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1. WO2020162292 - 車両の駆動制御装置および駆動システム

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明 細 書

発明の名称 車両の駆動制御装置および駆動システム 0001  

技術分野

0002  

背景技術

0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

0005   0006   0007   0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

図面

1   2   3   4   5   6  

明 細 書

発明の名称 : 車両の駆動制御装置および駆動システム

関連出願の相互参照

[0001]
 本出願は、2019年2月8日に出願された日本出願番号2019-022103号に基づくもので、ここにその記載内容を援用する。

技術分野

[0002]
 本開示は、バッテリから供給される電力により車両を駆動可能な回転電機を備えた車両の駆動システムを制御する駆動制御装置に関する。

背景技術

[0003]
 特許文献1に、バッテリとして複数のセルを備える2次電池を備え、バッテリから回転電機に電力を供給し、回転電機により車両を駆動する駆動システムが記載されている。この駆動システムでは、バッテリの電圧をセルごとに検出する電圧検出回路が、断線や回路故障などに起因して正常にセル電圧を検出できない場合に、バッテリへの充電を禁止または防止する。これによって、バッテリの過充電を防止する。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2007-18871号公報

発明の概要

[0005]
 車両の走行中にバッテリの電圧を検出する電圧検出回路が故障した場合には、速やかに車両を減速しながら退避走行して安全な場所で停車させることが好ましい。特許文献1では、一部のセルについて正常にセル電圧を検出できない場合であっても、直ちに、バッテリへの充電が禁止される。このため、バッテリへの充電が禁止された状態で退避走行を実行することとなる。しかしながら、一部のセルにおいてセルの電圧検出系に異常があっても、バッテリへの充電を禁止することなくバッテリの過充電が起こらない状態を維持できる場合がある。
[0006]
 上記に鑑み、本開示は、複数のセルを備えたバッテリにおいてセル毎の電圧検出系に異常が生じた場合に、バッテリの故障を回避しながら、車両の退避走行性能を確保できる技術を提供することを目的とする。
[0007]
 本開示は、複数のセルを備えた組電池としてのバッテリと、電力供給により車両を駆動する回転電機と、を備えた、前記車両の駆動システムを制御する駆動制御装置を提供する。この制御装置は、前記バッテリを制御するバッテリ制御部と、前記回転電機を制御する回転電機制御部と、前記車両の退避走行を制御する退避走行部と、を備える。前記バッテリ制御部は、前記バッテリのセル毎の電圧値をセル電圧値として取得する電圧検出部と、前記セル電圧値に基づいて前記セル毎に電圧検出系の異常を判定する異常判定部と、前記バッテリの故障に関与するパラメータに基づいて、前記複数のセルの順位をそれぞれ設定する順位設定部と、を備える。前記退避走行部は、異常があると判定された前記電圧検出系が検出対象とするセルの順位に基づいて前記車両の退避走行の態様を決定する。前記回転電機制御部は、前記退避走行部が決定した前記車両の退避走行の態様に基づいて前記回転電機を制御する。
[0008]
 本開示によれば、車両の退避走行時には、退避走行部によって決定された退避走行の態様に基づいて、回転電機が制御される。退避走行の態様は、バッテリの複数のセル及びセル毎の電圧検出系のうち、異常判定部により異常があると判定された電圧検出系が検出対象とするセルの順位に基づいて決定される。セルの順位は、順位設定部により、バッテリの故障に関与するパラメータに基づいてセル毎に設定されるため、異常があると判定された電圧検出系が検出対象とするセルの順位に基づくことにより、バッテリの故障を考慮して退避走行の態様を決定することができる。その結果、セル毎の電圧検出系に異常が生じた場合に、過充電等のバッテリの故障を回避しながら車両の退避走行性能を確保できる。

図面の簡単な説明

[0009]
 本開示についての上記目的およびその他の目的、特徴や利点は、添付の図面を参照しながら下記の詳細な記述により、より明確になる。その図面は、
[図1] 図1は、第1実施形態に係る車両の駆動システムを示す図であり、
[図2] 図2は、第1実施形態に係る車両の駆動制御のフローチャートであり、
[図3] 図3は、第2実施形態に係る車両の駆動制御のフローチャートであり、
[図4] 図4は、第3実施形態に係る車両の駆動制御のフローチャートであり、
[図5] 図5は、他の実施形態に係る車両の駆動システムを示す図であり、
[図6] 図6は、他の実施形態に係る車両の駆動制御のフローチャートである。

発明を実施するための形態

[0010]
 (第1実施形態)
 図1に、本実施形態に係る車両の駆動システム10を示す。駆動システム10は、電気自動車(EV車)である車両に搭載され、車両の車輪14を駆動することができる。駆動システム10は、バッテリ11と、高圧負荷である回転電機12と、インバータ13と、スイッチ15と、電圧検出回路16と、電流検出装置17と、コンバータ18と、外部電源制御装置25と、低圧負荷20,21と、ECU30とを備えている。
[0011]
 バッテリ11は、2次電池であり、より具体的には、例えば、出力電圧は200~300V程度のリチウムイオン蓄電池である。本実施形態において、バッテリ11は、複数のセル(単電池)の直列接続体を備える組電池である。本明細書における各実施形態では、バッテリ11は、定格電圧および満充電時の電池容量が互いに等しい複数のセルによって構成されている場合を例示して説明する。
[0012]
 回転電機12は、発電機として作動する場合には車輪14の回転エネルギーを電力に変換し、電動機として作動する場合にはバッテリ11から供給される電力を回転エネルギーに変換する。回転電機12は、モータジェネレータ(MG)と称されることもある。
[0013]
 インバータ13は、バッテリ11と回転電機12とを接続する配線19上において、スイッチ15と回転電機12との間に接続されている。回転電機12が発電機として作動する場合には、インバータ13は、発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ11に蓄電させることができる。回転電機12が電動機として作動する場合には、インバータ13は、バッテリ11から出力される直流電力を交流電力に変換し、回転電機12を作動させることができる。
[0014]
 スイッチ15は、バッテリ11と回転電機12とを接続する配線19上に設置されている。スイッチ15を切り替えることにより、配線19の接続/非接続を切り替えることができる。スイッチ15が接続状態である場合には、バッテリ11と回転電機12とは電気的に接続されている。スイッチ15が遮断状態である場合には、バッテリ11と回転電機12とは電気的に接続されていない。
[0015]
 電圧検出回路16は、2次電池であるバッテリ11の各セルに接続された電圧検出回路であり、セル毎の電圧値を検出することができる。電流検出装置17は、バッテリ11の充放電電流を検出することができる。
[0016]
 コンバータ18は、DCDCコンバータである。コンバータ18は、バッテリ11およびスイッチ15と、回転電機12およびインバータ13との間に接続されるとともに、低圧負荷20,21に接続されている。コンバータ18は、高圧側(バッテリ11およびインバータ13側)と低圧側(低圧負荷20,21側)との間に接続されている。コンバータ18は、高圧側から入力される電力を降圧して低圧側に出力する。また、コンバータ18は、低圧側から入力される電力を昇圧して高圧側に出力する。
[0017]
 低圧負荷20,21は、コンバータ18から供給される比較的低圧の電力によって作動する補機類であり、12V程度の比較的低い電圧で作動する機器により構成されている。
[0018]
 外部電源制御装置25は、車両の外部電源50とバッテリ11との電力の授受を制御する装置である。外部電源50は、例えば、充電スタンド等に設置されている充電器であり、充電ケーブルにより車両と接続することで、外部電源50からバッテリ11への充電が可能となる。外部電源制御装置25は、バッテリ11およびスイッチ15と、回転電機12およびインバータ13との間に接続されるとともに、外部電源50を接続する電源ケーブル51に接続されている。
[0019]
 警報装置52は、運転者等に報知するための装置であり、車両に搭載されている。警報装置52としては、例えば車室内に設置されたスピーカやブザー等の聴覚的に報知する装置等を例示できるが、これに限定されない。警報装置52は、ECU30からの制御指令に基づき警報音や音声等を発することにより、例えば、運転者に対し、バッテリ11の電圧検出系に異常が発生したこと等を報知する。
[0020]
 ECU30は、バッテリ11、回転電機12、インバータ13,コンバータ18、外部電源制御装置25等の駆動システム10の各構成要素を制御する駆動制御装置である。ECU30は、バッテリ11を制御するバッテリ制御部31と、車両の退避走行を制御する退避走行部40と、回転電機12を制御する回転電機制御部41と、外部電源制御装置25を制御する外部電源制御部42と、スイッチ15を制御するスイッチ制御部43と、インバータ13を制御するインバータ制御部44と、コンバータ18を制御するコンバータ制御部45と、報知装置を制御する報知制御部46とを備えている。ECU30は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM、I/O等(いずれも図示せず)よりなるマイクロコンピュータを主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、本明細書で説明する上記の各制御部の機能を実現することができる。
[0021]
 バッテリ制御部31は、バッテリ11の充放電電力を制御する処理を実行できる。バッテリ制御部31は、監視部34と、電圧検出部32と、電流検出部33とを備えている。監視部34は、電圧監視部35と、電流監視部36とを備えている。電圧監視部35は、異常判定部37と、順位設定部38とを備えている。
[0022]
 電圧検出部32は、電圧検出回路16が検出したバッテリ11のセル毎の電圧値をセル電圧値VCとして取得する。電流検出部33は、電流検出装置17が検出したバッテリ11の充放電電流値をバッテリ電流値IBとして取得する。
[0023]
 電圧監視部35は、セル電圧値VCを監視するとともに、異常判定部37により、セル電圧値VCに基づいて、バッテリ11の電圧検出系における異常をセル毎に判定する。電圧検出系とは、セル電圧値VCの検出に関わる各構成を意味し、電圧検出回路16、電圧検出部32、および電圧検出回路16とバッテリ11の各セルとの間の配線等を含む。電圧検出系の異常とは、例えば、電圧検出回路16における検出回路の故障、電圧検出回路16とバッテリ11の各セルとの間の配線の断線、ECU30と電圧検出回路16との通信異常などに起因して、バッテリ11のセル毎の電圧を正常に検出できない状態を意味する。
[0024]
 また、順位設定部38により、バッテリ11の故障に関与するパラメータに基づいて、複数のセルの順位をそれぞれ設定する。バッテリ11の故障としては、例えば、バッテリ11の過充電および過放電を挙げることができる。バッテリ11の故障に関与するパラメータとしては、例えば、セル毎の電圧、残容量、内部抵抗等を例示することができる。
[0025]
 順位設定部38は、バッテリ11の故障に関与するパラメータ自体の大小に対応させて、セルの順位を設定するように構成されていてもよい。または、順位設定部38は、防止または抑制したいバッテリ11の故障の発生における寄与度に対応させて、セルの順位を設定するように構成されていてもよい。
[0026]
 具体的には、例えば、異常判定部37により異常と判定された電圧検出系が検出対象とするセルを含まない状態で、各セルにおいて取得されたセル電圧値VCに基づいて、セル電圧値VCが高いセルほど、高順位となるように、セルの順位を設定してもよい。このようにセルの順位を設定すると、高順位のセルほど、充電量が高い状態となるため、そのセルを検出対象とする電圧検出系に異常があった場合に、過充電が起こる可能性がより高くなる。また、低順位のセルほど、充電量が低い状態となるため、そのセルを検出対象とする電圧検出系に異常があった場合に、過放電が起こる可能性がより高くなる。
[0027]
 また、順位設定部38は、例えば、各セルの残容量(State of Charge:SOC)に基づいて、残容量が高いセルほど高順位となるように、セルの順位を設定してもよい。または、例えば、各セルの内部抵抗に基づいて、内部抵抗が低いセルほど、高順位となるように、セルの順位を設定してもよい。このようにセルの順位を設定すると、高順位のセルほど、そのセルを検出対象とする電圧検出系に異常があった場合に、過充電が起こる可能性がより高くなる。また、低順位のセルほど、そのセルを検出対象とする電圧検出系に異常があった場合に、過放電が起こる可能性がより高くなる。
[0028]
 順位設定部38は、バッテリ11の故障に関与する複数のパラメータに基づいて、各セルの順位を設定してもよい。例えば、セル毎の電圧、容量、内部抵抗のそれぞれについて点数を付けて、その総和により、セルの順位を設定してもよい。より具体的には、各セルについて、電圧が高いほど高得点となる点数(電圧):PV、容量が高いほど高得点となる点数(容量):PC、内部抵抗が低いほど高得点となる点数(内部抵抗)PRを算出する。さらに、各セルにおいて、総和:PS=PV+PC+PRを算出する。そして、総和PSが高いセルほど高順位となるように、セルの順位を設定する。このようにセルの順位を設定すると、高順位のセルほど、そのセルを検出対象とする電圧検出系に異常があった場合に、過充電が起こる可能性がより高くなる。また、低順位のセルほど、そのセルを検出対象とする電圧検出系に異常があった場合に、過放電が起こる可能性がより高くなる。
[0029]
 異常判定部37による電圧検出系の異常の判定と、順位設定部38によるセルの順位の設定とは、バッテリ11を構成する全てのセルに対して実行されてもよいし、監視対象として設定された一部のセルに対して実行されてもよい。また、監視対象となるセルは、異常判定部37によって異常があると判定された電圧検出系が検出対象とするセルを除外したものであってもよい。
[0030]
 電流監視部36は、バッテリ電流値IBを監視する。電流監視部36は、バッテリ電流値IBが所定の電流閾値よりも充電側である場合に、バッテリ11への充電があると判定する。電流監視部36は、少なくともバッテリ11への充電が禁止されている場合にバッテリ電流値IBの監視を実行するように構成されていればよく、バッテリ11への充電が禁止されていない場合にも、バッテリ電流値IBの監視を実行するように構成されていてもよい。
[0031]
 退避走行部40は、異常判定部37により、監視対象としているセルのうちの少なくとも1つについて電圧検出系の異常があると判定された場合に、その異常があると判定された電圧検出系が検出対象とするセルの順位に基づいて、車両の退避走行の態様を決定する。退避走行部40は、決定した退避走行の態様に基づいて回転電機12等を制御する指令を回転電機制御部41等に出力するように構成されていてもよい。
[0032]
 退避走行の態様は、バッテリ11の故障(過充電や過放電)を抑制または防止する態様、バッテリ11の故障を通知する態様であることが好ましい。
[0033]
 より具体的には、バッテリ11の過充電を防止する態様(過充電防止態様)としては、回転電機12や外部電源50からバッテリ11への充電を禁止することを含む態様、回転電機12の発電を禁止することを含む態様等を挙げることができる。なお、ここで例示した過充電防止態様の具体例は、組み合わせて用いられてもよい。
[0034]
 また、バッテリ11の過放電を防止する態様(過放電防止態様)としては、バッテリ11の放電を許可する残容量の下限値を、車両の非退避走行時(例えば、通常走行時)よりも高くする態様、回転電機12が車両を駆動する駆動力を、車両の非退避走行時よりも低くする態様等を挙げることができる。なお、ここで例示した過放電防止態様の具体例は、組み合わせて用いられてもよい。
[0035]
 退避走行部40は、異常があると判定された電圧検出系が検出対象とするセルの順位が、バッテリ11の故障の危険性を考慮して設定された所定の閾値よりも高順位であるか否か、または、低順位であるかを判定し、その判定結果に基づいて、退避走行の態様を決定していてもよい。なお、本明細書において、「~よりも高順位」「~よりも低順位」という用語は、同じ順位であることも含む。
[0036]
 例えば、順位設定部38によって、異常判定部37により電圧検出系の異常がないと判定された際のセル電圧値VCが高いほど高順位となるようにセルの順位が設定されている場合には、退避走行部40は、セルの順位が所定の高位閾値XHよりも高い場合に、退避走行の態様を過充電防止態様に決定するように構成されていることが好ましい。また、セルの順位が所定の低位閾値XLよりも低い場合に、退避走行の態様を過放電防止態様に決定するように構成されていることが好ましい。
[0037]
 順位設定部38によって、残容量が高いセルほど高順位となるようにセルの順位が設定されている場合、または、内部抵抗が低いセルほど高順位となるようにセルの順位が設定されている場合には、退避走行部40は、セルの順位が所定の高位閾値よりも高い場合に、退避走行の態様を過充電防止態様に決定するように構成されていることが好ましい。また、セルの順位が所定の低位閾値よりも低い場合に、退避走行の態様を過放電防止態様に決定するように構成されていることが好ましい。
[0038]
 上記において、高位閾値は、バッテリ11における過充電の危険性を考慮して設定された比較的高い順位である。また、低位閾値は、バッテリ11における過放電の危険性を考慮して設定された比較的低い順位である。高位閾値は、低位閾値よりも高順位に設定される。
[0039]
 なお、バッテリ11の故障を通知する態様は、異常があると判定された電圧検出系が検出対象とするセルの順位に関わらず、常に選択されるものであってもよい。
[0040]
 回転電機制御部41は、回転電機12を制御して、その力行運転および回生運転を制御することができる。回転電機制御部41は、回転電機12を力行運転する場合には、車両の走行状態を制御し、回転電機12を回生運転する場合には、回転電機12の発電量を制御し、これによってバッテリ11への充電量を制御することができる。
[0041]
 異常判定部37により、監視対象としているセルのうちの少なくとも1つについて電圧検出系の異常があると判定された場合には、回転電機制御部41は、退避走行部40により決定された退避走行の態様に従って回転電機12を制御する。これによって、車両を退避走行状態とすることができる。
[0042]
 回転電機制御部41は、例えば、回転電機12の発電を禁止する制御を実行する。これにより、バッテリ11の過充電を防止することができる。また、回転電機制御部41は、例えば、回転電機12が車両を駆動する駆動力を、車両の非退避走行時よりも低く制御する。これにより、バッテリ11の過放電を防止することができる。
[0043]
 外部電源制御部42は、外部電源制御装置25を制御することにより、バッテリ11への充電を制御することができる。外部電源制御部42は、さらに、外部電源制御装置25を制御することにより、バッテリ11から外部電源50への放電を制御可能であってもよい。
[0044]
 異常判定部37により、監視対象としているセルのうちの少なくとも1つについて電圧検出系の異常があると判定された場合には、外部電源制御部42は、退避走行部40により決定された退避走行の態様に従って外部電源50の充放電量を制御する。外部電源制御部42は、例えば、外部電源50からバッテリ11への充電を禁止する制御を実行することにより、バッテリ11の過充電を防止することができる。
[0045]
 スイッチ制御部43は、回転電機12および外部電源50からバッテリ11への充電が禁止されている時に、電流監視部36の判定結果に基づいて、スイッチ15を遮断する。すなわち、電流監視部36により、バッテリ11に充電されていると判定された場合に、スイッチ15を遮断する。これによって、充電が禁止されている状態に制御されているにも関わらず、誤ってバッテリ11への充電が実行された場合に、スイッチ15を遮断できる。スイッチ15を遮断することにより、配線19における通電が遮断され、バッテリ11への充電電流が遮断される。スイッチ15の遮断時には、バッテリ11からの放電電流も遮断される。
[0046]
 インバータ制御部44は、インバータ13を制御して、回転電機12により発電された交流電力を直流電力に変換することができる。また、インバータ13は、バッテリ11から出力される直流電力を交流電力に変換することができる。
[0047]
 コンバータ制御部45は、コンバータ18を制御することにより、バッテリ11と低圧負荷20,21との間の電力の授受を制御することができる。コンバータ制御部45は、退避走行時に、コンバータ18の動作時間を増加させて消費電力を増加させるように構成されていてもよい。また、コンバータ制御部45は、コンバータ18の消費電力を増加する際には、通常時よりも、低圧負荷20,21の消費電力を増加させるように構成されていてもよい。
[0048]
 報知制御部46は、警報装置52等を制御して、報知を実行する。退避走行部40によって決定された退避走行の態様が、バッテリ11の故障を通知する態様を含む場合に、は、報知制御部46は、警報装置52等による報知を実行する。
[0049]
 図2に、ECU30が実行する車両の駆動制御のフローチャートを示す。このフローチャートに係る処理は、所定の周期で繰り返し実行される。
[0050]
 ステップS101では、バッテリ11を構成する複数のセルのうち、監視対象となっているセルについて、セル毎にセル電圧値VCを取得する。例えば、バッテリ11のうち、10個のセルが監視対象となっている場合には、その10個のセルについて、1~10番の識別番号を付与する。そして、識別番号と、セル電圧値VCとを紐付けして、ECU30に記憶する。その後、ステップS102に進む。
[0051]
 ステップS102では、取得したセル電圧値VCに基づいて、セル毎に、その電圧検出系が正常であるか異常であるかを判定する。具体的には、取得したセル電圧値VCが零近傍程度に小さい場合や、電圧検出範囲を超えて大きい場合に、そのセルを検出対象とする電圧検出系は異常である(正常ではない)と判定する。例えば、監視対象である1~10番のセルと紐付けられたセル電圧値VCについて、それぞれ、電圧検出系が正常であるか異常であるかを判定する。判定結果は、識別番号に紐付けして、ECU30に記憶される。全てのセルについて電圧検出系が正常であると判定された場合には、処理を終了する。少なくとも一部のセルについて、電圧検出系が異常であると判定された場合には、ステップS103に進む。
[0052]
 ステップS103では、電圧検出系に異常があると判定されたセルを特定する。例えば、異常があると判定された電圧検出系が検出対象とするセルの識別番号が1番である場合に、識別番号1番のセルを異常セルとして特定する。その後、ステップS104に進む。
[0053]
 ステップS104では、監視対象となっているセルについて、その順位RをECU30から読み出す。セルの順位は、電圧検出系の異常がない状態で取得されたセル電圧値VCが高いほど高順位となるように設定されており、ECU30に記憶されている。具体的には、高順位側から順位1、順位2…、順位10と順位が設定されている。例えば、ECU30には、監視対象である1~10番のセルの順位がそれぞれ記憶されており、異常セルとして特定された識別番号1番のセルの順位Rが読み出される。その後、ステップS105に進む。
[0054]
 ステップS105では、読み出された順位Rが所定の高位閾値XHよりも高順位であるか否かを判定する。高位閾値XHは、比較的高い順位に設定されており、過充電の危険性を考慮して設定される。例えば、高位閾値XHが順位3である場合には、読み出された順位R(異常セルの順位)が順位1~3である場合に、順位Rが所定の高位閾値XHよりも高順位であると判定される。ステップS105において肯定判定が成された場合には、ステップS106に進み、否定判定が成された場合には、ステップS111に進む。
[0055]
 ステップS106では、退避走行の態様として、過充電防止態様を選択することが決定される。ステップS106では、過充電防止態様のより具体的な態様まで決定される。例えば、回転電機12における発電を禁止し、かつ、外部電源50からバッテリ11への充電を禁止することが決定される。その後、ステップS110に進む。
[0056]
 ステップS110では、ステップS106において決定された過充電防止態様に基づいて、退避走行が実行される。これによって、回転電機12に対しては、発電を禁止する制御が実行され、外部電源制御装置25に対しては、外部電源50からバッテリ11への充電を禁止する制御が実行される。その後、ステップS111に進む。
[0057]
 ステップS111では、警報装置52により、運転者等に対する異常通知が実行される。例えば、警報装置52は、バッテリ11の故障を知らせる警報音を発生するように制御される。その後、ステップS112に進む。
[0058]
 ステップS112では、ステップS102において異常があると判定された電圧検出系が検出対象とするセルを、監視対象から除外する。例えば、異常セルとして特定された識別番号1番のセルが監視対象から除外される。これにより、監視対象であるセルは、識別番号2~10番のセルとなる。その後、ステップS113に進む。
[0059]
 ステップS113では、監視対象であるセルについて、ステップS101で取得したセル電圧値VCに基づいて、セルの順位を設定する。設定されたセルの順位は、ECU30に記憶される。その後、処理を終了する。
[0060]
 上記のとおり、ECU30によれば、ステップS101~S104の処理によって、セル毎の電圧検出系に異常があると判定された場合には、その電圧検出系が検出対象とするセル(異常セル)を特定し、異常セルの順位を読み出すことができる。そして、ステップS105、S106の処理によって、異常セルの順位と、高位閾値XHとの比較に基づいて、過充電防止態様を選択するか否かを決定することができる。異常セルが存在する場合に、直ちに回転電機12における発電禁止等の過充電防止制御を実行することなく、異常セルの順位に基づいて、過充電を防止する必要があるか否かを判定し、必要があると判定された場合にのみ、過充電防止制御を実行する。過充電を防止する必要がないと判定された場合には、警報装置52による異常通知は実行されるが、過充電防止制御は実行されない。このため、過充電によるバッテリ11の故障を回避しながら車両の退避走行性能を確保できる。
[0061]
 また、ステップS112において、異常セルを監視対象から除外するため、ステップS113においては、電圧検出系の異常がない状態で取得されたセル電圧値VCに基づいて、セルの順位を設定し、ECU30に記憶させることができる。図2に示す一連の処理を周期的に実行することによって、バッテリ11の一部のセルについて電圧検出系の異常が判定されても、電圧検出系が正常な残りのセルによって、退避走行を継続的に実行することができる。
[0062]
 (第2実施形態)
 図3に、第2実施形態に係る車両の駆動制御のフローチャートを示す。このフローチャートに係る処理は、所定の周期で繰り返し実行される。図3においては、ステップS207、S208に示す処理において、図2と相違している。なお、ステップS201~S204、S210~S213の処理は、図2に示すステップS101~S104、S110~S113と同様であるため、説明を省略する。
[0063]
 ステップS207では、読み出された順位Rが所定の低位閾値XLよりも低順位であるか否かを判定する。低位閾値XLは、比較的低い順位に設定されており、過放電の危険性を考慮して設定される。例えば、低位閾値XLが順位8である場合には、読み出された順位R(異常セルの順位)が順位8~10である場合に、順位Rが所定の低位閾値XLよりも低順位であると判定される。ステップS207において肯定判定が成された場合には、ステップS208に進み、否定判定が成された場合には、ステップS211に進む。
[0064]
 ステップS208では、退避走行の態様として、過放電防止態様を選択することが決定される。ステップS208では、過充電防止態様のより具体的な態様まで決定される。例えば、回転電機12が車両を駆動する駆動力を、車両の非退避走行時よりも低くすることが決定される。その後、ステップS210に進む。
[0065]
 ステップS210では、ステップS208において決定された過放電防止態様に基づいて、退避走行が実行される。これによって、回転電機12に対しては、車両を駆動する駆動力、すなわち、力行運転時における駆動力を、車両の非退避走行時よりも低くする制御が実行される。その後、ステップS211に進む。
[0066]
 上記のとおり、第2実施形態によれば、ステップS207,S208の処理によって、異常セルの順位と、低位閾値XLとの比較に基づいて、過放電防止態様を選択するか否かを決定することができる。異常セルが存在する場合に、直ちに回転電機12における力行運転時の駆動力低下等の過放電防止制御を実行することなく、セルの順位に基づいて、過放電を防止する必要があるか否かを判定し、必要があると判定された場合にのみ、過放電防止制御を実行する。過放電を防止する必要がないと判定された場合には、警報装置52による異常通知は実行されるが、過放電防止制御は実行されない。このため、過放電によるバッテリ11の故障を回避しながら車両の退避走行性能を確保できる。
[0067]
 (第3実施形態)
 図4に、第3実施形態に係る車両の駆動制御のフローチャートを示す。このフローチャートに係る処理は、所定の周期で繰り返し実行される。図3においては、ステップS305~S308に示す処理において、図2と相違している。なお、ステップS301~S304、S310~S313の処理は、図2に示すステップS101~S104、S110~S113と同様であるため、説明を省略する。
[0068]
 ステップS305では、ステップS105と同様に、読み出された順位Rが所定の高位閾値XHよりも高順位であるか否かを判定する。ステップS305において肯定判定が成された場合には、ステップS306に進み、ステップS106と同様に、退避走行の態様として、過充電防止態様を選択することが決定され、その後、ステップS310に進む。否定判定が成された場合には、ステップS307に進む。
[0069]
 ステップS307では、ステップS207と同様に、読み出された順位Rが所定の低位閾値XLよりも低順位であるか否かを判定する。ステップS307において肯定判定が成された場合には、ステップS308に進み、退避走行の態様として、過放電防止態様を選択することが決定され、その後、ステップS310に進む。否定判定が成された場合には、ステップS311に進む。
[0070]
 ステップS310では、ステップS106において決定された過充電防止態様、もしくは、ステップS308において決定された過放電防止態様に基づいて、退避走行が実行される。その後、ステップS311に移行する。
[0071]
 上記のとおり、第3実施形態によれば、ステップS305、S306の処理によって、異常セルの順位と、高位閾値XHとの比較に基づいて、過充電防止態様を選択するか否かを決定することができる。さらに、ステップS307,S308の処理によって、異常セルの順位と、低位閾値XLとの比較に基づいて、過放電防止態様を選択するか否かを決定することができる。異常セルが存在する場合に、直ちに過充電または過放電を防止する制御を実行することなく、セルの順位に基づいて、過充電または過放電を防止する必要があるか否かを判定し、必要があると判定された場合にのみ、その必要とされた制御を実行する。過充電と過放電の双方とも防止する必要がないと判定された場合には、警報装置52による異常通知は実行されるが、過充電または過放電を防止する制御は実行されない。このため、過充電および過放電によるバッテリ11の故障を回避しながら車両の退避走行性能を確保できる。
[0072]
 (他の実施形態)
 上記においては、図1に示すEV車の駆動システム10を例示して説明したが、これに限定されない。上記において説明した駆動システムおよび駆動制御装置に係る技術は、ハイブリッド車(HV車)にも適用できる。
[0073]
 図5に示す駆動システム110は、図1に示す駆動システム10と同様の、車両を駆動するための回転電機112およびインバータ113に加え、さらに、回転電機122と、インバータ123と、内燃機関であるエンジン124と、とを備えている点において、図1と相違する。他の構成は、駆動システム10とほぼ同様であるため、説明を省略する。
[0074]
 車両は、回転電機112に電力供給して車輪14を駆動して走行する。エンジン124を駆動することにより回転電機122を回生運転して、発電電力を得ることができる。回転電機122の発電電力は、インバータ123を介して、バッテリ11および回転電機122等に供給される。バッテリ11に充電された電力または回転電機122で発電された電力によって、回転電機122を駆動し、車両を走行させることができる。
[0075]
 駆動システム110のように、複数の回転電機112,122を含むシステムにおいては、過充電防止態様として、複数の回転電機112,122が発電する電力の総和である発電電力和W1が、複数の回転電機112,122が消費する電力の総和である消費電力和W2を超えないように複数の回転電機112,122を制御することが含まれていてもよい。具体的には、例えば、図2のステップS106、図4のステップS306に示す過充電防止態様に、図6に示すような制御が含まれていてもよい。
[0076]
 図6において、まず、ステップS501において、回転電機112,122が発電する電力の総和である発電電力和W1を算出し、次に、ステップS502において、回転電機112,122が消費する電力の総和である消費電力和W2を算出する。次に、ステップS503において、発電電力和W1が消費電力和W2を超えているか否かを判定する。W1>W2である場合には、ステップS504に進み、エンジン124の回転速度を低下させ、回転電機122における発電電力を低減させて、処理を終了する。W1≦W2である場合には、そのまま処理を終了する。ECU30によれば、図6に示す処理によって、エンジン124の回転速度を制御し、W1がW2を超えないように制御することによって、回転電機112,122から、バッテリ11への電力供給が行われないようにすることができる。
[0077]
 なお、ステップS504の処理として、エンジン124の回転速度を低減する処理を例示したが、これに限定されず、W1を低減する処理またはW2を増大させる処理であればよい。また、ECU30は、駆動システム110全体において、電力供給源(例えば、回転電機122、外部電源50)からの供給電力和が消費電力和を超えないように制御するように構成されていてもよい。具体的には、例えば、回転電機112,122の発電電力および外部電源50からの充電電力等の総和を供給電力和W3として算出する。また、回転電機112,122、コンバータ18、低圧負荷20,21,外部電源制御装置25等の消費電力の総和を消費電力和W4として算出する。そして、供給電力和W3が消費電力和W4を超えないように、電力の供給側および消費側の各構成を制御するようにしてもよい。
[0078]
 上記の各実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
[0079]
 駆動システム10,110は、複数のセルを備えたバッテリ11と、バッテリ11等からの電力供給により車両を駆動する回転電機12,112と、ECU30とを備える。ECU30は、バッテリ11を制御するバッテリ制御部31と、回転電機12,112,122を制御する回転電機制御部41と、車両の退避走行を制御する退避走行部40と、を備える。
[0080]
 バッテリ制御部31は、電圧検出回路16によって検出されたバッテリ11の電圧値をセル電圧値VCとして取得する電圧検出部32と、セル電圧値VCに基づいてセル毎に電圧検出系の異常を判定する異常判定部37と、バッテリ11の故障に関与するパラメータに基づいて、複数のセルの順位をそれぞれ設定する順位設定部38と、を備える。
を備える。
[0081]
 退避走行部40は、異常があると判定された電圧検出系が検出対象とするセルの順位に基づいて車両の退避走行の態様を決定し、回転電機制御部41等は、退避走行部40が決定した車両の退避走行の態様に基づいて回転電機12,112,122を制御する。バッテリ11の故障に関与するパラメータに基づいてセル毎にセルの順位が設定され、異常があると判定された電圧検出系が検出対象とするセルの順位に基づいて、退避走行の態様が決定されるため、バッテリの故障を考慮して退避走行の態様を決定することができる。その結果、セルの電圧検出系に異常が生じた場合に、過充電、過放電等のバッテリ11の故障を回避しながら車両の退避走行性能を確保できる。
[0082]
 例えば、順位設定部38により、異常判定部37により電圧検出系の異常がないと判定された際のセル電圧値VCが高いほど高順位となるようにセルの順位を設定された場合には、退避走行部40は、セルの順位が所定の高位閾値XHよりも高い場合(セルの順位が高位閾値XHと同じ順位である場合を含む)に、退避走行の態様をバッテリ11の過充電を防止する過充電防止態様に決定する。また、退避走行部40は、セルの順位が所定の低位閾値XLよりも低い場合(セルの順位が低位閾値XLと同じ順位である場合を含む)に、退避走行の態様をバッテリ11の過放電を防止する過放電防止態様に決定する。異常があると判定された電圧検出系が存在する場合に、直ちに過充電または過放電を防止する制御を実行することなく、異常があると判定された電圧検出系が検出対象とするセルの順位と、高位閾値XHまたは低位閾値XLとの比較に基づいて、過充電または過放電を防止する必要があるか否かを判定し、必要があると判定された場合にのみ、その制御を実行できる。このため、過充電および過放電によるバッテリ11の故障を回避しながら車両の退避走行性能を確保できる。
[0083]
 また、バッテリ制御部31は、異常判定部37および順位設定部38が実行する処理を所定の周期で繰り返し実行する。そして、図2に示すステップS112等の処理によって、順位設定部38は、複数のセルのうち、現周期よりも前の周期で異常があると判定された電圧検出系が検出対象とするセルを除外して、複数のセルの順位をそれぞれ設定する。このため、図2に示すステップS113等の処理においては、電圧検出系の異常がない状態で取得されたセル電圧値VCに基づいて、セルの順位を設定し、ECU30に記憶させることができる。図2~図4に示す一連の処理を周期的に実行することによって、バッテリ11の一部のセルについて電圧検出系に異常があると判定されても、電圧検出系が正常な残りのセルによって、退避走行を継続的に実行することができる。
[0084]
 本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。

請求の範囲

[請求項1]
 複数のセルを備えた組電池としてのバッテリ(11)と、電力供給により車両を駆動する回転電機(12,112)と、を備えた、前記車両の駆動システム(10,110)を制御する駆動制御装置(30)であって、
 前記バッテリを制御するバッテリ制御部(31)と、前記回転電機を制御する回転電機制御部(41)と、前記車両の退避走行を制御する退避走行部(40)と、を備え、
 前記バッテリ制御部は、
  前記バッテリのセル毎の電圧値をセル電圧値として取得する電圧検出部(32)と、
  前記セル電圧値に基づいて前記セル毎に電圧検出系の異常を判定する異常判定部(37)と、
  前記バッテリの故障に関与するパラメータに基づいて、前記複数のセルの順位をそれぞれ設定する順位設定部(38)と、を備え、
 前記退避走行部は、異常があると判定された前記電圧検出系が検出対象とするセルの順位に基づいて前記車両の退避走行の態様を決定し、
 前記回転電機制御部は、前記退避走行部が決定した前記車両の退避走行の態様に基づいて前記回転電機を制御する、駆動制御装置。
[請求項2]
 前記順位設定部は、前記異常判定部により前記電圧検出系の異常がないと判定された際の前記セル電圧値が高いほど高順位となるように前記セルの順位を設定し、
 前記退避走行部は、前記セルの順位が所定の高位閾値よりも高い場合に、前記退避走行の態様を前記バッテリの過充電を防止する過充電防止態様に決定する請求項1に記載の駆動制御装置。
[請求項3]
 前記過充電防止態様は、前記バッテリへの充電を禁止する態様である請求項2に記載の駆動制御装置。
[請求項4]
 前記過充電防止態様は、前記回転電機による発電を禁止することを含む態様である請求項2または3に記載の駆動制御装置。
[請求項5]
 前記駆動システム(110)は、複数の回転電機(112,122)を備え、
 複数の前記回転電機は、発電可能な回転電機(112)を少なくとも1つ含み、
 前記過充電防止態様は、複数の前記回転電機が発電する電力の総和である発電電力和が、複数の前記回転電機が消費する電力の総和である消費電力和を超えることを禁止する態様である請求項2または3に記載の駆動制御装置。
[請求項6]
 前記駆動システムは、前記車両に接続される外部電源(50)から前記バッテリへの充電を制御する外部電源制御部(42)を備え、
 前記外部電源制御部は、前記退避走行部が決定した前記車両の退避走行の態様に基づいて前記外部電源から前記バッテリへの充電を制御し、
 前記過充電防止態様は、前記外部電源から前記バッテリへの充電を禁止することを含む態様である請求項2~5のいずれかに記載の駆動制御装置。
[請求項7]
 前記順位設定部は、前記異常判定部により前記電圧検出系の異常がないと判定された際の前記セル電圧値が高いほど高順位となるように前記セルの順位を設定し、
 前記退避走行部は、前記セルの順位が所定の低位閾値よりも低い場合に、前記退避走行の態様を前記バッテリの過放電を防止する過放電防止態様に決定する請求項1~6のいずれかに記載の駆動制御装置。
[請求項8]
 前記過放電防止態様は、前記バッテリの放電を許可する残容量の下限値を、前記車両の非退避走行時よりも高くすることを含む請求項7に記載の駆動制御装置。
[請求項9]
 前記過放電防止態様は、前記回転電機が前記車両を駆動する駆動力を、前記車両の非退避走行時よりも低くすることを含む請求項7または8に記載の駆動制御装置。
[請求項10]
 前記バッテリ制御部は、前記異常判定部および前記順位設定部が実行する処理を所定の周期で繰り返し実行し、
 前記順位設定部は、前記複数のセルのうち、現周期よりも前の周期で前記異常判定部により異常があると判定された前記電圧検出系が検出対象とするセルを除外して、前記複数のセルの順位をそれぞれ設定する請求項1~9のいずれかに記載の駆動制御装置。
[請求項11]
 複数のセルを備えた組電池としてのバッテリ(11)と、電力供給により車両を駆動する回転電機(12,112)と、制御装置(30)と、を備えた、前記車両の駆動システム(10,110)であって、
 前記制御装置は、前記バッテリを制御するバッテリ制御部(31)と、前記回転電機を制御する回転電機制御部(41)と、前記車両の退避走行を制御する退避走行部と、を備え、
 前記バッテリ制御部は、
  前記バッテリのセル毎の電圧値をセル電圧値として取得する電圧検出部(32)と、
  前記セル電圧値に基づいて前記セル毎に電圧検出系の異常を判定する異常判定部(37)と、
  前記バッテリの故障に関与するパラメータに基づいて、前記複数のセルの順位をそれぞれ設定する順位設定部(38)と、を備え、
 前記退避走行部は、異常があると判定された前記電圧検出系が検出対象とするセルの順位に基づいて前記車両の退避走行の態様を決定し、
 前記回転電機制御部は、前記退避走行部が決定した前記車両の退避走行の態様に基づいて前記回転電機を制御する、駆動システム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]