Certains contenus de cette application ne sont pas disponibles pour le moment.
Si cette situation persiste, veuillez nous contacter àObservations et contact
1. (WO2019039374) RÉCIPIENT MULTICOUCHE ET PROCÉDÉ DE CONTRÔLE DE FUITES D'AIR DANS UN RÉCIPIENT MULTICOUCHE
Document

明 細 書

発明の名称 積層剥離容器及び積層剥離容器のエアリーク検査方法

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009  

図面の簡単な説明

0010  

発明を実施するための形態

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043  

符号の説明

0044  

請求の範囲

1   2  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

明 細 書

発明の名称 : 積層剥離容器及び積層剥離容器のエアリーク検査方法

技術分野

[0001]
 本発明は、弁部材を備えた積層剥離容器に関する。

背景技術

[0002]
 従来、外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って内袋が外殻から剥離し収縮する容器本体と、外殻と内袋の間の中間空間と容器本体の外部空間との間のエアの出入りを調節する弁部材(逆止弁)とを備える積層剥離容器が知られている。例えば、特許文献1の容器は、外殻に形成された外気導入孔に取り付けられた弁部材が空洞部を有する筒体及び筒体の内部を移動可能な移動体を備え、移動体が外部空間側に向かって移動すると空洞部を通じたエアの流通が遮断される構成となっている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2016-104644号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 ところで、特許文献1のような弁部材を備えた積層剥離容器を製造する際には、内袋に孔(ピンホール)があいていないかを確認するため、外装に弁部材を装着した後、内袋内にエアを吹き込んで弁部材からエアがもれないかをチェックすることがある。このときには、移動体が空洞部を通じたエアの流通を遮断しないよう、中間空間側からの内圧に抗して移動体を中間空間側に留めておく必要があり、例えば、外部空間側から移動体を押し込んだ状態で内袋内にエアを吹き込むことが考えられる。したがって、この観点からは、移動体は筒体に対して外部空間側に露出した構成とすることが好ましい。
[0005]
 一方で、移動体が筒体から外部空間側に露出する構成とすると、容器を使用する際にユーザが移動体に触れてしまったり、また、容器外部にシュリンクラベルを設ける場合には、移動体の動作がシュリンクラベルにより妨げられてしまうおそれがある。したがって、この観点からは、移動体は筒体から露出しないことが好ましい。
[0006]
 本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、ピンホールの検査時には移動体の移動を簡単に規制でき、且つ使用時には移動体の動作が妨げられることを抑制することの可能な弁部材を備えた積層剥離容器を提供するものである。

課題を解決するための手段

[0007]
 本発明によれば、外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って前記内袋が収縮する積層剥離容器であって、前記外殻は、前記外殻と前記内袋の間の中間空間と外部空間とを連通する外気導入孔を備え、前記外気導入孔には、前記中間空間と前記外部空間との間のエアの流通を調節する弁部材が装着されており、前記弁部材は、前記中間空間側と外部空間側を連通させるように設けられた空洞部を有する筒体と、前記空洞部内に移動可能に収容された移動体とを備え、前記筒体は、前記移動体が前記中間空間側から前記外部空間側に向かって移動するときに、前記移動体を係止して前記空洞部を通じたエアの流通を遮断するストッパ部を有し、前記筒体の前記外部空間側の外面には、前記空洞部の前記外部空間側の開口に隣接して形成される隣接領域と、当該隣接領域から突出する突出領域とが形成されており、前記弁部材は、前記移動体が前記ストッパ部に係止された状態における、前記移動体の前記外部空間側の端部の前記貫通孔に垂直な方向の高さ位置が、前記隣接領域の高さより高くなるよう構成される、積層剥離容器が提供される。
[0008]
 本発明によれば、移動体は、ストッパー部に係止された状態では、隣接領域の高さよりも高くなるよう構成されているため、隣接領域において外部空間側から移動体の動作を規制することができる。一方、筒体が隣接領域から突出する突出領域を備えていることで、使用時に移動体の動作が妨げられることを抑制し、シュリンクラベルを設けることも可能となっている。
[0009]
 また、本発明によれば、外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って前記内袋が収縮する積層剥離容器のエアリーク検査方法であって、前記積層剥離容器は、当該外殻と前記内袋の間の中間空間と外部空間とを連通する外気導入孔を前記外殻に備えるとともに、前記外気導入孔に装着されエアの流通を調節する弁部材を備え、前記弁部材は、前記一方側と他方側を連通させるように設けられた空洞部を有する筒体と、前記空洞部内に移動可能に収容された移動体とを備え、前記筒体は、前記移動体が前記中間空間側から前記外部空間側に向かって移動するときに前記移動体を係止して前記空洞部を通じたエアの流通を遮断するストッパ部を備え、前記筒体の前記他方側の面には、前記空洞部の前記他方側の開口に隣接して形成される隣接領域と、当該隣接領域よりも前記開口に対して外側に形成される突出領域とが形成され、前記積層剥離容器は、前記移動体が前記ストッパ部に係止された状態における、前記移動体の前記外部空間側の端部の前記貫通孔に垂直な方向の高さ位置が、前記隣接領域の高さより高く、前記突出領域より低くなるよう構成されており、前記外気導入孔から漏れ出したエアの流量を、流量計を備えた検査棒により測定するエアリーク検査工程を備え、前記エアリーク検査工程は、前記検査棒に設けられた移動規制手段が前記隣接領域に位置づけられることで前記移動体の前記外部空間側への移動を規制しながら行われる、エアリーク検査方法が提供される。

図面の簡単な説明

[0010]
[図1] 本発明の一実施形態に係る積層剥離容器1の正面図である。
[図2] 図1の積層剥離容器1の、弁部材4を含む要部を示す断面図である。
[図3] 図3Aは、図2の弁部材4を上方から見たときの斜視図であり、図3Bは、同弁部材4を下方から見たときの斜視図である。
[図4] 図4Aは、図2の弁部材4の平面図であり、図4Bは弁部材4の底面図である。
[図5] 図5Aは、図4AにおけるA-A断面図であり、図5Bは、図4AにおけるB-B断面図である。
[図6] 図6Aは、図5A及び図5BにおけるC-C線で切断したときの端面図であり、図6Bは、図5A及び図5BにおけるD-D線で切断したときの端面図である。
[図7] 図7Aは、弁部材4を外殻12に装着した状態を示す断面図であり、図7Bは、移動体6がストッパ部52sに当接して空洞部50を閉塞させた状態を示す断面図である。
[図8] 図8A~図8Cは、図1の積層剥離容器1の製造工程を示す説明図である。
[図9] 図9A~図9Cは、図1の積層剥離容器1の、図8に続く製造工程を示す説明図である。
[図10] 図10A~図10Eは、図1の積層剥離容器1の、図9に続く製造工程を示す説明図である。
[図11] 図11Aは、エアリーク検査工程で用いる検査棒83の側面図であり、図11Bは、同検査棒83の正面図である。
[図12] 図12A~図12Cは、エアリーク検査工程を示す説明図である。
[図13] 図13Aは図1の積層剥離容器1の弁部材4の筒体5の上面52uを示す模式図であり、図13B~図13Dは、それぞれ本発明の変形例に係る弁部材4の筒体5の上面52uを示す模式図である。

発明を実施するための形態

[0011]
 以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴について独立して発明が成立する。
[0012]
 図1に示すように、本発明の一実施形態の積層剥離容器1は、キャップ2と、容器本体3を備える。容器本体3は、弁部材4と、内容物を収容する収容部7と、収容部7から内容物を吐出する口部9を備える。本実施形態において、キャップ2はネジ式であるが、打栓式で装着するものであってもよい。
[0013]
 図2に示すように、容器本体3は、収容部7及び口部9において、外層11と内層13を備えており、外層11によって外殻12が構成され、内層13によって内袋14が構成される。内容物の減少に伴って内層13が外層11から剥離することによって、内袋14が外殻12から離れて収縮する。容器本体3の層構成について、外層11は、復元性が高くなるように、内層13よりも肉厚に形成される。外層11は、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体及びその混合物などで構成される。外層11は、複数層構成であってもよい。内層13は、複数の層から構成することが好ましい。例えば、外層と接触する層にエチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂からなるEVOH層を用い、内容物に接触する層に、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体及びその混合物などのポリオレフィンからなる内面層を用いることができる。そして、上記EVOH層と内面層との間には、接着層を用いることが好ましい。
[0014]
 弁部材4は、図2に示すように、収容部7に形成された外気導入孔15に挿入され、外殻12と内袋14の間の中間空間21と外部空間Sとの間のエアの出入りを調節するためのものである。外気導入孔15は、外殻12にのみ設けられた貫通孔であり、内袋14には到達していない。図2及び図3A、図3Bに示すように、弁部材4は、中間空間21と外部空間Sを連通させるように設けられた空洞部50を有する筒体5と、空洞部50内に移動可能に収容された略球形の移動体6とを備える。筒体5及び移動体6は、射出成形などによって形成される。
[0015]
 筒体5は、図3A~図5Bに示すように、外気導入孔15内に配置される狭径の軸部51と、軸部51の外部空間S側に設けられ且つ筒体5が中間空間21に入り込むことを防ぐ円盤状の係止部52と、軸部51の中間空間21側に設けられ且つ筒体5が容器本体3の外側から引き抜かれることを防ぐ膨径部53とを有する。係止部52の上面52u(すなわち、筒体5の外部空間S側の外面)には、空洞部50につながる開口52oが形成され、開口52oの周囲には隣接領域52aが形成されている。隣接領域52aは円形の平坦な領域であり、後述するリーク検査時に検査棒83の突出部83pが位置づけられる領域となる。また、係止部52の上面52uの隣接領域52aよりも外側には、隣接領域52aから外部空間S側へ突出する円環状の突出領域52pが形成される。ここで、隣接領域52aと突出領域52pの関係については、突出領域52pを基準として、隣接領域52aを、突出領域52pよりも凹んだ凹領域であると考えることもできる。
[0016]
 空洞部50は、筒体5を軸方向(外気導入孔15に垂直な方向)に貫通する孔であり、球状の移動体6を収容するため、軸方向の中間空間21側及び外部空間S側が、中央部分に対して狭まった形状となっている。具体的には、図5A及び図5Bに示すように、空洞部50の中間空間21側の、係止部52の内側に対応する部分は、外部空間S側に向けて径が小さくなる円錐台形状となっており、周方向に亘って、移動体6が係止してエアの流通を遮断するストッパ部52sが形成されている。一方、空洞部50の中間空間21側には、対向する2ヶ所に、径方向内側に突出して空洞部50内に収容された移動体6を保持する一対の保持部53pが形成される(図3B、図5A参照)。本実施形態において、保持部53pは、外部空間S側に向かって傾斜する傾斜面53p1を有しており、この傾斜面53p1に移動体6が当接して、移動体6が保持されるようになっている。
[0017]
 以上の構成により、空洞部50の横断面形状について、図6A~図6Cに示すように、係止部52に対応する位置における断面(C-C断面)は、外部空間S側に向けて径が徐々に小さくなる円形となる。また、軸部51に対応する位置における断面(D-D断面)は、円の対向する2ヶ所を切り欠いてできる、平行な一対の平面壁51sと2つの円弧状壁51cとからなる形状となり、膨径部53に対応する位置における断面(E-E断面)は、円の対向する2ヶ所を切り欠いてできる、平行な一対の平面壁53sと2つの円弧状壁53cとからなる形状となる。ここで、平面壁53sは、傾斜面53p1により形成されるものである。
[0018]
 なお、保持部53pが外部空間S側に向かって傾斜する傾斜面53p1を有していることで、射出成形により筒体5を形成する際、筒体5の空洞部50を成形するコアピンを中間空間21側から抜く際の、アンダーカットとなる保持部53pのめくれが抑制されるようになっている。また、保持部53pは、図5Aに示すように、その中間空間21側にも当該中間空間21側に傾斜する傾斜面53p2を有している。
[0019]
 筒体5の先端部(膨径部53の端部)は、図3B及び図4Bに示すように、円環状の平坦面53eとなっており、円周方向の対向する2ヶ所には、平坦面53eが切り欠かれた切り欠き53nが設けられている。
[0020]
 移動体6は、図7Aに示すように、以上のような形状の筒体5の空洞部50に、中間空間21側(膨径部53側)から導入される。ここで、筒体5には保持部53pが設けられているが、保持部53pは傾斜面53p2を有していることから、移動体6は保持部53pを乗り越えて空洞部50に挿入できるようになっている。
[0021]
 移動体6が筒体5の空洞部50に収容された状態において、軸部51に対応する位置における断面(D-D断面)では、図6Bに示すように、一対の平面壁51s間の距離d1が移動体6の直径d2より僅かに大きくなっている。移動体6の直径d2に対する一対の平面壁51s間の距離d1の比の値(d1/d2)は、1.01~1.20が好ましい。この比は、具体的には例えば、1.01,1.02,1.03,1.04,1.05,1.06,1.07,1.08,1.09,1.10,1.11,1.12,1.13,1.14,1.15,1.16,1.17,1.18,1.19,1.20であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。なお、図に示す実施形態においてはd1/d2=1.09となっている(d1=2.60mm、d2=2.38mm)。また、移動体6の直径d2に対する円弧状壁51cの直径d3の比の値(d3/d2)は、1.02~1.60が好ましい。この比は、具体的には例えば、1.02,1.04,1.06,1.08,1.10,1.12,1.14,1.16,1.18,1.20,1.22,1.24,1.26,1.28,1.30,1.32,1.34,1.36,1.38,1.40,1.42,1.44,1.46,1.48,1.50,1.52,1.54,1.56,1.58,1.60であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。なお、図に示す実施形態においてはd3/d2=1.26となっている(d3=3.00mm、d2=2.38mm)。直径d3は、距離d1よりも大きくなることが好ましい。このような寸法関係により、移動体6は空洞部50内で上下方向(軸に垂直な方向)に移動でき、且つ円弧状壁51cと移動体6との間の間隙50gにエアの流通経路を確保できるようになっている。一方、膨径部53に対応する位置における断面(E-E断面)では、図6Cに示すように、平面壁53s間の距離d4が移動体6の直径d2よりも小さくなっているため、移動体6を保持することが可能となっている。ただし、E-E断面においても、円弧状壁53cと移動体6との間には間隙50gが形成され、当該間隙50gを通ることによって、移動体6が保持部53pに保持されている状態でもエアの流れが妨げられないようになっている。
[0022]
 以上のように構成された弁部材4は、図7Aに示すように、膨径部53が外気導入孔15を押し広げながら、膨径部53を中間空間21内に挿入することによって容器本体3に装着することができる。弁部材4は、係止部52が外殻12の外面に当接する位置まで押し込まれると、軸部51の外周面が外気導入孔15の縁に密着した状態で、外殻12に保持される。軸部51の外周面が外気導入孔15の縁に密着することで、容器本体3を圧縮したときに中間空間21内のエアが外気導入孔15の縁と筒体5の間の隙間から流出することを抑制される。
[0023]
 なお、筒体5は、軸部51の外周面が外気導入孔15の縁に密着することによって容器本体3に装着されるので、膨径部53は必ずしも必須ではない。また、筒体5の先端に平坦面53eが設けられているので、弁部材4を中間空間21内に押し込んだときに、弁部材4の先端が内袋14に衝突しても内袋14が傷つきにくくなっている。加えて、本実施形態では、ストッパ部52sが軸部51から外部空間S側へずれた係止部52の内側に形成されているため、外気導入孔15の縁により軸部51が押圧されてもストッパ部52sが変形してしまうことはなく、適切にエアの流通を遮断することが可能となっている。
[0024]
 そして、中間空間21にエアが入っている状態で外殻12を圧縮すると、中間空間21内のエアが膨径部53側から空洞部50内に入り、図7Bに示すように、移動体6を押し上げてストッパ部52sに当接させる。移動体6がストッパ部52sに係止されると、空洞部50を通じたエアの流れが遮断される。そして、この状態で外殻12をさらに圧縮すると、中間空間21内の圧力が高まり、その結果、内袋14が圧縮されて、内袋14内の内容物が吐出される。
[0025]
 また、外殻12への圧縮力を解除すると、外殻12が自身の弾性によって復元しようとする。外殻12の復元に伴って中間空間21内が減圧されることによって、図7Bに示すように、移動体6に対して容器内側方向の力Fが加わる。これによって、移動体6が空洞部50の底に向かって移動して、図7Aに示す状態となり、移動体6と空洞部50を形成する壁面の隙間を通って中間空間21内に外気が導入される。なお、本実施形態では、移動体6と空洞部50を形成する円弧状壁51c及び円弧状壁53cの間に間隙50gが形成されているため(図6B及び図6C参照)、特に内容物の吐出後、外気を吸い込む断面積が増加し、外殻12の復元力が向上している。
[0026]
 また、収容部7は、弁部材4を取り付けた後にシュリンクフィルムで覆われる。この際に、弁部材4がシュリンクフィルムに干渉しないように、弁部材4は、収容部7に設けられた弁部材取付凹部7aに装着される。また、弁部材取付凹部7aがシュリンクフィルムで密閉されてしまわないように弁部材取付凹部7aから口部9の方向に延びる空気流通溝7bが設けられる(図1参照)。加えて、本実施形態の弁部材4は、筒体5の上面52uの隣接領域52aよりも外側に、隣接領域52aから外部空間S側へ突出する円環状の突出領域52pが設けられているため、シュリンクフィルムが突出領域52pに当接することで、移動体6とシュリンクフィルムが接触して移動体6の動作が妨げられることが防止されている。
[0027]
 なお、本実施形態の弁部材4は、図7Bに示すように、移動体6がストッパ部52sに係止された状態における移動体6の外部空間側の端部の外気導入孔15に垂直な方向の高さ位置h1(ここでは、筒体5を外殻12に装着した状態における外殻12の外面を基準とする、以下同じ)が、筒体5の隣接領域52aの高さ位置h2より高く(h1>h2)なっている。つまり、移動体6がストッパ部52sに係止された状態では移動体6の一部が開口62oから飛び出す構成となっている。このような構成となっていることで、空洞部50が狭くても移動体6の移動量をかせぐことができ、弁部材の小型化(薄型化)が可能となっている。また、移動体6がストッパ部52sに係止された状態における移動体6の外部空間側の端部の外気導入孔15に垂直な方向の高さ位置h1は、突出領域52pの高さ位置h3より低くなる(h1<h3)よう構成されている。このような構成により、移動体6とシュリンクフィルムの接触が効果的に抑制されている。
[0028]
 次に、図8A~図12Cを用いて、本実施形態の積層剥離容器1の製造方法の一例を説明する。
[0029]
 まず、図8Aに示すように、製造すべき容器本体3に対応する積層構造(一例では、容器内面側から順に、PE層/接着層/EVOH層/PP層/リプロ層/PP層の積層構造)を備えた溶融状態の積層パリソンを押出し、この溶融状態の積層パリソンをブロー成形用のエアの流通を遮断にセットし、分割金型を閉じる。
[0030]
 次に、図8Bに示すように、容器本体3の口部9側の開口部にブローノズルを挿入し、型締めを行った状態で分割金型のキャビティー内にエアを吹き込む。
[0031]
 次に、図8Cに示すように、分割金型を開いて、ブロー成形品を取り出す。分割金型は、弁部材取付凹部7a、空気流通溝7bなどの容器本体3の各種形状がブロー成形品に形成されるようなキャビティー形状を有する。また、分割金型には、容器本体3の底に対応する位置にピンチオフ部が設けられており、この部分に下バリが形成されるので、これを除去する。以上の工程によって、外殻12と内袋14とを有する容器本体3が形成される(容器本体形成工程)。
[0032]
 次に、任意の穿孔装置を用いて、容器本体3の外殻12に外気導入孔15を形成する(外気導入孔形成工程)。この工程については、詳細な説明は省略する。
[0033]
 次に、図9Aに示すように、ブロア80を用いて、外気導入孔15を通じて外殻12と内袋14の間にエアを吹き込むことによって内袋14を外殻12から予備剥離させる(予備剥離工程)。ここでは、外気導入孔15を通じたエア漏れが無いようにしつつ、規定量のエアを吹き込むことによって、内袋14の予備剥離の制御が容易になる。予備剥離は、収容部7の全体に対して行ってもよく、収容部7の一部に対して行ってもよいが、予備剥離されていない部位では内袋14のピンホールの有無のチェック(エアリーク検査)ができないので、収容部7の略全体において、内袋14を外殻12から予備剥離させることが好ましい。
[0034]
 予備剥離工程を行った後、図9B~図9Cに示すように、挿入具81を矢印X1方向で示すように移動させて挿入具81を外気導入孔15から挿入する。そして、挿入具81で内袋14を容器本体3の内側に押し込むことによって内袋14を外殻12から離間させる(内袋離間工程)。この方法によれば、内袋14を局所的に外殻12から大きく離間させることができる。
[0035]
 次に、図10A~図10Bに示すように、ロボットアーム82で弁部材4を吸着した状態でロボットアーム82を矢印X1方向に移動させて弁部材4を外気導入孔15内に押し込むことによって、弁部材4を外殻12に装着する(弁部材装着工程)。膨径部53は、外気導入孔15よりも直径が大きいので、膨径部53が外気導入孔15を押し広げながら外気導入孔15を通過する。そして、膨径部53が外気導入孔15を通過した直後に膨径部53が容器本体3の内側に向かって勢いよく移動する。この際に膨径部53が内袋14に衝突すると内袋14に傷がつくおそれがあるが、本実施形態では、内袋離間工程において内袋14が予め外殻12から離間されているので、膨径部53は、ほとんど又は全く内袋14に接触せず、内袋14が傷つくことがない。
[0036]
 次に、図10C~図10Dに示すように、エアリーク検査棒83を用いて、内袋14にピンホールが発生していないかをチェックするためエアリーク検査を行う(エアリーク検査工程)。以下、エアリーク検査工程について、詳細に説明する。
[0037]
 エアリーク検査工程において用いられる検査棒83は、図11Aに示すように、内部に流量計83fを備える。また、先端面83eには、図11Bに示すように、正面視が略十字形状の突出部83pと、突出部83pから変位した4ヶ所に、検査棒83内部にエアを導入する流通孔83hが形成されている。
[0038]
 エアリーク検査工程では、まず、図12A~図12Bに示すように、上記の検査棒83の先端面83eを弁部材4の筒体5の上面52uに当接させる。本実施形態では、このとき、筒体5の突出領域52pと検査棒83の先端面83eとが、突出領域52pの全周に亘って当接する。そして、筒体5の突出領域52pと検査棒83の先端面83eとが当接すると、検査棒83の突出部83pは筒体5の開口52oのすぐ上方に位置づけられる(図12B参照)。
[0039]
 次に、筒体5の突出領域52pと検査棒83の先端面83eとを当接させた状態で、図10Dに示すように、口部9から容器内(内袋14内)へエアを吹き込む。すると、内袋14内の内圧が高まることで、図12Cに示すように、内袋予備剥離工程及び内袋離間工程によって離間していた外気導入孔15近傍の内袋14と外殻12とが再度密着し、内袋14は取り付けられた弁部材4とも密着する。なお、膨径部53の端部は平坦面53eとなっているため、内袋14と取り付けられた弁部材4とが密着しても内袋14が傷つけられることはなく、平坦面53eには切り欠きが設けられているため、弁部材4と内袋14が密着してもエアの流れは妨げられない。このとき、内袋14にピンホールが発生している場合は、内袋14内に吹き込まれたエアは中間空間21へと流出し、中間空間21の内圧も上昇して、エアが弁部材4の筒体5を通って検査棒83の流通孔83h内へと流入する。ここで、筒体5の突出領域52pと検査棒83の先端面83eとは突出領域52pの全周に亘って当接しているため、エアが外部空間Sへと流出することはない。そして、このエアの流入を検査棒83内の流量計83fが検出することで、エアリーク、すなわちピンホールの発生を検出することができるようになっている。
[0040]
 ところで、エアリーク検査工程において内袋14にピンホールが発生している場合は、中間空間21の内圧により弁部材4の移動体6が押し上げられ、移動体6がストッパ部52sに係止されてエアの流れが遮断されてしまうおそれがある(図12Cの破線で描かれた移動体参照)。しかしながら、本実施形態においては、図7Bに示すように、移動体6がストッパ部52sに係止された状態における移動体6の外部空間側の端部の外気導入孔15に垂直な方向の高さ位置h1が、筒体5の隣接領域52aの高さ位置h2より高くなるよう構成されており、検査棒83の突出部83pが筒体5の開口52oのすぐ上方に位置づけられている。そのため、空洞部50内の移動体6は、ストッパ部52sに当接するまで外部空間Sまで移動することができず、検査棒83を弁部材4に当接させている限り、エアの流通が遮断されることのないようになっている。つまり、本実施形態の検査棒83の突出部83pは、移動体6の外部空間S側への移動を規制する移動規制手段として機能する。また、突出部83pの形状を十字形状としていることで、検査棒83を当接させる位置にやや誤差が生じても、移動体6の移動を規制できるようになっている。
[0041]
 そして、図10Eに示すように、上部筒状部9aをカットし、その後、内袋14内に内容物を充填し、容器本体3の口部9にキャップ2を装着し、収容部7をシュリンクフィルムで覆うことで、製品が完成する。
[0042]
 なお、ここで示した各種工程の順序は、適宜入れ替え可能である。例えば、上部筒状部9aをカットする工程は、外気導入孔15に弁部材4を挿入する前に行ってもよい。また、予備剥離工程や内袋離間工程等、一部の工程を省略することも可能である。
[0043]
 なお、本発明は、以下の態様でも実施可能である。
・上述した実施形態において、筒体5の上面52uには、図13Aに示すように、突出領域52pが隣接領域52aの全周に亘って円環状に設けられていたが、突出領域52pの形状はこれに限定されない。例えば、図13Bに示すように、開口52oを隔てて対向する2ヶ所に突出領域52pを設けたり、図13Cに示すように隣接領域52aの周りに多数の突起を形成して突出領域52pとしたり、開口52oの外側の周方向の一部の領域を隣接領域52aとし、残りの部分を突出領域52pとすることも可能である。なお、突出領域52pの形状に合わせて、エアリーク検査工程に用いる検査棒83の突出部83pの形状を変更することが好ましい(例えば、図13Dの場合、検査棒83の突出部83pは十字形状ではなくI字形状とすることが好ましい)。
・上述した実施形態においては、図7Bに示すように、移動体6がストッパ部52sに係止された状態における移動体6の外部空間側の端部の外気導入孔15に垂直な方向の高さ位置h1が、筒体5の隣接領域52aの高さ位置h2より高くなる(h1>h2)よう構成されていたが、移動体6が隣接領域52aから突出しない構成とすることもできる。この場合、エアリーク検査工程に用いる検査棒83の突出部83pを、筒体5の開口52oの径よりも小さい径とすることが好ましい。
・上述した実施形態において、移動体6は中間空間21側から空洞部50に導入される構成であったが、外部空間S側から導入される構成とすることも可能である。

符号の説明

[0044]
1:積層剥離容器、2:キャップ、3:容器本体、4:弁部材、5:筒体、5e:開口部、6:移動体、7:収容部、7a:弁部材取付凹部、7b:空気流通溝、9:口部、9a:上部筒状部、11:外層、12:外殻、13:内層、14:内袋、15:外気導入孔、21:中間空間、50:空洞部、50g:間隙、51:軸部、51c:円弧状壁、51s:平面壁、52:係止部、52a:隣接領域、52o:開口、52p:突出領域、52s:ストッパ部、52u:上面、53:膨径部、53c:円弧状壁、53e:平坦面、53n:切り欠き、53p:保持部、53p1:傾斜面、53p2:傾斜面、53s:平面壁、80:ブロア、81:挿入具、82:ロボットアーム、83:エアリーク検査棒、83e:先端面、83f:流量計、83h:流通孔、83p:突出部、S:外部空間、d1,d4:距離、d2,d3:直径、h1~h3:高さ位置

請求の範囲

[請求項1]
 外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って前記内袋が収縮する積層剥離容器であって、
 前記外殻は、前記外殻と前記内袋の間の中間空間と外部空間とを連通する外気導入孔を備え、
 前記外気導入孔には、前記中間空間と前記外部空間との間のエアの流通を調節する弁部材が装着されており、
 前記弁部材は、前記中間空間側と外部空間側を連通させるように設けられた空洞部を有する筒体と、前記空洞部内に移動可能に収容された移動体とを備え、
 前記筒体は、前記移動体が前記中間空間側から前記外部空間側に向かって移動するときに、前記移動体を係止して前記空洞部を通じたエアの流通を遮断するストッパ部を有し、
 前記筒体の前記外部空間側の外面には、前記空洞部の前記外部空間側の開口に隣接して形成される隣接領域と、当該隣接領域から突出する突出領域とが形成されており、
 前記弁部材は、前記移動体が前記ストッパ部に係止された状態における、前記移動体の前記外部空間側の端部の前記貫通孔に垂直な方向の高さ位置が、前記隣接領域の高さより高くなるよう構成される、積層剥離容器。
[請求項2]
 外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って前記内袋が収縮する積層剥離容器のエアリーク検査方法であって、
 前記積層剥離容器は、当該外殻と前記内袋の間の中間空間と外部空間とを連通する外気導入孔を前記外殻に備えるとともに、前記外気導入孔に装着されエアの流通を調節する弁部材を備え、
 前記弁部材は、前記一方側と他方側を連通させるように設けられた空洞部を有する筒体と、前記空洞部内に移動可能に収容された移動体とを備え、
 前記筒体は、前記移動体が前記中間空間側から前記外部空間側に向かって移動するときに前記移動体を係止して前記空洞部を通じたエアの流通を遮断するストッパ部を備え、
 前記筒体の前記他方側の面には、前記空洞部の前記他方側の開口に隣接して形成される隣接領域と、当該隣接領域よりも前記開口に対して外側に形成される突出領域とが形成され、
 前記積層剥離容器は、前記移動体が前記ストッパ部に係止された状態における、前記移動体の前記外部空間側の端部の前記貫通孔に垂直な方向の高さ位置が、前記隣接領域の高さより高く、前記突出領域より低くなるよう構成されており、
 前記外気導入孔から漏れ出したエアの流量を、流量計を備えた検査棒により測定するエアリーク検査工程を備え、
 前記エアリーク検査工程は、前記検査棒に設けられた移動規制手段が前記隣接領域に位置づけられることで前記移動体の前記外部空間側への移動を規制しながら行われる、エアリーク検査方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]