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1. WO2020004537 - COMPOSÉ HÉTÉROCYCLIQUE ET SON UTILISATION

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明 細 書

発明の名称 複素環化合物およびその用途

技術分野

0001   0002   0003   0004   0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017  

先行技術文献

特許文献

0018  

非特許文献

0019  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0020  

課題を解決するための手段

0021   0022   0023   0024  

発明の効果

0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158  

実施例

0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178   0179   0180   0181   0182   0183   0184   0185   0186   0187   0188   0189   0190   0191   0192   0193   0194   0195   0196   0197   0198   0199   0200  

産業上の利用可能性

0201   0202  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

明 細 書

発明の名称 : 複素環化合物およびその用途

技術分野

[0001]
 本発明は、複素環化合物、特にオレキシン2型受容体作動活性を有する複素環化合物に関する。
[0002]
(発明の背景)
 オレキシンは、脳視床下部外側野及びその周辺領域に散在する特定の神経細胞で特異的に産生される神経ペプチドであり、オレキシンAとオレキシンBの二つのサブタイプからなる。オレキシンAとオレキシンBは、ともに主として脳内に存在するGタンパク質共役受容体であるオレキシン受容体の内在性リガンドで、オレキシン受容体には1型と2型の2種類のサブタイプが知られている(非特許文献1)。
[0003]
 オレキシンを産生する神経細胞(オレキシン神経細胞)は摂食中枢近傍に局在し、オレキシンペプチドを脳室内投与すると摂食量の増加が認められることから、発見当初、オレキシンは摂食調節作用を有する神経ペプチドとして注目されたが、その後、イヌ・ナルコレプシーの原因がオレキシン2型受容体の遺伝子変異であることが報告され(非特許文献2)、オレキシンの睡眠・覚醒制御における役割にも注目が集まっている。
[0004]
 オレキシン神経細胞を変性させたトランスジェニックマウスと、このマウスとオレキシン過剰発現トランスジェニックマウスとを掛け合わせたダブルトランスジェニックマウスを用いた研究等から、オレキシン神経細胞の変性によって出現するナルコレプシー様の症状がオレキシンの持続的な発現により消失することが明らかとなった。同様にオレキシン神経細胞を変性させたトランスジェニックマウスにオレキシンペプチドを脳室内投与した場合にもナルコレプシー様の症状の改善が認められた(非特許文献3)。また、オレキシン2型受容体ノックアウトマウスの研究により、オレキシン2型受容体が覚醒を維持するために重要である事が示唆されている(非特許文献4、非特許文献5)。このような背景から、オレキシン2型受容体作動薬は、ナルコレプシー治療薬やその他の過眠を呈する睡眠障害の治療薬になる事が示唆されている(非特許文献6)。
[0005]
 また、オレキシン2型受容体に選択的に作用するペプチド性の作動薬はマウスの高脂肪食負荷による肥満を改善する事が示唆されている(非特許文献7)。
 また、オレキシンペプチドの脳室内投与が、ラットの全身麻酔時間を短縮させる事が示唆されている(非特許文献8)。
 また、睡眠時無呼吸症候群患者は、血漿中のオレキシンA濃度レベルが低い事が示唆されている(非特許文献9)。
 また、オレキシンペプチドの脳室内投与が、認知機能障害を持つ老化促進モデルマウス(SAMP8)の記憶保持を改善する事が示唆されている(非特許文献10)。
 また、オレキシン2型受容体作動薬は、心不全治療薬になる事が示唆されている(特許文献1、非特許文献11)。
 また、パーキンソン病患者の日中の眠気が、オレキシン神経の脱落が原因である事が示唆されている(非特許文献12)。
 また、オレキシンが骨形成や骨減少を制御しており、オレキシン2型受容体作動薬は、骨粗鬆症、関節リュウマチなどの骨量減少に関わる疾患の治療薬になる事が示唆されている(特許文献2)。
 また、敗血症性ショックモデルマウスにおいてオレキシンを末梢から持続投与するだけで有意に死亡率の改善が認められた事から、オレキシン受容体作動薬は敗血症、重症敗血症、敗血症ショックの予防または治療に有用である事が示唆されている(特許文献3)。
[0006]
 したがってオレキシン2型受容体作動活性を有する化合物は、ナルコレプシー、特発性過眠症、過眠症、睡眠時無呼吸症候群、昏睡などの意識障害、ナルコレプシー様症状を伴うナルコレプシー症候群、日中の過眠を伴う過眠症症候群(たとえば、パーキンソン病、ギランバレー症候群やクライネレヴィン症候群)、アルツハイマー、肥満、インスリン抵抗性症候群、心不全、骨量減少に関わる疾患、敗血症などの治療薬、さらに麻酔拮抗薬、麻酔による副作用や合併症の予防または治療薬として有用であると期待される。
[0007]
 一方、スルホンアミド誘導体として、
 式
[0008]
[化1]


[0009]
(式中の各記号は文献に記載された通りである。)
で表される化合物(特許文献4)が報告されている。
[0010]
 また、オレキシン2型受容体作動活性を有する化合物としては、以下の化合物が報告されている。
 式
[0011]
[化2]


[0012]
(式中の各記号は文献に記載された通りである。)
で表される化合物(特許文献5)。
 式
[0013]
[化3]


[0014]
(式中の各記号は文献に記載された通りである。)
で表される化合物(特許文献6)。
 式
[0015]
[化4]


[0016]
(式中の各記号は文献に記載された通りである。)
で表される化合物(特許文献7)。
[0017]
 オレキシン2型受容体作動活性を有する化合物の開発が望まれている。

先行技術文献

特許文献

[0018]
特許文献1 : WO 2015/073707 A1
特許文献2 : WO 2015/048091 A1
特許文献3 : WO 2015/147240 A1
特許文献4 : WO 2012/137982 A9
特許文献5 : WO 2015/088000 A1
特許文献6 : WO 2016/133160 A1
特許文献7 : WO 2016/199906 A1

非特許文献

[0019]
非特許文献1 : セル、第92巻、573-585頁、1998年(Cell, Vol.92, 573-585, 1998)
非特許文献2 : セル、第98巻、365-376頁、1999年(Cell, Vol.98, 365-376, 1999)
非特許文献3 : プロシーディングズ オブ ナショナル アカデミー オブ サイエンス オブ ユナイデッド ステイツ オブ アメリカ、第101巻、4649-4654頁、2004年(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol.101, 4649-4654, 2004)
非特許文献4 : セル、第98巻、437-451頁、1999年(Cell, Vol.98, 437-451, 1999)
非特許文献5 : ニューロン、第38巻、715-730頁、2003年(Neuron, Vol.38, 715-730, 2003)
非特許文献6 : シーエヌエス ドラッグス、第27巻、83-90頁、2013年(CNS Drugs, Vol.27, 83-90, 2013)
非特許文献7 : セル メタボリズム 第9巻、64-76頁、2009年(Cell Metabolism, Vol.9, 64-76, 2009)
非特許文献8 : ニューロサイエンス、第121巻、855-863頁、2003年(Neuroscience, Vol.121, 855-863, 2003)
非特許文献9 : リスピレーション、第71巻、575-579頁、2004年(Respiration, Vol.71, 575-579, 2004)
非特許文献10 : ペプタイズ、第23巻、1683-1688頁、2002年(Peptides, Vol.23, 1683-1688, 2002)
非特許文献11 : ジャーナル オブ ザ アメリカン コリーグ オブ カルディオロジー、第66巻、2522-2533頁、2015年 (Journal of the American College of Cardiology. Vol. 66, 2015, Pages 2522-2533)
非特許文献12 : ブレイン、第130巻、1586-1595頁、2007年(Brain. Vol. 130, 2007, Pages 1586-1595)

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0020]
 本発明は、オレキシン2型受容体作動活性を有する複素環化合物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0021]
 本発明者らは、下記の式(I)で表される化合物またはその塩(本明細書中、化合物(I)と称する場合がある。)が、オレキシン2型受容体作動活性を有することを見出し、更なる研究の結果、本発明を完成するに至った。
[0022]
 即ち、本発明は、
[1] 式(I):
[0023]
[化5]


[0024]
[式中、
は、置換されていてもよいC 1-6アルキル基、置換されていてもよいC 1-6アルコキシ基、置換されていてもよいモノ-またはジ-C 1-6アルキルアミノ基、アシル基、または置換されていてもよい3ないし6員環状基を示し;
は、水素原子、アシル基、または置換されていてもよい3ないし6員環状基を示し;
およびR は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC 1-6アルキル基、置換されていてもよいC 1-6アルコキシ基、またはヒドロキシ基を示し;
環Aは、さらに置換されていてもよい5ないし6員含窒素単環式飽和複素環を示し;
環Bおよび環Cは、それぞれ独立して、さらに置換されていてもよい4ないし7員環を示す。]
で表される化合物またはその塩;
[2] R が、
(1)(i) ハロゲン原子、
(ii) ヒドロキシ基、および
(iii) C 1-6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC 1-6アルキル基、
(2) C 1-6アルコキシ基、
(3) モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基、
(4)(i) ハロゲン原子、
(ii) シアノ基、
(iii) ヒドロキシ基、および
(iv) C 1-6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC 3-6シクロアルキル基、または
(5) 3ないし6員単環式非芳香族複素環基;
が、
(1)(i) ヒドロキシ基、および
(ii) C 1-6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC 1-6アルキル-カルボニル基、
(2)(i) ハロゲン原子、
(ii) シアノ基、
(iii) ヒドロキシ基、
(iv) ハロゲン化されていてもよいC 1-6アルキル基、および
(v) C 1-6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC 3-10シクロアルキル-カルボニル基、または、
(3) 3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基;
およびR が、ともに水素原子;
環Aが、
(1) 追加の置換基を有さないピロリジン環、または、
(2) 追加の置換基を有さないピペリジン環;
環Bが、
(1) 追加の置換基を有さないベンゼン環、または
(2) 追加の置換基を有さない5ないし6員単環式芳香族複素環;かつ
環Cが、1ないし3個のハロゲン原子でさらに置換されていてもよいベンゼン環;
である、上記[1]記載の化合物またはその塩;
[3] R が、
(1) モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基、または
(2) 3ないし6員単環式非芳香族複素環基;
が、
(1) C 3-10シクロアルキル-カルボニル基、または
(2) 3ないし8員単環式非芳香族複素環カルボニル基;
およびR が、ともに水素原子;
環Aが、追加の置換基を有さないピロリジン環;
環Bが、追加の置換基を有さないベンゼン環;かつ
環Cが、1ないし3個のハロゲン原子でさらに置換されたベンゼン環;
である、上記[1]記載の化合物またはその塩;
[4] R が、
(1) モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基、または
(2) テトラヒドロフリル基;
が、
(1) シクロブチルカルボニル基、または
(2) アゼチジニルカルボニル基;
およびR が、ともに水素原子;
環Aが、追加の置換基を有さないピロリジン環;
環Bが、追加の置換基を有さないベンゼン環;かつ
環Cが、1ないし3個のハロゲン原子でさらに置換されたベンゼン環;
である、上記[1]記載の化合物またはその塩;
[5] N~2~-{(2S,3S)-1-(アゼチジン-1-カルボニル)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}-N~1~,N~1~-ジメチルエタンジアミド、またはその塩;
[6] (2S)-N-{(2S,3S)-1-(アゼチジン-1-カルボニル)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}オキソラン-2-カルボキサミド、またはその塩;
[7] (2S)-N-{(2S,3S)-1-(シクロブタンカルボニル)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}オキソラン-2-カルボキサミド、またはその塩;
[8] 上記[1]記載の化合物またはその塩を含有する医薬;
[9] オレキシン2型受容体作動薬である、上記[8]記載の医薬;
[10] ナルコレプシーの予防または治療剤である、上記[8]記載の医薬;
[11] ナルコレプシーの予防または治療に使用するための、上記[1]記載の化合物またはその塩;
[12] 上記[1]記載の化合物またはその塩の有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、該哺乳動物におけるオレキシン2型受容体作動方法;
[13] 上記[1]記載の化合物またはその塩の有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、該哺乳動物におけるナルコレプシーの予防または治療方法;
[14] ナルコレプシーの予防または治療剤を製造するための、上記[1]記載の化合物またはその塩の使用;
に関する。

発明の効果

[0025]
 本発明化合物は、オレキシン2型受容体作動活性を有し、ナルコレプシーの予防または治療剤として有用である。
[0026]
(発明の詳細な説明)
 以下、本明細書中で用いられる各置換基の定義について詳述する。特記しない限り各置換基は以下の定義を有する。
 本明細書中、「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
 本明細書中、「C 1-6アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1-エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、2-エチルブチルが挙げられる。
 本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC 1-6アルキル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC 1-6アルキル基が挙げられる。具体例としては、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2-ブロモエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、プロピル、2,2―ジフルオロプロピル、3,3,3-トリフルオロプロピル、イソプロピル、ブチル、4,4,4-トリフルオロブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5-トリフルオロペンチル、ヘキシル、6,6,6-トリフルオロヘキシルが挙げられる。
 本明細書中、「C 2-6アルケニル基」としては、例えば、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、4-メチル-3-ペンテニル、1-ヘキセニル、3-ヘキセニル、5-ヘキセニルが挙げられる。
 本明細書中、「C 2-6アルキニル基」としては、例えば、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニル、1-ヘキシニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニル、4-ヘキシニル、5-ヘキシニル、4-メチル-2-ペンチニルが挙げられる。
 本明細書中、「C 3-10シクロアルキル基」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、アダマンチルが挙げられる。
 本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC 3-10シクロアルキル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC 3-10シクロアルキル基が挙げられる。具体例としては、シクロプロピル、2,2-ジフルオロシクロプロピル、2,3-ジフルオロシクロプロピル、シクロブチル、ジフルオロシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルが挙げられる。
 本明細書中、「C 3-10シクロアルケニル基」としては、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニルが挙げられる。
 本明細書中、「C 6-14アリール基」としては、例えば、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、1-アントリル、2-アントリル、9-アントリルが挙げられる。
 本明細書中、「C 7-16アラルキル基」としては、例えば、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル、フェニルプロピルが挙げられる。
[0027]
 本明細書中、「C 1-6アルコキシ基」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシが挙げられる。
 本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC 1-6アルコキシ基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC 1-6アルコキシ基が挙げられる。具体例としては、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4-トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシが挙げられる。
 本明細書中、「C 3-10シクロアルキルオキシ基」としては、例えば、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、シクロオクチルオキシが挙げられる。
 本明細書中、「C 1-6アルキルチオ基」としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオが挙げられる。
 本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC 1-6アルキルチオ基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC 1-6アルキルチオ基が挙げられる。具体例としては、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4-トリフルオロブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオが挙げられる。
 本明細書中、「C 1-6アルキル-カルボニル基」としては、例えば、アセチル、プロパノイル、ブタノイル、2-メチルプロパノイル、ペンタノイル、3-メチルブタノイル、2-メチルブタノイル、2,2-ジメチルプロパノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイルが挙げられる。
 本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC 1-6アルキル-カルボニル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC 1-6アルキル-カルボニル基が挙げられる。具体例としては、アセチル、クロロアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、プロパノイル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイルが挙げられる。
 本明細書中、「C 1-6アルコキシ-カルボニル基」としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニルが挙げられる。
 本明細書中、「C 6-14アリール-カルボニル基」としては、例えば、ベンゾイル、1-ナフトイル、2-ナフトイルが挙げられる。
 本明細書中、「C 7-16アラルキル-カルボニル基」としては、例えば、フェニルアセチル、フェニルプロピオニルが挙げられる。
 本明細書中、「5ないし14員芳香族複素環カルボニル基」としては、例えば、ニコチノイル、イソニコチノイル、テノイル、フロイルが挙げられる。
 本明細書中、「3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基」としては、例えば、モルホリニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピロリジニルカルボニルが挙げられる。
[0028]
 本明細書中、「モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基」としては、例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、N-エチル-N-メチルカルバモイルが挙げられる。
 本明細書中、「モノ-またはジ-C 7-16アラルキル-カルバモイル基」としては、例えば、ベンジルカルバモイル、フェネチルカルバモイルが挙げられる。
 本明細書中、「C 1-6アルキルスルホニル基」としては、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、sec-ブチルスルホニル、tert-ブチルスルホニルが挙げられる。
 本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC 1-6アルキルスルホニル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC 1-6アルキルスルホニル基が挙げられる。具体例としては、メチルスルホニル、ジフルオロメチルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、4,4,4-トリフルオロブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、ヘキシルスルホニルが挙げられる。
 本明細書中、「C 6-14アリールスルホニル基」としては、例えば、フェニルスルホニル、1-ナフチルスルホニル、2-ナフチルスルホニルが挙げられる。
[0029]
 本明細書中、「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、アシル基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいチオカルバモイル基、置換されていてもよいスルファモイル基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいスルファニル(SH)基、置換されていてもよいシリル基が挙げられる。
 本明細書中、「炭化水素基」(「置換されていてもよい炭化水素基」における「炭化水素基」を含む)としては、例えば、C 1-6アルキル基、C 2-6アルケニル基、C 2-6アルキニル基、C 3-10シクロアルキル基、C 3-10シクロアルケニル基、C 6-14アリール基、C 7-16アラルキル基が挙げられる。
[0030]
 本明細書中、「置換されていてもよい炭化水素基」としては、例えば、下記の置換基群Aから選ばれる置換基を有していてもよい炭化水素基が挙げられる。
[置換基群A]
(1)ハロゲン原子、
(2)ニトロ基、
(3)シアノ基、
(4)オキソ基、
(5)ヒドロキシ基、
(6)ハロゲン化されていてもよいC 1-6アルコキシ基、
(7)C 6-14アリールオキシ基(例、フェノキシ、ナフトキシ)、
(8)C 7-16アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ)、
(9)5ないし14員芳香族複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)、
(10)3ないし14員非芳香族複素環オキシ基(例、モルホリニルオキシ、ピペリジニルオキシ)、
(11)C 1-6アルキル-カルボニルオキシ基(例、アセトキシ、プロパノイルオキシ)、
(12)C 6-14アリール-カルボニルオキシ基(例、ベンゾイルオキシ、1-ナフトイルオキシ、2-ナフトイルオキシ)、
(13)C 1-6アルコキシ-カルボニルオキシ基(例、メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキシ、ブトキシカルボニルオキシ)、
(14)モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイルオキシ基(例、メチルカルバモイルオキシ、エチルカルバモイルオキシ、ジメチルカルバモイルオキシ、ジエチルカルバモイルオキシ)、
(15)C 6-14アリール-カルバモイルオキシ基(例、フェニルカルバモイルオキシ、ナフチルカルバモイルオキシ)、
(16)5ないし14員芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、ニコチノイルオキシ)、
(17)3ないし14員非芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、モルホリニルカルボニルオキシ、ピペリジニルカルボニルオキシ)、
(18)ハロゲン化されていてもよいC 1-6アルキルスルホニルオキシ基(例、メチルスルホニルオキシ、トリフルオロメチルスルホニルオキシ)、
(19)C 1-6アルキル基で置換されていてもよいC 6-14アリールスルホニルオキシ基(例、フェニルスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ)、
(20)ハロゲン化されていてもよいC 1-6アルキルチオ基、
(21)5ないし14員芳香族複素環基、
(22)3ないし14員非芳香族複素環基、
(23)ホルミル基、
(24)カルボキシ基、
(25)ハロゲン化されていてもよいC 1-6アルキル-カルボニル基、
(26)C 6-14アリール-カルボニル基、
(27)5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、
(28)3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、
(29)C 1-6アルコキシ-カルボニル基、
(30)C 6-14アリールオキシ-カルボニル基(例、フェニルオキシカルボニル、1-ナフチルオキシカルボニル、2-ナフチルオキシカルボニル)、
(31)C 7-16アラルキルオキシ-カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル)、
(32)カルバモイル基、
(33)チオカルバモイル基、
(34)モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基、
(35)C 6-14アリール-カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル)、
(36)5ないし14員芳香族複素環カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル、チエニルカルバモイル)、
(37)3ないし14員非芳香族複素環カルバモイル基(例、モルホリニルカルバモイル、ピペリジニルカルバモイル)、
(38)ハロゲン化されていてもよいC 1-6アルキルスルホニル基、
(39)C 6-14アリールスルホニル基、
(40)5ないし14員芳香族複素環スルホニル基(例、ピリジルスルホニル、チエニルスルホニル)、
(41)ハロゲン化されていてもよいC 1-6アルキルスルフィニル基、
(42)C 6-14アリールスルフィニル基(例、フェニルスルフィニル、1-ナフチルスルフィニル、2-ナフチルスルフィニル)、
(43)5ないし14員芳香族複素環スルフィニル基(例、ピリジルスルフィニル、チエニルスルフィニル)、
(44)アミノ基、
(45)モノ-またはジ-C 1-6アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、N-エチル-N-メチルアミノ)、
(46)モノ-またはジ-C 6-14アリールアミノ基(例、フェニルアミノ)、
(47)5ないし14員芳香族複素環アミノ基(例、ピリジルアミノ)、
(48)C 7-16アラルキルアミノ基(例、ベンジルアミノ)、
(49)ホルミルアミノ基、
(50)C 1-6アルキル-カルボニルアミノ基(例、アセチルアミノ、プロパノイルアミノ、ブタノイルアミノ)、
(51)(C 1-6アルキル)(C 1-6アルキル-カルボニル)アミノ基(例、N-アセチル-N-メチルアミノ)、
(52)C 6-14アリール-カルボニルアミノ基(例、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ)、
(53)C 1-6アルコキシ-カルボニルアミノ基(例、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルボニルアミノ、ブトキシカルボニルアミノ、tert-ブトキシカルボニルアミノ)、
(54)C 7-16アラルキルオキシ-カルボニルアミノ基(例、ベンジルオキシカルボニルアミノ)、
(55)C 1-6アルキルスルホニルアミノ基(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ)、
(56)C 1-6アルキル基で置換されていてもよいC 6-14アリールスルホニルアミノ基(例、フェニルスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ)、
(57)ハロゲン化されていてもよいC 1-6アルキル基、
(58)C 2-6アルケニル基、
(59)C 2-6アルキニル基、
(60)C 3-10シクロアルキル基、
(61)C 3-10シクロアルケニル基、及び
(62)C 6-14アリール基。
[0031]
 「置換されていてもよい炭化水素基」における上記置換基の数は、例えば、1ないし5個、好ましくは1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
 本明細書中、「複素環基」(「置換されていてもよい複素環基」における「複素環基」を含む)としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子をそれぞれ含有する、(i)芳香族複素環基、(ii)非芳香族複素環基および(iii)7ないし10員複素架橋環基が挙げられる。
[0032]
 本明細書中、「芳香族複素環基」(「5ないし14員芳香族複素環基」を含む)としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環基が挙げられる。
 該「芳香族複素環基」の好適な例としては、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニルなどの5ないし6員単環式芳香族複素環基;
ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、イミダゾピリジニル、チエノピリジニル、フロピリジニル、ピロロピリジニル、ピラゾロピリジニル、オキサゾロピリジニル、チアゾロピリジニル、イミダゾピラジニル、イミダゾピリミジニル、チエノピリミジニル、フロピリミジニル、ピロロピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、オキサゾロピリミジニル、チアゾロピリミジニル、ピラゾロトリアジニル、ナフト[2,3-b]チエニル、フェノキサチイニル、インドリル、イソインドリル、1H-インダゾリル、プリニル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、カルバゾリル、β-カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニルなどの8ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)芳香族複素環基が挙げられる。
[0033]
 本明細書中、「非芳香族複素環基」(「3ないし14員非芳香族複素環基」を含む)としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する3ないし14員(好ましくは4ないし10員)の非芳香族複素環基が挙げられる。
 該「非芳香族複素環基」の好適な例としては、アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロフラニル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、チアゾリニル、チアゾリジニル、テトラヒドロイソチアゾリル、テトラヒドロオキサゾリル、テトラヒドロイソオキサゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロピリジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロチオピラニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロピリダジニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、アゼパニル、ジアゼパニル、アゼピニル、オキセパニル、アゾカニル、ジアゾカニルなどの3ないし8員単環式非芳香族複素環基;
ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾイミダゾリル、ジヒドロベンゾオキサゾリル、ジヒドロベンゾチアゾリル、ジヒドロベンゾイソチアゾリル、ジヒドロナフト[2,3-b]チエニル、テトラヒドロイソキノリル、テトラヒドロキノリル、4H-キノリジニル、インドリニル、イソインドリニル、テトラヒドロチエノ[2,3-c]ピリジニル、テトラヒドロベンゾアゼピニル、テトラヒドロキノキサリニル、テトラヒドロフェナントリジニル、ヘキサヒドロフェノチアジニル、ヘキサヒドロフェノキサジニル、テトラヒドロフタラジニル、テトラヒドロナフチリジニル、テトラヒドロキナゾリニル、テトラヒドロシンノリニル、テトラヒドロカルバゾリル、テトラヒドロ-β-カルボリニル、テトラヒドロアクリジニル、テトラヒドロフェナジニル、テトラヒドロチオキサンテニル、オクタヒドロイソキノリルなどの9ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)非芳香族複素環基が挙げられる。
[0034]
 本明細書中、「7ないし10員複素架橋環基」の好適な例としては、キヌクリジニル、7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニルが挙げられる。
 本明細書中、「含窒素複素環基」としては、「複素環基」のうち、環構成原子として少なくとも1個以上の窒素原子を含有するものが挙げられる。
 本明細書中、「置換されていてもよい複素環基」としては、例えば、前記した置換基群Aから選ばれる置換基を有していてもよい複素環基が挙げられる。
 「置換されていてもよい複素環基」における置換基の数は、例えば、1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
[0035]
 本明細書中、「アシル基」としては、例えば、「ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC 1-6アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基およびカルバモイル基から選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C 1-6アルキル基、C 2-6アルケニル基、C 3-10シクロアルキル基、C 3-10シクロアルケニル基、C 6-14アリール基、C 7-16アラルキル基、5ないし14員芳香族複素環基および3ないし14員非芳香族複素環基から選ばれる1または2個の置換基」をそれぞれ有していてもよい、ホルミル基、カルボキシ基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、スルフィノ基、スルホ基、スルファモイル基、ホスホノ基が挙げられる。
 また、「アシル基」としては、炭化水素-スルホニル基、複素環-スルホニル基、炭化水素-スルフィニル基、複素環-スルフィニル基も挙げられる。
 ここで、炭化水素-スルホニル基とは、炭化水素基が結合したスルホニル基を、複素環-スルホニル基とは、複素環基が結合したスルホニル基を、炭化水素-スルフィニル基とは、炭化水素基が結合したスルフィニル基を、複素環-スルフィニル基とは、複素環基が結合したスルフィニル基を、それぞれ意味する。
 「アシル基」の好適な例としては、ホルミル基、カルボキシ基、C 1-6アルキル-カルボニル基、C 2-6アルケニル-カルボニル基(例、クロトノイル)、C 3-10シクロアルキル-カルボニル基(例、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル、シクロヘプタンカルボニル)、C 3-10シクロアルケニル-カルボニル基(例、2-シクロヘキセンカルボニル)、C 6-14アリール-カルボニル基、C 7-16アラルキル-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C 1-6アルコキシ-カルボニル基、C 6-14アリールオキシ-カルボニル基(例、フェニルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル)、C 7-16アラルキルオキシ-カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル)、カルバモイル基、モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基、モノ-またはジ-C 2-6アルケニル-カルバモイル基(例、ジアリルカルバモイル)、モノ-またはジ-C 3-10シクロアルキル-カルバモイル基(例、シクロプロピルカルバモイル)、モノ-またはジ-C 6-14アリール-カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル)、モノ-またはジ-C 7-16アラルキル-カルバモイル基、5ないし14員芳香族複素環カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル)、チオカルバモイル基、モノ-またはジ-C 1-6アルキル-チオカルバモイル基(例、メチルチオカルバモイル、N-エチル-N-メチルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C 2-6アルケニル-チオカルバモイル基(例、ジアリルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C 3-10シクロアルキル-チオカルバモイル基(例、シクロプロピルチオカルバモイル、シクロヘキシルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C 6-14アリール-チオカルバモイル基(例、フェニルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C 7-16アラルキル-チオカルバモイル基(例、ベンジルチオカルバモイル、フェネチルチオカルバモイル)、5ないし14員芳香族複素環チオカルバモイル基(例、ピリジルチオカルバモイル)、スルフィノ基、C 1-6アルキルスルフィニル基(例、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル)、スルホ基、C 1-6アルキルスルホニル基、C 6-14アリールスルホニル基、ホスホノ基、モノ-またはジ-C 1-6アルキルホスホノ基(例、ジメチルホスホノ、ジエチルホスホノ、ジイソプロピルホスホノ、ジブチルホスホノ)が挙げられる。
[0036]
 本明細書中、「置換されていてもよいアミノ基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C 1-6アルキル基、C 2-6アルケニル基、C 3-10シクロアルキル基、C 6-14アリール基、C 7-16アラルキル基、C 1-6アルキル-カルボニル基、C 6-14アリール-カルボニル基、C 7-16アラルキル-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C 1-6アルコキシ-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基、モノ-またはジ-C 7-16アラルキル-カルバモイル基、C 1-6アルキルスルホニル基およびC 6-14アリールスルホニル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいアミノ基が挙げられる。
 置換されていてもよいアミノ基の好適な例としては、アミノ基、モノ-またはジ-(ハロゲン化されていてもよいC 1-6アルキル)アミノ基(例、メチルアミノ、トリフルオロメチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、プロピルアミノ、ジブチルアミノ)、モノ-またはジ-C 2-6アルケニルアミノ基(例、ジアリルアミノ)、モノ-またはジ-C 3-10シクロアルキルアミノ基(例、シクロプロピルアミノ、シクロヘキシルアミノ)、モノ-またはジ-C 6-14アリールアミノ基(例、フェニルアミノ)、モノ-またはジ-C 7-16アラルキルアミノ基(例、ベンジルアミノ、ジベンジルアミノ)、モノ-またはジ-(ハロゲン化されていてもよいC 1-6アルキル)-カルボニルアミノ基(例、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ)、モノ-またはジ-C 6-14アリール-カルボニルアミノ基(例、ベンゾイルアミノ)、モノ-またはジ-C 7-16アラルキル-カルボニルアミノ基(例、ベンジルカルボニルアミノ)、モノ-またはジ-5ないし14員芳香族複素環カルボニルアミノ基(例、ニコチノイルアミノ、イソニコチノイルアミノ)、モノ-またはジ-3ないし14員非芳香族複素環カルボニルアミノ基(例、ピペリジニルカルボニルアミノ)、モノ-またはジ-C 1-6アルコキシ-カルボニルアミノ基(例、tert-ブトキシカルボニルアミノ)、5ないし14員芳香族複素環アミノ基(例、ピリジルアミノ)、カルバモイルアミノ基、(モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル)アミノ基(例、メチルカルバモイルアミノ)、(モノ-またはジ-C 7-16アラルキル-カルバモイル)アミノ基(例、ベンジルカルバモイルアミノ)、C 1-6アルキルスルホニルアミノ基(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ)、C 6-14アリールスルホニルアミノ基(例、フェニルスルホニルアミノ)、(C 1-6アルキル)(C 1-6アルキル-カルボニル)アミノ基(例、N-アセチル-N-メチルアミノ)、(C 1-6アルキル)(C 6-14アリール-カルボニル)アミノ基(例、N-ベンゾイル-N-メチルアミノ)が挙げられる。
[0037]
 本明細書中、「置換されていてもよいカルバモイル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C 1-6アルキル基、C 2-6アルケニル基、C 3-10シクロアルキル基、C 6-14アリール基、C 7-16アラルキル基、C 1-6アルキル-カルボニル基、C 6-14アリール-カルボニル基、C 7-16アラルキル-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C 1-6アルコキシ-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基およびモノ-またはジ-C 7-16アラルキル-カルバモイル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいカルバモイル基が挙げられる。
 置換されていてもよいカルバモイル基の好適な例としては、カルバモイル基、モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基、モノ-またはジ-C 2-6アルケニル-カルバモイル基(例、ジアリルカルバモイル)、モノ-またはジ-C 3-10シクロアルキル-カルバモイル基(例、シクロプロピルカルバモイル、シクロヘキシルカルバモイル)、モノ-またはジ-C 6-14アリール-カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル)、モノ-またはジ-C 7-16アラルキル-カルバモイル基、モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルボニル-カルバモイル基(例、アセチルカルバモイル、プロピオニルカルバモイル)、モノ-またはジ-C 6-14アリール-カルボニル-カルバモイル基(例、ベンゾイルカルバモイル)、5ないし14員芳香族複素環カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル)が挙げられる。
[0038]
 本明細書中、「置換されていてもよいチオカルバモイル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C 1-6アルキル基、C 2-6アルケニル基、C 3-10シクロアルキル基、C 6-14アリール基、C 7-16アラルキル基、C 1-6アルキル-カルボニル基、C 6-14アリール-カルボニル基、C 7-16アラルキル-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C 1-6アルコキシ-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基およびモノ-またはジ-C 7-16アラルキル-カルバモイル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいチオカルバモイル基が挙げられる。
 置換されていてもよいチオカルバモイル基の好適な例としては、チオカルバモイル基、モノ-またはジ-C 1-6アルキル-チオカルバモイル基(例、メチルチオカルバモイル、エチルチオカルバモイル、ジメチルチオカルバモイル、ジエチルチオカルバモイル、N-エチル-N-メチルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C 2-6アルケニル-チオカルバモイル基(例、ジアリルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C 3-10シクロアルキル-チオカルバモイル基(例、シクロプロピルチオカルバモイル、シクロヘキシルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C 6-14アリール-チオカルバモイル基(例、フェニルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C 7-16アラルキル-チオカルバモイル基(例、ベンジルチオカルバモイル、フェネチルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルボニル-チオカルバモイル基(例、アセチルチオカルバモイル、プロピオニルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C 6-14アリール-カルボニル-チオカルバモイル基(例、ベンゾイルチオカルバモイル)、5ないし14員芳香族複素環チオカルバモイル基(例、ピリジルチオカルバモイル)が挙げられる。
[0039]
 本明細書中、「置換されていてもよいスルファモイル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C 1-6アルキル基、C 2-6アルケニル基、C 3-10シクロアルキル基、C 6-14アリール基、C 7-16アラルキル基、C 1-6アルキル-カルボニル基、C 6-14アリール-カルボニル基、C 7-16アラルキル-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C 1-6アルコキシ-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基およびモノ-またはジ-C 7-16アラルキル-カルバモイル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいスルファモイル基が挙げられる。
 置換されていてもよいスルファモイル基の好適な例としては、スルファモイル基、モノ-またはジ-C 1-6アルキル-スルファモイル基(例、メチルスルファモイル、エチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル、N-エチル-N-メチルスルファモイル)、モノ-またはジ-C 2-6アルケニル-スルファモイル基(例、ジアリルスルファモイル)、モノ-またはジ-C 3-10シクロアルキル-スルファモイル基(例、シクロプロピルスルファモイル、シクロヘキシルスルファモイル)、モノ-またはジ-C 6-14アリール-スルファモイル基(例、フェニルスルファモイル)、モノ-またはジ-C 7-16アラルキル-スルファモイル基(例、ベンジルスルファモイル、フェネチルスルファモイル)、モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルボニル-スルファモイル基(例、アセチルスルファモイル、プロピオニルスルファモイル)、モノ-またはジ-C 6-14アリール-カルボニル-スルファモイル基(例、ベンゾイルスルファモイル)、5ないし14員芳香族複素環スルファモイル基(例、ピリジルスルファモイル)が挙げられる。
[0040]
 本明細書中、「置換されていてもよいヒドロキシ基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C 1-6アルキル基、C 2-6アルケニル基、C 3-10シクロアルキル基、C 6-14アリール基、C 7-16アラルキル基、C 1-6アルキル-カルボニル基、C 6-14アリール-カルボニル基、C 7-16アラルキル-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C 1-6アルコキシ-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基、モノ-またはジ-C 7-16アラルキル-カルバモイル基、C 1-6アルキルスルホニル基およびC 6-14アリールスルホニル基から選ばれる置換基」を有していてもよいヒドロキシ基が挙げられる。
 置換されていてもよいヒドロキシ基の好適な例としては、ヒドロキシ基、C 1-6アルコキシ基、C 2-6アルケニルオキシ基(例、アリルオキシ、2-ブテニルオキシ、2-ペンテニルオキシ、3-ヘキセニルオキシ)、C 3-10シクロアルキルオキシ基(例、シクロヘキシルオキシ)、C 6-14アリールオキシ基(例、フェノキシ、ナフチルオキシ)、C 7-16アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ)、C 1-6アルキル-カルボニルオキシ基(例、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ、ピバロイルオキシ)、C 6-14アリール-カルボニルオキシ基(例、ベンゾイルオキシ)、C 7-16アラルキル-カルボニルオキシ基(例、ベンジルカルボニルオキシ)、5ないし14員芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、ニコチノイルオキシ)、3ないし14員非芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、ピペリジニルカルボニルオキシ)、C 1-6アルコキシ-カルボニルオキシ基(例、tert-ブトキシカルボニルオキシ)、5ないし14員芳香族複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)、カルバモイルオキシ基、C 1-6アルキル-カルバモイルオキシ基(例、メチルカルバモイルオキシ)、C 7-16アラルキル-カルバモイルオキシ基(例、ベンジルカルバモイルオキシ)、C 1-6アルキルスルホニルオキシ基(例、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ)、C 6-14アリールスルホニルオキシ基(例、フェニルスルホニルオキシ)が挙げられる。
[0041]
 本明細書中、「置換されていてもよいスルファニル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C 1-6アルキル基、C 2-6アルケニル基、C 3-10シクロアルキル基、C 6-14アリール基、C 7-16アラルキル基、C 1-6アルキル-カルボニル基、C 6-14アリール-カルボニル基および5ないし14員芳香族複素環基から選ばれる置換基」を有していてもよいスルファニル基、ハロゲン化されたスルファニル基が挙げられる。
 置換されていてもよいスルファニル基の好適な例としては、スルファニル(-SH)基、C 1-6アルキルチオ基、C 2-6アルケニルチオ基(例、アリルチオ、2-ブテニルチオ、2-ペンテニルチオ、3-ヘキセニルチオ)、C 3-10シクロアルキルチオ基(例、シクロヘキシルチオ)、C 6-14アリールチオ基(例、フェニルチオ、ナフチルチオ)、C 7-16アラルキルチオ基(例、ベンジルチオ、フェネチルチオ)、C 1-6アルキル-カルボニルチオ基(例、アセチルチオ、プロピオニルチオ、ブチリルチオ、イソブチリルチオ、ピバロイルチオ)、C 6-14アリール-カルボニルチオ基(例、ベンゾイルチオ)、5ないし14員芳香族複素環チオ基(例、ピリジルチオ)、ハロゲン化チオ基(例、ペンタフルオロチオ)が挙げられる。
[0042]
 本明細書中、「置換されていてもよいシリル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C 1-6アルキル基、C 2-6アルケニル基、C 3-10シクロアルキル基、C 6-14アリール基およびC 7-16アラルキル基から選ばれる1ないし3個の置換基」を有していてもよいシリル基が挙げられる。
 置換されていてもよいシリル基の好適な例としては、トリ-C 1-6アルキルシリル基(例、トリメチルシリル、tert-ブチル(ジメチル)シリル)が挙げられる。
[0043]
 本明細書中、「炭化水素環」としては、例えば、C 6-14芳香族炭化水素環、C 3-10シクロアルカン、C 3-10シクロアルケンが挙げられる。
 本明細書中、「C 6-14芳香族炭化水素環」としては、例えば、ベンゼン、ナフタレンが挙げられる。
 本明細書中、「C 3-10シクロアルカン」としては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンが挙げられる。
 本明細書中、「C 3-10シクロアルケン」としては、例えば、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンが挙げられる。
 本明細書中、「複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子をそれぞれ含有する、芳香族複素環および非芳香族複素環が挙げられる。
[0044]
 本明細書中、「芳香族複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環が挙げられる。該「芳香族複素環」の好適な例としては、チオフェン、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、1,2,4-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、1,3,4-チアジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、トリアジンなどの5ないし6員単環式芳香族複素環;
ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾトリアゾール、イミダゾピリジン、チエノピリジン、フロピリジン、ピロロピリジン、ピラゾロピリジン、オキサゾロピリジン、チアゾロピリジン、イミダゾピラジン、イミダゾピリミジン、チエノピリミジン、フロピリミジン、ピロロピリミジン、ピラゾロピリミジン、オキサゾロピリミジン、チアゾロピリミジン、ピラゾロピリミジン、ピラゾロトリアジン、ナフト[2,3-b]チオフェン、フェノキサチイン、インド-ル、イソインドール、1H-インダゾール、プリン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、カルバゾール、β-カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナジン、フェノチアジン、フェノキサジンなどの8ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)芳香族複素環が挙げられる。
[0045]
 本明細書中、「非芳香族複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する3ないし14員(好ましくは4ないし10員)の非芳香族複素環が挙げられる。該「非芳香族複素環」の好適な例としては、アジリジン、オキシラン、チイラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、オキサゾリン、オキサゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、チアゾリン、チアゾリジン、テトラヒドロイソチアゾール、テトラヒドロオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール、ピペリジン、ピペラジン、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピリジン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロピリミジン、テトラヒドロピリダジン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピラン、モルホリン、チオモルホリン、アゼパン、ジアゼパン、アゼピン、アゾカン、ジアゾカン、オキセパンなどの3ないし8員単環式非芳香族複素環;
ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイソチアゾール、ジヒドロナフト[2,3-b]チオフェン、テトラヒドロイソキノリン、テトラヒドロキノリン、4H-キノリジン、インドリン、イソインドリン、テトラヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン、テトラヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロキノキサリン、テトラヒドロフェナントリジン、ヘキサヒドロフェノチアジン、ヘキサヒドロフェノキサジン、テトラヒドロフタラジン、テトラヒドロナフチリジン、テトラヒドロキナゾリン、テトラヒドロシンノリン、テトラヒドロカルバゾール、テトラヒドロ-β-カルボリン、テトラヒドロアクリジン、テトラヒドロフェナジン、テトラヒドロチオキサンテン、オクタヒドロイソキノリンなどの9ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)非芳香族複素環が挙げられる。
 本明細書中、「含窒素複素環」としては、「複素環」のうち、環構成原子として少なくとも1個以上の窒素原子を含有するものが挙げられる。
[0046]
 本明細書中、「環状基」としては、「C 3-10シクロアルキル基」、「C 3-10シクロアルケニル基」、「C 6-14アリール基」および「複素環基」が挙げられる。
 本明細書中、「3ないし6員環状基」としては、「環状基」のうち、3ないし6員のものが挙げられる。具体的には、「C 3-10シクロアルキル基」のうち3ないし6員のもの、「C 3-10シクロアルケニル基」のうち3ないし6員のもの、フェニル基、「5ないし6員単環式芳香族複素環基」、および「3ないし8員単環式非芳香族複素環基」のうち3ないし6員のものが挙げられる。
[0047]
 本明細書中、「環」としては、「炭化水素環」および「複素環」が挙げられる。
 本明細書中、「4ないし7員環」としては、「環」のうち、4ないし7員のものが挙げられる。具体的には、「C 3-10シクロアルカン」のうち4ないし7員のもの、「C 3-10シクロアルケン」のうち4ないし7員のもの、ベンゼン環、
「5ないし6員単環式芳香族複素環」、および「3ないし8員単環式非芳香族複素環」のうち4ないし7員のものが挙げられる。
[0048]
 本明細書中、「5ないし6員含窒素単環式飽和複素環」としては、「3ないし8員単環式非芳香族複素環」のうち、環構成原子として少なくとも1個以上の窒素原子を含有し、かつ5ないし6員の飽和のものが挙げられる。
[0049]
 以下に、式(I)中の各記号の定義について詳述する。
 R は、置換されていてもよいC 1-6アルキル基、置換されていてもよいC 1-6アルコキシ基、置換されていてもよいモノ-またはジ-C 1-6アルキルアミノ基、アシル基、または置換されていてもよい3ないし6員環状基を示す。
 R で示される「置換されていてもよいC 1-6アルキル基」、「置換されていてもよいC 1-6アルコキシ基」、「置換されていてもよいモノ-またはジ-C 1-6アルキルアミノ基」および「置換されていてもよい3ないし6員環状基」における置換基としては、置換基群Aから選択される置換基が挙げられる。これら置換基の数は、好ましくは1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
[0050]
 R としては、
(1) 置換されていてもよいC 1-6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル)、
(2) 置換されていてもよいC 1-6アルコキシ基(例、メトキシ)、
(3) アシル基(好ましくは、置換されていてもよいモノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基(例、ジメチルカルバモイル))、または
(4) 置換されていてもよい3ないし6員環状基(好ましくは、C 3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル)、3ないし6員単環式非芳香族複素環基(例、オキセタニル、テトラヒドロフリル))
が好ましい。
 上記「置換されていてもよいモノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基」、「置換されていてもよいC 3-6シクロアルキル基」および「置換されていてもよい3ないし6員単環式非芳香族複素環基」における置換基としては、置換基群Aから選択される置換基が挙げられる。これら置換基の数は、好ましくは1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
[0051]
 なかでも、R としては、
(1)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(ii) ヒドロキシ基、および
(iii) C 1-6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC 1-6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル)、
(2) C 1-6アルコキシ基(例、メトキシ)、
(3) モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基(例、ジメチルカルバモイル)、
(4)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(ii) シアノ基、
(iii) ヒドロキシ基、および
(iv) C 1-6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC 3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル)、または
(5) 3ないし6員単環式非芳香族複素環基(例、オキセタニル、テトラヒドロフリル)
がより好ましい。
[0052]
 とりわけ、R としては、
(1) モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基(例、ジメチルカルバモイル)、または
(2) 3ないし6員単環式非芳香族複素環基(例、テトラヒドロフリル)
が特に好ましい。
[0053]
 R は、水素原子、アシル基、または置換されていてもよい3ないし6員環状基を示す。
 R で示される「置換されていてもよい3ないし6員環状基」における置換基としては、置換基群Aから選択される置換基が挙げられる。これら置換基の数は、好ましくは1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
[0054]
 R としては、アシル基(例、
(1) 置換されていてもよいC 1-6アルキル-カルボニル基(例、2-メチルプロパノイル、2,2-ジメチルプロパノイル)、
(2) 置換されていてもよいC 3-10シクロアルキル-カルボニル基(例、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル)、または
(3) 置換されていてもよい3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基(好ましくは、3ないし8員単環式非芳香族複素環カルボニル基(例、アゼチジニルカルボニル、テトラヒドロフリルカルボニル)))
が好ましい。
 上記「置換されていてもよいC 1-6アルキル-カルボニル基」、「置換されていてもよいC 3-10シクロアルキル-カルボニル基」および「置換されていてもよい3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基」における置換基としては、置換基群Aから選択される置換基が挙げられる。これら置換基の数は、好ましくは1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
[0055]
 なかでもR としては、
(1)(i) ヒドロキシ基、および
(ii) C 1-6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC 1-6アルキル-カルボニル基(例、2-メチルプロパノイル、2,2-ジメチルプロパノイル)、
(2)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(ii) シアノ基、
(iii) ヒドロキシ基、
(iv) ハロゲン化されていてもよいC 1-6アルキル基(例、トリフルオロメチル)、および
(v) C 1-6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC 3-10シクロアルキル-カルボニル基(例、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル)、または
(3) 3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基(好ましくは、3ないし8員単環式非芳香族複素環カルボニル基(例、アゼチジニルカルボニル、テトラヒドロフリルカルボニル))
がより好ましい。
[0056]
 とりわけ、R としては、
(1) C 3-10シクロアルキル-カルボニル基(例、シクロブチルカルボニル)、または
(2) 3ないし8員単環式非芳香族複素環カルボニル基(例、アゼチジニルカルボニル)
が特に好ましい。
[0057]
 R およびR は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC 1-6アルキル基、置換されていてもよいC 1-6アルコキシ基、またはヒドロキシ基を示す。
 R またはR で示される「置換されていてもよいC 1-6アルキル基」および「置換されていてもよいC 1-6アルコキシ基」における置換基としては、置換基群Aから選択される置換基が挙げられる。これら置換基の数は、好ましくは1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
 R およびR は、ともに水素原子が好ましい、
[0058]
 環Aは、さらに置換されていてもよい5ないし6員含窒素単環式飽和複素環を示す。
 環Aで示される「さらに置換されていてもよい5ないし6員含窒素単環式飽和複素環」における置換基は、-NHCOR およびR に加えて、さらに有してもよい追加の置換基であり、置換基群Aから選択される置換基が挙げられる。これら置換基の数は、好ましくは1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
[0059]
 環Aとしては、
(1) さらに置換されていてもよいピロリジン環、または
(2) さらに置換されていてもよいピペリジン環
が好ましい。
 なかでも、環Aとしては、
(1) 追加の置換基を有さないピロリジン環、または、
(2) 追加の置換基を有さないピペリジン環
がより好ましい。
 とりわけ、環Aとしては、追加の置換基を有さないピロリジン環が特に好ましい。
[0060]
 環Bは、さらに置換されていてもよい4ないし7員環を示す。
 環Bで示される「さらに置換されていてもよい4ないし7員環」における置換基は、-CR 4-環Aおよび-環Cに加えて、さらに有してもよい追加の置換基であり、置換基群Aから選択される置換基が挙げられる。これら置換基の数は、好ましくは1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
[0061]
 環Bとしては、
(1) さらに置換されていてもよいベンゼン環、または
(2) さらに置換されていてもよい5ないし6員単環式芳香族複素環(例、ピリジン環、チアゾール環)
が好ましい。
 なかでも、環Bとしては、
(1) 追加の置換基を有さないベンゼン環、または
(2) 追加の置換基を有さない5ないし6員単環式芳香族複素環(例、チアゾール環、ピリジン環)
がより好ましい。
 とりわけ、環Bとしては、追加の置換基を有さないベンゼン環が特に好ましい。
[0062]
 環Cは、さらに置換されていてもよい4ないし7員環を示す。
 環Cで示される「さらに置換されていてもよい4ないし7員環」における置換基は、-環Bに加えて、さらに有してもよい追加の置換基であり、置換基群Aから選択される置換基が挙げられる。これら置換基の数は、好ましくは1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
[0063]
 環Cとしては、さらに置換されていてもよいベンゼン環が好ましい。
 なかでも、環Cとしては、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)でさらに置換されていてもよいベンゼン環がより好ましい。
 とりわけ、環Cとしては、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)でさらに置換されたベンゼン環が特に好ましい。
[0064]
 化合物(I)において、環A上の、-NHCOR が結合する炭素原子と-CR 4-環Bが結合する炭素原子における立体配置(例えば、環Aがピロリジン環またはピペリジン環の場合は2位と3位の立体配置)はシスが好ましい。即ち、化合物(I)は、好ましくは、式(IA)または(IB):
[0065]
[化6]


[0066]
[式中の各記号は前記と同義である。]
で表され、好ましくは、式(IA):
[0067]
[化7]


[0068]
[式中の各記号は前記と同義である。]
で表される。
[0069]
 化合物(I)としては、
が、
(1)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(ii) ヒドロキシ基、および
(iii) C 1-6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC 1-6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル)、
(2) C 1-6アルコキシ基(例、メトキシ)、
(3) モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基(例、ジメチルカルバモイル)、
(4)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(ii) シアノ基、
(iii) ヒドロキシ基、および
(iv) C 1-6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC 3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル)、または
(5) 3ないし6員単環式非芳香族複素環基(例、オキセタニル、テトラヒドロフリル);
が、
(1)(i) ヒドロキシ基、および
(ii) C 1-6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC 1-6アルキル-カルボニル基(例、2-メチルプロパノイル、2,2-ジメチルプロパノイル)、
(2)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(ii) シアノ基、
(iii) ヒドロキシ基、
(iv) ハロゲン化されていてもよいC 1-6アルキル基(例、トリフルオロメチル)、および
(v) C 1-6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC 3-10シクロアルキル-カルボニル基(例、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル)、または、
(3) 3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基(好ましくは、3ないし8員単環式非芳香族複素環カルボニル基(例、アゼチジニルカルボニル、テトラヒドロフリルカルボニル));
およびR が、ともに水素原子;
環Aが、
(1) 追加の置換基を有さないピロリジン環、または、
(2) 追加の置換基を有さないピペリジン環;
環Bが、
(1) 追加の置換基を有さないベンゼン環、または
(2) 追加の置換基を有さない5ないし6員単環式芳香族複素環(例、チアゾール環、ピリジン環);かつ
環Cが、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)でさらに置換されていてもよいベンゼン環;
である化合物が好ましい。
[0070]
 なかでも、化合物(I)としては、
が、
(1) モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基(例、ジメチルカルバモイル)、または
(2) 3ないし6員単環式非芳香族複素環基(例、テトラヒドロフリル);
が、
(1) C 3-10シクロアルキル-カルボニル基(例、シクロブチルカルボニル)、または
(2) 3ないし8員単環式非芳香族複素環カルボニル基(例、アゼチジニルカルボニル);
およびR が、ともに水素原子;
環Aが、追加の置換基を有さないピロリジン環;
環Bが、追加の置換基を有さないベンゼン環;かつ
環Cが、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)でさらに置換されたベンゼン環;
である化合物がより好ましい。
[0071]
 とりわけ、化合物(I)としては、
が、
(1) モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基(例、ジメチルカルバモイル)、または
(2) テトラヒドロフリル基;
が、
(1) シクロブチルカルボニル基、または
(2) アゼチジニルカルボニル基;
およびR が、ともに水素原子;
環Aが、追加の置換基を有さないピロリジン環;
環Bが、追加の置換基を有さないベンゼン環;かつ
環Cが、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)でさらに置換されたベンゼン環;
である化合物が好ましい。
[0072]
 化合物(I)の具体例としては、後述の実施例1~46の化合物が挙げられる。
 化合物(I)として具体的には、
N~2~-{(2S,3S)-1-(アゼチジン-1-カルボニル)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}-N~1~,N~1~-ジメチルエタンジアミド(実施例30)、またはその塩;
(2S)-N-{(2S,3S)-1-(アゼチジン-1-カルボニル)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}オキソラン-2-カルボキサミド(実施例31)、またはその塩;または、
(2S)-N-{(2S,3S)-1-(シクロブタンカルボニル)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}オキソラン-2-カルボキサミド(実施例33)、またはその塩;
が好ましい。
[0073]
 式(I)で表される化合物の塩としては、薬理学的に許容される塩が好ましく、このような塩としては、例えば、無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。
 無機塩基との塩の好適な例としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩;アンモニウム塩等が挙げられる。
 有機塩基との塩の好適な例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン]、tert-ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N-ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。
 無機酸との塩の好適な例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。
 有機酸との塩の好適な例としては、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。
 塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、アルギニン、リジン、オルニチン等との塩が挙げられる。
 酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、アスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。
[0074]
 本発明化合物の製造法について以下に説明する。
[0075]
 以下の製造方法における各工程で用いられた原料や試薬、ならびに得られた化合物は、それぞれ塩を形成していてもよい。このような塩としては、例えば、前述の式(I)で表される化合物の塩と同様のもの等が挙げられる。
[0076]
 各工程で得られた化合物が遊離化合物である場合には、自体公知の方法により、目的とする塩に変換することができる。逆に各工程で得られた化合物が塩である場合には、自体公知の方法により、遊離体または目的とする他の種類の塩に変換することができる。
[0077]
 各工程で得られた化合物は反応液のままか、または粗生成物として得た後に、次反応に用いることもできる、あるいは、各工程で得られた化合物を、常法に従って、反応混合物から濃縮、晶出、再結晶、蒸留、溶媒抽出、分溜、クロマトグラフィーなどの分離手段により単離および/または精製することができる。
[0078]
 各工程の原料や試薬の化合物が市販されている場合には、市販品をそのまま用いることができる。
[0079]
 各工程の反応において、反応時間は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載の無い場合、通常1分~48時間、好ましくは10分~8時間である。
[0080]
 各工程の反応において、反応温度は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載が無い場合、通常-78℃~300℃、好ましくは-78℃~150℃である。
[0081]
 各工程の反応において、圧力は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載が無い場合、通常1気圧~20気圧、好ましくは1気圧~3気圧である。
[0082]
 各工程の反応において、例えば、Biotage社製InitiatorなどのMicrowave合成装置を用いることがある。反応温度は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載がない場合、通常室温~300℃、好ましくは50℃~250℃である。反応時間は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載の無い場合、通常1分~48時間、好ましくは1分~8時間である。
[0083]
 各工程の反応において、試薬は、特に記載が無い場合、基質に対して0.5当量~20当量、好ましくは0.8当量~5当量が用いられる。試薬を触媒として使用する場合、試薬は基質に対して0.001当量~1当量、好ましくは0.01当量~0.2当量が用いられる。試薬が反応溶媒を兼ねる場合、試薬は溶媒量が用いられる。
[0084]
 各工程の反応において、特に記載が無い場合、これらの反応は、無溶媒、あるいは適当な溶媒に溶解または懸濁して行われる。溶媒の具体例としては、実施例に記載されている溶媒、あるいは以下が挙げられる。
アルコール類:メタノール、エタノール、tert-ブチルアルコール、2-メトキシエタノールなど;
エーテル類:ジエチルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2-ジメトキシエタンなど;
芳香族炭化水素類:クロロベンゼン、トルエン、キシレンなど;
飽和炭化水素類:シクロヘキサン、ヘキサンなど;
アミド類:N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドンなど;
ハロゲン化炭化水素類:ジクロロメタン、四塩化炭素など;
ニトリル類:アセトニトリルなど;
スルホキシド類:ジメチルスルホキシドなど;
芳香族有機塩基類:ピリジンなど;
酸無水物類:無水酢酸など;
有機酸類:ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸など;
無機酸類:塩酸、硫酸など;
エステル類:酢酸エチルなど;
ケトン類:アセトン、メチルエチルケトンなど;
水。
 上記溶媒は、二種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
[0085]
 各工程の反応において塩基を用いる場合、例えば、以下に示す塩基、あるいは実施例に記載されている塩基が用いられる。
無機塩基類:水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウムなど;
有機塩基類:トリエチルアミン、ジエチルアミン、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジン、N,N-ジメチルアニリン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン、イミダゾール、ピペリジンなど;
金属アルコキシド類:ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシドなど;
アルカリ金属水素化物類:水素化ナトリウムなど;
金属アミド類:ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジドなど;
有機リチウム類:n-ブチルリチウムなど。
[0086]
 各工程の反応において酸または酸性触媒を用いる場合、例えば、以下に示す酸や酸性触媒、あるいは実施例に記載されている酸や酸性触媒が用いられる。
無機酸類:塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸など;
有機酸類:酢酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、p-トルエンスルホン酸、10-カンファースルホン酸など;
ルイス酸:三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、ヨウ化亜鉛、無水塩化アルミニウム、無水塩化亜鉛、無水塩化鉄など。
[0087]
 各工程の反応は、特に記載の無い限り、自体公知の方法、例えば、第5版実験化学講座、13巻~19巻(日本化学会編);新実験化学講座、14巻~15巻(日本化学会編);精密有機化学 改訂第2版(L. F. Tietze,Th. Eicher、南江堂);改訂 有機人名反応 そのしくみとポイント(東郷秀雄著、講談社);ORGANIC SYNTHESES Collective Volume I~VII(John Wiley & Sons Inc.);Modern Organic Synthesis in the Laboratory A Collection of Standard Experimental Procedures(Jie Jack Li著、OXFORD UNIVERSITY出版);Comprehensive Heterocyclic Chemistry III、Vol.1~Vol.14(エルゼビア・ジャパン株式会社);人名反応に学ぶ有機合成戦略(富岡清監訳、化学同人発行);コンプリヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーションズ(VCH Publishers Inc.)1989年刊などに記載された方法、あるいは実施例に記載された方法に準じて行われる。
[0088]
 各工程において、官能基の保護または脱保護反応は、自体公知の方法、例えば、Wiley-Interscience社2007年刊「Protective Groups in Organic Synthesis, 4th Ed.」(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著);Thieme社2004年刊「Protecting Groups 3rd Ed.」(P.J.Kocienski著)などに記載された方法、あるいは実施例に記載された方法に準じて行われる。
 アルコールなどの水酸基やフェノール性水酸基の保護基としては、例えば、メトキシメチルエーテル、ベンジルエーテル、tert-ブチルジメチルシリルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテルなどのエーテル型保護基;酢酸エステルなどのカルボン酸エステル型保護基;メタンスルホン酸エステルなどのスルホン酸エステル型保護基;tert-ブチルカルボネートなどの炭酸エステル型保護基などが挙げられる。
 アルデヒドのカルボニル基の保護基としては、例えば、ジメチルアセタールなどのアセタール型保護基;1,3-ジオキサンなどの環状アセタール型保護基などが挙げられる。
 ケトンのカルボニル基の保護基としては、例えば、ジメチルケタールなどのケタール型保護基;1,3-ジオキサンなどの環状ケタール型保護基;O-メチルオキシムなどのオキシム型保護基;N,N-ジメチルヒドラゾンなどのヒドラゾン型保護基などが挙げられる。
 カルボキシル基の保護基としては、例えば、メチルエステルなどのエステル型保護基;N,N-ジメチルアミドなどのアミド型保護基などが挙げられる。
 チオールの保護基としては、例えば、ベンジルチオエーテルなどのエーテル型保護基;チオ酢酸エステル、チオカルボネート、チオカルバメートなどのエステル型保護基などが挙げられる。
 アミノ基や、イミダゾール、ピロール、インドールなどの芳香族ヘテロ環の保護基としては、例えば、ベンジルカルバメートなどのカルバメート型保護基;アセトアミドなどのアミド型保護基;N-トリフェニルメチルアミンなどのアルキルアミン型保護基、メタンスルホンアミドなどのスルホンアミド型保護基などが挙げられる。
 保護基の除去は、自体公知の方法、例えば、酸、塩基、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N-メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウム、トリアルキルシリルハライド(例えば、トリメチルシリルヨージド、トリメチルシリルブロミド)を使用する方法や還元法などを用いて行うことができる。
[0089]
 各工程において、還元反応を行う場合、使用される還元剤としては、水素化アルミニウムリチウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL-H)、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素テトラメチルアンモニウムなどの金属水素化物類;ボランテトラヒドロフラン錯体などのボラン類;ラネーニッケル;ラネーコバルト;水素;ギ酸;トリエチルシランなどが挙げられる。炭素-炭素二重結合あるいは三重結合を還元する場合は、パラジウム-カーボンやLindlar触媒などの触媒を用いる方法がある。
[0090]
 各工程において、酸化反応を行う場合、使用される酸化剤としては、m-クロロ過安息香酸(mCPBA)、過酸化水素、tert-ブチルヒドロペルオキシドなどの過酸類;過塩素酸テトラブチルアンモニウムなどの過塩素酸塩類;塩素酸ナトリウムなどの塩素酸塩類;亜塩素酸ナトリウムなどの亜塩素酸塩類;過ヨウ素酸ナトリウムなどの過ヨウ素酸塩類;ヨードシルベンゼンなどの高原子価ヨウ素試薬;二酸化マンガン、過マンガン酸カリウムなどのマンガンを有する試薬;四酢酸鉛などの鉛類;クロロクロム酸ピリジニウム(PCC)、二クロム酸ピリジニウム(PDC)、ジョーンズ試薬などのクロムを有する試薬;N-ブロモスクシンイミド(NBS)などのハロゲン化合物類;酸素;オゾン;三酸化硫黄・ピリジン錯体;四酸化オスミウム;二酸化セレン;2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(DDQ)などが挙げられる。
[0091]
 各工程において、ラジカル環化反応を行う場合、使用されるラジカル開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)などのアゾ化合物;4-4’-アゾビス-4-シアノペンタン酸(ACPA)などの水溶性ラジカル開始剤;空気あるいは酸素存在下でのトリエチルホウ素;過酸化ベンゾイルなどが挙げられる。また、使用されるラジカル反応試剤としては、トリブチルスタナン、トリストリメチルシリルシラン、1,1,2,2-テトラフェニルジシラン、ジフェニルシラン、ヨウ化サマリウムなどが挙げられる。
[0092]
 各工程において、Wittig反応を行う場合、使用されるWittig試薬としては、アルキリデンホスホラン類などが挙げられる。アルキリデンホスホラン類は、自体公知の方法、例えば、ホスホニウム塩と強塩基を反応させることで調製することができる。
[0093]
 各工程において、Horner-Emmons反応を行う場合、使用される試薬としては、ジメチルホスホノ酢酸メチル、ジエチルホスホノ酢酸エチルなどのホスホノ酢酸エステル類;アルカリ金属水素化物類、有機リチウム類などの塩基が挙げられる。
[0094]
 各工程において、Friedel-Crafts反応を行う場合、使用される試薬としては、ルイス酸と酸クロリドとの組み合せ、あるいはルイス酸とアルキル化剤(例、ハロゲン化アルキル類、アルコール、オレフィン類など)との組み合わせが挙げられる。あるいは、ルイス酸の代わりに、有機酸や無機酸を用いることもでき、酸クロリドの代わりに、無水酢酸などの酸無水物を用いることもできる。
[0095]
 各工程において、芳香族求核置換反応を行う場合、試薬としては、求核剤(例、アミン類、イミダゾールなど)と塩基(例、有機塩基類など)が用いられる。
[0096]
 各工程において、カルボアニオンによる求核付加反応、カルボアニオンによる求核1,4-付加反応(Michael付加反応)、あるいはカルボアニオンによる求核置換反応を行う場合、カルボアニオンを発生するために用いる塩基としては、有機リチウム類、金属アルコキシド類、無機塩基類、有機塩基類などが挙げられる。
[0097]
 各工程において、Grignard反応を行う場合、Grignard試薬としては、フェニルマグネシウムブロミドなどのアリールマグネシウムハライド類;メチルマグネシウムブロミドなどのアルキルマグネシウムハライド類が挙げられる。Grignard試薬は、自体公知の方法、例えばエーテルあるいはテトラヒドロフランを溶媒として、ハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アリールと、金属マグネシウムとを反応させることにより調製することができる。
[0098]
 各工程において、Knoevenagel縮合反応を行う場合、試薬としては、二つの電子求引基に挟まれた活性メチレン化合物(例、マロン酸、マロン酸ジエチル、マロノニトリルなど)および塩基(例、有機塩基類、金属アルコキシド類、無機塩基類)が用いられる。
[0099]
 各工程において、Vilsmeier-Haack反応を行う場合、試薬としては、塩化ホスホリルとアミド誘導体(例、N,N-ジメチルホルムアミドなど)が用いられる。
[0100]
 各工程において、アルコール類、アルキルハライド類、スルホン酸エステル類のアジド化反応を行う場合、使用されるアジド化剤としては、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、トリメチルシリルアジド、アジ化ナトリウムなどが挙げられる。例えば、アルコール類をアジド化する場合、ジフェニルホスホリルアジドと1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)を用いる方法やトリメチルシリルアジドとルイス酸を用いる方法などがある。
[0101]
 各工程において、還元的アミノ化反応を行う場合、使用される還元剤としては、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素、ギ酸などが挙げられる。基質がアミン化合物の場合は、使用されるカルボニル化合物としては、パラホルムアルデヒドの他、アセトアルデヒドなどのアルデヒド類、シクロヘキサノンなどのケトン類が挙げられる。基質がカルボニル化合物の場合は、使用されるアミン類としては、アンモニア、メチルアミンなどの1級アミン;ジメチルアミンなどの2級アミンなどが挙げられる。
[0102]
 各工程において、光延反応を行う場合、試薬としては、アゾジカルボン酸エステル類(例、アゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD)など)およびトリフェニルホスフィンが用いられる。
[0103]
 各工程において、エステル化反応、アミド化反応、あるいはウレア化反応を行う場合、使用される試薬としては、酸クロリド、酸ブロミドなどのハロゲン化アシル体;酸無水物、活性エステル体、硫酸エステル体など活性化されたカルボン酸類が挙げられる。カルボン酸の活性化剤としては、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSCD)などのカルボジイミド系縮合剤;4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウムクロライド-n-ハイドレート(DMT-MM)などのトリアジン系縮合剤;1,1-カルボニルジイミダゾール(CDI)などの炭酸エステル系縮合剤;ジフェニルリン酸アジド(DPPA);ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ-トリスジメチルアミノホスホニウム塩(BOP試薬);ヨウ化2-クロロ-1-メチル-ピリジニウム(向山試薬);塩化チオニル;クロロギ酸エチルなどのハロギ酸低級アルキル;O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(HATU);硫酸;あるいはこれらの組み合わせなどが挙げられる。カルボジイミド系縮合剤を用いる場合、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、N-ヒドロキシコハク酸イミド(HOSu)、ジメチルアミノピリジン(DMAP)などの添加剤をさらに反応に加えてもよい。
[0104]
 各工程において、カップリング反応を行う場合、使用される金属触媒としては、酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロビス(トリエチルホスフィン)パラジウム(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、塩化1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)などのパラジウム化合物;テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)などのニッケル化合物;塩化トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(III)などのロジウム化合物;コバルト化合物;酸化銅、ヨウ化銅(I)などの銅化合物;白金化合物などが挙げられる。さらに反応に塩基を加えてもよく、このような塩基としては、無機塩基類などが挙げられる。
[0105]
 各工程において、チオカルボニル化反応を行う場合、チオカルボニル化剤としては、代表的には五硫化二リンが用いられるが、五硫化二リンの他に、2,4-ビス(4-メトキシフェニル)-1,3,2,4-ジチアジホスフェタン-2,4-ジスルフィド(Lawesson試薬)などの1,3,2,4-ジチアジホスフェタン-2,4-ジスルフィド構造を持つ試薬を用いてもよい。
[0106]
 各工程において、Wohl-Ziegler反応を行う場合、使用されるハロゲン化剤としては、N-ヨードコハク酸イミド、N-ブロモコハク酸イミド(NBS)、N-クロロコハク酸イミド(NCS)、臭素、塩化スルフリルなどが挙げられる。さらに、熱、光、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリルなどのラジカル開始剤を反応に加えることで、反応を加速させることができる。
[0107]
 各工程において、ヒドロキシ基のハロゲン化反応を行う場合、使用されるハロゲン化剤としては、ハロゲン化水素酸と無機酸の酸ハロゲン化物、具体的には、塩素化では、塩酸、塩化チオニル、オキシ塩化リンなど、臭素化では、48%臭化水素酸などが挙げられる。また、トリフェニルホスフィンと四塩化炭素または四臭化炭素などとの作用により、アルコールからハロゲン化アルキル体を得る方法を用いてもよい。あるいは、アルコールをスルホン酸エステルに変換の後、臭化リチウム、塩化リチウムまたはヨウ化ナトリウムと反応させるような2段階の反応を経てハロゲン化アルキル体を合成する方法を用いてもよい。
[0108]
 各工程において、Arbuzov反応を行う場合、使用される試薬としては、ブロモ酢酸エチルなどのハロゲン化アルキル類;トリエチルホスファイトやトリ(イソプロピル)ホスファイトなどのホスファイト類が挙げられる。
[0109]
 各工程において、スルホン酸エステル化反応を行う場合、使用されるスルホニル化剤としては、メタンスルホニルクロリド、p-トルエンスルホニルクロリド、メタンスルホン酸無水物、p-トルエンスルホン酸無水物などが挙げられる。
[0110]
 各工程において、加水分解反応を行う場合、試薬としては、酸または塩基が用いられる。また、tert-ブチルエステルの酸加水分解反応を行う場合、副生するtert-ブチルカチオンを還元的にトラップするためにギ酸やトリエチルシランなどを加えることがある。
[0111]
 各工程において、脱水反応を行う場合、使用される脱水剤としては、硫酸、五酸化二リン、オキシ塩化リン、N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド、アルミナ、ポリリン酸などが挙げられる。
[0112]
 後述の反応式3で用いられる化合物(8)は、化合物(1)より以下の反応式1に示す方法で製造することができる。式中、Mは、マグネシウムハライド、またはリチウムなどのアルカリ金属を示し、その他の各記号は前記と同義である。
[0113]
[化8]


[0114]
 化合物(1)は、市販品をそのまま用いるか、自体公知の方法またはこれに準ずる方法により製造することができる。
[0115]
 化合物(4)は化合物(2)と有機金属試薬(3)との求核付加反応によって製造することができる。用いられる有機金属試薬としては、有機マグネシウムハライド類、有機リチウム類などが挙げられる。有機金属試薬(3)は、自体公知の方法により調製することができる。
[0116]
 化合物(5)は、例えばR が水素原子である化合物(4)の酸化反応によって製造することができる。
[0117]
 R が水素原子である化合物(6)は、例えば化合物(4)の還元反応によって製造することができる。
[0118]
 R がC 1-6アルコキシ基である化合物(6)は、例えば塩基の存在下、化合物(4)と求電子剤の求核置換反応によって製造することができる。用いられる求電子剤としてはハロゲン化アルキルなどが挙げられる。用いられる塩基としては、アルカリ金属水素化物類などが挙げられる。
[0119]
 R およびR が共にフッ素原子である化合物(6)は、例えば化合物(5)のフッ素化反応によって製造することができる。用いられる試薬としては、三フッ化ジエチルアミノ硫黄(DAST)、ビス(2-メトキシエチル)アミノ硫黄トリフルオリド(BAST)、1,1,2,2-テトラフルオロエチル-N,N-ジメチルアミン(TFEDMA)などのフッ素化剤が挙げられる。
[0120]
 化合物(8)は化合物(6)と化合物(7)とのカップリング反応により製造することができる。化合物(7)は、市販品をそのまま用いるか、自体公知の方法またはこれに準ずる方法により製造することができる。
[0121]
 化合物(8)は、化合物(9)より以下の反応式2に示す方法で製造することもできる。式中、Halはハロゲン原子を示し、LG は脱離基を示し、その他の各記号は前記と同義である。
[0122]
[化9]


[0123]
 LG で示される「脱離基」としては、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC 1-6アルキルスルホニルオキシ基(例えば、メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシ)、C 1-6アルキルで置換されていてもよいC 6-14アリールスルホニルオキシ基(例えば、ベンゼンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ)等が挙げられる。
[0124]
 化合物(9)は、市販品をそのまま用いるか、自体公知の方法またはこれに準ずる方法により製造することができる。
[0125]
 化合物(12)は化合物(10)と化合物(11)との求核置換反応によって製造することができる。用いられる化合物(11)としては、環状アミン類(例、ピロリジン、ピペリジン)やピラゾールなどが挙げられる。さらに反応に塩基を加えてもよく、このような塩基としては、無機塩基類、有機塩基類、アルカリ金属水素化物類などが挙げられる。
[0126]
 化合物(8)は、化合物(13)と化合物(14)または化合物(15)とのアミド化反応によって製造することができる。化合物(14)および化合物(15)は、市販品をそのまま用いるか、自体公知の方法またはこれに準ずる方法により製造することができる。
[0127]
 化合物(I)のうち、環Aがピペリジン環である化合物(Ia)および化合物(Ib)は、化合物(8)より以下の反応式3に示す方法で製造することができる。式中、LG は脱離基を示し、その他の各記号は前記と同義である。
[0128]
[化10]


[0129]
 LG で示される「脱離基」としては、LG で示される「脱離基」で例示したものと同様のものが挙げられる。
[0130]
 化合物(Ia)は、化合物(8)の還元反応によって製造することができる。使用される還元剤としては、パラジウムカーボン、ロジウムカーボン、プラチナカーボンなどの触媒が挙げられる。
[0131]
 化合物(Ib)は化合物(Ia)と化合物(16)または化合物(17)との縮合反応よって製造することができる。縮合反応は、アミド化反応、ウレア化反応、カップリング反応などを含む。使用される化合物(16)としては、酸クロリド、酸ブロミド、クロロぎ酸アルキル、カルバモイルクロリドなどのハロゲン化アシル体、ハロゲン化アリールなどが挙げられる。化合物(16)および化合物(17)は、市販品をそのまま用いるか、自体公知の方法またはこれに準ずる方法により製造することができる。
[0132]
 化合物(I)のうち、R が水素原子である化合物(Ic)、および化合物(I)は、化合物(18)より以下の反応式4に示す方法で製造することができる。式中、P は保護基を示し、LG 、LG およびLG はそれぞれ脱離基を示す。その他の各記号は前記と同義である。
[0133]
[化11]


[0134]
 P で示される「保護基」としては、上記「アミノ基や、イミダゾール、ピロール、インドールなどの芳香族ヘテロ環の保護基」として例示したものが挙げられる。
 LG 、LG またはLG で示される「脱離基」としては、LG で示される「脱離基」で例示したものと同様のものが挙げられる。
[0135]
 化合物(18)および化合物(19)は、市販品をそのまま用いるか、自体公知の方法またはこれに準ずる方法により製造することができる。
[0136]
 化合物(20)は、塩基の存在下、化合物(18)と化合物(19)との求核置換反応によって製造することができる。用いられる塩基としては、アルカリ金属水素化物類や有機リチウム類などが挙げられる。あるいは、化合物(18)をエナミンに変換後、化合物(19)と反応させるような2段階の反応を経て合成する方法を用いてもよい。
 エナミン形成に用いられるアミン類としてはピロリジン、モルホリン、N,N-ジメチルヒドラジンなどが挙げられる。エナミンと化合物(19)との反応においては塩基を加えてもよく、このような塩基としては、アルカリ金属水素化物類や有機リチウム類などが挙げられる。さらに反応を促進する触媒を加えてもよく、用いられる触媒としてはテトラブチルアンモニウムヨージドなどが挙げられる。
[0137]
 化合物(21)は化合物(20)の還元的アミノ化反応によって製造することができる。使用される還元剤としては、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素、ギ酸などが挙げられる。使用されるアミンとしてはアンモニアなどが挙げられる。さらに金属触媒を加えてもよく、用いられる触媒としてはイリジウム触媒などが挙げられる。あるいは、化合物(20)をオキシムに変換の後、還元反応させるような2段階の反応を経て合成する方法を用いてもよい。オキシム形成に用いられるアミン類としては、ヒドロキシルアミンやO-メチルヒドロキシルアミンなどが挙げられる。使用される還元剤としては、ボランテトラヒドロフラン錯体などのボラン類、水素化ホウ素ナトリウムなどが挙げられる。さらに金属触媒を加えてもよく、用いられる触媒としては三酸化モリブデンなどが挙げられる。
[0138]
 化合物(24)は、化合物(21)と化合物(22)または化合物(23)とのアミド化反応によって製造することができる。化合物(22)および化合物(23)は、市販品をそのまま用いるか、自体公知の方法またはこれに準ずる方法により製造することができる。
[0139]
 化合物(I)は化合物(Ic)と化合物(25)または化合物(26)との縮合反応よって製造することができる。縮合反応は、アミド化反応、ウレア化反応、カップリング反応などを含む。使用される化合物(25)としては、酸クロリド、酸ブロミド、クロロぎ酸アルキル、カルバモイルクロリドなどのハロゲン化アシル体、ハロゲン化アリールなどが挙げられる。化合物(25)および化合物(26)は、市販品をそのまま用いるか、自体公知の方法またはこれに準ずる方法により製造することができる。
[0140]
 このようにして得られた化合物(I)において、分子内の官能基は、自体公知の化学反応を組み合わせることにより目的の官能基に変換することもできる。ここで、化学反応の例としては、酸化反応、還元反応、アルキル化反応、アシル化反応、ウレア化反応、加水分解反応、アミノ化反応、エステル化反応、アリールカップリング反応、脱保護反応等が挙げられる。
[0141]
 上記製造法において、原料化合物が置換基としてアミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、カルボニル基またはメルカプト基を有する場合、これらの基にペプチド化学等で一般的に用いられるような保護基が導入されていてもよく、反応後に必要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。
[0142]
 上記製造法により得られた化合物(I)は、公知の手段、例えば、溶媒抽出、液性変換、転溶、晶出、再結晶、クロマトグラフィー等によって単離精製することができる。
 化合物(I)が、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体を含有する場合には、これらも化合物(I)として含有されるとともに、自体公知の合成手法、分離手法によりそれぞれを単品として得ることができる。例えば、化合物(I)に光学異性体が存在する場合には、該化合物から分割された光学異性体も化合物(I)に包含される。
 ここで、光学異性体は自体公知の方法により製造することができる。
 化合物(I)は、結晶であってもよい。
 化合物(I)の結晶(以下、本発明の結晶と略記することがある)は、化合物(I)に自体公知の結晶化法を適用して、結晶化することによって製造することができる。
[0143]
 本明細書中、融点は、例えば、微量融点測定器(ヤナコ、MP-500D型またはBuchi、B-545型)またはDSC(示差走査熱量分析)装置(SEIKO、EXSTAR6000)等を用いて測定される融点を意味する。
 一般に、融点は、測定機器、測定条件等によって変動する場合がある。本明細書中の結晶は、通常の誤差範囲内であれば、本明細書に記載の融点と異なる値を示す結晶であってもよい。
 本発明の結晶は、物理化学的性質(例、融点、溶解度、安定性)および生物学的性質(例、体内動態(吸収性、分布、代謝、排泄)、薬効発現)に優れ、医薬として極めて有用である。
[0144]
 化合物(I)はプロドラッグとして用いてもよい。化合物(I)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合物(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物、胃酸等により加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物である。
 化合物(I)のプロドラッグとしては、
化合物(I)のアミノ基がアシル化、アルキル化またはリン酸化された化合物(例、化合物(I)のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化またはtert-ブチル化された化合物);
化合物(I)のヒドロキシ基がアシル化、アルキル化、リン酸化またはホウ酸化された化合物(例、化合物(I)のヒドロキシ基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化またはジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物);
化合物(I)のカルボキシル基がエステル化またはアミド化された化合物(例、化合物(I)のカルボキシル基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化またはメチルアミド化された化合物)
等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって化合物(I)から製造することができる。
[0145]
 また、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような、生理的条件で化合物(I)に変化するものであってもよい。
 本明細書において、プロドラッグは塩を形成していてもよく、かかる塩としては、前述の式(I)で示される化合物の塩として例示したものが挙げられる。
 また、化合物(I)は、同位元素(例、 H、 13C、 14C、 18F、 35S、 125I)等で標識されていてもよい。
 同位元素で標識または置換された化合物(I)は、例えば、陽電子断層法(Positron Emission Tomography:PET)において使用するトレーサー(PETトレーサー)として用いることができ、医療診断などの分野において有用である。
 さらに、化合物(I)は、水和物であっても、非水和物であっても、無溶媒和物(例えば、無水物)であっても、溶媒和物(例えば、水和物)であってもよい。
 さらに、 Hを H(D)に変換した重水素変換体も、化合物(I)に包含される。
 さらに、化合物(I)は、薬学的に許容され得る共結晶または共結晶塩であってもよい。ここで、共結晶または共結晶塩とは、各々が異なる物理的特性(例えば、構造、融点、融解熱、吸湿性、溶解性および安定性)を持つ、室温で二種またはそれ以上の独特な固体から構成される結晶性物質を意味する。共結晶または共結晶塩は、自体公知の共結晶化法に従い製造することができる。
[0146]
 化合物(I)またはそのプロドラッグ(以下、単に本発明化合物と略記することがある)は、そのまま、または薬理学的に許容し得る担体等と混合して医薬組成物(医薬とも呼ぶ)とすることにより、哺乳動物(例、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サル)に対して、後述する各種疾患の予防または治療剤として用いることができる。
 ここにおいて、薬理学的に許容し得る担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤等として配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等の製剤添加物を用いることもできる。
[0147]
 賦形剤の好適な例としては、乳糖、白糖、D-マンニトール、D-ソルビトール、デンプン、α化デンプン、デキストリン、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アラビアゴム、プルラン、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムが挙げられる。
 滑沢剤の好適な例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカが挙げられる。
 結合剤の好適な例としては、α化デンプン、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、白糖、D-マンニトール、トレハロース、デキストリン、プルラン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンが挙げられる。
 崩壊剤の好適な例としては、乳糖、白糖、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、軽質無水ケイ酸、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。
 溶剤の好適な例としては、注射用水、生理的食塩水、リンゲル液、アルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油、綿実油が挙げられる。
 溶解補助剤の好適な例としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D-マンニトール、トレハロース、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、酢酸ナトリウムが挙げられる。
 懸濁化剤の好適な例としては、ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン等の界面活性剤;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性高分子;ポリソルベート類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が挙げられる。
 等張化剤の好適な例としては、塩化ナトリウム、グリセリン、D-マンニトール、D-ソルビトール、ブドウ糖が挙げられる。
 緩衝剤の好適な例としては、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液が挙げられる。
 無痛化剤の好適な例としては、ベンジルアルコールが挙げられる。
 防腐剤の好適な例としては、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸が挙げられる。
 抗酸化剤の好適な例としては、亜硫酸塩、アスコルビン酸塩等が挙げられる。
 着色剤の好適な例としては、水溶性食用タール色素(例、食用赤色2号および3号、食用黄色4号および5号、食用青色1号および2号等の食用色素)、水不溶性レーキ色素(例、前記水溶性食用タール色素のアルミニウム塩)、天然色素(例、β-カロチン、クロロフィル、ベンガラ)が挙げられる。
 甘味剤の好適な例としては、サッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、アスパルテーム、ステビアが挙げられる。
[0148]
 前記医薬組成物の剤形としては、例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠、バッカル錠等を含む)、カプセル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含む)、丸剤、顆粒剤、散剤、トローチ剤、シロップ剤、液剤、乳剤、懸濁剤、エアゾール剤、フィルム剤(例、口腔内崩壊フィルム、口腔粘膜貼付フィルム)等の経口剤;および注射剤(例、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤、点滴剤)、外用剤(例、経皮吸収型製剤、軟膏剤、ローション剤、貼付剤)、坐剤(例、直腸坐剤、膣坐剤)、ペレット、経鼻剤、経肺剤(吸入剤)、点眼剤等の非経口剤が挙げられる。本発明化合物および本発明の医薬は経口的あるいは非経口的(例、直腸内、静脈内、動脈内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔内、皮内、点眼、脳内、膣内、腹腔内、腫瘍内部、腫瘍の近位等への投与および直接的な病巣への投与)に安全に投与できる。
 これらの製剤は、速放性製剤または徐放性製剤等の放出制御製剤(例、徐放性マイクロカプセル)であってもよい。
[0149]
 医薬組成物は、製剤技術分野において慣用の方法、例えば、日本薬局方に記載の方法等により製造することができる。
 なお、医薬組成物中の本発明化合物の含量は、剤形、本発明化合物の投与量等により異なるが、例えば、約0.1~100重量%である。
 経口剤を製造する際には、必要により、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性を目的として、コーティングを行ってもよい。
[0150]
 コーティングに用いられるコーティング基剤としては、例えば、糖衣基剤、水溶性フィルムコーティング基剤、腸溶性フィルムコーティング基剤、徐放性フィルムコーティング基剤が挙げられる。
 糖衣基剤としては、白糖が用いられ、さらに、タルク、沈降炭酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、プルラン、カルナバロウ等から選ばれる1種または2種以上を併用してもよい。
 水溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系高分子;ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE〔オイドラギットE(商品名)〕、ポリビニルピロリドン等の合成高分子;プルラン等の多糖類が挙げられる。
 腸溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース フタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース アセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース等のセルロース系高分子;メタアクリル酸コポリマーL〔オイドラギットL(商品名)〕、メタアクリル酸コポリマーLD〔オイドラギットL-30D55(商品名)〕、メタアクリル酸コポリマーS〔オイドラギットS(商品名)〕等のアクリル酸系高分子;セラック等の天然物が挙げられる。
 徐放性フィルムコーティング基剤としては、例えば、エチルセルロース等のセルロース系高分子;アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS〔オイドラギットRS(商品名)〕、アクリル酸エチル-メタクリル酸メチル共重合体懸濁液〔オイドラギットNE(商品名)〕等のアクリル酸系高分子が挙げられる。
 上記したコーティング基剤は、その2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。また、コーティングの際に、例えば、酸化チタン、三二酸化鉄等のような遮光剤を用いてもよい。
[0151]
 本発明化合物は、毒性(例、急性毒性、慢性毒性、遺伝毒性、生殖毒性、心毒性、癌原性)が低く、副作用も少なく、哺乳動物(例えば、ヒト、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、サル、マウス、ラット)に対し、各種疾患の予防または治療剤、または診断薬として用いることができる。
[0152]
 本発明化合物は、優れたオレキシン2型受容体作動活性を有し、オレキシン2型受容体と関連した多様な神経学的及び精神医学的疾患のリスクを治療し、予防し、寛解させ得る。本発明化合物は、例えば、ナルコレプシー、特発性過眠症、過眠症、睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシー様症状を伴うナルコレプシー症候群、日中の過眠を伴う過眠症症候群(たとえば、クライネレヴィン症候群、過眠を伴う大うつ病、レビー小体型認知症、パーキンソン病、進行性核上性麻痺、プラダウィリー症候群、メビウス症候群、低換気症候群、ニーマンピック病C型、脳挫傷、脳梗塞、脳腫瘍、筋ジストロフィー、多発性硬化症、急性散在性脳脊髄炎、ギランバレー症候群、ラスムッセン脳炎、ウェルニッケ脳炎、辺縁系脳炎、橋本脳症)、昏睡、意識の消失、肥満(例えば、悪性肥満細胞、外因性肥満、過インシュリン性肥満症、過血漿性肥満、下垂体性肥満、減血漿性肥満症、甲状腺機能低下肥満症、視床下部性肥満、症候性肥満症、小児肥満、上半身肥満、食事性肥満症、性機能低下性肥満、全身性肥満細胞症、単純性肥満、中心性肥満)、インスリン抵抗性症候群、アルツハイマー病、昏睡などの意識障害、麻酔による副作用や合併症、睡眠撹乱、睡眠問題、不眠症、断続性睡眠、夜間間代性筋痙攣、REM睡眠中断、時差ぼけ、時差ぼけ症候群、交代性勤務者の睡眠障害、睡眠異常、夜驚症、鬱病、大鬱病、夢遊病、遺尿症、睡眠障害、アルツハイマー性夕暮れ症、概日リズムと関連した疾患、線維筋痛症、睡眠の質の低下から生じる状態、過食、強迫性摂食障害、肥満関連疾患、高血圧、糖尿病、血漿インスリン濃度及びインスリン抵抗性の上昇、高脂質血症、高脂血症、子宮内膜癌、乳癌、前立腺癌、結腸癌、癌、変形性関節症、閉塞性睡眠時無呼吸、胆石症、胆石、心臓病、心臓の異常な鼓動、不整脈、心筋梗塞、鬱血性心不全、心不全、冠動脈性心疾患、心臓血管障害、突然死、多嚢胞性卵巣疾患、頭蓋咽頭腫、フローリッヒ症候群、成長ホルモン欠乏者、正常変異型低身長、ターナー症候群、急性リンパ球芽性白血病を罹患している子供、症候群X、生殖系ホルモン異常、受胎能力の低下、不妊、男性の性腺機能低下、女性の男性型多毛症などの性及び生殖機能障害、妊婦肥満と関連した胎児の欠陥、肥満関連胃食道逆流などの胃腸の運動性の疾患、肥満低換気症候群(ピックウィック症候群)、呼吸困難などの呼吸性疾患、脈管系の全身性炎症などの炎症、動脈硬化、高コレステロール血症、高尿酸血症、下背部痛、胆嚢疾患、痛風、腎臓癌、左心室肥大の危険を低下させるなどの肥満の二次的な結果の危険性、片頭痛、頭痛、神経因性疼痛、パーキンソン病、精神病、統合失調症、顔面潮紅、寝汗、性器/泌尿器系の疾患、性機能又は受胎能力に関する疾患、気分変調性障害、双極性障害、双極性I障害、双極性II障害、循環気質障害、急性ストレス障害、広場恐怖症、全般性不安障害、強迫性障害、パニック発作、パニック障害、外傷後ストレス障害、分離不安障害、社交恐怖症、不安障害、心臓バイパス手術及び移植後の脳性欠損症などの急性神経学的及び精神医学的障害、脳卒中、虚血性脳卒中、脳虚血、脊髄外傷、頭部外傷、周産期低酸素症、心停止、低血糖性神経損傷、ハンチントン舞踏病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、眼損傷、網膜症、認知障害、筋攣縮、振戦、癲癇、筋痙縮と関連する障害、譫妄、健忘障害、加齢関連性認知低下、分裂感情障害、妄想性障害、薬物依存症、運動異常症、慢性疲労症候群、疲労、投薬誘発性パーキンソン症候群、ジル・ド・ラ・トゥレット症候群、舞踏病、ミオクローヌス、チック、下肢むずむず症候群、ジストニア、ジスキネジア、注意欠陥多動障害(ADHD)、行為障害、尿失禁、離脱症状、三叉神経痛、聴力損失、耳鳴、神経損傷、網膜症、黄斑変性症、嘔吐、脳浮腫、疼痛、骨痛、関節痛、歯痛、カタプレキシー、外傷性脳障害などの各種疾患の予防また治療薬として有用である。
[0153]
 特に、本発明化合物は、ナルコレプシー、特発性過眠症、過眠症、睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシー様症状を伴うナルコレプシー症候群、日中の過眠を伴う過眠症症候群(たとえば、パーキンソン病、ギランバレー症候群やクライネレヴィン症候群)、アルツハイマー病、肥満、インスリン抵抗性症候群、心不全、骨量減少に関わる疾患、敗血症、昏睡などの意識障害、麻酔による副作用や合併症などの治療または予防、及び麻酔拮抗薬として有用である。
[0154]
 本発明化合物の投与量は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状などによっても異なるが、例えば、成人の患者に経口または非経口投与する場合、通常1回量として約0.01~100mg/kg体重、好ましくは0.1~50mg/kg体重、さらに好ましくは0.5~20mg/kg体重であり、この量を1日1回~3回投与するのが望ましい。
[0155]
 本発明化合物は、他の薬物(以下、併用薬物と略記する)と組み合わせて用いることができる。
 本発明化合物と併用薬物とを組み合わせることにより、
(1)本発明化合物又は併用薬物を単独で投与する場合に比べて、その投与量を軽減することができる、
(2)患者の症状(軽症、重症など)に応じて、本発明化合物と併用する薬物を選択することができる、
(3)本発明化合物と作用機序が異なる併用薬物を選択することにより、治療期間を長く設定することができる、
(4)本発明化合物と作用機序が異なる併用薬物を選択することにより、治療効果の持続を図ることができる、
(5)本発明化合物と併用薬物とを併用することにより、相乗効果が得られる、等の優れた効果を得ることができる。
[0156]
 以下、本発明化合物と併用薬物を併用して使用することを「本発明の併用剤」と称する。
 本発明の併用剤の使用に際しては、本発明化合物と併用薬物の投与時期は限定されず、本発明化合物又はその医薬組成物と併用薬物又はその医薬組成物とを、投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、投与ルート、疾患、組み合わせ等により適宜選択することができる。
 本発明の併用剤の投与形態は、特に限定されず、投与時に、本発明化合物と併用薬物とが組み合わされていればよい。このような投与形態としては、例えば、(1)本発明化合物と併用薬物とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、(2)本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、(3)本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、(4)本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、(5)本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、本発明化合物;併用薬物の順序での投与、あるいは逆の順序での投与)などが挙げられる。
 併用薬物の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明化合物と併用薬物の配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせ等により適宜選択することができる。
 例えば、本発明の併用剤における本発明化合物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01~100重量%、好ましくは約0.1~50重量%、さらに好ましくは約0.5~20重量%程度である。
 本発明の併用剤における併用薬物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01~100重量%、好ましくは約0.1~50重量%、さらに好ましくは約0.5~20重量%程度である。
 本発明の併用剤における担体等の添加剤の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約1~99.99重量%、好ましくは約10~90重量%程度である。
 また、本発明化合物及び併用薬物をそれぞれ別々に製剤化する場合も同様の含有量でよい。
[0157]
 併用薬物としては、たとえば以下が挙げられる。ナルコレプシー治療薬(例、メチルフェニデート、アンフェタミン、ペモリン、フェネルジン、プロトリプチリン、ナトリウムオキシベート、モダフィニル、カフェイン)、抗肥満薬(アンフェタミン、ベンズフェタミン、ブロモクロプチン、ブプロピオン、ジエチルプロピオン、エグゼナチド、フェンフルラミン、リオチロニン、リラグルチド、マジンドール、メタンフェタミン、オクトレオチド、オクトレオチド、オルリスタット、フェンジメトラジン、フェンジメトラジン、フェンメトラジン、フェンテルミン、Qnexa(登録商標)、フェニルプロパノールアミン、プラムリンチド、プロピルヘキセドリン、リコンビナント レプチン、シブトラミン、トピラマート、ジメリジン、ゾニサミド、ロルカセリン、メトホルミン)、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(例、ドネペジル、リバスチグミン、ガランタミン、ザナペジル、イデベノン、タクリン)、抗認知症剤(例、メマンチン)、βアミロイド蛋白産生、分泌、蓄積、凝集および/または沈着抑制剤、βセクレターゼ阻害剤(例、6-(4-ビフェニリル)メトキシ-2-[2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、6-(4-ビフェニリル)メトキシ-2-(N,N-ジメチルアミノ)メチルテトラリン、6-(4-ビフェニリル)メトキシ-2-(N,N-ジプロピルアミノ)メチルテトラリン、2-(N,N-ジメチルアミノ)メチル-6-(4’-メトキシビフェニル-4-イル)メトキシテトラリン、6-(4-ビフェニリル)メトキシ-2-[2-(N,N-ジエチルアミノ)エチル]テトラリン、2-[2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル]-6-(4’-メチルビフェニル-4-イル)メトキシテトラリン、2-[2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル]-6-(4’-メトキシビフェニル-4-イル)メトキシテトラリン、6-(2’,4’-ジメトキシビフェニル-4-イル)メトキシ-2-[2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、6-[4-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)フェニル]メトキシ-2-[2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、6-(3’,4’-ジメトキシビフェニル-4-イル)メトキシ-2-[2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、その光学活性体、その塩およびその水和物、OM99-2(国際公開01/00663))、γセクレターゼ阻害作用剤、βアミロイド蛋白凝集阻害作用剤(例、PTI-00703、ALZHEMED(NC-531)、PPI-368(特表平11-514333)、PPI-558(特表2001-500852)、SKF-74652(Biochem.J.(1999),340(1),283-289))、βアミロイドワクチン、βアミロイド分解酵素等、脳機能賦活薬(例、アニラセタム、ニセルゴリン)、パーキンソン病治療薬[(例、ドーパミン受容体作動薬(例、L-ドーパ、ブロモクリプチン、パーゴライド、タリペキソール、プラミペキソール、カベルゴリン、アマンタジン)、モノアミン酸化酵素(MAO)阻害薬(例、デプレニル、セルジリン(セレギリン)、レマセミド、リルゾール)、抗コリン剤(例、トリヘキシフェニジル、ビペリデン)、COMT阻害剤(例、エンタカポン)]、筋萎縮性側索硬化症治療薬(例、リルゾール等、神経栄養因子)、認知症の進行に伴う異常行動、徘徊等の治療薬(例、鎮静剤、抗不安剤)、アポトーシス阻害薬(例、CPI-1189、IDN-6556、CEP-1347)、神経分化・再生促進剤(例、レテプリニム、キサリプローデン(Xaliproden;SR-57746-A)、SB-216763、Y-128、VX-853、prosaptide、5,6-ジメトキシ-2-[2,2,4,6,7-ペンタメチル-3-(4-メチルフェニル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-イル]イソインドリン、5,6-ジメトキシ-2-[3-(4-イソプロピルフェニル)-2,2,4,6,7-ペンタメチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-イル]イソインドリン、6-[3-(4-イソプロピルフェニル)-2,2,4,6,7-ペンタメチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-イル]-6,7-ジヒドロ-5H-[1,3]ジオキソロ[4,5-f]イソインドールおよびその光学活性体、塩、水和物)、非ステロイド系抗炎症薬(メロキシカム、テノキシカム、インドメタシン、イブプロフェン、セレコキシブ、ロフェコキシブ、アスピリン、インドメタシン等)、ステロイド薬(デキサメサゾン、ヘキセストロール、酢酸コルチゾン等)、疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)、抗サイトカイン薬(例、TNF阻害薬、MAPキナーゼ阻害薬)、尿失禁・頻尿治療剤(例、塩酸フラボキサート、塩酸オキシブチニン、塩酸プロピベリン)、ホスホジエステラーゼ阻害薬(例、(クエン酸)シルデナフィル)、ドーパミン作動薬(例、アポモルフィン)、抗不整脈薬(例、メキシレチン)、性ホルモンまたはその誘導体(例、プロゲステロン、エストラジオール、安息香酸エストラジオール)、骨粗鬆症治療剤(例、アルファカルシドール、カルシトリオール、エルカトニン、サケカルシトニン、エストリオール、イプリフラボン、パミドロン酸二ナトリウム、アレンドロン酸ナトリウム水和物、インカドロン酸二ナトリウム)、副甲状腺ホルモン(PTH)、カルシウム受容体拮抗薬、不眠症治療薬(例、ベンゾジアゼピン系薬剤、非ベンゾジアゼピン系薬剤、メラトニン作動薬、オレキシン受容体拮抗薬)、統合失調症治療薬(例、ハロペリドールなどの定型抗精神病薬;クロザピン、オランザピン、リスペリドン、アリピプラゾールなどの非定型抗精神病薬;代謝型グルタミン酸受容体またはイオンチャネル共役型グルタミン酸受容体に作用する薬剤;ホスホジエステラーゼ阻害薬)、ベンゾジアゼピン系薬剤(クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、クロラゼブ酸カリウム、ロラゼパム、クロナゼパム、アルプラゾラム等)、L-型カルシウムチャネル阻害薬(プレガバリン等)、三環性又は四環性抗うつ薬(塩酸イミプラミン、塩酸アミトリプチリン、塩酸デシプラミン、塩酸クロミプラミン等)、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(マレイン酸フルボキサミン、塩酸フロキセチン、臭酸シタロプラム、塩酸セルトラリン、塩酸パロキセチン、シュウ酸エスシタロプラム等)、セロトニン-ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(塩酸ベンラファキシン、塩酸デュロキセチン、塩酸デスベンラファキシン等)、ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(メシル酸レボキセチン等)、ミルタザピン、塩酸トラゾドン、塩酸ネファゾドン、塩酸ブプロピオン、マレイン酸セチプチリン、5-HT1A作動薬(塩酸ブスピロン、クエン酸タンドスピロン、塩酸オセモゾタン等)、5-HT2A拮抗薬、5-HT2A逆作動薬、5-HT3拮抗薬(シアメマジン等)、心臓選択的ではないβ阻害薬(塩酸プロプラノロール、塩酸オキシプレノロール等)、ヒスタミンH1拮抗薬(塩酸ヒドロキシジン等)、CRF拮抗薬、その他の抗不安薬(メプロバメート等)、タキキニン拮抗薬(MK-869、サレデュタント等)、代謝型グルタミン酸受容体に作用する薬剤、CCK拮抗薬、β3アドレナリン拮抗薬(塩酸アミベグロン等)、GAT-1阻害薬(塩酸チアガビン等)、N-型カルシウムチャネル阻害薬、2型炭酸脱水素酵素阻害薬、NMDAグリシン部位作動薬、NMDA拮抗薬(メマンチン等)、末梢性ベンゾジアゼピン受容体作動薬、バソプレッシン拮抗薬、バソプレッシンV1b拮抗薬、バソプレッシンV1a拮抗薬、ホスホジエステラーゼ阻害薬、オピオイド拮抗薬、オピオイド作動薬、ウリジン、ニコチン酸受容体作動薬、チロイドホルモン(T3、T4)、TSH、TRH、MAO阻害薬(硫酸フェネルジン、硫酸トラニルシプロミン、モクロベミド等)、双極性障害治療薬(炭酸リチウム、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリジン、リルゾール、フェルバメート等)、カンナビノイドCB1拮抗薬(リモナバント等)、FAAH阻害薬、ナトリウムチャネル阻害薬、抗ADHD薬(塩酸メチルフェニデート、塩酸メタンフェタミン等)、アルコール依存症治療薬、自閉症治療薬、慢性疲労症候群治療薬、痙攣治療薬、線維筋痛症治療薬、頭痛治療薬、禁煙のための治療薬、重症筋無力症治療薬、脳梗塞治療薬、躁病治療薬、過眠症治療薬、疼痛治療薬、気分変調症治療薬、自律神経失調症治療薬、男性及び女性の性機能障害治療薬、片頭痛治療薬、病的賭博治療薬、下肢静止不能症候群治療薬、物質依存症治療薬、アルコール関連症の治療薬、過敏性腸症候群治療薬、コレステロール低下薬のような脂質異常症治療薬(スタチンシリーズ(プラバスタチンナトリウム、アトロバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン等)、フィブレート(クロフィブレート等)、スクワレン合成阻害薬)、異常行動治療薬又は認知症による放浪癖の抑制薬(鎮静薬、抗不安薬等)、糖尿病治療薬、糖尿病性合併症治療剤、高血圧治療薬、低血圧治療薬、利尿剤、化学療法剤、免疫療法剤、抗血栓剤、抗癌剤など。
[0158]
 上記併用薬物は、2種以上を適宜の割合で組み合わせて用いてもよい。
 さらに、本発明化合物を上記各疾患に適用する際に、生物製剤(例、抗体医薬、核酸又は核酸誘導体、アプタマー薬、ワクチン製剤)と併用することも可能であり、また、遺伝子治療法等と併用すること、薬剤を用いない精神科領域での治療法と併用することも可能である。
 抗体医薬およびワクチン製剤としては、例えば、アンジオテンシンIIに対するワクチン製剤、CETPに対するワクチン製剤、CETP抗体、TNFα抗体や他のサイトカインに対する抗体、アミロイドβワクチン製剤、1型糖尿病ワクチン(例、Peptor社のDIAPEP-277)、抗HIV抗体やHIVワクチン製剤等の他、サイトカイン、レニン・アンジオテンシン系酵素およびその産物に対する抗体あるいはワクチン製剤、血中脂質代謝に関与する酵素や蛋白に対する抗体あるいはワクチン製剤、血中の凝固・線溶系に関与する酵素や蛋白に関する抗体あるいはワクチン、糖代謝やインスリン抵抗性に関与する蛋白に対する抗体あるいはワクチン製剤等が挙げられる。その他、GHやIGF等の成長因子に関わる生物製剤との併用も可能である。
 遺伝子治療法としては、例えば、サイトカイン、レニン・アンジオテンシン系酵素およびその産物、G蛋白、G蛋白共役型受容体およびそのリン酸化酵素に関連する遺伝子を用いた治療法、NFκBデコイ等のDNAデコイを用いる治療方法、アンチセンスを用いる治療方法、血中脂質代謝に関与する酵素や蛋白に関連する遺伝子(例、コレステロールまたはトリグリセリドまたはHDL-コレステロールまたは血中リン脂質の代謝、排泄、吸収に関連する遺伝子)を用いた治療法、末梢血管閉塞症等を対象とした血管新生療法に関与する酵素や蛋白(例、HGF、VEGF等の増殖因子)に関連する遺伝子を用いた治療法、糖代謝やインスリン抵抗性に関与する蛋白に関連する遺伝子を用いた治療法、TNF等のサイトカインに対するアンチセンス等が挙げられる。
 薬剤を用いない精神科領域での治療法としては、修正電気痙攣療法、脳深部刺激療法、反復経頭蓋磁気刺激療法、認知行動療法を含む心理療法等が挙げられる。
 また、本発明化合物は、心臓再生、腎再生、膵再生、血管再生等各種臓器再生法や骨髄細胞(骨髄単核細胞、骨髄幹細胞)を利用した細胞移植療法、組織工学を利用した人工臓器(例、人工血管、心筋細胞シート)と併用することも可能である。

実施例

[0159]
 本発明は、更に以下の実施例、試験例および製剤例によって詳しく説明されるが、これらは本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
 以下の実施例中の「室温」は通常約10℃ないし約35℃を示す。混合溶媒において示した比は、特に断らない限り容量比を示す。%は、特に断らない限り重量%を示す。
[0160]
 実施例のカラムクロマトグラフィーにおける溶出は、特に言及しない限り、TLC(Thin Layer Chromatography,薄層クロマトグラフィー)による観察下に行った。TLC観察においては、TLCプレートとしてメルク(Merck)社製の60 F 254を用い、展開溶媒として、カラムクロマトグラフィーで溶出溶媒として用いた溶媒を用いた。また、検出にはUV検出器を採用した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにおいて、NHと記載した場合はアミノプロピルシラン結合シリカゲルを、Diolと記載した場合は3-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)プロピルシラン結合シリカゲルを用いた。分取HPLC(高速液体クロマトグラフィー)において、C18と記載した場合はオクタデシル結合シリカゲルを用いた。溶出溶媒において示した比は、特に断らない限り容量比を示す。
  H NMRはフーリエ変換型NMRで測定した。 H NMRの解析にはACD/SpecManager(商品名)ソフトウエアなどを用いた。水酸基やアミノ基などのプロトンピークが非常に緩やかなピークについては記載していないことがある。
 MSは、LC/MSにより測定した。イオン化法としては、ESI法、または、APCI法を用いた。データは実測値 (found) を示す。通常、分子イオンピークが観測されるがフラグメントイオンとして観測されることがある。塩の場合は、通常、フリー体の分子イオンピークもしくはフラグメントイオンピークが観測される。
[0161]
 旋光度([α] )における試料濃度(c)の単位はg/100 mLである。
 元素分析値(Anal.)は計算値(Calcd)と実測値(Found)として示す。
 実施例中、化合物名に含まれるcis/trans表記は、該当する部分構造が不斉中心を有する場合、cisあるいはtrans配置の2種の光学異性体の混合物を意味するが、光学活性と記載のある場合は単一の化合物を表す。
 実施例の粉末X線回折によるピークは、線源としてCu Kα線を用い、Ultima IV(Rigaku Corporation,Japan)を使って室温において測定されるピークを意味する。測定条件は以下のとおりである。
 Electric pressure/Electric current:40 kV/50 mA
 Scan speed:6 degree/min
 Scan range of 2 Theta:2-35 degree
 実施例の粉末X線回折による結晶化度はHermans法により算出した。
[0162]
 以下の実施例においては下記の略号を使用する。
mp:融点
MS:マススペクトル
M:モル濃度
N:規定度
CDCl :重クロロホルム
DMSO-d :重ジメチルスルホキシド
H NMR:プロトン核磁気共鳴 
LC/MS:液体クロマトグラフ質量分析計 
ESI:electrospray ionization、エレクトロスプレーイオン化
APCI:atomospheric pressure chemical ionization、大気圧化学イオン化
Pd 2(dba) 3: トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
TFA : トリフルオロ酢酸
DIPEA : N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン
DMF : N,N-ジメチルホルムアミド
THF : テトラヒドロフラン
CH 3CN:アセトニトリル
DME : 1,2-ジメトキシエタン
MeOH : メタノール
EtOH : エタノール
t-AmOH: 2-メチル-2-ブタノール
Pd(PPh 3) 4: パラジウム - トリフェニルホスフィン (1:4)
tBuXphos : 2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル
XPhos Pd G3: (2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) メタンスルホネート
PPh 3:トリフェニルホスフィン
AcOH : 酢酸
TBAI: テトラブチルアンモニウムヨージド
TEA : トリエチルアミン
(A-taPhos) 2PdCl 2: 4-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-N,N-ジメチルアニリン - ジクロロパラジウム (2:1)
T3P : 2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスフィナン 2,4,6-トリオキシド
HATU:O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート
CPME: シクロペンチルメチルエーテル
[0163]
実施例1
メチル {cis-1-(シクロブタンカルボニル)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}カルバマート
[0164]
A) tert-ブチル 2-[(3-ブロモフェニル)メチル]-3-オキソピロリジン-1-カルボキシラート
 tert-ブチル 3-オキソピロリジン-1-カルボキシラート (5.4 g)とトルエン (50.0 ml)の混合物にピロリジン (2.49 g)を室温で加えた。15分後、反応混合物を濃縮した。残渣をCH 3CN (50 ml)と混合し、1-ブロモ-3-(ブロモメチル)ベンゼン(7.29 g)とTBAI (2.15 g)を加えた。1時間加熱還流した後、反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (4.00 g)を得た。
MS, found: 254.2.
[0165]
B) tert-ブチル cis-3-アミノ-2-[(3-ブロモフェニル)メチル]ピロリジン-1-カルボキシラート
 tert-ブチル 2-[(3-ブロモフェニル)メチル]-3-オキソピロリジン-1-カルボキシラート (1.54 g)、ギ酸アンモニウム (1.37 g)とMeOH (25 ml)の混合物にクロロ[N-[4-(ジメチルアミノ)フェニル]-2-ピリジンカルボキサミダト](ペンタメチルシクロペンタジエニル)イリジウム(III) (0.026 g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、70 ℃で2時間撹拌した。混合物を0 ℃にて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、減圧下濃縮した。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH/酢酸エチル)で精製し、標題化合物 (565 mg)を得た。
MS, found: 299.2.
[0166]
C) tert-ブチル cis-3-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-1-カルボキシラート
 tert-ブチル cis-3-アミノ-2-[(3-ブロモフェニル)メチル]ピロリジン-1-カルボキシラート (10.4 g)、2M 水酸化ナトリウム水溶液 (19 ml)とDME (100 ml)の混合物にベンジル カルボノクロリダート (5.98 g)を0 ℃で加えた。混合物を室温で30分間撹拌した。混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣 (14.2 g)、(3-フルオロフェニル)ボロン酸 (4.90 g)、(A-taPhos) 2PdCl 2(0.500 g) 、炭酸セシウム (12.0 g)、DME (200 ml)および水 (50 ml)の混合物を窒素雰囲気下、80 ℃で終夜撹拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (12.6 g)を得た。
MS: [M+H-Boc] + 405.3.
[0167]
D) ベンジル {cis-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}カルバマート 塩酸塩
 tert-ブチル cis-3-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-1-カルボキシラート(12.6 g)とCPME (40 ml)の混合物に4M 塩化水素/CPME溶液 (40 ml)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、室温で終夜撹拌した後、減圧下濃縮した。残渣をジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥させて標題化合物 (9.18 g)を得た。
MS: [M+H] + 405.3.
[0168]
E) ベンジル {cis-1-(シクロブタンカルボニル)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}カルバマート
 ベンジル {cis-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}カルバマート 塩酸塩(4.0 g)、シクロブタンカルボン酸 (1.49 g)、DIPEA (3.83 g)と酢酸エチル (40 ml)の混合物に1.7M T3Pの酢酸エチル溶液 (12 ml)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、60 ℃で2時間撹拌した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (4.49 g)を得た。
MS: [M+H] + 487.4.
[0169]
F) {cis-3-アミノ-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-1-イル}(シクロブチル)メタノン
 ベンジル {cis-1-(シクロブタンカルボニル)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}カルバマート (4.49 g)、10%パラジウム炭素(0.49 g)、EtOH (70 ml)およびTHF (50 ml)の混合物を常圧の水素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。触媒を濾去し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH/酢酸エチル)で精製し、標題化合物 (3.20 g)を得た。
MS: [M+H] + 353.3.
[0170]
G) メチル {cis-1-(シクロブタンカルボニル)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}カルバマート
 {cis-3-アミノ-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-1-イル}(シクロブチル)メタノン (50.0 mg)、TEA (43.6 mg)とTHF (2.0 ml)の混合物にメチル カルボノクロリダート (36.9 mg)を室温で加えた。混合物を室温で1時間撹拌した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン、およびNH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (33.3 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl 3) δ 1.36-2.46 (7H, m), 2.51-2.69 (1H, m), 2.81-2.97 (1H, m), 3.05-3.80 (7H, m), 4.05-4.45 (1H, m), 4.57-4.88 (2H, m), 6.96-7.49 (8H, m).
[0171]
実施例30
N~2~-{(2S,3S)-1-(アゼチジン-1-カルボニル)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}-N~1~,N~1~-ジメチルエタンジアミド
[0172]
A) tert-ブチル (2S,3S)-3-アミノ-2-[(3-ブロモフェニル)メチル]ピロリジン-1-カルボキシラート
 tert-ブチル cis-3-アミノ-2-[(3-ブロモフェニル)メチル]ピロリジン-1-カルボキシラート (1.5 g)のラセミ体 をHPLC (カラム:CHIRALPAK AD(AK001)、50 mmID×500 mmL 、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 850/150/1) にて分取し、保持時間の小さい方の標題化合物 (650 mg)を得た。
MS, found : 299.0.
[0173]
B) tert-ブチル (2S,3S)-2-[(3-ブロモフェニル)メチル]-3-[2-(ジメチルアミノ)(オキソ)アセトアミド]ピロリジン-1-カルボキシラート
 tert-ブチル (2S,3S)-3-アミノ-2-[(3-ブロモフェニル)メチル]ピロリジン-1-カルボキシラート (1.00 g)、(ジメチルアミノ)(オキソ)酢酸 (0.429 g)、DIPEA (0.728 g)とDMF (18 ml)の混合物にHATU (1.61 g)を室温で加えた。混合物を室温で15時間撹拌した。混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.20 g)を得た。
MS: [M+H-Boc] + 354.0.
[0174]
C) tert-ブチル (2S,3S)-3-[2-(ジメチルアミノ)(オキソ)アセトアミド]-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-1-カルボキシラート
 tert-ブチル (2S,3S)-2-[(3-ブロモフェニル)メチル]-3-[2-(ジメチルアミノ)(オキソ)アセトアミド]ピロリジン-1-カルボキシラート (1.20 g)、(3-フルオロフェニル)ボロン酸 (0.739 g)、XPhos Pd G3 (0.112 g)、1M リン酸三カリウム水溶液(7.92 ml)およびTHF (26 ml)の混合物をアルゴン雰囲気下、70 ℃で1時間撹拌した。混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.31 g)を得た。
MS: [M+H-Boc] + 370.1.
[0175]
D) N~2~-{(2S,3S)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}-N~1~,N~1~-ジメチルエタンジアミド
 tert-ブチル (2S,3S)-3-[2-(ジメチルアミノ)(オキソ)アセトアミド]-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-1-カルボキシラート(1.30 g)とトルエン (14 ml)の混合物にTFA (14 ml)を室温で加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を注意しながら氷冷した飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、炭酸カリウムを用いてpHを8に調節し、酢酸エチル-THF (3:1)で抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、MeOH/酢酸エチル)で精製し、標題化合物 (797 mg)を得た。
MS: [M+H] + 370.1.
[0176]
E) (2S,3S)-3-[2-(ジメチルアミノ)(オキソ)アセトアミド]-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-1-カルボニル クロリド
 N~2~-{(2S,3S)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}-N~1~,N~1~-ジメチルエタンジアミド (73 mg)、DIPEA (51.1 mg)とTHF (1.8 ml)の混合物にビス(トリクロロメチル) カルボナート (46.9 mg)を0 ℃で加えた。混合物を0 ℃で10分間および室温で10分間撹拌した。混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (83 mg)を得た。
MS: [M-H] - 430.0.
[0177]
F) N~2~-{(2S,3S)-1-(アゼチジン-1-カルボニル)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}-N~1~,N~1~-ジメチルエタンジアミド
 (2S,3S)-3-[2-(ジメチルアミノ)(オキソ)アセトアミド]-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-1-カルボニル クロリド (78 mg)とTHF (1.6 ml)の混合物にアゼチジン (61.9 mg)を室温で加えた。混合物を55 ℃で30分間撹拌した。混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチル-THF (3:1)で抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH/酢酸エチル)で精製した後、得られた固体をジイソプロピルエーテル-ヘキサンで洗浄し、標題化合物 (54.1 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl 3) δ 1.69-1.82 (1H, m), 1.98-2.11 (1H, m), 2.23 (2H, quin, J = 7.7 Hz), 2.74 (1H, dd, J = 14.0, 9.1 Hz), 2.96 (3H, s), 3.23-3.31 (4H, m), 3.37 (2H, t, J = 7.4 Hz), 3.91 (2H, q, J = 8.0 Hz), 4.09 (2H, q, J = 8.0 Hz), 4.27-4.38 (1H, m), 4.43-4.51 (1H, m), 7.01 (1H, dtd, J = 8.9, 4.4, 2.5 Hz), 7.28-7.44 (7H, m), 7.69 (1H, d, J = 8.3 Hz).
[0178]
実施例31
(2S)-N-{(2S,3S)-1-(アゼチジン-1-カルボニル)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}オキソラン-2-カルボキサミド
[0179]
A) tert-ブチル (2S,3S)-2-[(3-ブロモフェニル)メチル]-3-{[(2S)-オキソラン-2-カルボニル]アミノ}ピロリジン-1-カルボキシラート
 tert-ブチル (2S,3S)-3-アミノ-2-[(3-ブロモフェニル)メチル]ピロリジン-1-カルボキシラート (1.00 g)、(2S)-テトラヒドロフラン-2-カルボン酸 (0.425 g)、DIPEA (0.728 g)とDMF (18 ml)の混合物にHATU (1.61 g)を室温で加えた。混合物を室温で15時間撹拌した。混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.20 g)を得た。
MS: [M+H-Boc] + 353.0.
[0180]
B) tert-ブチル (2S,3S)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]-3-{[(2S)-オキソラン-2-カルボニル]アミノ}ピロリジン-1-カルボキシラート
 tert-ブチル (2S,3S)-2-[(3-ブロモフェニル)メチル]-3-{[(2S)-オキソラン-2-カルボニル]アミノ}ピロリジン-1-カルボキシラート (1.19 g)、(3-フルオロフェニル)ボロン酸 (0.735 g)、XPhos Pd G3 (0.111 g)、1M リン酸三カリウム水溶液(7.87 ml)およびTHF (26 ml)の混合物をアルゴン雰囲気下、70 ℃で1時間撹拌した。混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.22 g)を得た。
MS: [M+H-Boc] + 369.1.
[0181]
C) (2S)-N-{(2S,3S)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}オキソラン-2-カルボキサミド
 tert-ブチル (2S,3S)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]-3-{[(2S)-オキソラン-2-カルボニル]アミノ}ピロリジン-1-カルボキシラート (1.22 g)とトルエン (13 ml)の混合物にTFA (13 ml)を室温で加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を注意しながら氷冷下で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、炭酸カリウムを用いてpHを8に調節し、酢酸エチル-THF (3:1)で抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、MeOH/酢酸エチル)で精製し、標題化合物 (849 mg)を得た。
MS: [M+H] + 369.1.
[0182]
D) (2S,3S)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]-3-{[(2S)-オキソラン-2-カルボニル]アミノ}ピロリジン-1-カルボニル クロリド
 (2S)-N-{(2S,3S)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}オキソラン-2-カルボキサミド (82 mg)、DIPEA (57.5 mg)とTHF (2 ml)の混合物にビス(トリクロロメチル) カルボナート (52.8 mg)を0 ℃で加えた。混合物を0 ℃で10分間撹拌および室温で10分間した。混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (88 mg)を得た。
MS: [M-H] - 429.0.
[0183]
E) (2S)-N-{(2S,3S)-1-(アゼチジン-1-カルボニル)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}オキソラン-2-カルボキサミド
 (2S,3S)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]-3-{[(2S)-オキソラン-2-カルボニル]アミノ}ピロリジン-1-カルボニル クロリド (80 mg)とTHF (1.6 ml)の混合物にアゼチジン (63.6 mg)を室温で加えた。混合物を55 ℃で30分間撹拌した。混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチル-THF (3:1)で抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH/酢酸エチル)で精製した後、得られた固体を濾取してジイソプロピルエーテル-ヘキサンで洗浄し、標題化合物 (60.9 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl 3) δ 1.46-1.60 (1H, m), 1.76-2.07 (4H, m), 2.15-2.31 (3H, m), 2.89 (1H, dd, J = 13.8, 8.2 Hz), 3.07 (1H, dd, J = 13.8, 3.8 Hz), 3.29-3.36 (2H, m), 3.77-3.88 (2H, m), 3.92 (2H, q, J = 7.8 Hz), 4.08 (2H, q, J = 7.6 Hz), 4.18 (1H, dd, J = 8.1, 6.2 Hz), 4.34-4.54 (2H, m), 6.88 (1H, d, J = 8.3 Hz), 6.98-7.06 (1H, m), 7.27-7.44 (6H, m), 7.48 (1H, s).
[0184]
実施例32
N~2~-{(2S,3S)-1-(シクロブタンカルボニル)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}-N~1~,N~1~-ジメチルエタンジアミド
 N~2~-{(2S,3S)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}-N~1~,N~1~-ジメチルエタンジアミド (60 mg)、TEA (49.3 mg)とTHF (1.4 ml)の混合物にシクロブタンカルボニル クロリド (38.5 mg)を室温で加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチル-THF (3:1)で抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH/酢酸エチル)で精製し、標題化合物 (67.2 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl 3) δ 1.49-1.60 (1H, m), 1.72-2.04 (3H, m), 2.06-2.43 (5H, m), 2.57-2.75 (1H, m), 2.81-2.99 (4H, m), 3.06-3.75 (6H, m), 4.27-4.75 (2H, m), 6.97-7.19 (1H, m), 7.28-7.47 (6H, m), 7.64-7.72 (1H, m).
[0185]
実施例33
(2S)-N-{(2S,3S)-1-(シクロブタンカルボニル)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}オキソラン-2-カルボキサミド
 (2S)-N-{(2S,3S)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}オキソラン-2-カルボキサミド (65 mg)、TEA (53.6 mg)とTHF (1.6 ml)の混合物にシクロブタンカルボニル クロリド (41.8 mg)を室温で加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチル-THF (3:1)で抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH/酢酸エチル)で精製した後、得られた固体を濾取し、ジイソプロピルエーテル-ヘキサンで洗浄して標題化合物 (64.2 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl 3) δ1.45-1.60 (1H, m), 1.73-2.46 (11H, m), 2.58-3.94 (7H, m), 4.01-4.22 (1H, m), 4.31-4.74 (2H, m), 6.77-6.89 (1H, m), 6.99-7.16 (1H, m), 7.27-7.50 (7H, m).
[0186]
 実施例化合物を以下の表に示す。表中のMSは実測値を示す。上記の実施例に示した方法またはそれらに準じた方法に従って、以下の表中の実施例2~29、34~46 の化合物を製造した。
[0187]
[表1-1]


[0188]
[表1-2]


[0189]
[表1-3]


[0190]
[表1-4]


[0191]
[表1-5]


[0192]
[表1-6]


[0193]
[表1-7]



[0194]
[表1-8]



[0195]
[表1-9]


[0196]
試験例1:ヒトオレキシン2型受容体(hOX2R)安定発現細胞の取得
 ヒトオレキシン2型受容体を安定発現する細胞クローンを得るため、pcDNA3.1(+)プラスミドベクター(インビトロジェン)にヒトオレキシン2型受容体cDNAを挿入し、ヒトオレキシン2型受容体発現用プラスミドDNA(pcDNA3.1(+)/hOX2R)をクローニングした。このプラスミドDNAをCHO-dhfr細胞にエレクトロポレーション法により導入し、G418薬剤耐性を選択マーカーとして限界希釈法によりヒトオレキシン2型受容体発現クローン細胞を取得した。
[0197]
試験例2:オレキシン2型受容体アゴニスト活性の測定
 384ウェル黒色透明底プレート (BDファルコン)にヒトOX2受容体を強制発現させたCHO細胞を7,500個/ウェルで播種し、37 ℃、5 % CO 2インキュベーター内で一日培養した。細胞プレートの培地を除去後、カルシウム指示薬を含むアッセイ緩衝液A (HBSS (Thermo Fisher Scientific)、20 mM HEPES (Thermo Fisher Scientific)、0.1 % BSA (和光純薬またはシグマ アルドリッチ)、2.5μg/mL Fluo-4 AM (同仁化学)、0.08 % Pluronic F127 (同仁化学)、1.25 mM probenecid (同仁化学))を30μL/ウェル添加した。37 ℃、5 % CO 2インキュベーター内に30分間静置した後、室温でさらに30分間静置した。アッセイ緩衝液B (HBSS、20 mM HEPES、0.1 % BSA)で希釈調製した被検化合物を10μL/ウェル添加し、FDSSμCELL (浜松ホトニクス)で蛍光値を1秒毎に1分間、その後2秒毎に1分40秒間測定した。被検化合物の代わりにDMSOを添加した場合の蛍光値変化量を0%、最終濃度10 nMのオレキシンA(ヒト)(ペプチド研究所)を添加した場合の蛍光変化量を100%と定義して被検化合物の活性(%)を算出した。以下に、各化合物の3μM濃度での活性を示した。この結果から明らかな通り、本発明化合物は、オレキシン2型受容体作動活性を有することが示された。
[0198]
[表2]



[0199]
製剤例1(カプセルの製造)
 1)実施例1の化合物               30 mg
 2)微粉末セルロース               10 mg
 3)乳糖                     19 mg
  4)ステアリン酸マグネシウム            1 mg
                        計 60 mg
 1)、2)、3)および4)を混合して、ゼラチンカプセルに充填する。
[0200]
製剤例2(錠剤の製造)
 1)実施例1の化合物               30 g
 2)乳糖                     50 g
 3)トウモロコシデンプン             15 g
 4)カルボキシメチルセルロースカルシウム     44 g
  5)ステアリン酸マグネシウム            1 g
               1000錠   計 140 g
 1)、2)、3)の全量および30gの4)を水で練合し、真空乾燥後、整粒を行う。この整粒末に14gの4)および1gの5)を混合し、打錠機により打錠する。このようにして、1錠あたり実施例1の化合物30mgを含有する錠剤1000錠を得る。

産業上の利用可能性

[0201]
 本発明化合物は、オレキシン2型受容体作動活性を有し、ナルコレプシーの予防または治療剤として有用である。
[0202]
 本出願は、日本で2018年6月29日に出願された特願2018-125334号を基礎としており、その内容は本明細書にすべて包含される。

請求の範囲

[請求項1]
 式(I):



[式中、
は、置換されていてもよいC 1-6アルキル基、置換されていてもよいC 1-6アルコキシ基、置換されていてもよいモノ-またはジ-C 1-6アルキルアミノ基、アシル基、または置換されていてもよい3ないし6員環状基を示し;
は、水素原子、アシル基、または置換されていてもよい3ないし6員環状基を示し;
およびR は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC 1-6アルキル基、置換されていてもよいC 1-6アルコキシ基、またはヒドロキシ基を示し;
環Aは、さらに置換されていてもよい5ないし6員含窒素単環式飽和複素環を示し;
環Bおよび環Cは、それぞれ独立して、さらに置換されていてもよい4ないし7員環を示す。]
で表される化合物またはその塩。
[請求項2]
 R が、
(1)(i) ハロゲン原子、
(ii) ヒドロキシ基、および
(iii) C 1-6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC 1-6アルキル基、
(2) C 1-6アルコキシ基、
(3) モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基、
(4)(i) ハロゲン原子、
(ii) シアノ基、
(iii) ヒドロキシ基、および
(iv) C 1-6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC 3-6シクロアルキル基、または
(5) 3ないし6員単環式非芳香族複素環基;
が、
(1)(i) ヒドロキシ基、および
(ii) C 1-6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC 1-6アルキル-カルボニル基、
(2)(i) ハロゲン原子、
(ii) シアノ基、
(iii) ヒドロキシ基、
(iv) ハロゲン化されていてもよいC 1-6アルキル基、および
(v) C 1-6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC 3-10シクロアルキル-カルボニル基、または、
(3) 3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基;
およびR が、ともに水素原子;
環Aが、
(1) 追加の置換基を有さないピロリジン環、または、
(2) 追加の置換基を有さないピペリジン環;
環Bが、
(1) 追加の置換基を有さないベンゼン環、または
(2) 追加の置換基を有さない5ないし6員単環式芳香族複素環;かつ
環Cが、1ないし3個のハロゲン原子でさらに置換されていてもよいベンゼン環;
である、請求項1記載の化合物またはその塩。
[請求項3]
 R が、
(1) モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基、または
(2) 3ないし6員単環式非芳香族複素環基;
が、
(1) C 3-10シクロアルキル-カルボニル基、または
(2) 3ないし8員単環式非芳香族複素環カルボニル基;
およびR が、ともに水素原子;
環Aが、追加の置換基を有さないピロリジン環;
環Bが、追加の置換基を有さないベンゼン環;かつ
環Cが、1ないし3個のハロゲン原子でさらに置換されたベンゼン環;
である、請求項1記載の化合物またはその塩。
[請求項4]
 R が、
(1) モノ-またはジ-C 1-6アルキル-カルバモイル基、または
(2) テトラヒドロフリル基;
が、
(1) シクロブチルカルボニル基、または
(2) アゼチジニルカルボニル基;
およびR が、ともに水素原子;
環Aが、追加の置換基を有さないピロリジン環;
環Bが、追加の置換基を有さないベンゼン環;かつ
環Cが、1ないし3個のハロゲン原子でさらに置換されたベンゼン環;
である、請求項1記載の化合物またはその塩。
[請求項5]
 N~2~-{(2S,3S)-1-(アゼチジン-1-カルボニル)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}-N~1~,N~1~-ジメチルエタンジアミド、またはその塩。
[請求項6]
 (2S)-N-{(2S,3S)-1-(アゼチジン-1-カルボニル)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}オキソラン-2-カルボキサミド、またはその塩。
[請求項7]
 (2S)-N-{(2S,3S)-1-(シクロブタンカルボニル)-2-[(3'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)メチル]ピロリジン-3-イル}オキソラン-2-カルボキサミド、またはその塩。
[請求項8]
 請求項1記載の化合物またはその塩を含有する医薬。
[請求項9]
 オレキシン2型受容体作動薬である、請求項8記載の医薬。
[請求項10]
 ナルコレプシーの予防または治療剤である、請求項8記載の医薬。
[請求項11]
 ナルコレプシーの予防または治療に使用するための、請求項1記載の化合物またはその塩。
[請求項12]
 請求項1記載の化合物またはその塩の有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、該哺乳動物におけるオレキシン2型受容体作動方法。
[請求項13]
 請求項1記載の化合物またはその塩の有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、該哺乳動物におけるナルコレプシーの予防または治療方法。
[請求項14]
 ナルコレプシーの予防または治療剤を製造するための、請求項1記載の化合物またはその塩の使用。