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1. (WO2019008769) DISPOSITIF D'ENDOSCOPE
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明 細 書

発明の名称 内視鏡装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

発明の開示

課題を解決するための手段

0006  

図面の簡単な説明

0007  

発明を実施するための最良の形態

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8A   8B   9A   9B   10   11   12   13   14   15   16  

明 細 書

発明の名称 : 内視鏡装置

技術分野

[0001]
 本発明は、内視鏡装置に関し、ボイスコイルモータを利用した駆動機構を有する内視鏡装置に関する。

背景技術

[0002]
 内視鏡装置が、医療分野及び工業分野で広く利用されている。例えば、医療分野では、細長の挿入部を被検体内に挿入し、被検体内の内視鏡画像を表示装置に表示させることにより、病気の発見、診断が行われる。
[0003]
 被検体を拡大して観察するために撮像倍率を変更したり、フォーカス制御したりする機構を有する内視鏡装置がある。
 例えば、国際公開WO2016/098225号公報には、ボイスコイルモータを利用した光学ユニットを有する内視鏡が提案されている。ボイスコイルモータを利用してフォーカス制御、ズーム制御等のための可動レンズが光軸方向に進退駆動される。
[0004]
 しかし、上記提案に係る光学ユニットでは、可動部の位置検出のための磁気検出器が設けられるが、ボイスコイルモータのコイルからの漏れ磁束の影響により、可動部の位置検出を高精度にできないという問題がある。
[0005]
 そこで、本発明は、ボイスコイルモータを用いて可動部を進退駆動するとき、コイルからの漏れ磁界の影響を除去して、可動部の位置制御を高精度に行うことができる内視鏡装置を提供することを目的とする。

発明の開示

課題を解決するための手段

[0006]
 本発明の一態様の内視鏡装置は、内視鏡と、前記内視鏡に設けられ、磁石部とコイル部を有し、前記磁石部は前記コイル部に対して可動であるボイスコイルモータと、前記コイル部の近傍に配置され、前記磁石部の位置を検出するために、前記磁石部の磁界を検出する磁気センサを有するセンサ部と、補正情報を記憶するメモリと、前記センサ部の出力信号から前記磁石部の位置を検出する位置検出部と、前記位置検出部によって検出された前記磁石部の位置を示す位置信号を、前記メモリに記憶された前記補正情報を用いて補正して出力する演算部と、前記演算部の演算結果を基に前記コイル部の電流又は電圧を制御する駆動制御部と、を具備する。

図面の簡単な説明

[0007]
[図1] 本発明の実施の形態に係わる内視鏡装置1の構成を示す構成図である。
[図2] 本発明の実施の形態に係わる内視鏡装置1の構成を示すブロック図である。
[図3] 本発明の実施の形態に係わる、内視鏡2の挿入部11の先端部21に配置された光学ユニット51の構成を示す分解斜視図である。
[図4] 本実施の形態に係わる光学ユニット51の要部の構成を示す断面図である。
[図5] 図4のV-V線を通過する切断面で見たときの光学ユニット51の断面図である。
[図6] 図4のVI-VI線を通過する切断面で見たときの光学ユニット51の断面図である。
[図7] 本実施の形態に係わる固定部本体56の構成を示す斜視図である。
[図8A] 本実施の形態に係わる前枠部54の構成を示す斜視図である。
[図8B] 本実施の形態に係わる前枠部54の構成を示す斜視図である。
[図9A] 本実施の形態に係わる後枠部55の構成を示す斜視図である。
[図9B] 本実施の形態に係わる後枠部55の構成を示す斜視図である。
[図10] 本実施の形態に係わるセンサ部固定部57の構成を示す斜視図である。
[図11] 本実施の形態に係わるセンサ部33の斜視図である。
[図12] 本実施の形態に係わる、磁石部36の移動範囲を説明するための図である。
[図13] 本実施の形態に係わる可動部53の構成を示す斜視図である。
[図14] 図5に示すXIV-XIV線を通過する切断面で見たときのボイスコイルモータのみの構成を示した図である。
[図15] 本実施の形態に係わる、図5と同じ断面でボイスコイルモータのみを示した図である。
[図16] 本実施の形態に係わる、ビデオプロセッサ3の位置検出部43、電流検出部44及び演算部45の構成を示すブロック図である。

発明を実施するための最良の形態

[0008]
 以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
(全体構成)
 図1は、本実施の形態に係わる内視鏡装置1の構成を示す構成図である。図1に示すように、本実施の形態の内視鏡装置1は、内視鏡2と、この内視鏡2が接続されるビデオプロセッサ3とを有して構成されている。モニタ4がビデオプロセッサ3に接続されている。
 内視鏡2は、細長の挿入部11と、この挿入部11の基端に接続された操作部12と、この操作部12から延出するユニバーサルケーブル13を有する電子内視鏡である。 
 内視鏡2の挿入部11は、その先端に硬質の先端部21を有し、この先端部21に隣接して湾曲自在の湾曲部22が設けられ、さらにこの湾曲部22の基端側に長尺の可撓管部23が設けられている。
[0009]
 先端部21は、撮像素子34(図2)と、後述する光学ユニット51(図3)とを内蔵している。先端部21には観察窓(図示せず)が設けられており、被写体からの光は、観察窓と光学ユニット51の撮像光学系35(図2)を通して撮像素子34の受光面に入射する。撮像光学系35は、フォーカス制御機構を有する観察光学系である。撮像素子34において得られた撮像信号は、挿入部11、操作部12、ユニバーサルケーブル13内に挿通された信号線を介してビデオプロセッサ3へ供給される。
[0010]
 なお、ユニバーサルケーブル13内には、後述するボイスコイルモータ32(図2)及びセンサ部33(図2)の駆動信号、センサ部33からの位置検出信号等を伝達するための各種信号線も挿通されている。 
 さらに先端部21には照明窓(図示せず)も設けられている。照明窓から、照明光が出射される。
[0011]
 内視鏡装置1のユーザは、操作部12に設けられた湾曲ノブ24を操作することにより、湾曲部22を所望の方向に湾曲させることができる。 
 操作部12には、レリーズボタンなどの各種操作器が設けられている。 操作部12から延出するユニバーサルケーブル13の先端には、コネクタ14が設けられている。コネクタ14は、ビデオプロセッサ3に対して着脱自在に装着することができるようになっている。
[0012]
 ビデオプロセッサ3は、照明光を生成するランプ等の光源を含む光源装置を含み、照明光は、挿入部11、操作部12及びユニバーサルケーブル13内に挿通された光ファイバ(図示せず)の基端面に入射されて、挿入部11の先端部21内に配設された光ファイバの先端面から出射される。光ファイバの先端面から出射された照明光は、照明窓から出射される。 
 なお、照明光は、先端部21内に内蔵されたLED(発光ダイオード)などの発光素子の光でもよい。
[0013]
 ビデオプロセッサ3は、内視鏡装置1全体を制御するための制御部を内蔵している。ユーザは、操作部12の各種ボタン、ビデオプロセッサ3の操作パネル3a等により、各種操作を行うことができる。ビデオプロセッサ3は、ユーザによる操作に応じた各種機能に応じたプログラムを実行する。
[0014]
 ビデオプロセッサ3は、内視鏡2からの撮像信号を入力して、被検体画像である内視鏡画像を生成するプロセッサである。内視鏡画像の画像信号は、モニタ4へ出力され、内視鏡画像がモニタ4に表示される。
[0015]
 また、ビデオプロセッサ3は、撮像素子34からの撮像信号から生成された内視鏡画像に基づいて、あるいは撮像素子34に含まれる測距信号に基づいて、撮像光学系のフォーカス制御用のレンズのフォーカス位置を制御する焦点制御部46(図2)を有している。
[0016]
 以上のように、内視鏡装置1は、レンズ駆動機構を有する観察光学系を有する内視鏡2と、内視鏡2が接続されるプロセッサであるビデオプロセッサ3とからなる。 
 図2は、内視鏡装置1の構成を示すブロック図である。
[0017]
 内視鏡2は、撮像部31と、アクチュエータとしてのボイスコイルモータ(VCM)32と、センサ部33とを有している。撮像部31、ボイスコイルモータ32及びセンサ部33は、挿入部11の先端部21内に設けられている。
[0018]
 撮像部31は、CCDイメージセンサなどの撮像素子34と、撮像光学系35とを有している。撮像光学系35は、複数のレンズを含むフォーカス位置調節可能な光学系であり、可動レンズであるレンズ35aを含んでいる。図2では、撮像光学系35の中の1つのレンズ35aのみが示されているが、可動レンズは、複数でもよい。
[0019]
 撮像素子34は、撮像光学系35を通して被写体像を受光面で受光し、光電変換して撮像信号をビデオプロセッサ3へ出力する。撮像光学系35、ボイスコイルモータ32、及びセンサ部33は、先端部21内の光学ユニット51(図3)に配設されている。光学ユニット51の構成については、後述する。
[0020]
 ボイスコイルモータ32は、内視鏡2に設けられ、レンズ駆動機構に係わるレンズを駆動するアクチュエータである。ここでは、ボイスコイルモータ32は、先端部21内に設けられ、レンズ35aを撮像光学系35の光軸方向に沿って動かす。ボイスコイルモータ32は、1又は複数のコイルと1又は複数の磁石を含んで構成され、ビデオプロセッサ3からの駆動電流DIにより駆動される電動アクチュエータである。
[0021]
 ボイスコイルモータ32は、所謂ムービングマグネット型であり、コイルに対して磁石が可動する構造を有する。 
 レンズ35aは、ボイスコイルモータ32の磁石部36(図3)が搭載された可動部53(図3)に対して固定されている。レンズ35aは、可動部53をボイスコイルモータ32内のコイル部101(図3)に対して相対的に移動させることによって、ボイスコイルモータ32により撮像光学系35の光軸方向に移動可能となっている。すなわち、ボイスコイルモータ32は、内視鏡2に設けられ、磁石部36とコイル部101を有し、磁石部36がコイル部101に対して可動であるムービングマグネット型である。
[0022]
 以上のように、先端部21に設けられるボイスコイルモータ32は、1又は複数の磁石を有する磁石部36(図3)及び1又は複数のコイルを有するコイル部101(図3)を有し、可動部53をコイル部101に対して相対移動させることが可能なアクチュエータである。 
 なお、図2では、磁石部36は、センサ部33内に示されているが、ボイスコイルモータ32の一部である。
[0023]
 センサ部33は、内視鏡2に設けられ、フォーカス調整機構に係わるレンズ35aの位置を検出するセンサである。具体的には、センサ部33は、ホール素子37と、差動増幅器38とを有して構成されている。磁石部36は、後述するように、8つの磁石を含む。ボイスコイルモータ32を構成する磁石部36が、レンズ35aに対して接続されて固定されており、磁石部36は、レンズ35aと共に移動する。
[0024]
 ホール素子37は、後述する定電流回路43cからの駆動電流ICにより駆動されて、磁石部36の磁界を検出するセンサである。磁気センサであるホール素子37は、コイル部101の近傍に配置され、磁石部36の位置を検出するために、磁石部36の磁界を検出する。
[0025]
 ホール素子37は、検出した磁界の大きさに応じたアナログ信号を出力する。検出する磁界の大きさは、磁石部36の位置に応じて変化するため、ホール素子37の出力電圧は、磁石部36の位置を示す。なお、位置検出用のセンサは、ホール素子37に代えて、磁気抵抗素子でもよい。
[0026]
 以上のように、センサ部33は、フォーカス制御用のレンズ35aの移動に伴う磁界の変化を検出するホール素子又は磁気抵抗素子を有し、ホール素子又は磁気抵抗素子は、定電流回路43cからの定電流の駆動電流ICの供給を受ける。
[0027]
 差動増幅器38は、ホール素子37からのアナログ信号を増幅して、電圧信号であるセンサ出力信号PDaとして出力する。すなわち、センサ部33は、ボイスコイルモータ32によって駆動されるレンズ35aの位置に応じたセンサ出力信号PDaを出力する。
[0028]
 ボイスコイルモータ32、センサ部33、撮像光学系35、ホール素子37及び差動増幅器38が、光学ユニット51(図3)に含まれる。
[0029]
 内視鏡2のユニバーサルケーブル13のコネクタ14は、不揮発性で書き換え可能なメモリ39を内蔵している。メモリ39には、補正情報CIが記憶されている。補正情報CIは、センサ部33のセンサ出力信号PDaにおける、ボイスコイルモータ32からの漏れ磁束による磁界の影響を補正するための情報である。内視鏡毎にボイスコイルモータ32の部品特性、組立誤差などによるセンサ部33の検出特性が異なるため、補正情報CIは、センサ出力信号PDaに含まれる漏れ磁束による誤差量をキャンセルするための情報であり、内視鏡2の個体情報として、内視鏡2のメモリ39に記憶される。
[0030]
 具体的には、補正情報CIは、センサ部33において検出された磁石部36の位置の補正のために後述する演算部45において用いられる。メモリ39は、フラッシュメモリなどの不揮発性で書き換え可能なメモリである。ここでは、メモリ39には、補正情報CIとして、コイル電流に対応する補正係数の情報が、内視鏡2の製造時に格納されている。コイル電流に対応する補正係数は、内視鏡毎に実測されたデータから決定される。
[0031]
 内視鏡2がビデオプロセッサ3に接続されると、メモリ39に記録されている補正情報CIがビデオプロセッサ3により読み込まれる。 
 ビデオプロセッサ3は、ボイスコイルモータ(VCM)ドライバ41と、駆動制御部42と、位置検出部43と、電流検出部44と、演算部45と、焦点制御部46を有する。
[0032]
 ビデオプロセッサ3は、上述したように制御部(図示せず)を有する。制御部は中央処理装置(CPU)、ROM、RAM等を含み、内視鏡装置1全体の動作、各種画像生成及び各種機能に応じた各種処理に加えて、ボイスコイルモータ32の駆動制御を行う。各種処理のためのプログラムは、ROMに記憶されたプログラムを実行することによって行われる。図2は、ボイスコイルモータ32の駆動制御に係わる複数のブロックのみを示している。
[0033]
 ボイスコイルモータドライバ41は、ボイスコイルモータ32への駆動電流DIを生成して、ボイスコイルモータ32へ出力すると共に、ボイスコイルモータ32へ供給される電流の電流値を示す電流信号Iを電流検出部44へ供給する回路である。
[0034]
 駆動制御部42は、焦点制御部46からのフォーカス位置指示信号FCと演算部45からのレンズ位置情報PIに基づいて、ボイスコイルモータドライバ41へ駆動指示信号DSを生成して出力する回路である。具体的には、駆動制御部42は、レンズ35aがフォーカス位置指示信号FCにより指示されたフォーカス位置に位置するように、演算部45からのレンズ位置情報PIに基づいてフォーカス位置のフィードバック制御を行い、制御信号としての駆動指示信号DSを生成しボイスコイルモータドライバ41へ出力する。
[0035]
 位置検出部43は、電源43aと、アナログデジタル変換器(以下、ADCと略す)43bと、定電流回路43cを含む。 
 電源43aは、差動増幅器38へ電源電圧VCを、信号線を介して供給する回路である。
[0036]
 ADC43bは、差動増幅器38のアナログ出力であるセンサ出力信号PDaをデジタル信号のセンサ出力信号PDdに変換する。センサ出力信号PDdは、レンズ35aの位置を示す。 
 定電流回路43cは、信号線を介して定電流である駆動電流ICをホール素子37へ供給する回路である。
[0037]
 電流検出部44は、ボイスコイルモータドライバ41が出力する駆動電流DIを検出するための回路である。具体的には、電流検出部44には、ボイスコイルモータドライバ41が出力する駆動電流DIに比例した電流信号Iが入力され、デジタル電流信号Idを演算部45に出力する。
[0038]
 演算部45は、位置検出部43からのセンサ出力信号PDdと、電流検出部44からのデジタル電流信号Idを入力して、レンズ位置情報PIを駆動制御部42へ出力する回路である。 
 位置検出部43、電流検出部44及び演算部45の構成については、後述する。
[0039]
 また、焦点制御部46は、上述したように、撮像素子34からの撮像信号から生成された内視鏡画像に基づいて、あるいは撮像素子34に含まれる測距信号に基づいて、撮像光学系のフォーカス制御用のレンズ35aのフォーカス位置を制御するフォーカス位置指示信号FCを出力する。
[0040]
 次に、先端部21内に配設される光学ユニットの構成について説明する。
 図3は、本発明の実施の形態に係る、内視鏡2の挿入部11の先端部21に配置された光学ユニット51の構成を示す分解斜視図である。図4は、本実施の形態に係る光学ユニット51の要部の構成を示す断面図である。図5は、図4のV-V線を通過する切断面で見たときの光学ユニット51の断面図である。図6は、図4のVI-VI線を通過する切断面で見たときの光学ユニット51の断面図である。なお、図4は、図5のIV-IV線を通過する切断面で見たときの光学ユニット51の断面図でもある。
[0041]
 図3~図6に示す光学ユニット51は、固定部52と、固定部52に対して移動可能な可動部53と、固定部52に対して可動部53を移動させる駆動力を発生するボイスコイルモータ32と、を備える。
[0042]
 以下、光学ユニット51の各部の構成について説明する。
(固定部52の構成)
 固定部52は、前枠部54と、後枠部55と、固定部本体56と、センサ部固定部57とを有する。センサ部33は、センサ部固定部57に固定されて設けられている。図5と図6に示すように、前枠部54は、可動部53が保持する可動レンズ群Gvよりも物体側の物体側固定レンズ群Gfを保持し、固定部本体56の物体側に取り付けられている。後枠部55は、可動レンズ群Gvよりも像側の像側固定レンズ群Gbを保持し、固定部本体56の像側に取り付けられている。以下、軸C方向に沿って物体側とは反対側を像側という。
[0043]
 はじめに、固定部本体56の構成を説明する。
(固定部本体56の構成)
 図7は、固定部本体56の構成を示す斜視図である。同図に示す固定部本体56は、所定の軸Cを中心とした筒形状の部材からなる。固定部本体56は、軸Cを中心軸とする筒部61と、筒部61に対して像側に形成された像側肉厚部62と、を有する。固定部本体56は、軸Cに対して90°の回転対称性を有する。
[0044]
 筒部61には、4つの肉抜き部61aが形成される。具体的には、筒部61の長手方向の中心軸Cに対して周方向に沿って90°毎に、筒部61の径方向にそれぞれ貫通した4つの肉抜き部61aが形成される。各肉抜き部61aは、中心軸Cに平行に筒部61の外周面に形成された平面部61a1に形成されている。4つの平面部61a1も、筒部61の長手方向の中心軸Cに対して周方向に沿って90°毎に設けられている。
[0045]
 4つの肉抜き部61aを除いた筒部61の径方向内側の面は筒状のシリンドリカル面であって、可動部53を案内支持する固定側摺動面63となっている。固定側摺動面63は、4つの肉抜き部61aにより、周方向に分割された形状をなす。 
 筒部61の外周部に、図4から図6に示すように、ボイスコイルモータ32のコイル部101が固定される。よって、コイル部101は、固定部52に対して固定される。
[0046]
 像側肉厚部62は、筒部61よりも径方向外側に突出して形成される。像側肉厚部62の径方向内側の固定側摺動面63には、4つの溝62aが形成される。可動部53を組み付ける際、後述する磁石部36の複数の磁石が4つの溝62aを通過する。したがって、固定部本体56に対して可動部53を円滑に組み立てることが可能となる。なお、像側肉厚部62を筒部61と別体に形成し、組立時に筒部61へ取り付ける構造としてもよい。
[0047]
 次に、前枠部54の構成について説明する。
(前枠部54の構成)
 図8A及び図8Bは、前枠部54の構成を示す斜視図であって、軸Cの異なる側からそれぞれ見たときの斜視図である。なお、前枠部54の中心軸を軸Cと称しているのは、組み付け時に固定部本体56の中心軸と一致するためである。
[0048]
 前枠部54は、外周部71と内周部72とを有する筒状の部材である。外周部71は、第1外周部71a、第2外周部71b、及び外周側凸部71cを有する。内周部72は、第1内周部72a、第2内周部72b、及び内周側凸部72cを有する。
[0049]
 外周部71において、第1外周部71aは第2外周部71bよりも大径である。第1外周部71aと第2外周部71bの間には、径方向外側に突出した最も大径の外周側凸部71cが設けられる。
[0050]
 内周部72において、第1内周部72aは第2内周部72bよりも大径である。第1内周部72aと第2内周部72bの間には、径方向内側に突出した最も小径の内周側凸部72cが位置する。
[0051]
 前枠部54は、物体側固定レンズ群Gfを保持する。物体側固定レンズ群Gfは、第1前レンズLf1及び第2前レンズLf2を有し、物体側からこの順に並んでいる。第1内周部72aが第1前レンズLf1を保持し、第2内周部72bが第2前レンズLf2を保持する。第1前レンズLf1の像側外縁部及び第2前レンズLf2の物体側外縁部は、図5及び図6に示すように、内周側凸部72cに当接しているのが好ましい。
[0052]
 前枠部54を固定部本体56へ挿入する際には、第2外周部71bを固定部本体56の筒部61の固定側摺動面63に接触させながら、固定部本体56の物体側の端面61bが第2外周部71bと外周側凸部71cとの段部71dに接触するまで挿入する。このようにして、前枠部54は、固定部本体56に挿入され、接着剤などによって、固定部本体56に固定される。
[0053]
 次に、後枠部55の構成について説明する。
(後枠部55の構成)
 図9A及び図9Bは、後枠部55の構成を示す斜視図であって、軸Cの異なる側からそれぞれ見たときの斜視図である。なお、後枠部55の中心軸を軸Cと称しているのは、前枠部54と同様、組み付け時に固定部本体56の中心軸と一致するためである。後枠部55は、外周部81と内周部82とを有する筒状の部材である。外周部81は、第1外周部81a、第2外周部81b、及び第3外周部81cを有する。内周部82は、第1内周部82a、第2内周部82b、及び内周側凸部82cを有する。
[0054]
 外周部81において、第1外周部81aは第2外周部81bよりも小径であり、第2外周部81bは第3外周部81cよりも小径である。
[0055]
 内周部82において、第1内周部82aは第2内周部82bよりも小径である。第1内周部82aの物体側の端部には、径方向内側に突出した最も小径の内周側凸部82cが設けられる。
[0056]
 後枠部55は、像側固定レンズ群Gbを保持する。像側固定レンズ群Gbは、第1後レンズLb1及び第2後レンズLb2を有する。第1内周部82aは、第1後レンズLb1及び第2後レンズLb2を物体側からこの順序で保持する。第1後レンズLb1の物体側は、図5及び図6に示すように、内周側凸部82cに当接しているのが好ましい。
[0057]
 後枠部55を固定部本体56へ挿入する際には、第2外周部81bを固定部本体56の像側肉厚部62の固定側摺動面63に接触させながら、固定部本体56の像側の端面62bが第2外周部81bと第3外周部81cとの段部81dに接触するまで挿入する。
[0058]
 次に、センサ部固定部57の構成について説明する。
(センサ部固定部57の構成)
 図10は、センサ部固定部57の構成を示す斜視図である。同図に示すセンサ部固定部57は、所定の軸Cを中心とした筒形状の部材からなる。センサ部固定部57は、軸Cを中心軸とする筒部95と、筒部95の外周面から外径方向に突出するセンサ搭載部96と、を有する。
[0059]
 センサ部固定部57は、固定部本体56が中心軸Cに沿って内挿された、筒形状を有する。筒部95とセンサ搭載部96は、一体に形成されている。
 筒部95の内周面95a1には、ボイスコイルモータ32のコイル部101が像側から筒部95に内挿されたときに、コイル部101が当接する段差部95a2が形成されている。
[0060]
 センサ搭載部96は、直方体形状を有し、軸Cに沿って形成され、筒部95の外径方向に開口する細長の溝部96aを有する。溝部96aは、物体側に壁部96a1を有するが、像側には、壁部を有しない形状を有する。
[0061]
 3つの孔96c、96d、96eが、細長の溝部96aの底部96bに、物体側から順に形成されている。 
 センサ部33が、センサ搭載部96の溝部96a内に搭載されて固定される。
[0062]
 次に、センサ部33の構成について説明する。
(センサ部33の構成)
 図11は、センサ部33の斜視図である。
[0063]
 センサ部33は、磁気センサとしてのホール素子37と、ホール素子37が搭載される回路基板58aとからなる。回路基板58aには、差動増幅器38も搭載されている。回路基板58aは、センサ搭載部96の溝部96a内に配置され、底部96bに固定可能な細長の形状を有する。
[0064]
 回路基板58aは、ホール素子37が孔96d内に入り込むようにして溝部96a内に接着剤などにより固定される。孔96dの位置は、ホール素子37の位置を規定する。すなわち、孔96dは、ホール素子37の位置決めを行うための孔である。
[0065]
 また、図4に示すように、光学ユニット51を物体側から軸C方向に沿って見たときに、孔96dは、可動部53の磁石部36の磁石36a、36bに対向する位置に形成されている。
[0066]
 可動部53の構成については後述するが、可動部53は、ボイスコイルモータ32の磁石部36を有し、軸C方向において進退する。可動部53が最も物体側に移動したときの磁石部36の物体側の端面の位置をP1とし、可動部53が最も像側に移動したときの磁石部36の像側の端面の位置をP2としたとき、ホール素子37が軸C方向において位置P1とP2の範囲M内に位置するように、孔96dは形成される。
[0067]
 図12は、磁石部36の移動範囲を説明するための図である。磁石部36は、後述するように、複数の磁石36a、36bを有する。図12において、g1は、磁石部36の磁石36aと36bが、物体側に最も移動したときの磁石部36の位置を示す。g2は、磁石部36の磁石36aと36bが、像側に最も移動したときの磁石部36の位置を示す。軸C方向において、位置P1と位置P2の範囲M内に、ホール素子37が位置するように、孔96dは形成される。
[0068]
 すなわち、磁気センサであるホール素子37は、磁石部36が中心軸Cに沿って物体側の方向に移動したときの磁石部36の磁石36aの移動方向側の端面と、磁石部36が中心軸Cに沿って物体側の方向とは反対方向である像側の方向に移動したときの磁石部36の磁石36bの移動方向側の端面の間に、位置する。
[0069]
 孔96c、96eは、それぞれコイル線用の孔である。コイル線は、コイル部101のコイル用の電線である。孔96cは、図5に示すように、後述するコイル部101の第1コイル101aの2本のコイル線(図示せず)を筒部95の内側から外側に引き出すための孔である。孔96eは、後述するコイル部101の第2コイル101bの2本のコイル線101b1(図4、図5)を筒部95の内側から外側に引き出すための孔である。
[0070]
 上述したように、コイル部101は、固定部本体56の外周部に配置される。固定部本体56は、センサ部固定部57の内側に配設されるため、コイル部101は、センサ部固定部57の内側に配設される。センサ部固定部57には、コイル部101のコイル線を通すための孔96c、96eが形成されている。
[0071]
 第1コイル101aの2本のコイル線101a1と第2コイル101bの2本のコイル線101b1は、回路基板58a上のコイル電流ライン用の配線パターンに接続されている。回路基板58a上には、コイル電流ラインとは独立して、ホール素子37と、差動増幅器38の配線パターンも設けられている。
[0072]
 回路基板58aの像側の端部には、信号ケーブル58bの先端が半田付けされている。信号ケーブル58bは、内視鏡2の挿入部11内に挿通されている。 
 細長の付勢板59が、図3及び図5に示すように、センサ搭載部96の溝部96aを覆うように設けられる。付勢板59は、矩形の板状の磁性体であり、例えば冷間圧延鋼板である。
[0073]
 センサ搭載部96の溝部96aの開口側の周縁部には、付勢板59の位置決め用の段差部96fが形成されている。段差部96fは、軸Cから溝部96aの開口側の周縁部までの距離が像側に比べて物体側において短くなるように形成されている。付勢板59は、像側の端部が段差部96fに当接して、溝部96aを覆うようにセンサ搭載部96に接着剤などにより固定される。
[0074]
 付勢板59の軸C方向における長さは、上述した位置P1とP2の範囲M以上であり、付勢板59がセンサ搭載部96に固定されたときに、付勢板59は、軸C方向において位置P1とP2間を含むように配設される。
[0075]
 このように付勢板59を設けることにより、可動部53の磁石36aと36bは、付勢板59の方へ向けて常に等しく引き寄せられる。 
 すなわち、センサ部固定部57には、磁性体である付勢部材としての付勢板59が設けられ、付勢板59は、、磁石部36をセンサ部固定部57の外径方向に引き寄せるようにセンサ部固定部57に配設される。
[0076]
 固定部52の固定部本体56内において、固定部本体56の内周面と可動部53の磁石部36の外側表面との間に隙間があっても、磁石36aと36bが付勢板59に引き寄せられるため、軸Cに対する可動部53の傾きが大きくなることが抑制される。 
 このような付勢板59を設けることによって、可動部53の軸Cに沿った動きが、安定すると共に、センサ部33による位置検出の精度の低下も防ぐことができる。
[0077]
 また、付勢板59は、磁石部36のヨークとして機能するため、磁石部36の磁力を増加させる効果もある。結果として、ホール素子37の出力信号を大きくすることができ、位置検出精度の向上を図ることができるという効果も生じる。
[0078]
 以上の構成を有する固定部52の各部は、例えば非磁性体であるものの比透磁率が1.0より大きい材料を用いて構成される。このような材料として、例えばオーステナイト系ステンレス等を挙げることができる。
[0079]
 次に、可動部53の構成について説明する。
(可動部53の構成)
 図13は、可動部53の構成を示す斜視図である。同図に示す可動部53は、外周部91と内周部92とを有する筒形状の部材からなる。以下、可動部53の中心軸も軸Cと称する。これは、組み付け時に可動部53の中心軸と固定部本体56の中心軸が一致するためである。
[0080]
 外周部91は、筒部91aと、筒部91aの軸C方向の両端部にそれぞれ形成され、筒部91aよりも外周の径が大きい2つの突縁部91bとを有する。筒部91aと突縁部91bは、一体の部材として構成してもよいし、別体の部材として構成してもよい。
[0081]
 突縁部91bは、その外周面からなる可動側摺動面91cと、突縁部91bの径方向外側の一部に形成された平面部91dとを有する。図13に示す場合、突縁部91bは、可動側摺動面91cと平面部91dとを軸Cまわりの周方向に沿って交互に4つずつ等間隔で有している。平面部91dは、軸C方向に沿って他端側に形成された4つの平面部91dのいずれかと同一平面を通過する。換言すれば、外周部91は、互いに異なる端部に形成されて同一平面を通過する2つの平面部91dを4組有する。
[0082]
 4組のうちの3組では、2つの平面部91dの間には、筒部91aより径方向内側に形成されて平面状の外周面を有する段差部91eが設けられる。各組の2つの平面部91dの間に形成される段差部91eの軸C方向の中央部には、筒部91aの表面を切り欠いて外周が平面状をなす切欠部91fが設けられる。
[0083]
 4組のうち残る1組の2つの平面部91dの間にも、筒部91aより径方向内側に形成されて平面上の外周面を有する段差部91gが設けられる。段差部91gの軸C方向の中央部には、可動部53の軸Cまわりの回転を規制する回転規制部91hが段差部91gの外周面から突出して設けられる。
[0084]
 回転規制部91hの側面のうち固定部52と接触する部分は湾曲したR形状をなす一方、第1磁石36a及び第2磁石36bとそれぞれ対向する側面は平面状をなす。換言すれば、回転規制部91hの突出した表面のうち軸Cと平行な表面は、円を軸Cの物体側及び像側を軸Cと直交する方向に直線でそれぞれ切り欠いた形状をなしており、二つの円弧と二つの直線で囲まれた形状をなす。なお、回転規制部91hの軸Cと平行な表面は、図13に示す軸C方向における回転規制部91hの長さを直径とする円形状としてもよい。また、回転規制部91hの軸Cと平行な表面は矩形状としてもよい。
[0085]
 図4に示すように、回転規制部91hの軸Cと直交する平面における周方向の幅は、同じ平面における各磁石36a、36b(図4では第2磁石36bを記載)の周方向の幅よりも大きい。
[0086]
 内周部92は、第1内周部92a、第2内周部92b、第3内周部92c、及び内周側凸部92dを有する。第2内周部92bは、第1内周部92a及び第3内周部92cよりも小径である。第2内周部92bと第3内周部92cの間には、径方向内側に突出した最も小径の内周側凸部92dが設けられる。
[0087]
 可動部53は、可動レンズ群Gvを保持する。具体的には、可動部53の第2内周部92bは、可動レンズ群Gvが有する可動第1レンズLv1を保持する。図5及び図6に示すように、可動第1レンズLv1の像側は、内周側凸部92dに当接しているのが好ましい。
[0088]
 可動部53は、可動側摺動面91cが固定側摺動面63と接触しながら固定部本体56に挿入される。また、図5及び図6に示すように、第3内周部92cの径方向内側が後枠部55の第1外周部81aと対向するように挿入される。これにより、像側固定レンズ群Gbの少なくとも一部が可動部53の第3内周部92cの径方向内側に存在することとなる。本実施の形態において、可動部53が最も物体側に移動した場合には、物体側固定レンズ群Gfの少なくとも一部が可動部53の第1内周部92aの径方向内側に存在する。
[0089]
 以上のように、可動部53は、筒形状を有し、固定部本体56の内側に配置され、筒状形状の固定部本体56の中心軸Cに沿って移動可能で、1又は2以上のレンズを保持する。可動部53には、磁石部36が設けられている。
[0090]
 以上の構成を有する可動部53は、例えばステンレス、アルミニウム又は樹脂等の材料を用いて構成される。
(ボイスコイルモータ32の構成)
 次に、ボイスコイルモータ32の構成を説明する。ボイスコイルモータ32は、図3に示すように、固定部52の固定部本体56に配置されたコイル部101と、コイル部101の内周部に対向するように可動部53に配置された磁石部36と、を有する。
[0091]
 コイル部101は、コイル線を固定部本体56の外周部に巻回することにより形成される。
[0092]
 具体的には、コイル部101は、図5及び図6に示すように、固定部本体56の筒部61の外周にコイル線を巻回することによって形成された第1コイル101aと、第1コイル101aの軸C方向に沿って並べて配置され、固定部本体56の筒部61の外周にコイル線を巻回することによって形成された第2コイル101bと、を有する。なお、コイル部101は、予め巻かれたものを後から配設してもよい。軸C方向に沿って隣り合う第1コイル101aと第2コイル101bは、直列で接続されることが好ましいが、並列に接続されてもよい。
[0093]
 第1コイル101a及び第2コイル101bは、図5に示すように、それぞれ固定部本体56の肉抜き部61aに対向する平面部101ap及び101bpをそれぞれ有する。また、第1コイル101a及び第2コイル101bは、図6に示すように、筒部61に対向する円筒部101at及び101btをそれぞれ有する。第1コイル101aでは、軸Cと直交する断面において、4つの平面部101apと4つの円筒部101atとが交互に配置される。同様に、第2コイル101bでも、軸Cと直交する断面において、4つの平面部101bpと4つの円筒部101btとが交互に配置される(図4を参照)。
[0094]
 磁石部36は、図3~図6に示すように、第1コイル101aの平面部101ap及び第2コイル101bの平面部101bpの内側に、それぞれ平面部101ap及び101bpと対向するとともに、軸C方向に沿って並べて配置される1つの第1磁石36a及び1つの第2磁石36bの組みを4組有する。各組の第1磁石36a及び第2磁石36bは、軸C方向に沿って並べて配置される。
[0095]
 軸C方向に沿って並んだ4組の4つの第1磁石36a及び4つの第2磁石36bは、軸Cと直交する断面において、周方向に沿って90度ごとに等間隔で配設される。4組のうちの1組の第1磁石36aと第2磁石36bの間には、回転規制部91hが位置する。
[0096]
 このような配置を取ることにより、第1磁石36aと第2磁石36bを安定して設置することができる。その結果、ボイスコイルモータ32では安定した磁界が形成され、固定部52に対して移動する可動部53のブレを抑制することが可能となる。なお、本実施の形態では、軸Cのまわりに90°毎に磁石36a、36bを設置したが、他の角度間隔で磁石36a、36bを設置してもよい。
[0097]
 図5及び図6に示すように、第1磁石36aと第2磁石36bの軸C方向の幅の合計は、第1コイル101aと第2コイル101bの軸C方向の幅の合計よりも短い。これにより、可動部53の移動範囲内で、第1磁石36aと第2磁石36bを常に第1コイル101aと第2コイル101bの軸C方向の幅内にそれぞれ存在させることができる。
[0098]
 図14は、図5に示すXIV-XIV線を通過する切断面で見たときのボイスコイルモータのみの構成を示した図である。図15は、図5と同じ断面でボイスコイルモータのみを示した図である。
[0099]
 図15に示すように、軸C方向に沿って組をなす第1磁石36aと第2磁石36bは離間して配置されている。さらに、図14及び図15に示すように、磁石部36は、中心軸Cを中心に、等角度で配置された複数の磁石を有し、各磁石は、中心軸Cに直交する方向に磁気分極されている。そして、各組の第1磁石36aと第2磁石36bは、それぞれ径方向に着磁され、磁極が互いに逆向きである。
[0100]
 図14及び図15に示す場合、4つの第1磁石36aは、第1コイル101a側をN極、その反対側をS極とし、4つの第2磁石36は、第2コイル101b側をS極、その反対側をN極としている。この場合、各組の第1磁石36a及び第2磁石36bの磁気分極方向は、図14及び図15に示す矢印Aで示すように、軸Cに対して直交する。なお、より一般には、各組の第1磁石36a及び第2磁石36bの磁気分極方向は、軸Cと交差する方向であればよい。
[0101]
 図4に示したように、磁気センサであるホール素子37は、コイル部101の径方向における外側に、複数の複数の磁石のうちの少なくとも1つに対向するように配設されている。
[0102]
 本実施の形態において、コイル部101は、各組の第1磁石36aの組と第2磁石36bの組の間で巻回方向が反転することが好ましい。例えば、図14に示すように、第1コイル101aを矢印Bの方向に巻いた場合、第2コイル101bは逆方向に巻けばよい。或いは、第1コイル101aと第2コイル101bの巻回方向を同一とし、電流方向が逆になるように第1コイル101aと第2コイル101bを接続してもよい。この場合、図14に示すように、第1コイル101aに矢印Bの向きの電流を流したとき、第2コイル101bには矢印Bと逆方向に電流が流れるようになっていればよい。
[0103]
 以上のように、コイル部101は、中心軸Cに沿って並んだ、第1コイル101aと、第2コイル101bを有する。磁石部36は、第1コイル101aの内側に周方向に沿って配設された複数の第1の磁石36aと、第2コイル101bの内側に周方向に沿って配設された複数の第2の磁石36bにより構成される。複数の第1の磁石36aの磁気分極方向と、複数の第2の磁石36bの磁気分極方向は、互いに反対方向であり、第1コイル101aと第2コイル101bは、供給される電流の方向は反転するように接続されている。
[0104]
 以上の構成を有する光学ユニット51では、第1コイル101aの巻かれた固定部本体56の径方向内側に、それぞれ第1コイル101aに対向して4つの第1磁石36aを設置した可動部53が配置される。したがって、第1コイル101aの平面部101apは、それぞれ第1磁石36aの径方向の外側の面111aに直交する方向の磁界の中に存在する。なお、4つの第2磁石36bも同様に構成される。
[0105]
 したがって、駆動効率が向上し、可動部53を迅速に移動させることが可能となる。また、第1磁石36aの径方向の外側の面111a及び第2磁石36bの径方向の外側の面111bを平面状とすることで、光学ユニット51の組み立てを容易に行うことが可能となる。
[0106]
 また、光学ユニット51のコイル部101に電流を流すと、磁石部36の磁界の影響によって、可動部53に軸C方向の力が発生し、固定部52に対して可動部53が軸C方向に移動する。例えば、第1コイル101a及び第2コイル101bにそれぞれ流す電流を制御することによって、可動部53を固定部52に対して移動させることができる。可動部53が固定部52に対して移動している状態でも、磁石部36の径方向の外側の面は、固定部本体56の肉抜き部61a内に配置される。
[0107]
 また、光学ユニット51において、可動部53の突縁部91bの外周面は、図6に示すように、固定部本体56の固定側摺動面63に接触する可動側摺動面91cを構成する。固定部本体56の固定側摺動面63と可動部53の可動側摺動面91cを接触させることで、固定部本体56に対して可動部53を常に接触した状態で移動させるとともに、固定部52に対する可動部53の傾斜を抑制することができ、可動部53を的確に移動させることが可能となる。
(可動部の位置制御)
 次に、可動部の位置制御の方法について説明する。
[0108]
 図16は、ビデオプロセッサ3の位置検出部43、電流検出部44及び演算部45の構成を示すブロック図である。 
 位置検出部43は、センサ部33の出力信号から磁石部36の位置を検出する。位置検出部43は、アナログデジタル変換回路(以下、ADCという)43bと、所定のカットオフ周波数を有するアナログローパスフィルタ(LPF)43dとを含む回路である。
[0109]
 アナログローパスフィルタ43dは、センサ部33からのセンサ出力信号PDaを受信し、所定の低い周波数の信号を、ADC43bに出力する。ADC43bは、入力された信号の電圧をデジタル信号に変換し、センサ出力信号PDdとして演算部45に出力する。
[0110]
 電流検出部44は、コイル部101に流れる電流の大きさを検出する。そのために、電流検出部44は、所定のカットオフ周波数を有するアナログローパスフィルタ(LPF)44aと、ADC44bを含む回路である。
[0111]
 アナログローパスフィルタ44aは、ボイスコイルモータ32からの電流信号Iを受信し、所定の低い周波数の信号を、ADC44bに出力する。ADC44bは、入力された信号の電圧をデジタル信号に変換し、アナログ電流信号Iに応じたデジタル電流信号Idとして演算部45に出力する。
[0112]
 演算部45は、位置検出部43によって検出された磁石部36の位置を示す位置信号であるセンサ出力信号PDdを、メモリ39に記憶された補正情報CIを用いて補正して出力する。より具体的には、演算部45は、電流検出部44によって検出されたデジタル電流信号Idの電流値と、補正情報CIとにより、磁石部36の位置を示す位置信号であるセンサ出力信号PDdを補正する。
[0113]
 演算部45は、デジタルローパスフィルタ45aと、増幅回路45bと、デジタルローパスフィルタ45cと、加算回路45dとを含む回路である。デジタルローパスフィルタ45aと45cも、所定のカットオフ周波数を有する。
[0114]
 デジタルローパスフィルタ45aは、デジタル電流信号Idを受信し、所定の低い周波数のデジタル電流信号Idを、増幅回路45bに出力する。 
 増幅回路45bは、メモリ39から読み出した補正情報CIを保持し、デジタルローパスフィルタ45aからのデジタル電流信号Idを補正情報CIにより補正した電流信号である補正信号Idcを加算回路45dに出力する。
[0115]
 補正情報CIは、ボイスコイルモータ32からの漏れ磁束によるノイズ成分の量に関する情報である。 
 ホール素子37の出力信号に含まれるノイズ成分は、コイル部101に供給する駆動電流DIの大きさに比例する。よって、補正情報CIは、ここでは、比例係数αである。
[0116]
 増幅回路45bは、この比例係数αを、デジタル電流信号Idの電流値に乗算することによって、コイル部101からの漏れ磁束によるノイズ成分に比例した補正信号Idcを出力する。
[0117]
 なお、ここでは、補正情報CIは、比例係数αであるが、入力されたデジタル電流信号Idの値に対応して、ノイズ成分に対応した補正信号Idcを格納するテーブルデータでもよい。その場合、増幅回路45bは、メモリ39からテーブルデータを読み出して保持し、テーブルデータに基づいて入力されたデジタル電流信号Idの電流値に対応する補正量を出力し、入力されたデジタル電流信号Idの値に対応する補正信号Idcを出力する。
[0118]
 デジタルローパスフィルタ45cは、センサ出力信号PDdを受信し、所定の低い周波数の信号を、加算回路45dに出力する。 
 加算回路45dは、センサ出力信号PDdと補正信号Idcとを入力し、センサ出力信号PDdから、ノイズ成分を示す補正信号Idcの差の信号を、レンズ位置情報PIとして駆動制御部42に出力する。
[0119]
 すなわち、演算部45は、デジタル電流信号Idの電流値に比例係数αを乗算することによって、補正量を算出し、その補正量を、位置信号であるセンサ出力信号PDdに加算あるいは減算することによって、センサ出力信号PDdを補正して、レンズ位置情報PIとして駆動制御部42に出力する。
[0120]
 駆動制御部42は、演算部45の演算結果であるレンズ位置情報PIを基にコイル部101の電流又は電圧を制御する。 
 なお、レンズ35aの位置の補正を正確に行うために、加算回路45dの減算時点における電流信号Iの遅延量及び減衰量と、センサ部33からのセンサ出力信号PDaの遅延量及び減衰量とを一致させる必要がある。そのため、アナログローパスフィルタ44aのカットオフ周波数とデジタルローパスフィルタ45cのカットオフ周波数は一致し、アナログローパスフィルタ43dのカットオフ周波数とデジタルローパスフィルタ45aのカットオフ周波数は一致している。
[0121]
 以上のように、演算部45は、ボイスコイルモータ32のコイル部101の漏れ磁束によるノイズ成分を除去したレンズ位置情報PIを駆動制御部42に出力する。よって、駆動制御部42は、焦点制御部46からフォーカス位置指示信号FCにより指示されたフォーカス位置にレンズ35aを移動させる駆動指示信号DSをボイスコイルモータドライバ41に出力するため、可動部53の位置制御を高精度に行うことができる。
[0122]
 よって、本発明によれば、ボイスコイルモータを用いて可動部を進退駆動するとき、コイルからの漏れ磁界の影響を除去して、可動部の位置制御を高精度に行うことができる内視鏡装置を提供することができる。
[0123]
 なお、上述した実施の形態では、可動部としてフォーカス制御用のレンズ35aの位置制御の例を説明したが、上述した実施の形態は、可動部としてズーム制御用のレンズの位置制御にも適用可能である。
[0124]
 例えば、図1に示すように、操作部12には、レリーズボタンなどの各種操作器と共に、後述するズームレンズを駆動するためのズーム操作器25を設ける。ズーム操作器25には、ズーム機構のテレ側へのズームを行うためのボタン25aと、ワイド側へのズームを行うためのボタン25bが設けられる。ユーザがボタン25aを押下すると、ズーム操作器25は、ボタン25aが押下されている間、テレ側へズームするようにズームレンズを移動させる信号を出力し、ボタン25aの押下をしなくなると、そのときのズーム位置でズームレンズは停止する。
[0125]
 同様に、ユーザがボタン25bを押下すると、ズーム操作器25は、ボタン25aが押下されている間、ワイド側へズームするようにズームレンズを移動させる信号を出力し、ボタン25bの押下をしなくなると、そのときのズーム位置でズームレンズは停止する。よって、ユーザは、ボタン25aと25bの押下操作により、所望のズーム位置あるいはズーム量で被写体を観察することができる。
[0126]
 なお、ここでは、ズーム操作器25は、内視鏡2の操作部12に設けられている2つのボタン25a、25bであるが、ビデオプロセッサ3に接続されたフットスイッチなどの他の操作器でもよい。
[0127]
 ユーザはズーム操作器25を操作することにより、ユーザの望む画角の内視鏡画像をモニタ4に表示させることができる。ビデオプロセッサ3は、ユーザによるズーム操作器25への操作に応じて、内視鏡2のアクチュエータを駆動する。 
 ズームレンズがボイスコイルモータ32の可動部53に固定され、センサ部33は、磁石部36の位置を示すセンサ出力信号PDaを出力する。
[0128]
 ユーザが上述したボタン25aあるいは25bを押下すると、図2において二点鎖線で示すように、ズーム操作器25からズーム指示信号ZCが出力される。駆動制御部42は、ズーム操作器25からのズーム指示信号ZCと、演算部45からのレンズ位置情報PIとに基づいてボイスコイルモータ32を駆動するための駆動指示信号DSを出力し、ズームレンズを移動させる。ズームレンズの移動により撮像光学系35のズーム位置が変化し、結果として、モニタ4に表示される被写体像の大きさが変化する。
[0129]
 よって、上述した実施の形態は、焦点位置信号に基づいて、ズーム制御用のレンズの位置をボイスコイルモータを利用して行う制御にも、適用可能である。
 さらになお、上述した実施の形態では、補正情報CIは、内視鏡2に設けられたメモリ39に格納され、ビデオプロセッサ3は、内視鏡2のメモリ39から読み出した補正情報CIを用いて位置信号を補正しているが、ビデオプロセッサ3が、補正情報CIを格納したメモリ(図示せず)を有するようにしてもよい。
 例えば、内視鏡2のメモリ39には、個体情報として内視鏡2の製造番号等の情報を格納しておき、ビデオプロセッサ3のメモリには、製造番号などの情報に関連付けられた補正情報CIを格納しておく。よって、内視鏡2が補正情報を有していなくても、演算部45は、製造番号などの情報に基づいてビデオプロセッサ3のメモリから読み出した補正情報を用いて、位置信号の補正を行うことができる。
[0130]
 以上のように、本発明によれば、ボイスコイルモータを用いて可動部を進退駆動するとき、コイルからの漏れ磁界の影響を除去して、可動部の位置制御を高精度に行うことができる内視鏡装置を提供することができる。
[0131]
 本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。

請求の範囲

[請求項1]
 内視鏡と、
 前記内視鏡に設けられ、磁石部とコイル部を有し、前記磁石部は前記コイル部に対して可動であるボイスコイルモータと、
 前記コイル部の近傍に配置され、前記磁石部の位置を検出するために、前記磁石部の磁界を検出する磁気センサを有するセンサ部と、
 補正情報を記憶するメモリと、
 前記センサ部の出力信号から前記磁石部の位置を検出する位置検出部と、
 前記位置検出部によって検出された前記磁石部の位置を示す位置信号を、前記メモリに記憶された前記補正情報を用いて補正して出力する演算部と、
 前記演算部の演算結果を基に前記コイル部の電流又は電圧を制御する駆動制御部と、
を具備する、内視鏡装置。
[請求項2]
 前記コイル部に流れる電流の大きさを検出する電流検出部を有し、
 前記演算部は、前記電流検出部によって検出された電流の電流値と、前記補正情報とにより、前記位置信号を補正する、請求項1に記載の内視鏡装置。
[請求項3]
 前記補正情報は、比例係数であり、
 前記演算部は、前記電流値に前記比例係数を乗算することによって、補正量を算出し、その補正量を前記位置信号に加算あるいは減算することによって、前記位置信号を補正する、請求項2に記載の内視鏡装置。
[請求項4]
 前記補正情報は、前記電流値に対応した補正量を格納するテーブルデータであり、
 前記演算部は、前記メモリから前記テーブルデータを読み出して保持し、前記テーブルデータに基づいて、前記電流値に対応する補正量を出力し、その補正量を前記位置信号に加算あるいは減算することによって、前記位置信号を補正する、請求項2に記載の内視鏡装置。
[請求項5]
 筒形状を有する固定部本体と、
 前記固定部本体の内側に配置され、前記筒状形状の中心軸に沿って移動可能で、1又は2以上のレンズを保持する筒形状の可動部と、
を有し、
 前記コイル部は、コイル線を前記固定部本体の外周部に巻回することにより形成され、
 前記磁石部は、前記可動部に設けられている、請求項1に記載の内視鏡装置。
[請求項6]
 前記固定部本体が前記中心軸に沿って内挿された、筒形状を有するセンサ部固定部を有し、
 前記センサ部固定部は、前記磁気センサの位置決めを行うための孔を有する、請求項5に記載の内視鏡装置。
[請求項7]
 前記コイル部は、前記センサ部固定部の内側に配設され、
 前記センサ部固定部は、前記コイル部のコイル線を通すための孔を有する、請求項5に記載の内視鏡装置。
[請求項8]
 前記センサ部固定部に設けられた磁性体である付勢部材を有し、
 前記付勢部材は、前記磁石部を前記センサ部固定部の外径方向に引き寄せるように配設される、請求項5に記載の内視鏡装置。
[請求項9]
 前記磁石部は、前記中心軸を中心に、等角度で配置された複数の磁石を有し、各磁石は、前記中心軸に直交する方向に磁気分極されている、請求項5に記載の内視鏡装置。
[請求項10]
 前記磁気センサは、前記コイル部の径方向における外側に、前記複数の磁石のうちの少なくとも1つに対向するように配設されている、請求項9に記載の内視鏡装置。
[請求項11]
 前記コイル部は、前記中心軸に沿って並んだ、第1のコイルと、第2のコイルを有し、
 前記磁石部は、前記第1のコイルの内側に周方向に沿って配設された複数の第1の磁石と、前記第2のコイルの内側に周方向に沿って配設された複数の第2の磁石により構成され、
 前記複数の第1の磁石の磁気分極方向と、前記複数の第2の磁石の磁気分極方向は、互いに反対方向であり、
 前記第1のコイルと前記第2のコイルは、供給される電流の方向は反転するように接続されている、請求項5に記載の内視鏡装置。
[請求項12]
 前記磁気センサは、前記磁石部が前記中心軸に沿って第1の方向に移動したときの前記磁石部の前記第1の移動方向側の端面と、前記磁石部が前記中心軸に沿って前記第1の方向とは反対方向である第2の方向に移動したときの前記磁石部の前記第2の移動方向側の端面の間に位置する、請求項1に記載の内視鏡装置。
[請求項13]
 前記1又は2以上のレンズは、対物光学系におけるフォーカス制御用あるいはズーム制御用のレンズである、請求項5に記載の内視鏡装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8A]

[ 図 8B]

[ 図 9A]

[ 図 9B]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]