処理中

しばらくお待ちください...

設定

設定

出願の表示

1. WO2020158601 - 表示制御装置、方法、及びコンピュータ・プログラム

Document

明 細 書

発明の名称 表示制御装置、方法、及びコンピュータ・プログラム

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004  

課題を解決するための手段

0005   0006   0007  

図面の簡単な説明

0008  

発明を実施するための形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055  

符号の説明

0056  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15  

図面

1   2   3   4  

明 細 書

発明の名称 : 表示制御装置、方法、及びコンピュータ・プログラム

技術分野

[0001]
 本開示は、車両で使用され、車両の前景に画像を重畳して視認させる表示制御装置、方法、及びコンピュータ・プログラムに関する。

背景技術

[0002]
 特許文献1には、自車両周辺の対象物(他の車両)の位置を検出し、自車両と対象物との相対速度から、対象物の所定時間後の大きさ及び位置を予測したデータを生成し、これに基づいて表示を行うことで、対象物の位置に合わせた表示を行う表示装置が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2014-177275号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 しかしながら、特許文献1の表示装置のように、対象物の所定時間後の大きさ及び位置を予測したデータのみで画像の位置などを調整すると、予測と実際の観測位置とに大きな違いがある場合でも実際の観測位置が画像に迅速に反映されにくく、注意すべき実オブジェクトに対して視認者が注意を向けることが遅くなることが想定される。

課題を解決するための手段

[0005]
 本明細書に開示される特定の実施形態の要約を以下に示す。これらの態様が、これらの特定の実施形態の概要を読者に提供するためだけに提示され、この開示の範囲を限定するものではないことを理解されたい。実際に、本開示は、以下に記載されない種々の態様を包含し得る。
[0006]
 本開示の概要は、迅速に視覚的注意を対象に向けさせることに関する。より具体的には、実オブジェクトの位置を予測した予測位置に基づいて画像の表示遷移を滑らかにしつつ、視覚的注意を迅速に向かせることにも関する。
[0007]
 したがって、本明細書に記載される表示制御装置は、直前に取得した実オブジェクトの位置に基づいて画像200の位置を設定する第1位置設定処理と、少なくとも直前に取得した前記実オブジェクトの位置を含む過去に取得した1つ又はそれ以上の前記実オブジェクトの位置を元に予測される画像200の表示更新周期における前記実オブジェクトの予測位置に基づいて画像200の位置を設定する第2位置設定処理と、を実行可能であり、前記実オブジェクトの位置を取得した直後の第1表示更新周期Fαでは、前記第1位置設定処理を実行し、前記実オブジェクトの位置を取得した直後ではない第2表示更新周期Fβでは、前記第2位置設定処理を実行する。また、いくつかの実施形態では、第1画像220において、第1表示更新周期Fαでは、前記第1位置設定処理を実行し、第2表示更新周期Fβでは、前記第2位置設定処理を実行し、第2画像230において、第1表示更新周期Fα及び第2表示更新周期Fβでは、前記第2位置設定処理を実行する。

図面の簡単な説明

[0008]
[図1] いくつかの実施形態に係る、車両用表示システムの車両への適用例を示す図である。
[図2] いくつかの実施形態に係る、車両用表示システムのブロック図である。
[図3] いくつかの実施形態に係る、第1実オブジェクトに対応付けられて表示される第1AR画像と、第2実オブジェクトに対応付けられて表示される第2AR画像と、を示す図である。
[図4] いくつかの実施形態に係る、AR画像の表示更新周期毎に第1実オブジェクトの特定位置、第2実オブジェクトの特定位置がどのように設定されるかを説明する図である。

発明を実施するための形態

[0009]
 以下、図1及び図2では、例示的な車両用表示システムの構成の説明を提供する。図3では、車両用表示システムが表示する画像についての説明を提供する。また、図4では、処理方法の説明を提供する。なお、本発明は以下の実施形態(図面の内容も含む)によって限定されるものではない。下記の実施形態に変更(構成要素の削除も含む)を加えることができるのはもちろんである。また、以下の説明では、本発明の理解を容易にするために、公知の技術的事項の説明を適宜省略する。
[0010]
 図1を参照する。車両用表示システム10における画像表示部11は、自車両1のダッシュボード5内に設けられたヘッドアップディスプレイ(HUD:Head-Up Display)装置である。HUD装置は、表示光11aをフロントウインドシールド2(被投影部材の一例である)に向けて出射し、仮想的な表示領域100内に画像200を表示することで、フロントウインドシールド2を介して視認される現実空間である前景300に画像200を重ねて視認させる。なお、本実施形態の説明では、自車両1の運転席に着座する運転者4が自車両1の前方を向いた際の左右方向をX軸(左方向がX軸正方向)、上下方向をY軸(上方向がY軸正方向)、前後方向をZ軸(前方向がZ軸正方向)とする。
[0011]
 また、画像表示部11は、ヘッドマウントディスプレイ(以下、HMD)装置であってもよい。運転者4は、HMD装置を頭部に装着して自車両1の座席に着座することで、表示される画像200を、自車両1のフロントウインドシールド2を介した前景300に重畳して視認する。車両用表示システム10が所定の画像200を表示する表示領域100は、自車両1の座標系を基準とした特定の位置に固定され、運転者4がその方向を向くと、その特定の位置に固定された表示領域100内に表示された画像200を視認することができる。
[0012]
 画像表示部11は、後述する表示制御装置13の制御に基づいて、自車両1のフロントウインドシールド2を介して視認される現実空間(実景)である前景300に存在する、障害物(歩行者、自転車、自動二輪車、他車両など)、路面、道路標識、及び地物(建物、橋など)などの実オブジェクト310の近傍(画像と実オブジェクトとの特定の位置関係の一例)、実オブジェクト310に重なる位置(画像と実オブジェクトとの特定の位置関係の一例)、又は実オブジェクト310を基準に設定された位置(画像と実オブジェクトとの特定の位置関係の一例)に画像200を表示することで、視覚的な拡張現実(AR:Augmented Reality)を形成することもできる。画像表示部11は、実オブジェクト310の位置に応じて表示位置を変化させるAR画像210(後で詳述する)と、実オブジェクト310の位置に応じて表示位置を変化させない不図示の非AR画像と、を表示することができる。
[0013]
 図2は、いくつかの実施形態に係る、車両用表示システム10のブロック図である。車両用表示システム10は、画像表示部11と、画像表示部11を制御する表示制御装置13と、で構成される。表示制御装置13は、1つ又はそれ以上のI/Oインタフェース14、1つ又はそれ以上のプロセッサ16、1つ又はそれ以上のメモリ18、及び1つ又はそれ以上の画像処理回路20を備える。図2に記載される様々な機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、又はこれら両方の組み合わせで構成されてもよい。図2は、実施態様の一実施形態に過ぎず、図示された構成要素は、より数の少ない構成要素に組み合わされてもよく、又は追加の構成要素があってもよい。例えば、画像処理回路20(例えば、グラフィック処理ユニット)が、1つ又はそれ以上のプロセッサ16に含まれてもよい。
[0014]
 図示するように、プロセッサ16及び画像処理回路20は、メモリ18と動作可能に連結される。より具体的には、プロセッサ16及び画像処理回路20は、メモリ18に記憶されているプログラムを実行することで、例えば画像データを生成又は/及び送信するなど、車両用表示システム10の操作を行うことができる。プロセッサ16又は/及び画像処理回路20は、少なくとも1つの汎用マイクロプロセッサ(例えば、中央処理装置(CPU))、少なくとも1つの特定用途向け集積回路(ASIC)、少なくとも1つのフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。メモリ18は、ハードディスクのような任意のタイプの磁気媒体、CD及びDVDのような任意のタイプの光学媒体、揮発性メモリのような任意のタイプの半導体メモリ、及び不揮発性メモリを含む。揮発性メモリは、DRAM及びSRAMを含み、不揮発性メモリは、ROM及びNVROMを含んでもよい。
[0015]
 図示するように、プロセッサ16は、I/Oインタフェース14と動作可能に連結されている。例えば、I/Oインタフェース14は、車両用表示システム10を、Bluetooth(登録商標)ネットワークなどのパーソナルエリアネットワーク(PAN)、802.11x Wi-Fi(登録商標)ネットワークなどのローカルエリアネットワーク(LAN)、4G又はLTE(登録商標)セルラーネットワークなどの広域ネットワーク(WAN)に接続する無線通信インタフェースを含むことができる。また、I/Oインタフェース14は、例えば、USBポート、シリアルポート、パラレルポート、OBDII、及び/又は他の任意の適切な有線通信ポートなどの有線通信インタフェースを含むことができる。
[0016]
 図示するように、プロセッサ16は、I/Oインタフェース14と相互動作可能に連結されることで、車両用表示システム10(I/Oインタフェース14)に接続される種々の他の電子機器等と情報を授受可能となる。I/Oインタフェース14には、例えば、自車両1に設けられた車両ECU401、道路情報データベース403、自車位置検出部405、車外センサ407、視線方向検出部409、目位置検出部411、携帯情報端末413、及び車外通信接続機器420などが動作可能に連結される。画像表示部11は、プロセッサ16及び画像処理回路20に動作可能に連結される。したがって、画像表示部11によって表示される画像は、プロセッサ16又は/及び画像処理回路20から受信された画像データに基づいてもよい。プロセッサ16及び画像処理回路20は、I/Oインタフェース14から得られる情報に基づき、画像表示部11が表示する画像を制御する。なお、I/Oインタフェース14は、車両用表示システム10に接続される他の電子機器等から受信する情報を加工(変換、演算、解析)する機能を含んでいてもよい。
[0017]
 自車両1は、自車両1の状態(例えば、走行距離、車速、アクセルペダル開度、エンジンスロットル開度、インジェクター燃料噴射量、エンジン回転数、モータ回転数、ステアリング操舵角、シフトポジション、ドライブモード、各種警告状態)などを検出する車両ECU401を含んでいる。車両ECU401は、自車両1の各部を制御するものであり、例えば、自車両1の現在の車速を示す車速情報をプロセッサ16へ送信することができる。なお、車両ECU401は、単にセンサで検出したデータをプロセッサ16へ送信することに加え、又は代わりに、センサで検出したデータの判定結果、若しくは/及び解析結果をプロセッサ16へ送信することができる。例えば、自車両1が低速走行しているか、又は停止しているかを示す情報をプロセッサ16へ送信してもよい。
[0018]
 また、車両ECU401は、車両用表示システム10が表示する画像200を指示する指示信号をI/Oインタフェース14に送信してもよく、この際、画像200の座標、画像200の報知必要度、又は/及び報知必要度を判定する元となる必要度関連情報を、指示信号に付加して送信してもよい。
[0019]
 自車両1は、ナビゲーションシステム等からなる道路情報データベース403を含んでいてもよい。道路情報データベース403は、後述する自車位置検出部405から取得される自車両1の位置に基づき、実オブジェクト関連情報の一例である自車両1が走行する道路情報(車線,白線,停止線,横断歩道,道路の幅員,車線数,交差点,カーブ,分岐路,交通規制など)、地物情報(建物、橋、河川など)の、有無、位置(自車両1までの距離を含む)、方向(自車両1を基準とした方向)、形状、種類、詳細情報などを読み出し、プロセッサ16に送信してもよい。また、道路情報データベース403は、出発地から目的地までの適切な経路を算出し、ナビゲーション情報としてプロセッサ16に送信してもよい。
[0020]
 自車両1は、GNSS(全地球航法衛星システム)等からなる自車位置検出部405を含んでいてもよい。道路情報データベース403、後述する携帯情報端末413、又は/及び車外通信接続機器420は、自車位置検出部405から自車両1の位置情報を連続的、断続的、又は所定のイベント毎に取得することで、自車両1の周辺の情報を選択、又は/及び生成して、プロセッサ16に送信することができる。
[0021]
 自車両1は、自車両1の周辺(前方、側方、及び後方)に存在する実オブジェクト310を検出する1つ又はそれ以上の車外センサ407を含んでいてもよい。車外センサ407が検知する実オブジェクト310は、例えば、歩行者、自転車、自動二輪車、他車両(先行車両320等)、路面(走行レーン330)、区画線、路側物、又は/及び地物(建物など)などを含んでいてもよい。車外センサとしては、例えば、ミリ波レーダ、超音波レーダ、レーザレーダ等のレーダセンサ、カメラと画像処理装置からなるカメラセンサがあり、レーダセンサ、カメラセンサの両方の組み合わせで構成されてもよく、どちらか一方だけで構成されてもよい。これらレーダセンサやカメラセンサによる物体検知については従来の周知の手法を適用する。これらのセンサによる物体検知によって、三次元空間内での実オブジェクトの有無、実オブジェクトが存在する場合には、その実オブジェクトの位置(自車両1からの相対的な距離、自車両1の進行方向を前後方向とした場合の左右方向の位置、上下方向の位置等)、大きさ(横方向(左右方向)、高さ方向(上下方向)等の大きさ)、移動方向(横方向(左右方向)、奥行き方向(前後方向))、移動速度(横方向(左右方向)、奥行き方向(前後方向))、又は/及び種類等を検出してもよい。1つ又はそれ以上の車外センサ407は、各センサの検知周期毎に、自車両1の前方の実オブジェクトを検知して、実オブジェクト関連情報の一例である実オブジェクト関連情報(実オブジェクトの有無、実オブジェクトが存在する場合には実オブジェクト毎の位置、大きさ、又は/及び種類等の情報)をプロセッサ16に送信することができる。なお、これら実オブジェクト関連情報は、他の機器(例えば、車両ECU401)を経由してプロセッサ16に送信されてもよい。また、夜間等の周辺が暗いときでも実オブジェクトが検知できるように、センサとしてカメラを利用する場合には赤外線カメラや近赤外線カメラが望ましい。また、センサとしてカメラを利用する場合、視差で距離等も取得できるステレオカメラが望ましい。
[0022]
 自車両1は、運転者4の注視方向(以下では「視線方向」ともいう)を検出する、運転者4の顔を撮像する赤外線カメラ等からなる視線方向検出部409を含んでいてもよい。プロセッサ16は、赤外線カメラが撮像した画像(視線方向を推定可能な情報の一例)を取得し、この撮像画像を解析することで運転者4の視線方向を特定することができる。なお、プロセッサ16は、赤外線カメラの撮像画像から視線方向検出部409(又は他の解析部)が特定した運転者4の視線方向をI/Oインタフェース14から取得するものであってもよい。また、自車両1の運転者4の視線方向、又は運転者4の視線方向を推定可能な情報を取得する方法は、これらに限定されるものではなく、EOG(Electro-oculogram)法、角膜反射法、強膜反射法、プルキンエ像検出法、サーチコイル法、赤外線眼底カメラ法などの他の既知の視線方向検出(推定)技術を用いて取得されてもよい。
[0023]
 自車両1は、運転者4の目の位置を検出する赤外線カメラ等からなる目位置検出部411を含んでいてもよい。プロセッサ16は、赤外線カメラが撮像した画像(目の位置を推定可能な情報の一例)を取得し、この撮像画像を解析することで運転者4の目の位置を特定することができる。なお、プロセッサ16は、赤外線カメラの撮像画像から特定された運転者4の目の位置の情報をI/Oインタフェース14から取得するものであってもよい。なお、自車両1の運転者4の目の位置、又は運転者4の目の位置を推定可能な情報を取得する方法は、これらに限定されるものではなく、既知の目位置検出(推定)技術を用いて取得されてもよい。プロセッサ16は、運転者4の目の位置に基づき、画像200の位置を少なくとも調整することで、前景300の所望の位置に重畳した画像200を、目位置を検出した視認者(運転者4)に視認させてもよい。
[0024]
 携帯情報端末413は、スマートフォン、ノートパソコン、スマートウォッチ、又は運転者4(又は自車両1の他の乗員)が携帯可能なその他の情報機器である。I/Oインタフェース14は、携帯情報端末413と通信を行うことが可能であり、携帯情報端末413(又は携帯情報端末を通じたサーバ)に記録されたデータを取得する。携帯情報端末413は、例えば、上述の道路情報データベース403及び自車位置検出部405と同様の機能を有し、前記道路情報(実オブジェクト関連情報の一例)を取得し、プロセッサ16に送信してもよい。また、携帯情報端末413は、自車両1の近傍の商業施設に関連するコマーシャル情報(実オブジェクト関連情報の一例)を取得し、プロセッサ16に送信してもよい。なお、携帯情報端末413は、携帯情報端末413の所持者(例えば、運転者4)のスケジュール情報、携帯情報端末413での着信情報、メールの受信情報などをプロセッサ16に送信し、プロセッサ16及び画像処理回路20は、これらに関する画像データを生成又は/及び送信してもよい。
[0025]
 車外通信接続機器420は、自車両1と情報のやりとりをする通信機器であり、例えば、自車両1と車車間通信(V2V:Vehicle To Vehicle)により接続される他車両、歩車間通信(V2P:Vehicle To Pedestrian)により接続される歩行者(歩行者が携帯する携帯情報端末)、路車間通信(V2I:Vehicle To roadside Infrastructure)により接続されるネットワーク通信機器であり、広義には、自車両1との通信(V2X:Vehicle To Everything)により接続される全てのものを含む。車外通信接続機器420は、例えば、歩行者、自転車、自動二輪車、他車両(先行車等)、路面、区画線、路側物、又は/及び地物(建物など)の位置を取得し、プロセッサ16に送信してもよい。また、車外通信接続機器420は、上述の自車位置検出部405と同様の機能を有し、自車両1の位置情報を取得し、プロセッサ16に送信してもよく、さらに上述の道路情報データベース403の機能も有し、前記道路情報(実オブジェクト関連情報の一例)を取得し、プロセッサ16に送信してもよい。なお、車外通信接続機器420から取得される情報は、上述のものに限定されない。
[0026]
 メモリ18に記憶されたソフトウェア構成要素は、実オブジェクト関連情報検出モジュール502、実オブジェクト位置設定モジュール504、差分判定モジュール506、距離判定モジュール508、速度判定モジュール510、報知必要度判定モジュール512、画像位置決定モジュール514、画像サイズ決定モジュール516、及びグラフィックモジュール518を含む。
[0027]
 実オブジェクト関連情報検出モジュール502は、自車両1の前方に存在する実オブジェクト310の少なくとも位置を含む情報(実オブジェクト関連情報とも呼ぶ)を取得する。実オブジェクト関連情報検出モジュール502は、例えば、車外センサ407から、自車両1の前景300に存在する実オブジェクト310の位置(自車両1の運転席にいる運転者4から自車両1の進行方向(前方)を視認した際の高さ方向(上下方向)、横方向(左右方向)の位置であり、これらに、奥行き方向(前方向)の位置が追加されてもよい)、及び実オブジェクト310のサイズ(高さ方向、横方向のサイズ)、自車両1に対する相対速度(相対的な移動方向も含む)、を含む情報(実オブジェクト関連情報の一例)を取得してもよい。また、実オブジェクト関連情報検出モジュール502は、車外通信接続機器420を介して実オブジェクト(他車両)の位置、相対速度、種類、実オブジェクト(他車両)の方向指示器の点灯状態、舵角操作の状態、又は/及び運転支援システムによる進行予定経路、進行スケジュール、を示す情報(実オブエクと関連情報の一例)を取得してもよい。
[0028]
 また、実オブジェクト関連情報検出モジュール502は、車外センサ407から、自車両1の走行レーン330(図3参照)の左側の区画線331(図3参照)の位置と、右側の区画線332(図3参照)の位置とを取得し、それら左右の区画線331,332の間の領域(走行レーン330)を認識してもよい。
[0029]
 実オブジェクト位置設定モジュール504は、I/Oインタフェース14を介して道路情報データベース403、車外センサ407、携帯情報端末413、若しくは車外通信接続機器420から実オブジェクト310の現在の位置を示す観測位置を取得し、又はこれら2以上の観測位置をフュージョンした実オブジェクトの観測位置を取得し、取得した観測位置に基づいて実オブジェクト310の位置(特定位置とも呼ぶ)を設定する。後述する画像位置決定モジュール514は、この実オブジェクト位置設定モジュール504が設定した実オブジェクト310の特定位置を基準にAR画像210の位置を決定する。
[0030]
 実オブジェクト位置設定モジュール504は、直前に取得した実オブジェクト310の観測位置に基づいて実オブジェクト310の特定位置を設定と、少なくとも直前に取得した実オブジェクト310の観測位置を含む過去に取得した1つ又はそれ以上の実オブジェクト310の観測位置を元に予測される所定の時刻における実オブジェクトの予測位置に基づいて実オブジェクト310の特定位置を設定と、を実行可能である。すなわち、実オブジェクト位置設定モジュール504と後述する画像位置決定モジュール514を実行することで、プロセッサ16は、直前に取得した実オブジェクト310の観測位置に基づいてAR画像210の特定位置を設定する第1位置設定処理と、少なくとも直前に取得した実オブジェクト310の観測位置を含む過去に取得した1つ又はそれ以上の実オブジェクト310の観測位置を元に予測されるAR画像210の表示更新周期における実オブジェクト310の予測位置に基づいてAR画像210の位置を設定する第2位置設定処理と、を実行可能である。
[0031]
 実オブジェクト位置設定モジュール504は、例えば、第1AR画像220においては、表示する位置の基準となる実オブジェクト310の特定位置を、前記第1位置設定処理と前記第2位置設定処理とを時系列的に使い分けることにより算出し、第2AR画像230においては、表示する位置の基準となる実オブジェクト310の特定位置を、前記第2位置設定処理により算出する。図3は、第1実オブジェクト320に対応付けられて表示される第1AR画像220と、第2実オブジェクト330に対応付けられて表示される第2AR画像230と、を示す図である。ここで、第1AR画像220は、自車両1の走行レーン330を先行している先行車両(第1実オブジェクト)320に対する注意を促し、先行車両320を後方で囲むように視認される円弧状の注意喚起画像である。また、第2AR画像230は、自車両1の予定経路を示し、自車両1の走行レーン(第2実オブジェクト)330に重ねて視認される1つの矢印形状からなる経路画像である。
[0032]
 プロセッサ16は、実オブジェクト関連情報検出モジュール502により、注意喚起画像(第1AR画像)220を表示する位置の基準となる先行車両(第1実オブジェクト)320の位置を示す観測位置Imと、経路画像(第2AR画像)230を表示する位置の基準となる走行レーン(第2実オブジェクト)330の位置を示す観測位置Inと、を取得する。次に、プロセッサ16は、直前に取得した観測位置Imを含む過去に取得した第1実オブジェクト320の観測位置Im~Im-5からAR画像210の表示更新周期k+2~k-2毎の第1実オブジェクト320の特定位置Pk+2~Qk-2と、過去に取得したものも含む第2実オブジェクト330の観測位置In~In-5からAR画像210の表示更新周期k+2~k-2毎の第2実オブジェクト330の特定位置Qk+2~Qk-2とを、設定する。
[0033]
 図4は、AR画像の表示更新周期毎に第1実オブジェクトの特定位置、第2実オブジェクトの特定位置がどのように設定されるかを説明する図である。図中、表示更新周期k+2が最も新しい表示更新周期であり、k+1,k,k-1,k-2の順に古くなっていく。第1実オブジェクト320の特定位置、第2実オブジェクト330の特定位置も同様であり、図中では、Pk+2(Qk+2)が最も新しい。また、図中の第1実オブジェクト320(第2実オブジェクト330)の観測位置は、Im(In)が最も新しく、Im-1(In-1),Im-2(In-2)・・・の順に古くなっていく。図中では、第1実オブジェクト320の観測位置Imが取得される周期と、第2実オブジェクト330の観測位置Inが取得される周期とは、それぞれ異なるように記載してあるが、取得される周期が揃えられてもよい。
[0034]
 まず、第1実オブジェクト320の特定位置Pkの設定について説明する。プロセッサ16は、第1実オブジェクト320の特定位置Pkの設定において、1つ又はそれ以上のI/Oインタフェース14から自車両1の前方に存在する第1実オブジェクト320の特定位置Pkを取得した直後の第1表示更新周期Fαでは、前記第1位置設定処理を実行し、第1実オブジェクト320の観測位置Imを取得した直後ではない第2表示更新周期Fβでは、前記第2位置設定処理を実行する。図中、表示更新周期k-1,k+1が、観測位置Im-1,Imを取得した直後の第1表示更新周期Fαであり、表示更新周期k-2,k,k+2が観測位置Im-1,Imを取得した直後の第1表示更新周期Fαではない第2表示更新周期Fβである。表示更新周期kは、第2表示更新周期Fβであるため、表示更新周期kにおける特定位置Pkは、前記第2位置設定処理により決定され、具体的には、それ以前の4つの観測位置Im-1,Im-2,Im-3,Im-4に基づいて予測される。次の表示更新周期k+1は、第1表示更新周期Fαであるため、表示更新周期k+1における特定位置Pk+1は、前記第1位置設定処理により決定され、具体的には、直前に取得した第1実オブジェクト320の観測位置Imに設定される。次の表示更新周期k+2は、第2表示更新周期Fβであるため、表示更新周期k+2における特定位置Pk+2は、前記第2位置設定処理により決定され、具体的には、それ以前の4つの観測位置Im,Im-1,Im-2,Im-3に基づいて予測される。実オブジェクト位置設定モジュール504による予測位置の算出方法に特段の制約はなく、実オブジェクト位置設定モジュール504が処理対象とする表示更新周期(例えば、図4の表示更新周期k)よりも過去に取得された観測位置(図4では、観測位置Im-1、Im-2、・・・)に基づいて予測を行う限り、如何なる手法を用いてもよい。実オブジェクト位置設定モジュール504は、例えば、最小二乗法や、カルマンフィルタ、α-βフィルタ、又はパーティクルフィルタなどの予測アルゴリズムを用いて、過去の1つ又はそれ以上の観測位置を用いて、次回の値を予測するようにしてもよい。
[0035]
 次に、第2実オブジェクト330の特定位置Qkの設定について説明する。プロセッサ16は、第2実オブジェクト330の特定位置Qkの設定において、第1表示更新周期Fα及び第2表示更新周期Fβでは、前記第2位置設定処理を実行する。図中、表示更新周期k-2,k,k+2が、観測位置In-2,In-1,Inを取得した直後の第1表示更新周期Fαであり、表示更新周期k-1,k+1が観測位置In-2,In-1,Inを取得した直後の第1表示更新周期Fαではない第2表示更新周期Fβである。すなわち、表示更新周期kは、第1表示更新周期Fαであるが、表示更新周期kにおける特定位置Qkは、前記第2位置設定処理により決定され、具体的には、それ以前の4つの観測位置In-1,In-2,In-3,In-4に基づいて予測される。次の表示更新周期k+1における特定位置Qk+1も、前記第2位置設定処理により決定され、具体的には、それ以前の4つの観測位置In-1,In-2,In-3,In-4に基づいて予測される。次の表示更新周期k+2は、第2表示更新周期Fβであるが、表示更新周期k+2における特定位置Qk+2は、前記第2位置設定処理により決定され、具体的には、それ以前の4つの観測位置In,In-1,In-2,In-3に基づいて予測される。
[0036]
 図2の差分判定モジュール506は、第1表示更新周期Fαにおいて、直前に取得した観測位置と、直前に取得した観測位置を少なくとも含む1つ又はそれ以上の観測位置に基づいて予測される予測位置と、を比較し、それらの差分がメモリ18に記憶されている所定の差分閾値より大きいかを判定する。これらの差分が所定の閾値より大きい場合、プロセッサ16は、第1表示更新周期Fαでは、前記第1位置設定処理を実行し、第2表示更新周期Fβでは、第2位置設定処理を実行し、これを所定の表示更新周期回数だけ継続した後、第1表示更新周期Fα及び第2表示更新周期Fβでは、第2位置設定処理を実行するようにしてもよい。また、これらの差分が所定の閾値より大きくない場合、プロセッサ16は、第1表示更新周期Fα及び第2表示更新周期Fβでは、前記第2位置設定処理を実行する。なお、メモリ18は、2つ以上の差分閾値を記憶し、距離判定モジュール508は、直前に取得した観測位置と、予測位置との差分の度合いを3段階以上で判定してもよい。また、これらの差分閾値は、可変であってもよい。例えば、差分判定モジュール506は、実オブジェクト310と自車両1との相対速度に応じて変化させてもよく、この場合、相対速度が速い程、差分閾値が長くなるように設定してもよい。
[0037]
 また、いくつかの実施形態において、差分判定モジュール506は、観測位置が予測位置よりも自車両1の近傍であるかを判定してもよい。プロセッサ16は、差分判定モジュール506が実オブジェクトの直前に取得した観測位置が、予測位置よりも自車両1の近傍である場合、第1表示更新周期Fαでは、前記第1位置設定処理を実行し、第2表示更新周期Fβでは、前記第2位置設定処理を実行し、直前に取得した観測位置が、予測位置よりも自車両1の近傍でない場合、第1表示更新周期Fα及び第2表示更新周期Fβでは、前記第2位置設定処理を実行してもよい。これによれば、実オブジェクトが予測位置よりも近いと想定される場合に、迅速に、実際に実オブジェクトが存在する可能性が高い観測位置を基準にAR画像210を表示することができる。
[0038]
 距離判定モジュール508は、実オブジェクト310と自車両1との間の距離の度合いを判定する。例えば、距離判定モジュール508は、実オブジェクト関連情報検出モジュール502が実行されることで取得可能な実オブジェクト310と自車両1との間の距離が、メモリ18に記憶された所定の距離閾値よりも長いか否かを判定してもよい。なお、メモリ18は、2つ以上の距離閾値を記憶し、距離判定モジュール508は、実オブジェクト310と自車両1との間の距離の度合いを3段階以上で判定してもよい。また、これらの距離閾値は、可変であってもよい。例えば、距離判定モジュール508は、実オブジェクト310と自車両1との相対速度に応じて変化させてもよく、この場合、相対速度が速い程、距離閾値が長くなるように設定してもよい。
[0039]
 速度判定モジュール510は、実オブジェクト310と自車両1との相対速度の度合いを判定する。例えば、速度判定モジュール510は、実オブジェクト関連情報検出モジュール502が実行されることで取得可能な実オブジェクト310と自車両1との間の距離の時間変化に基づき算出した、実オブジェクト310と自車両1との相対速度が、メモリ18に記憶された所定の相対速度閾値よりも速いか否かを判定してもよい。なお、メモリ18は、2つ以上の相対速度閾値を記憶し、速度判定モジュール510は、実オブジェクト310と自車両1との相対速度の度合いを3段階以上で判定してもよい。また、これらの相対速度閾値は、可変であってもよい。例えば、速度判定モジュール510は、実オブジェクト310と自車両1との間の距離に応じて変化させてもよく、この場合、実オブジェクト310と自車両1との間の距離が長い程、相対速度閾値が速くなるように設定してもよい。
[0040]
 報知必要度判定モジュール512は、車両用表示システム10が表示する各画像200が運転者4に報知するべき内容であるかを判定する。報知必要度判定モジュール512は、I/Oインタフェース14に接続される種々の他の電子機器から情報を取得し、報知必要度を算出してもよい。また、図2でI/Oインタフェース14に接続された電子機器が車両ECU401に情報を送信し、受信した情報に基づき車両ECU401が決定した報知必要度を、報知必要度判定モジュール512が検出(取得)してもよい。『報知必要度』は、例えば、起こり得る自体の重大さの程度から導き出される危険度、反応行動を起こすまでに要求される反応時間の長短から導き出される緊急度、自車両1や運転者4(又は自車両1の他の乗員)の状況から導き出される有効度、又はこれらの組み合わせなどで決定され得る(報知必要度の指標はこれらに限定されない)。すなわち、報知必要度判定モジュール512は、運転者4に報知すべきかを判定し、経路画像220、後述する注意喚起画像230、又はこれら双方を表示しないことも選択し得る。なお、車両用表示システム10は、報知必要度を推定する(算出する)機能を有していなくてもよく、報知必要度を推定する機能の一部又は全部は、車両用表示システム10の表示制御装置13とは別に設けられてもよい。
[0041]
 画像位置決定モジュール514は、画像200が、実オブジェクト310と特定の位置関係になって視認されるように、実オブジェクト位置設定モジュール504が設定した実オブジェクト310の決定位置(観測位置又は予測位置)に基づき、画像200の座標(運転者4が自車両1の運転席から表示領域100の方向を見た際の左右方向(X軸方向)、及び上下方向(Y軸方向)を少なくとも含む)を決定する。これに加え、画像位置決定モジュール514は、実オブジェクト位置設定モジュール504が設定した実オブジェクト310の決定位置に基づき、運転者4が自車両1の運転席から表示領域100の方向を見た際の前後方向(Z軸方向)を決定してもよい。なお、画像位置決定モジュール514は、目位置検出部411が検出した運転者4の眼の位置に基づいて、画像200の位置を調整する。例えば、画像位置決定モジュール514は、画像200の中心が実オブジェクトの中心と重なって視認されるように、画像200の左右方向、及び上下方向の位置を決定する。なお、『特定の位置関係』は、実オブジェクト又は自車両1の状況、実オブジェクトの種類、表示される画像の種類などにより調整され得る。
[0042]
 画像サイズ決定モジュール516は、対応付ける実オブジェクト310の位置、又は/及びサイズに合わせて、AR画像210のサイズを変更してもよい。例えば、画像サイズ決定モジュール516は、対応付ける実オブジェクト310の位置が遠方であれば、AR画像210のサイズを小さくし得る。また、画像サイズ決定モジュール516は、対応付ける実オブジェクト310のサイズが大きければ、AR画像210のサイズを大きくし得る。
[0043]
 また、画像サイズ決定モジュール516は、実オブジェクト関連情報検出モジュール502により検出された画像200を対応付けて表示する実オブジェクトの種類、数、又は/及び、報知必要度判定モジュール512で検出された(推定された)報知必要度の大きさに基づいて、画像200のサイズを決定し得る。
[0044]
 画像サイズ決定モジュール516は、過去の所定の回数の実オブジェクトのサイズに基づいて、今回の表示更新周期で表示するAR画像210を表示するサイズを予測算出する機能を有してもよい。第1の手法として、画像サイズ決定モジュール516は、カメラ(車外センサ407の一例)による過去の2つの撮像画像間で、例えば、Lucas-Kanade法を使用して、実オブジェクト310の画素を追跡することで、今回の表示更新周期における実オブジェクトのサイズを予測し、予測した実オブジェクトのサイズに合わせてAR画像のサイズを決定してもよい。第2手法として、過去の2つの撮像画像間での実オブジェクトのサイズの変化に基づき、実オブジェクトのサイズの変化率を求めて、実オブジェクトのサイズの変化率に応じてAR画像のサイズを決定してもよい。なお、時系列で変化する視点からの実オブジェクトのサイズ変化を推定する方法は、上記に限られず、例えば、Horn-Schunck法、Buxton-Buxton、Black-Jepson法などのオプティカルフロー推定アルゴリズムを含む公知の手法を用いてもよい。
[0045]
 グラフィックモジュール518は、表示される画像200の、視覚的効果(例えば、輝度、透明度、彩度、コントラスト、又は他の視覚特性)、サイズ、表示位置、距離(運転者4から画像200までの距離)を変更するための様々な既知のソフトウェア構成要素を含む。グラフィックモジュール518は、画像位置決定モジュール514が設定した座標(運転者4が自車両1の運転席から表示領域100の方向を見た際の左右方向(X軸方向)、及び上下方向(Y軸方向)を少なくとも含む)、画像サイズ決定モジュール516が設定した画像サイズで運転者4に視認されるように画像200を表示する。
[0046]
 以上に説明したように、本実施形態の表示制御装置は、自車両1の運転者4から見られる前景に存在する実オブジェクトに対応付けた位置に画像200を重ねて表示する画像表示部11を制御する表示制御装置13において、1つ又はそれ以上のI/Oインタフェース14と、1つ又はそれ以上のプロセッサ16と、メモリ18と、メモリ18に格納され、1つ又はそれ以上のプロセッサ16によって実行されるように構成される1つ又はそれ以上のコンピュータ・プログラムと、を備え、1つ又はそれ以上のプロセッサ16は、直前に取得した実オブジェクトの位置に基づいて画像200の位置を設定する第1位置設定処理と、少なくとも直前に取得した実オブジェクトの位置を含む過去に取得した1つ又はそれ以上の実オブジェクトの位置を元に予測される画像の表示更新周期における実オブジェクトの予測位置に基づいて画像200の位置を設定する第2位置設定処理と、を実行可能であり、1つ又はそれ以上のI/Oインタフェース14から自車両1の前方に存在する実オブジェクトの位置を取得した直後の第1表示更新周期Fαでは、第1位置設定処理を実行し、1つ又はそれ以上のI/Oインタフェース14から自車両1の前方に存在する実オブジェクトの位置を取得した直後ではない第2表示更新周期Fβでは、第2位置設定処理を実行する。これによれば、実オブジェクトの過去の観測位置からの予測位置に基づいてAR画像の表示位置が決定されるので、画像の表示位置が急激に変化しにくくしつつ、実オブジェクトの観測位置を取得した直後の表示更新周期では、実オブジェクトの観測位置に基づいてAR画像の表示位置が決定されるので、実オブジェクトの正確な位置を迅速に視認者に認識させることができる。
[0047]
 また、いくつかの実施形態では、画像200は、第1AR画像220と、第1AR画像220と種別が異なる第2AR画像230と、を含み、1つ又はそれ以上のプロセッサ16は、第1AR画像220において、第1表示更新周期Fαでは、第1位置設定処理を実行し、第2表示更新周期Fβでは、第2位置設定処理を実行し、第2AR画像230において、第1表示更新周期Fα及び第2表示更新周期Fβでは、第2位置設定処理を実行してもよい。これによれば、表示する画像の種別の一方では、実オブジェクトの予測位置でのみ画像の位置を更新することができ、急激な変化が抑制された滑らかに変化する画像を表示することができる。
[0048]
 また、いくつかの実施形態では、第1AR画像220は、実オブジェクトに対する注意を促す注意喚起画像であり、第2AR画像230は、自車両1の経路を示す経路画像であってもよい。
[0049]
 なお、第1AR画像220は、比較的、報知必要度が高い画像であり、道路面上の「止まれ」などの標識、スリップのおそれがある路面状況(湿潤、凍結)、自車両1の自動手動運転切替え地点を示す画像であってもよい。また、第2AR画像230は、第1AR画像220より報知必要度が低い画像であり、「止まれ」などの重要度が高くない道路標識、看板、POI情報、最終目的地の方向の情報などを示す画像であってもよい。
[0050]
 また、いくつかの実施形態では、1つ又はそれ以上のプロセッサ16は、第1表示更新周期Fαで、直前に取得した実オブジェクトの位置と、少なくとも直前に取得した実オブジェクトの位置を含む過去に取得した1つ又はそれ以上の実オブジェクトの位置を元に予測される画像の表示更新周期における実オブジェクトの予測位置と、を比較し、これらの差分が所定の閾値より大きい場合、第1表示更新周期Fαでは、第1位置設定処理を実行し、第2表示更新周期Fβでは、第2位置設定処理を実行し、差分が所定の閾値より大きくない場合、第1表示更新周期Fα及び第2表示更新周期Fβでは、第2位置設定処理を実行してもよい。これによれば、実オブジェクトの観測位置と予測位置とに乖離が発生した場合に、最新の観測位置に基づいた位置に画像を迅速に表示し、AR画像及びこのAR画像が対応付けられた実オブジェクトに運転者4の視覚的注意を迅速に向けさせることができる。
[0051]
 また、いくつかの実施形態では、1つ又はそれ以上のプロセッサ16は、第1表示更新周期Fαで、直前に取得した実オブジェクトの位置と、少なくとも直前に取得した実オブジェクトの位置を含む過去に取得した1つ又はそれ以上の実オブジェクトの位置を元に予測される画像の表示更新周期における実オブジェクトの予測位置と、を比較し、直前に取得した実オブジェクトの位置が、実オブジェクトの予測位置よりも自車両1の近傍である場合、第1表示更新周期Fαでは、第1位置設定処理を実行し、第2表示更新周期Fβでは、第2位置設定処理を実行し、直前に取得した実オブジェクトの位置が、実オブジェクトの予測位置よりも自車両1の近傍でない場合、第1表示更新周期Fα及び第2表示更新周期Fβでは、第2位置設定処理を実行してもよい。これによれば、予測位置より最新の実オブジェクトの観測位置が自車両1に近く実オブジェクトの急接近が想定できる場合に、最新の観測位置に基づいた位置に画像を表示することで、AR画像及びこのAR画像が対応付けられた実オブジェクトに運転者4の視覚的注意を迅速に向けさせることができる。
[0052]
 また、いくつかの実施形態では、1つ又はそれ以上のプロセッサ16は、1つ又はそれ以上のI/Oインタフェース14から画像200の位置を設定する基準となる実オブジェクトと自車両1との相対速度を推定可能な情報を取得し、相対速度が所定の閾値より速い場合、第1表示更新周期Fαでは、第1位置設定処理を実行し、第2表示更新周期Fβでは、第2位置設定処理を実行し、相対速度が所定の閾値より速くない場合、第1表示更新周期Fα及び第2表示更新周期Fβでは、第2位置設定処理を実行してもよい。これによれば、相対速度が速い実オブジェクトに対しては、最新の観測位置を迅速に画像に反映させて視覚的注意を向かせ、相対速度が遅い実オブジェクトに対しては、観測位置と予測位置とに瞬間的に差が生じていても迅速に画像に反映させずに視覚的注意が過度に向かないようにすることもできる。
[0053]
 また、いくつかの実施形態では、1つ又はそれ以上のプロセッサ16は、画像200の位置を設定する基準となる実オブジェクトが接近していると判定される場合、第1表示更新周期Fαでは、第1位置設定処理を実行し、第2表示更新周期Fβでは、第2位置設定処理を実行し、画像200の位置を設定する基準となる実オブジェクトが接近していると判定されない場合、第1表示更新周期Fα及び第2表示更新周期Fβでは、第2位置設定処理を実行してもよい。これによれば、実オブジェクトが接近していると想定できる場合に、最新の観測位置に基づいた位置に画像を表示することで、AR画像及びこのAR画像が対応付けられた実オブジェクトに運転者4の視覚的注意を迅速に向けさせることができる。
[0054]
 また、表示領域100は、図1に示すように、運転者4から見て、上下左右からなる平面(XY平面)に概ね沿うような配置に限定されない。例えば、表示領域100は、運転者4から見た左右方向(X軸方向)を軸として回転させ、走行レーン330(ZX平面)に概ね沿うように配置されてもよい。なお、表示領域100は、平面ではなく、曲面になり得る。また、画像表示部11に立体表示器を採用し、3次元領域である表示領域100に画像200を表示するものであってもよい。
[0055]
 第2AR画像230は、自車両1の走行レーン330に重ねて視認される2つ以上のイラストなどでの経路画像であってもよい。

符号の説明

[0056]
1…自車両、2…フロントウインドシールド、4…運転者、5…ダッシュボード、10…車両用表示システム、11…画像表示部、11a…表示光、13…表示制御装置、14…I/Oインタフェース、16…プロセッサ、18…メモリ、20…画像処理回路、100…表示領域、200…画像、210…AR画像、220…第1AR画像(経路画像)、230…第2AR画像(注意喚起画像)、300…前景、310…実オブジェクト、320…第1実オブジェクト(先行車両)、330…第2実オブジェクト(走行レーン)、401…車両ECU、403…道路情報データベース、405…自車位置検出部、407…車外センサ、409…視線方向検出部、411…目位置検出部、413…携帯情報端末、420…車外通信接続機器、502…実オブジェクト関連情報検出モジュール、504…実オブジェクト位置設定モジュール、506…差分判定モジュール、508…距離判定モジュール、510…速度判定モジュール、512…報知必要度判定モジュール、514…画像位置決定モジュール、516…画像サイズ決定モジュール、518…グラフィックモジュール、Fα…第1表示更新周期、Fβ…第2表示更新周期

請求の範囲

[請求項1]
 自車両の運転者から見られる前景に存在する実オブジェクトに対応付けた位置に画像を重ねて表示する画像表示部を制御する表示制御装置において、
 1つ又はそれ以上のI/Oインタフェースと、
 1つ又はそれ以上のプロセッサと、
 メモリと、
 前記メモリに格納され、前記1つ又はそれ以上のプロセッサによって実行されるように構成される1つ又はそれ以上のコンピュータ・プログラムと、を備え、
 前記1つ又はそれ以上のプロセッサは、
  直前に取得した前記実オブジェクトの位置に基づいて前記画像の位置を設定する第1位置設定処理と、
  少なくとも直前に取得した前記実オブジェクトの位置を含む過去に取得した1つ又はそれ以上の前記実オブジェクトの位置を元に予測される前記画像の表示更新周期における前記実オブジェクトの予測位置に基づいて前記画像の位置を設定する第2位置設定処理と、を実行可能であり、
  前記1つ又はそれ以上のI/Oインタフェースから前記自車両の前方に存在する前記実オブジェクトの位置を取得した直後の第1表示更新周期では、前記第1位置設定処理を実行し、
  前記1つ又はそれ以上のI/Oインタフェースから前記自車両の前方に存在する前記実オブジェクトの位置を取得した直後ではない第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行する、
 表示制御装置。
[請求項2]
 前記画像は、第1画像と、前記第1画像と種別が異なる第2画像と、を含み、
 前記1つ又はそれ以上のプロセッサは、
  前記第1画像において、
   前記第1表示更新周期では、前記第1位置設定処理を実行し、
   前記第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行し、
  前記第2画像において、
   前記第1表示更新周期及び前記第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行する、
 請求項1に記載の表示制御装置。
[請求項3]
 前記第1画像は、前記実オブジェクトに対する注意を促す注意喚起画像であり、
 前記第2画像は、前記自車両の経路を示す経路画像である、
 請求項2に記載の表示制御装置。
[請求項4]
 前記1つ又はそれ以上のプロセッサは、
 前記第1表示更新周期で、直前に取得した前記実オブジェクトの位置と、少なくとも直前に取得した前記実オブジェクトの位置を含む過去に取得した1つ又はそれ以上の前記実オブジェクトの位置を元に予測される前記画像の表示更新周期における前記実オブジェクトの予測位置と、を比較し、
  これらの差分が所定の閾値より大きい場合、
   前記第1表示更新周期では、前記第1位置設定処理を実行し、
   前記第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行し、
  前記差分が所定の閾値より大きくない場合、
   前記第1表示更新周期及び前記第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行する、
 請求項1に記載の表示制御装置。
[請求項5]
 前記1つ又はそれ以上のプロセッサは、
 前記第1表示更新周期で、直前に取得した前記実オブジェクトの位置と、少なくとも直前に取得した前記実オブジェクトの位置を含む過去に取得した1つ又はそれ以上の前記実オブジェクトの位置を元に予測される前記画像の表示更新周期における前記実オブジェクトの予測位置と、を比較し、
  前記直前に取得した前記実オブジェクトの位置が、前記実オブジェクトの予測位置よりも前記自車両の近傍である場合、
   前記第1表示更新周期では、前記第1位置設定処理を実行し、
   前記第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行し、
  前記直前に取得した前記実オブジェクトの位置が、前記実オブジェクトの予測位置よりも前記自車両の近傍でない場合、
   前記第1表示更新周期及び前記第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行する、
 請求項1に記載の表示制御装置。
[請求項6]
 前記1つ又はそれ以上のプロセッサは、
 前記1つ又はそれ以上のI/Oインタフェースから前記画像の位置を設定する基準となる前記実オブジェクトと前記自車両との相対速度を推定可能な情報を取得し、
  前記相対速度が所定の閾値より速い場合、
   前記第1表示更新周期では、前記第1位置設定処理を実行し、
   前記第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行し、
    前記相対速度が所定の閾値より速くない場合、
   前記第1表示更新周期及び前記第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行する、
 請求項1に記載の表示制御装置。
[請求項7]
 前記1つ又はそれ以上のプロセッサは、
 前記画像の位置を設定する基準となる前記実オブジェクトが接近していると判定される場合、
  前記第1表示更新周期では、前記第1位置設定処理を実行し、
  前記第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行し、
 前記画像の位置を設定する基準となる前記実オブジェクトが接近していると判定されない場合、
   前記第1表示更新周期及び前記第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行する、
 請求項1に記載の表示制御装置。
[請求項8]
 自車両の運転者から見られる前景に存在する実オブジェクトに対応付けた位置に画像を重ねて表示する画像表示部を制御する方法において、
 直前に取得した前記実オブジェクトの位置に基づいて前記画像の位置を設定する第1位置設定処理と、
 少なくとも直前に取得した前記実オブジェクトの位置を含む過去に取得した1つ又はそれ以上の前記実オブジェクトの位置を元に予測される前記画像の表示更新周期における前記実オブジェクトの予測位置に基づいて前記画像の位置を設定する第2位置設定処理と、を実行可能であり、
 前記自車両の前方に存在する前記実オブジェクトの位置を取得した直後の第1表示更新周期では、前記第1位置設定処理を実行することと、
 前記自車両の前方に存在する前記実オブジェクトの位置を取得した直後ではない第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行することと、を含む、
 方法。
[請求項9]
 前記画像は、第1画像と、前記第1画像と種別が異なる第2画像と、を含み、
  前記第1画像において、
   前記第1表示更新周期では、前記第1位置設定処理を実行し、
   前記第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行することと、
  前記第2画像において、
   前記第1表示更新周期及び前記第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行することと、を含む、
 請求項8に記載の方法。
[請求項10]
 前記第1画像は、前記実オブジェクトに対する注意を促す注意喚起画像であり、
 前記第2画像は、前記自車両の経路を示す経路画像である、
 請求項9に記載の方法。
[請求項11]
 前記第1表示更新周期で、直前に取得した前記実オブジェクトの位置と、少なくとも直前に取得した前記実オブジェクトの位置を含む過去に取得した1つ又はそれ以上の前記実オブジェクトの位置を元に予測される前記画像の表示更新周期における前記実オブジェクトの予測位置と、を比較することと、
  これらの差分が所定の閾値より大きい場合、
   前記第1表示更新周期では、前記第1位置設定処理を実行し、
   前記第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行することと、
  前記差分が所定の閾値より大きくない場合、
   前記第1表示更新周期及び前記第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行することと、を含む、
 請求項8に記載の方法。
[請求項12]
 前記第1表示更新周期で、直前に取得した前記実オブジェクトの位置と、少なくとも直前に取得した前記実オブジェクトの位置を含む過去に取得した1つ又はそれ以上の前記実オブジェクトの位置を元に予測される前記画像の表示更新周期における前記実オブジェクトの予測位置と、を比較することと、
  前記直前に取得した前記実オブジェクトの位置が、前記実オブジェクトの予測位置よりも前記自車両の近傍である場合、
   前記第1表示更新周期では、前記第1位置設定処理を実行し、
   前記第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行することと、
  前記直前に取得した前記実オブジェクトの位置が、前記実オブジェクトの予測位置よりも前記自車両の近傍でない場合、
   前記第1表示更新周期及び前記第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行することと、を含む、
 請求項8に記載の方法。
[請求項13]
 前記画像の位置を設定する基準となる前記実オブジェクトと前記自車両との相対速度を推定可能な情報を取得することと、
  前記相対速度が所定の閾値より速い場合、
   前記第1表示更新周期では、前記第1位置設定処理を実行し、
   前記第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行することと、
    前記相対速度が所定の閾値より速くない場合、
   前記第1表示更新周期及び前記第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行することと、を含む、
 請求項8に記載の方法。
[請求項14]
 前記画像の位置を設定する基準となる前記実オブジェクトが接近していると判定される場合、
  前記第1表示更新周期では、前記第1位置設定処理を実行し、
  前記第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行することと、
 前記画像の位置を設定する基準となる前記実オブジェクトが接近していると判定されない場合、
   前記第1表示更新周期及び前記第2表示更新周期では、前記第2位置設定処理を実行することと、を含む、
 請求項8に記載の方法。
[請求項15]
 請求項8乃至14のいずれかに記載の方法を実行するための命令を含む、コンピュータ・プログラム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]