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1. WO2020203354 - RÉACTEUR ET DISPOSITIF DE CONVERSION DE PUISSANCE ÉLECTRIQUE

Document

明 細 書

発明の名称 リアクトル及び電力変換装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

0005   0006  

図面の簡単な説明

0007  

発明を実施するための形態

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087  

符号の説明

0088  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19  

図面

1A   1B   2   3   4   5A   5B   5C   6A   6B   6C   7A   7B   8  

明 細 書

発明の名称 : リアクトル及び電力変換装置

技術分野

[0001]
 本開示は、コアを有するリアクトル、及びこれを備えた電力変換装置に関する。

背景技術

[0002]
 単一のトランスと複数のインダクタとを備える従来の複合型変圧器(リアクトル)は例えば特許文献1に開示されている。
[0003]
 特許文献1には、3相リアクトルが相互に磁気結合される3相磁気結合リアクトルが開示されている。その3相磁気結合リアクトルは、3軸コアと、3つの各相コイルと、6面体コアとを備えている。3軸コアは、相互に直交する3軸に沿い、中心部から6方向にそれぞれ突出する突出部を有する。3つの各相コイルは、3軸コアの各軸にそれぞれ巻回される。また6面体コアは、相コイルがそれぞれ巻回された3軸コアを内部に収容可能な収納空間を有し、3軸コアの6つの突出部に対向する6つの内壁面を有する。この3相磁気結合リアクトルでは、空間の利用効率を向上できることが特許文献1に開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2011-204946号公報

発明の概要

[0005]
 リアクトルは、コアと、コアに巻かれて互いに磁気的に結合する第一から第四コイルとを備える。第一と第二コイルとの結合係数K12と、第一と第三コイルとの結合係数K13と、第一と第四コイルとの結合係数K14とは、K13>K12、かつK13>K14の関係を満たし、第二と第三コイルとの結合係数K23と、第二と第四コイルとの結合係数K24と、第三と第四コイルとの結合係数K34とは、K24>K23、かつK24>K34の関係を満たす。もしくは、コアの、第一軸部の第二方向の幅は第一軸部の第三方向の幅より短く、第二軸部の第二方向の幅は第二軸部の第三方向の幅より短く、第三軸部の第二方向の幅は第三軸部の第三方向の幅より短く、第四軸部の第二方向の幅は第四軸部の第三方向の幅より短い。もしくは、第一コイルの中心軸と第四コイルの中心軸とに交差する直線は、第二コイルの中心軸と第三コイルの中心軸とに交差する直線と第一方向に見てコアの柱部で交わっている。
[0006]
 このリアクトルは、低負荷でも電力変換効率の低下が生じにくい。

図面の簡単な説明

[0007]
[図1A] 図1Aは、本開示の実施形態に係るリアクトルの一部を透視した状態を示す外観斜視図である。
[図1B] 図1Bは、実施形態に係るリアクトルの外観斜視図である。
[図2] 図2は、実施形態に係るリアクトルのコアの外観斜視図である。
[図3] 図3は、図2に示すコアの線III-IIIにおける断面図である。
[図4] 図4は、図1Bに示すリアクトルの線IV-IVにおける断面図である。
[図5A] 図5Aは、図4に示すリアクトルの線VA-VAにおける断面図である。
[図5B] 図5Bは、図4に示すリアクトルの線VB-VBにおける断面図である。
[図5C] 図5Cは、図4に示すリアクトルの線VC-VCにおける断面斜視図である。
[図6A] 図6Aは、図4に示すリアクトルの線VIA-VIAにおける断面図である。
[図6B] 図6Bは、図4に示すリアクトルの線VIB-VIBにおける断面図である。
[図6C] 図6Cは、図4に示すリアクトルの線VIC-VICにおける断面斜視図である。
[図7A] 図7Aは、実施の形態におけるリアクトルの側面図である。
[図7B] 図7Bは、実施の形態におけるリアクトルの正面図である。
[図8] 図8は、実施形態に係る電力変換装置の回路図である。

発明を実施するための形態

[0008]
 以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。下記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
[0009]
 (1)概要
 図1Aと図1Bとは、本実施形態のリアクトル1の外観斜視図である。図1Aは、リアクトル1の一部を透視した状態を示す。図2は、リアクトル1のコア3の外観斜視図である。リアクトル1は、コア3と、コア3に巻かれた複数のコイル2とを備える。複数のコイル2は4つのコイル21~24を含む。
[0010]
 本実施形態のリアクトル1は、2相以上の多相の磁気結合型のリアクトルであり、4つのコイル2を磁気的に結合する磁気結合機能と、磁気エネルギーを蓄積するインダクタ機能とを有する。
[0011]
 図3は、図2に示すコア3の線III-IIIにおける断面図である。図4は、図1Bに示すリアクトル1の線IV-IVにおける断面図である。図5Aは、図4に示すリアクトル1の線VA-VAにおける断面図である。図5Bは、図4に示すリアクトル1の線VB-VBにおける断面図である。図5Cは、図4に示すリアクトル1の線VC-VCにおける断面斜視図である。図6Aは、図4に示すリアクトル1の線VIA-VIAにおける断面図である。図6Bは、図4に示すリアクトル1の線VIB-VIBにおける断面図である。図6Cは、図4に示すリアクトル1の線VIC-VICにおける断面斜視図である。図7Aと図7Bは、実施の形態におけるリアクトルの側面図である。
[0012]
 コア3は、矩形の枠形状を有し、4つのコイル2(21~24)が巻かれている。コア3は磁路を形成しており、2つ以上のコイル2を互いに磁気的に結合する。コア3は、コイル2に電流が流れることによって生じる磁束を磁気エネルギーとして蓄積するように構成されている。なお、コア3は、閉磁路であってもよいし、閉磁路でなく開磁路であってもよい。
[0013]
 図5Aから図5Cと図6Aから図6Cに示すように、コア3は、複数の結合磁路を有する。詳細には、コア3は、コイル21の内側とコイル22の内側とを通る結合磁路L12と、コイル21の内側とコイル23の内側とを通る結合磁路L13と、コイル21の内側とコイル24の内側とを通る結合磁路L14とを有する。また、コア3は、コイル22の内側とコイル23の内側を通る結合磁路L23と、コイル22の内側とコイル24の内側の内側を通る結合磁路L24とをさらに有する。また、コア3は、コイル23の内側とコイル24の内側の内側を通る結合磁路L34をさらに有する。
[0014]
 本実施形態のリアクトル1では、コイル21とコイル22との結合係数K12と、コイル21とコイル23との結合係数K13と、コイル21とコイル24との結合係数K14とが、下記式(1)の関係を満たす。
[0015]
  K13>K12、かつK13>K14   ・・・(1)
 さらに、リアクトル1では、コイル22とコイル23との結合係数K23と、コイル22とコイル24との結合係数K24と、コイル23とコイル24との結合係数K34とが、下記式(2)の関係を満たす。
[0016]
  K24>K23、かつK24>K34   ・・・(2)
 本実施形態のリアクトル1は、結合係数K12,K13,K14,K23,K24,K34が上記関係を満たすことで、2相駆動モード、すなわちコイル21、22、23、24のうちの2つのコイル2に電流を流した場合にも、電力変換効率が低下しにくい。これは、リアクトル1の2相駆動時においても、結合係数が高い2つのコイルを用いることで、リアクトル1は、高い直流重畳効果が得られることに起因する。このため、リアクトル1は、複数のコイル2のうちの1つ以上のコイル2に電流を流さない場合であっても、すなわち低負荷で駆動させる場合であっても、電力変換効率を低下しないようにできる。本実施形態のリアクトル1は、高負荷で駆動させる4相駆動、すなわちコイル21、22、23、24それぞれに電流を流すことでリアクトル1を駆動させても、半導体スイッチのスイッチング損失が生じにくい。そのため、リアクトル1は、大きな電流を流した場合であっても、磁気結合の効果が得られ、高い直流重畳効果を得ることができる。このため、リアクトル1は、高い電力変換効率を達成することができる。なお、リアクトル1は、直流重畳効果が得られることで、インダクタンスが小さくなりにくい効果も得られる。
[0017]
 電力変換装置の損失は、スイッチングに伴うロス等の無負荷時でも発生する損失と、負荷による損失とがある。多相駆動の電力変換装置では、低負荷時に電流を流して駆動させるコイルの数(以下「駆動相数」と記す)を減らすことで、無負荷損を減少させ効率を向上させる場合がある。多相結合リアクトルは直流電流による磁束を互いに打ち消し合うことで、直流重畳特性の向上や、小型化が可能となる。しかし、特許文献1に開示のリアクトルにおいては、低負荷の場合に、それに応じて、電流を流して駆動させるコイルの数を減らすと、磁束の打消しが不十分になり、直流重畳特性が悪化して電力変換効率を低下させるおそれがある。
[0018]
 対して、本実施形態のリアクトル1は、前述のように、駆動相数を減らした場合すなわち低負荷で駆動させる場合であっても、電力変換効率を低下しないようにできる。
[0019]
 なお、結合係数とは、2つのコイル間の磁気結合の結合係数を意味する。コイル21が発生させた全磁束のうちの結合磁路L12を通る磁束の上記全磁束に対する割合が、コイル21、22の磁気結合の結合係数K12となる。また、コイル21が発生させた全磁束のうちの結合磁路L13を通る磁束の上記全磁束に対する割合が、コイル21、23の磁気結合の結合係数K13となる。また、コイル21が発生させた全磁束のうちの結合磁路L14を通る磁束の上記全磁束に対する割合が、コイル21、24の磁気結合の結合係数K14となる。同様に、コイル22が発生させた全磁束のうちの結合磁路L23を通る磁束の上記全磁束に対する割合が、コイル22、23の磁気結合の結合係数K23となる。コイル22が発生させた全磁束のうちの結合磁路L24を通る磁束の上記全磁束に対する割合が、コイル22、24の磁気結合の結合係数K24となる。また、コイル24が発生させた全磁束のうちの結合磁路L34を通る磁束の上記全磁束に対する割合が、コイル23、24の磁気結合の結合係数K34となる。
[0020]
 (2)詳細
 (2-1)リアクトル
 以下に、本実施形態のリアクトル1の詳細な構成について、図1Aから図7Bを参照して詳細に説明する。なお、図1Aから図7Bでは、コイル2(コイル21、22、23、24)の構成を概略的に示しており、実際の巻き数とは異なる場合がある。また、図1Aから図7Bでは、コイル2(コイル21、22、23、4)のそれぞれの両端部の図示を省略している。
[0021]
 4つのコイル2であるコイル21、22、23、24は、中心軸21C、22C、23C,24Cを中心にそれぞれ巻かれている。中心軸21C,22C、23C、24Cは方向D1に延びる。コイル21、23は、方向D1に直角の方向D2に並んでいる。コイル22、24は方向D2に並んでいる。コイル21、22は、方向D1、D2に直角の方向D3に並んでいる。コイル23、24は方向D3に並んでいる。
[0022]
 まず、コア3の構造について、図2を参照して説明する。コア3は、軸部301、302、303、304と、接続部341、342と、柱部35とを有する。図2に示すように、軸部301、302、303、304と柱部35とは、方向D1に沿って延びている。軸部301、303は方向D2に並び、軸部302、304は方向D2に並んでいる。また、軸部301、302は方向D3に並び、軸部303、304は方向D3に並んでいる。柱部35は、軸部301と軸部303との間の位置から軸部302と軸部304との間の位置まで配置されている。柱部35と軸部301とは方向D1に直角の方向に並んでいる。
[0023]
 接続部341、342は、方向D1に沿って互いに間隔をあけて並んでいる。軸部301、302、303、304と柱部35の各々の方向D1の一方の端部は接続部341に接続され、他方の端部は接続部342に接続されている。すなわち、接続部341は接続部342に、軸部301、302、303、304と柱部35とによって接続されている。
[0024]
 コア3において、軸部301にはコイル21が巻かれ、軸部302にはコイル22が巻かれ、軸部303にはコイル23が巻かれ、軸部304にはコイル24が巻かれている。軸部301はコイル21の内側に設けられて中心軸21Cに沿って延びる。軸部302はコイル22の内側に設けられて中心軸22Cに沿って延びる。軸部303はコイル23の内側に設けられて中心軸23Cに沿って延びる。軸部304はコイル24の内側に設けられて中心軸24Cに沿って延びる。
[0025]
 軸部301、302、303、304の方向D1に直角の断面の形状は、図1Aと図2から図4に示すように、方向D3に長く延び、方向D2の両端が円弧状である長円形状である。軸部301~304の各々の断面の形状は前述に制限されず、例えば矩形状であってもよく、少なくとも一部に丸みを有する周縁部を有する矩形状、または円形状等の他の形状であってもよい。また、接続部341、342の各々は、例えば図1Bに示すように方向D1に見て、丸みを有する4つの隅部を有する矩形状を有する平板形状を有するが、これに限られない。
[0026]
 柱部35は、方向D2に沿って軸部301、302の間の位置から軸部303、304の間の位置まで形成されている。軸部301、303は方向D2で並んでおり、軸部302、304は方向D2で並んでいる。軸部301と柱部35と軸部302とは方向D3で並んでおり、軸部303と柱部35と軸部304とは方向D3で並んでいる。
[0027]
 柱部35は、柱部35を挟んで位置するコイル2間の磁気的な結合を弱める機能を有する。柱部35は、本実施形態における結合係数の関係の実現に寄与できる。詳しくは後述する。
[0028]
 本実施形態では、コイル22の中心軸22Cとコイル23の中心軸23Cとコイル24の中心軸24Cとは、いずれもコイル21の中心軸21Cと共に方向D1に沿って延びる。コイル21、22は方向D1に直角の方向D3に並び、コイル21、23は方向D1に直角の方向D2に並び、コイル21、24は方向D1に直角の方向D4に並び、コイル22、23は、方向D1に直角で方向D2、D3と異なる方向D5に並んでいる。また、コイル21、22は方向D3に並び、コイル23、24は方向D3に並んでいる。さらに、コイル21、23は方向D2に並び、コイル22、24は方向D2に並んでいる。そして、図3に示すように、軸部301、302、303、304の方向D3の幅W2よりも、方向D2の幅W1の方が短い。このため、リアクトル1の結合係数K12,K13,K14,K23,K24,K34を容易に調整でき、これにより、リアクトル1は、複数のコイルの駆動相数を減らし、低負荷で駆動させても、電力変換効率が低下しにくい。
[0029]
 コア3は、方向D3において、軸部301、303と接続部341、342とで囲まれて方向D3に開口する開口部351と、軸部302、304と接続部341、342とで囲まれて方向D3に開口する開口部352とを有している。開口部351、352は方向D3に並んでおり、開口部351と開口部352との間に柱部35が形成されている。開口部351には、軸部301に巻かれたコイル21の一部が通り、軸部303に巻かれたコイル23の一部が通る。また、開口部352は、軸部302に巻かれたコイル22の一部が通り、軸部304に巻かれたコイル24の一部が通る。
[0030]
 また、コア3は、方向D2に貫通する貫通孔361、362を有する。貫通孔361、362は、柱部35を挟んで方向D3に並んでいる。貫通孔361は、軸部301、303と柱部35と接続部341、342とで囲まれている空間の一部であり、貫通孔362は、軸部302、304と柱部35と接続部341、342とで囲まれた空間の一部である。貫通孔361には、軸部301に巻かれたコイル21の一部と、軸部303に巻かれるコイル23の一部とが通る。貫通孔362には、軸部302に巻かれたコイル22の一部と、軸部304に巻かれたコイル24の一部とが通る。
[0031]
 本実施形態では、コア3は、一体に形成されている。ここでいう一体とは、一体成形した構成に限らず、複数部品を接着剤等で接合した構成を含む。コア3は、金属磁性材料で形成されることが好ましい。具体的には、コア3は、例えば鉄・ケイ素・アルミニウム(Fe・Si・Al)、鉄・ニッケル(Fe・Ni)、鉄・ケイ素(Fe・Si)等の合金を材料とする圧粉磁心(ダストコア)で形成されている。
[0032]
 コア3の柱部35は、コイル21、22、23、24のいずれの内側にも配置されておらずに、コイル21、22、23、24のいずれもの外側に配置されている。コイル21、23は、コア3の柱部35と交差してかつ方向D3に直角の平面P35を基準に同じ側に位置する。コイル22、24は平面P35を基準に同じ側に位置してかつコイル21、23とは反対の側に位置する。コイル21は、コア3等の磁性体を介さずにコイル23に対向している。コイル22は、コア3等の磁性体を介さずにコイル24に対向している。コイル22、24はいずれも柱部35を介してコイル21、23に対向している。さらに、図4に示すように、コイル21の中心軸21Cとコイル24の中心軸24Cとに交差する直線S14は、コイル22の中心軸22Cとコイル23の中心軸23Cとに交差する直線S23と方向D1に見て柱部35で交わっている。直線S14、S23は方向D1に直角である。すなわち、コイル21の中心軸21Cとコイル24の中心軸24Cとに交差しかつ方向D1に直角の直線S14は、コイル22の中心軸22Cとコイル23の中心軸23Cとに交差しかつ方向D1に直角の直線S23と方向D1に見て柱部35で交わっている。このため、リアクトル1の結合係数K12,K13,K14,K23,K24,K34を容易に調整することができ、これにより、リアクトル1を低負荷で駆動させても、電力変換効率を低下しにくくすることができる。
[0033]
 なお、リアクトル1における結合係数K12,K13,K14,K23,K24,K34が、上述の式(1)と式(2)を満たす限り、柱部35の位置は限定されない。また、この場合、コイル21の中心軸21Cとコイル24の中心軸24Cとに交差する直線は、コイル22の中心軸22Cとコイル23の中心軸23Cとに交差する直線と、方向D1に見て柱部35で交わっていなくてもよい。
[0034]
 次に、本実施形態のリアクトル1におけるコイル2(コイル21~24)の構成について説明する。
[0035]
 コイル21は、中心軸21Cを中心として軸部301に巻かれた平角状の導電線よりなる。コイル22は、中心軸22Cを中心として軸部302に巻かれた平角状の導電線よりなる。コイル23は、中心軸23Cを中芯として軸部303に巻かれた平角状の導電線よりなる。コイル24は、中心軸24Cを中心として軸部304に巻かれた平角状の導電線よりなる。
[0036]
 コイル21、22、23、24は、中心軸21C,22C、23C、24Cの方向D1に見て、長円形状に巻かれている(図4参照)。コイル21の巻数、コイル22の巻数、コイル23の巻数、及びコイル24の巻数は、互いに同数である。なお、コイル21の巻数、コイル22の巻数、コイル23の巻数、及びコイル24の巻数は、設計に応じて適宜変更可能である。コイル21の巻数、コイル22の巻数、コイル23の巻数、及びコイル24の巻数は、互いに異なる数であってもよい。コイル21、22、23、24は、平角状の導電線に限らず、断面が円形の導電線よりなっていてもよい。
[0037]
 コイル2(コイル21、22、23、24)の少なくとも一つに電流が流れることにより、電流が流れたコイル2から磁束(直流磁束)が発生する。コイル21、22、23、コイル24が発生させる直流磁束の向きは、コイル21、22、23、24各々の巻方向と、コイル21、22、23、24各々に流れる電流の向きとによって決定される。ここでいう直流磁束とは、コイル21、22、23、24各々に流れる直流電流によって発生する磁束である。実施の形態では、コイル21、22は、互いの巻方向が同じである。
[0038]
 コア3は、コイル21、22、23、24それぞれの通電時に発生する磁束が通る結合磁路L12、L13、L14、L23、L24、L34を形成している。これらの結合磁路は、軸部301、302、303、304と接続部341、342で構成されている。コイル21、22はコア3における結合磁路L12により互いに磁気的に結合されている。コイル21、23はコア3における結合磁路L13により互いに磁気的に結合されている。コイル21、24はコア3における結合磁路L14により互いに磁気的に結合されている。また、コイル22、23はコア3における結合磁路L23により互いに磁気的に結合されている。コイル22、24はコア3における結合磁路L24により互いに磁気的に結合されている。コイル23、24はコア3における結合磁路L34により互いに磁気的に結合されている。言い換えれば、コア3は、コイル21、22を互いに磁気的に結合し、コイル21、23を互いに磁気的に結合し、コイル21、24を互いに磁気的に結合し、コイル22、23を互いに磁気的に結合し、コイル22、24を互いに磁気的に結合し、コイル23、24を互いに磁気的に結合している。このため、リアクトル1では、コア3における軸部301、302、303、304の少なくとも一つによって、コイル21、22、23、24のうち少なくとも一つが発生させた磁気エネルギーを蓄積/放出するインダクタ機能が実現される。
[0039]
 コイル21、22、23、24は軸部301、302、303、304にそれぞれ巻かれている。このため、コイル21、22、23、24が発生した磁束は、コア3における複数の磁路(軸部301、302、303、304と接続部341、342と柱部35)を通る。これにより、例えばコイル21に電流が流れて、コイル21から磁束が発生すると、コイル21、22が互いに磁気的に結合され、コイル21、23が互いに磁気的に結合され、コイル21、24が互いに磁気的に結合される。コイル22に電流が流れ、コイル22から磁束が発生すると、コイル22、23が互いに磁気的に結合され、コイル22、24が互いに磁気的に結合され、コイル22、21が互いに磁気的に結合される。コイル23に電流が流れ、コイル23から磁束が発生すると、コイル23、21が互いに磁気的に結合され、コイル23、22が互いに磁気的に結合され、コイル23、24が互いに磁気的に結合される。コイル24に電流が流れ、コイル24から磁束が発生すると、コイル24、21が互いに磁気的に結合され、コイル24、22が互いに磁気的に結合され、コイル24、23が互いに磁気的に結合される。つまり、コア3によって、複数のコイル2のうちの2つのコイルを互いに磁気的に結合する磁気結合機能が実現される。
[0040]
 リアクトル1におけるコア3は、コイル2(コイル21、22、23、24)による磁束が通る経路である複数の磁路を有する。コア3が有する磁路には、結合磁路と非結合磁路とを含む。ここでいう結合磁路とは、コイル21、22、23、24の各々が発生する磁束によって他のコイルとの間で形成される磁束の結合が生じる経路のことである。結合磁路は、コイル21の内側とコイル22の内側とを通る結合磁路L12と、コイル21の内側とコイル23の内側とを通る結合磁路L13と、コイル21の内側とコイル24の内側とを通る結合磁路L14とを含む。また、結合磁路は、コイル22の内側とコイル23の内側とを通る結合磁路L23と、コイル22の内側とコイル24の内側とを通る結合磁路L24と、コイル23の内側とコイル24の内側とを通る結合磁路L34とをさらに含む。非結合磁路とは、複数のコイル2のうちの1つのコイル2が発生する磁束によって他のいずれのコイル2との間でも形成される磁束が生じない経路のことである。
[0041]
 具体的には、コア3には、例えば軸部301においてコイル21の通電時に発生する磁束が通る磁路P1が形成される(例えば図5A~図5C参照)。すなわち、磁路P1は、コイル21が発生する磁束の通る経路である。磁路P1には、結合磁路L12、L13、L14が含まれる。
[0042]
 磁路P1は、例えばコイル21の内側にある軸部301と、接続部341と、コイル23の内側にある軸部303と、接続部342とを通る。例えば、コイル21に電流が流れることによって、図5Aに示すように、磁束Y13が生じる。また、磁路P1は、例えばコイル21の内側にある軸部301と、接続部341と、柱部35と、コイル22の内側にある軸部302と、接続部342とを通る。例えば、コイル21に電流が流れることによって、図5Bに示すように、磁束Y11,Y12が生じる。また、磁路P1は、例えばコイル21の内側にある軸部301と、接続部341と、柱部35と、コイル24の内側にある軸部304と、接続部342とを通る。例えば、コイル21に電流が流れることによって、図5Cに示すように、磁束Y10,Y14が生じる。すなわち、磁束Y10,Y11,Y12,Y13,Y14が通る経路が磁路P1に含まれる。なお、磁束Y10,Y11,Y12,Y13,Y14は概念的に示した磁束であり、磁路P1を通る磁束はこれに限られない。
[0043]
 また、コア3には、軸部302においてコイル22の通電時に発生する磁束が通る磁路P2が形成される。すなわち、磁路P2は、コイル22が発生する磁束の通る経路である。磁路P2には、結合磁路L12、L23、L24が含まれる。磁路P2は、コイル22の内側にある軸部302と、接続部341と、柱部35と、コイル21の内側にある軸部301と、接続部342とを通る。また、磁路P2は、コイル22の内側にある軸部302と、接続部341と、柱部35と、コイル23の内側にある軸部303と、接続部342とを通る。また、磁路P2は、コイル22の内側にある軸部302と、接続部341と、コイル24の内側にある軸部304と、接続部342とを通る。
[0044]
 また、コア3には、軸部303においてコイル23の通電時に発生する磁束が通る磁路P3が形成される。すなわち、磁路P3は、コイル23が発生する磁束の通る経路である。磁路P3には、結合磁路L13、L24、L34が含まれる。磁路P3は、コイル23の内側にある軸部303と、接続部341と、コイル21の内側にある軸部301と、接続部342とを通る。また、磁路P3は、コイル23の内側にある軸部303と、接続部341と、柱部35と、コイル22の内側にある軸部302と、接続部342とを通る。また、磁路P3は、コイル23の内側にある軸部303と、接続部341と、コイル24の内側にある軸部304と、接続部342とを通る。
[0045]
 また、コア3には、軸部304においてコイル24の通電時に発生する磁束が通る磁路P4が形成される。すなわち、磁路P4は、コイル24が発生する磁束の通る経路である。磁路P4には、結合磁路L14、L24、L34が含まれる。磁路P4は、コイル24の内側にある軸部304と、接続部341と、柱部35と、コイル21の内側にある軸部301と、接続部342とを通る。また、磁路P4は、コイル24の内側にある軸部304と、接続部341と、コイル22の内側にある軸部302と、接続部342とを通る。また、磁路P4は、コイル24の内側にある軸部304と、接続部341と、コイル23の内側にある軸部303と、接続部342とを通る。
[0046]
 ここで、本実施形態のリアクトル1は、既に述べたとおり、結合係数K12、K13、K14が前述の式(1)を満たし、かつ結合係数K12、K23、K24が前述の式(2)を満たす。
[0047]
 コイル21、23の結合係数K13が、コイル21、22の結合係数K12と、コイル21、24の結合係数K14よりも大きい。そして、コイル22、24の結合係数K24が、コイル21、22の結合係数K12と、コイル23、24の結合係数K34よりも大きい。すなわち、コイル21、23の磁気結合が、コイル21、22の磁気結合と、コイル21、24の結合係数よりも強い。そして、コイル22、24の磁気結合が、コイル21、22の磁気結合と、コイル23、24の結合係数よりも強い。このため、リアクトル1は、複数のコイル2を駆動させるにあたって、駆動するコイル2の数を減らして、電流を流すコイル2を切り換えても、磁気結合の効果が得られ、高い直流重畳効果を得ることができ、スイッチング損失による電力効率の低下を抑制できる。
[0048]
 なお、結合係数K13、K34は、K13>K34の関係を満たしてもよい。また、結合係数K24、K12は、K24>K12の関係を満たしてもよい。
[0049]
 リアクトル1では、結合係数K12、K13、K14は、式(3)を満たすことが好ましい。
[0050]
  K13>(K12+K13+K14)/2   ・・・(3)
 この場合、リアクトル1は、より磁気結合をコントロールでき、電力変換効率を低下しにくくすることに更に寄与できる。なお、リアクトル1において、式(3)の関係を満たしている場合、結合係数K12、K23、K24は式(3’)を満たす。
[0051]
  K24>(K12+K23+K24)/2   ・・・(3’)
 結合係数K12、K13、K14は、式(4)を満たすことが好ましい。
[0052]
  0.3<(K12+K13+K14)<0.7  ・・・(4)
 この場合、リアクトル1は、複数のコイル2間の磁気結合をコントロールでき、電力変換効率を低下しにくくすることに更に寄与できる。なお、リアクトル1において、式(4)を満たしている場合、結合係数K12、結合係数K23、K24は、式(4’)も満たす。
[0053]
  0.3<(K12+K23+K24)<0.7  ・・・(4’)
 リアクトル1において、結合係数が大きくなるほど、磁路P1、P2、P3、P4を通る磁束が低減して各コイル2の実質的なインダクタンスが減少する。したがって、後述の電力変換装置において、入力電圧を所定の電圧値まで昇圧させるために、例えば各コイル2(コイル21、22、3、及24)の巻き数を多くしてインダクタンスを増大させる必要がある。また、コア3(軸部301、302、03、304と、接続部341、342と、柱部35)が磁気飽和しないようにコア3の体積を増大させる必要がある。その結果、リアクトル1が大型化するおそれがある。
[0054]
 本実施形態のリアクトル1は、上記のとおり、結合係数K12,K13,K14,K23,K24,K34が式(1)と式(2)を満たすように設定することで、各々の結合係数が0.3より大きく0.7より小さく設定できる。したがって、リアクトル1では、各コイル2のインダクタンスの減少を抑えることができ、リアクトルの1の大型化を抑えることができる。結合係数を決定するパラメーターには、磁路(各結合磁路、磁路P1~P4)の長さ、磁路(各結合磁路、磁路P1~P4)の断面積、及びコア3を形成する材料等が含まれる。
[0055]
 リアクトル1において、コイル2間の結合係数は、例えば次の調整方法で調整可能である。ただし、以下に述べる結合係数の調整方法は、一例であってこれに限られない。
[0056]
 コイル21とコイル22との結合磁路L12は、コイル21、22の両方の内側を通るので、コイル21、22が発生する磁束が通る磁路P1、P2のうちの1つのコイル2(コイル21、22)のみの内側を通る磁路に比べて磁路長が長くなる。そのため、長い磁路長は結合係数が小さくなる要因となる。本実施形態では、リアクトル1は、既に述べたとおり、コイル21、22は、コイル21、22の中心軸21C、22Cに直角の方向D3に並んでいる。また、コイル23、24は、コイル23、24の中心軸23C、24Cに直角の方向D2に並んでいる。また、コイル22、24は、コイル22、24の中心軸22C、24Cに直角の方向D2に並んでいる。この場合において、軸部301、302、303、304のそれぞれの、方向D3の幅W1よりも、方向D2の幅W2の方が短いことが好ましい。
[0057]
 具体的には、図3に示すように、軸部301、302、303、304の方向D2での幅W1が、方向D3での幅W2よりも短い。つまり、軸部301、302間の間隔と軸部301、304間の間隔とを軸部301、303間の間隔より長くし、結合磁路L12、L14を結合磁路L13より長くすることにより、結合磁路L13の磁気抵抗の低減を図っている。同様に、軸部301、302間の間隔と軸部302、304間の間隔とを軸部302、304間の間隔より長くして、結合磁路L12、L24を結合磁路L23より長くすることにより、結合磁路L23の磁気抵抗の低減を図っている。これにより、結合係数K13、K24が低くなりすぎることを抑制している。
[0058]
 また、柱部35は、上述のとおり、柱部35を挟んで位置するコイル2間の磁気的な結合を弱める機能を有する。このため、コア3が柱部35を有することで、例えばコイル21、22の結合を弱め、かつコイル21、24の結合を弱めることができる。柱部35は、コイル23、24の結合を弱め、かつコイル22、23との結合を弱めることもできる。柱部35は、コア3における軸部301、302、303、304とは異なる材料から形成されてもよい。
[0059]
 (3)変形例
 以下に、変形例について列記する。なお、以下に説明する変形例は、上記実施形態、変形例と適宜組み合わせて適用可能である。
[0060]
 上述した実施形態のリアクトル1では、コア3において、接続部341、342の少なくとも一方と、軸部301、302、303、304と、柱部35とが一体に構成されていたが、それぞれが別体であってもよい。例えば、上述した例では、軸部301は、結合磁路L12と磁路P1とを兼用するように構成されているが、結合磁路L12を形成する軸部と、磁路P1を形成する軸部とに分かれて構成されていてもよい。例えば、軸部302は、結合磁路と磁路P2とを兼用するように構成されていたが、結合磁路を形成する軸部と、磁路を形成する軸部とに分かれて構成されていてもよい。この場合、軸部301(302)を構成する2つの軸部が接着剤等で接合されていてもよい。同様に、軸部303、304のそれぞれについても、結合磁路を形成する軸部と、磁路を形成する軸部とは分かれて構成されていてもよい。軸部303、及び軸部304についても、同様に、結合磁路と、非結合磁路とが分かれて構成されていてもよい。
[0061]
 また、コア3における、軸部301、302、303、304が互いに異なる材料で構成されていてもよい。例えば、リアクトル1の設計時において、軸部301、302を構成する材料が、軸部303、304を構成する材料との透磁率を互いに異ならせることによって、結合係数を調整するように構成されていてもよい。
[0062]
 また、リアクトル1は、ボビンを更に備えていてもよい。ボビンは、コイル2(コイル21、22、23、24からなる群から選択される少なくとも一つのコイル)が巻かれ、コア3の軸部301、302、303、304からなる群から選択される少なくとも一つの軸部が通るように設けられる。
[0063]
 また、リアクトル1は、樹脂等の封止部材によって、コイル21、22、23、24とコア3とが一体に封止された構成であってもよい。これにより、コイル21、22、23、24の巻ずれを抑制することができる。
[0064]
 また、コア3は、方向D1に沿った軸を中心とする180°回転対称性を有すること、すなわち、コア3の形状は、方向D1に沿った軸AX3を中心としてコア3の形状を180°回転させた形状と一致することが好ましい。すなわち、コア3の形状は軸AX3について2回回転対称性を有する。この場合、各結合係数を、式(1)~(4)を満たすように調整しやすい。これにより、リアクトル1は、複数のコイル2の駆動相数を切り替えても、電力変換の効率の低下抑制の効果をより向上させることができる。
[0065]
 コア3は、貫通孔361、362を有していなくてもよい。例えば、コア3は、貫通孔361、362等の開口部を有さない角筒形状であってもよい。また、コア3では、貫通孔361、362が互いに繋がっていてもよい。
[0066]
 コア3は、開口部351、352を有していなくてもよい。例えば、コア3は、接続部341、342と、軸部301、302、303、304と、これらの周囲を囲む側壁とを有していてもよい。
[0067]
 複数のコイル2の個数は、4個に限らず、5個以上であってもよい。
[0068]
 (4)電力変換装置
 図8は、本実施形態のリアクトル1を備えた電力変換装置100の回路図である。電力変換装置100は、自動車、住宅用又は非住宅用のパワーコンディショナ、電子機器等に設けられる。
[0069]
 本実施形態の電力変換装置100は、上記で説明したリアクトル1と、コイル21、22、23、24のへの通電を制御する制御装置141とを備える。電力変換装置100の構成は、以下の説明に限定されない。
[0070]
 本実施形態の電力変換装置100は、入力電圧Viを昇圧して得た出力電圧Voを出力するマルチフェーズ型の昇圧チョッパ回路である。電力変換装置100は、リアクトル1と、4つのスイッチング素子111,112,113,114と、4つのダイオード121,122,123,124と、コンデンサ131と、制御装置141とを備えている。入力端子151には入力端子152より高い電位が印加される。
[0071]
 本実施形態の電力変換装置100では、一対の入力端子151,152間に直流の入力電圧Viが印加される。一対の入力端子151,152間には、4つの直列回路71A~74Aが電気的に互いに並列接続されている。直列回路71Aは、互いに直列に接続されたリアクトル1のコイル21とスイッチング素子111よりなる。直列回路72Aは、互いに直列に接続されたリアクトル1のコイル22とスイッチング素子112よりなる。直列回路73Aは、互いに直列に接続されたリアクトル1のコイル23とスイッチング素子113よりなる。直列回路74Aは、互いに直列に接続されたリアクトル1のコイル24とスイッチング素子114よりなる。実施の形態では、コイル21、22は、互いの巻方向が同じである。コイル21、22のそれぞれの一端が電力変換装置100における高電位側の入力端子151に電気的に接続されている。
[0072]
 コイル21、22、23、24は、既に説明したとおり、コア3によって互いに磁気的に結合されている。
[0073]
 スイッチング素子111、112、113、114は、例えばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)で構成されている。スイッチング素子111は、一端がコイル21を介して高電位側の入力端子151に電気的に接続され、他端が低電位側の入力端子152に電気的に接続されている。スイッチング素子112は、一端がコイル22を介して高電位側の入力端子151に電気的に接続され、他端が低電位側の入力端子152に電気的に接続されている。スイッチング素子113は、一端がコイル23を介して高電位側の入力端子151に電気的に接続され、他端が低電位側の入力端子152に電気的に接続されている。スイッチング素子114は、一端がコイル24を介して高電位側の入力端子151に電気的に接続され、他端が低電位側の入力端子152に電気的に接続されている。スイッチング素子111、112、113、114は、制御装置141から送られる信号によってオンオフする。
[0074]
 スイッチング素子111の両端間には、互いに直列に接続されたダイオード121とコンデンサ131よりなる直列回路71Bが電気的に接続されている。スイッチング素子112の両端間には、互いに直列に接続されたダイオード122とコンデンサ131よりなる直列回路72Bが電気的に接続されている。スイッチング素子113の両端間には、互いに直列に接続されたダイオード123とコンデンサ131よりなる直列回路73Bが電気的に接続されている。スイッチング素子114の両端間には、互いに直列に接続されたダイオード124とコンデンサ131よりなる直列回路74Bが電気的に接続されている。言い換えれば、コンデンサ131の両端間に、互いに直列に接続されたスイッチング素子111とダイオード121よりなる直列回路71Cと、互いに直列に接続されたスイッチング素子112とダイオード122よりなる直列回路72Cと、互いに直列に接続されたスイッチング素子113とダイオード123よりなる直列回路73Cと、互いに直列に接続されたスイッチング素子114とダイオード124よりなる直列回路74Cとが、電気的に互いに並列接続されている。
[0075]
 コンデンサ131は、平滑コンデンサであり、一対の出力端子161,162間に電気的に接続されている。ダイオード121は、アノードがコイル21とスイッチング素子111とが接続されている接続点N1に電気的に接続され、カソードがコンデンサ131と電気的に接続されている。ダイオード122は、アノードがコイル22とスイッチング素子112とが接続されている接続点N2に電気的に接続され、カソードがコンデンサ131と電気的に接続されている。ダイオード123は、アノードがコイル23とスイッチング素子113とが接続されている接続点N3に電気的に接続され、カソードがコンデンサ131と電気的に接続されている。ダイオード124は、アノードがコイル24とスイッチング素子114とが接続されている接続点N4に電気的に接続され、カソードがコンデンサ131と電気的に接続されている。
[0076]
 制御装置141は、直接的又は駆動回路を介してスイッチング素子111、112、113、114のオンオフを制御するように構成されている。制御装置141は、スイッチング素子111、112、113、114のオンオフを制御することにより、コイル21、22、23、24それぞれに流れる電流を制御する。
[0077]
 スイッチング素子111がオンすると、コイル21に電流が流れ、コア3に磁気エネルギーが蓄積される。スイッチング素子111がオフすると、コア3に蓄積された磁気エネルギーが放出されることによって、コンデンサ131に電流が流れてコンデンサ131が充電される。
[0078]
 スイッチング素子112、113、114がオンオフした場合の動作は、スイッチング素子111がオンオフした場合の動作と同様に、コア3に磁気エネルギーを蓄積させ、コンデンサ131を充電する。スイッチング素子111、112、113、114がオンオフすることによって、コンデンサ131の両端間に入力電圧Viを昇圧した出力電圧Voが生成される。
[0079]
 本実施形態の制御装置141は、2相駆動モードと4相駆動モードとを含む駆動モードを有する。すなわち、制御装置141が有する駆動モードは、例えば2相駆動モードと4相駆動モードとを含む。
[0080]
 4相駆動モードでは、制御装置141は、コイル21、22、23、24のすべてに通電する制御を行う。具体的には、制御装置141は、例えばスイッチング素子111、112、113、114が順にオンするように、各スイッチング素子を制御する。この場合、制御装置141は、コイル21、22、23、24に流れる電流の位相が互いに90°ずれるように、スイッチング素子111、112、113、素子114を制御する。これにより、制御装置141は、4つのコイル21、22、23、24を駆動する4相駆動モードを実現することができる。
[0081]
 本実施形態の電力変換装置100は、上記の4相駆動モードから駆動するコイルの数を減らすことができる。電力変換装置100は、例えば2相駆動モードで駆動させることができる。
[0082]
 2相駆動モードでは、制御装置141は、コイル21、22、23、24のうち、コイル21、23のみを交互に通電し、コイル23、24には通電しない制御を行う。なお、コイル21、23へは交互に通電するが、コイル21、23両方に同時に通電されている時間が生じてもよい。これにより、制御装置141は、2相駆動モードを実現することができる。この場合、制御装置141は、4つのコイル2のうち磁気結合が強い組み合わせの2つのコイル2を選択すればよい。例えば、上記では、制御装置141は、コイル21~24のうちコイル21、23のみに交互に通電してコイル22、24には通電しない制御を行う場合を説明したが、コイル21~24のうちコイル22、24のみに交互に通電し、コイル21、23は通電しない制御を行ってもよい。なお、制御装置141が通電を制御するコイルの組み合わせは、適宜選択可能である。
[0083]
 また、2相駆動モードでは、制御装置141は、4つのスイッチング素子111、112、113、のうち2つのスイッチング素子よりなる素子群を交互にオンしてもよい。制御装置141は、例えば4つのスイッチング素子111~114のうち2つのスイッチング素子111、112をオンにして同時に他の2つのスイッチング素子113、114をオフにする。次に、スイッチング素子111、112をオフにするとともに、2つのスイッチング素子113、114をオンにすると同時に他の2つのスイッチング素子111、112をオフにする。これらを交互に繰り返して、制御装置141はスイッチング素子111、112、113、114を制御する。この場合、制御装置141は、コイル21、22に流れる電流の位相がコイル23、24に流れる電流の位相と180°ずれるように、スイッチング素子111、112、113、114を制御する。これにより、制御装置141は、コイル21、22の組と、コイル23、24の組とのうちの2つのコイルを駆動する2相駆動を実現することができる。
[0084]
 4個のコイル2を有するリアクトル1を備えた電力変換装置100では、例えば4個のコイルに流れる電流を制御する制御装置141が、4個のコイル2に流れる電流の位相を互いに90°ずつずらすように構成されていることが好ましい。
[0085]
 リアクトル1を備える電力変換装置100における電気回路の構成は、マルチフェーズ型の昇圧チョッパ回路(図8参照)に限らない。
[0086]
 このように、本実施形態の電力変換装置100では、上記の2相駆動の場合は、スイッチング素子111、112のスイッチング周期の2倍の周期でコンデンサ131が充電と放電を繰り返す。また、電力変換装置100は、4相駆動の場合では、スイッチング素子111、112のスイッチング周期の4倍の周期で、コンデンサ131が充電と放電を繰り返すことができる。これにより、電力変換装置100は、コンデンサ131の小型化を図ることができる。さらに、本実施形態の電力変換装置100は、2相駆動の場合であっても、電力変換効率を低下しにくい。したがって、リアクトル1を備える電力変換装置100は、自動車、住宅用又は非住宅用のパワーコンディショナ、電子機器等の用途に好適に用いることができる。
[0087]
 リアクトル1は、その大型化を抑えつつ、電力変換装置100において入力電圧Viを所定の電圧値まで昇圧させる各コイル2のインダクタンスを得ることができる。

符号の説明

[0088]
1  リアクトル
2  コイル
21  コイル(第一コイル)
22  コイル(第二コイル)
23  コイル(第三コイル)
24  コイル(第四コイル)
3  コア
35  柱部
301  軸部(第一軸部)
302  軸部(第二軸部)
303  軸部(第三軸部)
304  軸部(第四軸部)
100  電力変換装置
141  制御装置

請求の範囲

[請求項1]
コアと、
前記コアに巻かれて互いに磁気的に結合する第一コイルと第二コイルと第三コイルと第四コイルと、
を備え、
前記第一コイルと前記第二コイルとの結合係数K12と、前記第一コイルと前記第三コイルとの結合係数K13と、前記第一コイルと前記第四コイルとの結合係数K14とは、K13>K12、かつK13>K14の関係を満たし、
前記第二コイルと前記第三コイルとの結合係数K23と、前記第二コイルと前記第四コイルとの結合係数K24と、前記第三コイルと前記第四コイルとの結合係数K34とは、K24>K23、かつK24>K34の関係を満たす、リアクトル。
[請求項2]
前記結合係数K12と前記結合係数K13と前記結合係数K14とは、K13>(K12+K13+K14)/2の関係を満たす、請求項1に記載のリアクトル。
[請求項3]
前記結合係数K12と前記結合係数K13と前記結合係数K14とは、0.3<(K12+K13+K14)<0.7の関係を満たす、請求項1または2に記載のリアクトル。
[請求項4]
前記第一コイルの中心軸と前記第二コイルの中心軸と前記第三コイルの中心軸と前記第四コイルの中心軸とは第一方向に延びており、
前記第一コイルと前記第三コイルとは前記第一方向に直角の第二方向に並んでおり、
前記第二コイルと前記第四コイルとは前記第二方向に並んでおり、
前記第一コイルと前記第二コイルとは前記第一方向と前記第二方向とに直角の第三方向に沿って並んでおり、
前記第三コイルと前記第四コイルとは前記第三方向に並んでおり、
前記第一軸部の前記第二方向の幅は前記第一軸部の前記第三方向の幅より短く、
前記第二軸部の前記第二方向の幅は前記第二軸部の前記第三方向の幅より短く、
前記第三軸部の前記第二方向の幅は前記第三軸部の前記第三方向の幅より短く、
前記第四軸部の前記第二方向の幅は前記第四軸部の前記第三方向の幅より短い、請求項1から3のいずれか一項に記載のリアクトル。
[請求項5]
前記第一コイルの中心軸と前記第二コイルの中心軸と前記第三コイルの中心軸と前記第四コイルの中心軸とは第一方向に延びており、
前記第一コイルと前記第二コイルとは前記第一方向に直角の方向に並んでおり、
前記第一コイルと前記第三コイルとは前記第一方向に直角の方向に並んでおり、
前記第一コイルと前記第四コイルとは前記第一方向に直角の方向に並んでおり、
前記コアは、
   前記第一コイルの内側に配置されている第一軸部と、
   前記第二コイルの内側に配置されている第二軸部と、
   前記第三コイルの内側に配置されている第三軸部と、
   前記第四コイルの内側に配置されている第四軸部と、
   前記第一コイルと前記第二コイルと前記第三コイルと前記第四コイルとのいずれもの外側に配置されている柱部と、
を有し、
前記第一コイルの前記中心軸と前記第四コイルの前記中心軸とに交差する直線は、前記第二コイルの前記中心軸と前記第三コイルの前記中心軸とに交差する直線と前記第一方向に見て前記柱部で交わっている、請求項1から4のいずれか一項に記載のリアクトル。
[請求項6]
前記第一コイルは磁性体を介さずに前記第三コイルに対向しており、
前記第二コイルは磁性体を介さずに前記第四コイルに対向しており、
前記第二コイルと前記第四コイルとはいずれも前記コアの前記柱部を介して前記第一コイルと前記第三コイルとに対向している、請求項5に記載のリアクトル。
[請求項7]
前記柱部は前記第一方向に延びており、
前記コアは、
   前記第一軸部と前記第二軸部と前記第三軸部と前記第四軸部と前記柱部との前記第一方向の一方の端部に接続された第一接続部と、
   前記第一軸部と前記第二軸部と前記第三軸部と前記第四軸部と前記柱部との前記第一方向の他方の端部に接続された第二接続部と、
をさらに有する、請求項5または6に記載のリアクトル。
[請求項8]
コアと、
前記コアに巻かれて互いに磁気的に結合する第一コイルと第二コイルと第三コイルと第四コイルと、
を備え、
前記第一コイルの中心軸と前記第二コイルの中心軸と前記第三コイルの中心軸と前記第四コイルの中心軸とは第一方向に延びており、
前記第一コイルと前記第三コイルとは前記第一方向に直角の第二方向に並んでおり、
前記第二コイルと前記第四コイルとは前記第二方向に並んでおり、
前記第一コイルと前記第二コイルとは前記第一方向と前記第二方向とに直角の第三方向に沿って並んでおり、
前記第三コイルと前記第四コイルとは前記第三方向に並んでおり、
前記第一軸部の前記第二方向の幅は前記第一軸部の前記第三方向の幅より短く、
前記第二軸部の前記第二方向の幅は前記第二軸部の前記第三方向の幅より短く、
前記第三軸部の前記第二方向の幅は前記第三軸部の前記第三方向の幅より短く、
前記第四軸部の前記第二方向の幅は前記第四軸部の前記第三方向の幅より短い、リアクトル。
[請求項9]
前記第一コイルの中心軸と前記第二コイルの中心軸と前記第三コイルの中心軸と前記第四コイルの中心軸とは第一方向に延びており、
前記第一コイルと前記第二コイルとは前記第一方向に直角の方向に並んでおり、
前記第一コイルと前記第三コイルとは前記第一方向に直角の方向に並んでおり、
前記第一コイルと前記第四コイルとは前記第一方向に直角の方向に並んでおり、
前記コアは、
   前記第一コイルの内側に配置されている第一軸部と、
   前記第二コイルの内側に配置されている第二軸部と、
   前記第三コイルの内側に配置されている第三軸部と、
   前記第四コイルの内側に配置されている第四軸部と、
   前記第一コイルと前記第二コイルと前記第三コイルと前記第四コイルとのいずれもの外側に配置されている柱部と、
を有し、
前記第一コイルの前記中心軸と前記第四コイルの前記中心軸とに交差する直線は、前記第二コイルの前記中心軸と前記第三コイルの前記中心軸とに交差する直線と前記第一方向に見て前記柱部で交わっている、請求項8に記載のリアクトル。
[請求項10]
前記第一コイルは磁性体を介さずに前記第三コイルに対向しており、
前記第二コイルは磁性体を介さずに前記第四コイルに対向しており、
前記第二コイルと前記第四コイルとはいずれも前記コアの前記柱部を介して前記第一コイルと前記第三コイルとに対向している、請求項9に記載のリアクトル。
[請求項11]
前記柱部は前記第一方向に延びており、
前記コアは、
   前記第一軸部と前記第二軸部と前記第三軸部と前記第四軸部と前記柱部との前記第一方向の一方の端部に接続された第一接続部と、
   前記第一軸部と前記第二軸部と前記第三軸部と前記第四軸部と前記柱部との前記第一方向の他方の端部に接続された第二接続部と、
をさらに有する、請求項9または10に記載のリアクトル。
[請求項12]
前記コアは、
   前記第一軸部と前記第二軸部と前記第三軸部と前記第四軸部との前記第一方向の一方の端部に接続された第一接続部と、
   前記第一軸部と前記第二軸部と前記第三軸部と前記第四軸部との前記第一方向の他方の端部に接続された第二接続部と、
をさらに有する、請求項8から11のいずれか一項に記載のリアクトル。
[請求項13]
前記コアの形状は、前記第一方向に沿った軸について2回回転対称性を有する、請求項8から12のいずれか一項に記載のリアクトル。
[請求項14]
コアと、
前記コアに巻かれて互いに磁気的に結合する第一コイルと第二コイルと第三コイルと第四コイルと、
を備え、
前記第一コイルの中心軸と前記第二コイルの中心軸と前記第三コイルの中心軸と前記第四コイルの中心軸とは第一方向に延びており、
前記第一コイルと前記第二コイルとは前記第一方向に直角の方向に並んでおり、
前記第一コイルと前記第三コイルとは前記第一方向に直角の方向に並んでおり、
前記第一コイルと前記第四コイルとは前記第一方向に直角の方向に並んでおり、
前記コアは、
   前記第一コイルの内側に配置されている第一軸部と、
   前記第二コイルの内側に配置されている第二軸部と、
   前記第三コイルの内側に配置されている第三軸部と、
   前記第四コイルの内側に配置されている第四軸部と、
   前記第一コイルと前記第二コイルと前記第三コイルと前記第四コイルとのいずれもの外側に配置されている柱部と、
を有し、
前記第一コイルの前記中心軸と前記第四コイルの前記中心軸とに交差する直線は、前記第二コイルの前記中心軸と前記第三コイルの前記中心軸とに交差する直線と前記第一方向に見て前記柱部で交わっている、リアクトル。
[請求項15]
前記第一コイルは磁性体を介さずに前記第三コイルに対向しており、
前記第二コイルは磁性体を介さずに前記第四コイルに対向しており、
前記第二コイルと前記第四コイルとのいずれも前記コアの前記柱部かを介して前記第一コイルと前記第三コイルとに対向している、請求項14に記載のリアクトル。
[請求項16]
前記柱部は前記第一方向に延びており、
前記コアは、
   前記第一軸部と前記第二軸部と前記第三軸部と前記第四軸部と前記柱部との前記第一方向の一方の端部に接続された第一接続部と、
   前記第一軸部と前記第二軸部と前記第三軸部と前記第四軸部と前記柱部との前記第一方向の他方の端部に接続された第二接続部と、
をさらに有する、請求項14または15に記載のリアクトル。
[請求項17]
前記コアの形状は、前記第一方向に沿った軸について2回回転対称性を有する、請求項14から16のいずれか一項に記載のリアクトル。
[請求項18]
請求項1から17のいずれか一項に記載のリアクトルと、
前記リアクトルの前記第一コイルと前記第二コイルと前記第三コイルと前記第四コイルとへの通電を制御する制御装置と、
を備えた電力変換装置。
[請求項19]
前記制御装置は、
   前記第一コイルと前記第二コイルと前記第三コイルと前記第四コイルとのうち前記第一コイルと前記第三コイルとのみに通電する2相駆動モードで前記第一コイルと前記第二コイルと前記第三コイルと前記第四コイルとへの通電を制御し、
   4相駆動モードで前記第一コイルと前記第二コイルと前記第三コイルと前記第四コイルとのすべてに通電する4相駆動モードで前記第一コイルと前記第二コイルと前記第三コイルと前記第四コイルとへの通電を制御する、
ように構成されている、請求項18に記載の電力変換装置。

図面

[ 図 1A]

[ 図 1B]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5A]

[ 図 5B]

[ 図 5C]

[ 図 6A]

[ 図 6B]

[ 図 6C]

[ 図 7A]

[ 図 7B]

[ 図 8]