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1. WO2020111226 - ADHÉSIF, MATÉRIAU D'EMBALLAGE, ET PROCÉDÉ DE FABRICATION DE RÉCEPTACLE D'EMBALLAGE ET DE SUBSTRAT RECYCLÉ

Document

明 細 書

発明の名称 接着剤、包装材、及び包装容器、並びに、リサイクル基材製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007  

先行技術文献

特許文献

0008  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0009  

課題を解決するための手段

0010   0011   0012   0013   0014  

発明の効果

0015  

発明を実施するための形態

0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130  

実施例

0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178   0179   0180   0181   0182   0183   0184   0185   0186   0187   0188   0189   0190   0191   0192   0193   0194   0195   0196   0197   0198   0199   0200   0201   0202   0203   0204   0205  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

明 細 書

発明の名称 : 接着剤、包装材、及び包装容器、並びに、リサイクル基材製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、接着剤、積層体、包装材、及び包装容器、並びに、基材のリサイクル方法及びリサイクル基材製造方法に関する。

背景技術

[0002]
 近年、プラスチックフィルムを原料とするパッケージ、プラスチックボトルその他のプラスチック製品は海洋にゴミとして廃棄・投棄され、環境汚染問題となっている。これらのプラスチック製品は海水中で分解されてサブミクロンサイズの破片(マイクロプラスチック)となり、海水中に浮遊する。当該プラスチックを魚類などの海洋生物が摂取すれば、生物体内中で濃縮され、当該海洋生物を食料として摂取する海鳥や人間の健康にも影響することが懸念される。また、パッケージから発生したマイクロプラスチックの表面には、インキ、接着剤及びコーティング層などに起因する化学物質等も付着しており、より環境保全の点から懸念されている。このような問題を改善するためにマイクロプラスチックを減らす様々な取り組みが始まっている。
[0003]
 上記プラスチック製品としてはプラスチック基材を使用した食品包装パッケージなどが主として挙げられる。当該パッケージでは、フィルム基材としてポリエステル(PET)基材、ナイロン(NY)基材、ポリプロピレン(PP)基材など、種々のプラスチック基材が使用されている。これらプラスチック基材には、グラビアインキ、フレキソインキ、その他の印刷インキにより印刷層が施され、更に接着剤等を介して熱溶融樹脂基材と貼り合わされ、積層体としたのちに、当該積層体をカットして熱融着されてパッケージとなる。
[0004]
 上記マイクロプラスチックを削減する試みとしては上記パッケージにおいて(1)プラスチック基材を、再生可能な資源である木を原料とした「紙」に代替する方法、(2)プラスチック基材を単一素材(ポリオレフィン)にモノマテリアル化してリサイクルする方法、(3)不純物を除去してプラスチック基材をリサイクルする方法、などが挙げられる。
[0005]
 上記(1)は、安全性・リサイクル性の面で有望だが、ガスバリア性、水蒸気バリア性、耐水性など従来のプラスチック基材と比較して性能的に劣る面が多々ある。
 上記(2)は、バリアコート剤などの機能性コーティング剤でポリオレフィンの弱点をカバーする技術が開発されつつあるが、レトルト適性や遮光性など従来のプラスチック基材と比較して性能的に劣るため、ポリオレフィンへの置き換えは容易ではない。さらに、ポリオレフィン基材間のインキ、機能性コーティング剤及び接着剤などは、ポリオレフィンをリサイクルする上で不純物となる課題もある
[0006]
 上記(3)としては、リサイクル過程において不純物となる、パッケージ外表面の印刷層をアルカリ水溶液で除去する試みが行われてきた。
 例えば、引用文献1では、ラベル等の貼付物に用いられる接着剤において、アクリル酸及び/又はマレイン酸の低級アルキルエステル単位を含む共重合体を含む接着剤が、アルカリ水で脱離可能であることが開示されている。また、特許文献2には、粘着テープに用いられる粘着剤において、天然ゴムと高酸価の粘着付与剤とを含む、アルカリ剥離性に優れる粘着テープが開示されている。引用文献3では、プラスチック基材上にアクリル系樹脂やスチレンマレイン酸系樹脂からなる下塗り層を設け、下塗り層上に配置された印刷層をアルカリ水により除去する技術が開示されている。また、特許文献4では、酸性基を有するポリウレタン樹脂やアクリル樹脂をバインダー樹脂とするインキを印刷し、同じくアルカリ水により当該印刷層を除去する技術が開示されている。しかしながら、これらはパッケージ外側の表刷りインキを除去するのみの技術であって、ラミネート積層体中のシーラント基材とその他の基材とを剥離させるまでには至っていない。
[0007]
 プラスチック層および絵柄層などの印刷層を含む基材とシーラント基材とが、接着剤を用いてラミネートされた包装材から、シーラント基材とその他の基材とを剥離し、特に厚みがあり包装材全体に占める割合の高いシーラント基材をリサイクルする技術は、プラスチックのリサイクルを推進し環境保全に貢献するために、産業上利用できる重要な技術となる。しかし、ラミネート接着剤として求められる要求性能と、シーラント基材とその他の基材とを剥離させる機能とを両立した接着剤層を備えた包装材は未だ報告されていない。

先行技術文献

特許文献

[0008]
特許文献1 : 特開平11-323280号公報
特許文献2 : 特開2017-145327号公報
特許文献3 : 特開2001-131484号公報
特許文献4 : 特開平11-209677号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0009]
 本発明は、種々のプラスチック基材等の積層体(複合フィルム、包装材ともいう)において、積層体からの脱離に優れた接着剤、該接着剤を用いた積層体、該接着剤を脱離し、基材を分離する方法、該接着剤を用いた積層体からリサイクル基材を製造する方法を提供することを課題とする。
 例えば、本発明は、種々のプラスチック基材等の積層体(複合フィルム、包装材ともいう)において、積層体から接着剤を脱離することができ、且つ優れた接着性およびボイル・レトルト適性を発現する積層体からの脱離性を有する接着剤を提供することを課題の一とする。
 また、例えば、本発明は、該接着剤を備える包装材、及び該包装材を含む包装容器を提供することを課題の一とする。
 また、例えば、本発明は、該接着剤を備える包装材からリサイクル基材を製造する方法を提供することを課題の一とする。

課題を解決するための手段

[0010]
 本発明は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す実施形態により、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
[0011]
 本発明の実施形態は、プラスチック層と印刷層とを有する基材1、脱離性接着剤層、及びシーラント基材2が、この順に外側から積層され、基材1を剥離させてシーラント基材2がリサイクルされる包装材を構成する脱離性接着剤層を形成するために用いられる接着剤であって、酸価が5~40mgKOH/gであり、ポリエステルポリオール成分と、脂肪族ポリイソシアネート、及び芳香脂肪族ポリイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも1種のポリイソシアネート成分と、を含む、接着剤に関する。
[0012]
 本発明の他の実施形態は、基材1、上述の接着剤から形成されてなる脱離性接着剤層、及びシーラント基材2が、この順に外側から積層されている構成を備える包装材に関する。
[0013]
 本発明の他の実施形態は、上述の包装材を含む包装容器に関する。
[0014]
 本発明の他の実施形態は、包装材を塩基性水溶液に浸漬する工程を含むリサイクル基材製造方法であって、包装材は、基材1、上述の接着剤から形成された脱離性接着剤層、及びシーラント基材2が、この順に外側から積層されている構成を備え、塩基性水溶液は、塩基性化合物を塩基性水溶液全体の0.5~20質量%含み、浸漬時の塩基性水溶液の水温は25~120℃である、リサイクル基材製造方法に関する。

発明の効果

[0015]
 本発明の実施形態により、種々のプラスチック基材等の積層体(複合フィルム、包装材ともいう)において、積層体からの脱離に優れた接着剤、該接着剤を用いた積層体、該接着剤を脱離し、基材を分離する方法、該接着剤を用いた積層体からリサイクル基材を製造する方法を提供することができる。
 例えば、本発明の実施形態により、種々のプラスチック基材等の積層体において、積層体から接着剤を脱離することができ、且つ優れた接着性およびボイル・レトルト適性を発現する積層体からの脱離性を有する接着剤を提供することができる。
 また、例えば、本発明の実施形態により、該接着剤を備える包装材、及び該包装材を含む包装容器を提供することができる。
 また、例えば、本発明の実施形態により、該接着剤を備える包装材からリサイクル基材を製造する方法を提供することができる。

発明を実施するための形態

[0016]
 本発明の実施形態は、以下の通りである。
[0017]
 <1> プラスチック層と印刷層とを有する基材1、脱離性接着剤層、及びシーラント基材2が、この順に外側から積層され、基材1を剥離させてシーラント基材2がリサイクルされる包装材を構成する脱離性接着剤層を形成するために用いられる接着剤であって、酸価が5~40mgKOH/gであり、ポリエステルポリオール成分と、脂肪族ポリイソシアネート、及び芳香脂肪族ポリイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも1種のポリイソシアネート成分と、を含む、接着剤。
[0018]
 <2> 前記ポリエステルポリオール成分の数平均分子量が、5,000~15,000である、<1>に記載の接着剤。
[0019]
 <3> 前記ポリエステルポリオール成分の酸価が、10~40mgKOH/gである、<1>又は<2>に記載の接着剤。
[0020]
 <4> 前記ポリエステルポリオール成分が、ウレタン結合を有する、<1>~<3>いずれか1項に記載の接着剤。
[0021]
 <5> 前記ポリエステルポリオール成分が、ポリエステルポリウレタンポリオールの酸無水物変性物を含む、<1>~<4>いずれか1項に記載の接着剤。
[0022]
 <6> 前記ポリエステルポリオール成分が、数平均分子量5,000~15,000のポリエステルポリオールと、数平均分子量3,000未満のポリエステルポリオールと、を含む、<1>~<5>いずれか1項に記載の接着剤。
[0023]
 <7> 前記基材1、<1>~<6>いずれか1項に記載の接着剤から形成されてなる脱離性接着剤層、及び前記シーラント基材2が、この順に外側から積層されている構成を備える包装材。
[0024]
 <8> 前記脱離性接着剤層の厚さが、1~6μmである、<7>に記載の包装材。
[0025]
 <9> 前記シーラント基材2が、ポリオレフィンを含む、<7>又は<8>に記載の包装材。
[0026]
 <10> <7>~<9>いずれか1項に記載の包装材を含む包装容器。
[0027]
 <11> 包装材を塩基性水溶液に浸漬する工程を含むリサイクル基材製造方法であって、前記包装材は、前記基材1、<1>~<6>いずれか1項に記載の接着剤から形成された脱離性接着剤層、及び前記シーラント基材2が、この順に外側から積層されている構成を備え、前記塩基性水溶液は、塩基性化合物を塩基性水溶液全体の0.5~20質量%含み、浸漬時の塩基性水溶液の水温は25~120℃である、リサイクル基材製造方法。
[0028]
 本明細書等において、「脱離」とは、脱離性接着剤層が塩基性水溶液で中和され、溶解または膨潤することにより、少なくとも基材とが剥離することを指し、(1)脱離性接着剤層が溶解して基材が剥離する場合、(2)脱離性接着剤層の溶解・膨潤等により、基材から、脱離性接着剤層と他の基材が剥離する場合、の両方の形態を含む。
[0029]
 以下に本発明の実施形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施形態の一例であり、本発明はその要旨を超えない限りこれらの内容に限定されない。
[0030]
(第1実施形態)
 本実施形態の接着剤は、積層体からの脱離性を有する。該接着剤は、ラミネート用接着剤として用いることができる。該接着剤は、ポリオールとポリイソシアネートとを含み、酸価が5.0mgKOH/g以上であり、ポリオールが、ポリエステルポリオール成分(A)を含み、ポリイソシアネートが、脂肪族ポリイソシアネート成分(B)を含む。ポリエステルポリオール成分(A)と脂肪族ポリイソシアネート成分(B)とを組み合わせ、さらに特定の酸価を有することにより、優れた接着性およびボイル・レトルト適性とアルカリ脱離性とを両立する効果を奏する接着剤となる。
[0031]
<ポリエステルポリオール成分(A)>
 ポリエステルポリオール成分(A)は、特に制限されず、従来公知のポリエステルポリオールから選択することができ、単独又は2種以上を併用してもよい。ポリエステルポリオール(A)を含むことにより、塩基性水溶液(アルカリ水溶液)との親和性が高いエステル結合を有すると脱離性が向上するため好ましい。
 ポリエステルポリオール成分(A)は、以下に限定されるものではないが、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、無水フタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、コハク酸、グルタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等二塩基酸若しくはそれらのジアルキルエステル又はそれらの混合物(以下、カルボキシル基成分ともいう)と、
 例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、1,6-ヘキサンジオール、1,4-ブタンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、3,3′-ジメチロールヘプタン、1,9-ノナンジオール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、アクリルポリオール、ポリウレタンポリオール等のジオール類若しくはそれらの混合物(以下、水酸基成分ともいう)と、
を反応させて得られるポリエステルポリオール;或いは、ポリカプロラクトン、ポリバレロラクトン、ポリ(β-メチル-γ-バレロラクトン)等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステルポリオール;等が挙げられる。
 上記カルボキシル基成分及び水酸基成分は、2種以上を併用してもよい。
[0032]
 ポリエステルポリオール成分(A)は、ウレタン結合を有していることが好ましく、ジイソシアネートを反応させたポリエステルポリウレタンポリオールであってもよい。また、ポリエステルポリオールおよびポリエステルポリウレタンポリオールは、さらに酸無水物を反応させたものであってもよい。
 ジイソシアネートとしては、例えば、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート等を挙げることができる。
 酸無水物としては、無水ピロメリット酸、無水メリト酸、無水トリメリット酸、トリメリット酸エステル無水物等が挙げられる。トリメリット酸エステル無水物としては、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、プロピレングリコールビスアンヒドロトリメリテート等が挙げられる。
[0033]
 中でも、ポリエステルポリオール成分(A)は、ポリエステルポリウレタンポリオールの酸無水物変性物を含むことが好ましい。ポリエステルポリオール成分がウレタン結合を有することで、優れた耐熱性、接着性を発揮することができる。ポリエステルポリオールが酸無水物変性物であると、酸価の細かい制御が可能となり、後述に示すような好適な酸価範囲のポリエステルポリオールを容易に得ることができるため好ましい。
[0034]
 本実施形態の接着剤は、酸価が5.0mgKOH/g以上であるため、ポリエステルポリオール成分(A)が酸価を有していることが好ましい。接着剤が酸価を有していると、アルカリとの中和作用により、塩基性水溶液での基材の剥離が容易になる。ポリエステルポリオール成分(A)の酸価は、好ましくは8.0mgKOH/g以上であり、より好ましくは10.0mgKOH/g以上である。また、ポリエステルポリオール成分(A)の酸価は、好ましくは45.0mgKOH/g以下であり、より好ましくは40.0mgKOH/g以下である。ポリエステルポリオール成分(A)が上記範囲の酸価を有することにより、本実施形態の接着剤からなる脱離性接着剤層が、2つのシート状基材の間に積層された積層体は、塩基性水溶液と接触させた際に、塩基性水溶液が浸透して分解され、積層体からの優れた剥離性を発揮する。
[0035]
 接着剤が複数のポリエステルポリオール成分を含む場合、ポリエステルポリオール成分(A)の酸価は、各々のポリエステルポリオール成分の酸価とその質量比率から求めることができる。
[0036]
 ポリエステルポリオール成分(A)は、脱離性接着剤層の耐加熱殺菌処理の点及び塗工性の点から、数平均分子量(Mn)が好ましくは3,000~20,000、より好ましくは5,000~15,000、特に好ましくは7,000~12,000である。
 ポリエステルポリオール成分(A)の数平均分子量(Mn)が3,000以上であると、塗工性だけでなく十分なレトルト適性を発揮することができ、20,000以下であると塗工性だけでなく脱離性が向上するため好ましい。
[0037]
 ポリエステルポリオール成分(A)は、包装材に要求される各種物性を満たすために、複数のポリエステルポリオール成分を併用してもよく、例えば、数平均分子量5,000~15,000のポリエステルポリオールを含むことが好ましく、さらに、基材密着性を向上させるために、数平均分子量3,000未満のポリエステルポリオールを含むことが好ましい。
 その場合のポリエステルポリオール成分の数平均分子量は、各々のポリエステルポリオール成分の数平均分子量とその質量比率から求めることができる。数平均分子量が3,000未満のポリエステルポリオールの含有量は、ポリエステルポリオール成分の全量に対して、好ましくは0~30質量%であり、好ましくは0~20質量%である。30質量%以下である場合、耐レトルト性は低下しないため好ましい。
[0038]
 本明細書等における数平均分子量は、昭和電工社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)「ShodexGPCSystem-21」を用い、溶媒としてテトロヒドロフランを用いて、標準ポリスチレン換算した値である。
[0039]
 ポリエステルポリオール成分(A)は、接着性能と脱離性の観点から、下記に示す3種類のポリオールを含むことができる。
第1のポリオール:酸価10mg/KOH以上のポリエステルポリオール
第2のポリオール:数平均分子量3,000未満のポリエステルポリオール
第3のポリオール:数平均分子量5,000以上のポリエステルポリオール
(ただし、第2のポリオール及び第3のポリオールは、第1のポリオール成分と異なる)
[0040]
 第1のポリオール成分は、脱離性を付与する役割を有する。第2のポリオール成分は、基材密着性を改善して塗工性の向上に寄与する。第3のポリオール成分は、レトルト性を向上させる役割を有する。
 第1のポリオール成分の含有量は、十分な脱離性を発揮する観点から、ポリエステルポリオール成分(A)全量に対して50質量%以上であることが好ましい。また、第1のポリオール成分は、好ましくはポリエステルポリウレタンポリオールを酸無水物変性したものであり、より好ましくは数平均分子量が5,000以上10,000以下であり、酸価が15~40mgKOH/g以下である。
 第2のポリオール成分は、好ましくは酸価が5mgKOH/g以下であり、より好ましくは1mgKOH/g以下である。
 第3のポリオール成分は、好ましくはポリエステルポリウレタンポリオールを酸無水物変性したものであり、より好ましくは数平均分子量が5,000以上10,000以下であり、酸価が5mgKOH/g以下である。
[0041]
(その他ポリオール成分)
 接着剤は、ポリエステルポリオール成分(A)以外のその他ポリオール成分を含有してもよい。ポリエステルポリオール成分(A)以外に含有してもよいポリオール成分は、特に限定されず、例えば、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリオレフィンポリオール、アクリルポリオール、シリコーンポリオール、ヒマシ油系ポリオール、フッ素系ポリオール等が挙げられる。これらは単独で使用、又は2種類以上を併用してもよい。
[0042]
<脂肪族ポリイソシアネート成分(B)>
 脂肪族ポリイソシアネート成分(B)は、特に制限されず、従来公知の脂肪族ポリイソシアネートから選択することができ、単独又は2種以上を併用してもよい。脂肪族ポリイソシアネート成分(B)としては、以下に限定されるものではないが、従来公知の脂肪族ジイソシアネート又は脂環式ジイソシアネートから誘導された化合物を用いることができる。
 脂肪族ポリイソシアネート成分(B)としては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,2-プロピレンジイソシアネート、1,2-ブチレンジイソシアネート、2,3-ブチレンジイソシアネート、1,3-ブチレンジイソシアネート、2,4,4-又は2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6-ジイソシアネートメチルカプロエート等の脂肪族ジイソシアネート;
 1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、1,3-シクロヘキサンジイソシアネート、3-イソシアナトメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(以下、イソホロンジイソシアネート)、4,4′-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル2,4-シクロヘキサンジイソシアネート、メチル2,6-シクロヘキサンジイソシアネート、1,4-ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,3-ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等の脂環式ジイソシアネート;
 又は、上記脂肪族ジイソシアネート又は脂環式ジイソシアネートから誘導された、アロファネートタイプ、ヌレートタイプ、ビウレットタイプ、アダクトタイプの誘導体、若しくはその複合体等のポリイソシアネート;等が挙げられる。
 誘導体として好ましくは、ヌレートタイプ、アダクトタイプの誘導体であり、特に好ましくはアダクトタイプである。
 脂肪族ポリイソシアネート成分(B)としては、脱離性とラミネート物性のバランスが確保しやすいヘキサメチレンジイソシアネート(以下、HDIともいう)から誘導されたポリイソシアネートが好ましい。
[0043]
(その他ポリイソシアネート成分)
 接着剤は、脂肪族ポリイソシアネート成分(B)以外のその他ポリイソシアネート成分を含有してもよい。脂肪族ポリイソシアネート成分(B)以外に含有してもよいポリイソシアネート成分は、特に限定されず、例えば、1,3-又は1,4-キシリレンジイソシアネート若しくはその混合物、ω,ω′-ジイソシアネート-1,4-ジエチルベンゼン、1,3-又は1,4-ビス(1-イソシアネート-1-メチルエチル)ベンゼン若しくはその混合物等の芳香脂肪族ジイソシアネート;
 トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族系ジイソシアネート;
 又は、上記芳香脂肪族ジイソシアネートの誘導体、若しくはその複合体等のポリイソシアネート;等が挙げられる。
 誘導体として好ましくは、アダクトタイプの誘導体である。
[0044]
<その他成分>
 接着剤は、さらに、その他成分を含有してもよい。その他成分は、ポリオール成分又はポリイソシアネート成分のいずれに配合してもよいし、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを配合する際に添加してもよい。
[0045]
(シランカップリング剤)
 接着剤は、耐熱水性を高めるため、さらにシランカップリング剤を含有することができる。シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニル基を有するトリアルコキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(2-アミノエチル)3-アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基を有するトリアルコキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のグリシジル基を有するトリアルコキシシラン等が挙げられる。シランカップリング剤の添加量は、接着剤の固形分を基準として0.1~5質量%であることが好ましく、0.5~3質量%であることがより好ましい。
[0046]
(リンの酸素酸又はその誘導体)
 接着剤は、耐酸性を高めるため、さらにリンの酸素酸又はその誘導体を含有することができる。リンの酸素酸又はその誘導体の内、リンの酸素酸としては、遊離の酸素酸を少なくとも1個有しているものであればよく、例えば、次亜リン酸、亜リン酸、オルトリン酸、次リン酸等のリン酸類、メタリン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、ポリリン酸、ウルトラリン酸等の縮合リン酸類が挙げられる。また、リンの酸素酸の誘導体としては、上記のリンの酸素酸を遊離の酸素酸を少なくとも1個残した状態でアルコール類と部分的にエステル化されたもの等が挙げられる。これらのアルコールとしては、メタノール、エタノール、エチレングリコール、グリセリン等の脂肪族アルコール、フェノール、キシレノール、ハイドロキノン、カテコール、フロログリシノール等の芳香族アルコール等が挙げられる。リンの酸素酸又はその誘導体は、2種以上を組み合わせて用いてもよい。リンの酸素酸又はその誘導体の添加量は、接着剤の固形分を基準として0.01~10質量%であることが好ましく、0.05~5質量%であることがより好ましく、0.1~1質量%であることが特に好ましい。
[0047]
(レベリング剤又は消泡剤)
 接着剤は、積層体の外観を向上させるため、さらにレベリング剤又は消泡剤を含有することができる。レベリング剤としては、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、アラルキル変性ポリメチルアルキルシロキサン、ポリエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン、ポリエーテルエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン、アクリル系共重合物、メタクリル系共重合物、ポリエーテル変性ポリメチルアルキルシロキサン、アクリル酸アルキルエステル共重合物、メタクリル酸アルキルエステル共重合物、レシチン等が挙げられる。
 消泡剤としては、シリコーン樹脂、シリコーン溶液、アルキルビニルエーテルとアクリル酸アルキルエステルとメタクリル酸アルキルエステルとの共重合物等の公知のものが挙げられる。
[0048]
(反応促進剤)
 接着剤は、ウレタン化反応を促進するため、さらに反応促進剤を含有することができる。反応促進剤としては、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジオクチルチンジラウレート、ジブチルチンジマレート等金属系触媒;1,8-ジアザ-ビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7、1,5-ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン-5、6-ジブチルアミノ-1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7等の3級アミン;トリエタノールアミンのような反応性3級アミン等が挙げられ、これらの群から選ばれた1種又は2種以上の反応促進剤を使用できる。
[0049]
 接着剤は、本実施形態の効果を損なわない範囲で、各種の添加剤を含有してもよい。添加剤としては、例えば、シリカ、アルミナ、マイカ、タルク、アルミニウムフレーク、ガラスフレークなどの無機充填剤、層状無機化合物、安定剤(酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、加水分解防止剤等)、防錆剤、増粘剤、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、着色剤、フィラー、結晶核剤、硬化反応を調整するための触媒等が挙げられる。
[0050]
 接着剤は、その粘度が常温~150℃、好ましくは常温~100℃で100~10,000mPa・s、好ましくは100~5,000mPa・sの場合は無溶剤型で用いることができる。接着剤の粘度が上記範囲より高い場合は、有機溶剤で希釈してもよい。有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル等のエステル系、メチルエチルケトン等のケトン系、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系等の、ポリイソシアネート成分に対して不活性なものが好適に用いられ、適宜選択して使用できる。
[0051]
 本実施形態の接着剤は、ポリエステルポリオール(A)成分及び脂肪族ポリイソシアネート成分(B)を含む2液硬化型のウレタン系ラミネート接着剤であってもよく、配合直後の酸価は、5.0mgKOH/g以上であり、より好ましくは7.0mgKOH/g以上であり、特に好ましく10.0mgKOH/g以上である。また、本実施形態の接着剤の配合直後の酸価は、好ましくは40.0mgKOH/g以下である。
[0052]
 接着剤を使用する具体的な処方の一例としては、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを、ポリオール中の水酸基に対して、ポリイソシアネート成分のイソシアネート基が当量比(NCO/OH)にして0.3~1になるよう配合し、次いで、溶剤型又は無溶剤型のラミネーターによって接着剤をシート状基材表面に塗布し、溶剤型の場合は溶剤を揮散させた後、無溶剤型ではそのまま接着面を貼り合せ、常温又は加温下に硬化させる。
[0053]
<積層体>
 本実施形態の積層体は、上述の脱離性を有する接着剤からなる脱離性接着剤層が、少なくとも2つのシート状基材の間に積層されたものである。脱離性接着剤層に含まれる接着剤が塩基性水溶液による優れた脱離性を示し、脱離性接着剤層をシート状基材から脱離(分離)させることができるため、シート状基材をリサイクルすることができる。言い換えると、本実施形態の積層体の用途としては、シート状基材のリサイクルが挙げられる。塩基性水溶液としては、特に限定されないが、好ましくは、70℃の2質量%水酸化ナトリウム水溶液が用いられる。
 また、本実施形態の積層体はレトルト適性を有することから、食品包装用パウチのほか、洗剤、薬剤等の詰め替え用パウチ等に好適に用いることができる。
[0054]
 脱離のメカニズムとしては、脱離性接着剤層を含む積層体(例えば、第1の基材/脱離性接着剤層/第2の基材などの態様)において、層間の隙間から塩基性水溶液が浸透して脱離性接着剤層と接触し、脱離性接着剤層の溶解等により第2の基材から脱離すると推測される。したがって、脱離の工程は、積層体が裁断され断面が露出した状態、すなわち、脱離性接着剤層が露出した状態で行うことが好ましい。
[0055]
(シート状基材)
 シート状基材としては、包装用積層体に一般的に使用されている、プラスチックフィルム、金属箔等のガスバリア基材(ガスバリア層)、紙、及びシーラント基材等が挙げられる。
 プラスチックフィルムは、例えば、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂のフィルムが挙げられ、好ましくは熱可塑性樹脂のフィルムである。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、アセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、繊維素系プラスチックが挙げられる。
[0056]
 より詳細には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ乳酸(PLA)等のポリエステル樹脂フィルム;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂フィルム;ポリスチレン樹脂フィルム;ナイロン6、ポリ-p-キシリレンアジパミド(MXD6ナイロン)等のポリアミド樹脂フィルム;ポリカーボネート樹脂フィルム;ポリアクリルニトリル樹脂フィルム;ポリイミド樹脂フィルム;これらの複層体(例えば、ナイロン6/MXD6/ナイロン6、ナイロン6/エチレン-ビニルアルコール共重合体/ナイロン6)や混合体;等が用いられる。中でも、機械的強度や寸法安定性を有するものが好ましい。
 プラスチックフィルムの厚さは、好ましくは5μm以上200μm以下、より好ましくは10μm以上100μm以下、さらに好ましくは10μm以上50μm以下である。
[0057]
 ガスバリア基材は、例えば、アルミニウム箔;アルミニウム、シリカ、アルミナ等の蒸着層を有するプラスチックフィルム;等が挙げられる。アルミニウム箔の場合は、経済的な面から3~50μmの範囲の厚みが好ましい。
[0058]
 紙は、例えば、天然紙や合成紙等が挙げられる。
[0059]
 シーラント基材は、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)や高密度ポリエチレン(HDPE)等のポリエチレン、酸変性ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)、酸変性ポリプロピレン、共重合ポリプロピレン、エチレン-ビニルアセテート共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、アイオノマー等のポリオレフィン樹脂等が挙げられる。中でもレトルト時の耐熱性の観点から、ポリプロピレン系樹脂が好ましく、ヒートシール性の観点から未延伸ポリプロピレンが特に好ましい。
 シーラント基材の厚みは特に限定されないが、包装材への加工性やヒートシール性等を考慮して10~60μmの範囲が好ましく、15~40μmの範囲がより好ましい。また、シーラント基材に高低差5~20μmの凸凹を設けることで、シーラント基材に滑り性や包装材料の引き裂き性を付与することが可能である。
 なお、シーラント基材を積層する方法は、特に限定されない。例えば、後述する脱離性接着剤層とシーラントフィルムとを熱によってラミネートする方法(熱ラミネート、ドライラミネート)や、シーラント樹脂を溶融させて脱離性接着剤層上に押出し、冷却固化させて積層する方法(押出ラミネーション法)等が挙げられる。
[0060]
(脱離性接着剤層)
 脱離性接着剤層は、本実施形態の接着剤により得られる塗膜であり、一般的には、脱離性接着剤層を、第1のシート状基材の一方の面に塗布し、必要に応じて乾燥工程を経た後に、第2のシート状基材の一方の面と貼り合せることで形成することができる。
 接着剤の量は任意であるが、接着面の面積に対して、0.001~6g/m の範囲であることが好ましく、無溶剤型では1~2g/m の範囲、溶剤型では1~6g/m の範囲であることが好ましい。
[0061]
 積層体の構成は特に限定されないが、少なくとも1層以上のプラスチックフィルムやガスバリア基材と、シーラントとを積層した構成であることが好ましい。
 以下に、積層体の構成の一例を挙げるが、これらに限定されない。
2軸延伸ポリプロピレン(OPP)/脱離性接着剤層/無延伸ポリプロピレン(CPP)
OPP/脱離性接着剤層/アルミニウム(AL)蒸着CPP
NY/脱離性接着剤層/PE
NY/脱離性接着剤層/CPP
PET/接着剤層/NY/脱離性接着剤層/CPP
透明蒸着PET/接着剤層/NY/脱離性接着剤層/CPP
PET/接着剤層/AL/脱離性接着剤層/CPP
PET/接着剤層/AL/脱離性接着剤層/PE
PET/接着剤層/NY/接着剤層/AL/脱離性接着剤層/CPP
PET/接着剤層/AL/接着剤層/NY/脱離性接着剤層/CPP
[0062]
 なお、上記の積層体の構成において、単に「接着剤層」と記載しているものは、脱離性接着剤層を形成する接着剤以外の接着剤(一般的な接着剤も含まれる)から形成される層であり、塩基性水溶液での良好な剥離性を有していない接着剤層を意味する。したがって、「脱離性接着剤層」は、「接着剤層」と異なった性質を有する。
[0063]
 これら積層体は、レトルトパウチ等に好適に用いることができ、必要に応じて、印刷層やトップコート層等を有していても構わない。
[0064]
 本実施形態によれば、種々のプラスチック基材等の積層体において、積層体から接着剤を脱離することができ、且つ優れたレトルト適性を発現する積層体からの脱離性を有する接着剤や該接着剤を用いた積層体を得ることができる。また、該接着剤が塩基性水溶液による優れた脱離性を示すため、塩基性水溶液により積層体から接着剤を脱離し、シート状基材を分離することでシート状基材をリサイクルすることができる。得られたシート状基材は、押出機等によりペレット状に加工し、再生樹脂としてリサイクルすることができる。
[0065]
(第2実施形態)
 本実施形態の接着剤は、積層体からの脱離性を有する。該接着剤は、ラミネート用接着剤として用いることができる。該接着剤は、プラスチック層と印刷層とを有する基材1、脱離性接着剤層、及びシーラント基材2が、この順に外側から積層されている構成を備えた包装材から、基材1を剥離させてシーラント基材2をリサイクルするための脱離性接着剤層を形成することに用いられる接着剤であって、酸価が5~40mgKOH/gであり、ポリエステルポリオール成分と、脂肪族ポリイソシアネート及び芳香脂肪族ポリイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも1種のポリイソシアネート成分とを含む。
 該接着剤は、ポリオール由来のエステル結合とポリイソシアネート由来の脂肪族構造とが塩基性水溶液との親和性を向上させるため、塩基性水溶液での基材1とシーラント基材2との剥離が容易になる。
 該接着剤は、酸価が5mgKOH/g以上において、酸価によるアルカリとの中和作用により、塩基性水溶液での基材1とシーラント基材2との剥離が容易になり、酸価が40mgKOH/g以下の場合には、基材1及びシーラント基材2間の接着性及び耐水性が良好となり、その結果、接着剤として求められる接着強度や耐レトルト適性を維持しつつ、優れた脱離性を発揮しシーラント基材を回収することができる。
[0066]
<脱離性接着剤層>
 本実施形態の接着剤は、脱離性接着剤層を形成するために用いられる。本実施形態では、脱離後のシーラント基材2を、リサイクル基材・再生基材として得ることを目的としているため、シーラント基材2から、脱離性接着剤層及び基材1をできる限り多く除去する態様が好適である。具体的には、脱離性接着剤層100質量%のうち、面積や膜厚方向において、少なくとも50質量%以上が脱離していることが好ましく、60質量%以上が脱離していることがより好ましく、80質量%以上が脱離していることがさらに好ましく、90質量%以上が脱離していることが特に好ましい。
[0067]
 塩基性水溶液に使用する塩基性化合物は特に制限されず、例えば、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化カルシウム(Ca(OH) )、アンモニア、水酸化バリウム(Ba(OH) )、炭酸ナトリウム(Na CO )が好適に用いられるが、これらに限定されない。より好ましくは水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種である。
[0068]
 脱離のメカニズムとしては、脱離性接着剤層を含む包装材(例えば、プラスチック層/印刷層/脱離性接着剤層/シーラント基材2などの態様)において、層間の隙間から塩基性水溶液が浸透して脱離性接着剤層と接触し、脱離性接着剤層の溶解等によりシーラント基材2から脱離すると推測される。したがって、脱離の工程は、包装材が裁断され断面が露出した状態、すなわち、脱離性接着剤層が露出した状態で行うことが好ましい。
[0069]
<接着剤>
 脱離性接着剤層を形成する本実施形態の接着剤は、酸価が5~40mgKOH/gであり、ポリエステルポリオール成分と、脂肪族ポリイソシアネート及び芳香脂肪族ポリイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも1種のポリイソシアネート成分とを含む。
[0070]
(ポリエステルポリオール成分)
 ポリエステルポリオール成分は、第1実施形態のポリエステルポリオール成分(A)の説明を援用することができる。ポリエステルポリオール成分の酸価が5~40mgKOH/gであると、ポリエステルポリオール成分を含む本実施形態の接着剤から形成される脱離性接着剤層は、接着強度を維持しつつ優れた脱離性を発揮し、包装材からのシーラント基材のリサイクル用途において最適なものとなる。
[0071]
(その他ポリオール成分)
 接着剤は、ポリエステルポリオール成分以外のその他ポリオール成分を含有してもよい。その他ポリオール成分は、第1実施形態の説明を援用することができる。
[0072]
(ポリイソシアネート成分)
 ポリイソシアネート成分は、特に制限されず、従来公知の脂肪族ポリイソシアネート及び芳香脂肪族ポリイソシアネートから選択することができ、単独又は2種以上を併用してもよい。
[0073]
(脂肪族ポリイソシアネート成分)
 脂肪族ポリイソシアネート成分は、第1実施形態の脂肪族ポリイソシアネート成分(B)の説明を援用することができる。
[0074]
(芳香脂肪族ポリイソシアネート成分)
 芳香脂肪族ポリイソシアネート成分としては、第1実施形態のその他ポリイソシアネート成分の芳香脂肪族ポリイソシアネート;又は、該ジイソシアネートの誘導体、若しくはその複合体等のポリイソシアネート;等が挙げられる。
[0075]
<その他成分>
 接着剤は、さらに、その他成分(例えば、シランカップリング剤、リンの酸素酸又はその誘導体、レベリング剤又は消泡剤、反応促進剤など)を含有してもよい。その他成分は、第1実施形態の説明を援用することができる。
[0076]
 接着剤は、本実施形態の効果を損なわない範囲で、各種の添加剤を含有してもよい。添加剤は、第1実施形態の説明を援用することができる。
[0077]
 接着剤の粘度は、第1実施形態の説明を援用することができる。
[0078]
 本実施形態の接着剤は、ポリエステルポリオール成分及びポリイソシアネート成分を含む2液硬化型のウレタン系ラミネート接着剤であってもよいが、配合直後の酸価は、5.0mgKOH/g以上であり、より好ましくは7.0mgKOH/g以上であり、特に好ましく10.0mgKOH/g以上である。また、本実施形態の接着剤の配合直後の酸価は、好ましくは40.0mgKOH/g以下であり、好ましくは30mgKOH/g以下、より好ましくは20mgKOH/g以下である。
[0079]
 ポリエステルポリオール成分とポリイソシアネート成分とを配合する際は、ポリオール中の水酸基に対するポリイソシアネート成分のイソシアネート基の当量比(NCO/OH)が0.3~5.0になるよう配合する。より好ましくは0.3~2.0であり、特に好ましくは、0.5~1.5である。
[0080]
 脱離性接着剤層は本実施形態の接着剤から形成される。脱離性接着剤層を形成する方法としては、一般的に、プラスチック層と印刷層とを有する基材1の一方の面に接着剤を塗布し、必要に応じて乾燥工程を経て有機溶剤を揮散させた後、ラミネーターを用いてシーラント基材2の一方の面と貼り合せ、常温又は加温下に硬化させて脱離性接着剤層を形成する方法が挙げられる。
 接着剤の乾燥後塗布量は任意であるが、通常0.001~6g/m の範囲であり、好ましくは、無溶剤型では1~2g/m 、溶剤型では1~6g/m の範囲である。
 また、脱離性接着剤層の厚さは制限されず、通常0.001~5μmの範囲であり、好ましくは、無溶剤型では1~2μm/m 、溶剤型では1~5μmの範囲である。
[0081]
<包装材>
 本実施形態における包装材は、プラスチック層と印刷層とを有する基材1、本実施形態の接着剤から形成された脱離性接着剤層及びシーラント基材2が、この順に外側から積層されている構成を備えたものであり、基材1に接して脱離性接着剤層が設けられており、かつ、脱離性接着剤層の基材1と反対側にシーラント基材2が設けられているものである。
[0082]
(基材1)
 基材1は、基材1を構成する複数の層中に、少なくともプラスチック層と印刷層とを有し、フィルム状であることが好ましい。基材1の厚みは、好ましくは5~200μm、より好ましくは10~100μmである。
[0083]
[プラスチック層]
 プラスチック層としては、包装材に一般的に使用されるものが挙げられ、例えば、第1実施形態のシート状基材に記載のプラスチックフィルムで例示したものがある。
 プラスチック層の厚さは、好ましくは5μm以上50μm以下、より好ましくは10μm以上30μm以下である。
[0084]
[印刷層]
 印刷層は、装飾、美感の付与、内容物、賞味期限、製造者又は販売者の表示等を目的とした、任意の印刷模様を形成する層であり、ベタ印刷層も含む。印刷層は、例えば、基材と脱離性接着剤層との間に設けることができ、基材の全面に設けてもよく、あるいは一部に設けてもよい。
 印刷層は、従来公知の顔料や染料を用いて形成することができ、顔料や染料を含む印刷インキを用いて形成してもよく、その形成方法は特に限定されない。印刷層は、単層あるいは複数の層から形成されていてもよい。
 印刷層の厚さは、好ましくは0.1μm以上10μm以下、より好ましくは1μm以上5μm以下、さらに好ましくは1μm以上3μm以下である。
[0085]
 印刷層を形成するための印刷インキとしては、例えば、顔料、バインダー、溶剤又は水等の媒体を含む印刷インキが挙げられる。上記バインダーとしては、例えば、ニトロセルロース系、セルロースアセテート・プロピオネート等の繊維素材、塩素化ポリプロピレン系、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体系、ポリエステル系、アクリル系、ポリウレタン系及びアクリルウレタン系、ポリアミド系、ポリブチラール系、環化ゴム系、塩化ゴム系あるいはそれらを適宜併用したバインダーを用いることができる。
[0086]
 印刷インキの塗工方法は特に限定されず、グラビアコート法、フレキソコート法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法、カーテンコート法、スピンコート法、インクジェット法等の方法により塗布することができる。印刷インキを塗工したものを放置するか、必要により送風、加熱、減圧乾燥、紫外線照射等を行うことにより印刷層を形成することができる。
[0087]
 基材1は、プラスチック層及び印刷層に加えて、さらに別の層を有していてもよい。上記別の層は、プラスチック層と印刷層との間、プラスチック層上又は印刷層上のいずれかに設けることができる。
 プラスチック層と印刷層との間に有してもよい別の層としては、例えば、下地層又はアンカー層が挙げられる。プラスチック層上又は印刷層上に有してもよい別の層としては、上述のプラスチック層、紙、又は金属箔や蒸着層等のガスバリア層が挙げられる。これら別の層は複数形成されていてもよく、接着剤層を介して積層されていてもよい。
 紙やガスバリア層は、第1実施形態の記載の説明を援用することができる。
 別の層を積層するための接着剤層としては、公知の接着剤又は本発明の接着剤いずれを用いてもよい。
[0088]
(シーラント基材2)
 シーラント基材2は、第1実施形態のシーラント基材の説明を援用することができる。
 シーラント基材2の厚みは特に限定されないが、包装材への加工性やヒートシール性等を考慮すると、好ましくは10~150μmであり、より好ましくは20~70μmである。また、シーラント基材2に数μm程度の高低差を有する凸凹を設けることで、滑り性や包装材の引き裂き性を付与することができる。
 シーラント基材を積層する方法は特に限定されない。例えば、本実施形態の接着剤を用いて、基材1とシーラント基材2とを熱によってラミネートする方法(熱ラミネート、ドライラミネート)や、シーラント樹脂を溶融させて本発明の接着剤を用いた接着剤層上に押出し、冷却固化させてシーラント基材2を形成する方法(押出ラミネーション法)等が挙げられる。
[0089]
 以下に、包装材の構成の一例を挙げるが、これらに限定されない。
2軸延伸ポリプロピレン(OPP)/印刷層/脱離性接着剤層/無延伸ポリプロピレン(CPP)
OPP/印刷層/脱離性接着剤層/アルミニウム(AL)蒸着CPP
OPP/印刷層/脱離性接着剤層/PE
印刷層/OPP/脱離性接着剤層/CPP
NY/印刷層/脱離性接着剤層/PE
印刷層/NY/脱離性接着剤層/CPP
NY/印刷層/脱離性接着剤層/CPP
PET/印刷層/脱離性接着剤層/CPP
印刷層/PET/脱離性接着剤層/CPP
PET/印刷層/接着剤層/NY/脱離性接着剤層/CPP
透明蒸着PET/印刷層/接着剤層/NY/脱離性接着剤層/CPP
PET/印刷層/接着剤層/AL/脱離性接着剤層/CPP
PET/印刷層/接着剤層/AL/脱離性接着剤層/PE
PET/印刷層/接着剤層/NY/接着剤層/AL/脱離性接着剤層/CPP
PET/印刷層/接着剤層/AL/接着剤層/NY/脱離性接着剤層/CPP
[0090]
 なお、上記の包装材の構成において、単に「接着剤層」と記載しているものは、脱離性接着剤層を形成する接着剤以外の接着剤(一般的な接着剤も含まれる)から形成される層であり、塩基性水溶液での良好な剥離性を有していない接着剤層を意味する。したがって、「脱離性接着剤層」は、「接着剤層」と異なった性質を有する。
[0091]
<リサイクル基材製造方法>
 本実施形態のリサイクル基材製造方法は、プラスチック層と印刷層とを有する基材1、脱離性接着剤層及びシーラント基材2が、この順に外側から積層されている構成を備えた包装材を、塩基性水溶液に浸漬する工程を含む。より詳細には、リサイクル基材製造方法は、包装材を塩基性水溶液に浸漬する工程、及び、包装材から、プラスチック層と印刷層とを有する基材1を剥離させてシーラント基材2を回収する工程、を含む。
[0092]
 塩基性水溶液は、塩基性化合物を塩基性水溶液全体の0.5~20質量%含むことが好ましく、より好ましくは1~15質量%、特に好ましくは、3~15質量%含む。濃度が上記範囲内にあることで、塩基性水溶液は、脱離性接着剤を溶解又は膨潤により脱離させて、基材1を剥離させるのに充分な塩基性を保持することができる。
 塩基性水溶液は、包装材の端部分から浸透して脱離性接着剤層に接触し、溶解又は膨潤することで、基材1とシーラント基材2とを分離する。したがって、効率的に脱離工程を行うために、包装材は裁断又は粉砕され、塩基性水溶液に浸漬する際に、断面に脱離性接着剤層が露出している状態であることが好ましい。このような場合、より短時間で印刷層(絵柄インキ層)・基材等を脱離することができる。
[0093]
 包装材を浸漬する時の塩基性水溶液の温度は、好ましくは25~120℃、より好ましくは30~120℃、特に好ましくは30~80℃である。塩基性水溶液への浸漬時間は、好ましくは1分間~24時間、より好ましくは1分間~12時間、好ましくは1分間~6時間である。塩基性水溶液の使用量は、包装材の質量に対して、好ましくは100~100万倍量であり、脱離効率を向上させるために、塩基性水溶液の攪拌又は循環等を行うことが好ましい。回転速度は、好ましくは80~250rpm、より好ましくは80~200rpmである。
[0094]
 包装材から、プラスチック層と印刷層とを有する基材1を剥離させてシーラント基材2を回収した後、シーラント基材2を水洗・乾燥する工程を経た後、リサイクル基材を得ることができるシーラント基材2の表面における、脱離性接着剤層の除去率は、脱離性接着剤層100質量%のうち、好ましくは40質量%以上、より好ましくは70質量%以上、特に好ましくは90質量%以上である。
[0095]
 本実施形態によれば、包装材を塩基性水溶液に浸漬する工程、脱離性接着剤層を脱離させる工程、包装材からプラスチック層と印刷層とを有する基材1を剥離させてシーラント基材2を回収する工程、シーラント基材2を水洗及び乾燥する工程、を経ることで、シーラント基材2をリサイクルすることができ、リサイクル基材を得ることができる。また、得られたリサイクル基材は、押出機等によりペレット状に加工し、再生樹脂として再利用することができる。
[0096]
<本実施形態における脱離性接着剤層の使用例>
 本実施形態における脱離性接着剤層の使用例を以下に挙げる。本実施形態における脱離性接着剤層の使用例は以下の例に限定されない。
[0097]
 [1] 脱離性接着剤層の使用であって、
前記脱離性接着剤層は接着剤より形成され、
前記接着剤は、
酸価が5~40mgKOH/gであり、
ポリエステルポリオール成分と、脂肪族ポリイソシアネート、及び芳香脂肪族ポリイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも1種のポリイソシアネート成分と、を含み、
プラスチック層と印刷層とを有する基材1、脱離性接着剤層、及びシーラント基材2が、この順に外側から積層された包装材から基材1を剥離させて、シーラント基材2をリサイクルする、脱離性接着剤層の使用。
[0098]
 [2] 前記ポリエステルポリオール成分の数平均分子量が、5,000~15,000である、[1]に記載の脱離性接着剤層の使用。
[0099]
 [3] 前記ポリエステルポリオール成分の酸価が、10~40mgKOH/gである、[1]又は[2]に記載の脱離性接着剤層の使用。
[0100]
 [4] 前記ポリエステルポリオール成分が、ウレタン結合を有する、[1]~[3]いずれか1項に記載の脱離性接着剤層の使用。
[0101]
 [5] 前記ポリエステルポリオール成分が、ポリエステルポリウレタンポリオールの酸無水物変性物を含む、[1]~[4]いずれか1項に記載の脱離性接着剤層の使用。
[0102]
 [6] 前記ポリエステルポリオール成分が、数平均分子量5,000~15,000のポリエステルポリオールと、数平均分子量3,000未満のポリエステルポリオールと、を含む、[1]~[5]いずれか1項に記載の脱離性接着剤層の使用。
[0103]
(第3実施形態)
 本実施形態の包装材は、少なくとも、第1の基材、印刷層、第2の基材を脱離するためのポリウレタン系接着剤層及び第2の基材が、この順に外層側から積層されている構成を備えており、前記第2の基材に接して前記ポリウレタン系接着剤層が設けられている。
 包装材は、第2の基材を脱離するためのポリウレタン系接着剤層が第2の基材から脱離することで、第2の基材を分離・回収することが可能である。したがって、本実施形態の包装材は、第2の基材を分離・回収するために用いられる。
[0104]
<第2の基材を脱離するためのポリウレタン系接着剤層>
 ポリウレタン系接着剤層は塩基性水溶液で中和され、溶解または膨潤することにより、印刷層と第2の基材とが剥離する。
 本実施形態では、第2の基材を、リサイクル基材・再生基材として得ることを目的としているため、第2の基材から、ポリウレタン系接着剤層をできる限り多く除去する態様が好適である。具体的には、ポリウレタン系接着剤層100質量%のうち、面積や膜厚方向において少なくとも50質量%以上が脱離していることが好ましく、60質量%以上が脱離していることがより好ましく、80質量%以上が脱離していることがさらに好ましく、90質量%以上が脱離していることが特に好ましい。
[0105]
 該塩基性水溶液は、第2実施形態の説明を援用することができる。
[0106]
 脱離のメカニズムとしては、ポリウレタン系接着剤層を含む包装材(例えば、プラスチック層(第1の基材)/印刷層/ポリウレタン系接着剤層/第2の基材等の態様)において、層間の隙間から塩基性水溶液が浸透してポリウレタン系接着剤層と接触し、ポリウレタン系接着剤層の溶解等により第2の基材が脱離すると推測される。したがって、脱離の工程は、包装材が裁断され断面が露出した状態、すなわち、ポリウレタン系接着剤層が露出した状態で行うことが好ましい。
[0107]
 なお、本実施形態におけるポリウレタン系接着剤層は、後述の第2の基材に接しており、第2の基材を脱離し、包装材から第2の基材を分離・回収してリサイクル基材を得ることを目的として設けられているため、ソルダーレジストやカラーレジストなどは、技術分野が全く異なるだけでなく、塩基性水溶液処理後に膜を一定量残すことを目的とするため、本実施形態におけるポリウレタン系接着剤層とは技術的思想が異なる。
[0108]
<ポリウレタン系接着剤層を形成するための接着剤>
 ポリウレタン系接着剤層は、ポリウレタン系であれば特に制限されず、好ましくは、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを含む2液硬化型のポリウレタン系接着剤の硬化物である。
[0109]
(ポリエステルポリオール成分)
 ポリエステルポリオール成分は、第2実施形態の説明を援用することができる。ポリエステルポリオール成分の酸価が5~40mgKOH/gであると、ポリエステルポリオール成分を含む接着剤から形成されるポリウレタン系接着剤層は、接着強度を維持しつつ優れた脱離性を発揮し、包装材からの第2の基材のリサイクル用途において最適なものとなる。
[0110]
(ポリイソシアネート成分)
 ポリイソシアネート成分は、第2実施形態の説明を援用することができる。
[0111]
(その他成分)
 接着剤は、さらに、その他成分(例えば、シランカップリング剤、リンの酸素酸又はその誘導体、レベリング剤又は消泡剤、反応促進剤など)を含有してもよい。その他成分は、第1実施形態の説明を援用することができる。
[0112]
 接着剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、各種の添加剤を含有してもよい。添加剤は、第1実施形態の説明を援用することができる。
[0113]
 接着剤の粘度は、第1実施形態の説明を援用することができる。
[0114]
 第2の基材を脱離するためのポリウレタン系接着剤層を形成するための接着剤の配合直後の酸価は、好ましくは5mgKOH/g以上であり、より好ましくは7mgKOH/g以上、更に好ましく10mgKOH/g以上、特に好ましくは20mgKOH/g以上である。また、接着剤の配合直後の酸価は、好ましくは45mgKOH/g以下であり、より好ましくは40mgKOH/g以下、更に好ましくは35mgKOH/g以下である。
 酸価が5mgKOH/g以上であると、塩基性水溶液での第2の基材の剥離が容易になる。酸価が45mgKOH/g以下であると、ポリウレタン系接着剤層の接着性および耐水性が良好となる。したがって、酸価が上記範囲内であると、ラミネート接着剤として求められる接着強度や耐レトルト適性を維持しつつ、優れた脱離性を発揮しシーラント基材を回収することができるため好ましい。
[0115]
 ポリオール成分とポリイソシアネート成分との配合比は、第2実施形態の説明を援用することができる。
[0116]
 ポリウレタン系接着剤層を形成する方法としては、一般的に、第1の基材上に印刷層を形成し、該印刷層上に接着剤を塗布し、必要に応じて乾燥工程を経て有機溶剤を揮散させた後、ラミネーターを用いて第2の基材と貼り合せ、常温又は加温下に硬化させてポリウレタン系接着剤層を形成する方法が挙げられる。
 接着剤の乾燥後塗布量はやポリウレタン系接着剤層の厚さは第2実施形態の説明を援用することができる。
[0117]
<第1の基材>
 第1の基材は、プラスチックフィルム、金属箔等のガスバリア基材(ガスバリア層)、紙、及びシーラント基材等を用いることができ、第1実施形態の説明を援用することができる。
[0118]
<印刷層>
 印刷層は、第2実施形態の説明を援用することができる。
[0119]
 第1の基材と印刷層との間には、基材密着性等の包装材料への各種要求性能を満たすために、必要に応じてプライマー層を形成してもよい。プライマー層としては従来公知のものを使用することができる。
[0120]
<第2の基材>
 第2の基材は、例えば、上述の第1の基材で挙げた基材、又は、シーラント基材が挙げられ、好ましくはシーラント基材であり、ポリオレフィンを含むものである。第2の基材は、シリカ、アルミナ等の蒸着膜を有していてもよい。
 シーラント基材は、例えば、第2実施形態のシーラント基材2の説明を援用することができる。
[0121]
 第2の基材を積層する方法は特に限定されず、例えば、基材1及び印刷層を有する積層フィルムと、第2の基材とを、第2の基材を脱離するためのポリウレタン系接着剤を用いて貼り合わせる方法;第2の基材を構成する樹脂を溶融させて、第2の基材を脱離するためのポリウレタン系接着剤層上に押出し、冷却固化する方法;等が挙げられる。
[0122]
 以下に、包装材の構成の一例を挙げるが、これらに限定されない。
2軸延伸ポリプロピレン(OPP)/印刷層/ポリウレタン系接着剤層/無延伸ポリプロピレン(CPP)
OPP/印刷層/ポリウレタン系接着剤層/アルミニウム(AL)蒸着CPP(VMCPP)
OPP/印刷層/ポリウレタン系接着剤層/PE
二軸延伸ナイロン(ONY)/印刷層/ポリウレタン系接着剤層/PE
NY/印刷層/ポリウレタン系接着剤層/CPP
PET/印刷層/ポリウレタン系接着剤層/CPP
PET/印刷層/接着剤層/NY/ポリウレタン系接着剤層/CPP
透明蒸着PET/印刷層/接着剤層/NY/ポリウレタン系接着剤層/CPP
PET/印刷層/接着剤層/AL/ポリウレタン系接着剤層/CPP
PET/印刷層/接着剤層/AL/ポリウレタン系接着剤層/PE
PET/印刷層/接着剤層/ONY/接着剤層/AL/ポリウレタン系接着剤層/CPP
PET/印刷層/接着剤層/AL/接着剤層/NY/ポリウレタン系接着剤層/CPP
[0123]
 なお、上記の包装材の構成において、単に「接着剤層」と記載しているものは、脱離性接着剤層を形成する接着剤以外の接着剤(一般的な接着剤も含まれる)から形成される層であり、塩基性水溶液での良好な剥離性を有していない接着剤層を意味する。したがって、「ポリウレタン系接着剤層」は、「接着剤層」と異なった性質を有する。
[0124]
<包装容器>
 本実施形態の包装容器は、包装材を含んでおり、つまり、少なくとも一部が、包装材で形成されている。包装材で形成されることにより、ポリオレフィンを含むシーラント基材の脱離性に優れ、リサイクルに適した包装容器が得られる。
 本実施形態の包装容器の種類及び用途は、特に限定されるものではないが、例えば、食品容器、洗剤容器、化粧品容器、医薬品容器等に好適に用いることができる。包装容器の形状としては限定されず、内容物に応じた形状に成形することができ、パウチ等に好適に用いられる。
[0125]
<リサイクル基材製造方法>
 本実施形態におけるリサイクル基材製造方法は、第1の基材、印刷層、第2の基材を脱離するためのポリウレタン系接着剤層及び第2の基材が、この順に外層側から積層されている構成を備えた包装材を、塩基性水溶液に浸漬する工程を含む。より詳細には、本発明におけるリサイクル基材製造方法は、包装材を塩基性水溶液に浸漬する工程、及び、包装材から、第2の基材を剥離させて回収する工程、を含む。
[0126]
 塩基性水溶液、包装材を塩基性水溶液に浸漬する工程、第2の基材を剥離させて回収する工程等は、第2実施形態の説明を援用することができる。
[0127]
 包装材から、印刷層を剥離させて第2の基材を回収した後、第2の基材を水洗・乾燥する工程を経た後、リサイクル基材を得ることができる。第2の基材の表面における、ポリウレタン系接着剤層の除去率は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上である。
[0128]
 本実施形態によれば、包装材を塩基性水溶液に浸漬する工程、印刷層を剥離させ第2の基材を脱離する工程、第2の基材を分離・回収する工程、第2の基材を水洗及び乾燥する工程、を経ることで、第2の基材をリサイクルすることができ、リサイクル基材を得ることができる。また、得られたリサイクル基材は、押出機等によりペレット状に加工し、再生樹脂として再利用することができる。
[0129]
(その他の実施形態)
 上述のように、いくつかの実施形態について記載したが、これらの実施形態を適宜組み合わせて様々な代替の実施形態を得ることができる。このように、本発明は、上記で示していない様々な実施形態等を含む。
[0130]
 本発明は、2018年11月30日出願の日本特許出願番号2018-225007、2019年10月31日出願の日本特許出願番号2019-198985、および2019年11月25日出願の日本特許出願番号2019-212520のそれぞれの主題に関連し、その全開示内容を参照により本明細書に取り込む。
実施例
[0131]
 以下の第1~3実施例において、本発明を更に具体的に説明する。第1~第3実施例の各セクションにおいて、実施例及び比較例中の「部」及び「%」は、特に断りの無い限り「質量部」及び「質量%」を意味する。
[0132]
<酸価の測定>
 共栓三角フラスコ中に試料約1gを精密に量り採り、トルエン/エタノール(容量比:トルエン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解し、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間保持した。その後、溶液が淡紅色を呈するまで0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定し、次式により酸価を求めた。
酸価(mgKOH/g)=(5.611×a×F)/S
 S:試料の採取量(g)
 a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
 F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液のファクター
[0133]
<数平均分子量(Mn)>
 数平均分子量(Mn)は、昭和電工社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)「ShodexGPCSystem-21」を用いて測定した。測定では、溶媒としてテトロヒドロフランを用い、標準ポリスチレン換算した値を求めた。
[0134]
〔第1実施例〕
<ポリエステルポリオール成分(A)の製造>
(製造例1)ポリエステルポリオール(P-1)
 四つ口セパラブルフラスコにイソフタル酸472部、アジピン酸528部、エチレングリコール263部、ネオペンチルグリコール937部を仕込み、220~260℃でエステル化反応を行った。所定量の水の留出後、徐々に減圧し、1mmHg以下で240~260℃で5時間脱グリコール反応を行い、次いで不揮発分50%になるまで酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量2,700、酸価0.5mgKOH/gのポリエステルポリオール(P-1)溶液を得た。
[0135]
(製造例2)ポリエステルポリオール(P-2)
 四つ口セパラブルフラスコにテレフタル酸82部、イソフタル酸682部、アジピン酸236部、エチレングリコール236部、ネオペンチルグリコール525部、1,6-ヘキサンジオール405部を仕込み、220~260℃でエステル化反応を行った。所定量の水の留出後、徐々に減圧し、1mmHg以下で240~260℃で5時間脱グリコール反応を行った。その後、イソホロンジイソシアネート2部を徐々に添加し、150℃で約2時間反応を行い、ポリエステルポリウレタンポリオールを得た。このポリエステルポリウレタンポリオール100部に無水トリメリット酸を2.83部添加し、180℃で約2時間反応させ、その後不揮発分50%になるまで酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量6,000、酸価16.5mgKOH/gの部分酸変性ポリエステルポリオール(P-2)溶液を得た。
[0136]
(製造例3)ポリエステルポリオール(P-3)
 四つ口セパラブルフラスコにテレフタル酸262部、イソフタル酸393部、アジピン酸345部、エチレングリコール253部、2-メチル-1,3-プロパンジオール662部、1,6-ヘキサンジオール153部を仕込み、220~260℃でエステル化反応を行った。所定量の水の留出後、徐々に減圧し、1mmHg以下で240~260℃で5時間脱グリコール反応を行った。その後、イソホロンジイソシアネート2部を徐々に添加し、150℃で約2時間反応を行い、ポリエステルポリウレタンポリオールを得た。このポリエステルポリウレタンポリオール100部に無水トリメリット酸を0.62部添加し、180℃で約2時間反応させ、その後不揮発分50%になるまで酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量7,000、酸価3.6mgKOH/gの部分酸変性ポリエステルポリオール(P-3)溶液を得た。
[0137]
(製造例4)ポリエステルポリオール(P-4)
 四つ口セパラブルフラスコにイソフタル酸682部、セバシン酸274部、アジピン酸72部、エチレングリコール202部、ネオペンチルグリコール506部、1,6-ヘキサンジオール493部を仕込み、220~260℃でエステル化反応を行った。所定量の水の留出後、徐々に減圧し、1mmHg以下で240~260℃で5時間脱グリコール反応を行った。その後、イソホロンジイソシアネート95部を徐々に添加し、150℃で約2時間反応を行い、ポリエステルポリウレタンポリオールを得た。このポリエステルポリウレタンポリオール100部にエチレングリコールアンヒドロトリメリテートを2.41部添加し、180℃で約2時間反応させ、その後不揮発分50%になるまで酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量7,000、酸価8.5mgKOH/gの部分酸変性ポリエステルポリオール(P-4)溶液を得た。
[0138]
(製造例5)ポリエーテルポリオール(P-5)
 P-2000(商品名、ADEKA株式会社製、2官能ポリオキシプロピレングリコール、水酸基価56.1)を81.95部、P-400(商品名、ADEKA株式会社製、2官能ポリオキシプロピレングリコール、水酸基価265.9)を382.3部、T-400(商品名、三井化学株式会社製、3官能ポリオキシプロピレングリコール、水酸基価404)を81.95部、ジメチロールプロピオン酸19部、酢酸エチルを132.91部、トリレンジイソシアネートを95.53部、及び4,4-ジフェニルメタンジイソシアネートを121部、ジブチル錫ラウレート0.22部を仕込み、90℃に昇温し、赤外吸収スペクトルでイソシアネート基のピークが無くなるまで反応を行った。次いで、不揮発分50%になるように酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量9,000、酸価10.4mgKOH/gの部分酸変性ポリエーテルポリオール(P-5)溶液を得た。
[0139]
 得られたポリエステルポリオール溶液及びポリエーテルポリオール溶液の数平均分子量及び酸価について、表1にまとめる。
[0140]
[表1]


[0141]
<ラミネート接着剤の製造>
[実施例1~5、比較例1~4]
 上記製造例1~5で得られたポリオール溶液、及びポリイソシアネートを、表2に示す割合(質量比)で配合し、酢酸エチルを加えて不揮発分30質量%の接着剤溶液を調整した。
[0142]
<ラミネート接着剤の評価>
 得られた接着剤溶液を用いて、下記の方法で積層体(複合フィルム)を作製した。得られた積層体について、ラミネート強度試験、脱離性試験を下記の通り行った。結果を表2に示す。
[0143]
(複合フィルム(積層体)の作製)
 PETフィルム(厚さ12μm)/NYフィルム(厚さ15μm)/CPPフィルム(厚さ70μm、表面コロナ放電処理)の3層複合フィルム(積層体)を以下に記載の方法で作製した。
 すなわち、ラミネーターを用いて、接着剤溶液を常温にてPETフィルムに塗布し、溶剤を揮散させた後、塗布面をNYフィルムと貼り合せた。次いで、その積層体のNYフィルム面に、先程と同様にして接着剤溶液を塗布し、溶剤を揮散させた後、塗布面をCPPフィルムと貼り合せた。次いで、得られた積層体を40℃で4日間保温し、3層複合フィルムを得た。
[0144]
(ラミネート強度試験(レトルト前))
 得られた複合フィルムから、15mm×300mmの大きさの試験片を作り、引張り試験機(SHIMADZU社製、EZS-200N)を用い、温度20℃、相対湿度65%の条件下で、T型剥離により、剥離速度30cm/分で、PETフィルム/NYフィルム間、NYフィルム/CPPフィルム間のラミネート強度(N/15mm)を測定した。
[0145]
(ラミネート強度試験(レトルト後))
 得られた複合フィルムを用いて、21cm×30cmの大きさのパウチを作製し、内容物として、サラダ油、ケチャップ、4.2%食酢を1:1:1の質量比で配合したソースを真空充填した。得られたパウチを10r.p.m.、120℃、30分、3MPaの加圧下で熱水殺菌を行った。
 上記レトルト処理後パウチから、15mm×300mmの大きさの試験片を作り、レトルト前ラミネート強度試験と同様にして、PETフィルム/NYフィルム間、NYフィルム/CPPフィルム間のラミネート強度(N/15mm)を測定した。
[0146]
(脱離性試験)
 得られた3層複合フィルムについて、0.2cm×1.5cmに切出し、70℃の水酸化ナトリウム(NaOH)2%水溶液50g中に、20分、1時間、及び12時間の条件で浸漬、撹拌を行った後、水洗、乾燥を行った。複合フィルムからの接着剤の脱離性について目視で観察し、下記基準で評価を行った。
  A:20分以内に接着剤が全て脱離した(非常に良好)
  B:20分を超え1時間以内に接着剤が全て脱離した(良好)
  C:1時間を超え12時間以内に接着剤が全て脱離した(使用可能)
  D:12時間以内に、接着剤が全て脱離しなかった(使用不可)
[0147]
[表2]


[0148]
 表2中の略称を以下に示す。
CAT-1: HDIビウレットの固形分濃度95%酢酸エチル溶液
CAT-2: XDI-TMPアダクト/IPDI-TMPアダクト=40/60(質量比)の固形分濃度60%酢酸エチル溶液
CAT-3: TDI-TMPアダクトの固形分濃度52.5%酢酸エチル溶液
[0149]
 表2の結果から、ポリエステルポリオール成分(A)と、脂肪族ポリイソシアネート成分(B)とを含み、酸価が5.0mgKOH/g以上である接着剤は、アルカリ脱離性に優れ、接着剤の脱離が容易であり、プラスチックフィルムのリサイクルに有用な、複合フィルムを形成可能であることを示した。特に、接着剤の酸価が10.0mgKOH/g以上である場合に、優れたアルカリ脱離性を示した。
 また、実施例1~5はいずれもレトルト適性を有していた。中でも、特定の3種のポリエステルポリオールを併用した実施例3は、アルカリ脱離性に加え、良好なラミネート強度を示した。
[0150]
〔第2実施例〕
<ポリオールの製造>
(製造例1)ポリエステルポリオール(P-1)
 攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下槽及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、エチレングリコール263部、ネオペンチルグリコール468部、イソフタル酸472部、アジピン酸528部を仕込み、窒素気流下で攪拌しながら250℃まで昇温した。酸価が5以下になるまで反応を続けた後に、徐々に減圧を行って、1mmHgで5時間脱グリコール反応を行い、ポリエステルポリオールを得た。次いで不揮発分50%になるまで酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量2,500、酸価0.5mgKOH/gのポリエステルポリオール(P-1)の溶液を得た。
[0151]
(製造例2)ポリエステルポリオール(P-2)
 攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下槽及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、エチレングリコール236部、ネオペンチルグリコール263部、1,6-ヘキサンジオール202部、テレフタル酸82部、イソフタル酸682部、アジピン酸236部を仕込み、窒素気流下で攪拌しながら250℃まで昇温した。酸価が5以下になるまで反応を続けた後に、徐々に減圧を行って、1mmHgで5時間脱グリコール反応を行い、ポリエステルポリオールを得た。その後、イソホロンジイソシアネート2部を徐々に添加し、150℃で約2時間反応を行い、ポリエステルポリウレタンポリオールを得た。このポリエステルポリウレタンポリオール100部に無水トリメリット酸を2.5部添加し、180℃で約2時間反応させ、その後不揮発分50%になるまで酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量6,000、酸価14.5mgKOH/gの部分酸変性ポリエステルポリオール(P-2)の溶液を得た。
[0152]
(製造例3)ポリエステルポリオール(P-3)
 攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下槽及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、エチレングリコール202部、2-メチル-1,3-プロパンジオール331部、1,6-ヘキサンジオール77部、テレフタル酸262部、イソフタル酸393部、アジピン酸345部を仕込み、窒素気流下で攪拌しながら250℃まで昇温した。酸価が5以下になるまで反応を続けた後に、徐々に減圧を行って、1mmHgで5時間脱グリコール反応を行い、ポリエステルポリオールを得た。その後、イソホロンジイソシアネート2部を徐々に添加し、150℃で約2時間反応を行い、ポリエステルポリウレタンポリオールを得た。このポリエステルポリウレタンポリオール100部に無水トリメリット酸を0.6部添加し、180℃で約2時間反応させ、その後不揮発分50%になるまで酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量7,000、酸価3.6mgKOH/gの部分酸変性ポリエステルポリオール(P-3)の溶液を得た。
[0153]
(製造例4)ポリエステルポリオール(P-4)
 攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下槽及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、エチレングリコール202部、ネオペンチルグリコール253部、1,6-ヘキサンジオール247部、イソフタル酸682部、アジピン酸72部、セバシン酸274部を仕込み、窒素気流下で攪拌しながら250℃まで昇温した。酸価が5以下になるまで反応を続けた後に、徐々に減圧を行って、1mmHgで5時間脱グリコール反応を行い、ポリエステルポリオールを得た。その後、イソホロンジイソシアネート20部を徐々に添加し、150℃で約2時間反応を行い、ポリエステルポリウレタンポリオールを得た。このポリエステルポリウレタンポリオール100部にエチレングリコールビスアンヒドロトリメリテートを3.5部添加し、180℃で約2時間反応させ、その後不揮発分50%になるまで酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量8,000、酸価9.9mgKOH/gの部分酸変性ポリエステルポリオール(P-4)の溶液を得た。
[0154]
(製造例5)ポリエステルポリオール(P-5)
 攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下槽及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、エチレングリコール240部、ネオペンチルグリコール253部、1,6-ヘキサンジオール247部、イソフタル酸682部、アジピン酸72部、セバシン酸274部を仕込み、窒素気流下で攪拌しながら250℃まで昇温した。酸価が5以下になるまで反応を続けた後に、徐々に減圧を行って、1mmHgで5時間脱グリコール反応を行い、ポリエステルポリオールを得た。その後、イソホロンジイソシアネート40部を徐々に添加し、150℃で約2時間反応を行い、ポリエステルポリウレタンポリオールを得た。このポリエステルポリウレタンポリオール100部にエチレングリコールビスアンヒドロトリメリテートを13.0部添加し、180℃で約2時間反応させ、その後不揮発分50%になるまで酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量9,500、酸価32.1mgKOH/gの部分酸変性ポリエステルポリオール(P-5)の溶液を得た。
[0155]
(製造例6)ポリエステルポリオール(P-6)
 攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下槽及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、エチレングリコール283部、ネオペンチルグリコール468部、イソフタル酸472部、アジピン酸528部を仕込み、窒素気流下で攪拌しながら250℃まで昇温した。酸価が5以下になるまで反応を続けた後に、徐々に減圧を行って、1mmHgで5時間脱グリコール反応を行い、ポリエステルポリオールを得た。このポリエステルポリオール100部に無水トリメリット酸を3.5部添加し、180℃で約2時間反応させ、その後不揮発分50%になるまで酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量2,000、酸価21.1mgKOH/gの部分酸変性ポリエステルポリオール(P-6)の溶液を得た。
[0156]
(製造例7)ポリエーテルポリオール(P-7)
 P-2000(商品名、ADEKA株式会社製、2官能ポリオキシプロピレングリコール、水酸基価56.1)を81.95部、P-400(商品名、ADEKA株式会社製、2官能ポリオキシプロピレングリコール、水酸基価265.9)を382.3部、T-400(商品名、三井化学株式会社製、3官能ポリオキシプロピレングリコール、水酸基価404)を81.95部、ジメチロールプロピオン酸19部、酢酸エチルを132.91部、トリレンジイソシアネートを95.53部、及び4,4-ジフェニルメタンジイソシアネートを121部、ジブチル錫ラウレート0.22部を仕込み、90℃に昇温し、赤外吸収スペクトルでイソシアネート基のピークが無くなるまで反応を行った。次いで、不揮発分50%になるように酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量9,000、酸価10.4mgKOH/gの部分酸変性ポリエーテルポリオール(P-7)の溶液を得た。
[0157]
 得られたポリエステルポリオール溶液及びポリエーテルポリオール溶液の数平均分子量及び酸価について、表3にまとめる。
[0158]
[表3]


[0159]
<ポリイソシアネートの調整>
(製造例8)ポリイソシアネート(C-1)
 コロネート2785(ヘキサメチレンジイソシアネートから誘導されるビウレット型ポリイソシアネート、東ソー社製)を酢酸エチルに希釈して、不揮発分50%、NCO%=9.6%に調整し、ポリイソシアネート(C-1)の溶液を得た。
[0160]
(製造例9)ポリイソシアネート(C-2)
 ベスタナートT1890/100(イソホロンジイソシアネート(以下、IPDI)から誘導されるヌレート型ポリイソシアネート、エボニックコーポレーション製)を酢酸エチルに希釈して、不揮発分50%、NCO%=8.7%に調整し、ポリイソシアネート(C-2)の溶液を得た。
[0161]
(製造例10)ポリイソシアネート(C-3)
 タケネートD-110NB(キシリレンジイソシアネート(以下、XDI)から誘導されるトリメチロールプロパンアダクト型ポリイソシアネート、三井化学社製)を酢酸エチルに希釈して、不揮発分50%、NCO%=7.9%に調整し、ポリイソシアネート(C-3)の溶液を得た。
[0162]
(製造例11)ポリイソシアネート(C-4)
 コロネートL(トルエンジイソシアネート(以下、TDI)から誘導されるトリメチロールプロパンアダクト型ポリイソシアネート、東ソー社製)を酢酸エチルに希釈して、不揮発分50%、NCO%=8.8%に調整し、ポリイソシアネート(C-4)の溶液を得た。
[0163]
(製造例12)ポリイソシアネート(C-5)
 ミリオネートMR-200(ジフェニニルメタンジイソシアネート(以下、MDI)から誘導されるポリメリック型ポリイソシアネート、東ソー社製)を酢酸エチルに希釈して、不揮発分50%、NCO%=15.5%に調整し、ポリイソシアネート(C-5)の溶液を得た。
[0164]
<接着剤の製造>
[実施例1~11、比較例1~6]
 上記製造例1~7で得られたポリオール溶液、及び上記製造例8~12で得られたポリイソシアネート溶液を、表4に示す割合(質量比)で配合し、酢酸エチルを加えて不揮発分30質量%の接着剤溶液を調整した。
[0165]
<接着剤の評価>
 得られた接着剤溶液を用いて、下記の方法で包装材を作製した。得られた包装材について、ラミネート強度(接着強度)試験、脱離性試験を下記の通り行った。結果を表4に示す。
[0166]
(包装材1の製造)
 印刷インキ(東洋インキ(株)製、リオアルファR39藍、R631白)を、各々、酢酸エチル/IPA混合溶剤(質量比70/30)により、粘度が16秒(25℃、ザーンカップNo.3)となるように希釈した。コロナ処理PETフィルム(厚さ12μm)に対し、希釈した各印刷インキを、版深35μmのベタ版を備えたグラビア校正2色機にて、藍、白の順で印刷した。印刷速度は50m/minであり、乾燥は各ユニットにおいて50℃で行い、PET/印刷層の積層体を得た。印刷層の厚さは、1μmとした。
 次いで、得られた積層体の印刷層上に、ラミネーターを用いて接着剤(東洋モートン(株)製、TM-250HV/CAT-RT86L-60)を塗布し溶剤を揮散させた後、塗布面を、厚さ15μmのNYフィルムと貼り合わせた。接着剤層の厚さは3μmとした。
 次いで、得られた積層体のNYフィルム面に、実施例及び比較例で得られた接着剤を先程と同様に塗布し溶剤を揮散させた後、塗布面を、厚さ70μmの表面コロナ放電処理済みCPPフィルムと貼り合わせた。脱離性接着剤層の厚さは3μmとした。
 次いで、得られた積層体を40℃で4日間保温し、PETフィルム(12μm)/印刷層(1μm)/接着剤層(3μm)/NYフィルム(15μm)/脱離性接着剤層(3μm)/CPPフィルム(厚さ70μm)の構成を備えた包装材を得た。
[0167]
(包装材2の製造)
 印刷インキ(東洋インキ(株)製、リオアルファR39藍、R631白)を、各々、酢酸エチル/IPA混合溶剤(質量比70/30)により、粘度が16秒(25℃、ザーンカップNo.3)となるように希釈した。コロナ処理OPPフィルム(厚さ20μm)に対し、希釈した各印刷インキを、版深35μmのベタ版を備えたグラビア校正2色機にて、藍、白の順で印刷した。印刷速度は50m/minであり、乾燥は各ユニットにおいて50℃で行い、OPP/印刷層の積層体を得た。印刷層の厚さは、1μmとした。
 次いで、得られた積層体の印刷層上に、ラミネーターを用いて、実施例及び比較例で得られた接着剤を塗布し溶剤を揮散させた後、塗布面を、厚さ25μmの表面コロナ放電処理済みCPPフィルムと貼り合わせた。
 次いで、得られた積層体を40℃で4日間保温し、OPPフィルム(20μm)/印刷層(1μm)/脱離性接着剤層(2.0μm)/CPPフィルム(25μm)の構成を備えた包装材を得た。
[0168]
<包装材1の評価>
(ラミネート強度試験(レトルト前))
 得られた包装材1から、第1実施例と同様の条件下で、NYフィルム/CPPフィルム間のラミネート強度(N/15mm)を測定した。
[0169]
(ラミネート強度試験(レトルト後))
 得られた包装材1を用いて、第1実施例と同様の条件下で、NYフィルム/CPPフィルム間のラミネート強度(N/15mm)を測定した。
[0170]
(脱離性試験)
 上記レトルト処理した後のパウチから、2.0cm×2.0cmの大きさの試験片を3片切り出し、70℃の水酸化ナトリウム(NaOH)2%水溶液50g中に、回転速度100rpmで浸漬・撹拌を行った。NYフィルムとCPPフィルムとの間が剥離する時間を測定し、下記基準で評価した。
  A:20分間以内に、NYフィルムとCPPフィルムとの間が全て剥離する(非常に良好)
  B:20分間以上1時間以内に、NYフィルムとCPPフィルムとの間が全て剥離する(良好)
  C:1時間以上12時間以内に、NYフィルムとCPPフィルムとの間が全て剥離する(使用可能)
  D:12時間以内に、NYフィルムとCPPフィルムとの間が全て剥離しない(使用不可)
[0171]
(除去率)
 上記レトルト処理した後のパウチから、2.0cm×2.0cmの大きさの試験片を切り出し、70℃の水酸化ナトリウム(NaOH)2%水溶液50g中に、回転速度100rpmで1時間浸漬・撹拌を行い、NYとCPPとの間を剥離させた後、水洗、乾燥を行い、2.0cm×2.0cmの大きさのリサイクルCPPフィルムを得た。
 得られたリサイクルCPPフィルムの、脱離性接着剤層が接していた面の、4端部とセンター部の計5か所について、FT-IR(BRUKER社製、モデル:ALPHA)を用いて接着剤の吸収ピークの有無を確認し、下記基準で評価した。1時間以内にNYフィルムとCPPフィルムとの間が剥離しないものは、評価不可とした。
  A:5か所全てにおいて、接着剤の吸収ピークが無い(除去率が100%程度:非常に良好)
  B:5か所中1か所のみに、接着剤の吸収ピークがある(除去率が80%程度:良好)
  C:5か所中2~3か所に、接着剤の吸収ピークがある(除去率が40~60%程度:使用可能)
  D:5か所中4か所以上に、接着剤の吸収ピークがある(除去率が20%程度:使用不可)
[0172]
<包装材2の評価>
(接着強度)
 得られた包装材2から、包装材1と同様の条件下で、OPPフィルム/CPPフィルム間のラミネート強度(N/15mm)を測定した。
[0173]
(脱離性)
 得られた包装材2について、包装材1と同様の条件下で、OPPフィルムとCPPフィルムとの間が剥離する時間を測定し、下記基準で評価した。
  A:20分間以内に、OPPとCPPとの間が全て剥離する(非常に良好)
  B:20分間以上1時間以内に、OPPとCPPとの間が全て剥離する(良好)
  C:1時間以上12時間以内に、OPPとCPPとの間が全て剥離する(使用可能)
  D:12時間以内に、OPPとCPPとの間が全て剥離しない(使用不可)
[0174]
(除去率)
 得られた包装材2について、包装材1と同様の条件下で、2.0cm×2.0cmの大きさのリサイクルCPPフィルムを得た。
 得られたリサイクルCPPフィルムの評価方法や評価基準は、包装材1と同様である。
  A:5か所全てにおいて、接着剤の吸収ピークが無い(除去率が100%程度:非常に良好)
  B:5か所中1か所のみに、接着剤の吸収ピークがある(除去率が80%程度:良好)
  C:5か所中2~3か所に、接着剤の吸収ピークがある(除去率が40~60%程度:使用可能)
  D:5か所中4か所以上に、接着剤の吸収ピークがある(除去率が20%程度:使用不可)
[0175]
[表4]


[0176]
 表4の結果から、ポリエステルポリウレタンポリオールの酸無水物変性物を含むポリエステルポリオール成分と、脂肪族ポリイソシアネート及び芳香脂肪族ポリイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも1種のポリイソシアネート成分とを含み、酸価が5~40mgKOH/gである接着剤は、レトルト適性を有し、且つ、アルカリ脱離性に優れ、包装材から容易にシーラント基材を分離させることができる。これにより、シーラント基材のリサイクル性を高めることができる。
 特に、数平均分子量3000未満のポリエステルポリオールを併用した実施例5、6、11は、良好なアルカリ脱離性・除去率に加え、優れたラミネート強度を示した。
[0177]
〔第3実施例〕
<水性プライマーの製造>
 温度計、撹拌機、還流冷却管及び窒素ガス導入管を備えた反応器中で窒素ガスを導入しながら、数平均分子量2,000のポリ(3-メチル-1,5-ペンタンアジペート)ジオール(以下「PMPA」)100部、数平均分子量1,000のポリ(3-メチル-1,5-ペンタンアジペート)ジオール(以下「PMPA」)40部、数平均分子量2,000のポリエチレングリコール(以下「PEG」)35部、2,2-ジメチロールプロピオン酸(以下「DMPA」)30部及びイソホロンジイソシアネート(以下「IPDI」)109.6部を、メチルエチルケトン(以下「MEK」)77.4部中で6時間80℃にてリフラックス反応させて末端イソシアネートプレポリマーとした後40℃まで冷却して、末端イソシアネートプレポリマーの溶剤溶液を得た。
 次に、イソホロンジアミン(以下「IPDA」)14部、2-ヒドロキシエチルエチレンジアミン(以下「AEA」)8.6部、ジブチルアミン(以下「DBA」)1.0部及びアセトン699.9部を混合したものに、得られた末端イソシアネートプレポリマー溶液を、室温で徐々に添加して80℃で1時間反応させ、溶剤型ポリウレタン樹脂溶液を得た。
 次に、28%アンモニア水13.6部及びイオン交換水777.3部を上記溶剤型ポリウレタン樹脂溶液に徐々に添加して中和することにより水溶化し、さらに共沸下でMEK、アセトンの全量を留去した後、水を加えて固形分調整を行い、酸価37.7mgKOH/g、固形分濃度30%、質量平均分子量30,000のポリウレタン樹脂を得た。
 得られたポリウレタン樹脂を65部、スチレンマレイン酸樹脂誘導体(サートマー社製「SMA1440H」、固形分30%水溶液、スチレンマレイン酸のアルコール変性物のアンモニア中和物)を2部、塩化ビニル系エマルジョン(日信化学工業社製「ビニブラン700」、固形分30%水溶液、塩化ビニルと他の二重結合性モノマーとの共重合体)を4部、水を24部、イソプロパノール(以下「IPA」)を5部混合し、ディスパーで30分撹拌して水性プライマーを得た。
[0178]
<ポリオールの製造>
(製造例1)ポリエステルポリオール(P-1)
 攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下槽及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、ジエチレングリコール830部、アジピン酸870部を仕込み、窒素気流下で攪拌しながら240℃まで昇温し、エステル化反応を行った。所定量の水が留出し、酸価が5以下になるまで反応を続けた後に、徐々に減圧を行って、1mmHg以下で5時間脱グリコール反応を行い、ポリエステルポリオールを得た。次いで不揮発分50%になるまで酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量2,300、酸価0.7mgKOH/gのポリエステルポリオール(P-1)の溶液を得た。
[0179]
(製造例2)ポリエステルポリオール(P-2)
 攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下槽及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、エチレングリコール279部、ネオペンチルグリコール242部、1,6-ヘキサンジオール189部、テレフタル酸81部、イソフタル酸710部、アジピン酸218部を仕込み、窒素気流下で攪拌しながら250℃まで昇温し、エステル化反応を行った。所定量の水が留出し、酸価が5以下になるまで反応を続けた後に、徐々に減圧を行って、1mmHg以下で5時間脱グリコール反応を行い、ポリエステルポリオールを得た。その後、イソホロンジイソシアネート2部を徐々に添加し、150℃で約2時間反応を行い、ポリエステルポリウレタンポリオールを得た。このポリエステルポリウレタンポリオール100部に無水トリメリット酸を2.5部添加し、180℃で約2時間反応させ、その後不揮発分50%になるまで酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量6,000、酸価14.6mgKOH/gの部分酸変性ポリエステルポリオール(P-2)の溶液を得た。
[0180]
(製造例3)ポリエステルポリオール(P-3)
 攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下槽及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、エチレングリコール142部、ジエチレングリコール156部、ネオペンチルグリコール148部、1,6-ヘキサンジオール350部、テレフタル酸437部、イソフタル酸437部、アジピン酸192部を仕込み、窒素気流下で攪拌しながら250℃まで昇温し、エステル化反応を行った。所定量の水が留出し、酸価が5以下になるまで反応を続けた後に、徐々に減圧を行って、1mmHg以下で5時間脱グリコール反応を行い、ポリエステルポリオールを得た。このポリエステルポリオール100部に無水トリメリット酸を0.5部添加し、180℃で約2時間反応させ、その後不揮発分50%になるまで酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量7,500、酸価3.1mgKOH/gの部分酸変性ポリエステルポリオール(P-3)の溶液を得た。
[0181]
(製造例4)ポリエステルポリオール(P-4)
 攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下槽及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、エチレングリコール168部、ネオペンチルグリコール312部、1,6-ヘキサンジオール217部、テレフタル酸89部、イソフタル酸568部、セバシン酸345部を仕込み、窒素気流下で攪拌しながら250℃まで昇温し、エステル化反応を行った。所定量の水が留出し、酸価が5以下になるまで反応を続けた後に、徐々に減圧を行って、1mmHg以下で5時間脱グリコール反応を行い、ポリエステルポリオールを得た。その後、イソホロンジイソシアネート20部を徐々に添加し、150℃で約2時間反応を行い、ポリエステルポリウレタンポリオールを得た。このポリエステルポリウレタンポリオール100部にエチレングリコールビスアンヒドロトリメリテートを3.0部添加し、180℃で約2時間反応させ、その後不揮発分50%になるまで酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量8,000、酸価8.5mgKOH/gの部分酸変性ポリエステルポリオール(P-4)の溶液を得た。
[0182]
(製造例5)ポリエステルポリオール(P-5)
 攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下槽及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、エチレングリコール124部、ネオペンチルグリコール212部、1,6-ヘキサンジオール368部、イソフタル酸645部、アジピン酸36部、セバシン酸265部を仕込み、窒素気流下で攪拌しながら250℃まで昇温し、エステル化反応を行った。所定量の水が留出し、酸価が5以下になるまで反応を続けた後に、徐々に減圧を行って、1mmHg以下で5時間脱グリコール反応を行い、ポリエステルポリオールを得た。その後、イソホロンジイソシアネート35部を徐々に添加し、150℃で約2時間反応を行い、ポリエステルポリウレタンポリオールを得た。このポリエステルポリウレタンポリオール100部にエチレングリコールビスアンヒドロトリメリテートを12.0部添加し、180℃で約2時間反応させ、その後不揮発分50%になるまで酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量9,000、酸価30.3mgKOH/gの部分酸変性ポリエステルポリオール(P-5)の溶液を得た。
[0183]
(製造例6)ポリエステルポリオール(P-6)
 攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下槽及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、エチレングリコール58部、ジエチレングリコール412部、ネオペンチルグリコール343部、イソフタル酸517部、アジピン酸393部を仕込み、窒素気流下で攪拌しながら250℃まで昇温し、エステル化反応を行った。所定量の水が留出し、酸価が5以下になるまで反応を続けた後に、徐々に減圧を行って、1mmHg以下で5時間脱グリコール反応を行い、ポリエステルポリオールを得た。このポリエステルポリオール100部に無水トリメリット酸を4.0部添加し、180℃で約2時間反応させ、その後不揮発分50%になるまで酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量2,000、酸価23.5mgKOH/gの部分酸変性ポリエステルポリオール(P-6)の溶液を得た。
[0184]
(製造例7)ポリエーテルポリオール(P-7)
 攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下槽及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、P-2000(商品名、ADEKA株式会社製、2官能ポリオキシプロピレングリコール、水酸基価56.1)を57部、P-400(商品名、ADEKA株式会社製、2官能ポリオキシプロピレングリコール、水酸基価265.9)を247部、T-400(商品名、三井化学株式会社製、3官能ポリオキシプロピレングリコール、水酸基価404)を57部、ジメチロールプロピオン酸12部、酢酸エチルを207部、トリレンジイソシアネートを118部、ジブチル錫ラウレート0.102部を仕込み、90℃に昇温し、赤外吸収スペクトルでイソシアネート基のピークが無くなるまで反応を行った。次いで、不揮発分50%になるように酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量8,500、酸価10.2mgKOH/gの部分酸変性ポリエーテルポリオール(P-7)の溶液を得た。
[0185]
 得られたポリエステルポリオール溶液及びポリエーテルポリオール溶液の数平均分子量及び酸価について、表5にまとめる。
[0186]
[表5]


[0187]
<ポリイソシアネートの調整>
(製造例8~12)ポリイソシアネート(C-1~C-5)
 第2実施例と同様のポリイソシアネート(C-1~C-5)の溶液を得た。
[0188]
<接着剤の製造>
[接着剤1~11]
 上記製造例1~7で得られたポリオール溶液、及び上記製造例8~12で得られたポリイソシアネート溶液を、表6に示す割合(質量比)で配合し、酢酸エチルを加えて不揮発分30質量%の接着剤溶液を調整した。
[0189]
[表6]


[0190]
<包装材の製造>
[実施例1]包装材1
 印刷インキ(東洋インキ(株)製、リオアルファR631白)を、酢酸エチル/IPA混合溶剤(質量比70/30)にて、粘度が16秒(25℃、ザーンカップNo.3)となるように希釈した。第1の基材である厚さ20μmのコロナ処理OPPフィルム上に、希釈した印刷インキを、版深35μmのベタ版を備えたグラビア校正機を用いて、印刷速度50m/minで印刷した後、50℃で乾燥し、OPPフィルム/印刷層の積層体を得た。印刷層の厚さは1μmとした。
 次いで、得られた積層体の印刷層上に、ラミネーターを用いて、接着剤1を塗布し溶剤を揮散させた後、塗布面を、第2の基材である厚さ25μmの表面コロナ放電処理済みCPPフィルムと貼り合わせた。ポリウレタン系接着剤層(脱離性接着剤層)の厚さは2μmとした。
 次いで、得られた積層体を40℃で4日間保温し、OPPフィルム(20μm)/印刷層(1μm)/ポリウレタン系接着剤層(2μm)/CPPフィルム(25μm)の構成を備えた包装材1を得た。
[0191]
[実施例2~8、比較例1~3]包装材2~8、16~18
 接着剤、印刷インキを表7に示す接着剤に変更した以外は、包装材1と同様にして、包装材2~8及び16~18を得た。
[0192]
[実施例9~11]包装材9~11
 第1の基材、印刷インキ、第2の基材、接着剤及びポリウレタン系接着剤層の厚さを表7に示す内容に変更した以外は、包装材1と同様にして、包装材9~11を得た。
[0193]
[実施例12]包装材12
 印刷インキ(東洋インキ(株)製、リオアルファR631白)を、酢酸エチル/IPA混合溶剤(質量比70/30)により、粘度が16秒(25℃、ザーンカップNo.3)となるように希釈した。透明蒸着PETフィルム(凸版印刷社製、GL-ARH、厚さ12μm)の蒸着層側に、希釈した印刷インキを、版深35μmのベタ版を備えたグラビア校正機を用いて、印刷速度50m/minで印刷した後、50℃で乾燥し、PET/蒸着層/印刷層の積層体を得た。印刷層の厚さは1μmとした。
 次いで、得られた積層体の印刷層上に、ラミネーターを用いて接着剤11を塗布し溶剤を揮散させた後、塗布面を、厚さ15μmのNYフィルムと貼り合わせた。接着剤層の厚さは3μmとした。
 次いで、得られた積層体のNYフィルム面に、ラミネーターを用いて接着剤8を塗布し溶剤を揮散させた後、塗布面を、厚さ70μmの表面コロナ放電処理済みCPPフィルムと貼り合わせた。ポリウレタン系接着剤層の厚さは3μmとした。
 次いで、得られた積層体を40℃で4日間保温し、PET-蒸着層(12μm)/印刷層(1μm)/接着剤層(3μm)/NYフィルム(15μm)/ポリウレタン系接着剤層(3μm)/CPPフィルム(70μm)の構成を備えた包装材を得た。
[0194]
[実施例13、14]包装材13、14
 基材、及び接着剤を表3に示す内容に変更した以外は、包装材12と同様にして、包装材13、14を得た。
[0195]
[実施例15]包装材15
 前述の水性プライマー及び印刷インキ(東洋インキ(株)製、リオアルファR631白)を、各々、酢酸エチル/IPA混合溶剤(質量比70/30)により 、粘度が16秒(25℃、ザーンカップNo.3)となるように希釈した。
 厚さ20μmのコロナ処理OPPフィルム上に、希釈した水性プライマー及び希釈した印刷インキを、版深35μmのベタ版を備えたグラビア校正2色機にて、印刷速度50m/minでこの順番で印刷した後、各ユニットで50℃で乾燥し、OPPフィルム/プライマー層/印刷層の積層体を得た。プライマー層及び印刷層の厚さは各々1μmとした。
 次に、得られた積層体の印刷層上に、ラミネーターを用いて接着剤1を塗布し溶剤を揮散させた後、塗布面を、厚さ40μmの表面コロナ放電処理済みLLDPEフィルムと貼り合わせた。ポリウレタン系接着剤層の厚さは3μmとした。
 得られた積層体を40℃で4日間保温し、OPPフィルム/プライマー層/印刷層/ポリウレタン系接着剤層/LLDPEフィルムの構成を備えた包装材を得た。
[0196]
<包装材の評価>
 得られた包装材を用いて以下の評価を行った。結果を表7及び表8に示す。
[0197]
(脱離性)
 各包装材について、3.0cm×3.0cmの大きさの試験片を切り出し、70℃の水酸化ナトリウム2%水溶液50g中に、回転速度100rpmで浸漬・撹拌を行った。ただし、包装材9はボイル後の包装材から試験片を切り出し、包装材12~14はレトルト後の包装材から試験片を切り出した。ポリウレタン系接着剤層に接する両基材間が剥離する時間を測定し、下記基準で評価した。
  A:6時間未満に、ポリウレタン系接着剤層に接する両基材間が全て剥離する(良好)
  B:6時間以上12時間未満に、ポリウレタン系接着剤層に接する両基材間が全て剥離する(使用可)
  C:12時間経過しても、ポリウレタン系接着剤層に接する両基材間が全て剥離しない(使用不可)
[0198]
(除去率)
 各包装材について、3.0cm×3.0cmの大きさの試験片を切り出した。ただし、包装材9はボイル後の包装材から試験片を切り出し、包装材12~14はレトルト後の包装材から試験片を切り出した。各試験片を70℃の水酸化ナトリウム2%水溶液50g中に、回転速度100rpmで12時間浸漬・撹拌を行い、ポリウレタン系接着剤層に接する両基材間を剥離させた後、水洗、乾燥を行い、第2の基材のリサイクル基材を得た。
 得られたリサイクル基材の評価方法や評価基準は、第2実施例の包装材1と同様である。
  A:5か所全てにおいて、接着剤の吸収ピークが無い(除去率が100%程度:非常に良好)
  B:5か所中1か所のみに、接着剤の吸収ピークがある(除去率が80%程度:良好)
  C:5か所中2~3か所に、接着剤の吸収ピークがある(除去率が40~60%程度:使用可能)
  D:5か所中4か所以上に、接着剤の吸収ピークがある(除去率が20%程度:使用不可)
[0199]
(接着強度:初期)
 各包装材から、15mm×300mmの大きさの試験片を作り、引張り試験機(SHIMADZU社製、EZS-200N)を用い、温度20℃、相対湿度65%の条件下で、T型剥離により、剥離速度30cm/分で、ポリウレタン系接着剤層に接する両基材間のラミネート強度(N/15mm)を測定した。
[0200]
(接着強度 ボイル後)
 包装材9を用いて、21cm×30cmの大きさのパウチを作製し、内容物として、サラダ油、ケチャップ、4.2%食酢を1:1:1の質量比で配合したソースを真空充填した。得られたパウチを98℃、30分間、ボイル処理を行った。
 上記ボイル処理を行ったパウチから、15mm×300mmの大きさの試験片を作り、初期の接着強度と同様にして、NYフィルムとLLDPEフィルムとの間のラミネート強度(N/15mm)を測定した。
[0201]
(接着強度 レトルト後)
 包装材12~14を用いて、各々、21cm×30cmの大きさのパウチを作製し、内容物として、サラダ油、ケチャップ、4.2%食酢を1:1:1の質量比で配合したソースを真空充填した。得られたパウチを10rpm、120℃、30分間、3MPaの加圧下でレトルト処理を行った。
 上記レトルト処理を行ったパウチから、15mm×300mmの大きさの試験片を作り、初期の接着強度と同様にして、NYフィルムとCPPフィルムとの間、又は、アルミ箔とCPPとの間、のラミネート強度(N/15mm)を測定した。
[0202]
[表7]


[0203]
[表8]


[0204]
 表7及び表8中の略称を以下に示す。
NaOH:水酸化ナトリウム
インキ1:東洋インキ(株)製 リオアルファR631白
インキ2:東洋インキ(株)製 CCST 62白
インキ3:東洋インキ(株)製 NEW MAX 63白
[0205]
 表7及び表8の結果から、少なくとも、第1の基材、印刷層、第2の基材を脱離するためのポリウレタン系接着剤層及び第2の基材が、この順に外層側から積層されている構成を備え、前記第2の基材に接してポリウレタン系接着剤層が設けられている包装材は、初期及びボイル・レトルト後の接着強度に優れるだけでなく、第2の基材であるシーラント基材の脱離性に優れ、シーラント基材のリサイクル性を高めることができる。
 特に、接着剤の配合後酸価が20mgKOH/g以上であり、且つ、ポリイソシアネート成分がヘキサメチレンジイソシアネートから誘導された誘導体である実施例5、8~11及び15は、良好な脱離性・除去率を示した。
 また、数平均分子量3,000未満のポリエステルポリオールを含む実施例8は、実施例5と比較して初期の接着強度が優れていた。

請求の範囲

[請求項1]
 プラスチック層と印刷層とを有する基材1、脱離性接着剤層、及びシーラント基材2が、この順に外側から積層され、基材1を剥離させてシーラント基材2がリサイクルされる包装材を構成する脱離性接着剤層を形成するために用いられる接着剤であって、
 酸価が5~40mgKOH/gであり、
 ポリエステルポリオール成分と、脂肪族ポリイソシアネート、及び芳香脂肪族ポリイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも1種のポリイソシアネート成分と、を含む、接着剤。
[請求項2]
 前記ポリエステルポリオール成分の数平均分子量が、5,000~15,000である、請求項1に記載の接着剤。
[請求項3]
 前記ポリエステルポリオール成分の酸価が、10~40mgKOH/gである、請求項1又は2に記載の接着剤。
[請求項4]
 前記ポリエステルポリオール成分が、ウレタン結合を有する、請求項1~3いずれか1項に記載の接着剤。
[請求項5]
 前記ポリエステルポリオール成分が、ポリエステルポリウレタンポリオールの酸無水物変性物を含む、請求項1~4いずれか1項に記載の接着剤。
[請求項6]
 前記ポリエステルポリオール成分が、数平均分子量5,000~15,000のポリエステルポリオールと、数平均分子量3,000未満のポリエステルポリオールと、を含む、請求項1~5いずれか1項に記載の接着剤。
[請求項7]
 前記基材1、請求項1~6いずれか1項に記載の接着剤から形成されてなる脱離性接着剤層、及び前記シーラント基材2が、この順に外側から積層されている構成を備える包装材。
[請求項8]
 前記脱離性接着剤層の厚さが、1~6μmである、請求項7に記載の包装材。
[請求項9]
 前記シーラント基材2が、ポリオレフィンを含む、請求項7又は8に記載の包装材。
[請求項10]
 請求項7~9いずれか1項に記載の包装材を含む包装容器。
[請求項11]
 包装材を塩基性水溶液に浸漬する工程を含むリサイクル基材製造方法であって、
 前記包装材は、前記基材1、請求項1~6いずれか1項に記載の接着剤から形成された脱離性接着剤層、及び前記シーラント基材2が、この順に外側から積層されている構成を備え、
 前記塩基性水溶液は、塩基性化合物を塩基性水溶液全体の0.5~20質量%含み、浸漬時の塩基性水溶液の水温は25~120℃である、リサイクル基材製造方法。