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1. (WO2017002741) DISPOSITIF DE COLLAGE DE FILM ET UNITÉ DE COLLAGE DE FILM
Document

明 細 書

発明の名称 フィルム貼り付け器具、及び、フィルム貼り付けユニット

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006  

先行技術文献

特許文献

0007  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0008   0009   0010   0011   0012   0013  

課題を解決するための手段

0014   0015   0016  

発明の効果

0017  

図面の簡単な説明

0018  

発明を実施するための形態

0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071  

符号の説明

0072  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

明 細 書

発明の名称 : フィルム貼り付け器具、及び、フィルム貼り付けユニット

技術分野

[0001]
本発明は、フィルム貼り付け器具、及び、フィルム貼り付けユニットに関する。より詳しくは、ユーザーサイドで機能性フィルムを各種基材に貼り付ける場合に好適なフィルム貼り付け器具、及び、そのようなフィルム貼り付け器具と貼り付け用のフィルムとを含むフィルム貼り付けユニットに関するものである。

背景技術

[0002]
従来、ユーザーが手作業によって、ガラス壁等の基材に、フィルムを貼り付けることが一般的に行われているが、クリーンルーム中や真空中のように管理された環境を貼り付け現場で準備することは難しいため、一般的な環境で貼り付けが行われている。このため、基材とフィルムとの間に異物及び気泡が入りこむことを充分に防止しつつ、手作業によってフィルムを貼り付けることは困難であった。
[0003]
一般的な環境においても異物及び気泡の侵入防止が可能なフィルムの貼り付け方法としては、石鹸水を使用して、フィルムの貼り付け位置の制御、及び、気泡の除去を実施した後、風乾する方法がある。この方法は、プロのフィルム貼り職人が、店のロゴや宣伝材料を印刷したフィルムをガラス壁に貼り付ける場合等に利用され、貼り付け位置の微調整が可能である等の利点がある。しかしながら、この方法は、石鹸水を用いる、風乾に時間がかかる等の点で、利用しづらい不便なものであった。石鹸水を用いると、作業環境を汚染するおそれもあった。また、上記方法では、気泡の除去は充分に行えるものの、異物の侵入防止において改善の余地があった。
[0004]
因みに、工場内でフィルムを製品に貼り付ける状況を主に想定したものであれば、異物や気泡が貼り付け面に入りこむことを防止するための種々の処理方法及び装置が知られている。一般的な方法としては、クリーンルーム中、又は、真空中で貼り付けを行う方法が挙げられる(例えば、特許文献1参照。)。例えば、液晶パネルの実装工程では、大規模なクリーン設備が導入されている。
[0005]
また、特許文献2には、室温より高い温度の液体を供給し、液晶パネル表面の異物や汚れを除去する方法が開示されている。特許文献3には、異物清掃ローラーによって、偏光板を貼り付ける前の液晶パネル本体の表面を自動清掃する貼り付け装置が開示されている。
[0006]
更に、異物を粘着層に吸着させて除去する方法も知られている。特許文献4には、半導体ウエハ、ガラス基板等の表面に付着した異物を粘着層面に吸着させて除去する異物除去用粘着テープが開示されている。特許文献5には、搬送部材に貼り合わされて用いられる異物除去シートであって、異物除去層の表面を保護するためのセパレーターが、粘着層によって異物除去層に貼り付けられたものが開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0007]
特許文献1 : 特開平7-318919号公報
特許文献2 : 特開2010-286664号公報
特許文献3 : 特開平8-50290号公報
特許文献4 : 特開平8-274058号公報
特許文献5 : 特開2006-186026号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0008]
従来のフィルムの貼り付け方法の一例として、石鹸水を使用してフィルムを貼り付ける方法について図面を参照しながら以下に説明する。
図10は、従来の石鹸水を使用する方法を用いて、垂直に設置された基材に対してフィルムを貼り付ける場合の作業の流れを示した説明図である。図10(a)に示したように、フィルム217を貼り付ける前に、基材100の表面に石鹸水の膜201を形成する。貼り付け前のフィルム217には、粘着層216を介してセパレーターフィルム211が取り付けられており、貼り付けの際に、セパレーターフィルム211を剥離し、粘着層216を露出させる。ここで、クリーンルーム中や真空中のような管理された環境ではない一般的な環境中には、埃等の微小な異物200が多数浮遊しているため、基材100の表面、すなわち石鹸水の膜201内に異物200が混入したり、露出した粘着層216の表面に異物200が付着することがある。
[0009]
次に、図10(b)に示したように、石鹸水の膜201が形成された基材100の表面に対して、粘着層216の側からフィルム217を貼り合わせる。このとき、基材100とフィルム217の間に気泡202が入り込むことがある。そして、図10(c)に示したように、貼り合わせロール241が圧力をかけながらフィルム217上を移動することによって、石鹸水を押し出しながら、粘着層216が基材100の表面に密着する。最後に、乾燥することで、図10(d)に示したように、フィルム217が粘着層216を介して基材100に貼り付けられる。
[0010]
以上の貼り付け方法では、石鹸水を押し出す際に、石鹸水中の異物200及び気泡202を一緒に押し出すことができる。しかしながら、異物200及び気泡202の一部が、基材100と粘着層216の界面に残留することがあり、特に粘着層216の表面に付着した異物200は残留しやすかった。
[0011]
また、特許文献1の技術では、真空チャンバが用いられる。特許文献2の技術では、室温より高い温度の液体が用いられる。特許文献3の技術では、貼り付け装置による処理の自動化を前提としている。特許文献4、5には、異物除去用の粘着テープ又はシートによって異物を除去することが開示されているだけであり、異物除去用の粘着テープ又はシートを剥がした後に、異物及び気泡の侵入を防止しつつ、製品にフィルムを貼り付ける方法までは開示していない。
[0012]
以上のように、従来では、一般的な環境下で行うことができるユーザーにとって利用しやすいもので、異物及び気泡の侵入を充分に防止することができるフィルムの貼り付け方法がなかった。
[0013]
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、埃等の異物が浮遊した一般的な環境中で貼り付けた場合であっても貼り付け面に異物及び気泡が侵入することを防止できる、ユーザーにとって利用しやすいフィルム貼り付け方法を可能にするフィルム貼り付け器具、及び、フィルム貼り付けユニットを提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

[0014]
本発明者は、貼り付け時に特別な環境管理や設備を必要とせず、一般的な環境中で貼り付けた場合であっても異物及び気泡の侵入を防止できるフィルム貼り付け方法について種々検討した結果、一般的な環境では、空気中に埃等の異物が多数浮遊しており、機能性フィルムを貼り付ける対象である基材上の異物を一旦除去したとしても、機能性フィルムを貼り付ける直前まで基材表面及び機能性フィルムの粘着面に異物が付着することが分かった。そこで、本発明者は、基材表面の清掃のために貼り付けた粘着層を剥離した後、基材表面及び機能性フィルムの粘着面を保護しながら、基材表面に機能性フィルムを貼り付ける方法について鋭意検討した結果、新たなフィルム貼り付け器具を見出し、本発明に到達した。
[0015]
すなわち、本発明の一態様は、基材に貼り付けた異物除去用フィルムを剥離しながら、上記基材の上記異物除去用フィルムが剥離された領域に対して機能性フィルムを貼り付ける方法に用いられるフィルム貼り付け器具であって、上記フィルム貼り付け器具を固定する固定部と、上記基材のフィルム貼り付け領域に配置された上記機能性フィルムを上記基材に押し付けながら、上記フィルム貼り付け領域に沿って移動可能に構成された貼り付け部と、上記貼り付け部の移動方向の一端に配置され、上記フィルム貼り付け領域に貼り付けられた上記異物除去用フィルムを巻き取って剥離させる巻き取り部と、上記巻き取り部の上方に配置され、上記機能性フィルムに加える張力を制御する引っ張り部とを有するフィルム貼り付け器具であってもよい。
[0016]
また、本発明の別の一態様は、上記フィルム貼り付け器具と第一の積層フィルムとを含み、上記第一の積層フィルムは、第一の表面保護フィルム、異物除去用粘着層、異物除去用フィルム、一体化用粘着層、第二の表面保護フィルム、基材貼り付け用粘着層、及び、機能性フィルムを順に有するフィルム貼り付けユニットであってもよいし、上記フィルム貼り付け器具と第二の積層フィルムとを含み、上記第二の積層フィルムは、表面保護フィルム、異物除去用粘着層、異物除去用フィルム、基材貼り付け用粘着層、及び、機能性フィルムを順に有するフィルム貼り付けユニットであってもよい。

発明の効果

[0017]
本発明のフィルム貼り付け器具及びフィルム貼り付けユニットによれば、基材表面に埃等の異物が存在している場合であっても、機能性フィルムの貼り付け直前に基材表面の異物を除去し、その後剥離面を保護したまま直ちに機能性フィルムを貼り付けることができるので、貼り合わせの界面に異物や気泡が入り込むことを充分に防止できる。また、貼り合わせの際に特別な環境管理や設備を必要とせず、従来の石鹸水を用いる貼り合わせ方法とは異なり液体を使用しないので、一般的なユーザーにとって利用しやすい。

図面の簡単な説明

[0018]
[図1] 実施形態1に係るフィルム貼り付け器具の設置状態を模式的に示した正面図である。
[図2] 実施形態1に係るフィルム貼り付け器具の設置状態を模式的に示した断面図である。
[図3] 実施形態1に係るフィルム貼り付け器具と組合せて好適に用いられる第一の積層フィルムを示した断面模式図である。
[図4] 実施形態1に係るフィルム貼り付け器具と組合せて好適に用いられる第二の積層フィルムを示した断面模式図である。
[図5] 実施形態1に係るフィルム貼り付け器具を用いて第一の積層フィルムを貼り付けるフローの前半を示した断面模式図である。
[図6] 実施形態1に係るフィルム貼り付け器具を用いて第一の積層フィルムを貼り付けるフローの後半を示した断面模式図である。
[図7] 実施形態2に係るフィルム貼り付け器具の設置状態を模式的に示した正面図である。
[図8] 実施形態2に係るフィルム貼り付け器具の設置状態を模式的に示した上面図である。
[図9] 実施形態3に係るフィルム貼り付け器具の設置状態を模式的に示した正面図である。
[図10] 従来の石鹸水を使用する方法を用いて、垂直に設置された基材に対してフィルムを貼り付ける場合の作業の流れを示した説明図である。

発明を実施するための形態

[0019]
[用語の定義]
本明細書において、各「フィルム」は、その厚さによって限定されるものではなく、「シート」と呼ばれるものであってもよい。
[0020]
粘着層の粘着力の値は、貼り付け対象や測定方法によって変化するが、本明細書では、粘着層の粘着力の値を評価する場合には、実際の貼り付け対象に関わらず、無アルカリガラスからなる基板を貼り付け対象として用い、以下の測定方法によって得られた値を用いる。但し、易剥離処理が施された表面に対する粘着層の粘着力の値を評価する場合には、同様の易剥離処理が表面に施された無アルカリガラスからなる基板を用いる。なお、粘着力の絶対値は、貼り付け対象によって変化するが、粘着力の大小関係は変化しない傾向がある。
(粘着力の測定方法)
水平に固定した基板上に、幅25mmの短冊状の粘着層付きのフィルムを貼り付ける。このとき、フィルムの一端は基板に貼り付けないようにする。引っ張り試験機(剥離試験治具)のチャックによって基板に貼り付けなかったフィルムの一端を挟み、90度剥離試験(引張り速度0.3m/min)を行う。
[0021]
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明するが、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。また、各実施形態の構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜組み合わされてもよいし、変更されてもよい。なお、各実施形態において、同様の機能を発揮する部材には同じ符号を付している。
[0022]
[実施形態1]
実施形態1に係るフィルム貼り付け器具は、基材に貼り付けた異物除去用フィルムを剥離しながら、基材の異物除去用フィルムが剥離された領域に対して機能性フィルムを貼り付ける方法に用いられる。まず、実施形態1に係るフィルム貼り付け器具の構造について説明した後、実施形態1に係るフィルム貼り付け器具を用いたフィルムの貼り付け方法について説明する。なお、実施形態1は、垂直に設置された基材100に対して機能性フィルムを貼り付ける例を示すが、本発明は、垂直面、水平面又は斜面のいずれにも適用できる。
[0023]
図1は、実施形態1に係るフィルム貼り付け器具の設置状態を模式的に示した正面図である。図2は、実施形態1に係るフィルム貼り付け器具の設置状態を模式的に示した断面図である。図1及び図2では、第一のセパレーターフィルム11を剥離しつつ、異物除去用粘着層が露出した積層フィルム12aを貼り付ける様子を示している。積層フィルム12aは、後で説明するように、異物除去用フィルム及び機能性フィルムを含む。
[0024]
実施形態1に係るフィルム貼り付け器具は、基材100のフィルム貼り付け領域及びその近傍に設置され、フィルムの貼り付け後に基材100上から撤去される。このように、フィルム貼り付け器具は、持ち運び可能であり、組み立て可能な構造、又は、折り畳み可能な構造を有することが好ましい。図1において、フィルム貼り付け領域は、積層フィルム12aが配置された領域に相当する。
[0025]
フィルム貼り付け器具は、固定部を有する。固定部としては、フィルム貼り付け器具を固定できる構造を有するものであれば特に限定されないが、本実施形態では、基材100に吸着する吸盤110が用いられている。固定部によってフィルム貼り付け器具を基材100に固定することにより、機能性フィルムをフィルム貼り付け領域に高い精度で貼り付けることができる。特に、垂直に設置された基材100に機能性フィルムを貼り付ける場合には、固定部によって貼り付け精度が大幅に向上する。フィルム貼り付け器具に設けられる固定部の数及び配置は特に限定されないが、実施形態1では、フィルム貼り付け領域の四隅の近傍にそれぞれ吸盤110が配置されている。吸盤110は、それぞれ、基材100に対して垂直に設けられた支柱121の下端(基材100側の端部)に連結されている。
[0026]
支柱121には、それぞれ、ガイドレール122とライン状ギヤ123が連結されている。図1に示したように、本実施形態では、フィルム貼り付け領域の左右にそれぞれ、ガイドレール122及びライン状ギヤ123が並行している。基材100を基準としたときに、ライン状ギヤ123がガイドレール122よりも上方に位置し、ガイドレール122とライン状ギヤ123との間隔は一定である。ライン状ギヤ123は、平板状の棒に歯切りをした(歯がつけられた)構造を有する。
[0027]
フィルム貼り付け器具は、貼り合わせロール(貼り付け部)131を有する。貼り合わせロール131は、基材100のフィルム貼り付け領域上を回転しながら移動できるように構成されており、フィルム貼り付け領域内に配置された貼り付け対象のフィルムを基材100に押し付けることができる。貼り合わせロール131のロール長は、貼り付け対象のフィルムの幅(貼り合わせロール131の移動方向に対して直交方向の長さ)よりも長いことが好ましい。
[0028]
貼り合わせロール131は、貼り合わせ圧力調整装置127を介して、動力軸126から吊り下げられている。貼り合わせ圧力調整装置127としては、例えば、貼り合わせロール131の上げ下げ(基材100方向への移動)と、フィルム貼り合わせの圧力調節の機能を併せ持つ加圧シリンダが用いられる。動力軸126は、動力部135によって回転させられる。動力軸126には、歯を回転軸に平行に切った回転ギヤ125が取り付けられている。回転ギヤ125の歯とライン状ギヤ123の歯は噛み合っており、動力軸126の回転に連動して回転ギヤ125が回転することによって、回転ギヤ125は移動する。また、動力軸126は、接続治具124を介して、ガイドレール122に接続されている。接続治具124は、動力軸126と接する部分、及び、ガイドレール122と接する部分に軸受を有する。接続治具124は、ガイドレール122と接する部分が平坦面で構成され、ガイドレール122のレール面に沿って移動可能に構成されている。
[0029]
図1及び図2において、貼り付け対象のフィルムである積層フィルム12aは、貼り合わせロール131の移動方向に沿った始点側の端部(図1の上方)において、テープ30によって固定されている。一方、終点側の端部(図1の下方)では、積層フィルム12aが、第一の巻き取りロール(引っ張り部)132によって一定の張力で支持され、かつ、第一のセパレーターフィルム11が、第一の巻き取りロール132の下方に配置された第二の巻き取りロール(巻き取り部)133によって支持されている。
[0030]
第一の巻き取りロール132が回転することによって、貼り付け対象のフィルムに加える張力を制御できる。図1及び図2では、貼り付け対象のフィルムである積層フィルム12aにテープ30を介して第一の継ぎ手フィルム136が取り付けられており、第一の巻き取りロール132が回転して第一の継ぎ手フィルム136を巻き取ることにより、積層フィルム12aに加える張力が制御されている。
[0031]
第二の巻き取りロール133が回転することによって、フィルム貼り付け領域に貼り付けられたフィルム(例えば、異物除去用フィルム)を巻き取って剥離することや、貼り付け対象のフィルムに貼り合わされた他のフィルム(例えば、セパレーターフィルム)を巻き取って剥離することができる。図1及び図2では、第一のセパレーターフィルム11にテープ30を介して第二の継ぎ手フィルム137が取り付けられており、第二の巻き取りロール133が回転して第二の継ぎ手フィルム137を巻き取ることにより、積層フィルム12aから第一のセパレーターフィルム11が剥離されている。
[0032]
なお、貼り合わせロール131、第一の巻き取りロール132及び第二の巻き取りロール133の動力軸には、それぞれ、回転速度を制御するための回転コントローラー(制御部)を備える動力部135が取り付けられている。また、貼り合わせロール131には、貼り合わせロール131の動作状況を測定するセンサーが設けられる。センサーで測定される情報としては、例えば、貼り合わせロール131の位置、移動距離(回転量)、速度、加速度、回転ギヤ125の位置等が挙げられる。回転コントローラーは、センサーによって測定された情報に基づき、第一の巻き取りロール132及び第二の巻き取りロール133の回転を制御する。すなわち、貼り合わせロール131の動作状況と第一の巻き取りロール132及び第二の巻き取りロール133の動作状況とを同期させる。フィルムの貼り付け及び剥離を連続的に行うためには、第二の巻き取りロール133によるフィルムの巻き取り速度は、貼り合わせロール131の移動速度と同じ、又は、より速い速度に調整されることが好ましい。
[0033]
図3は、実施形態1に係るフィルム貼り付け器具と組合せて好適に用いられる第一の積層フィルムを示した断面模式図である。図3に示した第一の積層フィルム10は、第一のセパレーターフィルム(第一の表面保護フィルム)11と、異物除去用粘着層12と、異物除去用フィルム13と、一体化用粘着層14と、第二のセパレーターフィルム(第二の表面保護フィルム)15と、基材貼り付け用粘着層16と、機能性フィルム17と、が順に設けられた構成を有する。第一の積層フィルム10は、基材100の表面に貼り付ける機能性フィルム17と、基材100の表面の異物200を除去するために用いられる異物除去用フィルム13とが一体化用粘着層14によって一体化された積層体である。実施形態1に係るフィルム貼り付け器具及び第一の積層フィルム10の組合せを含むフィルム貼り付けユニットもまた、本発明の一態様である。なお、図1及び図2では、第一の積層フィルム10から第一のセパレーターフィルム11を剥離したものを積層フィルム12aとして示している。
[0034]
第一のセパレーターフィルム11は、使用前の異物除去用粘着層12の表面を保護するものである。第一のセパレーターフィルム11としては特に限定されず、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、PEN(ポリエチレンナフタレート)フィルム、アクリルフィルム、COP(シクロオレフィンポリマー)フィルム等の一般的なフィルムを使用できる。
[0035]
異物除去用粘着層12は、貼り合わせの対象である基材100の表面にある異物200を吸着するためのものであり、基材貼り付け用粘着層16と比べて粘着力が格段に弱いことが好ましい。異物除去用粘着層12の材料としては、微粘着に分類される粘着材料が好適であり、具体的には、PF-AN422、PF-AN474(以上、リンテック社製)、ZBO-0421(藤森工業社製)等が挙げられる。異物除去用粘着層12の粘着力としては、0.05~1N/25mm幅であることが好ましい。0.05N/25mm幅未満であると、被着物が剥がれやすいため、作業性が悪くなる。1N/25mm幅を超えると、一体化用粘着層14及び基材貼り付け用粘着層16よりも粘着力が強くなることがあり、第一のセパレーターフィルム11を剥離し難くなる。
[0036]
異物除去用フィルム13は、異物除去用粘着層12を支持するためのものである。異物除去用粘着層12と異物除去用フィルム13とは一体的に取り扱われ、異物除去用フィルム13の貼り付け及び剥離は、同時に異物除去用粘着層12の貼り付け及び剥離を意味する。異物除去用フィルム13としては特に限定されず、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、PEN(ポリエチレンナフタレート)フィルム、アクリルフィルム、COP(シクロオレフィンポリマー)フィルム等の一般的なフィルムを使用できる。異物除去用フィルム13は、着色されていてもよい。着色されていると識別しやすいので、貼り付け作業時に、他のフィルムと混同して剥離してしまうことを防止できる。また、異物除去用フィルム13は、最終的に基材100表面から除去されるフィルムであることから、着色による不利益はない。
[0037]
一体化用粘着層14は、第一の積層フィルム10において異物除去用フィルム13と機能性フィルム17とを一体化する役割を有するものであり、基材貼り付け用粘着層16と比べて粘着力が格段に弱いことが好ましい。一体化用粘着層14の材料としては、微粘着に分類される粘着材料が好適であり、具体的には、PF-AN422、PF-AN474(以上、リンテック社製)、ZBO-0421(藤森工業社製)等が挙げられる。一体化用粘着層14の粘着力としては、0.05~1N/25mm幅であることが好ましい。0.05N/25mm幅未満であると、被着物が剥がれやすいため、作業性が悪くなる。1N/25mm幅を超えると、基材貼り付け用粘着層16よりも粘着力が強くなることがあり、異物除去用フィルム13を剥離し難くなる。
[0038]
第二のセパレーターフィルム15は、使用前の基材貼り付け用粘着層16の表面を保護するものである。第二のセパレーターフィルム15が設けられることによって、基材100への貼り合わせに用いられる基材貼り付け用粘着層16の表面をできるだけ異物200が存在する雰囲気に晒さないようにすることができる。第二のセパレーターフィルム15としては特に限定されず、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、PEN(ポリエチレンナフタレート)フィルム、アクリルフィルム、COP(シクロオレフィンポリマー)フィルム等の一般的なフィルムを使用できる。第二のセパレーターフィルム15は、着色されていてもよい。着色されていると識別しやすいので、貼り付け作業時に、他のフィルムと混同して剥離してしまうことを防止できる。また、第二のセパレーターフィルム15は、最終的に基材100表面から除去されるフィルムであることから、着色による不利益はない。異物除去用フィルム13及び第二のセパレーターフィルム15の両方が着色される場合には、互いに異なる色であることが好ましい。
[0039]
基材貼り付け用粘着層16は、機能性フィルム17を基材100に対して貼り付けるための粘着層である。基材貼り付け用粘着層16と機能性フィルム17とは一体的に取り扱われ、機能性フィルム17の貼り付け及び剥離は、同時に基材貼り付け用粘着層16の貼り付け及び剥離を意味する。基材貼り付け用粘着層16の材料としては、基材100に強固に粘着する材料が好適であり、具体的には、MO3014(藤森工業社製)、MCF-464、NCF-619(以上、リンテック社製)等が挙げられる。基材貼り付け用粘着層16の粘着力は、異物除去用粘着層12及び一体化用粘着層14の粘着力よりも強力であり、具体的には1~30N/25mm幅であることが好ましい。1N/25mm幅未満であると、下層である異物除去用粘着層12及び一体化用粘着層14の粘着力よりも小さくなるため、第一のセパレーターフィルム11の剥離等の際に作業性が悪くなる。30N/25mm幅を超えると、被着物を剥がしにくく、作業性が悪くなる。
[0040]
また、第二のセパレーターフィルム15の基材貼り付け用粘着層16側の表面には、易剥離処理がなされており、そのため、基材貼り付け用粘着層16は、第二のセパレーターフィルム15との接合強度よりも機能性フィルム17との接合強度が強い。
[0041]
機能性フィルム17の材料としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、アクリル、COP(シクロオレフィンポリマー)等が挙げられる。機能性フィルム17の種類は特に限定されず、光学フィルム、保護フィルム、装飾フィルム、フィルム状タッチパネル等が挙げられ、例えば、表示装置の表面(例えば、前面板)、建材、ショーケース等に貼り付けられて用いられる。
[0042]
光学フィルムとしては、例えば、反射防止フィルム、視野角拡大フィルム、防眩フィルム、位相差フィルム、円偏光板等が挙げられる。反射防止フィルムの構造は特に限定されず、凹凸形状を表面に有してもよいし、積層構造を有してもよい。凹凸形状を構成する構造体(突起)としては、例えば、円錐状のナノ構造体が挙げられる。凹凸形状を表面に有する反射防止フィルムの具体例としては、モスアイ(蛾の目)状の表面構造を有するモスアイフィルムが挙げられる。積層構造を有する反射防止フィルムの具体例としては、住友3M社製のDBEFシリーズが挙げられる。視野角拡大フィルムとしては、微細な楔状の斜面構造を有し、直進光を全方位に拡散させるSAMフィルム等が挙げられる。
[0043]
保護フィルムは、例えば、防汚性改善フィルム、耐擦傷性改善フィルムであってもよく、撥水撥油膜を塗布形成したものを用いることができる。撥水撥油膜としては、例えば、フッ素ポリマーを可溶化して塗布乾燥して得られた膜、フッ素系側鎖を有する分子を反応基によって基板の表面に化学結合させたシロキサン系材料からなる膜、フッ素系のモノマー、オリゴマーを重合して得られる低表面張力の表面を有する膜が挙げられる。市販品としては、例えば、可溶性のフッ素ポリマーのサイトップ(旭硝子社製)、フッ素化合物の離型処理剤であるフロロサーフ(フロロサーフ社製)等が挙げられる。また、保護フィルムは、飛散防止フィルム、熱線カットフィルム、防曇フィルム等であってもよい。
[0044]
第一の積層フィルム10は、後述するフィルム貼り付け方法を適用するために、粘着力に関する下記式(1)を満たすものであることが好ましい。
M<N<L (1)
式(1)中、Mは、第一のセパレーターフィルム11と異物除去用粘着層12の間の粘着力を表し、Nは、異物除去用フィルム13と一体化用粘着層14の間の粘着力を表し、Lは、第二のセパレーターフィルム15と基材貼り付け用粘着層16の間の粘着力を表す。
[0045]
なお、機能性フィルム17の基材貼り付け用粘着層16が設けられていない側の面上には、粘着層、及び、表面保護フィルムが積層されていてもよい。
[0046]
また、機能性フィルム17を貼り付ける基材100において、機能性フィルム17の貼り付け領域の周囲に突出部が存在する場合には、ロールを用いた貼り合わせがしやすいように、貼り合わせ対象のフィルム全体の厚みが、基材100の突出部よりも大きいことが好ましい。このため、機能性フィルム17の基材貼り付け用粘着層16が設けられていない側の面上に、弾性体からなるクッション層(緩衝層)を設けてもよい。クッション層は、貼り付け後に機能性フィルム17から取り外せばよい。突出部を有する基材100としては、表示部の周囲にフレーム部(外枠)を備える表示装置が挙げられる。このような表示装置では、表示部とフレーム部の境界に段差があり、矩形状の表示部の周囲4辺がいずれも段差となっている場合もある。クッション層は、柔軟性を有し、かつ剥離したときにフィルム形状を維持できる程度の硬さを有するものが好適である。クッション層の材質としては、樹脂材料の発泡体が好適であり、樹脂材料としては、ウレタン系樹脂、ブタジエン系樹脂等が好適に用いられる。クッション層としては、例えば、日本発条社製のウレタンフォーム(商品名:ニッパレイ、5mm厚)を用いることができる。
[0047]
実施形態1に係るフィルム貼り付け器具は、図3に示した第一の積層フィルム10から一体化用粘着層14及び第二のセパレーターフィルム15が取り除かれた第二の積層フィルムにも適用可能である。図4は、実施形態1に係るフィルム貼り付け器具と組合せて好適に用いられる第二の積層フィルムを示した断面模式図である。図4に示したように、第二の積層フィルム20は、第一のセパレーターフィルム(表面保護フィルム)11と、異物除去用粘着層12と、異物除去用フィルム13と、基材貼り付け用粘着層16と、機能性フィルム17とが順に設けられた構成を有し、一体化用粘着層14及び第二のセパレーターフィルム15は存在しない。実施形態1に係るフィルム貼り付け器具と第二の積層フィルム20の組合せを含むフィルム貼り付けユニットもまた、本発明の一態様である。
[0048]
以下、図5及び図6に基づき、フィルム貼り付け方法を詳細に説明する。図5及び図6は、実施形態1に係るフィルム貼り付け器具を用いて第一の積層フィルムを貼り付けるフローを示した断面模式図であり、図5がフローの前半を示し、図6がフローの後半を示している。なお、図5及び図6では、垂直な平面に対してフィルムを貼り付ける場合を示しているが、本発明は、垂直面、水平面又は斜面のいずれにも適用できる。
[0049]
まず、第一の積層フィルム10を基材100のフィルム貼り付け領域上に配置し、固定する。このとき、第一のセパレーターフィルム11が基材100側に配置される。基材100の種類は特に限定されず、例えば、ガラス、樹脂が挙げられる。図5(a)に示したように、特に垂直面にフィルムを貼り付ける場合には、第一の積層フィルム10の上端をテープ30等の仮固定部材によって基材100に固定する。テープ30は、第一の積層フィルム10の最上部にある機能性フィルム17の端部に貼り付けられ、機能性フィルム17と基材100とがテープ30を介して接続される。
[0050]
次に、貼り合わせ圧力調整装置127を構成する加圧シリンダのガス圧を調節することにより、第一の積層フィルム10の上端に貼り合わせロール131を押し当てる。そして、第一の積層フィルム10の上端側では、第一のセパレーターフィルム11と第二の継ぎ手フィルム137の一端とが接続され、第二の継ぎ手フィルム137の他端は第一の巻き取りロール132に取り付けられる。一方、第一の積層フィルム10の下端側では、機能性フィルム17と第一の継ぎ手フィルム136とが接続され、第一の継ぎ手フィルム136の他端は第一の巻き取りロール132に取り付けられる。そして、図5(b)に示したように、第一の継ぎ手フィルム136及び第二の継ぎ手フィルム137に張力(テンション)を加える。
[0051]
次に、図5(c)に示したように、第一のセパレーターフィルム11を剥離して異物除去用粘着層12を露出させながら、露出した異物除去用粘着層12が直ちに基材100の表面に押し付けられるように、貼り合わせロール131を回転移動させる。図5(c)では、貼り合わせロール131は、上方から下方に移動する。この方法によれば、基材100の表面と異物除去用粘着層12との間に気泡が入ることを防止しつつ、基材100の表面に付着していた異物200を異物除去用粘着層12に吸着させることができる。
[0052]
なお、基材100上に比較的大きな異物200がある場合や、汚れが付着している場合には、積層フィルム12aの貼り付け前に基材100の表面を清掃してもよい。なお、クリーンルーム中又は真空中のように人工的に異物200が除去された環境以外では、通常、埃等の異物200が空気中に浮遊しており、図5(a)に示したように、貼り合わせ対象となる基材100の表面にも異物200が付着している。
[0053]
貼り合わせロール131を第一の巻き取りロール132側へ向かって回転移動させ、積層フィルム12aが基材100に貼り付けられた後、貼り合わせロール131をテープ30側の始点に戻す。それから、第一の巻き取りロール132を回転させることによって第一の継ぎ手フィルム136に加わる張力を増大させ、図5(d)に示したように、異物除去用フィルム13と第二のセパレーターフィルム15との界面を剥離し、積層フィルム12aを、基材100に異物除去用粘着層12を介して貼り付けられた異物除去用フィルム13と、積層フィルム15aとに分離する。積層フィルム15aは、第二のセパレーターフィルム15、基材貼り付け用粘着層16及び機能性フィルム17を含む。一体化用粘着層14は、第二のセパレーターフィルム15側にあってもよいし、異物除去用フィルム13上に残ってもよい。また、異物除去用フィルム13と第二のセパレーターフィルム15との分離を開始させる際に、異物除去用フィルム13と第二のセパレーターフィルム15の間に針状部材を挿入して異物除去用フィルム13と第二のセパレーターフィルム15の間に気体を注入してもよい。異物除去用フィルム13と第二のセパレーターフィルム15との分離は、第一の巻き取りロール132側からテープ30側に向かって順に進められ、分離が完了した後、異物除去用フィルム13の端部及び第二のセパレーターフィルム15の端部をテープ30から剥がす。
[0054]
次に、図6(e)に示したように、異物除去用フィルム13と第二のセパレーターフィルム15のテープ30側の端部に第三の継ぎ手フィルム138の一端を接続し、第三の継ぎ手フィルム138の他端を第二の巻き取りロール133に取り付ける。そして、第二の巻き取りロール133を回転させることによって第三の継ぎ手フィルム138を巻き取り、続けて、異物除去用フィルム13及び第二のセパレーターフィルム15も巻き取る。これに合わせて、第二のセパレーターフィルム15が剥離されて露出した基材貼り付け用粘着層16を、貼り合わせロール131によって基材100の表面に密着させていく。その結果、図6(f)に示したように、機能性フィルム17が、基材貼り付け用粘着層16を介して基材100の表面に貼り付けられる。
[0055]
機能性フィルム17の貼り付けを連続的に行う観点からは、回転コントローラーによって、異物除去用フィルム13及び第二のセパレーターフィルム15を引き剥がす速度、すなわち第二の巻き取りロール133によるフィルムの巻き取り速度を、貼り合わせロール131の移動速度(フィルムの貼り付け速度)と同じ、又は、より速い速度に調整する。貼り合わせ界面に異物200が入ることを極力防止するためには、第二の巻き取りロール133によるフィルムの巻き取り速度と貼り合わせロール131の移動速度を実質的に同じにすることが好ましい。
[0056]
機能性フィルム17を貼り付けた後、図6(g)に示したように、フィルム貼り付け器具を初期化する。最後に、テープ30を取り外し、基材上からフィルム貼り付け器具を撤去すれば、図6(h)に示したように、機能性フィルム17が貼り付けられた基材100が得られる。
[0057]
なお、実施形態1に係るフィルム貼り付け器具を用いて第二の積層フィルムを貼り付ける場合には、図6(e)において、異物除去用フィルム13のみに第三の継ぎ手フィルム138を接続すれば、第一の積層フィルム10を用いる場合と同様にして機能性フィルム17を基材100の表面に貼り付けることができる。
[0058]
本実施形態では、異物除去用フィルム13を引き剥がすことで、基材100の表面上の異物200は取り除かれ、基材100の表面が清浄な状態となって露出する。また、機能性フィルム17をテープ30等の仮固定部材によって固定した状態で貼り合わせを行うことから、異物200を除去した領域に機能性フィルム17を正確に貼り付けることができる。更に、異物200を除去した領域は、異物除去用フィルム13を引き剥がした直後に機能性フィルム17によって覆われるので、機能性フィルム17の貼り付け前に、周囲から埃等の異物200が付着することも防止される。したがって、埃等の異物200が浮遊した一般的な環境中であっても、異物200や気泡が貼り合わせの界面に混入することなく、機能性フィルム17を基材100に貼り付けることができる。また、従来の石鹸水を用いる貼り合わせ方法とは異なり、液体を使用しない乾式の貼り合せ方法であるので、作業時間を大幅に短縮でき、周辺を汚すことなく作業できる。
[0059]
[実施形態2]
本発明のフィルム貼り付け器具は、実施形態1のように機能性フィルムの貼り付け対象となる基材に固定してもよいし、基材の周囲に存在する構造体に固定してもよい。実施形態2のフィルム貼り付け器具は、基材100がガラス窓であり、その左右に堅牢な柱(壁の突出部)が存在する場合において、貼り合わせロールの移動方向に対して直交する方向に存在する柱に対して、強固に固定可能な第一の固定部を設置し、貼り合わせロールの移動方向に対して平行な方向に存在する床に対しても、フィルム貼り付け器具を支持可能な第二の固定部を設置するものである。
[0060]
図7は、実施形態2に係るフィルム貼り付け器具の設置状態を模式的に示した正面図である。図8は、実施形態2に係るフィルム貼り付け器具の設置状態を模式的に示した上面図である。図7に示したように、実施形態2では、基材100の下方に床が存在し、床近傍まで延伸された直線状ガイド142の下端に、床に吸着可能な吸盤111が第二の固定部として設けられている。また、図8に示したように、基材(ガラス窓)100の周囲に設けられた壁101から突出した一対の柱102に対して、強固に固定可能な第一の固定部が設置される。第一の固定部は、フィルム貼り付け領域の両側に位置する一対の壁面により支持するための伸縮可能な構造を有する棒状の部材であり、突っ張り棒とも呼ばれる。
[0061]
突っ張り棒は、吸盤112、距離調整装置113及び棒状体114を含み、その構造の一例は、次のとおりである。棒状体114の両端に、距離調整装置113を介して、吸盤112が接続されており、吸盤112が固定部の柱102の壁面に対して押し付けられるように、その長さを調整することで突っ張り棒は固定される。距離調整装置113は、一対の吸盤112間の距離(貼り合わせロール131の回転軸方向に沿った突っ張り棒の長さ)を調整する。距離調整装置113は特に限定されないが、例えば、端部の外表面に螺子山が形成された棒状体114と組合せて用いられるものであって、棒状体114を挿入可能で内表面に螺子山が形成された管形状の軸部113aと、吸盤112及び軸部113aと一体化された六角柱形状の頭部113bとを有する部材が挙げられる。棒状体114の端部が軸部113aに挿入されて互いの螺子山が噛み合った状態で、モンキーレンチ等で頭部113bを回転させることで吸盤112の位置を変化させ、突っ張り棒の長さを調整できる。棒状体114及び軸部113aの螺子山が形成された領域の長さに応じて、突っ張り棒の伸縮可能な長さの量が決まる。なお、距離調整装置113は、ガイドレール122の下端にも設けられている。
[0062]
実施形態2では、貼り合わせロール131の回転軸は、ベアリング(軸受け)141によって保持されている。ベアリング141は、貼り合わせ圧力調整装置127を介して、直線状ガイド142の受け手143に連結される。ベアリング141、貼り合わせ圧力調整装置127及び受け手143はそれぞれ、フィルム貼り付け領域の両側に1つずつ設けられている。受け手143には、貼り合わせロール131の軸方向に伸びる動力軸144が貫通している。動力軸144には、貼り合わせロール131の移動方向に沿って設けられたライン状ギヤ123と噛み合う回転ギヤ125が取り付けられている。受け手143は、回転ギヤ125の回転によって動力軸144が移動するのに伴い、接続ブロック147間を直線状ガイド142に沿って移動可能である。接続ブロック147は、第一の固定部(突っ張り棒)の棒状体114と直線状ガイド142を接続する部材であり、接続ブロック147内を棒状体114及び直線状ガイド142が貫通して交差している。
[0063]
上記した実施形態2に係るフィルム貼り付け器具によっても、実施形態1と同様にして機能性フィルムの貼り付けを行うことができ、実施形態1と同様に貼り合わせの界面に異物や気泡が入り込むことを充分に防止できる。なお、実施形態2に係るフィルム貼り付け器具においても、基材に対して吸着する吸盤が設けられてもよい。
[0064]
[実施形態3]
実施形態3のフィルム貼り付け器具は、基材100がガラス窓であり、その上下に堅牢な天井及び床が存在する場合において、貼り合わせロールの移動方向の両端に存在する天井及び床に対して、強固に固定可能な固定部を取り付けるものである。
[0065]
図9は、実施形態3に係るフィルム貼り付け器具の設置状態を模式的に示した正面図である。図9に示したように、実施形態3では、基材100の下方に床103が存在し、基材100の上方に天井104が存在する。固定部は、フィルム貼り付け領域の両側に位置する一対の壁面により支持するための伸縮可能な構造を有する棒状の部材(突っ張り棒)であり、吸盤111、115、距離調整装置116及びガイドレール122を含む。床103近傍まで延伸されたガイドレール122の下端には、床103に吸着可能な吸盤111が設けられている。また、天井104近傍まで延伸されたガイドレール122の上端には、距離調整装置116を介して、天井104に吸着可能な吸盤115が設けられている。距離調整装置116としては、例えば、加圧シリンダが用いられる。加圧シリンダを用いることにより、突っ張り棒の長さを大幅に変更できるので、フィルム貼り付け器具の取り付け対象の制約を低減できる。
[0066]
上記した実施形態3に係るフィルム貼り付け器具によっても、実施形態1と同様にして機能性フィルムの貼り付けを行うことができ、実施形態1と同様に貼り合わせの界面に異物や気泡が入り込むことを充分に防止できる。なお、実施形態3に係るフィルム貼り付け器具においても、基材に対して吸着する吸盤が設けられてもよい。
[0067]
なお、実施形態1~3では、貼り付け部として貼り合わせロール131が用いられたが、本発明において、貼り付け部は、基材のフィルム貼り付け領域に配置された異物除去用フィルムを基材に押し付けながら、フィルム貼り付け領域に沿って移動可能に構成されたものであればよく、ロール以外であってもよく、例えば、スキージを用いてもよい。
実施形態1~3では、巻き取り部として第二の巻き取りロール133が用いられたが、本発明において、巻き取り部は、貼り付け部の移動方向の一端に配置され、フィルム貼り付け領域に貼り付けられた異物除去用フィルムを巻き取って剥離させるものであればよく、ロール以外であってもよい。
実施形態1~3では、引っ張り部として第一の巻き取りロール132が用いられたが、本発明において、引っ張り部は、巻き取り部の上方に配置され、機能性フィルムに加える張力を制御するものであればよく、ロール以外であってもよい。
[0068]
[付記]
本発明の一態様は、基材に貼り付けた異物除去用フィルムを剥離しながら、上記基材の上記異物除去用フィルムが剥離された領域に対して機能性フィルムを貼り付ける方法に用いられるフィルム貼り付け器具であって、上記フィルム貼り付け器具を固定する固定部と、上記基材のフィルム貼り付け領域に配置された上記機能性フィルムを上記基材に押し付けながら、上記フィルム貼り付け領域に沿って移動可能に構成された貼り付け部と、上記貼り付け部の移動方向の一端に配置され、上記フィルム貼り付け領域に貼り付けられた上記異物除去用フィルムを巻き取って剥離させる巻き取り部と、上記巻き取り部の上方に配置され、上記機能性フィルムに加える張力を制御する引っ張り部とを有するフィルム貼り付け器具であってもよい。
[0069]
上記固定部は、上記基材に吸着する吸盤を含むものであってもよい。また、上記固定部は、上記フィルム貼り付け領域の両側に位置する一対の壁面により支持するための伸縮可能な突っ張り棒を含むものであってもよい。
[0070]
上記フィルム貼り付け器具は、更に、上記巻き取り部による上記異物除去用フィルムの巻き取り速度を、上記貼り付け部の移動速度と同じ、又は、より速い速度に調整する制御部を有するものであってもよい。
[0071]
また、本発明の別の一態様は、上記フィルム貼り付け器具と第一の積層フィルムとを含み、上記第一の積層フィルムは、第一の表面保護フィルム、異物除去用粘着層、異物除去用フィルム、一体化用粘着層、第二の表面保護フィルム、基材貼り付け用粘着層、及び、機能性フィルムを順に有するフィルム貼り付けユニットであってもよいし、上記フィルム貼り付け器具と第二の積層フィルムとを含み、上記第二の積層フィルムは、表面保護フィルム、異物除去用粘着層、異物除去用フィルム、基材貼り付け用粘着層、及び、機能性フィルムを順に有するフィルム貼り付けユニットであってもよい。

符号の説明

[0072]
10:第一の積層フィルム
11:第一のセパレーターフィルム
12:異物除去用粘着層
12a:積層フィルム
13:異物除去用フィルム
14:一体化用粘着層
15:第二のセパレーターフィルム
15a:積層フィルム
16:基材貼り付け用粘着層
17:機能性フィルム
20:第二の積層フィルム
30:テープ
100:基材
101:壁
102:柱
103:床
104:天井
110、111、112、115:吸盤
113、116:距離調整装置
113a:軸部
113b:頭部
114:棒状体
121:支柱
122:ガイドレール
123:ライン状ギヤ
124:接続治具
125:回転ギヤ
126:動力軸
127:貼り合わせ圧力調整装置
131、241:貼り合わせロール
132:第一の巻き取りロール
133:第二の巻き取りロール
135:動力部
136:第一の継ぎ手フィルム
137:第二の継ぎ手フィルム
138:第三の継ぎ手フィルム
141:ベアリング
142:直線状ガイド
143:受け手
144:動力軸
147:接続ブロック
200:異物
201:石鹸水の膜
202:気泡
211:セパレーターフィルム
216:粘着層
217:フィルム

請求の範囲

[請求項1]
基材に貼り付けた異物除去用フィルムを剥離しながら、前記基材の前記異物除去用フィルムが剥離された領域に対して機能性フィルムを貼り付ける方法に用いられるフィルム貼り付け器具であって、
前記フィルム貼り付け器具を固定する固定部と、
前記基材のフィルム貼り付け領域に配置された前記機能性フィルムを前記基材に押し付けながら、前記フィルム貼り付け領域に沿って移動可能に構成された貼り付け部と、
前記貼り付け部の移動方向の一端に配置され、前記フィルム貼り付け領域に貼り付けられた前記異物除去用フィルムを巻き取って剥離させる巻き取り部と、
前記巻き取り部の上方に配置され、前記機能性フィルムに加える張力を制御する引っ張り部とを有する
ことを特徴とするフィルム貼り付け器具。
[請求項2]
前記固定部は、前記基材に吸着する吸盤を含むことを特徴とする請求項1に記載のフィルム貼り付け器具。
[請求項3]
前記固定部は、前記フィルム貼り付け領域の両側に位置する一対の壁面により支持するための伸縮可能な突っ張り棒を含むことを特徴とする請求項1に記載のフィルム貼り付け器具。
[請求項4]
更に、前記巻き取り部による前記異物除去用フィルムの巻き取り速度を、前記貼り付け部の移動速度と同じ、又は、より速い速度に調整する制御部を有することを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のフィルム貼り付け器具。
[請求項5]
請求項1~4のいずれかに記載のフィルム貼り付け器具と第一の積層フィルムとを含み、
前記第一の積層フィルムは、第一の表面保護フィルム、異物除去用粘着層、異物除去用フィルム、一体化用粘着層、第二の表面保護フィルム、基材貼り付け用粘着層、及び、機能性フィルムを順に有する
ことを特徴とするフィルム貼り付けユニット。
[請求項6]
請求項1~4のいずれかに記載のフィルム貼り付け器具と第二の積層フィルムとを含み、
前記第二の積層フィルムは、表面保護フィルム、異物除去用粘着層、異物除去用フィルム、基材貼り付け用粘着層、及び、機能性フィルムを順に有する
ことを特徴とするフィルム貼り付けユニット。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]