ジフルオロエチレン(HFO-1132(E))及び2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)を含有し、
 HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、
HFO-1132(Z)の含有割合が41.0~49.2質量%であり、
HFO-1234yfの含有割合が59.0~50.8質量%である、冷凍方法。
項16.
 前記冷凍サイクルにおける蒸発温度が-60~20℃である、項15に記載の冷凍方法。
項17.
 前記冷媒が、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる、項15又は16に記載の組成物。
項18.
 項1~10のいずれか1項に記載の組成物を用いて冷凍サイクルを運転する冷凍装置の運転方法。
項19.
 項1~10のいずれか1項に記載の組成物を作動流体として含む冷凍装置。
項20.
 空調機器、冷蔵庫、冷凍庫、冷水機、製氷機、冷蔵ショーケース、冷凍ショーケース、冷凍冷蔵ユニット、冷凍冷蔵倉庫用冷凍機、車載用空調機器、ターボ冷凍機又はスクリュー冷凍機である、項19に記載の冷凍装置。
項21.
 冷媒として用いられる、項1~10のいずれか1項に記載の組成物。
項22.
 冷凍装置における冷媒として用いられる、項21に記載の組成物。
項23.
 前記冷凍装置が、空調機器、冷蔵庫、冷凍庫、冷水機、製氷機、冷蔵ショーケース、冷凍ショーケース、冷凍冷蔵ユニット、冷凍冷蔵倉庫用冷凍機、車載用空調機器、ターボ冷凍機又はスクリュー冷凍機である、項22に記載の組成物。
項24.
 冷媒としての、項1~10のいずれか1項に記載の組成物の使用。
項25.
 冷凍装置における、項24に記載の使用。
項26.
 前記冷凍装置が、空調機器、冷蔵庫、冷凍庫、冷水機、製氷機、冷蔵ショーケース、冷凍ショーケース、冷凍冷蔵ユニット、冷凍冷蔵倉庫用冷凍機、車載用空調機器、ターボ冷凍機又はスクリュー冷凍機である、項25に記載の使用。

発明の効果

[0007]
 本開示の冷媒を含有する組成物は、R134aと同等又はそれ以上の成績係数(COP)及び冷凍能力(Capacity)を有すること、並びにGWPが十分に小さいこと、という特性を有する。

図面の簡単な説明

[0008]
[図1] 燃焼性(可燃又は不燃)の判別をするための実験装置の模式図である。

発明を実施するための形態

[0009]
 本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、シス-1,2-ジフルオロエチレン(HFO-1132(Z))及び2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)を含有する混合冷媒を含有する組成物が、上記特性を有していることを見出した。
[0010]
 本開示は、かかる知見に基づき、更に研究を重ねた結果完成されたものである。本発明は、以下の実施形態を含む。
[0011]
<用語の定義>
 本明細書において「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を夫々最小値及び最大値として含む範囲を示す。
[0012]
 本明細書中、語句「含有」及び語句「含む」は、語句「実質的にからなる」及び語句「のみからなる」という概念を包含する。
[0013]
 本明細書において用語「冷媒」には、ISO817(国際標準化機構)で定められた、冷媒の種類を表すRで始まる冷媒番号(ASHRAE番号)が付された化合物が少なくとも含まれ、更に冷媒番号が未だ付されていないとしても、それらと同等の冷媒としての特性を有するものが含まれる。
[0014]
 冷媒は、化合物の構造の面で、「フルオロカーボン系化合物」と「非フルオロカーボン系化合物」とに大別される。「フルオロカーボン系化合物」には、クロロフルオロカーボン(CFC)、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)及びハイドロフルオロカーボン(HFC)が含まれる。「非フルオロカーボン系化合物」としては、プロパン(R290)、プロピレン(R1270)、ブタン(R600)、イソブタン(R600a)、二酸化炭素(R744)及びアンモニア(R717)等が挙げられる。
[0015]
 本明細書において、用語「冷媒を含有する組成物」には、
(1)冷媒そのもの(冷媒の混合物、すなわち「混合冷媒」を含む)と、
(2)その他の成分を更に含み、少なくとも冷凍機油と混合することにより冷凍装置用作動流体を得るために用いることのできる組成物と、
(3)冷凍機油を含有する冷凍装置用作動流体と、が少なくとも含まれる。
[0016]
 本明細書においては、これら三態様のうち、(2)の組成物のことを、冷媒そのもの(混合冷媒を含む)と区別して「冷媒組成物」と表記する。また、(3)の冷凍装置用作動流体のことを「冷媒組成物」と区別して「冷凍機油含有作動流体」と表記する。
[0017]
 本明細書において、用語「代替」は、第一の冷媒を第二の冷媒で「代替」するという文脈で用いられる場合、第一の類型として、第一の冷媒を使用して運転するために設計された機器において、必要に応じてわずかな部品(冷凍機油、ガスケット、パッキン、膨張弁、ドライヤその他の部品のうち少なくとも一種)の変更及び機器調整のみを経るだけで、第二の冷媒を使用して、最適条件下で運転することができることを意味する。すなわち、この類型は、同一の機器を、冷媒を「代替」して運転することを指す。この類型の「代替」の態様としては、第二の冷媒への置き換えの際に必要とされる変更乃至調整の度合いが小さい順に、「ドロップイン(drop in)代替」、「ニアリー・ドロップイン(nealy drop in)代替」及び「レトロフィット(retrofit)」があり得る。
[0018]
 第二の類型として、第二の冷媒を用いて運転するために設計された機器を、第一の冷媒の既存用途と同一の用途のために、第二の冷媒を搭載して用いることも、用語「代替」に含まれる。この類型は、同一の用途を、冷媒を「代替」して提供することを指す。
[0019]
 本明細書において用語「冷凍装置」とは、広義には、物あるいは空間の熱を奪い去ることにより、周囲の外気よりも低い温度にし、かつこの低温を維持する装置全般のことをいう。言い換えれば、広義には、冷凍装置は温度の低い方から高い方へ熱を移動させるために、外部からエネルギーを得て仕事を行いエネルギー変換する変換装置のことをいう。本開示において、広義には、冷凍装置はヒートポンプと同義である。
[0020]
 また、本開示において、狭義には、利用する温度領域及び作動温度の違いにより冷凍装置はヒートポンプとは区別して用いられる。この場合、大気温度よりも低い温度領域に低温熱源を置くものを冷凍装置といい、これに対して低温熱源を大気温度の近くに置いて冷凍サイクルを駆動することによる放熱作用を利用するものをヒートポンプということもある。なお、「冷房モード」及び「暖房モード」等を有するエアコン等のように、同一の機器であるにもかかわらず、狭義の冷凍装置及び狭義のヒートポンプの機能を兼ね備えるものも存在する。本明細書においては、特に断りのない限り、「冷凍装置」及び「ヒートポンプ」は全て広義の意味で用いられる。
[0021]
 本明細書において温度グライド(Temperature Glide)とは、熱サイクルシステムの構成要素内における、本開示の冷媒を含有する組成物の相変化過程の開始温度と終了温度との差の絶対値と言い換えることができる。
[0022]
 本明細書において、「車載用空調機器」とは、ガソリン車、ハイブリッド自動車、電気自動車、水素自動車などの自動車で用いられる冷凍装置の一種である。車載用空調機器とは、蒸発器にて液体の冷媒に熱交換を行わせ、蒸発した冷媒ガスを圧縮機が吸い込み、断熱圧縮された冷媒ガスを凝縮器で冷却して液化させ、さらに膨張弁を通過させて断熱膨張させた後、蒸発機に再び液体の冷媒として供給する冷凍サイクルからなる冷凍装置を指す。
[0023]
 本明細書において、「ターボ冷凍機」とは、大型冷凍装置の一種であって、蒸発器にて液体の冷媒に熱交換を行わせ、蒸発した冷媒ガスを遠心式圧縮機が吸い込み、断熱圧縮された冷媒ガスを凝縮器で冷却して液化させ、さらに膨張弁を通過させて断熱膨張させた後、蒸発機に再び液体の冷媒として供給する冷凍サイクルからなる冷凍装置を指す。なお、上記「大型冷凍機」とは、建物単位での空調を目的とした大型空調機を指す。
[0024]
 本明細書において、「飽和圧力」とは飽和蒸気の圧力を意味する。
[0025]
 本明細書では、冷凍サイクルにおける蒸発温度とは、冷凍サイクルの蒸発工程において、冷媒液が熱を吸収して蒸気になる際の温度を意味する。冷凍サイクルにおける蒸発温度は、蒸発器入口及び/又は蒸発器出口の温度を測定することにより決定することができる。単体冷媒及び共沸冷媒の場合、蒸発温度は一定であるが、非共沸冷媒の場合、蒸発温度は蒸発器入口の温度と露点温度との平均値となる。即ち、非共沸冷媒の場合、「蒸発温度=(蒸発器入口温度+露点温度)/2」と計算することができる。
[0026]
 本明細書において、「吐出温度」とは圧縮機の吐出口における混合冷媒の温度を意味する。
[0027]
 本明細書において、「蒸発圧力」とは蒸発温度での飽和圧力を意味する。
[0028]
 本明細書において、「凝縮圧力」とは凝縮温度での飽和圧力を意味する。
[0029]
 本明細書における不燃及び微燃の技術的意味は次の通りである。
[0030]
 本明細書において冷媒が「不燃」であるとは、米国ANSI/ASHRAE34-2013規格において冷媒許容濃度のうち最も燃えやすい組成であるWCF(Worst case of formulation for flammability)組成が「クラス1」と判断されることを意味する。
[0031]
 本明細書において冷媒が「微燃」であるとは、米国ANSI/ASHRAE34-2013規格においてWCF組成が「クラス2L」と判断されることを意味する。
[0032]
 本明細書において冷媒が「弱燃」であるとは、米国ANSI/ASHRAE34-2013規格においてWCF組成が「クラス2」と判断されることを意味する。
[0033]
 本明細書において、GWPは、IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change)第4次報告書の値に基づいた値を意味する。
[0034]
1. 組成物
 本開示の組成物は冷媒を含有し、当該冷媒としては、「冷媒1」及び「冷媒2」が挙げられる。以下、冷媒1及び冷媒2についてそれぞれ説明する。本明細書において、「本開示の冷媒」とは冷媒1及び冷媒2を意味する。
[0035]
1.1  冷媒1
 本開示の組成物に含まれる冷媒は、一つの態様において、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfを含有する。この冷媒を「冷媒1」ということがある。
[0036]
 冷媒1は、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が53.0~59.5質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が47.0~40.5質量%である。
[0037]
 冷媒1は、このような構成を有することによって、(1)GWPが十分小さいこと(100以下)、(2)R134aと同等又はそれ以上のCOPを有すること、(3)R134aと同等又はそれ以上の冷凍能力を有すること、及び(4)ASHRAEの規格で微燃性(クラス2L)であること、というR134a代替冷媒として望ましい諸特性を有する。
[0038]
 本項目において、GWPが十分に小さいとは、GWPが通常100以下、好ましくは75以下、より好ましくは50以下、更に好ましくは25以下であることを意味する。
[0039]
 冷媒1において、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対する、HFO-1132(Z)の含有割合が59.5質量%を超える場合は、冷媒1が弱燃になるという問題が生じる。
[0040]
 冷媒1は、市販のR134a用冷凍装置に対して運転時の消費電力を低減することができる観点から、R134aに対する冷凍能力が通常95%以上、好ましくは98%以上、より好ましくは99%以上、更に好ましくは100%以上、特に好ましくは100.5%以上である。
[0041]
 冷媒1は、GWPが100以下であることによって、地球温暖化の観点から他の汎用冷媒と比べて顕著に環境負荷を抑えることができる。
[0042]
 冷媒1は、R134aに対する冷凍サイクルで消費された動力と冷凍能力の比(成績係数(COP))が100%以上であるため、市販のR134a用冷凍装置に対して大きな設計変更なく適用することができる。
[0043]
 冷媒1は、エネルギー消費効率の点から、R134aに対する冷凍サイクルで消費された動力と冷凍能力の比(成績係数(COP))が高いことが好ましい。具体的には、R134aに対するCOPは98%以上であることが好ましく、99%以上であることがより好ましく、100%以上であることが更に好ましく、101%以上であることが特に好ましい。
[0044]
 冷媒1は、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が53.0~59.0質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が47.0~41.0質量%であることが好ましい。
[0045]
 冷媒1は、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が54.0~59.0質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が46.0~41.0質量%であることがより好ましい。
[0046]
 冷媒1は、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が55.0~59.0質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が45.0~41.0質量%であることが更に好ましい。
[0047]
 冷媒1は、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が56.0~59.0質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が44.0~41.0質量%であることが特に好ましい。
[0048]
 冷媒1は、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfをこれらの濃度の総和で、通常99.5質量%以上含有してもよい。本開示において、冷媒1全体におけるHFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの合計量が99.7質量%以上であれば好ましく、99.8質量%以上であればより好ましく、99.9質量%以上であれば更に好ましい。
[0049]
 冷媒1は、上記の特性を損なわない範囲内で、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfに加えて、更に他の冷媒を含有することができる。この場合、冷媒1全体における他の冷媒の含有割合は0.5質量%以下が好ましく、0.3質量%以下がより好ましく、0.2質量%以下が更に好ましく、0.1質量%以下が特に好ましい。他の冷媒としては、特に限定されず、この分野で広く使用されている公知の冷媒の中から幅広く選択できる。冷媒1は、他の冷媒を単独で含んでいてもよいし、他の冷媒を2種以上含んでいてもよい。
[0050]
 本開示において、冷媒1は、室内及び被冷却物を十分に冷却する観点から、蒸発温度が-60~20℃である冷凍サイクルを運転するために用いられることが好ましい。
[0051]
 冷媒1が使用される冷凍サイクルでは、室内及び被冷却物を十分に冷却する観点から、蒸発温度が15℃以下であることがより好ましく、10℃以下であることがより一層好ましく、5℃以下であること更に好ましく、0℃未満であることが特に好ましい。
[0052]
 冷媒1が使用される冷凍サイクルにおいて、蒸発圧力を0.02MPa以上にする観点から、蒸発温度は好ましくは-55℃以上、より好ましくは-50℃以上、更に好ましくは-45℃以上、特に好ましくは-40℃以上である。
[0053]
 冷媒1が使用される冷凍サイクルにおいて、蒸発温度はより好ましくは-55℃以上15℃以下、より一層好ましくは-50℃以上10℃以下、更に好ましくは-45℃以上5℃以下、特に好ましくは-40℃以上0℃未満である。
[0054]
 冷媒1は、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなることが特に好ましい。換言すると、冷媒1は、冷媒1全体におけるHFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの総濃度が100質量%であることが特に好ましい。
[0055]
 冷媒1がHFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる場合、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が53.0~59.5質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が47.0~40.5質量%であることが好ましい。
[0056]
 冷媒1がHFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる場合、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が54.0~59.0質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が46.0~41.0質量%であることがより一層好ましい。
[0057]
 冷媒1がHFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる場合、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が55.0~59.0質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が45.0~41.0質量%であることが更に好ましい。
[0058]
 冷媒1がHFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる場合、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が56.0~59.0質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が44.0~41.0質量%であることが特に好ましい。
[0059]
 冷媒1がHFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる場合、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が53.0~59.5質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が47.0~40.5質量%であり、冷媒1が、蒸発温度が-55℃~15℃である冷凍サイクルを運転するために用いられることが好ましい。
[0060]
 冷媒1がHFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる場合、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が54.0~59.0質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が46.0~41.0質量%であり、冷媒1が、蒸発温度が-50℃~10℃である冷凍サイクルを運転するために用いられることがより好ましい。
[0061]
 冷媒1が、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる場合、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が55.0~59.0質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が45.0~41.0質量%であり、冷媒1が、蒸発温度が-45℃~5℃である冷凍サイクルを運転するために用いられることが更に好ましい。
[0062]
 冷媒1が、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる場合、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が56.0~59.0質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が44.0~41.0質量%であり、冷媒1が、蒸発温度が-40℃以上0℃未満である冷凍サイクルを運転するために用いられることが特に好ましい。
[0063]
1.2  冷媒2
 本開示の組成物に含まれる冷媒は、一つの態様において、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfを含有し、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が41.0~49.2質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が59.0~50.8質量%である。この冷媒を「冷媒2」ということがある。
[0064]
 冷媒2は、このような構成を有することによって、(1)GWPが十分小さいこと(100以下)、(2)R134aと同等又はそれ以上のCOPを有すること、(3)R134aと同等又はそれ以上の冷凍能力を有すること、及び(4)ASHRAEの規格で微燃性(クラス2L)であること、というR134a代替冷媒として望ましい諸特性を有する。
[0065]
 本項目において、GWPが十分に小さいとは、GWPが通常100以下、好ましくは75以下、より好ましくは50以下、更に好ましくは25以下であることを意味する。
[0066]
 冷媒2は、GWPが100以下であることによって、地球温暖化の観点から他の汎用冷媒と比べて顕著に環境負荷を抑えることができる。
[0067]
 冷媒2は、市販のR134a用冷凍装置に対して運転時の消費電力を低減することができる観点から、R134aに対する冷凍能力が通常95%以上、好ましくは98%以上、より好ましくは99%以上、更に好ましくは100%以上、特に好ましくは101%以上である。
[0068]
 冷媒2は、R134aに対する冷凍サイクルで消費された動力と冷凍能力の比(成績係数(COP))が100%以上であるため、市販のR134a用冷凍装置に対して大きな設計変更なく適用することができる。
[0069]
 冷媒2は、エネルギー消費効率の点から、R134aに対する冷凍サイクルで消費された動力と冷凍能力の比(成績係数(COP))が高いことが好ましい。具体的には、R134aに対するCOPは98%以上であることが好ましく、99%以上であることがより好ましく、100%以上であることが更に好ましく、101%以上であることが特に好ましい。
[0070]
 冷媒2は、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が42.0~49.2質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が58.0~50.8質量%であることが好ましい。
[0071]
 冷媒2は、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が43.0~49.2質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が57.0~50.8質量%であることがより好ましい。
[0072]
 冷媒2は、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が44.0~49.0質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が56.0~51.0質量%であることが更に好ましい。
[0073]
 冷媒2は、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfをこれらの濃度の総和で、通常99.5質量%以上含有してもよい。本開示において、冷媒2全体におけるHFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの合計量が99.7質量%以上であれば好ましく、99.8質量%以上であればより好ましく、99.9質量%以上であれば更に好ましい。
[0074]
 冷媒2は、上記の特性を損なわない範囲内で、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfに加えて、更に他の冷媒を含有することができる。この場合、冷媒2全体における他の冷媒の含有割合は0.5質量%以下が好ましく、0.3質量%以下がより好ましく、0.2質量%以下が更に好ましく、0.1質量%以下が特に好ましい。他の冷媒としては、特に限定されず、この分野で広く使用されている公知の冷媒の中から幅広く選択できる。冷媒2は、他の冷媒を単独で含んでいてもよいし、他の冷媒を2種以上含んでいてもよい。
[0075]
 本開示において、冷媒2は、室内及び被冷却物を十分に冷却する観点から、蒸発温度が-60~20℃である冷凍サイクルを運転するために用いられることが好ましい。
[0076]
 冷媒2が使用される冷凍サイクルでは、室内及び被冷却物を十分に冷却する観点から、蒸発温度が15℃以下であることがより好ましく、10℃以下であることがより一層好ましく、5℃以下であること更に好ましく、0℃未満であることが特に好ましい。
[0077]
 冷媒2が使用される冷凍サイクルでは、蒸発圧力を0.02MPa以上にする観点から、蒸発温度は好ましくは-55℃以上、より好ましくは-50℃以上、更に好ましくは-45℃以上、特に好ましくは-40℃以上である。
[0078]
 冷媒2が使用される冷凍サイクルにおいて、蒸発温度はより好ましくは-55℃以上15℃以下、より一層好ましくは-50℃以上10℃以下、更に好ましくは-45℃以上5℃以下、特に好ましくは-40℃以上0℃未満である。
[0079]
 冷媒2は、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなることが特に好ましい。換言すると、冷媒2は、冷媒2全体におけるHFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの総濃度が100質量%であることが特に好ましい。
[0080]
 冷媒2がHFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる場合、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が41.0~49.2質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が59.0~50.8質量%であることが好ましい。
[0081]
 冷媒2がHFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる場合、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が42.0~49.2質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が58.0~50.8質量%であることがより好ましい。
[0082]
 冷媒2がHFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる場合、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が43.0~49.2質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が57.0~50.8質量%であることが更に好ましい。
[0083]
 冷媒2がHFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる場合、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が44.0~49.0質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が56.0~51.0質量%であることが特に好ましい。
[0084]
 冷媒2がHFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる場合、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が41.0~49.2質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が59.0~50.8質量%であり、冷媒2が、蒸発温度が-55℃~15℃である冷凍サイクルを運転するために用いられることが好ましい。
[0085]
 冷媒2が、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる場合、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が42.0~49.2質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が58.0~50.8質量%であり、冷媒2が、蒸発温度が-50℃~10℃である冷凍サイクルを運転するために用いられることがより好ましい。
[0086]
 冷媒2が、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる場合、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が43.0~49.2質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が57.0~50.8質量%であり、冷媒2が、蒸発温度が-45℃~5℃である冷凍サイクルを運転するために用いられることが更に好ましい。
[0087]
 冷媒2が、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる場合、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、HFO-1132(Z)の含有割合が44.0~49.0質量%であり、HFO-1234yfの含有割合が56.0~51.0質量%であり、冷媒2が、蒸発温度が-40℃以上0℃未満である冷凍サイクルを運転するために用いられることが特に好ましい。
[0088]
1.3  用途
 本開示の冷媒を含有する組成物は、作動流体として、1)冷凍サイクルを運転する工程を含む冷凍方法、2)冷凍サイクルを運転する冷凍装置の運転方法等における既存の冷媒の用途に幅広く利用することができる。
[0089]
 ここで、上記冷凍サイクルは、圧縮機を介しての冷媒(本開示の冷媒1及び冷媒2)を当該冷媒のみの状態、又は後述する冷媒組成物或いは冷凍機油含有作動流体の状態で冷凍装置の内部を循環させてエネルギー変換することを意味する。
[0090]
 本開示には、冷凍方法における本開示の冷媒(又はそれらを含む組成物)の使用、冷凍装置などの運転方法における本開示の冷媒(又はそれらを含む組成物)の使用、更には本開示の冷媒(又はそれらを含む組成物)を有する冷凍装置等も包含されている。
[0091]
 本開示の冷媒1を含有する組成物は、室内及び被冷却物を十分に冷却する観点から、蒸発温度が-60~20℃である冷凍サイクルを運転するために用いられることが好ましい。また、本開示の冷媒1を含有する組成物を蒸発温度が-60~20℃である冷凍サイクルを運転するために用いることにより、市販のR134a用冷凍装置に対して運転時のCOPが高くなるため、消費電力を低減することができる。
[0092]
 冷媒1を含有する組成物が使用される冷凍サイクルでは、室内や被冷却物を十分に冷却する観点から、蒸発温度が15℃以下であることがより好ましく、10℃以下であることがより一層好ましく、5℃以下であること更に好ましく、0℃未満であることが特に好ましい。
[0093]
 冷媒1を含有する組成物が使用される冷凍サイクルでは、蒸発圧力を0.02MPa以上にする観点から、蒸発温度は好ましくは-55℃以上、より好ましくは-50℃以上、更に好ましくは-45℃以上、特に好ましくは-40℃以上である。
[0094]
 冷媒1を含有する組成物が使用される冷凍サイクルにおいて、蒸発温度はより好ましくは-55℃以上15℃以下、より一層好ましくは-50℃以上10℃以下、更に好ましくは-45℃以上5℃以下、特に好ましくは-40℃以上0℃未満である。
[0095]
 冷媒1を含有する組成物は、凝縮温度が0~70℃である冷凍サイクルを運転するために用いることが好ましい。
[0096]
 冷媒1を含有する組成物が使用される冷凍サイクルでは、冷凍装置の寿命を延ばす観点から、凝縮温度が70℃以下であることが好ましく、60℃以下であることがより好ましく、55℃以下であることが更に好ましく、50℃以下であることが特に好ましい。
[0097]
 冷媒1を含有する組成物が使用される冷凍サイクルでは、室外機の結露を防止する観点から、凝縮温度が0℃以上であることが好ましく、5℃以上であることがより好ましく、10℃以上であることが更に好ましく、15℃以上であることが特に好ましい。
[0098]
 本開示において、圧縮機を介して冷媒1を含有する組成物を循環させる冷凍サイクルを構成する装置とすることができる。
[0099]
 冷媒2を含有する組成物は、室内及び被冷却物を十分に冷却する観点から、蒸発温度が-60~20℃である冷凍サイクルを運転するために用いられることが好ましい。
[0100]
 冷媒2を含有する組成物が使用される冷凍サイクルでは、室内及び被冷却物を十分に冷却する観点から、蒸発温度が15℃以下であることがより好ましく、10℃以下であることがより一層好ましく、5℃以下であること更に好ましく、0℃未満であることが特に好ましい。
[0101]
 冷媒2を含有する組成物が使用される冷凍サイクルでは、蒸発圧力を0.02MPa以上にする観点から、蒸発温度は好ましくは-55℃以上、より好ましくは-50℃以上、更に好ましくは-45℃以上、特に好ましくは-40℃以上である。
[0102]
 冷媒2を含有する組成物が使用される冷凍サイクルにおいて、蒸発温度はより好ましくは-55℃以上15℃以下、より一層好ましくは-50℃以上10℃以下、更に好ましくは-45℃以上5℃以下、特に好ましくは-40℃以上0℃未満である。
[0103]
 冷媒2を含有する組成物は、凝縮温度が0~70℃である冷凍サイクルを運転するために用いることが好ましい。
[0104]
 冷媒2を含有する組成物が使用される冷凍サイクルでは、冷凍装置の寿命を延ばす観点から、凝縮温度が70℃以下であることが好ましく、60℃以下であることがより好ましく、55℃以下であることが更に好ましく、50℃以下であることが特に好ましい。
[0105]
 冷媒2を含有する組成物が使用される冷凍サイクルでは、室外機の結露を防止する観点から、凝縮温度が0℃以上であることが好ましく、5℃以上であることがより好ましく、10℃以上であることが更に好ましく、15℃以上であることが特に好ましい。
[0106]
 本開示において、圧縮機を介して冷媒2を含有する組成物を循環させる冷凍サイクルを構成する装置とすることができる。
[0107]
 本開示の冷媒1及び冷媒2(又はそれらを含む組成物)が適用できる冷凍装置としては、例えば、空調機器、冷蔵庫、冷凍庫、冷水機、製氷機、冷蔵ショーケース、冷凍ショーケース、冷凍冷蔵ユニット、冷凍冷蔵倉庫用冷凍機、車載用空調機器、ターボ冷凍機及びスクリュー冷凍機からなる群より選択される少なくとも1種が好ましいものとして挙げられる。
[0108]
 本開示の組成物は、R134a、R22、R12、R404A、R407A、R407C、R407F、R407H、R410A、R413A、R417A、R422A、R422B、R422C、R422D、R423A、R424A、R426A、R427A、R428A、R430A、R434A、R437A、R438A、R448A、R449A、R449B、R450A、R454A、R454C、R455A、R465A、R502、R507、R513A、R513B、R515A又はR515Bの代替冷媒としての使用に適している。これらの中でも、本開示の組成物は、R134aと同等又はそれ以上の成績係数(COP)及び冷凍能力(Capacity)を有すること、並びにGWPが十分に小さいこと、という特性を有するため、R134aの代替冷媒としての使用に特に適している。
[0109]
2. 冷媒組成物
 本開示の冷媒組成物は、本開示の冷媒を少なくとも含み、本開示の冷媒と同じ用途のために使用することができる。
[0110]
 また、本開示の冷媒組成物は、更に少なくとも冷凍機油と混合することにより冷凍装置用作動流体を得るために用いることができる。
[0111]
 本開示の冷媒組成物は、本開示の冷媒に加えて、更に少なくとも1種のその他の成分を含有する。本開示の冷媒組成物は、必要に応じて、以下のその他の成分のうち少なくとも1種を含有していてもよい。
[0112]
 上述の通り、本開示の冷媒組成物を、冷凍装置における作動流体として使用するに際しては、通常、少なくとも冷凍機油と混合して用いられる。
[0113]
 ここで、本開示の冷媒組成物は、好ましくは冷凍機油を実質的に含まない。具体的には、本開示の冷媒組成物は、冷媒組成物全体に対する冷凍機油の含有量が好ましくは0~1質量%であり、より好ましくは0~0.5質量%であり、更に好ましくは0~0.25質量%であり、特に好ましくは0~0.1質量%である。
[0114]
2.1 
 本開示の冷媒組成物は微量の水を含んでもよい。
[0115]
 冷媒組成物における含水割合は、冷媒全体に対して、0~0.1質量%であることが好ましく、0~0.075質量%であることがより好ましく、0~0.05質量%であることが更に好ましく、0~0.025質量%であることが特に好ましい。
[0116]
 冷媒組成物が微量の水分を含むことにより、冷媒中に含まれ得る不飽和のフルオロカーボン系化合物の分子内二重結合が安定化され、また、不飽和のフルオロカーボン系化合物の酸化も起こりにくくなるため、冷媒組成物の安定性が向上する。
[0117]
2.2  トレーサー
 トレーサーは、本開示の冷媒組成物が希釈、汚染、その他何らかの変更があった場合、その変更を追跡できるように検出可能な濃度で本開示の冷媒組成物に添加される。
[0118]
 本開示の冷媒組成物は、上記トレーサーを1種単独で含有してもよいし、2種以上を含有してもよい。
[0119]
 上記トレーサーとしては、特に限定されず、一般に用いられるトレーサーの中から適宜選択することができる。好ましくは、本開示の冷媒に不可避的に混入する不純物とはなり得ない化合物をトレーサーとして選択する。
[0120]
 上記トレーサーとしては、例えば、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、クロロフルオロカーボン、ハイドロクロロカーボン、フルオロカーボン、重水素化炭化水素、重水素化ハイドロフルオロカーボン、パーフルオロカーボン、フルオロエーテル、臭素化化合物、ヨウ素化化合物、アルコール、アルデヒド、ケトン、亜酸化窒素(N 2O)等が挙げられる。これらの中でも、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、クロロフルオロカーボン、ハイドロクロロカーボン、フルオロカーボン及びフルオロエーテルが好ましい。
[0121]
 上記トレーサーとしては、具体的には、以下の化合物(以下、トレーサー化合物とも称する)がより好ましい。
HCC-40(クロロメタン、CH 3Cl)
HFC-41(フルオロメタン、CH 3F)
HFC-161(フルオロエタン、CH 3CH 2F)
HFC-245fa(1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン、CF 3CH 2CHF 2
HFC-236fa(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF 3CH 2CF 3
HFC-236ea(1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF 3CHFCHF 2
HCFC-22(クロロジフルオロメタン、CHClF 2
HCFC-31(クロロフルオロメタン、CH 2ClF)
CFC-1113(クロロトリフルオロエチレン、CF 2=CClF)
HFE-125(トリフルオロメチル-ジフルオロメチルエーテル、CF 3OCHF 2
HFE-134a(トリフルオロメチル-フルオロメチルエーテル、CF 3OCH 2F)
HFE-143a(トリフルオロメチル-メチルエーテル、CF 3OCH 3
HFE-227ea(トリフルオロメチル-テトラフルオロエチルエーテル、CF 3OCHFCF 3
HFE-236fa(トリフルオロメチル-トリフルオロエチルエーテル、CF 3OCH 2CF 3
[0122]
 上記トレーサー化合物は、10質量百万分率(ppm)~1000ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在し得る。上記トレーサー化合物は30ppm~500ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在することが好ましく、50ppm~300ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在することがより好ましく、75ppm~250ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在することが更に好ましく、100ppm~200ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在することが特に好ましい。
[0123]
2.3  紫外線蛍光染料
 本開示の冷媒組成物は、紫外線蛍光染料を1種単独で含有してもよいし、2種以上を含有してもよい。
[0124]
 上記紫外線蛍光染料としては、特に限定されず、一般に用いられる紫外線蛍光染料の中から適宜選択することができる。
[0125]
 上記紫外線蛍光染料としては、例えば、ナフタルイミド、クマリン、アントラセン、フェナントレン、キサンテン、チオキサンテン、ナフトキサンテン及びフルオレセイン、並びにこれらの誘導体が挙げられる。これらの中でも、ナフタルイミド及びクマリンが好ましい。
[0126]
2.4  安定剤
 本開示の冷媒組成物は、安定剤を1種単独で含有してもよいし、2種以上を含有してもよい。
[0127]
 上記安定剤としては、特に限定されず、一般に用いられる安定剤の中から適宜選択することができる。
[0128]
 上記安定剤としては、例えば、ニトロ化合物、エーテル類、アミン類等が挙げられる。
[0129]
 ニトロ化合物としては、例えば、ニトロメタン、ニトロエタン等の脂肪族ニトロ化合物、及びニトロベンゼン、ニトロスチレン等の芳香族ニトロ化合物等が挙げられる。
[0130]
 エーテル類としては、例えば、1,4-ジオキサン等が挙げられる。
[0131]
 アミン類としては、例えば、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルアミン、ジフェニルアミン等が挙げられる。
[0132]
 上記安定剤としては、上記ニトロ化合物、エーテル類及びアミン類以外にも、ブチルヒドロキシキシレン、ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
[0133]
 上記安定剤の含有割合は、特に限定されず、冷媒全体に対して、通常、0.01~5質量%であり、0.05~3質量%が好ましく、0.1~2質量%がより好ましく、0.25~1.5質量%が更に好ましく、0.5~1質量%が特に好ましい。
[0134]
 なお、本開示の冷媒組成物の安定性の評価方法は、特に限定されず、一般的に用いられる手法で評価することができる。そのような手法の一例として、ASHRAE標準97-2007にしたがって遊離フッ素イオンの量を指標として評価する方法等が挙げられる。その他にも、全酸価(total acid number)を指標として評価する方法等も挙げられる。この方法は、例えば、ASTM D 974-06にしたがって行うことができる。
[0135]
2.5  重合禁止剤
 本開示の冷媒組成物は、重合禁止剤を1種単独で含有してもよいし、2種以上を含有してもよい。
[0136]
 上記重合禁止剤としては、特に限定されず、一般に用いられる重合禁止剤の中から適宜選択することができる。
[0137]
 上記重合禁止剤としては、例えば、4-メトキシ-1-ナフトール、ヒドロキノン、ヒドロキノンメチルエーテル、ジメチル-t-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール、ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
[0138]
 上記重合禁止剤の含有割合は、特に限定されず、冷媒全体に対して、通常、0.01~5質量%であり、0.05~3質量%が好ましく、0.1~2質量%がより好ましく、0.25~1.5質量%が更に好ましく、0.5~1質量%が特に好ましい。
[0139]
2.6  冷媒組成物に含み得るその他の成分
 本開示の冷媒組成物は、以下の成分も含み得るものとして挙げられる。
[0140]
 例えば、前述の冷媒とは異なるフッ素化炭化水素を含有することができる。他の成分としてのフッ素化炭化水素は特に限定されず、HCFC-1122及びHCFC-124、CFC-1113からなる群より選択される少なくとも一種のフッ素化炭化水素が挙げられる。
[0141]
 また、その他の成分としては、例えば、式(A):C mH nX p[式中、Xはそれぞれ独立してフッ素原子、塩素原子又は臭素原子を表し、mは1又は2であり、2m+2≧n+pであり、p≧1である。]で表される少なくとも一種のハロゲン化有機化合物を含有することができる。上記ハロゲン化有機化合物は特に限定されず、例えば、ジフルオロクロロメタン、クロロメタン、2-クロロ-1,1,1,2,2-ペンタフルオロエタン、2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロエタン、2-クロロ-1,1-ジフルオロエチレン、トリフルオロエチレン等が好ましい。
[0142]
 また、その他の成分としては、例えば、式(B):C mH nX p[式中、Xはそれぞれ独立してハロゲン原子ではない原子を表し、mは1又は2であり、2m+2≧n+pであり、p≧1である。]で表される少なくとも一種の有機化合物を含有することができる。上記有機化合物は特に限定されず、例えば、プロパン、イソブタン等が好ましい。
[0143]
 これらのフッ素化炭化水素、上記式(A)で表わされるハロゲン化有機化合物、及び上記式(B)で表わされる有機化合物の含有量は限定的ではないが、これらの合計量として、冷媒組成物の全量に対して0.5質量%以下が好ましく、0.3質量%以下がより好ましく、0.1質量%以下が特に好ましい。
[0144]
3. 冷凍機油含有作動流体
 本開示の冷凍機油含有作動流体は、本開示の冷媒又は冷媒組成物と、冷凍機油とを少なくとも含み、冷凍装置における作動流体として用いられる。具体的には、本開示の冷凍機油含有作動流体は、冷凍装置の圧縮機において使用される冷凍機油と、冷媒又は冷媒組成物とが互いに混じり合うことにより得られる。
[0145]
 上記冷凍機油の含有割合は、特に限定されず、冷凍機油含有作動流体全体に対して、通常、10~50質量%であり、12.5~45質量%が好ましく、15~40質量%がより好ましく、17.5~35質量%が更に好ましく、20~30質量%が特に好ましい。
[0146]
3.1  冷凍機油
 本開示の組成物は、冷凍機油を1種単独で含有してもよいし、2種以上を含有してもよい。
[0147]
 上記冷凍機油としては、特に限定されず、一般に用いられる冷凍機油の中から適宜選択することができる。その際には、必要に応じて、本開示の冷媒の混合物(本開示の混合冷媒)との相溶性(miscibility)及び本開示の混合冷媒の安定性等を向上する作用等の点でより優れている冷凍機油を適宜選択することができる。
[0148]
 上記冷凍機油の基油としては、例えば、ポリアルキレングリコール(PAG)、ポリオールエステル(POE)及びポリビニルエーテル(PVE)からなる群より選択される少なくとも一種が好ましい。
[0149]
 上記冷凍機油は、上記基油に加えて、更に添加剤を含んでいてもよい。
[0150]
 上記添加剤は、酸化防止剤、極圧剤、酸捕捉剤、酸素捕捉剤、銅不活性化剤、防錆剤、油性剤及び消泡剤からなる群より選択される少なくとも1種であってもよい。
[0151]
 上記冷凍機油としては、潤滑の点から、40℃における動粘度が5~400cStであるものが好ましい。
[0152]
 本開示の冷凍機油含有作動流体は、必要に応じて、更に少なくとも1種の添加剤を含んでもよい。添加剤としては例えば以下の相溶化剤等が挙げられる。
[0153]
3.2  相溶化剤
 本開示の冷凍機油含有作動流体は、相溶化剤を一種単独で含有してもよいし、二種以上を含有してもよい。
[0154]
 上記相溶化剤としては、特に限定されず、一般に用いられる相溶化剤の中から適宜選択することができる。
[0155]
 上記相溶化剤としては、例えば、ポリオキシアルキレングリコールエーテル、アミド、ニトリル、ケトン、クロロカーボン、エステル、ラクトン、アリールエーテル、フルオロエーテル、1,1,1-トリフルオロアルカン等が挙げられる。これらの中でも、ポリオキシアルキレングリコールエーテルが好ましい。
実施例 1
[0156]
 以下に、実施例を挙げて更に詳細に説明する。ただし、本開示は、これらの実施例に限定されるものではない。
[0157]
  試験例1-1
 実施例1-1~1-3、比較例1-1~1-6及び参考例1-1(R134a)に示される混合冷媒のGWPは、IPCC第4次報告書の値に基づいて評価した。
[0158]
 これらの混合冷媒のCOP、冷凍能力、吐出温度、飽和温度40℃における飽和圧力、凝縮圧力及び蒸発圧力は、Refprop 10.0(National Institute of Science and Technology(NIST)製)を使用し、下記条件で混合冷媒の冷凍サイクル理論計算を実施することにより求めた。
<空調条件>
蒸発温度   10℃
凝縮温度   40℃
過熱温度   20K
過冷却温度   0K
圧縮機効率  70%
[0159]
 「蒸発温度10℃」とは、冷凍装置が備える蒸発器における混合冷媒の蒸発温度が10℃であることを意味する。また、「凝縮温度40℃」とは、冷凍装置が備える凝縮器における混合冷媒の凝縮温度が40℃であることを意味する。
[0160]
 試験例1-1の結果を表1に示す。表1は、本開示の冷媒1の実施例及び比較例を示している。表1中、「COP比」及び「冷凍能力比」とは、R134aに対する割合(%)を示す。表1中、「飽和圧力(40℃)」とは、飽和温度40℃における飽和圧力を示す。表1中、「吐出温度(℃)」とは、上記混合冷媒の冷凍サイクル理論計算において、冷凍サイクル中で最も温度が高くなる温度を示す。
[0161]
 成績係数(COP)は、次式により求めた。
COP=(冷凍能力又は暖房能力)/消費電力量
[0162]
 圧縮比は、次式により求めた。
圧縮比=凝縮圧力(Mpa)/蒸発圧力(Mpa)
[0163]
 混合冷媒の燃焼性は、混合冷媒の混合組成をWCF濃度とし、ANSI/ASHRAE34-2013規格に従い燃焼速度を測定することにより、判断した。R134aの燃焼性は、R134aの組成をWCF濃度とし、ANSI/ASHRAE34-2013規格に従い燃焼速度を測定することにより、判断した。
[0164]
 燃焼速度が0cm/s~10cm/sとなる混合冷媒は「クラス2L(微燃)」、燃焼速度が10cm/s超となる混合冷媒は「クラス2(弱燃)」であるとした。R134aは火炎伝播がなかったため、「クラス1(不燃)」であるとした。表1中、「ASHRAE燃焼性区分」とは、この判定基準に基づく結果を示している。
[0165]
 燃焼速度試験は以下の通り行った。まず、使用した混合冷媒は99.5%又はそれ以上の純度とし、真空ゲージ上に空気の痕跡が見られなくなるまで凍結、ポンピング及び解凍のサイクルを繰り返すことにより脱気した。閉鎖法により燃焼速度を測定した。初期温度は周囲温度とした。点火は、試料セルの中心で電極間に電気的スパークを生じさせることにより行った。放電の持続時間は1.0~9.9msとし、点火エネルギーは典型的には約0.1~1.0Jであった。シュリーレン写真を使って炎の広がりを視覚化した。光を通す2つのアクリル窓を備えた円筒形容器(内径:155mm、長さ:198mm)を試料セルとして用い、光源としてはキセノンランプを用いた。炎のシュリーレン画像を高速デジタルビデオカメラで600fpsのフレーミング速度で記録し、PCに保存した。
[0166]
 混合冷媒の燃焼範囲は、ASTM E681-09に基づく測定装置(図1を参照)を用いて測定を実施した。
[0167]
 具体的には、燃焼の状態が目視および録画撮影できるように内容積12リットルの球形ガラスフラスコを使用し、ガラスフラスコは燃焼により過大な圧力が発生した際には上部のふたからガスが開放されるようにした。着火方法は底部から1/3の高さに保持された電極からの放電により発生させた。
[0168]
 <試験条件>
試験容器:280mmφ球形(内容積:12リットル)
試験温度:60℃±3℃
圧力:101.3kPa±0.7kPa
水分:乾燥空気1gにつき0.0088g±0.0005g(23℃における相対湿度50%の水分量)冷媒組成物/空気混合比:1vol.%刻み±0.2vol.%
冷媒組成物混合:±0.1質量%
点火方法:交流放電、電圧15kV、電流30mA、ネオン変圧器
電極間隔:6.4mm(1/4inch)
スパーク:0.4秒±0.05秒
判定基準:
・着火点を中心に90度より大きく火炎が広がった場合=火炎伝播あり(可燃)
・着火点を中心に90度以下の火炎の広がりだった場合=火炎伝播なし(不燃)
[0169]
[表1]


[0170]
  試験例1-2
 実施例1-4~1-6、比較例1-7~1-12及び参考例1-2(R134a)に示される混合冷媒のGWPは、IPCC第4次報告書の値に基づいて評価した。
[0171]
 これらの混合冷媒のCOP、冷凍能力、吐出温度、飽和温度45℃における飽和圧力、凝縮圧力及び蒸発圧力は、Refprop 10.0(NIST製)を使用し、下記条件で混合冷媒の冷凍サイクル理論計算を実施することにより求めた。
<空調条件>
蒸発温度    5℃
凝縮温度   45℃
過熱温度    5K
過冷却温度   5K
圧縮機効率  70%
[0172]
 上記用語の意味は、試験例1-1と同様である。
[0173]
 試験例1-2の結果を表2に示す。表2は、本開示の冷媒1の実施例及び比較例を示している。表2中、各用語の意味は、試験例1-1と同様である。
[0174]
 成績係数(COP)及び圧縮比は、試験例1-1と同様にして求めた。
[0175]
 混合冷媒の燃焼性は、試験例1-1と同様にして判断した。燃焼速度試験は、試験例1-1と同様にして行った。
[0176]
 混合冷媒の燃焼範囲は、ASTM E681-09に基づく測定装置(図1を参照)を用いて、試験例1-1と同様の方法及び試験条件で測定した。
[0177]
[表2]


[0178]
  試験例1-3
 実施例1-7~1-9、比較例1-13~1-18及び参考例1-3(R134a)に示される混合冷媒のGWPは、IPCC第4次報告書の値に基づいて評価した。
[0179]
 これらの混合冷媒のCOP、冷凍能力、吐出温度、飽和温度40℃における飽和圧力、凝縮圧力及び蒸発圧力は、Refprop 10.0(NIST製)を使用し、下記条件で混合冷媒の冷凍サイクル理論計算を実施することにより求めた。
<空調条件>
蒸発温度  -10℃
凝縮温度   40℃
過熱温度   20K
過冷却温度   0K
圧縮機効率  70%
[0180]
 上記用語の意味は、試験例1-1と同様である。
[0181]
 試験例1-3の結果を表3に示す。表3は、本開示の冷媒1の実施例及び比較例を示している。表3中、各用語の意味は、試験例1-1と同様である。
[0182]
 成績係数(COP)及び圧縮比は、試験例1-1と同様にして求めた。
[0183]
 混合冷媒の燃焼性は、試験例1-1と同様にして判断した。燃焼速度試験は、試験例1-1と同様にして行った。
[0184]
 混合冷媒の燃焼範囲は、ASTM E681-09に基づく測定装置(図1を参照)を用いて、試験例1-1と同様の方法及び試験条件で測定した。
[0185]
[表3]


[0186]
  試験例1-4
 実施例1-10~1-12、比較例1-19~1-24及び参考例1-4(R134a)に示される混合冷媒のGWPは、IPCC第4次報告書の値に基づいて評価した。
[0187]
 これらの混合冷媒のCOP、冷凍能力、吐出温度、飽和温度40℃における飽和圧力、凝縮圧力及び蒸発圧力は、Refprop 10.0(NIST製)を使用し、下記条件で混合冷媒の冷凍サイクル理論計算を実施することにより求めた。
<空調条件>
蒸発温度  -35℃
凝縮温度   40℃
過熱温度   20K
過冷却温度   0K
圧縮機効率  70%
[0188]
 上記用語の意味は、試験例1-1と同様である。
[0189]
 試験例1-4の結果を表4に示す。表4は、本開示の冷媒1の実施例及び比較例を示している。表4中、各用語の意味は、試験例1-1と同様である。
[0190]
 成績係数(COP)及び圧縮比は、試験例1-1と同様にして求めた。
[0191]
 混合冷媒の燃焼性は、試験例1-1と同様にして判断した。燃焼速度試験は、試験例1-1と同様にして行った。
[0192]
 混合冷媒の燃焼範囲は、ASTM E681-09に基づく測定装置(図1を参照)を用いて、試験例1-1と同様の方法及び試験条件で測定した。
[0193]
[表4]


[0194]
  試験例1-5
 実施例1-13~1-15、比較例1-25~1-30及び参考例1-5(R134a)に示される混合冷媒のGWPは、IPCC第4次報告書の値に基づいて評価した。
[0195]
 これらの混合冷媒のCOP、冷凍能力、吐出温度、飽和温度40℃における飽和圧力、凝縮圧力及び蒸発圧力は、Refprop 10.0(NIST製)を使用し、下記条件で混合冷媒の冷凍サイクル理論計算を実施することにより求めた。
<空調条件>
蒸発温度  -50℃
凝縮温度   40℃
過熱温度   20K
過冷却温度   0K
圧縮機効率  70%
[0196]
 上記用語の意味は、試験例1-1と同様である。
[0197]
 試験例1-5の結果を表5に示す。表5は、本開示の冷媒1の実施例及び比較例を示している。表5中、各用語の意味は、試験例1-1と同様である。
[0198]
 成績係数(COP)及び圧縮比は、試験例1-1と同様にして求めた。
[0199]
 混合冷媒の燃焼性は、試験例1-1と同様にして判断した。燃焼速度試験は、試験例1-1と同様にして行った。
[0200]
 混合冷媒の燃焼範囲は、ASTM E681-09に基づく測定装置(図1を参照)を用いて、試験例1-1と同様の方法及び試験条件で測定した。
[0201]
[表5]


[0202]
  試験例1-6
 実施例1-16~1-18、比較例1-31~1-36及び参考例1-6(R134a)に示される混合冷媒のGWPは、IPCC第4次報告書の値に基づいて評価した。
[0203]
 これらの混合冷媒のCOP、冷凍能力、吐出温度、飽和温度40℃における飽和圧力、凝縮圧力及び蒸発圧力は、Refprop 10.0(NIST製)を使用し、下記条件で混合冷媒の冷凍サイクル理論計算を実施することにより求めた。
<空調条件>
蒸発温度  -65℃
凝縮温度   40℃
過熱温度   20K
過冷却温度   0K
圧縮機効率  70%
[0204]
 上記用語の意味は、試験例1-1と同様である。
[0205]
 試験例1-6の結果を表6に示す。表6は、本開示の冷媒1の実施例及び比較例を示している。表6中、各用語の意味は、試験例1-1と同様である。
[0206]
 成績係数(COP)及び圧縮比は、試験例1-1と同様にして求めた。
[0207]
 混合冷媒の燃焼性は、試験例1-1と同様にして判断した。燃焼速度試験は、試験例1-1と同様にして行った。
[0208]
 混合冷媒の燃焼範囲は、ASTM E681-09に基づく測定装置(図1を参照)を用いて、試験例1-1と同様の方法及び試験条件で測定した。
[0209]
[表6]


[0210]
  試験例2-1
 実施例2-1~2-4、比較例2-1~2-6及び参考例2-1(R134a)に示される混合冷媒のGWPは、IPCC第4次報告書の値に基づいて評価した。
[0211]
 これらの混合冷媒のCOP、冷凍能力、吐出温度、飽和温度40℃における飽和圧力、凝縮圧力及び蒸発圧力は、Refprop 10.0(National Institute of Science and Technology(NIST)製)を使用し、下記条件で混合冷媒の冷凍サイクル理論計算を実施することにより求めた。
<空調条件>
蒸発温度   10℃
凝縮温度   40℃
過熱温度   20K
過冷却温度   0K
圧縮機効率  70%
[0212]
 「蒸発温度10℃」とは、冷凍装置が備える蒸発器における混合冷媒の蒸発温度が10℃であることを意味する。また、「凝縮温度40℃」とは、冷凍装置が備える凝縮器における混合冷媒の凝縮温度が40℃であることを意味する。
[0213]
 試験例2-1の結果を表7に示す。表7は、本開示の冷媒2の実施例及び比較例を示している。表7中、「COP比」及び「冷凍能力比」とは、R134aに対する割合(%)を示す。表7中、「飽和圧力(40℃)」とは、飽和温度40℃における飽和圧力を示す。表7中、「吐出温度(℃)」とは、上記混合冷媒の冷凍サイクル理論計算において、冷凍サイクル中で最も温度が高くなる温度を示す。
[0214]
 成績係数(COP)は、次式により求めた。
COP=(冷凍能力又は暖房能力)/消費電力量
[0215]
 圧縮比は、次式により求めた。
圧縮比=凝縮圧力(Mpa)/蒸発圧力(Mpa)
[0216]
 混合冷媒の燃焼性は、混合冷媒の混合組成をWCF濃度とし、ANSI/ASHRAE34-2013規格に従い燃焼速度を測定することにより、判断した。R134aの燃焼性は、R134aの組成をWCF濃度とし、ANSI/ASHRAE34-2013規格に従い燃焼速度を測定することにより、判断した。
[0217]
 燃焼速度が0cm/s~10cm/sとなる混合冷媒は「クラス2L(微燃)」、燃焼速度が10cm/s超となる混合冷媒は「クラス2(弱燃)」であるとした。R134aは火炎伝播がなかったため、「クラス1(不燃)」であるとした。表7中、「ASHRAE燃焼性区分」とは、この判定基準に基づく結果を示している。
[0218]
 燃焼速度試験は以下の通り行った。まず、使用した混合冷媒は99.5%又はそれ以上の純度とし、真空ゲージ上に空気の痕跡が見られなくなるまで凍結、ポンピング及び解凍のサイクルを繰り返すことにより脱気した。閉鎖法により燃焼速度を測定した。初期温度は周囲温度とした。点火は、試料セルの中心で電極間に電気的スパークを生じさせることにより行った。放電の持続時間は1.0~9.9msとし、点火エネルギーは典型的には約0.1~1.0Jであった。シュリーレン写真を使って炎の広がりを視覚化した。光を通す2つのアクリル窓を備えた円筒形容器(内径:155mm、長さ:198mm)を試料セルとして用い、光源としてはキセノンランプを用いた。炎のシュリーレン画像を高速デジタルビデオカメラで600fpsのフレーミング速度で記録し、PCに保存した。
[0219]
 混合冷媒の燃焼範囲は、ASTM E681-09に基づく測定装置(図1を参照)を用いて測定を実施した。
[0220]
 具体的には、燃焼の状態が目視および録画撮影できるように内容積12リットルの球形ガラスフラスコを使用し、ガラスフラスコは燃焼により過大な圧力が発生した際には上部のふたからガスが開放されるようにした。着火方法は底部から1/3の高さに保持された電極からの放電により発生させた。
[0221]
 <試験条件>
試験容器:280mmφ球形(内容積:12リットル)
試験温度:60℃±3℃
圧力:101.3kPa±0.7kPa
水分:乾燥空気1gにつき0.0088g±0.0005g(23℃における相対湿度50%の水分量)冷媒組成物/空気混合比:1vol.%刻み±0.2vol.%
冷媒組成物混合:±0.1質量%
点火方法:交流放電、電圧15kV、電流30mA、ネオン変圧器
電極間隔:6.4mm(1/4inch)
スパーク:0.4秒±0.05秒
判定基準:
・着火点を中心に90度より大きく火炎が広がった場合=火炎伝播あり(可燃)
・着火点を中心に90度以下の火炎の広がりだった場合=火炎伝播なし(不燃)
[0222]
[表7]


[0223]
  試験例2-2
 実施例2-5~2-8、比較例2-7~2-12及び参考例2-2(R134a)に示される混合冷媒のGWPは、IPCC第4次報告書の値に基づいて評価した。
[0224]
 これらの混合冷媒のCOP、冷凍能力、吐出温度、飽和温度45℃における飽和圧力、凝縮圧力及び蒸発圧力は、Refprop 10.0(NIST製)を使用し、下記条件で混合冷媒の冷凍サイクル理論計算を実施することにより求めた。
<空調条件>
蒸発温度    5℃
凝縮温度   45℃
過熱温度    5K
過冷却温度   5K
圧縮機効率  70%
[0225]
 上記用語の意味は、試験例2-1と同様である。
[0226]
 試験例2-2の結果を表8に示す。表8は、本開示の冷媒2の実施例及び比較例を示している。表8中、各用語の意味は、試験例2-1と同様である。
[0227]
 成績係数(COP)及び圧縮比は、試験例2-1と同様にして求めた。
[0228]
 混合冷媒の燃焼性は、試験例2-1と同様にして判断した。燃焼速度試験は、試験例2-1と同様にして行った。
[0229]
 混合冷媒の燃焼範囲は、ASTM E681-09に基づく測定装置(図1を参照)を用いて、試験例2-1と同様の方法及び試験条件で測定した。
[0230]
[表8]


[0231]
  試験例2-3
 実施例2-9~2-12、比較例2-13~2-18及び参考例2-3(R134a)に示される混合冷媒のGWPは、IPCC第4次報告書の値に基づいて評価した。
[0232]
 これらの混合冷媒のCOP、冷凍能力、吐出温度、飽和温度40℃における飽和圧力、凝縮圧力及び蒸発圧力は、Refprop 10.0(NIST製)を使用し、下記条件で混合冷媒の冷凍サイクル理論計算を実施することにより求めた。
<空調条件>
蒸発温度  -10℃
凝縮温度   40℃
過熱温度   20K
過冷却温度   0K
圧縮機効率  70%
[0233]
 上記用語の意味は、試験例2-1と同様である。
[0234]
 試験例2-3の結果を表9に示す。表9は、本開示の冷媒2の実施例及び比較例を示している。表9中、各用語の意味は、試験例2-1と同様である。
[0235]
 成績係数(COP)及び圧縮比は、試験例2-1と同様にして求めた。
[0236]
 混合冷媒の燃焼性は、試験例2-1と同様にして判断した。燃焼速度試験は、試験例2-1と同様にして行った。
[0237]
 混合冷媒の燃焼範囲は、ASTM E681-09に基づく測定装置(図1を参照)を用いて、試験例2-1と同様の方法及び試験条件で測定した。
[0238]
[表9]


[0239]
  試験例2-4
 実施例2-13~2-16、比較例2-19~2-24及び参考例2-4(R134a)に示される混合冷媒のGWPは、IPCC第4次報告書の値に基づいて評価した。
[0240]
 これらの混合冷媒のCOP、冷凍能力、吐出温度、飽和温度40℃における飽和圧力、凝縮圧力及び蒸発圧力は、Refprop 10.0(NIST製)を使用し、下記条件で混合冷媒の冷凍サイクル理論計算を実施することにより求めた。
<空調条件>
蒸発温度  -35℃
凝縮温度   40℃
過熱温度   20K
過冷却温度   0K
圧縮機効率  70%
[0241]
 上記用語の意味は、試験例2-1と同様である。
[0242]
 試験例2-4の結果を表10に示す。表10は、本開示の冷媒2の実施例及び比較例を示している。表10中、各用語の意味は、試験例2-1と同様である。
[0243]
 成績係数(COP)及び圧縮比は、試験例2-1と同様にして求めた。
[0244]
 混合冷媒の燃焼性は、試験例2-1と同様にして判断した。燃焼速度試験は、試験例2-1と同様にして行った。
[0245]
 混合冷媒の燃焼範囲は、ASTM E681-09に基づく測定装置(図1を参照)を用いて、試験例2-1と同様の方法及び試験条件で測定した。
[0246]
[表10]


[0247]
  試験例2-5
 実施例2-17~2-20、比較例2-25~2-30及び参考例2-5(R134a)に示される混合冷媒のGWPは、IPCC第4次報告書の値に基づいて評価した。
[0248]
 これらの混合冷媒のCOP、冷凍能力、吐出温度、飽和温度40℃における飽和圧力、凝縮圧力及び蒸発圧力は、Refprop 10.0(NIST製)を使用し、下記条件で混合冷媒の冷凍サイクル理論計算を実施することにより求めた。
<空調条件>
蒸発温度  -50℃
凝縮温度   40℃
過熱温度   20K
過冷却温度   0K
圧縮機効率  70%
[0249]
 上記用語の意味は、試験例2-1と同様である。
[0250]
 試験例2-5の結果を表11に示す。表11は、本開示の冷媒2の実施例及び比較例を示している。表11中、各用語の意味は、試験例2-1と同様である。
[0251]
 成績係数(COP)及び圧縮比は、試験例2-1と同様にして求めた。
[0252]
 混合冷媒の燃焼性は、試験例2-1と同様にして判断した。燃焼速度試験は、試験例2-1と同様にして行った。
[0253]
 混合冷媒の燃焼範囲は、ASTM E681-09に基づく測定装置(図1を参照)を用いて、試験例2-1と同様の方法及び試験条件で測定した。
[0254]
[表11]


[0255]
  試験例2-6
 実施例2-21~2-24、比較例2-31~2-36及び参考例2-6(R134a)に示される混合冷媒のGWPは、IPCC第4次報告書の値に基づいて評価した。
[0256]
 これらの混合冷媒のCOP、冷凍能力、吐出温度、飽和温度40℃における飽和圧力、凝縮圧力及び蒸発圧力は、Refprop 10.0(NIST製)を使用し、下記条件で混合冷媒の冷凍サイクル理論計算を実施することにより求めた。
<空調条件>
蒸発温度  -65℃
凝縮温度   40℃
過熱温度   20K
過冷却温度   0K
圧縮機効率  70%
[0257]
 上記用語の意味は、試験例2-1と同様である。
[0258]
 試験例2-6の結果を表12に示す。表12は、本開示の冷媒2の実施例及び比較例を示している。表12中、各用語の意味は、試験例2-1と同様である。
[0259]
 成績係数(COP)及び圧縮比は、試験例2-1と同様にして求めた。
[0260]
 混合冷媒の燃焼性は、試験例2-1と同様にして判断した。燃焼速度試験は、試験例2-1と同様にして行った。
[0261]
 混合冷媒の燃焼範囲は、ASTM E681-09に基づく測定装置(図1を参照)を用いて、試験例2-1と同様の方法及び試験条件で測定した。
[0262]
[表12]


符号の説明

[0263]
1:仕込みライン
2:サンプリングライン
3:温度計
4:圧力計
5:電極
6:撹拌羽根(PTFE製)

請求の範囲

[請求項1]
 冷媒を含有する組成物であって、
 前記冷媒が、シス-1,2-ジフルオロエチレン(HFO-1132(Z))及び2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)を含有し、
 HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、
HFO-1132(Z)の含有割合が53.0~59.5質量%であり、
HFO-1234yfの含有割合が47.0~40.5質量%である、組成物。
[請求項2]
 前記冷媒が、蒸発温度が-60~20℃である冷凍サイクルを運転するために用いられる、請求項1に記載の組成物。
[請求項3]
 前記冷媒が、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる、請求項1又は2に記載の組成物。
[請求項4]
 冷媒を含有する組成物であって、
 前記冷媒が、シス-1,2-ジフルオロエチレン(HFO-1132(Z))及び2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)を含有し、
 HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfの全質量に対して、
HFO-1132(Z)の含有割合が41.0~49.2質量%であり、
HFO-1234yfの含有割合が59.0~50.8質量%である、組成物。
[請求項5]
 前記冷媒が、蒸発温度が-60~20℃である冷凍サイクルを運転するために用いられる、請求項4に記載の組成物。
[請求項6]
 前記冷媒が、HFO-1132(Z)及びHFO-1234yfのみからなる、請求項4又は5に記載の組成物。
[請求項7]
 R134a、R22、R12、R404A、R407A、R407C、R407F、R407H、R410A、R413A、R417A、R422A、R422B、R422C、R422D、R423A、R424A、R426A、R427A、R428A、R430A、R434A、R437A、R438A、R448A、R449A、R449B、R449C、R450A、R452A、R452B、R454A、R452B、R454C、R455A、R465A、R502、R507、R513A、R513B、R515A又はR515Bの代替冷媒として用いられる、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項8]
 水、トレーサー、紫外線蛍光染料、安定剤及び重合禁止剤からなる群より選択される少なくとも1種の物質を含有する、請求項1~7のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項9]
 更に、冷凍機油を含有し、冷凍装置用作動流体として用いられる、請求項1~8のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項10]
 前記冷凍機油は、ポリアルキレングリコール(PAG)、ポリオールエステル(POE)及びポリビニルエーテル(PVE)からなる群より選択される少なくとも1種のポリマーを含有する、請求項9に記載の組成物。
[請求項11]
 請求項1~10のいずれか1項に記載の組成物を用いて冷凍サイクルを運転する工程を含む冷凍方法。
[請求項12]
 請求項1~10のいずれか1項に記載の組成物を用いて冷凍サイクルを運転する冷凍装置の運転方法。
[請求項13]
 請求項1~10のいずれか1項に記載の組成物を作動流体として含む、冷凍装置。
[請求項14]
 空調機器、冷蔵庫、冷凍庫、冷水機、製氷機、冷蔵ショーケース、冷凍ショーケース、冷凍冷蔵ユニット、冷凍冷蔵倉庫用冷凍機、車載用空調機器、ターボ冷凍機及びスクリュー冷凍機からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項13に記載の冷凍装置。

図面

[ 図 1]