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1. (WO2017002760) COMPOSITION DÉTERGENTE EN POUDRE POUR LES VÊTEMENTS
Document

明 細 書

発明の名称 衣料用粉末洗浄剤組成物

技術分野

0001   0002   0003   0004   0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

明 細 書

発明の名称 : 衣料用粉末洗浄剤組成物

技術分野

[0001]
 本発明は、衣料用粉末洗浄剤組成物、及び衣料の洗浄方法に関する。
[0002]
背景技術
 近年では、アジア地域の洗濯機の普及が増加する傾向にあるが、洗浄力、経済性の観点、文化的背景、洗濯意識などから、手洗い洗濯が依然として広く行われている。手洗い洗濯は、洗濯機による洗濯と比較した場合、汚れの落ち具合、衣料の種類など、状況に応じたきめ細かい洗浄に適している。日本においても、汚れ度合が大きい衣料に対しては、予め手洗いした後に、洗濯機を用いて洗濯する方法も行われている。
[0003]
 しかし、手洗い洗濯は、肉体的、精神的疲労感が伴う作業である。また、洗浄剤を計量する場合や溶解する場合に手で粉末洗浄剤をつかみ水の中で撹拌した後の洗濯中は、長時間洗濯液の中に手を入れているため、手にぬるつきを感じるために不快感を伴う場合がある。
[0004]
 粉末洗浄剤組成物では、洗浄液のpHをアルカリ性にすることで洗浄力が高まることから、一般的にアルカリ成分が配合されている。米国特許第4299739号明細書には、特定量の種々の界面活性剤とアルカリ金属炭酸塩と水溶性無機アルミニウム化合物を組み合わせることで洗浄性能、泡立ち、加工特性が良くなる技術が開示されている。
[0005]
 特開昭49-29301号公報には、10~60%のクエン酸ソーダ、非石鹸系アニオン界面活性剤、アルミニウム塩を用いることで、河川等の富栄養化を防止するとともに輸送あるいは包装時に微細化を防止しうる重質粒状洗浄剤組成物に関する技術が開示されている。当該明細書にはアルミニウム塩は洗浄剤粒子の強度を増大させる作用を有することが記載されている。
[0006]
 米国特許第3011977号明細書には、合成アニオン界面活性剤に、あらかじめ酒石酸のようなヒドロキシカルボン酸にその量の2~3モル倍の水溶性アルミニウム塩を中性からわずかにアルカリ性の水溶液中で反応させたのち乾燥させたものを組み合わせることで合成アニオン界面活性剤による皮膚への刺激を抑制した、水酸化アルミニウムのゲルが沈殿しない洗剤の技術が開示されている。
[0007]
 特開2007-112984号公報には、アニオン界面活性剤と多価カチオン含有塩を含有する洗剤組成物であって、組成物がすすぎの間に状態図における界面活性剤―カチオン沈殿が起こる領域を通過することで、すすぎ時にぬるぬるした感じが無く、きしみ感触を高める技術が開示されている。多価カチオン含有塩としてアルミニウム塩が記載されている。
[0008]
発明の概要
 米国特許第4299739号明細書によればアルカリ金属炭酸塩のようなアルカリ性を供する剤を大量に配合しており、これに水溶性無機アルミニウム化合物を添加することで洗浄力の向上は得られるが、アルカリ剤が多く手洗い洗濯時のぬるつき感を感じ不快である課題がある。
[0009]
 特開昭49-29301号公報によれば洗剤原料としては高価なクエン酸ソーダを大量に配合している上に、アルミニウム塩を加えていることで環境に配慮しながら、高い粒子強度を達成しているものの、アルミニウム塩とクエン酸が複合体を形成する為、手洗い洗濯時にぬるつき感を感じる課題がある。
[0010]
 米国特許第3011977号明細書においては洗剤を製造する前に高価なヒドロキシカルボン酸に水溶性アルミニウム塩を混合した後、乾燥すると言った煩雑な作業を伴うにもかかわらず、皮膚への刺激を低減するのみであり、手洗い時にぬるつき感を感じる課題がある。
[0011]
 特開2007-112984号公報には、すすぎ時にぬるぬるした感じがなく、きしみ感触を高める技術は開示されているが、硫酸ナトリウムや塩化ナトリウムによるぬるつきの課題は認識されていない。
[0012]
 本発明は、水への溶解性に優れ、食品由来の油汚れに対する高洗浄力を有し、手洗い作業が快適な衣料用粉末洗浄剤組成物を提供する。
[0013]
 本発明は、下記(a)成分を10質量%以上40質量%以下、(b)成分を無水物換算で0.3質量%以上6質量%以下、(c)成分を10質量%以上80質量%以下、(d)成分及び(e)成分を含有し、(e)成分と(b)成分の質量比(e)成分/(b)成分が、0以上0.5以下である衣料用粉末洗浄剤組成物であり、衣料用粉末洗浄剤組成物1gを水250gに分散させた分散液の20℃におけるpHが5.5以上9.5以下である、衣料用粉末洗浄剤組成物に関する。
(a)成分:アニオン界面活性剤
(b)成分:水溶性アルミニウム塩
(c)成分:アルカリ金属硫酸塩、及びアルカリ金属塩化物から選ばれる1種以上の化合物
(d)成分:下記(d1)成分、(d2)成分、及び(d3)成分から選ばれる1種以上のアルカリ剤
(d1)成分:アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、及びアルカリ金属ケイ酸塩から選ばれる1種以上の水溶性アルカリ塩
(d2)成分:構成元素としてアルカリ金属を含むアルミノケイ酸塩、及び構成元素としてアルカリ金属を含むスメクタイト系粘土から選ばれる1種以上の化合物
(d3)成分:トリポリリン酸塩
(e)成分:下記の(e1)成分及び(e2)成分から選ばれる1種以上の化合物(但し、(a)成分は除く)
(e1)成分:分子内のカルボキシル基又はその塩の数が1個以上10個以下のカルボン酸及び/又はその塩
(e2)成分:分子内のカルボキシル基又はその塩の数が1個以上10個以下のヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩
[0014]
 本発明は、一つの側面において、下記(a)成分を10質量%以上40質量%以下、(b)成分を無水物換算で0.3質量%以上6質量%以下、(c)成分を30質量%以上80質量%以下、(d)成分及び(e)成分を含有し、(e)成分と(b)成分の質量比(e)成分/(b)成分が、0以上0.5以下である衣料用粉末洗浄剤組成物であり、衣料用粉末洗浄剤組成物1gを水250gに分散させた分散液の20℃におけるpHが5.5以上8以下である、衣料用粉末洗浄剤組成物を提供する。
(a)成分:下記(a1)成分、(a2)成分、及び(a3)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤
 (a1)成分:アルキル又はアルケニル硫酸エステル塩
 (a2)成分:アルキレンオキシ基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩
(a3)成分:スルホン酸塩基を有するアニオン界面活性剤
(b)成分:水溶性アルミニウム塩
(c)成分:アルカリ金属硫酸塩、及びアルカリ金属塩化物から選ばれる1種以上の化合物
(d)成分:下記(d1)成分、(d2)成分から選ばれる1種以上のアルカリ剤
(d1)成分:アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、及びアルカリ金属ケイ酸塩から選ばれる1種以上の水溶性アルカリ塩
(d2)成分:構成元素としてアルカリ金属を含むアルミノケイ酸塩、及び構成元素としてアルカリ金属を含むスメクタイト系粘土から選ばれる1種以上の化合物
(e)成分:カルボン酸及び/もしくはその塩、又はヒドロキシカルボン酸及び/もしくはその塩
[0015]
 また、本発明は、前記本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物と水とを混合して得た洗浄液を用いて、衣料を手洗い洗浄する、衣料の洗浄方法に関する。
[0016]
 本発明によれば、水への溶解性に優れ、食品由来の油汚れに対する高洗浄力を有し、手洗い作業が快適な衣料用粉末洗浄剤組成物が提供される。より詳細には、本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物は、手洗い洗濯時やすすぎ時にぬるつきが少ない、手洗い洗濯時やすすぎ時に衣料用粉末洗浄剤組成物の残留感が少ない、など、手洗い作業の際に快適な感触を手に与えることができる。
[0017]
発明を実施するための形態
<(a)成分>
 本発明の(a)成分は、アニオン界面活性剤である。(a)成分の具体例としては、下記(a1)成分、(a2)成分、(a3)成分、及び(a4)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤が挙げられる。
 (a1)成分:アルキル又はアルケニル硫酸エステル塩
 (a2)成分:アルキレンオキシ基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩
 (a3)成分:スルホン酸塩基を有するアニオン界面活性剤
 (a4)成分:炭素数12以上24以下の脂肪酸又はその塩(但し、(e)成分を除く)
[0018]
 (a1)成分として、より具体的には、アルキル基の炭素数が10以上18以下のアルキル硫酸エステル塩、及びアルケニル基の炭素数が10以上18以下のアルケニル硫酸エステル塩から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤が挙げられる。洗浄性の向上の観点又は手洗い作業の快適さの向上の観点から、(a1)成分は、アルキル基の炭素数が12以上14以下のアルキル硫酸エステル塩から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤が好ましく、アルキル基の炭素数が12以上14以下のアルキル硫酸エステルナトリウムから選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤がより好ましい。
[0019]
 (a2)成分として、より具体的には、アルキル基の炭素数が10以上18以下、及びアルキレンオキシド平均付加モル数が1以上3以下のポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、及びアルケニル基の炭素数が10以上18以下、及びアルキレンオキシド平均付加モル数が1以上3以下のポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤が挙げられる。オキシアルキレン基としては炭素数2以上3以下のオキシアルキレン基が挙げられる。炭素数2以上3以下のオキシアルキレン基としては、オキシプロピレン基及びオキシエチレン基から選ばれる1種以上の基が挙げられる。洗浄性の向上や洗浄時の起泡性の向上の観点から、(a2)成分は、平均エチレンオキシド付加モル数が1以上2.2以下であるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩が好ましく、アルキル基の炭素数が12以上14以下でかつ、平均エチレンオキシド付加モル数が1以上2.2以下であるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩がより好ましく、さらに、これらのナトリウム塩が更に好ましい。
[0020]
 (a3)成分であるスルホン酸塩基を有するアニオン界面活性剤とは、親水基としてスルホン酸塩を有するアニオン界面活性剤を表す。
 (a3)成分として、より具体的には、アルキル基の炭素数が10以上18以下のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルケニル基の炭素数が10以上18以下のアルケニルベンゼンスルホン酸塩、アルキル基の炭素数が10以上18以下のアルカンスルホン酸塩、α-オレフィン部分の炭素数が10以上18以下のα-オレフィンスルホン酸塩、脂肪酸部分の炭素数が10以上18以下のα-スルホ脂肪酸塩、及び脂肪酸部分の炭素数が10以上18以下であり、エステル部分の炭素数が1以上5以下であるα-スルホ脂肪酸低級アルキルエステル塩から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤が挙げられる。洗浄性や洗浄時の起泡性の観点から、(a3)成分は、アルキル基の炭素数が11以上14以下のアルキルベンゼンスルホン酸塩が好ましく、アルキル基の炭素数が11以上14以下のアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムがより好ましい。
[0021]
 (a4)成分は炭素数12以上24以下の脂肪酸又はその塩(但し、(e)成分を除く)である。炭素数12以上24以下の脂肪酸又はその塩は、炭素数11以上23以下の脂肪族炭化水素基を疎水基とし、カルボン酸又はその塩を親水基として有するアニオン界面活性剤である。尚、本発明の(a4)成分は、(e)成分とは異なる化合物である。(a4)成分としてより具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、又はその塩が挙げられる。
[0022]
 (a)成分であるアニオン界面活性剤の塩としては、アルカリ金属塩が好ましく、ナトリウム塩又はカリウム塩がより好ましく、ナトリウム塩が更に好ましい。
[0023]
 本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物は、(a)成分を、食品由来の油汚れに対する洗浄性の向上の観点から、10質量%以上、好ましくは12質量%以上、より好ましくは14質量%以上、更に好ましくは15質量%以上、そして、手洗い作業の快適さの向上の観点から、40質量%以下、好ましくは30質量%以下、より好ましくは28質量%以下、更に好ましくは25質量%以下含有する。
[0024]
 本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物は、(a)成分として、(a1)成分及び(a2)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤と、(a3)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤を含有することが好ましい。本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物は、(a1)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤と(a3)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤を含有することがより好ましい。また、(a)成分が、(a1)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤と(a3)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤とであってもよい。また、本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物は、(a)成分として、(a1)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤と、(a2)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤とを含有してもよい。更には、(a)成分が、(a1)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤と、(a2)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤とであってもよい。これらの(a)成分の組み合わせが、更に(a4)成分を含んでいても良い。
[0025]
 (a)成分中、(a1)成分の含有量と、(a2)成分及び(a3)成分の含有量の合計との質量比(a1)/〔(a2)+(a3)〕は、食品由来の油汚れの洗浄力が向上する観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上であり、そして、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.2以下、更に好ましくは1以下である。ここで、質量比(a1)/〔(a2)+(a3)〕において、〔(a2)+(a3)〕の意味は、(a2)成分及び(a3)成分を何れも含む態様だけでなく、(a2)成分及び(a3)成分の一方のみを含む態様をも意味する。
[0026]
 (a)成分中、(a1)成分及び(a2)成分の含有量の合計と、(a3)成分の含有量との質量比〔(a1)+(a2)〕/(a3)は、食品由来の油汚れの洗浄力が向上する観点又は手洗い作業の快適さの向上の観点から、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.2以上であり、そして、好ましくは1以下、より好ましくは0.9以下、更に好ましくは0.8以下、より更に好ましくは0.6以下である。本発明は、衣料用粉末洗浄剤組成物が(a)成分として(a3)成分を含有しない態様を含むが、前記質量比〔(a1)+(a2)〕/(a3)は、本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物が(a)成分として(a3)成分を含有する場合に成り立つ質量比である。
[0027]
<(b)成分>
 本発明の(b)成分は、水溶性アルミニウム塩である。(b)成分について、「水溶性」とは、20℃の水100gに1g以上溶解することをいう。
 水溶性アルミニウム塩としては、カリウムミョウバン(硫酸カリウムアルミニウム)、アンモニウムミョウバン(硫酸アンモニウムアルミニウム)、ナトリウムミョウバン(硫酸ナトリウムアルミニウム)、硫酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウムが挙げられる。水溶性アルミニウム塩は、手洗い作業の快適さを向上する観点から、好ましくはカリウムミョウバン、アンモニウムミョウバン及びナトリウムミョウバン、硫酸アルミニウムである。
 (b)成分は、水和物であっても無水物であっても良いが、本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物と洗濯に使用する水を接触させた混合物と、手を接触させた直後から1分程度の初期の段階から、手洗い作業の快適さを向上する観点から、水和物が好ましい。
 更に好ましくは硫酸カリウムアルミニウム12水和物、硫酸ナトリウムアルミニウム12水和物、硫酸アンモニウムアルミニウム12水和物、及び硫酸アルミニウム16水和物から選ばれる1種以上の水溶性アルミニウム塩であり、水に溶けやすい観点から、より更に好ましくは硫酸カリウムアルミニウム12水和物、硫酸アンモニウムアルミニウム12水和物、及び硫酸アルミニウム16水和物から選ばれる1種以上の水溶性アルミニウム塩である。
[0028]
 本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物は、手洗い作業の快適さを向上する観点から、(b)成分を、無水物換算で、0.3質量%以上、好ましくは0.4質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは0.8質量%以上、より更に好ましくは1質量%以上、そして、食品由来の油汚れに対する洗浄力の向上又は溶解性の向上の観点から、6質量%以下、好ましくは4質量%以下含有する。
[0029]
<(c)成分>
 本発明の(c)成分は、アルカリ金属硫酸塩、及びアルカリ金属塩化物から選ばれる1種以上の化合物である。(c)成分は、衣料の洗浄操作を行う場所、洗面器などの容器等に一部使用されている金属への腐食性を低減する観点から、好ましくは硫酸ナトリウム、及び塩化ナトリウムから選ばれる1種以上の化合物であり、より好ましくは硫酸ナトリウムである。
[0030]
 (c)成分は、配合成分の量の調整などの目的で粉末形態の衣料用洗浄剤組成物中に配合される成分であるが、(c)成分の存在は、手洗い作業の快適さを低下させる原因となることが新たに見出された。本発明では、(c)成分の含有量が多くても、手洗い作業の快適さを向上できる。このような効果は、本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物中の(c)成分の含有量が多いほど、実感される。
 本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物は、(c)成分を、本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物の溶解性の向上又は手洗い時の作業の快適さの向上がより実感できる観点から、10質量%以上、好ましくは15質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは25質量%以上、更により好ましくは30質量%以上、更により好ましくは35質量%以上、更により好ましくは40質量%以上、更により好ましくは45質量%以上、そして、手洗い作業の快適さの向上の観点から、80質量%以下、好ましくは70質量%以下、より好ましくは66質量%以下含有する。
[0031]
<(d)成分>
 本発明の(d)成分は、下記(d1)成分、(d2)成分、及び(d3)成分から選ばれる1種以上のアルカリ剤である。アルカリ剤とは、水のpHを上げる作用を有する剤を言う。
(d1)成分:アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、及びアルカリ金属ケイ酸塩から選ばれる1種以上の水溶性アルカリ塩
(d2)成分:構成元素としてアルカリ金属を含むアルミノケイ酸塩、構成元素としてアルカリ金属を含むスメクタイト系粘土から選ばれる1種以上の化合物
(d3)成分:トリポリリン酸塩
[0032]
 (d1)成分はアルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、及びアルカリ金属ケイ酸塩から選ばれる1種以上の水溶性アルカリ塩である。(d1)成分としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、及びケイ酸ナトリウムから選ばれる1種以上の水溶性アルカリ塩が挙げられる。(d1)成分は、pH調整の観点から、好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、及び炭酸水素カリウムから選ばれる1種以上の水溶性アルカリ塩であり、より好ましくは炭酸ナトリウム、及び炭酸カリウムから選ばれる1種以上の水溶性アルカリ塩であり、更に好ましくは炭酸ナトリウムである。
 また、本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物1gを水250gに分散させた分散液の20℃におけるpHが高くても、手洗い作業の快適さが低下しにくい点又は洗浄性が向上できる点で、(d1)成分はアルカリ金属ケイ酸塩を含む水溶性アルカリ塩が好ましい。アルカリ金属ケイ酸塩としては、ケイ酸ナトリウムが好ましい。
[0033]
 (d2)成分は、構成元素としてアルカリ金属を含むアルミノケイ酸塩、構成元素としてアルカリ金属を含むスメクタイト系粘土から選ばれる1種以上の化合物である。アルミノケイ酸塩としては、一般式(M ,M II 1/2(Al Si 2(m+n))・xH Oで表される化合物であり、M がナトリウム、カリウム又はリチウムであり、M IIがカルシウム、マグネシウム又はバリウムであり、nは10以上136以下の数であり、mは10以上90以下の数であり、n≧mであり、xは10以上300以下の数である。M は好ましくはナトリウム、カリウムであり、より好ましくはナトリウムである。M IIは好ましくはマグネシウム、カルシウムであり、より好ましくはマグネシウムである。nは好ましくは10以上20以下の数であり、mは好ましくは10以上19以下の数である。例えばゼオライトA型、ゼオライトP型、フェリエライト、モルデナイトなどが挙げられるが、pHを調整し洗浄力を向上させる点、又は手洗い作業の快適さの向上の観点から好ましくはゼオライトA型である。
 スメクタイト系粘土としては、ベントナイト、及びモンモリロナイトから選ばれる1種以上の化合物が挙げられる。pHを調整し洗浄力を向上させる点、又は手洗い作業の快適さの向上の観点から好ましくはベントナイトである。
[0034]
 (d3)成分は、トリポリリン酸塩である。塩としてはアルカリ金属塩が好ましく、ナトリウム塩がより好ましい。
[0035]
 本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物は、(d)成分を、食品由来の油汚れに対する洗浄力の向上の観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上、そして、洗浄液のpHを適切にして手洗い作業の快適さを向上する観点から、好ましくは12質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは9質量%以下、より更に好ましくは8質量%以下、より更に好ましくは7質量%以下、より更に好ましくは6質量%以下含有する。
[0036]
<(e)成分>
 本発明の(e)成分は、下記の(e1)成分及び(e2)成分から選ばれる1種以上の化合物である。
(e1)成分:分子内のカルボキシル基又はその塩の数が1個以上10個以下のカルボン酸及び/又はその塩
(e2)成分:分子内のカルボキシル基又はその塩の数が1個以上10個以下のヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩
[0037]
 分子内のカルボキシル基又はその塩の数が1個以上10個以下のカルボン酸及び/又はその塩とは、分子内にヒドロキシ基を含まないカルボン酸及び/又はその塩を意味する。(e)成分、すなわち前記(e1)成分または(e2)成分における、分子内のカルボキシル基又はその塩の数は、pH調整の観点から、1個以上、好ましくは2個以上、より好ましくは3個以上であり、そして、ハンドリングの観点から、10個以下、より好ましくは8個以下、更に好ましくは5個以下、より更に好ましくは4個以下、より更に好ましくは3個以下である。
 本発明の(e)成分は、手洗い作業の快適さをより向上できる観点から、塩になっていないカルボキシル基を含む化合物、すなわち、酸型の化合物であることが好ましい。
[0038]
 (e1)成分としては、ギ酸、酢酸、シュウ酸、プロピオン酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、安息香酸、フタル酸、1,2,3-ベンゼントリカルボン酸、1,2,4,5-ベンゼンテトラカルボン酸(ピロメリット酸)、及びこれらの塩から選ばれる1種以上の化合物が挙げられる。ハンドリングの観点から、(e1)成分は、ギ酸、酢酸、安息香酸及びこれらの塩から選ばれる1種以上の化合物が好ましい。
[0039]
 (e2)成分としては、グリコール酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、サリチル酸、及びこれらの塩から選ばれる1種以上の化合物が挙げられる。ハンドリングの観点から、(e1)成分は、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、及びこれらの塩から選ばれる1種以上の化合物が好ましい。
[0040]
 (e)成分としては、(b)成分による手洗い作業の快適さが、より低下しにくい点で(e2)成分が好ましい。
[0041]
 本発明の(e)成分として、炭素数11以上の脂肪族炭化水素基を含まない化合物が挙げられる。そのような化合物は(a4)成分の化合物とより明確に区別される。
[0042]
 (e)成分の塩は、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩が好ましい。(e)成分は、水和物であっても無水物であっても良い。
[0043]
 本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物は、任意に(e)成分を含有する。(e)成分は、(b)成分とコンプレックスを形成して、手洗い作業の快適さを低下させる傾向があることから、本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物が(e)成分を含有する場合、その含有量は制限される。本発明では、(e)成分と(b)成分の質量比(e)成分/(b)成分は、0以上であり、そして、手洗い作業の快適さの向上の観点から0.5以下、好ましくは0.3以下、より好ましくは0.1以下である。(e)/(b)の質量比は0であってもよい。
[0044]
<その他の成分、使用方法等>
 本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物は、ノニオン界面活性剤を含有できる。ノニオン界面活性剤は、洗浄補助剤として配合することができる。ノニオン界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル型ノニオン界面活性剤が好ましく、具体的には、下記一般式(1)の化合物が挙げられる。
    R -O[(EO) /(PO) ]-H        (1)
〔式中、R は炭素数10以上、好ましくは12以上、そして、18以下、好ましくは16以下、より好ましくは14以下のアルキル基又はアルケニル基を示す。EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基である。aは数平均付加モル数であり0以上30以下の数、bは数平均付加モル数であり0以上10以下の数を示し、a及びbの両者が0の場合を除く。〕
[0045]
 ノニオン界面活性剤の含有量は、組成物中、洗浄力の向上の観点から、好ましくは0質量%以上、そして、好ましくは6質量%以下、より好ましくは3質量%以下である。
[0046]
 本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物は、両性界面活性剤を含有できる。両性界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、例えば炭素数8以上18以下のアルキル基を有するアルキルアミンオキシド、カルボベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン、アミドスルホベタイン、イミダゾリニウムベタイン、ホスホベタイン等が挙げられる。両性界面活性剤の含有量は、組成物中、起泡性の向上の観点から、好ましくは0.1質量%以上であり、そして、好ましくは4質量%以下、より好ましくは2質量%以下である。
[0047]
 本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物は、カチオン界面活性剤を含有できる。カチオン界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、第4級アンモニウム型界面活性剤又は3級アミン型界面活性剤が好ましく、更にはエーテル結合、オキシアルキレン基、エステル基、又はアミド基で分断されていてもよい炭素数6以上22以下の炭化水素基を1つ有する第4級アンモニウム型界面活性剤又は3級アミン型界面活性剤が好ましい。カチオン界面活性剤の含有量は、組成物中、起泡性の向上の観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは3質量%以上であり、そして、好ましくは1質量%以下である。
[0048]
 本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物は、界面活性剤の全量中、(a)成分の割合が、洗浄力の向上の観点から、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%以下である。また、界面活性剤の全量中、(a)成分の割合は、100質量%であってもよい。
[0049]
 本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物には、本発明の効果に影響を与えない範囲で洗浄剤の成分として公知の成分を配合することができる。具体的には、漂白剤(過ホウ酸塩、漂白活性化剤等)、再汚染防止剤、活性白土、柔軟化剤(ベントナイト等)、還元剤、蛍光増白剤、抑泡剤(シリコーン等)、香料、酵素(アルカリプロテアーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、ペプチナーゼ、リパーゼ、デキストラナーゼ、アミラーゼ等)、着色剤、(d)成分以外の無機ケイ酸塩等が挙げられる。
[0050]
 また、本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物の水への溶解性がより向上する観点、又は手洗い作業の快適さがより向上する観点から、2価の金属塩を含むことが好ましい。2価の金属塩としては、好ましくはマグネシウム塩であり、より好ましくは硫酸マグネシウム及び塩化マグネシウムから選ばれる1種以上の化合物である。2価の金属塩の含有量は、組成物中、好ましくは0.5質量%以上10質量%以下である。
[0051]
 また、本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物の水への溶解性がより向上する観点、又は洗浄性がより向上する観点から、カルボキシル基を含むポリマー(カルボキシル基の数は平均で20個以上)を含むことが好ましい。カルボキシル基を含むポリマーとしては、ポリアクリル酸又はその塩が挙げられる。ポリアクリル酸又はその塩の重量平均分子量は1500以上10000以下が好ましい。カルボキシル基を含むポリマーの含有量は、組成物中、好ましくは0.1質量%以上5質量%以下である。カルボキシル基を含むポリマーの重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーを用い、重量平均分子量が既知のポリエチレングリコールを標品として測定することができる。
[0052]
 本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物は、食品由来の油汚れに対する洗浄力の向上の観点及び(b)成分が沈殿物を形成することを防止する観点から、衣料用粉末洗浄剤組成物1gを水250gに分散させた分散液の20℃におけるpHが、5.5以上、好ましくは6.0以上、そして、手洗い作業の快適さを向上させる観点から、9.5以下、好ましくは9.0以下、より好ましくは8.5以下、更に好ましくは8以下、より更に好ましくは7.5以下、より更に好ましくは7.0以下である。
 pHの測定において、衣料用粉末洗浄剤組成物を分散させる水は、洗浄に使用される水の多様性に対応して所定のpHを達成するために、アルカリ度10mg/L以上300mg/L以下、ドイツ硬度1゜dH以上50゜dH以下の水を用いることができる。
 本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物は、衣料用粉末洗浄剤組成物1gを、アルカリ度100mg/L、ドイツ硬度10゜dHの20℃の水250gに分散させた分散液の20℃におけるpHが、前記範囲であることがより好ましい。
 本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物のpHは実施例に記載のpHの測定法で求められたpHであり、ガラス電極を用いて測定されたpHである。
 本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物は、衣料用粉末洗浄剤組成物1gを、アルカリ度100mg/L、ドイツ硬度10゜dH、pH7.5の20℃の水250gに分散させた分散液の20℃におけるpHが、前記範囲であることがより好ましい。後述の実施例では、これらのアルカリ度、ドイツ硬度及びpHを有する水を、洗浄力の評価方法で用いた。
 本発明におけるアルカリ度とは、炭酸、炭酸イオン、炭酸水素イオンの総量を炭酸カルシウム(CaCO 換算)の重量に換算した値であり、単位はmg/Lである。
[0053]
 アルカリ度が未知の水を用いる場合は、水のアルカリ度は下記の方法で測定することができる。
〔アルカリ度の測定方法〕
 検水100mlを200mlビーカーにとり、指示薬としてブロモクレゾールグリーン-メチルレッド・エタノール溶液(和光純薬工業(株)製)を0.15ml加える。検水に残留塩素があるときは、あらかじめ検水100mlにチオ硫酸ナトリウム溶液(0.3w/v%)を加えて残留塩素を除いておく。この溶液を緩やかに攪拌しながら10mmol/l硫酸で、溶液の色が青から赤紫色になるまで滴定する。次式によってアルカリ度を算出する。
  アルカリ度(CaCO mg/l)=a×10
  ここで、a:滴定に要した10mmol/l硫酸(ml)
 着色した試料など、指示薬による変色が明らかでない場合には、指示薬に代えてpH計を使用し、pH値が4.8までに要した10mmol/l硫酸量(ml)をaとする。
[0054]
 本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物は、手洗い洗濯用として好適である。手洗い洗濯の場合、油汚れに対する洗浄力の向上の観点から、本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物は、水1Lに対して、好ましくは1g以上、より好ましくは2g以上、更に好ましくは3g以上であり、そして、好ましくは30g以下、より好ましくは20g以下、更に好ましくは10g以下の濃度で用いられる。
 本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物は、目的に応じて洗濯機でも使用できる。洗濯機での洗濯の場合、油汚れに対する洗浄力及び使用時のpHの観点から、本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物は、水1Lに対して、好ましくは0.6g以上、より好ましくは1g以上、更に好ましくは1.5g以上であり、そして、好ましくは10g以下、より好ましくは7g以下、更に好ましくは3g以下の濃度で用いられる。
[0055]
 本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物を用いた洗浄方法として、本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物と水とを混合して得た洗浄液を用いて、衣料を洗浄する、衣料の洗浄方法が挙げられる。
 洗浄液のpHは5.5以上9.5以下が好ましい。衣料は、食品由来の油汚れが付着した衣料が挙げられる。
[0056]
 更に、本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物を用いた洗浄方法として、本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物と水とを混合して得たpH5.5以上9.5以下の洗浄液を用いて、食品由来の油汚れが付着した衣料を洗浄する、衣料の洗浄方法が挙げられる。
[0057]
 これらの洗浄方法では、衣料を手洗い洗浄することができる。
[0058]
 洗浄液のpHは、好ましくは5.5以上、より好ましくは6.0以上、そして、好ましくは9.5以下、より好ましくは9.0以下、更に好ましくは8.5以下、より更に好ましくは8以下、より更に好ましくは7.5以下である。
 食品由来の油汚れは、色素を含むものが挙げられ、特に限られるものではないが、例えばラー油が挙げられる。
 本発明の洗浄方法は、洗浄後の衣料を水ですすぐ工程を有することができる。
 洗浄液の調製のため組成物と混合する水のアルカリ度は0mg/L以上200mg/L以下から選択できる。また、洗浄液の調製のため組成物と混合する水のドイツ硬度は1゜dH以上50゜dH以下から選択できる。よって、組成物と混合する水は、アルカリ度0mg/L以上200mg/L以下、ドイツ硬度1゜dH以上50゜dH以下の水が挙げられる。
 本発明の洗浄液のpHは実施例に記載のpHの測定法で求められたpHであり、ガラス電極を用いて測定されたpHである。
[0059]
 洗浄に使用される水は、地質の影響や微生物の存在により、炭酸、炭酸イオン、炭酸水素イオンを含有することが知られており、これらのイオン量の指標としてアルカリ度が用いられている。水中での炭酸イオンと炭酸水素イオンのpKaはそれぞれ10.3及び6.3(20℃)であることから、pH10.3並びに6.3近傍でpH緩衝能を持つため、洗浄液のpHが各pKaに近づくと少量の酸成分やアルカリ成分ではpHの変化が起きにくくなる。
[0060]
 一般的な洗浄に使用される水のpHが6以上8以下であることを考慮すると、アルカリ度の主因子は炭酸水素イオンであり、洗浄pHを水よりも低下させる場合にpH6.3付近で緩衝作用を発現する。アジア地域におけるアルカリ度は総じて高く、50mg/L以上200mg/L以下であるため、酸性成分を添加してもpHが変化しにくい水である。
[0061]
 洗浄に使用される水のドイツ硬度は、1°dH以上、更に2°dH以上、更に3°dH以上、更に5°dH以上であっても使用できる。一方、水のドイツ硬度は、洗浄力の向上の観点から50°dH以下、好ましくは40°dH以下、より好ましくは30°dH以下、より好ましくは25°dH以下である。
[0062]
 本明細書におけるドイツ硬度(°dH)とは、水中におけるカルシウム及びマグネシウムの濃度を、CaCO 換算濃度で1mg/L(ppm)=約0.056°dH(1°dH=17.8ppm)で表したものを指す。洗浄に使用される水のドイツ硬度の調整は、例えば、本明細書の実施例に記載の方法のように、硬度成分の種類や添加量から計算される値に基づいて行うことができる。また、洗浄に使用される水として、水道水等の硬度が不明の水を用いる場合には、水のドイツ硬度は、下記に記載のエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を使用したキレート滴定法で求められる。
 本明細書における水のドイツ硬度の具体的な測定方法を下記に示す。
<水のドイツ硬度の測定方法>
〔試薬〕
・0.01mol/l EDTA・2Na溶液:エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの0.01mol/l水溶液(滴定用溶液、0.01 M EDTA-Na2、シグマアルドリッチ(SIGMA-ALDRICH)社製)
・Universal BT指示薬(製品名:Universal BT、(株)同仁化学研究所製)
・硬度測定用アンモニア緩衝液(塩化アンモニウム67.5gを28w/v%アンモニア水570mlに溶解し、イオン交換水で全量を1000mlとした溶液)
〔ドイツ硬度の測定〕
(1)試料となる水20mlをホールピペットでコニカルビーカーに採取する。
(2)硬度測定用アンモニア緩衝液2ml添加する。
(3)Universal BT指示薬を0.5ml添加する。添加後の溶液が赤紫色であることを確認する。
(4)コニカルビーカーをよく振り混ぜながら、ビュレットから0.01mol/l EDTA・2Na溶液を滴下し、試料となる水が青色に変色した時点を滴定の終点とする。
(5)全硬度は下記の算出式で求める。
  硬度(°dH)=T×0.01×F×56.0774×100/A
T:0.01mol/l EDTA・2Na溶液の滴定量(mL)
A:サンプル容量(20mL、試料となる水の容量)
F:0.01mol/l EDTA・2Na溶液のファクター
[0063]
 本発明の衣料用洗浄剤組成物の形態は粉末である。本発明の衣料用洗浄剤組成物を粉末として製造する方法は、特に限られるものではないが、例えば押し出し造粒法、圧縮造粒法、溶融造粒法、噴霧乾燥造粒法、流動層造粒法、破砕造粒法、撹拌造粒法、液晶造粒法、真空凍結乾燥造粒法、ドライ中和造粒法などが挙げられ、これらの製造方法を単一または組み合わせて使用しても良い。
 本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物の嵩密度は、製造方法によっても異なるが、好ましくは200g/L以上、より好ましくは300g/L以上、より好ましくは350g/L以上であり、そして、好ましくは1000g/L以下、より好ましくは900g/L以下、より好ましくは800g/L以下である。
 本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物の平均粒径は、好ましくは100μm以上であり、150μm以上がより好ましく、200μm以上がより好ましく、好ましくは800μm以下であり、750μm以下がより好ましく、700μm以下がより好ましい。
 噴霧乾燥造粒法は、前記範囲の嵩密度や平均粒径を有する組成物を得るのに適している。
[0064]
 本発明の衣料用粉末洗浄剤組成物は、衣類、タオル、寝具、寝具用の繊維製品(シーツ、枕カバーなど)などの衣料の洗浄に用いられる。これら以外の洗濯が可能な繊維製品も対象とすることができる。
[0065]
<本発明の態様>
 本発明のより具体的な態様を以下に例示する。
[0066]
<1>
 下記(a)成分を10質量%以上40質量%以下、(b)成分を無水物換算で0.3質量%以上6質量%以下、(c)成分を10質量%以上80質量%以下、(d)成分及び(e)成分を含有し、(e)成分と(b)成分の質量比(e)成分/(b)成分が、0以上0.5以下である衣料用粉末洗浄剤組成物であり、衣料用粉末洗浄剤組成物1gを水250gに分散させた分散液の20℃におけるpHが5.5以上、9.5以下である、衣料用粉末洗浄剤組成物。
(a)成分:アニオン界面活性剤
(b)成分:水溶性アルミニウム塩
(c)成分:アルカリ金属硫酸塩、及びアルカリ金属塩化物から選ばれる1種以上の化合物
(d)成分:下記(d1)成分、(d2)成分、及び(d3)成分から選ばれる1種以上のアルカリ剤
(d1)成分:アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、及びアルカリ金属ケイ酸塩から選ばれる1種以上の水溶性アルカリ塩
(d2)成分:構成元素としてアルカリ金属を含むアルミノケイ酸塩、構成元素としてアルカリ金属を含むスメクタイト系粘土から選ばれる1種以上の化合物
(d3)成分:トリポリリン酸塩
(e)成分:下記の(e1)成分及び(e2)成分から選ばれる1種以上の化合物(但し、(a)成分は除く)
(e1)成分:分子内のカルボキシル基又はその塩の数が1個以上10個以下のカルボン酸及び/又はその塩
(e2)成分:分子内のカルボキシル基又はその塩の数が1個以上10個以下のヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩
[0067]
<2>
 (a)成分が、下記(a1)成分、(a2)成分、(a3)成分及び(a4)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤である、又は、下記(a1)成分、(a2)成分、及び(a3)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤である、前記<1>に記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
 (a1)成分:アルキル又はアルケニル硫酸エステル塩
 (a2)成分:アルキレンオキシ基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩
 (a3)成分:スルホン酸塩基を有するアニオン界面活性剤
 (a4)成分:炭素数12以上24以下の脂肪酸又はその塩(但し、(e)成分を除く)
[0068]
<3>
 (a1)成分が、アルキル基の炭素数が10以上18以下のアルキル硫酸エステル塩、及びアルケニル基の炭素数が10以上18以下のアルケニル硫酸エステル塩から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤である、好ましくはアルキル基の炭素数が12以上14以下のアルキル硫酸エステル塩である、好ましくはアルキル基の炭素数が12以上14以下のアルキル硫酸エステルナトリウムである、前記<2>に記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0069]
<4>
 (a2)成分が、アルキル基の炭素数が10以上18以下、アルキレンオキシド平均付加モル数が1以上3以下のポリオキシアルキレンアルキル硫酸エステル塩、及びアルケニル基の炭素数が10以上18以下、及びアルキレンオキシド平均付加モル数が1以上3以下のポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤である、好ましくは平均エチレンオキシド付加モル数が1以上2.2以下であるポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩である、好ましくはアルキル基の炭素数が12以上14以下でかつ、平均エチレンオキシド付加モル数が1以上2.2以下であるポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩である、更に好ましくはこれらのナトリウム塩である、前記<2>又は<3>に記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0070]
<5>
 (a3)が、アルキル基の炭素数が10以上18以下のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルケニル基の炭素数が10以上18以下のアルケニルベンゼンスルホン酸塩、アルキル基の炭素数が10以上18以下のアルカンスルホン酸塩、α-オレフィン部分の炭素数が10以上18以下のα-オレフィンスルホン酸塩、脂肪酸部分の炭素数が10以上18以下のα-スルホ脂肪酸塩、及び脂肪酸部分の炭素数が10以上18以下であり、エステル部分の炭素数が1以上5以下であるα-スルホ脂肪酸低級アルキルエステル塩から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤である、好ましくはアルキル基の炭素数が11以上14以下のアルキルベンゼンスルホン酸塩である、より好ましくはアルキル基の炭素数が11以上14以下のアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムである、前記<2>~<4>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0071]
<6>
 (a4)成分が、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸及びリノレン酸から選ばれる1種以上の脂肪酸又はその塩である、前記<2>~<5>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0072]
<7>
 (a)成分として、(a1)成分及び(a2)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤と、(a3)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤とを含有する、前記<2>~<6>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0073]
<8>
 (a)成分が、(a1)成分及び(a2)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤と、(a3)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤とである、前記<2>~<7>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0074]
<9>
 (a)成分として、(a1)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤と、(a2)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤とを含有する、前記<2>~<8>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0075]
<10>
 (a1)成分の含有量と、(a2)成分及び(a3)成分の含有量の合計との質量比(a1)/〔(a2)+(a3)〕が、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、そして、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.2以下、更に好ましくは1以下である、前記<2>~<9>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0076]
<11>
 (a1)成分及び(a2)成分の含有量の合計と、(a3)成分の含有量の質量比〔(a1)+(a2)〕/(a3)が、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.2以上、そして、好ましくは1以下、より好ましくは0.9以下、更に好ましくは0.8以下、より更に好ましくは0.6以下である、前記<2>~<10>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0077]
<12>
 (b)成分が、カリウムミョウバン(硫酸カリウムアルミニウム)、アンモニウムミョウバン(硫酸アンモニウムアルミニウム)、ナトリウムミョウバン(硫酸ナトリウムアルミニウム)、硫酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、及び硝酸アルミニウムから選ばれる1種以上の水溶性アルミニウム塩である、好ましくはカリウムミョウバン、アンモニウムミョウバン及びナトリウムミョウバン、及び硫酸アルミニウムから選ばれる1種以上の水溶性アルミニウム塩である、より好ましくはカリウムミョウバン、ナトリウムミョウバン、及びアンモニウムミョウバンから選ばれる1種以上の水溶性アルミニウム塩である、更に好ましくは硫酸カリウムアルミニウム12水和物、硫酸ナトリウムアルミニウム12水和物、硫酸アンモニウムアルミニウム12水和物、及び硫酸アルミニウム16水和物から選ばれる1種以上の水溶性アルミニウム塩である、より更に好ましくは硫酸カリウムアルミニウム12水和物、硫酸アンモニウムアルミニウム12水和物、及び硫酸アルミニウム16水和物から選ばれる1種以上の水溶性アルミニウム塩である、前記<1>~<10>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0078]
<13>
 (c)成分が、硫酸ナトリウム、及び塩化ナトリウムから選ばれる1種以上の化合物である、好ましくは硫酸ナトリウムである、前記<1>~<12>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0079]
<14>
 (d1)成分が、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、及びケイ酸ナトリウムから選ばれる1種以上の水溶性アルカリ塩である、好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、及び炭酸水素カリウムから選ばれる1種以上の水溶性アルカリ塩である、より好ましくは炭酸ナトリウム、及び炭酸カリウムから選ばれる1種以上の水溶性アルカリ塩である、更に好ましくは炭酸ナトリウムである、前記<1>~<13>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0080]
<15>
 (d)成分を、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上、そして、好ましくは12質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは9質量%以下、より更に好ましくは8質量%以下、より更に好ましくは7質量%以下、より更に好ましくは6質量%以下含有する、前記<1>~<14>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0081]
<16>
 (e1)成分が、ギ酸、酢酸、シュウ酸、プロピオン酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、安息香酸、フタル酸、1,2,3-ベンゼントリカルボン酸、1,2,4,5-ベンゼンテトラカルボン酸(ピロメリット酸)、及びこれらの塩から選ばれる1種以上の化合物である、前記<1>~<15>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0082]
<17>
 (e2)成分が、グリコール酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、サリチル酸、及びこれらの塩から選ばれる1種以上の化合物である、前記<1>~<16>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0083]
<18>
 (e)成分が、塩になっていないカルボキシル基を含む化合物である、前記<1>~<17>に記載の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0084]
<19>
 (e)成分の塩が、ナトリウム塩、及びカリウム塩から選ばれる1種以上のアルカリ金属塩である、前記<1>~<17>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0085]
<20>
 (e)成分が、水和物、又は無水物である、前記<1>~<19>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0086]
<21>
 (e)成分と(b)成分の質量比(e)成分/(b)成分が、好ましくは0.3以下、より好ましくは0.1以下である、または0である、前記<1>~<20>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0087]
<22>
 衣料用粉末洗浄剤組成物1gを水250gに分散させた分散液の20℃におけるpHが、好ましくは6.0以上、そして、好ましくは9.0以下、より好ましくは8.5以下、更に好ましくは8.0以下、より更に好ましくは7.5以下、より好ましくは7.0以下である、前記<1>~<21>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0088]
<23>
 衣料用粉末洗浄剤組成物1gを、アルカリ度100mg/L、ドイツ硬度10゜dHの20℃の水250gに分散させた分散液の20℃におけるpH、又は、衣料用粉末洗浄剤組成物1gを、アルカリ度100mg/L、ドイツ硬度10゜dH、pH7.5の20℃の水250gに分散させた分散液の20℃におけるpHが、5.5以上、好ましくは6.0以上、そして、9.5以下、好ましくは9.0以下、より好ましくは8.0以下、更に好ましくは7.5以下である、前記<1>~<22>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0089]
<24>
 手洗い洗濯用である、前記<1>~<23>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0090]
<25>
 手洗いでの洗濯において、水1Lに対して、好ましくは1g以上、より好ましくは2g以上、更に好ましくは3.0g以上、そして、好ましくは30g以下、より好ましくは20g以下、更に好ましくは10g以下の濃度で用いられる、前記<1>~<24>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0091]
<26>
 洗濯機での洗濯において、水1Lに対して、好ましくは0.6g以上、より好ましくは1g以上、更に好ましくは1.5g以上、そして、好ましくは10g以下、より好ましくは7g以下、更に好ましくは3g以下の濃度で用いられる、前記<1>~<25>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0092]
<27>
 (a)成分を、10質量%以上、好ましくは12質量%以上、より好ましくは14質量%以上、更に好ましくは15質量%以上、そして、40質量%以下、好ましくは30質量%以下、より好ましくは28質量%以下、更に好ましくは25質量%以下含有する、前記<1>~<26>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0093]
<28>
 (b)成分を、無水物換算で、0.3質量%以上、好ましくは0.4質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは0.8質量%以上、より更に好ましくは1質量%以上、そして、6質量%以下、好ましくは4質量%以下含有する、前記<1>~<27>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0094]
<29>
 (c)成分を、10質量%以上、好ましくは15質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは25質量%以上、更により好ましくは30質量%以上、更により好ましくは35質量%以上、更により好ましくは40質量%以上、更により好ましくは45質量%以上、そして、80質量%以下、好ましくは70質量%以下、より好ましくは66質量%以下含有する、前記<1>~<28>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[0095]
<30>
 前記<1>~<29>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物と水とを混合して得た洗浄液を用いて、衣料を洗浄する、衣料の洗浄方法。
[0096]
<31>
 前記<1>~<29>の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物と水とを混合して得た洗浄液を用いて、食品由来の油汚れが付着した衣料を洗浄する、衣料の洗浄方法。
[0097]
<32>
 食品由来の油汚れが、色素を含む汚れである、更にラー油である、前記<31>に記載の衣料の洗浄方法。
[0098]
<33>
 洗浄後の衣料を水ですすぐ工程を有する、前記<30>~<32>の何れかに記載の衣料の洗浄方法。
[0099]
<34>
 前記衣料用粉末洗浄剤組成物と混合する水のアルカリ度が0mg/L以上200mg/L以下である、前記<30>~<33>の何れかに記載の衣料の洗浄方法。
[0100]
<35>
 前記衣料用粉末洗浄剤組成物と混合する水のドイツ硬度が1゜dH以上50゜dH以下である、前記<30>~<34>の何れかに記載の衣料の洗浄方法。
[0101]
<36>
 前記衣料用粉末洗浄剤組成物と混合する水が、アルカリ度0mg/L以上200mg/L以下、ドイツ硬度1゜dH以上50゜dH以下の水である、前記<30>~<35>の何れかに記載の衣料の洗浄方法。
[0102]
<37>
 衣料を手洗い洗浄する、前記<30>~<36>の何れか(ただし、前記<26>を引用するものを除く)に記載の衣料の洗浄方法。
[0103]
<38>
 洗浄液のpHが、好ましくは5.5以上、より好ましくは6.0以上、そして、好ましくは9.5以下、より好ましくは9.0以下、更に好ましくは8.5以下、より更に好ましくは8以下、より更に好ましくは7.5以下である、前記<30>~<37>の何れかに記載の衣料の洗浄方法。
[0104]
実施例
 下記の配合成分を、表1、2に示す衣料用粉末洗浄剤組成物になるように混練して調製した。具体的には(a)成分はあらかじめ凍結乾燥したものを乳鉢で粉末化した。(b)成分、(c)成分、(d)成分、及び(e)成分も同様に乳鉢を用いて粉末化した。これら粉末化した(a)~(e)成分を均一になるまで混練し、それ以外の成分を加えてさらに十分に撹拌し、均一な粉末を得た。評価は下記の方法で行った。結果を表1、2に示す。
[0105]
 また、以下の評価において用いる水は、特に断りがない限り以下の硬度成分を配合した水を使用した。
 洗浄及びすすぎに用いる水は、次のように調製した。塩化カルシウム・2水和物78.50g及び塩化マグネシウム・6水和物73.58gを1Lのイオン交換水で溶解させた濃厚原液を調製した。この濃厚原液は、カルシウム/マグネシウム=6/4(モル比)であった。得られた濃厚原液を、アルカリ度100mg/L(CaCO 換算)、pH7.5の希釈用水で希釈し、10゜dHに調整して洗浄及びすすぎに用いる水とした。前記希釈用水は、イオン交換水に炭酸水素ナトリウムを添加してアルカリ度を調整し、塩酸を添加してpHを調整して得た。
[0106]
[1]pHの測定法
 pHメーター(HORIBA製 pHメーター D-51)にpH測定用電極(HORIBA製 型式6367)を接続した。pH電極内部液としては、飽和塩化カリウム水溶液(3.33モル/L)を使用した。
[0107]
 次に、pH4.01標準液(フタル酸塩標準液)、pH6.86(中性リン酸塩標準液)、pH9.18標準液(ホウ酸塩標準液)をそれぞれ50mLビーカーに入れ、25℃の恒温槽に30分間浸漬した。恒温に調整された標準液にpH測定用電極を3分間浸し、pH6.86→pH9.18→pH4.01の順に校正操作を行った。
[0108]
 ドイツ硬度10゜dH、アルカリ度100mg/L(CaCO 換算)、pH7.5の水100mLを100mLのパイレックス(登録商標)製ビーカーに充填し、25℃の恒温槽内にて温度が一定になるまで調温した。この水に表1、2の衣料用粉末洗浄剤組成物0.4gを加え(250倍希釈)、長さ2.5cmの棒状の撹拌子を用い、マグネティックスターラーで800rpmにて撹拌しpH測定用電極を3分間浸し、pHを測定した。結果を、水希釈物のpHとして表に示した。水希釈物のpHは、衣料用粉末洗浄剤組成物1gを水250gに分散させた分散液の20℃におけるpHに相当する。
[0109]
[2]溶解性評価
 表1、2の粉末洗浄剤組成物2gを、ドイツ硬度10゜dH、アルカリ度100mg/L(CaCO 換算)、pH7.5、25℃の水1Lを用いて、容量2Lのビーカー中で1分間混合した。長さ5cmの棒状の撹拌子をマグネティックスターラーで800rpmにて撹拌し溶解させた。その後、目開きが0.74mmの金属メッシュを用いて上記の水溶液の全量をろ過した後、105℃で2時間乾燥し、金属メッシュ上に残った残留物量の重量(g)を測定した。下記式によって溶解率を算出して粉末洗浄剤組成物の溶解性を評価した。溶解率は90%以上が合格であり、数値が高い方がより好ましい。
溶解率(%)=[〔溶解前の粉末洗浄剤組成物の量(2g)-溶解後の残留物の量(g)〕/(溶解前の粉末洗浄剤組成物の量(2g))]×100
 溶解率(%)の数値が高い方が好ましい。この評価では、溶解率(%)が90%以上を合格とする。
[0110]
[3]洗浄力の評価方法
 ドイツ硬度10゜dH、アルカリ度100mg/L(CaCO 換算)、pH7.5、25℃の水2Lに対して、表1、2に示す粉末洗浄剤組成物8gを5.5Lのポリプロピレン製の桶の中で希釈溶解した。その後、下記の通り調製したラー油汚染布5枚を縫い付けた肌着1枚、並びに浴比調整用の同じサイズの肌着2枚を入れ、全体をかき混ぜた。浴比は8であった。肌着はグンゼYG(丸首Tシャツ、Mサイズ、綿100%)を使用した。その後、汚染布を均等に5分間手でこすり洗浄を行った。組成物の希釈に用いた水と同様の水3Lで、2回すすいだ後、手で絞って脱水し、室内で乾燥させた。下記の式により洗浄率を測定した。
洗浄率(%)=[(洗浄後の反射率-洗浄前の反射率)/(白布の反射率-洗浄前の反射率)]×100
 白布は、ラー油汚染布の調製に用いた綿メリヤス布(綿ニット未シル、綿100%、谷頭商店)の未汚染状態の布である。
 反射率は日本電色工業(株)製NDR-10DPで460nmフィルターを使用して測定した。洗浄率は70%以上が合格であり、数値が高い程より好ましい。
[0111]
<ラー油汚染布の調製>
 市販のS&Bラー油(エスビー食品(株)製、2014年9月購入)0.1mLを6cm×6cmの綿メリヤス布(綿ニット未シル、綿100%、谷頭商店)上に均一に塗布し、温度25℃、湿度65RH%、15時間乾燥させた。これを試験に供した。
[0112]
[4]手洗い作業の快適さの評価
 上記[3]の「洗浄力の評価方法」での洗濯中及び洗濯後の手の感触により、手洗い作業の快適さを評価した。
 具体的には、上記[3]の「洗浄力の評価方法」における、
(I)こすり洗浄中の手の感触、
(II)こすり洗浄、すすぎ及び脱水終了後、タオルによって手を拭いた直後の手の感触、及び
(III)前記タオルによって手を拭いた後2分後の手の感触、
の3つの時期を対象として手の感触を評価した。10人のパネラーが、それぞれ、以下の基準で判定を行った。
 上記(I)判定基準は、手にぬるつく場合を「とても不快」又は「やや不快」、水の感触に近いとものを「とても快適」又は「やや快適」とした。また、上記(II)及び上記(III)の判定基準は、洗浄剤組成物成分の残留感がある場合を「とても不快」又は「やや不快」、洗浄剤組成物成分の残留感が全くない場合を「とても快適」又は「やや快適」とした。
 1人のパネラーから3つの時期の結果を回収し、その平均値を求めた。その平均値を10人分回収し、更に平均値を求め、これを表に示した。平均値が2.5以下を合格とした。平均値が小さい程、より好ましい感触である。
5:とても不快
4:やや不快
3:どちらでもない
2:やや快適
1:とても快適
[0113]
[5]配合成分
(a)成分
・AS-Na:ラウリル硫酸エステルナトリウム、エマール0(花王(株)製)
・AES-Na(1):炭素数10~16の直鎖1級アルキル基を有するポリオキシエチレン(平均付加モル数2)アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム、エマール270S(花王(株)製)
・AES-Na(2):炭素数12の直鎖1級アルキル基を有するポリオキシエチレン(平均付加モル数3)アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム、エマール20C(花王(株)製)
・LAS-Na:ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ネオペレックスG-15(花王(株)製)
[0114]
(b)成分
・カリウムミョウバン:硫酸アルミニウムカリウム12水和物(和光純薬工業(株)製)
・ナトリウムミョウバン:硫酸アルミニウムナトリウム12水和物(和光純薬工業(株)製)
・アンモニウムミョウバン:硫酸アルミニウムアンモニウム12水和物(和光純薬工業(株)製)
・硫酸アルミニウム:硫酸アルミニウム(無水)(和光純薬工業(株)製)
[0115]
(c)成分
・硫酸ナトリウム:和光純薬工業(株)製
・塩化ナトリウム:和光純薬工業(株)製
[0116]
(d)成分
・炭酸ナトリウム:和光純薬工業(株)製
・ケイ酸ソーダ:2号ケイ酸ナトリウム 富士化学(株)製
・ゼオライト:ゼオビルダー、ゼオビルダー(株)製、メジアン径:3.0μm
[0117]
(e)成分
・酢酸ナトリウム:和光純薬工業(株)製
・クエン酸無水物:和光純薬工業(株)製
・クエン酸3ナトリウム:和光純薬工業(株)製
[0118]
その他の成分
・アルカリプロテアーゼ:KAP、花王(株)製、タンパク質含有量が100mg/酵素造粒物1gの造粒物
・活性白土:ガレオンアース NV、水澤化学工業(株)製
・硫酸マグネシウム:硫酸マグネシウム7水和物 和光純薬工業(株)製
・ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量8000)
・香料
[0119]
[表1]


[0120]
[表2]


[0121]
 表中、(b)成分の含有量は無水物換算の含有量である。

請求の範囲

[請求項1]
 下記(a)成分を10質量%以上40質量%以下、(b)成分を無水物換算で0.3質量%以上6質量%以下、(c)成分を10質量%以上80質量%以下、(d)成分及び(e)成分を含有し、(e)成分と(b)成分の質量比(e)成分/(b)成分が、0以上0.5以下である衣料用粉末洗浄剤組成物であり、衣料用粉末洗浄剤組成物1gを水250gに分散させた分散液の20℃におけるpHが5.5以上9.5以下である、衣料用粉末洗浄剤組成物。
(a)成分:アニオン界面活性剤
(b)成分:水溶性アルミニウム塩
(c)成分:アルカリ金属硫酸塩、及びアルカリ金属塩化物から選ばれる1種以上の化合物
(d)成分:下記(d1)成分、(d2)成分、及び(d3)成分から選ばれる1種以上のアルカリ剤
(d1)成分:アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、及びアルカリ金属ケイ酸塩から選ばれる1種以上の水溶性アルカリ塩
(d2)成分:構成元素としてアルカリ金属を含むアルミノケイ酸塩、構成元素としてアルカリ金属を含むスメクタイト系粘土から選ばれる1種以上の化合物
(d3)成分:トリポリリン酸塩
(e)成分:下記の(e1)成分及び(e2)成分から選ばれる1種以上の化合物(但し、(a)成分は除く)
(e1)成分:分子内のカルボキシル基又はその塩の数が1個以上10個以下のカルボン酸及び/又はその塩
(e2)成分:分子内のカルボキシル基又はその塩の数が1個以上10個以下のヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩
[請求項2]
 (a)成分が下記(a1)成分、(a2)成分、(a3)成分及び(a4)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤である、請求項1に記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
 (a1)成分:アルキル又はアルケニル硫酸エステル塩
 (a2)成分:アルキレンオキシ基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩
 (a3)成分:スルホン酸塩基を有するアニオン界面活性剤
 (a4)成分:炭素数12以上24以下の脂肪酸又はその塩(但し、(e)成分を除く)
[請求項3]
 (a)成分として、(a1)成分及び(a2)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤と、(a3)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤とを含有する、請求項2に記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[請求項4]
 (a1)成分及び(a2)成分の含有量の合計と、(a3)成分の含有量との質量比〔(a1)+(a2)〕/(a3)が、0.05以上1以下である、請求項3に記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[請求項5]
 (a)成分が、(a1)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤と(a2)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤を含むアニオン界面活性剤である、請求項2~4の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[請求項6]
 (a1)成分の含有量と、(a2)成分及び(a3)成分の含有量の合計との質量比(a1)/〔(a2)+(a3)〕が、0.1以上1.5以下である、請求項2~5の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[請求項7]
 (b)成分が、カリウムミョウバン、ナトリウムミョウバン、アンモニウムミョウバン、及び硫酸アルミニウムから選ばれる1種以上の水溶性アルミニウム塩である、請求項1~6の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[請求項8]
 (e1)成分が、ギ酸、酢酸、シュウ酸、プロピオン酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、安息香酸、フタル酸、1,2,3-ベンゼントリカルボン酸、1,2,4,5-ベンゼンテトラカルボン酸、及びこれらの塩から選ばれる1種以上の化合物である、請求項1~7の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[請求項9]
 (e2)成分が、グリコール酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、サリチル酸、及びこれらの塩から選ばれる1種以上の化合物である、請求項1~8の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[請求項10]
 手洗い洗濯用である、請求項1~9の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物。
[請求項11]
 請求項1~10の何れかに記載の衣料用粉末洗浄剤組成物と水とを混合して得た洗浄液を用いて、衣料を洗浄する、衣料の洗浄方法。
[請求項12]
 衣料が、食品由来の油汚れが付着した衣料である、請求項11に記載の衣料の洗浄方法。
[請求項13]
 衣料を手洗い洗浄する、請求項11又は12に記載の衣料の洗浄方法。