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1. (WO2019065933) MÉLANGE POUR BEIGNETS TATSUTA
Document

明 細 書

発明の名称 竜田揚げ用ミックス

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

0006   0007  

発明を実施するための形態

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018  

実施例

0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029  

産業上の利用可能性

0030  

請求の範囲

1   2   3   4  

明 細 書

発明の名称 : 竜田揚げ用ミックス

技術分野

[0001]
 本発明は、竜田揚げ用ミックスに関する。

背景技術

[0002]
 竜田揚げは、醤油、みりん、生姜等を用いて下味をつけた具材の表面に馬鈴薯澱粉(片栗粉)を主体とする衣材を付着させて油ちょうすることで得られる揚げ物食品であり、表面に粉が吹いたような粉吹き感と、サクサクとした崩壊感のある食感とを有し、より一般的な揚げ物食品である唐揚げとは異なる独特の外観及び食感が大きな魅力となっている。竜田揚げ独特の粉吹き感は、衣材に含まれる馬鈴薯澱粉に由来するものであり、馬鈴薯澱粉以外の澱粉では発現し難く、また一般には、衣材における馬鈴薯澱粉の含有量が80質量%以上必要とされている。しかしながら、日本における馬鈴薯澱粉の供給量は、全澱粉の供給量の1割程度しかなく、このような需給に不安のある馬鈴薯澱粉を主体としなければならない点は、従来の竜田揚げ用衣材における改善すべき点の1つである。
[0003]
 また、竜田揚げ独特の外観及び食感は、油ちょう後時間が経過すると、具材の水分が衣に移行することで失われやすいという問題がある。調理済みの竜田揚げを店頭などで購入し、家庭などで食するという食事のスタイルが普及している現在、斯かる問題の解決は急務であり、解決手段が種々提案されている。例えば特許文献1には、1次油ちょう後の具材の表面に澱粉、水を順次付着させた後、2次油ちょうする、竜田揚げの製造方法が記載されている。しかし、特許文献1記載の製造方法は、油ちょうを2回も実施しなければならず、非常に手間がかかるものであった。また特許文献2には、竜田揚げ用衣材に膨潤抑制馬鈴薯澱粉を配合した、竜田揚げ用まぶし粉が記載されている。しかし、この膨潤抑制馬鈴薯澱粉は、馬鈴薯澱粉に架橋処理などを施して得られるもので、いわゆる加工澱粉の一種であるところ、食の安全上の観点から加工澱粉の使用を避けたい場合には利用できなかった。近年、消費者の食の安全に対する関心度は高く、食の安全の確保が重要視される傾向が今後も続くと考えられる中で、加工澱粉を使用しない竜田揚げ用衣材に対するニーズは今後増々強まると考えられる。
[0004]
 また特許文献3には、竜田揚げのような外観及び食感の唐揚げを得るための水溶きタイプの唐揚げミックスとして、未加工の地下系澱粉を含まず、エーテル化架橋馬鈴薯澱粉及びリン酸架橋澱粉を含有する者が記載されている。特許文献3記載の唐揚げミックスも、特許文献2記載の竜田揚げ用まぶし粉と同様に、加工澱粉を主体とするものであるため、前記の問題がある。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2012-24053号公報
特許文献2 : 特開2004-166514号公報
特許文献3 : 特開2009-72128号公報

発明の概要

[0006]
 本発明の課題は、表面全体に粉が吹いたような竜田揚げらしい好ましい外観と、サクサクした歯もろさのある良好な食感の衣を有し、しかも油ちょうしてから時間が経過しても品質の低下が少ない竜田揚げを製造可能な竜田揚げ用ミックスを提供することである。
[0007]
 本発明は、乾式法のレーザー回折・散乱法により測定される体積基準の粒度分布累積曲線における50%径が5~35μmの馬鈴薯澱粉を50質量%以上含有する竜田揚げ用ミックスである。
 また本発明は、前記の本発明の竜田揚げ用ミックスを具材に付着させ、該ミックスが付着した具材を油ちょうする工程を有する、竜田揚げの製造方法である。

発明を実施するための形態

[0008]
 本明細書において、後述するD10、D50、D90は、乾式法のレーザー回折・散乱法により測定される馬鈴薯澱粉の体積基準の粒度分布累積曲線において、その積算量が粒子の小さい方から累積して10%、50%、90%である粒子径を意味する。このうち、D50(50%径)は、馬鈴薯澱粉のメディアン径である。これらの粒子径は、市販のレーザー回折式粒度分布測定装置(例えば、日機装株式会社製、マイクロトラックMT3000II)を用いて常法に従って測定することができる。
[0009]
 本発明の竜田揚げ用ミックスは、D50が5~35μm、好ましくは10~30μmの馬鈴薯澱粉を含有する。D50が斯かる特定範囲にある馬鈴薯澱粉を竜田揚げ用ミックスに配合することで、外観及び食感に優れ且つそれらの経時劣化が低減された竜田揚げの製造が可能となる。通常市販されている馬鈴薯澱粉は、D50が40μm付近であり、本発明で用いる馬鈴薯澱粉よりも粒が大きい。つまり、馬鈴薯澱粉の粒度分布が特定のものになるように意図的に調整しない限りは、馬鈴薯澱粉のD50は、それに含まれる澱粉粒子の大きさや性状などから、必然的に40μm付近になると考えられる。D50が前記特定範囲にある馬鈴薯澱粉は、例えば、市販の馬鈴薯澱粉を複数の画分に篩分けし、必要に応じ粉砕し、それら複数の画分を適宜組み合わせることで得られる。
[0010]
 本発明で用いる馬鈴薯澱粉の種類は、食用に用い得る馬鈴薯(ジャガイモ)から得られるものであればよく特に限定されないが、加工澱粉を使用しない竜田揚げ用ミックスに対するニーズに応える観点から、油脂加工、α化、エーテル化、エステル化、架橋、酸化等の加工処理が施されていない未加工馬鈴薯澱粉が好ましい。
[0011]
 本発明の竜田揚げ用ミックスにおいて、D50が5~35μmの馬鈴薯澱粉の含有量は、該ミックスの全質量に対して、50質量%以上であり、好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上である。D50が前記特定範囲にある馬鈴薯澱粉の含有量が50質量%未満では、竜田揚げらしい良好な外観及び食感が得られないおそれがある。D50が前記特定範囲にある馬鈴薯澱粉の含有量は100質量%、即ち本発明の竜田揚げ用ミックスの全部が、D50が前記特定範囲にある馬鈴薯澱粉であってもよいが、後述する実施例11の結果から明らかなように、40質量%程度でも実質問題は生じないと考えられ、50質量%以上あれば十分である。このように、竜田揚げ用ミックスにおける馬鈴薯澱粉として、D50が前記特定範囲にあるものを用いることで、該ミックスにおける馬鈴薯澱粉の含有量の低減を図ることが可能となり、それによって、前述した馬鈴薯澱粉の需給不安に対応することが可能となる。
[0012]
 また、前述した作用効果をより一層確実に奏させるようにする観点から、本発明で用いる馬鈴薯澱粉は、D50が前記特定範囲にあることに加えてさらに、D90が40μm未満であることが好ましく、36μm未満であることがさらに好ましい。
[0013]
 また、本発明で用いる馬鈴薯澱粉は、D90とD10との差が、D90-D10として、10~25μmであることが好ましく、14~22μmにあることがさらに好ましい。D90とD10との差が前記特定範囲にあることで、馬鈴薯澱粉の粒子径のばらつきが抑えられ、結果として特に竜田揚げの外観が一層向上し得る。
[0014]
 本発明の竜田揚げ用ミックスは、馬鈴薯澱粉に加えてさらに、膨張剤を含有してもよい。竜田揚げ用ミックスに膨張剤が含有されていると、該ミックスを用いて得られる竜田揚げにおいて、衣のボリュームやサクサク感が一層向上し得る。膨張剤としては、重曹、及びベーキングパウダーやイスパタ等の重曹を含む公知の膨張剤を使用することができる。本発明の竜田揚げ用ミックスにおける膨張剤の含有量は、該ミックスの全質量に対して、好ましくは0.3~3質量%、さらに好ましくは0.7~2質量%である。
[0015]
 本発明の竜田揚げ用ミックスは、馬鈴薯澱粉及び膨張剤以外の他の成分を含有してもよく、例えば、小麦粉、米粉等の穀粉;馬鈴薯澱粉以外の澱粉;全卵粉、卵白粉等の卵粉;増粘剤;食塩、粉末醤油、発酵調味料、粉末味噌、アミノ酸等の調味料;香辛料;香料;ビタミン等の栄養成分;着色料;粉末油脂等が挙げられ、所望する竜田揚げの特性に応じて、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これら他の成分の含有量は、竜田揚げ用ミックスの全質量に対して、好ましくは15~60質量%、さらに好ましくは20~50質量%である。
[0016]
 本発明の竜田揚げ用ミックスは、竜田揚げの製造に使用される。竜田揚げの製造方法は、典型的には、竜田揚げ用ミックスを具材に付着させ、該ミックスが付着した具材を油ちょうする工程を有する。竜田揚げ用ミックスを付着させた具材の油ちょうは、常法に従って行うことができ、加熱温度(油温)、加熱時間等は具材の種類や大きさ等に応じて適宜設定すればよい。
[0017]
 また、竜田揚げ用ミックスを具材に付着させる方法は特に限定されず、該ミックスを具材にまぶす方法でもよく、該ミックスから調製したバッターを具材に付着させる方法でもよい。前記の「まぶす」とは、具材の表面に粉体である竜田揚げ用ミックスをそのまま付着させる操作であり、具体的には例えば、1)具材の上方からミックスを振り掛ける操作、2)ミックス及び具材を袋の中に投入し、該袋の開口部を閉じた状態で振盪する操作、3)皿等に比較的広い範囲でミックスを散布し、散布されたミックス上で具材を転がす操作、等が挙げられる。また、前記の「バッター」とは、竜田揚げ用ミックスと水性液体とを混合して調製される液体状の衣材であり、これに具材を浸漬したり噴霧したりして、具材に付着させることができる。ミックス付着作業の簡便性を特に重視する場合は、まぶす方法が好ましく、竜田揚げの食感及び製造後の保管性を特に重視する場合は、バッターを用いる方法が好ましい。
[0018]
 竜田揚げの具材としては、例えば、鶏、豚、牛、羊、ヤギなどの畜肉類;魚介類;野菜類などの種々のものを使用することができる。本発明は特に、具材として肉類や魚介類を使用する場合に好適である。具材には下味をつけてもよく、その場合は通常、竜田揚げ用ミックスを付着させる前に具材に下味をつけておく。具材の下味付け方法は特に制限されず、従来公知の方法を利用することができる。具材の下味付けは例えば、食塩、醤油、発酵調味料、ショウガ、ニンニク、糖類、味噌、アミノ酸、増粘多糖類等を水等の液体に溶かして調味液を得、該調味液中に具材を漬け込む等して、具材に該調味液を付着させた後、具材の余分な水分を除去することにより実施できる。
実施例
[0019]
 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[0020]
〔実施例1~6及び12~15並びに比較例1~3〕
 市販の未加工馬鈴薯澱粉(北海道産馬鈴薯澱粉)を、JIS試験篩を用いて複数の画分に篩分けし、それら複数の画分を適宜組み合わせて、D10、D50、D90がそれぞれ特定範囲にある馬鈴薯澱粉を製造し、これをそのまま竜田揚げ用ミックスとした。尚、比較例3では、市販の未加工馬鈴薯澱粉を篩分けせずにそのまま竜田揚げ用ミックスとして用いた。
[0021]
〔実施例7~11及び比較例4~5〕
 実施例3で用いた馬鈴薯澱粉と薄力粉とを適宜混合して実施例7~11の竜田揚げ用ミックスとした。また、比較例3で用いた馬鈴薯澱粉と薄力粉とを適宜混合して比較例4~5の竜田揚げ用ミックスとした。
[0022]
〔試験例〕
 鶏もも肉を1個20gとなるよう切り分けて具材とし、この具材に試験対象のミックスを、肉100gあたり付着量が10gになるよう、振り掛けて付着させた。ミックスが付着した鶏もも肉を、170℃に熱したサラダ油で4分間油ちょうして、竜田揚げを製造した。製造直後に粗熱を取った状態の竜田揚げ、及び製造後に室温(約25℃)にて6時間放置後の竜田揚げについて、外観及び衣の食感をそれぞれ10名の専門パネラーに下記評価基準(5点満点)により評価してもらった。それらの評価結果を、10名の専門パネラーの平均点として下記表1~3に示す。
[0023]
(外観の評価基準)
 5点:全体に竜田揚げらしい粉吹き感があり、極めて良好。
 4点:表面の半分以上に竜田揚げらしい粉吹き感があり、良好。
 3点:表面の1/4程度に竜田揚げらしい粉吹き感があり、やや良好。
 2点:粉吹きが一部にしかなく、唐揚げに近いやや不良な外観。
 1点:粉吹きが全くなく、唐揚げと同等で不良な外観。
(食感の評価基準)
 5点:サクサクと崩壊感に富み、極めて良好。
 4点:サクサクと崩壊感があり、良好。
 3点:サクサク感と崩壊感がわずかで、やや良好。
 2点:やや硬いか又はややベタついており、やや不良。
 1点:硬すぎるか又はベタつきが大きく、サクサク感がなく、不良。
[0024]
[表1]


[0025]
 表1に示す通り、各実施例のミックスは、含有されている馬鈴薯澱粉のD50が5~35μmの範囲にあるため、D50が斯かる範囲に無い各比較例に比して、製造直後及び製造後6時間経過後のいずれにおいても竜田揚げの外観及び食感に優れていた。
[0026]
[表2]


[0027]
 表2において、実施例7~11と比較例3~4との対比から明らかなように、D50が5~35μmの範囲にある馬鈴薯澱粉を使用していれば、ミックスが馬鈴薯澱粉のみから構成されていなくても、外観及び食感が良好な竜田揚げが得られることがわかる。
[0028]
[表3]


[0029]
 表3において、馬鈴薯澱粉のD90とD10との差が10~25μmの範囲内にある実施例4及び12~14は、斯かる差が26μmである実施例15に比して、特に製造後6時間経過後の竜田揚げの外観及び食感に優れていたことから、竜田揚げの経時劣化を防止するためには、馬鈴薯澱粉のD90とD10との差を10~25μmの範囲内に調整することが有効であることがわかる。

産業上の利用可能性

[0030]
 本発明によれば、表面全体に粉が吹いたような竜田揚げらしい好ましい外観と、サクサクした歯もろさのある良好な食感の衣を有し、しかも油ちょうしてから時間が経過しても品質の低下が少ない竜田揚げをつくることができる。

請求の範囲

[請求項1]
 乾式法のレーザー回折・散乱法により測定される体積基準の粒度分布累積曲線における50%径が5~35μmの馬鈴薯澱粉を50質量%以上含有する竜田揚げ用ミックス。
[請求項2]
 前記馬鈴薯澱粉の前記粒度分布累積曲線における90%径が40μm未満である請求項1に記載の竜田揚げ用ミックス。
[請求項3]
 前記馬鈴薯澱粉の前記粒度分布累積曲線における90%径と10%径との差が、90%径-10%径として、10~25μmである請求項1又は2に記載の竜田揚げ用ミックス。
[請求項4]
 請求項1~3のいずれか1項に記載の竜田揚げ用ミックスを具材に付着させ、該ミックスが付着した具材を油ちょうする工程を有する、竜田揚げの製造方法。