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1. (WO2017168975) DISPOSITIF DE RÉGULATION DE DÉBIT
Document

明 細 書

発明の名称 流量制御装置

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005   0006   0007  

課題を解決するための手段

0008  

発明の効果

0009  

図面の簡単な説明

0010  

発明を実施するための形態

0011  

実施例

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091  

符号の説明

0092  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1A   1B   2   3A   3B   4A   4B   4C   4D   5A   5B   6A   6B  

明 細 書

発明の名称 : 流量制御装置

技術分野

[0001]
 本発明は、流量制御装置に関する。

背景技術

[0002]
 従来技術の一例として、電磁式燃料噴射弁装置において、可動弁を素材組成の異なる電磁コアおよび可動ニードル部で形成し、該両部材を溶接接合してなる前記可動弁は電磁コア端面部と可動ニードル部とが突き合わせ溶接され、可動ニードル部に鍔部を有し、該鍔部および電磁コア端面部の突き合わせ面を局所的に溶融凝固させた溶接継手構造体からなり、かつ溶接溶込み深さを前記突き合わせ面の長さより大きな溶融部としてあるものが開示されている。(例えば、特許文献1の図2参照)
 可動ニードル部と電磁コアを少なくとも一部突き合わせ、突き合わせ部にYAGレーザ光を照射して突き合わせ面より長い距離を溶接することにより、耐久性の優れた燃料噴射弁を量産可能にして提供できる。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開平11-193762号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 特許文献1に記載の実施形態の燃料噴射弁において、突き合わせ溶接部の突き合わせ面長さより溶接溶け込み深さを大きくすることが述べられているが、突き合せ部の隅部、角部の形状と溶融、再凝固後の金属の形状に関する工夫は述べられていない。
[0005]
 近年の排出ガス規制では、排気ガス中に含まれる粒子状物質の量、数量を低減する必要があり、ガソリンを使用する燃料噴射弁においても常用の最高燃圧が35MP程度まで大きくなる可能性がある。常用の最高燃圧が35MPaの場合、燃料噴射弁は例えば55MPaまで燃料を保持することが要求される。
[0006]
 すると燃料圧力によって溶接部には従来よりも大きな応力が発生し、強度への余裕度が低下する可能性がある。
[0007]
 本発明の目的は、高い燃料圧力に耐えられる溶接部強度を確保することができる燃料噴射装置の製造コストを下げ、安価に提供することにある。

課題を解決するための手段

[0008]
 上記目的を達成するために、本発明は第1部品と、前記第1部品の一面に対向する対向面を有する第2部品と、を備えた流量制御装置において、前記第1部品の前記一面と前記第2部品の前記対向面との間において互いに接触する突き当て面と、前記第1部品と前記第2部品との前記突き当て面において、前記突き当て面と沿うように形成された溶接部と、を備え、前記溶接部と前記第1部品と前記第2部品とで空隙を形成し、かつ、前記溶接部の溶接方向先端部は突き当て面の溶接方向先端部に対して、溶接方向側に位置することを特徴とする。

発明の効果

[0009]
 本発明によれば、高い燃料圧力に耐えられる溶接強度を、必要最小限の溶接で確保し、安価な燃料噴射装置を提供することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。

図面の簡単な説明

[0010]
[図1A] 本発明の実施形態による燃料噴射装置と燃料配管の一部の断面図である。
[図1B] 本発明の実施形態による燃料噴射装置と燃料配管の一部の別の断面図である。
[図2] 燃料噴射弁内部の燃料圧力と燃料噴射弁軸方向に印加される荷重の関係を示したグラフである。
[図3A] 比較例による燃料噴射装置の全体断面図である。
[図3B] 比較例による燃料噴射装置の溶接部の拡大断面図である。
[図4A] 本発明の実施例による燃料噴射装置の構成部品の断面図である。
[図4B] 本発明の実施例による燃料噴射装置の溶接部の拡大断面図である。
[図4C] 本発明の実施例による燃料噴射装置の溶接部の拡大断面図である。
[図4D] 比較例による燃料噴射装置の溶接部の拡大断面図である。
[図5A] 本発明の実施例による燃料噴射装置の溶接部の拡大断面図である。
[図5B] 本発明の実施例による燃料噴射装置の溶接部の拡大断面図である。
[図6A] 比較例による燃料噴射装置の溶接部の拡大断面図である。
[図6B] 比較例による燃料噴射装置の溶接部の拡大断面図である。

発明を実施するための形態

[0011]
 以下、図面を用いて本発明を実施するための具体的な形態について説明する。
実施例
[0012]
 以下、図面を用いて、本発明の流量制御装置の実施例について、特にその構成及び作用効果について説明する。本実施例では流量制御装置の一例として、燃料噴射弁(燃料噴射装置)について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば高圧の燃料圧力によって溶接部に大きな応力が発生することで、溶接部の強度がもたなくなる虞がある高圧燃料ポンプにおいて、溶接部で接合される二部品に対しても適用が可能である。なお、図面において、機能を分かり易くするために部品の大きさや隙間の大きさは実際の比率よりも誇張されている場合があり、機能を説明するために不要な部品は省略されている場合がある。各実施例において同一の構成要素には同一の符号が与えられており、重複する説明は省略している。
[0013]
 最初に、図1A及び図1Bを用いて、本実施例による燃料噴射弁の構成の概要を説明する。図1A、図1Bは本実施例による燃料噴射弁の縦断面図である。
[0014]
 内燃機関には、運転状態に応じた適切な燃料量を燃料噴射弁の噴射時間に変換する演算を行い、燃料を供給する燃料噴射弁を駆動させる燃料噴射制御装置(不図示)が備えられている。
[0015]
 図1Aに示すように、燃料噴射弁では、例えば、可動子部114が円筒状の可動子102とこの可動子102の中心部に位置する針弁114A(弁体)とを含んで構成されている。中心部に燃料を導く燃料導入孔を有する固定コア107(固定子)の端面と可動子102の端面との間に隙間が設けられている。この隙間を含む磁気通路に磁束を供給する電磁コイル105(ソレノイド)が備えられている。換言すれば、固定コア107(固定子)は、図1Aに示すように、可動子102に対向するように配置される。
[0016]
 隙間を通る磁束によって可動子102の端面と固定コア107の端面との間に生起された磁気吸引力で可動子102を固定コア107側に引き付けて可動子102を駆動し、針弁114Aを弁座シート部39(弁座)から引き離して弁座シート部39に設けた燃料通路を開くように構成されている。換言すれば、可動子102は、針弁114A(弁体)を駆動させる。
[0017]
 噴射される燃料量は、主に燃料の圧力と燃料噴射弁の噴口部の雰囲気圧力との差圧、並びに針弁114Aを開いた状態に維持し、燃料が噴射されている時間により決定される。
[0018]
 電磁コイル105への通電を停止すると、可動子102に作用する磁気吸引力が消失し、針弁114Aを閉鎖方向に付勢する弾性部材の力と、針弁114Aと固定コア107間を流れる燃料の流速によって生じる圧力降下によって針弁114A及び可動子102は閉鎖方向へと移動し、針弁114Aが弁座シート部39に着座することで燃料通路を閉じる。針弁114Aと弁座シート部39の当接により燃料がシールされ、意図しないタイミングで燃料が燃料噴射弁から漏れ出ることを防いでいる。
[0019]
 近年、燃料消費量低減という観点から、過給機と組み合わせて内燃機関の排気量を小さくし、熱効率の良い運転領域を使用することで車両搭載時の燃料消費量を低減させる試みが実施されている。この試みは特に燃料の気化による吸入空気充填量の向上、耐ノック特性の向上が見込まれる筒内直接噴射式の内燃機関と組み合わせることが有効である。
[0020]
 また幅広い車種で大幅な燃料消費量低減が求められているため、筒内直接噴射式の内燃機関の需要が増加する一方、回生エネルギの回収といったその他の燃料消費量低減に効果のあるデバイスを自動車に搭載する必要がある。また、総コストを低減する観点から各種デバイスのコスト低減が求められており、筒内直接噴射用の燃料噴射弁へのコスト低減要求も同様に高まっている。
[0021]
 一方で、内燃機関の排出ガスに含まれる成分を一層低減することも求められており、特に粒子状物質の量、数量を低減するという観点から、燃料の噴射圧力を従来の20MPaから例えば35MPa程度まで増加させ、噴射される燃料の液滴粒径を低減、気化を促進させる試みが実施されている。
[0022]
 燃料圧力を増加させると燃料配管211、燃料噴射弁の燃料通路面積に比例して軸方向に印加される荷重も増加する。よって高い燃料圧力に耐えられる燃料噴射弁とするには、燃料配管211との接続部の燃料通路径を小さくして軸方向の荷重を低減する必要がある。
[0023]
 同様に燃料圧力を増加させる場合、燃料噴射弁の外部に対して内部の燃料圧力を保持する部材に発生する応力が増加する。高い燃料圧力で発生する応力に対して強度の余裕を持たせるには、厚みを増加させて剛性を確保するか、強度の大きい材料を使用する必要がある。
[0024]
 しかしながら前述のとおり軸方向に印加される荷重を減らすには、燃料配管211との接続部の燃料通路径を小さくして軸方向の荷重を低減しつつ、燃料噴射弁内部に針弁114Aやスプリング110、調整子54を納められる内径を確保する必要があるため、肉厚を大きくすることは難しい。高い応力でも強度に対する余裕度を維持するには降伏応力、引っ張り強さの大きい材料を選定することが有効である。
[0025]
 燃料噴射弁の固定コア107は電磁ソレノイドの一部を構成しているため、磁気特性に優れた材料が使用される。磁気特性に優れた材料は一般に降伏応力、引っ張り強さが小さいため、前述のように肉厚が小さく、高い剛性が要求される燃料配管211との接続部に使用するのは不向きである。
よって高燃圧に対応する燃料噴射弁では、固定コア107とアダプタ140の2部品に分割され、アダプタ140には固定コア107より降伏応力、引っ張り強さの大きな材料を使用し、固定コア107には磁気特性の優れた材料を使用し、2部品を径方向で圧入させた後、403aで全周溶接して固定される場合がある。
[0026]
 したがって、燃料圧力の増加に対して、燃料配管211との燃料通路径を小さくして軸方向の荷重を低減しながら、固定コア107の磁気特性を悪化させることのない燃料噴射弁を、コスト上昇を抑えて製作することができる。
[0027]
  同様の理由で固定コア107とノズルホルダ23の2部品に分割され、ノズルホルダ23には固定コア107より降伏応力、引っ張り強さの大きな材料を使用し、固定コア107には磁気特性の優れた材料を使用し、2部品を径方向で圧入させた後、403bで全周溶接して固定される場合がある。
[0028]
 図1Aの上部には燃料圧力によって燃料噴射弁の軸方向に印加される荷重を模式的に示している。燃料噴射弁は燃料配管211と接続され、Oリング212によって燃料はシールされているため、燃料配管内部213と燃料噴射弁内部は高圧の燃料で満たされている。燃料配管内径φRによって燃料配管断面積が決まり、燃料配管断面積と燃料圧力の積を燃圧荷重と定義する。
[0029]
 燃料配管211は図示していないエンジンに固定されているため、燃料噴射弁は矢印214の方向に燃圧荷重を受ける。燃料噴射弁は例えばハウジング103のテーパ面215で図示していないエンジンと接触しているため、燃料噴射弁を構成するアダプタ140、固定コア107、噴孔カップ支持体101、ハウジング103を介して前述の燃圧荷重が伝達する。
[0030]
 図1Bに示す燃料噴射弁では、プレート251を介して燃料配管211に吊り下げられ、位置決めされている。 
 図2は燃料噴射弁内部に印加される燃料圧力に対する燃料噴射装置軸方向の荷重を算出したグラフである。従来、最高燃料圧力は例えば20MPaで使用されており、その際の燃圧によって燃料噴射弁の軸方向に印加される荷重は例えば1800Nである。燃料圧力を35MPaにすると燃圧荷重はおよそ1.5倍の3200Nとなる。また燃料圧力が35MPaのシステムでは安全の余裕度を考慮して、例えば燃料圧力55MPaまで構造強度を保つ必要があり、その場合の軸方向荷重はおおよそ7700Nにも達する。前述の通り、燃料噴射弁を構成する部品には、燃圧による軸方向荷重が伝達するため、燃圧の増加に伴い各部品に発生する応力は増加する。燃料噴射弁を構成する部品の形状、材料、溶接形状を従来から変更しない場合、強度の余裕度が減少する。一方で強度の大きい材料や複雑な溶接方法を使用することはコストの増加につながる。
[0031]
 いずれの場合も、燃料噴射弁においては2部品を径方向で圧入させた後、全周溶接して固定される。その溶接固定部に加わる荷重は燃料圧力と共に増加するため、高い燃料圧力に耐えられる溶接強度を、必要最小限の溶接で確保し、安価な燃料噴射装置を提供する必要がある。
[0032]
  (構成の詳細)
 次に、図1Aから図6Bを用いて、本発明の実施例による燃料噴射弁の構成を詳細に説明する。
[0033]
 まず図1Aを使用して燃料噴射弁の動作について説明する。 
 噴孔カップ支持体101は直径が小さい小径筒状部22と直径が大きい大径筒状部23とを備えている。小径筒状部22の先端部分の内部に、案内部115、燃料噴射孔117を備えた噴孔カップ116(燃料噴射孔形成部材)が挿入または圧入され、噴孔カップ116の先端面の外周の縁部が全周溶接される。これにより、噴孔カップ116は、小径筒状部22に固定される。案内部115は可動子部114を構成する針弁114Aの先端に設けられた弁体先端部114Bが燃料噴射弁の軸方向に上下運動する際に、外周を案内する機能を有する。
[0034]
 噴孔カップ116には案内部115の下流側に円錐状の弁座シート部39が形成されている。この弁座シート部39には針弁114Aの先端に設けた弁体先端部114Bが当接または離反することで、燃料の流れを遮断したり燃料噴射孔に導いたりする。噴孔カップ支持体101の外周には溝が形成されており、この溝に樹脂材製のチップシール131に代表される燃焼ガスのシール部材が嵌め込まれている。
[0035]
 固定コア107の内周下端部には可動子を構成する針弁114Aをガイドする針弁案内部113(針弁案内部材)が設けられている。針弁114Aには案内部127が設けられており、図示されていないが案内部127は一部面取り部 設けられ燃料通路を形成している。細長い形状の針弁114Aは針弁案内部113によって径方向の位置を規定され、かつ軸方向にまっすぐに往復運動するようガイドされる。なお、開弁方向は弁軸方向の上、閉弁方向は弁軸方向の下に向かう方向である。
[0036]
 針弁114Aの弁体先端部114Bが設けられている端部とは反対の端部には針弁114Aの直径より大きい外径を有する段付き部129を有する頭部114Cが設けられている。段付き部129の上端面には針弁114Aを閉弁方向に付勢するスプリング110の着座面が設けられており、頭部114Cと併せてスプリング110を保持する。
[0037]
 可動子部114は針弁114Aが貫通する貫通孔128を中央に備えた可動子102を有する。可動子102と針弁案内部113との間に可動子102を開弁方向に付勢するゼロスプリング112が保持されている。
[0038]
 頭部114Cの段付き部129の直径より貫通孔128の直径の方が小さいので、針弁114Aを噴孔カップ116の弁座に向かって押付けるスプリング110の付勢力もしくは重力の作用下においては、ゼロスプリング112によって保持された可動子102の上側面と針弁114Aの段付き部129の下端面が当接し、両者は係合している。
[0039]
 これによりゼロスプリング112の付勢力もしくは重力に逆らう上方への可動子102の動きあるいは、ゼロスプリング112の付勢力もしくは重力に沿った下方への針弁114Aの動きに対して両者は協働して動くことになる。しかし、ゼロスプリング112の付勢力もしくは重力に関係なく針弁114Aを上方へ動かす力、あるいは可動子102を下方へ動かす力が独立して両者に作用したとき、両者は別々の方向に動くことができる。
[0040]
 噴孔カップ支持体101の大径筒状部23の内周部には固定コア107が圧入され、圧入接触位置で溶接接合されている。この溶接接合により噴孔カップ支持体101の大径筒状部23の内部と外気との間に形成される隙間が密閉される。固定コア107は中心に直径φCnの貫通孔107Dが燃料導入通路として設けられている。
[0041]
 換言すれば、アダプタ140(パイプ)の下面(下流側の面)と、固定コア107(固定子)の上面(上流側の面)とが直接、接触することで圧入により、アダプタ140と固定コア107が固定される。
[0042]
 固定コア107の下端面や、可動子102の上端面及び衝突端面にはメッキを施して耐久性を向上させることがある。可動子102に比較的軟らかい軟磁性ステンレス鋼を用いた場合においても、硬質クロムメッキや無電解ニッケルメッキを用いることで、耐久信頼性を確保することができる。
[0043]
 針弁114Aの頭部114Cに設けられた段付き部129の上端面に形成されたスプリング受け面には初期荷重設定用のスプリング110の下端が当接しており、スプリング110の他端が調整子54で受け止められる。これにより、スプリング110が頭部114Cと調整子54の間に保持されている。調整子54の固定位置を調整することでスプリング110が針弁114Aを弁座シート部39に押付ける初期荷重を調整することができる。
[0044]
 噴孔カップ支持体101の大径筒状部23の外周にはカップ状のハウジング103が固定されている。ハウジング103の底部には中央に貫通孔が設けられており、貫通孔には噴孔カップ支持体101の大径筒状部23が挿通されている。ハウジング103の外周壁の部分は噴孔カップ支持体101の大径筒状部23の外周面に対面する外周ヨーク部を形成している。
[0045]
 ハウジング103によって形成される筒状空間内には環状を成すように巻回された電磁コイル105が配置されている。電磁コイル105は半径方向外側に向かって開口する断面がU字状の溝を持つ環状のコイルボビン104と、この溝の中に巻きつけられた銅線で形成される。電磁コイル105の巻き始め、巻き終わり端部には剛性のある導体109が固定されており、固定コア107に設けた貫通孔より引き出されている。
[0046]
 この導体109と固定コア107、噴孔カップ支持体101の大径筒 部23の外周は、ハウジング103の上端開口部内周から絶縁樹脂を注入して、モールド成形され、樹脂成形体121で覆われる。かくして、電磁コイル(104、105)の周りにトロイダル状の磁気通路が形成される。
[0047]
 導体109の先端部に形成されたコネクタ43Aには高電圧電源、バッテリ電源より電力を供給するプラグが接続され、図示しないコントローラによって通電、非通電が制御される。電磁コイル105に通電中は、磁気回路140Mを通る磁束によって磁気吸引ギャップにおいて可動子 114の可動子102と固定コア107との間に磁気吸引力が発生し、可動子102がスプリング110の設定荷重を超える力で吸引されることで上方へ動く。
[0048]
 このとき可動子102は針弁の頭部114Cと係合して、針弁114Aと一緒に上方へ移動し、可動子102の上端面が固定コア107の下端面に衝突するまで移動する。その結果、針弁114Aの先端の弁体先端部114Bが弁座シート部39より離間し、燃料が燃料通路を通り、噴孔カップ116先端にある燃料噴射孔117から内燃機関の燃焼室内に噴出する。
[0049]
 針弁114Aの先端の弁体先端部114Bが弁座シート部39より離間し、上方に引き上げられている間、細長い形状の針弁114Aは針弁案内部113と、噴孔カップ116の案内部115の2箇所によって弁軸方向に沿ってまっすぐに復動するようガイドされる。
[0050]
 電磁コイル105への通電が断たれると、磁束が消滅し、磁気吸引ギャップにおける磁気吸引力も消滅する。この状態では、針弁114Aの頭部114Cを反対方向に押す初期荷重設定用のスプリング110のばね力がゼロスプリング112の力に打ち勝って可動子 114全体(可動子102、針弁114A)に作用する。その結果、可動子102はスプリング110のばね力によって、弁体先端部114Bが弁座シート部39に接触する閉弁位置に押し戻される。
[0051]
 針弁114Aの先端の弁体先端部114Bが弁座シート部39に接触し閉弁位置にある間、細長い形状の針弁114Aは針弁案内部113のみによりガイドされており、噴孔カップ116の案内部115とは接触していない。
[0052]
 このとき、頭部114Cの段付き部129が可動子102の上面に当接して可動子102を、ゼロスプリング112の力に打ち勝って針弁案内部113側へ移動させる。弁体先端部114Bが弁座シート部39に衝突すると、可動子102は針弁114Aと別体であるため、慣性力によって針弁案内部113方向への移動を継続する。このとき針弁114Aの外周と可動子102の内周との間に流体による摩擦が発生し、弁座シート部39から再度開弁方向に跳ね返る針弁114Aのエネルギが吸収される。
[0053]
 慣性質量の大きな可動子102が針弁114Aから切り離されているので、跳ね返りエネルギ自体も小さくなる。また、針弁114Aの跳ね返りエネルギを吸収した可動子102は自らの慣性力がその分だけ減少し、ゼロスプリング112を圧縮した後に受ける反発力も小さくなるため、可動子102自体の跳ね返り現象によって針弁114Aが開弁方向に再び動かされる現象は発生し難くなる。かくして、針弁114Aの跳ね返りは最小限に抑えられ、電磁コイル105への通電が断たれた後に弁が開いて、燃料が不作為に噴射される、いわゆる二次噴射現象が抑制される。
[0054]
 図3Aは比較例による燃料噴射弁の断面図を示している。固定コア407はノズルホルダ23に圧入後、重ね溶接で接合されている。 
 図3Bは図3に記載の燃料噴射弁の重ね溶接部分の近傍460を拡大したものである。燃料圧力によってノズルホルダ23は外径方向、燃料噴射弁軸方向下向きに荷重305を受けるが、固定コア407は軸方向に固定されているため、重ね溶接部301に対して主に作用する荷重は燃料圧力によってノズルホルダ23が燃料噴射弁軸方向下向きになる。
[0055]
 固定コア407とノズルホルダ23の重ね溶接中の境界面を302とするとき、境界面302にはせん断荷重が生じる。せん断荷重により境界面302の上端303には高い応力が発生する。重ね溶接中の境界面を302の長さを大きくしても、ノズルホルダ23に燃料噴射弁軸方向下向きの荷重が印加されると上端303に応力が集中するためである。
[0056]
 燃料圧力が20MPaの場合、図2に示すとおり軸方向荷重は小さいため、境界面302の上端303に発生する応力は比較的小さく、十分な強度を確保することができる。
[0057]
 一方、燃料圧力が従来より大きい、例えば35MPaで使用される際には、図2で示したように軸方向荷重は増加する。よって重ね溶接は荷重方向と母材境界が平行なためせん断力によって母材と溶接境界部に発生する応力も大きくなり、十分な強度を確保することができない可能性がある。
[0058]
 図4Aは本発明の実施例による燃料噴射弁を構成するアダプタ140と固定コア107のみの断面図である。アダプタ140はOリング取付部250の厚さが小さいため、強度優先の材料を選定する。強度を優先した選択した材料の為、燃料圧力35MPaで発生する応力に耐えられる。固定コア107は磁気回路を構成するため薄肉部はない。よって固定コア107には磁性に優れる材料を選定する。肉厚が大きいため強度の小さい材料を選定しても燃料圧力35MPaで発生する応力に耐えられる。
[0059]
 換言すれば、固定コア107(固定子)の飽和磁束密度は、固定コア107と別体の部材で構成され、かつ固定コア107に直接、圧入により固定されるアダプタ140(パイプ)の飽和磁束密度よりも大きい。これにより、例えば、固定コア107の磁気特性を確保しつつ、アダプタ140の製造コストを低減することができる。
[0060]
 ここで、固定コア107(固定子)の引っ張り強さは、固定コア107に直接、圧入により固定されるアダプタ140(パイプ)の引っ張り強さよりも小さい。これにより、例えば、アダプタ140の強度を確保しつつ、固定コア107の形状が複雑になったとしてもその加工を容易に行うことが可能となる。
[0061]
 突き合わせ部は部品Aと部品Bから構成され、燃料噴射弁内部601に満たされている高圧燃料を保持する必要がある。 
 燃料噴射弁のアダプタ140の取付部401と固定コア107の取付部402は径方向で接触し、圧入され、燃料を封止するために突合せ溶接部403で全周突き合わせ溶接されている。溶接前にアダプタ140の取付部401と固定コア107の取付部402部が圧入固定されているため、溶接時に生じるひずみによって生じるアダプタ140の倒れを抑制できる。
[0062]
 換言すれば、固定コア107(固定子)は上流側に取付部402(固定子側取付部)を有するとともに、アダプタ140(パイプ)は下流側に取付部401(パイプ側取付部)を有する。取付部402及び取付部401が径方向において直接、接触して圧入される。これにより、取付部402及び取付部401として容易に製造可能とし、また取付部402及び取付部401により圧入固定が可能となる。
[0063]
 また、取付部401(パイプ側取付部)の下流側先端部401aが取付部402(固定子側取付部)の上面(上流側の面)と接触して、この接触部において突き合わせ溶接がなされる。詳細には、取付部401(パイプ側取付部)が取付部402(固定子側取付部)よりも外周側に位置し、取付部401の下流側先端部401aが軸方向に固定コア107に接触し、該接触部において突合せ溶接される。
[0064]
 これにより、取付部402及び取付部401の突き合わせ溶接を可能とし、安価にかつ強固に双方を製造、固定することができる。アダプタ140に使用する材料は固定コア107よりも強度が大きいので、応力の高い外周側に配置するのが理にかなっている。また強度が大きい材料だと薄くでき、溶接もし易い。
[0065]
 ここで、固定コア107(固定子)は、取付部402(固定子側取付部)よりも下流側に外周側に突出する突出部107a(つば部)が形成され、突出部107aと固定コア107と一体の部材で形成される。また、固定コア107は冷間鍛造により形成される。これにより、突出部107aがあったとしても材料の無駄を少なくして安く製造することが可能となる。
[0066]
 なお、仮にもっと硬い部材で冷間鍛造が採用できないものを固定コア107に採用すると、突出部107a(つば部)を含めて機械加工で削り出す必要がある。これは部材の無駄が大きく、コストのデメリットが大きい。また突出部107aを別体にして溶接することも考えられるが、これは位置決めの難しさ、また溶接による生産コストの増加につながる。
[0067]
 ちなみに、突出部107a(つば部)により、突出部107aとこれに対向するハウジング103の端部(上端)の間で磁路が良好に形成され、磁気回路140M(図1A参照)を確実に構成することができる。
[0068]
 図1Bに示すように燃料噴射弁が燃料配管211にプレート251を介して接続される場合、燃料噴射弁内部の燃料圧力による燃圧荷重によって、固定コア107はアダプタ140に対して下流側に引っ張られる。
[0069]
 図4Bは燃料噴射弁のアダプタ140と固定コア107を突き合わせ溶接とした場合の突き合わせ溶接部の拡大断面図を示している。溶接により溶融した金属が再凝固した形状を403で表している。アダプタ140と固定コア107の突き合わせ面609は主な荷重方向510に対して直角となっている。よって荷重510を突き合わせ面609でほぼ均等に受けるため、発生する最大応力は図3Bの重ね溶接に比べて小さくなる。
[0070]
 つまり、本実施例の燃料噴射弁は、アダプタ140の取付部401(第1部品)と、この第1部品の一面(下流面)に対向する対向面(上流面)を有する固定コア107の取付部402(第2部品)と、を備える。また、第1部品の一面(下流面)と前記第2部品の対向面(上流面)との間において互いに接触する突き当て面が形成され、この突き当て面において、突き当て面と沿うように突合せ溶接部403が形成される。さらに突合せ溶接部403と第1部品と第2部品とで空隙を形成し、かつ、突合せ溶接部403の溶接方向先端部は突き当て面の溶接方向先端部に対して、溶接方向側(図4Bにおいて右方向側)に位置するように形成する。
[0071]
 なお、空隙の上側において、アダプタ140の取付部401(第1部品)と、固定コア107の取付部402(第2部品)とが径方向において圧入される圧入部が形成される。つまり、アダプタ140の取付部401(第1部品)と、固定コア107の取付部402(第2部品)とは、この圧入部に加え、上記した突合せ溶接部403により強固に固定する。そしてその際の溶接部が図3Bに示した方法によれば、応力が集中することで、固定強度が足らなくなる虞があったが、図4Bの方法により、固定強度を向上させることが可能である。
[0072]
 これにより、突き合わせ溶接部403はその燃圧荷重にも耐えられる強度を有するように溶接される。突合せ溶接は従来の燃料噴射弁で実施されている重ね溶接に対し継ぎ手効率が高く、同じ溶け込み量に対して強度は向上する。
[0073]
 図4Cは突き合わせ部と溶接による溶融、再凝固の形状を更に拡大して示している。二部品の突き合わせでは突き合わせ面609が密着するように部材Bの隅側を図示のように掘り込む、もしくは図示しないが部材Aの角部に面取りを施すなどして隙間605を形成する。突き合わせ部を溶接する場合、前述の隙間605を溶融金属で全て埋めるために、606に示すような形状でレーザー溶接を施す。溶融金属で全て埋めるのは、二部品に図中矢印方向の荷重が印加された場合、隙間部の形状によっては応力が大きくなり、溶接部の強度を低下させる可能性があるからである。つまり、突合せ溶接でも突き当て隙間にはみ出た溶接部形状が応力集中を引きこす虞がある。
[0074]
 これに対して、図4Cの突合せ溶接部606、607、608のように、溶接方向先端部がアダプタ140の取付部401(第1部品)と、固定コア107の取付部402(第2部品)との間で径方向において圧入される圧入部に対して、更に溶接方向側(図4Cにおいて右方向側)に位置するように形成する。そして、溶接部606、607、608は溶接前に第1部品401と第2部品402との間に形成されていた隙間を全て埋めるように形成される。これにより隙間部の形状により応力が大きくなり、溶接部の強度を低下させる虞を抑制することができる。
[0075]
 なお、溶接の溶け込み深さ610は製造工程において、狙った目標に対してばらつきを有しており、606の溶け込み形状を目標として狙って溶接を行っても、実際には、それよりも小さな溶け込み形状611となり、溶接後に隙間が残る可能性がある。よって図4Cの隙間605を全て溶融金属で埋めるには溶接形状607を狙い、ばらつきが発生し溶け込み深さが小さくなっても溶け込み形状606となるようにする。
[0076]
 一方で燃料噴射弁には同軸精度が要求されるため、溶接時の入熱量は出来るだけ小さくしたいという要望がある。図4Cに示した溶接形状の場合、607の溶け込み形状を狙う場合でも上記したばらつきの発生を考慮して、溶け込みが大き目の608とすることが考えられる。しかし、このように部品Bの厚み612の2/3以上を溶かし込むような場合、溶接時の変形量が大きく、燃料噴射弁の同軸精度が悪化する可能性がある。
[0077]
 図4Dは同軸の悪化を抑制するために、突き合わせ溶接の溶け込み深さを614とした場合の溶接部形状ある。突き当て長さ以下の溶け込み深さとなる場合、荷重方向600に対して溶接部形状の端部615が応力集中を引きこすことは明白である。よって突合せ溶接においても、突き合わせ長さに対し溶接溶け込み形状を短くした場合、高い燃料圧力によって生じる荷重に対して異十分な剛性、強度を確保することができない可能性がある。
[0078]
 図5Aは本発明の燃料噴射装置の実施例による燃料境界を構成する部品とその溶接形状である。高圧燃料と大気の境界を部品A、Bの2部品以上で構成し、段付き部を設けた部品の小径側外径と、もう一方の部品の内径側で嵌合、圧入され、突き当て面で接触し位置決めされる。部品Aが図4の溶接方向先端部がアダプタ140の取付部401(第1部品)に対応し、部品Bが固定コア107の取付部402(第2部品)に対応する。第1部品Aと第2部品Bとの間の突き当て面と並行に近い方向から突合せ溶接がなされ、突合せ溶接部509が形成される。
[0079]
 内径側で嵌合、又は圧入される第1部品Aにおいて突き当て面の内径側角部が突き当て面に直行する方向に長い面取り501を設けられる。また、第1部品Aと第2部品Bとの突き当て長さ502より溶接結合長503が大きくなるように突合せ溶接部509が形成される。つまり、突合せ溶接部509の溶接方向先端部は第1部品Aと第2部品Bと突合せ溶接部509とで形成される空隙の溶接方向先端部に対して溶接方向側に位置(図5Aの右側方向)する。
[0080]
 また突合せ溶接部509の溶接溶け込み深さ505は、圧入深さ504以上とする。圧入深さとは突合せ溶接部509の圧入方向における長さのことである。溶接溶け込み中心506は突き当て面507よりも外径側で嵌合、圧入される部品側に位置させる。つまり、突合せ溶接部509の溶接方向(図5Aの右側方向)と直交する方向(図5Aの上下方向)における中心部506が突き当て面507よりも突き当て方向側(図5Aの下側方向)に位置する。
[0081]
 突合せ溶接部509は溶接により溶融、再凝固した形状を表している。溶融、再凝固した金属である突合せ溶接部509と第1部材Aが交わる位置、すなわち突合せ溶接部509のうち、第1部材Aと溶接で固定される部分の溶接結合長503の端部において、溶融、再凝固した突合せ溶接部509のうち、空隙を形成する部分に引かれる接線と、第1部品Aのうち突合せ溶接部509とで空隙を形成する面501に引かれる接線とでなす角を508とする。なお、上記したように本実施例では、第1部品Aのうち突合せ溶接部509とで空隙を形成する面501は面取りにより形成される。
[0082]
 また、第1部品Aと第2部品Bとは、対向面(突き当て面507)とほぼ直交する側面において圧入により固定され、第2部品Bと第1部品Aとを固定する圧入面(圧入部)に対し圧入方向側(図5Aの下方向側)に空隙が形成される。上記面取り部501は、図5Aに示すように、第1部品Aの圧入方向端部において、圧入方向(図5Aの下方向)に向かうにつれて圧入面(圧入部)と離れる方向に形成される。また面取り部501は圧入方向における長さが、圧入方向と直交する方向(図5Aの左右方向)における長さに対し長くなるように形成される。さらにこの空隙は突き当て方向(図5Aの下方向側)における長さが、突き当て方向と直交する方向(図5Aの左右方向)における長さに対し長くなるように形成されることが望ましい。
[0083]
 図4Dに示した比較例に対して、荷重方向510に対して溶接部形状の端部のなす角508が大きいため、応力集中による応力の増加は低減され、溶接部の強度を保つことが可能である。なお、この角508は180度近傍であることが望ましく、45度以上であれば、燃料噴射弁において所望の固定強度を保つことが可能である。
[0084]
 図5Bを用いて面取り部501と、溶融、再凝固した突合せ溶接部509の形状の詳細について述べる。前述の通り、溶接結合長503の長さが等しい場合、突合せ溶接部509と面取り部501のなす角508は大きいほうが応力の集中を緩和できる。突合せ溶接部509の上面部512と突き当て面507のなす角513はレーザー溶接の特性上、最大でも並行になる程度である。よって突合せ溶接部509の上面部512と面取り501のなす角508を出来るだけ大きくするには第1部品Aの面取り501のなす角511は小さい方が好ましい。ただしあまり小さくしすぎると部品Aと部品Bの圧入距離を確保することができないため、例えば30度程度(20度≦角511≦40度)とする。
[0085]
 以上の通り、本実施例の燃料噴射装置は、高圧燃料と大気の境界を2部品以上で構成され、段付き部を設けた部品の小径側外径と、もう一方の部品の内径側で嵌合、圧入され、突き当て面で接触し位置決めされる。この突き当て面と並行に近い方向から突き合わせ溶接がなされる部位を含む。また内径側で嵌合、圧入される第1部品Aは、突き当て面の内径側角部が突き当て面に直行する方向に長い面取りを有する。また溶接溶け込み深さは内径側で嵌合、圧入される第1部品Aの圧入部の厚さ以上とし、溶接の圧入方向における中心が突き当て面よりも外径側で嵌合、圧入される第2部品Bの側に位置する。
[0086]
 図6A、Bを用いて本実施例が種々の場合において高い燃料圧力に耐えられる強度を確保できることを、反例を用いて説明する。図6Aは溶接中心位置が狙いに対して図中の第1部品Aの側にずれた場合を示す。溶接後の溶融、再凝固金属である突合せ溶接部509と第2部品Bの隅部にはわずかな隙間702が残る。この隙間形状は燃料圧力による軸方向荷重600に対して、溶接部形状の端部のなす角701が小さいため応力が集中し応力を高めることとなり、溶接部の強度を低下させる。以上より溶接溶け込み中心506は突き当て面507よりも外径側で嵌合、圧入される部品側に位置させる必要がある。
[0087]
 図6Bは溶け込み深さ505が圧入深さ504より浅い場合をに示す。このような溶接の形状の場合、溶融、再凝固後の金属509の一部704が局所的に膨らんで、第1部品A、第2部品Bとの隙間705にはみ出す可能性がある。この隙間形状は燃料圧力による軸方向荷重600に対して、溶接部形状の端部のなす角703が小さいため応力が集中し応力を高めることとなり、溶接部の強度を低下させる。以上より溶接溶け込み深さ505は圧入深さ504より深くする必要がある。
[0088]
 溶接中心位置が狙いに対して第2部品Bの側にずれた場合は図5に示す通りである。荷重方向600に対して溶接部形状の端部のなす角508が大きいため、応力集中による応力の増加は低減され、溶接部の強度を最小限に保つことができる。
[0089]
 また図5に示す本発明の実施例の溶接形状であれば、第1部品A、第2部品Bに複雑な形状を要求せず、部品の製造コストを上昇させないメリットがある。また溶け込み中心506位置や角度をレーザー溶接中に変更する必要がないため、溶接設備のコストを上昇させないメリットがある。また溶け込み中心506位置や角度をレーザー溶接中に変更しないので、溶接に必要な時間が増加することがなく、溶接設備のコスト上昇抑制できる。
[0090]
 以上より図5に示す本発明の実施例によって、突合せ溶接部の溶け込み量を最小にし、かつ溶接に要する時間や設備費用を低減しつつも荷重に対して過渡な応力集中が発生することを抑制する突合せ溶接構造を実現できる。
[0091]
 なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。

符号の説明

[0092]
22…噴孔カップ支持体の小径筒状部
23…噴孔カップ支持体の大径筒状部
39…弁座シート部(シート部材のシート部)
43A…コネクタ
101…噴孔カップ支持体
102…可動子
103…ハウジング
104…コイルボビン
105…電磁コイル(ソレノイド)
107、407…固定コア(固定子)
107D…固定子貫通孔(燃料通路)
109…導体
110…スプリング
112…ゼロスプリング
113…針弁案内部(肩部)
114…可動子部
114A…針弁
114B…弁体先端部
114C…針弁の頭部(スプリングガイド用突起)
115…案内 116…噴孔カップ
117…燃料噴射孔
121…樹脂成形体
126…燃料通路
127…案内部
128…貫通孔
136…隙間
140…アダプタ(パイプ)
201…弁体先端の被案内部
202…噴孔カップの案内部
203…弁体先端の弁体シート部
215…ハウジングのテーパ面
251…プレート
301…重ね溶接部
302…重ね溶接中の境界面
303…境界面302の上端
304…境界面302の下端
305、510…荷重方向
401…アダプタ140の取付部
402…固定コア107の取付部
403…突合せ溶接部
501…面取り
502…突き当て長さ
503…溶接結合長
504…圧入深さ
505…溶接溶け込み深さ
506…溶接溶け込み中心
507…突き当て面
508、701、703…なす角
509…溶融、再凝固金属(突合せ溶接部)
601…燃料噴射弁内部
605、702、705…隙間
606、607、608、611、613…溶接形状
609…突合せ面
610、614…溶け込み深さ
612…部品Bの厚み
615…溶接部形状の端部
704…溶融、再凝固後の金属の一部

請求の範囲

[請求項1]
 第1部品と、前記第1部品の一面に対向する対向面を有する第2部品と、を備えた流量制御装置において、
 前記第1部品の前記一面と前記第2部品の前記対向面との間において互いに接触する突き当て面と、
 前記第1部品と前記第2部品との前記突き当て面において、前記突き当て面と沿うように形成された溶接部と、を備え、
 前記溶接部と前記第1部品と前記第2部品とで空隙を形成し、かつ、前記溶接部の溶接方向先端部は突き当て面の溶接方向先端部に対して、溶接方向側に位置することを特徴とする流量制御装置。
[請求項2]
 請求項1に記載の流量制御装置において、
 前記溶接部の溶接方向先端部は前記空隙の溶接方向先端部に対して溶接方向側に位置することを特徴とする流量制御装置。
[請求項3]
 請求項1に記載の流量制御装置において、
 前記溶接部の溶接方向と直交する方向における中心部が前記突き当て面よりも突き当て方向側に位置することを特徴とする流量制御装置。
[請求項4]
 請求項1に記載の流量制御装置において、
 前記第2部品のうち、前記第1部品との前記対向面とほぼ直交する側面において、前記第1部品と前記第2部品とを固定する圧入部を有し、
 前記第2部品と前記第1部品との圧入部に対し圧入方向側に前記空隙が形成されることを特徴とする流量制御装置。
[請求項5]
 請求項1に記載の流量制御装置において、
 前記第2部品のうち、前記第1部品との前記対向面とほぼ直交する側面において、前記第1部品と前記第2部品とを固定する圧入部を有し、
 前記第1部品の圧入方向端部に圧入方向に向かうにつれて前記圧入部と離れる方向に形成される面取り部が形成されたことを特徴とする流量制御装置。
[請求項6]
 請求項1に記載の流量制御装置において、
 前記第2部品のうち、前記第1部品との前記対向面とほぼ直交する側面において、前記第1部品と前記第2部品とを固定する圧入部を有し、
 前記第1部品の圧入方向端部に圧入方向に向かうにつれて前記圧入部と離れる方向に形成される面取り部が形成され、
 前記面取り部は圧入方向における長さが、前記圧入方向と直交する方向における長さに対し長くなるように形成されたことを特徴とする流量制御装置。
[請求項7]
 請求項1に記載の流量制御装置において、
 前記空隙は突き当て方向における長さが、前記突き当て方向と直交する方向における長さに対し長くなるように形成されたことを特徴とする流量制御装置。
[請求項8]
 請求項1に記載の流量制御装置において、
 前記溶接部のうち、前記空隙を形成する部分に引かれる接線と、前記第1部品のうち前記溶接部とで前記空隙を形成する面に引かれる接線とでなす角が45度以上であることを特徴とする流量制御装置。
[請求項9]
 請求項1に記載の流量制御装置において、
 前記第2部品のうち、前記第1部品との前記対向面とほぼ直交する側面において、前記第1部品と前記第2部品とを固定する圧入部を有し、
 前記第1部品の圧入方向端部に圧入方向に向かうにつれて前記圧入部と離れる方向に形成される面取り部が形成され、前記圧入部と前記面取り部とで形成される角度が20度以上、40度以下となるように構成されたことを特徴とする流量制御装置。
[請求項10]
 請求項1に記載の流量制御装置において、
 流路の開閉を行う弁体と、
 前記第2部材は磁気吸引力を生じさせる磁気コアで、
 前記第1部材が前記磁気コアが前記弁体の移動方向において突き合わせられて固定される固定部材であることを特徴とする流量制御装置。

図面

[ 図 1A]

[ 図 1B]

[ 図 2]

[ 図 3A]

[ 図 3B]

[ 図 4A]

[ 図 4B]

[ 図 4C]

[ 図 4D]

[ 図 5A]

[ 図 5B]

[ 図 6A]

[ 図 6B]