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1. WO2020194820 - MODULE DE MEMEBRANE À FIBRES CREUSES ET PROCÉDÉ DE NETTOYAGE DE CELUI-CI

Document

明 細 書

発明の名称 中空糸膜モジュール及びその洗浄方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007  

先行技術文献

特許文献

0008  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0009  

課題を解決するための手段

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018  

発明の効果

0019   0020   0021  

図面の簡単な説明

0022  

発明を実施するための形態

0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057  

実施例

0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081  

符号の説明

0082  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

図面

1   2   3   4   5  

明 細 書

発明の名称 : 中空糸膜モジュール及びその洗浄方法

技術分野

[0001]
 本発明は中空糸膜モジュール及びその洗浄方法に関し、特に、膜に付着した濁質を十分に洗浄除去することができる中空糸膜モジュール及びその洗浄方法に関する。

背景技術

[0002]
 中空糸膜モジュールは、濁質成分や有機物を除去する手段として、純水製造や排水回収分野などで広く用いられている。中空糸膜モジュールの膜には、精密濾過膜(MF膜)や限界濾過膜(UF膜)などが分離対象に応じて使い分けられており、前者は0.1μm前後、後者は0.005~0.5μmの細孔が一般的である。
[0003]
 中空糸膜モジュールに供給する懸濁水中に濁質や有機物が大量に含まれている場合、膜の目詰まりが発生し、逆洗頻度、薬品洗浄頻度が高くなるだけでなく、膜交換頻度も高くなる。膜の目詰まりを防止するために、膜の単位面積当たりの通水量を低下させる方法が一般的であるが、この方法では膜設置本数が多くなるという課題があった。
[0004]
 特許文献1には、膜の濁質除去性を向上させるため、空気と水を使った逆洗方法が提案されている。しかし、この方法は、濁質の種類、量によっては、濁質除去性があまり向上しない場合があり、より高性能な逆洗方法が求められている。
[0005]
 一般的な空気洗浄では、膜モジュール下部から上部へ空気を流すが、空気の強さに上下で差が生まれるために、膜モジュール全体に空気が行き届かず、洗浄不足の箇所が生じる。また、空気洗浄時に下部排水すると、空気が膜モジュール内部に浸透せずに排出されてしまうため、モジュール上部、例えば循環部からしか排水できない。そのため、空気洗浄で剥がれた膜モジュール全体の濁質が膜の上部に付着してしまうことがあった。
[0006]
 特許文献2には、処理水出口及び濃縮水出口を有する容器と、該容器内に原水を供給する中心管と、原水を透過水と濃縮水とに分離するための中空糸膜であって、該容器内に上下方向に配置された複数の中空糸膜と、該中空糸膜の上端部を固定しており、該容器内の上部に配置された上端固定部と、該上端固定部の上側に形成され、各中空糸膜の内部が連通した透過水室と、を備え、前記中心管は、前記上端固定部の下側に上下方向に延在し、側周面に原水を噴出する複数の噴出孔が設けられており、前記容器の下部には、前記複数の噴出孔から気体を吹き込むバブリング洗浄を行う際の洗浄排水を排出する排水口が設けられている中空糸膜モジュールの洗浄方法であって、前記複数の噴出孔から気体を吹き込むバブリング洗浄を行い、洗浄排水を前記排水口から排出する中空糸膜モジュールの洗浄方法が記載されている。
[0007]
 特許文献2では、原水および気体を導入する手段を備えた中心管をモジュールの中心に設置し、中心管から空気をモジュール内に吹き込むことで、モジュール上下に生じる洗浄空気の強度差を緩和している。特許文献2では、原水を中心管から送水しているため、中心管に近い中央側の膜に対し、ハウジングに近い外周側の膜よりも、高い原水圧が作用し、中央側の膜の濾過量が外周側の膜よりも多くなる。このため、モジュール内の膜の汚染にムラが生じる。換言すると、モジュール中央側の中空糸膜に高い負荷がかかり、膜汚染や、膜汚染の進行による有効膜面積の低下が生じやすい。

先行技術文献

特許文献

[0008]
特許文献1 : 特開2005-88008号公報
特許文献2 : 特開2017-176966号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0009]
 本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであり、中空糸膜に付着した濁質を万遍なく十分に除去できる中空糸膜モジュール及びその洗浄方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0010]
 本発明の中空糸膜モジュールは、上部に処理水出口を有する容器と、該容器の下部に原水を供給する原水供給手段と、原水を固液分離するための中空糸膜であって、該容器内に上下方向に配置された複数の中空糸膜と、該中空糸膜の上端部を固定しており、該容器内の上部に配置された上端固定部と、該上端固定部の上側に形成され、各中空糸膜の内部が連通した透過水室と、前記上端固定部の下側に上下方向に延在し、側周面に気体を噴出する複数の噴出孔が設けられている中心管と、前記容器から気体及び洗浄排水を排出する排出手段とを有する。
[0011]
 本発明の一態様では、前記中心管の下端は前記容器の底面の開口に臨んでいる。
[0012]
 本発明の一態様では、前記容器の下部に気体を供給する手段が設けられている。
[0013]
 本発明の中空糸膜モジュールの洗浄方法では、前記中心管の複数の噴出孔から気体を吹き込む第1バブリング洗浄を行い、排気体及び洗浄排水を前記排出手段から排出する。
[0014]
 本発明の一態様では、前記中心管の複数の噴出孔から気体を吹き込む第1バブリング洗浄および前記容器の下部に設けた気体供給手段から気体を吹き込む第2バブリング洗浄の少なくとも一方のバブリング洗浄を行い、排気体及び洗浄排水を前記排出手段から排出する。
[0015]
 本発明の一態様では、前記第1バブリング洗浄の前又は後に、前記第2バブリング洗浄を行い、その洗浄排水を容器から排出する。
[0016]
 本発明の一態様では、前記第1バブリング洗浄及び/又は第2バブリング洗浄と同時に、前記処理水出口から逆洗水を供給する逆洗浄を行う。
[0017]
 本発明の一態様では、前記逆洗水に薬液を添加する。
[0018]
 本発明の一態様では、前記中心管を通る気体の流量が50~300NL/minである。

発明の効果

[0019]
 本発明の中空糸膜モジュールでは、中心管が容器内に上下方向に延在し、中心管に設けられた複数の噴出孔から気体を吹き込んでバブリング洗浄を行うようになっているため、膜モジュール全体に空気が行き届き、中空糸膜に付着した濁質を万遍なく十分に除去できる。
[0020]
 また、原水をモジュールの下部から導入することにより、濾過工程における偏流を低減し、膜を均一に使用することができるため、局所的な膜汚染の進行や、それによる膜面積の低下が防止(抑制を含む)される。
[0021]
 小孔を有する分散板を設置し、原水を分散させることにより、原水の偏流がさらに低減される。

図面の簡単な説明

[0022]
[図1] 実施の形態に係る中空糸膜モジュールの断面図である。
[図2] 別の実施の形態に係る中空糸膜モジュールの断面図である。
[図3] 別の実施の形態に係る中空糸膜モジュールの断面図である。
[図4] 従来例の中空糸膜モジュールの断面図である。
[図5] 実施例7及び比較例3の結果を示すグラフである。

発明を実施するための形態

[0023]
 以下、図1~図3を参照して実施の形態について説明する。
[0024]
 図1は、本実施形態に係る中空糸膜モジュールの構成を示す断面図である。図1に示すように、中空糸膜モジュールは、円筒の軸心線方向を上下方向(この実施形態では鉛直方向)にして配置された容器1を備えている。この容器1内に、複数の中空糸膜2が配置されている。
[0025]
 中空糸膜2は、容器1の上部側において、固定部としての合成樹脂製ポッティング部3で固定され、容器1の下部側では固定されていない。ポッティング部3の合成樹脂としては例えばエポキシ樹脂を用いることができる。
[0026]
 例えば、中空糸膜2をU字型に組み込み、中空糸膜の両端をポッティング部3で固定する。この場合、中空糸膜2の中間部が容器1の下部に位置する。
[0027]
 また、一端が開口し、他端が封止された中空糸膜2を用いる場合は、開口している中空糸膜2の一端側をポッティング部3で固定し、封止された他端側を容器1の下部に配置する。
[0028]
 中空糸膜2は、UF膜やMF膜などのいずれでもよい。中空糸膜2は特に制限はないが、通常、内径0.2~1.0mm、外径0.5~2.0mm、有効長さ300~2500mm程度のものが用いられる。このような中空糸膜2が容器1内に500~70,000本装填された全膜面積5~100m 程度のものが適当である。中空糸膜2の膜素材についても特に制限はないが、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、ポリエチレン、ポリプロピレン等を用いることができる。
[0029]
 ポッティング部3の上側と下側にはそれぞれ処理水室(透過水室)7と原水室10とが区画形成されている。中空糸膜2の上端側はポッティング部3を貫通しており、その上端の開口は処理水室7に臨み、中空糸膜2の内部は処理水室7に連通している。中空糸膜2をU字型に組み込む場合は、中空糸膜2の両端がポッティング部3を貫通する。
[0030]
 ポッティング部3は例えば円盤状であり、その外周面又は外周縁部が容器1の内面に水密的に接している。
[0031]
 容器1の内部(原水室10)には、中心管4が略鉛直方向(容器1の軸方向)に延びている。中心管4は、例えば容器1の中心軸に沿って配置されている。中心管4は先端(上端)が閉じた円管であり、側周面には上下にわたって、かつ周方向に、間隔を空けて複数の噴出孔4aが全体的に設けられている。噴出孔4aの数は特に限定されないが、例えば5~50個程度である。噴出孔4aの大きさや形状は特に限定されないが、例えば口径5~500mmの円形である。中心管4の内径は例えば10~20mm程度である。
[0032]
 中心管4の高さ(上下方向の長さ)は特に限定されないが、中心管4の上端がポッティング部3の下面近傍に位置していることが好ましい。なお、中心管4の上端がポッティング部3に埋設されていてもよい。
[0033]
 中心管4の下端は、容器1の底面の開口11に臨んでいる。開口11には原水配管L1が接続され、原水配管L1にはポンプP1及びバルブV1が設けられている。原水配管L1のバルブV1よりも容器1側からは空気導入用配管L2が分岐しており、空気導入用配管L2にはバルブV2が設けられている。
[0034]
 配管L1のバルブV1よりも容器1側に洗浄排水排出用の配管L7が接続されており、該配管L7にバルブV7が設けられている。
[0035]
 バルブV1とバルブV2の開閉を切り替えることで、容器1への原水/空気の供給を切り替えることができる。バルブV1を開、バルブV2,V7を閉とし、ポンプP1により原水配管L1を介して原水を送り出すことで、原水室10の下部から原水を供給することができる。
[0036]
 バルブV1,V7を閉、バルブV2を開とし、空気導入用配管L2から空気を供給することで、開口11から気泡を供給し、中心糸膜2をバブリング洗浄することができる。バルブV1及びV2を開とし、開口11から気液混合流を噴出させることもできる。
[0037]
 中心管4の下部に空気配管L8が接続され、配管L8にバルブV8が設けられている。配管L8から空気を供給することにより、中心管4の噴出孔4aから放射方向に気泡を噴出させ、中空糸膜2のバブリング洗浄を行うことができる。
[0038]
 容器1の頂部には処理水(膜透過水)の出口5が設けられている。また、容器1の側面の上部には上部排出口8が設けられている。上部排出口8はポッティング部3の下面近傍に設けられている。ポッティング部3から上部排出口8の上縁までの距離は0~30mm、特に0~10mm程度が好ましい。上部排出口8には配管L5が接続され、配管L5にはバルブV5が設けられている。
[0039]
 処理水出口5には処理水取出配管L3が接続されており、処理水取出配管L3を介して処理水(膜透過水)が取り出される。処理水は処理水タンク9に貯留される。
[0040]
 処理水取出配管L3には、処理水取出配管L3に設けられたバルブV3と処理水出口5との間の位置に逆洗水配管L4の一端が接続されている。逆洗水配管L4の他端は処理水タンク9に接続されている。逆洗水配管L4にはバルブV4及びポンプP2が設けられている。バルブV3を閉、バルブV4を開とし、ポンプP2により逆洗水配管L4を介して処理水出口5から原水室10に処理水を流すことで、中空糸膜2の逆洗を行うことができる。図1は、逆洗水配管L4を処理水タンク9に接続し、逆洗水に処理水を用いる構成を示しているが、逆洗水は原水であってもよい。
[0041]
 逆洗に伴う排水は、開口11から配管L7を介して排出してもよいし、上部排出口8から配管L5を介して排出してもよい。開口11からの排出と上部排出口8からの排出とを同時に行ってもよく、順番に(交互に)行ってもよい。配管L7からの逆洗水の排出と、上部排出口8からの逆洗水の排出とを同時に又は交互に行うことで、中空糸膜2から剥がれた濁質を効率良く排出できる。
[0042]
 逆洗水配管L4を流れる逆洗水に薬液を添加する薬液添加手段(図示略)が設けられていてもよい。添加する薬液は、次亜塩素酸ナトリウム、強アルカリ性剤、強酸性剤等であり、膜付着物に応じて選択される。例えば、膜付着物が有機物又は有機物を含む濁質等の場合、次亜塩素酸ナトリウムが0.05~0.3mgCl /L残留するように添加することが好ましい。
[0043]
 この中空糸膜モジュールによる濾過処理では、バルブV1、V3を開、バルブV2、V4、V5、V7、V8を閉とし、ポンプP1を作動させ、開口11から原水室10に原水を供給する。この実施の形態は、デッドエンドフローであり、中空糸膜2を透過した透過水が処理水として処理水出口5から取り出され、処理水取出配管L3を介して処理水タンク9に貯留される。
[0044]
 ただし、中空糸膜2の外側に原水をクロスフロー方式で通水する外圧式で濾過処理してもよい。この場合、中空糸膜2を透過しなかった濃縮水は、上部排出口8から配管L5を介して排出される。排出された濃縮水を原水と混合して容器1に供給するように循環させてもよい。
[0045]
 この濾過処理を継続して行うと、中空糸膜2に濁質が蓄積してくる。そこで、濾過処理を所定時間行った後、又は処理水量が減少してきた場合、中空糸膜2に捕捉された濁質を洗浄する洗浄処理を行う。
[0046]
 この中空糸膜モジュールを洗浄する方法の第1形態においては、バルブV8を開、V1,V2を閉とし、中心管4の複数の噴出孔4aから中空糸膜2に向って空気を吹き込む第1バブリング洗浄を行う。
[0047]
 この際、バルブV5,V7の一方又は双方を開とし、排気体及び洗浄排水を排出する。バルブV5,V7を交互に開としてもよい。
[0048]
 この中空糸膜モジュールを洗浄する方法の第2形態においては、バルブV8を開、V1,V2を閉とし、中心管4の複数の噴出孔4aから中空糸膜2に向って空気を吹き込む第1バブリング洗浄およびバルブV2を開、バルブV1,V8を閉とし、開口11から中空糸膜2に向って空気を吹き込む第2バブリング洗浄の少なくとも一方のバブリング洗浄を行う。この際、バルブV5,V7の一方又は双方を開とし、排気体及び洗浄排水を排出する。バルブV5,V7を交互に開としてもよい。
[0049]
 この第2形態の一態様においては、前記第1バブリング洗浄の前又は後に、前記第2バブリング洗浄を行い、その洗浄排水を容器から排出する。
[0050]
 第1形態及び第2形態のいずれの洗浄方法においても、前記第1バブリング洗浄及び/又は第2バブリング洗浄と同時に、前記処理水出口5から逆洗水を処理水室7に供給する逆洗浄を行うようにしてもよい。
[0051]
 このようにバブリング洗浄と逆洗浄とを同時に行うには、具体的には、例えば、バルブV1、V3、V7を閉、バルブV2、V4、V5、V8を開とし、開口11及び中心管4から空気を容器1に吹き込みバブリングを行うと共に、ポンプP2を作動させ、処理水室7を介して逆洗水として処理水を中空糸膜2内に送り込み、逆洗浄を行う。逆洗水には薬液が添加されていてもよい。洗浄排水及び排空気は、上部排出口8から配管L5を介して系外に排出される。バブリング後であれば、洗浄排水はバルブV7を開として配管L7から排出されてもよい。
[0052]
 第1形態及び第2形態のいずれにおいても、中心管4から供給する空気量は30~500NL/min程度、特に50~300NL/minであることが好ましい。
[0053]
 中心管4には上下方向の全体にわたって多数の噴出孔4aが設けられているため、中空糸膜2の上端固定部近傍(ポッティング部3近傍)も含め中空糸膜2の全体に気泡を噴射し、濁質を万遍なく十分に洗浄し、除去することができる。また、バブリング洗浄の際の空気量を多くしても、モジュール下部のみから上部へ空気を流す方式と比較して、中空糸膜2のヨレや折れを防止できる。
[0054]
 逆洗浄は、水逆洗でなく、空気逆洗でもよい。バブリング洗浄では、中心管4のみから空気を噴出させてもよい。また、中心管4から空気ではなく気液混合流を供給してもよい。
[0055]
 本発明では、図2のように、容器1の下部に、多数の小孔12aを有した分散板12を設け、開口11からの原水を容器1内に分散させるようにしてもよい。図2では、分散板12は中空糸膜2の下端よりも下位に設けられている。
[0056]
 本発明では、この分散板12をポッティング材にて構成し、図3の通り、中空糸膜2の下端を分散板12に埋設してもよい。図3では、小孔12aが部分的にのみ図示されているが、実際には、分散板12の全面にわたって設けられている。
[0057]
 上記実施の形態は本発明の一例であり、本発明は図示以外の形態とされてもよい。
実施例
[0058]
[実施例1]
 図3に示す中空糸膜モジュールを備えた中空糸膜モジュールに、配管L1を介して原水を30分間通水して濾過処理を行った。原水槽に水道水を貯水してベントナイトを10mg/L、及びキシダ化学製炭酸水素ナトリウムを添加した後、キシダ化学製硫酸によりpHを8.0に調整した。原水槽からポンプで凝集槽に送水し、滞留時間を10分とした。凝集槽前に工業用塩化第二鉄(濃度38%)を100mg/L添加したものを原水として使用した。中空糸膜モジュールの構成は次の通りである。
[0059]
  容器1:内径200mm、高さ1500mm
  中空糸:外径1.4mmのポリフッ化ビニルデン製UF膜、膜面積32m
  中心管4:容器1内に延在する長さ1300mm、内径13mm、外径18mm
  噴出孔4a:口径10mm、48個
  分散板12の小孔12a:直径8mm、44個
[0060]
 濾過処理後、中心管4から空気を供給してバブリング洗浄を行うと共に逆洗浄を行った。洗浄処理は1分間行った。逆洗水は上部排出口8から排出した。バブリング用空気の供給量は80NL/minとした。逆洗浄の給水量を80L/minとし、逆洗浄の給水としては濾過処理水を用いた。
[0061]
 濾過処理及び洗浄処理を交互にそれぞれ5回行った。サイクル毎に排出される逆洗水を採取し、逆洗水中の濁質量を計測した。5サイクルの中で供給した全濁質量に対する逆洗で排出された濁質量(濁質除去率)を表1に示す。
[0062]
[実施例2]
 逆洗水を開口11を介して配管L7から排出したこと以外は実施例1と同様の処理を行った。測定結果を表1に示す。
[0063]
[実施例3]
 中心管4から空気を供給する前に、30秒間の逆洗を行い、その逆洗水を上部排出口8から排水する工程を追加したこと以外は実施例2と同様の処理を行った。測定結果を表1に示す。
[0064]
[実施例4]
 バブリング用空気の供給量を150NL/minとしたこと以外は実施例3と同様の処理を行った。測定結果を表1に示す。
[0065]
[実施例5]
 逆洗水に次亜塩素酸ナトリウムを300mgCl /Lとなるように添加したこと以外は実施例4と同様の処理を行った。測定結果を表1に示す。
[0066]
[実施例6]
 中心管4から空気を供給する前に、容器1の下部開口11から空気を150NL/minで30秒間供給するバブリング洗浄を行い、その排水及び排空気を上部排出口8から排出する工程を追加したこと以外は実施例4と同様の処理を行った。測定結果を表1に示す。
[0067]
[比較例1]
 中心管4が設けられていない中空糸膜モジュールを使用し、中心管4を使用したバグリング洗浄を省略したこと以外は実施例1と同様の処理を行った。測定結果を表1に示す。
[0068]
[比較例2]
 中心管4が設けられていない中空糸膜モジュールを使用し、中心管4を使用した空気洗浄を省略し、代わりに逆洗浄の際に中空糸膜モジュールの容器下部開口11からバグリング用空気を80NL/min供給し、逆洗水及び排空気を上部排出口8から排出したこと以外は比較例1と同様の処理を行った。測定結果を表1に示す。
[0069]
[表1]


[0070]
 表1の通り、実施例1は、逆洗浄のみの洗浄(比較例1)および容器下部からバブリング空気を送気する洗浄(比較例2)に比べ、洗浄による濁質排除率が高かった。
[0071]
 実施例2では、洗浄排水を容器下部の排水口から排水することで、洗浄排水を上部排水口から排出する洗浄(実施例1)よりも高い濁質排除率を得た。
[0072]
 実施例3では、実施例2の洗浄の前に逆洗浄を追加することで、実施例2よりも高い濁質排除率を得た。
[0073]
 実施例4では、バブリング空気の量を80NL/minから150NL/minに増量することで、実施例3よりも高い濁質排除率を得た。
[0074]
 実施例5では、逆洗水に酸化剤を添加することで無添加条件(実施例4)よりも高い濁質排除率を得た。
[0075]
 実施例6では、実施例4の洗浄の前に容器下部からバブリング空気を供給する空気洗浄を導入することで、実施例4よりも高い濁質排除率を得た。
[0076]
[実施例7]
 実施例1で使用した中空糸膜モジュールに井戸水を通水し、膜間差圧の経時変化を測定した。結果を図5に示す。
[0077]
[比較例3]
 図4に示す中空糸膜モジュールを用い、実施例7と同様の試験を行った。結果を図5に示す。
[0078]
 なお、図4では、開口11及び排水用配管L7が省略され、その代りに容器1の側面の下部に排水口6が設けられている。排水口6は、容器1の底面近傍に設けられている。排水口6には配管L6が接続され、配管L6にはバルブV6が設けられている。また、空気用配管L8が省略され、その代りに配管L1が中心管4の下部に接続されている。図4の中空糸膜モジュールの構成は次の通りである。
[0079]
  容器1:内径200mm、高さ1300mm
  中空糸:外径1.25mmのポリフッ化ビニルデン製UF膜、膜面積30m
  中心管4:容器1内に延在する長さ1000mm、内径20mm、外径25mm
  噴出孔4a:口径10mm、10個
[0080]
 図5の通り、原水を中心管から供給する比較例3に比べて、原水を原水室下部から供給する実施例7の方が、膜間差圧の上昇が抑えられ、安定化した。これは、本発明の構造のほうが、モジュール内の原水の偏流が生じにくく、膜全体を万遍なく濾過に使用できたため、局所的に膜汚染が加速されることがなく、それによって生じる有効膜面積の低下が起こらなかったためである。
[0081]
 本発明を特定の態様を用いて詳細に説明したが、本発明の意図と範囲を離れることなく様々な変更が可能であることは当業者に明らかである。
 本出願は、2019年3月27日付で出願された日本特許出願2019-060929に基づいており、その全体が引用により援用される。

符号の説明

[0082]
 1 容器
 2 中空糸膜
 3 ポッティング部
 4 中心管
 5 処理水出口
 6 排水口
 7 処理水室
 8 上部排出口
 9 処理水タンク
 10 原水室

請求の範囲

[請求項1]
 上部に処理水出口を有する容器と、
 該容器の下部に原水を供給する原水供給手段と、
 原水を固液分離するための中空糸膜であって、該容器内に上下方向に配置された複数の中空糸膜と、
 該中空糸膜の上端部を固定しており、該容器内の上部に配置された上端固定部と、
 該上端固定部の上側に形成され、各中空糸膜の内部が連通した透過水室と、
 前記上端固定部の下側に上下方向に延在し、側周面に気体を噴出する複数の噴出孔が設けられている中心管と、
 前記容器から気体及び洗浄排水を排出する排出手段と
を有する中空糸膜モジュール。
[請求項2]
 請求項1において、前記中心管の下端は前記容器の底面の開口に臨んでいることを特徴とする中空糸膜モジュール。
[請求項3]
 請求項1又は2において、前記容器の下部に気体を供給する手段が設けられていることを特徴とする中空糸膜モジュール。
[請求項4]
 請求項1~3のいずれかの中空糸膜モジュールを洗浄する方法であって、
 前記中心管の複数の噴出孔から気体を吹き込む第1バブリング洗浄を行い、排気体及び洗浄排水を前記排出手段から排出することを特徴とする中空糸膜モジュールの洗浄方法。
[請求項5]
 請求項3の中空糸膜モジュールを洗浄する方法であって、
 前記中心管の複数の噴出孔から気体を吹き込む第1バブリング洗浄および前記容器の下部に設けた気体供給手段から気体を吹き込む第2バブリング洗浄の少なくとも一方のバブリング洗浄を行い、
 排気体及び洗浄排水を前記排出手段から排出することを特徴とする中空糸膜モジュールの洗浄方法。
[請求項6]
 請求項5において、前記第1バブリング洗浄の前又は後に、前記第2バブリング洗浄を行い、その洗浄排水を容器から排出することを特徴とする中空糸膜モジュールの洗浄方法。
[請求項7]
 請求項4乃至6のいずれか1項において、前記第1バブリング洗浄及び/又は第2バブリング洗浄と同時に、前記処理水出口から逆洗水を供給する逆洗浄を行うことを特徴とする中空糸膜モジュールの洗浄方法。
[請求項8]
 請求項7において、前記逆洗水に薬液を添加することを特徴とする中空糸膜モジュールの洗浄方法。
[請求項9]
 請求項4乃至8のいずれかにおいて、前記中心管を通る気体の流量が50~300NL/minであることを特徴とする中空糸膜モジュールの洗浄方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]