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1. (WO2018225874) DISPOSITIF DE CHAUFFAGE D'IMAGE
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明 細 書

発明の名称 画像加熱装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007  

図面の簡単な説明

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017  

発明を実施するための形態

0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099  

産業上の利用可能性

0100  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

明 細 書

発明の名称 : 画像加熱装置

技術分野

[0001]
 本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に搭載される画像加熱装置に関するものである。

背景技術

[0002]
 定着装置で、小サイズの記録材を大サイズの記録材と同じプリント間隔で連続プリントすると、定着部材において、小サイズの記録材の通紙時に非通紙部となる領域が過度に昇温すること(非通紙部昇温)が知られ、一般に、通紙域端部近傍の非通紙域の温度が最も高くなる。非通紙部昇温が発生すると、ヒ−タ割れなどのヒ−タ故障を引き起こす。また、非通紙部昇温している状態で大サイズの記録材をプリントすると、その記録材において小サイズ記録材の非通紙領域に対応する部分でトナーが溶け過ぎ、高温オフセットが発生してしまう。
[0003]
 このため、非通紙部昇温を抑制するように、ファンを用いて送風冷却することが知られている。そして、様々な用紙サイズに対応する定着装置においては、紙幅の狭い用紙を通紙する際、非通紙部領域が広範囲となるため、定着部材の長手方向における片側端部に複数のファンを用いて非通紙部昇温部を冷却する構成が提案されている。このような場合、用紙サイズに応じて、各ファンのON/OFFを変更する制御をする。特に、用紙サイズの小さい紙を通紙する場合は、複数のファンをすべてONとして非通紙部を冷却しており、これらのファンの総風量は、用紙幅の広い紙を通紙する場合に比べて大きくなる。
[0004]
 一方で、機内昇温やUFP(Ultra Fine Particles)低減の観点から、ファンの総風量を下げる必要がある。その場合、ファンの冷却性能が低下するため、非通紙部昇温により、通紙域端部近傍の定着部材の温度が高くなってしまうという問題があった。
[0005]
 このような非通紙部昇温を抑制するための方法として、特開平5−107983公報、特開2016−114655公報が提案されている。特開平5−107983公報では、シャッターを設けずに、用紙サイズに対応させて長手方向の一端側に4個のファンをそれぞれ駆動可能(オンオフ可能)に設ける構成が開示されている。また、特開平5−107983公報では、用紙の種類(普通紙、トレーシングペーパー、フィルム部材)に対応させてファンによる送風量の制御を行うようにしている。特開2016−114655公報では、長手歩行の一端側に1個のファンを設け、通紙領域側から非通紙領域側に向けて選択したシャッタを回動して斜めにエアーを案内させることで、エアーの指向性を向上させ、冷却している。
[0006]
[発明が解決しようとする課題]
 しかしながら、特開平5−107983公報では、ファンによる定着部材の冷却範囲をファンのオンオフでしか制御できないため、非通紙部昇温対策が可能な用紙サイズの数がファンの数に限定される。また、特開2016−114644公報では、長手方向の一端側を1個のファンによって冷却しているため、非通紙部昇温対策が可能な用紙サイズの範囲が1個のファンにより冷却可能な範囲に限られる。
 そこで、本発明の目的は、より様々な幅サイズの記録材に対して非通過部における回転体の昇温を抑制することにある。
[0007]
[課題を解決するための手段]
 本発明に係る画像加熱装置は、
 記録材を搬送しながら記録材上のトナー画像を加熱するニップ部を形成する第1及び第2の回転体と、前記第1の回転体の一端側の端部領域を冷却する第1及び第2の冷却ファンであって、前記端部領域の一部である第1の領域と対向する位置に設けられている第1の冷却ファンと、前記端部領域の一部であって前記長手方向に関し前記第1の領域と隣り合う領域であって前記第1の領域よりも前記第1の回転体の前記一端側の端部に近い前記第2の領域に対向する位置に設けられている第2の冷却ファンと、前記第1及び前記第2の冷却ファンによる風を前記第1の回転体に向けて送りこむための送風口と、前記送風口の開口幅を変更可能なシャッター部材と、前記ニップ部にて加熱される記録材の幅サイズに応じて前記シャッター部材の位置を制御するシャッター制御部と、前記シャッター制御部により前記シャッター部材が前記ニップ部にて加熱される記録材の幅サイズに応じた位置に位置された状態で、前記ニップ部にて加熱される記録材の幅サイズに応じて前記第1の冷却ファン動作と前記第2の冷却ファンの動作を個々に制御するファン制御部と、
を有する。

図面の簡単な説明

[0008]
 図1は本実施形態に係る定着装置の構成および定着部材の層構成の一例を示す概略図である。
[0009]
 図2は本実施形態に係る温度検知手段の長手方向の配置例を説明する図である。
[0010]
 図3は本実施形態に係るニップ部を加熱する発熱体を備えるヒータの構成を説明する図である。
[0011]
 図4は本実施形態に係る定着装置を搭載した画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
[0012]
 図5は本実施形態に係る定着装置および長手方向におけるファンの位置関係を示す概略図である。
[0013]
 図6は第1の実施形態で実行される制御を示すフローチャートである。
[0014]
 図7において、(a)は本実施形態(本実施例)および従来例における第1及び第2のファンのそれぞれの風量を説明する図、(b)は本実施形態における効果を示す図である。
[0015]
 図8は第2の実施形態で実行される制御を示すフローチャートである。
[0016]
 図9はサーミスタ温度に基づいたファンの冷却モードを説明する図である。
[0017]
 図10は本実施形態に係る定着装置を搭載した画像形成装置の断面図である。

発明を実施するための形態

[0018]
 以下に、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
《第1の実施形態》
(画像形成装置)
[0019]
 図10は、本発明の実施形態に係る定着装置を搭載した画像形成装置の一例であるカラー電子写真プリンタの断面図であり、シートの搬送方向に沿った断面図である。本実施形態では、カラー電子写真プリンタを単に「プリンタ」という。
[0020]
 図10に示すプリンタは、Y(イエロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラック)の各色の画像形成部10を備えている。感光ドラム11は、帯電器12によってあらかじめ帯電される。その後、感光ドラム11は、レーザスキャナ13によって、潜像を形成されている。潜像は、現像器14によってトナー像になる。感光ドラム11のトナー像は、一次転写ブレード17によって、像担持体である例えば中間転写ベルト31に順次転写される。転写後、感光ドラム11に残ったトナーは、クリーナ15によって除去される。この結果、感光ドラム11の表面は、清浄になり、次の画像形成に備える。
[0021]
 一方、記録材(記録紙)としてのシートPは、給紙カセット20、又はマルチ給紙トレイ25から、1枚ずつ送り出されて、レジストローラ対23に送り込まれる。レジストローラ対23は、シートPを一旦受け止めて、シートが斜行している場合、真っ直ぐに直す。そして、レジストローラ対23は、中間転写ベルト31上のトナー像と同期を取って、シートを中間転写ベルト31と二次転写ローラ35との間に送り込む。
[0022]
 中間転写ベルト上のカラーのトナー像は、転写体である例えば二次転写ローラ35によって、シートPに転写される。その後、シートのトナー像は、シートが定着器40によって、加熱加圧されることでシートに定着される。
(定着装置)
[0023]
 本発明の実施形態に係る定着装置(画像加熱装置)40の一実施態様を示す断面図を、図1に示す。本実施形態では、加圧部材は加圧ローラ94として配置されている。以下の説明において、定着装置及びこの定着装置を構成する部材に関し、長手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と直交する方向である。また、短手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と平行な方向である。また、長さとは長手方向の寸法である。また、幅とは短手方向の寸法である。そして、記録材に関し、幅方向とは記録材の面において記録材搬送方向と直交する方向であり、幅とは幅方向の寸法である。
[0024]
 定着装置40は、発熱体(加熱体)としてのセラミックヒータ(以下、ヒータと記す)91と、支持部材としてのヒータホルダ92を備える。また、第1の回転体(加熱回転体)としての無端状の定着フィルム93と、第1の回転体と共に画像を担持した記録材を挟持搬送して熱定着するためのニップ部(定着ニップ部)を形成する第2の回転体としての加圧ローラ94を備える。第1の回転体としての定着フィルム93は、ニップ部にて記録材を定着する際に未定着のトナー画像を有する記録材の面と接触する側に設けられている。
[0025]
 ヒータホルダ92は、剛性を有する耐熱性材料によって横断面略樋形状に形成されている。そして、ヒータホルタ92は、ヒータホルダ92の短手方向中央の下面に設けられた溝部でヒータ91を支持している。定着フィルム93は、ヒータ91を支持させたヒータホルダ92の外周にルーズに外嵌されている。さらに、定着フィルム93の内周面(内面)には、ヒータ91との摺動性を向上させるためにグリスが塗られている。
[0026]
 なお、図1で、8はファン、9はシャッターであり、これらについては、後に詳述する。
(定着フィルム)
[0027]
 定着フィルム93について、更に詳しく説明する。定着フィルム93は、図1中の定着フィルム層構成図に示すように、内側から基層93a、弾性層93b、離型層93cが設けられた複層構造を有する、回転可能な無端状のベルト部材(エンドレスベルト)である。基層93aは、薄肉の可撓性を有する無端状のベルトである。
[0028]
 基層93aの材料として、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK等の薄肉耐熱性樹脂が用いられている。また、より熱伝導性を高めるために、SUS、NI等の薄肉金属を用いてもよい。また、基層93aは熱容量を小さくすることでクイックスタート性を満足させ、さらに一定の機械的強度も満足させる必要があるため、厚みは5μm以上100μm以下、好ましくは8μm以上20μm以下とすることが望ましい。
[0029]
 基層93aの外周には、シリコーンゴム等で形成される弾性層93bが形成されている。弾性層93bを設けることで、高光沢で定着不良のない良質画像を得ることが可能になる。すなわち、離型層93cが定着ニップ部Nで記録材P上のトナーTや、記録材Pの紙繊維の形状に対して変形し、未定着のトナー画像を包み込むことによって、トナー画像に対して均一に熱を与えることができるようになる。
[0030]
 弾性層93bの厚みは薄すぎると弾性が十分に発揮できないため、高光沢で定着ムラのない画像を得ることができず、厚すぎると定着フィルム93の熱容量が大きくなってしまい、クィックスタート性が低下してしまう。そのため、弾性層93bの厚みとしては、30μm以上500μm以下、好ましくは100μm以上300μm以下とすることが望ましい。
[0031]
 本実施形態における弾性層93bを形成するシリコーンゴムは、室温で流動性を持つポリマーで、加熱により硬化が進行するものであり、硬化後適度に低硬度で、加熱加圧定着装置で用いるのに十分な耐熱性と変形回復力を有する液状シリコーンゴムである。特に、加工性が良好で寸法精度の安定性が高く、硬化反応時に反応副生成物が発生しないなどの生産性に優れる理由から、付加反応架橋型の液状シリコーンゴムを用いることが、より好ましい。
[0032]
 付加反応架橋型の液状シリコーンゴムは、例えばオルガノポリシロキサン(A液)およびオルガノハイドロジェンポリシロキサン(B液)を含み、さらに触媒や他の添加物を適宜含む組成物である。オルガノポリシロキサンはシリコーンゴム原料のベースポリマーであり、その分子量は、各種充填剤の混合攪拌や、それにより得られた混合物の流動性を適当な範囲とするために、数平均分子量5000以上10万以下が好ましい。そして、重量平均分子量1万以上50万以下がより好ましい。
[0033]
 弾性層93bとして、シリコーンゴム単体では熱伝導率が低い。熱伝導率が低いと、ヒータ91から記録材Pに対して効果的に熱を伝えることが困難になり、加熱不足による定着ムラなどの画像不良を生じる可能性がある。そのため、本実施形態においては、弾性層93bの熱伝導率を上げるために、弾性層93bに高熱伝導性フィラーを混入、分散させる。
[0034]
 粒状の高熱伝導性フィラーとしては、SIC、ZNO、AL2O3、ALN、MGO、カーボン等が用いられる。また、これらのフィラーは単一で用いても良いし、2種類以上を混合物として使用してもよい。これらフィラーを弾性層93bに混入させることで、弾性層93bに導電性を付与することも可能である。
[0035]
 弾性層93bの外周に、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体樹脂(FEP)等のフッ素樹脂から形成される離型層93cを設ける。離型層93cは、1~50μm、好ましくは8~25μmの厚みとすることが望ましく、チューブを被覆させたものでも、表面を塗料でコートしたものであってもよい。
(加圧ローラ)
[0036]
 加圧ローラ94は、定着フィルム93の下方で定着フィルム93と平行に配置されている。そして、この加圧ローラ94とヒータ91とで定着フィルム93を所定の加圧機構によりヒータ91側に加圧している。これにより、加圧ローラ94の外周面(表面)を定着フィルム93の外周面(表面)に加圧状態で接触させ、弾性層94bを弾性変形させることによって定着フィルム93表面と加圧ローラ94表面との間に所定幅の定着ニップ部(ニップ部)Nを形成している。
[0037]
 加圧ローラ94について、更に詳しく説明する。加圧ローラ94は、軸芯体及び円筒体94aと、その外周面上に設けられている多孔質ゴム弾性層94bと、多孔質ゴム弾性層94bの外周面上に設けられている離型層94cとを有する複層構造である。
1)軸芯体及び円筒体
[0038]
 軸芯体及び円筒体94aとして使用する材質は、表面にニッケルメッキやクロムメッキしたSUM材等の鋼材を含むステンレススチール、リン青銅、アルミニウムなどが好適である。また、加圧ベルトとして用いる際には、その円筒基材に使用する材質として、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK等の薄肉耐熱性樹脂あるいはSUS、NI等の薄肉金属からなる無端状のベルトなどが挙げられる。軸芯体及び円筒体94aの外径の目安としては4mm以上80mm以下である。本実施形態においては、円筒基材として外径20mmのSUS材を用いた。
2)多孔質弾性層および離型層
[0039]
 多孔質弾性層94bは、シリコーンゴムに代表されるような柔軟で耐熱性のある材料からなるゴムで形成されている。また、多孔質弾性層94bは、軸芯体及び円筒体94aの上に略均一な厚みで形成されている。多孔質弾性層94bの厚さは、所望の幅のニップ部Nを形成することができる厚さであれば特に限定されないが、2.0~10.0mmであることが好ましい。多孔質弾性層94bの硬度は、所望の幅のニップ部Nを確保する観点から、20°以上70°以下の範囲にあることが好ましい。
[0040]
 離型層94cは、多孔質弾性層94b上にPFAチューブを被せることにより形成しても良いし、PFA、PTFE、FEP等のフッ素樹脂からなる塗料を高熱伝導性の弾性層上にコーティングすることによって形成しても良い。離型層94cの厚みは、充分な離型性を付与することができる厚さであれば特に限定されないが、好ましくは15~80μmである。
[0041]
 また、定着フィルム93の長手方向の端部は、フランジ6(図5)によって狭持され、長手方向の定着フィルム93の位置が規制されている。
(温度検知部材)
[0042]
 次に、図1、図2において温度検知部材(検知部)としての接触式サーミスタ7について説明する。図2は、記録材の搬送方向から見た際の定着装置の内部を表しており、本実施形態の定着装置は、制御部100(図4)から送られた信号をもとに、図2に示すようにモータMを動作させ、ギア5を介して加圧ローラ94並びに定着フィルム93を回転させる。
[0043]
 図2において、ヒータ裏サーミスタ7a(7a1、7a2、7a3)およびフィルム裏サーミスタ7b(7b1、7b2、7b3)を含む接触式サーミスタ7は、長手方向で所定の位置に配置される。ヒータ裏サーミスタ7a1、7a2、7a3は、ヒータ91の裏面に接触する接触式温度計(サーミスタ)であり、ヒータ91の温度を計測(検知)する。このヒータ裏サーミスタ7a1、7a2、7a3は、長手方向(加圧ローラ94の回転軸方向)に3個所配置され、中央部のヒータ裏サーミスタ7a1は長手中央位置、端部のヒータ裏サーミスタ7a2、7a3は中央位置から±150[mm]の位置にある。
[0044]
 また、フィルム裏サーミスタ7b(7b1、7b2、7b3)は、定着フィルム93の裏面(内面)に接触する接触式温度計(サーミスタ)であり、定着フィルム93の温度を計測(検知)する。フィルム裏サーミスタ7b1、7b2、7b3は、長手方向(加圧ローラ94の回転軸方向)に3個所配置され、中央部のフィルム裏サーミスタ7b1は長手中央位置、端部のフィルム裏サーミスタ7b2、7b3は中央位置から±150[mm]の位置にある。
(ヒータ)
[0045]
 図3を用いて、定着フィルム93の内面に当接して定着フィルム93を加熱するヒータ91について詳細に説明する。ヒータ91は、基板95と、基板95上に形成される発熱体96と、発熱体96を覆う絶縁コート層97を備える。基板95はヒータ91の寸法や形状を決定する部材であり、材料としては耐熱性、熱伝導性、電気絶縁性に優れたアルミナ、窒化アルミ等のセラミック材料が用いられる。本実施形態では、基板95として、長手方向の長さが400mm、短手方向の長さが8.0mm、厚さが約1mmのアルミナを用いている。このヒータ91の熱伝導率は、20[W/m*K]である。
[0046]
 基板95上には、スクリーン印刷法によって、発熱体96と、電源から発熱体96に電流を流すための導体パターンが形成される。本実施形態では、導体パターンとしては低抵抗率材料である銀ペースト、若しくは銀に少量のパラジウムを混合した合金のペーストを用いている。また、発熱体96には所望の抵抗値となるように銀−パラジウム合金のペーストを用い、このペーストは、所望の抵抗値になるように、銀96Aの中に、パラジウム96B、ガラス繊維96Cなどを含ませている。
[0047]
 発熱体96と導体パターン、は耐熱性ガラスから成る絶縁コート層97が被覆され、リークやショートが生じないように電気的に保護される。
[0048]
 基板95の長手方向の端側には、電源と電気的に接続される電極が設けられる(不図示)。発熱体96の総抵抗は約10Ωであり、印加電圧100Vで電力1000[W]まで出すことができる。
(画像形成装置の制御部)
[0049]
 図4に、本実施形態の定着装置40に関する画像形成装置の制御部の構成を示す。制御部としては、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を有している。
[0050]
 ROMには、この装置の動作制御プログラムが格納されている。RAMには、一時的な演算結果やデータなどが格納されている。画像形成装置全体の制御は、制御部100が行っており、これに液晶タッチパネルやボタン等によって構成される操作部101、PCからプリントするときのプリントジョブ情報を制御部に伝達するドライバ102が接続される。操作部101、ドライバ102からの使用者の諸条件の入力によって、画像形成装置は動作を開始する。通紙する用紙のサイズ、坪量などの情報は、操作部101、ドライバ102から制御部100に情報が送信される。
[0051]
 定着装置40のサーミスタデータ103は、接触式サーミスタ7(図2)から取得するデータであり、制御部100に情報が送信される。制御部100は上記の接触式サーミスタ7からの情報を基に、ヒータ制御手段104、ファン制御手段105を操作している。また、通紙する用紙のサイズに基づいて、後述のシャッター制御手段106を操作している。
(端部冷却ファン)
[0052]
 本実施形態では、より様々な用紙サイズの非通過部に対して非通過部昇温を抑制するべく、片側の端部領域に複数のファンを設け、且つ、端部領域のファンの送風口の開口幅を変えるためのシャッターを有する。本実施例では、その一例として、定着部材の長手方向の一端側に2個の冷却ファン、長手方向全体で合計4個の冷却ファンを設ける構成を例に説明する。
図5は、定着装置40の第1の回転体としての定着フィルム93に対するファン(冷却ファン)8の長手方向の位置関係を説明する図である。図5において、定着フィルム93の長手方向の両端側を冷却するため、長手方向の片側(長手方向一端側)で複数のファン8が、定着フィルム93の長手方向の両端側に対向するように対称的に配置されている。本実施形態では、ファン8が第1の回転体の長手方向の端部を冷却するものであるが、ファン8がニップ部を形成する第1及び第2の回転体の少なくとも一方における、長手方向で記録材が通過しない一端側の領域(端部)を冷却する構成であれば良い。
[0053]
 本実施形態では、長手方向の片側(一端側)で、第1のファン(冷却ファン)、及び第1のファンに対し長手方向でより端部側の第2のファン(冷却ファン)を備える。図5では、長手方向の両端側において、加圧ローラ94のギア5側でない側で外側に配置されたファン81(冷却ファン)、内側に配置されたファン82(冷却ファン)、加圧ローラ4のギア5側で内側に配置されたファン83(冷却ファン)、外側に配置されたファン84(冷却ファン)を備える。
[0054]
 本実施例では、各々の端部にて長手方向の内側に位置するファン82とファン83は、同じように制御され、同様の機能を果たす。また、各々の端部にて長手方向のより端部側(外側)に位置するファン81とファン84は、同じように制御され、同様の機能を果たす。以下の説明では、長手方向の片側の端部領域において定着部材の第1の領域に対向する位置に設けられているファン(すなわち内側のファン)を第1のファンと称する場合がある。また、同じ側の端部領域において第1の領域と隣り合う領域であって同じ側の定着部材の端部により近い第2の領域に対向する位置に設けられているファン(すなわち外側のファン)を第2のファンと称する場合がある。すなわち、ファン82、83が第1のファン、ファン81、84が第2のファンとして機能する。第1のファン、第2のファンは、図5で示すように長手方向に接して並んでおり(隣接しており)、第1のファン、第2のファンの境目が中央位置から±120[mm]となるような位置に配置されている(両側の境目の間隔は240mm)。
[0055]
 第1及び第2のファンは、後述するように第1のサイズW1、第1のサイズより小さい第2のサイズの記録材に対し、長手方向において第1及び第2の回転体の少なくとも一方における一端側の領域(記録材が通過しない領域)を送風冷却するように配置される。
[0056]
 本実施形態では、長手方向の片側(一端側)でファン8は2個で構成されるが、2個に限定されるものではなく、3個以上であっても良い。なお、本実施形態のファン8としては、プロペラファンを用いた。プロペラファンなどの軸流ファン以外にも、シロッコファンなどの遠心ファンを使用することが可能である。
(シャッター)
[0057]
 図1、図5に示すように、定着フィルム93上部には、ファン8からの送風の開口部としての送風口を開閉するためのシャッター(シャッター部材)9が備えられている。シャッター9は、用紙サイズ情報(幅方向)に基づき、長手方向における所定位置に移動する。これにより、用紙サイズに応じた最適な送風口位置でのファン8の送風による冷却ができる。
[0058]
 具体的には、制御部100(図4)が、通紙する用紙のサイズ(幅方向)に基づいて、シャッター制御手段(シャッター制御部)106(図4)を操作(制御)する。シャッター9は、ギア5と反対側に配置されたシャッター9Lと、ギア5側に配置されたシャッター9Rで構成される。送風口の幅(開口幅)は、左右のシャッター9L、9Rを移動させることで調整できる。即ち、シャッター9は、送風口を変更可能であり、シャッター制御手段106は、シャッター9を定着する用紙サイズに応じてシャッター9の位置を制御している。用紙サイズ情報が制御部100に入力されると、シャッターモータ(不図示)により、左右のシャッター9L、9Rは用紙幅に対応した位置に移動する。本実施形態においては、送風口の幅(開口幅)は、用紙サイズが小のSTMTRである場合は、80mmとした。
(ファン風量制御)
[0059]
 次に、本実施形態におけるファン8の風量制御について説明する。
上述したように、定着部材の長手方向の片側に複数のファンを設け、さらにその送風口の開口幅を用紙の幅サイズに応じた位置に変更可能なシャッター9を設ける構成では、ファンによる冷却が不要な領域をシャッター9が閉じてくれる。ゆえに、より様々な用紙サイズの記録材に対して、非通紙部における定着部材の昇温を抑制することができる。
しかしながら、ファンを不必要に動作させるのは、ファンによる消費電力が増加するので、好ましくない。そこで、このファンによる消費電力を抑制するべく、シャッター9が定着中の用紙サイズに応じた位置にいる状態で、さらに、定着中の用紙サイズに応じて第1のファンと第2のファンの動作を個々に制御する。尚、第1のファンの動作の制御及び第2のファンの動作の制御には、ファンをオフにする(回転させない)場合も含むものとする。
本実施例において、ファン8の風量制御は、PWM(Pulse Width Modulation)による電圧Dutyの制御によって行う。具体的には、ファン8の最大駆動電圧が24Vであり、そのときの回転速度が1800rpmとなる。電圧Dutyと回転速度は比例関係にあり、電圧Dutyを変化させることで、ファンモーターの回転速度を変え、ファン8の風量(送風量)を変更する。即ち、ファン制御手段105は、第1のファン及び第2のファンの動作を制御するファン制御部として機能する。ファン制御手段105は、各ファンへの入力電圧(より具体的には電圧Duty)を制御することにより、各ファンの回転速度を制御している。
[0060]
 本実施形態においては、風量は単位時間あたりに流れる気体の体積(m^3/sec)で表す。なお、上述のファン81~84は、それぞれ独立に電圧Dutyを制御することが可能である。
(評価条件)
<非通紙部昇温評価>
[0061]
 非通紙部昇温の評価には、上記方法にて作製した図1に示すフィルム加熱方式の定着装置を使用した。なお、本実施形態においては、第1の回転体として定着フィルムを用いたが、第1の回転体としてローラタイプの定着部材を用いても良い。
[0062]
 図1の定着装置に搭載された加圧ローラ4の周速度を234mm/secとなるように調整し、接触式サーミスタ7a1の温度が230℃になるように温調を設定した。温度15℃、湿度15%の環境下において、図1の定着装置のニップ部Nに記録材Pとして通紙した紙は坪量が75g/m のSTMTRサイズ紙(用紙幅140mm)である。連続500枚通紙した時の非通紙領域(STMTRサイズ紙が通過しない領域)のフィルム3の表面の温度を株式会社アピステ製 赤外線サーモグラフィFSV−7000Sを用いて測定した。
(風量制御)
[0063]
 以下に示すファン8の風量制御は、印刷ジョブ開始時に操作部101(図4)、ドライバ102(図4)から受け取る用紙のサイズ情報(用紙幅W)に基づいて行われる。図6は、制御部100により実行される制御を示すフローチャートである。
以下のフローチャートにも示されるように、制御部100は、印刷ジョブ開始時に操作部101(図4)、ドライバ102(図4)から受け取る用紙のサイズ情報(用紙幅W)に基づき、定着する用紙の幅サイズに対応する位置にシャッター9を位置させる。そして、制御部100は、ファン動作が必要と判断した場合(例えば、ある幅サイズの用紙を複数枚連続して定着処理しているときに、定着部材の端部領域が昇温した場合)に、定着する用紙の幅サイズに応じてファン動作を個々に制御する。
以下、図6を用いて、より詳細に説明する。
[0064]
 制御部100は、用紙幅情報をドライバ102から受け取る(ステップS101)。そして、シャッターを長手方向における所定の位置に移動させる(ステップS102)。そして、用紙幅Wが規定の幅(第1のサイズ)W1より小さいかどうかを判定する(ステップS103)。このW1としては、図5で示すような定着部材の片側端部に連続して並ぶ(隣接した)ファンの境目である中線(図5の左右の縦破線)の左右の間隔240mmよりも狭い幅が望ましい。
[0065]
 このように記録材の幅サイズとして、一端側が、長手方向に隣接した第1及び第2のファンの境目を超えない第1のサイズW1を備える記録材に対し、第1及び第2の回転体の少なくとも一方における非通紙部を、第1及び第2のファンが送風冷却する。因みに、第1のサイズW1が、図5における第1のファン82の範囲内の位置と第1のファン83の範囲内の位置を両端とする場合であっても、第1のファン82、83は記録材が通過しない非通紙部を送風冷却することとなる(第2のファンと共に送風冷却する)。本実施形態では、記録材の幅サイズとして第1のサイズW1=160mmに設定した。
[0066]
 用紙幅Wが第1のサイズであるW1よりも狭い第2のサイズと判断した場合(ステップS103:YES)、制御部100は、以下のように制御する。すなわち、中央に近い側のファン82、ファン83の風量が、端部に近い側のファン81、ファン84の風量よりも大きくなるように変更する(ステップS104)。具体的には、長手方向の一端側のファンの総風量を100%とし、第1のファンである内側のファン(ファン82、ファン83)が70%、第2のファンである外側(より端部側)のファン(ファン81、ファン84)が30%と風量比率(風量比)を設定する。
[0067]
 この制御部100における制御は、第2のファンの風量に対する第1のファンの風量を第1の風量比率(50/50=1.00)より大きい第2の風量比率(70/30=2.33)で制御することに相当する。
[0068]
 ステップS104の後、温度検知部材によって、ファン動作が必要と判断された場合、ステップS104で設定した風量比率でファン動作を行う(ステップS105)。そして、全ジョブが終了したタイミングで風量制御を終了する(ステップS106)。
[0069]
 一方、ステップS103で、用紙幅WがW1よりも狭くないと判断した場合(ステップS103:NO)、制御部100は以下のように風量制御する。すなわち、風量分布を中央に近い側のファン(ファン82、ファン83)の風量と端部に近い側のファン(ファン81、ファン84)の風量が同等になるように変更する(ステップS107)。具体的には、各ファンの総風量を100%とした場合、内側のファン(ファン82、ファン83)が50%、外側のファン(ファン81、ファン84)が50%となるように風量比率を設定する。
[0070]
 この制御部100における制御は、第2のファンの風量に対する第1のファンの風量を第2の風量比率(70/30=2.33)より小さい第1の風量比率(50/50=1.00)で制御することに相当する。
[0071]
 以上の本実施形態における幅方向の用紙サイズ(記録材の幅サイズ)に応じたファン81乃至84の風量を、長手方向の一端側のファンの総風量を100%として、表1に示す。
[表1]


[0072]
 すなわち、第1のサイズW1より小さい用紙サイズの記録材に複数枚連続して定着する場合において端部領域(非通紙部)の冷却が必要と判定されて冷却動作を実行する場合には、内側のファンを風量が70%となるような速度で回転させ、外側のファンを風量が30%となるような速度で回転させる。
 一方、第1のサイズW1より大きい用紙サイズの記録材に複数枚連続して定着する場合において端部領域(非通紙部)の冷却が必要と判定されて冷却動作を実行する場合には、内側のファンを風量が50%となるような速度で回転させる。すなわち、第1のサイズW1より小さい用紙サイズのときよりも内側のファンの回転速度を小さくする。また、外側のファンを風量が50%となるような速度で回転させる。第1のサイズW1より小さい用紙サイズのときよりも外側のファンの回転速度を大きくする。
尚、本実施例では、第1のサイズW1より大きい用紙サイズの記録材の場合に、内側のファンの風量が50%となるような速度に落として回転させる構成としたが、第1のサイズW1より大きい用紙サイズの大きさによっては、内側のファンをオフにする(停止させる)としてもよい。
(効果)
[0073]
 図7は、用紙幅WがW1よりも狭いと判断した場合の、本実施形態の制御によって得られた効果を示す図である。図7(a)は、破線の白丸が従来例、実線の黒丸が本実施形態を示す。本実施形態では、中央に近い内側のファン(第1のファン)の風量が外側のファン(第2のファン)の風量に比べて大きいことを表している。図7(b)は、図7(a)のように風量分布を変更した際の定着部材表面の温度分布を示したものである。従来例と比較し、本実施形態では非通紙部昇温が抑制されていることが分かる。すなわち、通紙域と非通紙域の境界部における温度が低下している。
[0074]
 このように、本実施形態では、特別な部品を追加することなく、定着部材の片側端部に配置される複数のファン8の風量比率を制御することで、少ないファン総風量でも非通紙部昇温を良化(抑制)できる。
《第2の実施形態》
[0075]
 第1の実施形態では、幅方向の用紙サイズ(記録材サイズ)に関し、2分類化したが、本実施形態においては3分類化する。本実施形態のフローチャートを図8に示す。図8において、第1の実施形態のフローチャート(図6)に加えて、紙幅がW1よりも狭くないと判断した場合(ステップS103:NO)、用紙幅が規定の紙幅W2より大きいかどうか判断する(ステップS108)。本実施形態では、W2=180mmに設定した。このW2としては、前述のW1より大きい値に設定するが、特に限定されない。
[0076]
 第1の実施形態と同様に、本実施形態において、用紙幅WがW1よりも狭いと判断した場合(ステップS103:YES)、制御部100は以下のように風量制御する。すなわち、制御部100は、第1のファンである内側のファン(ファン82、ファン83)が70%、第2のファンである外側(より端部側)のファン(ファン81、ファン84)が30%となるように風量比率を設定する。この制御部100における制御は、第2のファンの風量に対する第1のファンの風量を第1の風量比率(50/50=1.00)より大きい第2の風量比率(70/30=2.33)で制御することに相当する。
[0077]
 また、第1の実施形態と同様に、本実施形態において、用紙幅WがW1よりも狭くないと判断し、かつ用紙幅WがW2より狭いと判断した場合(ステップS108:YES)、制御部100は以下のように風量制御する。すなわち、内側のファン(ファン82、ファン83)が50%、外側のファン(ファン81、ファン84)が50%となるように風量比率を設定する。この制御部100における制御は、第2のファンの風量に対する第1のファンの風量を第1の風量比率(50/50=1.00)で制御することに相当する。
[0078]
 そして、本実施形態において、用紙幅がW2よりも大きいと判断した場合(ステップS108:NO)、制御部100は以下のように風量制御する。すなわち、制御部100は、中央に近い側のファン(ファン82、ファン83)の風量が、端部に近い側のファン(ファン81、ファン84)の風量よりも小さくなるように変更する(ステップS109)。具体的には、各ファンの総風量を100%とした場合、第1のファンである内側のファン(ファン82、ファン83)が30%、第2のファンである外側のファン(ファン81、ファン84)が70%となるように風量比率を設定する。
[0079]
 この制御部100における制御は、第2のファンの風量に対する第1のファンの風量を第1の風量比率(50/50=1.00)より小さい第3の風量比率(30/70=0.43)で制御することに相当する。
[0080]
 以上の本実施形態における幅方向の用紙サイズ(記録材サイズ)に応じたファン81乃至84の風量を、長手方向の一端側のファンの総風量を100%として、表2に示す。
[表2]


[0081]
 尚、本実施例では、第2のサイズW2より大きい用紙サイズの記録材の場合に、内側のファンの風量が30%となるような速度に落として回転させる構成としたが、第2のサイズW2より大きい用紙サイズの大きさによっては、内側のファンをオフにする(停止させる)としてもよい。
このように、本実施形態でも、特別な部品を追加することなく、定着部材の片側端部に配置される複数のファン8の風量比率を制御することで、少ないファン総風量でも非通紙部昇温を良化(抑制)できる。そして、第1の実施形態を基に所定の制御を加えることで、用紙サイズに応じた、ファン風量分布の指向性が高い効率的な冷却動作を行うことができ、非通紙部昇温を低減できる。
《第3の実施形態》
[0082]
 第1、第2の実施形態では、ドライバ102から取得する用紙サイズ情報(幅方向)に基づいて、内側のファン(第1のファン)と外側のファン(第2のファン)の風量比率を制御していた。本実施形態では、接触式サーミスタ7(7b2、7b3)の情報(検知温度)に基づいて、各ファンの風量を変更する(好ましくは、風量比率を保って総風量を変更する)。すなわち、検知温度が第1の温度より高い第2の温度では、第1の温度における風量比率を保って、第1の温度における第1及び第2のファンの風量をそれぞれ高める。
[0083]
 より具体的には、図9で示すように、非通紙部域にある接触式サーミスタ7(7b2、7b3)の検知温度に基づいて、必要総風量を判断し、第1、第2の実施形態で説明した用紙サイズ情報に基づいて設定した風量比率を保って、各ファンの風量を制御する。
[0084]
 図9は、第1、第2の実施形態で説明した用紙幅WがW1よりも狭いと判断した場合を前提とし、制御部100は、検知温度が高の場合、第1のファンである内側のファンが70%、第2のファンである外側のファンが30%となるように風量比率を設定する。図9で、実線の白丸が第1のファンである内側ファン(ファン82、ファン83)、実線の黒丸が第2のファンである外側ファン(ファン81、ファン84)の風量を示す。
[0085]
 図9においては、サーミスタの検知温度に基づいて、3つの冷却モードを設けている。そして、非通紙部域にある接触式サーミスタ7で検知される温度Tと、予め定められた温度T1とT2との大小関係から、冷却モードを切り替える。温度Tは、例えば、接触式サーミスタ7b2、7b3の検知温度が高い方の温度とする。検知された温度Tが、予め定められた温度T1より低い場合は、冷却モード:低、T1以上でT2より低い場合は、冷却モード:中、T2以上の場合は、冷却モード:高と3つに分類し、それぞれのモードで風量が異なるようにする。
[0086]
 本実施形態では、T1=180℃、T2=200℃とした。予め定められた温度T1とT2は、必ずしも前述の温度でなくても良い。また、各冷却モードにおいて、内側ファン(ファン82、ファン83)と外側ファン(ファン81、ファン84)の風量比率は同じであることが望ましい。すなわち、それぞれのファンの風量は、温度Tが高くなるほど、それに比例して大きくなる。内側ファン(ファン82、ファン83)、外側ファン(ファン81、ファン84)の各風量は、狙いの風量に対して±5%以内に収まっていれば良い。
[0087]
 以上の本実施形態における用紙幅WがW1よりも狭い場合を前提とし、サーミスタ温度Tが低、中、高に応じたファン81乃至84の風量を、サーミスタ温度Tが高の場合の長手方向の一端側のファンの総風量を100%として、表3に示す。
[表3]


[0088]
 第1のサイズW1より小さい用紙サイズの記録材に複数枚連続して定着する場合において冷却動作を実行する場合において、冷却動作が必要な状態であっても端部領域の温度が低ければ各ファンの風量(回転速度)を低減させる構成としている。すなわち、第1のサイズW1より小さい用紙サイズの記録材に複数枚連続して定着する場合において冷却動作を実行する場合には、内側のファンの最大の回転速度を風量70%となるような速度で回転させている。同様に、外側のファンの最大の回転速度を風量30%となるような速度で回転させている。
[0089]
 尚、本実施例3の説明では、第1のサイズW1より小さい用紙サイズを例に表3の説明を行った。実施例1で説明した第1のサイズW1より大きい用紙サイズの記録材に複数枚連続して定着する場合において端部領域(非通紙部)の冷却が必要と判定されて冷却動作を実行する場合には、内側のファンの最大の回転速度を風量50%となるような速度で回転させればよい。同様に、外側のファンの最大の回転速度を風量50%となるような速度で回転させればよい。そして、冷却動作が必要な状態であっても端部領域の温度が低ければ各ファンの風量(回転速度)を低減させる。
なお、冷却モードの数は3つである必要はなく、2つもしくは4つ以上であっても良い。このような本実施形態では、簡易な構成で、必要以上にファンを動作することなく、必要以上に定着フィルム3の温度を下げ過ぎずに非通紙部昇温を低減できる。
(変形例)
[0090]
 以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
(変形例1)
[0091]
 上述した第3の実施形態では、第1の回転体の長手方向一端側の第1の領域の温度を検出するセンサを有し、該センサの出力に応じて第1の領域を冷却する第1のファン、第1の領域よりも長手方向一端側の第2の領域を冷却する第2のファンの風量を制御した。本発明はこれに限らず、以下の構成を採ることもできる。すなわち、第1の回転体の長手方向一端側の第1の領域の温度を検出するセンサを有し、該センサの出力に応じて第1の領域を冷却する第1のファン、第1の領域よりも長手方向一端側の第2の領域を冷却する第2のファンの風量比率を制御することもできる。
(変形例2)
[0092]
 上述した実施形態では、画像形成装置の制御部が、各ファンの風量を制御するものであった。このような風量制御に係る制御部は、画像形成装置に備わるものに限らず、定着装置に備わるものであっても良い。
(変形例3)
[0093]
 上述した実施形態では、発熱体として定着フィルム(エンドレスベルト)の内面に当接して定着フィルムを加熱するヒータを示したが、本発明はこれに限られるものではない。定着フィルムが発熱層を備え、励磁コイルにより、もしくは通電により発熱する構成(第1の回転体としての定着フィルムが発熱体を兼ねる構成)であっても良い。
(変形例4)
[0094]
 上述した実施形態では、制御部は、第1のサイズの記録材の場合、第2のファン(外側のファン)の風量に対し第1のファン(内側のファン)の風量を等しくするように制御した。そして、長手方向(幅方向)が第1のサイズより小さい第2のサイズの記録材の場合、第2のファンの風量に対し第1のファンの風量を大きくするように制御した。
[0095]
 本発明は、これに限らず、第1のサイズの記録材の場合、第2のファンの風量に対し第1のファンの風量を小さくするように制御し、第2のサイズの記録材の場合、第2のファンの風量に対し第1のファンの風量を大きくするように制御することもできる。
(変形例5)
[0096]
 上述した実施形態では、回転体としての無端ベルトに対向する加圧体として加圧ローラを用いたが、加圧ローラに替えて無端ベルトで構成することもできる。
[0097]
 そして、上述した実施形態では、回転体および加圧体としての加圧用回転体が定着回転体を加圧する場合を示した。しかしながら、本発明はこれに限定されず、加圧体としてでなく対向体としての回転体が定着回転体から加圧される場合にも同様に適用できる。
(変形例6)
[0098]
 上述した実施形態では、記録材として記録紙を説明したが、本発明における記録材は紙に限定されるものではない。一般に、記録材とは、画像形成装置によってトナー像が形成されるシート状の部材であり、例えば、定型或いは不定型の普通紙、厚紙、薄紙、封筒、葉書、シール、樹脂シート、OHPシート、光沢紙等が含まれる。なお、上述した実施形態では、便宜上、記録材(シート)Pの扱いを通紙、給紙などの用語を用いて説明したが、これによって本発明における記録材が紙に限定されるものではない。
(変形例7)
[0099]
 上述した実施形態では、未定着トナー像をシートに定着する定着装置を例に説明したが、本発明は、これに限らず、画像の光沢を向上させるべく、シートに仮定着されたトナー像を加熱加圧する装置(この場合も定着装置と呼ぶ)にも同様に適用可能である。

産業上の利用可能性

[0100]
 本発明によれば、より様々な幅サイズの記録材に対して非通過部における回転体の昇温を抑制することができる画像加熱装置が提供される。

請求の範囲

[請求項1]
 記録材を搬送しながら記録材上のトナー画像を加熱するニップ部を形成する第1及び第2の回転体と、
 前記第1の回転体の一端側の端部領域を冷却する第1及び第2の冷却ファンであって、前記端部領域の一部である第1の領域と対向する位置に設けられている第1の冷却ファンと、前記端部領域の一部であって前記長手方向に関し前記第1の領域と隣り合う領域であって前記第1の領域よりも前記第1の回転体の前記一端側の端部に近い前記第2の領域に対向する位置に設けられている第2の冷却ファンと、
 前記第1及び前記第2の冷却ファンによる風を前記第1の回転体に向けて送りこむための送風口と、
 前記送風口の開口幅を変更可能なシャッター部材と、
 前記ニップ部にて加熱される記録材の幅サイズに応じて前記シャッター部材の位置を制御するシャッター制御部と、
 前記シャッター制御部により前記シャッター部材が前記ニップ部にて加熱される記録材の幅サイズに応じた位置に位置された状態で、前記ニップ部にて加熱される記録材の幅サイズに応じて前記第1の冷却ファン動作と前記第2の冷却ファンの動作を個々に制御するファン制御部と、
を有する画像加熱装置。
[請求項2]
 前記長手方向における記録材の端部が前記端部領域内を通過する第1の幅サイズの記録材を複数枚連続して前記ニップ部にて加熱する第1の加熱処理の実行中に前記端部領域を冷却する場合、前記ファン制御部は、前記第1の冷却ファンを動作させつつ前記第2の冷却ファンを動作させる、
 前記第1の幅サイズよりも大きい幅サイズであって前記長手方向における記録材の端部が前記端部領域内を通過する第2の幅サイズの記録材を複数枚連続して前記ニップ部にて加熱する第2の加熱処理の実行中に前記端部領域を冷却する場合、前記ファン制御部は、前記第1の冷却ファンを停止させつつ前記第2の冷却ファンを動作させる請求項1に記載の画像加熱装置。
[請求項3]
 前記端部領域の温度を検知する検知部と、を有し、
 前記ファン制御部は、前記第1の加熱処理の実行中に前記検知部の温度が所定の温度に達した場合に、前記第1の冷却ファン及び前記第2の冷却ファンを動作させ、
 前記ファン制御部は、前記第2の加熱処理の実行中に前記検知部の温度が所定の温度に達した場合に、前記第2の冷却ファンを動作させる請求項2に記載の画像加熱装置。
[請求項4]
 前記長手方向における記録材の端部が前記端部領域内を通過する第1の幅サイズの記録材を複数枚連続して前記ニップ部にて加熱する第1の加熱処理の実行中に前記端部領域を冷却する場合、前記ファン制御部は、前記第1の加熱処理の実行中における前記第1の冷却ファンの最大の回転速度が第1の回転速度となるように動作させつつ前記第2の冷却ファンを動作させ、
 前記第1の幅サイズよりも大きい幅サイズであって前記長手方向における記録材の端部が前記端部領域内を通過する第2の幅サイズの記録材を複数枚連続して前記ニップ部にて加熱する第2の加熱処理の実行中に前記端部領域を冷却する場合、前記ファン制御部は、前記第2の加熱処理の実行中における前記第1の冷却ファンの最大の回転速度が前記第1の回転速度よりも遅い第2の回転速度となるように動作させつつ前記第2の冷却ファンを動作させる請求項1に記載の画像加熱装置。
[請求項5]
 前記端部領域の温度を検知する検知部と、を有し、
 前記ファン制御部は、前記第1の加熱処理の実行中に前記検知部の温度が所定の温度に達した場合に、前記第1の冷却ファンを前記第1の回転速度となるように動作させ、
 前記ファン制御部は、前記第2の加熱処理の実行中に前記検知部の温度が前記所定の温度に達した場合に、前記第1の冷却ファンを前記第2の回転速度となるように動作させる請求項4に記載の画像加熱装置。
[請求項6]
 前記第1の加熱処理の実行中に前記端部領域を冷却する場合、前記ファン制御部は、前記第1の加熱処理の実行中における前記第1の冷却ファンの最大の回転速度が前記第1の回転速度となるように動作させつつ前記第2の冷却ファンの最大の回転速度が第3の回転速度となるように動作させ、
 前記第2の加熱処理の実行中に前記端部領域を冷却する場合、前記ファン制御部は、前記第2の加熱処理の実行中における前記第1の冷却ファンの最大の回転速度が前記第2の回転速度となるように動作させつつ前記第2の冷却ファン最大の回転速度が前記第3の回転速度より速い第4の回転速度となるように動作させる請求項4に記載の画像加熱装置。
[請求項7]
 前記第1の幅サイズは、前記ニップ部にて加熱される際に前記長手方向における記録材の端部が前記端部領域内の前記第1の領域を通過するサイズである請求項4に記載の画像加熱装置。
[請求項8]
 前記ファン制御部は、前記第1の冷却ファンのモータへの入力電圧を制御することで前記第1の冷却ファンの回転速度を制御し、前記第2の冷却ファンのモータへの入力電圧を制御することで前記第2の冷却ファンの回転速度を制御する請求項1に記載の画像加熱装置。
[請求項9]
 前記第1の回転体の他端側の端部領域を冷却する第3及び第4の冷却ファンであって、前記第1の回転体の前記他端側の第3の領域と対向する位置に設けられいる第3の冷却ファンと、前記長手方向に関し前記第3の領域と隣り合う領域であって前記第1の回転体の前記他端側において前記第3の領域よりも前記第1の回転体の前記他端側の端部に近い前記第2の領域に対向する位置に設けられている第4の冷却ファンと、を有し、
 前記ファン制御部は、前記シャッター部材の位置に応じて前記第1の冷却ファン動作と前記第2の冷却ファンの動作を個々に制御する請求項1に記載の画像加熱装置。
[請求項10]
 前記第1の回転体を加熱するヒータと、を有し、
 前記第1の回転体は、前記ニップ部にて記録材の未定着のトナー画像を担持する面と接触する回転体である請求項1に記載の画像加熱装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]