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1. WO2014119179 - タービンハウジング、ターボチャージャ及びタービンハウジングの製造方法

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明 細 書

発明の名称 タービンハウジング、ターボチャージャ及びタービンハウジングの製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009  

図面の簡単な説明

0010  

発明を実施するための形態

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028  

請求の範囲

1   2   3   4   5  

図面

1   2   3   4   5  

明 細 書

発明の名称 : タービンハウジング、ターボチャージャ及びタービンハウジングの製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、ウェイストゲートバルブが設けられるタービンハウジング、同タービンハウジングを備えたターボチャージャ、同タービンハウジングの製造方法に関するものである。

背景技術

[0002]
 近年、ターボチャージャのタービンハウジングをアルミニウム合金などの軽金属によって形成することが提案されている。またタービンハウジングは、タービンホイールを迂回して延びるバイパス通路を有していることが多い。バイパス通路は、排気流れ方向においてタービンホイールより上流側の部分と同下流側の部分とを連通している。また、タービンハウジングは、バイパス通路を選択的に開放及び閉鎖するウェイストゲートバルブを有していることが多い。特許文献1はこのようなタービンハウジングの一例について記載している。ウェイストゲートバルブは、バイパス通路の一方の端部に位置するバルブシート部と、同端部を開放した状態(開弁状態)と同端部を閉鎖した状態(閉弁状態)とを切り換える弁体とを備えている。
[0003]
 特許文献1のタービンハウジングでは、ウェイストゲートバルブのバルブシート部を補強するために、円環形状に形成された別部材(バルブシート部材)がバイパス通路の端部に固定されている。そして、このバルブシート部材がウェイストゲートバルブのバルブシート部として機能するようになっている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 独国特許出願公開第102010062403号明細書

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 特許文献1では、タービンハウジングにバルブシート部材を圧入したり鋳込んだりすることによって、バルブシート部が補強されている。こうした補強方法を採用した場合には、タービンハウジングとバルブシート部材との密着性が低い。このため、ウェイストゲートバルブの閉弁に際してバルブシート部材に作用する応力により、同バルブシート部材の位置ずれなどを招くおそれがある。これは、ウェイストゲートバルブやタービンハウジングの信頼性の低下を招く一因となるため好ましくない。
[0006]
 本発明の目的は、信頼性の向上を図ることのできるタービンハウジング、ターボチャージャ及びタービンハウジングの製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0007]
 上記課題を解決するタービンハウジングは、軽金属により形成され、タービンホイールを収容するタービンハウジングであって、前記タービンホイールを迂回して延びるバイパス通路であって、タービンハウジング内の排気流れ方向において該タービンホイールの上流側の部分と同下流側の部分とを連通するバイパス通路と、前記バイパス通路の開放と閉鎖とを切り換えるウェイストゲートバルブであって、バルブシート部と該バルブシート部に対し接触及び離間可能な弁体とを有するウェイストゲートバルブと、前記バイパス通路の一部を形成する貫通孔であって、その開口部周縁が前記バルブシート部を形成する貫通孔と、を備える。前記バルブシート部は肉盛溶接によって補強されている。
[0008]
 上記課題を解決するターボチャージャは、上記のタービンハウジングを備える。
[0009]
 上記課題を解決するタービンハウジングの製造方法は、軽金属により形成され、タービンホイールを収容するタービンハウジングの製造方法であって、前記タービンホイールを迂回して延びるバイパス通路であって、タービンハウジング内の排気流れ方向において該タービンホイールの上流側の部分と同下流側の部分とを連通するバイパス通路を形成することと、前記バイパス通路の一部を形成する貫通孔の開口部周縁に肉盛溶接を行って肉盛部を形成することであって、前記肉盛部がウェイストゲートバルブのバルブシート部として機能することと、を備える。

図面の簡単な説明

[0010]
[図1] 一実施形態のターボチャージャの概略図。
[図2] 図1のターボチャージャのタービンハウジングを示す斜視図。
[図3] 図2の3-3線に沿った断面図。
[図4] (a)は肉盛部を形成する前の開口部周縁の側面図、(b)は(a)の4b-4b線に沿った断面図。
[図5] (a)は肉盛部を形成した後の開口部周縁の側面図、(b)は(a)の5b-5b線に沿った断面図。

発明を実施するための形態

[0011]
 以下、ターボチャージャのタービンハウジングについて説明する。
[0012]
 図1に示すように、排気駆動式のターボチャージャ20は、内燃機関10の吸気通路11に設けられるコンプレッサ21と、排気通路12に設けられるタービン22とを備えている。コンプレッサ21は内部にコンプレッサインペラ23を備えており、タービン22(詳しくは、図2及び図3に示すタービンハウジング30)は内部にタービンホイール24を備えている。これらコンプレッサインペラ23とタービンホイール24とは、シャフト25を介して一体回転可能に連結されている。こうしたターボチャージャ20において、タービンホイール24に内燃機関10の排気が吹き付けられると、同タービンホイール24およびコンプレッサインペラ23が一体回転し、これにより吸気通路11を流れる吸気が加圧されて内燃機関10の燃焼室に強制的に送り込まれるようになる。
[0013]
 タービン22(詳しくは、図2及び図3に示すタービンハウジング30)はタービンホイール24を迂回して延びるバイパス通路26を有する。このバイパス通路26は、タービンハウジング30内の排気の流れ方向において、排気通路12における上記タービンホイール24の上流側の部分と同下流側の部分とを連通するように延設されている。また、タービン22には、バイパス通路26の開放と遮断とを切り換えるウェイストゲートバルブ27が設けられている。
[0014]
 図2または図3に示すように、タービンハウジング30の内部には冷却水が循環するウォータジャケット31が形成されている。タービンハウジング30には、ウォータジャケット31の内部に冷却水を導入するための導入口31Aとウォータジャケット31から冷却水を排出するための排出口31Bとが形成されている。
[0015]
 タービンハウジング30は、その略全体がアルミニウム合金により形成されている。このタービンハウジング30には前記バイパス通路26が形成されている。図3に示すように、バイパス通路26は連通路32と貫通孔33とを含む。連通路32は排気通路12(図1参照)におけるタービンホイール24より排気流れ方向下流側の部分に連通する。上記貫通孔33は、排気通路12におけるタービンホイール24より排気流れ方向上流側の部分を連通路32に連通させる。図2または図3に示すように、上記貫通孔33は、上記連通路32に開口する開口部を有し、その開口部の周縁が前記ウェイストゲートバルブ27のバルブシート部41を形成する。またウェイストゲートバルブ27は、リンク機構42を介してアクチュエータ44に連結された弁体46を備えている。このリンク機構42は、回転軸36の軸心を揺動中心として揺動する揺動アーム43を備えている。この揺動アーム43の一端には上記アクチュエータ44の駆動ロッド45が相対回動可能に連結されており、同揺動アーム43の他端には円盤形状に形成された上記弁体46が連結ピン46Aによって取り付けられている。
[0016]
 アクチュエータ44の作動量は、ECUによって内燃機関10の運転状態に応じた量に制御される。これにより図3中に黒塗りの矢印で示すように、揺動アーム43の作動位置が内燃機関10の運転状態に応じて変更される。こうしたアクチュエータ44の作動制御を通じて、弁体46がバルブシート部41に着座した位置(図3に示す閉弁位置)に配置されると、貫通孔33が閉鎖されるために、バイパス通路26も閉鎖された状態(閉弁状態)になる。一方、弁体46がバルブシート部41から離座した位置(開弁位置)に配置されると、貫通孔33が開放されるために、バイパス通路26が開放された状態(開弁状態)になる。
[0017]
 ここで本実施形態では、タービンハウジング30がアルミニウム合金によって形成されている。このタービンハウジング30では、上記ウェイストゲートバルブ27のバルブシート部をアルミニウム合金によって形成すると十分な強度が得られないために、同バルブシート部を高い強度の材料を用いて補強する必要がある。
[0018]
 そうしたバルブシート部材の補強を、高強度の材料によって形成したバルブシート部材をタービンハウジングに圧入したり鋳込んだりすることによって行うことが考えられる。この場合、タービンハウジングとバルブシート部材との密着性が低いために、ウェイストゲートバルブの閉弁に際してバルブシート部材に作用する応力により、同バルブシート部材の位置ずれなどを招くおそれがある。しかも、この場合にはタービンハウジングを形成する材料とバルブシート部材を形成する材料とが異なる。そのため、内燃機関の運転に伴う温度上昇と運転停止による温度低下とが交互に繰り返されることにより、タービンハウジングとバルブシート部材との熱膨張量の相異に起因してタービンハウジングとバルブシート部材との間隙が大きくなるなどして、それらの密着性の低下を招くおそれがある。
[0019]
 この点をふまえて本実施形態では、図3に示すように、タービンハウジング30のバルブシート部41が肉盛溶接によって補強されている。詳しくは、タービンハウジング30に形成された前記貫通孔33の開口部周縁に、レーザー肉盛溶接法(いわゆるレーザークラッド工法)により、肉盛部34が形成される。
[0020]
 図4に示すように、レーザー肉盛溶接法では、貫通孔33の開口部周縁(同図中に破線で示す部分)に、金属粉末(本実施形態では、銅合金の粉末)を供給しつつ、レーザー光が照射される。これにより、レーザー光によって金属粉末が溶融しつつタービンハウジング30の表面に供給されるとともに、このときタービンハウジング30の表面も溶融するため、同タービンハウジング30の表面に肉盛部34が一体形成される。本実施形態では、こうしたレーザー肉盛溶接法による肉盛部34の形成が上記貫通孔33の開口部周縁の全周にわたって行われる。
[0021]
 これにより図5に示すように、貫通孔33の周囲全周にわたって延びる円環形状の肉盛部34が形成される。そしてタービンハウジング30では、この肉盛部34の表面がバルブシート部41として機能する。
[0022]
 上記タービンハウジング30によれば、バルブシート部41として機能する部分を同タービンハウジング30に溶接によって一体に形成することができる。そのため、別部材をタービンハウジング30に圧入したり鋳込んだりすることによってバルブシート部41を補強するものと比較して、タービンハウジング30とバルブシート部41との密着性をごく高くすることができる。したがって、バルブシート部41の耐久性を高くすることができ、これによりウェイストゲートバルブ27およびタービンハウジング30、ひいてはターボチャージャ20の信頼性を向上させることができる。
[0023]
 本実施形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
[0024]
 (1)タービンハウジング30のバルブシート部41を肉盛溶接によって補強するようにしたために、タービンハウジング30およびターボチャージャ20の信頼性を向上させることができる。
[0025]
 なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
[0026]
 タービンハウジング30は、マグネシウム合金等といったアルミニウム合金以外の軽金属によって形成されてもよい。
[0027]
 レーザークラッド工法で用いる金属粉末として、銅合金の粉末を採用することに限らず、鉄合金の粉末やニッケル合金の粉末などを採用することができる。
[0028]
 肉盛部34を、レーザークラッド工法によって形成することに代えて、プラズマ粉体肉盛溶接法などといった他の肉盛溶接法を用いて形成するようにしてもよい。

請求の範囲

[請求項1]
 軽金属により形成され、タービンホイールを収容するタービンハウジングであって、
 前記タービンホイールを迂回して延びるバイパス通路であって、タービンハウジング内の排気流れ方向において該タービンホイールの上流側の部分と同下流側の部分とを連通するバイパス通路と、
 前記バイパス通路の開放と閉鎖とを切り換えるウェイストゲートバルブであって、バルブシート部と該バルブシート部に対し接触及び離間可能な弁体とを有するウェイストゲートバルブと、
 前記バイパス通路の一部を形成する貫通孔であって、その開口部周縁が前記バルブシート部を形成する貫通孔と、を備え、
 前記バルブシート部は肉盛溶接によって補強されているタービンハウジング。
[請求項2]
 前記軽金属はアルミニウム合金である、請求項1に記載のタービンハウジング。
[請求項3]
 前記貫通孔の開口部周縁には、前記肉盛溶接によって肉盛部が形成され、該肉盛部を形成する材料は前記軽金属よりも高い強度を有する、請求項1又は2に記載のタービンハウジング。
[請求項4]
 請求項1~3の何れか一項に記載のタービンハウジングを備えるターボチャージャ。
[請求項5]
 軽金属により形成され、タービンホイールを収容するタービンハウジングの製造方法であって、
 前記タービンホイールを迂回して延びるバイパス通路であって、タービンハウジング内の排気流れ方向において該タービンホイールの上流側の部分と同下流側の部分とを連通するバイパス通路を形成することと、
 前記バイパス通路の一部を形成する貫通孔の開口部周縁に肉盛溶接を行って肉盛部を形成することであって、前記肉盛部がウェイストゲートバルブのバルブシート部として機能することと、を備えるタービンハウジングの製造方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]