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1. WO2020166065 - 電力変換装置、電動機駆動システム及び制御方法

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明 細 書

発明の名称 電力変換装置、電動機駆動システム及び制御方法

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004  

課題を解決するための手段

0005  

図面の簡単な説明

0006  

発明を実施するための形態

0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178   0179   0180   0181   0182   0183   0184   0185   0186   0187   0188   0189   0190   0191   0192   0193   0194   0195   0196   0197   0198   0199   0200   0201   0202   0203   0204   0205   0206   0207   0208   0209   0210   0211   0212   0213   0214   0215   0216   0217   0218   0219   0220   0221  

符号の説明

0222  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12  

明 細 書

発明の名称 : 電力変換装置、電動機駆動システム及び制御方法

技術分野

[0001]
 本発明の実施形態は、電力変換装置、電動機駆動システム及び制御方法に関する。

背景技術

[0002]
 交流電源系統側から供給される第1の多相交流電力を、第2の多相交流電力に間接変換方式で変換する電力変換装置(間接交流変換装置:indirect AC converter)がある。例えば、電動機駆動システムは、上記の電力変換装置によって第2の多相交流電力を生成して、その第2の電力によって交流電動機を駆動させる。交流電動機の起動時、または低速回転時などに、電力変換装置の負荷側に生じた事象により、上記の第2の交流電力の各相に供給される有効電力が不平衡になり、第1の多相交流電力を供給する交流電源系統側にその影響が波及することがあった。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 国際公開第2014/196013号パンフレット

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 本発明が解決しようとする課題は、電力変換装置の負荷側に供給される有効電力の各相間の不平衡が、交流電源系統側に影響することを軽減させる電力変換装置及び電動機駆動システムを提供することである。

課題を解決するための手段

[0005]
 実施形態の電力変換装置は、複数の単相交流変換ユニットと、制御部と、交流電力入力端子と、交流電力出力端子とを備える。交流電力入力端子は、交流電源系統から第1の三相交流の電力を受ける。交流電力出力端子は、負荷が接続される系統に第2の三相交流の電力を出力する。複数の単相交流変換ユニットは、少なくとも第1と第2のスイッチング素子を備え、入力端子に供給される第1の三相交流の電力の一部を変換して、出力端子から出力する。制御部は、前記少なくとも第1と第2のスイッチング素子のそれぞれを、導通させるオン状態と遮断させるオフ状態の何れかに制御する。前記単相交流変換ユニットは、少なくとも、電圧型のコンバータと、インバータと、絶縁ユニットと、を備える。電圧型のコンバータは、前記第1のスイッチング素子のスイッチングにより、前記第1の三相交流の電力に基づく単相の交流電力を直流電力に変換してキャパシタに出力する。インバータは、前記第2のスイッチング素子のスイッチングにより、前記コンバータによって変換された直流電力に基づく直流電力を第2の単相交流電力に変換して前記単相交流変換ユニットの出力端子に出力する。絶縁ユニットは、変圧器を備え、前記単相交流変換ユニットの入力端子と出力端子の間を前記変圧器によって絶縁し、少なくとも前記負荷に供給するための電力を伝達する。前記第1の三相交流の第1相と第2相との線間に入力端子が接続される第1単相交流変換ユニットと、前記第1の三相交流の第2相と第3相との線間に接続される第2単相交流変換ユニットと、前記第1の三相交流の第3相と第1相との線間に接続される第3単相交流変換ユニットは、前記交流電源系統に対するデルタ接続型負荷を形成する。少なくとも前記第1単相交流変換ユニットと前記第2単相交流変換ユニットと前記第3単相交流変換ユニットの夫々の出力端子が互いに直列に接続された第1の組と、前記第1の組とは異なる第2の組と第3の組とがスター接続型の電源の各相を形成する。前記直列に接続された複数の単相交流変換ユニットの第1端部の第1出力端子が前記第2の三相交流の出力端子に接続され、前記第1端部の反対側の第2端部の第2出力端子が前記第2の三相交流の中性点に接続される。前記制御部は、前記第2の三相交流の出力端子から前記負荷側に供給されている有効電力に関する値を取得する有効電力取得ユニットと、前記有効電力取得ユニットによって取得された有効電力に関する値に基づき、前記交流電力入力端子から前記交流電源系統に出力する無効電力を指定する無効電力指令値を作成する無効電力指令値作成ユニットと、前記無効電力指令値に基づいて、前記前記無効電力指令値が供給される前記コンバータの無効電力を制御する無効電力制御ユニットとを備える。

図面の簡単な説明

[0006]
[図1] 実施形態の電力変換装置の主回路の構成図。
[図2] 実施形態のU相主回路の構成図。
[図3] 実施形態の無効電力指令値作成ユニットの構成図。
[図4] 実施形態のコンバータ制御ユニットの構成図。
[図5] 実施形態のコンバータの制御を説明するためのベクトル図。
[図6] 第1の実施形態の第1変形例の有効電力の算出について説明するための図。
[図7] 第1の実施形態の第2変形例の有効電力有効電力の算出について説明するための図。
[図8] 第2の実施形態のインバータ制御部の構成図。
[図9] 第3の実施形態の電力変換装置の構成図。
[図10] 実施形態のU相主回路の構成図。
[図11] 第3の実施形態の第1変形例の電力変換装置に係る有効電力の算出について説明するための図。
[図12] 第3の実施形態の第2変形例の電力変換装置Bに係る有効電力の算出について説明するための図。

発明を実施するための形態

[0007]
 以下、実施形態の電力変換装置、電動機駆動システム及び制御方法を、図面を参照して説明する。以下に説明の電力変換装置、電動機駆動システム及び制御方法は、負荷の一例である交流電動機(モータ)に所望の交流電力を供給する。
 実施形態の電力変換装置は、間接交流変換装置(indirect AC converter)を含む。実施形態における接続するという記載は、電気的に接続することを含む。
[0008]
(第1の実施形態)
 次に、電力変換装置の主回路の構成例について説明する。図1は、実施形態における電力変換装置の主回路の構成図である。
[0009]
 図1に示す電力変換装置1は、入力端子TA、TB、TC(交流電力入力端子)と、出力端子TU、TV、TW(交流電力出力端子)とを備える。入力端子TA、TB、TCは、三相の交流電源系統PSのA相、B相、C相の送電線に接続され、交流電源系統PSから第1の三相交流の電力の供給を受ける。出力端子TU、TV、TWは、三相のモータ(M)2(交流電動機)が接続される系統のU相、V相、W相の送電線に接続されている。例えば、第2の三相交流の出力端子TU(第1相の出力端子)からモータ2に有効電力を供給する方向を基準とすると、電気角で基準の位相θから120度遅れた電圧を出力する端子が出力端子TV(第2相の出力端子)になり、基準の位相θから240度遅れた電圧を出力する端子が出力端子TW(第3相の出力端子)になる。
[0010]
 電力変換装置1は、入力端子TA、TB、TCと、出力端子TU、TV、TWとの間で、電力を双方向に変換する。
[0011]
 電力変換装置1は、モータ2の駆動装置(電動機駆動装置)の一例である。電力変換装置1とモータ2とを含めて、電動機駆動システム3と呼ぶ。モータ2には、速度センサー2Sが設けられていてもよい。速度センサー2Sは、モータ2の回転子の回転速度を検出し、回転速度ωFBを出力する。
[0012]
 電力変換装置1は、例えば、交流変換ユニット主回路10と、制御部20と、電流電圧検出回路51、52、53とを備える。
[0013]
 交流変換ユニット主回路10は、例えば、U相主回路11と、V相主回路12と、W相主回路13とを備える。
[0014]
 U相主回路11は、単相交流変換ユニット111、112、113を備える。単相交流変換ユニット111、112、113は、入力側が交流電源系統PSのA相とB相の線間(第1の線間)に対応付けられ、出力側がU相に対応付けられる。V相主回路12は、単相交流変換ユニット121、122、123を備える。単相交流変換ユニット121、122、123は、入力側が交流電源系統PSのB相とC相の線間(第2の線間)に対応付けられ、出力側がV相に対応付けられる。W相主回路13は、単相交流変換ユニット131、132、133を備える。単相交流変換ユニット131、132、133は、入力側が交流電源系統PSのC相とA相の線間(第3の線間)に対応付けられ、出力側がW相に対応付けられる。上記の複数の単相交流変換ユニットを纏めて示す場合には、単に、単相交流変換ユニット100と呼ぶ。単相交流変換ユニット100は、単相交流変換ユニット100の1対の入力端子(Ti_111他)に供給される第1の三相交流の電力の一部を変換して、単相交流変換ユニット100の1対の出力端子(To_111他)から出力する。
[0015]
 U相主回路11の単相交流変換ユニット111、112、113について説明する。
[0016]
 単相交流変換ユニット111は、少なくとも、コンバータ1111(図中の表記はCONV。以下同様。)と、インバータ1112(図中の表記はINV。以下同様。)と、変圧器1113と、キャパシタ1114とを備える。単相交流変換ユニット112は、少なくとも、コンバータ1121と、インバータ1122と、変圧器1123と、キャパシタ1124とを備える。単相交流変換ユニット113は、少なくとも、コンバータ1131と、インバータ1132と、変圧器1133と、キャパシタ1134とを備える。なお、変圧器1113、1123、及び1133は、絶縁ユニットの一例である。
[0017]
 例えば、変圧器1113は、1次巻線と2次巻線とを備える絶縁型の単相用変圧器である。変圧器1113は、単相交流変換ユニット111の入力端子Ti_111と出力端子To_111の間を絶縁しつつ、電力を伝達して、少なくともモータ2に供給するための電力を後段に供給する。変圧器1113により変圧された単相の交流電力は、第1の単相交流電力に基づく単相の交流電力の一例である。
[0018]
 コンバータ1111は、電圧型の交直変換装置(電圧形自励変換器)である。コンバータ1111は、スイッチング素子SD1a-SD1d(図2)などを含み、スイッチング素子SD1a-SD1dのスイッチングにより電力を変換する。コンバータ1111は、変圧器1113によって変圧された単相の交流電力を直流電力に変換してキャパシタ1114に出力する。キャパシタ1114は、コンバータ1111から出力される直流電力を蓄える。
[0019]
 インバータ1112は、スイッチング素子SD2a-SD2d(図2)などを含み、スイッチング素子SD2a-SD2dのスイッチングにより電力を変換する直交変換装置である。インバータ1112は、コンバータ1111によって変換された直流電力に基づいた直流電力を、第2の単相交流電力に変換して単相交流変換ユニット111の出力端子に出力する。例えば、インバータ1112は、キャパシタ1114との組み合わせにより、電圧型の直交変換装置として形成される。
[0020]
 実施形態の以下の説明において、少なくとも上記のコンバータ1111とインバータ1112の組を含む単相交流変換ユニット111をセルと呼ぶことがある。単相交流変換ユニット111は、セルの一例である。
[0021]
 単相交流変換ユニット111内の構成要素同士の接続は、下記の通りである。
 単相交流変換ユニット111の入力端子Ti_111には、変圧器1113の1次巻線が接続される。変圧器1113の2次巻線には、コンバータ1111の入力が接続される。コンバータ1111の出力には、直流リンクを介してインバータ1112の入力が接続される。インバータ1112の出力には、単相交流変換ユニット111の出力端子To_111が接続される。なお、単相交流変換ユニット111内の直流リンクには、平滑用のキャパシタ1114が設けられている。
[0022]
 上記の接続により、インバータ1112の入力電圧は、コンバータ1111の出力電圧に等しくなる。
[0023]
 V相主回路12の単相交流変換ユニット121、122、123について説明する。単相交流変換ユニット121は、少なくとも、コンバータ1211と、インバータ1212と、変圧器1213と、キャパシタ1214とを備える。単相交流変換ユニット122は、少なくとも、コンバータ1221と、インバータ1222と、変圧器1223と、キャパシタ1234とを備える。単相交流変換ユニット123は、少なくとも、コンバータ1231と、インバータ1232と、変圧器1233と、キャパシタ1234とを備える。変圧器1213、1223、1233は、絶縁ユニットの一例である。単相交流変換ユニット112についての詳細な説明を省略するが、単相交流変換ユニット112内の構成と接続は、単相交流変換ユニット111と同等である。なお、単相交流変換ユニット112内の直流リンクには、平滑用のキャパシタ1124が設けられている。
[0024]
 W相主回路13の単相交流変換ユニット131、132、133について説明する。単相交流変換ユニット131は、少なくとも、コンバータ1311と、インバータ1312と、変圧器1313と、キャパシタ1314とを備える。単相交流変換ユニット132は、少なくとも、コンバータ1321と、インバータ1322と、変圧器1323と、キャパシタ1324とを備える。単相交流変換ユニット133は、少なくとも、コンバータ1331と、インバータ1332と、変圧器1333と、キャパシタ1334とを備える。変圧器1313、1323、1333は、絶縁ユニットの一例である。単相交流変換ユニット113についての詳細な説明を省略するが、単相交流変換ユニット113内の構成と接続は、単相交流変換ユニット111と同等である。なお、単相交流変換ユニット113内の直流リンクには、平滑用のキャパシタ1134が設けられている。
[0025]
 単相交流変換ユニット100の入力側は、交流電源系統PSの線間の何れかに接続される。例えば、単相交流変換ユニット111、112、113の場合、各単相交流変換ユニットの入力端子は、第1の三相交流のA相(第1相)とB相(第2相)との線間に接続される。単相交流変換ユニット111、112、113については、その入力側が互いに並列に接続されている。同様に、単相交流変換ユニット121、122、123は、入力側がB相とC相の線間(以下、B-C線間という。)に接続されている。単相交流変換ユニット131、132、133は、入力側がC相とA相の線間(以下、C-A線間という。)に接続されている。
[0026]
 上記の通り、交流変換ユニット主回路10は、交流電源系統PSのA-B線間と、B-C線間と、C-A線間とのうちの何れかの線間に接続される。交流電源系統PSの線間には、交流変換ユニット主回路10が各々接続される。上記のように接続された交流変換ユニット主回路10は、交流電源系統PSに対するデルタ接続型負荷を形成する。
[0027]
 単相交流変換ユニット100の出力側は、U相(第1相)とV相(第2相)とW相のうちの何れかの相の出力端子と中性点Nとの間に設けられる。例えば、単相交流変換ユニット111、112、113の場合、各単相交流変換ユニットの出力端子は、第2の三相交流のU相に対応付けられる。単相交流変換ユニット121、122、123の出力端子は、第2の三相交流のV相に対応付けられる。単相交流変換ユニット131、132、133の出力端子は、第2の三相交流のW相に対応付けられる。単相交流変換ユニット100の出力側は、同じ相に対応付けられた他の単相交流変換ユニット100の出力が直列に接続され、スター接続型の1つの相を形成する。各相に対応付けられた交流変換ユニット主回路10の個数は、同数である。単相交流変換ユニット100の出力側は、上記のように形成されることで、モータ2に電力を供給する電源になる。
[0028]
 制御部20は、少なくともコンバータ1111が備えるスイッチング素子SD1a-SD1d(図2)と、インバータ1112が備えるスイッチング素子SD2a-SD2dのそれぞれを、導通させるオン状態と遮断させるオフ状態の何れかに制御する。

 例えば、制御部20は、個別制御ユニット21、22、23と、無効電力指令値作成ユニット24と、コンバータ制御ユニット25(無効電力制御ユニット)と、インバータ制御部26と、有効電力取得ユニット31、32、33とを備える。
[0029]
 個別制御ユニット21、22、23は、後述するコンバータ制御ユニット25からの指令を受けて、各単相交流変換ユニット100における各コンバータにゲートパルスを供給して、各コンバータによる電力変換を制御する。
[0030]
 例えば、個別制御ユニット21は、U相個別制御ユニット211、212、213を備える。
[0031]
 U相個別制御ユニット211は、後述のコンバータ制御ユニット25からの制御に基づいて単相交流変換ユニット111のコンバータ1111に対してゲートパルスを供給する。U相個別制御ユニット212は、コンバータ制御ユニット25からの制御に基づいて単相交流変換ユニット112のコンバータ1121に対してゲートパルスを供給する。U相個別制御ユニット213は、コンバータ制御ユニット25からの制御に基づいて単相交流変換ユニット113のコンバータ1131に対してゲートパルスを供給する。
[0032]
 個別制御ユニット22は、V相個別制御ユニット221、222、223を備える。個別制御ユニット23は、W相個別制御ユニット231、232、233を備える。個別制御ユニット22、23についても、コンバータ制御ユニット25からの指令を受けることと、個別制御ユニット22と単相交流変換ユニット112のコンバータ1121との関係、個別制御ユニット23と単相交流変換ユニット113のコンバータ1131との関係などは、前述の個別制御ユニット21と単相交流変換ユニット111のコンバータ1111との関係と同様である。
[0033]
 無効電力指令値作成ユニット24は、交流変換ユニット主回路10(電力変換装置主回路)が出力端子TU,TV,TWからモータ2に供給する有効電力に関する値に基づき、交流変換ユニット主回路10が入力端子TA,TB,TCから交流電源系統PSに出力する無効電力を指定する無効電力指令値を作成する。例えば、モータ2に供給する有効電力に関する値とは、モータ2に供給する有効電力の測定値、同有効電力の値から所定の変換式に従い算出される値、同有効電力の値の近似値などであって良い。同有効電力の測定値は、直接的に測定されるものに限らず間接的に測定されるものであって良い。後述の有効電力取得ユニットによって取得される値は、モータ2に供給する有効電力に関する値の一例である。無効電力指令値作成ユニット24の詳細については後述する。
[0034]
 コンバータ制御ユニット25は、交流電源系統PSの線間電流に基づいて、対応するセルコンバータの有効電力を制御する。さらに、コンバータ制御ユニット25(無効電力制御ユニット)は、無効電力指令値作成ユニット24によって作成された無効電力指令値に基づいて、上記の無効電力指令値に対応するコンバータの無効電力を制御する。例えば、コンバータ制御ユニット25は、線間コンバータ制御ユニット251と、線間コンバータ制御ユニット252と、線間コンバータ制御ユニット253とを備える。無効電力制御については、線間コンバータ制御ユニット251、252、253は、個別制御ユニット21、22、23をそれぞれ制御する。コンバータ制御ユニット25についての詳細は後述する。
[0035]
 インバータ制御部26は、例えば、回転速度ωFBに基づいた速度制御と、U相、V相、W相の出力電流Iu、Iv、Iwに基づいた電流制御とを実施して、ゲートパルスを生成する。インバータ制御部26は、生成したゲートパルスを交流変換ユニット主回路10に送り、交流変換ユニット主回路10における各インバータを制御する。インバータ制御部26は、交流変換ユニット主回路10における各インバータより前段の各コンバータを、コンバータ制御ユニット25に対する指令によって制御してもよい。インバータ制御部26についての詳細は後述する。
[0036]
 有効電力取得ユニット31は、電流センサー311(電流測定部)と、電圧センサー312(電圧測定部)と、有効電力算出ユニット313とを備える。電流センサー311は、U相の出力電流Iuを検出する。電圧センサー312は、U相の相電圧を検出する。有効電力算出ユニット313は、U相の出力電流Iuと、U相の相電圧とに基づいて、U相の有効電力Puを算出する。有効電力Puは、実際のU相の有効電力Puactを有効電力取得ユニット31によって間接的に取得したものである。
[0037]
 有効電力取得ユニット32は、電流センサー321と、電圧センサー322と、有効電力算出ユニット323とを備える。電流センサー321は、V相の出力電流Ivを検出する。電圧センサー322は、V相の相電圧を検出する。有効電力算出ユニット323は、V相の出力電流Ivと、V相の相電圧とに基づいて、V相の有効電力Pvを算出する。有効電力Pvは、実際のV相の有効電力Pvactを有効電力取得ユニット32によって間接的に取得したものである。
[0038]
 有効電力取得ユニット33は、電流センサー331と、電圧センサー332と、有効電力算出ユニット333とを備える。電流センサー331は、W相の出力電流Iwを検出する。電圧センサー332は、W相の相電圧を検出する。有効電力算出ユニット333は、W相の出力電流Iwと、W相の相電圧とに基づいて、W相の有効電力Pwを算出する。有効電力Pwは、実際のW相の有効電力Pwactを有効電力取得ユニット33によって間接的取得したものである。
[0039]
 有効電力取得ユニット31、32、33は、第2の三相交流の各相の出力端子TU、TV、TWを経てモータ2側に供給されている有効電力に関する値を取得する。なお、図1において、有効電力取得ユニット31、32、33からインバータ制御部26への結線の記載と、インバータ制御部26からインバータへの結線の記載を一部省略している。
[0040]
 電流電圧検出回路51は、U相主回路11の入力側の線間電流IA-BUと線間電圧を検出し、その結果を線間コンバータ制御ユニット251に供給する。電流電圧検出回路52は、V相主回路12の入力側の線間電流IB-CUと線間電圧を検出し、その結果を線間コンバータ制御ユニット252に供給する。電流電圧検出回路53は、W相主回路13の入力側の線間電流IC-AUと線間電圧を検出し、その結果を線間コンバータ制御ユニット253に供給する。電流電圧検出回路51の詳細については後述する。なお、電流電圧検出回路52、53は、電流電圧検出回路51と同等であってもよい。
[0041]
 さらに、上記の各ユニットの他に、交流変換ユニット主回路10には、図1に示していない電流電圧検出回路等が設けられていてよい。
[0042]
 図2を参照してU相主回路11に係る電流電圧検出回路の一例について説明する。
 図2は、実施形態のU相主回路11の構成図である。
[0043]
 例えば、U相主回路11の入力側と、U相主回路11の中の直流リンクと、U相主回路11の出力側のそれぞれに、電流電圧検出回路が設けられている。前述の有効電力取得ユニット31は、出力側の電流電圧検出回路の一例である。U相主回路11は、例えば電流電圧検出回路1141を備える。
[0044]
 電流電圧検出回路1141は、少なくともU相主回路11、V相主回路12、W相主回路13の直流リンクの電圧を検出する。電流電圧検出回路1141は、例えば、電圧センサー11412、11422、11432を備える。なお、電流電圧検出回路1141は、図示されない電流センサーを備えていてもよい。
[0045]
 電圧センサー11412は、単相交流変換ユニット111の直流リンクの直流電圧VD1を検出する。電圧センサー11412は、検出結果を線間コンバータ制御ユニット251に出力する。例えば、電圧センサー11412は、備える抵抗によってU相主回路11の直流リンクの直流電圧を、予め定められた所定の比率で分圧して出力してもよい。
[0046]
 電圧センサー11422は、単相交流変換ユニット112の直流リンクの直流電圧VD2を検出する。電圧センサー11422は、検出結果を線間コンバータ制御ユニット251に出力する。
[0047]
 電圧センサー11432は、単相交流変換ユニット113の直流リンクの直流電圧VD3を検出する。電圧センサー11432は、検出結果を線間コンバータ制御ユニット251に出力する。
[0048]
 電流電圧検出回路51は、U相主回路11の入力側の電流と電圧を検出する。電流電圧検出回路51は、例えば、電流センサー511と、電圧センサー512とを備える。電流センサー511は、U相主回路11の変圧器1113、1123、1133がそれぞれ備えている1次巻線を経て流れる線間電流を検出する。電流センサー511が検出する電流は、U相主回路11内の変圧器1113、1123、1133が備えている1次巻線を経て流れる線間電流を合わせたものになる。
 電圧センサー512は、U相主回路11の入力側の線間電圧を検出する。電流センサー511と電圧センサー512は、検出結果を線間コンバータ制御ユニット251に出力する。さらに、電圧センサー512は、検出結果をPLL回路515に出力する。
[0049]
 PLL回路515は、U相PLL回路515aと、V相PLL回路515bと、W相PLL回路515cと備える。U相PLL回路515a(図の記載はPLL。)は、例えば、A-B線間電圧に基づいて交流電源系統PSの電圧の基本波成分などを抽出し、位相θA-Bを生成する。位相θA-Bは、交流電源系統PSの電圧の基本波の位相に同期している。U相PLL回路515aは、位相θA-Bを、後述する線間コンバータ制御ユニット251(図4)に供給する。
 図中に示すV相PLL回路515b(図の記載はPLL。)とW相PLL回路515c(図の記載はPLL。)は、後述するようにそれぞれV相とW相の制御に用いられる。
[0050]
 なお、詳細な説明を省略するがV相主回路12と、W相主回路13は、U相主回路11と同様に形成されており、それぞれが、U相に代えてV相とW相に割り当てられていて、対象の相が互いに異なる。なお、V相主回路12の制御に係るV相PLL回路515bは、B-C線間電圧の位相を検出して位相θB-Cを生成し、線間コンバータ制御ユニット252に供給する。W相主回路13の制御に係るW相PLL回路515cは、C-A線間電圧の位相を検出して位相θC-Aを生成し、線間コンバータ制御ユニット253に供給する。位相θA-B、θB-C、θC-Aは、互いに120度の位相差がある。
 ここでは、各線間電圧から単相PLLで位相信号を作成する構成を示すが、三相の相電圧から位相検出する三相PLLを用いて、3つの線間電圧に対応する3つの位相信号θA-B、θB-C、θC-Aを作成しても構わない。その際、相電圧と線間電圧の位相差は、当然、配慮して位相信号が作成される。
[0051]
 なお、コンバータ1111は、例えば、半導体スイッチング素子SD1a-SD1dを備える。例えば、半導体スイッチSD1a-SD1dは、スイッチング素子とスイッチング素子に逆並列に接続されたダイオードとを備える。半導体スイッチSD1a及び半導体スイッチSD1bは、直列に接続される。半導体スイッチSD1c及び半導体スイッチSD1dは、直列に接続される。それぞれ直列に接続された、半導体スイッチSD1aとSD1bと、半導体スイッチSD1cとSD1dは、互いに並列に接続される。半導体スイッチング素子SD1a-SD1dは、U相個別制御ユニット211からのゲートパルスによって制御される。
[0052]
 インバータ1112は、例えば、半導体スイッチング素子SD2a-SD2dを備える。例えば、半導体スイッチSD2a-SD2dは、スイッチング素子とこのスイッチング素子と逆並列に接続されたダイオードとを備える。半導体スイッチSD2a及び半導体スイッチSD2bは、直列に接続される。半導体スイッチSD2c及びSD2dは、直列に接続される。それぞれ直列に接続された、半導体スイッチSD2aとSD2bと、半導体スイッチSD1cとSD1dは、互いに並列に接続される。半導体スイッチング素子SD2は、インバータ制御部26からのゲートパルスによって制御される。
[0053]
 例えば、半導体スイッチング素子SD1a-SD1dと、SD2a-SD2dは、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、FET(Field effect transistor)等の電力用スイッチング素子を含む。
[0054]
 図3は、実施形態の無効電力指令値作成ユニットの構成図である。
 無効電力指令値作成ユニット24は、乗算器241u、241v、241wと、減算器242ab、242bc、242caとを備える。
[0055]
 乗算器241uは、有効電力取得ユニット31によって取得された有効電力Puに対して、3の平方根の逆数(以下、(1/√3)という。)を乗じる。乗算器241vは、有効電力取得ユニット32によって取得された有効電力Pvに対して(1/√3)を乗じる。乗算器241wは、有効電力取得ユニット33によって取得された有効電力Pwに対して(1/√3)を乗じる。
[0056]
 減算器242abは、乗算器241wによる演算結果から、乗算器241vによる演算結果を減算して、その結果の無効電力指令QA-Bを出力する。減算器242bcは、乗算器241uによる演算結果から、乗算器241wによる演算結果を減算して、その結果の無効電力指令QB-Cを出力する。減算器242caは、乗算器241vによる演算結果から、乗算器241uによる演算結果を減算して、その結果の無効電力指令QC-Aを出力する。
[0057]
 なお、同図の有効電力の符号は、電力変換装置1からモータ2(負荷)に有効電力を供給する方向を正(+)と規定する。同様に無効電力の符号は、容量性出力を正(+)と規定する。
[0058]
 例えば、出力端子TVと出力端子TWからそれぞれ出力される電圧は、出力端子TU(第1相の出力端子)の電圧の位相θから120度と240度遅れた電圧になる。
[0059]
 上記の場合、無効電力指令値作成ユニット24は、出力端子TUの相であるU相の有効電力Puに対して、出力端子TVの相、つまりV相に対応する複数の単相交流変換ユニットのコンバータに対する無効電力指令値QB-Cと、出力端子TWの相、つまりW相に対応する複数の単相交流変換ユニットのコンバータに対する無効電力指令値QC-Aとを算出する。なお、V相に対応する複数の単相交流変換ユニットのコンバータとは、V相主回路12内の複数のコンバータのことであり、具体的にはコンバータ1211、1221、1231になる。W相に対応する複数の単相交流変換ユニットのコンバータとは、W相主回路13内の複数のコンバータのことであり、具体的にはコンバータ1311、1321、1331になる。
[0060]
 例えば、出力端子TUの相であるU相の有効電力Puに対する他の相の無効電力指令値であって、V相主回路12内の複数のコンバータに対する無効電力指令値について、無効電力指令値作成ユニット24は、容量性無効電力を出力するような電力を加えた無効電力指令値QB-Cを算出する。さらに、U相の有効電力Puに対する他の相の無効電力指令値であって、W相主回路13内の複数のコンバータに対する無効電力指令値について、無効電力指令値作成ユニット24は、誘導性無効電力を出力するような電力を減した無効電力指令値QC-Aを算出する。例えば、出力端子TUの相であるU相の有効電力Puのことを、出力端子TUの有効電力Puactと呼ぶ。V相とW相についてもU相と同様である。
[0061]
 上記は、出力端子TUの有効電力Puact(図1)に対する無効電力指令値の場合を例示したものであるが、出力端子TVの有効電力Pvact(図1)に対する無効電力指令値の場合と、出力端子TWの有効電力Pwact(図1)に対する無効電力指令値の場合の何れの場合についても、上述の出力端子TUの有効電力Puactに対する無効電力指令値の場合と同様である。
[0062]
 なお、無効電力指令値作成ユニット24は、有効電力取得ユニット30などによって所得された有効電力の大きさと(1/√3)との積を、無効電力の大きさにした無効電力指令値を作成するとよい。
[0063]
 図4は、実施形態のコンバータ制御ユニットの構成図である。
 コンバータ制御ユニット25は、線間コンバータ制御ユニット251、252、253を含む。線間コンバータ制御ユニット251、252、253は、各セルの直流リンクに設けられたキャパシタの電圧を制御する。さらに、線間コンバータ制御ユニット251、252、253は、各コンバータに流れる無効電力を調整する。
[0064]
 例えば、線間コンバータ制御ユニット251は、各セルの直流リンクの電圧と、無効電力指令値QA-Bとに基づいて個別制御ユニット21を制御することによって、A-B線間に接続されるU相主回路11内のコンバータ1111、1121、1131を制御する。同様に、線間コンバータ制御ユニット252は、各セルの直流リンクの電圧と、無効電力指令値QB-Cとに基づいて個別制御ユニット22を制御することによって、B-C線間に接続されるV相主回路12内のコンバータ1211、1221、1231(図1)を制御することによって制御する。線間コンバータ制御ユニット253は、各セルの直流リンクの電圧と、無効電力指令値QC-Aとに基づいて個別制御ユニット23を制御することによって、C-A線間に接続されるW相主回路13内のコンバータ1311、1321、1331(図1)を制御することによって制御する。なお、同図におけるV相主回路12とW相主回路13内の各コンバータの記載を省略する。
[0065]
 次に、線間コンバータ制御ユニット251を例示して、コンバータ1111、1121、1131の制御について説明する。
[0066]
 線間コンバータ制御ユニット251は、参照波生成部2511、2512、2513と、単相dq変換部2514と、無効電力制御部2515と、直流電圧基準生成部2516とを備える。
[0067]
 参照波生成部2511は、対応するコンバータ1111の直流リンクの直流電圧VD1に基づいて、コンバータ1111を制御するための参照波を生成する。参照波生成部2512は、対応するコンバータ1121の直流リンクの直流電圧VD2に基づいて、コンバータ1121を制御するための参照波を生成する。参照波生成部2513は、対応するコンバータ1131の直流リンクの直流電圧VD3に基づいて、コンバータ1131を制御するための参照波を生成する。上記の参照波は、例えば電圧波形である。参照波生成部2511、2512、2513の詳細については後述する。
[0068]
 単相dq変換部2514は、電流センサー511から供給される電流IA-BFについて、PLL515から供給される位相θA-Bを基準位相にした単相dq変換を実施して、有効電流IA-Bdと無効電流IA-Bqとを算出する。単相dq変換とは、静止座標系で示される単相交流を、d軸q軸を有する回転座標系に換える座標変換のことである。ここでは、交流電源系統PS側からコンバータに流れる有効電流成分が、コンバータの入力にあたる線間電圧方向に平行なd軸の方向に割り付けられ、無効電流成分が、電圧方向に直交するq軸の方向に割り付けられている。
[0069]
 直流電圧基準生成部2516は、直流電圧基準VDCrefを生成する。例えば、直流電圧基準生成部2516は、予め定められた直流電圧基準VDCrefの大きさを、インバータ制御部26から指令に基づいて調整してもよい。
[0070]
 無効電力制御部2515は、無効電力指令値作成ユニット24から供給される無効電力指令QA-Bと、単相dq変換部2514によって算出された無効電流フィードバックIA-Bqとに基づいて、q軸電圧基準Vqを算出する。無効電力制御部2515は、無効電力指令値QA-Bに対応して、各コンバータへの入力電圧に対して90度位相差がある電流を流すように作用する。
[0071]
 例えば、無効電力制御部2515は、演算ブロック2515aと、減算器2515bと、演算増幅器2515cとを備える。演算ブロック2515aは、無効電力指令値作成ユニット24から供給される無効電流QA-Bに、係数KQIを乗じて無効電流基準IA-Brefを算出する。係数KQIは、例えば、無効電力指令を電流指令に変換するための係数である。その値は、電源系統の線間電圧に基づいて規定される。
[0072]
 減算器2515bは、無効電流基準IA-Brefから、単相dq変換部2514によって算出された無効電流フィードバックIA-Bqを減算して、無効電流誤差ΔIA-Bを算出する。
[0073]
 演算増幅器2515cは、無効電流誤差ΔIA-Bに基づいて、無効電流フィードバックIA-Bqが無効電流基準IA-Brefに等しくなるようなq軸電圧基準Vqを算出する。演算増幅器2515cは、q軸電圧基準Vqを、参照波生成部2511、2512、2513に供給する。
[0074]
 例えば、1段目のセルに対応する参照波生成部2511は、減算器2511aと、演算増幅器2511bと、減算器2511cと、演算増幅器2511dと、単相dq逆変換部2511eとを備える。
[0075]
 減算器2511aは、例えば、直流電圧基準生成部2516から供給される直流電圧基準VDCrefを制御の目標値とし、直流電圧基準VDCrefから直流リンクの直流電圧VD1を減算して、直流電圧誤差ΔVD1を算出する。演算増幅器2511bは、直流電圧誤差ΔVD1に基づいて、直流リンクの直流電圧VD1が直流電圧基準VDCrefに等しくなるようなd軸電流基準Idref1を算出する。減算器2511cは、d軸電流基準Idref1から、有効電流IA-Bdを減算して、d軸電流誤差ΔId1を算出する。演算増幅器2511dは、d軸電流誤差ΔId1に基づいて、有効電流IA-Bdがd軸電流基準Idref1に等しくなるようなd軸電圧基準Vd1を算出する。単相dq逆変換部2511eは、d軸電圧基準Vd1と、q軸電圧基準Vqとに基づいて、PLL515から供給される位相θA-Bを基準位相にした単相dq逆変換を実施して、電圧基準信号vref1を算出する。単相dq逆変換は、単相dq変換とは逆の変換である。参照波生成部2511は、電圧基準信号vref1をU相個別制御ユニット211に供給する。電圧基準信号vref1は、後段のU相個別制御ユニット211によって参照波として利用される。
[0076]
 例えば、参照波生成部2511によって制御されるU相個別制御ユニット211は、PWM制御部2111(図中の表記はPWM。)と、ゲートパルス生成部2112(図中の表記はGP。)とを備える。PWM制御部2111は、電圧基準信号vref1と、所定のキャリア信号とに基づいてPWM変換したパルスを、ゲートパルス生成部2112に供給する。ゲートパルス生成部2112は、供給されたパルスに基づいて生成したゲートパルスGP1111をコンバータ1111に供給する。
[0077]
 2段目のセルに対応する参照波生成部2512は、同様に、減算器2512aと、演算増幅器2512bと、減算器2512cと、演算増幅器2512dと、単相dq逆変換部2512eとを備える。参照波生成部2512は、対応するコンバータの直流リンクの直流電圧VD2に基づいて、コンバータ1121を制御するための電圧基準信号vref2を生成する。参照波生成部2512は、電圧基準信号vref2をU相個別制御ユニット212に供給する。
[0078]
 参照波生成部2511によって制御されるU相個別制御ユニット212は、PWM制御部2121と、ゲートパルス生成部2122とを備える。U相個別制御ユニット212は、参照波になる電圧基準信号vref2に基づいてゲートパルスGP1121を生成し、ゲートパルスGP1121をコンバータ1121に供給することがU相個別制御ユニット211とは異なるが、その他は前述のU相個別制御ユニット211と同等である。
[0079]
 3段目のセルに対応する参照波生成部2513は、同様に、減算器2513aと、演算増幅器2513bと、減算器2513cと、演算増幅器2513dと、単相dq逆変換部2513eとを備える。参照波生成部2513は、対応するコンバータの直流リンクの直流電圧VD3に基づいて、コンバータ1131を制御するための電圧基準信号vref3を生成する。参照波生成部2513は、電圧基準信号vref3をU相個別制御ユニット213に供給する。
[0080]
 参照波生成部2511によって制御されるU相個別制御ユニット213は、PWM制御部2131と、ゲートパルス生成部2132とを備える。U相個別制御ユニット213は、参照波になる電圧基準信号vref3に基づいてゲートパルスGP1131を生成し、ゲートパルスGP1131をコンバータ1131に供給することがU相個別制御ユニット211とは異なるが、その他は前述のU相個別制御ユニット211と同等である。
[0081]
 実際の装置では、各セルにおける直流リンクの電圧が異なるため、直流電圧VD1と直流電圧VD2と直流電圧VD3とが互いに異なる。それにより、d軸電流基準Idref1と、d軸電流基準Idref2と、d軸電流基準Idref3とが互いに異なる値になり、d軸電圧基準Vd1と、d軸電圧基準Vd2と、d軸電圧基準Vd3とが互いに異なる値になり、最終的には電圧基準信号vref1と、電圧基準信号vref2と、電圧基準信号vref3とが異なる値になる。上記により、各セルの状況は互いに異なるため、各セルを個々に制御する個別制御ユニットは、セルごとに独立して動作することになる。
[0082]
 上記の図4に示すコンバータ制御ユニット25は、無効電力指令QA-Bが正(+)の場合に、コンバータの入力電圧よりも90度位相が進んだ電流を流し、負(-)の場合に、90度位相が遅れた電流を流すように、無効電流の位相を制御する。
[0083]
 より具体的には、コンバータ制御ユニット25は、容量性無効電力を出力する際に、コンバータが交流電源系統PSの電圧よりやや高い交流電圧を出力するように制御する。コンバータ制御ユニット25は、誘導性無効電力を出力する際に、コンバータが交流電源系統PSの電圧よりやや低い電圧を出力するように制御する。
[0084]
 電力変換装置1は、下記する制御により、出力端子TU、TV、TWから出力される有効電力が三相間でアンバランス(imbalance)であっても、交流電源系統PSからバランスした有効電力を受けることができる。
[0085]
 図1と図5を参照して、実施形態の各コンバータの制御について説明する。
 図5は、実施形態のコンバータの制御を説明するためのベクトル図である。以下に示す演算は、ベクトル演算である。
[0086]
 なお、以下の説明では、説明を簡略化するために電力変換装置1における変換損失が小さいものと仮定して、電力変換装置1の出力側の有効電力と交流電源系統PS側から供給される有効電力とがほぼ等しいものとする。実際の電力変換装置1に適用する場合には、電力変換装置1による変換損失を考慮して、電力変換装置1の交流電源系統PS側の有効電力が、出力側の有効電力よりやや大きくなるように規定するとよい。
[0087]
 前述の図1に示したように、三相交流出力の内、U相からモータ2に有効電力Puactを供給しているとする。この有効電力Puactは、電源系統PS側のA-B線間から出力端子U相に接続するセルにより供給される。この時、コンバータ1111、1121、1131が動作することにより、有効電力Puactに相当する電流IA-BUが、交流電源系統PS側の変圧器1113、1123、1133の1次巻線に流れる。この電流は、A-B線間の線間電流になる。
[0088]
 ここで、実際に供給されている有効電力Puactと、算術的に得た有効電力Puが等しいと仮定する。また、交流電源系統PS側のA-B線間電圧の大きさをVLLとする。電流IA-BUの大きさは、有効電力Puを線間電圧VLLで除算して得ることができる。この関係を式(1)に表す。
[0089]
|IA-BU| = Pu / VLL ・・・(1)
[0090]
 電流IA-BUは、有効電力をモータ2に供給する方向に流れる電流であるため、図5に示すように、A-B線間電流IA-BUのベクトルの方向は、A-B線間電圧のベクトルの方向と同じ方向である。この場合、電力変換装置1は、B-C線間に接続されるセルのコンバータについて、IA-BUの大きさに(1/√3)を乗じて得られる大きさの電流IB-CUをB-C線間に流すように制御する。
[0091]
 ただし、B-C線間に流す上記の電流ベクトルは、B-C線間電圧の方向に垂直であるものとする。上記の電流ベクトルの方向は、この電流とB-C線間電圧とによる無効電力が容量性になるように、B-C線間電圧に対し90度進めた方向にする。この場合、例えば、電力変換装置1の線間コンバータ制御ユニット252は、その(1/√3)の大きさの線間電流IB-CUをB-C線間に流し、容量性無効電力を出力するよう制御する。
[0092]
 さらに、電力変換装置1がIA-BUの大きさに(1/√3)を乗じて得られる大きさの電流IC-AUをC-A線間に流すように、制御部20は、C-A線間に接続されるセルのコンバータ1311、1321、1331を制御する。ただし、C-A線間に流す上記の電流ベクトルの方向は、C-A線間電圧のベクトルの方向に垂直である。制御部20は、上記の電流とB-C線間電圧とによる無効電力が誘導性になるように、上記の電流ベクトルの方向を、C-A線間電圧に対し90度遅れた方向にする。この場合、例えば、電力変換装置1の線間コンバータ制御ユニット253は、その(1/√3)の大きさの線間電流IC-AUをC-A線間に流し、誘導性無効電力を出力するよう制御する。
[0093]
 電力変換装置1における各セルのコンバータが電圧形自励変換器であるから、電力変換装置1は、コンバータの定格容量の範囲内で、有効電力とは独立に無効電力を制御できる。そのため、入力端子TB-TC間あるいはTC-TA間の有効電力が仮に0であったとしても、入力端子TB-TC間あるいはTC-TA間の無効電力を制御することができる。
[0094]
 また、交流電源系統PSの各相の電流(相電流)は、線間電流の測定値に基づいた下記のベクトル演算(減算)によって得ることができる。
[0095]
 まず、A相電流IAは、(IA-BU)と(IC-AU)の二つのベクトルを用いて表すことができる。A相電流IAは、ベクトルの減算の結果により((IA-BU)-(IC-AU))になる。この二つのベクトルは、頂点の角度が120度となる二等辺三角形の二つの辺を構成する。その様子を図5に示す。二つのベクトルの減算結果のA相電流IAの方向は、A-B線間電圧の方向に対し、遅れる方向に30度傾いたベクトルとなり、交流電源系統PSのA相の相電圧と同じ方向になる。
 さらに、A相電流IAとC-A線間電流IC-AUは、二等辺三角形の長さが等しい二つの辺を構成するため、A相電流IAの大きさはC-A線間電流IC-AUの大きさに等しく、A-B線間電流IA-BUの大きさの(1/√3)になる。
[0096]
 相電圧と相電流の方向が同じであるから、電流と電圧を掛け算して得る電力は、全て有効電力である。さらに、相電圧VAの大きさは線間電圧の大きさの(1/√3)であり、A相電流IAの大きさも(1/√3)であるから、交流電源系統PSのA相の有効電力は、出力端子TU(U相)の有効電力Puの(1/3)になる。
[0097]
 A相の場合と同様に、B相電流IBは、((IB-CU)-(IA-BU))になる。図5に示すベクトル演算(減算)と、二等辺三角形の関係を用いてB相電流IBを規定することができる。B相電流IBは交流電源系統PSのB相の相電圧VBと同じ向きとなり、その大きさはA-B線間電流IA-BUの大きさの(1/√3)になる。また、交流電源系統PSのB相の有効電力は、A相と同様に、出力端子TU(U相)の有効電力Puの(1/3)になる。
[0098]
 A相の場合と同様に、C相電流ICは、((IC-AU)-(IB-CU))になる。この二つのベクトルは、図5に示すように、正三角形の二辺を構成する。したがって、図5に示すように、ICは、交流電源系統PSのC相の電圧VCと同じ向きになり、その大きさはC-A線間電流IC-AU及びB-C線間電流IB-CUの大きさに等しい。すなわち、IA-BUの大きさの(1/√3)になる。したがって、交流電源系統PSのC相の有効電力は、A相、B相と同様に、出力端子TU(U相)の有効電力Puの(1/3)になる。
[0099]
 このように、交流電源系統PSの各相の電流の大きさが等しくなり、また、各相の電流の向きが各相電圧と同じ向きになるので、交流電源系統から見ると力率1となり、有効電力だけが供給されることになる。さらに、交流電源系統PSの各相の有効電力は、出力端子の有効電力Puの(1/3)になり、かつ、有効電力の三相がバランスする。
[0100]
 図には示さないが、V相とW相の出力端子から有効電力が出力されている場合も、以下の説明のように、U相の場合と同様な効果が得られる。
[0101]
 例えば、出力端子TV(V相)から有効電力Pvactが出力され、その際に有効電力取得ユニット32によって有効電力Pvが取得されたとする。有効電力Pvactと有効電力Pvとが等しければ、有効電力Pvactを供給するためのB-C線間電流IB-CVの大きさは、|IB-CV|=Pv/VLLである。電力変換装置1の線間コンバータ制御ユニット253は、その(1/√3)の大きさの線間電流IC-AVをC-A線間に流し、容量性無効電力を出力するよう制御する。また、電力変換装置1の線間コンバータ制御ユニット251は、同じ大きさの電流IA-BVをA-B線間に流すことにより、誘導性無効電力を出力するよう制御する。
[0102]
 出力端子TW(W相)から有効電力Pwactが出力され、その際に有効電力取得ユニット32によって有効電力Pwが取得されたとする。有効電力Pwactと有効電力Pwとが等しければ、有効電力Pwactを供給するためのC-A線間電流IC-AWの大きさは、|IC-AW|=Pw/VLLである。電力変換装置1の線間コンバータ制御ユニット251は、その(1/√3)の大きさの線間電流IA-BWをA-B線間に流し、容量性無効電力を出力するよう制御する。また、電力変換装置1の線間コンバータ制御ユニット252は、同じ大きさの電流IB-CWをB-C線間に流すことにより、誘導性無効電力を出力するよう制御する。
[0103]
 上記のように制御することで、上記の何れの場合も、出力端子TU(U相)についての説明と同様に、交流電源系統PSの各相の電流の大きさが等しくなり、また、各相の電流の向きが各相電圧と同じ向きになるので、力率1の有効電力だけになる。さらに、各相の有効電力は、出力端子の有効電力の(1/3)になり、三相がバランスする。
[0104]
 出力端子TU、TV、TWから、それぞれPuact、Pvact、Pwactの有効電力が同時に出力されている場合には、重ね合わせの理を用いて、交流電源系統PS側の各線間では、次の演算によって得られる無効電力を出力することで、交流電源系統PS側の各相の有効電力を、((Pu+Pv+Pw)/3)にすることで、バランスさせることができる。
[0105]
 次の式(2)は、各線間電流を示す。式(2)において、+の符号は容量性無効電力、-の符号は誘導性無効電力に相当する電流を表す。
[0106]
A-B線間電流 IA-B=(|IB-CV|-|IC-AW|)/√3
B-C線間電流 IB-C=(|IC-AW|-|IA-BU|)/√3
C-A線間電流 IC-A=(|IA-BU|-|IB-CV|)/√3
                      ・・・(2)
[0107]
 線間の無効電力(線間無効電力)は、線間電流に線間電圧を乗算して得ることができるので、それぞれの線間無効電力の大きさは次の式(3)に示す関係になる。
[0108]
A-B線間無効電力 QA-B=(|IB-CV|-|IC-AW|)/√3×VLL=(Pv-Pw)/√3
B-C線間無効電力 QB-C=(|IC-AW|-|IA-BU|)/√3×VLL=(Pw-Pu)/√3
C-A線間無効電力 QC-A=(|IA-BU|-|IB-CV|)/√3×VLL=(Pu-Pv)/√3
                      ・・・(3)
[0109]
 したがって、前述の図3に示したように、無効電力指令値作成ユニット24は、電力変換装置1の出力端子の有効電力Puact、Pvact、Pwactの測定値Pu、Pv、Pwから、交流電源系統PS側の無効電力を規定する無効電力指令値を算出することができる。
[0110]
 なお、出力端子TU、TV、TWから出力される有効電力Puact、Pvact、Pwactがバランスした場合は、交流電源系統PS側の有効電力Puact、Pvact、Pwactをバランスさせるための無効電力はゼロで良い。上記の式(3)から導かれる値も、同じくゼロになる。上記のベクトルを用いた幾何学的解析の結果と上記の式(3)の数値解析結果の整合が取れている。
[0111]
 上記の実施形態によれば、交流電源系統PS側の第1の三相交流のA相とB相との線間(A-B)に入力端子が接続される単相交流変換ユニット111、112、113と、第1の三相交流のB相とC相との線間(B-C)に接続される単相交流変換ユニット121、122、123と、第1の三相交流のC相とA相との線間(C-A)に接続される単相交流変換ユニット131、132、133は、交流電源系統PSに対するデルタ接続型負荷を形成する。少なくとも単相交流変換ユニット111、112、113は、夫々の出力端子が互いに直列に接続された第1の組を形成する。単相交流変換ユニット121、122、123は、夫々の出力端子が互いに直列に接続された第2の組を形成する。単相交流変換ユニット131、132、133は、夫々の出力端子が互いに直列に接続された第3の組を形成する。上記の第1の組と、第1の組とは異なる第2の組と第3の組とがスター接続型の電源の各相を形成する。
[0112]
 制御部20における有効電力取得ユニット31、32、33は、モータ2側の第2の三相交流の出力から前記負荷側に供給されている有効電力に関する値を取得する。無効電力指令値作成ユニット24は、有効電力取得ユニット31、32、33によって取得された有効電力に関する値に基づき、交流電力入力端子TA、TB、TCから交流電源系統PSに出力する無効電力を指定する無効電力指令値を作成する。無効電力指令値作成ユニット24は、無効電力指令値が供給されるコンバータの無効電力を制御する。これにより、電力変換装置1は、電力変換装置1の負荷側に供給される有効電力の各相間の不平衡が、交流電源系統PS側に影響することを軽減させることができる。
[0113]
(第1の実施形態の第1変形例)
 第1の実施形態の第1変形例について説明する。
 第1の実施形態において、電力変換装置1の出力端子の有効電力に基づいて制御する事例について説明した。本変形例では、これに代えて、各セルの直流リンクを介して伝搬する直流電力に基づいて有効電力を算出し、これに基づいて制御する事例について説明する。
[0114]
 図6は、第1の実施形態の第1変形例の有効電力の算出について説明するための図である。図6に示す範囲は、出力端子TU(U相)に関するものである。
 前述の第1の実施形態の電力変換装置1が有効電力算出ユニット313、323、333を備えていたが、これに代えて、変形例の電力変換装置1は、電流電圧検出回路1141A、1142A、1143Aを備える。電流電圧検出回路1141A、1142A、1143Aは、有効電力算出ユニットの一例である。
[0115]
 電流電圧検出回路1141Aは、電流センサー11411、11421、11431と、有効電力算出ユニット11413、11423、11433と、加算器1144(加算ユニット)とを備える。
[0116]
 電流センサー11411は、単相交流変換ユニット111の直流リンクに流れる電流を検出する。電流センサー11411と電圧センサー11412は、検出結果を有効電力算出ユニット11413に出力する。有効電力算出ユニット11413は、電圧センサー11412によって検出された直流電圧と電流センサー11411によって検出された直流電流とに基づいて、単相交流変換ユニット111が変換した電力を算出し、それを有効電力Pu1とする。
[0117]
 電流センサー11421は、単相交流変換ユニット112の直流リンクに流れる電流を検出する。電流センサー11421と電圧センサー11422は、検出結果を有効電力算出ユニット11423に出力する。有効電力算出ユニット11423は、電圧センサー11422によって検出された直流電圧と電流センサー11421によって検出された直流電流とに基づいて、単相交流変換ユニット112が変換した電力を算出し、それを有効電力Pu2とする。
[0118]
 電流センサー11431は、単相交流変換ユニット113の直流リンクに流れる電流を検出する。電流センサー11431と電圧センサー11432は、検出結果を有効電力算出ユニット11433に出力する。有効電力算出ユニット11433は、電圧センサー11432によって検出された直流電圧と電流センサー11431によって検出された直流電流とに基づいて、単相交流変換ユニット113が変換した電力を算出し、それを有効電力Pu3とする。
[0119]
 例えば、電流センサー11411は、単相交流変換ユニット111の直流リンクにおいて、キャパシタ1114が直流リンクに接続されている接続点よりも、インバータ1112側によった位置に設けられている。この場合、電流センサー11411は、キャパシタ1114からインバータ1112に流れる直流電流を測定する。電流センサー11421と電流センサー11431とについても電流センサー11411と同様である。
[0120]
 加算器44は、上記の有効電力Pu1と、有効電力Pu2と、有効電力Pu3とを加算して、その和を出力端子の有効電力Puとして出力する。
[0121]
 出力端子TV(V相)と出力端子TW(W相)の場合についても、出力端子TU(U相)の場合と同様にして、電流電圧検出回路1142Aは、出力端子TVの有効電力Pvを算出する。電流電圧検出回路1143Aは、出力端子TWの有効電力Pwを算出する。無効電力指令値作成ユニット24は、上記の有効電力Pu、Pv、Pwに基づいて無効電力指令値QA-B、QB-C、QC-A(図1)を作成する。
[0122]
 この変形例によれば、直流リンクによって送られる電力の測定値から出力端子の有効電力Pu、Pv、Pwを算出する場合であっても、第1の実施形態と同様の効果を奏する。
[0123]
 なお、電流センサー11411と、電流センサー11421と、電流センサー11431を配置する位置は、上記の図6に示す位置に制限されることはなく、電流センサー11411をAlt1の位置に、電流センサー11421をAlt2の位置に、電流センサー11431をALt3の位置にそれぞれ配置してもよい。
[0124]
 例えば、U相主回路11の直流リンクにおけるAlt1の位置は、キャパシタ1114が直流リンクに接続されている接続点よりも、コンバータ1111側によった位置である。この場合、電流センサー11411は、コンバータ1111からキャパシタ1114に流れる直流電流を測定する。電流センサー11421と電流センサー11431とについても電流センサー11411と同様である。
[0125]
(第1の実施形態の第2変形例)
 第1の実施形態の第2変形例について説明する。本変形例は、第1変形例と同様に、有効電力の算出手法が実施形態とは異なる。以下、各セルの交流電源系統PS側の線間電圧と線間電流とに基づいて有効電力を算出し、これに基づいて制御する事例について説明する。
[0126]
 図7は、第1の実施形態の第2変形例の有効電力有効電力の算出について説明するための図である。
 図7に示す電流電圧検出回路51Aは、前述の電流電圧検出回路51に対して少なくとも有効電力算出ユニット513をさらに備える。有効電力算出ユニット513は、前述の有効電力算出ユニット313に代わるものである。
[0127]
 本変形例では、例えば、前述の図1に示す電流センサー311と、電圧センサー312と、有効電力算出ユニット313とに代えて、電流センサー511と、電圧センサー512と、有効電力算出ユニット513とを用いる。電圧センサー512と電流センサー511の出力先に、有効電力算出ユニット513が追加される。
[0128]
 電流電圧検出回路51Aは、U相主回路11に適用する有効電力取得ユニットの一例である。V相主回路12とW相主回路13とについても、U相主回路11に適用する電流電圧検出回路51Aと同様に、電流電圧検出回路52、53を電流電圧検出回路52A、53Aに変更するとよい。
[0129]
 本変形例によれば、交流電源系統PSからモータ2に向かう有効電力を、交流電源系統PS側の線間電圧と線間電流とに基づいて算出することができる。上記のように有効電力を測定する位置を代えても、第1の実施形態と同様の効果を奏する。
[0130]
(第2の実施形態)
 第2の実施形態について説明する。
 第1の実施形態において、電力変換装置1における電圧と電流の測定値に基づいて電力(有効電力)を算出し、算出した電力(有効電力)に基づいて制御する事例について説明した。本変形例では、これに代えて、電圧として、インバータの制御のための電圧基準を用いて推定電力を算出し、これに基づいて制御する事例について説明する。
[0131]
 図8は、実施形態のインバータ制御部26Aの構成図である。
 インバータ制御部26Aは、例えば、積分器261と、dq変換ユニット262と、q軸電流基準生成部263と、d軸電流基準生成部264と、減算器265qと、q軸電流調整部266qと、減算器265dと、d軸電流調整部266dと、dq逆変換ユニット267Vと、PWM制御部268Vと、を備える。上記は、インバータ制御部26の構成に相当する。
[0132]
 インバータ制御部26Aは、さらに、dq逆変換ユニット267Iと、有効電力算出ユニット269とを備える。
[0133]
 まず、インバータ制御部26と共通する構成から説明する。
 積分器261は、速度フィードバック値ωFBを積分して、位相θを生成する。
[0134]
 dq変換ユニット262は、電流センサー311、321、331から供給される出力電流Iu、Iv、Iwについて、uvw軸静止座標系のu軸に対して位相θ回転した回転座標系(dq軸座標系)に座標変換する。dq変換ユニット262は、q軸電流フィードバック値iqFBと、d軸電流フィードバック値idFBを出力する。
[0135]
 q軸電流基準生成部263は、速度基準ωと、速度フィードバック値ωFBと、電圧基準Vrefとに基づいて、モータ2のトルク電流であるq軸電流基準iqrefを生成する。速度基準ωrefは、モータ2の回転速度の目標値であり、上位装置からその値が指定される。電圧基準Vrefは、インバータが出力する電圧レベルを規定する。電圧基準Vrefは、上位装置からその値が指定されてもよく、予め定められた所定の値であってもよい。
[0136]
 例えば、q軸電流基準生成部263は、減算器263aと、速度調整部263bと、除算器263cとを備える。減算器263aは、速度基準ωrefから速度センサー―2Sから出力される速度フィードバック値ωFBを減算し、速度誤差Δωを算出する。速度調整部263bは、速度誤差Δωに基づいたPI演算により、要求トルク基準τを算出する。除算器263cは、要求トルク基準τを、電圧基準Vrefによって除算して、その商をq軸電流基準iqrefとして出力する。
[0137]
 減算器265qは、q軸電流基準iqrefからq軸電流フィードバック値iqFBを減算し、q軸電流誤差Δiqを算出する。q軸電流調整部266qは、q軸電流誤差Δiqに基づいたPI演算により、q軸電圧基準vqrefを算出する。
[0138]
 d軸電流基準生成部264は、速度フィードバック値ωFBに基づいた所定の演算により、d軸電流基準idrefを生成する。
[0139]
 減算器265dは、d軸電流基準idrefからd軸電流フィードバック値idFBを減算し、d軸電流誤差Δidを算出する。d軸電流調整部266dは、d軸電流誤差Δidに基づいたPI演算により、d軸電圧基準vdrefを算出する。
[0140]
 dq逆変換ユニット267Vは、q軸電圧基準vqrefとd軸電圧基準vdrefとについて、位相θを基準位相にしたdq逆変換を実施する。dq逆変換は、dq変換ユニット262によるdq変換の逆変換である。dq逆変換ユニット267Vは、dq逆変換により、インバータ電圧基準vuref、vvref、vwrefを算出する。インバータ電圧基準vuref、vvref、vwrefは、インバータ制御における電圧基準信号の一例である。
[0141]
 PWM制御部268Vは、例えば、インバータ電圧基準vuref、vvref、vwrefについて、所定のキャリア信号に基づいて、PWM変換をそれぞれ実施して、PMW変換により生成したゲートパルスを各インバータに供給する。
[0142]
 例えば、PWM制御部268Vは、インバータ電圧基準vurefに基づいたPWM変換により生成したゲートパルスを交流変換ユニット主回路10の中のインバータ1112、1122、1132(図1)に供給する。PWM制御部268Vは、インバータ電圧基準vvrefに基づいたPWM変換により生成したゲートパルスを交流変換ユニット主回路10の中のインバータ1212、1222、1232(図1)に供給する。PWM制御部268Vは、インバータ電圧基準vwrefに基づいたPWM変換により生成したゲートパルスを交流変換ユニット主回路10の中のインバータ1312、1322、1332(図1)に供給する。
[0143]
 インバータ制御部26Aは、インバータ電圧基準vwrefに基づいた電圧制御型PWM制御により、上記の各インバータを制御する。
 以上が、前述のインバータ制御部26と共通する構成である。
[0144]
 インバータ制御部26Aは、下記の構成を利用して、有効電力Pu、Pv、Pwの推定値を算出する。
[0145]
 dq逆変換ユニット267Iは、q軸電流基準iqrefとd軸電流基準idrefとについて、位相θを基準位相にしたdq逆変換を実施する。dq逆変換ユニット267Iは、上記のdq逆変換により、インバータ電流基準iuref、ivref、iwrefを算出する。
[0146]
 有効電力算出ユニット269は、dq逆変換ユニット267Vによって算出されたインバータ電圧基準vuref、vvref、vwrefと、dq逆変換ユニット267Iによって算出されたインバータ電流基準iuref、ivref、iwrefとに基づいて、有効電力Pu、Pv、Pwをそれぞれ算出する。
[0147]
 例えば、有効電力算出ユニット269は、乗算器2691、2692、2693を備える。乗算器2691は、インバータ電圧基準vurefとインバータ電流基準iurefとを掛けて、有効電力Puを算出する。乗算器2692は、インバータ電圧基準vvrefとインバータ電流基準ivrefとを掛けて、有効電力Pvを算出する。乗算器2693は、インバータ電圧基準vwrefとインバータ電流基準iwrefとを掛けて、有効電力Pwを算出する。
[0148]
 有効電力算出ユニット269は、算出した有効電力Pu、Pv、Pwを、無効電力指令値作成ユニット24に供給する。
[0149]
 上記により、インバータ制御部26Aは、速度基準ωrefとフィードバック値ωFBとに基づいた速度制御の結果を、電圧基準Vrefに基づいて規格化して、q軸電流基準iqrefを生成する。インバータ制御部26Aは、速度フィードバック値ωFBに基づいてd軸電流基準idrefを生成する。さらに、インバータ制御部26は、q軸電流基準iqrefと、d軸電流基準idrefと、フィードバック信号としてのU相、V相、W相の出力電流Iu、Iv、Iwとに基づいた電流制御を実施する。インバータ制御部26は、電流制御の結果に基づいて生成したゲートパルスによって、交流変換ユニット主回路10のインバータを制御する。
[0150]
 上記の通り、インバータ制御部26Aは、PWM制御に利用するために三相のインバータの出力電圧を規定するインバータ電圧基準vuref、vvref、vwrefを得る。インバータ制御部26Aは、さらに、有効電力の推定値を得るために三相のインバータの出力電流を推定したインバータ電流基準iuref、ivref、iwrefを得る。実際の交流変換ユニット主回路10における各インバータの電圧と電流は、上記のインバータ電圧基準vuref、vvref、vwrefと、インバータ電流基準iuref、ivref、iwrefとに追従するように制御されるため、これらの信号から各相のインバータの有効電力を演算することができる。上記のようにインバータ制御部26Aは、電圧の測定値を用いることなく有効電流Pu、Pv、Pwを算出することができる。
[0151]
(第3の実施形態)
 第3の実施形態について説明する。
 第1の実施形態において、電力変換装置1の複数のセルのそれぞれについて、交流電源系統PS側から変圧器、コンバータ、インバータの順に配置して、その変圧器の1次巻線をデルタ接続にした事例について説明した。本変形例では、セルの主回路に、絶縁型のDC/DC変換器(間接直流変換装置)を含む。を適用し、配置の順を変更した事例について説明する。
[0152]
 図9に、実施形態における電力変換装置1Aの主回路構成の一例を示す。図9は、実施形態における電力変換装置1Aの構成図である。
 電力変換装置1Aは、例えば、交流変換ユニット主回路10と、制御部20とに代えて交流変換ユニット主回路10Aと、制御部20Aとを備える。
[0153]
 交流変換ユニット主回路10Aは、例えば、U相主回路11Aと、V相主回路12Aと、W相主回路13Aとを備える。U相主回路11Aは、単相交流変換ユニット111A、112A、113Aを備える。V相主回路12Aは、例えば、単相交流変換ユニット121A、122A、123Aを備える。W相主回路13Aは、例えば、単相交流変換ユニット131A、132A、133Aを備える。単相交流変換ユニット111A-113Aと、121A-123Aと、131A-133Aとは、同等に形成されたセルの一例であり、前述の単相交流変換ユニット100に相当する。これらを纏めて単相交流変換ユニット100Aと呼ぶ。
[0154]
 なお、U相主回路11A、V相主回路12A、及びW相主回路13Aは、U相主回路11、V相主回路12、及びW相主回路13に対応する。
[0155]
 例えば、U相主回路11Aにおいて、単相交流変換ユニット111Aは、単相交流変換ユニット111の変圧器1113に代えて、DC/DC変換器1115を備える。同様に、単相交流変換ユニット112Aは、変圧器1123に代えて、DC/DC変換器1125を備える。単相交流変換ユニット113Aは、変圧器1133に代えて、DC/DC変換器1135を備える。
[0156]
 V相主回路12Aにおいて、単相交流変換ユニット121Aは、単相交流変換ユニット121の変圧器1213に代えて、DC/DC変換器1215を備える。同様に、単相交流変換ユニット122Aは、変圧器1223に代えて、DC/DC変換器1225を備える。単相交流変換ユニット123Aは、変圧器1233に代えて、DC/DC変換器1235を備える。
[0157]
 W相主回路13Aにおいて、単相交流変換ユニット131Aは、単相交流変換ユニット131の変圧器1313に代えて、DC/DC変換器1315を備える。同様に、単相交流変換ユニット132Aは、変圧器1323に代えて、DC/DC変換器1325を備える。単相交流変換ユニット133Aは、変圧器1333に代えて、DC/DC変換器1335を備える。
[0158]
 制御部20Aは、前述の制御部20のインバータ制御部26に代えてインバータ制御部26Bを備える。
[0159]
 図10を参照して、単相交流変換ユニット100Aの一例について説明する。図10は、実施形態のU相主回路11Aの構成図である。
[0160]
 U相主回路11Aは、例えば、単相交流変換ユニット111Aと、単相交流変換ユニット112Aと、単相交流変換ユニット113Aとを備える。単相交流変換ユニット111Aは、少なくとも、コンバータ1111と、インバータ1112と、DC/DC変換器1115と、を備える。
[0161]
 DC/DC変換器1115は、絶縁型DC/DCコンバータを備える。DC/DC変換器1115は、絶縁ユニットの一例である。DC/DC変換器1115は、単相交流変換ユニット111において、コンバータ1111と、インバータ1112との間に配置される。
[0162]
 例えば、DC/DC変換器1115は、第1変換器1115a(DC/AC変換器)と、高周波リンク1115bと、第2変換器1115cと、キャパシタ1115dと、キャパシタ1115eと、電圧センサー1115fと、電圧センサー1115gと、電流センサー1115hと、電流センサー1115iと、制御回路1115jと、入力端子1115k、1115lと、出力端子1115m、1115nと、個別制御ユニット1115o、1115pとを備える。
[0163]
 第1変換器1115aは、コンバータ1111によって変換された直流電力に基づく直流電力(第1の直流電力)を、後述する制御回路1115jによる制御によって、第3の単相交流電力に変換して高周波リンク1115bに出力する。第1変換器1115aの入力端子k、l間には、コンバータ1111の出力を平滑化するキャパシタ1115dが設けられている。なお、第3の単相交流電力の基本波の周波数は、商用の交流電力の基本波の周波数よりも高い。
[0164]
 例えば、第1変換器1115aは、前述のインバータ1112と同様に複数の半導体スイッチを備える。第1変換器1115aの半導体スイッチには、半導体スイッチのそれぞれに並列に接続されたキャパシタが設けられている。
[0165]
 高周波リンク1115bは、1次巻線と2次巻線とを備える変圧器を含む。高周波リンク1115bは、1次巻線に直列に接続されるリアクトル(不図示)と2次巻線に直列に接続されるリアクトル(不図示)を備えていてもよい。以下の説明では上記のリアクトルの説明を省略する。高周波リンク1115bの1次巻線は、第1変換器1115aの出力端子間に接続される。高周波リンク1115bの2次巻線は、第2変換器1115cの入力端子間に接続される。高周波リンク1115bは、第1変換器1115aと後述する第2変換器1115cとの間を絶縁しつつ電力を伝達する。高周波リンク1115bにより伝達される単相の交流電力は、第1の単相交流電力に基づく単相の交流電力の一例である。例えば、上記の変圧器の巻線比を1とする。
[0166]
 第2変換器1115cは、後述する制御回路1115jによる制御によって、高周波リンク1115bにより伝達される単相の交流電力を、直流電力(第2の直流電力)に変換して出力する。第2変換器1115cの出力端子1115m、n間には、平滑用のキャパシタ1115eが設けられている。
[0167]
 例えば、第2変換器1115cは、前述のコンバータ1111と同様に複数の半導体スイッチを備える。第2変換器1115cの半導体スイッチには、並列に接続されたキャパシタが設けられている。
[0168]
 上記のように形成されたDC/DC変換器1115は、高周波リンク1115bの作用による絶縁性を有する。
[0169]
 電圧センサー1115fは、第1変換器1115aの入力端子1115k、l間の電圧を検出する。入力端子1115k、lには第1直流リンクが接続されている。電圧センサー1115fは、入力端子1115k、l間の電圧を第1直流リンクの電圧として検出する。なお、電圧センサー1115fは、前述の電圧センサー11412に代わり、U相主回路11Aの第1直流リンクの直流電圧VD1を検出する。
[0170]
 電圧センサー1115gは、第2変換器1115cの出力端子1115m、n間の電圧を検出する。出力端子1115m、nには第2直流リンクが接続されている。電圧センサー1115gは、出力端子1115m、n間の電圧を第2直流リンクの電圧として検出する。
[0171]
 電流センサー1115hは、例えば、コンバータ1111と、第1直流リンクにおけるキャパシタ1115dの接続点との間に設けられ、コンバータ1111と、第1直流リンクにおけるキャパシタ1115dの接続点との間に流れる電流を検出する。電流センサー1115hが検出する電流は、第1直流リンクの正極(第1極)に流れる電流に相当する。
[0172]
 電流センサー1115iは、例えば、第2直流リンクの第1極において、キャパシタ1115eの接続点とインバータ1112との間に設けられ、第2直流リンクの第1極におけるキャパシタ1115eの接続点とインバータ1112との間に流れる電流を検出する。電流センサー1115iが検出する電流は、第2直流リンクの正極(第1極)に流れる電流に相当する。
[0173]
 制御回路1115jは、電圧センサー1115f、1115gの検出結果と、電流センサー1115h、1115iの検出結果と、所望の直流電力を変換するための指令とに基づいて、第1変換器1115aと、第2変換器1115cとを制御する。なお、図10において、制御回路1115jと、電圧センサー1115f、1115gと、電流センサー1115h、1115iとの間の接続の表記を一部省略する。
[0174]
 DC/DC変換器1115の入力のキャパシタ1115dの直流電圧は、前述の実施例と同様、所望の直流電圧の目標値になるようコンバータ1111により制御される。第2変換器1115cの出力電圧が目標値になるよう、制御回路1115jは、DC/DC変換器1115が高周波リンク1115bを通じて送る有効電力を制御する。
[0175]
 具体的には、例えば、制御回路1115jは、第1変換器1115aが生成した高周波電圧の実効値と、第2変換器1115cが生成した高周波電圧の実効値とが一致するように、第1変換器1115aと第2変換器1115cとに供給するゲートパルスのパルス幅α、βを設定する。制御回路1115jは、第1直流リンクから第2直流リンクに、所望の直流電力が流れるように二つの高周波電圧の位相差θHFLを設定する。制御回路1115jは、設定したパルス幅α、βと、位相差θHFLに基づいた制御信号φ1、φ2を生成する。制御回路1115jは、設定した制御信号φ1を、個別制御ユニット1115oに送り、個別制御ユニット1115oによって第1変換器1115aを制御する。制御回路1115jは、設定した制御信号φ2を、個別制御ユニット1115pに送り、個別制御ユニット1115pによって第2変換器1115cを制御する。
[0176]
 個別制御ユニット115o、1115pは、例えば、図示しないPWM制御部と、ゲートパルス生成部を備える。上記のPWM制御部と、ゲートパルス生成部は、前述のU相個別制御ユニット211におけるPWM制御部2111と、ゲートパルス生成部2112と同等であって良い。なお、個別制御ユニット115o、1115pは、制御回路1115jとの間が電気的に絶縁された状態で、制御回路1115jと通信可能に接続されている。
[0177]
 単相交流変換ユニット111A内の主回路に係る各ユニットの接続は、下記の通りである。例えば、単相交流変換ユニット111Aの入力端子Ti_111Aは、コンバータ1111の入力端子を兼ねる。コンバータ1111の出力端子には、第1直流リンクを介してDC/DC変換器1115の入力端子1115k、lが接続される。DC/DC変換器1115の出力端子1115m、nには、第2直流リンクを介してインバータ1112の入力端子が接続される。インバータ1112の出力端子は、単相交流変換ユニット111Aの出力端子To_111Aを兼ねる。
[0178]
 U相主回路11Aの場合、セル内に設けられた絶縁ユニットの位置が前述のU相主回路11とは異なる。U相主回路11Aには、コンバータ1111とインバータ1112の間にDC/DC変換器1115が設けられており、コンバータ1111とインバータ1112が絶縁されている。図に示すU相個別制御ユニット211A、212A、213Aとコンバータ制御ユニット25との間が絶縁され、かつ通信可能に接続されている。V相主回路12Aに対応して設けられているV相個別制御ユニット221A、222A、223Aと、W相主回路13Aに対応して設けられているW相個別制御ユニット231A、232A、233Aとについても、U相主回路11の場合と同様である。
[0179]
 制御回路1115jは、電圧センサー1115fから供給されたU相主回路11Aの第1直流リンクの直流電圧VD1を中継して、線間コンバータ制御ユニット251の参照波生成部2511に出力する。実施形態の線間コンバータ制御ユニット251は、これを受けて、参照波生成部2511によって参照波を生成する。なお、電圧センサー1115f、1125f、1135fは、前述の図4における電圧センサー11412、11422、11434に代わって、直流電圧VD1、VD2、VD3をそれぞれ検出する。制御回路1115j、1125j、1135jは、直流電圧VD1、VD2、VD3を中継して、コンバータ制御ユニット25に供給する。
[0180]
 上記は、U相主回路11Aの単相交流変換ユニット111Aを、一例として示すものである。
[0181]
 単相交流変換ユニット112Aは、少なくとも、コンバータ1121と、インバータ1122と、DC/DC変換器1125と、を備える。
[0182]
 例えば、DC/DC変換器1125は、第1変換器1125aと、高周波リンク1125bと、第2変換器1125cと、キャパシタ1125dと、キャパシタ1125eと、電圧センサー1125fと、電圧センサー1125gと、電流センサー1125hと、電流センサー1125iと、制御回路1125jと、入力端子1125k、1125lと、出力端子1125m、1125nと、個別制御ユニット1125o、1125pとを備える。少なくとも、第1変換器1125aと、高周波リンク1125bと、第2変換器1125cとを備えるDC/DC変換器1125は、DC/DC変換器の一例である。
[0183]
 単相交流変換ユニット113Aは、少なくとも、コンバータ1131と、インバータ1132と、DC/DC変換器1135と、を備える。
[0184]
 例えば、DC/DC変換器1135は、第1変換器1135aと、高周波リンク1135bと、第2変換器1135cと、キャパシタ1135dと、キャパシタ1135eと、電圧センサー1135fと、電圧センサー1135gと、電流センサー1135hと、電流センサー1135iと、制御回路1135jと、入力端子1135k、1135lと、出力端子1135m、1135nと、個別制御ユニット1135o、1135pとを備える。
[0185]
 単相交流変換ユニット112Aと単相交流変換ユニット113Aは、単相交流変換ユニット111Aと同等に形成される。単相交流変換ユニット112Aと単相交流変換ユニット113Aの詳細は、単相交流変換ユニット112Aの説明を参照する。
[0186]
 以上の説明は、主にU相主回路11Aに関するものであるが、V相主回路12AとW相主回路13Aについても同等である。
[0187]
 上記以外の説明は、前述の電力変換装置1の説明を参照する。電力変換装置1Aは、前述の電力変換装置1と同様の制御により、所望の電力を変換することができる。
[0188]
 実施形態によれば、DC/DC変換器1115を用いて電力変換装置1Aの入力側と出力側を絶縁することで、絶縁型の電力変換装置1Aを提供する。電力変換装置1Aは、単相交流変換ユニット111A-113Aと、単相交流変換ユニット121A-123Aと、単相交流変換ユニット131A-133Aとの組み合わせにより交流電源系統PS側の接続をデルタ接続にしたことにより、第1の実施形態に示した手法の無効電力制御が可能となり、電力変換装置1Aの出力端子からの有効電力が三相間でアンバランス(imbalance)であっても、交流電源系統PSからはバランスした有効電力を受けることができる。
[0189]
(第3の実施形態の第1変形例)
 第3の実施形態の第1変形例について説明する。
 第3の実施形態において、電力変換装置1Aの出力端子TU、TV、TWの有効電力を制御に利用する事例について説明した。本変形例の電力変換装置1Bは、これに代えて、各セルの第1直流リンクを介して伝搬する直流電力を制御に利用する。以下、これについて説明する。
[0190]
 図11は、第3の実施形態の第1変形例の電力変換装置1Bに係る有効電力の算出について説明するための図である。図11に示す範囲は、電力変換装置1Bのうち有効電力の算出に関する部分を模式化したものである。
[0191]
 電力変換装置1Bは、前述のU相主回路11Aと、V相主回路12Aと、W相主回路13Aとに代えてU相主回路11Bと、V相主回路12Bと、W相主回路13Bとを備える。U相主回路11Bは、U相主回路11Aに対して例えば加算器1144Aをさらに備える。U相主回路11Bと、V相主回路12Bと、W相主回路13Bにおける有効電力の算出に関係する範囲以外は、U相主回路11Aと、V相主回路12Aと、W相主回路13Aと同様である。
[0192]
 本変形例のU相主回路11Bは、U相の有効電力を算出するために、U相主回路11Bにおける電圧センサー1115fと電流センサー1115hの組と、電圧センサー1125fと電流センサー1125hの組と、電圧センサー1135fと電流センサー1135hの組とを利用する。
[0193]
 制御回路1115jは、電圧センサー1115fによって検出された第1直流リンクの直流電圧VD1と電流センサー1115hによって検出された直流電流とを掛けて、DC/DC変換器1115Aが変換した電力を算出する。算出された電力を有効電力Pu1と呼ぶ。
[0194]
 制御回路1125jは、電圧センサー1125fによって検出された第1直流リンクの直流電圧VD2と電流センサー1125hによって検出された直流電流とを掛けて、DC/DC変換器1125Aが変換した電力を算出する。算出された電力を有効電力Pu2と呼ぶ。
[0195]
 制御回路1135jは、電圧センサー1135fによって検出された第1直流リンクの直流電圧VD1と電流センサー1135hによって検出された直流電流とを掛けて、DC/DC変換器1135Aが変換した電力を算出する。算出された電力を有効電力Pu3と呼ぶ。
[0196]
 加算器1144Aは、各セルの有効電力Pu1、Pu2、Pu3を加算し、その和を出力端子TUの有効電力Puに代えて、無効電力指令値作成ユニット24に出力する。なお、制御回路115jと、制御回路1125jと、制御回路1135jは、演算ユニットの一例である。
[0197]
 上記は、U相の有効電力の算出についての説明であるが、V相とW相の場合についても同様である。V相主回路12Bは、出力端子TVの有効電力Pvを算出する。W相主回路13Bは、出力端子TWの有効電力Pwを算出する。有効電力Pvと有効電力Pwは、同様に無効電力指令値作成ユニット24に出力される。
[0198]
 本変形例の場合、U相主回路11Bの第1直流リンクにおける電流センサー1115hが設けられた位置は、キャパシタ1115dが第1直流リンクに接続されている接続点よりも、コンバータ1111側によった位置である。この場合、電流センサー1115hは、コンバータ1111からキャパシタ1115dに流れる直流電流を測定できる。電流センサー11125hと電流センサー11135hとについても電流センサー1115hと同様である。
[0199]
 上記の変形例によれば、第1直流リンクに流れる電流に基づいて、各相に出力される有効電力を算出することができる。
[0200]
 なお、上記の電流センサー11115hの位置をDC/DC変換器1135Aの出力側に代えて、第2直流リンクにおいて第2変換器1115cからキャパシタ1115eへ流れる電流を測定しても良い。
[0201]
(第3の実施形態の第2変形例)
 第3の実施形態の第1変形例の電力変換装置1Bが、各セルの第1直流リンクを介して伝搬する直流電力を制御に利用する事例について説明した。本変形例の電力変換装置1Cは、これに代えて、各セルの第2直流リンクを介して伝搬する直流電力を制御に利用する。以下、これについて説明する。
[0202]
 図12は、第3の実施形態の第2変形例の電力変換装置1Cに係る有効電力の算出について説明するための図である。図12に示す範囲は、電力変換装置1Cのうち有効電力の算出に関する部分を模式化したものである。
[0203]
 電力変換装置1Cは、前述のU相主回路11Aと、V相主回路12Aと、W相主回路13Aに代えてU相主回路11Cと、V相主回路12Cと、W相主回路13Cとを備える。U相主回路11Cは、U相主回路11Aに対して例えば加算器1144Aをさらに備える。U相主回路11Cと、V相主回路12Cと、W相主回路13Cにおける有効電力の算出に関係する範囲以外は、U相主回路11Aと、V相主回路12Aと、W相主回路13Aと同様である。
[0204]
 本変形例のU相主回路11Cは、U相の有効電力を算出するために、U相主回路11Cにおける電圧センサー1115gと電流センサー1115iの組と、電圧センサー1125gと電流センサー1125iの組と、電圧センサー1135gと電流センサー1135iの組とを利用する。
[0205]
 制御回路1115jは、電圧センサー1115gによって検出された第1直流リンクの直流電圧VD1と電流センサー1115iによって検出された直流電流とを掛けて、DC/DC変換器1115Aが変換した電力を算出する。算出された電力を有効電力Pu1と呼ぶ。
[0206]
 制御回路1125jは、電圧センサー1125gによって検出された第1直流リンクの直流電圧VD2と電流センサー1125iによって検出された直流電流とを掛けて、DC/DC変換器1125Aが変換した電力を算出する。算出された電力を有効電力Pu2と呼ぶ。
[0207]
 制御回路1135jは、電圧センサー1135gによって検出された第1直流リンクの直流電圧VD1と電流センサー1135iによって検出された直流電流とを掛けて、DC/DC変換器1135Aが変換した電力を算出する。算出された電力を有効電力Pu3と呼ぶ。
[0208]
 加算器1144Aは、各セルの有効電力Pu1、Pu2、Pu3を加算し、その和を出力端子TUの有効電力Puに代えて、無効電力指令値作成ユニット24に出力する。なお、制御回路115jと、制御回路1125jと、制御回路1135jは、演算ユニットの一例である。
[0209]
 上記は、U相の有効電力の算出についての説明であるが、V相とW相の場合についても同様である。V相主回路12Cは、出力端子TVの有効電力Pvを算出する。W相主回路13Cは、出力端子TWの有効電力Pwを算出する。有効電力Pvと有効電力Pwは、同様に無効電力指令値作成ユニット24に出力される。
[0210]
 本変形例の場合、U相主回路11Cの第2直流リンクにおける電流センサー1115iが設けられた位置は、キャパシタ1115eが第2直流リンクに接続されている接続点よりも、インバータ1112側によった位置である。この場合、電流センサー1115iは、キャパシタ1115eからインバータ1112に流れる直流電流を測定できる。電流センサー11125iと電流センサー11135iとについても電流センサー1115iと同様である。
[0211]
 上記の変形例によれば、第2直流リンクに流れる電流に基づいて、各相に出力される有効電力を算出することができる。
[0212]
 なお、上記の電流センサー11115iの位置をDC/DC変換器1135Aの入力側に代えて、第1直流リンクにおいてキャパシタ1115dから第1変換器1115aへ流れる電流を測定しても良い。
[0213]
 なお、交流電源系統PS側の線間電圧と線間電流に基づいて算出した有効電力を制御に用いてもよく、インバータ制御部26B内の電圧基準信号と電流基準信号に基づいて算出した有効電力を制御に用いてもよい。詳細は先に説明した事例と同様なので、詳細は省略する。
[0214]
 以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、電力変換装置1は、複数の単相交流変換ユニット100と、制御部20と、交流電力入力端子(入力端子TA、TB、TC)と、交流電力出力端子(出力端子TU、TV、TW)とを備える。単相交流変換ユニット100は、少なくとも、コンバータ1111と、インバータ1112と、変圧器1113と、を備える。コンバータ1111は、電圧型として形成され、スイッチング素子SD1a-SD1dのスイッチングにより、前記第1の三相交流電力に基づく単相の交流電力を直流電力に変換してキャパシタ1114に出力する。インバータ1112は、スイッチング素子SD2a-SD2dのスイッチングにより、コンバータ1111によって変換された直流電力に基づく直流電力を第2の単相交流電力に変換して単相交流変換ユニット100の出力端子に出力する。変圧器1113は、単相交流変換ユニット100の入力端子と出力端子の間を絶縁しつつ電力を伝達して、少なくともインバータ1112に電力を供給する。
[0215]
 単相交流変換ユニット111(第1単相交流変換ユニット)は、第1の三相交流のA相とB相との線間(A-B)に入力端子が接続される。単相交流変換ユニット112(第2単相交流変換ユニット)は、第1の三相交流のB相とC相との線間(B-C)に接続される。単相交流変換ユニット113(第3単相交流変換ユニット)は、第1の三相交流のC相とA相との線間(C-A)に接続される。単相交流変換ユニット111と、単相交流変換ユニット112と、単相交流変換ユニット113は、交流電源系統PSに対するデルタ接続型負荷を形成する。少なくとも単相交流変換ユニット111と、単相交流変換ユニット112と、単相交流変換ユニット113は、夫々の出力端子が互いに直列に接続された組を成す。第1の組と、第1の組とは異なる第2の組と第3の組とがスター接続型の電源の各相を形成する。
[0216]
 制御部20は、少なくともスイッチング素子SD1a-SD1d、SD2a-SD2dのそれぞれを、導通させるオン状態と遮断させるオフ状態の何れかに制御する。制御部20は、有効電力取得ユニット31、32、33と、無効電力指令値作成ユニット24と、コンバータ制御ユニット25とを備える。有効電力取得ユニット31、32、33は、第2の三相交流の出力端子からモータ2側に供給されている有効電力に関する値を取得する。無効電力指令値作成ユニット24は、有効電力取得ユニット31、32、33によって取得された有効電力に関する値に基づき、交流電力入力端子から交流電源系統PSに出力する無効電力を指定する無効電力指令値を作成する。コンバータ制御ユニット25は、無効電力指令値に基づいて、無効電力指令値が供給されるコンバータ1111の無効電力を制御する。これにより、電力変換装置1は、電力変換装置1の負荷側に供給される有効電力の各相間の不平衡が、交流電源系統PS側に影響することを軽減させることができる。
[0217]
 なお、上記の制御部20は、例えば、図示されない記憶部と、CPU(central processing unit)と、駆動部と、取得部とを備える。記憶部と、CPUと、駆動部と、取得部は、例えばBUSを介して制御部内で接続されている。記憶部は、半導体メモリを含む。CPUは、ソフトウェアプログラムに従い、所望の処理を実行するプロセッサを含む。駆動部は、CPUの制御に従い、電力変換装置1の各部に対する制御信号を生成する。取得部は、各電流センサーと各電圧センサーの検出結果を取得する。例えば、制御部20のCPUは、取得部によって取得した電流センサーと電圧センサーの検出結果に基づいて、駆動部によって各相の主回路を制御する。制御部20は、その処理の一部または全部を上記のようにソフトウェアプログラムの処理により実現されてもよく、これに代わりハードウェアによって実現されてもよい。また、制御部20を適宜分割して構成してよく、これによって回路の絶縁性を確保してよい。
[0218]
 本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
[0219]
 なお、以上の実施形態の説明では、各セルのコンバータ、インバータ、及び絶縁形DC/DC変換器として2レベルの単相自励変換器を含むものを例示したが、各セルのコンバータ、インバータ、及び絶縁形DC/DC変換器は、これに制限されず、3レベルやそれ以上の任意のレベルの単相自励変換器であってよい。その場合には、レベル数に見合った数のキャパシタを設けるとよい。
[0220]
 各セルのコンバータ、インバータ、及び絶縁形DC/DC変換器として、フルブリッジ型の一例を示したが、これに制限されず、適宜構成を変更してよい。
[0221]
 第2の三相交流のU相に対応付けられた変圧器1113、1123、1133は、互いに磁気結合していなくてよい。上記の場合、変圧器1113、1123、1133の1次巻線は、単相交流変換ユニット111、112、113ごとに互いに独立して構成できる。これに代えて、第2の三相交流のU相に対応付けられた単相交流変換ユニット111、112、113を磁気結合して形成してもよい。この場合、変圧器1113、1123、1133の1次巻線は、単相交流変換ユニット111、112、113に共用されるように形成されていてもよい。

符号の説明

[0222]
1、1A、1B、1C…電力変換装置、2…モータ、3…電動機駆動システム、10…交流変換ユニット主回路、11、11A、11B、11C…U相主回路、12、12A、12B、12C…V相主回路、13、13A、13B、13C…W相主回路、20…制御部、21、22、23…個別制御ユニット、24…無効電力指令値作成ユニット、25…コンバータ制御ユニット(無効電力制御ユニット)、26、26A、26B…インバータ制御部、31、32、33…有効電力取得ユニット、100、100A…単相交流変換ユニット、211-213…U相個別制御ユニット、221-223…V相個別制御ユニット、231-233…W相個別制御ユニット、251-253…線間コンバータ制御ユニット、41、51電流電圧検出回路、311、321、331、11411、11421、11431、1151…電流センサー、312、322、332、11412、11422、11432、1152…電圧センサー、313、323、333有効電力算出ユニット、1111、1121、1131…コンバータ、1112、1122、1132…インバータ、1113、1123、1133…変圧器、1114、1124、1134…キャパシタ、1115、1125、1135…DC/DC変換器

請求の範囲

[請求項1]
 交流電源系統から第1の三相交流の電力を受ける交流電力入力端子と、負荷が接続される系統に第2の三相交流の電力を出力する交流電力出力端子とを備える電力変換装置であって、
 少なくとも第1と第2のスイッチング素子を備え、入力端子に供給される第1の三相交流の電力の一部を変換して、出力端子から出力する複数の単相交流変換ユニットと、
 前記少なくとも第1と第2のスイッチング素子のそれぞれを、導通させるオン状態と遮断させるオフ状態の何れかに制御する制御部と、
 を備え、
 前記単相交流変換ユニットは、少なくとも、
 前記第1のスイッチング素子のスイッチングにより、前記第1の三相交流の電力に基づく単相の交流電力を直流電力に変換してキャパシタに出力する電圧型のコンバータと、
 前記第2のスイッチング素子のスイッチングにより、前記コンバータによって変換された直流電力に基づく直流電力を第2の単相交流電力に変換して前記単相交流変換ユニットの出力端子に出力するインバータと、
 変圧器を備え、前記単相交流変換ユニットの入力端子と出力端子との間を前記変圧器によって絶縁し、少なくとも前記負荷に供給するための電力を伝達する絶縁ユニットと、
 を備え、
 前記第1の三相交流の第1相と第2相との線間に入力端子が接続される第1単相交流変換ユニットと、前記第1の三相交流の第2相と第3相との線間に接続される第2単相交流変換ユニットと、前記第1の三相交流の第3相と第1相との線間に接続される第3単相交流変換ユニットは、前記交流電源系統に対するデルタ接続型負荷を形成し、
 少なくとも前記第1単相交流変換ユニットと前記第2単相交流変換ユニットと前記第3単相交流変換ユニットの夫々の出力端子が互いに直列に接続された第1の組を形成し、前記第1の組と前記第1の組とは異なる第2の組と第3の組とがスター接続型の電源の各相を形成し、
 前記制御部は、
 前記第2の三相交流の出力端子から前記負荷側に供給されている有効電力に関する値を取得する有効電力取得ユニットと、
 前記有効電力取得ユニットによって取得された有効電力に関する値に基づき、前記交流電力入力端子から前記交流電源系統に出力する無効電力を指定する無効電力指令値を作成する無効電力指令値作成ユニットと、
 前記無効電力指令値が供給される前記コンバータの無効電力を制御する無効電力制御ユニットと
 を備える電力変換装置。
[請求項2]
 前記複数の単相交流変換ユニットのコンバータは、
 前記第2の三相交流の第1相に対応付けられた単相交流変換ユニットの第1コンバータと、
 前記第2の三相交流の第1相から電気角で120度遅れた前記第2の三相交流の第2相に対応付けられた単相交流変換ユニットの第2コンバータと、
 前記第2の三相交流の第1相から電気角で240度遅れた前記第2の三相交流の第3相に対応付けられた単相交流変換ユニットの第3コンバータと
 を備える、
 前記第1コンバータが前記第2の三相交流の第1相の出力端子から前記負荷に有効電力を供給する方向を基準にして、
 前記無効電力指令値作成ユニットは、
 前記第2の三相交流の第1相から前記負荷に供給する有効電力の大きさに応じて、前記第2コンバータの無効電力指令値に容量性無効電力を出力させるような電力分を加えた前記無効電力指令値を算出し、前記第3コンバータの無効電力指令値に誘導性無効電力を出力させるような電力分を減じた前記無効電力指令値を算出する、
 請求項1に記載の電力変換装置。
[請求項3]
 前記無効電力指令値作成ユニットは、
 前記有効電力取得ユニットによって所得された有効電力の大きさと3の平方根の逆数の積に基づく無効電力値を示す無効電力指令値を作成する、
 請求項1に記載の電力変換装置。
[請求項4]
 前記有効電力取得ユニットは、
 前記交流電力出力端子の相電圧を測定する電圧測定部と、
 前記交流電力出力端子に流れる相電流を測定する電流測定部と、
 前記電圧測定部と前記電流測定部による測定結果に基づいて前記有効電力を算出する演算ユニットと
 を備える請求項1に記載の電力変換装置。
[請求項5]
 前記有効電力取得ユニットは、
 前記コンバータと、前記コンバータに係る第1キャパシタとが接続される第1直流リンクの第1極と第2極間に掛かる直流電圧を測定する電圧測定部と、
 前記第1直流リンクの第1極において、前記コンバータと、前記第1直流リンクにおける前記キャパシタの接続点との間に流れる直流電流を測定する電流測定部と、
 前記電圧測定部と前記電流測定部とによる測定結果に基づいて前記単相交流変換ユニットごとの前記有効電力を算出する演算ユニットと、
 前記負荷が接続される系統に関わる前記単相交流変換ユニットについて、前記算出された有効電力を加算する加算ユニットと
 を備える請求項1に記載の電力変換装置。
[請求項6]
 前記有効電力取得ユニットは、
 前記キャパシタと前記インバータとを接続する第2直流リンクの第1極と第2極間に掛かる直流電圧を測定する電圧測定部と、
 前記第2直流リンクの第1極において、前記キャパシタの接続点と前記インバータとの間に流れる直流電流を測定する電流測定部と、
 前記電圧測定部と前記電流測定部とによる測定結果に基づいて前記単相交流変換ユニットごとの前記有効電力を算出する演算ユニットと、
 前記負荷が接続される系統に関わる前記単相交流変換ユニットについて、前記算出された有効電力を加算する加算ユニットと
 を備える請求項1に記載の電力変換装置。
[請求項7]
 前記有効電力取得ユニットは、
 前記交流電力入力端子に係る線間電圧を測定する電圧測定部と、
 前記交流電力入力端子に係る線間電流を測定する電流測定部と、
 前記電圧測定部と電流測定部とによる測定結果に基づいて有効電力を算出する演算ユニットと
 を備える請求項1に記載の電力変換装置。
[請求項8]
→打ち合わせに基づき追加(図106)
 前記インバータの制御に係る電圧基準信号と電流基準信号を生成し、少なくとも前記電圧基準信号に基づいて前記インバータを制御するインバータ制御部
 を備え、
 前記有効電力取得ユニットは、
 前記交流電力出力端子から前記負荷側に供給する有効電力を、前記インバータ制御部における前記電圧基準信号と前記電流基準信号とに基づいて算出する、
 請求項1に記載の電力変換装置。
[請求項9]
 前記絶縁ユニットの変圧器は、
 前記入力端子に接続された1次巻線と、互いに絶縁された複数の2次巻線とを備え、
 前記複数の2次巻線の各々は、単相巻線を含み、
 前記複数の2次巻線の中の何れかが前記コンバータの交流側端子に接続され、
 前記コンバータの直流側端子が直流リンクを介して前記インバータの直流側端子に接続される、
 請求項1に記載の電力変換装置。
[請求項10]
 前記変圧器の1次巻線は、前記第2の三相交流の第1相に対応付けられた単相交流変換ユニットごとに独立している
 請求項9に記載の電力変換装置。
[請求項11]
 前記絶縁ユニットは、
 前記コンバータからの第1の直流電力を第2の直流電力に変換して後段に伝達する絶縁型のDC/DC変換器
 を備え、
 前記コンバータは、
 前記入力端子からの第1の単相交流電力を前記第1の直流電力に変換し、
 前記インバータは、
 前記DC/DC変換器からの前記第2の直流電力を第2の単相交流電力に変換して前記出力端子に出力する
 請求項1に記載の電力変換装置。
[請求項12]
 前記DC/DC変換器は、
 前記コンバータからの第1の直流電力を変換するDC/AC変換器と、
 前記DC/AC変換器の出力側に1次側が接続される絶縁変圧器と、
 前記絶縁変圧器の2次側に接続されるAC/DC変換器と
 を備える、
 請求項11に記載の電力変換装置。
[請求項13]
 前記DC/AC変換器から出力される高周波の基本周波数は、前記第1の三相交流の基本周波数よりも高い、
 請求項12に記載の電力変換装置。
[請求項14]
 請求項1に記載の電力変換装置と、
 前記電力変換装置によって変換された前記第2の三相交流の電力が供給される電動機と
 を備える電動機駆動システム。
[請求項15]
 交流電源系統から第1の三相交流の電力を受ける交流電力入力端子と、負荷が接続される系統に第2の三相交流の電力を出力する交流電力出力端子とを備える電力変換装置の制御方法であって、
 前記電力変換装置は、
 少なくとも第1と第2のスイッチング素子を備え、入力端子に供給される第1の三相交流の電力の一部を変換して、出力端子から出力する複数の単相交流変換ユニットと、
 前記少なくとも第1と第2のスイッチング素子のそれぞれを、導通させるオン状態と遮断させるオフ状態の何れかに制御する制御部と、
 を備え、
 前記単相交流変換ユニットは、少なくとも、
 前記第1のスイッチング素子のスイッチングにより、前記第1の三相交流の電力に基づく単相の交流電力を直流電力に変換してキャパシタに出力する電圧型のコンバータと、
 前記第2のスイッチング素子のスイッチングにより、前記コンバータによって変換された直流電力に基づく直流電力を第2の単相交流電力に変換して前記単相交流変換ユニットの出力端子に出力するインバータと、
 変圧器を備え、前記単相交流変換ユニットの入力端子と出力端子との間を前記変圧器によって絶縁し、少なくとも前記負荷に供給するための電力を伝達する絶縁ユニットと、
 を備え、
 前記第1の三相交流の第1相と第2相との線間に入力端子が接続される第1単相交流変換ユニットと、前記第1の三相交流の第2相と第3相との線間に接続される第2単相交流変換ユニットと、前記第1の三相交流の第3相と第1相との線間に接続される第3単相交流変換ユニットは、前記交流電源系統に対するデルタ接続型負荷を形成し、
 少なくとも前記第1単相交流変換ユニットと前記第2単相交流変換ユニットと前記第3単相交流変換ユニットの夫々の出力端子が互いに直列に接続された第1の組を形成し、前記第1の組と前記第1の組とは異なる第2の組と第3の組とがスター接続型の電源の各相を形成し、
 有効電力取得ユニットが前記第2の三相交流の出力端子から前記負荷側に供給されている有効電力に関する値を取得し、
 前記有効電力取得ユニットによって取得された有効電力に関する値に基づき、前記交流電力入力端子から前記交流電源系統に出力する無効電力を指定する無効電力指令値を作成し、
 前記無効電力指令値が供給される前記コンバータの無効電力を制御する過程
 を含む制御方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]