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1. JP2020123610 - シリコンウェーハの製造方法およびシリコンウェーハ

Document

Description

Title of Invention シリコンウェーハの製造方法およびシリコンウェーハ

Technical Field

0001  

Background Art

0002   0003   0004   0005   0006   0007  

Citation List

Patent Literature

0008  

Summary of Invention

Technical Problem

0009   0010   0011   0012  

Technical Solution

0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026  

Advantageous Effects

0027  

Brief Description of Drawings

0028  

Description of Embodiments

0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049  

Examples

0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068  

Reference Signs List

0069  

Claims

1   2   3   4   5   6   7    

Drawings

1   2   3   4   5   6    

Description

シリコンウェーハの製造方法およびシリコンウェーハ

Technical Field

[0001]
本発明は、ノッチを有するシリコンウェーハの製造方法およびシリコンウェーハに関する。

Background Art

[0002]
シリコンウェーハの製造方法としては、単結晶インゴットから薄円板状のウェーハを切り出すスライス工程、ウェーハ外周部の欠けや割れを防止するための面取り工程、ウェーハを平坦化するラッピング工程もしくは両面研削工程、ラッピングや両面研削により生じたウェーハの歪みや汚染物を除去するエッチング工程、ウェーハの主面を鏡面研磨する鏡面研磨工程、ウェーハの面取り部を鏡面にする鏡面面取り工程等を順次行うことが一般的である。
[0003]
上記のエッチング工程では、近年の厳しい平坦度の要求を達成するために、ウェーハの形状維持性が高い、比較的エッチングレートの遅いエッチング条件が使用される。例えば、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ系水溶液がシリコンウェーハの製造では広く用いられている。
[0004]
比較的レートの遅いエッチングでは、エッチング速度に結晶方位依存性があり、結晶面によってエッチングレートが異なることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
[0005]
ウェーハの外周部には、ウェーハの結晶方位を示すため、ノッチと呼ばれるV字型の切欠きが設けられることが多い。例えば、主面の結晶面が(100)面であるシリコンウェーハの場合、ノッチは<100>方位や<110>方位等を示すように形成される。
[0006]
一般に、ノッチの鏡面面取り加工は、ノッチの形状に合わせた周縁部分を有する円板形状またはリング形状の発泡ウレタンあるいは不織布から成る研磨部材を回転させながらノッチに圧接することで行われる。一方、ノッチを除くウェーハ外周部の鏡面面取り加工は、ウェーハを一定速度で回転させながら、研磨布を貼り付けた円筒ドラムを回転させ、研磨布をウェーハ外周部に圧接することで遂行される。
[0007]
鏡面面取り加工は、集積回路の製造工程での欠けや発塵を防止するために、ウェーハ外周部が完全に鏡面化するまで行われる。鏡面面取り工程においてウェーハ外周部の鏡面化が十分になされなかったシリコンウェーハは、後の検査工程において不良品として判断され、製品として出荷することはできない。

Citation List

Patent Literature

[0008]
patcit 1 : 特開2001−87996号公報

Summary of Invention

Technical Problem

[0009]
しかしながら、エッチング工程を経て製品ウェーハを作製した場合、ウェーハの主面に接続するノッチの面取り部の傾斜部(以下、単にノッチの傾斜部とも言う)に研磨残りが発生し、検査工程で不良品となってしまうことがあった。本発明者がこの原因について調査したところ、前記の研磨残りは、エッチングによりノッチの傾斜部に突起が発生し、これが鏡面面取り加工で十分に鏡面化されず残存したものであることが判明した。
[0010]
本発明者が、エッチングによりノッチの傾斜部に突起が発生する理由について調査したところ、ノッチの傾斜部にはエッチングレートの異なる結晶面が混在して露出し易く、その場合、相対的にエッチングレートの低い結晶面が十分にエッチングされず、突起状になることを突き止めた。
[0011]
エッチングにより発生する上記の突起が研磨残りとなるのを防ぐためには、エッチング工程後に表面に砥粒が担持されたテープを用いてウェーハ外周部を加工するテープ面取り加工を付加することや、鏡面面取りの加工時間を長くし研磨量を多くする方法などが考えられるが、これらの方法は、コストの増加や生産性の低下などを引き起こすという問題があり望ましくない。
[0012]
本発明は前述のような問題に顧みてなされたもので、研磨残りの原因となる突起がエッチングによりノッチの傾斜部に発生するのを抑制し、製品ウェーハのノッチの傾斜部に突起由来の研磨残りが発生するのを防止できるシリコンウェーハの製造方法およびシリコンウェーハを提供することを目的とする。

Technical Solution

[0013]
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、ノッチを有するシリコンウェーハの周縁部を研削して面取り加工を行う面取り工程と、
該面取り工程の後に、前記シリコンウェーハの主面にラッピング又は両面研削加工を行うラッピング又は両面研削工程と、
該ラッピング又は前記両面研削工程の後に、前記シリコンウェーハにエッチング加工を行うエッチング工程と、
該エッチング工程の後に、前記シリコンウェーハの面取り部の鏡面面取り加工を行う鏡面面取り工程とを含むシリコンウェーハの製造方法であって、
前記シリコンウェーハの前記ノッチの前記面取り部の断面形状において、前記シリコンウェーハの第1の主面に接続する傾斜部の前記第1の主面に対する傾斜角度をθ1とし、前記シリコンウェーハの第2の主面に接続する傾斜部の前記第2の主面に対する傾斜角度をθ2と定義したとき、
前記面取り工程において、前記ノッチにおける前記傾斜部の傾斜角度θ1及びθ2が12°以下となるように前記面取り加工を行うことを特徴とするシリコンウェーハの製造方法を提供する。
[0014]
このようなシリコンウェーハの製造方法であれば、上記面取り加工により、ノッチの傾斜部にエッチングレートの異なる結晶面が混在して露出するのを防ぐことができる。これにより、エッチングでノッチの傾斜部に突起が生じるのを防ぐことができ、鏡面面取り加工後の製品ウェーハのノッチに突起由来の研磨残りが発生するのを防止することができる。
[0015]
また、このとき、前記面取り工程において、前記ノッチにおける前記傾斜部の傾斜角度θ1及びθ2が10°以上となるように前記面取り加工を行うことが好ましい。
[0016]
このようにすれば、デバイス形成工程のエッチング工程において、パーティクルを含むリンス液が主面に付着し易くなるのを防ぐことができる。
[0017]
また、このとき、前記面取り工程の面取り加工を、砥石に形成された溝に前記シリコンウェーハの周縁部を当接し、該シリコンウェーハの周縁部を前記砥石の溝形状に成形することで行うことができる。
[0018]
これにより、シリコンウェーハの周縁部を所望する面取り形状に簡便に成形することができる。
[0019]
また、このとき、前記シリコンウェーハを、前記主面の結晶面方位が(100)であり、前記ノッチの結晶方位が<100>のものとすることができる。
[0020]
本発明はこのようなシリコンウェーハに対して好適に用いることができ、これにより、主面の結晶面方位が(100)、ノッチの結晶方位が<100>であるシリコンウェーハのノッチの傾斜部に、エッチングによって突起が発生するのを防ぐことができ、製品ウェーハのノッチに研磨残りが発生するのを防止することができる。
[0021]
また本発明は、ノッチを有するシリコンウェーハであって、
前記シリコンウェーハの前記ノッチの面取り部の断面形状において、前記シリコンウェーハの第1の主面に接続する傾斜部の前記第1の主面に対する傾斜角度をθ1とし、前記シリコンウェーハの第2の主面に接続する傾斜部の前記第2の主面に対する傾斜角度をθ2と定義したとき、
前記ノッチにおける前記傾斜部の傾斜角度θ1及びθ2が12°以下であることを特徴とするシリコンウェーハを提供する。
[0022]
このようなシリコンウェーハであれば、ノッチの傾斜部にエッチングレートの異なる結晶面が混在して露出するのを防ぐことができる。このため、エッチング工程にかけた場合のノッチの傾斜部での突起の発生や、鏡面面取り工程にかけた場合の突起由来の研磨残りの発生を防止することが可能なシリコンウェーハとなる。
[0023]
このとき、前記ノッチにおける前記傾斜部の傾斜角度θ1及びθ2が10°以上であることが好ましい。
[0024]
このようなものであれば、デバイス形成工程のエッチング工程において、パーティクルを含むリンス液が主面に付着し易くなるのを防ぐことができるものとなる。
[0025]
また、前記シリコンウェーハは、前記主面の結晶面方位が(100)であり、前記ノッチの結晶方位が<100>であるものとすることができる。
[0026]
このようなものであれば、エッチング工程や鏡面面取り工程にかけても、ノッチの傾斜部に突起の発生や研磨残りの発生の無い、主面の結晶面方位が(100)でノッチの結晶方位が<100>のシリコンウェーハとすることができる。

Advantageous Effects

[0027]
以上のように、本発明のシリコンウェーハの製造方法およびシリコンウェーハによれば、エッチングによりノッチの傾斜部に突起が生じるのを防ぐことができ、鏡面面取り加工後の製品ウェーハのノッチに突起由来の研磨残りが発生するのを防止することができる。

Brief Description of Drawings

[0028]
[fig. 1] 本発明のシリコンウェーハの一例を示す全体図である。
[fig. 2] 面取り部の断面形状を説明する説明図である。
[fig. 3] 主面に垂直な方向からノッチの面取り部を見た説明図である。
[fig. 4] 本発明のシリコンウェーハの製造方法の一例を示すフロー図である。
[fig. 5] 面取り工程で用いる面取り砥石の一例を示す説明図である。
[fig. 6] ノッチの鏡面面取り加工を説明する説明図である。

Description of Embodiments

[0029]
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[0030]
上述のように、エッチングを行った場合、ノッチの傾斜部に突起が発生し、これが鏡面面取り加工で十分に鏡面化されず、製品ウェーハのノッチに研磨残りが発生するという問題がある。
[0031]
本発明者が、エッチングによりノッチの傾斜部に突起が発生する理由について調査したところ、ノッチの傾斜部にはエッチングレートの異なる結晶面が混在して露出し易く、相対的にエッチングレートの低い結晶面が十分にエッチングされず、突起状になることを突き止めた。
[0032]
本発明者は、上記課題について鋭意検討を重ねた結果、ノッチの面取り部の断面形状寸法の上記傾斜角度θ1及びθ2が12°以下となるように面取り加工を行うことで、ノッチの傾斜部にエッチングレートの異なる結晶面が混在して露出するのを防げることを発見した。それにより、エッチングでノッチの傾斜部に突起が発生するのを抑制し、鏡面面取り加工後の製品ウェーハのノッチの傾斜部に突起由来の研磨残りが発生するのを防止できることを見出し、本発明を完成させた。
[0033]
以下、本発明のシリコンウェーハについて図面を参照しながらより詳細に説明する。
図1−3に本発明のシリコンウェーハを示す。図1は全体図である。また図2はノッチの面取り部の断面形状、図3はノッチの面取り部を主面に垂直な方向から見た説明図である。
図1に示すように、本発明のシリコンウェーハ20はノッチNを有している。そして、表裏面に主面M(第1の主面、第2の主面)を有し、周縁部は面取りされた面取り部Cを有している。
ここでは主面Mの結晶面方位が(100)、ノッチNの結晶方位が<100>のシリコンウェーハを挙げるが、本発明はこれに限定されない。結晶面方位等の関係が特にこのような場合の従来のシリコンウェーハでは、エッチング加工を行ったときに、エッチング速度の結晶方位依存性によりノッチの面取り部に突起が生じやすいが、本発明のシリコンウェーハではその突起の発生を防ぐことができる。
[0034]
そして図2に示すようにノッチNの面取り部5(面取り部Cのうちのノッチの部分)の断面形状は、ウェーハ20の第1の主面1に接続する傾斜部(第1の傾斜部3)を有し、また、第2の主面2に接続する傾斜部(第2の傾斜部4)を有している。
ここで、第1の傾斜部3の第1の主面1に対する傾斜角度をθ1とし、第2の傾斜部4の第2の主面2に対する傾斜角度をθ2と定義すると、このノッチNにおける傾斜部3、4の傾斜角度θ1、θ2は共に12°以下となっている。
[0035]
ここで図3に示すようにノッチNの面取り部5は、主面6(主面Mのノッチ近傍)に垂直な方向から見ると、ノッチ斜面7とノッチ底8から構成される。ノッチの結晶方位が<100>のウェーハの場合、通常、従来のシリコンウェーハで問題となる突起は、その位置の説明のために本発明品である図3中に仮に表すと、アルカリエッチングによってノッチ斜面7の突起発生領域9に発生する。断面形状で見た場合、突起発生領域9は、図2の第1の傾斜部3、第2の傾斜部4の位置と一致している。
[0036]
しかし本発明では、上記のように傾斜角度θ1およびθ2が12°以下であるので、エッチング加工した際に生じ得る突起を防ぐことができる。さらには、該突起を起因とする、鏡面面取り加工後の研磨残渣の発生も防ぐことができる。このため、ウェーハ検査工程で製品ウェーハを検査した場合に、研磨残りを理由に不良品となるのを防ぐことが可能である。
[0037]
なお、傾斜角度θ1、θ2の下限は0°より大きければ良いが、特には5°以上であるのが好ましく、さらには10°以上であるのがより好ましい。傾斜角度θ1及びθ2を5°以上とすることで、デバイス形成工程のエッチング工程において、パーティクルを含むリンス液が主面に付着し易くなるのを防ぐことができる。さらには10°以上とすることで、このリンス液の付着をより一層効果的に防ぐことができる。
[0038]
以下、本発明のシリコンウェーハの製造方法について図面を参照しながらより詳細に説明する。
図4に本発明のシリコンウェーハの製造方法のフローの一例を示す。
(ウェーハ用意工程)
まず、シリコン単結晶インゴットをスライスしてノッチを有するシリコンウェーハを用意する。例えば、チョクラルスキー法などによりシリコン単結晶インゴットを育成し、該インゴットにノッチを形成した後、ワイヤーソー等を用いてインゴットをスライスすることにより、ノッチ付きシリコンウェーハを得ることができる。
ここでは例として主面の結晶面が(100)面、ノッチの結晶方位が<100>である薄円板状のシリコンウェーハとする。
[0039]
(面取り工程)
次に面取り工程を実施する。
この面取り工程において使用することができる面取り砥石について図5を参照して説明する。図5に示すように面取り砥石10は溝11が形成されている。この溝11の形状は、面取り加工により最終的に得るシリコンウェーハの所望の面取り部の形状に形作られている。すなわち、ノッチの面取り加工に用いるものの場合、溝11の2つの斜面12の水平面に対する傾斜角度は12°以下であり、それぞれ、図2のθ1及びθ2と同じ傾斜角度になっている。
このような面取り砥石10を用いて面取り加工を実施する場合、面取り砥石10に形成された溝11にシリコンウェーハWの周縁部を当接し、シリコンウェーハWの周縁部を面取り砥石10の溝11の形状に成形することで行うことができる。すなわち、ノッチNの面取り部5における傾斜角度θ1及びθ2が12°以下となるように、上記のように設計した溝形状を有する面取り砥石10を用いることで、ノッチNを所望の面取り形状(傾斜角度θ1及びθ2が12°以下)に簡単に成形することができる。
[0040]
また、傾斜角度θ1及びθ2を特には5°以上、さらには10°以上とするのが好ましい。このような傾斜角度とすれば、デバイス形成工程のエッチング工程において、パーティクルを含むリンス液が主面に付着し易くなるのを効果的に防止できる。
[0041]
また、ノッチを除くウェーハ周縁部の面取り部の傾斜角度は、ノッチにおける傾斜角度θ1及びθ2と同じであっても良いし、異なっていても良い。所望の傾斜角度に成形されるように設計した溝形状を有する別の面取り砥石を用いて面取り加工を行うことができる。
なお、ここでは面取り工程として図5に示すような面取り砥石10を用いる例を挙げたが、これに限定されない。使用する面取り装置は適宜決定でき、ノッチの面取り部の傾斜部の傾斜角度θ1及びθ2が12°以下になるように面取り加工できれば良い。
[0042]
(ラッピング又は両面研削工程)
上記のようにして面取り工程を実施した後、ウェーハ主面にラッピング又は両面研削加工を行う。例えば従来と同様のラッピング装置、両頭研削装置等を用いて行うことができる。
[0043]
(エッチング工程)
次に、ラッピング又は両面研削加工によりウェーハに導入された加工歪みや汚染物を除去するために、エッチング工程を実施する。エッチング加工は、比較的エッチングレートの遅い、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ系水溶液を用いて行うことが好ましい。これにより、エッチングによるウェーハ主面の形状変化を比較的抑制することができ、ラッピングや両面研削で向上させたウェーハの平坦度を悪化させずにエッチングすることができる。
[0044]
前述したように従来のシリコンウェーハの製造方法では、図3の突起発生領域9において、エッチング後に突起が発生してしまう。しかし本発明の製造方法の場合、先の面取り工程での面取り加工により、傾斜角度θ1及びθ2は12°以下になっているため、その領域(ノッチNの傾斜部3、4と一致する)にエッチングレートが異なる結晶面が混在して露出するのを防ぐことができ、それにより、エッチング後に突起が生じるのを防ぐことができる。
[0045]
(鏡面研磨工程)
エッチングを行ったウェーハについて鏡面研磨工程を実施する。例えば従来と同様の研磨装置等を用いて主面の両面又は片面の鏡面研磨を行うことができる。
[0046]
(鏡面面取り工程)
主面の鏡面研磨工程を実施した後、鏡面面取り工程を実施する。
図6はノッチの鏡面面取り加工を説明する説明図である。ノッチNの鏡面面取り加工には、例えば、ノッチNの形状に合わせた周縁部分を有する円板形状またはリング形状の発泡ウレタンあるいは不織布から成る研磨部材13を用いることができる。
鏡面面取り加工の際には、この研磨部材13を回転させながらノッチNに圧接することで行うことができる。このとき、ウェーハWは、研磨部材13に対して所定の傾斜角度となるよう傾けられる。
ノッチNを除くウェーハ外周部の鏡面面取り加工は、例えば、ウェーハを一定速度で回転させながら、研磨布を貼り付けた円筒ドラムを回転させ、研磨布をウェーハ外周部に圧接することで遂行できる。
[0047]
以上のような工程を経て、製品となるノッチ付きシリコンウェーハを製造する。前述したように面取り加工でノッチNの面取り部5の傾斜部3、4の傾斜角度θ1及びθ2を12°以下としているのでエッチング工程後でも傾斜部3、4に突起は発生せず、そのため、上記の鏡面面取り工程を経て得られた製品ウェーハのノッチNにおける傾斜部に、突起由来の研磨残りが発生するのを防止することができる。
[0048]
また、傾斜角度θ1、θ2の値に応じて鏡面面取り加工の条件、例えば、研磨部材13に対するウェーハの傾斜角度等を適切に変更することで、突起由来の研磨残りの発生をより一層確実に防ぐことができる。
[0049]
なお、本発明では、シリコンウェーハの製造において一般的に用いられているその他の工程を含んでも良い。例えば、シリコンウェーハ表面にレーザーを照射しマーキングするレーザーマーク工程や、洗浄工程、熱処理工程等を上記の各工程の前後に含んでいても良い。
Examples
[0050]
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[0051]
(実施例1〜3)
ウェーハ主面の結晶面が(100)面、ノッチ方位が<100>である薄円板状のシリコンウェーハを用意し、該シリコンウェーハについて、面取り加工を実施した。このときノッチの面取り加工は、図5のような面取り砥石(具体的にはノッチの面取り部の断面形状寸法である傾斜部の傾斜角度θ1及びθ2が12°以下となるように設計した溝形状を有するダイヤモンド砥石)を用いて実施した。
この面取り工程により、ノッチにおける傾斜角度θ1及びθ2が、実施例1では10°、実施例2では12°、実施例3では5°のシリコンウェーハを得た。
[0052]
上記のようにして面取り加工を行ったシリコンウェーハについてラッピング加工を実施した。ラッピング加工は、ラッピング装置を用意し、キャリアで保持したウェーハを上下の定盤で挟み込み、アルミナ等の遊離砥粒を供給しながら定盤とキャリアを回転させることで行った。
[0053]
ラッピング工程の完了後、ウェーハに導入された加工歪みや汚染物を除去するために、エッチング加工を行った。エッチングは、液温84℃に加熱された水酸化ナトリウム水溶液にシリコンウェーハを約10分間浸漬することで行った。
[0054]
エッチング工程後、シリコンウェーハのノッチ斜面の傾斜部を顕微鏡により観察し、突起の発生の有無を調査した。また、顕微鏡観察によりノッチ斜面の傾斜部の100μm四方の画像を取得し、その画像内に占める突起の面積値を算出することで、突起の発生度合いを定量化した。100μm四方の画像はウェーハ表面側および裏面側の双方の傾斜部から1箇所ずつ取得し、面積値は表面側および裏面側での値の平均をとった。なお、ここで言う突起とは、ノッチの傾斜部に露出した相対的にエッチングレートの低い結晶面が、相対的にエッチングレートの高い周囲の結晶面に比べて十分にエッチングされないことで、エッチング後に周囲に対して数μm〜数10μm程度の高さを有した部分のものを言う。
この結果を下記表1に示す。表1に示したように、実施例1〜3においては、突起の面積値は0μm であり、エッチング工程後にノッチの面取り部の傾斜部に突起の発生は見られなかった。
[0055]
その後、研磨装置を用いてシリコンウェーハの主面について鏡面研磨加工を施した後、鏡面面取り加工を実施した。ノッチの鏡面面取り加工は、図6のような、ノッチの形状に合わせた周縁部分を有するリング形状の発泡ウレタンから成る研磨部材を用意し、回転させながらノッチに圧接することで実施した。ノッチを除くウェーハ外周部の鏡面面取り加工は、ウェーハを一定速度で回転させながら、研磨布を貼り付けた円筒ドラムを回転させ、研磨布をウェーハ外周部に圧接することで行った。
[0056]
上記の工程を経て作製した製品ウェーハについて、ノッチの突起由来の研磨残りの有無を顕微鏡観察により判定した。表1に突起由来の研磨残りの発生の有無を示した。その結果、実施例1〜3においては、ノッチに突起由来の研磨残りは見られなかった。
[0057]
このように実施例1〜3では、エッチングによってノッチの面取り部の傾斜部に突起が発生せず、また、製品ウェーハのノッチに突起由来の研磨残りも生じなかった。
[0058]
[Table 1]


[0059]
(比較例1〜6)
実施例1と同様のウェーハ主面の結晶面が(100)面、ノッチ方位が<100>である薄円板状のシリコンウェーハを用意し、該シリコンウェーハについて、ノッチの面取り断面形状寸法である傾斜部の傾斜角度θ1及びθ2が12°より大きくなるように設計した溝形状を有するダイヤモンド砥石を用いて面取り加工を実施した。
この面取り工程により、ノッチにおける傾斜角度θ1およびθ2が、14°(比較例1)、16°(比較例2)、18°(比較例3)、22°(比較例4)、24°(比較例5)、26°(比較例6)のシリコンウェーハを得た。
[0060]
面取り工程後、実施例1と同様の条件で、順次、ラッピング工程、エッチング工程を実施した。エッチング工程後、シリコンウェーハのノッチ斜面の傾斜部を顕微鏡により観察し、突起の発生有無の調査を実施例1と同様にして行い、表1にその結果を記載した。
比較例1〜6においては、いずれもノッチの面取り部の傾斜部に突起の発生が認められた。また、傾斜角度θ1及びθ2が大きくなるほど突起の面積値が大きくなった。
[0061]
その後、実施例1と同様の条件で、鏡面研磨工程、鏡面面取り工程を実施した。
[0062]
上記の工程を経て作製したシリコンウェーハについて、ノッチの突起由来の研磨残りの有無を実施例1と同様の方法で判定した。
表1にその結果を記載したが、比較例1〜6においては、いずれもノッチに突起由来の研磨残りが発生した。
[0063]
(比較例7)
実施例1と同様のウェーハ主面の結晶面が(100)面、ノッチ方位が<100>である薄円板状のシリコンウェーハを用意し、該シリコンウェーハについて、ノッチの面取り断面形状寸法である傾斜部の傾斜角度θ1が12°、θ2が14°となるように設計した溝形状を有するダイヤモンド砥石を用いて面取り加工を実施した。
この面取り工程により、ノッチにおける表面側の傾斜角度θ1が12°、裏面側の傾斜角度θ2が14°のシリコンウェーハを得た。
[0064]
面取り工程後、実施例1と同様の条件で、順次、ラッピング工程、エッチング工程を実施した。エッチング工程後、シリコンウェーハのノッチ斜面の傾斜部を顕微鏡により観察し、突起の発生有無の調査を実施例1と同様にして行い、表1にその結果を記載した。
比較例7において、裏面側のノッチの面取り部の傾斜部に突起の発生が認められた。なお、表1の面積値(378μm )は、表面側の値(0μm )と裏面側の値(756μm )の平均である。
[0065]
その後、実施例1と同様の条件で、鏡面研磨工程、鏡面面取り工程を実施した。
[0066]
上記の工程を経て作製したシリコンウェーハについて、ノッチの突起由来の研磨残りの有無を実施例1と同様の方法で判定した。
表1にその結果を記載したが、比較例7においては、表面側のノッチに突起由来の研磨残りは発生しなかったものの、裏面側には発生した。
[0067]
以上の結果から、面取り工程において、ノッチの面取り部の断面形状寸法の傾斜角度θ1及びθ2が12°以下となるように面取り加工を行うことで、エッチングによりノッチの面取り部の傾斜部に突起が発生するのを防ぐことができ、製品ウェーハのノッチに突起由来の研磨残りが発生するのを防止することができる。
[0068]
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Reference Signs List

[0069]
1…第1の主面、 2…第2の主面、 3…第1の傾斜部、 4…第2の傾斜部、
5…ノッチの面取り部、 6…ウェーハの主面のノッチ近傍、 7…ノッチ斜面、
8…ノッチ底、 9…突起発生領域、 10…面取り砥石、 11…溝、
12…溝の斜面、 13…研磨部材、 20…本発明のシリコンウェーハ、
N…ノッチ、 M…ウェーハの主面、 C…面取り部、 W…ウェーハ。

Claims

[1]
ノッチを有するシリコンウェーハの周縁部を研削して面取り加工を行う面取り工程と、
該面取り工程の後に、前記シリコンウェーハの主面にラッピング又は両面研削加工を行うラッピング又は両面研削工程と、
該ラッピング又は前記両面研削工程の後に、前記シリコンウェーハにエッチング加工を行うエッチング工程と、
該エッチング工程の後に、前記シリコンウェーハの面取り部の鏡面面取り加工を行う鏡面面取り工程とを含むシリコンウェーハの製造方法であって、
前記シリコンウェーハの前記ノッチの前記面取り部の断面形状において、前記シリコンウェーハの第1の主面に接続する傾斜部の前記第1の主面に対する傾斜角度をθ1とし、前記シリコンウェーハの第2の主面に接続する傾斜部の前記第2の主面に対する傾斜角度をθ2と定義したとき、
前記面取り工程において、前記ノッチにおける前記傾斜部の傾斜角度θ1及びθ2が12°以下となるように前記面取り加工を行うことを特徴とするシリコンウェーハの製造方法。
[2]
前記面取り工程において、前記ノッチにおける前記傾斜部の傾斜角度θ1及びθ2が10°以上となるように前記面取り加工を行うことを特徴とする請求項1に記載のシリコンウェーハの製造方法。
[3]
前記面取り工程の面取り加工を、砥石に形成された溝に前記シリコンウェーハの周縁部を当接し、該シリコンウェーハの周縁部を前記砥石の溝形状に成形することで行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシリコンウェーハの製造方法。
[4]
前記シリコンウェーハを、前記主面の結晶面方位が(100)であり、前記ノッチの結晶方位が<100>のものとすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のシリコンウェーハの製造方法。
[5]
ノッチを有するシリコンウェーハであって、
前記シリコンウェーハの前記ノッチの面取り部の断面形状において、前記シリコンウェーハの第1の主面に接続する傾斜部の前記第1の主面に対する傾斜角度をθ1とし、前記シリコンウェーハの第2の主面に接続する傾斜部の前記第2の主面に対する傾斜角度をθ2と定義したとき、
前記ノッチにおける前記傾斜部の傾斜角度θ1及びθ2が12°以下であることを特徴とするシリコンウェーハ。
[6]
前記ノッチにおける前記傾斜部の傾斜角度θ1及びθ2が10°以上であることを特徴とする請求項5に記載のシリコンウェーハ。
[7]
前記シリコンウェーハは、前記主面の結晶面方位が(100)であり、前記ノッチの結晶方位が<100>であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のシリコンウェーハ。

Drawings

[ Fig. 1]

[ Fig. 2]

[ Fig. 3]

[ Fig. 4]

[ Fig. 5]

[ Fig. 6]