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1. WO2005015320 - 加熱装置及び画像形成装置

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[ JA ]
明 細書

加熱装置及び画像形成装置

技術分野

[0001] 本発明は、乾式電子写真機器における定着装置、湿式電子写真機器における乾 燥装置、インクジェットプリンタにおける乾燥装置、リライタブルメディア用消去装置等 に好適な加熱装置及び画像形成装置に関する。

^景技術

[0002] 複写機、プリンタ等の電子写真機器に用いられる代表的な加熱装置の一種である 定着装置としては、従来、一般的に、アルミニウム等の中空芯金よりなる定着ローラの 内部にハロゲンヒータ等からなる加熱手段を配置し、ハロゲンヒータを発熱させて定 着ローラを所定の温度(定着温度)に設定する構成が多用されている。

[0003] し力しながら、この方式では、加熱開始後、定着ローラが所定の定着温度に到達す るまでの時間、いわゆるウォームアップ時間が長いため、使い勝手を向上させる上か ら、待機中においても定着ローラを予熱しておく必要があり、そのために、待機時の 消費電力が大になるという問題があった。

[0004] そこで、近年、定着ローラにアルミニウムよりも強度的に優れた鉄系材料を用いて定 着ローラを薄肉化することで低熱容量化を図り、ウォームアップ時間を短縮しようとす る試みがなされるようになった。しかし、この場合、定着ローラの軸方向の熱移動性が 低下し、定着ローラ長に比べて小さいサイズの記録紙を連続通紙すると、記録紙が 通過しない部分 (非通紙部)の定着ローラ表面温度が異常に上昇してしまういわゆる 非通紙部異常昇温が生じやすくなるという問題があった。

[0005] そこで、このような問題を解決するために、例えば、加熱領域の異なる複数(主に 2 本)のヒータを用いて、記録紙のサイズに応じて、定着ローラを選択的に加熱するよう にした定着装置が提案されている (例えば、特許文献 1参照)。

[0006] このように複数のヒータを用いた加熱方式には、基本的に、以下の 2つの方式があ る。まず、第 1の方式では、図 24 (a)に示すように、中央加熱用ヒータ 234aと全幅加 熱用ヒータ 235cとを組合せ、大サイズの記録紙を通紙するときには、全幅加熱用ヒ ータ 235cのみで加熱を行レ、、小サイズ紙通紙時は、中央加熱用ヒータ 234aのみで 加熱を行うようにする。

[0007] し力ながら、この第 1の方式においては、小サイズ紙連続通紙時は定着ローラ 23 1端部への熱供給が行われないので、定着ローラ 231端部の温度は中央部より低い 温度となる。そのため、小サイズ紙通紙直後に大サイズ紙の通紙を行うと、端部にお レ、て定着不良が生じたり、皺、カール等が発生して、満足な定着性能を得られないと レ、う問題があった。

[0008] 第 2の方式では、図 24 (b)に示すように、中央加熱用ヒータ (メインヒータ) 234aと端 部加熱用ヒータ(サブヒータ) 235aとで加熱を行うようにする。この場合、温度センサ 2 37、 238は中央部と端部にそれぞれ 1個ずっ配設され、中央部のセンサ 237によつ て検出した温度に基づいてメインヒータ 234aを、端部のセンサ 238によって検出した 温度に基づいてサブヒータ 235aをそれぞれ制御する。

[0009] この第 2の方式においては、小サイズ紙通紙時にもサブヒータ 235aにより定着ロー ラ 231の端部温度を適当な温度に制御することで、前述のような端部の温度低下を 発生させることなぐ小サイズ紙通紙直後の大サイズ通紙時にも満足な定着性能を得 ること力 Sできる。

[0010] 更に、この第 2の方式において、各ヒータの非発熱部におけるフィラメントコイル内 に、短絡用芯棒を挿入することで、非発熱部における発熱を防止し、小サイズ紙を連 続通紙させる場合の非通紙部異常昇温をより一層抑制するようにした方法も提案さ れている(例えば、特許文献 2参照)。なお、以下、本タイプのヒータランプをパーシャ ノレランプ、従来タイプのヒータランプをノーマルランプと記す。

[0011] 表 1及び図 12、図 13に、印字速度 70cpmの高速複合機において、メインヒータ、 サブヒータともノーマルランプを用いた場合(パターン 1)並びに、メインヒータ、サブヒ ータともパーシャルランプを用いた場合(パターン 8)での A4及び B5Rサイズの記録 紙を連続 100枚通紙した直後の定着ローラ軸方向の温度分布を比較した結果を示 す。なお、表 1において、 MRnhは、メインヒータの非発熱部における配熱分布の平 均値を示し、 SRnhは、サブヒータの非発熱部における配熱分布の平均値を示す。

[0012] [表 1]

/、。タ-ン 1 ン 2 ハ。タ-ン 3 / ターン 4 八ヌーン 5 ハ。タ-ン 6 ハヌーン 7 ハ。ターン 8 メインヒ-タタイプノーマル A ノーマル B ノーマノーマル B ハ°ーシャル A ノ-マル C ハ6—シャル B /、。一シャル A

MRnh(%) 48.0 35.9 30.5 35.9 13.1 30.5 26.3 1 3.1 サブヒ-タタイフ。ノーマルノ-マルノーマル /一シャルノーマル /、。一シャルハ一シャルハンャル

SRnh(%) 36.5 36.5 36.5 1 4.2 36.5 14.2 1 4.2 14.2

∑RnhC%) 84.5 72.3 67.0 50.1 49.5 44.7 40.5 27.2

[0013] なお、各々のヒータランプの配熱分布としては、図 9ないし図 11及び表 1に示すよう に、パターン 1のメインヒータが図 9のノーマノレ A、サブヒータが図 11のノーマノレ、パタ ーン 8のメインヒータが図 10のパーシャル A、サブヒータが図 11のパーシャルに該当 する。

[0014] 図 12、図 13に示すように、ヒータランプにパーシャルランプを用いた場合(パターン

8)、普通サイズの A4紙に対しては、従来のノーマルタイプを用いたパターン 1と同等 の温度均一性であり、小サイズ紙である B5R紙に対しては、パターン 1に比べて、非 通紙部昇温を大幅に低減できることが判る。

特許文献 1 :特開平 8—220930号公報 (段落「0017」「0018」、図 1 ,図 2)

特許文献 2 :特開 2002—258646号公報(段落「0015」一「0021」、図 1,図 2) 発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0015] し力、しながら本発明者等は、ヒータランプにパーシャルランプを用いた場合、ヒータラ ンプの配熱分布のばらつきに起因して、定着ローラ温度のばらつきが増大してしまう という問題があることに気がついた。以下、この点について説明する。

[0016] 図 9ないし図 11に示すように、ヒータランプは所定の配熱分布を得られるように製作 される力製作時のフィラメントの位置的なばらつきや、ヒータランプを定着ユニット内 に取り付ける際の取付精度のばらつき等により、量産時においては、各ヒータランプ について最大で 5mm程度設計値に対して配熱分布がずれることがある。

[0017] すなわち、上記パターン 8のように、メイン及びサブの 2種類のヒータランプを用いる 場合、例えばメインとサブの配熱分布が逆方向に最大 5mmずれたとすると、両者の 配熱分布は相対的に 10mmずれることとなる。

[0018] このずれによる定着ローラの温度のばらつきに関して、印字速度の異なる複合機( 印字速度 70cpm、 45cpm、 26cpm)を用いて実験を通して検討した結果を、表 2及

び図 14、図 15に示す。ここで、定着ローラとしては、表 2に示すように、各々、タイプ( 材質)の異なる 4種類のローラを用いた。

[0019] [表 2]


[0020] また、ヒータランプとしてはパターン 8のメイン、サブ共にパーシャルランプを使用し たものを使用し、メインランプの配熱分布を通紙基準位置(センター基準)からマイナ ス側 (左側)に 5mm、サブランプの配熱分布を通紙基準位置(センター基準)からプ ラス側(右側)に 5mmずらした位置に設定した。

[0021] 実験方法としては、定着ローラを各印字速度に応じた定着温度(70cpmで 210°C 45cpmで 180C 26cpmで 170°C)で温度制御しつつ、 A4サイズの記録紙を通紙 基準位置通りセンター基準で 100枚連続で通紙し、 100枚通紙後の定着ローラ軸方 向温度分布を 2次元放射温度計により測定した。

[0022] 図 14は、 70cpmの場合の各種定着ローラでの軸方向温度分布を示した図である 力 このように配熱分布がずれた場合、定着ローラの温度分布としては、制御温度 21 0°Cに対しマイナス側で高ぐプラス側で低くなり、 ΔΤ の温度ばらつきが生じること が判る。

[0023] 更に、この定着ローラ温度のばらつき ΔΤ は、同じ材質の定着ローラであれば、定 着ローラの肉厚(=熱容量)が小さいほど、顕著となることが判る。ここで、定着ローラ の肉厚を t (mm)、外径を D (mm)、比熱を Ch Q/g°C)、比重を Cw (g/cm3)とする と、定着ローラの単位長さ当りの熱容量 MhCJ/(°C*m))は、(11)式で表される。

[0024] Mh=Ch-Cw π {(D/2)2-(D/2-2t)2 }··(11)式

定着ローラの軸方向温度ばらつき ATrは、定着ローラの熱容量 MhCl/(°C.m)) や熱伝導率 λ (WZ(m*°C))が小さいほど、また、定着速度 Vp(mZs)が大きいほ ど顕著となると考えられることから、定着ローラの軸方向温度バラツキを表す指標とし て、

Ht=vp/(Mh- λ) (12)式

上記(12)式のように定義し、 Htと ΔΤ との関係を調べ、その結果を図 15に示す。

[0025] これより、 ΔΤ と Htとは、定着速度に関係なぐ

ATr=13Ln(Ht) +178 (13)式

なお、(13)式において、 Lnは自然対数を表す。

[0026] 上記(13)式に示す近似式で表されることから、 ΔΤ を検討する指標として Htを用 いれば、定着速度に関係なぐあらゆる速度領域に適用することができる。そこで、定 着速度 70cpmの場合を代表例して検討し、 Htとの関係で示すことで、あらゆる定着 速度の定着装置に適用できるものとした。

[0027] 通常、一般的な定着装置としては、定着ローラ軸方向温度ばらつき ATr(deg)以 外に、温度制御精度に起因する定着ローラの周方向温度リップル ATc(deg)、温度 センサの固体差による温度ばらつき ΔΤ3 (deg)等が温度変動要因となっており、こ れらがトナーに対する非オフセット域 Δ To (deg)以内に収まるように設定する必要が める。

[0028] すなわち、


.·. ΔΤΓ≤ ATO-ATC-ATS (14)式

通常、 ΔΤο = 40、 ATc=10、 ATs = 5であること力ら、

ΔΤΓ≤25 (15)式

定着ローラ軸方向温度ばらつき ΔΤ につレ、ては、上記(14)式及び(15)式が満た されなければならない。

[0029] 従って、図 15より、パターン 8のようなパーシャルランプを用いた方式では、ウォー ムアップ時間を短縮するために、 Htが Ht≥7.74X10— 6となるような低熱容量型の 定着ローラを使用した場合、 ΔΤ が 25degより大となるため、オフセットが発生してし まうことになる。

[0030] 本発明は、このような実情に鑑みてなされ、複数の加熱手段を備える薄肉'低熱容 量の加熱部材の軸方向温度分布の均一化を図り、熱効率を向上させた加熱装置お

よびその加熱装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。 課題を解決するための手段

[0031] 本発明に係る加熱装置は、

回転することにより周囲に当接する記録紙のトナー像を加熱して定着する円筒状の 加熱部材と、

前記加熱部材内に配置され、前記記録紙の中央部に対向する発熱部を含む第 1 の発熱部と、前記第 1の発熱部に連接する第 1の非発熱部とを有する第 1の加熱部と

、そして、

前記加熱部材内に配置され、前記第 1の発熱部に対向する第 2の非発熱部と、前 記第 1の非発熱部に対向する第 2の発熱部とを有する第 2の加熱部と、を備え、 前記第 1の加熱部の前記第 1の非発熱部における配熱分布の平均値を MRnh、前 記第 2の加熱部の前記第 2の非発熱部における配熱分布の平均値を SRnh、前記第 1及び第 2の非発熱部における配熱分布の平均値の総和を∑Rnh ( = MRnh + SR nh)としたとき、次の(1)式が満たされる。

[0032] ∑Rnh≥30. 5 -Ln (Ht) + 382 (1)式

但し、 Ht=vp/ (Mh- λ )

ここに、 νρ:疋速度 (m s

Mh:加熱部材の単位長さ当たりの熱容量 (JZ (°C . m) )

λ:加熱部材を構成する材料の熱伝導率 (W/ (m-°C) )

なお、(1)式において、 Lnは自然対数を表す(以下、同様)。

[0033] 実験によれば、加熱部材が薄肉素材からなり熱容量が小さい場合、全加熱部の非 発熱部における配熱分布の平均値の総和∑Rnhが 30. 5 *Ln (Ht) + 382より小さ ければ、加熱部としてのヒータランプの軸方向の配熱分布の位置がずれたときに生じ る定着ローラ軸方向の温度ばらつきが大きくなりすぎ(25deg以上)、高温オフセット や紙皺等の原因となる。なお、第 1の加熱部は、記録紙の中央部に対向する発熱部 を含み、記録紙のサイズにかかわらず常に加熱されるため、ここでは、メイン加熱部と 称すること力 Sある。また、第 2の加熱部は、第 1の加熱部に連接することからサブ加熱 部と称することがある。このサブ加熱部は、記録紙のサイズに応じて、その端部を選 択的に加熱する。

[0034] この構成においては、上記(1)式が満たされるように、加熱部としてのヒータランプ の配熱分布(相対値)を設定することで、加熱部の配熱分布位置がずれた時の定着 ローラ軸方向の温度ばらつきが、 25deg以下に抑制される。

[0035] このような配熱分布を実現するためには、例えば、第 1又は第 2の加熱部(メイン又 はサブ加熱部)のヒータランプのみ、その非発熱部において、フィラメントコイル内に 短絡用芯棒が挿入されている、所謂パーシャルタイプのヒータランプを用いればよい

[0036] 本発明の他の実施態様では、

前記第 1の加熱部の前記第 1の非発熱部における配熱分布の平均値を MRnhとし たとき、次の(2)式が満たされる。

[0037] MRnh≤ -21. 9 -Ln (Ht)-198 (2)式

実験によれば、加熱部材が薄肉素材からなり熱容量が小さい場合、第 1の加熱部( メイン加熱部)の第 1の非発熱部における配熱分布の平均値 MRnhカ 21 · 9 -Ln ( Ht)— 198より大きいと、小サイズ紙を通紙したときの定着ローラの非通紙部昇温が大 きくなりすぎ(25deg以上)、高温オフセットや紙皺等の原因となる。

[0038] この構成においては、上記(2)式が満たされるように、加熱部としてのヒータランプ の配熱分布(相対値)を設定することで、加熱部の配熱分布位置のずれが防止され、 小サイズ紙を通紙した場合の非通紙部の異常昇温が 25deg以下に抑制される。

[0039] このような配熱分布を実現するためには、例えば、第 1又は第 2の加熱部(メイン又 はサブ加熱部)のヒータランプのみ、その非発熱部において、フィラメントコイル内に 短絡用芯棒が挿入されている、所謂パーシャルタイプのヒータランプを用いればよい

[0040] 本発明のさらに他の実施態様では、

上記(1)式と(2)式がともに満たされる。

[0041] この構成にぉレ、ては、加熱手段の配熱分布位置がずれたり、小サイズ紙を通紙し た場合に非通紙部が異常昇温するのがさらに効果的に抑制される。

[0042] 本発明のさらに他の実施態様では、

前記第 2の加熱部の前記第 2の非発熱部における配熱分布の平均値 SRnhについ て、次の(3)が満たされる。

SRnh≤20% (3)式

実験によれは、加熱部材が薄肉素材力なり熱容量が小さい場合、第 2の加熱部( サブ加熱部)の第 2の非発熱部における配熱分布の平均値 SRnhが 20%よりも大き レ、と、大サイズの記録紙と小サイズの記録紙を通紙したときの第 1の加熱部の消費電 力差が大きぐ加熱部トータルの定格電力を大きく設定する必要がある。その結果、 高速機等、消費電力の大きな機種では、小サイズ紙を通紙したときの温度追従性を 確保できなくなる等の課題が生じる。

[0043] 更に上記の場合、第 1の加熱部 (メイン加熱部)の消費電力が、紙サイズの違いや 配熱分布ばらつき等により、大きく異なってしまう。ヒータランプは通常、定格電力付 近で使用するのが最も効率がよいが、上記条件下では、例えば、 A4紙を定着させる 場合、定格電力よりも力なり小さい電力で使用することとなり、熱効率の低下による消 費電力の増大、温度追従性不良による定着性低下等の課題を招来する。

[0044] この構成においては、前記(3)式を満たすように、加熱部の配熱分布 (相対値)を 設定することで、大サイズの記録紙と小サイズの記録紙を通紙したときの第 1の加熱 部 (メイン加熱部)の消費電力差は小さくなる。従って、高速機等の消費電力の大き な機種でも、小サイズ紙を通紙したときの温度追従性が確保される。また、紙サイズ の違レヽゃ配熱分布ばらつき等による第 1の加熱部の消費電力差は比較的小さぐ常 に定格電力付近での使用が可能となる。

[0045] 本発明のさらに他の実施態様では、

前記第 2の加熱部の前記第 2の非発熱部はフィラメントコィノレを含み、このフィラメン トコイル内に、短絡用芯棒が挿入されている。

[0046] この構成においては、記第 2の加熱部(サブ加熱部)のヒータランプのみ、その非発 熱部において、フィラメントコイル内に短絡用芯棒が挿入されている、所謂パーシャ ルタイプのヒータランプを用いることで、上述のように、前記(3)式を満たす加熱手段 の安定な配熱分布が実現する。

[0047] 本発明のさらに他の実施態様では、下記 (4)式が満たされる。

[0048] Ht≥7. 74 X 10"6 (4)式

加熱部材 (定着ローラ)が前記 (4)式を満たす場合、定着速度に関係なぐ従来の ように∑ Rnhが 30%未満の加熱部(ヒータランプ)を用いたときのヒータランプ軸方向 の配熱分布のばらつきによる温度ばらつきが大きくなりすぎる(25deg以上)が、この 構成においては、前記(1)式の∑ Rnhを前記(2)式のように設定していることで、上 述のような温度ばらつきの発生が防止される。

[0049] 本発明のさらに他の実施態様では、

前記加熱部材は、円筒状の芯金の表面に被覆層が設けられた加熱ローラであり、 前記芯金は鉄系材料からなる。

[0050] 加熱部材 (定着ローラ)が前記 (4)式を満たす場合、定着速度に関係なぐ従来の ように∑ Rnhが 30%未満の加熱手段(ヒータランプ)を用いたときのヒータランプ軸方 向の配熱分布ばらつきによる温度ばらつきが大きくなりすぎる(25deg以上)力この 構成においては、芯金に鉄系材料を用いた加熱ローラとして、前記(1)式の∑ Rnh を前記(2)式のように設定していることで、上述のような温度ばらつきの発生が防止さ れる。

発明の効果

[0051] 薄肉素材からなる熱容量が小さい加熱部材であっても、加熱部の配熱分布位置が ずれるのを防止することができる。

[0052] また、小サイズ紙を通紙した場合でも、非通紙部が異常昇温するのが抑制されるた め、高温オフセットや紙皺等の発生を防止することができる。

[0053] また、定格電力を小さく抑えることができ、高速機等の消費電力の大きな機種でも、 小サイズ紙を通紙したときの良好な温度追従性を確保することができる。また、紙サイ ズの違いや配熱分布ばらつき等によるメインの加熱手段の消費電力差は比較的小さ ぐ常に定格電力付近での使用が可能となる。

図面の簡単な説明

[0054] [図 1]本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の構成を示す説明図である。

[図 2]画像形成部の構成を示す説明図である。

[図 3]記録材供給装置の構成を示す説明図である。

[図 4]外部記録材供給装置の構成を示す説明図である。

[図 5]後処理装置の構成を示す説明図である。

[図 6]現像画像読取装置の構成を示す説明図である。

[図 7]両面印刷用搬送装置の構成を示す説明図である。

[図 8]定着装置の構成を示す説明図である。

[図 9]ヒータランプの配熱分布(相対値)を示した図である。

[図 10]ヒータランプの別の配熱分布(相対値)を示した図である。

[図 11]ヒータランプの他の配熱分布(相対値)を示した図である。

[図 12]従来の高速複合機のヒータランプにおける定着ローラ軸方向温度分布の一例 を示した図である。

[図 13]従来の高速複合機のヒータランプにおける別の定着ローラ軸方向温度分布の 一例を示した図である。

[図 14]従来の高速複合機のヒータランプにおける配熱分布の位置ずれによる定着口 ーラ軸方向温度ばらつきを示した図である。

[図 15]従来の高速複合機のヒータランプにおける定着ローラ軸方向の温度ばらつき 指標 Htと、定着ローラ軸方向の温度ばらつき Δ ΤΓの関係を示した図である。

[図 16]本発明の実施の形態における複数の配熱パターンでの、ヒータランプ配熱分 布の位置ずれによる Htと Δ Trとの関係を示した図である。

[図 17]本発明の実施の形態における複数の配熱パターンでの J、サイズ紙通紙によ る Htと Δ Τ との関係を示した図である。

[図 18]配熱分布位置ずれ時の Htと∑Rnh、小サイズ紙通紙時の Htと MRnhとの関 係を示した図である。

[図 19]SRnhと最大消費電力、メインヒータランプ消費電力ばらつきとの関係を示した 図である。

[図 20]実施の形態 1のヒータランプ発熱部、非発熱部を示した図である。

[図 21]実施の形態 2のヒータランプ発熱部、非発熱部を示した図である。

[図 22]実施の形態 3の定着装置の構成を示す説明図である。

[図 23]実施の形態 3のヒータランプ発熱部、非発熱部を示した図である。

[図 24]従来の複数のヒータランプを有する定着装置の構成を示す説明図である。 符号の説明

[0055] 23 加熱装置

231 加熱部材

234, 235 カロ熱手段

234a, 234b メインのカロ熱手段

235a, 235b サブのカロ熱手段

発明を実施するための最良の形態

[0056] 本発明の加熱装置を画像形成装置 (電子写真機器)の定着装置に適用した実施 の一形態について図面を参照しつつ以下に説明する。

[0057] 図 1は、画像形成装置 1の構成を示す断面図である。この画像形成装置 1は、原稿 画像読取装置 11、画像記録装置 12、記録材供給装置 13、後処理装置 14及び外部 記録材供給装置 15を有する。画像形成部である画像記録装置 12、記録材供給部 である記録材供給装置 13および記録材供給装置 13から画像記録装置 12を経て記 録材排出部 16まで記録材を搬送する搬送部 17は、デジタルプリンタなどの画像形 成装置本体 20を構成する。

[0058] 画像形成装置本体 20の動作について説明する。まず、原稿画像読取装置 11が原 稿を読み取って画像データを取得し、画像データを画像記録装置 12に出力する。 画像記録装置 12は、入力された画像データに適切な画像処理を施す。記録材供給 装置 13からは、印刷用紙および〇HP (Over Head Projector)シートなどのシー ト状の記録材 (記録紙,記録媒体等)が 1枚ずつ分離して搬出され、搬送部 17の第 1 の搬送経路 17aによって画像記録装置 12に搬送される。

[0059] 画像記録装置 12は、印刷などによって画像データに基づく画像を記録材に形成す る。画像が印刷された記録材は、搬送部 17の第 2の搬送経路 17bによって記録材排 出部 16まで搬送されて装置外部に排出される。

[0060] 原稿画像読取装置 11には、原稿供給部もしくは原稿回収部である原稿トレィ 18が 接続されている。原稿供給部として働く場合は、複数ページからなる一連の原稿を原 稿トレイ 18に載置し、載置された原稿を 1枚ずつ分離して連続的に読取部に供給す ることが可能となっている。原稿回収部として働く場合は、連続的に排出される読み 取り済み原稿を原稿トレィ 18で受けて保持する。

[0061] 読み取った一連の原稿を複数部印刷する場合に、印刷された記録材を記録材排 出部 16に排出すると、同じページが印刷された記録材が連続して排出されるなど混 合されてしまうため、印刷後にユーザが記録材を分別しなければならない。そこで、 画像形成装置本体 20に後処理装置 14を接続し、たとえば、混合しないように複数の 排出トレィ 14a, 14bに区別して排出することが可能となっている。

[0062] 画像形成装置本体 20と後処理装置 14とは所定の距離を隔てて配設されており、 画像形成装置本体 20と後処理装置 14との間には空間 Sが形成される。なお、画像 形成装置本体 20と後処理装置 14とは外部搬送部 19によって接続されており、画像 が印刷された記録材は、搬送部 17から外部搬送部 19を経て後処理装置 14まで搬 送される。

[0063] ところで、省エネルギ化および低コストィ匕などの観点から、印刷用紙などの記録材 では、その両面に画像を印刷する機能が求められている。この機能は、片面に画像 が印刷された記録材を、その表裏を反転させて再び画像形成装置 12に搬送する両 面印刷用搬送部 21によって実現可能となる。

[0064] 片面に印刷された記録材は、記録材排出部 16にも後処理装置 14にも搬送されず 、両面印刷用搬送部 21で表裏が反転されて、再び画像記録装置 12に搬送される。 画像記録装置 12は、画像が印刷されていない面に画像を印刷することで両面印刷 が可能となる。

[0065] また、記録材供給装置 13に保持可能な種類または数量を越える記録材を供給した レ、場合は、機能拡張用の周辺装置として外部記録材供給装置 15を空間 Sに配設し て画像形成装置本体 20に接続し、所望の種類および数量の記録材を外部記録材 供給装置 15に収容することで供給可能となっている。

[0066] 次に、画像形成装置 1の構成についてより詳細に説明する。図 2は、画像記録装置 12の構成を示す断面図である。画像記録装置 12の略中央左側には、感光体ドラム 22を中心とする電子写真プロセス部が配置されている。感光体ドラム 22を中心として その周囲には、感光体ドラム 22表面を均一に帯電させる帯電ユニット 31と、均一に 帯電された感光体ドラム 22に光像を走査して静電潜像を書き込む光走査ユニット 24 と、光走査ユニット 24によって書き込まれた静電潜像を現像剤により現像する現像ュ ニット 25と、感光体ドラム 22表面に記録現像された画像を記録材に転写する転写ュ ニット 26と、感光体ドラム 22表面に残留した現像剤を除去して感光体ドラム 22に新 たな画像を記録することを可能とするクリーニングユニット 27などが順次配置されて いる。

[0067] 電子写真プロセス部の上方には、定着ユニット 23が配置されており、転写ユニット 2 6によって画像が転写された記録材を順次受け入れ、記録材に転写された現像剤を 加熱定着する。画像が印刷された記録材は、印刷面を下に向けた状態(フェイスダウ ン)で画像記録装置 12上部の記録材排出部 16に排出される。なお、このタリーニン グユニット 27により除去された残留現像剤は回収され、現像ユニット 25の現像剤供 給部 25aに戻されて再利用される。

[0068] 画像記録装置 12の下部には、記録材を収容する記録材供給部 13aが装置内に内 装されて配置されている。記録材供給部 13aは、記録材を 1枚ずつ分離して電子写 真プロセス部に供給する。搬送部 17は、複数のローラ 28およびガイド 29からなり、記 録材は、記録材供給部 13aから、ローラ間、ガイド間および感光体ドラム 22と転写ュ ニット 26との間などで規定される第 1の搬送経路 17aを通り、画像が印刷された後、口 ーラ間、ガイド間および定着ユニット 23間などで規定される第 2の搬送経路 17bを通 つて記録材排出部 16に排出される。

なお、この記録材供給部 13aに記録材をセットする場合は、画像記録装置 12の搬 送方向に直交する方向、すなわち、図 2において紙面と垂直方向である前面側方向 に記録材収容トレィ 30を引き出して記録材の補給、あるいは記録材の交換などを行 う。

[0069] また、画像記録装置 12の下面には、増設ユニットの記録材供給装置 13b (図 1参照 )から送られてくる記録材を受け入れ、感光体ドラム 22と転写ユニット 26との間に向か つて順次供給するための記録材受け入れ部 32が設けられている。

[0070] さらに、光走查ユニット 24周辺の空隙部には、電子写真プロセス部をコントロール するプロセスコントロールユニット(PCU)基板、装置外部からの画像データを受け入 れるインターフェイス基板、インターフェイス基板から受け入れられた画像データおよ び原稿画像読取装置 11が読み取った画像データに対して所定の画像処理を施し、 光走査ユニットにより画像として走査記録させるためのイメージコントロールユニット(I CU)基板、そして、これら各種基板、ならびにユニットに対して電力を供給する電源 ユニットなどが配置されてレ、る。

[0071] なお、画像記録装置 12単体でもインターフェイス基板を介してパーソナルコンビュ ータなどの外部機器と接続し、外部機器からの画像データを記録材に形成するプリ ンタとして動作させることが可能である。また、上記の説明においては、画像記録装 置 12内に内装された記録材供給部 13aは単一として説明している力それ以上の記 録材供給部を装置内に内装することも可能である。

[0072] 図 3は、増設ユニットの記録材供給装置 13bの構成を示す断面図である。記録材供 給装置 13bは、記録材供給部 13aだけでは記録材の数量が不足する場合などに画 像記録装置 12の一部として増設することができる。記録材供給装置 13bは、記録材 供給部 13aに収容される記録材よりも大きなサイズの記録材を収容することも可能で あり、収容されている記録材を 1枚ずつ分離して、記録材供給装置 13b上面に設けら れた記録材排出部 33に向かって搬出する。

[0073] 記録材収容トレィ 34は、 3段積層されており、積層された記録材収容トレィ 34の中 から所望する記録材を収容した記録材収容トレィを、 CPUなどが制御して選択的に 動作させ、収容されている記録材を分離搬出する。搬出された記録材は、記録材排 出部 33から画像記録装置 12の下部に設けられた記録材受け入れ部 32を通って電 子写真プロセス部へと至る。なお、記録材供給装置 13bに記録材をセットする場合は 、記録材供給装置 13bの前面側方向に記録材収容トレィ 34を引き出して記録材の 補給、あるいは記録材の交換などを行うものである。

[0074] 上記の説明では 3つの記録材収容トレィ 34が積層された場合について説明してい る力少なくとも 1つ、もしくは 3つ以上の記録材収容トレィ 34と記録材排出部 33から 構成することも可能である。なお、記録材供給装置 13bの下部には、複数の車輪 35 が設けられており、増設時などに容易に記録材供給装置 13bを含む画像形成装置 本体 20が移動可能となっている。また、ストツバ 36によって設置場所に固定すること も可能である。

[0075] 図 4は、外部記録材供給装置 15の構成を示す断面図である。外部記録材供給装 置 15は、画像記録装置 12が備える記録材供給装置 13a, 13bに収容可能な種類お よび数量を越える記録材を収容することが可能であるとともに、収容されている記録 材を:!枚ずつ分離して、装置右側面上部に設けられた記録材排出部 37に向かって 搬出する。記録材排出部 37から搬出された記録材は、画像記録装置 12の左側面下 部に設けられた外部記録材受け入れ部 38 (図 1参照)へと受け渡される。

[0076] 外部記録材供給装置 15に記録材をセットする場合は、外部記録材供給装置 15の 上部に形成された補給口 151から記録材の補給、あるいは記録材の交換などを行う 。また、補給口 151には開閉可能な蓋 152が設けられ、補給あるいは交換などの場 合以外では、補給口 151が閉じられている構成にしてもよい。なお、外部記録材供給 装置 15の下部には、複数の車輪 39が設けられており、増設時などに容易に移動可 能となっている。また、ストッパによって設置場所に固定することも可能である。

[0077] 図 5は、後処理装置 14の構成を示す断面図である。後処理装置 14は、画像形成 装置本体 20との間に所定の距離を隔てて設置される(図 1参照)。後処理装置 14と 画像形成装置本体 20とは、外部搬送部 19によって接続されており、画像形成装置 本体 20によって画像が印刷された記録材は、外部搬送部 19を経て後処理装置 14 に搬送される。外部搬送部 19の一方の端部は、画像記録装置 12の外部排出部 40 ( 図 2参照)と接続され、もう一方の端部は、後処理装置 14の記録材受け入れ部 41と 接続される。

[0078] 後処理装置 14は、搬送された記録材を排出トレィ 14a, 14bに選択的に排出可能 なソート搬送部 44を有している。ソート搬送部 44は、複数のローラ 45、ガイド 46およ び搬送方向切換ガイド 47からなり、搬送方向切換ガイド 47を制御することによって排 出先を切り換えることができる。ユーザは、記録材の排出先として排出トレィ 14a, 14 bのいずれ力、を選択することが可能で、画像が印刷された記録材を区別して排出す ること力 Sできる。

[0079] 後処理としては、上述のようなソータ処理以外に、所定枚数の記録材に対してステ ープノレ処理を施したり、 B4, A3サイズなどの印刷用紙を紙折りしたり、記録材にファ ィリング用の穴をあけたりする後処理を施すことも可能である。なお、後処理装置 14 の下部には、車輪 48, 49が設けられており、容易に移動させることが可能である。

[0080] また、外部搬送部 19が後処理装置 14に備えられ、外部搬送部 19と画像記録装置

12とが着脱可能に構成されていてもよいし、外部搬送部 19と後処理装置 14および 画像形成装置本体 20とは、着脱可能に構成されていてもよい。

[0081] 図 6は、原稿画像読取装置 11の構成を示す断面図である。原稿画像読取装置 11 は、シート状の原稿を自動原稿供給装置 (ADF)により自動的に供給して:!枚ずつ順 次露光走査し、原稿を読み取る自動読み取りモードと、ブック状の原稿、もしくは AD Fによる自動供給が不可能なシート状の原稿を手動操作によりセットして原稿を読み 取る手動読み取りモードとで動作可能である。自動もしくは手動によって読取部であ る透明な原稿読取台 50上にセットされた原稿の画像は、露光走査して光電変換素 子上に結像され、電気的信号に変換されて画像データを取得する。取得した画像デ ータは、画像記録装置 12との接続部を介して出力される。

[0082] また、両面原稿を読み取る場合、原稿搬送経路に沿って原稿を搬送する過程にお いて、原稿の両面から原稿画像を同時に走査して読み取ることが可能である。原稿 の下面の読み取りについては、原稿台下面を走査する移動走査露光光学系が、原 稿搬送経路の所定の位置に停止した状態で CCDまで光像を導き、原稿画像を読み 取る構成となっている。

[0083] 原稿の上面の読み取りにつレ、ては、原稿搬送経路の上方に位置し、原稿を露光す る光源、光像を光電変換素子まで導く光学レンズ、光像を画像データに変換する光 電変換素子などから一体的に構成される密着センサ(CIS)が配置されている。両面 原稿の読み取りが選択されると、原稿供給部にセットされた原稿が順次搬送され、搬 送に伴って両面の画像がほぼ同時に読み取られる。

[0084] 原稿画像読取装置 11には、原稿トレィ 18が設けられている。原稿トレィ 18は、読み 取り前の原稿を供給する場合、もしくは読み取り済みの原稿を受ける場合に使用する 。原稿を供給する場合、原稿トレィ 18に読み取り前の原稿を載置すると、 ADFの取り 込み部が原稿を取り込み、原稿読取台 50に搬送する。読み取られた原稿は、原稿 排出部によって、装置外に排出される。原稿を受ける場合、原稿供給部 111に原稿

を載置すると、 ADFの取り込み部が原稿を取り込み、原稿読取台 50に搬送する。読 み取られた原稿は、原稿排出部によって、原稿トレィ 18に排出される。

[0085] 図 7は、両面印刷用搬送装置 21の構成を示す断面図である。両面印刷用搬送装 置 21は、縦向きの両面印刷用搬送部 21aを有し、図 2に示した画像記録装置 12の 左側面に取り付けられる。両面印刷用搬送部 21aは、定着ユニット 23 (図 2参照)から 排出された記録材を、画像記録装置上部の排出部 16を用いてスィッチバック搬送す る。記録材の表裏を反転し、再度、画像記録装置 12の電子写真プロセス部の感光 体ドラム 22と転写装置 26との間に向かって記録材を供給することができる。画像形 成装置 12において、装置上部の排出部 16に向かって記録材を排出する搬送経路 には、印刷された記録材をスィッチバック搬送することにより、図 5に示した後処理装 置 14、両面印刷用装置 21に記録材を導くことが可能となっている。

[0086] 次に、定着装置 23について、図 8に基づいて詳細に説明する。この定着装置 23は 、上加熱部材としての定着ローラ (本発明の加熱部材) 231、下加熱部材としての加 圧ローラ 232、定着ローラ用熱源であるヒータランプ 234, 235、定着ローラ 231の温 度を検出する温度検出手段を構成する温度センサ 237, 238、加圧ローラ 232に摺 接するクリーニングローラ 240、温度制御手段である制御回路(図示せず)を備えて いる。なお、ヒータランプ 234, 235は、本発明の加熱部であり、後述するように、メイ ンヒータランプ 234a, 234b及びサブヒータランプ 235a, 235b力らなる。

[0087] ヒータランプ 234, 235はハロゲンヒータからなり、定着ローラ 231内部に配置されて おり、制御回路からヒータランプ 234, 235に通電することにより、所定の配熱分布で ヒータランプ 234, 235が発熱し、赤外線が放射され、定着ローラ 231の内周面が加 熱される。

[0088] 定着ローラ 231は、ヒータランプ 234, 235により所定の温度(ここでは 210°C)に加 熱されて、定着装置の定着二ップ部を通過する未定着トナー画像 Tが形成された記 録紙 Pを加熱するためのものである。定着ローラ 231は、その本体である芯金 231aと 、記録紙 P上のトナー Tがオフセットするのを防止するために芯金 231aの外周表面 に形成された離型層 23 lbとを備えている。

[0089] 芯金 231aには、たとえば、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅等の金属あるいはそ れらの合金等が用いられる。なお、本実施例の芯金 231aとしては、直径 40mmで、 低熱容量化を図るため、肉厚 1. 3mmの鉄(STKM)製芯金を使用している。

[0090] 離型層 231 bには、 PFA (テトラフルォロエチレンとペルフルォロアルキルビエルェ 一テルとの共重合体)や PTFE (ポリテトラフルォロエチレン)等のフッ素樹脂、シリコ ーンゴム、フッ素ゴム等が適している。なお、離型層 231bとしては、 PFAと PTFEの ブレンドしたものを厚さ 25 z mに塗布焼成して形成した。また、本実施の形態では、 ヒータランプ 234の定格出力は 650W、ヒータランプ 235の定格出力は 250Wである

[0091] カロ圧ローラ 232は、鉄鋼、ステンレス鋼、アルミニウム等の芯金 232aの外周表面に シリコーンゴム等の耐熱弹性材層 232bを有するように構成されている。加圧ローラ 2 32の耐熱弾性材層の表面には、定着ローラの場合と同様のフッ素樹脂による離型 層 232cが形成されてもよレ、。なお、カロ圧ローラ 232としては、直径 40mmで、ステン レス製芯金 232a上に厚さ 5mmのシリコーンゴムからなる耐熱弾性体層 232bと、更 にその表面に厚さ 50 μ mの PFAチューブからなる離型層 232cが設けられており、 図示しないばね等の加圧部材により定着ローラ 231に 745Nの力で圧接され、これ により、定着ローラとの間に幅が約 6mmの定着二ップ部 Yが形成されるように構成さ れている。

[0092] クリーニングローラ 240は、加圧ローラ 232に付着したトナー、紙粉等を除去し、カロ 圧ローラ 232のトナー、紙粉汚れを防止するためのものである。すなわち、加圧ロー ラ 232に対し、所定の押圧力をもって圧接し、加圧ローラ 232の回転に従動して回転 する。クリーニングローラ 240の構成としては、アルミニウムや鉄系材料等からなる円 筒状の金属製芯材からなる。なお、本実施の形態では、ステンレス系材料を使用して いる。

[0093] 定着ローラの周面には、温度検知手段としてのサーミスタ 237, 238が配設されて おり、定着ローラの表面温度を検出するようになっている。そして、各サーミスタにより 検出された温度データに基づいて、制御回路(図示せず)は定着ローラ温度が所定 の温度となるようヒータランプ 234, 235への通電を制御する。

[0094] 次いで、以下に、加熱手段であるヒータランプ 234, 235の実施の形態について詳 細に説明する。

図 20は、記録紙が定着ローラ 231のセンター位置を基準に通紙される所謂センタ 一レジストレーシヨン型の定着装置に本発明の加熱装置を適用した場合の概略構成 を示す。この定着装置の加熱部であるヒータランプは、定着ローラ中央部を加熱する ためのメインヒータランプ 234a、定着ローラの両端部を加熱するためのサブヒータラ ンプ 235aの計 2本からなる。

[0095] 各ヒータ共、中空のガラス管(バルブ)内にタングステンからなるフィラメントとハロゲ ン系の不活性ガスが封入されたものであり、フィラメントに通電しジュール発熱させて 高温状態とすることで赤外線を放射させるように構成される。

[0096] メインヒータランプ 234aの発熱部(発光部)は、記録紙の中央部に対向し、小サイズ 紙の中でも特に使用頻度が高ぐ且つ非通紙部昇温が最も顕著な B5Rサイズの通 紙領域とほぼ一致するような領域(M)に設定されており、サブヒータランプ 235aの発 熱部としては、メインヒータランプの非発熱部(非発光部)をカバーする領域(S l、 S2 )に設定されている。これより、定着ローラ中央部の領域 Mには主としてメインヒータラ ンプ 234a力ら、また定着ローラ端部の領域 S l、 S2には主としてサブヒータランプ 23 5aから熱供給が行われる。メインヒータランプ 234aの発熱部に連接して非発熱部が 形成され、サブヒータランプ 235aの発熱部に連接して非発熱部が形成されている。 そして、サブヒータランプ 235aの発熱部はメインヒータランプ 234aの非発熱部に対 向し、サブヒータランプ 235aの非発熱部はメインヒータランプ 234aの発熱部に対向 している。

[0097] 温度センサとしては、メインヒータランプ 234aの発熱部 Mに 1つ(サーミスタ 237)、 サブヒータランプ 235aの発熱部 S2に 1つ(サーミスタ 238)の計 2つのサーミスタが配 置されており、各サーミスタで検知された信号は、図示しない CPUからなる制御部に 取り込まれる。制御部では、検出したローラ表面温度を基に図示しないドライバを介 して、各ヒータを通電制御するよう構成されている。つまり制御部は、サーミスタ 237の 検出出力に基づいてメインヒータランプ 234aを、サーミスタ 238の検出出力に基づい てサブヒータランプ 235aをそれぞれ独立に制御する。

[0098] 次に、メインヒータランプ 234aとサブヒータランプ 235aの配熱分布について調べた 結果にっレ、て表 1及び図 9なレ、し図 11に基づレ、て説明する。

これらの図表に示すメインヒータランプ 234aとサブヒータランプ 235aの配熱分布と は、ヒータランプそれぞれの中心から定着ローラ半径に相当する距離 (本実施の形態 では 20mm)だけ離れた位置にカロリーメータを配置し、メインヒータランプ 234aとサ ブヒータランプ 235aを定格電力で発熱させ、カロリーメータをヒータランプ軸方向にス キャンさせることで、ヒータランプの管軸方向の発熱量分布を測定し、発熱量の最大 値を 100%として、ヒータランプ管軸方向各部における発熱量の相対値(%)を示した ものである。

[0099] なお、ヒータランプの管軸方向での測定範囲としては、ここではタングステンフィラメ ントが存在している範囲とした。また、この調查では、図 9ないし図 11及び表 1に示す ように、メインヒータランプとサブヒータランプとで 8種類の異なる配熱分布の組み合わ せからなる 8パターン(パターン 1一パターン 8)のヒータランプを用いた。

[0100] [表 1]


[0101] 表 1において、 MRnhとは、メインヒータランプ 234aの非発熱部における配熱分布( 相対値)の平均値である。具体的には、配熱分布(相対値)が 70%未満となる領域を 非発熱部と定義し、その非発熱部における配熱分布(相対値)の平均値を示した指 標である。

[0102] 同様に SRnhとは、サブヒータランプ 235aの非発熱部における配熱分布(相対値) の平均値であり、配熱分布(相対値)が 70%未満となる領域を非発熱部(ただし、サ ブヒータランプの場合は、中央部と両端部に 70%未満となる領域が存在する力ここ では図 11に示すように、中央部の 70%未満となる領域のみ非発熱部とし、両端部で 70%未満となる領域については発熱部とした。)と定義し、その非発熱部における配 熱分布 (相対値)の平均値を示した指標である。

[0103] 更に、∑Rnhは、全加熱手段の非発熱部における発熱分布(相対値)の平均値の 総和であり、ここでは、

∑ Rnh = MRnh + SRnh (5)式

となる。

[0104] (実験 1 )

まず、最初に、各ヒータランプの組み合わせ(パターン 1一パターン 8)において、ヒ ータランプの配熱分布の位置ずれによる定着ローラ軸方向の温度ばらつきについて 実験により検討を行った。

[0105] 前記〔発明が解決しょうとする課題〕の項で述べたように、メインヒータランプ 234aと サブヒータランプ 235aの配熱分布が設定値よりずれると、定着ローラ軸方向に温度 ばらつき Δ ΤΓが生じる。そこで、パターン 1一パターン 8のヒータランプを用いて、配 熱分布が最大 10mm (メインランプの配熱分布を通紙基準位置からマイナス側 (左側 )に 5mm、サブランプの配熱分布を通紙基準位置からプラス側(右側)に 5mmずらし た位置に設定)ずれた場合の定着ローラ軸方向の温度ばらつき Δ Τ を比較検討した

[0106] 実験方法としては、表 3に示す形状、特性、動作条件にある 3種類の定着ローラ(い ずれも鉄製)を使用し、定着ローラを 210°Cで温度制御しつつ、 A4サイズの記録紙 を通紙基準位置通りセンター基準で 100枚連続で通紙し、 100枚通紙後の定着ロー ラ軸方向温度分布を 2次元放射温度計により測定することにより、 ΔΤι:を求めた。実 験結果を表 4及び図 16に示す。

[0107] [表 3]


[0108] [表 4]


[0109] 表 4及び図 16は、定着ローラの軸方向温度ばらつき ΔΤ と、全ヒータランプの非発 熱部における発熱分布(相対値)の平均値の総和∑ Rnh、並びに定着ローラ軸方向 温度バラツキ指標 Htとの関係を示した図である。

[0110] ここで、 Htとは、〔発明が解決しょうとする課題〕でも説明したように、定着ローラの熱 容量を Mh(j/(°C'm))、定着ローラの熱伝導率を λ (WZ(m'°C))、定着速度を V p(m/s)としたとさ、

Ht=vp/(Mh- λ) (6)式

上記(6)式で定義される指標である。

[0111] これより、配熱パターンに関係なぐ定着ローラ軸方向温度ばらつき指標 Htと ΔΤι: は、

ATr=A-Ln(Ht) +B (7)式

上記(7)式で近似できること、また、∑Rnhが小さいほど ΔΤι·が大きくなることが判 る。そこで、 ΔΤ の許容値を 25deg以下として、各配熱パターンにおいて、 ATr=2 5を満たす Ht (以下、 Ht(ATr=25)と記す)の条件を求めると、表 4の最右列に示し た結果となる。

[0112] この Ht(ATr=25)と∑Rnhの関係を示したのが図 18である。同図より、 Ht(ATr = 25)と∑ Rnhとの間には、下記(8)式が成立する。

[0113] ∑Rnh = 30.5-Ln(Ht)+382 (8)式

故に、 ATr≤25degとする条件は下記(1)式となる。

[0114] ∑Rnh≥30.5-Ln(Ht)+382 (1)式

(実験 2)

次に、小サイズ紙を連続通紙したときの非通紙部昇温について実験により比較検 討を行った。

具体的な実験方法としては、実験 1と同様に、パターン 1〜パターン 8のヒータラン プ及び表 3に示す 3種類の定着ローラ (いずれも鉄製)を使用し、定着ローラを 210°C で温度制御しつつ、 B5Rサイズの記録紙を通紙基準位置通りセンター基準で 100枚 連続で通紙し、 100枚通紙後の定着ローラ軸方向温度分布を 2次元放射温度計によ り測定した。ただし、実験 2では各ヒータランプの配熱分布の位置は正規め位置 (セン ター基準位置)に設定した。

[0115] 表 5及ぴ図 17は、メインヒータランプ 234aの非発熱部における発熱分布 (相対値) の平均値 MRnhと、定着ローラの軸方向温度ばらつき ATrとの関係を示したもので ある。ここで、 MRnhと ΔΊ との関係を調べた理由としては、小サイズ紙通紙時には、 とサブヒータランプ 235aはほとんど点灯しないため、 A Trを生じさせる主要因として は、メインヒータランプ 234aにあると考えられるからである。

[0116] [表 5]


[0117] 表 5及び図 17より、配熱パターンに関係無ぐ Htと A Trの関係は、上記(7)式で近 似できること、また、 MRnhが大きいほど Δ ΤΓも大きくなることが判る。そこで、 Δ ΤΓの 許容値を 25deg以下として、各配熱パターンにおレ、て、

厶¾=25を満たす1¾ (以下、1¾ (厶^= 25)と記す)の条件を求めると、表5の最 右列に示す結果となる。

[0118] このHt ( ΔTr=25)とMRnhとの関係は、図 18に示される。同図より、 Ht ( ATr= 25)と MRnhの間には、

MRnh= -21. 9 'Ln (Ht)— 198 (9)式

上記(9)式の関係が成り立つことから、 Tr≤ 25deg以下とする条件は、

MRnh≤-21. 9-Ln(Ht) - 198 (2)式

上記 (2)式となる。

訂正された用紙 (繊卿-)

[0119] 以上の結果から、メインヒータランプ 234aの非発熱部における配熱分布(相対値) の平均値 MRnhが—21. 9 'Ln (Ht)— 198より大きレ、と、小サイズ紙を通紙したときの 非通紙部昇温が大きくなりすぎ(25deg以上)、高温オフセットや紙皺等の原因となる

[0120] 一方、全加熱手段の非発熱部における配熱分布(相対値)の平均値の総和∑ Rnh 力 ¾0. 5.Ln (Ht) + 382より小さければ、メインヒータランプ 234aとサブヒータランプ 235aの軸方向の配熱分布がばらついたときに生じる温度ばらつきが大きくなりすぎ( 25deg以上)、高温オフセットや紙皺等の原因となる。

[0121] そこで、前記(1)式及び(2)式が成立するように、メインヒータランプ 234aとサブヒー タランプ 235aの配熱分布を設定することにより、メインヒータランプ 234aとサブヒータ ランプ 235aの配熱分布がばらついたときでも、高温オフセットや紙皺等の発生を防 止すること力 Sできる。

[0122] このような配熱分布を実現する具体的手段としては、表 1より、メイン若しくはサブの どちらか一方のヒータランプのみ、その非発熱部において、フィラメントコイル内に短 絡用芯棒が挿入されている、所謂パーシャルタイプのヒータランプを用いることで実 現すること力 Sできる。

[0123] (実験 3)

次に各配熱パターンにおける消費電力について比較検討を行った。

[0124] 具体的な実験方法としては、実験 1と同様、パターン 1一パターン 8のヒータランプ 及び表 3に示すローラ 2の定着ローラ(肉厚 1. 3mm)を使用し、定着ローラを 210°C で温度制御しつつ、

(1)配熱分布が正規の位置で、 A4サイズ紙を 100枚連続通紙する。

[0125] (2)配熱分布が実験 1と同じ最大 10mmずれた位置で、 A4サイズ紙を 100枚連続 通紙する。

[0126] (3)配熱分布が正規の位置で、 B5Rサイズ紙を 100枚連続通紙する。

[0127] の 3通りの条件における各ヒータランプでの消費電力について、電力計により測定を 行った。

[0128] 表 6及び図 19は、各記録紙を 100枚通紙中の各ヒータの平均消費電力を示したも

のである。

[0129] [表 6]


[0130] これらの図表から、例えば、パターン 1の場合、メインヒータランプ 234aは、

(1)の条件で 580· 8W

(2)の条件で 567. 2W

(3)の条件で 645. 9W

消費し、同様に、サブヒータランプ 235aは、

(1)の条件で 246. 8W

(2)の条件で 276. 4W

(3)の条件で OW

消費することが判る。

[0131] これより、メインヒータランプ 234aの最大消費電力としては、(3)の場合の 645. 9W 、サブヒータランプ 235aの最大消費電力としては、(2)の場合の 276. 4Wとなり、最 大消費電力の合計は 922. 3Wとなる。また、 3条件でのメインヒータランプ 234aの平 均消費電力のばらつきは、 645. 9-567. 2 = 78. 7Wとなる。

[0132] この最大消費電力並びにメインヒータランプ 234aの消費電力ばらつきを各配熱パ ターンで比較してみると、サブヒータランプ 235aにパーシャルヒータを用いているもの (パターン 4, 6, 7, 8)が、サブヒータランプ 235aにノーマルランプを用いているもの( パターン 1 , 2, 3, 5)に比べて、最大消費電力が 100W程度小さくなつていることが 判る。

[0133] これは、サブヒータランプ 235aにノーマルランプを使用した場合、ノーマルタイプの サブヒータランプ 235aは定着ローラ軸方向に関して、中央部においてもある程度発 熱分布を持っていることから、 A4サイズ通紙時には、定着ローラ中央部(M)に関し て、メインヒータランプ 234a及びサブヒータランプ 235aの両方力、ら熱供給が行われる ものの、 B5Rのような小サイズ紙の場合には、メインヒータランプ 234aからしか熱供給 が行われないことから、 A4通紙時に比べ、 B5R通紙時のメインヒータランプ 234aの 消費電力が増大してしまうことに起因するものである。

[0134] その結果、メインヒータランプ 234aの消費電力ばらつきも 78.7W— 107· 2Wと大き くなる。このことは、最も使用頻度の高い A4サイズ紙において、定格電力よりも 100 W程小さな電力でメインヒータランプ 234aを点灯するということであり、ヒータでの熱 変換効率が低下してしまったり、高速複合機等、定着以外での消費電力が大きぐ定 着定格電力の制限が大きい機種においては、小サイズ紙通紙時の必要電力が定格 電力を超えてしまい、温度追従性が確保できなレ、等の問題を招来する。

[0135] 一方、サブヒータランプ 235aにパーシャルランプを使用した場合は、パーシャルタ イブのサブヒータランプ 235aは定着ローラ軸方向に関して、中央部ではほとんど発 熱分布を持っていないことから、 A4サイズ通紙時においても定着ローラ中央部(M) には、ほぼメインヒータランプ 234aからのみ熱供給が行われるため、 A4通紙時と B5 R通紙時とでメインヒータランプ 235aの消費電力にあまり変化はない。

[0136] その結果、メインヒータランプ 234aの消費電力ばらつきも 17. 2W— 23. 8Wと非常 に小さぐメインヒータランプ 234aを常に定格電力近くで使用できることから、熱変換 効率に優れ、且つ、高速複合機等に適用した場合でも、小サイズ紙での温度追従性 を確保すること力 Sできる。

[0137] 以上の結果より、パーシャルランプとしては、メインヒータランプ 234aよりもサブヒー タランプ 235aに適用するの力消費電力の観点からより好ましい。

[0138] 次に、実施の形態 2について図 21により説明する。なお、この実施の形態 2は、ヒー タランプの配熱分布以外は実施の形態 1と全く同じであるので、ヒータランプ以外の 説明については省略する。

[0139] 図 21は、記録紙が定着ローラ 231のサイド位置を基準に通紙される所謂サイドレジ ストレーシヨン型の定着装置に本発明を適用した場合の概略構成を示した図である。 このサイドレジストレーシヨン型の定着装置では、記録紙のサイズにかかわらず、記録 紙の幅方向の一端が定着ローラ 231の軸方向の一端 (ここでは左端)に沿うように搬 送される。この実施の形態 2においても、メインヒータランプ 234bの発熱部(発光部) は、記録紙の中央部に対向している。

[0140] メインヒータランプ 234bとサブヒータランプ 235bは、定着ローラ 231の軸方向にお いて、その一方の一端からの小サイズ紙通紙領域 Mと、同じ最大通紙領域(M + S) の内、前記小サイズ紙通紙領域 Mを除く残りの領域 Sとをそれぞれ加熱するよう構成 されている。メインヒータランプ 234bの発熱部に連接して非発熱部が形成され、サブ ヒータランプ 235bの発熱部に連接して非発熱部が形成されている。そして、サブヒー タランプ 235bの発熱部はメインヒータランプ 234bの非発熱部に対向し、サブヒータラ ンプ 235bの非発熱部はメインヒータランプ 234bの発熱部に対向している。

[0141] 温度センサとしては、メインヒータランプ 234bの発熱部 Mに 1つ(サーミスタ 237)、 サブヒータランプ 235bの発熱部 S2に 1つ(サーミスタ 238)の計 2つのサーミスタが配 置されており、各サーミスタで検知された信号は、図示しない CPUからなる制御部に 取り込まれる。制御部では、検出した定着ローラ表面温度をもとに図示しないドライバ を介して、各ヒータを通電制御するよう構成されている。つまり制御部は、サーミスタ 2 37の出力に基づいてメインヒータランプ 234bを、サーミスタ 238の出力に基づいて サブヒータランプ 235bをそれぞれ独立に制御する。

[0142] メインヒータランプ 234bは、非発熱部の配熱分布(相対値)の平均値 MRnhが 35.

9%の所謂ノーマルランプ、サブヒータランプ 235bは、非発熱部の配熱分布(相対値 )の平均値 SRnhが 14. 2%の所謂パーシャルランプである。

[0143] このように、メインヒータランプ 234bとサブヒータランプ 235bの配熱分布を設定する ことで、実施の形態 1と同様、サイドレジストレーシヨン型の定着装置においても、配熱 分布の位置ずれや、小サイズ紙通紙による定着ローラの軸方向温度ばらつき Δ Τ を 25deg以下に抑制できると同時に、最大消費電力、メインヒータランプ 234bの電力 ばらつき等を抑制することができる。

[0144] 次に、本発明を適用した実施の形態 3について、図 22、図 23に基づいて説明する 。なお、この実施の形態は、加圧ローラ側に外部加熱ローラが新たに設けられている こと以外は実施の形態 1と全く同じであるので、外部加熱ローラ以外の説明について は省略する。図 22、図 23は外部加熱方式の定着装置に本発明を適用した場合の概 略構成を示す。

[0145] これらの図に示すように、定着装置 23は、上加熱部材としての定着ローラ 231、下 加熱部材としての加圧ローラ 232、外部加熱手段としての外部加熱ローラ 233、定着 ローラ及び外部加熱ローラ用熱源であるヒータランプ 234、 235、 236、定着ローラ 2 31、外部加熱ローラ 233各々の温度を検出する温度検出手段を構成する温度セン サ 237、 238、 239、クリーニングローラ 240、温度制御手段である制御回路(図示せ ず)を備えている。

[0146] メインヒータランプ 234aは、非発熱部の配熱分布(相対値)の平均値 MRnhが 35.

9%の所謂ノーマルランプ、サブヒータランプ 235aは、非発熱部の配熱分布(相対値 )の平均値 SRnhが 14· 2%の所謂パーシャルランプである。

[0147] ヒータランプ 236はハロゲンヒータ力なり、外部加熱ローラ 233の内部に配置され ており、制御回路からヒータランプ 236に通電することにより、所定の発熱分布(本実 施の形態では、外部ヒータの発熱部としては、外部加熱ローラ全域に設定されている 。)でヒータランプ 236が発熱し、赤外線が放射され、外部加熱ローラ 233の内周面 が加熱される。

[0148] 外部加熱ローラ 233は、内部に加熱源としてのヒータランプ 236を有し、加圧ローラ 232に対し、定着ニップ部の上流側に設けられて、所定の押圧力をもって圧接するよ うになつている。そして、加圧ローラ 232との間に加熱二ップ部 Z (本実施の形態にお ける加熱二ップ幅は lmm)が形成されている。

[0149] この外部加熱ローラの構成としては、アルミニウムや鉄系材料等からなる中空円筒 状の金属製芯材 233aの上に、耐熱離型層 233bとして、耐熱性と離型性に優れた合 成樹脂材料、例えばシリコンゴムやフッ素ゴム等のエラストマ一、または PFA、 PTFE 等のフッ素樹脂が用いられる。

[0150] なお、本実施の形態では、上記芯材 233aとして、直径 15mm、肉厚 0. 75mmの アルミ製円筒シャフトを用いる。また、耐熱離型層 233bを構成する耐熱離型材として は、 PFAと PTFEをブレンドしたものを 25 μ mの厚さに塗布焼成したものを用いる。 また、ヒータランプ 236の定格出力は 300Wである。

[0151] 定着ローラ、外部加熱ローラ各々の周面には、温度検知手段としてのサーミスタ 23 4、 235、 236が配設されており、各ローラの表面温度を検出する。そして、各サーミ スタにより検出された温度データに基づいて、温度制御手段(図示せず)は各ローラ 温度が所定の温度(ここではいずれも 190°C)となるようヒータランプ 234、 235、 236 への通電を制御する。

[0152] このように、外部加熱ローラを備えた定着装置においても、メインヒータランプ 234a 及びサブヒータランプ 235aの配熱分布を実施例 1と同様に設定することで、メインヒ ータランプ 234aの配熱分布の位置ずれや、小サイズ紙通紙による定着ローラ温度 ばらつき Δ Τ を 25deg以下に抑えると同時に、最大消費電力、メインヒータランプ 23 4aの電力ばらつき等を抑制することができる。

[0153] なお、ここで外部加熱用ヒータ 236は、発熱部と非発熱部の両方を持つヒータでは ないことから、∑Rnhを算出する際にはメインヒータランプ 234a及びサブヒータランプ 235aのみ考慮し、外部加熱用ヒータ 236は除外して考える。

[0154] 以上、 3つの実施の形態はいずれも、メインヒータランプ 234が 1つ、サブヒータラン プ 235が 1つの組み合わせ力なる力例えば、メインヒータランプ 234が 1つでサブ ヒータランプ 235が複数ある場合にも本発明が同様に適用できることは言うまでもな レ、。

[0155] 具体的には、メインヒータランプ 234が 1本でサブヒータランプ 235が 2本を備えた定 着装置では、メインヒータランプ 234の非発熱部の配熱分布(相対値)の平均値を M Rnh (%)、サブヒータランプ 1の非発熱部の発熱分布(相対値)の平均値を SRnh %)、サブヒータランプ 2の非発熱部の発熱分布(相対値)の平均値を SRnh2 (%)と すると、

∑ Rnh = MRnh + SRnh (10)式

但し、 SRnh = SRnhl + SRnh2

上記(10)式が成立し、かつ、上記実施の形態中で説明したように、前記(1)式及 び(2)式が成立するように、メインヒータランプ 234と(2つの)サブヒータランプ 235の 配熱分布を設定すればょレ、。

なお、本発明は、画像形成装置を図 1に示す構成に限定するものではなぐ少なく とも、記録紙を供給する給紙手段と、前記給紙手段から供給された記録紙上に、画 像データに基づいて画像を形成する画像形成部と、を備え、前記画像形成部で記 録媒体上に形成された画像を加熱装置により加熱定着するように構成された画像形 成装置であれば、本発明を適用することができる。