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1. WO2020157950 - 情報処理装置、バックアップ方法、リストア方法およびプログラム

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明 細 書

発明の名称 情報処理装置、バックアップ方法、リストア方法およびプログラム

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007  

課題を解決するための手段

0008  

発明の効果

0009  

図面の簡単な説明

0010  

発明を実施するための形態

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099  

産業上の利用可能性

0100  

符号の説明

0101  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

明 細 書

発明の名称 : 情報処理装置、バックアップ方法、リストア方法およびプログラム

技術分野

[0001]
 本発明は、情報処理装置、バックアップ方法、リストア方法およびプログラムに関する。

背景技術

[0002]
 仮想化環境を構築した情報処理装置において、複数の仮想マシンを連動して同時に稼働させることがある。
 例えば、ファクトリーオートメーションの分野において、ある仮想マシンでリアルタイムオペレーティングシステム(以下、OS)と制御アプリケーションを動作させ、別の仮想マシンで非リアルタイムOSと情報処理アプリケーションを動作させ、両仮想マシンを連携させる場合である。
[0003]
 仮想化環境を構築した情報処理装置はハードディスク装置等の記憶装置を有しており、記憶装置のクラッシュに備え、記憶装置内のデータを外部記憶装置にバックアップすることがある。
[0004]
 複数の仮想マシン(ゲストOS)は、ホストOS上で動作する。特許文献1は、ホストOSが、仮想マシンのバックアップを行うバックアップ機能部を備えることを開示する。ホストOSからは、仮想マシンはVHD(Virtual Hard Disk )ファイルを含むファイルの集まりに見え、バックアップ機能部が仮想マシンを実現するファイルをバックアップすることにより仮想マシンのバックアップを行う。ここで、仮想マシンが安定的に動作するためには、ホストOSの機能を制限した方が好ましい。例えば、ホストOSは仮想マシンの管理に特化し、ユーザがホストOSにアクセスすることを制限する情報処理装置がある。このような場合、仮想マシン上でバックアップを実現できる情報処理装置が求められる。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2013-156873号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 しかしながら、仮想マシン上にバックアップ機能部を設けた場合、各仮想マシンはVHDファイルの集まりと認識できないため、バックアップを実現することができない。つまり、複数の仮想マシンが含まれるシステムで、ホストOSにバックアップ機能部を設けない情報処理装置においては、複数の仮想マシンのバックアップを適切に実施することが困難であった。
[0007]
 本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、複数の仮想マシンが含まれる情報処理装置において、仮想マシンの連携により、仮想マシンのバックアップを実現することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0008]
 上記目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、第1の仮想マシンと第2の仮想マシンを備え、第2の仮想マシンは、第1の仮想マシン上のファイルを収集するファイル収集部と、収集したファイルのアーカイブファイルを作成し、第2の仮想マシン上に格納するアーカイブ作成部と、アーカイブファイルを含む第2の仮想マシンのイメージファイルを作成し、外部記憶装置にバックアップするバックアップ部と、を備える。

発明の効果

[0009]
 本発明によれば、複数の仮想マシンが含まれる情報処理装置において、仮想マシンの連携により、仮想マシンのバックアップを実現することができる。

図面の簡単な説明

[0010]
[図1] 本発明の第1の実施の形態に係る情報処理装置の機能的構成を示す図
[図2] 図1の情報処理装置のハードウェア構成を示す図
[図3] 図1のファイル収集設定部によるファイル収集リスト作成ための選択画面の一例を示す図
[図4] 図3の選択画面からの選択により作成されたファイル収集リストの一例を示す図
[図5] 図1のファイル収集部のファイル収集処理を示すフローチャート
[図6] 図1のマスタバックアップ部のマスタバックアップ処理を示すフローチャート
[図7] 図1のマスタリストア部のマスタリストア処理を示すフローチャート
[図8] 図1のファイルリストア部のスレーブリストア処理を示すフローチャート
[図9] 本発明の第2の実施の形態に係る情報処理装置のファイル収集設定部のリスト作成処理を示すフローチャート
[図10] 本発明の第2の実施の形態に係る情報処理装置のファイル収集部のファイル収集処理を示すフローチャート
[図11] 本発明の第3の実施の形態に係る情報処理装置のバックアップ処理を示すフローチャート

発明を実施するための形態

[0011]
 以下、本発明の実施の形態にかかる情報処理装置、バックアップ方法、リストア方法およびプログラムについて図面を参照して詳細に説明する。
[0012]
(第1の実施の形態)
 図1は、本発明の実施の形態にかかる情報処理装置1の構成を示すブロック図である。
 情報処理装置1は、生産現場において生産機械、センサ、駆動機器等のFA(Factory Automation:ファクトリーオートメーション)機器を制御し、FA機器からデータを収集し、各種分析を行う産業用のコンピュータである。
[0013]
 情報処理装置1には、複数の接続機器2a,2b,2cが接続されている。接続機器2a,2b,2cは、組立ロボット等の被制御機器を制御するPLC(Programmable Logic Controller:プログラマブルロジックコントローラ)を備える。情報処理装置1は、複数の接続機器2a,2b,2cにデータの送信を要求する情報、制御情報を送信し、複数の接続機器2a,2b,2cは、センサが計測したデータ、要求されたデータ等種々の情報を送信する。なお、図1において、接続機器2a,2b,2cの3台が示されているが、一例であって接続台数は制限されない。
[0014]
 また、情報処理装置1には、バックアップデータを記憶するハードディスク装置、テープ装置等の外部記憶装置3が接続されている。
[0015]
 情報処理装置1は、物理的なコンピュータ上で、複数の仮想的なコンピュータを動作させる仮想化環境を構築している。情報処理装置1は、ハイパーバイザ4とそれを管理するルートOS(Operating System:オペレーティングシステム)5を含む。ハイパーバイザ4上で複数の仮想マシン6a,6b,6cが動作する。各仮想マシン6a,6b,6c上で、ゲストOS(Operating System:オペレーティングシステム)7a,7b,7cがそれぞれ動作している。ゲストOS7b,7c上に、それぞれアプリケーションプログラム、ユーザデータ等の複数のファイル8a,8bが存在している。
[0016]
 ハイパーバイザ4は、複数の仮想マシンを実現するためのソフトウェアプログラムである。ハイパーバイザ4は、CPU(Central Processing Unit)の処理能力、RAM(Random Access Memory)とハードディスクの記録領域等のリソースを複数の仮想マシン6a,6b,6cに割り振る。
[0017]
 ルートOS5は、ハイパーバイザ4を起動し、管理するオペレーティングシステムであり、ホストOSと同義である。ルートOS5は、リアルタイム応答性の高いリアルタイムOSである。
[0018]
 仮想マシン6a,6b,6cは、ハイパーバイザ4上で動作する仮想化されたコンピュータである。それぞれの仮想マシン6a,6b,6cは、1台のコンピュータのハードウェアのように振る舞う。
[0019]
 ゲストOS7a,7b,7cは仮想マシン6a,6b,6cにそれぞれインストールされ、仮想マシン6a,6b,6cで動作するOSである。ゲストOS7a,7b,7cは、FA機器のリアルタイム制御を行うリアルタイム応答性の高いリアルタイムOS、または豊富なアプリケーションプログラムを搭載した非リアルタイムの汎用OSである。仮想マシン6a,6b,6cは、ゲストOS7a、7b、7cとして、リアルタイムOSと汎用OSのいずれかを搭載している。
[0020]
 リアルタイムOSであるゲストOS上に、FA機器を制御するソフトウェアプログラム、FA機器からデータを収集するソフトウェアプログラム、収集したデータを診断するソフトウェアプログラム、FA機器の各種パラメータを設定するソフトウェアプログラム、収集したデータ、データの診断結果のデータ等のファイルが設けられている。
[0021]
 汎用OSであるゲストOS上に、FA機器から収集したデータを解析・分析するソフトウェアプログラム、解析・分析結果のデータ等のファイルが設けられている。
[0022]
 これらのソフトウェアプログラムは、ゲストOS7a,7b,7cの上で動作し、処理を実行する。
[0023]
 仮想マシン6aは、他の仮想マシン6b,6cと異なり、バックアップ・リストア装置9を備えている。バックアップ・リストア装置9は、後述するように仮想マシン6b,6c内のソフトウェアプログラムとデータとのファイルを外部記憶装置3にバックアップおよび外部記憶装置3からリストアする。バックアップ・リストア装置9が搭載された仮想マシン6aはマスタとして動作し、仮想マシン6b,6cはバックアップ・リストアの対象となるスレーブとなる。仮想マシン6aは、汎用OSで動作したほうが好ましい。汎用OSは、ドライバが豊富で、外部記憶装置3とのインタフェースの準備が容易であり、バックアップ・リストア装置9を含む仮想マシン6aは汎用OSを用いるメリットがある。一方、仮想マシン6b、6cはリアルタイムOSで動作する。リアルタイムOSはドライバが豊富ではなく、専用の設計が必要な場合があるため、外部記憶装置3に接続するインタフェースを備えていない。そのような構成であっても、仮想マシン6aを介することで、仮想マシン6b、6cのバックアップも可能である。仮想マシン6b,6cは、第1の仮想マシンの一例であり、仮想マシン6aは第2の仮想マシンの一例である。本実施の形態では、スレーブとなる仮想マシンとして仮想マシン6b,6cの2台が記載されているが、実施の一例であって、スレーブの仮想マシンの数は限定されない。
[0024]
 バックアップ・リストア装置9は、スレーブの仮想マシン6b,6cに記憶されているファイルを収集するとともにスレーブの仮想マシン6b,6cにファイルをリストアするファイル収集・リストア部10と、仮想マシン6b,6cから収集されたファイルをアーカイブファイルに変換するとともにアーカイブファイルを展開するデータ変換部11と、イメージファイルをバックアップするとともにバックアップされたイメージファイルをリストアするマスタバックアップ・リストア部12と、を備えている。
[0025]
 アーカイブファイルとは、複数のファイルを1つにまとめたファイルである。イメージファイルとは、記憶装置に記録されたデータを、ファイルおよびフォルダ構造を保ったままファイル化したデータである。
[0026]
 ファイル収集・リストア部10は、スレーブの仮想マシン6b,6cから収集するファイルのリストを作成するファイル収集設定部10aと、リストに基づいてスレーブの仮想マシン6b,6cからファイルを収集するファイル収集部10bと、仮想マシン6b,6cにファイルをリストアするファイルリストア部10cと、を備えている。
[0027]
 ファイル収集設定部10aは、スレーブである仮想マシン6b,6cに記憶されているファイルのうちのバックアップする対象のファイルを特定し、特定したバックアップ対象のファイルのリストであるファイル収集リスト13を作成する。さらに、ファイル収集設定部10aは、接続機器2a,2b,2cに記憶されているファイルについても、バックアップするファイルを特定してファイル収集リスト13を作成する。ファイル収集設定部10aは、ファイル収集リスト13の作成に先立ち、バックアップしたファイルを選択する選択画面を表示して、ユーザにバックアップを必要とするファイルを選択させる。
[0028]
 ファイル収集部10bは、作成されたファイル収集リスト13に基づいて、スレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cにアクセスして各仮想マシンおよび各接続機器毎にバックアップ対象のファイルを収集する。さらに、ファイル収集部10bは、収集したファイルを仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cの各々毎にアーカイブファイルに変換することをデータ変換部11に指示する。
[0029]
 ファイルリストア部10cは、収集されたファイルを仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cにリストアする。
[0030]
 データ変換部11は、収集されたファイルのアーカイブファイルを作成するアーカイブ作成部11aと、アーカイブファイルを展開するアーカイブ展開部11bと、を備える。
[0031]
 アーカイブ作成部11aは、ファイル収集部10bによって収集されたファイルをスレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2c毎にアーカイブファイルに変換し、スレーブアーカイブファイル14を作成する。アーカイブ作成部11aは、作成したスレーブアーカイブファイル14をマスタの仮想マシン6aの記憶領域に保存する。
[0032]
 アーカイブ展開部11bは、ファイルリストア部10cによって読み出されたスレーブアーカイブファイル14を展開する。
[0033]
 マスタバックアップ・リストア部12は、マスタである仮想マシン6aのイメージファイルをバックアップするマスタバックアップ部12aと、バックアップされた仮想マシン6aのイメージファイルをリストアするマスタリストア部12bと、を備える。マスタバックアップ部12aは請求項のバックアップ部の一例であり、マスタリストア部12bは、請求項のリストア部の一例である。
[0034]
 マスタバックアップ部12aは、仮想マシン6a内のすべてのデータをイメージファイルに変換してマスタイメージファイル15を作成してバックアップファイルとして外部記憶装置3に記憶する。
[0035]
 マスタリストア部12bは、外部記憶装置3に記憶されたバックアップファイルであるマスタイメージファイル15を読み出して、展開し、仮想マシン6aにリストアする。
[0036]
 バックアップ・リストア装置9は、バックアップの過程において、ファイル収集リスト13、スレーブアーカイブファイル14、マスタイメージファイル15を作成する。
[0037]
 ファイル収集リスト13は、ファイル収集設定部10aによって作成されたスレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cに含まれるファイルのうちのバックアップする対象のファイルのリストである。ファイル収集リスト13は、マスタの仮想マシン6aの記憶領域に記憶される。
[0038]
 スレーブアーカイブファイル14は、データ変換部11によってアーカイブファイルに変換されたスレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cに含まれるファイルである。スレーブアーカイブファイル14は、マスタの仮想マシン6aの記憶領域に記憶される。
[0039]
 マスタイメージファイル15は、スレーブアーカイブファイル14を含むマスタの仮想マシン6aの記憶領域に記憶された全てのデータのイメージファイルである。マスタイメージファイル15は、外部記憶装置3に記憶される。
[0040]
 仮想マシン初期化部16は、情報処理装置1を工場出荷時状態に初期化する。初期化後、情報処理装置1は、仮想マシン6a,6b,6cにゲストOS7a,7b,7cが含まれた状態にリストアされる。ただし、マスタの仮想マシン6aは、ゲストOS7aに加えてバックアップ・リストア装置9が含まれた状態にリストアされる。
[0041]
 図2に、情報処理装置1のハードウェア構成の例を示す。
 情報処理装置1は、制御処理を行うCPU31と、プログラム、データを記憶するROM(Read Only Memory)32と、プログラム、データの一時的な格納領域であるRAM33と、大容量の記憶装置であるハードディスク装置34と、外部装置と送受信を行う入出力部35と、入力操作を行う操作部36と、画像を表示する表示部37と、を備える。情報処理装置1が備える各構成要素は、バスを介して相互に接続される。
[0042]
 CPU31は、情報処理装置1の全体の動作を制御する。なお、CPU31は、ROM32に格納されているプログラムに従って動作し、RAM33をワークエリアとして使用する。ROM32は、情報処理装置1の全体の動作を制御するためのプログラム、データを記憶する。RAM33は、CPU31のワークエリアとして機能する。つまり、CPU31は、RAM33にプログラム、データを一時的に書き込み、これらのプログラム、データを適宜利用する。
[0043]
 ハードディスク装置34は、情報を記憶する不揮発性の記憶装置である。ハードディスク装置34は、仮想マシンのプログラム、OS、各種アプリケーションプログラム、データを記憶する。
[0044]
 入出力部35は、外部記憶装置3、接続機器2a,2b,2cとの間でデータを送受信する入出力インタフェースである。
[0045]
 操作部36は、ユーザにより操作され、CPU31に種々の指示を入力する装置であり、キーボード、マウス等を備える。
 表示部37は、各種処理の実行結果の画面、操作画面等を表示する。
[0046]
 次に、上記構成を有する情報処理装置1の動作について説明する。
[0047]
 情報処理装置1は、接続機器2a,2b,2cで実行される制御プログラムを、接続機器2a,2b,2cに送信する。接続機器2a,2b,2cは、制御プログラムを実行することにより、被制御機器を制御する。また、情報処理装置1は、接続機器2a,2b,2cに被制御機器のデータを要求する。接続機器2a,2b,2cは、データ収集を行う。収集されたデータは、情報処理装置1に送信される。
 ここで、装置制御、データ収集は、仮想マシン6a,6b,6cのうちリアルタイムOSを搭載する仮想マシンが実行する。また、収集されたデータの分析は、仮想マシン6a,6b,6cのうち汎用OSを搭載する仮想マシンが実行する。
[0048]
 次に、情報処理装置1におけるバックアップ処理について説明する。
 バックアップ処理は、マスタの仮想マシン6a内のバックアップ・リストア装置9によって、ファイルを追加、変更、削除をした時、ユーザの指示を受けた時あるいは定期的に行われる。バックアップ処理は、2段階で行われる。第1段階は、スレーブの仮想マシン6b,6c内のファイル8a,8bおよび接続機器2a,2b,2c内のファイル8c,8d,8eを収集してアーカイブファイルを作成し、アーカイブファイルをマスタの仮想マシン6aの記憶領域に保存することである。第2段階は、マスタの仮想マシン6aのイメージファイルを外部記憶装置3に保存することである。
[0049]
 第1段階のスレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2c内のファイル収集の前に、収集すべきファイルを指定するリストを作成する。
 最初にユーザは、バックアップ・リストア装置9からファイル収集・リストア部10のファイル収集設定部10aを呼び出して、バックアップ対象のファイルを指定する。ファイル収集設定部10aは、スレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2c内のファイル8a,8b,8c,8d,8eからバックアップ処理を行いたいファイルを選択することによって、ファイル収集設定部10aがバックアップ処理を行うファイルのリストであるファイル収集リスト13をユーザが作成する。
[0050]
 ファイル収集設定部10aが呼び出されると、表示部37の画面上にバックアップ対象ファイルを選択する選択画面が表示される。
 まず、ユーザは、情報処理装置1内のマスタの仮想マシン6aを除くスレーブの仮想マシン6b,6cおよび情報処理装置1に接続されている複数の接続機器2a,2b,2cの中からバックアップを行いたいファイルが存在する仮想マシンあるいは接続機器を選択する。
 仮想マシンあるいは接続機器が選択されると、ファイル収集設定部10aは、選択された仮想マシンあるいは接続装置にアクセスして選択された仮想マシンあるいは接続機器のファイル構成情報を読み出す。読み出されたファイル構成情報は、表示部37に選択画面として表示される。このファイル構成情報をユーザに提示して、バックアップの対象となるファイルをユーザに選択させる。
[0051]
 図3は、バックアップ対象のファイルを選択する選択画面41の一例を示す。
 選択画面41は、選択された仮想マシンあるいは接続機器内のファイル構造を階層的に表示している。各ファイルのアイコンの右側に、ファイル名が表示されている。図3において、一番上のファイル42aは、ファイル名として「aaaa」を表示している。ファイル名「aaaa」のファイル42aには、下層のファイルとしてファイル名「bbbb」のファイル42bおよびファイル名「cccc」のファイル42cが表示されている。ファイル42cには、さらに下層のファイルとしてファイル名「dddd」のファイル42dおよびファイル名「eeee」のファイル42eが表示されている。各ファイルのアイコンの左側に、チェックボックスが設けられている。ユーザはバックアップを行いたいファイルのチェックボックスにチェックを入れることにより、バックアップ対象となるファイルを選択する。
[0052]
 ファイルは、ユーザが作成したアプリケーションプログラム、アプリケーションプログラムによってユーザが作成したデータファイル、ユーザによってカスタマイズされたアプリケーションプログラム、OSの設定情報ファイル等を含む。
 ユーザは、ユーザが作成、変更したこれらのファイルをバックアップ対象ファイルとして選択する。ユーザによる設定可能箇所が少ない組込みOSでは、ユーザが変更できるデータは限られている。したがって、ユーザが変更していないファイルをバックアップ対象から外すことによって、バックアップサイズを小さくすることができ、記憶装置はバックアップに必要な記憶容量を節約することができる。
 選択画面41において、設定変更の可能性がないファイル、情報処理装置1の工場出荷状態へのリカバリ処理によりリカバリされるOS、アプリケーションプログラム、各種データについて、選択対象から除外してもよい。選択画面41にこれらのファイルが表示されないか、表示されたとしてもチェックボックスが設けられないことにより、これらのファイルは選択対象から除外される。
[0053]
 なお、以前にバックアップが行われていた場合であって、ファイル内容に変更がないファイルが存在するとき、選択画面41の表示において、当該ファイルに変更ない旨の表示をしてもよい。あるいは当該ファイルを表示対象から外してもよい。ファイル内容の変更の有無は、ファイル日付が一致するか否か、ファイルサイズが一致するか否か等により判断される。
[0054]
 ユーザは、例えば、ファイル42aのチェックボックスにチェックを入れることによりファイル42aを選択すると、下層のファイル42b~42eも選択されることになる。同様に、ファイル42cのチェックボックスにチェックを入れることによりファイル42cを選択すると、下層のファイル42d,42eも選択されることになる。図3に示すように、ファイル42dのみを選択する場合は、ファイル42dのチェックボックスにチェックを入れる。
[0055]
 ファイルの選択が終了すると、ユーザは確定ボタンを実行することにより、選択が確定される。
 ユーザは、引き続き、まだバックアップ対象ファイルを選択していない別の仮想マシンあるいは接続機器を選択して上記と同様にファイルの選択を行う。
 スレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cのすべてについてバックアップ対象ファイルの選択が終了したら、ファイル収集リスト13作成のためのユーザの選択処理は終了する。
 ファイル収集設定部10aは、ユーザの選択に基づき、ファイル収集リスト13を作成する。
[0056]
 図4は、作成されたファイル収集リスト13の構成を示す。
 接続機器情報1~nは、スレーブの仮想マシン6b,6cおよび情報処理装置1に接続されている接続機器2a,2b,2cを示している。接続機器情報は、情報処理装置1に接続されているスレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cの数だけ設けられるが、ユーザによりバックアップの必要がないとして選択されなかったスレーブの仮想マシンおよび接続機器、ファイルが存在しない接続機器は除かれる。
 接続機器情報は、接続情報と対象ファイル構成情報を有している。
[0057]
 接続情報は、スレーブの仮想マシン6b,6cまたは接続機器2a,2b,2cの識別情報、スレーブの仮想マシン6b,6cまたは接続機器2a,2b,2cへアクセスするためのリトライ回数、ステータス情報を有している。ファイル収集の際、上記識別情報に基づいて目的のスレーブの仮想マシン6b,6cまたは接続機器2a,2b,2cにアクセスする。リトライ回数は、アクセスするまでに要したリトライの回数が記録される。ステータス情報に、アクセス完了の有無が記録される。
[0058]
 対象ファイル構成情報は、対象のスレーブの仮想マシン6b,6cまたは接続機器2a,2b,2c内に存在するファイルのうち、ユーザがバックアップを必要とするファイルの情報を示している。
 対象ファイルの情報として、対象ファイルのファイルパス、ファイル名、ファイル種別、ファイルサイズが記録されている。
[0059]
 ファイル収集リスト13が作成されると、表示部37の画面上にファイル収集の実行許可画面が表示される。ユーザは、画面上の実行ボタンを実行することにより、ファイル収集・リストア部10に対してファイル収集の実行を指示する。
 ファイル収集・リストア部10のファイル収集部10bは、図5に示すフローに従い、ファイル収集リスト13を参照してスレーブの仮想マシン6b,6cからバックアップ・リストア対象のファイル8a,8bを収集する。また、ファイル収集リスト13に接続機器2a,2b,2cが含まれる場合は、接続機器2a,2b,2cのバックアップ・リストア対象のファイル8c,8d,8eも収集する。
[0060]
 まず、バックアップの対象とされるスレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cのすべての機器情報を読み出したか否か判断される(ステップS101)。
 最初は、まだどこにもアクセスしておらず、機器情報を読み出していないので(ステップS101:No)、ファイル収集リスト13から接続機器情報を1つ読み出す(ステップS102)。
 読み出された接続機器情報から接続情報を読み出し、接続情報内の識別情報を使い、スレーブの仮想マシン6b,6cまたは接続機器2a,2b,2cにアクセスする(ステップS103)。
 アクセスが成功した場合(ステップS104:Yes)、接続機器情報の対象ファイル情報を参照し、バックアップ対象のファイルをダウンロードする(ステップS105)。
 アクセスに失敗した場合(ステップS104:No)、対象とされるスレーブの仮想マシン6b,6cまたは接続機器2a,2b,2cへのアクセスのリトライ回数が規定値を越えているか否かを判断する(ステップS106)。
 リトライ回数が規定値を越えていない場合(ステップS106:No)、リトライ回数を1だけインクリメントして(ステップS107)、ステップS103に戻り、再度アクセスする。
[0061]
 対象ファイルをダウンロードすると、データ変換部11に対してダウンロードしたファイルからスレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cの各々毎にアーカイブファイルを作成する指示を出す(ステップS108)。作成指示に応じてデータ変換部11のアーカイブ作成部11aは、対象のスレーブの仮想マシン6b,6cまたは接続機器2a,2b,2cの各々毎に対象ファイルを圧縮し、アーカイブファイルに変換して、スレーブアーカイブファイル14を作成する。作成されたスレーブアーカイブファイル14はマスタの仮想マシン6aの記憶領域に保存される(ステップS109)。保存が終了すると、接続情報内のステータスを完了に変更する(ステップS110)。また、スレーブの仮想マシンまたは接続機器のアクセスのリトライ回数が規定値を越えた場合(ステップS106:Yes)も、ステータスを完了に変更する(ステップS110)。
[0062]
 スレーブの仮想マシン6b,6cまたは接続機器2a,2b,2cのバックアップが完了すると、他にバックアップの必要があるスレーブの仮想マシン6b,6cまたは接続機器2a,2b,2cが存在するか確認する(ステップS101)。他にも存在する場合は、前述したステップS102からステップS110までの処理を繰り返す。他にバックアップを必要とするスレーブの仮想マシン6b,6cまたは接続機器2a,2b,2cが存在しない場合(ステップS101:Yes)、処理を終了する。
 スレーブアーカイブファイル14は、アクセスした仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cの数だけ作成され、マスタの仮想マシン6aの記憶領域に保存される。
[0063]
 ファイル収集処理が終了すると、表示部37にファイル収集が終了した旨の表示がなされる。ユーザは、対象とするすべてのスレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cについてスレーブアーカイブファイル14が作成されたことを表示画面により確認する。
 表示画面は、マスタの仮想マシン6aのイメージファイルのバックアップの実行許可画面を表示する。ユーザは、画面上の実行ボタンを実行することにより、マスタバックアップ・リストア部12に対してマスタバックアップ処理の実行を指示する。
[0064]
 ユーザが、マスタバックアップ・リストア部12に対し、バックアップの実行を指示すると、マスタバックアップ・リストア部12のマスタバックアップ部12aがマスタの仮想マシン6aのイメージファイルをバックアップするマスタバックアップ処理を開始する。
[0065]
 図6に示すように、マスタバックアップ部12aは、マスタの仮想マシン6a内の全てのデータを1つのイメージファイルに変換してマスタイメージファイル15を作成する(ステップS201)。マスタイメージファイル15は、マスタの仮想マシン6aの記憶領域に記憶されているデータも含む。すなわち、ファイル収集・リストア部10によりファイルが収集され、データ変換部11によりアーカイブファイルに変換されたスレーブアーカイブファイル14およびファイル収集リスト13も含まれる。イメージファイルに変換されたマスタイメージファイル15は外部記憶装置3に記憶され(ステップS202)、マスタバックアップ処理は終了する。
[0066]
 バックアップ先は、外部記憶装置3に限らず、ハードディスク装置34内のバックアップ領域であってもよい。バックアップ先については、マスタバックアップ・リストア部12において、ユーザが指定可能としてもよい。
 なお、マスタバックアップ・リストア部12は、仮想マシン6aのイメージファイルをバックアップ・リストアする汎用的機能を有することから、オペレーティングシステムが備えるシステムのリストアツールや市販のバックアップ・リストアソフトウェアであってもよい。
[0067]
 以上でバックアップの工程は完了する。なお、バックアップする仮想マシン6a内のデータは、ゲストOS7a、バックアップ・リストア装置9を含まない。情報処理装置1は、仮想マシン内のファイルのみをバックアップし、共通部分は製品自体が備える初期化機能である仮想マシン初期化部16でリストアすることにより補完する。
[0068]
 上述のバックアップ処理は、スレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cのバックアップ対象のファイルを収集し、収集したファイルをスレーブアーカイブファイル14としてマスタの仮想マシン6aの記憶領域に保存してマスタの仮想マシン6aに集約する。マスタバックアップ・リストア部12は、マスタの仮想環境のみ全体を外部記憶装置3にバックアップする。このように、複数の仮想マシンが含まれる情報処理装置において、仮想マシンの連携により、仮想マシンのバックアップを実現することができる。
[0069]
 バックアップ対象はマスタ仮想環境となるため、全ドライブをバックアップするよりイメージサイズが削減される。また、1つのイメージファイルにすることができるため、仮想環境毎にイメージファイルを管理し、バックアップする必要がない。したがって、バックアップに要する時間も削減される。
[0070]
 また、全ドライブからバックアップする場合、起動用ドライブからブートし、バックアップ・リストアプログラムを起動する必要がある。仮想環境の制約上、他の仮想環境のドライブは直接閲覧できないので、全ドライブへのアクセスは別ドライブからのブートが必要である。この場合、各仮想環境を停止する必要があり、各環境の処理を継続できないため、可用性が低下する。
 これに対して、マスタの仮想マシン6aのゲストOS7a上でバックアップ処理を実行するため、全仮想マシンを停止する必要がないため、可用性低下を防ぐことができる。
[0071]
 続いてリストア処理について説明する。
 リストア処理は、情報処理装置1を工場出荷状態に初期化した後に、バックアップされているデータをリストアすることによって行われる。初期化後、外部記憶装置3に記憶されているマスタイメージファイル15を展開してマスタの仮想マシン6aのイメージファイルをリストアする。マスタの仮想マシン6aのリストア後、スレーブアーカイブファイル14が展開されてスレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b、2cがリストアされる。
[0072]
 まず、情報処理装置1を工場出荷状態に初期化する処理について説明する。
 ユーザは情報処理装置1が備える仮想マシン初期化部16を用いて、情報処理装置1を工場出荷時状態に初期化する。初期化後に情報処理装置1は、仮想マシン6a,6b,6cにゲストOS7a,7b,7cが含まれた状態にリストアされる。マスタの仮想マシン6aは、さらにゲストOS7a上にバックアップ・リストア装置9が含まれた状態にリストアされる。
[0073]
 情報処理装置1のハードディスク装置34内のリカバリ領域に情報処理装置1を工場出荷時状態に初期化するリカバリプログラムが格納されている。リカバリプログラムは、情報処理装置1のROM32、外部記憶装置3、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)等の可搬性記録媒体に記憶されていてもよい。
 情報処理装置1の電源が投入されると、情報処理装置1はROM32からBIOS(Basic Input Output System)を読み出してBIOSの実行を行う。BIOSの実行時にユーザがキー入力操作を行うことにより起動デバイスの設定画面を表示する。ユーザは設定画面においてリカバリプログラムが記憶されたハードディスク装置34を起動デバイスとして設定する。設定が行われると、ハードディスク装置34のリカバリ領域内のリカバリプログラムを読み出して仮想マシン初期化部16を起動する。
[0074]
 外部記憶装置3、可搬性記録媒体またはハードディスク装置34内のリカバリ領域には、工場出荷時におけるハードディスク装置34の記憶内容のイメージファイルが格納されている。イメージファイルは、ルートOS、ハイパーバイザ、ゲストOS、バックアップ・リストアプログラム、デバイスドライバ、アプリケーションプログラム、各種データを含む。仮想マシン初期化部16は、上記イメージファイルをインストールして情報処理装置1を工場出荷時の初期状態にリストアする。
[0075]
 情報処理装置1が工場出荷時の初期状態にリストアされると、各仮想マシンはゲストOS、アプリケーションプログラム等が搭載された状態とされ、マスタの仮想マシン6aはさらにバックアップ・リストア装置9が搭載された状態とされる。
 ユーザは、情報処理装置1の初期化後、情報処理装置1を再起動する。情報処理装置1はBIOSを実行してハードディスク装置34からOSを読み出してRAM33にロードしてOSを起動する。ユーザは、マスタの仮想マシン6aからバックアップ・リストア装置9を起動して仮想マシン6a,6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cをリストアする処理を実行する。なお、情報処理装置1の再起動により自動的にバックアップ・リストア装置9が起動してもよい。
[0076]
 ユーザは、バックアップ・リストア装置9のマスタバックアップ・リストア部12に対し、リストア元として外部記憶装置3に保管されているマスタイメージファイル15を指定し、リストアの実行を指示する。リストアの実行の指示を受けてマスタバックアップ・リストア部12のマスタリストア部12bは、マスタイメージファイル15をリストアするマスタリストア処理を開始する。
[0077]
 図7に示すように、マスタリストア部12bは、外部記憶装置3からマスタイメージファイル15を読み出す(ステップS301)。マスタリストア部12bは、読み出したマスタイメージファイル15をマスタの仮想マシン6aの記憶領域に書き込んで仮想マシン6aのデータをリストアする(ステップS302)。リストア実行後、マスタの仮想マシン6aはマスタの仮想マシン6aのデータおよびスレーブアーカイブファイル14、ファイル収集リスト13を含んだ状態にリストアされる。
[0078]
 マスタリストア処理が終了すると、表示部37にマスタの仮想マシン6aのリストアが終了した旨の表示がなされる。ユーザは、マスタの仮想マシン6aがリストアしたことを確認する。
 表示画面は、スレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cのリストアの実行許可画面を表示する。ユーザは、画面上の実行ボタンを実行することにより、ファイル収集・リストア部10に対してスレーブリストア処理の実行を指示する。
[0079]
 ファイル収集・リストア部10のファイルリストア部10cは、図8に示すフローに従い、スレーブリストア処理を実行する。
 ファイルリストア部10cはデータ変換部11を使用して、スレーブアーカイブファイル14を展開してスレーブへリストア可能な状態に変換する。
 ファイルリストア部10cはファイル収集リスト13に従い、スレーブアーカイブファイル14を展開したファイルをスレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cにアップロードする。
[0080]
 まず、リストアの対象とされるスレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cのすべての機器情報を読み出したか否か判断される(ステップS401)。
 最初は、まだいずれにもアクセスしておらず、機器情報を読み出していないので(ステップS401:No)、ファイル収集リスト13から任意の接続機器情報を1つ読み出す(ステップS402)。
 読み出された接続機器情報から接続情報を読み出し、接続情報内の識別情報を使い、スレーブの仮想マシン6b,6cまたは接続機器2a,2b,2cにアクセスする(ステップS403)。
[0081]
 アクセスが成功した場合(ステップS404:Yes)、ファイル収集リスト13を参照して、データ変換部11のアーカイブ展開部11bに対してダウンロードしたスレーブの仮想マシン6b,6cまたは接続機器2a,2b,2cのスレーブアーカイブファイル14の展開指示を出す(ステップS405)。
 アクセスに失敗した場合(ステップS404:No)、対象とされるスレーブの仮想マシン6b,6cまたは接続機器2a,2b,2cへのアクセスのリトライ回数が規定値を越えているか否かを判断する(ステップS406)。
 リトライ回数が規定値を越えていない場合(ステップS406:No)、リトライ回数を1だけインクリメントして(ステップS407)、ステップS403に戻り、再度アクセスする。
[0082]
 ステップS405においてスレーブアーカイブファイル14の展開指示を受けると、展開指示に応じてアーカイブ展開部11bは、マスタの記憶領域に記憶された対象のスレーブの仮想マシン6b,6cまたは接続機器2a,2b,2cのスレーブアーカイブファイル14を展開する。ファイルリストア部10cは、展開されたファイルを対象のスレーブの仮想マシン6b,6cまたは接続機器2a,2b,2cにアップロードする(ステップS408)。アップロードが完了すると、接続情報内のステータスを完了に変更する(ステップS409)。また、スレーブの仮想マシン6b,6cまたは接続機器2a,2b,2cのアクセスのリトライ回数が規定値を越えた場合(ステップS406:Yes)も、ステータスを完了に変更する(ステップS409)。
[0083]
 一のスレーブの仮想マシン6b,6cまたは接続機器2a,2b,2cのリストアが完了すると、他にリストアの必要があるスレーブの仮想マシン6b,6cまたは接続機器2a,2b,2cが存在するか確認する(ステップS401)。他にも存在する場合は、前述したステップS402からステップS409までの処理を繰り返す。他にリストアを必要とするスレーブの仮想マシン6b,6cまたは接続機器2a,2b,2cが存在しない場合(ステップS401:Yes)、スレーブリストア処理を終了する。
[0084]
 本実施の形態では、マスタリストア部12bが、外部記憶装置3のマスタイメージファイル15からマスタの仮想マシン6aの仮想環境をリストアする。マスタの仮想マシン6aの仮想環境がリストアされると、スレーブアーカイブファイル14がマスタの仮想マシン6aの記憶領域にリストアされ、アーカイブ展開部11bを通じて展開される。ファイルリストア部10cは、展開されたファイルを対象となる仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cへリストアする。
 外部記憶装置3に記憶するイメージファイルはマスタイメージファイル15だけであるので、仮想環境毎にイメージファイルを管理し、バックアップ・リストアする必要がない。
 また接続された接続機器のファイルのバックアップ・リストアが可能であり、装置全体や製造ライン全体のバックアップ・リストアを容易に実現できる。
[0085]
(第2の実施の形態)
 第1の実施の形態では、スレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cからバックアップするファイルをユーザが選択してファイル収集リスト13を作成した後、このリストに基づいてファイルを収集していた。
 本実施の形態は、上記によってファイルのバックアップが行われた後、ファイルが追加、更新、削除された場合の新たなバックアップについて説明する。既に以前にバックアップが行われているので、以前にバックアップされたものとの差分に基づき、新たなバックアップデータを作成する。
 かかるバックアップは、追加、更新等が行われる度、あるいは定期的に行われる。また、バックアップは、自動的に行うことができる。
[0086]
 最初に、スレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cから収集するファイル収集リスト13を作成するリスト作成処理を図9に従って説明する。
 まず、ファイル収集設定部10aは、前回作成されたファイル収集リスト13をマスタの仮想マシン6aの記憶領域から読み出す(ステップS501)。次に、ファイル収集設定部10aは、スレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cにアクセスしてファイル構成情報を読み出す(ステップS502)。次に、前回作成されたファイル収集リスト13と読み出されたファイル構成情報を比較して、新たに追加、変更、削除されたファイルを抽出する(ステップS503)。
[0087]
 ファイルが追加、変更、削除されたか否かは、ファイルパス名、ファイル更新日付、ファイルサイズ等により判断される。
 新しいファイルパス名が存在している場合、ファイルが追加されたものと判断される。また、ファイルパス名に変更がない場合であって、ファイル更新日付、ファイルサイズに変化がある場合、ファイルが変更されたものと判断される。また、ファイルパス名が存在しなくなった場合、ファイルが削除されたものと判断される。
[0088]
 ここで、第1の実施の形態で作成されたファイル収集リスト13は、ユーザによりバックアップの必要のあるファイルであるか否か選択されて作成されたリストである。したがって、バックアップが不要であるとして以前に選択されなかったファイルが新たに追加されたファイルであるとして認識されるおそれがある。これに対して、ファイル収集リスト13に選択されなかったファイルのリストを作成しておく。これによって、ファイルの抽出の際に、このリストを参照することによって、このリストに記載のあるファイルを追加ファイルとして認識しないことができる。
 または、ファイル更新日付で判断してもよい。ファイルの更新日付が前回のファイル収集リスト13の作成日より前である場合、今回新たに追加されたファイルではないと判断される。
[0089]
 新たに追加、変更、削除されたファイルが抽出されると、前回作成されたファイル収集リスト13を更新して新たなファイル収集リスト13を作成する(ステップS504)。
 なお、ファイル収集リスト13を更新しないで、追加、変更、削除されたファイルのリストを別途作成してもよい。
[0090]
 新たなファイル収集リスト13が作成されると、ファイル収集・リストア部10のファイル収集部10bが新たなファイル収集リスト13に基づいて、追加、変更されたファイルを収集する。このファイル収集処理を図10に従って、説明する。
[0091]
 まず、ファイル収集リスト13に基づいて、ファイル収集部10bは、対象のスレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cにアクセスして追加、変更されたファイルをダウンロードする(ステップS601)。次に、マスタの仮想マシン6aの記憶領域に記憶されている前回作成のスレーブアーカイブファイル14をデータ変換部11により展開する。スレーブアーカイブファイル14を展開したファイル群にダウンロードされた追加ファイルを加えるとともに、変更前のファイルをダウンロードされた変更後のファイルに置き換える。さらに、スレーブアーカイブファイル14を展開したファイル群から削除ファイルを削除する(ステップS602)。
[0092]
 ファイルの追加、変更、削除が完了したら、アーカイブ作成部11aは、スレーブの仮想マシン毎および接続機器毎にファイルをアーカイブファイルに変換して更新されたスレーブアーカイブファイル14を作成する(ステップS603)。作成されたスレーブアーカイブファイル14は、マスタの仮想マシン6aの記憶領域に保存される。
 スレーブアーカイブファイル14が更新されると、マスタバックアップ・リストア部12のマスタバックアップ部12aは、スレーブアーカイブファイル14を含む全てのデータを1つのイメージファイルに変換して更新されたマスタイメージファイル15を作成する。作成されたマスタイメージファイルは、外部記憶装置3に保存される。
[0093]
 なお、新たに追加、変更、削除されたファイルに置き換えてスレーブアーカイブファイル14を更新しないで、新たに追加、変更されたファイルについて別途アーカイブファイルを作成してもよい。
 以上により、新たに追加、変更、削除されたファイルをバックアップすることが可能となる。
[0094]
(第3の実施の形態)
 上記実施の形態では、スレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cにアクセスして読み出したファイル構成情報とファイル収集リスト13を比較して新たなバックアップファイルを作成した。
 これに対して、スレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cにアクセスして読み出したファイル構成情報と情報処理装置1を初期化した状態におけるスレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cのファイル構成情報を比較して追加、変更、削除されたファイルを抽出してバックアップファイルを作成してもよい。
[0095]
 この場合、ファイル収集設定部10aは、情報処理装置1が初期化状態にある時に、スレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cのファイル構成情報を読み出して予め記憶しておく。
 バックアップ処理は、ファイルを追加、変更、削除をした時、ユーザの指示を受けた時あるいは定期的に行われる。図11に示すように、まず、予め記憶しておいた初期化状態のファイル構成情報を読み出す(ステップS701)。次に、ファイル収集設定部10aは、スレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cにアクセスしてファイル構成情報を読み出す(ステップS702)。
 読み出されたファイル構成情報と初期化状態におけるファイル構成情報を比較して追加、変更、削除されたファイルを抽出し、ファイル収集リスト13を作成する(ステップS703)。
[0096]
 追加、更新、削除されたファイルか否かは、ファイルパス名、ファイル更新日付、ファイルサイズ等によって判断される。
 ファイル収集リスト13が更新されると、ファイル収集部10bは、更新されたファイル収集リスト13に基づいて、スレーブの仮想マシン6b,6cおよび接続機器2a,2b,2cにアクセスしてファイルを収集する(ステップS704)。収集されたファイルは、データ変換部11によりアーカイブファイルに変換され、スレーブアーカイブファイル14が作成される。更新されたスレーブアーカイブファイル14は、マスタの仮想マシン6aの記憶領域に保存される(ステップS705)。
[0097]
 スレーブアーカイブファイル14が更新されると、マスタバックアップ・リストア部12のマスタバックアップ部12aがマスタの仮想マシン6aのデータ全体を1つのイメージファイルに変換してマスタイメージファイル15を更新する(ステップS706)。
 以上の実施の形態では、第2の実施の形態において前回作成したスレーブアーカイブファイル14を展開してファイルの追加、変更、削除して新たなスレーブアーカイブファイル14を作成する手順を省略できる。
[0098]
 本発明では、ファイル収集部10b、アーカイブ作成部11a、マスタバックアップ部12a、マスタリストア部12b、アーカイブ展開部11b、および、ファイルリストア部10cで実行される各処理をプログラムとし、例えば、コンピュータが読み取り可能なCD-ROM、DVD-ROM等の記録媒体に格納して配布できるようにしてもよい。このプログラムをコンピュータにインストールすることにより、上述の各処理を実現することができるコンピュータを構成してもよい。そして、各処理をOSとアプリケーションとの分担、またはOSとアプリケーションとの協同により実現する場合等には、アプリケーションのみを記録媒体に格納してもよい。
[0099]
 本発明は、広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能である。また、上述した実施の形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、請求の範囲によって示される。そして、請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。

産業上の利用可能性

[0100]
 本発明は、仮想マシンを利用する情報処理装置に広く適用することができる。

符号の説明

[0101]
 1 情報処理装置、2a,2b,2c 接続機器、3 外部記憶装置、4 ハイパーバイザ、5 ルートOS、6a,6b,6c 仮想マシン、7a,7b,7c ゲストOS、8a,8b,8c,8d,8e,42a,42b,42c,42d,42e ファイル、9 バックアップ・リストア装置、10 ファイル収集・リストア部、10a ファイル収集設定部、10b ファイル収集部、10c ファイルリストア部、11 データ変換部、11a アーカイブ作成部、11b アーカイブ展開部、12 マスタバックアップ・リストア部、12a マスタバックアップ部、12b マスタリストア部、13 ファイル収集リスト、14 スレーブアーカイブファイル、15 マスタイメージファイル、16 仮想マシン初期化部、31 CPU、32 ROM、33 RAM、34 ハードディスク装置、35 入出力部、36 操作部、37 表示部、41 選択画面。

請求の範囲

[請求項1]
 第1の仮想マシンと第2の仮想マシンを備え、
 前記第2の仮想マシンは、
 前記第1の仮想マシン上のファイルを収集するファイル収集部と、
 収集した前記ファイルのアーカイブファイルを作成し、前記第2の仮想マシン上に格納するアーカイブ作成部と、
 前記アーカイブファイルを含む前記第2の仮想マシンのイメージファイルを作成し、外部記憶装置にバックアップするバックアップ部と、
 を備える情報処理装置。
[請求項2]
 前記第1の仮想マシンは、1以上の仮想マシンであり、
 前記アーカイブ作成部は、収集された前記ファイルを前記第1の仮想マシン毎に1つのアーカイブファイルに変換する、
 請求項1に記載の情報処理装置。
[請求項3]
 前記第2の仮想マシンは、前記第1の仮想マシン上のOSを除くファイルから収集するファイルを指定するファイル収集設定部をさらに備え、
 前記バックアップ部は、指定した収集するファイルのリストを含め前記第2の仮想マシンのイメージファイルを作成する、
 請求項1または2に記載の情報処理装置。
[請求項4]
 前記ファイル収集部は、前記情報処理装置に接続される接続機器上のファイルを収集する、
 請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
[請求項5]
 前記第2の仮想マシンは、
 前記バックアップ部によりバックアップされた前記第2の仮想マシンのイメージファイルをリストアするリストア部と、
 前記アーカイブ作成部により作成された前記アーカイブファイルを展開するアーカイブ展開部と、
 前記アーカイブファイルを展開して得られた前記ファイルを前記第1の仮想マシン上にアップロードするファイルリストア部と、
 を備える請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
[請求項6]
 前記第1の仮想マシンおよび前記第2の仮想マシンを初期化状態でリストアする仮想マシン初期化部をさらに備える、
 請求項5に記載の情報処理装置。
[請求項7]
 前記第2の仮想マシンのイメージファイルに含まれる収集するファイルのリストに基づき、前記アーカイブ展開部は、前記アーカイブファイルを展開し、前記ファイルリストア部は、展開して得られた前記ファイルを前記第1の仮想マシン上にアップロードする、
 請求項5または6に記載の情報処理装置。
[請求項8]
 第1の仮想マシン上の指定されたファイルを収集するステップと、
 収集した前記ファイルのアーカイブファイルを作成し、第2の仮想マシン上に格納するステップと、
 前記ファイルのアーカイブファイルを含む前記第2の仮想マシンのイメージファイルをバックアップするステップと、
 を備えるバックアップ方法。
[請求項9]
 第1の仮想マシン上のファイルのアーカイブファイルが格納された第2の仮想マシンのイメージファイルをリストアするステップと、
 前記第1の仮想マシン上のファイルのアーカイブファイルを展開するステップと、
 展開して得られた前記ファイルを前記第1の仮想マシン上にアップロードするステップと、
 を備えるリストア方法。
[請求項10]
 コンピュータに、
 第1の仮想マシン上の指定されたファイルを収集するステップと、
 収集した前記ファイルのアーカイブファイルを作成し、第2の仮想マシン上に格納するステップと、
 前記ファイルのアーカイブファイルを含む前記第2の仮想マシンのイメージファイルをバックアップするステップと、
 を実行させるプログラム。
[請求項11]
 コンピュータに、
 第1の仮想マシン上のファイルのアーカイブファイルが格納された第2の仮想マシンのイメージファイルをリストアするステップと、
 前記第1の仮想マシン上のファイルのアーカイブファイルを展開するステップと、
 展開して得られた前記ファイルを前記第1の仮想マシン上にアップロードするステップと、
 を実行させるプログラム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]