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1. (WO2017002419) DISPOSITIF DE CONVERSION ET SON PROCÉDÉ DE COMMANDE
Document

明 細 書

発明の名称 変換装置及びその制御方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007   0008   0009   0010  

課題を解決するための手段

0011   0012  

発明の効果

0013  

図面の簡単な説明

0014  

発明を実施するための形態

0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052  

符号の説明

0053  

請求の範囲

1   2   3   4  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

明 細 書

発明の名称 : 変換装置及びその制御方法

技術分野

[0001]
 本発明は、トランスを使用しない非絶縁方式で直流を交流に変換する、自立型電源装置における変換装置及びその制御方法に関する。

背景技術

[0002]
 例えば、太陽電池モジュールの出力を商用系統に連系するための変換装置(パワーコンディショナ)は、DC/DCコンバータと、インバータとを有している。太陽電池モジュールの出力はDC/DCコンバータで昇圧され、平滑コンデンサが接続されたDCバスに、所定の電圧が供給される。このDCバスの電圧に基づいて、インバータにより、交流電圧・電流が出力される(例えば、特許文献1参照。)。
[0003]
 一方、DC/DCコンバータと、インバータとを搭載する変換装置として、前段のDC/DCコンバータで脈流波形の電圧を生成し、これを、後段のインバータで脈流1周期ごとに極性反転して交流電圧の波形を生成する技術も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
[0004]
 また、直流リアクトルを含むDC/DCコンバータ及び交流リアクトルを含む極性切換用インバータから成る系統連系インバータ装置において、交流側の電流歪を低減するために、直流リアクトルの電流指令値の演算にあたり、フィードフォワード的に中間段コンデンサ電流を補償する技術も提案されている(例えば特許文献3参照。)。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2009-247184号公報(図1)
特許文献2 : 特許第5134263号公報(図2,図3)
特許文献3 : 特開2002-369544号公報(段落[0015]、[0032]

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 特許文献1に記載された変換装置では、DC/DCコンバータ及びインバータが共に常に高周波でスイッチングを行っている。従って、スイッチング損失及びリアクトルの損失が、動作期間の全期間にわたって発生している。そのため、変換効率が十分に高いとは言えない。
[0007]
 また、特許文献2に記載された変換装置では、後段のインバータは極性反転のみを行っており、その反転回数は、交流側の商用周波数の2倍である。従って、インバータを高周波でスイッチングする特許文献1のような変換装置と比べれば、スイッチング損失や交流リアクトルの損失が低減される。
 しかしながら、特許文献2の変換装置では、脈流波形の零点が、微分不可能な特異点となる。そのため、生成された交流波形のゼロクロス付近は、滑らかさを欠き、波形の歪が生じる場合がある。
[0008]
 一方、特許文献3に記載された系統連系インバータでは、直流リアクトル電流指令値の演算で、有効電力成分を(系統電圧×直流リアクトル電流指令値)としており、交流リアクトルのインピーダンスによる電圧降下は考慮されていない。また、無効電力成分を(系統電圧×中間段コンデンサ電流)としている。ここで、中間段コンデンサ電流の演算には交流リアクトルのインダクタンスによる電圧降下が考慮されているが、中間段コンデンサ電流と乗ずる電圧は系統電圧としており、これには交流リアクトルのインピーダンスによる電圧降下が考慮されていない。これらのことにより、出力電圧の位相が、理想的な出力電圧に対して遅れ、出力電流に歪が生じる。特許文献3ではこの歪を軽減するため、中間段コンデンサ電流指令値の振幅を調整することにより、出力電流を正弦波に近づけていくフィードバックを行っている。
[0009]
 ところが、この制御方法では、中間段コンデンサ電流の振幅のフィードバック制御と、DC/DCコンバータのフィードバック制御との相互干渉を避けるための制約が加わる。特許文献3には、ヒステリシスコンパレータで直流リアクトル電流制御を行うことが示されているが、このときDC/DCコンバータの制御周期はスイッチング周期である。直流コンデンサ電流の振幅のフィードバック制御の周期は、DC/DCコンバータの制御との干渉をさけるため、スイッチング周期よりも十分に長くする必要があり、そのため、直流コンデンサ電流振幅のフィードバックの応答は遅くなる。すなわち、特許文献3のように、出力電流波形を低歪の正弦波に調整するのにフィードバック制御に頼る方法では、交流リアクトル電流指令値が変化したときに、歪波が流れる。
[0010]
 かかる従来の問題点に鑑み、本発明は、直流から交流への変換装置において、高周波でのスイッチングに伴う損失を抑制し、かつ、交流波形の滑らかさを実現することを目的とする。さらには、交流リアクトル電流指令値が変化した際の歪を少なくすることをも目的とする。

課題を解決するための手段

[0011]
 本発明は、直流電源から入力される直流電圧を非絶縁で交流電圧に変換して負荷に給電する変換装置であって、前記負荷と接続され、交流リアクトル及び第1のコンデンサを含むフィルタ回路と、前記フィルタ回路とDCバスとの間に設けられたDC/AC変換部と、前記DCバスに接続された第2のコンデンサと、前記DCバスと前記直流電源との間に設けられ、直流リアクトルを含むDC/DC変換部と、前記DC/AC変換部及び前記DC/DC変換部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記交流電圧を前記負荷に供給するための出力電圧指令値に、前記フィルタ回路、前記第2のコンデンサ及び前記直流リアクトルの電気的な影響を加味して、前記DC/AC変換部及び前記DC/DC変換部に対する制御のデューティを決定し、前記DC/DC変換部を制御することにより、前記直流電圧を、前記交流電圧の絶対値に相当する脈流波形の期間及び脈流最小値としての前記直流電圧の期間を交互に有するDCバス電圧波形に変換し、前記DC/AC変換部を制御することにより、前記直流電圧の期間で降圧して当該期間に対応する前記交流電圧の絶対値の波形に変換するとともに、脈流1周期ごとに極性を反転させる、変換装置である。
[0012]
 また、方法としての本発明は、直流電源から入力される直流電圧を非絶縁で交流電圧に変換して負荷に給電する変換装置の制御方法であって、前記変換装置は、前記負荷と接続され、交流リアクトル及び第1のコンデンサを含むフィルタ回路と、前記フィルタ回路とDCバスとの間に設けられたDC/AC変換部と、前記DCバスに接続された第2のコンデンサと、前記DCバスと前記直流電源との間に設けられ、直流リアクトルを含むDC/DC変換部と、前記DC/AC変換部及び前記DC/DC変換部を制御する制御部と、を備えたものであり、前記制御部によって実行される変換装置の制御方法は、
 前記交流電圧を前記負荷に供給するための出力電圧指令値に、前記フィルタ回路、前記第2のコンデンサ及び前記直流リアクトルの電気的な影響を加味して、前記DC/AC変換部及び前記DC/DC変換部に対する制御のデューティを決定する演算工程と、前記DC/DC変換部を制御することにより、前記直流電圧を、前記交流電圧の絶対値に相当する脈流波形の期間及び脈流最小値としての前記直流電圧の期間を交互に有するDCバス電圧波形に変換する第1変換工程と、前記DC/AC変換部を制御することにより、前記直流電圧の期間で降圧して当該期間に対応する前記交流電圧の絶対値の波形に変換するとともに、脈流1周期ごとに極性を反転させる第2変換工程と、を有している。

発明の効果

[0013]
 本発明の変換装置及びその制御方法によれば、高周波でのスイッチングに伴う損失を抑制し、かつ、交流波形の滑らかさを実現することができる。

図面の簡単な説明

[0014]
[図1] 本発明の一実施形態に係る変換装置を備えた自立型の電源装置の一例を示す単線接続図である。
[図2] 変換装置の詳細な回路図の一例である。
[図3] 出力電圧指令値に基づいて交流リアクトル電流指令値を求める制御ブロック図である。
[図4] 出力電圧指令値に基づいてDCバス電圧指令値を求める制御ブロック図である。
[図5] DC/AC変換部の参照波閾値を求める、交流リアクトル電流制御の制御ブロック図である。
[図6] 直流リアクトル電流指令値を求める制御ブロック図である。
[図7] DC/DC変換部の参照波閾値を求める、直流リアクトル電流制御の制御ブロック図である。
[図8] 無負荷時の主要な波形を示す図である。
[図9] 交流負荷として抵抗負荷20Ω(消費電力500W)を接続した場合の主要な波形を示す図である。

発明を実施するための形態

[0015]
 [実施形態の要旨]
 本発明の実施形態の要旨としては、少なくとも以下のものが含まれる。
[0016]
 (1)これは、直流電源から入力される直流電圧を非絶縁で交流電圧に変換して負荷に給電する変換装置であって、前記負荷と接続され、交流リアクトル及び第1のコンデンサを含むフィルタ回路と、前記フィルタ回路とDCバスとの間に設けられたDC/AC変換部と、前記DCバスに接続された第2のコンデンサと、前記DCバスと前記直流電源との間に設けられ、直流リアクトルを含むDC/DC変換部と、前記DC/AC変換部及び前記DC/DC変換部を制御する制御部と、を備えている。そして、前記制御部は、前記交流電圧を前記負荷に供給するための出力電圧指令値に、前記フィルタ回路、前記第2のコンデンサ及び前記直流リアクトルの電気的な影響を加味して、前記DC/AC変換部及び前記DC/DC変換部に対する制御のデューティを決定し、前記DC/DC変換部を制御することにより、前記直流電圧を、前記交流電圧の絶対値に相当する脈流波形の期間及び脈流最小値としての前記直流電圧の期間を交互に有するDCバス電圧波形に変換し、前記DC/AC変換部を制御することにより、前記直流電圧の期間で降圧して当該期間に対応する前記交流電圧の絶対値の波形に変換するとともに、脈流1周期ごとに極性を反転させる。
[0017]
 上記のように構成された変換装置では、DC/DC変換部により、直流電圧が、交流電圧の絶対値に相当する脈流波形の期間及び直流電圧の期間を交互に有するDCバス電圧波形に変換される。さらに、DC/AC変換部により、直流電圧の期間で降圧して当該期間に対応する交流電圧の絶対値の波形が生成されるとともに、脈流1周期ごとに極性を反転させて所望の交流電圧が生成される。
 このようにして、高周波でのスイッチングに伴う損失を抑制し、かつ、交流波形の滑らかさを実現する変換装置を提供することができる。また、例えば、交流リアクトルを含むフィルタ回路の電気的な影響を加味して各変換部のデューティを決定することで、交流リアクトル電流指令値が変化したときに生じる歪を抑制することができる。
[0018]
 (2)また、(1)の変換装置において、例えば前記電気的な影響とは、前記交流リアクトル及び前記直流リアクトルのそれぞれによる電圧変化、並びに、前記第1コンデンサ及び前記第2コンデンサをそれぞれ流れる無効電流である。
 この場合、出力電圧指令値にリアクトルの電圧変化及びコンデンサの無効電流を考慮して、適切な制御を行うことができる。
[0019]
 (3)また、(1)の変換装置において、前記制御部は、少なくとも、
 前記出力電圧指令値に基づいて、前記第1コンデンサに流れる電流を考慮して交流リアクトル電流指令値を求める演算と、前記出力電圧指令値に基づいて、前記交流リアクトルによる電圧変化及び前記直流リアクトルによる電圧変化を考慮して前記DCバス電圧指令値を求める演算と、前記交流リアクトル電流指令値に基づいて、前記DC/AC変換部の参照波閾値を求める演算と、前記第2コンデンサに流れる電流による無効電力及び前記DC/AC変換部の電力に基づいて直流リアクトル電流指令値を求める演算と、前記直流リアクトル電流指令値に基づいて前記DC/DC変換部の参照波閾値を求める演算と、を実行するものである。
 このような演算を行うことにより、出力電圧指令値に各リアクトルの電圧変化及び各コンデンサの無効電流を考慮して、適切な制御を行うことができる。
[0020]
 (4)一方、これは、直流電源から入力される直流電圧を非絶縁で交流電圧に変換して負荷に給電する変換装置の制御方法であって、前記変換装置は、前記負荷と接続され、交流リアクトル及び第1のコンデンサを含むフィルタ回路と、前記フィルタ回路とDCバスとの間に設けられたDC/AC変換部と、前記DCバスに接続された第2のコンデンサと、前記DCバスと前記直流電源との間に設けられ、直流リアクトルを含むDC/DC変換部と、前記DC/AC変換部及び前記DC/DC変換部を制御する制御部と、を備えたものである。そして、前記制御部によって実行される変換装置の制御方法は、
 前記交流電圧を前記負荷に供給するための出力電圧指令値に、前記フィルタ回路、前記第2のコンデンサ及び前記直流リアクトルの電気的な影響を加味して、前記DC/AC変換部及び前記DC/DC変換部に対する制御のデューティを決定する演算工程と、前記DC/DC変換部を制御することにより、前記直流電圧を、前記交流電圧の絶対値に相当する脈流波形の期間及び脈流最小値としての前記直流電圧の期間を交互に有するDCバス電圧波形に変換する第1変換工程と、前記DC/AC変換部を制御することにより、前記直流電圧の期間で降圧して当該期間に対応する前記交流電圧の絶対値の波形に変換するとともに、脈流1周期ごとに極性を反転させる第2変換工程と、を有している。
[0021]
 上記のような変換装置の制御方法によれば、DC/DC変換部により、直流電圧が、交流電圧の絶対値に相当する脈流波形の期間及び直流電圧の期間を交互に有するDCバス電圧波形に変換される。さらに、DC/AC変換部により、直流電圧の期間で降圧して当該期間に対応する交流電圧の絶対値の波形が生成されるとともに、脈流1周期ごとに極性を反転させて所望の交流電圧が生成される。
 このようにして、高周波でのスイッチングに伴う損失を抑制し、かつ、交流波形の滑らかさを実現することができる。また、例えば、交流リアクトルを含むフィルタ回路の電気的な影響を加味して各変換部のデューティを決定することで、交流リアクトル電流指令値が変化したときに生じる歪を抑制することができる。
[0022]
 [実施形態の詳細]
 <電源装置>
 以下、実施形態の詳細について、図面を参照して説明する。
 図1は、本発明の一実施形態に係る変換装置を備えた自立型の電源装置100の一例を示す単線接続図である。図において、変換装置1の一端には蓄電池2が接続され、他端には交流負荷3が接続されている。この電源装置100は、蓄電池2を放電させて、その直流電力を変換装置1により交流電力に変換し、交流負荷3に給電する。
 蓄電池2の電圧は例えば約48V、交流負荷3の電圧は例えば約100Vである。但し、電圧値は、これらに限定されるものではない。
[0023]
 変換装置1は、主な構成要素として、蓄電池2側に設けられたDC/DC変換部10と、交流負荷3側に設けられたDC/AC変換部11と、これら2つの変換部の動作を制御する制御部12とを備えている。
 制御部12は例えば、コンピュータを含み、ソフトウェア(コンピュータプログラム)をコンピュータが実行することで、2つの変換部(10,11)に対して必要な制御機能を実現する。ソフトウェアは、制御部12の記憶装置(図示せず。)に格納される。但し、コンピュータを含まないハードウェアのみの回路で制御部12を構成することも可能ではある。
[0024]
 <変換装置>
 《回路構成》
 図2は、変換装置1の詳細な回路図の一例である。
 図において、DC/DC変換部10の低電位側(図の左側)には、電圧センサ14、電流センサ17、及び、平滑用のコンデンサ15が設けられている。電圧センサ14は蓄電池2と並列接続され、蓄電池2の両端電圧を検出する。検出された電圧の情報は、制御部12に提供される。電流センサ17は、DC/DC変換部10に流れる電流を検出する。検出された電流の情報は、制御部12に提供される。
[0025]
 DC/DC変換部10は、直流リアクトル16と、スイッチング素子Q1と、スイッチング素子Q2とを備え、直流チョッパ回路を構成している。スイッチング素子Q1,Q2としては例えば、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)を使用することができる。MOSFETのスイッチング素子Q1,Q2はそれぞれ、ダイオード(ボディダイオード)d1,d2を有している。各スイッチング素子Q1,Q2は、制御部12により制御される。
[0026]
 DC/AC変換部11とDC/DC変換部10とを繋ぐDCバス18には、平滑用のコンデンサ19が接続されている。このコンデンサ19は、小容量(μFレベル)であり、高周波(例えば20kHz)でスイッチングされた電圧に対して平滑作用を発揮するが、商用周波数の2倍程度の周波数(100Hz又は120Hz)で変化する電圧に対しては平滑作用を発揮しない。
[0027]
 DC/AC変換部11は、フルブリッジ回路を構成するスイッチング素子Q3~Q6を備えている。これらスイッチング素子Q3~Q6は、例えば、MOSFETである。MOSFETの場合は、スイッチング素子Q3~Q6がそれぞれ、ダイオード(ボディダイオード)d3~d6を有している。各スイッチング素子Q3~Q6は、制御部12により制御される。
[0028]
 DC/AC変換部11と交流負荷3との間には、フィルタ回路21が設けられている。フィルタ回路21は、交流リアクトル22と、交流リアクトル22より交流負荷側(図の右側)に設けられた平滑用のコンデンサ23とを備えている。フィルタ回路21は、DC/AC変換部11で発生する高周波ノイズが交流負荷3側へ漏れ出ないように、通過を阻止している。また、交流リアクトル22に流れる電流を検出する電流センサ24が設けられている。電流センサ24によって検出された電流の情報は、制御部12に提供される。
[0029]
 また、コンデンサ23及び交流負荷3と並列に、電圧センサ25が設けられている。一方、電流センサ26は、交流負荷3と変換装置1とを接続する電路に設けられている。電圧センサ25によって検出された電圧の情報、及び、電流センサ26によって検出された電流の情報は、それぞれ、制御部12に提供される。
[0030]
 《動作の概要》
 上記のように構成された変換装置1は、蓄電池2の放電電力により、交流負荷3に電力を供給する。交流1/2サイクルの間に、DC/AC変換部11及びDC/DC変換部10が交代でスイッチング動作する。
 具体的には、交流1/2サイクルの間に、直流電圧に対してDC/DC変換部10が昇圧を行い、DC/AC変換部11は周期的な極性反転のみを行う期間と、DC/DC変換部10は入力をそのまま通過させて出力し、DC/AC変換部11が降圧のインバータ機能及び極性反転を行う期間と、がある。
[0031]
 図2において、前述のように、コンデンサ19の容量C_ DCBUSは、DCバス18の電圧を十分平滑化しない程度のものとして例えば数十μF程度とする。この場合、歪率の小さい正弦波を出力することができる。また、DC/DC変換部10及びDC/AC変換部11それぞれにスイッチング停止期間があることから、従来のパワーコンディショナ等の変換装置(例えば特許文献1)と比較して、スイッチング損失が少なく、リアクトルの鉄損も少なくなり、装置の変換効率が向上する。また、かかる変換装置1は、既知の非絶縁型変換装置の回路をそのまま利用して、部品を追加することなく、変換効率を向上させることができる。
[0032]
 《制御の具体例》
 以下、制御部12による制御(制御部12が実行する制御方法)として、制御部12が例えばプログラムの実行により実現する演算処理機能について具体的に説明する。但し、これは一例であり、以下の処理に限定される訳ではない。
[0033]
 (交流リアクトル電流指令値)
 図3は、出力電圧指令値に基づいて交流リアクトル電流指令値Igaci*を求める制御ブロック図である。簡略に述べると、これは、出力電圧指令値に基づいて、コンデンサ23に流れる電流を考慮して交流リアクトル電流指令値を求める演算である。
 図において、出力電圧指令値をSinwave(正弦波)=Vsin(ωt)とし、出力電圧検出値VgacoにローパスフィルタをかけたものをVgaco_lpfとする。ローパスフィルタをかける理由は、出力電圧が何らかの要因により振動すると出力電圧検出値も当然振動し、その振動成分が制御を不安定にさせることから、出力電圧検出値をある程度なまらせるためである。ローパスフィルタのカットオフ周波数は例えば1kHzである。
[0034]
 次に、出力電圧指令値Sinwaveと出力電圧検出値Vgaco_lpfとの差分をPI補償器にかけて、Igac_piを算出する。そして出力電流検出値Igacoに例えばカットオフ周波数60HzのローパスフィルタをかけたものをIgaco_lpfとする。そして、Igac_piにIgaco_lpfを足して、交流リアクトル電流指令値Igaci*を算出する。出力電流検出値にローパスフィルタをかけるのはVgaco_lpfの場合の理由と同様である。
[0035]
 (DCバス電圧指令値)
 図4は、出力電圧指令値に基づいてDCバス電圧指令値Vomax*を求める制御ブロック図である。簡略に述べると、これは、出力電圧指令値に基づいて、交流リアクトル22による電圧変化及び直流リアクトル16による電圧変化を考慮してDCバス電圧指令値を求める演算である。
 図の左下の点線で囲む部分は、交流リアクトル22のインダクタンスL_ACによる電圧変化を求めるブロックである。ここで、交流リアクトル22のインダクタンスL_ACによる電圧変化として、
 V_acl=(Igaci*-Igaci*0)×L_ACL×F_SW
を求める。その電圧変化に対して、後に述べる直流リアクトル16の電流制御における制御を安定化させるためにV_aclの制御周期ごとの値を数周期分移動平均し、V_acl_movingaveを求める。
[0036]
 そして、出力電圧指令値SinwaveとV_acl_movingaveとを互いに足し合わせ、DC/AC変換部電圧指令値Vgaco*を算出する。なお、ここでは、交流リアクトル22の抵抗成分R_ACLによる電圧降下を考慮していないが、考慮する場合は、Vgaco*を算出する際にIgaci×R_ACLを足せばよい。
[0037]
 次に中間コンデンサの充放電電力を考えない近似をした直流リアクトル電流指令値の近似値Igdc*_approxを求める。直流電源電圧検出値をVgdcとして、
Igdc*_approx=Igaci*×Vgaco*/Vgdc
となる。そして、図4の右側の点線で囲む部分に示すように、直流リアクトルのインダクタンスL_DCLによる電圧変化として、
 V_dcl=(Igdc*_approx-Igdc*_approx0)×L_DCL×F_SW
を求め、その移動平均値V_dcl_movingaveを求める。
[0038]
 そして、直流電源電圧検出値VgdcからV_dcl_movingaveを引いた(Vgdc-V_dcl_movingave)と、DC/AC変換部電圧指令値Vgaco*の絶対値|Vgaco*|と比較して、値が大きい方をDCバス電圧指令値Vomax*とする(図4の右上)。
 なお、直流リアクトル16の抵抗成分R_DCLによる電圧降下を考慮する場合はVgdc-V_dcl_movingaveの部分が、Vgdc-V_dcl_movingave-Igdc*approx×R_DCLとなる。
[0039]
 (切り替えフラグ)
 ここで、DC/DC変換部10とDC/AC変換部11のスイッチング切り替えフラグsw_flagを以下のように考える。
 Vgdc-V_dcl_movingabe>Vomax*ならば、
  sw_flag=1 (DC/AC変換部11の降圧スイッチング動作)
 Vgdc-V_dcl_movingabe≦Vomax*ならば、
  sw_flag=0 (DC/DC変換部10の昇圧スイッチング動作)
[0040]
 このようにsw_flagを定め、これを、後に述べる交流リアクトル電流制御及び直流リアクトル電流制御において用いる。sw_flag=1のときはDC/AC変換部11のみがスイッチング動作(高周波スイッチング動作)する期間であり、sw_flag=0のときはDC/DC変換部10のみがスイッチング動作する期間である。
[0041]
 (交流リアクトル電流制御)
 図5は、DC/AC変換部11の参照波閾値th_invを求める、交流リアクトル電流制御の制御ブロック図である。簡略に述べると、これは、交流リアクトル電流指令値に基づいて、DC/AC変換部11の参照波閾値(制御のデューティ)を求める演算である。
 図において、交流リアクトル電流指令値Igaci*と交流リアクトル電流検出値Igaciとの差分をPI補償器にかけて得たVgac_piに出力電圧指令値Sinwaveを足す。この加算値をDCバス電圧指令値Vomax*で割ることで、DC/AC変換部11の参照波閾値th_invを決定する。
[0042]
 (直流リアクトル電流指令値)
 図6は、直流リアクトル電流指令値Igdc*を求める制御ブロック図である。簡略に述べると、これは、コンデンサ19に流れる電流による無効電力及びDC/AC変換部11の電力に基づいて直流リアクトル電流指令値を求める演算である。
 図の点線で囲む部分は、DCバス18のコンデンサ19に流れる電流を求める制御ブロックである。ここで、DCバス18のコンデンサ19に流れる電流I_dcbusは、
 I_dcbus=(Vomax*-Vomax*0)×C_DCBUS×F_SW
となる。
[0043]
 DCバス18のコンデンサ19に流れる無効電力P_dcbusは、
 P_dcbus=I_dcbus×Vomax*
となる。出力電力指令値P_acは、
 P_ac=Igaci*×Vgaco*
である。P_dcbusとP_acを足したものを(Vgdc-V_dcl_movingave)で割り、直流リアクトル電流指令値Igdc*を算出する。
[0044]
 (直流リアクトル電流制御)
 図7は、DC/DC変換部10の参照波閾値th_cnvを求める、直流リアクトル電流制御の制御ブロック図である。簡略に述べると、これは、直流リアクトル電流指令値に基づいてDC/DC変換部10の参照波閾値(制御のデューティ)を求める演算である。
 図において、直流リアクトル電流指令値Igdc*と直流リアクトル電流検出値Igdcとの差分をPI補償器にかけ、直流電源電圧検出値Vgdcを足し、DCバス電圧指令値Vomax*で割ることで、DC/DC変換部10の参照波閾値th_cnvを決定する。
[0045]
 以上の制御方法を用いた際の実回路での動作結果を以下に示す。
 動作条件は、
 直流電源電圧:52V
 スイッチング周波数:20kHz
 出力電圧指令値:101V
である。
[0046]
 (オシロスコープによる波形図)
 図8は、無負荷時の主要な波形を示す図である。各波形の名称は、
 (a)DCバス電圧、
 (b)出力電圧、
 (c)DC/AC変換部11におけるスイッチング素子Q3,Q6のゲート電圧、
 (d)DC/AC変換部11におけるスイッチング素子Q4,Q5のゲート電圧、
 (e)DC/DC変換部10におけるスイッチング素子Q2のゲート電圧、
である。
[0047]
 (a)に示すように、DCバス電圧波形は、交流電圧の絶対値に相当する脈流波形の期間及び脈流最小値(0ではない)としての直流電圧の期間を交互に有する。脈流波形の期間は、(e)に示すように、DC/DC変換部10による昇圧が行われている。そして、(c)、(d)に示すDC/AC変換部11のスイッチングにより、DCバス電圧波形の直流電圧の期間で降圧して当該期間に対応する交流電圧の絶対値の波形への変換が行われる。また、DC/AC変換部11により、脈流1周期ごとに極性を反転させる。
 (b)に示すように、出力電圧は滑らかな正弦波状となっている。
 DC/AC変換部11のスイッチング(高周波でのスイッチング)は、出力電圧が直流電源電圧以下の期間で行われ、その他の期間ではゲート電圧がオンまたはオフとなっていてスイッチングが行われていない。
[0048]
 DC/DC変換部10のスイッチングは出力電圧が直流電源電圧以上の期間で行われ、その他の期間では行われていない。DC/AC変換部11及びDC/DC変換部10のスイッチング期間は重なっていない(但し、僅かに重なっても問題は無い。)。
 スイッチング停止期間があることから全体としてのスイッチング損失が少なく、交流リアクトル22及び直流リアクトル16における鉄損も少ない。出力電圧実効値は101.9V、出力電圧歪率は、許容範囲内の3.5%である。
[0049]
 図9は、交流負荷3として抵抗負荷20Ω(消費電力500W)を接続した場合の主要な波形を示す図である。各波形の名称は、図8と同様である。
 (b)に示すように、出力電圧は滑らかな正弦波状となっている。また、無負荷時と同様に、DC/DC変換部10及びDC/AC変換部11のそれぞれに、スイッチング停止期間がある。出力電圧実効値は101.3V、出力電圧歪率は、許容範囲内の3.3%である。
[0050]
 《制御のまとめ》
 以上の制御の具体例に示したように、制御部は、以下の動作(工程)を実行している。すなわち、
 (a)交流電圧を負荷に供給するための出力電圧指令値(Sinwave)に、フィルタ回路21、コンデンサ19及び直流リアクトル16の電気的な影響を加味して、DC/AC変換部11及びDC/DC変換部10に対する制御のデューティを決定すること(演算工程)、
 (b)DC/DC変換部10を制御することにより、直流電圧を、交流電圧の絶対値に相当する脈流波形の期間及び脈流最小値としての直流電圧の期間を交互に有するDCバス電圧波形に変換すること(第1変換工程)、及び
 (c)DC/AC変換部11を制御することにより、直流電圧の期間で降圧して当該期間に対応する交流電圧の絶対値の波形に変換するとともに、脈流1周期ごとに極性を反転させること(第2変換工程)、である。
[0051]
 このような動作(工程)を実行する変換装置及びその制御方法では、DC/DC変換部10により、直流電圧が、交流電圧の絶対値に相当する脈流波形の期間及び直流電圧の期間を交互に有するDCバス電圧波形に変換される。さらに、DC/AC変換部11により、直流電圧の期間で降圧して当該期間に対応する交流電圧の絶対値の波形が生成されるとともに、脈流1周期ごとに極性を反転させて所望の交流電圧が生成される。このようにして、高周波でのスイッチングに伴う損失を抑制し、かつ、交流波形の滑らかさを実現する変換装置1を提供することができる。また、例えば、交流リアクトル22を含むフィルタ回路21の電気的な影響を加味して各変換部10,11のデューティを決定することで、交流リアクトル電流指令値が変化したときに生じる歪を抑制することができる。
[0052]
 《その他》
 なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。

符号の説明

[0053]
 1 変換装置
 2 蓄電池
 3 交流負荷
 10 DC/DC変換部
 11 DC/AC変換部
 12 制御部
 14 電圧センサ
 15 コンデンサ
 16 直流リアクトル
 17 電流センサ
 18 DCバス
 19 コンデンサ
 21 フィルタ回路
 22 交流リアクトル
 23 コンデンサ
 24 電流センサ
 25 電圧センサ
 26 電流センサ
 100 電源装置
 d1~d6 ダイオード
 Q1~Q6 スイッチング素子

請求の範囲

[請求項1]
 直流電源から入力される直流電圧を非絶縁で交流電圧に変換して負荷に給電する変換装置であって、
 前記負荷と接続され、交流リアクトル及び第1のコンデンサを含むフィルタ回路と、
 前記フィルタ回路とDCバスとの間に設けられたDC/AC変換部と、
 前記DCバスに接続された第2のコンデンサと、
 前記DCバスと前記直流電源との間に設けられ、直流リアクトルを含むDC/DC変換部と、
 前記DC/AC変換部及び前記DC/DC変換部を制御する制御部と、を備え、
 前記制御部は、前記交流電圧を前記負荷に供給するための出力電圧指令値に、前記フィルタ回路、前記第2のコンデンサ及び前記直流リアクトルの電気的な影響を加味して、前記DC/AC変換部及び前記DC/DC変換部に対する制御のデューティを決定し、前記DC/DC変換部を制御することにより、前記直流電圧を、前記交流電圧の絶対値に相当する脈流波形の期間及び脈流最小値としての前記直流電圧の期間を交互に有するDCバス電圧波形に変換し、前記DC/AC変換部を制御することにより、前記直流電圧の期間で降圧して当該期間に対応する前記交流電圧の絶対値の波形に変換するとともに、脈流1周期ごとに極性を反転させる、変換装置。
[請求項2]
 前記電気的な影響とは、前記交流リアクトル及び前記直流リアクトルのそれぞれによる電圧変化、並びに、前記第1コンデンサ及び前記第2コンデンサをそれぞれ流れる無効電流である請求項1に記載の変換装置。
[請求項3]
 前記制御部は、少なくとも、
 前記出力電圧指令値に基づいて、前記第1コンデンサに流れる電流を考慮して交流リアクトル電流指令値を求める演算と、
 前記出力電圧指令値に基づいて、前記交流リアクトルによる電圧変化及び前記直流リアクトルによる電圧変化を考慮して前記DCバス電圧指令値を求める演算と、
 前記交流リアクトル電流指令値に基づいて、前記DC/AC変換部の参照波閾値を求める演算と、
 前記第2コンデンサに流れる電流による無効電力及び前記DC/AC変換部の電力に基づいて直流リアクトル電流指令値を求める演算と、
 前記直流リアクトル電流指令値に基づいて前記DC/DC変換部の参照波閾値を求める演算と、
 を実行する請求項1に記載の変換装置。
[請求項4]
 直流電源から入力される直流電圧を非絶縁で交流電圧に変換して負荷に給電する変換装置の制御方法であって、前記変換装置は、前記負荷と接続され、交流リアクトル及び第1のコンデンサを含むフィルタ回路と、前記フィルタ回路とDCバスとの間に設けられたDC/AC変換部と、前記DCバスに接続された第2のコンデンサと、前記DCバスと前記直流電源との間に設けられ、直流リアクトルを含むDC/DC変換部と、前記DC/AC変換部及び前記DC/DC変換部を制御する制御部と、を備えたものであり、
 前記制御部によって実行される変換装置の制御方法は、
 前記交流電圧を前記負荷に供給するための出力電圧指令値に、前記フィルタ回路、前記第2のコンデンサ及び前記直流リアクトルの電気的な影響を加味して、前記DC/AC変換部及び前記DC/DC変換部に対する制御のデューティを決定する演算工程と、
 前記DC/DC変換部を制御することにより、前記直流電圧を、前記交流電圧の絶対値に相当する脈流波形の期間及び脈流最小値としての前記直流電圧の期間を交互に有するDCバス電圧波形に変換する第1変換工程と、
 前記DC/AC変換部を制御することにより、前記直流電圧の期間で降圧して当該期間に対応する前記交流電圧の絶対値の波形に変換するとともに、脈流1周期ごとに極性を反転させる第2変換工程と、
 を有している、変換装置の制御方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]