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1. WO2014125991 - ソレノイドバルブ

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明 細 書

発明の名称 ソレノイドバルブ

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

発明の概要

0006   0007   0008   0009   0010  

図面の簡単な説明

0011  

発明を実施するための形態

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088  

請求の範囲

1   2   3   4  

図面

1   2   3   4  

明 細 書

発明の名称 : ソレノイドバルブ

技術分野

[0001]
 本発明は、ソレノイドバルブに関する。

背景技術

[0002]
 車両の車体と車軸との間に介装される緩衝器の減衰力を可変にする可変減衰弁にソレノイドバルブを使用することが知られている。JP2009-222136Aは、このようなソレノイドバルブを開示している。ソレノイドバルブは、緩衝器のシリンダからリザーバへ通じる主流路の途中に設けた環状弁座と、環状弁座に離着座して主流路を開閉する主弁体と、主流路から分岐されるパイロット流路と、パイロット流路の途中に設けたオリフィスと、主弁体の反弁座側の背面側に設けた背圧室と、パイロット流路の下流に設けたパイロット弁と、パイロット弁の開弁圧を調節するソレノイドと、を備える。
[0003]
 背圧室にはパイロット流路のオリフィスよりも下流の二次圧力が導入され、主弁体はこの二次圧力によって押圧される。パイロット弁が背圧室よりも下流に設けられているため、ソレノイドの推力でパイロット弁の開弁圧を調節すると、背圧室へ導かれる二次圧力がパイロット弁の開弁圧に制御される。
[0004]
 主弁体の背面には、二次圧力が作用して主弁体が弁座側に押しつけられる方向に力が作用する。主弁体の正面には、主流路の上流から圧力が作用して主弁体が撓んで弁座から離座する方向に力が作用する。よって、主流路の上流側の圧力によって主弁体を弁座から離座させる力が、二次圧力によって主弁体を弁座へ押しつける力を上回ると、主弁体が開弁する。
[0005]
 つまり、二次圧力を制御することで主弁体の開弁圧を調節することができる。したがって、ソレノイドバルブは、パイロット弁の開弁圧をソレノイドで調節することで、主流路を通過する液体の流れに与える抵抗を変化させることができ、所望の減衰力を緩衝器に発生させることができる。

発明の概要

[0006]
 上記従来のソレノイドバルブは、パイロット流路を開く方向にパイロット弁を附勢するばねを備える。ソレノイドは、パイロット流路を閉じる方向の推力をパイロット弁に与える。つまり、ソレノイドへ与える電流量を大小させることで、パイロット弁の開弁圧が調節される。
[0007]
 ソレノイドバルブは、パイロット弁が開弁すると、パイロット流路の上流側の圧力をリザーバへ逃がす。これにより、背圧室はパイロット弁の開弁圧に制御される。しかし、パイロット弁が閉弁状態から開弁する際には遅れが生じるため、背圧室内の圧力は、一瞬だけパイロット弁の開弁圧を超えて上昇する。その後、パイロット弁が開弁して圧力が逃げると背圧室内の圧力は開弁圧まで低下する。
[0008]
 このように、パイロット弁が開弁する際における背圧室内の圧力の急激な変動によって、主弁体の主流路の開度も急変するので、緩衝器が発生する減衰力が急変する。これにより、車体の振動や車室内の異音が発生する可能性がある。
[0009]
 本発明の目的は、減衰力の急変を緩和することができるソレノイドバルブを提供することである。
[0010]
 本発明のある態様によれば、ソレノイドバルブは、主流路の途中に設けた弁座と、弁座に離着座して主流路を開閉する主弁体と、を有する主弁と、主流路から分岐されるパイロット流路と、パイロット流路の途中に設けたオリフィスと、パイロット流路のオリフィスよりも下流に接続され内部圧力によって主弁体を閉じる方向に附勢する背圧室と、パイロット流路の背圧室への接続点よりも下流に配置され背圧室内の圧力を制御するパイロット弁と、パイロット弁の開弁圧を調節するソレノイドと、を備え、主弁の開弁時期がパイロット弁の開弁時期より遅くなるように、主弁の開弁時期とパイロット弁の開弁時期との間に時間差を設けた。

図面の簡単な説明

[0011]
[図1] 図1は、本発明の実施形態に係るソレノイドバルブの断面図である。
[図2] 図2は、図1のソレノイドバルブが適用された緩衝器の断面図である。
[図3] 図3は、主弁体の正面側受圧面積と背面側受圧面積との関係を示す断面図である。
[図4] 図4は、ソレノイドへの供給電流とソレノイドバルブが適用された緩衝器の減衰力との関係を示す図である。

発明を実施するための形態

[0012]
 以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
[0013]
 図1は、本実施形態におけるソレノイドバルブVの断面図である。ソレノイドバルブVは、主流路1の途中に設けた弁座2と弁座2に離着座して主流路1を開閉する主弁体としての環状のリーフバルブ3とを有する主弁Mと、主流路1から分岐されるパイロット流路4と、パイロット流路4の途中に設けたオリフィス5と、パイロット流路4のオリフィス5よりも下流に接続されて内部圧力でリーフバルブ3を閉じる方向に附勢する背圧室Pと、パイロット流路4の背圧室Pへの接続点よりも下流に配置されて背圧室P内の圧力を制御するパイロット弁6と、パイロット弁6の開弁圧を調節するソレノイドSolと、を備える。ソレノイドバルブVは、緩衝器Dに適用される。
[0014]
 図2は、図1のソレノイドバルブVが適用された緩衝器の断面図である。緩衝器Dは、主として伸縮時に主流路1を通過する流体に抵抗を与えることによって減衰力を発生する。
[0015]
 緩衝器Dは、シリンダ10と、シリンダ10内に摺動自在に挿入されるピストン11と、シリンダ10内に移動自在に挿入されてピストン11に連結されるロッド12と、シリンダ10内にピストン11によって区画されるロッド側室13及びピストン側室14と、シリンダ10の外周を覆ってシリンダ10との間に排出通路15を形成するパイプ16と、パイプ16の外周を覆ってパイプ16との間にリザーバ17を形成する外筒18と、を備える。
[0016]
 ロッド側室13、ピストン側室14及びリザーバ17内には流体として作動油が充填され、リザーバ17には作動油の他に気体が充填される。なお、流体は、減衰力を発揮可能な流体であれば作動油以外であってもよい。
[0017]
 緩衝器Dはさらに、リザーバ17からピストン側室14へ向かう作動油の流れのみを許容する吸込通路19と、ピストン11に設けられてピストン側室14からロッド側室13へ向かう作動油の流れのみを許容するピストン通路20と、を備える。排出通路15はロッド側室13とリザーバ17とを連通する。ソレノイドバルブVは、主流路1が排出通路15に接続されるように排出通路15の途中に設けられる(図1)。
[0018]
 緩衝器Dが圧縮作動する際には、ピストン11が図2中下方へ移動してピストン側室14が圧縮され、ピストン側室14内の作動油がピストン通路20を介してロッド側室13へ移動する。圧縮作動時には、ロッド12がシリンダ10内に侵入するためシリンダ10内でロッド侵入体積分の作動油が過剰となる。よって、過剰分の作動油がシリンダ10から押し出されて排出通路15を介してリザーバ17へ排出される。緩衝器Dは、排出通路15を通過してリザーバ17へ移動する作動油の流れにソレノイドバルブVで抵抗を与えることによって、シリンダ10内の圧力を上昇させて圧側減衰力を発揮する。
[0019]
 緩衝器Dが伸長作動する際には、ピストン11が図2中上方へ移動してロッド側室13が圧縮され、ロッド側室13内の作動油が排出通路15を介してリザーバ17へ移動する。伸長作動時には、ピストン11が上方へ移動してピストン側室14の容積が拡大する。よって、この拡大分に見合った作動油が吸込通路19を介してリザーバ17から供給される。緩衝器Dは、排出通路15を通過してリザーバ17へ移動する作動油の流れにソレノイドバルブVで抵抗を与えることによって、ロッド側室13内の圧力を上昇させて伸側減衰力を発揮する。
[0020]
 緩衝器Dは、伸縮作動時、作動油を必ずシリンダ10内から排出通路15を介してリザーバ17へ排出する。つまり、緩衝器Dは、作動油が、ピストン側室14、ロッド側室13、リザーバ17を順に一方通行で循環するユニフロー型の緩衝器であり、伸圧両側の減衰力を単一のソレノイドバルブVによって発生する。
[0021]
 なお、ロッド12の断面積をピストン11の断面積の二分の一に設定しておくと、同振幅であればシリンダ10内から排出される作動油量を伸圧両側で等しくすることができるため、ソレノイドバルブVが流れに与える抵抗を一定にすれば伸側と圧側の減衰力を同じ値に設定することができる。
[0022]
 ソレノイドバルブVは、パイプ16の開口部に設けたスリーブ16aに嵌合され主流路1、環状の弁座2及びオリフィス5を有するシート部材21と、シート部材21の外周に装着されて弁座2に離着座する主弁体としてのリーフバルブ3と、シート部材21に連結される中空なバルブハウジング22と、バルブハウジング22内に軸方向に移動自在に挿入されるパイロット弁6と、パイロット弁6におけるパイロット弁体38に推力を与えるソレノイドSolと、バルブハウジング22の外周に摺動自在に装着されてリーフバルブ3の背面である図1中右面に当接してリーフバルブ3の背面側に背圧室Pを画成する主スプール23と、を備える。シート部材21とバルブハウジング22の内部とには、パイロット流路4が形成される。
[0023]
 シート部材21は、スリーブ16a内に嵌合される大径の基部21aと、基部21aから図1中右方へ突出する軸部21bと、基部21aと軸部21bとを軸方向に貫くように形成されてパイロット流路4の一部を形成する中空部21cと、軸部21bの外周面に開口して中空部21cまで連通される貫通孔21dと、中空部21cの途中であって貫通孔21dの接続点より上流である排出通路15側に設けたオリフィス5と、基部21aを図1中左端から右端へ貫く複数のポートから構成される主流路1と、基部21aの図1中右端であって主流路1の出口に設けられる環状の弁座2と、を備える。
[0024]
 主流路1は、基部21aを貫いている。主流路1における基部21aの図1中左端側の開口は、パイプ16で形成した排出通路15を介してロッド側室13内に連通されている。主流路1における基部21aの図1中右端側の開口は、リザーバ17に連通されている。また、中空部21cの図1中左端側の開口は、主流路1と同様に、排出通路15を介してロッド側室13内に連通されている。
[0025]
 さらに、基部21aの図1中右端には、主流路1を形成する各ポートが連通される環状溝で形成した窓21eが設けられる。窓21eの外周は弁座2によって取り囲まれる。窓21eの内周には内周シート部21fが形成される。
[0026]
 なお、シート部材21の基部21aの外周には、シールリング24が装着される。これにより、基部21aの外周とスリーブ16aの内周との間がシールされ、基部21aの外周を介して排出通路15がリザーバ17へ連通することが防止される。
[0027]
 シート部材21の基部21aの図1中右端には、弁座2に離着座して主流路1を開閉する環状のリーフバルブ3が積層される。この弁座2とリーフバルブ3とが主弁Mを構成する。リーフバルブ3の内周は、内周シート部21fとバルブハウジング22とによって挟持され軸部21bの外周に固定される。したがって、リーフバルブ3は外周を自由端として撓むことができる。リーフバルブ3は、主流路1の上流から図1中左面である正面に作用する圧力を受けて撓むと、弁座2から離座して主流路1を開放する。なお、リーフバルブ3は、複数の環状板を積層した積層リーフバルブであるが、環状板の枚数は任意である。また、弁座2に着座する環状板の外周には切欠オリフィス3aが設けられている。
[0028]
 図3に示すように、リーフバルブ3が主流路1の上流の圧力を受ける面の面積である正面側受圧面積Asは、リーフバルブ3の弁座2と内周シート部21fとの間の窓21eに対向する部位の面積に相当する。正面側受圧面積Asは、リーフバルブ3に接触する弁座2の端面の内周径(シート径)を変えることで、任意の大きさに設定することができる。同様に、正面側受圧面積Asは、リーフバルブ3に接触する内周シート部21fの端面の外周径を変えることによっても変更することができる。
[0029]
 バルブハウジング22は筒状であって、中央内周に設けた小径部で形成される環状のパイロット弁座22aを有する。バルブハウジング22は、パイロット弁座22aより図1中左方にシート部材21の軸部21bが挿入され螺着されることでシート部材21に連結される。これにより、リーフバルブ3の内周がシート部材21の基部21aとバルブハウジング22の図1中左端とによって挟持される。なお、バルブハウジング22の図1中左端外径は、リーフバルブ3が撓んだ際にリーフバルブ3の撓みを邪魔しないように小径に形成される。
[0030]
 バルブハウジング22の図1中左端開口部内径は、軸部21bが螺着される部位よりも大径とされ、シート部材21の軸部21bが挿入された際にシート部材21との間に環状隙間Rが形成される。バルブハウジング22の図1中左端には、径方向に伸びる切欠溝22eが設けられ、バルブハウジング22の左端がリーフバルブ3に当接した際、バルブハウジング22の外周側が切欠溝22eを介して環状隙間Rに連通される。環状隙間Rは、シート部材21の軸部21bに形成された貫通孔21dにも連通される。なお、切欠溝22eは、バルブハウジング22の図1中左端に形成される溝であるが、これに代えてバルブハウジング22を貫く孔であってもよい。
[0031]
 バルブハウジング22は、外周にフランジ22bを備える。フランジ22bは、外筒18の側部に設けた開口18aに取付けた筒18bの内周に嵌合され、筒18bの内周に設けた段部18cに当接される。なお、筒18bは、端部外周に螺子部(符示せず)を備える。筒18bには、ソレノイドSolを内包した有底筒状のケース25が螺着される。ケース25を筒18bに螺着することで、バルブハウジング22のフランジ22bが筒18bに固定され、バルブハウジング22に螺着されるシート部材21も筒18b内の所定の位置に固定される。
[0032]
 なお、シート部材21の外周に装着されたシールリング24にてスリーブ16aとシート部材21との間がシールされるので、シート部材21の基部21aはスリーブ16a内に遊びをもって挿入される。これにより、筒18bとスリーブ16aとの間に軸芯のずれがあっても、バルブハウジング22のフランジ22bの筒18bに対して容易に嵌合させることができる。
[0033]
 バルブハウジング22は、フランジ22b及びパイロット弁座22aよりも図1中右方に径方向に設けられて内外を連通する透孔22cを備える。透孔22cよりも図1中右方の外周には、筒状のフェール弁26のフェール弁体42が摺動自在に装着されるフランジ状の摺接部22dが設けられる。フランジ22bには、軸方向に貫通する透孔22fが設けられ、フランジ22bの図1中右方側の空間と左方側のリザーバ17とが連通される。
[0034]
 バルブハウジング22内は、シート部材21に設けた中空部21cを介して排出通路15に連通され、排出通路15を介してロッド側室13に連通される。バルブハウジング22内は、透孔22c及び透孔22fを通じて、リザーバ17に連通される。すなわち、バルブハウジング22は、シート部材21の中空部21cと協働して主通路1から分岐してロッド側室13とリザーバ17とを連通するパイロット流路4を形成する。
[0035]
 バルブハウジング22のフランジ22bより図1中左方外周には、外周に鍔23aを有する筒状の主スプール23が摺動自在に装着される。主スプール23の鍔23aとフランジ22bとの間には附勢機構としてのばね27が介装される。ばね27は、主スプール23を図1中左方のリーフバルブ3へ向けて附勢し、主スプール23をリーフバルブ3の背面である図1中右面に当接させる。なお、附勢機構は、コイルばねや皿ばねといった種々のばねの他、ゴム等のような圧縮されるとこれに反発する力を発揮する弾性体を用いてもよい。
[0036]
 主スプール23がリーフバルブ3の背面に当接した状態では、リーフバルブ3の背面に主スプール23によって背圧室Pが画成される。背圧室Pは、上述した切欠溝22e、環状隙間R及び貫通孔21dを通じてパイロット流路4の中空部21cに連通される。これら切欠溝22e、環状隙間R及び貫通孔21dは、連絡流路Prを構成する。背圧室Pには、パイロット流路4内の圧力が連絡流路Prを介して伝播する。
[0037]
 背圧室Pは、バルブハウジング22の外周と主スプール23との間の環状の空間であり、リーフバルブ3の背面に内部圧力を作用させる。内部圧力が作用するリーフバルブ3の面の面積である背面側受圧面積Ahは、リーフバルブ3の背面であって背圧室Pに対向する部位の面積に相当する。背面側受圧面積Ahは、主スプール23のリーフバルブ3への接触端面の内縁と、バルブハウジング22のリーフバルブ3への接触端面の外縁と、で切り取った環状面の面積である。背面側受圧面積Ahは、主スプール23のリーフバルブ3への接触端面における内径を変えることで、任意の大きさに設定することができる。同様に、背面側受圧面積Ahは、バルブハウジング22のリーフバルブ3に接触端面における外径を変えることによっても変更することができる。
[0038]
 環状隙間Rは、貫通孔21dと切欠溝22eとが互いに径方向に対向していなくても、貫通孔21dと切欠溝22eとを確実に連通させるために設けられているが、貫通孔21dと切欠溝22eとが互いに径方向に対向するのであれば環状隙間Rを省略してもよい。
[0039]
 リーフバルブ3の背面には、主スプール23を附勢するばね27による附勢力以外に、背圧室Pの内部圧力が作用し、リーフバルブ3が弁座2へ向けて附勢される。すなわち、緩衝器Dが伸縮作動する場合、リーフバルブ3には、正面側から主流路1を介してロッド側室13内の圧力が作用し、背面側から背圧室Pの内部圧力とばね27による附勢力とが作用する。
[0040]
 このとき、リーフバルブ3の正面側に作用してリーフバルブ3の外周を図1中右方へ撓ませようとする力は、ロッド側室13内の圧力に正面側受圧面積Asを乗じた力である。この力が、リーフバルブ3自身の撓み剛性と背圧室Pの内部圧力にリーフバルブ3の背面の背面側受圧面積Ahを乗じた力とばね27の附勢力とを合計した合力に打ち勝つと、ばね27が圧縮されて主スプール23が基部21aから後退してリーフバルブ3が撓んで主流路1が開放される。
[0041]
 ケース25は、筒部25aと、筒部25aの開口端を加締め固定される底部25bと、筒部25aの内周側に固定されてソレノイドSolにおける巻線28が巻回されたソレノイドボビン29を保持する環状のストッパ25cと、を備える。ストッパ25cと筒18bにおける段部18cとによってバルブハウジング22のフランジ22b及び非磁性体のスペーサ35が挟持される。これにより、バルブハウジング22とシート部材21とが緩衝器Dに固定される。なお、フランジ22bには、透孔22fが設けられるので、パイロット流路4とリザーバ17との連通は保たれる。
[0042]
 ソレノイドSolは、有底筒状のケース25と、巻線28が巻回されケース25の底部に固定される環状のソレノイドボビン29と、有底筒状であってソレノイドボビン29の内周に嵌着される第一固定鉄心30と、ソレノイドボビン29の内周に嵌着される筒状の第二固定鉄心31と、ソレノイドボビン29の内周に嵌着され第一固定鉄心30と第二固定鉄心31との間に介装される非磁性体のリング32と、第一固定鉄心30の内周側に配置される有底筒状の可動鉄心33と、バルブハウジング22の摺接部22dの外周に摺動自在に装着され可動鉄心としても機能する筒状のフェール弁26と、を備える。
[0043]
 有底筒状の可動鉄心33は、筒の開口端側を第一固定鉄心30の内方へ向けて第一固定鉄心30の内周に摺動自在に挿入される。可動鉄心33は、第一固定鉄心30の底部に設けた非磁性体のワッシャ34に当接するまで第一固定鉄心30内に進入しても、図1中左方の底部側面が第二固定鉄心31の内周に対向するか至近に配置されるように寸法が設定される。可動鉄心33の筒には軸方向に形成される通孔33aが設けられており、第一固定鉄心30と可動鉄心33とで仕切られる空間は通孔33aを介して連通する。
[0044]
 可動鉄心33と第一固定鉄心30との間には、ばね36が介装される。可動鉄心33は、ばね36によって第一固定鉄心30から離れる方向へ推力が与えられる。ばね36は、図1中右端が第一固定鉄心30の軸芯部に螺合されるばね力調整螺子37の先端に設けたばね受37aに支承される。ばね36の支承位置は、ばね力調整螺子37を第一固定鉄心30に対して進退させることで、図1中左右に変更可能である。なお、本実施形態では、ケース25の底部25bを筒部25aの開口端に加締め固定した後は、ばね力調整螺子37の操作をすることができないが、底部25bの筒部25aへの着脱可能な固定方法で固定することで、底部25bを筒部25aへ固定した後もばね力調整螺子37の操作を行うことができるようにしてもよい。
[0045]
 第二固定鉄心31は筒状であり、第一固定鉄心30側の開口端は、第一固定鉄心30側へ行くほど縮径するようにテーパ状に形成される。これにより、巻線28に通電した際に発生する磁束が、第二固定鉄心31の右端内周側に集中する。第二固定鉄心31と第一固定鉄心30との間に介装される非磁性体のリング32は、図1中左端の形状が第二固定鉄心31のテーパ状の端部に符合する形状となっている。
[0046]
 ソレノイドSolでは、磁路が第一固定鉄心30、可動鉄心33及び第二固定鉄心31によって形成される。巻線28が励磁されると、第一固定鉄心30寄りに配置される可動鉄心33が第二固定鉄心31側に吸引され、可動鉄心33には図1中左側へ向かう推力が作用する。
[0047]
 可動鉄心33の底部は、ばね36の推力がパイロット弁体38に伝わるようにパイロット弁6のパイロット弁体38に当接する。ソレノイドSolの励磁時には、吸引される可動鉄心33を介してパイロット弁体38に図1中左側へ向かう方向の推力が与えられる。なお、ワッシャ34を合成樹脂等としておくことで、可動鉄心33の衝突時における衝撃や音の発生を抑制することができる。
[0048]
 パイロット弁体38は、バルブハウジング22の図1中右端内周に摺接する大径部38aと、大径部38aの左端から伸びてバルブハウジング22の透孔22cに対向する円柱状の小径部38bと、を備える。パイロット弁体38は、小径部38bの図1中左端外周をバルブハウジング22の内周に設けたパイロット弁座22aに離着座させることでパイロット流路4を開閉する平弁である。小径部38bはバルブハウジング22の内周との間に隙間を有するので、パイロット弁体38が透孔22cを閉塞することはない。
[0049]
 パイロット弁体38における大径部38aの左端とバルブハウジング22のパイロット弁座22aの外周側との間には、ばね40が介装される。ばね40は、パイロット弁体38をパイロット弁座22aから遠ざけてパイロット流路4の流路面積を最大とする方向に推力を発揮する。
[0050]
 パイロット弁体38は、可動鉄心33を介してばね36とばね40とで挟み込まれる。パイロット弁体38には、ばね40によってパイロット流路4の流路面積を最大とする方向への推力が作用するとともに、ばね36によってパイロット流路4の流路面積を減らす方向への推力が可動鉄心33を介して作用する。
[0051]
 ソレノイドSolの巻線28への通電が無い状態では、ばね40の推力がばね36の推力以上であり、可動鉄心33がワッシャ34へ当接するまで第一固定鉄心30内に押し込まれる。これにより、パイロット弁体38は、パイロット流路4の流路面積が最大となる位置までパイロット弁座22aから後退する。ソレノイドSolの巻線28へ通電がある状態では、可動鉄心33が吸引されて、パイロット弁体38がばね40の附勢力に抗してパイロット弁座22aへ着座する。つまり、ソレノイドSolへの通電量を調節することで、パイロット弁体38へ与える推力を調節でき、パイロット弁6の開弁圧を制御することができる。
[0052]
 パイロット弁6は、パイロット弁座22aと、パイロット弁座22aに離着座するパイロット弁体38と、パイロット弁体38を挟持するばね36、40と、で構成される。パイロット弁6は、パイロット流路4の背圧室Pが接続する接続点である貫通孔21dと中空部21cとの交わる箇所よりも下流に設けられる。
[0053]
 ばね40とばね36とは、直列に配置されるので、ばね力調整螺子37でばね36の支承位置を調節すると、ばね36の圧縮された状態における長さである圧縮長さを変更できるだけでなく、ばね40の圧縮長さも調節することができる。つまり、ばね36、40がパイロット弁体38に付加する初期荷重を調節することができる。初期荷重を調節することで、ソレノイドSolへの供給電流量に対するパイロット弁6の開弁圧を調整することができる。初期荷重の調節は、ばね36の支承位置を軸方向に調節できる構成であれば、ばね力調整螺子37以外の構成を採用してもよい。
[0054]
 ソレノイドSolにおける第二固定鉄心31は、ソレノイドボビン29より図1中左方へ突出している。第二固定鉄心31の左端外周には、スペーサ35が嵌合される。スペーサ35は、筒状であって右端内周にフランジ35aを備える。フランジ35aの内周は、第二固定鉄心31の外周に嵌合される。スペーサ35は、外筒18に設けた筒18bの内周にも嵌合される。スペーサ35と筒18bとの間は、スペーサ35の外周に装着したシールリング41によってシールされる。
[0055]
 フェール弁26は、バルブハウジング22の摺接部22dの外周に摺動自在に装着されるフェール弁体42と、フェール弁体42とスペーサ35のフランジ35aとの間に介装されるばね43と、を備える。
[0056]
 フェール弁体42は筒状であって、外周側に設けた鍔42aと、バルブハウジング22のフランジ22bの図1中右端面に対向する環状突起42bと、フェール弁体42の内周と外周とを連通するオリフィス通路42cと、図1中右端から開口してオリフィス通路42cへ通じる通孔42dと、を備える。鍔42aとスペーサ35のフランジ35aとの間にはばね43が介装され、フェール弁体42はばね43によってバルブハウジング22のフランジ22b側へ向けて常に推力が与えられる。
[0057]
 フェール弁体42の右端は、第二固定鉄心31の左端に対向しており、磁路が、第二固定鉄心31、フェール弁体42、バルブハウジング22、筒18b及びケース25によって形成される。上述のように、巻線28が励磁されると、フェール弁体42が第二固定鉄心31に吸引され、フェール弁体42には図1中右側へ向かう推力が作用する。ソレノイドSolへの供給電流が所定値I1を超えると、ソレノイドSolによってフェール弁体42に作用する推力がばね43の推力を超える。これにより、フェール弁体42が第二固定鉄心31に当接してパイロット流路4が最大開放される。
[0058]
 ソレノイドSolへの供給電流が所定値I1以下である場合、ソレノイドSolによってフェール弁体42に作用する推力がばね43の推力を下回る。これにより、フェール弁体42は環状突起42bをバルブハウジング22のフランジ22bへ当接させるフェールポジションに移動し、パイロット流路4の流路面積が制限される。フェールポジションでは、フェール弁体42のオリフィス通路42cがパイロット流路4に対向し、オリフィス通路42cのみを介してパイロット流路4が連通する。よって、パイロット流路4の流路面積は、オリフィス通路42cの流路面積に制限される。
[0059]
 したがって、ソレノイドSolへの供給電流が所定値I1を超えると、フェール弁26は、パイロット流路4を開放する開放ポジションに移動し、ソレノイドSolへの供給電流が所定値I1以下である場合には、フェール弁26は、パイロット流路4がオリフィス通路42cのみを介して連通するフェールポジションに移動する。
[0060]
 なお、フェール弁体42が第二固定鉄心31に密着しても、通孔42dが第二固定鉄心31の端部によって閉塞されず、連通状態を保つ。また、フェール弁体42が第二固定鉄心31に密着しても、可動鉄心33が収容される空間は閉塞されない。これにより、パイロット弁体38がロックされて移動不能となることはない。
[0061]
 図4に示すように、ソレノイドSolへ電流供給を行うことが可能な正常作動時には、ソレノイドSolへ所定値I1を超える電流値I2から電流値I3の範囲で電流が供給され、フェール時にはソレノイドSolへの電流供給が停止される。ソレノイドSolへ電流値I2から電流値I3の電流を供給する場合、パイロット弁6のパイロット弁体38はソレノイドSolの推力とばね36の附勢力とによってばね40の附勢力に抗してパイロット弁座22aに押しつけられる。
[0062]
 パイロット流路4の上流側の圧力がパイロット弁体38に作用して、パイロット弁体38をパイロット弁座22aから離座させる力とばね40の附勢力との合力が、ソレノイドSolの推力とばね36の附勢力との合力を上回ると、パイロット弁6が開弁してパイロット流路4が開放される。つまり、パイロット流路4の上流側の圧力が開弁圧に達すると、パイロット弁6が開弁してパイロット流路4が開放される。
[0063]
 このように、ソレノイドSolへ所定値I1を超える電流値I2から電流値I3の範囲で電流を供給する場合、電流量の大小でソレノイドSolの推力を調節することで、パイロット弁6の開弁圧を調節することができる。パイロット弁6が開弁すると、パイロット流路4のパイロット弁6の上流側の圧力は、パイロット弁6の開弁圧に等しくなり、背圧室Pの圧力も当該開弁圧に制御される。
[0064]
 以上のように、ソレノイドバルブVが正常動作する場合、ソレノイドSolには、所定値I1を超える電流値の範囲となるI2からI3の範囲で電流が供給される。これにより、パイロット弁6は開弁圧が制御される一方、フェール弁26はパイロット流路4を開放した状態に保持される。
[0065]
 これに対して、フェール時は、通電不能である場合は当然のこととして、ソレノイドSolへ通電可能であっても電流供給を行わない。また、正常作動時の電流値の上限であるI3は、ソレノイドSolの定格によって規定される。さらに、正常作動時の電流値の下限は、フェール弁26がフェールポジションへ切換わる所定値I1ではなく所定値I1より大きい電流値I2に設定される。これは、電源電圧の変動やノイズによるソレノイドSolへの供給電流の変動や電流不足等により、正常作動させたい場合にフェール弁26がフェールポジションに切換わってしまうことを防止するためである。したがって、所定値I1と正常作動時の下限の電流値I2との間には、誤動作を防止できる程度のマージンが設けられる。
[0066]
 次に、ソレノイドバルブVの作動について説明する。
[0067]
 ソレノイドバルブVが正常動作する場合、ソレノイドSolに、電流値I2から電流値I3の範囲で電流が供給され、パイロット弁6の開弁圧が調節される。これにより、パイロット流路4におけるオリフィス5とパイロット弁6との間の圧力が、連絡流路Prを介して背圧室Pに導かれる。
[0068]
 このように、パイロット弁6の開弁圧を調節することで背圧室Pの内部圧力を調節して、リーフバルブ3の背面に作用する圧力を調節することができる。よって、主弁Mの主流路1を開放する開弁圧をコントロールすることができる。
[0069]
 すなわち、ソレノイドSolに供給する電流量によってリーフバルブ3と弁座2とから成る主弁Mにおける開弁圧が調節される。緩衝器Dの伸長時には、ロッド側室13内の圧力を主弁Mの開弁圧に制御し、緩衝器Dの圧縮時にはシリンダ10内の圧力を主弁Mの開弁圧に制御することができる。
[0070]
 ソレノイドSolへの供給電流が電流値I2である場合、パイロット弁6における開弁圧が最小となって主弁Mにおける開弁圧も最小となる。このとき、緩衝器Dは、最小のソフトな減衰力を発生する。反対に、ソレノイドSolへの供給電流が電流値I3である場合、パイロット弁6における開弁圧が最大となって主弁Mにおける開弁圧が最大となる。このとき、緩衝器Dは、最大のハードな減衰力を発生する。これにより、ソレノイドSolへの電流供給量を変更することで、緩衝器Dの減衰力をソフトからハードの間で無段階に調節することができる。
[0071]
 ソレノイドバルブVでは、主弁Mの開弁時期とパイロット弁6の開弁時期との間に時間差を設けており、主弁Mの開弁時期がパイロット弁6の開弁時期よりも遅くなるように設定される。つまり、パイロット弁6が開弁圧に達する際のロッド側室13の圧力では主弁Mは開弁しない。主弁Mの開弁圧は、パイロット弁6が開弁するのに必要なロッド側室13の圧力を超える圧力となるように設定される。
[0072]
 リーフバルブ3の背面側受圧面積Ahは、正面側受圧面積Asよりも大きくなるように設定され、その比As:Ah=1:1.5に設定される。つまり、背面側受圧面積Ahは、正面側受圧面積Asの1.5倍の大きさに設定されている。これにより、ロッド側室13の圧力を受けてパイロット流路4の上流側の圧力がパイロット弁6の開弁圧に達しても、その時のロッド側室13内の圧力は主弁Mの開弁圧に到達せず、主弁Mは開かない。
[0073]
 なお、正面側受圧面積Asと背面側受圧面積Ahとの比率はAs:Ah=1:1.5に限らない。ロッド側室13の圧力を受けてパイロット流路4の上流側の圧力がパイロット弁6の開弁圧に達した際に、その時のロッド側室13内の圧力が主弁Mの開弁圧に到達しないように設定するのであれば、その他の比率であってもよい。上記条件を満たすことで、主弁Mの開弁時期とパイロット弁6の開弁時期とに時間差を設けて、主弁Mの開弁時期がパイロット弁6の開弁時期よりも遅くなるように設定することができる。その他、主スプール23を附勢するばね27の附勢力を変えることで、上記条件を満足する正面側受圧面積Asと背面側受圧面積Ahとの関係を変更することができる。
[0074]
 このように、ソレノイドバルブVでは、パイロット弁6が開弁する際に、主弁Mが開弁しないため、パイロット弁6の開弁に応答遅れが生じても、主弁Mの開弁に影響を与えることを抑制することができ、緩衝器Dが発生する減衰力の急変を防止することができる。
[0075]
 このようなソレノイドバルブVを緩衝器Dに使用すると、車体の振動や異音の発生を抑制できるので、車両搭乗者に不快感を与えず、車両における乗り心地を向上させることができる。
[0076]
 さらに、リーフバルブ3が離着座する弁座2の接触面である図1中右端面は、粗面となるように形成される。これにより、リーフバルブ3の弁座2への貼り付きを防止して、リーフバルブ3を開きやすくすることができる。よって、主弁Mの開き遅れを緩和して、緩衝器Dの減衰力の急変をより一層緩和することができる。
[0077]
 さらに、ソレノイドバルブVでは、ソレノイドSolへの供給電流に応じた推力をパイロット弁6に与えることで背圧室Pの内部圧力を制御して、主弁Mにおける開弁圧を調節することができる。これにより、パイロット流路4を流れる流量に依存することなく背圧室Pの内部圧力を所望の値に調節でき、緩衝器Dの伸縮速度が低速域にある場合でも、ソレノイドSolへの供給電流に対して減衰力をほぼ線形に変化させることができ、制御性を向上させることができる。また、ソレノイドSolへの供給電流に応じた推力をパイロット弁6に与えることで、リーフバルブ3の背面に作用する背圧室Pの内部圧力を制御するので、減衰力のばらつきを小さくすることができる。
[0078]
 フェール時には、ソレノイドSolに通電されないため、パイロット弁6はパイロット流路4を開放し、フェール弁26はパイロット流路4における流路面積をオリフィス通路42cにおける流路面積にまで制限する。
[0079]
 この状態において、緩衝器Dが伸縮作動すると、背圧室Pの内部圧力は、オリフィス5及びオリフィス通路42cの抵抗によって規定される。これにより、フェール時における緩衝器Dの伸縮速度に対する背圧室Pの内部圧力の特性を予め設定することができ、主弁Mの開弁圧を任意に設定することができる。
[0080]
 正常作動時には主弁Mの開弁圧を調節して緩衝器Dの減衰力を調節するにあたり、フェール弁26を開放ポジションとしてパイロット弁6のみを機能させるので、フェール弁26の影響を排除し、独立してパイロット弁6の開弁圧を調節することができる。また、フェール時にはパイロット弁6でパイロット流路4を制限することなくフェール弁26のみによって流路面積を制限する。
[0081]
 それゆえ、公差等による製品毎のバラツキを補正するために、パイロット弁6のパイロット弁体38に推力を与えているばね36、40の初期荷重を調節しても、フェール弁26には影響がない。よって、フェール時の減衰力に影響を与えないので、フェール時と正常作動時における製品のバラツキを無くすことができる。
[0082]
 さらに、ソレノイドバルブVにおいて、主弁Mにおける主弁体は薄いリーフバルブ3であるため、ソレノイドバルブVが軸方向に大型化することを防止できる。なお、主弁体はリーフバルブに限定されることなく、主弁体の背面に作用する背圧室Pの内部圧力で開弁圧を調節できるのであれば、スプールやポペットといった他の形式の弁体を採用してもよい。
[0083]
 さらに、フェール弁26は、フェールポジションに切り換わるとパイロット流路4に対向してパイロット流路4を制限するオリフィス通路42cを備えるので、パイロット流路4に別途オリフィスを備えたサブ流路を並列させる必要がなく、ソレノイドバルブVの構造を簡素化することができる。
[0084]
 なお、オリフィス通路42cを設ける代わりに、パイロット流路4に並列するようオリフィスを備えたサブ流路を設けておいて、フェール時にパイロット流路4を完全にフェール弁26で遮断してサブ流路のみを機能させる構成を採用してもよい。
[0085]
 また、フェール弁26でパイロット流路4の流路面積を制限する際に、オリフィス通路42cの代わりに、チョークやその他の弁で抵抗を制限してもよい。
[0086]
 さらに、フェール弁26は省略することも可能である。また、ソレノイドSolは、パイロット弁6を駆動することができればよいので、上述した形状、構造及び磁路に限定されるものではない。
[0087]
 以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一つを示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
[0088]
 本願は、2013年2月15日に日本国特許庁に出願された特願2013-027394に基づく優先権を主張し、この出願の全ての内容は参照により本明細書に組み込まれる。

請求の範囲

[請求項1]
 ソレノイドバルブであって、
 主流路の途中に設けた弁座と、前記弁座に離着座して前記主流路を開閉する主弁体と、を有する主弁と、
 前記主流路から分岐されるパイロット流路と、
 前記パイロット流路の途中に設けたオリフィスと、
 前記パイロット流路の前記オリフィスよりも下流に接続され内部圧力によって前記主弁体を閉じる方向に附勢する背圧室と、
 前記パイロット流路の前記背圧室への接続点よりも下流に配置され前記背圧室内の圧力を制御するパイロット弁と、
 前記パイロット弁の開弁圧を調節するソレノイドと、
を備え、
 前記主弁の開弁時期が前記パイロット弁の開弁時期より遅くなるように、前記主弁の開弁時期と前記パイロット弁の開弁時期との間に時間差を設けた、
ソレノイドバルブ。
[請求項2]
 請求項1に記載のソレノイドバルブであって、
 前記主弁の開弁時期と前記パイロット弁の開弁時期との時間差は、前記主弁体が前記主流路の上流の圧力を受ける正面側受圧面積と前記主弁体が前記背圧室の内部圧力を受ける背面側受圧面積との比によって設定される、
ソレノイドバルブ。
[請求項3]
 請求項2に記載のソレノイドバルブであって、
 前記弁座は環状であり、
 前記主弁体は環状のリーフバルブであり、
 前記背圧室は、筒状であって前記リーフバルブの背面側に設けられ前記リーフバルブの背面に当接する主スプールによって画成され、
 前記正面側受圧面積は、前記弁座のシート径により設定され、
 前記背面側受圧面積は、前記主スプールの内径により設定される、
ソレノイドバルブ。
[請求項4]
 請求項1に記載のソレノイドバルブであって、
 前記弁座の前記主弁体が着座する接触面は、粗面となるように形成される、
ソレノイドバルブ。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]