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1. JP2021059615 - 硬化性組成物、硬化物、及び硬化物の形成方法

Document

Description

Title of Invention 硬化性組成物、硬化物、及び硬化物の形成方法

Technical Field

0001  

Background Art

0002   0003  

Citation List

Patent Literature

0004  

Summary of Invention

Technical Problem

0005   0006  

Technical Solution

0007   0008   0009   0010  

Advantageous Effects

0011  

Description of Embodiments

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178   0179   0180   0181   0182   0183   0184   0185   0186   0187   0188   0189   0190   0191   0192   0193   0194   0195   0196   0197   0198   0199   0200   0201   0202   0203   0204   0205   0206   0207   0208   0209   0210   0211   0212   0213   0214   0215   0216   0217   0218   0219   0220   0221   0222   0223   0224   0225   0226   0227   0228  

Examples

0229   0230   0231   0232   0233   0234   0235   0236   0237   0238   0239  

Claims

1   2   3   4   5   6   7   8      

Description

硬化性組成物、硬化物、及び硬化物の形成方法

Technical Field

[0001]
本発明は、カチオン硬化剤(A)と、カチオン硬化性化合物(B)とを含む硬化性組成物、当該硬化性組成物の硬化物、及び当該硬化性組成物を用いる硬化物の形成方法に関する。

Background Art

[0002]
従来より、エポキシ化合物等のカチオン重合性化合物を硬化性成分として含むカチオン重合型の硬化性組成物が種々の用途で使用されている。
[0003]
このような硬化性組成物としては、例えば、芳香環含有脂環式エポキシ化合物と、芳香環含有脂環式エポキシ化合物以外のカチオン重合性化合物と、熱カチオン重合開始剤とを含むカチオン重合性の熱硬化性組成物が知られている(特許文献1を参照。)。かかる硬化性組成物を用いることにより、ガラス転移温度が高く、高温に加熱されても黄変しにくく、基材密着性に優れた硬化物を形成することができる。

Citation List

Patent Literature

[0004]
patcit 1 : 特開2014−156522号公報

Summary of Invention

Technical Problem

[0005]
しかしながら、特許文献1に記載されるような熱カチオン重合開始剤を含む硬化性組成物では、硬化に高温が必要であったり、長時間が必要であったりする場合がある。かかる不具合は、オニウム塩系の光酸発生剤を使用することに解消され得る。しかし、オニウム塩系の光酸発生剤とカチオン硬化性化合物とを含む硬化性組成物を露光により硬化させる場合、硬化時の硬化物の着色がしばしば生じてしまう問題がある。
[0006]
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであって、硬化時の硬化物の着色の抑制と、良好な硬化性とを両立できるカチオン硬化性の硬化性組成物と、当該硬化性組成物の硬化物と、当該硬化性組成物を用いる硬化物の形成方法とを提供することを目的とする。

Technical Solution

[0007]
本発明者らは、カチオン硬化剤(A)と、カチオン硬化性化合物(B)とを含む硬化性組成物において、特定の構造のカチオン部を有するオニウム塩からなる光酸発生剤(A1)と、特定の構造の含ガリウムアニオンをアニオン部として有する熱酸発生剤(A2)とを組み合わせて含むカチオン硬化剤を用いることによって、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のものを提供する。
[0008]
本発明の第1の態様は、カチオン硬化剤(A)と、カチオン硬化性化合物(B)とを含み、
カチオン硬化剤(A)として、光酸発生剤(A1)と、熱酸発生剤(A2)とを含み、
光酸発生剤(A1)が、下記式(ai)で表されるカチオン部を有するオニウム塩であり、
熱酸発生剤(A2)が、下記式(Ai)で表されるアニオン部を有するオニウム塩である、硬化性組成物である。
(R a1t+1−R a2+・・・(ai)
(式(ai)中、R a1は、それぞれ独立に、1価の有機基であり、R a2は、IUPAC表記法による元素周期律表の15族〜17族の原子価tの元素であり、R a1の少なくとも1つは置換基を有してもよいアリール基である。)
(R A1−Ga ・・・(Ai)
(式(Ai)中、R A1は、それぞれ独立に、1以上の置換基を有してもよいフェニル基、又はパーフルオロアルキル基である。)
[0009]
本発明の第2の態様は、第1の態様にかかる硬化性組成物の硬化物である。
[0010]
本発明の第3の態様は、第1の態様かかる硬化性組成物に露光及び加熱を施す、硬化物の形成方法である。

Advantageous Effects

[0011]
本発明によれば、硬化時の硬化物の着色の抑制と、良好な硬化性とを両立できるカチオン硬化性の硬化性組成物と、当該硬化性組成物の硬化物と、当該硬化性組成物を用いる硬化物の形成方法とを提供することができる。

Description of Embodiments

[0012]
≪硬化性組成物≫
硬化性組成物は、カチオン硬化剤(A)と、カチオン硬化性化合物(B)とを含む。
カチオン硬化剤(A)は、光酸発生剤(A1)と、熱酸発生剤(A2)とを含む。
光酸発生剤(A1)は、下記式(ai)で表されるカチオン部を有するオニウム塩である。
(R a1t+1−R a2+・・・(ai)
(式(ai)中、R a1は、それぞれ独立に、1価の有機基であり、R a2は、IUPAC表記法による元素周期律表の15族〜17族の原子価tの元素であり、R a1の少なくとも1つは置換基を有してもよいアリール基である。)
熱酸発生剤(A2)は、下記式(Ai)で表されるアニオン部を有するオニウム塩である。
(R A1−Ga ・・・(Ai)
(式(Ai)中、R A1は、それぞれ独立に、1以上の置換基を有してもよいフェニル基、又はパーフルオロアルキル基である。)
[0013]
特定の構造のカチオン部を有する上記の光酸発生剤(A1)と、特定の構造のアニオン部を有する上記の熱酸発生剤(A2)とを組み合わせて用いることにより、硬化性組成物の硬化性を高めつつ、硬化時の硬化物の着色を抑制することができる。
オニウム塩系の光酸発生剤(A1)を用いてカチオン硬化性化合物(B)を硬化させる際の硬化物の着色について、光酸発生剤(A1)が露光により分解した際に、着色原因物質を生じさせることが原因と思われる。これに対して、熱酸発生剤(A2)が加熱により分解した際に、光酸発生剤(A1)の分解により生じる着色原因物質に起因する着色を生じさせる物質を発生させなかったり、熱酸発生剤(A2)の分解物が着色原因物質に対してなんらかの作用を及ぼしたりすることで、硬化時の硬化物の着色が抑制されると考えられる。
特に、後述するカチオン硬化性化合物(B)が無色透明の硬化物を与える化合物である場合、上記のカチオン硬化剤(A)と、カチオン硬化性化合物(B)とを組み合わせることによって光学用途に好適な高度に無色透明な硬化物を形成することができる。
[0014]
以下、硬化性組成物に含まれる、必須又は任意の成分について説明する。
[0015]
〔光酸発生剤(A1)〕
光酸発生剤(A1)は、下記式(ai)で表されるカチオン部を有するオニウム塩である。光酸発生剤(A1)としてのオニウム塩を構成するアニオン部は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。
(R a1t+1−R a2+・・・(ai)
(式(ai)中、R a1は、それぞれ独立に、1価の有機基であり、R a2は、IUPAC表記法による元素周期律表の15族〜17族の原子価tの元素であり、R a1の少なくとも1つは置換基を有してもよいアリール基である。)
[0016]
カチオン部である式(ai)中のR a1はR a2に結合している有機基を表す。R a1が複数存在する場合の複数のR a1は同一であっても異なってもよい。R a1としては、置換基を有してもよい炭素原子数6以上14以下のアリール基(芳香族炭化水素基)、置換基を有していてもよい炭素原子数1以上18以下のアルキル基、置換基を有してもよい炭素原子数7以上12以下のアラルキル基、置換基を有してもよい炭素原子数2以上18以下のアルケニル基、及び置換基環基を有してもよい炭素原子数2以上18以下のアルキニル基が挙げられる。式(ai)で表されるカチオンをカチオン部として有する光酸発生剤(A1)において、R a1としては、炭素原子数6以上14以下のアリール基、炭素原子数1以上18以下のアルキル基、炭素原子数2以上18以下のアルケニル基、及び炭素原子数2以上18以下のアルキニル基が好ましい。
[0017]
a1としての、アリール基、アラルキル基、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基が有してもよい置換基としては、炭素原子数1以上18以下のアルキル基、炭素原子数1以上18以下のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3以上18以下の脂肪族環式基、炭素原子数3以上18以下のハロゲン化脂肪族環式基、炭素原子数2以上18以下のアルケニル基、炭素原子数2以上18以下のアルキニル基、炭素原子数6以上14以下のアリール基、ニトロ基、水酸基、シアノ基、炭素原子数1以上18以下のアルコキシ基、炭素原子数6以上14以下のアリールオキシ基、炭素原子数2以上19以下の脂肪族アシル基、炭素原子数7以上15以下の芳香族アシル基、炭素原子数2以上19以下の脂肪族アシルオキシ基、炭素原子数7以上15以下の芳香族アシルオキシ基、炭素原子数1以上18以下のアルキルチオ基、炭素原子数6以上14以下のアリールチオ基、窒素原子に結合する1又は2の水素原子が炭素原子数1以上18以下の炭化水素基で置換されていてもよいアミノ基、及びハロゲン原子が挙げられる。
[0018]
これらの置換基の中では、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、脂肪族環式基、ハロゲン化脂肪族環式基、アルコキシ基、アリールオキシ基、脂肪族アシル基、芳香族アシル基、脂肪族アシルオキシ基、芳香族アシルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、及び炭化水素基で置換されていてもよいアミノ基が好ましい。
[0019]
a1としての、アリール基、アラルキル基、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基が有してもよい置換基がアルキル基である場合、アルキル基の好ましい例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、及びn−オクタデシル基等の直鎖アルコキシ基;イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、及び1,1,3,3−テトラメチルブチル基等の分岐鎖アルコキシ基が挙げられる。
[0020]
a1としての、アリール基、アラルキル基、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基が有してもよい置換基がハロゲン化アルキル基である場合、ハロゲン化アルキル基の好ましい例としては、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1−ジフルオロエチル基、ヘプタフルオロ−n−プロピル基、1,1−ジフルオロ−n−プロピル基、3,3,3−トリフルオロ−n−プロピル基、ノナフルオロ−n−ブチル基、3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−n−ブチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基、及びパーフルオロ−n−オクチル基等の直鎖ハロゲン化アルキル基;ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘキサクロロイソプロピル基、ヘキサフルオロイソブチル基、及びノナフルオロ−tert−ブチル基等の分岐鎖ハロゲン化アルキル基が挙げられる。
[0021]
a1としての、アリール基、アラルキル基、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基が有してもよい置換基が脂肪族環式基である場合、脂肪族環式基の好ましい例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びアダマンチル基等が挙げられる。
[0022]
a1としての、アリール基、アラルキル基、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基が有してもよい置換基がハロゲン化脂肪族環式基である場合、ハロゲン化脂肪族環式基の好ましい例としては、ペンタフルオロシクロプロピル基、ノナフルオロシクロブチル基、パーフルオロシクロペンチル基、パーフルオロシクロヘキシル基、及びパーフルオロアダマンチル基等が挙げられる。
[0023]
a1としての、アリール基、アラルキル基、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基が有してもよい置換基がアルコキシ基である場合、アルコキシ基の好ましい例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−トリデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基、n−ヘプタデシルオキシ基、及びn−オクタデシルオキシ基等の直鎖アルコキシ基;イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、tert−ペンチルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、及び1,1,3,3−テトラメチルブチルオキシ基等の分岐鎖アルコキシ基が挙げられる。
[0024]
a1としての、アリール基、アラルキル基、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基が有してもよい置換基がアリールオキシ基である場合、アリールオキシ基の好ましい例としては、フェノキシ基、α−ナフチルオキシ基、β−ナフチルオキシ基、ビフェニル−4−イルオキシ基、ビフェニル−3−イルオキシ基、ビフェニル−2−イルオキシ基、アントリルオキシ基、及びフェナントリルオキシ基等が挙げられる。
[0025]
a1としての、アリール基、アラルキル基、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基が有してもよい置換基が脂肪族アシル基である場合、脂肪族アシル基の好ましい例としては、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、及びオクタノイル基等が挙げられる。
[0026]
a1としての、アリール基、アラルキル基、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基が有してもよい置換基が芳香族アシル基である場合、芳香族アシル基の好ましい例としては、ベンゾイル基、α−ナフトイル基、β−ナフトイル基、ビフェニル−4−イルカルボニル基、ビフェニル−3−イルカルボニル基、ビフェニル−2−イルカルボニル基、アントリルカルボニル基、及びフェナントリルカルボニル基等が挙げられる。
[0027]
a1としての、アリール基、アラルキル基、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基が有してもよい置換基が脂肪族アシルオキシ基である場合、脂肪族アシルオキシ基の好ましい例としては、アセチルオキシ基、プロパノイルオキシ基、ブタノイルオキシ基、ペンタノイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、ヘプタノイルオキシ基、及びオクタノイルオキシ基等が挙げられる。
[0028]
a1としての、アリール基、アラルキル基、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基が有してもよい置換基が芳香族アシルオキシ基である場合、芳香族アシルオキシ基の好ましい例としては、ベンゾイルオキシ基、α−ナフトイルオキシ基、β−ナフトイルオキシ基、ビフェニル−4−イルカルボニルオキシ基、ビフェニル−3−イルカルボニルオキシ基、ビフェニル−2−イルカルボニルオキシ基、アントリルカルボニルオキシ基、及びフェナントリルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
[0029]
a1としての、アリール基、アラルキル基、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基が有してもよい置換基がアルキルチオ基、又はアリールチオ基である場合、アルキルチオ基、又はアリールチオ基の好ましい例としては、前述のアルコキシ基、又はアリールオキシ基として好適な基における酸素原子を硫黄原子に置換した基が挙げられる。
[0030]
a1としての、アリール基、アラルキル基、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基が有してもよい置換基が炭化水素基で置換されていてもよいアミノ基である場合、炭化水素基で置換されていてもよいアミノ基の好適な例としては、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、及びピペリジノ基等が挙げられる。
[0031]
a1としての、アリール基、アラルキル基、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基が有してもよい置換基がハロゲン原子である場合、ハロゲン原子の好適な例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子等が挙げられる。
[0032]
以上説明した、置換基の中では、光酸発生剤(A1)の活性が高い点で、炭素原子数1以上8以下のハロゲン化アルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基、及びシアノ基が好ましく、炭素原子数1以上8以下のフッ素化アルキル基がより好ましい。
[0033]
式(ai)において、R a1が複数存在する場合、複数のR a1はR a2とともに環を形成してもよい。複数のR a1と、R a2とが形成する環は、その環構造中に、−O−、−S−、−SO−、−SO −、−NH−、−CO−、−COO−、及び−CONH−からなる群より選択される以上の結合を含んでいてもよい。
[0034]
式(ai)中のR a2は、元素周期律表(IUPAC表記法)の15族〜17族で原子価tの元素である。なお、R a2としての、元素周期律表(IUPAC表記法)の15族〜17族の元素は、硬化性組成物の製造条件下、及び保管条件下、硬化物の形成条件下において、安定に存在し得る元素である。
a2は、有機基R a1と結合してオニウムイオンを形成する。元素周期律表(IUPAC表記法)の15族〜17族の元素のうち、R a2として好ましい元素は、S(硫黄)、N(窒素)、I(ヨウ素)、及びP(リン)である。対応するオニウムイオンとしては、スルホニウムイオン、アンモニウムイオン、ヨードニウムイオン、及びホスホニウムイオンである。これらは、安定で取り扱いが容易なため好ましい。カチオン重合性能や架橋反応性能に優れる点で、スルホニウムイオン、及びヨードニウムイオンがより好ましく、スルホニウムイオンが特に好ましい。
つまり、前述の式(ai)において、R a2が硫黄であり、tが2であるのが好ましい。
[0035]
スルホニウムイオンの具体例としては、トリフェニルスルホニウム、トリ−p−トリルスルホニウム、トリ−o−トリルスルホニウム、トリス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、1−ナフチルジフェニルスルホニウム、2−ナフチルジフェニルスルホニウム、トリス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、トリ−1−ナフチルスルホニウム、トリ−2−ナフチルスルホニウム、トリス(4−ヒドロキシフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、4−(p−トリルチオ)フェニルジ−p−トリルスルホニウム、4−(4−メトキシフェニルチオ)フェニルビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルジ−p−トリルスルホニウム、[4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル]−4−ビフェニリルフェニルスルホニウム、[4−(2−チオキサントニルチオ)フェニル]ジフェニルスルホニウム、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド、ビス〔4−{ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホニオ}フェニル〕スルフィド、ビス{4−[ビス(4−フルオロフェニル)スルホニオ]フェニル}スルフィド、ビス{4−[ビス(4−メチルフェニル)スルホニオ]フェニル}スルフィド、ビス{4−[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニオ]フェニル}スルフィド、4−(4−ベンゾイル−2−クロロフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、4−(4−ベンゾイル−2−クロロフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、7−イソプロピル−9−オキソ−10−チア−9,10−ジヒドロアントラセン−2−イルジ−p−トリルスルホニウム、7−イソプロピル−9−オキソ−10−チア−9,10−ジヒドロアントラセン−2−イルジフェニルスルホニウム、2−[(ジ−p−トリル)スルホニオ]チオキサントン、2−[(ジフェニル)スルホニオ]チオキサントン、4−(9−オキソ−9H−チオキサンテン−2−イル)チオフェニル−9−オキソ−9H−チオキサンテン−2−イルフェニルスルホニウム、4−[4−(4−tert−ブチルベンゾイル)フェニルチオ]フェニルジ−p−トリルスルホニウム、4−[4−(4−tert−ブチルベンゾイル)フェニルチオ]フェニルジフェニルスルホニウム、4−[4−(ベンゾイルフェニルチオ)]フェニルジ−p−トリルスルホニウム、4−[4−(ベンゾイルフェニルチオ)]フェニルジフェニルスルホニウム、5−(4−メトキシフェニル)チアアンスレニウム、5−フェニルチアアンスレニウム、5−トリルチアアンスレニウム、5−(4−エトキシフェニル)チアアンスレニウム、及び5−(2,4,6−トリメチルフェニル)チアアンスレニウム等のトリアリールスルホニウム;ジフェニルフェナシルスルホニウム、ジフェニル4−ニトロフェナシルスルホニウム、ジフェニルベンジルスルホニウム、及びジフェニルメチルスルホニウム等のジアリールスルホニウム;フェニルメチルベンジルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニルメチルベンジルスルホニウム、4−メトキシフェニルメチルベンジルスルホニウム、4−アセトカルボニルオキシフェニルメチルベンジルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニル(2−ナフチルメチル)メチルスルホニウム、2−ナフチルメチルベンジルスルホニウム、2−ナフチルメチル(1−エトキシカルボニル)エチルスルホニウム、フェニルメチルフェナシルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニルメチルフェナシルスルホニウム、4−メトキシフェニルメチルフェナシルスルホニウム、4−アセトカルボニルオキシフェニルメチルフェナシルスルホニウム、2−ナフチルメチルフェナシルスルホニウム、2−ナフチルオクタデシルフェナシルスルホニウム、及び9−アントラセニルメチルフェナシルスルホニウム等のモノアリールスルホニウム;ジメチルフェナシルスルホニウム、フェナシルテトラヒドロチオフェニウム、ジメチルベンジルスルホニウム、ベンジルテトラヒドロチオフェニウム、及びオクタデシルメチルフェナシルスルホニウム等のトリアルキルスルホニウム等が挙げられる。
[0036]
アンモニウムイオンの具体例としては、テトラメチルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、及びテトラエチルアンモニウム等のテトラアルキルアンモニウム;N,N−ジメチルピロリジニウム、N−エチル−N−メチルピロリジニウム、及びN,N−ジエチルピロリジニウム等のピロリジニウム;N,N’−ジメチルイミダゾリニウム、N,N’−ジエチルイミダゾリニウム、N−エチル−N’−メチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、及び1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム等のイミダゾリニウム;N,N’−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム等のテトラヒドロピリミジニウム;N,N’−ジメチルモルホリニウム等のモルホリニウム;N,N’−ジエチルピペリジニウム等のピペリジニウム;N−メチルピリジニウム、N−ベンジルピリジニウム、及びN−フェナシルピリジウム等のピリジニウム;N,N’−ジメチルイミダゾリウム等のイミダゾリウム;N−メチルキノリウム、N−ベンジルキノリウム、及びN−フェナシルキノリウム等のキノリウム;N−メチルイソキノリウム等のイソキノリウム;ベンジルベンゾチアゾニウム、及びフェナシルベンゾチアゾニウム等のチアゾニウム;ベンジルアクリジウム、及びフェナシルアクリジウム等のアクリジウムが挙げられる。
[0037]
ホスホニウムイオンの具体例としては、テトラフェニルホスホニウム、テトラ−p−トリルホスホニウム、テトラキス(2−メトキシフェニル)ホスホニウム、テトラキス(3−メトキシフェニル)ホスホニウム、及びテトラキス(4−メトキシフェニル)ホスホニウム等のテトラアリールホスホニウム;トリフェニルベンジルホスホニウム、トリフェニルフェナシルホスホニウム、トリフェニルメチルホスホニウム、及びトリフェニルブチルホスホニウム等のトリアリールホスホニウム;トリエチルベンジルホスホニウム、トリブチルベンジルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、テトラヘキシルホスホニウム、トリエチルフェナシルホスホニウム、及びトリブチルフェナシルホスホニウム等のテトラアルキルホスホニウム等が挙げられる。
[0038]
ヨードニウムイオンの具体例としては、ジフェニルヨードニウム、ジ−p−トリルヨードニウム、ビス(4−ドデシルフェニル)ヨードニウム、ビス(4−メトキシフェニル)ヨードニウム、(4−オクチルオキシフェニル)フェニルヨードニウム、ビス(4−デシルオキシ)フェニルヨードニウム、4−(2−ヒドロキシテトラデシルオキシ)フェニルフェニルヨードニウム、4−イソプロピルフェニル(p−トリル)ヨードニウム、及び4−イソブチルフェニル(p−トリル)ヨードニウム等のヨードニウムイオンが挙げられる。
[0039]
光酸発生剤(A1)としては、例えば、下記式(aii)で表されるアニオン部を有する含ガリウムオニウム塩や、下記式(aiii)で表されるアニオン部を有する含ホウ素オニウム塩が挙げられる。
[Chem. 1]


(式(aii)中、R a3、R a4、R a5、及びR a6は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭化水素基、又は置換基を有していてもよい複素環基であり、R a3、R a4、R a5、及びR a6のうちの少なくとも1つが置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基である。)
[Chem. 2]


(式(aiii)中、R a7、R a8、R a9、及びR a10は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭化水素基、又は置換基を有していてもよい複素環基であり、R a7、R a8、R a9、及びR a10のうちの少なくとも1つが置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基である。)
[0040]
式(aii)中のR a3〜R a6としての炭化水素基又は複素環基の炭素原子数は特に限定されないが、1以上50以下が好ましく、1以上30以下がより好ましく、1以上20以下が特に好ましい。
a3〜R a6としての炭化水素基の具体例としては、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、直鎖状又は分岐鎖状のアルケニル基、直鎖状又は分岐鎖状のアルキニル基、芳香族炭化水素基、脂環式炭化水素基、及びアラルキル基等が挙げられる。
前述の通り、R a3〜R a6のうちの少なくとも1つは置換基を有してもよい芳香族基であり、R a3〜R a6の3つ以上が置換基を有してもよい芳香族基であるのがより好ましく、R a3〜R a6の全てが置換基を有してもよい芳香族基であるのが特に好ましい。
[0041]
a3〜R a6としての炭化水素基、又は複素環基が有していてもよい置換基としては、炭素原子数1以上18以下のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3以上18以下のハロゲン化脂肪族環式基、ニトロ基、水酸基、シアノ基、炭素原子数1以上18以下のアルコキシ基、炭素原子数6以上14以下のアリールオキシ基、炭素原子数2以上19以下の脂肪族アシル基、炭素原子数7以上15以下の芳香族アシル基、炭素原子数2以上19以下の脂肪族アシルオキシ基、炭素原子数7以上15以下の芳香族アシルオキシ基、炭素原子数1以上18以下のアルキルチオ基、炭素原子数6以上14以下のアリールチオ基、窒素原子に結合する1又は2の水素原子が炭素原子数1以上18以下の炭化水素基で置換されていてもよいアミノ基、及びハロゲン原子が挙げられる。
a3〜R a6としての炭化水素基が芳香族炭化水素基である場合、当該芳香族炭化水素基は、炭素原子数1以上18以下のアルキル基、炭素原子数2以上18以下のアルケニル基、及び炭素原子数2以上18以下のアルキニル基からなる群から選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。
[0042]
a3〜R a6としての炭化水素基が置換基を有する場合、置換基の数は特に限定されず,1であっても2以上の複数であってもよい。置換基の数が複数である場合、当該複数の置換基は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
[0043]
a3〜R a6がアルキル基である場合の好適な具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、及びn−イコシル基等の直鎖アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、及び1,1,3,3−テトラメチルブチル基等の分岐鎖アルキル基が挙げられる。
[0044]
a3〜R a6がアルケニル基、又はアルキニル基である場合の好適な例としては、アルキル基として好適な上記の基に対応するアルケニル基、及びアルキニル基が挙げられる。
[0045]
a3〜R a6が芳香炭化水素基である場合の好適な例としては、フェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基、ビフェニル−4−イル基、ビフェニル−3−イル基、ビフェニル−2−イル基、アントリル基、及びフェナントリル基等が挙げられる。
[0046]
a3〜R a6が脂環式炭化水素基である場合の好適な例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、及びシクロデシル基等のシクロアルキル基;ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、及びピナニル基等の架橋式脂肪族環式炭化水素基が挙げられる。
[0047]
a3〜R a6がアラルキル基である場合の好適な例としては、ベンジル基、フェネチル基、α−ナフチルメチル基、β−ナフチルメチル基、α−ナフチルエチル基、及びβ−ナフチルエチル基等が挙げられる。
[0048]
a3〜R a6が複素環基である場合の好適な例としては、チエニル基、フラニル基、セレノフェニル基、ピラニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジニル基、インドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、アクリジニル基、フェノチアジニル基、フェナジニル基、キサンテニル基、チアントレニル基、フェノキサジニル基、フェノキサチイニル基、クロマニル基、イソクロマニル基、ジベンゾチエニル基、キサントニル基、チオキサントニル基、及びジベンゾフラニル基等が挙げられる。
[0049]
式(aiii)中のR a7〜R a10としては、式(aii)中のR a3〜R a6について前述した基と同様の基が挙げられる。
[0050]
以上説明した式(aii)で表されるアニオン部の好適な具体例としては、
テトラキス(4−ノナフルオロビフェニル)ガリウムアニオン、
テトラキス(1−ヘプタフルオロナフチル)ガリウムアニオン、
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ガリウムアニオン、
テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ガレートアニオン、
テトラキス(2−ノナフェニルビフェニル)ガリウムアニオン、
テトラキス(2−ヘプタフルオロナフチル)ガリウムアニオン、
テトラキス(7−ノナフルオロアントリル)ガリウムアニオン、
テトラキス(4’−(メトキシ)オクタフルオロビフェニル)ガリウムアニオン、
テトラキス(2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)フェニル)ガリウムアニオン、
テトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ガリウムアニオン、
テトラキス(2,3−ビス(ペンタフルオロエチル)ナフチル)ガリウムアニオン、
テトラキス(2−イソプロポキシ−ヘキサフルオロナフチル)ガリウムアニオン、
テトラキス(9,10−ビス(ヘプタフルオロプロピル)ヘプタフルオロアントリル)ガリウムアニオン、
テトラキス(9−ノナフルオロフェナントリル)ガレートアニオン、
テトラキス(4−[トリ(イソプロピル)シリル]−テトラフルオロフェニル)ガリウムアニオン、
テトラキス(9,10−ビス(p−トリル)−ヘプタフルオロフェナントリル)ガリウムアニオン、
テトラキス(4−[ジメチル(t−ブチル)シリル]−テトラフルオロフェニル)ガリウムアニオン、
モノフェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ガリウムアニオン、及び
モノパーフルオロブチルトリス(ペンタフルオロフェニル)ガリウムアニオン等が挙げられ、より好ましくは、以下のアニオンが挙げられる。
[Chem. 3]


[0051]
また、式(aiii)で表されるアニオン部の好適な具体例としては、
テトラキス(4−ノナフルオロビフェニル)ホウ素アニオン、
テトラキス(1−ヘプタフルオロナフチル)ホウ素アニオン、
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素アニオン、
テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ホウ素アニオン、
テトラキス(2−ノナフェニルビフェニル)ホウ素アニオン、
テトラキス(2−ヘプタフルオロナフチル)ホウ素アニオン、
テトラキス(7−ノナフルオロアントリル)ホウ素アニオン、
テトラキス(4’−(メトキシ)オクタフルオロビフェニル)ホウ素アニオン、
テトラキス(2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)フェニル)ホウ素アニオン、
テトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ホウ素アニオン、
テトラキス(2,3−ビス(ペンタフルオロエチル)ナフチル)ホウ素アニオン、
テトラキス(2−イソプロポキシ−ヘキサフルオロナフチル)ホウ素アニオン、
テトラキス(9,10−ビス(ヘプタフルオロプロピル)ヘプタフルオロアントリル)ホウ素アニオン、
テトラキス(9−ノナフルオロフェナントリル)ホウ素アニオン、
テトラキス(4−[トリ(イソプロピル)シリル]−テトラフルオロフェニル)ホウ素アニオン、
テトラキス(9,10−ビス(p−トリル)−ヘプタフルオロフェナントリル)ホウ素アニオン、
テトラキス(4−[ジメチル(t−ブチル)シリル]−テトラフルオロフェニル)ホウ素アニオン、
モノフェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素アニオン、及び
モノパーフルオロブチルトリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素アニオン等が挙げられ、より好ましくは、以下のアニオンが挙げられる。
[Chem. 4]


[0052]
また、以上説明した式(ai)で表されるカチオン部の好適な具体例としては、
4−イソプロピルフェニル(p−トリル)ヨードニウム、
4−イソブチルフェニル(p−トリル)ヨードニウム等のヨードニウムイオン;
[4−(2−チオキサントニルチオ)フェニル]ジフェニルスルホニウム、
2−[(ジ−p−トリル)スルホニオ]チオキサントン、
2−[(ジフェニル)スルホニオ]チオキサントン、
4−(9−オキソ−9H−チオキサンテン−2−イル)チオフェニル−9−オキソ−9H−チオキサンテン−2−イルフェニルスルホニウム等のチオキサントン骨格含有スルホニウムイオン;
詳しくは後述の式(a1)で表されるカチオン部;
その他、以下に示すスルホニウムイオン;が挙げられる。
[0053]
[Chem. 5]


[0054]
上述したように、光酸発生剤(A1)が、下記式(a1)で表されるカチオン部を有する態様も好ましい。光酸発生剤(A1)としてのオニウム塩が式(a1)で表されるカチオン部を有すると、光酸発生剤(A1)の感度が優れる。光酸発生剤(A1)としてのオニウム塩が下記式(a1)で表されるカチオン部を含むことによって、後述するカチオン硬化性化合物(B)の硬化を良好に進行させやすい。
[0055]
[Chem. 6]


(式(a1)中、R 及びR は独立に、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基又は下記式(a2)で表される基を示し、R 及びR は相互に結合して式中の硫黄原子とともに環を形成してもよく、R は下記式(a3)で表される基又は下記式(a4)で表される基を示し、A はS、O、又はSeを示し、但し、R 及びR は、同時に、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基ではない。)
[0056]
[Chem. 7]


(式(a2)中、環Z は芳香族炭化水素環を示し、R はハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アシロキシ基、アルキルチオ基、チエニル基、チエニルカルボニル基、フラニル基、フラニルカルボニル基、セレノフェニル基、セレノフェニルカルボニル基、複素環式脂肪族炭化水素基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されていてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基、又はハロゲン原子を示し、m1は0以上の整数を示す。)
[0057]
[Chem. 8]


(式(a3)中、R はヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されていてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基、若しくはハロゲン原子で置換されていてもよいアルキレン基又は下記式(a5)で表される基を示し、R はヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されていてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基、若しくはハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基又は下記式(a6)で表される基を示し、A は単結合、S、O、スルフィニル基、又はカルボニル基を示し、n1は0又は1を示す。)
[0058]
[Chem. 9]


(式(a4)中、R 及びR は独立に、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されていてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基、若しくはハロゲン原子で置換されていてもよいアルキレン基又は下記式(a5)で表される基を示し、R 及びR 10は独立に、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基又は上記式(a2)で表される基を示し、R 及びR 10は相互に結合して式中の硫黄原子とともに環を形成してもよく、A は単結合、S、O、スルフィニル基、又はカルボニル基を示し、X は1価のアニオンを示し、n2は0又は1を示し、但し、R 及びR 10は、同時に、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基ではない。)
[0059]
[Chem. 10]


(式(a5)中、環Z は芳香族炭化水素環を示し、R 11はハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されていてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基、又はハロゲン原子を示し、m2は0以上の整数を示す。)
[Chem. 11]


(式(a6)中、環Z は芳香族炭化水素環を示し、R 12はハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、チエニルカルボニル基、フラニルカルボニル基、セレノフェニルカルボニル基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されていてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基、又はハロゲン原子を示し、m3は0以上の整数を示す。)
[0060]
上記式(a1)で表されるカチオン部を有するスルホニウム塩は、上記式(a1)中のベンゼン環において、A が結合する炭素原子に対してオルト位の炭素原子にメチル基が結合していることを特徴とする。上記の位置にメチル基を有するため、従来のスルホニウム塩と比較して、プロトンを発生しやすく、紫外線等の活性エネルギー線に対する感度が高い。
[0061]
上記式(a1)において、R 及びR のいずれもが上記式(a2)で表される基であることが好ましい。R 及びR は互いに同一でも異なっていてもよい。
上記式(a1)において、R 及びR が相互に結合して式中の硫黄原子とともに環を形成する場合、形成される環は、硫黄原子を含めて3〜10員環であることが好ましく、5〜7員環であることがより好ましい。形成される環は多環でもよく、5〜7員環が縮合したものであることが好ましい。
上記式(a1)において、R 及びR が、ともにフェニル基であるのが好ましい。
上記式(a1)において、R は上記式(a3)で表される基であることが好ましい。
上記式(a1)において、A は、S又はOであることが好ましく、Sであることがより好ましい。
[0062]
上記式(a2)において、R は、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ヒドロキシ基、アルキルカルボニル基、チエニルカルボニル基、フラニルカルボニル基、セレノフェニルカルボニル基、置換されていてよいアミノ基、又はニトロ基であることが好ましく、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、アルキルカルボニル基、又はチエニルカルボニル基であることがより好ましい。
上記式(a2)において、m1は、環Z の種類に応じて選択でき、例えば、0以上4以下の整数、好ましくは0以上3以下の整数、より好ましくは0以上2以下の整数であってもよい。
[0063]
上記式(a3)において、R は、アルキレン基;ヒドロキシ基、置換されていてよいアミノ基、若しくはニトロ基で置換されたアルキレン基;又は上記式(a5)で表される基であることが好ましく、上記式(a5)で表される基であることがより好ましい。
上記式(a3)において、R は、アルキル基;ヒドロキシ基、置換されていてよいアミノ基、若しくはニトロ基で置換されたアルキル基;又は上記式(a6)で表される基であることが好ましく、上記式(a6)で表される基であることがより好ましい。
上記式(a3)において、A はS又はOであることが好ましく、Sであることがより好ましい。
上記式(a3)において、n1は0であることが好ましい。
[0064]
上記式(a4)において、R 及びR は独立に、アルキレン基;ヒドロキシ基、置換されていてよいアミノ基、若しくはニトロ基で置換されたアルキレン基;又は上記式(a5)で表される基であることが好ましく、上記式(a5)で表される基であることより好ましい。R 及びR は互いに同一でも異なっていてもよい。
上記式(a4)において、R 及びR 10のいずれもが上記式(a2)で表される基であることが好ましい。R 及びR 10は互いに同一でも異なっていてもよい。
上記式(a4)において、R 及びR 10が相互に結合して式中の硫黄原子とともに環を形成する場合、形成される環は、硫黄原子を含めて3〜10員環であることが好ましく、5〜7員環であることがより好ましい。形成される環は多環でもよく、5〜7員環が縮合したものであることが好ましい。
上記式(a4)において、A は、S又はOであることが好ましく、Sであることがより好ましい。
上記式(a4)において、n2は0であることが好ましい。
[0065]
上記式(a5)において、R 11は、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ヒドロキシ基、置換されていてよいアミノ基、又はニトロ基であることが好ましく、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基であることがより好ましい。
上記式(a5)において、m2は、環Z の種類に応じて選択でき、例えば、0以上4以下の整数、好ましくは0以上3以下の整数、より好ましくは0以上2以下の整数であってもよい。
[0066]
上記式(a6)において、R 12は、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ヒドロキシ基、アルキルカルボニル基、チエニルカルボニル基、フラニルカルボニル基、セレノフェニルカルボニル基、置換されていてよいアミノ基、又はニトロ基であることが好ましく、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、アルキルカルボニル基、又はチエニルカルボニル基であることがより好ましい。
上記式(a6)において、m3は、環Z の種類に応じて選択でき、例えば、0以上4以下の整数、好ましくは0以上3以下の整数、より好ましくは0以上2以下の整数であってもよい。
[0067]
上記式(a1)で表されるカチオン部の対アニオンは、式(a1)で表されるカチオン部を有するスルホニウム塩に活性エネルギー線(可視光、紫外線、電子線、及びX線等)を照射することにより発生する酸に対応する1価のアニオンである。式(a1)で表されるカチオン部の対アニオンとしては、上記式(aii)で表されるアニオン部、式(aiii)で表されるアニオン部が好適に挙げられる。また、式(a1)で表されるカチオン部の対アニオンとしては、その他の1価の多原子アニオンも好適に挙げられ、MY 、(Rf) PF 6−b 、R x1 BY 4−c 、R x1 GaY 4−c 、R x2SO 、(R x2SO 、又は(R x2SO で表されるアニオンがより好ましい。また、式(a1)で表されるカチオン部の対アニオンは、ハロゲンアニオンでもよく、例えば、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等が挙げられる。
[0068]
Mは、リン原子、ホウ素原子、又はアンチモン原子を表す。
Yはハロゲン原子(フッ素原子が好ましい。)を表す。
[0069]
Rfは、水素原子の80モル%以上がフッ素原子で置換されたアルキル基(炭素原子数1以上8以下のアルキル基が好ましい。)を表す。フッ素置換によりRfとするアルキル基としては、直鎖アルキル基(メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル及びオクチル等)、分岐鎖アルキル基(イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル及びtert−ブチル等)及びシクロアルキル基(シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシル等)等が挙げられる。Rfにおいてこれらのアルキル基の水素原子がフッ素原子に置換されている割合は、もとのアルキル基が有していた水素原子のモル数に基づいて、80モル%以上が好ましく、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは100%である。フッ素原子による置換割合がこれら好ましい範囲にあると、スルホニウム塩(Q)の光感応性がさらに良好となる。特に好ましいRfとしては、CF −、CF CF 、(CF CF 、CF CF CF 、CF CF CF CF 、(CF CFCF 、CF CF (CF )CF 及び(CF が挙げられる。b個のRfは、相互に独立であり、従って、互いに同一でも異なっていてもよい。
[0070]
Pはリン原子、Fはフッ素原子を表す。
[0071]
x1は、水素原子の一部が少なくとも1個の元素又は電子求引基で置換されたフェニル基を表す。そのような1個の元素の例としては、ハロゲン原子が含まれ、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子等が挙げられる。電子求引基としては、トリフルオロメチル基、ニトロ基及びシアノ基等が挙げられる。これらのうち、少なくとも1個の水素原子がフッ素原子又はトリフルオロメチル基で置換されたフェニル基が好ましい。c個のR x1は相互に独立であり、従って、互いに同一でも異なっていてもよい。
[0072]
Bはホウ素原子、Gaはガリウム原子を表す。
[0073]
x2は、炭素原子数1以上20以下のアルキル基、炭素原子数1以上20以下のフルオロアルキル基又は炭素原子数6以上20以下のアリール基を表し、アルキル基及びフルオロアルキル基は直鎖状、分岐鎖状又は環状のいずれでもよく、アルキル基、フルオロアルキル基、又はアリール基は無置換であっても、置換基を有していてもよい。上記置換基としては、例えば、ヒドロキシ基、置換されていてよいアミノ基(例えば、上記式(a2)〜(a6)に関する後述の説明中で例示するものが挙げられる。)、ニトロ基等が挙げられる。
また、R x2で表されるアルキル基、フルオロアルキル基又はアリール基における炭素鎖は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を有していてもよい。特に、R x2で表されるアルキル基又はフルオロアルキル基における炭素鎖は、2価の官能基(例えば、エーテル結合、カルボニル結合、エステル結合、アミノ結合、アミド結合、イミド結合、スルホニル結合、スルホニルアミド結合、スルホニルイミド結合、ウレタン結合等)を有していてもよい。
x2で表されるアルキル基、フルオロアルキル基又はアリール基が上記置換基、ヘテロ原子、又は官能基を有する場合、上記置換基、ヘテロ原子、又は官能基の個数は、1個であっても2個以上であってもよい。
[0074]
Sは硫黄原子、Oは酸素原子、Cは炭素原子、Nは窒素原子を表す。
aは4以上6以下の整数を表す。
bは、1以上5以下の整数が好ましく、さらに好ましくは2以上4以下の整数、特に好ましくは2又は3である。
cは、1以上4以下の整数が好ましく、さらに好ましくは4である。
[0075]
MY で表されるアニオンとしては、SbF 、PF 又はBF で表されるアニオン等が挙げられる。
[0076]
(Rf) PF 6−b で表されるアニオンとしては、(CF CF PF 、(CF CF PF 、((CF CF) PF 、((CF CF) PF 、(CF CF CF PF 、(CF CF CF PF 、((CF CFCF PF 、((CF CFCF PF 、(CF CF CF CF PF 又は(CF CF CF CF PF で表されるアニオン等が挙げられる。これらのうち、(CF CF PF 、(CF CF CF PF 、((CF CF) PF 、((CF CF) PF 、((CF CFCF PF 又は((CF CFCF PF で表されるアニオンが好ましい。
[0077]
x1 BY 4−c で表されるアニオンとしては、好ましくは
x1 BY 4−c
(式中、R x1は水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子又は電子求引基で置換されたフェニル基を示し、Yはハロゲン原子を示し、cは1以上4以下の整数を示す。)
であり、例えば、(C 、((CF 、(CF 、(C BF 、C BF 又は(C で表されるアニオン等が挙げられる。これらのうち、(C 又は((CF で表されるアニオンが好ましい。
[0078]
x1 GaY 4−c で表されるアニオンとしては、(C Ga 、((CF Ga 、(CF Ga 、(C GaF 、C GaF 又は(C Ga で表されるアニオン等が挙げられる。これらのうち、(C Ga 又は((CF Ga で表されるアニオンが好ましい。
[0079]
x2SO で表されるアニオンとしては、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、ペンタフルオロエタンスルホン酸アニオン、ヘプタフルオロプロパンスルホン酸アニオン、ノナフルオロブタンスルホン酸アニオン、ペンタフルオロフェニルスルホン酸アニオン、p−トルエンスルホン酸アニオン、ベンゼンスルホン酸アニオン、カンファースルホン酸アニオン、メタンスルホン酸アニオン、エタンスルホン酸アニオン、プロパンスルホン酸アニオン及びブタンスルホン酸アニオン等が挙げられる。これらのうち、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、ノナフルオロブタンスルホン酸アニオン、メタンスルホン酸アニオン、ブタンスルホン酸アニオン、カンファースルホン酸アニオン、ベンゼンスルホン酸アニオン又はp−トルエンスルホン酸アニオンが好ましい。
[0080]
(R x2SO で表されるアニオンとしては、(CF SO 、(C SO 、(C SO 又は(C SO で表されるアニオン等が挙げられる。
[0081]
(R x2SO で表されるアニオンとしては、(CF SO 、(C SO 、(C SO 又は(C SO で表されるアニオン等が挙げられる。
[0082]
一価の多原子アニオンとしては、MY 、(Rf) PF 6−b 、R x1 BY 4−c 、R x1 GaY 4−c 、R x2SO 、(R x2SO 又は(R x2SO で表されるアニオン以外に、過ハロゲン酸イオン(ClO 、BrO 等)、ハロゲン化スルホン酸イオン(FSO 、ClSO 等)、硫酸イオン(CH SO 、CF SO 、HSO 等)、炭酸イオン(HCO 、CH CO 等)、アルミン酸イオン(AlCl 、AlF 等)、ヘキサフルオロビスマス酸イオン(BiF )、カルボン酸イオン(CH COO 、CF COO 、C COO 、CH COO 、C COO 、CF COO 等)、アリールホウ酸イオン(B(C 、CH CH CH CH B(C 等)、チオシアン酸イオン(SCN )及び硝酸イオン(NO )等が使用できる。
[0083]
これらのアニオンのうち、カチオン重合性能の点では、MY 、(Rf) PF 6−b 、R x1 BY 4−c 、R x1 GaY 4−c 及び(R x2SO で表されるアニオンが好ましく、SbF 、PF 、(CF CF PF 、(C 、((CF 、(C Ga 、((CF Ga 及び(CF SO がより好ましく、R x1 BY 4−c がさらに好ましい。
[0084]
上記式(a2)、(a5)、及び(a6)において、芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、縮合多環式芳香族炭化水素環[例えば、縮合二環式炭化水素環(例えば、ナフタレン環等のC 8−20縮合二環式炭化水素環、好ましくはC 10−16縮合二環式炭化水素環)、縮合三環式芳香族炭化水素環(例えば、アントラセン環、フェナントレン環等)等の縮合2乃至4環式芳香族炭化水素環]等が挙げられる。芳香族炭化水素環は、ベンゼン環又はナフタレン環であることが好ましく、ベンゼン環であることがより好ましい。
[0085]
上記式(a1)〜(a6)において、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子等が挙げられる。
[0086]
上記式(a1)〜(a6)において、アルキル基としては、炭素原子数1以上18以下の直鎖アルキル基(メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−オクチル、n−デシル、n−ドデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、及びn−オクタデシル等)、炭素原子数3以上18以下の分岐鎖アルキル基(イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、イソヘキシル、及びイソオクタデシル等)、並びに炭素原子数3以上18以下のシクロアルキル基(シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及び4−デシルシクロヘキシル等)等が挙げられる。特に、上記式(a1)、(a2)、及び(a4)〜(a6)において、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基とは、アルキル基及びハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味する。ハロゲン原子で置換されたアルキル基としては、上記の直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、又はシクロアルキル基における少なくとも1個の水素原子をハロゲン原子で置換した基(モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル等)等が挙げられる。ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基のうち、R 、R 、R 、又はR 10については、トリフルオロメチル基が特に好ましく、R 、R 、R 11、又はR 12については、メチル基が特に好ましい。
[0087]
上記式(a2)〜(a6)において、アルコキシ基としては、炭素原子数1以上18以下の直鎖又は分岐鎖アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ヘキシルオキシ、デシルオキシ、ドデシルオキシ、及びオクタデシルオキシ等)等が挙げられる。
[0088]
上記式(a2)〜(a6)において、アルキルカルボニル基におけるアルキル基としては、上述の炭素原子数1以上18以下の直鎖アルキル基、炭素原子数3以上18以下の分岐鎖アルキル基又は炭素原子数3以上18以下のシクロアルキル基が挙げられ、アルキルカルボニル基としては、炭素原子数2以上18以下の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキルカルボニル基(アセチル、プロピオニル、ブタノイル、2−メチルプロピオニル、ヘプタノイル、2−メチルブタノイル、3−メチルブタノイル、オクタノイル、デカノイル、ドデカノイル、オクタデカノイル、シクロペンタノイル基、及びシクロヘキサノイル基等)等が挙げられる。
[0089]
上記式(a3)〜(a6)において、アリールカルボニル基としては、炭素原子数7以上11以下のアリールカルボニル基(ベンゾイル及びナフトイル等)等が挙げられる。
[0090]
上記式(a2)〜(a6)において、アルコキシカルボニル基としては、炭素原子数2以上19以下の直鎖又は分岐鎖アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、オクチロキシカルボニル、テトラデシルオキシカルボニル、及びオクタデシロキシカルボニル等)等が挙げられる。
[0091]
上記式(a3)〜(a6)において、アリールオキシカルボニル基としては、炭素原子数7以上11以下のアリールオキシカルボニル基(フェノキシカルボニル及びナフトキシカルボニル等)等が挙げられる。
[0092]
上記式(a3)〜(a6)において、アリールチオカルボニル基としては、炭素原子数7以上11以下のアリールチオカルボニル基(フェニルチオカルボニル及びナフトキシチオカルボニル等)等が挙げられる。
[0093]
上記式(a2)〜(a6)において、アシロキシ基としては、炭素原子数2以上19以下の直鎖又は分岐鎖アシロキシ基(アセトキシ、エチルカルボニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、ブチルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、sec−ブチルカルボニルオキシ、tert−ブチルカルボニルオキシ、オクチルカルボニルオキシ、テトラデシルカルボニルオキシ、及びオクタデシルカルボニルオキシ等)等が挙げられる。
[0094]
上記式(a3)〜(a6)において、アリールチオ基としては、炭素原子数6以上20以下のアリールチオ基(フェニルチオ、2−メチルフェニルチオ、3−メチルフェニルチオ、4−メチルフェニルチオ、2−クロロフェニルチオ、3−クロロフェニルチオ、4−クロロフェニルチオ、2−ブロモフェニルチオ、3−ブロモフェニルチオ、4−ブロモフェニルチオ、2−フルオロフェニルチオ、3−フルオロフェニルチオ、4−フルオロフェニルチオ、2−ヒドロキシフェニルチオ、4−ヒドロキシフェニルチオ、2−メトキシフェニルチオ、4−メトキシフェニルチオ、1−ナフチルチオ、2−ナフチルチオ、4−[4−(フェニルチオ)ベンゾイル]フェニルチオ、4−[4−(フェニルチオ)フェノキシ]フェニルチオ、4−[4−(フェニルチオ)フェニル]フェニルチオ、4−(フェニルチオ)フェニルチオ、4−ベンゾイルフェニルチオ、4−ベンゾイル−2−クロロフェニルチオ、4−ベンゾイル−3−クロロフェニルチオ、4−ベンゾイル−3−メチルチオフェニルチオ、4−ベンゾイル−2−メチルチオフェニルチオ、4−(4−メチルチオベンゾイル)フェニルチオ、4−(2−メチルチオベンゾイル)フェニルチオ、4−(p−メチルベンゾイル)フェニルチオ、4−(p−エチルベンゾイル)フェニルチオ4−(p−イソプロピルベンゾイル)フェニルチオ、及び4−(p−tert−ブチルベンゾイル)フェニルチオ等)等が挙げられる。
[0095]
上記式(a2)〜(a6)において、アルキルチオ基としては、炭素原子数1以上18以下の直鎖又は分岐鎖アルキルチオ基(メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、ペンチルチオ、イソペンチルチオ、ネオペンチルチオ、tert−ペンチルチオ、オクチルチオ、デシルチオ、ドデシルチオ、及びイソオクタデシルチオ等)等が挙げられる。
[0096]
上記式(a3)〜(a6)において、アリール基としては、炭素原子数6以上10以下のアリール基(フェニル、トリル、ジメチルフェニル、及びナフチル等)等が挙げられる。
[0097]
上記式(a2)において、複素環式脂肪族炭化水素基としては、炭素原子数2以上20以下(好ましくは4以上20以下)の複素環式炭化水素基(ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、モルホリニル、等)等が挙げられる。
[0098]
上記式(a3)〜(a6)において、複素環式炭化水素基としては、炭素原子数4以上20以下の複素環式炭化水素基(チエニル、フラニル、セレノフェニル、ピラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、キノリル、イソキノリル、キノキサリニル、キナゾリニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、キサンテニル、チアントレニル、フェノキサジニル、フェノキサチイニル、クロマニル、イソクロマニル、ジベンゾチエニル、キサントニル、チオキサントニル、及びジベンゾフラニル等)等が挙げられる。
[0099]
上記式(a3)〜(a6)において、アリールオキシ基としては、炭素原子数6以上10以下のアリールオキシ基(フェノキシ及びナフチルオキシ等)等が挙げられる。
[0100]
上記式(a2)〜(a6)において、アルキルスルフィニル基としては、炭素原子数1以上18以下の直鎖又は分岐鎖スルフィニル基(メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル、イソブチルスルフィニル、sec−ブチルスルフィニル、tert−ブチルスルフィニル、ペンチルスルフィニル、イソペンチルスルフィニル、ネオペンチルスルフィニル、tert−ペンチルスルフィニル、オクチルスルフィニル、及びイソオクタデシルスルフィニル等)等が挙げられる。
[0101]
上記式(a3)〜(a6)において、アリールスルフィニル基としては、炭素原子数6以上10以下のアリールスルフィニル基(フェニルスルフィニル、トリルスルフィニル、及びナフチルスルフィニル等)等が挙げられる。
[0102]
上記式(a2)〜(a6)において、アルキルスルホニル基としては、炭素原子数1以上18以下の直鎖又は分岐鎖アルキルスルホニル基(メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル、tert−ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、イソペンチルスルホニル、ネオペンチルスルホニル、tert−ペンチルスルホニル、オクチルスルホニル、及びオクタデシルスルホニル等)等が挙げられる。
[0103]
上記式(a3)〜(a6)において、アリールスルホニル基としては、炭素原子数6以上10以下のアリールスルホニル基(フェニルスルホニル、トリルスルホニル(トシル基)、及びナフチルスルホニル等)等が挙げられる。
[0104]
上記式(a2)〜(a6)において、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基としては、HO(AO) −(式中、AOは独立にエチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基を表し、qは1以上5以下の整数を表す。)で表されるヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基等が挙げられる。
[0105]
上記式(a2)〜(a6)において、置換されていてよいアミノ基としては、アミノ基(−NH )及び炭素原子数1以上15以下の置換アミノ基(メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジエチルアミノ、n−プロピルアミノ、メチル−n−プロピルアミノ、エチル−n−プロピルアミノ、n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、イソプロピルメチルアミノ、イソプロピルエチルアミノ、ジイソプロピルアミノ、フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、メチルフェニルアミノ、エチルフェニルアミノ、n−プロピルフェニルアミノ、及びイソプロピルフェニルアミノ等)等が挙げられる。
[0106]
上記式(a3)及び(a4)において、アルキレン基としては、炭素原子数1以上18以下の直鎖又は分岐鎖アルキレン基(メチレン基、1,2−エチレン基、1,1−エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、ブタン−1,2−ジイル基、ブタン−1,1−ジイル基、ブタン−2,2−ジイル基、ブタン−2,3−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、2−エチルヘキサン−1,6−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、及びヘキサデカン−1,16−ジイル基等)等が挙げられる。
[0107]
式(a1)で表されるカチオン部を有するスルホニウム塩は、例えば、下記スキームに従って合成することができる。具体的には、下記式(b1)で表される1−フルオロ−2−メチル−4−ニトロベンゼンに、水酸化カリウム等の塩基の存在下で、下記式(b2)で表される化合物を反応させて、下記式(b3)で表されるニトロ化合物を得、次いで、還元鉄の存在下で還元を行って、下記式(b4)で表されるアミン化合物を得る。このアミン化合物とMaNO (式中、Maは金属原子、例えば、ナトリウム原子等のアルカリ金属原子を示す。)で表される亜硝酸塩(例えば、亜硝酸ナトリウム)とを反応させてジアゾ化合物を得、次いで、このジアゾ化合物とCuX’(式中、X’は臭素原子等のハロゲン原子を示す。以下、同じ)で表されるハロゲン化第一銅とHX’で表されるハロゲン化水素とを混合し、反応を進行させて、下記式(b5)で表されるハロゲン化物を得る。このハロゲン化物及びマグネシウムからグリニャール試薬を調製し、次いで、クロロトリメチルシランの存在下で、このグリニャール試薬と下記式(b6)で表されるスルホキシド化合物とを反応させて、下記式(b7)で表されるスルホニウム塩を得ることができる。さらに、このスルホニウム塩をMb X” (式中、Mb は金属カチオン、例えば、カリウムイオン等のアルカリ金属カチオンを示し、X” はX で表される1価のアニオン(但し、ハロゲンアニオンを除く。)を示す。)で表される塩と反応させて塩交換を行うことにより、下記式(b8)で表されるスルホニウム塩を得ることができる。なお、下記式(b2)〜(b8)において、R 〜R 及びA は、上記式(a1)と同様である。
[0108]
<スキーム>
[Chem. 12]


[0109]
上記式(a1)で表されるカチオン部の具体例としては、以下のものが挙げられる。上記式(a1)で表されるカチオン部に対するアニオン部の具体例としては、上記で挙げたもの等、従来公知のものを挙げることができる。上記式(a1)で表されるカチオン部を有するスルホニウム塩は上記スキーム(スキーム中、X は対アニオンを表す。)に従って合成することができ、必要に応じさらに塩交換することにより、カチオン部を所望のアニオン部と組み合わせることができ、特に、前記式(aii)で表されるアニオン部又は前記式(aiii)で表されるアニオン部で表されるアニオンとの組み合わせが好ましい。
[0110]
[Chem. 13]


[0111]
上記の好ましいカチオン部の群の中では、下記式で表されるカチオン部がより好ましい。
[Chem. 14]


[0112]
〔熱酸発生剤(A2)〕
熱酸発生剤(A2)は、下記式(Ai)で表されるアニオン部を有するオニウム塩である。
(R A1−Ga ・・・(Ai)
(式(Ai)中、R A1は、それぞれ独立に、1以上の置換基を有してもよいフェニル基、又はパーフルオロアルキル基である。)
[0113]
式(Ai)中の4つのR A1は、1以上の置換基を有していてもよいフェニル基、又はパーフルオロアルキル基である。R A1がフェニル基である場合、当該フェニル基が有してもよい置換基は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。フェニル基が有してもよい置換基の好適な例としては、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、アシル基、及びハロゲン原子が挙げられる。
A1としてのフェニル基が複数の置換基を有する場合、複数の置換基は同一であっても異なっていてもよい。
[0114]
フェニル基上の置換基としてのパーフルオロアルキル基の炭素原子数は、1以上8以下が好ましく、1以上4以下がより好ましい。
フェニル基上の置換基としてのパーフルオロアルキル基の具体例としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、及びパーフルオロオクチル基等の直鎖パーフルオロアルキル基や、ヘプタフルオロイソプロピル基、ノナフルオロイソブチル基、ノナフルオロ−sec−ブチル基、及びノナフルオロ−tert−ブチル基等の分岐鎖パーフルオロアルキルや、パーフルオロシクロプロピル基、パーフルオロシクロブチル基、パーフルオロシクロペンチル基、及びパーフルオロシクロヘキシル基等のパーフルオロシクロアルキル基が挙げられる。
[0115]
フェニル基上の置換基としてのパーフルオロアルコキシ基の炭素原子数は、1以上8以下が好ましく、1以上4以下がより好ましい。
フェニル基上の置換基としてのパーフルオロアルコキシ基の具体例としては、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、ヘプタフルオロプロピルオキシ基、ノナフルオロブチルオキシ基、パーフルオロペンチルオキシ基、及びパーフルオロオクチルオキシ基等の直鎖パーフルオロアルコキシ基や、ヘプタフルオロイソプロピルオキシ基、ノナフルオロイソブチルオキシ基、ノナフルオロ−sec−ブチルオキシ基、及びノナフルオロ−tert−ブチルオキシ基等の分岐鎖パーフルオロアルコキシが挙げられる。
[0116]
フェニル基上の置換基としてのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子が挙げられる。
[0117]
A1がパーフルオロアルキル基である場合、パーフルオロアルキル基の好適な例は、フェニル基上の置換基としてのパーフルオロアルキル基の具体例と同様である。
[0118]
熱酸発生剤(A2)のカチオン重合性能の点から、R A1のうちの少なくとも1つが、パーフルオロアルキル基、及びフッ素原子からなる群より選択される1以上の基で置換されたフェニル基であるのが好ましく、R A1の全てがパーフルオロアルキル基、及びフッ素原子からなる群より選択される1以上の基で置換されたフェニル基であるのがより好ましい。
[0119]
A1の好適な例としては、ペンタフルオロフェニル基、トリフルオロフェニル基、テトラフルオロフェニル基、(トリフルオロメチル)フェニル基、ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、(ペンタフルオロエチル)フェニル基、ビス(ペンタフルオロエチル)フェニル基、フルオロ(トリフルオロメチル)フェニル基、フルオロビス(トリフルオロメチル)フェニル基、フルオロ(ペンタフルオロエチル)フェニル基、フルオロビス(ペンタフルオロエチル)フェニル基、ペンタクロロフェニル基、トリクロロフェニル基、テトラクロロフェニル基、(トリクロロメチル)フェニル基、ビス(トリクロロメチル)フェニル基、(ペンタクロロエチル)フェニル基、ビス(ペンタクロロエチル)フェニル基、クロロ(トリクロロメチル)フェニル基、クロロビス(トリクロロメチル)フェニル基、クロロ(ペンタクロロエチル)フェニル基、クロロビス(ペンタクロロエチル)フェニル基、ニトロフェニル基、シアノフェニル基、及びアセチルフェニル基が挙げられる。
これらの中では、ペンタフルオロフェニル基、及びビス(トリフルオロメチル)フェニル基が好ましく、ペンタフルオロフェニル基がより好ましい。
[0120]
式(Ai)で表されるアニオン部の好適な具体例としては、以下のアニオンが挙げられる。
[Chem. 15]


[0121]
前述の式(Ai)で表されるアニオン部とともに熱酸発生剤(A2)としてのオニウム塩を構成するカチオン部としては、下記式(Aii)で表されるカチオン部が好ましい。
[0122]
[Chem. 16]


(式(Aii)中、R A01は、1価の有機基であり、Dは、元素周期律表(IUPAC表記法)の15族〜17族で原子価がuの元素であり、R A02は、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアラルキル基である。ただし、R A02が置換基を有していてもよいアルキル基の場合、R A01の少なくとも1つは置換基を有していてもよいアルキル基である。uは1以上3以下の整数であり、複数のR A01は同一でも異なっていてもよく、複数のR A01が結合してDとともに環を形成していてもよい。)
[0123]
式(Aii)中のDは、元素周期律表(IUPAC表記法)の15族〜17族で原子価uの元素である。なお、Dは、前述の式(ai)中のR a2と同様である。
Dは、有機基R A01、及びR A02で置換されてもよいベンジル基と結合してオニウムイオンを形成する。元素周期律表(IUPAC表記法)の15族〜17族の元素のうち好ましいのは、S(硫黄)、N(窒素)、I(ヨウ素)、P(リン)である。対応するオニウムイオンとしては、スルホニウムイオン、アンモニウムイオン、ヨードニウムイオン、及びホスホニウムイオンであり、これらは、安定で取り扱いが容易なため好ましい。カチオン重合性能や架橋反応性能に優れる点で、スルホニウムイオン、及びヨードニウムイオンがより好ましく、スルホニウムイオンがさらに好ましい。
[0124]
式(Aii)中、R A01はDに結合している有機基を表し、R A01が複数存在する場合の複数のR A01は同一であっても異なってもよい。R A01としては、炭素原子数6以上14以下の芳香族炭化水素基、炭素原子数1以上18以下のアルキル基、炭素原子数2以上18以下のアルケニル基、及び炭素原子数2以上18以下のアルキニル基が挙げられる。
A01としての芳香族炭化水素基、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基としては、式(ai)中のR a1について前述したものと同様のものが挙げられる。R A01が芳香族炭化水素基の場合、置換基を有していてもよく、当該置換基としては、水酸基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されていてもよいシリル基、置換されていてもよいアミノ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
また、式(Aii)において、R A01が複数存在する場合、複数のR A01はDとともに環を形成してもよい。複数のR A01と、Dとが形成する環は、その間構造中に、−O−、−S−、−SO−、−SO −、−NH−、−CO−、−COO−、及び−CONH−からなる群より選択される以上の結合を含んでいてもよい。
式(Aii)中、R A02としてのアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−ヘキサデシル基及びn−オクタデシル基等の炭素原子数1以上18以下の直鎖アルキル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、イソヘキシル基及びイソオクタデシル基等の炭素原子数3以上18以下の分岐鎖アルキル基、及び、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基及び4−デシルシクロヘキシル基等の炭素原子数3以上18以下のシクロアルキル基等が挙げられる。式(Aii)中、R A02が置換基を有していてもよいアルキル基となる場合は、R A01の少なくとも1つは置換基を有していてもよいアルキル基である。
式(Aii)中、R A02としてのアラルキル基の具体例としては、ベンジル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基等の、炭素原子数6以上10以下のアリール基で置換されている低級アルキル基等が挙げられる。
式(Aii)中、R A02としての置換基を有するアラルキル基の具体例としては、2−メチルベンジル基等の、置換基を有していてもよい炭素原子数6以上10以下のアリール基で置換されている低級アルキル基等が挙げられる。
式(Aii)中、R A02は置換基を有していてもよいアラルキル基であることが好ましく、下記式(Aiii)で表されるカチオン部であることがより好ましい。
[0125]
[Chem. 17]


(式(Aiii)中、R A01は、1価の有機基であり、Dは、IUPAC表記法による元素周期律表の15族〜17族の原子価uの元素であり、R A03は、1価の有機基であり、uは1以上3以下の整数であり、vは0以上5以下の整数である。)
[0126]
式(Aiii)中、R A03の1価の有機基としてはアルキル基であることが好ましく、式(Aii)のR A02で挙げたアルキル基と同様のものが挙げられる。vは0又は1であることが好ましい。式(Aii)について説明した通り、Dが硫黄であり、式(Aiii)で表されるカチオンがスルホニウムイオンであるのが好ましい。つまり、Dが硫黄であり、uが2であるのが好ましい。
式(Aii)又は式(Aiii)で表されるカチオン部の具体例を挙げる。下記具体例におけるD’は、S原子又はSe原子であり、好ましくはS原子である。
[Chem. 18]


[0127]
硬化性組成物におけるカチオン硬化剤(A)の含有量は、硬化性と、硬化物の物性とのバランスの点で、カチオン硬化性化合物(B)100質量部に対して、0.01質量部以上5質量部以下が好ましく、0.05質量部以上3質量部以下がより好ましく、0.1質量部以上2質量部以下が特に好ましい。
[0128]
なお、カチオン硬化剤(A)は、本発明の目的を阻害しない範囲で、光酸発生剤(A1)及び熱酸発生剤(A2)以外のカチオン硬化剤を含んでいてもよい。カチオン硬化剤(A)の質量に対する、光酸発生剤(A1)の質量と熱酸発生剤(A2)の質量との合計の割合は、70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましく、100質量%が特に好ましい。
[0129]
また、硬化時の硬化物の着色をより抑制しやすい点から、光酸発生剤(A1)の質量と、熱酸発生剤(A2)の質量との合計に対する光酸発生剤(A1)の質量の比率は、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。下限値は特に限定されないが、耐薬品性やプロセスマージンの点で、10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましい。
[0130]
<カチオン硬化性化合物(B)>
カチオン硬化性化合物(B)としては、従来からカチオン硬化性化合物として知られる種々の化合物を用いることができる。カチオン硬化性化合物(B)を、前述の(B)カチオン硬化剤(A)により硬化させることにより、良好に硬化した耐溶剤性に優れる硬化物を形成でき、硬化物における着色を抑制できる。
[0131]
好ましいカチオン硬化性化合物の一例として、下記式(b1)で表される化合物が挙げられる。
[Chem. 19]


(式(b1)中、W 及びW は、それぞれ独立に、下記式(b2):
[Chem. 20]


で表される基であり、
式(b2)中、環Zは芳香族炭化水素環を示し、X は単結合又は−S−で示される基を示し、R B1は単結合、炭素原子数が1以上4以下であるアルキレン基、又は炭素原子数が1以上4以下であるアルキレンオキシ基を示し、R B1がアルキレンオキシ基である場合、アルキレンオキシ基中の酸素原子が環Zと結合し、R B2は1価炭化水素基、水酸基、−OR 4aで示される基、−SR 4bで示される基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、カルボキシ基、アミノ基、カルバモイル基、−NHR 4cで示される基、−N(R 4dで示される基、スルホ基、又は1価炭化水素基、−OR 4aで示される基、−SR 4bで示される基、アシル基、アルコキシカルボニル基、−NHR 4cで示される基、若しくは−N(R 4dで示される基に含まれる炭素原子に結合した水素原子の少なくとも一部が1価炭化水素基、水酸基、−OR 4aで示される基、−SR 4bで示される基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、カルボキシ基、アミノ基、カルバモイル基、−NHR 4cで示される基、−N(R 4dで示される基、メシルオキシ基、若しくはスルホ基で置換された基を示し、R 4a〜R 4dは独立に1価炭化水素基を示し、mは0以上の整数を示し、R は、水素原子、ビニル基、チイラン−2−イルメチル基、又はグリシジル基であり、
とW との双方がR として水素原子を有することはなく、
環Y 及び環Y は同一の又は異なる芳香族炭化水素環を示し、Rは単結合、置換基を有してもよいメチレン基、置換基を有してもよく、2個の炭素原子間にヘテロ原子を含んでもよいエチレン基、−O−で示される基、−NH−で示される基、又は−S−で示される基を示し、R 3a及びR 3bは独立にシアノ基、ハロゲン原子、又は1価炭化水素基を示し、n1及びn2は独立に0以上4以下の整数を示す。)
[0132]
上記式(b2)において、環Zとしては、例えば、ベンゼン環、縮合多環式芳香族炭化水素環[例えば、縮合二環式炭化水素環(例えば、ナフタレン環等のC 8−20縮合二環式炭化水素環、好ましくはC 10−16縮合二環式炭化水素環)、縮合三環式芳香族炭化水素環(例えば、アントラセン環、フェナントレン環等)等の縮合2乃至4環式芳香族炭化水素環]等が挙げられる。環Zは、ベンゼン環又はナフタレン環であるのが好ましく、ナフタレン環であるのがより好ましい。なお、式(b1)中のW 及びW は、それぞれ独立に、下記式(b2)で表される基であるため、W 及びW は、それぞれ環Zを含む。W に含まれる環ZとW に含まれる環Zとは、同一でも異なっていてもよく、例えば、一方の環がベンゼン環、他方の環がナフタレン環等であってもよいが、いずれの環もナフタレン環であることが特に好ましい。
[0133]
また、W 及びW の両方が直結する炭素原子にX を介して結合する環Zの置換位置は、特に限定されない。例えば、環Zがナフタレン環の場合、上記炭素原子に結合する環Zに対応する基は、1−ナフチル基、2−ナフチル基等であってもよい。
[0134]
上記式(b2)において、X は、独立に単結合又は−S−で示される基を示し、典型的には単結合である。
[0135]
上記式(b2)において、R B1としては、例えば、単結合;メチレン基、エチレン基、トリメチレン基(−CH CH CH −)、プロピレン基(−CH CH(CH )−)、ブタン−1,2−ジイル基等の炭素原子数が1以上4以下であるアルキレン基;メチレンオキシ基、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基(−CH CH(CH )−O−)等の炭素原子数が1以上4以下であるアルキレンオキシ基が挙げられ、単結合;C 2−4アルキレン基(特に、エチレン基、プロピレン基等のC 2−3アルキレン基);C 2−4アルキレンオキシ基(特に、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基等のC 2−3アルキレン基)が好ましく、単結合がより好ましい。なお、R B1がアルキレンオキシ基である場合、アルキレンオキシ基中の酸素原子が環Zと結合する。また、式(b1)中のW 及びW は、それぞれ独立に、式(b2)で表される基であるため、W 及びW は、それぞれ2価の基であるR B1を含む。W に含まれるR B1とW に含まれるR B1とは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
[0136]
上記式(b2)において、R B2としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等のC 1−12アルキル基、好ましくはC 1−8アルキル基、より好ましくはC 1−6アルキル基等)、シクロアルキル基(シクロヘキシル基等のC 5−10シクロアルキル基、好ましくはC 5−8シクロアルキル基、より好ましくはC 5−6シクロアルキル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のC 6−14アリール基、好ましくはC 6−10アリール基、より好ましくはC 6−8アリール基等)、アラルキル基(ベンジル基、フェネチル基等のC 6−10アリール−C 1−4アルキル基等)等の1価炭化水素基;水酸基;アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のC 1−12アルコキシ基、好ましくはC 1−8アルコキシ基、より好ましくはC 1−6アルコキシ基等)、シクロアルコキシ基(シクロヘキシルオキシ基等のC 5−10シクロアルコキシ基等)、アリールオキシ基(フェノキシ基等のC 6−10アリールオキシ基)、アラルキルオキシ基(例えば、ベンジルオキシ基等のC 6−10アリール−C 1−4アルキルオキシ基)等の−OR 4aで示される基[式中、R 4aは1価炭化水素基(上記例示の1価炭化水素基等)を示す。];アルキルチオ基(メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基等のC 1−12アルキルチオ基、好ましくはC 1−8アルキルチオ基、より好ましくはC 1−6アルキルチオ基等)、シクロアルキルチオ基(シクロヘキシルチオ基等のC 5−10シクロアルキルチオ基等)、アリールチオ基(フェニルチオ基等のC 6−10アリールチオ基)、アラルキルチオ基(例えば、ベンジルチオ基等のC 6−10アリール−C 1−4アルキルチオ基)等の−SR 4bで示される基[式中、R 4bは1価炭化水素基(上記例示の1価炭化水素基等)を示す。];アシル基(アセチル基等のC 1−6アシル基等);アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基等のC 1−4アルコキシ−カルボニル基等);ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等);ニトロ基;シアノ基;メルカプト基;カルボキシ基;アミノ基;カルバモイル基;アルキルアミノ基(メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ブチルアミノ基等のC 1−12アルキルアミノ基、好ましくはC 1−8アルキルアミノ基、より好ましくはC 1−6アルキルアミノ基等)、シクロアルキルアミノ基(シクロヘキシルアミノ基等のC 5−10シクロアルキルアミノ基等)、アリールアミノ基(フェニルアミノ基等のC 6−10アリールアミノ基)、アラルキルアミノ基(例えば、ベンジルアミノ基等のC 6−10アリール−C 1−4アルキルアミノ基)等の−NHR 4cで示される基[式中、R 4cは1価炭化水素基(上記例示の1価炭化水素基等)を示す。];ジアルキルアミノ基(ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基等のジ(C 1−12アルキル)アミノ基、好ましくはジ(C 1−8アルキル)アミノ基、より好ましくはジ(C 1−6アルキル)アミノ基等)、ジシクロアルキルアミノ基(ジシクロヘキシルアミノ基等のジ(C 5−10シクロアルキル)アミノ基等)、ジアリールアミノ基(ジフェニルアミノ基等のジ(C 6−10アリール)アミノ基)、ジアラルキルアミノ基(例えば、ジベンジルアミノ基等のジ(C 6−10アリール−C 1−4アルキル)アミノ基)等の−N(R 4dで示される基[式中、R 4dは独立に1価炭化水素基(上記例示の1価炭化水素基等)を示す。];(メタ)アクリロイルオキシ基;スルホ基;上記の1価炭化水素基、−OR 4aで示される基、−SR 4bで示される基、アシル基、アルコキシカルボニル基、−NHR 4cで示される基、若しくは−N(R 4dで示される基に含まれる炭素原子に結合した水素原子の少なくとも一部が上記の1価炭化水素基、水酸基、−OR 4aで示される基、−SR 4bで示される基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、カルボキシ基、アミノ基、カルバモイル基、−NHR 4cで示される基、−N(R 4dで示される基、(メタ)アクリロイルオキシ基、メシルオキシ基、若しくはスルホ基で置換された基[例えば、アルコキシアリール基(例えば、メトキシフェニル基等のC 1−4アルコキシC 6−10アリール基)、アルコキシカルボニルアリール基(例えば、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシカルボニルフェニル基等のC 1−4アルコキシ−カルボニルC 6−10アリール基等)]等が挙げられる。
[0137]
これらのうち、代表的には、R B2は、1価炭化水素基、−OR 4aで示される基、−SR 4bで示される基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−NHR 4cで示される基、−N(R 4dで示される基等であってもよい。
[0138]
好ましいR B2としては、1価炭化水素基[例えば、アルキル基(例えば、C 1−6アルキル基)、シクロアルキル基(例えば、C 5−8シクロアルキル基)、アリール基(例えば、C 6−10アリール基)、アラルキル基(例えば、C 6−8アリール−C 1−2アルキル基)等]、アルコキシ基(C 1−4アルコキシ基等)等が挙げられる。特に、R 2a及びR 2bは、アルキル基[C 1−4アルキル基(特にメチル基)等]、アリール基[例えば、C 6−10アリール基(特にフェニル基)等]等の1価炭化水素基(特に、アルキル基)であるのが好ましい。
[0139]
なお、mが2以上の整数である場合、複数のR B2は互いに異なっていてもよく、同一であってもよい。また、W に含まれるR B2とW に含まれるR B2とは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
[0140]
上記式(b2)において、R B2の数mは、環Zの種類に応じて選択でき、例えば、0以上4以下、好ましくは0以上3以下、より好ましくは0以上2以下であってもよい。なお、W におけるmとW におけるmとは、同一でも異なっていてもよい。
[0141]
上記式(a3)において、R は、水素原子、ビニル基、チイラン−2−イルメチル基、又はグリシジル基である。なお、W とW との双方がR として水素原子を有することはない。
ビニルオキシ基、チイラン−2−イルメチル基、及びグリシジル基は、いずれもカチオン重合性の官能基である。従って、式(b1)で表される化合物は、1又は2のカチオン重合性の官能基を有するカチオン重合性の化合物である。
に含まれるR とW に含まれるR とは、双方が水素原子でない限りにおいて、同一であってもよく、異なっていてもよい。W に含まれるR とW に含まれるR とは、双方が、ビニル基、チイラン−2−イルメチル基、又はグリシジル基であるのが好ましいく、双方が、ビニル基、チイラン−2−イルメチル基、及びグリシジル基からなる群より選択される同一の基であるのがより好ましい。
としては、式(b1)で表される化合物の合成や入手が容易であることから、ビニル基、又はグリシジル基が好ましい。
[0142]
上記式(b1)において、環Y 及び環Y としては、例えば、ベンゼン環、縮合多環式芳香族炭化水素環[例えば、縮合二環式炭化水素環(例えば、ナフタレン環等のC 8−20縮合二環式炭化水素環、好ましくはC 10−16縮合二環式炭化水素環)、縮合三環式芳香族炭化水素環(例えば、アントラセン環、フェナントレン環等)等の縮合2乃至4環式芳香族炭化水素環]等が挙げられる。環Y 及び環Y は、ベンゼン環又はナフタレン環であるのが好ましく、ベンゼン環であるのがより好ましい。なお、環Y 及び環Y は、同一でも異なっていてもよく、例えば、一方の環がベンゼン環、他方の環がナフタレン環等であってもよい。
[0143]
上記式(b1)において、Rは単結合、置換基を有してもよいメチレン基、置換基を有してもよく、2個の炭素原子間にヘテロ原子を含んでもよいエチレン基、−O−で示される基、−NH−で示される基、又は−S−で示される基を示し、典型的には単結合である。ここで、置換基としては、例えば、シアノ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、1価炭化水素基[例えば、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基等のC 1−6アルキル基)、アリール基(フェニル基等のC 6−10アリール基)等]等が挙げられ、ヘテロ原子としては、例えば、酸素原子、窒素原子、イオウ原子、珪素原子等が挙げられる。
[0144]
上記式(b1)において、R 3a及びR 3bとしては、通常、非反応性置換基、例えば、シアノ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、1価炭化水素基[例えば、アルキル基、アリール基(フェニル基等のC 6−10アリール基)等]等が挙げられ、シアノ基又はアルキル基であることが好ましく、アルキル基であることが特に好ましい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基等のC 1−6アルキル基(例えば、C 1−4アルキル基、特にメチル基)等が例示できる。なお、n1が2以上の整数である場合、R 3aは互いに異なっていてもよく、同一であってもよい。また、n2が2以上の整数である場合、R 3bは互いに異なっていてもよく、同一であってもよい。さらに、R 3aとR 3bとが同一であってもよく、異なっていてもよい。また、環Y 及び環Y に対するR 3a及びR 3bの結合位置(置換位置)は、特に限定されない。好ましい置換数n1及びn2は、0又は1、特に0である。なお、n1及びn2は、互いに同一でも異なっていてもよい。
[0145]
上記式(b1)で表される化合物は、優れた光学的特性及び熱的特性を保持しつつ、カチオン重合性の官能基を有するため、高い反応性を有する。特に、環Y 及び環Y がベンゼン環であり、Rが単結合である場合、上記式(b1)で表される化合物は、フルオレン骨格を有し、光学的特性及び熱的特性にさらに優れる。
さらに、上記式(b1)で表される化合物は、高い硬度を有する硬化物を与え、組成物中の基材成分として好ましい。
[0146]
上記式(b1)で表される化合物のうち、特に好ましい具体例としては、9,9−ビス[4−[2−(グリシジルオキシ)エトキシ]フェニル]−9H−フルオレン、9,9−ビス[4−[2−(グリシジルオキシ)エチル]フェニル]−9H−フルオレン、9,9−ビス[4−(グリシジルオキシ)−3−メチルフェニル]−9H−フルオレン、9,9−ビス[4−(グリシジルオキシ)−3,5−ジメチルフェニル]−9H−フルオレン、9,9−ビス(6‐グリシジルオキシナフタレン−1−イル)−9H−フルオレン及び9,9−ビス(5‐グリシジルオキシナフタレン−2−イル)−9H−フルオレン等のエポキシ基含有フルオレン化合物;並びに下記式で表される化合物が挙げられる。
[0147]
[Chem. 21]


[0148]
[Chem. 22]


[0149]
[Chem. 23]


[0150]
[Chem. 24]


[0151]
[Chem. 25]


[0152]
[Chem. 26]


[0153]
[Chem. 27]


[0154]
[Chem. 28]


[0155]
以上説明した式(b1)で表される化合物の中では、以下の化合物が特に好ましい。
[Chem. 29]


[0156]
式(b1)で表される化合物以外のカチオン重合性の化合物の好ましい例としては、ビニルオキシ基を含むビニルエーテル化合物、エポキシ基を含むエポキシ化合物、及びエピスルフィド基を含むエピスルフィド化合物が挙げられる。以下、ビニルエーテル化合物、エポキシ化合物、及びエピスルフィド化合物について説明する。
[0157]
(ビニルエーテル化合物)
式(b1)で表される化合物以外のカチオン硬化性化合物(B)としてのビニルエーテル化合物は、ビニルオキシ基を有し、カチオン重合可能な化合物であれば特に限定されない。
式(b1)で表される化合物と併用されるビニルエーテル化合物は、芳香族基を含んでいてもよく、芳香族基を含んでいなくてもよい。
硬化物の耐熱分解性が良好である点からは、式(b1)で表される化合物と併用されるビニルエーテル化合物は、芳香族基に結合するビニルオキシ基を有する化合物であるのが好ましい。
[0158]
式(b1)で表される化合物とともに用いることができるビニルエーテル化合物の好適な具体例としては、ビニルフェニルエーテル、4−ビニロキシトルエン、3−ビニロキシトルエン、2−ビニロキシトルエン、1−ビニロキシ−4−クロロベンゼン、1−ビニロキシ−3−クロロベンゼン、1−ビニロキシ−2−クロロベンゼン、1−ビニロキシ−2,3−ジメチルベンゼン、1−ビニロキシ−2,4−ジメチルベンゼン、1−ビニロキシ−2,5−ジメチルベンゼン、1−ビニロキシ−2,6−ジメチルベンゼン、1−ビニロキシ−3,4−ジメチルベンゼン、1−ビニロキシ−3,5−ジメチルベンゼン、1−ビニロキシナフタレン、2−ビニロキシナフタレン、2−ビニロキシフルオレン、3−ビニロキシフルオレン、4−ビニロキシ−1,1’−ビフェニル、3−ビニロキシ−1,1’−ビフェニル、2−ビニロキシ−1,1’−ビフェニル、6−ビニロキシテトラリン、及び5−ビニロキシテトラリン等の芳香族モノビニルエーテル化合物;1,4−ジビニロキシベンゼン、1,3−ジビニロキシベンゼン、1,2−ジビニロキシベンゼン、1,4−ジビニロキシナフタレン、1,3−ジビニロキシナフタレン、1,2−ジビニロキシナフタレン、1,5−ジビニロキシナフタレン、1,6−ジビニロキシナフタレン、1,7−ジビニロキシナフタレン、1,8−ジビニロキシナフタレン、2,3−ジビニロキシナフタレン、2,6−ジビニロキシナフタレン、2,7−ジビニロキシナフタレン、1,2−ジビニロキシフルオレン、3,4−ジビニロキシフルオレン、2,7−ジビニロキシフルオレン、4,4’−ジビニロキシビフェニル、3,3’−ジビニロキシビフェニル、2,2’−ジビニロキシビフェニル、3,4’−ジビニロキシビフェニル、2,3’−ジビニロキシビフェニル、2,4’−ジビニロキシビフェニル、及びビスフェノールAジビニルエーテル等の芳香族ジビニルエーテル化合物が挙げられる。
これらの、ビニルエーテル化合物は、2種以上組み合わせて用いられてもよい。
[0159]
(エポキシ化合物)
式(b1)で表される化合物以外のカチオン硬化性化合物(B)としてのエポキシ化合物の例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、及びビフェニル型エポキシ樹脂等の2官能エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、及びビスフェノールADノボラック型エポキシ樹脂等のノボラックエポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂のエポキシ化物等の環式脂肪族エポキシ樹脂;ナフタレン型フェノール樹脂のエポキシ化物等の芳香族エポキシ樹脂;ダイマー酸グリシジルエステル、及びトリグリシジルエステル等のグリシジルエステル型エポキシ樹脂;テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、テトラグリシジルメタキシリレンジアミン、及びテトラグリシジルビスアミノメチルシクロヘキサン等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ樹脂;フロログリシノールトリグリシジルエーテル、トリヒドロキシビフェニルトリグリシジルエーテル、トリヒドロキシフェニルメタントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、2−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−2−[4−[1,1−ビス[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]エチル]フェニル]プロパン、及び1,3−ビス[4−[1−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−1−[4−[1−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチル]フェノキシ]−2−プロパノール等の3官能型エポキシ樹脂;テトラヒドロキシフェニルエタンテトラグリシジルエーテル、テトラグリシジルベンゾフェノン、ビスレゾルシノールテトラグリシジルエーテル、及びテトラグリシドキシビフェニル等の4官能型エポキシ樹脂;2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物が挙げられる。2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物は、EHPE−3150(ダイセル社製)として市販される。
[0160]
また、オリゴマー又はポリマー型の多官能エポキシ化合物もカチオン硬化性化合物(B)として、好ましく用いることができる。
典型的な例としては、フェノールノボラック型エポキシ化合物、臭素化フェノールノボラック型エポキシ化合物、オルソクレゾールノボラック型エポキシ化合物、キシレノールノボラック型エポキシ化合物、ナフトールノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールADノボラック型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂のエポキシ化物、ナフタレン型フェノール樹脂のエポキシ化物等が挙げられる。
[0161]
好適なエポキシ化合物の他の例として、脂環式エポキシ基を有する多官能の脂環式エポキシ化合物が挙げられる。カチオン硬化性化合物(B)が、脂環式エポキシ化合物を含む場合、硬化性組成物を用いて透明性に優れる硬化物を形成しやすい。
[0162]
脂環式エポキシ化合物の具体例としては、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ε−カプロラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、トリメチルカプロラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、β−メチル−δ−バレロラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシシクロヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、及びエポキシシクロヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、トリシクロデセンオキサイド基を有するエポキシ樹脂や、下記式(b01−1)〜(b01−5)で表される化合物が挙げられる。
[0163]
これらの脂環式エポキシ化合物の具体例の中では、高硬度の硬化物を与えることから、下記式(b01−1)〜(b01−5)で表される脂環式エポキシ化合物が好ましい。
[0164]
[Chem. 30]


(式(b01−1)中、Z 01は単結合又は連結基(1以上の原子を有する2価の基)を示す。R b01〜R b018は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、及び有機基からなる群より選択される基である。)
[0165]
連結基Z 01としては、例えば、2価の炭化水素基、−O−、−O−CO−、−S−、−SO−、−SO −、−CBr −、−C(CBr −、−C(CF −、及び−R b019−O−CO−からなる群より選択される2価の基及びこれらが複数個結合した基等を挙げることができる。
[0166]
連結基Z 01である2価の炭化水素基としては、例えば、炭素原子数が1以上18以下の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基、2価の脂環式炭化水素基等を挙げることができる。炭素原子数が1以上18以下の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、ジメチレン基、トリメチレン基等を挙げることができる。上記2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、1,2−シクロペンチレン基、1,3−シクロペンチレン基、シクロペンチリデン基、1,2−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキシレン基、シクロヘキシリデン基等のシクロアルキレン基(シクロアルキリデン基を含む)等を挙げることができる。
[0167]
b019は、炭素原子数1以上8以下のアルキレン基であり、メチレン基又はエチレン基であるのが好ましい。
[0168]
[Chem. 31]


(式(b01−2)中、R b01〜R b018は、水素原子、ハロゲン原子、及び有機基からなる群より選択される基である。R b02及びR b010は、互いに結合してもよい。R b013及びR b016は互いに結合して環を形成してもよい。m b1は、0又は1である。)
[0169]
上記式(b01−2)で表される脂環式エポキシ化合物としては、上記式(b01−2)におけるm b1が0である化合物に該当する、下記式(b01−2−1)で表される化合物が好ましい。
[Chem. 32]


(式(b01−2−1)中、R b01〜R b012は、水素原子、ハロゲン原子、及び有機基からなる群より選択される基である。R b02及びR b010は互いに結合して環を形成してもよい。)
[0170]
[Chem. 33]


(式(b01−3)中、R b01〜R b010は、水素原子、ハロゲン原子、及び有機基からなる群より選択される基である。R b02及びR b08は、互いに結合してもよい。)
[0171]
[Chem. 34]


(式(b01−4)中、R b01〜R b012は、水素原子、ハロゲン原子、及び有機基からなる群より選択される基である。R b02及びR b010は、互いに結合してもよい。)
[0172]
[Chem. 35]


(式(b01−5)中、R b01〜R b012は、水素原子、ハロゲン原子、及び有機基からなる群より選択される基である。)
[0173]
式(b01−1)〜(b01−5)中、R b01〜R b018が有機基である場合、有機基は本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、炭化水素基であっても、炭素原子とハロゲン原子とからなる基であっても、炭素原子及び水素原子とともにハロゲン原子、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、ケイ素原子のようなヘテロ原子を含むような基であってもよい。ハロゲン原子の例としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、及びフッ素原子等が挙げられる。
[0174]
有機基としては、炭化水素基と、炭素原子、水素原子、及び酸素原子からなる基と、ハロゲン化炭化水素基と、炭素原子、酸素原子、及びハロゲン原子からなる基と、炭素原子、水素原子、酸素原子、及びハロゲン原子からなる基とが好ましい。有機基が炭化水素基である場合、炭化水素基は、芳香族炭化水素基でも、脂肪族炭化水素基でも、芳香族骨格と脂肪族骨格とを含む基でもよい。有機基の炭素原子数は1以上20以下が好ましく、1以上10以下がより好ましく、1以上5以下が特に好ましい。
[0175]
炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、及びn−イコシル基等の鎖状アルキル基;ビニル基、1−プロペニル基、2−n−プロペニル基(アリル基)、1−n−ブテニル基、2−n−ブテニル基、及び3−n−ブテニル基等の鎖状アルケニル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びシクロヘプチル基等のシクロアルキル基;フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基、ビフェニル−4−イル基、ビフェニル−3−イル基、ビフェニル−2−イル基、アントリル基、及びフェナントリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、α−ナフチルメチル基、β−ナフチルメチル基、α−ナフチルエチル基、及びβ−ナフチルエチル基等のアラルキル基が挙げられる。
[0176]
ハロゲン化炭化水素基の具体例は、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基、トリブロモメチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、及びパーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロヘプチル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロノニル基、及びパーフルオロデシル基等のハロゲン化鎖状アルキル基;2−クロロシクロヘキシル基、3−クロロシクロヘキシル基、4−クロロシクロヘキシル基、2,4−ジクロロシクロヘキシル基、2−ブロモシクロヘキシル基、3−ブロモシクロヘキシル基、及び4−ブロモシクロヘキシル基等のハロゲン化シクロアルキル基;2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2,3−ジクロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、2,6−ジクロロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、2−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、4−ブロモフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基等のハロゲン化アリール基;2−クロロフェニルメチル基、3−クロロフェニルメチル基、4−クロロフェニルメチル基、2−ブロモフェニルメチル基、3−ブロモフェニルメチル基、4−ブロモフェニルメチル基、2−フルオロフェニルメチル基、3−フルオロフェニルメチル基、4−フルオロフェニルメチル基等のハロゲン化アラルキル基である。
[0177]
炭素原子、水素原子、及び酸素原子からなる基の具体例は、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシ−n−プロピル基、及び4−ヒドロキシ−n−ブチル基等のヒドロキシ鎖状アルキル基;2−ヒドロキシシクロヘキシル基、3−ヒドロキシシクロヘキシル基、及び4−ヒドロキシシクロヘキシル基等のハロゲン化シクロアルキル基;2−ヒドロキシフェニル基、3−ヒドロキシフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、2,3−ジヒドロキシフェニル基、2,4−ジヒドロキシフェニル基、2,5−ジヒドロキシフェニル基、2,6−ジヒドロキシフェニル基、3,4−ジヒドロキシフェニル基、及び3,5−ジヒドロキシフェニル基等のヒドロキシアリール基;2−ヒドロキシフェニルメチル基、3−ヒドロキシフェニルメチル基、及び4−ヒドロキシフェニルメチル基等のヒドロキシアラルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n−トリデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基、n−ヘプタデシルオキシ基、n−オクタデシルオキシ基、n−ノナデシルオキシ基、及びn−イコシルオキシ基等の鎖状アルコキシ基;ビニルオキシ基、1−プロペニルオキシ基、2−n−プロペニルオキシ基(アリルオキシ基)、1−n−ブテニルオキシ基、2−n−ブテニルオキシ基、及び3−n−ブテニルオキシ基等の鎖状アルケニルオキシ基;フェノキシ基、o−トリルオキシ基、m−トリルオキシ基、p−トリルオキシ基、α−ナフチルオキシ基、β−ナフチルオキシ基、ビフェニル−4−イルオキシ基、ビフェニル−3−イルオキシ基、ビフェニル−2−イルオキシ基、アントリルオキシ基、及びフェナントリルオキシ基等のアリールオキシ基;ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基、α−ナフチルメチルオキシ基、β−ナフチルメチルオキシ基、α−ナフチルエチルオキシ基、及びβ−ナフチルエチルオキシ基等のアラルキルオキシ基;メトキシメチル基、エトキシメチル基、n−プロポキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−n−プロポキシエチル基、3−メトキシ−n−プロピル基、3−エトキシ−n−プロピル基、3−n−プロポキシ−n−プロピル基、4−メトキシ−n−ブチル基、4−エトキシ−n−ブチル基、及び4−n−プロポキシ−n−ブチル基等のアルコキシアルキル基;メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、n−プロポキシメトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基、2−n−プロポキシエトキシ基、3−メトキシ−n−プロポキシ基、3−エトキシ−n−プロポキシ基、3−n−プロポキシ−n−プロポキシ基、4−メトキシ−n−ブチルオキシ基、4−エトキシ−n−ブチルオキシ基、及び4−n−プロポキシ−n−ブチルオキシ基等のアルコキシアルコキシ基;2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、及び4−メトキシフェニル基等のアルコキシアリール基;2−メトキシフェノキシ基、3−メトキシフェノキシ基、及び4−メトキシフェノキシ基等のアルコキシアリールオキシ基;ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、ノナノイル基、及びデカノイル基等の脂肪族アシル基;ベンゾイル基、α−ナフトイル基、及びβ−ナフトイル基等の芳香族アシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、n−ブチルオキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、n−ノニルオキシカルボニル基、及びn−デシルオキシカルボニル基等の鎖状アルキルオキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基、α−ナフトキシカルボニル基、及びβ−ナフトキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基;ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブタノイルオキシ基、ペンタノイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、ヘプタノイルオキシ基、オクタノイルオキシ基、ノナノイルオキシ基、及びデカノイルオキシ基等の脂肪族アシルオキシ基;ベンゾイルオキシ基、α−ナフトイルオキシ基、及びβ−ナフトイルオキシ基等の芳香族アシルオキシ基である。
[0178]
b01〜R b018は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1以上5以下のアルキル基、及び炭素原子数1以上5以下のアルコキシ基からなる群より選択される基が好ましく、特に機械的特性に優れる硬化膜を形成しやすいことから、R b01〜R b018が全て水素原子であるのがより好ましい。
[0179]
式(b01−2)〜(b01−5)中、R b01〜R b018は、式(b01−1)におけるR b01〜R b018と同様である。式(b01−2)及び式(b01−4)において、R b02及びR b010が、互いに結合する場合、式(b01−2)において、R b013及びR b016が、互いに結合する場合、及び式(b01−3)において、R b02及びR b08が、互いに結合する場合に形成される2価の基としては、例えば、−CH −、−C(CH −が挙げられる。
[0180]
式(b01−1)で表される脂環式エポキシ化合物のうち、好適な化合物の具体例としては、下記式(b01−1a)、式(b01−1b)、及び式(b01−1c)で表される脂環式エポキシ化合物や、2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)プロパン[=2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロパン]等を挙げることができる。
[Chem. 36]


[0181]
式(b01−2)で表される脂環式エポキシ化合物のうち、好適な化合物の具体例としては、下記式(b01−2a)及び下記式(b01−2b)で表される脂環式エポキシ化合物が挙げられる。
[Chem. 37]


[0182]
式(b01−3)で表される脂環式エポキシ化合物のうち、好適な化合物の具体例としては、Sスピロ[3−オキサトリシクロ[3.2.1.0 2,4]オクタン−6,2’−オキシラン]等が挙げられる。
[0183]
式(b01−4)で表される脂環式エポキシ化合物のうち、好適な化合物の具体例としては、4−ビニルシクロヘキセンジオキシド、ジペンテンジオキシド、リモネンジオキシド、1−メチル−4−(3−メチルオキシラン−2−イル)−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン等が挙げられる。
[0184]
式(b01−5)で表される脂環式エポキシ化合物のうち、好適な化合物の具体例としては、1,2,5,6−ジエポキシシクロオクタン等が挙げられる。
[0185]
さらに、下記式(b1−I)で表される化合物をカチオン硬化性化合物(B)として好適に使用し得る。
[Chem. 38]


(式(b1−I)中、X b1、X b2、及びX b3は、それぞれ独立に、水素原子、又はエポキシ基を含んでいてもよい有機基であり、X b1、X b2、及びX b3が有するエポキシ基の総数が2以上である。)
[0186]
上記式(b1−I)で表される化合物としては、下記式(b1−II)で表される化合物が好ましい。
[Chem. 39]


(式(b1−II)中、R b20〜R b22は、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキレン基、アリーレン基、−O−、−C(=O)−、−NH−及びこれらの組み合わせからなる基であり、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。E 〜E は、エポキシ基、オキセタニル基、エチレン性不飽和基、アルコキシシリル基、イソシアネート基、ブロックイソシアネート基、チオール基、カルボキシ基、水酸基及びコハク酸無水物基からなる群より選択される少なくとも1種の置換基又は水素原子である。ただし、E 〜E のうち少なくとも2つは、エポキシ基及びオキセタニル基からなる群より選択される少なくとも1種である。)
[0187]
式(b1−II)中、R b20とE 、R b21とE 、及びR b22とE で示される基は、例えば、少なくとも2つが、それぞれ、下記式(b1−IIa)で表される基であることが好ましく、いずれもが、それぞれ、下記式(b1−IIa)で表される基であることがより好ましい。1つの化合物に結合する複数の式(b1−IIa)で表される基は、同じ基であることが好ましい。
−L−C (b1−IIa)
(式(b1−IIa)中、Lは直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキレン基、アリーレン基、−O−、−C(=O)−、−NH−及びこれらの組み合わせからなる基であり、C はエポキシ基である。式(b1−IIa)中、LとC とが結合して環状構造を形成していてもよい。)
[0188]
式(b1−IIa)中、Lとしての直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキレン基としては、炭素原子数1以上10以下であるアルキレン基が好ましく、また、Lとしてのアリーレン基としては、炭素原子数5以上10以下であるアリーレン基が好ましい。式(b1−IIa)中、Lは、直鎖状の炭素原子数が1以上3以下であるアルキレン基、フェニレン基、−O−、−C(=O)−、−NH−及びこれらの組み合わせからなる基であることが好ましく、メチレン基等の直鎖状の炭素原子数が1以上3以下であるアルキレン基及びフェニレン基の少なくとも1種、又は、これらと、−O−、−C(=O)−及びNH−の少なくとも1種との組み合わせからなる基が好ましい。
[0189]
式(b1−IIa)中、LとC とが結合して環状構造を形成している場合としては、例えば、分岐鎖状のアルキレン基とエポキシ基とが結合して環状構造(脂環構造のエポキシ基を有する構造)を形成している場合、下記式(b1−IIb)〜(b1−IId)で表される有機基が挙げられる。
[Chem. 40]


(式(b1−IIb)中、R b23は、水素原子又はメチル基である。)
[0190]
以下、式(b1−II)で表される化合物の例としてオキシラニル基、又は脂環式エポキシ基を有するエポキシ化合物の例を示すが、これらに限定されるものではない。
[Chem. 41]


[0191]
[Chem. 42]


[0192]
また、分子内に2以上のグリシジル基を有するシロキサン化合物(以下、単に「シロキサン化合物」とも記す。)をカチオン硬化性化合物(B)として好適に使用し得る。
[0193]
シロキサン化合物は、シロキサン結合(Si−O−Si)により構成されたシロキサン骨格と、2以上のグリシジル基とを分子内に有する化合物である。
シロキサン化合物におけるシロキサン骨格としては、例えば、環状シロキサン骨格やかご型やラダー型のポリシルセスキオキサン骨格を挙げることができる。
[0194]
シロキサン化合物としては、なかでも、下記式(b1−III)で表される環状シロキサン骨格を有する化合物(以下、「環状シロキサン」という場合がある)が好ましい。
[Chem. 43]


[0195]
式(b1−III)中、R b24、及びR b25は、エポキシ基を含有する1価の基又はアルキル基を示す。ただし、式(b1−III)で表される化合物におけるx1個のR b24及びx1個のR b25のうち、少なくとも2個はエポキシ基を含有する1価の基である。また、式(b1−III)中のx1は3以上の整数を示す。尚、式(b1−III)で表される化合物におけるR b24、R b25は同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、複数のR b24は同一であってもよいし、異なっていてもよい。複数のR b25も同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等の炭素原子数が1以上18以下である(好ましくは炭素原子数1以上6以下、特に好ましくは炭素原子数1以上3以下)直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を挙げることができる。
[0196]
式(b1−III)中のx1は3以上の整数を示し、なかでも、硬化膜を形成する際の架橋反応性に優れる点で3以上6以下の整数が好ましい。
[0197]
シロキサン化合物が分子内に有するエポキシ基の数は2個以上であり、硬化膜を形成する際の架橋反応性に優れる点から2個以上6個以下が好ましく、特に好ましくは2個以上4個以下である。
[0198]
上記エポキシ基を含有する1価の基としては、脂環式エポキシ基、及び−D −O−R b26で表されるグリシジルエーテル基[D はアルキレン基を示し、R b26はグリシジル基を示す]が好ましく、脂環式エポキシ基がより好ましく、下記式(b1−IIIa)又は下記式(b1−IIIb)で表される脂環式エポキシ基がさらに好ましい。上記D (アルキレン基)としては、例えば、メチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、ジメチレン基、トリメチレン基等の炭素原子数が1以上18以下である直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基等を挙げることができる。
[Chem. 44]


(上記式(b1−IIIa)及び式(b1−IIIb)中、D 及びD は、それぞれ独立にアルキレン基を表し、msは0以上2以下の整数を表す。)
[0199]
硬化性組成物は、カチオン硬化性化合物(B)として、式(b1−III)で表されるシロキサン化合物以外にも、脂環式エポキシ基含有環状シロキサン、特開2008−248169号公報に記載の脂環式エポキシ基含有シリコーン樹脂、及び特開2008−19422号公報に記載の1分子中に少なくとも2個のエポキシ官能性基を有するオルガノポリシルセスキオキサン樹脂等のシロキサン骨格を有する化合物を含有していてもよい。
[0200]
シロキサン化合物としては、より具体的には、下記式で表される、分子内に2以上のグリシジル基を有する環状シロキサン等を挙げることができる。また、シロキサン化合物としては、例えば、商品名「X−40−2670」、「X−40−2701」、「X−40−2728」、「X−40−2738」、「X−40−2740」(以上、信越化学工業社製)等の市販品を用いることができる。
[0201]
[Chem. 45]


[0202]
[Chem. 46]


[0203]
<その他の成分>
硬化性組成物には、必要に応じて、架橋剤(例えば、後述のP1やP2等も含む)、増感剤、界面活性剤、熱重合禁止剤、消泡剤、シランカップリング剤、着色剤(顔料、染料)、無機フィラー、有機フィラー等の添加剤を含有させることができる。いずれの添加剤も、従来公知のものを用いることができる。
また、硬化性組成物は、実質的に非重合体成分からなるが、本発明の効果を損なわない範囲で重合体(エポキシ樹脂等の公知の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、アルカリ可溶性樹脂等)を含んでいてもよい。重合体の含有量は硬化性組成物の固形分全体に対して、例えば、0質量%以上5質量%以下である。
[0204]
増感剤としては、従来より種々のカチオン重合開始剤と併用されている公知の増感剤を特に制限なく用いることができる。
増感剤の具体例としては、アントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、及び9,10−ジプロポキシアントラセン等のアントラセン化合物;ピレン;1,2−ベンズアントラセン;ペリレン;テトラセン;コロネン;チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン及び2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン化合物;フェノチアジン、N−メチルフェノチアジン、N−エチルフェノチアジン、及びN−フェニルフェノチアジン等のフェノチアジン化合物;キサントン;1−ナフトール、2−ナフトール、1−メトキシナフタレン、2−メトキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、及び4−メトキシ−1−ナフトール等のナフタレン化合物;ジメトキシアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、及び4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド等のケトン;N−フェニルカルバゾール、N−エチルカルバゾール、ポリ−N−ビニルカルバゾール、及びN−グリシジルカルバゾール等のカルバゾール化合物;1,4−ジメトキシクリセン及び1,4−ジ−α−メチルベンジルオキシクリセン等のクリセン化合物;9−ヒドロキシフェナントレン、9−メトキシフェナントレン、9−ヒドロキシ−10−メトキシフェナントレン、及び9−ヒドロキシ−10−エトキシフェナントレン等のフェナントレン化合物が挙げられる。
これらの増感剤は、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
増感剤の使用量は特に限定されないが、感エネルギー性硬化剤(A)100質量部に対して、1質量部以上300質量部以下が好ましく、5質量部以上200質量部以下がより好ましい。かかる範囲の増感剤を用いることにより、所望する増感作用を得やすい。
[0205]
界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系等の化合物が挙げられ、熱重合禁止剤としては、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノエチルエーテル等が挙げられ、消泡剤としては、シリコーン系、フッ素系化合物等が挙げられる。
また、硬化性組成物は、本発明の目的を阻害しない範囲で、芳香族基上にビニロキシ基を有さないビニルエーテル化合物やエポキシ化合物等の、芳香族ビニルエーテル化合物(B)以外の重合性の化合物を含んでいてもよい。
[0206]
本実施形態においては、硬化物について高屈折率化させる観点で、エポキシ基含有フルオレン化合物を硬化性組成物に含ませることも好ましい態様の1つとして挙げられる。典型的には、9,9−ビス(グリシジルオキシナフチル)フルオレン類を含む下記式(P1)で表される化合物がより好ましい。
[0207]
[Chem. 47]


(式(P1)中、環Z P1は縮合多環式芳香族炭化水素環、R P1及びR P2は置換基、R P3は水素原子又はメチル基を示し、k1は0以上4以下の整数、k2は0以上の整数、k3は1以上の整数である。)
[0208]
上記式(P1)において、環Z P1で表される縮合多環式芳香族炭化水素環としては、縮合二環式炭化水素環(例えば、インデン環、ナフタレン環等のC8〜C20縮合二環式炭化水素環、好ましくはC10〜C16縮合二環式炭化水素環)、縮合三環式炭化水素環(例えば、アントラセン環、フェナントレン環等)等の縮合二〜四環式炭化水素環等が挙げられる。好ましい縮合多環式芳香族炭化水素環としては、ナフタレン環、アントラセン環等が挙げられ、特にナフタレン環が好ましい。なお、フルオレンの9位に置換する2つの環Z P1は同一の又は異なる環であってもよく、通常、同一の環であってもよい。
[0209]
なお、フルオレンの9位に置換する環Z P1の置換位置は、特に限定されず、例えば、フルオレンの9位に置換するナフチル基は、1−ナフチル基、2−ナフチル基等であってもよく、特に2−ナフチル基であるのが好ましい。
[0210]
また、上記式(P1)において、R P1で表される置換基としては、例えば、シアノ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、炭化水素基[例えば、アルキル基、アリール基(フェニル基等のC6〜C10アリール基)等]等の非反応性置換基が挙げられ、特に、ハロゲン原子、シアノ基又はアルキル基(特にアルキル基)である場合が多い。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基等のC1〜C6アルキル基(例えば、C1〜C4アルキル基、特にメチル基)等が例示できる。なお、k1が複数(2以上)である場合、R P1は互いに異なっていてもよく、同一であってもよい。また、フルオレン(又はフルオレン骨格)を構成する2つのベンゼン環に置換するR P1は同一であってもよく、異なっていてもよい。また、フルオレンを構成するベンゼン環に対するR P1の結合位置(置換位置)は、特に限定されない。好ましいk1は、0又は1、特に0である。なお、フルオレンを構成する2つのベンゼン環において、k1は、互いに同一又は異なっていてもよい。
[0211]
環Z P1に置換するR P2としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等のC1〜C12アルキル基、好ましくはC1〜C8アルキル基、さらに好ましくはC1〜C6アルキル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル基等のC5〜C8シクロアルキル基、好ましくはC5〜C6シクロアルキル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基等のC6〜C14アリール基、好ましくはC6〜C10アリール基、さらに好ましくはC6〜C8アリール基等)、アラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基等のC6〜C10アリール基とC1〜C4アルキル基とが結合してなるアラルキル基等)等の炭化水素基;アルコキシ基(例えば、メトキシ基等のC1〜C8アルコキシ基、好ましくはC1〜C6アルコキシ基等)、シクロアルコキシ基(C5〜C10シクロアルキルオキシ基等)、アリールオキシ基(C6〜C10アリールオキシ基等)等の基−OR P4[式中、R P4は炭化水素基(上記例示の炭化水素基等)を示す。];アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基等のC1〜C8アルキルチオ基、好ましくはC1〜C6アルキルチオ基等)等の基−SR P4(式中、R P4は上記と同じ。);アシル基(例えば、アセチル基等のC1〜C6アシル基等);アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基等のC1〜C4アルコキシ基とカルボニル基とが結合してなるアルコキシカルボニル基等);ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等);ヒドロキシ基;ニトロ基;シアノ基;置換アミノ基(例えば、ジメチルアミノ基等のジアルキルアミノ基等)等が挙げられる。
[0212]
これらのうち、R P2は、炭化水素基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アシル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換アミノ基等であるのが好ましく、特に、好ましいR P2は、炭化水素基[例えば、アルキル基(例えば、C1〜C6アルキル基)]、アルコキシ基(C1〜C4アルコキシ基等)、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)等である。
[0213]
なお、同一の環Z P1において、k2が複数(2以上)である場合、R P2は互いに異なっていてもよく、同一であってもよい。また、2つの環Z P1において、R P2は同一であってもよく、異なっていてもよい。また、好ましいk2は、0以上8以下、好ましくは0以上6以下(例えば、1以上5以下)、さらに好ましくは0以上4以下、特に0以上2以下(例えば、0又は1)であってもよい。なお、2つの環Z P1において、k2は、互いに同一又は異なっていてもよい。
[0214]
なお、上記式(P1)において、R P3は、水素原子又はメチル基であり、好ましいR P3は水素原子である。
[0215]
上記式(P1)において、k3は、1以上であればよく、例えば、1以上4以下、好ましくは1以上3以下、さらに好ましくは1又は2、特に1であってもよい。なお、k3は、それぞれの環Z P1において、同一又は異なっていてもよく、通常、同一である場合が多い。なお、エポキシ基含有基の置換位置は、特に限定されず、環Z P1の適当な置換位置に置換していればよい。特に、エポキシ基含有基は、縮合多環式炭化水素環において、フルオレンの9位に結合した炭化水素環とは別の炭化水素環(例えば、ナフタレン環の5位、6位等)に少なくとも置換している場合が多い。
[0216]
上記式(P1)で表される具体的な化合物としては、例えば、9,9−ビス(グリシジルオキシナフチル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(6−グリシジルオキシ−2−ナフチル)フルオレン、9,9−ビス(5−グリシジルオキシ−1−ナフチル)フルオレン等]等の上記式(P1)においてk3が1である化合物等が挙げられる。
[0217]
また、本実施形態においては、硬化物について高屈折率化させる観点で、水酸基含有フルオレン化合物を硬化性組成物に含ませることも好ましい態様の1つとして挙げられる。典型的には、下記式(P2)で表される化合物を含むことが好ましい。
式(P2)において、R P1、R P2、Z P1、k1、k2、及びk3は、式(P1)と同様である。
[Chem. 48]


[0218]
<溶剤(S)>
硬化性組成物は、塗布性や粘度の調整の目的で、溶剤(S)を含むのが好ましい。溶剤(S)としては、典型的には有機溶剤が用いられる。有機溶剤の種類は、感エネルギー性組成物に含まれる成分を、均一に溶解又は分散させることができれば特に限定されない。硬化性組成物が溶剤(S)を含む場合、硬化性組成物の固形分濃度は、例えば、0.1質量%以上50質量%以下であり、好ましくは0.5質量%以上30質量%以下である。上記範囲とすることで、塗布性や操作性が良好となる。
[0219]
溶剤(S)として使用し得る有機溶剤の好適な例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の他のエーテル類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等のケトン類;2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル等の乳酸アルキルエステル類;2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、蟻酸n−ペンチル、酢酸イソペンチル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸イソプロピル、酪酸n−ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n−プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸エチル等の他のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類等が挙げられる。これらの有機溶剤は、単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
[0220]
硬化性組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、高沸点溶媒を含んでいてもよい。高沸点溶媒とは、大気圧下での沸点が180℃以上の溶媒である。
[0221]
高沸点溶剤としては、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、塩素系溶剤等の中から適宜選択すればよいが例えば、1−オクタノール、2−エチルヘキサノール、1−ノナノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセリン、酢酸n−ノニル、モノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコール−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリアセチン、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールメチル−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、1,4—ブタンジオールジアセテート、1,3—ブチレングリコールジアセテート、1,6−ヘキサンジオールジアセテート、γ−ブチロラクトン等を例示することができ、これらを単独又は混合して用いてもよい。高沸点溶剤の含有量は、溶剤成分全体に対し、例えば0質量%以上25質量%以下の範囲で調製すればよく、好ましくは0質量%以上10質量%以下である。
[0222]
≪硬化性組成物の製造方法≫
以上説明した各成分を所定の比率で均一に混合することにより、硬化性組成物を製造することができる。必要に応じて、不溶性の異物を除去するために、所望のサイズの開口を有するフィルターを用いて硬化性組成物をろ過してもよい。
[0223]
≪硬化物の形成方法≫
硬化物の形成方法は、所望する形状に成形された前述の硬化性組成物を硬化させることができる方法であれば特に限定されない。硬化性組成物は、光酸発生剤(A1)及び熱酸発生剤(A2)を含む。このため、通常、硬化物を形成する際には、硬化性組成物に対して露光及び加熱が施される。
[0224]
硬化組成物の成形体の形状は特に限定されないが、熱を成形体に均一に加えやすかったり、露光光を成形体に均一に照射しやすかったりすることから膜(フィルム)であるのが好ましい。
[0225]
硬化物を硬化膜として製造する方法の典型例を以下説明する。
まず、ガラス基板等の基板上に、硬化性組成物を塗布して塗布膜を形成する。塗布方法としては、ロールコータ、リバースコーター、バーコーター等の接触転写型塗布装置や、スピンナー(回転式塗布装置)、スリットコーター、カーテンフローコーター等の非接触型塗布装置を用いる方法が挙げられる。
また、硬化性組成物の粘度を適切な範囲に調整したうえで、インクジェット法、スクリーン印刷法等の印刷法によって硬化性組成物の塗布を行って、所望の形状にパターニングされた塗布膜を形成してもよい。
[0226]
次いで、必要に応じて、溶剤(S)等の揮発成分を除去して塗布膜を乾燥させる。乾燥方法は特に限定されないが、例えば、真空乾燥装置(VCD)を用いて室温にて減圧乾燥し、その後、ホットプレートにて80℃以上120℃以下、好ましくは90℃以上100℃以下の温度にて60秒以上120秒以下の範囲内の時間乾燥する方法が挙げられる。
このようにして塗布膜を形成した後、塗布膜に対して露光及び加熱を施す。
露光は、エキシマレーザー光等の活性エネルギー線を照射して行う。照射するエネルギー線量は、硬化性組成物の組成によっても異なるが、例えば10mJ/cm 以上2000mJ/cm 以下が好ましく、30mJ/cm 以上1500mJ/cm 以下がより好ましく、50mJ/cm 以上1200mJ/cm 以下がさらに好ましい。
加熱を行う際の温度は特に限定されず、120℃以上280℃以下が好ましく、150℃以上260℃以下がより好ましく、200℃以上250℃以下が特に好ましい。加熱時間は、典型的には、1分以上60分以下が好ましく、10分以上50分以下がより好ましく、20分以上40分以下が特に好ましい。
[0227]
前述の硬化性組成物は、例えば、上記の条件により良好に硬化する。
具体的には、前述の硬化性組成物の硬化物において、以下の方法により測定されるエポキシ基含有量が、好ましくは1.8以下であり、より好ましくは0.8以上1.3以下である。エポキシ基含有量は、小さいほど硬化が良好に進行していることを意味する。
上記のエポキシ基含有量は、硬化物をフーリエ変換型赤外分光(FT−IR)装置により測定して求められたエポキシ基を表すピークの面積を、同じくFT−IR装置により測定して求められたベンゼンを表すピークの面積で除した値である。
[0228]
以上のように形成される硬化物、特に硬化膜は、画像表示装置用の表示パネルやOLED照明に好適に利用される。
Examples
[0229]
以下、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は、これらの実施例に限定されるものではない。
[0230]
〔実施例1〜6、及び比較例1〜11〕
実施例、及び比較例において、前述の光酸発生剤(A1)として、A1−1、A1−2、A1−3、及びA1−4を用いた。A1−1、及びA1−2の構造を以下に記す。
A1−3は、A1−1及びA1−2が備えるカチオン部とは異なるトリアリールスルホニウムカチオンからなるカチオン部と、A1−1及びA1−2が備えるアニオン部と同種のアニオンからなるアニオン部とからなるスルホニウム塩である。
A1−4は、A1−3が備えるカチオン部と同種のカチオン部と、(C Ga で表されるアニオン部とからなるスルホニウム塩である。(C Ga において、C は、ペンタフルオロフェニル基である。
実施例、及び比較例において、前述の熱酸発生剤(A2)として、A2−1、A2−2、及びA2−3を用いた。A2−2、及びA2−3の構造を以下に記す。
A2−1は、A2−2及びA2−3が備えるカチオン部と、A1−4が備えるアニオン部とからなるスルホニウム塩である。
[Chem. 49]


[0231]
[Chem. 50]


[0232]
実施例、及び比較例において、カチオン硬化性化合物(B)として、下記の化合物を用いた。
[Chem. 51]


[0233]
それぞれ、表1に記載の種類及び量のカチオン硬化剤(A)と、カチオン硬化性化合物(B)99質量部とを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに固形分濃度が20質量%となるように均一に溶解させて、各実施例及び比較例の硬化性組成物を得た。得られた硬化性組成物を用いて、下記の方法に従い、硬化性組成物の硬化物について、外観、着色、耐溶剤性、及びエポキシ基含有量を評価した。これらの評価結果を表1に記す。ただし、着色、及びエポキシ基含有量については一部測定を行っていない実施例がある。
[0234]
<硬化物の外観>
各実施例及び比較例の硬化性組成物を、ガラス基板上にスピンコーターにより塗布した後、100℃120秒間加熱して塗布膜を形成した。形成された塗布膜全面に、1000mJ/cm の露光量で露光を行った。次いで、露光された塗布膜を230℃で20分加熱して硬化物として硬化膜(膜厚約1μm)を形成した。
形成された硬化膜を目視で観察して、透明であるか、着色により黄色味を帯びているかを確認した。
[0235]
<硬化物の着色>
硬化物の外観評価に用いた硬化膜について、日本電色工業株式会社製の商品名「ヘーズメーターNDH−5000」を用いて、L 表色系におけるb 値の測定を行った。
[0236]
<耐溶剤性>
硬化物の外観評価と同様の方法により形成した硬化膜を、アセトンに2分間浸漬してアセトンに対する耐性を評価した。浸漬前後の膜厚の変化量が3%以内である場合を○と判定し、10%以上である場合を×と判定した。なお、耐溶剤性の発現は、カチオン硬化性化合物(B)の硬化が良好に進行していることを意味する。
[0237]
<エポキシ基含有量>
硬化物の外観評価と同様の方法により形成した硬化膜をフーリエ変換型赤外分光(FT−IR)装置により測定した。測定結果に基づいて、エポキシ基を表すピークの面積を、同じくFT−IR装置により測定したベンゼンを表すピークの面積で除した値で表される値をエポキシ基含有量として算出した。エポキシ基含有量の値が小さいほどカチオン硬化性化合物(B)の硬化が進行していることを意味する。
[0238]
[Table 1]


[0239]
表1によれば、それぞれ前述の所定の要件を満たす光酸発生剤(A1)と、熱酸発生剤(A2)とを組み合わせて含むカチオン硬化剤(A)、カチオン硬化性化合物(B)としてのエポキシ化合物とを含む実施例の硬化性組成物は、着色の少なく透明であって耐溶剤性に優れる硬化膜を与え、露光及び加熱によって良好に硬化を進行させることが分かる。
他方、表1によれば、光酸発生剤、及び熱酸発生剤の少なくとも一方が所定の要件を満たさないか、カチオン硬化剤(A)として光酸発生剤しか含まない比較例の硬化性組成物では、硬化時の着色の抑制と、良好な硬化の進行とを両立できないことが分かる。

Claims

[1]
カチオン硬化剤(A)と、カチオン硬化性化合物(B)とを含み、
前記カチオン硬化剤(A)として、光酸発生剤(A1)と、熱酸発生剤(A2)とを含み、
前記光酸発生剤(A1)が、下記式(ai)で表されるカチオン部を有するオニウム塩であり、
前記熱酸発生剤(A2)が、下記式(Ai)で表されるアニオン部を有するオニウム塩である、硬化性組成物。
(R a1t+1−R a2+・・・(ai)
(式(ai)中、R a1は、それぞれ独立に、1価の有機基であり、R a2は、IUPAC表記法による元素周期律表の15族〜17族の原子価tの元素であり、R a1の少なくとも1つは置換基を有してもよいアリール基である。)
(R A1−Ga ・・・(Ai)
(式(Ai)中、R A1は、それぞれ独立に、1以上の置換基を有してもよいフェニル基、又はパーフルオロアルキル基である。)
[2]
前記熱酸発生剤(A2)が、下記式(Aiii)で表されるカチオン部を有するオニウム塩である、請求項1に記載の硬化性組成物。
[Chem. 1]


(式(Aiii)中、R A01は、1価の有機基であり、Dは、IUPAC表記法による元素周期律表の15族〜17族の原子価uの元素であり、R A03は、1価の有機基であり、uは1以上3以下の整数であり、vは0以上5以下の整数である。)
[3]
前記Dが硫黄であり、uが2である請求項2に記載の硬化性組成物。
[4]
前記R a2が硫黄であり、tが2である請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
[5]
前記式(ai)で表されるオニウム塩が、下記式(a1)で表されるカチオン部を有する、請求項4に記載の硬化性組成物。
[Chem. 2]


(式(a1)中、R 及びR は独立に、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基又は下記式(a2)で表される基を示し、R 及びR は相互に結合して式中の硫黄原子とともに環を形成してもよく、R は下記式(a3)で表される基又は下記式(a4)で表される基を示し、A はS、O、又はSeを示し、但し、R 及びR は、同時に、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基ではない。)
[Chem. 3]


(式(a2)中、環Z は芳香族炭化水素環を示し、R はハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アシロキシ基、アルキルチオ基、チエニル基、チエニルカルボニル基、フラニル基、フラニルカルボニル基、セレノフェニル基、セレノフェニルカルボニル基、複素環式脂肪族炭化水素基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されていてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基、又はハロゲン原子を示し、m1は0以上の整数を示す。)
[Chem. 4]


(式(a3)中、R はヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されていてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基、若しくはハロゲン原子で置換されていてもよいアルキレン基又は下記式(a5)で表される基を示し、R はヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されていてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基、若しくはハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基又は下記式(a6)で表される基を示し、A は単結合、S、O、スルフィニル基、又はカルボニル基を示し、n1は0又は1を示す。)
[Chem. 5]


(式(a4)中、R 及びR は独立に、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されていてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基、若しくはハロゲン原子で置換されていてもよいアルキレン基又は下記式(a5)で表される基を示し、R 及びR 10は独立に、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基又は上記式(a2)で表される基を示し、R 及びR 10は相互に結合して式中の硫黄原子とともに環を形成してもよく、A は単結合、S、O、スルフィニル基、又はカルボニル基を示し、X は1価のアニオンを示し、n2は0又は1を示し、但し、R 及びR 10は、同時に、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基ではない。)
[Chem. 6]


(式(a5)中、環Z は芳香族炭化水素環を示し、R 11はハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されていてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基、又はハロゲン原子を示し、m2は0以上の整数を示す。)
[Chem. 7]


(式(a6)中、環Z は芳香族炭化水素環を示し、R 12はハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、チエニルカルボニル基、フラニルカルボニル基、セレノフェニルカルボニル基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されていてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基、又はハロゲン原子を示し、m3は0以上の整数を示す。)
[6]
前記光酸発生剤(A1)の質量と、前記熱酸発生剤(A2)の質量との合計に対して、前記光酸発生剤(A1)の質量の比率が50質量%以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の、請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
[7]
請求項1〜6のいずれか1項に記載の硬化性組成物の硬化物。
[8]
請求項1〜6のいずれか1項に記載の硬化性組成物に露光及び加熱を施す、硬化物の形成方法。