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1. (WO2018123086) DISPOSITIF DESTINÉ À DÉLIVRER EN SORTIE DES RÉSULTATS DE DÉTECTION DE MAINTIEN
Document

明 細 書

発明の名称 保持可否結果出力装置 0001  

技術分野

0002  

背景技術

0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018  

発明の効果

0019  

図面の簡単な説明

0020  

発明を実施するための形態

0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25   26   27   28   29   30   31   32   33   34   35   36   37   38   39  

明 細 書

発明の名称 : 保持可否結果出力装置

関連出願の相互参照

[0001]
 本出願は、2016年12月28日に出願された日本出願番号2016-255663号に基づくもので、ここにその記載を援用する。

技術分野

[0002]
 本発明は、ワークを保持する装置に適用して好適な保持可否結果出力装置に関する。

背景技術

[0003]
 一般に、工場の製造ラインなどにおいては、部品や製品等(以下、「ワーク」と総称する。)を保持して他の場所へ搬送する装置としてピックアンドプレース装置が用いられている。多くの場合、部品を保持するための保持部として吸着パッドやチャックなどの保持部材が用いられるが、これらピックアンドプレース装置は、最適な動作が行われるよう、製造ラインのオペレータ等が実際に装置を動作して試行錯誤しながら調整しているのが現状である。
しかしながら、実際に装置を動作して調整する方法では、そもそも、実機が完成していなければ実施できない、あるいは生産ラインにすでに実機がある場合であっても、調整作業ためにピックアンドプレース装置の本来の作業を中断させる必要やラインを停止する必要があり、生産効率が悪化するという問題がある。
かかる問題を解消する方法の1つとして、ワークを搬送するロボットに関し、表示パネルなどを備えた画像出力装置上でロボットの動作プログラムを作成できるシミュレーション方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開平07-256578号公報

発明の概要

[0005]
しかしながら、上述した従来のシミュレーション方法では、ロボットの動作速度をパラメータとして振動加速度を推定等するにすぎず、シミュレーションによって得られる振動を確認することで、指定された振動加速度以下で動作し得る動作速度を決定できるだけで、ロボットがワークを保持可能か否かをシミュレートすることはできない、という問題があった。特に、上記のようなワークを搬送するロボットにおいては、使用するワークに応じた保持部材の形状、材質など、保持部材に関するパラメータなどもシミュレーション結果に影響を与えると考えられるが、保持部材に関するパラメータは何ら考慮されていないのが現状である。
[0006]
 本発明は、以上説明した事情を鑑みてなされたものであり、保持部材に関するパラメータを考慮した精度の高いシミュレーションによる保持可否結果出力装置を提供することを目的とする。
[0007]
 本発明の一態様に係る保持可否結果出力装置は、ワークの外形情報と質量情報とを含むワーク情報を受け付ける入力部と、ロボットに設置されるワークの保持部材に関する保持部材情報を複数記憶する第1記憶部と、ワーク情報に基づいてワークが保持部材によって保持可能か否かをシミュレートし、シミュレーションの結果、ワークが保持可能と判定された保持部材を、保持部材候補として選定する第1選定部と、第1選定部によって選定された保持部材候補の保持部材情報を出力する出力部とを具備する。
[0008]
 上記構成によれば、入力されるワーク情報に基づいて対象となるワークが保持可能か否かをシミュレートすることができる。ここで、シミュレーションの際には、保持部材に関するパラメータが考慮されるため、これらのパラメータが何ら考慮されない従来のシミュレーション方法に比べて、精度の高いシミュレーションを実現することが可能となる。
[0009]
 上記態様において、保持部材は、吸着パッドであり、保持部材候補は、吸着パッド候補である構成としてもよい。
[0010]
 上記態様において、吸着パッド候補の保持部材情報は、吸着パッド形状、材質、径、個数、ワークに対する吸着パッドの吸着位置の少なくともいずれかを含む構成としてもよい。
[0011]
 上記態様において、吸着パッド候補の保持部材情報は、さらに、吸着パッドのメーカおよびメーカの型式のいずれかを含む構成としてもよい。
[0012]
 上記態様において、吸着パッド候補の保持部材情報は、ワークに対する吸着パッドの配置を含み、出力部は、ワークをあらわす画像に、吸着パッドの配置をあらわす画像を重畳して表示部に表示し、表示部に表示された吸着パッドの配置の修正指示を受け付ける修正入力部と、修正指示に従って吸着パッドの配置を修正する修正部とをさらに具備する構成としてもよい。
[0013]
 上記態様において、ワークの外形情報は、ワークの高さのばらつき、ワークの吸着痕の許容の有無の少なくともいずれかを含む構成としてもよい。
[0014]
 上記態様において、ワークの外形情報は、ワークの表面の粗さである構成としてもよい。
[0015]
 上記態様において、入力部は、さらにワークの振動の許容値を受け付け、ワークの振動の許容値を表示する表示部をさらに具備する構成としても良い。
[0016]
 上記態様において、ロボットに関するロボット情報を複数記憶する第2記憶部と、ワーク情報に基づいて、ワークを保持するロボットのロボット情報を、複数のロボット情報の中からロボット候補として選定する第2選定部とを具備構成としても良い。
[0017]
 本発明の他の態様に係る保持可否結果出力装置は、ワークごとに、検索情報とワーク情報とを対応づけて記憶するワーク記憶部と、ロボットに設置されるワークの保持部材に関する保持部材情報を複数記憶する第1記憶部と、いずれかのワークの検索情報の入力を受け付ける入力部と、入力されたワークの検索情報をキーとしてワーク記憶部を検索することにより、入力されたワークに対応するワーク情報を取得する取得部と、取得したワーク情報に基づいてワークが保持部材によって保持可能か否かをシミュレートし、シミュレーションの結果、ワークが保持可能と判定された保持部材を、保持部材候補として選定する第1選定部と、第1選定部によって選定された保持部材候補の保持部材情報を出力する出力部とを具備する。
[0018]
 本発明の他の態様に係る保持可否結果出力装置は、ワークの外形情報と質量情報とを含むワーク情報を受け付ける第1入力部と、ロボットの動作速度または動作加速度の入力を受け付ける第2入力部と、ロボットに設置されるワークの保持部材に関する保持部材情報の入力を受け付ける第3入力部と、ワーク情報に基づいてワークが保持部材によって保持可能か否かをシミュレートし、シミュレーションの結果を出力する出力部とを具備する。

発明の効果

[0019]
 本発明によれば、保持部材に関するパラメータを考慮した精度の高いシミュレーションによる保持可否結果出力装置を提供することが可能となる。

図面の簡単な説明

[0020]
[図1] 本実施形態におけるシミュレーション装置のハードウェア構成を示す図である。
[図2] シミュレーション装置に係る第1の機能構成を示すブロック図である。
[図3] モーションプログラム及びモーションパラメータを例示した図である。
[図4] ピックアンドプレース装置における保持部とワークの物理モデルを例示した図である。
[図5] 吸着パッドDBの登録内容を例示した図である。
[図6] ワーク情報入力画面を例示した図である。
[図7] ウィザード形式のワーク情報入力画面を例示した図である。
[図8] ワーク吸着の成否の判定条件を例示した図である。
[図9] シミュレーション装置による事前準備処理を示すフローチャートである。
[図10] 吸着パッドの自動選定処理を示すフローチャートである。
[図11] 吸着パッドの形状の自動選定処理を示すフローチャートである。
[図12] 吸着パッドの素材の自動選定処理を示すフローチャートである。
[図13] 吸着パッドの径・個数・吸着位置の自動選定処理を示すフローチャートである。
[図14] 安全率の算出処理を示すフローチャートである。
[図15] 吸着パッドの径と個数の決定処理を示すフローチャートである。
[図16] 吸着パッドの吸着位置の決定処理を示すフローチャートである。
[図17] 吸着パッドの吸着位置を例示した図である。
[図18] 吸着パッドの吸着位置を決定・修正する場合の入力画面を例示した図である。
[図19] ワークの物理モデルの登録内容を例示した図である。
[図20] ロボットの自動選定に関する入力画面を例示した図である。
[図21] 許容幅でワークが振動する様子を例示した図である。
[図22] 選定結果を示す確認画面を例示した図である。
[図23] シミュレーション装置に係る第2の機能構成を示すブロック図である。
[図24] ワーク情報DBの登録内容を例示した図である。
[図25] シミュレーション装置による事前準備処理を示すフローチャートである。
[図26] 対象ワークを選択するための入力画面を例示した図である。
[図27] ワーク情報入力画面を例示した図である。
[図28] 変形例1に係るシステム構成を示す図である。
[図29] シミュレーション装置の機能構成を示すブロック図である。
[図30] シミュレーション装置による事前準備処理を示すフローチャートである。
[図31] 変形例2に係るシステム構成を示す図である。
[図32] シミュレーション装置の機能構成を示すブロック図である。
[図33] 吸着パッドの吸着位置の決定処理を示すフローチャートである。
[図34] 吸着パッドの吸着位置の補正処理を示すフローチャートである。
[図35] 変形例3に係るシステム構成を示す図である。
[図36] シミュレーション装置の機能構成を示すブロック図である。
[図37] 入力画面を例示した図である。
[図38] 変形例4に係る選定結果の修正処理を示すフローチャートである。
[図39] 変形例5に係るシミュレーション処理を示すフローチャートである。

発明を実施するための形態

[0021]
 以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。さらに、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。
[0022]
A.本実施形態
<1.構成>
 図1は、本実施形態に係るシミュレーション装置1000のハードウェア構成を示す図である。シミュレーション装置1000は、ピックアンドプレース装置(ロボット)によるワークの正常な保持(搬送を含む)が可能か否か等をシミュレートするための装置であり、例えばパーソナルコンピュータ(PC)やワークステーションなどによって構成されている。図1に示すように、シミュレーション装置1000は、一般的なPCと同様、制御部1100と、入力部1200と、表示部1300と、記憶部1400と、光ディスク駆動装置1500と、通信インタフェース1600とを備えている。
[0023]
 制御部1100は、シミュレーション装置1000を中枢的に制御する機能を担っており、CPU(Central Processing Unit)1110、ROM(Read Only Memory)1120、RAM(Random Access Memory)1130等を備えている。CPU1110は、ROM1120及びRAM1130に記憶されたデータ及びプログラムに基づいて、後述する各種の処理を行うとともに、シミュレーション装置1000の各部を制御する。
[0024]
 入力部1200は、キーボード1210、マウス1220のほか、各種操作ボタンやテンキーなどを備えており、各種コマンドやデータをシミュレーション装置1000に入力するために利用される。
[0025]
 表示部1300は、液晶パネルなどのモニタを備えており、シミュレーション結果等を表示するために利用される。
[0026]
 記憶部1400は、ハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリなど、各種の記憶装置によって構成されている。光ディスク駆動装置1500は、制御部1100による制御のもと、各種のディスクメディア(CD-ROMやブルーレイディスク)に記憶されたデータの読み込みや、ディスクメディアに対するデータの書き込み等を行う。通信インタフェース1600は、各種通信(有線、無線通信など)により、外部装置との間でデータの授受を行うために利用される。なお、シミュレーション装置1000に係るシミュレート機能をピックアンドプレース装置に直接実装しても良い。
[0027]
<2.機能>
2-1.第1の機能構成(ワーク情報をユーザが入力する場合)
ここで、図2は、シミュレーション装置1000に係る第1の機能構成を示すブロック図である。シミュレーション装置(保持可否結果出力装置)1000は、ROM1120やRAM1130等のメモリに記憶されたソフトウェアとハードウェア資源(CPU1110など)とが協働することにより、以下に示す各部を実現する。なお、本実施形態では、部品や製造品などのワークを保持する保持部材として吸着パッドを用いたピックアンドプレース装置の動作をシミュレーション対象とするが、後述するように、吸着パッドの代わりにチャックを用いたピックアンドプレース装置の動作をシミュレーション対象としても良い。また、以下に説明する第1の機能構成は、ワーク情報(ワークに関する詳細な情報;後述)をユーザが入力する場合を想定する。
[0028]
 図2に示すように、シミュレーション装置1000は、モーションプログラムDB110、モーションパラメータDB120、モーション指令値計算部130、3D-CADデータDB140、ワークの物理モデルDB150a、吸着パッドの物理モデルDB150b、吸着パッドDB160、入力ユーザインタフェース(UI)部170、選定制御部175、ダイナミクス計算部180、3D表示部190、吸着成否計算部200、モーションパラメータ編集部210を備えて構成される。
[0029]
 図3は、モーションプログラム及びモーションパラメータを例示した図である。
図3に示す例では、ワークを保持したピックアンドプレース装置の保持部を、ワークのPick位置である座標p0(0,0,0)から座標p1(0,0,30)、座標p2(50,0,30)を経由してワークのPlace位置である座標p3(50,0,0)に移動させる場合を想定する(座標位置の単位は、例えばcmを想定)。
[0030]
モーションプログラムは、ピックアンドプレース装置の保持部の移動を指示するプログラムであり、図3に示す例では、表1に示すような3つの直線補間命令moveを含むものとなる。
[0031]
[表1]


[0032]
一方、モーションパラメータは、ピックアンドプレース装置の保持部の目標位置(移動経路)、最高速度、最大加速度、最大減速度などから構成され、図3に示す例では、各命令moveに対して表2に示すようなモーションパラメータが設定される。ここで、表2ではピックアンドプレース装置ごとに設定される標準速度、標準最大加速度、標準最大減速度に対する割合を指定(パーセント指定)した場合を例示しているが、これに限る趣旨ではなく、モーションパラメータを構成する最高速度、最大加速度、最大減速度を絶対値で指定しても良い。
[0033]
[表2]


[0034]
モーション指令値計算部130は、シミュレーション対象となるピックアンドプレース装置の動作について、ワークの搬送命令が入力されると、モーションプログラムDB110から表1に示すモーションプログラムを読み込む一方、モーションパラメータDB120から表2に示すモーションパラメータを読み込み、動作指令値を算出する。
[0035]
図4は、ピックアンドプレース装置における吸着パッド及びワークの物理モデルを例示した図である。
ピックアンドプレース装置(ロボット)のアーム9の端部には、吸着パッド11が設けられている。ピックアンドプレース装置の保持部の吸着パッド11によって移動されるワーク14は、コンテナ12と内容物13とを備えている。
[0036]
 図4の例では、吸着パッド11の物理係数として、回転減衰係数Cpad、質量mpad、回転弾性係数Kpadが定義され、内容物13の物理係数として、減衰係数Ccontent、質量mcontent、弾性係数kcontent等が定義されている。
[0037]
図2戻り、ワークの物理モデルDB150aには、各ワークの物理モデルを規定するためのデータが登録されている。
また、吸着パッドの物理モデルDB150bには、各吸着パッドの物理モデルを規定するためのデータが登録されている。
吸着パッドDB(保持部材情報)160には、ピックアンドプレース装置の動作シミュレーションで使用可能な吸着パッドの形状、素材、径などをあらわす各テーブルが格納されている。
[0038]
図5は、吸着パッドDB160の登録内容を例示した図である。図5に示すように、形状テーブルTB1には、吸着パッドの各種形状が登録され、素材テーブルTB2には、吸着パッドの各種素材が登録され、径テーブルTB3には、吸着パッドの各種口径が登録されている。もっとも、吸着パッドDB160の登録内容は、吸着パッドの形状、素材、径に限る趣旨ではなく、メーカ名やメーカの型式が含まれていても良い。
[0039]
図2に戻り、入力ユーザインタフェース(UI)部170は、ユーザが、ワーク情報を含む各種の情報を入力するためのハードウェアやソフトウェアによって構成されたインタフェースである。
[0040]
図6は、入力UI部170の画面イメージを例示した図である。
ワーク吸着シミュレーション(以下、単に「シミュレーション」ともいう。)の事前準備として、図6に示すようなワークに関連した条件(すなわち、ワーク情報)を入力するための画面(ワーク情報入力画面)G1が表示部に表示される。具体的には、ワークの高さのばらつきC1、ワークの吸着痕の許容有無C2、ワークの表面の粗さC3といったワーク外形情報のほか、ワークの質量(質量情報)C4、ワークの空気抵抗C5、ワークの吸着部の広さC6、ワークの内容物C7、ワークの内容物が食品であるか否かC8、気圧C9、吸着圧力C10、運搬時の振動の許容幅C11、プレイス時の振動の許容幅C12などが、ワーク情報入力画面G1に表示される。ユーザは、この入力画面G1の表示に従って、ワーク情報を選択または入力してゆく。なお、上述したワーク情報は、あくまで一例にすぎず、例えばプレイス時の振動の許容幅に代えて、振動時のワークの回転角度(許容回転角度など)を指定しても良い。また、図6に示す例では、ユーザが入力すべき全てのワーク情報を1つの画面で表示しているが、例えば図7に示すように、各ワーク情報を個別に順次表示するウィザード形式のワーク情報入力画面G2を採用しても良い。また、気圧などのワーク情報は、インターネットなどの通信ネットワークを介してシミュレーション装置1000が自動で取得しても良い。
[0041]
図2に戻り、選定制御部175は、入力UI部170を介して入力されるワーク情報などに基づき、吸着パッドやワークの物理モデル、ピックアンドプレース装置(すなわち、ロボット)などを自動選定する(詳細は後述)。
[0042]
 ダイナミクス計算部180は、モーション指令値計算部130から出力される動作指令値と、各物理モデルDB150a、150bからワークと吸着パッドの物理モデルなどを読み込み、ダイナミクス(動力学)を考慮したワークと保持部の動作に関わる各種データ(以下、「ダイナミクスを考慮した装置動作」と略称する。)を算出する。この際、ダイナミクス計算部180は、ワークの搬送面に対して水平方向または鉛直方向を軸に回転する運動を考慮して、ダイナミクスを考慮した装置動作(例えば、ワークを保持する保持力など)を求める。ダイナミクス計算部180は、ダイナミクスを考慮した装置動作を、3D表示部190や吸着成否計算部200に出力する。
[0043]
3D表示部190は、計算後のダイナミクスを考慮した装置動作の3D画像を、液晶パネルなどの表示部に表示することで、ピックアンドプレース装置の動作シミュレーションをユーザ等に認識させる。なお、ダイナミクスを考慮した装置動作の3D画像を表示する代わりに(或いは加えて)、2D画像を表示する、または数値で表示しても良い。さらに、ダイナミクスを考慮した装置動作がユーザによって認識されるのであれば、どのような態様であっても良い。
[0044]
 吸着成否計算部200は、ダイナミクス計算部180から供給されるダイナミクスを考慮した装置動作に基づき、吸着パッド11によるワーク吸着の成否を判定し、判定結果をあらわす判定結果情報をモーションパラメータ修正部210に出力する。
[0045]
 図8は、ワーク吸着の成否の判定条件を例示した図であり、ワークの質量m、吸着力F(N)、慣性力ma(N)、重力mg(N)、垂直抗力fn(N)、摩擦力μfn(N)をそれぞれ示している。図8に示す例では、吸着成否計算部200は、垂直抗力fn1または垂直抗力fn2のいずれかが「ゼロ(0)」になった場合に、ワーク吸着に失敗したと判断する一方、それ以外の場合(すなわち、垂直抗力fn1または垂直抗力fn2のいずれもが「0」より大きい場合)には、ワーク吸着に成功したと判断する。本実施形態において「ワーク吸着」とは、ピックアンドプレース装置によってワークを保持し、保持したワークを目的地まで搬送する一連の動作をいう。なお、ワーク吸着に成功するとは、ワークが目的地まで正常な状態で搬送されることを意味し、ワーク吸着に失敗するとは、ワークが目的地まで搬送されるまでの間に落下するほか、ワークが異常な状態(例えば、大きく振動するなど)で搬送されることを意味する。
[0046]
図2に戻り、モーションパラメータ修正部210は、吸着成否計算部200から供給される判定結果情報に基づき、ピックアンドプレース装置のモーションパラメータを修正し、修正後のモーションパラメータに基づき、モーションパラメータDB120の登録内容を更新する。
[0047]
次に、ユーザによるワーク情報の入力からシミュレーションの事前準備が完了するまでの全体の流れについて説明する。
[0048]
2-1-1.事前準備処理
図9は、シミュレーション装置1000による事前準備処理を示すフローチャートである。なお、フローチャートに示す処理順序はあくまで一例にすぎず、いかなる順序で実施するかは任意に設定・変更可能である。
[0049]
ユーザは、入力UI部(入力部)170を介して、前掲図6に示すワークの高さのばらつきC1、ワークの吸着痕の許容有無C2、ワークの表面の粗さC3、ワークの質量C4、ワークの空気抵抗C5、ワークの吸着部の広さC6、ワークの内容物C7、ワークの内容物が食品であるか否かC8、気圧C9、吸着圧力C10、運搬時の振動の許容幅C11、プレイス時の振動の許容幅C12のワーク情報を入力する(ステップS1)。選定制御部175は、入力UI部170を介して入力されるワーク情報などに基づき、吸着パッドの自動選定処理(ステップS2)、ワークの物理モデルの自動選定処理(ステップS3)、ロボットの自動選定処理(ステップS4)、振動の許容幅の確認処理(ステップS5)を実行した後、選定結果を表示する(ステップS6)。選定制御部175は、ユーザから入力される指示に基づき、選定結果に問題ありと判断すると(ステップS7;NO)、ステップS1に戻り、ユーザによるワーク情報の修正入力を促す。一方、選定制御部175は、ユーザから入力される指示に基づき、選定結果に問題なしと判断すると(ステップS7;YES)、事前準備処理を終了する。以下、吸着パッドの自動選定処理以降の動作について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[0050]
2-1-1-1.吸着パッドの自動選定処理
選定制御部(第1選定部)175は、吸着パッドの自動選定処理を開始すべき旨のコマンドを受け取ると、図10に示すような吸着パッドの自動選定処理を開始する。具体的には、選定制御部175は、まず、吸着パッドの形状の自動選定を行い(ステップSa1)、次に、吸着パッドの素材の自動選定を行い(ステップSa2)、最後に吸着パッドの径・個数・吸着位置の自動選定を行い(ステップSa3)、処理を終了する。各ステップの詳細は、次のとおりである。
[0051]
(1)吸着パッドの形状の自動選定処理
図11は、吸着パッドの形状の自動選定処理を示すフローチャートである。
選定制御部175は、入力されたワーク情報を参照し、ワークの高さが個体ごとにばらつくか否かを判断する(ステップSb1)。選定制御部175は、ばらつくと判断すると(ステップSb1;YES)、さらにワーク情報を参照し、吸着痕を許容するか否かを判断する(ステップSb2)。選定制御部175は、吸着痕を許容しない旨のワーク情報が入力されていると判断すると(ステップSb2;NO)、吸着パッドの形状として「ソフトベローズ形」を選択し(ステップSb3)、処理を終了する。一方、選定制御部175は、吸着痕を許容する旨のワーク情報が入力されていると判断すると(ステップSb2;YES)、吸着パッドの形状として「ベローズ形」を選択し(ステップSb4)、処理を終了する。
[0052]
また、選定制御部175は、ステップSb1において、ワークの高さが個体ごとにばらつかない(すなわち、均一である)と判断すると(ステップSb1;NO)、さらにワーク情報を参照し、吸着痕を許容するか否かを判断する(ステップSb5)。選定制御部175は、吸着痕を許容しない旨のワーク情報が入力されていると判断すると(ステップSb5;NO)、吸着パッドの形状として「ソフト形」を選択し(ステップSb6)、処理を終了する。一方、選定制御部175は、吸着痕を許容する旨のワーク情報が入力されていると判断すると(ステップSb5;YES)、吸着パッドの形状として「一般形」を選択し(ステップSb7)、処理を終了する。
[0053]
(2)吸着パッドの素材の自動選定処理
図12は、吸着パッドの素材の自動選定処理を示すフローチャートである。
選定制御部175は、入力されたワーク情報を参照し、ワークの表面が粗いか否かを判断する(ステップSc1)。選定制御部175は、ワークの表面が粗いと判断すると(ステップSc1;YES)、吸着パッドの素材としてニトリルゴム(NBR)を選択する一方(ステップSc2)、ワークの表面が粗くない(すなわち、滑らか)と判断すると(ステップSc1;NO)、吸着パッドの素材として「シリコン」を選択する(ステップSc3)。選定制御部175は、ステップSc2またはステップSc3において吸着パッドの素材を選択すると、再びワーク情報を参照することで、ワークの内容物が「食品」であるか否かを判断する(ステップSc4)。選定制御部175は、ワークの内容物が「食品」であると判断すると(ステップSc4;YES)、吸着パッドの素材を、食品衛生法に適合した素材に変更し(ステップSc5)、処理を終了する。一方、選定制御部175は、ワークの内容物が「食品」でないと判断すると(ステップSc4;NO)、吸着パッドの素材を変更することなく、そのまま処理を終了する。
[0054]
(3)吸着パッドの径・個数・吸着位置の自動選定処理
図13は、吸着パッドの径・個数・吸着位置の自動選定処理を示すフローチャートである。
選定制御部175は、入力されたワーク情報を参照し、安全率を算出したうえで(ステップSd1)、吸着パッドの径と個数を決定し(ステップSd2)、吸着パッドの吸着位置を決定し(ステップSd3)、処理を終了する。以下、各ステップSd1(安全率の算出処理)、ステップSd2(吸着パッドの径と個数の決定処理)、ステップSd3(吸着パッドの吸着位置の決定処理)の詳細について説明する。
[0055]
(3-1)安全率の算出処理
図14は、安全率の算出処理を示すフローチャートである。ここで、「安全率SF」とは、吸着パッドによる吸着によりワークを持ち上げる力(リフト力)を、理論値よりも余裕をもった値にするための係数をいう。また、以下の説明において、k1、k2は定数であって、k1<k2の関係を満たす。なお、定数k1、k2は任意であるが、例えばk1=4に設定しても良い。
[0056]
選定制御部175は、入力されたワーク情報を参照し、ワークの空気抵抗が大きいか否かを判断する(ステップSe1)。選定制御部175は、ワークの空気抵抗が大きいと判断すると(ステップSe1;YES)、安全率SF=1/k2に設定し(ステップSe2)、処理を終了する一方、ワークの空気抵抗が小さいと判断すると(ステップSe1;NO)、安全率SF=1/k1に設定し(ステップSe3)、処理を終了する。
[0057]
(3-2)吸着パッドの径と個数の決定処理
図15は、吸着パッドの径と個数の決定処理を示すフローチャートである。選定制御部175は、まず、「X」に「False」を代入した後(ステップSf1)、入力されたワーク情報及び下記条件(1)~(3)を利用して、短辺Sn(mm)、理想径Di(mm)、吸着パッドの径Da(mm)を導出する(ステップSf2)。
[0058]
<条件>
(1)短辺Snは、ワークの吸着部の縦と横のいずれか短い辺の長さ
(2)理想径Diは、(短辺Sn×1/2)×余裕率α
(3)吸着パッドの径Daは、理想径Diよりも1つ小さい径
なお、余裕率αとは、吸着時の位置ずれで、吸着パッドがワークをはみ出すことを防ぐための余裕値であり、例えば10%程度に設定される。
[0059]
さらに、選定制御部175は、ワーク情報及び下記式(A)及び(B)を利用して、吸着パッドの面積Ap(cm )、吸着パッドの個数Npを求める(ステップSf3)。
Ap=(吸着パッドの径Da/2) *π/100  ・・・(A)
Np=ワークの吸着部の面積/吸着パッドの面積Ap ・・・(B)
[0060]
さらに、選定制御部175は、ワーク情報及び下記式(C)を利用して、リフト力Fl(N)を求める(ステップSf4)。
Fl=(真空圧力(kPa)-気圧(kPa))*吸着パッドの面積Ap(cm )*0.1*吸着パッドの個数Np*安全率SF ・・・(C)
なお、式(C)において気圧は無視しても良い。
[0061]
選定制御部175は、求めたリフト力Fl(N)が、下記式(D)を満たすか否かを判断する(ステップSf5)。
Fl≧ワークの質量(kg)*重力加速度 ・・・(D)
[0062]
 選定制御部175は、求めたリフト力Fl(N)が式(D)を満たすと判断すると(ステップSf5;YES)、現在設定されている吸着パッドの個数Npから「1」だけ減算した値を、吸着パッドの個数Npとして設定し直すとともに、「X」に「True」を代入して(ステップSf6)ステップSf4に戻る。なお、ステップSf6は、ワークを持ち上げるために最低限必要な個数まで、吸着パッドの個数Npを減らすことを目的としている。
[0063]
 選定制御部175は、ステップSf4→ステップSf5→ステップSf6を実行している間に、リフト力Fl(N)が式(D)を満たさない(すなわち、ワークを持ち上げる力が足りない)と判断すると(ステップSf5;NO)、ステップSf7に進み、「X」に「True」が代入されているか否かを判断する。
[0064]
 選定制御部175は、「X」に「True」が代入されていると判断すると(ステップSf7;YES)、現在設定されている吸着パッドの個数Npに「1」だけ加算した値を、吸着パッドの個数Npとして設定し直し(ステップSf8)、処理を終了する。ここで、「X」に「True」が代入されているということは、ステップSf6を1回以上実施し、吸着パッドの個数Npを1つ以上減らしていることになる。つまり、吸着パッドの個数Npを減らしすぎたために、ワークを持ち上げる力が足りなくなったと考えられるため、ステップSf8では、減らしすぎた吸着パッドの個数Npを1つ前の状態に戻す。
[0065]
 一方、選定制御部175は、「X」に「True」が代入されていないと判断すると(ステップSf7;NO)、吸着パッドの径Daを、現在設定されている吸着パッドの径よりも1つサイズの大きな径に設定し直し(ステップSf9)、ステップSf3に戻る。ここで、「X」に「True」が代入されていない、すなわち「False」が代入されたままであるということは、ステップSf6を1回も実施していない、すなわち、吸着パッドの個数Npを1つも減らしていないことになる。この場合には、現在設定される吸着パッドの径のままでは持ち上げられないことが明らかであるため、径を1つ大きなサイズのものに変更する。なお、ステップSf3に戻った後の動作は、既に説明したため、これ以上の説明は割愛する。
[0066]
ここで、吸着パッドDB160の登録内容(図5参照)やユーザによって入力されたワーク情報(図6参照)を用いて上記吸着パッドの径や個数を決定する場合につき、具体例を挙げて説明する。
[0067]
選定制御部175は、ワーク情報及び吸着パッドDB160を参照し、例えば短辺Sn=4(cm)、理想径Di=(4(cm)×1/2)×余裕率α(=10%)=1.8(cm)、吸着パッドの径Da=16(mm)<1.8cmを導出する(ステップSf2参照及び図5の破線で囲った部分参照)。
[0068]
さらに、選定制御部175は、ワーク情報及び吸着パッドDB160を参照し、吸着パッドの面積Ap(cm )=(16/2) *π/100=2(cm )、吸着パッドの個数Np=32/2=16(個)を導出する(ステップSf3参照)。
[0069]
さらに、選定制御部175は、ワーク情報及び吸着パッドDB160を参照し、リフト力Fl(N)=(60-9)*2*0.1*16*安全率SF(=1/4)=40.8(N)を求める(ステップSf4参照)。さらに、選定制御部175は、求めたリフト力Fl(N)=40.8(N)は、9.8(N)(=ワークの質力(kg)*重力加速度)より大きいことから(ステップSf5;YES参照)、吸着パッドの個数Npを減らして(ステップSf6参照)、ステップSf4に戻る。
[0070]
選定制御部175は、ステップSf4→ステップSf5→ステップSf6を実行している間に、吸着パッドの個数Np=3(個)となり、リフト力Fl(N)=7.65(N)が、9.8(N)(=ワークの質力(kg)*重力加速度)より小さくなる、すなわち、吸着パッドの個数を減らしすぎて、ワークを持ち上げられなくなったと判断すると(ステップSf5→ステップSf7;YES参照)、減らしすぎた吸着パッドの個数Npを1つ増やして4(個)とし、処理を終了する。これにより、最終的には、選定制御部175により、吸着パッドの径Da=16(mm)、吸着パッドの個数Na=4(個)が決定される。
[0071]
(3-3)吸着パッドの吸着位置の決定処理
図16は、吸着パッドの吸着位置の決定処理を示すフローチャートである。選定制御部175は、上述した吸着パッドの径と個数の決定処理によって決定した吸着パッドの個数Npが偶数であるか、または奇数であるかを判断する(ステップSg1)。選定制御部175は、吸着パッドの個数Npが偶数であると判断すると、ワークの吸着部を短辺Snで2分割にし、かつ、長辺Lnを(吸着パッドの個数Np/2)で分割する(ステップSg2)。そして、選定制御部175は、分割した各領域の中心点を吸着パッドの吸着位置とし(ステップSg3)、処理を終了する。
[0072]
一方、選定制御部175は、吸着パッドの個数Npが奇数であると判断すると、ワークの吸着部の長辺を(吸着パッドの個数Np-1)で分割する(ステップSg4)。ただし、吸着パッドの個数Np=1の場合、ステップSg4は省略(スキップ)する。そして、選定制御部175は、ワークの吸着部の中心点を吸着パッド1つの吸着位置とするとともに、分割した各領域の中心点を残りの吸着パッドの吸着位置とし(ステップSg5)、処理を終了する。
[0073]
ここで、図17は、吸着パッドの個数がそれぞれ異なる場合の吸着パッドの吸着位置を例示した図である。なお、図17では、ワークの吸着部の面積は、短辺Sn=4(cm)、長辺Ln=8(cm)である場合を想定している。
[0074]
図17のE1に示すように、吸着パッドの個数Np=4(偶数)の場合には、選定制御部175は、短辺Snで2分割、長辺Lnで2分割(=4/2)し、各領域の中心点を吸着位置とする一方、図17のE2に示すように、吸着パッドの個数Np=6(偶数)の場合には、選定制御部175は、短辺Snで2分割、長辺Lnで3分割(=6/2)し、各領域の中心点を吸着位置とする(いずれも、図16に示すステップSg1→ステップSg2→ステップSg3参照)。
[0075]
また、図17のE3に示すように、吸着パッドの個数Np=3(奇数)の場合には、選定制御部175は、ワークの吸着部の中心点を吸着パッドの1つの吸着位置とするとともに、長辺Lnを2分割(=3-1)した各領域の中心点を吸着位置とする一方、図17のE4に示すように、吸着パッドの個数Np=1(奇数)の場合には、選定制御部175は、ワークの吸着部の中心点を吸着パッドの1つの吸着位置とする(いずれも、図16に示すステップSg1→ステップSg4→ステップSg5参照)。
[0076]
以上の説明では、選定制御部175が上述したアルゴリズムに従って自動で吸着位置を決定したが、決定した吸着位置を手動で修正しても良い。さらには、自動で吸着位置を決定する代わりに、最初から手動で吸着位置を決定し、修正しても良い。図18は、手動で吸着位置を決定し、修正(補正)する場合の入力画面G3を例示した図である。ユーザは、マウス1220等を適宜操作することで画面上に表示される吸着パッドの位置を、所望の位置に移動する(図18に示す矢印参照)。このように、吸着パッドの吸着位置を、手動で決定及び/又は修正するようにしても良い。
[0077]
2-1-1-2.ワークの物理モデルの自動選定処理
選定制御部175は、ユーザによって入力されたワーク情報(具体的には、ワークの内容物など)に応じて、ワークの物理モデルDB150aから、対応する物理モデルを取得する。一例として、例えば図19に示すように、ワークの内容物がない場合の物理モデルMp1、ワークの内容物が液体の場合の物理モデルMp2、ワークの内容物が個体の場合の物理モデルMp3などをワークの物理モデルDB150aに登録しておくことが考えられるが、これに限る趣旨ではなく、様々な物理モデルをワークの物理モデルDB150aに登録しておくことができる。
[0078]
2-1-1-3.ロボットの自動選定処理
選定制御部175は、ユーザによって入力されたワーク情報(具体的には、ワークの質量やワークの内容物が食品であるか否かなど)に基づき、ワークを搬送するピックアンドプレース装置のロボットを自動選定する。
[0079]
図20は、ロボットの自動選定に関する入力画面G4を例示した図である。
 ロボットの自動選定に関する入力画面G4には、要求スペックIrと、ロボットの機種Ikと、検索結果Rsと、プレビュー画像Ppが表示される。要求スペックIrにおけるペイロード記入欄には、ユーザによって入力された「ワークの質量(図6参照)が自動反映されるとともに、要求スペックIrにおけるクリーンルーム対応のチェックボックスには、ワークの内容物が「食品」であるか否かの入力結果(図6参照)が自動反映される。さらにロボットの機種Ikのチェックボックスには、例えばワークの内容物やワークの搬送経路などに基づき、適したロボットの機種(図20の例では、「スカラ」など)が自動反映される。
[0080]
 選定制御部(第2選定部)175は、要求スペックIrやロボットの機種Ikに基づき、複数のロボットのロボット情報(メーカ名や型式、機種など)が格納されている図示せぬデータベース(第2記憶部)から、候補となるロボットのロボット情報を選定し、自動選定結果(検索結果)Rsを表示する。ユーザは、複数表示されるロボットの選択候補の中から、今回のワークに適したロボットを選択する(図20に示す網掛け部分参照)。かかる操作が行われると、選択されたロボットのプレビュー画像Ppが入力画面G4に表示される。なお、ユーザが最終的にロボットを選択する代わりに、選定制御部175が利用するロボットを最終決定しても良い。
[0081]
2-1-1-4.振動の許容幅の確認処理
選定制御部175は、ユーザによって入力されたワーク情報(具体的には、運搬時の振動の許容幅など)に基づき、設定された振動の許容幅(例えば、1.0(cm))を、ユーザが視覚を通じて認識できるように、例えば、図21に示すように、許容幅でワーク14が振動する様子を表示パネル等に表示する。
[0082]
図9に戻り、選定制御部(出力部)175は、上述した2-1-1-1.吸着パッドの自動選定処理~2-1-1-4.振幅の許容幅の確認処理により、吸着パッドやワークの物理モデル、ロボットを選定すると、図22に示すような選定結果を示す確認画面G5を表示パネル等に表示し(ステップS6)、ユーザに対してシミュレーション実行前の事前準備を完了して良いか否かの最終確認を行う。図22に示す例では、吸着パッドの形状、素材、径、個数として、それぞれ「一般形」、「NBR」、「16(mm)」、「4」が選択されている。その他、選択された吸着パッドの配置や物理モデルをあらわす画像とともに、選択されたロボットのイメージ画像や型式などが表示パネル等に表示される。
[0083]
ここで、例えば、ユーザが一部の設定の変更指示(例えば、吸着パッドの径の変更など)を入力すると、選定制御部175は、問題ありと判断し(ステップS7;NO)、ステップS1に戻り、ユーザによるワーク情報の修正入力を促す。一方、ユーザは、確認画面G5を参照し、吸着パッドの設定D1、ワークの物理モデルの設定D2、ロボットの設定D3など、全ての設定に満足している場合には、OKボタンをクリックするなどして事前処理の完了を指示する。事前処理の完了を指示するコマンドが入力されると、選定制御部175は、問題なしと判断し(ステップS7;YES)、以上説明した事前処理を終了する。
[0084]
2-2.第2の機能構成(ワーク情報データベースを用いてワーク情報の入力を簡易化した場合)
ここで、図23は、シミュレーション装置1000に係る第2の機能構成を示すブロック図である。上述した図2に示す第1の機能構成は、ワーク情報をユーザが手動で入力したのに対し、図23に示す第2の機能構成は、ワーク情報DB(ワーク記憶部)220を用いてワーク情報の入力を簡易化した点で異なる。なお、図23において、前掲図2と対応する部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
[0085]
 図24は、ワーク情報DB220の登録内容を例示した図である。
 図24に示すように、ワーク情報DB220には、ワークに固有のIDと、検索用の情報と、入力UI部170を通じて自動的に入力されるワーク情報(以下、「自動入力ワーク情報」という。)とが対応づけて登録されている。検索用の情報(検索情報)には、例えば統一商品コード、名称、イメージ画像、商品の種類、製造メーカ名などが含まれる一方、自動入力ワーク情報には、第1の機能構成においてユーザが手動で入力したワークに関する情報(図6参照)、例えばワークの高さのばらつき、吸着痕の許容の有無、ワークの内容物、ワークの内容物が食品であるか否かをあらわす情報などが含まれる。
[0086]
2-2-1.事前準備処理
図25は、シミュレーション装置1000による事前準備処理を示すフローチャートである。なお、図25に示す事前準備処理において、前掲図9と対応するステップには同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
[0087]
ユーザは、入力UI部170を介して、搬送すべき対象ワークを選択する。例えば、図26に示すような入力画面G6に従い、ユーザは、所望のワークのイメージ画像などをクリック操作することで、対象ワークを選択することができる。選定制御部(取得部)175は、入力UI部170を介して対象ワークの選択情報を受け取ると(ステップS11)、ワーク情報DB220から対象ワークに対応した自動入力ワーク情報、すなわち、ワークの高さのばらつき、ワークの吸着痕の許容有無、ワークの表面の粗さ、ワークの質量、ワークの空気抵抗、ワークの吸着部の広さ、ワークの内容物、ワークの内容物が食品であるか否かをあらわす情報などを取得する(ステップS12)。一方、ユーザは、入力UI部170を介して気圧、吸着圧力、運搬時の振動の許容幅、プレイス時の振動の許容幅のワーク情報(以下、「手動入力ワーク情報」という。)を入力する。選定制御部175は、入力UI部170を介して手動入力ワーク情報を受け取ると(ステップS13)、ワーク情報DB220から取得した自動入力ワーク情報、入力UI部170を介して受け取った手動入力ワーク情報を、図27に示すようにワーク情報入力画面G1’に反映する。その後、選定制御部175は、自動入力ワーク情報、手動入力ワーク情報、吸着パッドDB160などを利用して、吸着パッドの自動選定処理などを実行する。なお、吸着パッドの自動選定処理(ステップS2)以降の処理は、前掲図9に示す事前準備処理と同様に説明することができるため、説明を割愛する。
[0088]
このように、検索用の情報と自動入力ワーク情報とを対応づけたワーク情報DB220を利用することで、ユーザは、ワークの詳細な情報を知らずとも、ワークの商品名などを選択するといった簡易な操作で、シミュレーション実施に必要なワーク情報を入力することが可能となる。
[0089]
B.その他
<変形例1>
ワーク情報の入力を簡易化するために、対象ワークのワーク情報を読み取るバーコードリーダを利用しても良い。図28は、変形例1に係るバーコードリーダ2000とシミュレーション装置1000を用いたシステム構成を示す図であり、図29は、シミュレーション装置1000の機能構成を示すブロック図である。図29において、バーコード読み取り部230が設けられている点を除けば、前掲図23に示す構成と同様であるため、対応する部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
[0090]
バーコード読み取り部230は、バーコードリーダ2000によって取得された対象ワークのバーコード情報から、例えば対象ワークの統一商品コードを読み取る。なお、バーコード情報から読み取られる情報は、統一商品コードに限られず、例えば商品名など、対象ワークを特定できる様々な情報を採用することができる。
[0091]
図30は、シミュレーション装置1000による事前準備処理を示すフローチャートである。なお、図30に示す事前準備処理において、前掲図25と対応するステップには同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
[0092]
ユーザは、バーコードリーダ2000を用いて対象ワークのバーコードをスキャンする。かかる操作に応じて、バーコードリーダ2000は、対象ワークのバーコード情報を取得し、シミュレーション装置1000に送信する。シミュレーション装置1000のバーコード読み取り部230は、受け取ったバーコード情報から、対象ワークの統一商品コードを読み取り(ステップS14)、選定制御部175に出力する。選定制御部175は、統一商品コードを検索キーとしてワーク情報DB220を検索することにより、対象ワークに対応した自動入力ワーク情報を取得する(ステップS12)。なお、これ以降の処理は、前掲図25に示す事前準備処理と同様に説明することができるため、説明を割愛する。
[0093]
<変形例2>
ワークパッドの吸着位置を適切に補正等するために、対象ワークを撮像する画像センサを利用しても良い。図31は、変形例2に係るバーコードリーダ2000と画像センサ2100とシミュレーション装置1000を用いたシステム構成を示す図であり、図32は、シミュレーション装置1000の機能構成を示すブロック図である。図32において、画像読み取り部240が設けられている点を除けば、前掲図29に示す構成と同様であるため、対応する部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
[0094]
画像読み取り部240は、画像センサ2100が撮像し、生成した対象ワークの画像データを読み取り、選定制御部175に出力する。
[0095]
図33は、吸着パッドの吸着位置の決定処理を示すフローチャートであり、ユーザが吸着位置を手動で補正するステップ(ステップSg6参照)が設けられている点を除けば、前掲図16と同様である。よって、前掲図16と対応するステップには同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
[0096]
選定制御部175は、吸着パッドの吸着位置を自動決定すると(ステップSg3、ステップSg5)、ステップSg6に進み、ユーザによる指示に従って吸着パッドの吸着位置を補正し、処理を終了する。
[0097]
ここで、図34は、吸着パッドの吸着位置の補正処理を説明するための図である。
図34のαに示す対象ワークは、矩形ではなく、かつ、右側に穴が設けられた鉄板(以下、「異形鉄板」という。)である。異形鉄板を対象ワークとした場合、自動決定した吸着パッドの吸着位置では、異形鉄板の穴などに吸着位置が重なってしまい(図34のβ参照)、孔などから空気が漏れて吸着に失敗する恐れがある。そこで、本変形例では、画像読み取り部240が読み取った対象ワークの画像データに基づき、選定制御部175は、対象ワークの画像を生成し、生成した対象ワークの画像と吸着パッドの吸着位置とを重畳して表示部に表示する(図34のγ参照)。ユーザは、表示部に表示される対象ワークの画像と吸着パッドの吸着位置とを確認し、ドラッグアンドドロップ操作などすることで、空気漏れが生じない位置に、吸着パッドの吸着位置を補正(移動)する。選定制御部(修正部)175は、入力UI部(修正入力部)170を介してユーザによる吸着位置の補正指示を受け取ると、かかる補正指示に従い、吸着パッドの吸着位置を補正する。
[0098]
 このように、対象ワークを撮像する画像センサを利用することで、いびつな形の対象ワーク等であっても、吸着パッドの吸着位置を適切な位置に補正することが可能となる。
[0099]
<変形例3>
ワーク情報の入力等をより簡易にするために、3D画像センサを利用しても良い。図35は、変形例3に係るバーコードリーダ2000と3D画像センサ2100’とシミュレーション装置1000を用いたシステム構成を示す図であり、図36は、シミュレーション装置1000の機能構成を示すブロック図である。図36において、画像処理部250が設けられている点を除けば、前掲図32に示す構成と同様であるため、対応する部分には、同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
[0100]
画像読み取り部240は、3D画像センサ2100’が撮像し、生成した対象ワークの画像データを読み取り、画像処理部250に出力する。
画像処理部250は、画像読み取り部240から出力される画像データを解析などして幾つかのワーク情報を生成する。一例を挙げて説明すると、画像処理部250は、3D画像センサ2100’が撮像し、生成した対象ワークの画像データに画像処理を施すことで、ワークの高さのばらつき、ワークの表面の粗さ、ワークの吸着部の広さを自動計算し、例えば、図37に示すような入力画面G7に自動反映させる。なお、画像処理部250が生成するワーク情報は、ワークの高さのばらつき、ワークの表面の粗さ、ワークの吸着部の広さに限る趣旨ではなく、いかなるワーク情報を生成するかは画像処理プログラム等に応じて適宜設定可能である。また、3D画像センサの代わりに2D画像センサと変位センサを組み合わせて利用しても良い。
[0101]
<変形例4>
以上説明した本実施形態及び変形例では、ワーク吸着シミュレーションの事前準備処理を中心に説明したが、シミュレーションの結果、ユーザは、吸着パッドなどを変更すべきと判断することも考えられる。よって、本変形例では、シミュレーション実施の後、シミュレーションの際に選定されていた吸着パッド、ワークの物理モデル、ロボット等を再表示し、ユーザが手動で選定結果を修正できるようにする。
[0102]
図38は、変形例4に係る選定結果の修正処理を示すフローチャートである。
シミュレーション装置1000は、事前準備処理(吸着パッドの自動選定処理、ワークの物理モデルの自動選定処理、ロボットの自動選定処理など)を実行すると(ステップSh1)、ワーク吸着シミュレーションを実施する(ステップSh2)。そして、シミュレーション装置1000は、シミュレーション画像を表示部などに表示することで、シミュレーション結果などをユーザに認識させる。
[0103]
ユーザは、ワーク吸着に成功している等の理由から、シミュレーション結果に問題ないと判断すると(ステップSh3;YES)、操作ボタン等を操作して終了指示を入力する。一方、ユーザは、ワーク吸着に失敗していることから、シミュレーション結果に問題ありと判断すると(ステップSh3;NO)、操作ボタン等を操作して修正対象項目を選択する。詳述すると、シミュレーション装置1000の表示部には、修正対象項目として、(1)モーションパラメータを選択するか、(2)事前準備処理で自動選定された吸着パッド、ワークの物理モデル、ロボットを選択するかをあらわす選択画面が表示される。ユーザは、モーションパラメータを選択すると(ステップSh4→ステップSh5)、ピックアンドプレース装置の保持部の目標位置(移動経路)、最高速度、最大加速度、最大減速度などから構成されるモーションパラメータを手動で修正する。モーションパラメータ編集部210は、ユーザによる修正指示に従い、モーションパラメータDB120に登録されているモーションパラメータを修正した後、ステップSh2に戻る。シミュレーション装置1000は、ステップSh2に戻ると、修正後のモーションパラメータでワーク吸着シミュレーションを再度実行する。
[0104]
 一方、ユーザは、修正対象項目として、事前準備処理で自動選定された吸着パッド、ワークの物理モデル、ロボットを選択すると(ステップSh4→ステップSh6)、前掲図22に示すような選定結果を示す確認画面G5を表示部などに再表示する。ユーザは、確認画面G5の選定結果を確認しながら、吸着パッド、ワークの物理モデル、ロボットの少なくともいずれか1つ(又は複数)を修正する。例えば、吸着パッドであれば、ユーザは、吸着パッド形状や個数などをマウス操作等により適宜修正する。選定制御部175は、ユーザによる修正指示に従い、吸着パッド、ワークの物理モデル、ロボットの少なくともいずれか1つ(又は複数)を修正した後、ステップSh2に戻る。シミュレーション装置1000は、ステップS2に戻ると、修正後のモーションパラメータでワーク吸着シミュレーションを再度実行する。
[0105]
 以上説明した処理を繰り返し実行している間に、ワーク吸着に成功している等の理由から、シミュレーション結果に問題ないと判断すると、ユーザは、マウス装置などして問題ない旨を入力する。かかる入力操作が行われると、シミュレーション装置1000は、以上説明した選定結果の修正処理を終了する。
[0106]
このように、実際のワーク吸着シミュレーション結果を踏まえて、モーションパラメータまたは吸着パッド、ワークの物理モデル、ロボットといった選定結果を修正することで、最適なシミュレーションを実施することが可能となる。
[0107]
なお、上記変形例4では、ユーザが手動でモーションパラメータを修正するか(ステップSh5)、ユーザが手動で選定結果を修正したが(ステップSh6)、ユーザが手動でモーションパラメータや選定結果を修正する代わりに(あるいは加えて)、シミュレーション装置1000が自動でモーションパラメータや選定結果を修正しても良い。
[0108]
<変形例5>
以上説明した本実施形態及び変形例では、ユーザによって入力されるワーク情報に基づき、吸着パッド等が自動選定される場合を説明したが、ユーザが事前に評価したい吸着パッドを所持する場合などがある。そこで、本変形例では、ユーザが事前に評価したい吸着パッドに関する情報(メーカ名や型式など;以下、「パッド情報」という。)などを指定したうえで、シミュレーションを実行する。
[0109]
図39は、変形例5に係るシミュレーション処理を示すフローチャートである。
ユーザは、操作ボタン等を適宜操作して、ワーク情報(例えば、ワークの外形情報やワークの質量など)のほか、ロボットの動作速度(または動作加速度)などのモーションパラメータ、さらにはパッド情報を入力する。シミュレーション装置1000は、入力UI部(第1入力部、第2入力部、第3入力部)170を介して、ワーク情報、ロボットのモーションパラメータ、パッド情報を受け取ると(ステップSi1)、ワーク吸着シミュレーションを実施する(ステップSi2)。
[0110]
具体的には、シミュレーション装置1000の吸着成否計算部(判定部、出力部)200は、ダイナミクス計算部180から供給されるダイナミクスを考慮した装置動作に基づき、入力されたパッド情報に基づく吸着パッドのワーク吸着の成否を判定し、判定結果をあらわす判定結果情報を表示部などに表示し、シミュレーション結果をユーザに報知する。
[0111]
ユーザは、ワーク吸着に失敗していることから、シミュレーション結果に問題ありと判断すると(ステップSi3;NO)、ステップSi1に戻り、操作ボタン等を操作してワーク情報、ロボットのモーションパラメータ、パッド情報などの再設定指示を入力する。一方、ユーザは、ワーク吸着に成功している等の理由から、シミュレーション結果に問題ないと判断すると(ステップSi3;YES)、操作ボタン等を操作して終了指示を入力し、処理を終了する。
[0112]
このように、ユーザが評価したい吸着パッド等を対象として、シミュレーションを実行するようにしても良い。また、変形例4の構成に、上述した本実施形態及び変形例の構成を適宜組み合わせることも可能である。具体的には、吸着パッド等をユーザが自ら選定する態様と、シミュレーション装置1000によって吸着パッド等が自動選定される態様とを、ユーザのボタン操作等に応じて切り換えるようにしても良い。
[0113]
<変形例6>
 上述した本実施形態及び変形例では、吸着パッドを用いたピックアンドプレース装置をシミュレーション対象としたが、吸着パッドの代わりにワーク保持用の複数の爪を備えたチャックを用いても良い。
[0114]
また、以上説明した本実施形態及び変形例に係るシミュレーション技術は、幅広い分野に適用することができる。例えば、食品、機械部品、化学製品、薬品などのさまざまな工業分野、漁業分野、農業分野、林業分野、サービス業、医療や健康分野において用いられる様々なピックアンドプレース装置に適用することができる。また、本シミュレーション技術は、ピックアンドプレース装置への適用に限定されるものではなく、ワークを保持するあらゆる装置、例えばアームでワークを保持し、所定位置へ搬送した後、ワークを組み立てる組立装置などにも適用可能である。
[0115]
 なお、本明細書において、「部」とは、単に物理的構成を意味するものではなく、その「部」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」や装置が有する機能が2つ以上の物理的構成や装置により実現されても、2つ以上の「部」や装置の機能が1つの物理的手段や装置により実現されてもよい。
[0116]
(付記1)
 少なくとも1つのハードウェアプロセッサと、ロボットに設置される前記ワークの保持部材に関する保持部材情報を複数記憶する第1メモリとを備え、
前記ハードウェアプロセッサは、
ワークの外形情報と質量情報とを含むワーク情報を受け付け、前記ワーク情報に基づいて前記ワークが前記保持部材によって保持可能か否かをシミュレートし、シミュレーションの結果、前記ワークが保持可能と判定された前記保持部材を、保持部材候補として選定し、選定された保持部材候補の前記保持部材情報を出力する、保持可否結果出力装置。
(付記2)
少なくとも1つのハードウェアプロセッサと、ワークごとに検索情報とワーク情報とを対応づけて記憶するワークメモリと、ロボットに設置される前記ワークの保持部材に関する保持部材情報を複数記憶する第1メモリとを備え、
前記ハードウェアプロセッサは、
いずれかのワークの前記検索情報の入力を受け付け、入力された前記ワークの前記検索情報をキーとして前記ワークメモリを検索することにより、入力された前記ワークに対応するワーク情報を取得し、取得したワーク情報に基づいて前記ワークが前記保持部材によって保持可能か否かをシミュレートし、シミュレーションの結果、前記ワークが保持可能と判定された前記保持部材を、保持部材候補として選定し、選定された保持部材候補の前記保持部材情報を出力する、保持可否結果出力装置。
(付記3)
少なくとも1つのハードウェアプロセッサを備え、
前記ハードウェアプロセッサは、
 ワークの外形情報と質量情報とを含むワーク情報を受け付け、ロボットの動作速度または動作加速度の入力を受け付け、ロボットに設置される前記ワークの保持部材に関する保持部材情報の入力を受け付け、前記ワーク情報に基づいて前記ワークが前記保持部材によって保持可能か否かをシミュレートし、シミュレーションの結果を出力する、保持可否結果出力装置。

請求の範囲

[請求項1]
 ワークの外形情報と質量情報とを含むワーク情報を受け付ける入力部と、
 ロボットに設置される前記ワークの保持部材に関する保持部材情報を複数記憶する第1記憶部と、
前記入力部にて受け付けた前記ワーク情報に基づいて、前記ワークが前記保持部材によって保持可能か否かをシミュレートし、シミュレーションの結果、前記ワークが保持可能と判定された前記保持部材を、保持部材候補として選定する第1選定部と、
前記第1選定部によって選定された保持部材候補の前記保持部材情報を出力する出力部と
を具備する保持可否結果出力装置。
[請求項2]
 前記保持部材は、吸着パッドであり、前記保持部材候補は、吸着パッド候補である、請求項1に記載の保持可否結果出力装置。
[請求項3]
 前記吸着パッド候補の前記保持部材情報は、吸着パッド形状、材質、径、個数、前記ワークに対する前記吸着パッドの吸着位置の少なくともいずれかを含む、請求項2に記載の保持可否結果出力装置。
[請求項4]
 前記吸着パッド候補の前記保持部材情報は、さらに、吸着パッドのメーカおよびメーカの型式のいずれかを含む、請求項2に記載の保持可否結果出力装置。
[請求項5]
 前記吸着パッド候補の前記保持部材情報は、前記ワークに対する前記吸着パッドの配置を含み、
 前記出力部は、前記ワークをあらわす画像に、前記吸着パッドの配置をあらわす画像を重畳して表示部に表示し、
  前記表示部に表示された前記吸着パッドの配置の修正指示を受け付ける修正入力部と、前記修正指示に従って前記吸着パッドの配置を修正する修正部とをさらに具備する、請求項2に記載の保持可否結果出力装置。
[請求項6]
 前記ワークの外形情報は、前記ワークの高さのばらつき、前記ワークの吸着痕の許容の有無の少なくともいずれかを含む、請求項1に記載の保持可否結果出力装置。
[請求項7]
 前記ワークの外形情報は、前記ワークの表面の粗さである、請求項1に記載の保持可否結果出力装置。
[請求項8]
 前記入力部は、さらに前記ワークの振動の許容値を受け付け、
 前記ワークの振動の許容値を表示する表示部をさらに具備する、請求項1に記載の保持可否結果出力装置。
[請求項9]
 前記ロボットに関するロボット情報を複数記憶する第2記憶部と、
 前記ワーク情報に基づいて、前記ワークを保持するロボットのロボット情報を、複数の前記ロボット情報の中からロボット候補として選定する第2選定部と
 を具備する請求項1に記載の保持可否結果出力装置。
[請求項10]
 ワークごとに、検索情報とワーク情報とを対応づけて記憶するワーク記憶部と、
 ロボットに設置される前記ワークの保持部材に関する保持部材情報を複数記憶する第1記憶部と、
 いずれかのワークの前記検索情報の入力を受け付ける入力部と、
 入力された前記ワークの前記検索情報をキーとして前記ワーク記憶部を検索することにより、入力された前記ワークに対応するワーク情報を取得する取得部と、
 取得したワーク情報に基づいて前記ワークが前記保持部材によって保持可能か否かをシミュレートし、シミュレーションの結果、前記ワークが保持可能と判定された前記保持部材を、保持部材候補として選定する第1選定部と、
前記第1選定部によって選定された保持部材候補の前記保持部材情報を出力する出力部と
を具備する保持可否結果出力装置。
[請求項11]
 前記検索情報には、バーコード情報が含まれ、
 ワークのバーコード情報を読み取るバーコード読み取り部をさらに備え、
 前記入力部は、前記検索情報として、前記バーコード読み取り部によって読み取られた前記ワークのバーコード情報を入力し、
前記取得部は、入力された前記ワークのバーコード情報をキーとして前記ワーク記憶部を検索することにより、入力された前記ワークに対応するワーク情報を取得する、請求項10に記載の保持可否結果出力装置。
[請求項12]
 ワークの外形情報と質量情報とを含むワーク情報を受け付ける第1入力部と、
 ロボットの動作速度または動作加速度の入力を受け付ける第2入力部と、
 ロボットに設置される前記ワークの保持部材に関する保持部材情報の入力を受け付ける第3入力部と、
前記第1入力部にて受け付けた前記ワーク情報と、前記第2入力部にて受け付けた前記ロボットの前記動作速度または前記動作加速度と、前記第3入力部にて受け付けた前記ワークの保持部材に関する前記保持部材情報とに基づいて、前記ワークが前記保持部材によって保持可能か否かをシミュレートし、シミュレーション結果を出力する出力部と
を具備する保持可否結果出力装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]

[ 図 22]

[ 図 23]

[ 図 24]

[ 図 25]

[ 図 26]

[ 図 27]

[ 図 28]

[ 図 29]

[ 図 30]

[ 図 31]

[ 図 32]

[ 図 33]

[ 図 34]

[ 図 35]

[ 図 36]

[ 図 37]

[ 図 38]

[ 図 39]