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1. (WO2018146809) EMPILEMENT DE CELLULES ÉLECTROCHIMIQUES
Document

明 細 書

発明の名称 電気化学セルスタック

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005  

課題を解決するための手段

0006  

図面の簡単な説明

0007  

発明を実施するための形態

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7  

図面

1   2   3   4   5   6  

明 細 書

発明の名称 : 電気化学セルスタック

技術分野

[0001]
 本発明の実施形態は、電気化学セルスタックに関する。

背景技術

[0002]
 固体酸化物形電気化学セルは、発電用の燃料電池、水素製造用の電解セル、これらを組み合わせた電力貯蔵システムとして開発が進められている。固体酸化物形電気化学セルは、電解質として固体酸化物を用いていることから、作動温度が高く(例えば、600~1000℃)、高価な貴金属触媒を用いなくても、大きな反応速度を得ることが可能となる。このため、これを燃料電池(固体酸化物形燃料電池:SOFC)として動作させると高い発電効率が得られ、電解セル(固体酸化物形電解セル:SOEC)として動作させると、低い電解電圧で高効率に水素を製造できる。
[0003]
 多くの電力や水素を発生するために、複数の電気化学セルを積層して、電気化学セルスタックとする。このとき、電気化学セルでのガスリークを防ぐため、シール材を押圧して封止する。この結果、シール材から電気化学セルに応力が加わる。固体酸化物形電気化学セルは一般的にセラミックス系材料から構成されるため、この応力(特に曲げ応力)によって、変形、破損するおそれがある。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2014-041704号公報
特許文献2 : 特開2016-126893号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 本発明は、電気化学セルを破損せずにシールすることを容易とする電気化学セルスタックを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0006]
 実施形態に係る電気化学セルスタックは、電気化学セル、第1、第2のセパレータ、第1、第2の集電体、シール材、部材を備える。電気化学セルは、水素極、電解質層、および酸素極を備え、第1、第2の主面を有する。第1、第2のセパレータは、前記第1、第2の主面とそれぞれ対向する。第1の集電体は、前記第1の主面と前記第1のセパレータの間に配置され、前記電気化学セルと前記第1のセパレータを電気的に接続する。第2の集電体は、前記第2の主面と前記第2のセパレータの間に配置され、前記電気化学セルと前記第2のセパレータを電気的に接続する。シール材は、前記第1の主面と前記第1のセパレータの間に配置され、前記電気化学セルと前記第1のセパレータの間に空間を形成する。前記部材は、前記第2の主面と前記第2のセパレータの間に配置され、前記第2の集電体より圧縮強度が大きい。

図面の簡単な説明

[0007]
[図1] 実施形態に係る電気化学セルスタック10の分解斜視図である。
[図2] 実施形態に係る電気化学セルスタック10の分解断面図である。
[図3] 実施形態に係る電気化学セルスタック10の断面図である。
[図4] 変形例1に係る電気化学セルスタック10aの断面図である。
[図5] 変形例2に係る電気化学セルスタック10bの断面図である。
[図6] 変形例3に係る電気化学セルスタック10cの断面図である。

発明を実施するための形態

[0008]
 以下、実施形態に係る固体酸化物電気化学セルスタックについて説明するが、本発明は以下の実施の形態や実施例に限定されるものではない。また、以下の説明で参照する模式図は、各構成の位置関係を示す図であり、粒子の大きさや各層の厚さの比等は実際のものと必ずしも一致するものではない。
[0009]
 図1は、実施形態に係る電気化学セルスタック10の構成を表す分解斜視図である。図2、図3は、実施形態に係る電気化学セルスタック10の一部の断面を模式的に表す分解断面図および断面図である。
 電気化学セルスタック10は、平板型であり、電気化学セル11,セパレータ12、13,絶縁層14、シール材15,集電体16,17が積層されている。
[0010]
 ここでは、判り易さのために、1つの電気化学セル11のみを示しているが、数個から数十個の電気化学セル11を積層するのが通例である。すなわち、通例、電気化学セル11,セパレータ12、13,絶縁層14、シール材15,集電体16,17から構成されるセルユニットが上下に複数積層される。
[0011]
 電気化学セルスタック10の上下端には、電極、エンドプレートが付加される(図示せず)。また、必要に応じて、ヒーター、電源、制御器が付加される。ヒーターは、電源からの電流で発熱し、電気化学セル11を加熱する。制御器は、ヒーター、電源などを制御する。
[0012]
 電気化学セル11は、平面形状を有する水素支持型であり、支持基板111上に、水素極112,電解質層113,酸素極114が順に積層されている。すなわち、電気化学セル11は、水素極112、電解質層113、および酸素極114を備え、第1、第2の主面を有する。
 発電時には、例えば、水素等の還元剤と酸素等の酸化剤とが電気化学的に反応して電気エネルギーと水蒸気が生成される。電解時には、水素極112で水蒸気等を電気分解により還元し、酸素極114から酸素イオンを放出する。
[0013]
 支持基板111は、電気化学セル11の支持体となる層であり、電気化学セル11の機械的強度の維持または向上が図られる。
[0014]
 支持基板111は、ガスを透過するために適度な気孔率を有する多孔質材料から構成される。支持基板111の厚さは、例えば200μm~2mmの範囲が好ましい。機械的強度とガス透過性の双方を確保できる。
[0015]
 水素極112は、触媒の粒子および酸素イオン伝導性の酸化物の粒子を含む。触媒には、例えば、ニッケル、銀、または白金などの金属や、酸化ニッケル、または酸化コバルトなどの金属酸化物が挙げられる。酸素イオン伝導性の酸化物には、例えば、サマリア安定化セリア(SDC)、またはガドリニア安定化セリア(GDC)などのセリア系酸化物、またはイットリア安定化ジルコニア(YSZ)などのジルコニア系酸化物が挙げられる。酸素イオン伝導性の酸化物として、電解質層113を構成する酸化物を使用してもよい。
[0016]
 水素極112の厚さは、適宜に設定でき、例えば、50μm~1000μmの範囲内とできる。
[0017]
 電解質層113は、電子絶縁性と酸素イオン伝導性を有する固体酸化物の層である。固体酸化物には、例えば、安定化ジルコニア、ペロブスカイト型酸化物、またはセリア(CeO )系電解質固溶体が挙げられる。
 安定化ジルコニアとは、安定化剤をジルコニア中に固溶させたジルコニアである。安定化剤としては、例えば、Y 、Sc 、Yb 、Gd 、Nd 、CaO、MgOが挙げられる。また、ペロブスカイト型酸化物としては、例えば、LaSrGaMg酸化物、LaSrGaMgCo酸化物、およびLaSrGaMgCoFe酸化物が挙げられる。また、セリア系電解質固溶体としては、CeO を含む材料に、Sm 、Gd 、Y 、またはLa などを固溶させた固溶体が挙げられる。
[0018]
 電解質層113は、例えば、600~1000℃の温度範囲内で電子絶縁性と酸素イオン伝導性を有する。この温度範囲内で、酸素イオンが電解質層113を通過できる。
 また、電解質層113の厚さは、適宜に設定でき、例えば、5μm~500μmの範囲とできる。
[0019]
 酸素極114は、酸素を効率よく解離でき、かつ電子伝導性を有する材料で構成される。この材料には、例えば、ランタン・ストロンチウム・マンガン(LaSrMn)系ペロブスカイト型酸化物(LSM)、LaSrCo酸化物(LSC)、LaSrCoFe酸化物(LSCF)、LaSrFe酸化物(LSF)、LaSrMnCo酸化物(LSMC)、LaSrMnCr酸化物(LSMC)、LaCoMn酸化物(LCM)、LaSrCu酸化物(LSCu)、LaSrFeNi酸化物(LSFN)、LaNiFe酸化物(LNF)、LaBaCo酸化物(LBC)、LaNiCo酸化物(LNC)、LaSrAlFe酸化物(LSAF)、LaSrCoNiCu酸化物(LSCNC)、LaSrFeNiCu酸化物(LSFNC)、LaNi酸化物(LN)、GdSrCo酸化物(GSC)、GdSrMn酸化物(GSM)、PrCaMn酸化物(PCaM)、PrSrMn酸化物(PSM)、PrBaCo酸化物(PBC)、SmSrCo酸化物(SSC)、NdSmCo酸化物(NSC)、BiSrCaCu酸化物(BSCC)、BaLaFeCo酸化物(BLFC)、BaSrFeCo酸化物(BSFC)、YSrFeCo酸化物(YLFC)、YCuCoFe酸化物(YCCF)、またはYBaCu酸化物(YBC)が挙げられる。
[0020]
 酸素極114は、これらの酸化物の混合体、例えば、LSM-YSZ、LSCF-SDC、LSCF-GDC、LSCF-YDC、LSCF-LDC、LSCF-CDC、LSM-ScSZ、LSM-SDC、LSM-GDCでもよい。
 さらに、酸素極114に、例えばPt、Ru、Au、Ag、Pdなどの成分を添加してもよい。
 酸素極114の厚さは、適宜に設定でき、例えば、10μm~100μmの範囲とできる。
[0021]
 セパレータ12、13は、それぞれの電極への反応ガス(酸化剤、還元剤、または水蒸気)の供給と、電極全面からの均等な集電の機能を有する。セパレータ12、13は、それぞれの電極に反応ガスを供給するため、酸素流路および燃料流路となる貫通孔18を有する。貫通孔18は、例えば、それぞれ対向する辺に沿い、セパレータ12、13の板厚方向に貫通した空間である。
[0022]
 セパレータ12、13はそれぞれ、凹部121,131,溝122,132を有し、電気化学セル11の第1、第2の主面とそれぞれ対向する。
 凹部121,131内に電気化学セル11が配置される。
 溝122は、凹部121の底面に複数配置され、X軸方向に水素極112の反応ガスを供給するための流路である。
 溝132は、凹部131の上面に複数配置され、Y軸方向に酸素極114の反応ガスを供給するための流路である。
[0023]
 水素極112の反応ガス(水素極ガス)は、X軸方向に対向する一対の貫通孔18の一方から凹部121に入り、溝122に沿ってX軸方向に流れ、水素極112に到達する。水素極112で反応済みの反応ガスは、水素極112から溝122を通って、他方の貫通孔18から排出される。
 酸素極114の反応ガス(酸素極ガス)は、Y軸方向に対向する一対の貫通孔18の一方から凹部131に入り、溝132に沿ってY軸方向に流れ、酸素極114に到達する。酸素極114で反応済みの反応ガスは、酸素極114から溝132を通って、他方の貫通孔18から排出される。
[0024]
 図1では、水素極ガス、酸素極ガスは互いに直交する方向に流れているが(クロスフロー)、これ以外の構成も採用できる。例えば、水素極ガス、酸素極ガスが、電気化学セル11の面内で同じ方向に流れたり(並行流:コフロー)、逆方向に流れたり(対向流:カウンターフロー)してもよい。
[0025]
 セパレータ12、13は、水素極112、酸素極114の全面から均等に集電するため、一般に板状の導電性材料から形成される。電気化学セル11は、集電体16、17およびセパレータ12、13と電気的に接続される。このセパレータ12、13を介して、電気化学セル11に外部から電力が供給され、または電気化学セル11から外部に電力が供給される。
[0026]
 セパレータ12、13は、動作温度(600~1000℃)で導電性があり、かつ電気化学セル11と熱膨張係数が近い材料、例えば、鉄鋼、ステンレス鋼、フェライト系合金から構成することが好ましい。フェライト系合金としては、Crofer22系材料やZMG系材料が、ステンレス鋼としては、SUS310やSUS430(JIS規格)などが好ましい。
 セパレータ12の厚さは、0.3~3mmが好ましい。
[0027]
 セパレータ12、13、絶縁層14は、積層方向に貫通する貫通孔19を有する。通常、貫通孔19は、電気化学セルスタック10の周囲に複数設けられる。
[0028]
 貫通孔19に、締付部(例えば、ボルト)が挿入され、その端部に固定部(例えば、ナット)が嵌め合わされて固定される。これら締付部および固定部により、電気化学セル11,セパレータ12、13,絶縁層14、シール材15,集電体16,17が積層して固定される。
[0029]
 絶縁層14は、セパレータ12間に配置され、これらの間を電気的に絶縁する。
 絶縁層14は、電気的な絶縁性が高く、かつ高温に耐える材料、例えば、アルミナ、ジルコニア、シリカ、少なくともこれらが含まれる材料から構成できる。絶縁層14は、緻密であるのが望ましいが、多孔質でもよい。なお、絶縁層14の形状は特に問わない。
[0030]
 シール材15は、電気化学セル11の電解質層113とセパレータ13の間に配置され、これらの間からのガスリークを防止する。シール材15は、電気化学セル11の辺に沿って、環状に1周し、集電体17を囲む。すなわち、シール材15は、電気化学セル11とセパレータ13の間に空間を形成、密封する。但し、反応ガスは溝132(セパレータ13の上面とシール材15間)を通って、この空間内(酸素極114)に流入、流出できる。
[0031]
 シール材15は、電気的な絶縁性が高く、かつ高温に耐える材料、例えば、アルミナ、ジルコニア、シリカ、少なくともこれらが含まれる材料から構成できる。この材料は、絶縁層14と同じとしてもよい。
 ガスリークを防ぐため、シール材15は緻密なものが望ましい。但し、シール材15は室温では多孔質で、圧力をかけて高温に暴露することにより、緻密になる材料で構成してもよい。
 なお、シール材15の形状は特に問わない。すなわち、環状(リング状)であれば、円形、四角形など種々の形状とすることができる。
[0032]
 集電体16は、電気化学セル11とセパレータ12の間に配置され、水素極112とセパレータ12を電気的に接続する。
 集電体17(第1の集電体)は、電気化学セル11とセパレータ13の間に配置され、酸素極114とセパレータ13を電気的に接続する。
[0033]
 集電体16は、圧縮強度の異なる集電体161、162に区分される。集電体161(第2の集電体)は、圧縮強度が相対的に小さく、電気化学セル11の中央部に配置される。集電体162(第2の集電体より圧縮強度の大きい部材:第3の集電体)は、圧縮強度が相対的に大きく、シール材15と反対側の電気化学セル11の外周に配置される。
[0034]
 ここで言う圧縮強度は、同じ圧力に対する圧縮量(変形量)の大小で表され、ヤング率と対応する量である。圧縮強度が大きいと、同じ圧力に対する圧縮量は小さく(潰れ難く)、ヤング率は大きい。すなわち、圧縮強度は、破断強度と異なり、概ね弾性変形範囲での圧力に対する耐性を表す。
[0035]
 集電体162の対面には、酸素極114は配置されておらず、電解質層113が配置されており、電解質層113上にシール材15が配置されている。
[0036]
 このように、集電体161、162の圧縮強度が異なるのは、電気化学セル11、セパレータ12,13などの部材を積層、シールしたときの曲げ応力を低減するためである。既述のように、複数の部材が締付部(例えば、ボルト)、固定部(例えば、ナット)によって締め付け、固定される。このとき、シール材15は、ある程度圧縮されることで、気化学セル11とセパレータ13の間の空間を密封する。このため、シール材15から電気化学セル11に応力(曲げ応力)が印加され、電気化学セル11が曲がったり、破損したりする畏れがある。
[0037]
 集電体162は、圧縮強度が比較的大きいため、シール材15から応力が加わっても潰れず、電気化学セル11が曲げられること(曲げ応力が加わること)が防止される。仮に、シール材15からの応力で集電体162が潰れると、電気化学セル11が曲げられて、破損する畏れがある。
[0038]
 集電体17は、ある程度圧縮強度が小さく、例えば、集電体161に近いか、同等の圧縮強度を有することが望ましい。集電体17の圧縮強度が大きすぎると、シール材15および集電体17から電気化学セル11に印加される応力の分布が不均一になるので好ましくない。すなわち、集電体17から電気化学セル11に印加される応力が、シール材15から電気化学セル11に印加される応力よりも、著しく大きくなる可能性がある。
[0039]
 集電体16、17は、動作温度(600~1000℃)で導電性を有することが好ましい。
 集電体16は、還元性のガスに耐える材料、例えば、金属(一例として、Ni、Au、Pt、Ag、Fe、Cuより選ばれる一種もしくはそれら二種以上からなる合金)から構成できる。
 集電体17は、酸化性のガスに耐える材料、例えば、金属(一例として、Ag、Au、Ptより選ばれる一種もしくはそれら二種以上からなる合金)、導電性酸化物(例えば、LSM、LSC、LSCF、LSF、LSMC、LSMC、LCM、LSCu、LS、LN、GSC、GSM、PCaM、PSM、PBC、SSC、NSC、BSCC、BLFC、BSFC、YLFC、YCCF、YBC)から構成できる。
[0040]
 集電体161,162間で圧縮強度を異ならせるには次の手法(1)、(2)を用いることができる。
 (1)集電体161,162で異なる材料を用いる。
 例えば、次のような組み合わせとする。
 集電体161:Ni、Ag、Au、またはPt
 集電体162:Ti、Fe、Cu、Ni、またはこれらの合金
 好ましくは、集電体161をNi、集電体162をNi合金とし、より好ましくは集電体161を多孔質Ni、集電体162をNi合金とする。
[0041]
 次のように、集電体162をセパレータ12と同一の材料としてもよい。
 集電体161:Ni、Au、またはPt
 集電体162:鉄鋼、ステンレス鋼、またはフェライト系合金
 好ましくは、集電体161をNi、集電体162をフェライト系合金とし、より好ましくは集電体161を多孔質Ni、集電体162をCrofer22APUとする。
[0042]
 さらに、集電体162に導電性が小さい、あるいは事実上ない材料を用いることも可能である。この場合、集電体162は、集電体として機能しないが、集電体161の接触面積が大きければ、水素極112とセパレータ12間に十分な導電性を確保できる。
 集電体161:Ni、Au、Pt
 集電体162:酸化物(例えば、酸化ガリウム、ジルコニア、セリア)
 好ましくは、集電体161をNi、集電体162を安定化ジルコニアもしくはドープセリアとし、より好ましくは集電体161を多孔質Ni、集電体162をYSZもしくはGDCとする。
[0043]
 (2)集電体161,162の空孔率を異ならせる。
 集電体161、162の少なくとも一方に多孔質金属を用いる。
 多孔質金属は多数の空孔を有する金属材料である。多孔質金属は、(a)金属粉末や金属繊維を焼結することで、または(b)溶融金属中にガスの気泡を発生させた状態で冷却することで、作成できる。
 集電体161,162に用いられる金属材料自体は同一の場合でも、集電体161を多孔質とすることで、集電体161の圧縮強度を集電体162より小さくできる。
 また、集電体161,162の双方を多孔質金属で形成し、集電体161の空孔率を集電体162より大きくすることで、集電体161の圧縮強度を集電体162より小さくできる。
 好ましくは集電体161を空孔率の大きい多孔質Ni、集電体162を空孔率の小さい多孔質Ni(または非多孔質Ni)とする。
[0044]
 本実施形態では、集電体16は、圧縮強度の異なる集電体161,162から構成され、圧縮強度の大きい集電体162は電気化学セル11を挟んで、シール材15の反対側に配置される。このため、シール材15に圧力が印加されていても、集電体162は潰れず、集電体162が潰れることで、電気化学セル11に印加される応力の不均一性が緩和される。すなわち、ガスシール時の電気化学セル11への曲げ応力が低減される。
[0045]
(変形例1)
 図4は、変形例1に係る電気化学セルスタック10aの一部の断面を模式的に表す断面図である。
 ここでは、集電体162をセパレータ12と同一の材料とし、かつ一体化している。
[0046]
(変形例2)
 図5は、変形例2に係る電気化学セルスタック10bの一部の断面を模式的に表す断面図である。
 電気化学セルスタック10bは、平板型であり、電気化学セル11a,セパレータ12、13,絶縁層14、シール材15,集電体16,17が積層されている。
[0047]
 電気化学セル11aは、平面形状を有する酸素支持型であり、支持基板111上に、酸素極114,電解質層113,水素極112が順に積層されている。すなわち、電気化学セルスタック10bは、電気化学セルスタック10と比較すると、水素極112と酸素極114が入れ替わっている。
[0048]
 集電体17は、電気化学セル11とセパレータ12の間に配置され、水素極112とセパレータ12を電気的に接続する。
 集電体16は、電気化学セル11とセパレータ13の間に配置され、酸素極114とセパレータ13を電気的に接続する。
[0049]
 集電体16は、圧縮強度の異なる集電体161、162を有する。集電体161は、圧縮強度が相対的に小さく、電気化学セル11の中央部に配置される。集電体162は、圧縮強度が相対的に大きく、電気化学セル11の外周に配置される。
 集電体162の対面には、水素極112は配置されておらず、電解質層113が配置されており、電解質層113上にシール材15が配置されている。
[0050]
 集電体162は、圧縮強度が比較的大きいため、シール材15から応力が加わっても潰れず、電気化学セル11が曲げられること(曲げ応力が加わること)が防止される。
[0051]
 既述のように、集電体17は、ある程度圧縮強度が小さく、例えば、集電体161に近いか、同等の圧縮強度を有することが望ましい。
[0052]
 集電体17は、還元性のガスに耐える材料、例えば、金属(一例として、Ni、Au、Pt、Ag、Fe、Cuより選ばれる一種もしくはそれら二種以上からなる合金)から構成できる。
 集電体16は、酸化性のガスに耐える材料、例えば、金属(一例として、Ag、Au、Ptより選ばれる一種もしくはそれら二種以上からなる合金)、導電性酸化物(例えば、LSM、LSC、LSCF、LSF、LSMC、LSMC、LCM、LSCu、LS、LN、GSC、GSM、PCaM、PSM、PBC、SSC、NSC、BSCC、BLFC、BSFC、YLFC、YCCF、YBC)から構成できる。
 電気化学セルスタック10bは、電気化学セルスタック10と、集電体16、17が曝される雰囲気が逆なので、その構成材料が入れ替わっている。
[0053]
 集電体161,162間で圧縮強度を異ならせるには次の手法(1)、(2)を用いることができる。
 (1)集電体161,162で異なる材料を用いる。
 例えば、次のような組み合わせとする。
 集電体161:Ag、Au、またはPt
 集電体162:Ag、Au、またはPtを含む合金
 好ましくは、集電体161をAg、集電体162をAg合金とし、より好ましくは集電体161を多孔質Ag、集電体162を(非多孔質の)Ag合金とする。
[0054]
 次のように、集電体162をセパレータ12と同一の材料としてもよい。
 集電体161:Ag、Au、またはPt
 集電体162:鉄鋼、ステンレス鋼、またはフェライト系合金
 好ましくは、集電体161をAg、集電体162をフェライト系合金とし、より好ましくは集電体161を多孔質Ag、集電体162をCrofer22APUとする。
[0055]
 さらに、集電体162に導電性が小さい、あるいは事実上ない材料を用いることも可能である。この場合、集電体162は、集電体として機能しないが、集電体161の接触面積が大きければ、酸素極114とセパレータ12間に十分な導電性を確保できる。
 集電体161:Ag、Au、Pt
 集電体162:セラミック一般、酸化物(好ましくは、酸化ガリウム、ジルコニア、セリア)
 好ましくは、集電体161をAg、集電体162を安定化ジルコニアもしくはドープセリアとし、より好ましくは集電体161を多孔質Ag、集電体161をYSZもしくはGDCとする。
[0056]
(2)集電体161,162の空孔率を異ならせる。
 集電体161,162の少なくとも一方に多孔質金属を用いる。
 集電体161,162に用いられる金属材料自体は同一の場合でも、集電体161を多孔質とすることで、集電体171の圧縮強度を集電体162より小さくできる。
 また、集電体161,162の双方を多孔質金属で形成し、集電体161の空孔率を集電体162より大きくすることで、集電体161の圧縮強度を集電体162より小さくできる。
 好ましくは集電体161を空孔率の大きい多孔質Ag、集電体161を空孔率の小さい多孔質Ag(または非多孔質Ag)とする。
[0057]
(変形例3)
 図6は、変形例3に係る電気化学セルスタック10cの一部の断面を模式的に表す断面図である。
 電気化学セルスタック10cは、電気化学セルスタック10bと同様、電気化学セル11aを有するが、集電体162をセパレータ12と同一の材料とし、かつ一体化している。
[0058]
 本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

請求の範囲

[請求項1]
 水素極、電解質層、および酸素極を備え、第1、第2の主面を有する電気化学セルと、
 前記第1、第2の主面とそれぞれ対向する第1、第2のセパレータと、
 前記第1の主面と前記第1のセパレータの間に配置され、前記電気化学セルと前記第1のセパレータを電気的に接続する第1の集電体と、
 前記第1の主面と前記第1のセパレータの間に配置され、前記電気化学セルと前記第1のセパレータの間に空間を形成するシール材と、
 前記第2の主面と前記第2のセパレータの間に配置され、前記電気化学セルと前記第2のセパレータを電気的に接続する第2の集電体と、
 前記第2の主面と前記第2のセパレータの間に配置される、前記第2の集電体より圧縮強度の大きい部材と、
を具備する電気化学セルスタック。
[請求項2]
 前記部材は、導電性を有し、前記電気化学セルと前記第2のセパレータを電気的に接続する第3の集電体として機能する
 請求項1記載の電気化学セルスタック。
[請求項3]
 前記シール材は、前記第1の集電体を囲み、
 前記部材は、前記第2の集電体を囲む
 請求項1記載の電気化学セルスタック。
[請求項4]
 前記部材は、前記電気化学セルに対して前記シール材の反対側に配置される
 請求項1記載の電気化学セルスタック。
[請求項5]
 前記第1の集電体の圧縮強度は、前記部材の圧縮強度よりも小さい、
 請求項1記載の電気化学セルスタック。
[請求項6]
 前記部材は、前記第2のセパレータと同一の材料から構成される
 請求項1記載の電気化学セルスタック。
[請求項7]
 前記部材は、前記第2のセパレータと一体化している
 請求項6記載の電気化学セルスタック。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]