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1. (WO2018164023) POMPE À HAUTE PRESSION
Document

明 細 書

発明の名称 高圧ポンプ 0001  

技術分野

0002  

背景技術

0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

0005   0006   0007   0008   0009  

図面の簡単な説明

0010  

発明を実施するための形態

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

明 細 書

発明の名称 : 高圧ポンプ

関連出願の相互参照

[0001]
 本出願は、2017年3月7日に出願された特許出願番号2017-43213号に基づくものであり、ここにその記載内容を援用する。

技術分野

[0002]
 本開示は、高圧ポンプに関する。

背景技術

[0003]
 従来、内燃機関に取り付けられ、燃料を加圧および吐出し内燃機関に供給する高圧ポンプが知られている。例えば、特許文献1に記載された高圧ポンプでは、加圧室で加圧され吐出される燃料が流れる吐出通路に吐出弁部が設けられている。吐出弁部は、加圧室側から吐出通路側への燃料の流れを許容し、吐出通路側から加圧室側への燃料の流れを規制する。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 独国特許発明第10353314号明細書

発明の概要

[0005]
 特許文献1の吐出弁部は、筒部と、外縁部が筒部の内周壁に摺接し軸方向の移動が案内される円盤状のバルブと、バルブに当接したときバルブの加圧室とは反対側への移動を規制可能なストッパとを有している。ここで、ストッパは、筒部の端部を塞ぐよう筒部と一体に形成されている。また、バルブが当接する弁座は、ハウジングの内壁に形成されている。弁座をハウジングに形成し、筒部とストッパとを一体に形成することで、構成の簡素化を図っている。しかしながら、特許文献1の吐出弁部では、バルブに対し加圧室側の燃料をバルブとは反対側へ流通させるための通路を、円盤状のバルブの外縁部に対し径方向外側において筒部に形成している。そのため、筒部とストッパとが一体となった部品の形状が複雑になるおそれがある。
 本開示の目的は、小型かつ簡素な弁部を備えた高圧ポンプを提供することにある。
[0006]
 本開示に係る高圧ポンプは、ハウジングと筒部とシート部とバルブとストッパとを備えている。
 ハウジングは、燃料が加圧される加圧室を有している。
 筒部は、加圧室から吐出される燃料が流れる吐出通路を形成する。
 シート部は、吐出通路と加圧室とを接続する上流通路、および、上流通路の吐出通路側に形成された弁座を有している。
[0007]
 バルブは、外縁部が筒部の内周壁に摺接し軸方向の移動が案内され弁座に当接可能に設けられるバルブ本体、および、バルブ本体のうち筒部の内周壁との間に形成されバルブ本体に対し弁座側の燃料を弁座とは反対側へ流通させることが可能な第1通路を有している。
[0008]
 ストッパは、筒部とは別の部材で形成されバルブに対し弁座とは反対側に設けられるストッパ本体、バルブに当接したときバルブの弁座とは反対方向への移動を規制可能な移動規制面、および、ストッパ本体に形成されストッパ本体に対しバルブ側の燃料をバルブとは反対側へ流通させることが可能な第2通路を有している。
 第1通路は、移動規制面に対し弁座側に位置している。
 第2通路は、移動規制面に対し弁座とは反対側に位置している。
[0009]
 本開示では、バルブ本体は、外縁部が筒部の内周壁に摺接し軸方向の移動が案内される。また、バルブ本体に対し弁座側の燃料を弁座とは反対側へ流通させることが可能な第1通路は、バルブ本体のうち筒部の内周壁との間に形成されている。そして、ストッパは、筒部とは別の部材で形成されている。このように、筒部はストッパとは別体に形成され、かつ、筒部に第1通路は形成されていないため、筒部の形状を簡素化することができる。また、第1通路は、筒部ではなくバルブのバルブ本体のうち筒部の内周壁との間に形成されているため、筒部の径方向の体格を小さくすることができる。

図面の簡単な説明

[0010]
 本開示についての上記目的およびその他の目的、特徴や利点は、添付の図面を参照しながら下記の詳細な記述により、より明確になる。その図面は、
[図1] 図1は、第1実施形態による高圧ポンプを示す断面図であり、
[図2] 図2は、第1実施形態による高圧ポンプを示す断面図であり、
[図3] 図3は、第1実施形態による高圧ポンプの吐出弁部を示す断面図であり、
[図4] 図4は、第1実施形態による高圧ポンプの吐出弁部を示す断面図であって、開弁状態を示す図であり、
[図5] 図5は、図3のV-V線断面図であり、
[図6] 図6は、第2実施形態による高圧ポンプを示す断面図であり、
[図7] 図7は、図6のVII-VII線断面図であり、
[図8] 図8は、第2実施形態による高圧ポンプの吐出弁部を示す断面図であり、
[図9] 図9は、第2実施形態による高圧ポンプの吐出弁部を示す断面図であって、開弁状態を示す図であり、
[図10] 図10は、第3実施形態による高圧ポンプの吐出弁部を示す断面図であり、
[図11] 図11は、第3実施形態による高圧ポンプの吐出弁部を示す断面図であって、開弁状態を示す図であり、
[図12] 図12は、第4実施形態による高圧ポンプの吐出弁部を示す断面図であり、
[図13] 図13は、第4実施形態による高圧ポンプの吐出弁部を示す断面図であって、開弁状態を示す図である。

発明を実施するための形態

[0011]
 以下、本開示の複数の実施形態による高圧ポンプを図面に基づき説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。また、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位は、同一または同様の作用効果を奏する。
  (第1実施形態)
 第1実施形態による高圧ポンプを図1、2に示す。
[0012]
 高圧ポンプ1は、図示しない車両に設けられる。高圧ポンプ1は、例えば内燃機関としてのエンジン2に、燃料を高圧で供給するポンプである。高圧ポンプ1がエンジン2に供給する燃料は、例えばガソリンである。すなわち、高圧ポンプ1の燃料供給対象は、ガソリンエンジンである。
[0013]
 図示しない燃料タンクに貯留された燃料は、図示しない燃料ポンプにより配管3を経由して高圧ポンプ1に供給される(図2参照)。高圧ポンプ1は、燃料ポンプから供給された燃料を加圧し、配管4を経由して図示しない燃料レールに吐出する(図1参照)。これにより、燃料レール内の燃料は、蓄圧され、燃料レールに接続する燃料噴射弁からエンジン2に噴射供給される。
[0014]
 図1、2に示すように、高圧ポンプ1は、ハウジング10、パルセーションダンパ16、吸入弁部30、プランジャ50、プランジャ付勢部材としてのスプリング54、電磁駆動部60、吐出弁部40等を備えている。
 ハウジング10は、ハウジング本体11、インレット部12、吐出部13、ダンパ室形成部15、シートアッパー14等を有している。
[0015]
 ハウジング本体11は、例えばステンレス等の金属により略円柱状に形成されている。ハウジング本体11は、上凹部101、下凹部102、流入凹部103、ダンパ凹部105、延伸筒部111、延伸筒部112、流入部201、プランジャ穴部202、加圧室203、吸入通路204、吐出通路205、燃料溜まり部207、流入側上通路211、流入側下通路212、ダンパ側上通路221、ダンパ側下通路222、接続通路231等を有している。
[0016]
 上凹部101は、ハウジング本体11の一方の端面から他方の端面側へ円形に凹むようにして形成されている。下凹部102は、ハウジング本体11の他方の端面から一方の端面側へ環状に凹むようにして形成されている。ここで、上凹部101と下凹部102とは同軸に形成されている。ここで、「同軸」との表現は、厳密に同軸となる状態に限らず、わずかに軸同士がずれた状態も含むものとする。また、2つの部材が同軸に設けられる場合、使用状態によっては、わずかに軸同士がずれることがある。以下、同じ。
[0017]
 流入凹部103は、ハウジング本体11の一方の端面と他方の端面との間の側壁からハウジング本体11の中心部に向かって円形に凹むよう形成されている。ダンパ凹部105は、ハウジング本体11の一方の端面と他方の端面との間の側壁からハウジング本体11の中心部に向かって円形に凹むよう形成されている。
[0018]
 流入凹部103およびダンパ凹部105は、軸が上凹部101および下凹部102の軸に直交するよう形成されている。ここで、「直交」との表現は、厳密に直交する2直線に限らず、わずかに非直交となる2直線も含むものとする。以下、同じ。
[0019]
 延伸筒部111は、ハウジング本体11の他方の端面において下凹部102の内側から略円筒状に延びるよう形成されている。延伸筒部112は、ハウジング本体11の他方の端面において下凹部102の外側から略円筒状に延びるよう形成されている。
 流入部201は、流入凹部103の底部側に形成されている。
 プランジャ穴部202は、上凹部101の底部とハウジング本体11の他方の端面とを接続するよう略円筒状に形成されている。プランジャ穴部202は、上凹部101および下凹部102と同軸に形成されている。
[0020]
 加圧室203は、プランジャ穴部202の上凹部101側の端部に形成されている。
 吸入通路204は、上凹部101の加圧室203側に形成され、加圧室203に接続している。
 吐出通路205は、ハウジング本体11の径方向外側へ延びるよう形成されている。吐出通路205は、軸がプランジャ穴部202の軸Ax1に直交するよう形成されている。なお、吐出通路205は、後述する吐出弁部40の筒部41の内側に形成されている。
 燃料溜まり部207は、下凹部102に形成されている。すなわち、燃料溜まり部207は、環状に形成されている。
[0021]
 流入側上通路211は、流入部201と吸入通路204とを接続するよう形成されている。本実施形態では、流入側上通路211は、軸がプランジャ穴部202の軸Ax1に対し平行になるよう、ハウジング本体11に2つ形成されている。これにより、吸入通路204は、加圧室203に接続するとともに、流入側上通路211を経由して流入部201に連通するよう形成されている。ここで、「平行」との表現は、厳密に平行となる2直線に限らず、わずかに非平行となる2直線も含むものとする。以下、同じ。
[0022]
 流入側下通路212は、流入部201と燃料溜まり部207とを接続するよう形成されている。本実施形態では、流入側下通路212は、軸がプランジャ穴部202の軸Ax1に対し平行になるよう、ハウジング本体11に1つ形成されている。
[0023]
 ダンパ側上通路221は、ダンパ凹部105の内側の空間と吸入通路204とを接続するよう形成されている。本実施形態では、ダンパ側上通路221は、軸がプランジャ穴部202の軸Ax1に対し平行になるよう、ハウジング本体11に2つ形成されている。
[0024]
 ダンパ側下通路222は、ダンパ凹部105の内側の空間と燃料溜まり部207とを接続するよう形成されている。本実施形態では、ダンパ側下通路222は、軸がプランジャ穴部202の軸Ax1に対し平行になるよう、ハウジング本体11に2つ形成されている。
 ダンパ側上通路221およびダンパ側下通路222は、プランジャ穴部202を挟んで吐出通路205とは反対側に形成されている(図1参照)。
[0025]
 接続通路231は、燃料溜まり部207と吸入通路204とを接続するよう形成されている。本実施形態では、接続通路231は、軸がプランジャ穴部202の軸Ax1に対し平行になるよう、ハウジング本体11に1つ形成されている。
[0026]
 ここで、接続通路231は、一端が吸入通路204に接続し、他端が燃料溜まり部207、流入側下通路212、流入部201、流入側上通路211、または、ダンパ側下通路222、ダンパ凹部105の内側の空間、ダンパ側上通路221を経由して吸入通路204に連通するよう形成されている。
[0027]
 インレット部12は、例えばステンレス等の金属により筒状に形成されている。インレット部12は、一端がハウジング本体11の流入凹部103の内壁にねじ結合するよう設けられている。インレット部12の他端には、配管3が接続される。これにより、配管3からの燃料がインレット部12を経由して流入部201に流入する。インレット部12の内側には、フィルタ19が設けられている。フィルタ19は、インレット部12を経由して流入部201に流入する燃料の中の異物を捕集可能である。
[0028]
 流入部201に流入した燃料は、流入側上通路211を経由して吸入通路204に流れることが可能である。また、流入部201に流入した燃料は、流入側下通路212を経由して燃料溜まり部207に流れることが可能である。
[0029]
 また、吸入通路204の燃料および燃料溜まり部207の燃料は、ダンパ側上通路221、ダンパ凹部105の内側の空間、ダンパ側下通路222を経由して吸入通路204と燃料溜まり部207との間を行き来可能である。
 また、吸入通路204の燃料および燃料溜まり部207の燃料は、接続通路231を経由して吸入通路204と燃料溜まり部207との間を行き来可能である。
[0030]
 吐出部13は、ハウジング本体11の一方の端面と他方の端面との間の側壁からハウジング本体11の径方向外側に向かって筒状に延びるようハウジング本体11と一体に形成されている。吐出部13の内側には、吐出通路130が形成されている。吐出通路130は、吐出通路205の加圧室203とは反対側に接続している。吐出部13の他端には、配管4が接続される。
[0031]
 ダンパ室形成部15は、第1部材151、第2部材152、突出部153、穴部154を有している。第1部材151は、例えばステンレス等の金属により有底円筒状に形成されている。第2部材152は、例えばステンレス等の金属により略円盤状に形成されている。第2部材152は、第1部材151の開口部を塞ぐようにして設けられている。これにより、第1部材151と第2部材152との間に略円盤状のダンパ室208が形成されている。
[0032]
 突出部153は、第1部材151の底部の中央から第2部材152とは反対側へ突出するよう形成されている。ダンパ室形成部15は、突出部153がハウジング本体11のダンパ凹部105の内壁にねじ結合するよう設けられている。ここで、第1部材151および第2部材152は、軸がプランジャ穴部202の軸Ax1に直交するよう設けられている。
 穴部154は、第1部材151の底部および突出部153を貫くよう形成されている。穴部154は、ダンパ室208とダンパ凹部105の内側の空間とを接続している。
[0033]
 パルセーションダンパ16は、ダンパ室208に設けられている。パルセーションダンパ16は、例えば2枚のダイアフラムの周縁部が接合されることにより中空の円盤状に形成され、内部に所定圧の気体が密封されている。ここで、パルセーションダンパ16は、軸がプランジャ穴部202の軸Ax1に直交するようダンパ室208に設けられている。
 パルセーションダンパ16は、ダンパ室208内の圧力の変化に応じて弾性変形する。これにより、ダンパ室208内の圧力の脈動を低減可能である。
[0034]
 吸入弁部30は、吸入通路204に設けられている。
 吸入弁部30は、吸入弁座部31、吸入弁座32、吸入弁33、スプリング34、ストッパ35等を有している。
 吸入弁座部31は、例えばステンレス等の金属により略円筒状に形成されている。吸入弁座部31は、プランジャ穴部202と同軸に吸入通路204に設けられている。吸入弁座部31は、中央の穴の径方向外側において一方の端面と他方の端面とを接続する穴部を複数有している。吸入弁座32は、吸入弁座部31の加圧室203側の端面の前記穴部の周囲に形成されている。
 吸入弁33は、例えばステンレス等の金属により略円盤状に形成されている。
[0035]
 ストッパ35は、例えばステンレス等の金属により略円盤状に形成され、外縁部がハウジング本体11の上凹部101の内壁に嵌合するよう、吸入弁33に対し加圧室203側に設けられている。ここで、ストッパ35の加圧室203側の面の外縁部は、上凹部101の底部に当接している。また、ストッパ35の加圧室203とは反対側の外縁部は、吸入弁座部31の外縁部に当接している。ストッパ35は、一方の面と他方の面とを接続する穴部を複数有している。
[0036]
 吸入弁33は、吸入弁座部31とストッパ35との間において往復移動可能に設けられている。吸入弁33は、一方の端面が吸入弁座32に当接可能である。吸入弁33は、吸入弁座32から離間、または、吸入弁座32に当接することで、吸入通路204を開閉可能である。すなわち、吸入弁部30は、開弁時または閉弁時、吸入通路204の加圧室203側と加圧室203とは反対側との間の燃料の流れを許容または規制可能である。
 吸入弁33は、他方の端面がストッパ35に当接可能である。ストッパ35は、吸入弁33が当接したとき、吸入弁33の加圧室203側への移動を規制可能である。
 吸入弁座部31およびストッパ35は、後述する電磁駆動部60の支持部611とハウジング本体11とにより挟み込まれるようにして固定されている。
 スプリング34は、例えばコイルスプリングであり、吸入弁33とストッパ35との間に設けられている。スプリング34は、吸入弁33を吸入弁座32側に付勢している。
[0037]
 プランジャ50は、ハウジング本体11のプランジャ穴部202に設けられている。プランジャ50は、例えばステンレス等の金属により略円柱状に形成されている。プランジャ50は、大径部51、小径部52を有している。小径部52は、外径が大径部51の外径よりも小さく形成されている。大径部51と小径部52とは、同軸に一体に形成されている。プランジャ50は、一端、すなわち、大径部51側の端部が加圧室203に位置するようプランジャ穴部202に設けられている。プランジャ50は、加圧室203の容積が増減するよう軸方向に往復移動可能である。
[0038]
 プランジャ50の大径部51の外径は、プランジャ穴部202の内径とほぼ同じか、プランジャ穴部202の内径よりやや小さく形成されている。これにより、プランジャ50は、大径部51の外周壁がプランジャ穴部202の内周壁に摺動し、プランジャ穴部202により軸方向に往復移動可能に支持される。
[0039]
 プランジャ50が、加圧室203の容積が増大するよう移動するとき、吸入弁部30が開弁し、燃料が吸入弁部30を経由して加圧室203に吸入される。一方、プランジャ50が、加圧室203の容積が減少するよう移動するとき、吸入弁部30が閉弁し、加圧室203内の燃料が加圧される。
 以下、適宜、加圧室203の容積が減少するようプランジャ50が移動する方向を「加圧方向」とし、加圧室203の容積が増大するようプランジャ50が移動する方向を「反加圧方向」とする。
[0040]
 シートアッパー14は、例えばステンレス等の金属により筒状に形成されている。シートアッパー14は、プランジャ50および延伸筒部111の径方向外側において、外周壁が延伸筒部112の内壁に嵌合するよう設けられている。シートアッパー14は、ハウジング本体11の下凹部102との間に燃料溜まり部207を形成している。
[0041]
 シートアッパー14は、内周壁と延伸筒部111および小径部52の外周壁との間に略円筒状のクリアランスを形成するよう設けられている。シートアッパー14の内周壁とプランジャ50の小径部52の外周壁との間には、環状のシール55が設けられている。シール55は、径内側のフッ素樹脂製のリングと径外側のゴム製のリングとからなる。シール55により、プランジャ50の小径部52周囲の燃料油膜の厚さが調整され、エンジン2への燃料のリークが抑制される。また、シートアッパー14の加圧室203とは反対側の端部には、オイルシール56が設けられている。オイルシール56により、プランジャ50の小径部52の周囲のオイル油膜の厚さが調整され、オイルが高圧ポンプ1内に浸入することを抑制する。
[0042]
 なお、プランジャ50の大径部51と小径部52との間の段差面とシール55との間には、プランジャ50の往復移動時に容積が変化する可変容積室209が形成されている。
 可変容積室209は、シートアッパー14の内周壁と延伸筒部111の外周壁との間の空間を経由して燃料溜まり部207に接続している。
 プランジャ50の小径部52の大径部51とは反対側の端部には、略円盤状のスプリングシート53が設けられている。
[0043]
 スプリング54は、スプリングシート53とシートアッパー14との間に設けられている。スプリング54は、例えばコイルスプリングであり、一端がスプリングシート53を経由してプランジャ50に接続し、他端がシートアッパー14に当接するよう設けられている。スプリング54は、スプリングシート53を経由してプランジャ50を加圧室203とは反対側、すなわち、反加圧方向に付勢している。
 高圧ポンプ1は、エンジン2に取り付けられるとき、プランジャ50の小径部52の大径部51とは反対側の端部にリフタ6が取り付けられる。
[0044]
 高圧ポンプ1がエンジン2に取り付けられたとき、リフタ6は、エンジン2の駆動軸に連動して回転するカム軸のカム5に当接する。これにより、エンジン2が回転しているとき、カム5の回転により、プランジャ50が軸方向に往復移動する。このとき、加圧室203および可変容積室209の容積は、それぞれ周期的に変化する。
[0045]
 電磁駆動部60は、吸入弁部30に対しプランジャ50とは反対側に設けられている。電磁駆動部60は、支持部611、612、筒部材613、ヨーク621、622、ニードル63、可動コア64、固定コア65、スプリング66、コイル67、コネクタ69を有している。
[0046]
 支持部611は、例えば磁性材料により略円筒状に形成されている。支持部611は、一方の端部がハウジング本体11の上凹部101の内壁にねじ結合されることによりハウジング本体11に設けられている。すなわち、支持部611は、プランジャ穴部202と同軸となるよう、ハウジング本体11の上凹部101の開口部に設けられている。支持部611は、加圧室203側の端面が、吸入弁座部31の加圧室203とは反対側の端面に当接している。支持部611は、吸入弁座部31を経由してストッパ35を、ハウジング本体11の上凹部101の底部に押し付けている。つまり、支持部611は、吸入弁座部31およびストッパ35をハウジング本体11との間に挟み込むようにして吸入弁座部31およびストッパ35を固定している。なお、支持部611の吸入弁座部31側の端面の内縁部には、複数の溝部610が形成されている。そのため、吸入通路204において、支持部611に対し吸入弁座部31側の燃料は、溝部610を経由して支持部611の内側の空間に流通可能である。
 支持部612は、例えば非磁性材料により略円筒状に形成されている。支持部612は、外周壁が支持部611の内周壁に嵌合するよう支持部611と同軸に設けられている。
 筒部材613は、例えば非磁性材料により略円筒状に形成されている。筒部材613は、支持部611と同軸となるよう、支持部611の加圧室203とは反対側に設けられている。
[0047]
 ヨーク621は、例えば磁性材料により有底円筒状に形成されている。ヨーク621は、底部の中央に穴部を有し、当該穴部の内側に支持部611が位置するよう、支持部611の加圧室203とは反対側に設けられている。ヨーク621は、支持部611と同軸に設けられている。
 ヨーク622は、例えば磁性材料により略円盤状に形成されている。ヨーク622は、ヨーク621の開口部を塞ぐようにしてヨーク621に設けられている。
[0048]
 ニードル63は、例えば金属により棒状に形成されている。ニードル63は、支持部612の中央の穴により往復移動可能に支持されている。ニードル63は、一方の端部が、吸入弁座部31の中央の穴に挿通されており、吸入弁33の加圧室203とは反対側の端面に当接可能である。ニードル63は、プランジャ穴部202と同軸に設けられている。
 可動コア64は、例えば磁性材料により略円筒状に形成され、ニードル63の他方の端部に設けられている。
 固定コア65は、例えば磁性材料により形成され、筒部材613の支持部611とは反対側に設けられている。
[0049]
 スプリング66は、例えばコイルスプリングであり、ニードル63の外周壁から径方向外側に突出する環状の突出部と支持部612との間に設けられている。スプリング66は、ニードル63を加圧室203側に付勢している。ここで、スプリング66の付勢力は、スプリング34の付勢力より大きく設定されている。そのため、吸入弁33は、吸入弁座32から離間している。なお、吸入弁33は、加圧室203側の端面の中央が、ストッパ35の中央から突出する突出部に当接している。また、ニードル63および可動コア64は、固定コア65から離間している。
[0050]
 コイル67は、電気伝導性の線材を巻き回すことにより略円筒状に形成されている。コイル67は、ヨーク621およびヨーク622の内側において、筒部材613および固定コア65の径方向外側に設けられている。コイル67は、ヨーク621と同軸に設けられている。
[0051]
 コネクタ69は、ヨーク621の一部に形成された開口からヨーク621の径方向外側へ延びるようにして形成されている。コネクタ69は、端子691を有している。端子691は、電気伝導性の材料により棒状に形成され、一端がコイル67に電気的に接続されている。コネクタ69には、ハーネス7が接続される。これにより、ハーネス7および端子691を経由してコイル67に電力が供給される。
[0052]
 コイル67に電力が供給されると、筒部材613を避けるようにして、支持部611、ヨーク621、622、固定コア65、可動コア64に磁気回路が形成される。これにより、可動コア64は、ニードル63とともに固定コア65側に吸引される。その結果、吸入弁33は、スプリング34の付勢力により吸入弁座32側に移動し、吸入弁座32に当接し閉弁する。
[0053]
 コイル67への通電が停止すると、上記磁気回路が消失し、可動コア64は、スプリング66の付勢力によりニードル63とともに加圧室203側へ移動する。これにより、吸入弁33は、ニードル63により加圧室203側に付勢され、吸入弁座32から離間し開弁する。
[0054]
 このように、電磁駆動部60は、通電されると吸入弁部30が閉弁するよう吸入弁部30の吸入弁33を駆動可能である。なお、本実施形態では、電磁駆動部60および吸入弁部30は、非通電時に吸入弁部30が開弁し、通電時に吸入弁部30が閉弁する、所謂ノーマリーオープンタイプの弁装置を構成している。
[0055]
 図2に示すように、ハウジング本体11には、挿通穴部106が形成されている。挿通穴部106は、ハウジング本体11の一方の端面と他方の端面とを接続するよう形成されている。挿通穴部106は、軸がプランジャ穴部202の軸Ax1に対し平行になるよう形成されている。挿通穴部106は、間にプランジャ穴部202を挟むよう2つ形成されている。すなわち、挿通穴部106は、プランジャ穴部202の周方向に180°の等間隔で2つ形成されている。
 本実施形態では、ハウジング本体11は、挿通穴部106に対応して設けられるボルト8によりエンジン2のエンジンヘッド90に固定される。
 エンジンヘッド90には、取付穴部91、固定穴部92が形成されている。
[0056]
 高圧ポンプ1は、ハウジング本体11の延伸筒部112の外周壁が取付穴部91の内周壁に嵌合するようエンジン2に取り付けられる。すなわち、ハウジング10は、プランジャ穴部202の加圧室203とは反対側がエンジン2を向くようエンジン2に取り付けられる。
[0057]
 ボルト8は、挿通穴部106に挿通され、一方の端部がエンジンヘッド90の固定穴部92にねじ込まれることで、他方の端部の頭部とエンジンヘッド90との間にハウジング本体11を挟み込んで固定可能である(図2参照)。これにより、高圧ポンプ1をエンジン2に固定することができる。
[0058]
 吐出弁部40は、ハウジング本体11の吐出部13と加圧室203との間に設けられている。
 吐出弁部40は、筒部41、シート部42、バルブとしての吐出バルブ70、ストッパ80、付勢部材としてのスプリング45を有している。
[0059]
 筒部41は、例えばステンレス等の金属により略円筒状に形成されている。そのため、筒部41の内周壁は、略円筒状に形成されている。筒部41は、一端が加圧室203に接続し、他端が吐出部13に接続するようハウジング本体11および吐出部13と一体に形成されている。筒部41の内側には、吐出通路205が形成されている。筒部41の内側の空間である吐出通路205は、吐出通路130に接続している。
 シート部42は、筒部41の一端を塞ぐよう筒部41と一体に形成されている。シート部42は、上流通路43、弁座としての吐出弁座44を有している。
[0060]
 上流通路43は、シート部42の中央を貫くよう形成され、一端が加圧室203に接続し、他端が吐出通路205に接続している。つまり、上流通路43は、吐出通路205と加圧室203とを接続している。これにより、加圧室203は、上流通路43、吐出通路205、吐出通路130を経由して配管4に連通可能である。
[0061]
 吐出弁座44は、シート部42の筒部41側の面において上流通路43の開口の径方向外側に環状に形成されている。すなわち、吐出弁座44は、上流通路43の周囲に環状に形成されている。本実施形態では、吐出弁座44は、平面の円環状に形成されている。
[0062]
 上流通路43は、筒状面431、テーパ面432を有している。筒状面431は、略円筒状に形成され、一端が加圧室203に接続している。テーパ面432は、筒状面431に対し加圧室203とは反対側に形成されており、一端が筒状面431に接続し、他端が吐出弁座44の内縁部に接続している。テーパ面432は、吐出弁座44側から筒状面431側に向かうに従い上流通路43の軸に近付くようテーパ状に形成されている(図3参照)。
[0063]
 吐出バルブ70は、バルブ本体71、第1通路701、バルブ延伸部73を有している。
 バルブ本体71は、例えばステンレス等の金属により略円盤状に形成されている。バルブ本体71は、外縁部が筒部41の内周壁に摺接し、筒部41により軸方向の移動が案内されるよう筒部41の内側に設けられている。バルブ本体71は、一方の端面が吐出弁座44に当接可能である。バルブ本体71は、両端部の外縁部が面取りされテーパ状に形成されている。
[0064]
 吐出バルブ70は、バルブ本体71が吐出弁座44から離間すると開弁し、バルブ本体71が吐出弁座44に当接すると閉弁する。以下、適宜、バルブ本体71が吐出弁座44から離間し開弁する方向を「開弁方向」、バルブ本体71が吐出弁座44に当接し閉弁する方向を「閉弁方向」という。
[0065]
 第1通路701は、バルブ本体71のうち筒部41の内周壁との間に形成されている(図3~5参照)。第1通路701は、略円盤状のバルブ本体71の外縁部の一部を切り欠くようにして形成されている。第1通路701は、バルブ本体71の周方向に等間隔で3つ形成されている(図5参照)。第1通路701は、バルブ本体71に対し吐出弁座44側の燃料を吐出弁座44とは反対側へ流通させることが可能である。
[0066]
 バルブ延伸部73は、第1バルブ延伸部731、第2バルブ延伸部732を有している。第1バルブ延伸部731は、バルブ本体71の吐出弁座44とは反対側の端面の中央から吐出弁座44とは反対側へ略円柱状に突出するようバルブ本体71と一体に形成されている。第1バルブ延伸部731は、外径が吐出弁座44の内径より大きく設定されている。ここで、第1バルブ延伸部731の外径をd1、吐出弁座44と上流通路43との境界の径をd2、上流通路43の筒状面431の内径をd3とすると、第1バルブ延伸部731、吐出弁座44、筒状面431は、d1>d2>d3の関係を満たすよう形成されている(図3参照)。なお、吐出弁座44の内径は、上流通路43の吐出弁座44側の開口部の内径、すなわち、テーパ面432の吐出弁座44との境界の径d2と同じである。第1バルブ延伸部731は、バルブ本体71とは反対側の端部の外縁部が面取りされテーパ状に形成されている。
[0067]
 第2バルブ延伸部732は、第1バルブ延伸部731のバルブ本体71とは反対側の端面の中央から第1バルブ延伸部731とは反対側へ略円柱状に突出するよう第1バルブ延伸部731と一体に形成されている。第2バルブ延伸部732は、外径が第1バルブ延伸部731の外径より小さい。第2バルブ延伸部732は、第1バルブ延伸部731とは反対側の端部の外縁部が面取りされテーパ状に形成されている。
[0068]
 ストッパ80は、ストッパ本体81、移動規制面800、第2通路802、ストッパ延伸部83を有している。
 ストッパ本体81は、例えばステンレス等の金属により略円柱状に形成されている。ストッパ本体81は、筒部41とは別の部材で形成されている。つまり、ストッパ本体81は、筒部41とは別体に形成されている。ストッパ本体81は、外径が筒部41の内径よりやや大きく設定されている。ストッパ本体81は、筒部41と同軸となるよう吐出バルブ70に対し吐出弁座44とは反対側において外周壁が筒部41の内周壁に嵌合するよう設けられている。ストッパ本体81は、筒部41に対し軸方向に相対移動不能に設けられている。これにより、ストッパ80は、ストッパ本体81が筒部41の内周壁に支持されるようにして設けられている。ストッパ本体81は、両端部の外縁部が面取りされテーパ状に形成されている。
[0069]
 第2通路802は、ストッパ本体81のうち筒部41の内周壁との間に形成されている(図3~5参照)。第2通路802は、略円柱状のストッパ本体81の外縁部の一部を切り欠くようにして形成されている。第2通路802は、ストッパ本体81の周方向に等間隔で3つ形成されている(図5参照)。第2通路802は、ストッパ本体81に対し吐出バルブ70側の燃料を吐出バルブ70とは反対側へ流通させることが可能である。
[0070]
 ストッパ延伸部83は、第1ストッパ延伸部831、第2ストッパ延伸部832を有している。第1ストッパ延伸部831は、ストッパ本体81の吐出バルブ70側の端面の中央から吐出バルブ70側へ略円柱状に突出するようストッパ本体81と一体に形成されている。第1ストッパ延伸部831は、外径が第1バルブ延伸部731の外径と略同じに設定されている。第1ストッパ延伸部831は、吐出バルブ70側の端部の外縁部が面取りされテーパ状に形成されている。
[0071]
 第2ストッパ延伸部832は、第1ストッパ延伸部831の吐出バルブ70側の端面の中央から吐出バルブ70側へ略円柱状に突出するよう第1ストッパ延伸部831と一体に形成されている。第2ストッパ延伸部832は、外径が第1ストッパ延伸部831の外径より小さい。第2ストッパ延伸部832は、吐出バルブ70側の端部の外縁部が面取りされテーパ状に形成されている。
[0072]
 移動規制面800は、第2ストッパ延伸部832の吐出バルブ70側の端面に形成されている。移動規制面800は、吐出バルブ70の第2バルブ延伸部732のストッパ80側の端面に当接可能である。移動規制面800は、吐出バルブ70に当接したとき、吐出バルブ70の吐出弁座44とは反対方向への移動を規制可能である。すなわち、吐出バルブ70は、開弁方向に移動し、第2バルブ延伸部732のストッパ80側の端面がストッパ80の移動規制面800に当接すると、開弁方向への移動が規制される。
 ここで、第1通路701は、移動規制面800に対し吐出弁座44側に位置している。第2通路802は、移動規制面800に対し吐出弁座44とは反対側に位置している。
[0073]
 本実施形態では、吐出バルブ70の第2バルブ延伸部732のストッパ80側の端面がストッパ80の移動規制面800に当接したとき、第1通路701と第2通路802との間に環状の通路である環状通路400が形成される(図4参照)。ここで、環状通路400は、バルブ延伸部73およびストッパ延伸部83の周囲、すなわち、径方向外側に形成される。吐出バルブ70が開弁し移動規制面800に当接した状態では、加圧室203の燃料は、上流通路43、吐出弁座44と吐出バルブ70との間、第1通路701、環状通路400、第2通路802を経由し、ストッパ80に対し吐出バルブ70とは反対側へ流通可能である(図4参照)。ここで、環状通路400は、「通路」に対応している。
[0074]
 なお、本実施形態では、吐出バルブ70は、筒部41に対し周方向に相対回転可能に設けられている。そのため、図5に示すように、吐出バルブ70およびストッパ80を軸方向から見たとき、第1通路701がストッパ本体81により部分的に塞がれ、第2通路802がバルブ本体71により部分的に塞がれる場合がある。しかしながら、本実施形態では、吐出バルブ70が移動規制面800に当接したとき、第1通路701と第2通路802との間に環状通路400が形成されるため、第1通路701および第2通路802を流通する燃料の流量が絞られるのを抑制することができる。
[0075]
 スプリング45は、例えばコイルスプリングであり、吐出バルブ70とストッパ80との間に設けられている。スプリング45は、一端がバルブ本体71のストッパ80側の端面に当接し、他端がストッパ本体81の吐出バルブ70側の端面に当接している。スプリング45は、吐出バルブ70を吐出弁座44側に付勢し、吐出バルブ70のバルブ本体71を吐出弁座44に押し付けている。なお、スプリング45は、環状通路400に設けられているということもできる(図4参照)。そのため、環状通路400が形成されたとき、スプリング45の周囲を燃料が流通し得る。
[0076]
 また、スプリング45は、一端の内周面が第1バルブ延伸部731の外周面に接触可能であり、他端の内周面が第1ストッパ延伸部831の外周面に接触可能である。そのため、スプリング45は、一端の吐出バルブ70に対する径方向の相対移動が第1バルブ延伸部731により規制され、他端のストッパ80に対する径方向の相対移動が第1ストッパ延伸部831により規制される。これにより、吐出バルブ70が軸方向に往復移動するとき、および、環状通路400を燃料が流れるとき、吐出バルブ70およびストッパ80に対するスプリング45の位置が安定する。したがって、吐出バルブ70の開閉弁の精度を向上することができる。
[0077]
 吐出バルブ70は、吐出弁座44に対し加圧室203側の空間の燃料の圧力が、加圧室203とは反対側、すなわち、配管4側の空間の燃料の圧力とスプリング45の付勢力との合計(吐出弁部40の開弁圧)より大きくなると、吐出弁座44から離間し開弁する。これにより、加圧室203側の燃料は、上流通路43、吐出弁座44、第1通路701、環状通路400、第2通路802、吐出通路130を経由して配管4側に吐出される。なお、吐出弁部40の開弁圧は、例えば筒部41に対するストッパ80の軸方向の位置を調整する等しスプリング45の付勢力を調整することにより設定可能である。
 吐出弁部40は、開弁時または閉弁時、吐出通路205の加圧室203側と加圧室203とは反対側との間の燃料の流れを許容または規制可能である。
[0078]
 また、本実施形態では、第2バルブ延伸部732の端面と第2ストッパ延伸部832の端面に形成された移動規制面800とが当接する構成のため、第2バルブ延伸部732および第2ストッパ延伸部832が形成されていない構成と比べ接触面積を小さくすることができ、ストッパ80の移動規制面800に当接していた吐出バルブ70が離間するときに生じるリンギング力を小さくすることができる。ここで、リンギング力とは、2つの部材の離間を妨げようとする力である。
[0079]
 また、第1バルブ延伸部731のストッパ80側の端部の外縁部が面取りされテーパ状に形成され、第1ストッパ延伸部831の吐出バルブ70側の端部の外縁部が面取りされテーパ状に形成されているため、第1バルブ延伸部731および第1ストッパ延伸部831の端部がスプリング45の内周面に引っかかるのを抑制することができる。
[0080]
 また、本実施形態では、筒部41とシート部42とハウジング本体11とは、一体に形成されている。そのため、筒部41の内側に吐出バルブ70およびスプリング45を挿入し、ストッパ80を筒部41の内周壁に嵌合させることにより高圧ポンプ1に吐出弁部40を設けることができる。よって、吐出弁部40を予めサブアッセンブリ化する必要がなく、吐出弁部40周りの構成を簡素化できる。
[0081]
 また、筒部41とシート部42とが一体に形成されているため、吐出弁座44と吐出バルブ70とを容易に同軸に保つことができ、吐出バルブ70の開閉弁の精度をより一層向上することができる。また、筒部41とシート部42とを高硬度の材料で形成でき、摩耗を抑制可能である。
 また、吐出バルブ70の外縁部に摺接する筒部41の内周壁とストッパ80を支持する筒部41の内周壁の内径が同じため、径方向にコンパクトな吐出弁部40を実現することができる。
 また、本実施形態では、筒部41に対する吐出バルブ70の回転を規制するような部位または部材を必要としないため、吐出弁部40の構成を簡素にすることができる。
[0082]
 また、バルブ本体71と吐出弁座44との最大の流路面積をs1、上流通路43の最小の流路面積をs2、第1通路701の流路面積をs3、第2通路802の流路面積をs4、環状通路400の最小の流路面積をs5とすると、シート部42、吐出バルブ70、ストッパ80は、s1≦s2、s3、s4、s5の関係を満たすよう形成および配置されている(図4参照)。このように、バルブ本体71と吐出弁座44との間の流路のみを絞る構成とすることにより、吐出バルブ70の軸方向の往復移動を安定させることができる。
[0083]
 次に、高圧ポンプ1の作動について図1、2に基づき説明する。
 「吸入工程」
 電磁駆動部60のコイル67への電力の供給が停止されているとき、吸入弁33は、スプリング66およびニードル63により加圧室203側へ付勢されている。よって、吸入弁33は、吸入弁座32から離間、すなわち、開弁している。この状態で、プランジャ50がカム5側、すなわち、反加圧方向に移動すると、加圧室203の容積が増大し、吸入通路204の吸入弁座32に対し加圧室203とは反対側の燃料は、吸入弁座32に対し加圧室203側に移動し、加圧室203に吸入される。また、このとき、可変容積室209の容積は減少する。
[0084]
 なお、吸入工程において、流入部201の燃料は流入側上通路211に流入可能であり、流入側上通路211の燃料は吸入通路204に流入可能であり、吸入通路204の燃料は加圧室203に流入可能であり、燃料溜まり部207の燃料は流入側下通路212、ダンパ側下通路222、接続通路231に流入可能であり、ダンパ側上通路221、接続通路231の燃料は吸入通路204に流入可能であり、可変容積室209の燃料は燃料溜まり部207に流入可能である。
[0085]
 「調量工程」
 吸入弁33が開弁した状態で、プランジャ50がカム5とは反対側、すなわち、加圧方向に移動すると、加圧室203の容積が減少し、加圧室203内の燃料は、吸入通路204の吸入弁座32に対し加圧室203とは反対側に戻される。調量工程の途中、コイル67に電力を供給すると、可動コア64がニードル63とともに固定コア65側に吸引され、吸入弁33が吸入弁座32に当接し閉弁する。プランジャ50が加圧方向に移動するとき、吸入弁33を閉弁するタイミングを調整することで、加圧室203から吸入通路204側に戻される燃料の量が調整される。その結果、加圧室203で加圧される燃料の量が決定される。吸入弁33が閉弁することにより、燃料を加圧室203から吸入通路204側に戻す調量工程は終了する。
[0086]
 なお、調量工程において、加圧室203の燃料は吸入通路204に流出可能であり、吸入通路204の燃料は流入側上通路211、ダンパ側上通路221、接続通路231に流出可能であり、流入側下通路212、ダンパ側下通路222、接続通路231の燃料は燃料溜まり部207に流出可能であり、燃料溜まり部207の燃料は可変容積室209に流出可能である。
[0087]
 「加圧工程」
 吸入弁33が閉弁した状態でプランジャ50が加圧方向にさらに移動すると、加圧室203の容積が減少し、加圧室203内の燃料は、圧縮され加圧される。加圧室203内の燃料の圧力が吐出弁部40の開弁圧以上になると、吐出バルブ70が開弁し、燃料が加圧室203から上流通路43、吐出通路205、吐出通路130を経由して配管4側、すなわち、燃料レール側に吐出される。
[0088]
 コイル67への電力の供給が停止され、プランジャ50が反加圧方向に移動すると、吸入弁33は再び開弁する。これにより、燃料を加圧する加圧工程が終了し、吸入通路204側から加圧室203側に燃料が吸入される吸入工程が再開する。
[0089]
 上記の「吸入工程」、「調量工程」、「加圧工程」を繰り返すことにより、高圧ポンプ1は、吸入した燃料を加圧、吐出し、燃料レールに供給する。高圧ポンプ1から燃料レールへの燃料の供給量は、電磁駆動部60のコイル67への電力の供給タイミング等を制御することにより調節される。
[0090]
 なお、上述の「吸入工程」、「調量工程」等、吸入弁33が開弁しているときにプランジャ50が往復移動すると、ダンパ室208内の燃料に圧力脈動が生じることがある。ダンパ室208に設けられたパルセーションダンパ16は、ダンパ室208内の燃圧の変化に応じて弾性変形することで、ダンパ室208内の燃料の圧力脈動を低減可能である。
[0091]
 また、高圧ポンプ1が燃料レール側への燃料の吐出を継続しているとき、インレット部12から流入部201に流入した燃料は、流入側上通路211、吸入通路204を経由して加圧室203に流れる。インレット部12から流入部201に流入した燃料は、流入側下通路212を経由して燃料溜まり部207に流れる。また、プランジャ50が往復移動すると可変容積室209の容積が増減するため、燃料溜まり部207と可変容積室209との間で燃料が行き来する。これにより、プランジャ50とハウジング本体11のプランジャ穴部202の内周壁との摺動による熱、加圧室203での燃料の加圧による熱、および、エンジン2からの熱で高温になったハウジング本体11およびプランジャ50を、低温の燃料により冷却することができる。これにより、プランジャ50およびハウジング本体11のプランジャ穴部202の内周壁の焼き付きを抑制することができる。
[0092]
 また、加圧室203で高圧となった燃料の一部は、プランジャ50とハウジング本体11のプランジャ穴部202の内周壁との間のクリアランスを経由して可変容積室209に流入可能である。これにより、プランジャ50とプランジャ穴部202の内周壁との間に油膜が形成され、プランジャ50およびプランジャ穴部202の内周壁の焼き付きを効果的に抑制することができる。なお、加圧室203から可変容積室209に流入した燃料は、燃料溜まり部207、流入側下通路212、流入部201、流入側上通路211、ダンパ側下通路222、ダンパ側上通路221、接続通路231、吸入通路204を経由して再び加圧室203に流入可能である。
[0093]
 本実施形態では、加圧室203の圧力が吐出弁部40の開弁圧以上になると、吐出弁部40が開弁する。これにより、加圧室203の燃料は、上流通路43、吐出弁座44、第1通路701、吐出バルブ70とストッパ80との間、第2通路802、吐出通路130を経由して配管4側に流れることができる。なお、吐出バルブ70が移動規制面800に当接したときは、第1通路701と第2通路802との間に環状通路400が形成されるため、燃料は、第1通路701、環状通路400、第2通路802を経由して配管4側に流れることができる(図4参照)。
 また、吐出バルブ70は、筒部41の内側で往復移動するとき、バルブ本体71の外縁部が筒部41の内周壁に摺接し軸方向の移動が案内される。
[0094]
 以上説明したように、本実施形態の高圧ポンプ1は、ハウジング10と筒部41とシート部42とバルブとしての吐出バルブ70とストッパ80とを備えている。
 ハウジング10は、燃料が加圧される加圧室203を有している。
 筒部41は、加圧室203から吐出される燃料が流れる吐出通路205を形成する。
 シート部42は、吐出通路205と加圧室203とを接続する上流通路43、および、上流通路43の吐出通路205側に形成された吐出弁座44を有している。
[0095]
 吐出バルブ70は、外縁部が筒部41の内周壁に摺接し軸方向の移動が案内され吐出弁座44に当接可能に設けられるバルブ本体71、および、バルブ本体71のうち筒部41の内周壁との間に形成されバルブ本体71に対し吐出弁座44側の燃料を吐出弁座44とは反対側へ流通させることが可能な第1通路701を有している。
[0096]
 ストッパ80は、筒部41とは別の部材で形成され吐出バルブ70に対し吐出弁座44とは反対側に設けられるストッパ本体81、吐出バルブ70に当接したとき吐出バルブ70の吐出弁座44とは反対方向への移動を規制可能な移動規制面800、および、ストッパ本体81に形成されストッパ本体81に対し吐出バルブ70側の燃料を吐出バルブ70とは反対側へ流通させることが可能な第2通路802を有している。
 第1通路701は、移動規制面800に対し吐出弁座44側に位置している。
 第2通路802は、移動規制面800に対し吐出弁座44とは反対側に位置している。
[0097]
 本実施形態では、バルブ本体71は、外縁部が筒部41の内周壁に摺接し軸方向の移動が案内される。また、バルブ本体71に対し吐出弁座44側の燃料を吐出弁座44とは反対側へ流通させることが可能な第1通路701は、バルブ本体71のうち筒部41の内周壁との間に形成されている。そして、ストッパ80は、筒部41とは別の部材で形成されている。このように、筒部41はストッパ80とは別体に形成され、かつ、筒部41に第1通路701は形成されていないため、筒部41の形状を簡素化することができる。また、第1通路701は、筒部41ではなく吐出バルブ70のバルブ本体71のうち筒部41の内周壁との間に形成されているため、筒部41の径方向の体格を小さくすることができる。
[0098]
 また、本実施形態では、吐出バルブ70が移動規制面800に当接したとき、第1通路701と第2通路802との間に環状通路400が形成される。
 本実施形態では、第1通路701と第2通路802との位置関係によっては、吐出バルブ70が移動規制面800に当接したとき、第1通路701と第2通路802との間の燃料の流れが遮断または阻害されることが懸念される。しかしながら、本実施形態では、吐出バルブ70が移動規制面800に当接したとき、第1通路701と第2通路802との間に環状通路400が形成されるため、吐出バルブ70がストッパ80により移動を規制されているときでも、第1通路701と第2通路802との間において燃料を流すことができる。
[0099]
 また、本実施形態では、第1通路701と第2通路802との間に形成される環状通路400は、環状の通路である。そのため、環状通路400において、燃料を円滑に流すことができる。
[0100]
 また、本実施形態では、吐出バルブ70は、バルブ本体71からストッパ80側へ延びるよう形成されるバルブ延伸部73をさらに有している。環状通路400は、バルブ延伸部73が移動規制面800に当接したとき、バルブ延伸部73の外側に形成される。本実施形態では、吐出バルブ70がバルブ延伸部73を有することにより、バルブ延伸部73の周囲に環状通路400が形成される。
[0101]
 また、本実施形態では、バルブ本体71が円盤状に形成されているため、バルブ本体71の加圧室203側の端面において吐出弁座44の内側に対応する部分に高圧の背圧が作用した場合、バルブ本体71のたわみ量が増大することが懸念される。しかしながら、本実施形態では、吐出バルブ70は、バルブ本体71の中央からストッパ80側へ延びるよう形成されるバルブ延伸部73をさらに有しているため、バルブ本体71の加圧室203側の端面に高圧の背圧が作用したとしても、バルブ本体71のたわみ量を抑制することができる。
[0102]
 また、本実施形態は、吐出バルブ70を吐出弁座44側に付勢可能なスプリング45をさらに備えている。スプリング45は、一端の内周面がバルブ延伸部73の第1バルブ延伸部731の外周壁に接触可能に設けられている。そのため、スプリング45は、一端の吐出バルブ70に対する径方向の相対移動が第1バルブ延伸部731により規制される。これにより、吐出バルブ70が軸方向に往復移動するとき、および、環状通路400を燃料が流れるとき、吐出バルブ70に対するスプリング45の位置が安定する。したがって、吐出バルブ70の開閉弁の精度を向上することができる。
[0103]
 また、本実施形態では、バルブ本体71は、円盤状に形成されている。そのため、バルブ本体71の形状を簡素にでき、製造が容易で耐久性を向上できる。また、バルブ延伸部73の第1バルブ延伸部731は、外径d1が上流通路43の径、すなわち、吐出弁座44と上流通路43との境界の径d2より大きい。そのため、バルブ本体71の加圧室203側の端面において吐出弁座44の内側に対応する部分に高圧の背圧が作用したとしても、円盤状のバルブ本体71のたわみ量を確実に抑制することができる。これにより、バルブ本体71のたわみの繰り返しによる疲労破壊や吐出弁座44との摩耗を抑制でき、高耐圧の吐出バルブ70を実現できる。
[0104]
 また、本実施形態では、ストッパ80は、ストッパ本体81から吐出バルブ70側へ延び先端部に移動規制面800が形成されるストッパ延伸部83をさらに有している。環状通路400は、吐出バルブ70が移動規制面800に当接したとき、ストッパ延伸部83の外側に形成される。本実施形態では、ストッパ80がストッパ延伸部83を有することにより、ストッパ延伸部83の周囲に環状通路400が形成される。
[0105]
 また、本実施形態では、スプリング45は、他端の内周面がストッパ延伸部83の第1ストッパ延伸部831の外周壁に接触可能に設けられている。そのため、スプリング45は、他端のストッパ80に対する径方向の相対移動が第1ストッパ延伸部831により規制される。これにより、吐出バルブ70が軸方向に往復移動するとき、および、環状通路400を燃料が流れるとき、ストッパ80に対するスプリング45の位置が安定する。したがって、吐出バルブ70の開閉弁の精度をさらに向上することができる。
[0106]
 また、本実施形態では、ストッパ80は、ストッパ本体81が筒部41の内周壁に支持されるようにして設けられている。そのため、筒部41以外にストッパ80を支持するための部材を必要とすることなく、吐出弁部40の構成を簡素化することができる。
[0107]
 また、本実施形態では、吐出バルブ70の外周は、筒部41と摺動する。第1通路701は、吐出バルブ70の外周よりも径方向内側に凹むことで形成されている。このようにすると、吐出バルブ70は筒部41によりガイドされるため、開弁する際に吐出バルブ70の移動が安定する。そして、吐出バルブ70がガイドされる関係上、吐出バルブ70の外径は少なくともガイドされる部分である外周以上とする必要がある。ここで、第1通路701は吐出バルブ70の内径側に凹むことで形成されるため、吐出バルブ70の外径が増大されることはない。したがって、吐出バルブ70を小型化しつつ、第1通路701を形成することができる。
[0108]
 また、本実施形態では、第2通路802は、移動規制面800よりも径方向外側に設けられている。仮に第2通路802を移動規制面800よりも径方向内側に設けた場合、吐出バルブ70の移動がストッパ80により規制された際に第2通路802が塞がれてしまう可能性が生じる。あるいは、第2通路802を確保しようとすると、複雑になる。一方、本実施形態では第2通路802が移動規制面800の径方向外側に設けられるため、吐出バルブ70が移動規制面800に当接した際に、第1通路701と第2通路802とを連通させることができる。
[0109]
 また、本実施形態では、筒部41は、加圧室203を形成するハウジング本体11と一体に形成されている。そのため、部材点数が低減し、吐出弁部40を含む高圧ポンプ1の構成が簡素化するとともに高圧ポンプ1を小型化できる。
[0110]
 また、本実施形態の高圧ポンプ1は、ハウジング10とシート部42とバルブとしての吐出バルブ70とを備えている。
 ハウジング10は、燃料が加圧される加圧室203を有している。
 シート部42は、加圧室203に接続する上流通路43、および、上流通路43の加圧室203とは反対側に形成された吐出弁座44を有している。
[0111]
 吐出バルブ70は、吐出弁座44に当接可能に設けられている。
[0112]
 吐出バルブ70は、シート部42とは反対側へ延びるよう形成されるバルブ延伸部73をさらに有している。
 吐出バルブ70は、円盤状に形成されている。
 バルブ延伸部73の第1バルブ延伸部731は、外径が上流通路43の径、すなわち、吐出弁座44と上流通路43との境界の径より大きい。
 本実施形態では、吐出バルブ70がバルブ延伸部73を有することにより、バルブ延伸部73の外側に環状通路400が形成される。
[0113]
 また、本実施形態では、吐出バルブ70が円盤状に形成されているため、吐出バルブ70の加圧室203側の端面において吐出弁座44の内側に対応する部分に高圧の背圧が作用した場合、吐出バルブ70のたわみ量が増大することが懸念される。しかしながら、本実施形態では、吐出バルブ70は、ストッパ80側へ延びるよう形成されるバルブ延伸部73をさらに有しているため、吐出バルブ70の加圧室203側の端面に高圧の背圧が作用したとしても、吐出バルブ70のたわみ量を抑制することができる。
[0114]
 また、本実施形態では、吐出バルブ70は、円盤状に形成されている。そのため、吐出バルブ70の形状を簡素にでき、製造が容易で耐久性を向上できる。また、バルブ延伸部73の第1バルブ延伸部731は、外径d1が吐出弁座44と上流通路43との境界の径d2より大きい。そのため、吐出バルブ70の加圧室203側の端面において吐出弁座44の内側に対応する部分に高圧の背圧が作用したとしても、円盤状の吐出バルブ70のたわみ量を確実に抑制することができる。これにより、吐出バルブ70のたわみの繰り返しによる疲労破壊や吐出弁座44との摩耗を抑制でき、高耐圧の吐出バルブ70を実現できる。
[0115]
  (第2実施形態)
 第2実施形態による高圧ポンプを図6、7に示す。第2実施形態は、吐出弁部40の構成等が第1実施形態と異なる。
[0116]
 第2実施形態では、ハウジング10は、第1実施形態で示した吐出部13を有していない。一方、ハウジング本体11は、吐出凹部104をさらに有している。吐出凹部104は、ハウジング本体11の一方の端面と他方の端面との間の側壁からハウジング本体11の中心部に向かって円形に凹むよう形成されている。
[0117]
 吐出凹部104およびダンパ凹部105は、流入凹部103よりも上凹部101の軸方向において上凹部101側に形成されている。吐出凹部104は、軸がダンパ凹部105の軸に対し平行になるよう形成されている(図6、7参照)。つまり、吐出凹部104とダンパ凹部105とは、間にプランジャ穴部202および上凹部101を挟むようにしてハウジング本体11に形成されている。
 接続通路231は、プランジャ穴部202の周方向の流入凹部103とダンパ凹部105との間において吐出凹部104の近傍に形成されている(図7参照)。
[0118]
 本実施形態は、第1実施形態で示した吐出部13に代えて、ストッパ支持部95を備えている。ストッパ支持部95は、例えばステンレス等の金属により略円筒状に形成されている。ストッパ支持部95は、一端の外周壁がハウジング本体11の吐出凹部104の内壁にねじ結合するよう設けられている。これにより、ストッパ支持部95は、ハウジング本体11に対し軸方向に相対移動不能に設けられている。ストッパ支持部95の内側には、吐出通路950が形成されている。吐出通路950は、一端が吐出通路205に接続し、他端が配管4に接続可能である。
[0119]
 ストッパ支持部95は、筒部41とは別の部材で形成されている。ストッパ支持部95は、一方の端部が筒部41のシート部42とは反対側の端部に対向するよう設けられている。ストッパ支持部95は、筒部41側の端部の内径が筒部41の内径よりやや大きく設定されている。なお、ストッパ支持部95の筒部41側の端部の内縁の角部、および、筒部41のストッパ支持部95側の端部の内縁の角部は、面取りされている。
[0120]
 本実施形態では、ストッパ本体81は、ストッパ大径部811、ストッパ小径部812、ストッパ凹部813、ストッパ穴部814を有している。ストッパ大径部811は、略円柱状に形成されている。ストッパ大径部811は、外径がストッパ支持部95の筒部41側の端部の内径よりやや大きく設定されている。ストッパ小径部812は、略円柱状に形成され、ストッパ大径部811に対し吐出バルブ70側に位置するようストッパ大径部811と一体に形成されている。ストッパ小径部812は、ストッパ大径部811と同軸に設けられ、外径がストッパ大径部811の外径および筒部41の内径より小さく設定されている。
[0121]
 ストッパ本体81は、ストッパ支持部95と同軸となるよう吐出バルブ70に対し吐出弁座44とは反対側においてストッパ大径部811の外周壁がストッパ支持部95の筒部41側の端部の内周壁に嵌合するよう設けられている。ストッパ本体81は、ストッパ支持部95に対し軸方向に相対移動不能に設けられている。これにより、ストッパ80は、ストッパ本体81がストッパ支持部95の内周壁に支持されるようにして設けられている。つまり、ストッパ支持部95は、ストッパ本体81を内周壁で支持している。なお、ストッパ小径部812の外周壁と筒部41の内周壁との間には、僅かに筒状のクリアランスが形成されている。
[0122]
 ストッパ支持部95は、縮径部96をさらに有している。縮径部96は、ストッパ支持部95の内周壁から径方向内側へ向かって延びるよう略円筒状に形成されている。これにより、縮径部96のストッパ80側には、段差面961が形成されている。段差面961は、ストッパ80のストッパ大径部811のストッパ小径部812とは反対側の端面の外縁部に当接可能である。そのため、段差面961は、ストッパ80に当接したとき、ストッパ80の開弁方向への移動を規制可能である。
[0123]
 ストッパ80は、隙間通路803、隙間通路804を有している。隙間通路803は、ストッパ小径部812のうち筒部41の内周壁との間に形成されている。隙間通路804は、ストッパ大径部811のうちストッパ支持部95の内周壁との間に形成されている(図8、9参照)。隙間通路803と隙間通路804とは接続している。
[0124]
 ストッパ凹部813は、ストッパ大径部811の縮径部96側の端面からストッパ小径部812側へ円形に凹むよう形成されている。ストッパ穴部814は、ストッパ凹部813からストッパ大径部811の径方向外側へ延びて隙間通路804に接続している。これにより、隙間通路803、隙間通路804、ストッパ穴部814およびストッパ凹部813が互いに接続している。ここで、隙間通路803、隙間通路804、ストッパ穴部814およびストッパ凹部813は、第2通路802を形成している。第2通路802は、ストッパ本体81に形成され、ストッパ本体81に対し吐出バルブ70側の燃料を吐出バルブ70とは反対側へ流通させることが可能である。
[0125]
 本実施形態では、筒部41は、逃がし通路410をさらに有している。また、接続通路231は、筒部41を通るよう形成されている。逃がし通路410は、筒部41のストッパ支持部95側の端面から筒部41の軸方向へ延びて接続通路231に接続するよう形成されている(図8、9参照)。これにより、逃がし通路410は、吐出凹部104と接続通路231とを接続している。
[0126]
 ストッパ支持部95は、内側突出部951、外側突出部952をさらに有している。内側突出部951は、ストッパ支持部95の筒部41側の端面の内縁部から筒部41側へ環状に突出し、筒部41のシート部42とは反対側の端面に当接するよう形成されている。外側突出部952は、ストッパ支持部95の筒部41側の端面の外縁部から筒部41側へ環状に突出し、筒部41のシート部42とは反対側の端面に当接するよう形成されている。すなわち、外側突出部952は、ストッパ支持部95の筒部41側の端面において内側突出部951の径方向外側に形成されている。
[0127]
 ストッパ支持部95は、内側突出部951および外側突出部952が、筒部41のストッパ支持部95側の端面に押し付けられるようにしてハウジング本体11にねじ結合されている。これにより、ストッパ支持部95と筒部41との間は、液密に保持されている。
[0128]
 ここで、逃がし通路410の接続通路231とは反対側の端部は、筒部41のストッパ支持部95側の端面において内側突出部951と外側突出部952との間に開口している。そのため、仮に吐出通路205および吐出通路950内、すなわち、隙間通路803および隙間通路804内の燃料が高圧になり、燃料が筒部41のストッパ支持部95側の端面と内側突出部951との間を経由して、内側突出部951と外側突出部952との間に流れたとしても、逃がし通路410を経由して、低圧の接続通路231側に逃がすことができる。これにより、吐出通路205および吐出通路950内の燃料が、筒部41のストッパ支持部95側の端面と外側突出部952との間、および、ハウジング本体11の吐出凹部104の内周壁とストッパ支持部95の外周壁との間を経由してハウジング本体11の外部に漏れ出すのを抑制することができる。
[0129]
 なお、筒部41とストッパ支持部95との接触面において筒部41の面取り部を避けるため、ストッパ支持部95の内径を筒部41の内径よりやや大きく設定しているが、略同じ内径にすることにより、ストッパ本体81すなわちストッパ大径部811の径方向の体格を抑えている。
 また、本実施形態では、ストッパ延伸部83は、ストッパ小径部812の吐出バルブ70側の端面の中央から吐出バルブ70側へ略円柱状に突出するよう形成されている。
[0130]
 本実施形態においても、吐出バルブ70が移動規制面800に当接したとき、第1通路701と第2通路802との間に環状通路400が形成される。このとき、加圧室203の燃料は、上流通路43、吐出弁座44と吐出バルブ70との間、第1通路701、環状通路400、隙間通路803、隙間通路804、ストッパ穴部814、ストッパ凹部813すなわち第2通路802、吐出通路950を経由して配管4側に流れることができる(図9参照)。
 第2実施形態は、上述した点以外の構成は、第1実施形態と同様である。
[0131]
 以上説明したように、本実施形態の高圧ポンプ1は、ハウジング10とシート部42とバルブとしての吐出バルブ70とストッパ支持部95とを備えている。
 ハウジング10は、燃料が加圧される加圧室203を有している。
 筒部41は、加圧室203から吐出される燃料が流れる吐出通路205を形成する。
 シート部42は、吐出通路205と加圧室203とを接続する上流通路43、および、上流通路43の吐出通路205側に形成された吐出弁座44を有している。
[0132]
 吐出バルブ70は、吐出弁座44に当接可能に設けられている。
 ストッパ支持部95は、筒部41とは別の部材で筒状に形成され、ストッパ本体81を支持する。
[0133]
 ストッパ支持部95は、一方の端面から筒部41側へ環状に突出し筒部41のシート部42とは反対側の端面に当接する内側突出部951、および、内側突出部951の径方向外側において一方の端面から筒部41側へ環状に突出し筒部41のシート部42とは反対側の端面に当接する外側突出部952を有している。
[0134]
 筒部41は、ストッパ支持部95側の端面において内側突出部951と外側突出部952との間に開口する逃がし通路410を有している。ここで、逃がし通路410のストッパ支持部95とは反対側の端部は、低圧の接続通路231に接続している。
[0135]
 本実施形態のように、ストッパ支持部95がハウジング本体11にねじ結合されており、ストッパ支持部95の内側の吐出通路950および吐出通路205の燃料が高圧になる構成では、吐出通路950および吐出通路205の燃料が、筒部41のストッパ支持部95側の端面とストッパ支持部95の筒部41側の端面との間を経由してハウジング本体11の外部に漏れ出すことが懸念される。
[0136]
 本実施形態では、ストッパ支持部95の筒部41側の端面に内側突出部951および外側突出部952が形成され、内側突出部951と外側突出部952との間に逃がし通路410が開口している。そのため、仮に吐出通路205および吐出通路950内の燃料が高圧になり、燃料が筒部41のストッパ支持部95側の端面と内側突出部951との間を経由して、内側突出部951と外側突出部952との間に流れたとしても、逃がし通路410を経由して、低圧の接続通路231側に逃がすことができる。これにより、吐出通路205および吐出通路950内の燃料が、筒部41のストッパ支持部95側の端面と外側突出部952との間、および、ハウジング本体11の吐出凹部104の内周壁とストッパ支持部95の外周壁との間を経由してハウジング本体11の外部に漏れ出すのを抑制することができる。したがって、吐出通路205および吐出通路950内の高圧燃料が万一漏れたとしても高圧ポンプ1内部の低圧系へ漏れるのみであり、外漏れのリスクを低圧燃料に限定することができる。
[0137]
  (第3実施形態)
 第3実施形態による高圧ポンプの一部を図10、11に示す。第3実施形態は、吐出バルブ70およびストッパ80の構成等が第1実施形態と異なる。
[0138]
 第3実施形態では、バルブ本体71は、略円柱状に形成されている。吐出バルブ70は、バルブ本体71が軸方向に往復移動可能なよう筒部41の内側においてシート部42とストッパ80との間に設けられている。バルブ本体71は、外周壁すなわち外縁部が筒部41の内周壁に摺接し軸方向の移動が案内される。
[0139]
 第1通路701は、バルブ本体71のうち筒部41の内周壁との間に形成されている(図10、11参照)。第1通路701は、略円柱状のバルブ本体71の外周壁の一部から径方向内側に凹み軸方向へ延びるようにして形成されている。第1通路701は、バルブ本体71の周方向に等間隔で4つ形成されている。第1通路701は、バルブ本体71に対し吐出弁座44側の燃料を吐出弁座44とは反対側へ流通させることが可能である。
[0140]
 バルブ本体71は、テーパ部710を有している。テーパ部710は、バルブ本体71のシート部42側の端面の外縁部に形成されている。テーパ部710は、バルブ本体71のストッパ80側からシート部42側へ向かうに従いバルブ本体71の軸に近付くようテーパ状に形成されている。
[0141]
 本実施形態では、吐出弁座44は、シート部42の上流通路43のテーパ面432のうちストッパ80側に形成されている。すなわち、吐出弁座44は、ストッパ80側からストッパ80とは反対側へ向かうに従い上流通路43の軸に近付くようテーパ状に形成されている。吐出弁座44は、テーパ状の円環状に形成されている。
 バルブ本体71は、テーパ部710が吐出弁座44に当接可能に設けられている。なお、シート部42のうちテーパ部710に当接可能な範囲を吐出弁座44とする。
 本実施形態では、テーパ部710が軸に近付く割合である縮径率と吐出弁座44の縮径率とは略同じである。
 吐出バルブ70は、テーパ部710が吐出弁座44から離間すると開弁し、テーパ部710が吐出弁座44に当接すると閉弁する。
[0142]
 バルブ延伸部73は、バルブ本体71のテーパ部710とは反対側の端面に形成されている。ここで、第1バルブ延伸部731の外径をd1、吐出弁座44と上流通路43との境界の径をd2、上流通路43の筒状面431の内径をd3とすると、第1バルブ延伸部731、吐出弁座44、筒状面431は、d1>d2>d3の関係を満たすよう形成されている(図10参照)。なお、吐出弁座44の内径は、テーパ面432の吐出弁座44との境界の径d2、および、テーパ部710のシート部42側の端部の外径と同じである。
[0143]
 本実施形態では、ストッパ80は、第1実施形態で示したストッパ延伸部83を有していない。移動規制面800は、ストッパ本体81の吐出バルブ70側の端面に形成されている。移動規制面800は、吐出バルブ70の第2バルブ延伸部732に当接したとき、吐出バルブ70の吐出弁座44とは反対方向、すなわち、開弁方向への移動を規制可能である。
[0144]
 吐出バルブ70の第2バルブ延伸部732が移動規制面800に当接したとき、第1通路701と第2通路802との間のバルブ延伸部73の周囲に環状通路400が形成される。このとき、加圧室203の燃料は、上流通路43、吐出弁座44と吐出バルブ70のテーパ部710との間、第1通路701、環状通路400、第2通路802を経由して配管4側に流れることができる(図11参照)。
 第3実施形態は、上述した点以外の構成は、第1実施形態と同様である。
[0145]
 本実施形態では、バルブ本体71を略円柱状に形成し、テーパ状の吐出弁座44に当接可能なテーパ状のテーパ部710をバルブ本体71に形成することにより、バルブ本体71の外周壁と筒部41の内周壁との摺動長を長くしつつ、バルブ本体71の径方向の体格を小さくすることができる。
[0146]
  (第4実施形態)
 第4実施形態による高圧ポンプの一部を図12、13に示す。第4実施形態は、吐出バルブ70およびストッパ80の構成等が第3実施形態と異なる。
[0147]
 第4実施形態では、バルブ本体71は、ボール部711、ホルダ712を有している。ボール部711は、例えばステンレス等の金属により球状に形成されている。ボール部711は、筒部41の内側において往復移動可能に設けられている。
[0148]
 ホルダ712は、例えばステンレス等の金属により略円柱状に形成されている。ホルダ712は、軸方向に往復移動可能なよう筒部41の内側においてボール部711とストッパ80との間に設けられている。ホルダ712は、外周壁すなわち外縁部が筒部41の内周壁に摺接し軸方向の移動が案内される。
[0149]
 第1通路701は、ホルダ712のうち筒部41の内周壁との間に形成されている(図12、13参照)。第1通路701は、略円柱状のホルダ712の外周壁の一部から径方向内側に凹み軸方向へ延びるようにして形成されている。第1通路701は、ホルダ712の周方向に等間隔で4つ形成されている。第1通路701は、バルブ本体71に対し吐出弁座44側の燃料を吐出弁座44とは反対側へ流通させることが可能である。
 ホルダ712のシート部42側の端面には凹みが形成され、ボール部711に当接している。これにより、ホルダ712は、ボール部711を保持可能である。
 バルブ本体71は、ボール部711が吐出弁座44に当接可能に設けられている。なお、シート部42のうちボール部711に当接可能な範囲を吐出弁座44とする。
 吐出バルブ70は、ボール部711が吐出弁座44から離間すると開弁し、ボール部711が吐出弁座44に当接すると閉弁する。
[0150]
 本実施形態では、吐出バルブ70は、第1実施形態で示したバルブ延伸部73を有していない。移動規制面800は、吐出バルブ70のホルダ712のストッパ80側の端面に当接したとき、吐出バルブ70の吐出弁座44とは反対方向、すなわち、開弁方向への移動を規制可能である。
[0151]
 吐出バルブ70のホルダ712が移動規制面800に当接したとき、第1通路701と第2通路802との間のストッパ延伸部83の周囲に環状通路400が形成される。このとき、加圧室203の燃料は、上流通路43、吐出弁座44と吐出バルブ70のボール部711との間、第1通路701、環状通路400、第2通路802を経由して配管4側に流れることができる(図13参照)。
 第4実施形態は、上述した点以外の構成は、第3実施形態と同様である。
[0152]
 本実施形態では、バルブ本体71を球状のボール部711と略円柱状のホルダ712により形成し、ボール部711に当接可能なテーパ状の吐出弁座44をシート部42に形成することにより、バルブ本体71のホルダ712の外周壁と筒部41の内周壁との摺動長を長くしつつ、バルブ本体71の径方向の体格を小さくすることができる。
[0153]
  (他の実施形態)
 上述の第1実施形態、第2実施形態では、吐出バルブ70がバルブ延伸部73を有し、ストッパ80がストッパ延伸部83を有する例を示した。これに対し、本開示の他の実施形態では、吐出バルブ70がバルブ延伸部73を有しないこととしてもよい。また、ストッパ80がストッパ延伸部83を有しないこととしてもよい。なお、バルブ延伸部73、ストッパ延伸部83を形成しない場合は、スプリング45の端部を係止可能な程度の凹形状のばね座を形成することが望ましい。
[0154]
 また、本開示の他の実施形態では、バルブ延伸部73は、第2バルブ延伸部732を有さず、第1バルブ延伸部731のみ有することとしてもよい。また、ストッパ延伸部83は、第2ストッパ延伸部832を有さず、第1ストッパ延伸部831のみ有することとしてもよい。
[0155]
 また、本開示の他の実施形態では、第1バルブ延伸部731、第2バルブ延伸部732は、端部がテーパ状に面取りされていなくてもよい。また、第1ストッパ延伸部831、第2ストッパ延伸部832は、端部がテーパ状に面取りされていなくてもよい。また、スプリング45は、内周面がバルブ延伸部73またはストッパ延伸部83の外周壁に接触しないこととしてもよい。
 また、本開示の他の実施形態では、第1バルブ延伸部731は、外径が吐出弁座44の内径以下に設定されていてもよい。
[0156]
 また、本開示の他の実施形態では、第2通路802は、ストッパ本体81のうち筒部41の内周壁との間に形成されるものに限らず、ストッパ本体81の外縁部よりも内側において吐出バルブ70側と吐出バルブ70とは反対側とを接続するよう形成されていてもよい。ただし、第2通路802の流路面積を確保するため、第2通路802は、例えばストッパ本体81の外縁部を切り欠いてストッパ本体81のうち筒部41の内周壁との間に形成されることが望ましい。
 また、本開示の他の実施形態では、筒部41とシート部42とは別体に形成されていてもよい。また、筒部41とハウジング本体11とは別体に形成されていてもよい。
[0157]
 また、本開示は、例えば、高圧ポンプ1の吸入弁部30に適用することもできる。この場合、筒部、シート部、バルブ、ストッパは、吸入通路204に設けられ、ストッパがバルブに対し加圧室203側に配置され、第2通路が加圧室203に接続するようにすればよい。
[0158]
 また、本開示は、例えば、高圧ポンプのリリーフ弁部に適用することもできる。ここで、リリーフ弁部は、吐出通路205内の燃料が高圧になったとき、燃料を低圧側に逃がすものを想定している。この場合、筒部、シート部、バルブ、ストッパは、吐出通路205に接続するリリーフ通路に設けられ、バルブがストッパに対し吐出通路205側に配置され、上流通路が吐出通路205に接続するようにすればよい。
 また、本開示は、車両用の高圧ポンプに限らず、他のポンプ機器等に設けられることとしてもよい。
 このように、本開示は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
[0159]
 本開示は、実施形態に基づき記述された。しかしながら、本開示は当該実施形態および構造に限定されるものではない。本開示は、様々な変形例および均等の範囲内の変形をも包含する。また、様々な組み合わせおよび形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせおよび形態も、本開示の範疇および思想範囲に入るものである。

請求の範囲

[請求項1]
 燃料が加圧される加圧室(203)を有するハウジング(10)と、
 前記加圧室から吐出される燃料が流れる吐出通路(205)を形成する筒部(41)と、
 前記吐出通路と前記加圧室とを接続する上流通路(43)、および、前記上流通路の前記吐出通路側に形成された弁座(44)を有するシート部(42)と、
 外縁部が前記筒部の内周壁に摺接し軸方向の移動が案内され前記弁座に当接可能に設けられるバルブ本体(71)、および、前記バルブ本体のうち前記筒部の内周壁との間に形成され前記バルブ本体に対し前記弁座側の燃料を前記弁座とは反対側へ流通させることが可能な第1通路(701)を有するバルブ(70)と、
 前記筒部とは別の部材で形成され前記バルブに対し前記弁座とは反対側に設けられるストッパ本体(81)、前記バルブに当接したとき前記バルブの前記弁座とは反対方向への移動を規制可能な移動規制面(800)、および、前記ストッパ本体に形成され前記ストッパ本体に対し前記バルブ側の燃料を前記バルブとは反対側へ流通させることが可能な第2通路(802)を有するストッパ(80)と、を備え、
 前記第1通路は、前記移動規制面に対し前記弁座側に位置し、
 前記第2通路は、前記移動規制面に対し前記弁座とは反対側に位置する高圧ポンプ(1)。
[請求項2]
 前記バルブが前記移動規制面に当接したとき、前記第1通路と前記第2通路との間に通路(400)が形成される請求項1に記載の高圧ポンプ。
[請求項3]
 前記第1通路と前記第2通路との間に形成される前記通路は、環状の通路である請求項2に記載の高圧ポンプ。
[請求項4]
 前記バルブは、前記バルブ本体から前記ストッパ側へ延びるよう形成されるバルブ延伸部(73)をさらに有し、
 前記通路は、前記バルブ延伸部が前記移動規制面に当接したとき、前記バルブ延伸部の外側に形成される請求項2または3に記載の高圧ポンプ。
[請求項5]
 前記バルブを前記弁座側に付勢可能な付勢部材(45)をさらに備え、
 前記付勢部材は、内周面が前記バルブ延伸部の外周壁に接触可能に設けられている請求項4に記載の高圧ポンプ。
[請求項6]
 前記バルブ本体は、円盤状に形成されており、
 前記バルブ延伸部は、外径が前記上流通路の径より大きい請求項4または5に記載の高圧ポンプ。
[請求項7]
 前記ストッパは、前記ストッパ本体から前記バルブ側へ延び先端部に前記移動規制面が形成されるストッパ延伸部(83)をさらに有し、
 前記通路は、前記バルブが前記移動規制面に当接したとき、前記ストッパ延伸部の外側に形成される請求項2~6のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
[請求項8]
 前記バルブを前記弁座側に付勢可能な付勢部材(45)をさらに備え、
 前記付勢部材は、内周面が前記ストッパ延伸部の外周壁に接触可能に設けられている請求項7に記載の高圧ポンプ。
[請求項9]
 前記ストッパは、前記ストッパ本体が前記筒部の内周壁に支持されるようにして設けられている請求項1~8のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
[請求項10]
 前記筒部とは別の部材で形成され、前記ストッパ本体を支持するストッパ支持部(95)をさらに備え、
 前記ストッパ支持部は、一方の端面から前記筒部側へ環状に突出し前記筒部の前記シート部とは反対側の端面に当接する内側突出部(951)、および、前記内側突出部の径方向外側において一方の端面から前記筒部側へ環状に突出し前記筒部の前記シート部とは反対側の端面に当接する外側突出部(952)を有し、
 前記筒部は、前記ストッパ支持部側の端面において前記内側突出部と前記外側突出部との間に開口する逃がし通路(410)を有する請求項1~8のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
[請求項11]
 前記バルブの外周は、前記筒部と摺動し、
 前記第1通路は、前記バルブの外周よりも径方向内側に凹むことで形成されている請求項1~10のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
[請求項12]
 前記第2通路は、前記移動規制面よりも径方向外側に設けられている請求項1~10のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
[請求項13]
 前記筒部は、前記加圧室を形成する前記ハウジングと一体に形成されている請求項1~12のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
[請求項14]
 燃料が加圧される加圧室(203)を有するハウジング(10)と、
 前記加圧室に接続する上流通路(43)、および、前記上流通路の前記加圧室とは反対側に形成された弁座(44)を有するシート部(42)と、
 前記弁座に当接可能に設けられるバルブ(70)と、を備え、
 前記バルブは、前記シート部とは反対側へ延びるよう形成されるバルブ延伸部(73)をさらに有し、
 前記バルブは、円盤状に形成されており、
 前記バルブ延伸部は、外径が前記上流通路の径より大きい高圧ポンプ(1)。
[請求項15]
 燃料が加圧される加圧室(203)を有するハウジング(10)と、
 前記加圧室から吐出される燃料が流れる吐出通路(205)を形成する筒部(41)と、
 前記吐出通路と前記加圧室とを接続する上流通路(43)、および、前記上流通路の前記吐出通路側に形成された弁座(44)を有するシート部(40)と、
 前記弁座に当接可能に設けられるバルブ(70)と、
 前記筒部とは別の部材で形成され、前記ストッパ本体を支持するストッパ支持部(95)と、を備え、
 前記ストッパ支持部は、一方の端面から前記筒部側へ環状に突出し前記筒部の前記シート部とは反対側の端面に当接する内側突出部(951)、および、前記内側突出部の径方向外側において一方の端面から前記筒部側へ環状に突出し前記筒部の前記シート部とは反対側の端面に当接する外側突出部(952)を有し、
 前記筒部は、前記ストッパ支持部側の端面において前記内側突出部と前記外側突出部との間に開口する逃がし通路(410)を有する高圧ポンプ(1)。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]