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1. WO2021060018 - 信号処理装置、信号処理方法、プログラム、及び、移動装置

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明 細 書

発明の名称 信号処理装置、信号処理方法、プログラム、及び、移動装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009   0010   0011   0012  

図面の簡単な説明

0013  

発明を実施するための形態

0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178   0179   0180   0181   0182   0183   0184   0185   0186   0187   0188   0189   0190   0191   0192   0193   0194   0195   0196   0197   0198   0199   0200   0201   0202   0203   0204   0205   0206   0207   0208   0209   0210   0211   0212   0213   0214   0215   0216   0217   0218   0219   0220   0221   0222   0223   0224   0225   0226   0227   0228   0229   0230   0231   0232   0233   0234   0235   0236   0237   0238   0239   0240   0241   0242   0243   0244   0245   0246   0247  

符号の説明

0248  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17  

明 細 書

発明の名称 : 信号処理装置、信号処理方法、プログラム、及び、移動装置

技術分野

[0001]
 本技術は、信号処理装置、信号処理方法、プログラム、及び、移動装置に関し、特に、適切な経路を設定可能な占有格子地図を得ることができるようにした信号処理装置、信号処理方法、プログラム、及び、移動装置に関する。

背景技術

[0002]
 近年、LiDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)を用いて作成した占有格子地図を用いて、障害物を回避するルートを設定する技術の開発が行われている(例えば、特許文献1参照)。
[0003]
 特許文献1に記載の発明では、占有格子地図のグリッドが死角領域に含まれる場合、当該グリッドの障害物信頼度が最高値であるとき、障害物の存在が不明であることを示す中間値まで障害物信頼度が徐々に減衰される。また、当該グリッドにおける障害物が静止物体であるとき、障害物信頼度を減衰させる割合が小さくされる。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2012-238151号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 しかしながら、特許文献1に記載の発明では、障害物が静止物体の場合にグリッドが死角領域に含まれるケースしか検討されていない。従って、例えば、ノイズ等により障害物の誤検出や検出漏れ等が発生した場合に、占有格子地図に基づいて適切な経路を設定することが難しい。
[0006]
 本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、適切な経路を設定可能な占有格子地図を得ることができるようにするものである。

課題を解決するための手段

[0007]
 本技術の第1の側面の信号処理装置は、移動装置の周囲の物体の検出に用いられる第1のセンサからの第1のセンサデータに基づいて、前記物体の有無をグリッド単位で示す占有格子地図を作成する地図作成部と、前記物体の属性に基づいて、前記占有格子地図の前記グリッドの属性を設定する属性設定部と、前記グリッドの属性に基づいて、前記占有格子地図の補正を行う補正部とを備える。
[0008]
 本技術の第1の側面の信号処理方法は、移動装置の周囲の物体の検出に用いられるセンサからのセンサデータに基づいて、前記物体の有無をグリッド単位で示す占有格子地図を作成し、前記物体の属性に基づいて、前記占有格子地図の前記グリッドの属性を設定し、前記グリッドの属性に基づいて、前記占有格子地図の補正を行う。
[0009]
 本技術の第1の側面のプログラムは、移動装置の周囲の物体の検出に用いられるセンサからのセンサデータに基づいて、前記物体の有無をグリッド単位で示す占有格子地図を作成し、前記物体の属性に基づいて、前記占有格子地図の前記グリッドの属性を設定し、前記グリッドの属性に基づいて、前記占有格子地図の補正を行う処理をコンピュータに実行させる。
[0010]
 本技術の第2の側面の移動装置は、周囲の物体の検出に用いられるセンサからのセンサデータに基づいて、前記物体の有無をグリッド単位で示す占有格子地図を作成する地図作成部と、前記物体の属性に基づいて、前記占有格子地図の前記グリッドの属性を設定する属性設定部と、前記グリッドの属性に基づいて、前記占有格子地図の補正を行う補正部と、補正された前記占有格子地図に基づいて、経路を設定する行動計画部とを備える。
[0011]
 本技術の第1の側面においては、移動装置の周囲の物体の検出に用いられるセンサからのセンサデータに基づいて、前記物体の有無をグリッド単位で示す占有格子地図が作成され、前記物体の属性に基づいて、前記占有格子地図の前記グリッドの属性が設定され、前記グリッドの属性に基づいて、前記占有格子地図の補正が行われる。
[0012]
 本技術の第2の側面においては、周囲の物体の検出に用いられるセンサからのセンサデータに基づいて、前記物体の有無をグリッド単位で示す占有格子地図が作成され、前記物体の属性に基づいて、前記占有格子地図の前記グリッドの属性が設定され、前記グリッドの属性に基づいて、前記占有格子地図の補正が行われ、補正された前記占有格子地図に基づいて、経路が設定される。

図面の簡単な説明

[0013]
[図1] 車両制御システムの構成例を示すブロック図である。
[図2] センシング領域の例を示す図である。
[図3] 占有格子地図の膨張処理の問題点を説明するための図である。
[図4] 占有格子地図の膨張処理の問題点を説明するための図である。
[図5] 占有格子地図の存在確率の漸減処理の問題点を説明するための図である。
[図6] 占有格子地図の存在確率の漸減処理の問題点を説明するための図である。
[図7] 本技術を適用した情報処理部の構成例を示すブロック図である。
[図8] 地図作成処理を説明するためのフローチャートである。
[図9] 移動物体の種類毎の膨張量を示す表である。
[図10] LiDARの信頼度が高い場合の存在確率の推移の例を示すグラフである。
[図11] LiDARの信頼度が低い場合の存在確率の推移の例を示すグラフである。
[図12] 占有格子地図の例を模式的に示す図である。
[図13] 歩行者の占有領域の例を示す図である。
[図14] 車両の占有領域の例を示す図である。
[図15] 本技術を適用した情報処理部の変形例を示すブロック図である。
[図16] 車両の占有領域の変形例を示す図である。
[図17] コンピュータの構成例を示すブロック図である。

発明を実施するための形態

[0014]
 以下、本技術を実施するための形態について説明する。説明は以下の順序で行う。
 1.車両制御システムの構成例
 2.占有格子地図の問題点
 3.実施の形態
 4.変形例
 5.その他
[0015]
 <<1.車両制御システムの構成例>>
 図1は、本技術が適用される移動装置制御システムの一例である車両制御システム11の構成例を示すブロック図である。
[0016]
 車両制御システム11は、車両1に設けられ、車両1の走行支援及び自動運転に関わる処理を行う。
[0017]
 車両制御システム11は、プロセッサ21、通信部22、地図情報蓄積部23、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信部24、外部認識センサ25、車内センサ26、車両センサ27、記録部28、走行支援・自動運転制御部29、DMS(Driver Monitoring System)30、HMI(Human Machine Interface)31、及び、車両制御部32を備える。
[0018]
 プロセッサ21、通信部22、地図情報蓄積部23、GNSS受信部24、外部認識センサ25、車内センサ26、車両センサ27、記録部28、走行支援・自動運転制御部29、ドライバモニタリングシステム(DMS)30、ヒューマンマシーンインタフェース(HMI)31、及び、車両制御部32は、通信ネットワーク41を介して相互に接続されている。通信ネットワーク41は、例えば、CAN(Controller Area Network)、LIN(Local Interconnect Network)、LAN(Local Area Network)、FlexRay(登録商標)、イーサネット(登録商標)等の任意の規格に準拠した車載通信ネットワークやバス等により構成される。なお、車両制御システム11の各部は、通信ネットワーク41を介さずに、例えば、近距離無線通信(NFC(Near Field Communication))やBluetooth(登録商標)等により直接接続される場合もある。
[0019]
 なお、以下、車両制御システム11の各部が、通信ネットワーク41を介して通信を行う場合、通信ネットワーク41の記載を省略するものとする。例えば、プロセッサ21と通信部22が通信ネットワーク41を介して通信を行う場合、単にプロセッサ21と通信部22とが通信を行うと記載する。
[0020]
 プロセッサ21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ECU(Electronic Control Unit )等の各種のプロセッサにより構成される。プロセッサ21は、車両制御システム11全体の制御を行う。
[0021]
 通信部22は、車内及び車外の様々な機器、他の車両、サーバ、基地局等と通信を行い、各種のデータの送受信を行う。車外との通信としては、例えば、通信部22は、車両制御システム11の動作を制御するソフトウエアを更新するためのプログラム、地図情報、交通情報、車両1の周囲の情報等を外部から受信する。例えば、通信部22は、車両1に関する情報(例えば、車両1の状態を示すデータ、認識部73による認識結果等)、車両1の周囲の情報等を外部に送信する。例えば、通信部22は、eコール等の車両緊急通報システムに対応した通信を行う。
[0022]
 なお、通信部22の通信方式は特に限定されない。また、複数の通信方式が用いられてもよい。
[0023]
 車内との通信としては、例えば、通信部22は、無線LAN、Bluetooth、NFC、WUSB(Wireless USB)等の通信方式により、車内の機器と無線通信を行う。例えば、通信部22は、図示しない接続端子(及び、必要であればケーブル)を介して、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(High-Definition Multimedia Interface、登録商標)、又は、MHL(Mobile High-definition Link)等の通信方式により、車内の機器と有線通信を行う。
[0024]
 ここで、車内の機器とは、例えば、車内において通信ネットワーク41に接続されていない機器である。例えば、運転者等の搭乗者が所持するモバイル機器やウェアラブル機器、車内に持ち込まれ一時的に設置される情報機器等が想定される。
[0025]
 例えば、通信部22は、4G(第4世代移動通信システム)、5G(第5世代移動通信システム)、LTE(Long Term Evolution)、DSRC(Dedicated Short Range Communications)等の無線通信方式により、基地局又はアクセスポイントを介して、外部ネットワーク(例えば、インターネット、クラウドネットワーク、又は、事業者固有のネットワーク)上に存在するサーバ等と通信を行う。
[0026]
 例えば、通信部22は、P2P(Peer To Peer)技術を用いて、自車の近傍に存在する端末(例えば、歩行者若しくは店舗の端末、又は、MTC(Machine Type Communication)端末)と通信を行う。例えば、通信部22は、V2X通信を行う。V2X通信とは、例えば、他の車両との間の車車間(Vehicle to Vehicle)通信、路側器等との間の路車間(Vehicle to Infrastructure)通信、家との間(Vehicle to Home)の通信、及び、歩行者が所持する端末等との間の歩車間(Vehicle to Pedestrian)通信等である。
[0027]
 例えば、通信部22は、電波ビーコン、光ビーコン、FM多重放送等の道路交通情報通信システム(VICS(Vehicle Information and Communication System)、登録商標)により送信される電磁波を受信する。
[0028]
 地図情報蓄積部23は、外部から取得した地図及び車両1で作成した地図を蓄積する。例えば、地図情報蓄積部23は、3次元の高精度地図、高精度地図より精度が低く、広いエリアをカバーするグローバルマップ等を蓄積する。
[0029]
 高精度地図は、例えば、ダイナミックマップ、ポイントクラウドマップ、ベクターマップ(ADAS(Advanced Driver Assistance System)マップともいう)等である。ダイナミックマップは、例えば、動的情報、準動的情報、準静的情報、静的情報の4層からなる地図であり、外部のサーバ等から提供される。ポイントクラウドマップは、ポイントクラウド(点群データ)により構成される地図である。ベクターマップは、車線や信号の位置等の情報をポイントクラウドマップに対応付けた地図である。ポイントクラウドマップ及びベクターマップは、例えば、外部のサーバ等から提供されてもよいし、レーダ52、LiDAR53等によるセンシング結果に基づいて、後述するローカルマップとのマッチングを行うための地図として車両1で作成され、地図情報蓄積部23に蓄積されてもよい。また、外部のサーバ等から高精度地図が提供される場合、通信容量を削減するため、車両1がこれから走行する計画経路に関する、例えば数百メートル四方の地図データがサーバ等から取得される。
[0030]
 GNSS受信部24は、GNSS衛星からGNSS信号を受信し、走行支援・自動運転制御部29に供給する。
[0031]
 外部認識センサ25は、車両1の外部の状況の認識に用いられる各種のセンサを備え、各センサからのセンサデータを車両制御システム11の各部に供給する。外部認識センサ25が備えるセンサの種類や数は任意である。
[0032]
 例えば、外部認識センサ25は、カメラ51、レーダ52、LiDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)53、及び、超音波センサ54を備える。カメラ51、レーダ52、LiDAR53、及び、超音波センサ54の数は任意であり、各センサのセンシング領域の例は後述する。
[0033]
 なお、カメラ51には、例えば、ToF(Time Of Flight)カメラ、ステレオカメラ、単眼カメラ、赤外線カメラ等の任意の撮影方式のカメラが、必要に応じて用いられる。
[0034]
 また、例えば、外部認識センサ25は、天候、気象、明るさ等を検出するための環境センサを備える。環境センサは、例えば、雨滴センサ、霧センサ、日照センサ、雪センサ、照度センサ等を備える。
[0035]
 さらに、例えば、外部認識センサ25は、車両1の周囲の音や音源の位置の検出等に用いられるマイクロフォンを備える。
[0036]
 車内センサ26は、車内の情報を検出するための各種のセンサを備え、各センサからのセンサデータを車両制御システム11の各部に供給する。車内センサ26が備えるセンサの種類や数は任意である。
[0037]
 例えば、車内センサ26は、カメラ、レーダ、着座センサ、ステアリングホイールセンサ、マイクロフォン、生体センサ等を備える。カメラには、例えば、ToFカメラ、ステレオカメラ、単眼カメラ、赤外線カメラ等の任意の撮影方式のカメラを用いることができる。生体センサは、例えば、シートやステリングホイール等に設けられ、運転者等の搭乗者の各種の生体情報を検出する。
[0038]
 車両センサ27は、車両1の状態を検出するための各種のセンサを備え、各センサからのセンサデータを車両制御システム11の各部に供給する。車両センサ27が備えるセンサの種類や数は任意である。
[0039]
 例えば、車両センサ27は、速度センサ、加速度センサ、角速度センサ(ジャイロセンサ)、及び、慣性計測装置(IMU(Inertial Measurement Unit))を備える。例えば、車両センサ27は、ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角センサ、ヨーレートセンサ、アクセルペダルの操作量を検出するアクセルセンサ、及び、ブレーキペダルの操作量を検出するブレーキセンサを備える。例えば、車両センサ27は、エンジンやモータの回転数を検出する回転センサ、タイヤの空気圧を検出する空気圧センサ、タイヤのスリップ率を検出するスリップ率センサ、及び、車輪の回転速度を検出する車輪速センサを備える。例えば、車両センサ27は、バッテリの残量及び温度を検出するバッテリセンサ、及び、外部からの衝撃を検出する衝撃センサを備える。
[0040]
 記録部28は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)等の磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、及び、光磁気記憶デバイス等を備える。記録部28は、車両制御システム11の各部が用いる各種プログラムやデータ等を記録する。例えば、記録部28は、自動運転に関わるアプリケーションプログラムが動作するROS(Robot Operating System)で送受信されるメッセージを含むrosbagファイルを記録する。例えば、記録部28は、EDR(Event Data Recorder)やDSSAD(Data Storage System for Automated Driving)を備え、事故等のイベントの前後の車両1の情報を記録する。
[0041]
 走行支援・自動運転制御部29は、車両1の走行支援及び自動運転の制御を行う。例えば、走行支援・自動運転制御部29は、分析部61、行動計画部62、及び、動作制御部63を備える。
[0042]
 分析部61は、車両1及び周囲の状況の分析処理を行う。分析部61は、自己位置推定部71、センサフュージョン部72、及び、認識部73を備える。
[0043]
 自己位置推定部71は、外部認識センサ25からのセンサデータ、及び、地図情報蓄積部23に蓄積されている高精度地図に基づいて、車両1の自己位置を推定する。例えば、自己位置推定部71は、外部認識センサ25からのセンサデータに基づいてローカルマップを生成し、ローカルマップと高精度地図とのマッチングを行うことにより、車両1の自己位置を推定する。車両1の位置は、例えば、後輪対車軸の中心が基準とされる。
[0044]
 ローカルマップは、例えば、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)等の技術を用いて作成される3次元の高精度地図、占有格子地図(Occupancy Grid Map)等である。3次元の高精度地図は、例えば、上述したポイントクラウドマップ等である。占有格子地図は、車両1の周囲の3次元又は2次元の空間を所定の大きさのグリッド(格子)に分割し、グリッド単位で物体の占有状態を示す地図である。物体の占有状態は、例えば、物体の有無や存在確率により示される。ローカルマップは、例えば、認識部73による車両1の外部の状況の検出処理及び認識処理にも用いられる。
[0045]
 なお、自己位置推定部71は、GNSS信号、及び、車両センサ27からのセンサデータに基づいて、車両1の自己位置を推定してもよい。
[0046]
 センサフュージョン部72は、複数の異なる種類のセンサデータ(例えば、カメラ51から供給される画像データ、及び、レーダ52から供給されるセンサデータ)を組み合わせて、新たな情報を得るセンサフュージョン処理を行う。異なる種類のセンサデータを組合せる方法としては、統合、融合、連合等がある。
[0047]
 認識部73は、車両1の外部の状況の検出処理及び認識処理を行う。
[0048]
 例えば、認識部73は、外部認識センサ25からの情報、自己位置推定部71からの情報、センサフュージョン部72からの情報等に基づいて、車両1の外部の状況の検出処理及び認識処理を行う。
[0049]
 具体的には、例えば、認識部73は、車両1の周囲の物体の検出処理及び認識処理等を行う。物体の検出処理とは、例えば、物体の有無、大きさ、形、位置、動き等を検出する処理である。物体の認識処理とは、例えば、物体の種類等の属性を認識したり、特定の物体を識別したりする処理である。ただし、検出処理と認識処理とは、必ずしも明確に分かれるものではなく、重複する場合がある。
[0050]
 例えば、認識部73は、LiDAR又はレーダ等のセンサデータに基づくポイントクラウドを点群の塊毎に分類するクラスタリングを行うことにより、車両1の周囲の物体を検出する。これにより、車両1の周囲の物体の有無、大きさ、形状、位置が検出される。
[0051]
 例えば、認識部73は、クラスタリングにより分類された点群の塊の動きを追従するトラッキングを行うことにより、車両1の周囲の物体の動きを検出する。これにより、車両1の周囲の物体の速度及び進行方向(移動ベクトル)が検出される。
[0052]
 例えば、認識部73は、カメラ51から供給される画像データに対してセマンティックセグメンテーション等の物体認識処理を行うことにより、車両1の周囲の物体の種類を認識する。
[0053]
 なお、検出又は認識対象となる物体としては、例えば、車両、人、自転車、障害物、構造物、道路、信号機、交通標識、道路標示等が想定される。
[0054]
 例えば、認識部73は、地図情報蓄積部23に蓄積されている地図、自己位置の推定結果、及び、車両1の周囲の物体の認識結果に基づいて、車両1の周囲の交通ルールの認識処理を行う。この処理により、例えば、信号の位置及び状態、交通標識及び道路標示の内容、交通規制の内容、並びに、走行可能な車線等が認識される。
[0055]
 例えば、認識部73は、車両1の周囲の環境の認識処理を行う。認識対象となる周囲の環境としては、例えば、天候、気温、湿度、明るさ、及び、路面の状態等が想定される。
[0056]
 行動計画部62は、車両1の行動計画を作成する。例えば、行動計画部62は、経路計画、経路追従の処理を行うことにより、行動計画を作成する。
[0057]
 なお、経路計画(Global path planning)とは、スタートからゴールまでの大まかな経路を計画する処理である。この経路計画には、軌道計画と言われ、経路計画で計画された経路において、車両1の運動特性を考慮して、車両1の近傍で安全かつ滑らかに進行することが可能な軌道生成(Local path planning)の処理も含まれる。
[0058]
 経路追従とは、経路計画により計画した経路を計画された時間内で安全かつ正確に走行するための動作を計画する処理である。例えば、車両1の目標速度と目標角速度が計算される。
[0059]
 動作制御部63は、行動計画部62により作成された行動計画を実現するために、車両1の動作を制御する。
[0060]
 例えば、動作制御部63は、ステアリング制御部81、ブレーキ制御部82、及び、駆動制御部83を制御して、軌道計画により計算された軌道を車両1が進行するように、加減速制御及び方向制御を行う。例えば、動作制御部63は、衝突回避あるいは衝撃緩和、追従走行、車速維持走行、自車の衝突警告、自車のレーン逸脱警告等のADASの機能実現を目的とした協調制御を行う。例えば、動作制御部63は、運転者の操作によらずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行う。
[0061]
 DMS30は、車内センサ26からのセンサデータ、及び、HMI31に入力される入力データ等に基づいて、運転者の認証処理、及び、運転者の状態の認識処理等を行う。認識対象となる運転者の状態としては、例えば、体調、覚醒度、集中度、疲労度、視線方向、酩酊度、運転操作、姿勢等が想定される。
[0062]
 なお、DMS30が、運転者以外の搭乗者の認証処理、及び、当該搭乗者の状態の認識処理を行うようにしてもよい。また、例えば、DMS30が、車内センサ26からのセンサデータに基づいて、車内の状況の認識処理を行うようにしてもよい。認識対象となる車内の状況としては、例えば、気温、湿度、明るさ、臭い等が想定される。
[0063]
 HMI31は、各種のデータや指示等の入力に用いられ、入力されたデータや指示等に基づいて入力信号を生成し、車両制御システム11の各部に供給する。例えば、HMI31は、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、スイッチ、及び、レバー等の操作デバイス、並びに、音声やジェスチャ等により手動操作以外の方法で入力可能な操作デバイス等を備える。なお、HMI31は、例えば、赤外線若しくはその他の電波を利用したリモートコントロール装置、又は、車両制御システム11の操作に対応したモバイル機器若しくはウェアラブル機器等の外部接続機器であってもよい。
[0064]
 また、HMI31は、搭乗者又は車外に対する視覚情報、聴覚情報、及び、触覚情報の生成及び出力、並びに、出力内容、出力タイミング、出力方法等を制御する出力制御を行う。視覚情報は、例えば、操作画面、車両1の状態表示、警告表示、車両1の周囲の状況を示すモニタ画像等の画像や光により示される情報である。聴覚情報は、例えば、ガイダンス、警告音、警告メッセージ等の音声により示される情報である。触覚情報は、例えば、力、振動、動き等により搭乗者の触覚に与えられる情報である。
[0065]
 視覚情報を出力するデバイスとしては、例えば、表示装置、プロジェクタ、ナビゲーション装置、インストルメントパネル、CMS(Camera Monitoring System)、電子ミラー、ランプ等が想定される。表示装置は、通常のディスプレイを有する装置以外にも、例えば、ヘッドアップディスプレイ、透過型ディスプレイ、AR(Augmented Reality)機能を備えるウエアラブルデバイス等の搭乗者の視界内に視覚情報を表示する装置であってもよい。
[0066]
 聴覚情報を出力するデバイスとしては、例えば、オーディオスピーカ、ヘッドホン、イヤホン等が想定される。
[0067]
 触覚情報を出力するデバイスとしては、例えば、ハプティクス技術を用いたハプティクス素子等が想定される。ハプティクス素子は、例えば、ステアリングホイール、シート等に設けられる。
[0068]
 車両制御部32は、車両1の各部の制御を行う。車両制御部32は、ステアリング制御部81、ブレーキ制御部82、駆動制御部83、ボディ系制御部84、ライト制御部85、及び、ホーン制御部86を備える。
[0069]
 ステアリング制御部81は、車両1のステアリングシステムの状態の検出及び制御等を行う。ステアリングシステムは、例えば、ステアリングホイール等を備えるステアリング機構、電動パワーステアリング等を備える。ステアリング制御部81は、例えば、ステアリングシステムの制御を行うECU等の制御ユニット、ステアリングシステムの駆動を行うアクチュエータ等を備える。
[0070]
 ブレーキ制御部82は、車両1のブレーキシステムの状態の検出及び制御等を行う。ブレーキシステムは、例えば、ブレーキペダル等を含むブレーキ機構、ABS(Antilock Brake System)等を備える。ブレーキ制御部82は、例えば、ブレーキシステムの制御を行うECU等の制御ユニット、ブレーキシステムの駆動を行うアクチュエータ等を備える。
[0071]
 駆動制御部83は、車両1の駆動システムの状態の検出及び制御等を行う。駆動システムは、例えば、アクセルペダル、内燃機関又は駆動用モータ等の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構等を備える。駆動制御部83は、例えば、駆動システムの制御を行うECU等の制御ユニット、駆動システムの駆動を行うアクチュエータ等を備える。
[0072]
 ボディ系制御部84は、車両1のボディ系システムの状態の検出及び制御等を行う。ボディ系システムは、例えば、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウインドウ装置、パワーシート、空調装置、エアバッグ、シートベルト、シフトレバー等を備える。ボディ系制御部84は、例えば、ボディ系システムの制御を行うECU等の制御ユニット、ボディ系システムの駆動を行うアクチュエータ等を備える。
[0073]
 ライト制御部85は、車両1の各種のライトの状態の検出及び制御等を行う。制御対象となるライトとしては、例えば、ヘッドライト、バックライト、フォグライト、ターンシグナル、ブレーキライト、プロジェクション、バンパーの表示等が想定される。ライト制御部85は、ライトの制御を行うECU等の制御ユニット、ライトの駆動を行うアクチュエータ等を備える。
[0074]
 ホーン制御部86は、車両1のカーホーンの状態の検出及び制御等を行う。ホーン制御部86は、例えば、カーホーンの制御を行うECU等の制御ユニット、カーホーンの駆動を行うアクチュエータ等を備える。
[0075]
 図2は、図1の外部認識センサ25のカメラ51、レーダ52、LiDAR53、及び、超音波センサ54によるセンシング領域の例を示す図である。
[0076]
 センシング領域101F及びセンシング領域101Bは、超音波センサ54のセンシング領域の例を示している。センシング領域101Fは、車両1の前端周辺をカバーしている。センシング領域101Bは、車両1の後端周辺をカバーしている。
[0077]
 センシング領域101F及びセンシング領域101Bにおけるセンシング結果は、例えば、車両1の駐車支援等に用いられる。
[0078]
 センシング領域102F乃至センシング領域102Bは、短距離又は中距離用のレーダ52のセンシング領域の例を示している。センシング領域102Fは、車両1の前方において、センシング領域101Fより遠い位置までカバーしている。センシング領域102Bは、車両1の後方において、センシング領域101Bより遠い位置までカバーしている。センシング領域102Lは、車両1の左側面の後方の周辺をカバーしている。センシング領域102Rは、車両1の右側面の後方の周辺をカバーしている。
[0079]
 センシング領域102Fにおけるセンシング結果は、例えば、車両1の前方に存在する車両や歩行者等の検出等に用いられる。センシング領域102Bにおけるセンシング結果は、例えば、車両1の後方の衝突防止機能等に用いられる。センシング領域102L及びセンシング領域102Rにおけるセンシング結果は、例えば、車両1の側方の死角における物体の検出等に用いられる。
[0080]
 センシング領域103F乃至センシング領域103Bは、カメラ51によるセンシング領域の例を示している。センシング領域103Fは、車両1の前方において、センシング領域102Fより遠い位置までカバーしている。センシング領域103Bは、車両1の後方において、センシング領域102Bより遠い位置までカバーしている。センシング領域103Lは、車両1の左側面の周辺をカバーしている。センシング領域103Rは、車両1の右側面の周辺をカバーしている。
[0081]
 センシング領域103Fにおけるセンシング結果は、例えば、信号機や交通標識の認識、車線逸脱防止支援システム等に用いられる。センシング領域103Bにおけるセンシング結果は、例えば、駐車支援、及び、サラウンドビューシステム等に用いられる。センシング領域103L及びセンシング領域103Rにおけるセンシング結果は、例えば、サラウンドビューシステム等に用いられる。
[0082]
 センシング領域104は、LiDAR53のセンシング領域の例を示している。センシング領域104は、車両1の前方において、センシング領域103Fより遠い位置までカバーしている。一方、センシング領域104は、センシング領域103Fより左右方向の範囲が狭くなっている。
[0083]
 センシング領域104におけるセンシング結果は、例えば、緊急ブレーキ、衝突回避、歩行者検出等に用いられる。
[0084]
 センシング領域105は、長距離用のレーダ52のセンシング領域の例を示している。センシング領域105は、車両1の前方において、センシング領域104より遠い位置までカバーしている。一方、センシング領域105は、センシング領域104より左右方向の範囲が狭くなっている。
[0085]
 センシング領域105におけるセンシング結果は、例えば、ACC(Adaptive Cruise Control)等に用いられる。
[0086]
 なお、各センサのセンシング領域は、図2以外に各種の構成をとってもよい。具体的には、超音波センサ54が車両1の側方もセンシングするようにしてもよいし、LiDAR53が車両1の後方をセンシングするようにしてもよい。
[0087]
 <<2.占有格子地図の問題点>>
 次に、図3乃至図6を参照して、占有格子地図の問題点について説明する。
[0088]
 占有格子地図は、上述したように、車両1の周囲の空間の物体の占有状態をグリット単位で表す地図である。
[0089]
 例えば、各グリッドの占有状態は、物体の存在確率により表される。存在確率は、例えば、0(物体が存在しない)から1(物体が存在する)までの範囲内で表され、物体が存在する確率が高くなるほど1に近づき、物体が存在する確率が低くなるほど0に近づく。
[0090]
 また、例えば、各グリッドの占有状態は、物体の有無により表される。例えば、各グリッドの占有状態は、有り(物体が存在する)、無し(物体が存在しない)、未知(unknown)の3種類の値により表される。例えば、占有状態が「未知」以外のグリッドにおいて、存在確率が所定の閾値以上の場合、占有状態は「有り」に設定され、存在確率が所定の閾値未満の場合、占有状態は「無し」に設定される。
[0091]
 例えば、車両1の行動計画部62は、占有格子地図において物体が存在しない領域を通行するように直近の経路を設定する。
[0092]
 また、通常、占有格子地図では膨張処理が行われる。膨張処理とは、占有格子地図において各物体が占有(存在)する領域(以下、占有領域と称する)の境界を隣接するグリッドまで広げる処理のことである。これにより、占有格子地図において各物体の占有領域が実際の物体の領域より大きくなり、車両1が占有領域の境界付近に経路を設定しても、物体に衝突又は接触する危険性が低下する。
[0093]
 また、従来の占有格子地図では、全ての物体に対して一定の膨張処理が施される。すなわち、全ての物体に対して一定の膨張量が適用され、各物体の占有領域の境界が同じグリッド数だけ広げられる。
[0094]
 ここで、例えば、膨張量を大きくすると、各物体に対するマージンが大きくなり、車両や人等の移動物体が動いても安全に避けることが可能な経路が設定されるようになる。一方、各物体の占有領域が大きくなるため、車両1が通行可能な範囲が狭くなり、経路の設定が困難になったり、車両1が遠回りしたりする可能性が生じる。
[0095]
 逆に、膨張量を小さくすると、車両1が通行可能な範囲が広くなる。一方、各物体に対するマージンが小さくなるため、移動物体に衝突する危険性が高くなる。
[0096]
 例えば、図3は、静止物体201と静止物体202との間を車両1が通り抜けようとしている例を示している。
[0097]
 図3のAは、膨張量を小さくした例を示している。この場合、静止物体201に対する占有領域211A、及び、静止物体202に対する占有領域212Aが小さくなる。そして、占有領域211Aと占有領域212Aの間に通行可能なスペースが確保され、車両1は、矢印A1の方向に進むことができる。
[0098]
 一方、図3のBは、膨張量を大きくした例を示している。この場合、静止物体201に対する占有領域211B、及び、静止物体202に対する占有領域212Bが大きくなる。そして、占有領域211Bと占有領域212Bの間に通行可能なスペースが確保されなくなり、車両1は、矢印A2の方向に進めずに、迂回する必要が生じる。
[0099]
 図4は、車両1が人221の傍を通り抜けしようとしている例を示している。
[0100]
 図4のAは、膨張量を小さくした例を示している。この場合、人221に対する占有領域231Aが小さくなり、マージンが小さくなる。従って、車両1が、人221のすぐ傍を走行するようになり、人221に衝突又は接触する危険性が高くなる。
[0101]
 一方、図4のBは、膨張量を大きくした例を示している。この場合、人221に対する占有領域231Bが大きくなり、マージンが大きくなる。従って、車両1が、人221から離れた位置を走行するようになり、人221に衝突又は接触する危険性が低くなる。
[0102]
 以上のように、従来の膨張処理では、例えば、物体間の狭い領域を、物体を回避しながら安全に通行することが難しい。
[0103]
 また、通常、占有格子地図では存在確率の漸減処理及び漸増処理が行われる。存在確率の漸減処理とは、あるグリッドにおいて物体が検出されなくなっても、そのグリッドの存在確率をすぐに0に変更せずに、時間をかけて徐々に0まで減少させる処理である。存在確率の漸増処理とは、あるグリッドにおいて物体が検出されても、そのグリッドの存在確率をすぐに1に変更せずに、時間をかけて徐々に1まで増大させる処理である。存在確率の漸減処理及び漸増処理により、各グリッドの占有状態が、ノイズ等により誤って設定されることが防止される。
[0104]
 また、従来の存在確率の漸減処理及び漸増処理では、漸減時間及び漸増時間が一定に設定されている。ここで、漸減時間とは、存在確率が1から0までに変化するのに要する時間である。漸増時間とは、存在確率が0から1までに変化するのに要する時間である。
[0105]
 例えば、漸減時間及び漸増時間を短くすると、物体の移動等が占有格子地図に迅速に反映されるようになる。一方、ノイズ等により各グリッドの占有状態が変化しやすくなり、占有状態が誤設定される危険性が高くなる。例えば、実際には静止物体が存在する領域の占有状態が「無し」に設定される危険性が高くなる。
[0106]
 逆に、漸減時間及び漸増時間を長くすると、ノイズ等により各グリッドの占有状態が変化しにくくなる。一方、物体の移動等が占有格子地図に迅速に反映されなくなり、例えば、すでに物体が移動して存在しない領域の占有状態が「有り」に設定され、車両1が通行できなくなる可能性が高くなる。
[0107]
 例えば、図5は、車両1が、静止物体241と静止物体241との間を通り、静止物体242の右側のゴール243を目指している例を示している。
[0108]
 図5のAは、漸減時間を短くした例を示している。この例では、静止物体241に対して占有領域251乃至占有領域253が設定され、静止物体242に対して占有領域254乃至占有領域256が設定されている。一方、占有領域251と占有領域252の間、及び、占有領域252と占有領域253の間において、静止物体241の反射率が低い等の要因により、占有領域が設定されていない。また、占有領域254と占有領域255の間、及び、占有領域255と占有領域256の間において、静止物体242の反射率が低い等の要因により、占有領域が設定されていない。
[0109]
 従って、車両1が、丸で囲まれた領域B21に物体が存在しないと判定し、矢印A21の方向に進み、静止物体242に衝突する危険性が高くなる。
[0110]
 図5のBは、漸減時間を長くした例を示している。この例では、占有領域251と占有領域252の間、及び、占有領域252と占有領域253の間においても、占有領域261及び占有領域262が設定されている。また、占有領域254と占有領域255の間、及び、占有領域255と占有領域256の間においても、占有領域263及び占有領域264が設定されている。
[0111]
 従って、車両1は、静止物体242を避けて矢印A22の方向に進み、静止物体242に衝突せずにゴール243に到着することができる。
[0112]
 図6は、車両1が、矢印A32の方向に歩いている人271の傍を通り抜けようしている例を示している。
[0113]
 図6のAは、漸減時間を短くした例を示している。この例では、人271が歩いた後のグリッドの占有状態が「無し」に変化するまでの時間が短くなる。従って、人271に対する占有領域281Aが狭くなり、車両1が、人271がいなくなった後の領域を、矢印A31の方向に迅速に通行できるようになる。
[0114]
 図6のBは、漸減時間を長くした例を示している。この例では、人271が歩いた後のグリッドの占有状態が「無し」に変化するまでの時間が長くなる。従って、人271に対する占有領域281Bが人271の前後方向に長くなり、人271がいないにも関わらず、車両1が矢印A33の方向に進めなくなる。
[0115]
 以上のように、従来の漸減処理では、例えば、物体間の狭い領域を、物体を回避しながら安全に通行することが難しい。
[0116]
 本技術は、これらの問題点を解決するようにするものである。
[0117]
 <<3.実施の形態>>
 次に、図7乃至図15を参照して、本技術の実施の形態について説明する。
[0118]
  <情報処理部301の構成例>
 図7は、本技術を適用した情報処理部301の構成例を示している。
[0119]
 情報処理部301は、例えば、図1の車両制御システム11の認識部73に含まれ、占有格子地図の作成を行う。情報処理部301は、属性検出部311、地図作成部312、属性設定部313、及び、補正部314を備える。
[0120]
 カメラ51は、車両1の周囲を撮影し、車両1の周囲の物体の属性を示す情報を含む画像データを情報処理部301に供給する。
[0121]
 LiDAR53は、車両1の周囲のセンシングを行うことにより、車両1の周囲の物体の位置を検出するともに、各物体の反射点の分布を示す3次元のポイントクラウドを生成し、情報処理部301に供給する。
[0122]
 属性検出部311は、画像データ及びポイントクラウドに基づいて、車両1の周囲の物体の属性を検出する。属性検出部311は、分類部321、物体検出部322、及び、動き推定部323を備える。
[0123]
 分類部321は、画像データに基づいて、車両1の周囲の物体の属性の1つである物体の種類を認識する。分類部321は、物体の種類の認識結果を物体検出部322に供給する。
[0124]
 物体検出部322は、ポイントクラウドに基づいて、車両1の周囲の3次元空間内の物体を検出する。また、物体検出部322は、分類部321による認識された物体の種類を、検出した物体に対応付ける。物体検出部322は、物体の検出結果を動き推定部323及び属性設定部313に供給する。
[0125]
 動き推定部323は、物体検出部322により検出された物体のトラッキングを行うことにより、車両1の周囲の物体の属性の1つである物体の動きを推定する。動き推定部323は、物体の動きの推定結果を属性設定部313に供給する。
[0126]
 地図作成部312は、ポイントクラウドに基づいて、車両1の周囲の占有格子地図を作成する。地図作成部312は、占有格子地図を属性設定部313に供給する。
[0127]
 属性設定部313は、物体の検出結果及び動き推定の結果に基づいて、占有格子地図の各グリッドの属性を設定する。属性設定部313は、属性付きの占有格子地図を補正部314に供給する。
[0128]
 補正部314は、各グリッドの属性に基づいて、占有格子地図の補正を行う。補正部314は、補正後の占有格子地図を後段(例えば、行動計画部62等)に供給する。
[0129]
  <地図作成処理>
 次に、図8のフローチャートを参照して、情報処理部301により実行される地図作成処理について説明する。
[0130]
 この処理は、例えば、車両1の電源がオンされたとき開始され、オフされたとき終了する。
[0131]
 ステップS1において、情報処理部301は、センシングデータを取得する。
[0132]
 具体的には、カメラ51は、車両1の周囲の撮影を行い、得られた画像データを情報処理部301に供給する。分類部321は、カメラ51から供給された画像データを取得する。なお、画像データは、カラー又はモノクロのいずれでもよい。
[0133]
 LiDAR52は、車両1の周囲のセンシングを行い、3次元のポイントクラウドを作成し、ポイントクラウドを情報処理部301に供給する。地図作成部312及び物体検出部322は、LiDAR52から供給されたポイントクラウドを取得する。
[0134]
 ステップS2において、物体検出部322は、物体の検出を行う。具体的には、物体検出部322は、ポイントクラウドのノイズ除去等を適切に行った後、クラスタリングを行うことにより、ポイントクラウド内の物体の位置、大きさ、及び、形を検出する。
[0135]
 ステップS3において、分類部321は、物体の種類を認識する。具体的には、分類部321は、インスタンスセグメンテーションを用いて、画像データの画素毎に、各画素が属する物体の種類を認識する。物体の種類は、例えば、車両、歩行者、自転車、路面、ガードレール、建物等に分類される。分類部321は、物体の種類の認識結果を物体検出部322に供給する。
[0136]
 物体検出部322は、ポイントクラウドの各点を画像座標系に対応付けることにより、各点に属性を与える。物体検出部322は、3次元座標系における物体の位置、大きさ、形、及び、種類を示す情報を属性設定部313及び動き推定部323に供給する。
[0137]
 ステップS4において、地図作成部312は、占有格子地図を作成する。具体的には、地図作成部312は、ポイントクラウドのノイズ除去等を適切に行った後、3次元空間を所定の大きさのグリッドに分割し、グリッド毎に物体の有無を示す占有状態を設定する。
[0138]
 例えば、ポイントクラウドにおいて、反射率が所定の閾値以上の領域に対応するグリッドの占有状態は、物体が存在することを示す「有り」に設定される。反射光が通過した領域に対応するグリッドの占有状態は、物体が存在しないことを示す「無し」に設定される。反射光が戻って来なかった領域に対応するグリッドの占有状態は、レーザの発射位置からレーザが通るであろう放射方向のすべての領域において物体の有無が不明であることを示す「未知」に設定される。地図作成部312は、作成した占有格子地図を属性設定部313に供給する。
[0139]
 なお、ステップS2及びステップS3の処理と、ステップS4の処理とは、例えば並行して行われる。
[0140]
 ステップS5において、動き推定部323は、物体のトラッキングを行う。具体的には、動き推定部323は、カルマンフィルタ又はパーティクルフィルタ等を用いて、ポイントクラウドにおいて検出された各物体(点群の塊)の動きを認識する。このとき、動き推定部323は、例えば、各物体の特性(例えば、移動物体又は静止物体の違い、想定される速度等)に応じて、カルマンフィルタ又はパーティクルフィルタを適用する。
[0141]
 ステップS6において、動き推定部323は、物体の移動ベクトルを推定する。具体的には、動き推定部323は、各物体をトラッキングした結果に基づいて、各物体の移動ベクトル、すなわち、各物体の速度及び進行方向(移動方向)を推定する。動き推定部323は、各物体の移動ベクトルの推定結果を示す情報を属性設定部313に供給する。
[0142]
 ステップS7において、属性設定部313は、各物体の属性の検出結果、及び、各物体の移動ベクトルの推定結果に基づいて、占有格子地図の各グリッドの属性を設定する。具体的には、属性設定部313は、占有格子地図の占有状態が「有り」のグリッドに対して、当該グリッドにおける物体が静止物体又は移動物体のいずれであるか、物体の種類、速度、及び、進行方向を属性として設定する。なお、移動物体が静止している場合、当該移動物体を含むグリッドの属性は、移動物体に設定される。属性設定部313は、属性付きの占有格子地図を補正部314に供給する。
[0143]
 ステップS8において、補正部314は、各グリッドの属性に基づいて、占有格子地図を補正する。
[0144]
 具体的には、補正部314は、各グリッドの属性に基づいて、膨張処理を実行する。例えば、補正部314は、占有格子地図の各物体の占有領域の境界(端部)のグリッドの属性に基づいて、膨張量及び膨張方向を設定する。
[0145]
 例えば、占有領域の境界のグリッドの属性が移動物体である場合、静止物体である場合と比較して、膨張量が大きくされる。すなわち、移動物体の占有領域の方が、静止物体の占有領域より大きく膨張される。
[0146]
 また、例えば、占有領域の境界のグリッドの属性が移動物体である場合、進行方向に近い方向ほど膨張量が大きくされる。すなわち、移動物体の占有領域は、進行方向に対して、より大きく膨張される。
[0147]
 さらに、例えば、占有領域の境界のグリッドの属性が移動物体である場合、速度が速くなるほど膨張量が大きくされる。すなわち、速度が速い移動物体の占有領域ほど、より大きく膨張される。
[0148]
 また、例えば、占有領域の境界のグリッドの属性が移動物体である場合、移動物体の方向転換が困難な移動物体のとき、進行方向から遠い方向ほど膨張量が小さくされる。すなわち、方向転換が困難な移動物体の占有領域は、進行方向から遠ざかるほど膨張量が小さくなる。
[0149]
 図9は、移動物体の種類毎の膨張量及び膨張方向の例を示している。ここでは、物体のトラッキングが行われ、物体の進行方向が検出されている場合と、物体のトラッキングが行われず、物体の進行方向が検出されていない場合の例が示されている。
[0150]
 例えば、物体の進行方向が検出されている場合、全ての物体について、進行方向の膨張量は、通常より大きくされる。一方、進行方向に対して垂直な左右方向の膨張量は、方向転換が容易な歩行者、オフィスロボット、ドローンについては、通常のまま変更されない。方向転換が困難な自転車、バイク、自動車、工場搬送ロボットについては、進行方向に対して垂直な左右方向の膨張量は、通常より小さくされる。ここで、通常の膨張量は、例えば、静止時の膨張量とされる。
[0151]
 なお、物体の進行方向が検出されていない場合については後述する。
[0152]
 そして、補正部314は、設定した膨張量及び膨張方向に基づいて、占有格子地図の各物体の占有領域を膨張する。これにより、各物体の占有領域の境界が、設定した膨張量及び膨張方向に基づいて、近傍のグリッドまで広げられる。
[0153]
 また、補正部314は、膨張したグリッド、すなわち、膨張処理により占有状態が「有り」に補正されたグリッドの属性を、膨張する前の占有領域の境界のグリッドの属性と同じ値に設定する。
[0154]
 さらに、補正部314は、膨張処理により、移動物体と静止物体とが重なった場合、重なった部分のグリッドの属性を、静止物体の属性に合わせる。
[0155]
 次に、補正部314は、膨張処理後の占有格子地図の各グリッドの変更係数を設定する。変更係数とは、各グリッドの存在確率を変更する大きさ及び方向を示す係数である。
[0156]
 変更係数が正の値の場合、変更係数に応じた増大率で存在確率が漸増する。また、変更係数が大きくなるほど、存在確率の増大率が大きくなり、存在確率が増大する速度(以下、漸増速度と称する)が速くなり、存在確率の漸増時間が短くなる。
[0157]
 一方、変更係数が負の値の場合、変更係数に応じた減少率で存在確率が漸減する。また、変更係数が小さくなるほど(変更係数の絶対値が大きくなるほど)、存在確率の減少率が大きくなり、存在確率が減少する速度(以下、漸減速度と称する)が速くなり、存在確率の漸減時間が短くなる。
[0158]
 まず、占有状態が「無し」のグリッドに対する変更係数の設定方法の例について説明する。
[0159]
 グリッドの占有状態が「無し」の場合、変更係数は負の値に設定される。すなわち、存在確率を減少させる方向に変更係数が設定される。
[0160]
 また、例えば、1サイクル前のグリッドの占有状態及び属性に基づいて、変更係数の値が調整される。例えば、1サイクル前のグリッドの占有状態が「有り」の場合、1サイクル前のグリッドの属性が移動物体のとき、1サイクル前のグリッドの属性が静止物体のときと比較して、変更係数の絶対値が大きくされる。これにより、移動物体が移動することにより、移動物体が存在しなくなった領域のグリッドの占有状態が、より迅速に反映されるようになる。また、静止物体が存在する領域のグリッドの占有状態が、ノイズ等により「無し」と誤検出されることが防止される。
[0161]
 また、例えば、占有格子地図の作成に用いたセンシングデバイスであるLiDAR53の(物体認識の)信頼度に基づいて、変更係数の値が調整される。例えば、LiDAR53の信頼度が高いほど、変更係数の絶対値が大きくされ、LiDAR53の信頼度が低いほど、変更係数の絶対値が小さくされる。これにより、例えば、LiDAR53の信頼度が低い場合に、物体の検出漏れが占有格子地図に反映されることが防止される。
[0162]
 一方、例えば、1サイクル前のグリッドの占有状態が「無し」又は「未知」の場合、変更係数の値は変更されない。すなわち、1サイクル前の変更係数がそのまま用いられる。
[0163]
 次に、占有状態が「有り」のグリッドに対する変更係数の設定方法の例について説明する。
[0164]
 グリッドの占有状態が「有り」の場合、変更係数は正の値に設定される。すなわち、存在確率を増大させる方向に変更係数が設定される。また、変更係数の絶対値は、グリッドの占有状態が「無し」の場合と比較して、大きくされる。これにより、各グリッドにおいて、物体が出現した場合の方が、物体が消滅した場合より、より迅速に占有状態が反映されるようになる。
[0165]
 さらに、例えば、グリッドの属性に基づいて、変更係数の値が調整される。例えば、グリッドの属性が移動物体の場合、静止物体の場合と比較して、変更係数の値が大きくされる。これにより、移動物体が移動することにより、移動物体が存在するようになった領域のグリッドの占有状態が、より迅速に反映されるようになる。
[0166]
 また、例えば、グリッドの占有状態が「無し」の場合と同様に、LiDAR53の信頼度に基づいて、変更係数の値が調整される。例えば、LiDAR53の信頼度が高いほど、変更係数の値が大きくされ、LiDAR53の信頼度が低いほど、変更係数の値が小さくされる。これにより、例えば、LiDAR53の信頼度が低い場合に、誤検出された物体が占有格子地図に反映されることが防止される。
[0167]
 次に、占有状態が「未知」のグリッドに対する変更係数の設定方法の例について説明する。
[0168]
 グリッドの占有状態が「未知」である場合、変更係数は負の値に設定される。すなわち、存在確率を減少させる方向に変更係数が設定される。
[0169]
 また、1サイクル前のグリッドの占有状態及び属性に基づいて、変更係数の値が調整される。例えば、1サイクル前のグリッドの占有状態が「有り」の場合、1サイクル前のグリッドの属性が移動物体のとき、1サイクル前のグリッドの属性が静止物体のときと比較して、変更係数の絶対値が大きくされる。また、現在のグリッドの占有状態が「無し」の場合と比較して、変更係数の絶対値が小さくされる。すなわち、占有状態が「未知」の場合、実際に物体が存在するか否かが定かではないため、存在確率の減少が抑制される。
[0170]
 なお、グリッドの占有状態が「無し」の場合と同様に、LiDAR53の信頼度に基づいて、変更係数の値が調整されてもよいし、調整されなくてもよい。
[0171]
 また、例えば、1サイクル前のグリッドの占有状態が「無し」又は「未知」の場合、変更係数の値は変更されない。すなわち、1サイクル前の変更係数がそのまま用いられる。
[0172]
 次に、補正部314は、設定した変更係数に基づいて、各グリッドの存在確率を計算する。変更係数が正の場合、存在確率は増大し、変更係数が大きくなるほど、存在確率の増大量が大きくなる。ただし、存在確率が1を超える場合、存在確率は1に補正される。一方、変更係数が負の場合、存在確率は減少し、変更係数の絶対値が大きくなるほど、存在確率の減少量が大きくなる。ただし、存在確率が0を下回る場合、存在確率は0に補正される。
[0173]
 図10及び図11は、占有格子地図のあるグリッドの存在確率の推移の例を示すグラフである。グラフの横軸は時刻を示し、縦軸は存在確率を示している。
[0174]
 図10は、LiDAR53の信頼度が高い場合の例を示している。
[0175]
 時刻t1において、占有状態が「無し」から「有り」に変化するのに伴い、存在確率は、すぐに0から1に変化せずに漸増する。そして、時刻t2において、存在確率が1に達している。
[0176]
 時刻t3において、占有状態が「有り」から「無し」に変化するのに伴い、存在確率は、すぐに1から0に変化せずに漸減する。そして、時刻t4において、存在確率が0に達している。
[0177]
 ここで、時刻t3から時刻t4までの時間は、時刻t1から時刻t2までの時間より長くなっている。すなわち、占有格子地図のグリッドにおいて、物体の出現よりも物体の消滅の方が遅く反映される。
[0178]
 時刻t5において、占有状態が「無し」から「有り」に変化するのに伴い、存在確率は、すぐに0から1に変化せずに漸増する。ここで、存在確率の増大率は、時刻t1から時刻t2までの期間の増大率と略等しくなる。そして、時刻t6において、存在確率が1に達している。
[0179]
 時刻t7において、占有状態が「有り」から「未知」に変化するのに伴い、存在確率は、漸減する。ここで、存在確率の減少率は、時刻t3から時刻t4までの期間の減少率より小さくなる。すなわち、物体が存在するか否かが不明確であるため、占有格子地図のグリッドにおける物体の消滅の反映が遅くなる。
[0180]
 一方、図11は、LiDAR53の信頼度が低い場合の例を示している。
[0181]
 時刻t11において、占有状態が「無し」から「有り」に変化するのに伴い、存在確率は、すぐに0から1に変化せずに漸増する。ここで、LiDAR53の信頼度が低いため、図10の時刻t1から時刻t2までの期間と比較して、存在確率の増大率は小さくなる。
[0182]
 そして、存在確率が1に達する前に、時刻t12において、占有状態が「有り」から「無し」に変化している。従って、時刻t11から時刻t12までの期間において、閾値の値によっては、占有状態が最終的に「有り」と判定されずに、「無し」のままのとなる場合がある。
[0183]
 その後、存在確率は漸減し、時刻t13において0に達している。
[0184]
 ここで、LiDAR53の信頼度が低いため、図10の時刻t3から時刻t4までの期間と比較して、存在確率の減少率が小さくなり、時刻t12から時刻t13までの期間は、時刻t3から時刻t4までの期間より長くなる。
[0185]
 時刻t14において、占有状態が「無し」から「有り」に変化するのに伴い、存在確率は、すぐに0から1に変化せずに漸増する。ここで、存在確率の増大率は、時刻t11から時刻t12までの期間の増大率と略等しくなる。そして、時刻t15において、存在確率が1に達している。
[0186]
 時刻t16において、占有状態が「有り」から「未知」に変化するのに伴い、存在確率は、漸減する。ここで、存在確率の減少率は、図10の時刻t7以降の期間と略等しくなる。
[0187]
 そして、補正部314は、各グリッドの存在確率に基づいて、各グリッドの占有状態を補正する。例えば、補正部314は、占有状態が「有り」のグリッドのうち、存在確率が所定の閾値未満のグリッドの占有状態を「無し」に補正する。例えば、補正部314は、占有状態が「無し」のグリッドのうち、存在確率が所定の閾値以上のグリッドの占有状態を「有り」に補正する。占有状態が「未知」のグリッドの占有状態は、そのままとされる。
[0188]
 図12は、占有格子地図の例を模式的に示している。
[0189]
 この例では、車両1が、壁403と壁404の間において、人401及び車両402の後方を走行している。人401は、矢印A101で示されるように、左斜め前方向に進行している。車両402は、矢印A102で示されるように、前方に進行している。
[0190]
 この場合、図13に示されるように、人401に対する占有領域411は、人401の進行方向に膨張する。また、占有領域411は、人401の進行方向と逆方向において、膨張せずに、徐々に消えている。さらに、占有領域411は、進行方向に対して垂直な左右方向において、前後方向より狭くなっている。
[0191]
 これにより、人401が進行する領域に、車両1が進行することが防止され、人401の安全が確保される。また、人401が通過した後の領域を車両1が進行することが可能になり、車両1の経路の選択肢が増える。
[0192]
 また、図14に示されるように、車両402に対する占有領域412は、車両402の進行方向に膨張する。また、占有領域412は、車両402の進行方向と逆方向において、膨張せずに、徐々に消えている。さらに、占有領域412は、進行方向に対して垂直な左右方向において、前後方向より狭くなっている。
[0193]
 これにより、車両402が進行する領域に、車両1が進行することが防止され、車両402の安全が確保される。また、車両402が通過した後の領域を車両1が進行することが可能になり、車両1の経路の選択肢が増える。
[0194]
 さらに、壁403が占有領域413乃至占有領域417により囲まれており、車両1が壁403に衝突することが防止される。同様に、壁404が占有領域418乃至占有領域422により囲まれており、車両1が壁404に衝突することが防止される。
[0195]
 また、壁403は静止物体なので、占有領域413乃至占有領域417は、あまり膨張されず、壁403と略同じ大きさとなる。従って、占有領域413乃至占有領域417が、車両1の経路の妨げになることが防止される。同様に、壁404は静止物体なので、占有領域418乃至占有領域422は、あまり膨張されず、壁404と略同じ大きさとなる。従って、占有領域418乃至占有領域422が、車両1の経路の妨げになることが防止される。
[0196]
 さらに、占有領域413乃至占有領域417は、静止物体である壁403に対する占有領域なので、各グリッドの変更係数の絶対値が小さく設定される。従って、例えば、壁403に反射率が小さい領域が存在したり、ポイントクラウドにノイズが発生したりしても、占有領域413乃至占有領域417が消滅することが防止される。従って、車両1が壁403に衝突することが防止される。同様に、占有領域418乃至占有領域422は、静止物体である壁404に対する占有領域なので、各グリッドの変更係数の絶対値が小さく設定される。従って、例えば、壁404に反射率が小さい領域が存在したり、ポイントクラウドにノイズが発生したりしても、占有領域418乃至占有領域422が消滅することが防止される。従って、車両1が壁404に衝突することが防止される。
[0197]
 補正部314は、補正後の占有格子地図を、例えば、行動計画部62等に供給する。
[0198]
 行動計画部62は、A*等の任意の経路計画手法を用いて、占有格子地図において物体の存在しない領域を通るように、経路計画を行う。
[0199]
 動作制御部63は、行動計画部62により計画された経路を通るように、車両1を制御する。
[0200]
 その後、処理はステップS1に戻り、ステップS1乃至ステップS8の処理が繰り返し実行される。
[0201]
 以上のようにして、占有格子地図の各グリッドの属性に基づいて、膨張処理及び存在確率の設定処理が行われるため、各物体に対して占有領域が適切に設定される。その結果、車両1の経路が適切に設定される。すなわち、障害物への衝突又は接触を回避し、安全性を確保しつつ、無駄な迂回を回避し、より短い経路が設定されるようになる。
[0202]
 <<4.変形例>>
 以下、上述した本技術の実施の形態の変形例について説明する。
[0203]
  <占有格子地図の補正方法に関する変形例>
 図15は、情報処理部の変形例を示している。なお、図7の情報処理部301と対応する部分には同じ符号を付しており、その説明は適宜省略する。
[0204]
 図15の情報処理部501は、情報処理部301と比較して、地図作成部312を備える点で一致する。また、情報処理部501は、情報処理部301と比較して、属性検出部311、属性設定部313、及び、補正部314の代わりに、属性検出部511、属性設定部512、及び、補正部513を備える点が異なる。属性検出部511は、分類部321のみを備えている。
[0205]
 分類部321は、上述したように、画像データの画素毎に物体の種類を認識し、物体の種類の認識結果を属性設定部512に供給する。
[0206]
 属性設定部512は、3次元座標におけるポイントクラウドやデプスの点を画像座標に変換して、属性を設定する。そして、属性設定部512は、占有格子地図の占有状態が「有り」のグリッドの属性として、グリッドが属する物体が静止物体又は移動物体のいずれであるか、及び、物体の種類を設定する。属性設定部512は、属性付きの占有格子地図を補正部513に供給する。
[0207]
 そして、補正部513は、各グリッドの属性に基づいて、占有格子地図の膨張処理及び存在確率の設定処理を行う。すなわち、補正部513は、物体の移動ベクトル(進行方向及び速度)を用いずに、占有格子地図の膨張処理及び存在確率の設定処理を行う。
[0208]
 この場合も、全ての物体に対して膨張処理及び存在確率の設定処理を同様に行う場合と比較して、より適切に各物体の占有領域が設定されるようになる。
[0209]
 例えば、上述した図9に示されるように、物体の進行方向が検出されていない場合、方向転換が容易な歩行者、ドローンについては、全周囲について同様に膨張量が設定される。また、方向転換が困難な自転車、バイク、自動車、工場搬送ロボットについては、例えば、物体の向きが検出できる場合、物体が進行する可能性が高い前方に対する膨張量が大きくされる。一方、物体の向きが検出できない場合、全周囲について同様に膨張量が設定される。
[0210]
 なお、方向転換が容易なオフィスロボットについては、急に方向転換する可能性が低いため、方向転換が困難な自転車、バイク、自動車、工場搬送ロボットと同様に膨張量が設定される。
[0211]
 なお、さらに、物体の種類を移動物体又は静止物体のみに分類して、移動物体又は静止物体のいずれであるかのみを各グリッドの属性に設定するようにしてもよい。この場合も、全ての物体に対して膨張処理及び存在確率の設定処理を同様に行う場合と比較して、より適切に各物体の占有領域が設定されるようになる。
[0212]
 また、例えば、移動物体の速度を用いずに、進行方向のみに基づいて、膨張方向及び膨張量を設定するようにしてもよい。
[0213]
 さらに、例えば、静止している移動物体に対して、静止物体と同様の膨張量及び変化係数、又は、静止物体に近い膨張量及び変化係数を用いて、膨張処理及び存在確率の設定処理を行うようにしてもよい。
[0214]
 この場合、例えば、静止しているか否かの判定に用いる速度の閾値を物体の種類毎に異なる値に設定するようにしてもよい。例えば、車両と歩行者とで、異なる速度の閾値に基づいて、静止しているか否かを判定するようにしてもよい。
[0215]
 また、例えば、物体の状態に基づいて、静止しているか否かを判定するようにしてもよい。例えば、人が乗っていない自転車を静止物体と判定し、静止しているが人の乗っている自転車は、移動する可能性があるので、移動物体、又は、静止物体に近い物体(以下、準静止物体)と判定するようにしてもよい。例えば、運転者が乗っていない車両を静止物体と判定し、運転者が乗っている車両を移動物体又は準静止物体と判定するようにしてもよい。
[0216]
 また、車両が静止又は徐行している場合、ドアが開く可能性がある。従って、例えば、車両の速度が所定の閾値未満の場合、車両に対する占有領域の左右方向の膨張量を大きくするようにしてもよい。
[0217]
 例えば、図16に示されるように、車両551の矢印A103の方向(前進方向)の速度が所定の閾値未満の場合、占有領域552の左右方向の膨張量を大きくするようにしてもよい。これにより、例えば、車両1は、車両551のドアが開いても、車両551への衝突又は接触を回避できる経路を設定するようになる。
[0218]
 また、例えば、衝突しても安全性が担保されている移動物体が存在するグリッドの存在確率の漸増速度及び漸減速度を最大に設定するようにしてもよい。これにより、各グリッドにおける当該移動物体の出現及び消滅が迅速に反映されるようになる。
[0219]
 さらに、例えば、車両1の速度に基づいて、移動物体に対する変化係数を調整するようにしてもよい。例えば、車両1が高速道路等を所定の速度以上で高速走行している場合、移動物体が存在するグリッドの存在確率の漸増速度及び漸減速度を最大に設定するようにしてもよい。これにより、各グリッドにおける移動物体の出現及び消滅が迅速に反映されるようになる。
[0220]
 また、例えば、占有状態が「有り」から「無し」に変化したグリッドの存在確率をすぐに0に設定し、占有状態が「有り」から「未知」に変化したグリッドの存在確率のみ漸減させるようにしてもよい。
[0221]
 さらに、以上の説明では、物体が水平方向に動く場合の例を示したが、水平方向以外(例えば、垂直方向)に動く場合も、上述した例と同様に、物体の進行方向に基づいて膨張処理が行われる。
[0222]
  <占有格子地図の補正方法に関する変形例>
 例えば、物体の種類の認識処理に、上述したインスタンスセグメンテーション以外の手法を用いてもよい。例えば、セマティックセグメンテーション、YOLO(You Only Look Once)、SSD(Single Shot MultiBox Detector)等の手法を用いることが可能である。
[0223]
 なお、例えば、オプティカルフローを用いて、移動物体を検出することも可能であるが、この場合、静止している移動物体を検出することができない。
[0224]
 また、LiDAR以外のセンサを用いてポイントクラウドを作成するようにしてもよい。例えば、レーダ、デプスカメラ(例えば、ステレオカメラ又はToFカメラ)等によりポイントクラウドを作成するようにしてもよい。また、単眼カメラにより異なる姿勢で撮影した複数の画像データに基づいて、ポイントクラウドを作成するようにしてもよい。
[0225]
 さらに、例えば、ポイントクラウド以外の3次元モデルに基づいて、占有格子地図を作成するようにしてもよい。
[0226]
 また、例えば、画像データに基づいて、物体の動き推定を行うようにしてもよい。
[0227]
 さらに、本技術は、2次元の占有格子地図にも適用することができる。この場合、例えば、画像データの物体の認識結果が、2次元の鳥瞰図に射影変換され、各物体と対応付けられる。
[0228]
 また、例えば、物体の種類に基づいて、物体の移動速度の上限値を設けるようにしてもよい。これにより、移動速度の誤検出を防止することができる。
[0229]
 さらに、例えば、カメラ51等のセンサが、物体の種類の認識処理を行い、物体の種類の認識結果を情報処理部301又は情報処理部501に供給するようにしてもよい。
[0230]
 また、本技術は、車両以外の移動装置、例えば、ドローン、ロボット等において占有格子地図を作成する場合にも適用することができる。
[0231]
 <<5.その他>>
  <コンピュータの構成例>
 上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
[0232]
 図17は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウエアの構成例を示すブロック図である。
[0233]
 コンピュータ1000において、CPU(Central Processing Unit)1001,ROM(Read Only Memory)1002,RAM(Random Access Memory)1003は、バス1004により相互に接続されている。
[0234]
 バス1004には、さらに、入出力インタフェース1005が接続されている。入出力インタフェース1005には、入力部1006、出力部1007、記録部1008、通信部1009、及びドライブ1010が接続されている。
[0235]
 入力部1006は、入力スイッチ、ボタン、マイクロフォン、撮像素子などよりなる。出力部1007は、ディスプレイ、スピーカなどよりなる。記録部1008は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる。通信部1009は、ネットワークインタフェースなどよりなる。ドライブ1010は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリなどのリムーバブルメディア1011を駆動する。
[0236]
 以上のように構成されるコンピュータ1000では、CPU1001が、例えば、記録部1008に記録されているプログラムを、入出力インタフェース1005及びバス1004を介して、RAM1003にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
[0237]
 コンピュータ1000(CPU1001)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア1011に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。
[0238]
 コンピュータ1000では、プログラムは、リムーバブルメディア1011をドライブ1010に装着することにより、入出力インタフェース1005を介して、記録部1008にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部1009で受信し、記録部1008にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM1002や記録部1008に、あらかじめインストールしておくことができる。
[0239]
 なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
[0240]
 また、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
[0241]
 さらに、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
[0242]
 例えば、本技術は、1つの機能をネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
[0243]
 また、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
[0244]
 さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
[0245]
  <構成の組み合わせ例>
 本技術は、以下のような構成をとることもできる。
[0246]
(1)
 移動装置の周囲の物体の検出に用いられる第1のセンサからの第1のセンサデータに基づいて、前記物体の有無をグリッド単位で示す占有格子地図を作成する地図作成部と、
 前記物体の属性に基づいて、前記占有格子地図の前記グリッドの属性を設定する属性設定部と、
 前記グリッドの属性に基づいて、前記占有格子地図の補正を行う補正部と
 備える信号処理装置。
(2)
 前記補正部は、前記グリッドの属性に基づいて、前記占有格子地図における前記物体の占有領域の膨張量を設定し、前記膨張量に基づいて前記占有領域の膨張処理を行う
 前記(1)に記載の信号処理装置。
(3)
 前記グリッドの属性は、前記グリッドにおける前記物体の種類を含み、
 前記補正部は、前記物体の種類に基づいて、前記膨張量を設定する
 前記(2)に記載の信号処理装置。
(4)
 前記物体の種類は、移動物体及び静止物体を含み、
 前記補正部は、移動物体に対する膨張量を静止物体に対する膨張量より大きくする
 前記(3)に記載の信号処理装置。
(5)
 前記グリッドの属性は、前記グリッドにおける前記物体の進行方向を含み、
 前記補正部は、前記物体の進行方向に基づいて、前記占有領域の前記膨張量及び膨張方向を設定する
 前記(2)乃至(4)のいずれかに記載の信号処理装置。
(6)
 前記グリッドの属性は、前記グリッドにおける前記物体の速度をさらに含み、
 前記補正部は、さらに前記物体の速度に基づいて、前記膨張量を設定する
 前記(5)に記載の信号処理装置。
(7)
 前記グリッドの属性は、前記グリッドにおける前記物体の向きを含み、
 前記補正部は、前記物体の向きに基づいて、前記占有領域の前記膨張量及び膨張方向を設定する
 前記(2)に記載の信号処理装置。
(8)
 前記補正部は、前記グリッドにおける前記物体の有無を示す占有状態、及び、前記グリッドの属性に基づいて、前記グリッドにおける前記物体の存在確率を設定する
 前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の信号処理装置。
(9)
 前記グリッドの属性は、前記グリッドにおける前記物体の種類を含み、
 前記補正部は、前記グリッドにおける前記物体の種類に基づいて、前記グリッドの前記存在確率を増大又は減少させる速度を設定する
 前記(8)に記載の信号処理装置。
(10)
 前記物体の種類は、移動物体及び静止物体を含み、
 前記補正部は、前記グリッドの前記占有状態が有りから無しに変化した場合、前記グリッドにおける前記物体が移動物体であったとき、前記グリッドにおける前記物体が静止物体であったときと比較して、前記グリッドの前記存在確率を減少させる速度を速くする
 前記(9)に記載の信号処理装置。
(11)
 前記補正部は、前記グリッドの前記占有状態が有りから未知に変化した場合、前記占有状態が有りから無しに変化した場合と比較して、前記グリッドの前記存在確率を減少させる速度を遅くする
 前記(8)乃至(10)のいずれかに記載の信号処理装置。
(12)
 前記補正部は、前記第1のセンサの信頼度に基づいて、前記グリッドの前記存在確率を増大又は減少させる速度を設定する
 前記(8)乃至(11)のいずれかに記載の信号処理装置。
(13)
 前記補正部は、前記グリッドの前記存在確率に基づいて前記占有状態を補正する
 前記(8)乃至(12)のいずれかに記載の信号処理装置。
(14)
 第2のセンサからの第2のセンサデータに基づいて、前記物体の属性を検出する属性検出部を
 さらに備える前記(1)乃至(13)のいずれかに記載の信号処理装置。
(15)
 前記属性検出部は、前記第2のセンサデータに基づいて、前記物体の種類を前記物体の属性として検出する
 前記(14)に記載の信号処理装置。
(16)
 前記属性検出部は、前記第1のセンサデータ及び前記第2のセンサデータに基づいて、前記物体の進行方向及び速度を前記物体の属性として検出する
 前記(14)又は(15)に記載の信号処理装置。
(17)
 前記第2のセンサは、前記物体の属性を示す情報の取得に用いられるセンサである
 前記(14)乃至(16)のいずれかに記載の信号処理装置。
(18)
 移動装置の周囲の物体の検出に用いられるセンサからのセンサデータに基づいて、前記物体の有無をグリッド単位で示す占有格子地図を作成し、
 前記物体の属性に基づいて、前記占有格子地図の前記グリッドの属性を設定し、
 前記グリッドの属性に基づいて、前記占有格子地図の補正を行う
 信号処理方法。
(19)
 移動装置の周囲の物体の検出に用いられるセンサからのセンサデータに基づいて、前記物体の有無をグリッド単位で示す占有格子地図を作成し、
 前記物体の属性に基づいて、前記占有格子地図の前記グリッドの属性を設定し、
 前記グリッドの属性に基づいて、前記占有格子地図の補正を行う
 処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(20)
 周囲の物体の検出に用いられるセンサからのセンサデータに基づいて、前記物体の有無をグリッド単位で示す占有格子地図を作成する地図作成部と、
 前記物体の属性に基づいて、前記占有格子地図の前記グリッドの属性を設定する属性設定部と、
 前記グリッドの属性に基づいて、前記占有格子地図の補正を行う補正部と、
 補正された前記占有格子地図に基づいて、経路を設定する行動計画部と
 を備える移動装置。
[0247]
 なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、他の効果があってもよい。

符号の説明

[0248]
 1 車両, 11 車両制御システム, 51 カメラ, 53 LiDAR, 73 認識部, 62 行動計画部, 301 情報処理部, 311 属性設定部, 312 地図作成部, 313 属性設定部, 314 補正部, 321 分類部, 322 物体検出部, 323 動き推定部, 501 情報処理部, 511 属性検出部, 512 属性設定部, 513 補正部

請求の範囲

[請求項1]
 移動装置の周囲の物体の検出に用いられる第1のセンサからの第1のセンサデータに基づいて、前記物体の有無をグリッド単位で示す占有格子地図を作成する地図作成部と、
 前記物体の属性に基づいて、前記占有格子地図の前記グリッドの属性を設定する属性設定部と、
 前記グリッドの属性に基づいて、前記占有格子地図の補正を行う補正部と
 備える信号処理装置。
[請求項2]
 前記補正部は、前記グリッドの属性に基づいて、前記占有格子地図における前記物体の占有領域の膨張量を設定し、前記膨張量に基づいて前記占有領域の膨張処理を行う
 請求項1に記載の信号処理装置。
[請求項3]
 前記グリッドの属性は、前記グリッドにおける前記物体の種類を含み、
 前記補正部は、前記物体の種類に基づいて、前記膨張量を設定する
 請求項2に記載の信号処理装置。
[請求項4]
 前記物体の種類は、移動物体及び静止物体を含み、
 前記補正部は、移動物体に対する膨張量を静止物体に対する膨張量より大きくする
 請求項3に記載の信号処理装置。
[請求項5]
 前記グリッドの属性は、前記グリッドにおける前記物体の進行方向を含み、
 前記補正部は、前記物体の進行方向に基づいて、前記占有領域の前記膨張量及び膨張方向を設定する
 請求項2に記載の信号処理装置。
[請求項6]
 前記グリッドの属性は、前記グリッドにおける前記物体の速度をさらに含み、
 前記補正部は、さらに前記物体の速度に基づいて、前記膨張量を設定する
 請求項5に記載の信号処理装置。
[請求項7]
 前記グリッドの属性は、前記グリッドにおける前記物体の向きを含み、
 前記補正部は、前記物体の向きに基づいて、前記占有領域の前記膨張量及び膨張方向を設定する
 請求項2に記載の信号処理装置。
[請求項8]
 前記補正部は、前記グリッドにおける前記物体の有無を示す占有状態、及び、前記グリッドの属性に基づいて、前記グリッドにおける前記物体の存在確率を設定する
 請求項1に記載の信号処理装置。
[請求項9]
 前記グリッドの属性は、前記グリッドにおける前記物体の種類を含み、
 前記補正部は、前記グリッドにおける前記物体の種類に基づいて、前記グリッドの前記存在確率を増大又は減少させる速度を設定する
 請求項8に記載の信号処理装置。
[請求項10]
 前記物体の種類は、移動物体及び静止物体を含み、
 前記補正部は、前記グリッドの前記占有状態が有りから無しに変化した場合、前記グリッドにおける前記物体が移動物体であったとき、前記グリッドにおける前記物体が静止物体であったときと比較して、前記グリッドの前記存在確率を減少させる速度を速くする
 請求項9に記載の信号処理装置。
[請求項11]
 前記補正部は、前記グリッドの前記占有状態が有りから未知に変化した場合、前記占有状態が有りから無しに変化した場合と比較して、前記グリッドの前記存在確率を減少させる速度を遅くする
 請求項8に記載の信号処理装置。
[請求項12]
 前記補正部は、前記第1のセンサの信頼度に基づいて、前記グリッドの前記存在確率を増大又は減少させる速度を設定する
 請求項8に記載の信号処理装置。
[請求項13]
 前記補正部は、前記グリッドの前記存在確率に基づいて前記占有状態を補正する
 請求項8に記載の信号処理装置。
[請求項14]
 第2のセンサからの第2のセンサデータに基づいて、前記物体の属性を検出する属性検出部を
 さらに備える請求項1に記載の信号処理装置。
[請求項15]
 前記属性検出部は、前記第2のセンサデータに基づいて、前記物体の種類を前記物体の属性として検出する
 請求項14に記載の信号処理装置。
[請求項16]
 前記属性検出部は、前記第1のセンサデータ及び前記第2のセンサデータに基づいて、前記物体の速度及び進行方向を前記物体の属性として検出する
 請求項14に記載の信号処理装置。
[請求項17]
 前記第2のセンサは、前記物体の属性を示す情報の取得に用いられるセンサである
 請求項14に記載の信号処理装置。
[請求項18]
 移動装置の周囲の物体の検出に用いられるセンサからのセンサデータに基づいて、前記物体の有無をグリッド単位で示す占有格子地図を作成し、
 前記物体の属性に基づいて、前記占有格子地図の前記グリッドの属性を設定し、
 前記グリッドの属性に基づいて、前記占有格子地図の補正を行う
 信号処理方法。
[請求項19]
 移動装置の周囲の物体の検出に用いられるセンサからのセンサデータに基づいて、前記物体の有無をグリッド単位で示す占有格子地図を作成し、
 前記物体の属性に基づいて、前記占有格子地図の前記グリッドの属性を設定し、
 前記グリッドの属性に基づいて、前記占有格子地図の補正を行う
 処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
[請求項20]
 周囲の物体の検出に用いられるセンサからのセンサデータに基づいて、前記物体の有無をグリッド単位で示す占有格子地図を作成する地図作成部と、
 前記物体の属性に基づいて、前記占有格子地図の前記グリッドの属性を設定する属性設定部と、
 前記グリッドの属性に基づいて、前記占有格子地図の補正を行う補正部と、
 補正された前記占有格子地図に基づいて、経路を設定する行動計画部と
 を備える移動装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]