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1. (WO2015173923) DISPOSITIF D'ALIMENTATION ÉLECTRIQUE SANS FIL
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明 細 書

発明の名称 非接触給電装置

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006  

発明の効果

0007  

図面の簡単な説明

0008  

発明を実施するための形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097  

符号の説明

0098  

請求の範囲

1   2   3   4   5  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18  

明 細 書

発明の名称 : 非接触給電装置

技術分野

[0001]
 本発明は、非接触給電装置に関するものである。

背景技術

[0002]
 1次側コイルが巻回された平板状の1次側コアと、2次側コイルが巻回された平板状の2次側コアとを有し、1次側コア及び2次側コアの板面が空間を隔てて対向する状態で1次側コイルから2次側コイルへの非接触給電を行う非接触給電装置が開示されている(特許文献1)。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2011-50127号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 しかしながら、非接触給電装置において、上記の2次側コイルを2次側に用いて、2次側コアの板面と対向する面に沿ってコイル線を巻回させたループ上のコイルを、1次側に用いた場合には、1次側コイルと2次側コイルが互いに正対するときに、2次側コイルの両端部において、2次側コイルに鎖交する磁束の向きが2次側コイルの中心点を境に逆になり、当該両端部で受電される電圧が打ち消し合ってしまう。そのため、2次側コイルで受電される受電電圧がゼロになり、2次側コイルは電力を受け取れない、という問題があった。
[0005]
 本発明が解決しようとする課題は、受電コイルの受電電圧を向上させた非接触給電装置を提供することである。

課題を解決するための手段

[0006]
 本発明は、互いのコイル軸を共有にした複数のコイルを有する受電コイルと、当該複数のコイルに接続されて、コイルとの接続を切り替える切替手段を備え、当該切替手段により、複数のコイルを鎖交する各磁束に応じて複数のコイルの極性を切り替えることによって上記課題を解決する。

発明の効果

[0007]
 本発明は、受電コイルに含まれるコイルの極性が切り替わることで、受電コイルを鎖交する磁束に対して、受電コイルの受電電圧が加算されるため、受電電圧を向上させることができる。

図面の簡単な説明

[0008]
[図1] 本発明の実施形態に係る非接触給電装置のブロック図である。
[図2] 図1の送電コイルを説明するための図であり、(a)は送電コイルの斜視図を、(b)は送電コイルの平面図である。
[図3] 図1の受電コイルを説明するための図であり、(a)は受電コイルの構成を概念的に表した図であり、(b)は受電コイルの平面図である。
[図4] 比較例に係る非接触給電装置において、コイル間の磁束分布(φ)と、受電電圧を説明するための概念図である。
[図5] 比較例に係る非接触給電装置において、送電コイルの位置に対する受電コイルの位置ずれと、受電電圧との関係を示したグラフである。
[図6] 図1の非接触給電装置において、コイル間の磁束分布(φ)と、受電電圧を説明するための概念図である。
[図7] 図1の非接触給電装置において、受電コイルの位置ずれと、受電電圧との関係を示したグラフである。
[図8] 図7に示した、位置ずれに対する受電電圧の特性のうち、位置ずれが0からx/2までの範囲内の特性を示した図である。
[図9] 図1の受電側の複数のコイルの極性と、コイル間の接続を説明するための概念図である。
[図10] 図1の切替回路の回路図であり、(a)はコイルの端子の接続を順方向した状態の回路図を示し、(b)はコイルの端子の接続を逆方向した状態の回路図を示し、(c)はコイルの端子の接続を開放した状態の回路図を示す。
[図11] 図1のコントローラの制御手順を示すフローチャートである。
[図12] 受電コイルの位置ずれに対する受電電圧の特性を示すグラフである。
[図13] 本発明の他の実施形態に係る非接触給電装置において、受電コイルの位置ずれと、複数のコイルの各受電電圧との関係を示したグラフである。
[図14] 本発明の他の実施形態に係る非接触給電装置において、受電側の複数のコイルの極性と、コイル間の接続を説明するための概念図である。
[図15] 比較例に係る非接触給電装置において、コイル間の磁束分布(φ)と、受電電圧を説明するための概念図である。
[図16] 本発明の他の実施形態に係る非接触給電装置において、コイル間の磁束分布(φ)と、受電電圧を説明するための概念図である。
[図17] 受電コイルの位置ずれに対する受電電圧の特性を示すグラフである。
[図18] 受電コイルの位置ずれに対する受電電圧の特性を示すグラフである。

発明を実施するための形態

[0009]
 以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[0010]
《第1実施形態》
 図1は、本発明の実施形態に係る非接触給電装置のブロック図である。本例の非接触給電装置は、例えば、電気自動車等の車両のバッテリを充電する際に、地上側から車両のバッテリに向けて非接触電力を供給するための装置である。本発明に係る非接触給電装置は、車両のバッテリの充電システムに限らず、他のシステムにも適用可能である。
[0011]
 非接触給電装置は、交流電源1と、整流回路2と、インバータ3と、共振回路4と、送電コイル5と、受電コイル6と、電圧センサ7と、切替回路8と、共振回路9と、整流回路10と、負荷11と、コントローラ12を備えている。なお、図1では、交流電源1及び負荷11は、便宜上、非接触給電装置の構成の一部として記載されている。
[0012]
 交流電源1は、商用周波数(例えば50Hz又は60Hz)の交流電力を出力するための電源である。整流回路2は、交流電源1から出力される交流電力を直流に整流する回路である。整流回路2は交流電源1とインバータ3との間に接続されている。
[0013]
 インバータ3は、IGBT等の複数のスイッチング素子をブリッジ状に接続した変換回路を有している。インバータ3は、整流回路2の出力である直流電力を高周波(例えば、数kHzから数百Hz程度)の交流電力に変換し、共振回路4に出力する。
[0014]
 共振回路4は、送電コイル5と共に、送電側の交流電力を共振させるための回路である。共振回路4は、送電コイル5に対して直列又は並列に接続されたコンデンサを有している。共振回路4は、インバータ3から出力される交流電圧又は交流電流の振幅、位相を調整することで、インバータ3の出力電力を設定する回路でもある。共振回路4はインバータ3と送電コイル5との間に接続されている。
[0015]
 送電コイル5は、交流電源1から、整流回路2等を介して電力の供給を受けるコイルであり、交流電源1から供給された電力を、受電コイル6に送電するコイルでもある。
[0016]
 受電コイル6は、送電コイルから非接触で送電される電力を受電するコイルである。受電コイル6は、互いのコイル軸を共有にした複数のコイル61~63を有している。受電コイル6が送電コイル5と対向した場合には、送電コイル5と受電コイル6との間には隙間が形成される。
[0017]
 以下、図2及び図3を用いて、送電コイル5及び受電コイル6の構成を説明する。図2(a)は送電コイル5の斜視図であり、図2(b)は送電コイル5の平面図である。
[0018]
 送電コイル5は、同一平面上で巻線を渦巻き状に多数巻くことより構成されている。巻線で形成されたループに沿う表面が送電コイル5のコイル面(巻線面)となる。そして、非接触給電装置のうち送電側(1次側)の構成が地上に設けられる場合に、送電コイル5は地上に設けられ、送電コイル5のコイル面が地表(XY平面)に沿うように設けられている。また送電コイル5のコイル軸は、地表の面に対して垂直方向(Z方向)となる。以下、図2に示すようなコイル形状を、ディスク型とも称する。
[0019]
 図3(a)は受電コイル6の構成を概念的に表した図であり、図3(b)は受電コイル6の平面図である。受電コイル6は、独立した複数のコイル61~63を有している。コイル61~63は1本のソレノイド型のコイルを3つに分割することで構成されている。コイル61は、直方体状のコア64の側面に巻線を多数巻くことで構成されている。コイル62、63も、コイル61と同様に、コア64に対して巻線を多数巻くことで構成されている。コイル61~63の巻線を巻く方向は、それぞれ同じ方向である。また、コイル61及びコイル63が、コア64の両端部分に配置され、コイル62がコイル61とコイル63との間に配置されている。
[0020]
 コイル62の両端部分に相当する二つの端子は、コイル61及びコイル63の接続端子とは接続されていない。また、コイル62、63の端子も、他のコイル61~63の端子とは直接、接続されていない。また、コイル61~63は互いにコイル軸を共有している。コイル61のコイル軸、コイル62のコイル軸、及び、コイル63のコイル軸は、同一線上に並べられている。またコイル61~63のコイル面は、互いに異なる面で平行になるように並べられている。
[0021]
 非接触給電装置のうち受電側(2次側)の構成が車両に設けられる場合には、複数のコイル61~63のコイル軸が車両の進行方向となるように、受電コイル6は車両に設けられている。以下、図3に示すようなコイル形状を、ソレノイド型とも称する。なお、図3では、ソレノイド型の受電コイル6が3つのコイル61~63で構成されているが、巻線をコアに対して螺旋状に巻くことで形成される単一のコイルも、ソレノイド型のコイルとして総称する。
[0022]
 図1に戻り、電圧センサ7は、受電コイル6に含まれる複数のコイル61~63に誘起される電圧をそれぞれ検出するセンサである。電圧センサ7は複数のコイル61~63の各接続端子間に、それぞれ接続されている。切替回路8は、複数のコイル61~63のそれぞれの接続を切り替える回路であって、受電コイル6と共振回路9との間に接続されている。切替回路8は、複数のコイル61~63にそれぞれ接続されている。また、切替回路8は、複数のコイル61~63を鎖交する各磁束に応じて、複数のコイル61~63の極性をそれぞれ切り替える。コイル61~63を鎖交する磁束は、送電コイル5から受電コイル6への送電の際に、送電コイル5で発生する磁束である。なお、複数のコイル61~63の極性及び切替回路8の詳細な構成は後述する。
[0023]
 共振回路9は、受電コイル6と共に、受電側の交流電力を共振させるための回路である。共振回路9は、受電コイル6に対して直列又は並列に接続されたコンデンサを有している。共振回路9は、受電コイル6により受電される交流電圧又は交流電流の振幅、位相を調整することで、整流回路10への出力電力を設定する回路でもある。共振回路9は切替回路8と整流回路10との間に接続されている。
[0024]
 整流回路10は、共振回路9から出力される交流電力を直流に整流する回路である。共振回路9及び整流回路10は、受電コイル6で受電した電力を、切替回路8を介して負荷に出力する回路である。負荷11は、整流回路10から出力される電力によって充電されるバッテリである。なお、負荷11はバッテリに限らず、例えばモータであってもよい。
[0025]
 ここで、送電側のコイルが1つのディスク型のコイルにより構成され、受電側のコイルが1つのソレノイド型のコイルにより構成された場合(比較例)に、受電側の電圧(受電電圧)について説明する。図4は、比較例に係る非接触給電装置において、コイル間の磁束分布(φ)と、受電電圧を説明するための概念図である。比較例では、受電側のコイルが、1つのソレノイド型のコイルにより構成されている。その他の構成は、図1に示した構成と同じである。
[0026]
 受電コイルの中心点と送電コイル5の中心点がZ軸上にあり、受電コイルが送電コイル5と正対したとする。このとき、ディスク型の送電コイル5から出力される磁束は、送電コイル5のコイル面の中心点から、受電コイルに向かいつつ、放射線状に拡がる。そして、受電コイルを鎖交する磁界により、受電コイルで受電される電圧は、図4のように示される。
[0027]
 受電コイルを3つに分割した上で、磁束と受電電圧との関係を説明する。受電コイルは、X軸方向への両端部分と、当該両端部分に挟まれる中央部分に分けたとする。ただし、受電コイルは一本のソレロイド型のコイルで構成されているため、3つに分けられた各部分の電圧分布は、実際には計測できないが、説明の便宜上、各部分に相当する電圧を図4では示している。
[0028]
 受電コイルのうち、Z軸上に位置する部分では、受電コイルを鎖交する磁束は、コイル軸(X軸に平行)に対して直交している。そのため、受電コイルの中央部分において、受電磁束(鎖交磁束)はゼロとなり、受電電圧はゼロになる。
[0029]
 ソレノイド型の受電コイルのX軸方向への両端のうち、X軸の正方向に位置する端部では、磁束はX軸の正方向に向かう。一方、X軸の負方向に位置する端部では、磁束はX軸の負方向に向かう。すなわち、X軸方向への両端に位置するコイルにおいて、磁束の方向が逆向きになる。
[0030]
 また、コイルの極性を、磁束が入る方をプラスとして、磁束が出る方をマイナスとして表すと、X軸の正方向に位置する端部における極性と、X軸の負方向に位置する端部における極性が反対になる。そのため、X軸の正方向に位置する端部における受電電圧は+Vとなる。X軸の負方向に位置する端部における受電電圧は-Vとなる。すなわち、受電コイル全体では、両端部分における受電電圧が打ち消し合うため、受電コイルにおける受電電圧はゼロとなる。
[0031]
 次に、比較例に係る非接触給電装置において、送電コイル5に対する受電コイルの位置と、受電コイルの受電電圧との関係について、図5を用いて説明する。図5は、送電コイル5の位置に対する受電コイルの位置ずれと、受電電圧との関係を示したグラフである。
[0032]
 X軸方向の座標について、送電コイル5の中心点を「0」とする。送電コイル5のx軸方向に沿う長さは「x」であり、送電コイル5の両端の位置は、座標で表され、それぞれ「-x/2」、「x/2」とする。そして、受電コイルの中心点が、送電コイル5の中心点を通るz軸上にある場合に、位置ずれ(X)が「0」となる。また、受電コイルの中心点が送電コイル5の「-x/2」の点を通るz軸上にある場合に、位置ずれ(X)が「-x/2」となる。受電コイルの中心点が送電コイル5の「x/2」の点を通るz軸上にある場合に、位置ずれ(X)が「x/2」となる。なお、説明を容易にするために、Y方向の位置ずれは無いものとする。
[0033]
 送電コイル5に対する受電コイルの位置ずれが「-x/2」である場合に、受電電力は-V(最小)となる。そして、受電コイルの中心点が送電コイル5の中心点に近づくにつれて、受電電力が徐々に「0」に近づき、受電コイルが送電コイル5に正対した場合に、受電電力がゼロになる。そして、受電コイルの位置ずれが「0」から大きくなるほど、受電電力が増加し、位置ずれが「x/2」である場合に、受電電力は+V(最大)となる。
[0034]
 上記のように、比較例において、送電コイル5と受電コイルが正対する場合には、受電電力がゼロにない、受電コイルが受電電力を受け取れない状態になってしまう。そのため、本発明は、受電コイル6を複数のコイル61~63で構成しつつ、各コイル61~63を鎖交する磁束に応じて、各コイル61~63の極性をそれぞれ切り替えている。
[0035]
 本発明の非接触給電装置において、複数コイル61~63の極性を変えることで、受電電力が向上する原理を、図6及び図7を用いて説明する。図6は、コイル間の磁束分布(φ)と、受電電圧を説明するための概念図である。図7は、送電コイル5の位置に対する受電コイル6の位置ずれと、複数のコイル61~63の各受電電圧との関係を示したグラフである。なお、図6において、座標の表示方法、送電コイル5の大きさ等は図4と同様である。また、図7に示す位置ずれは、コイル62の中心点(X方向の中心点)の位置ずれを表している。位置ずれを表す、X方向の座標の表記は、図5と同様である。図5において、グラフAはコイル61の受電電力を示し、グラフBはコイル62の受電電力を示し、グラフCはコイル63の受電電力を示す。
[0036]
 送電コイル5への通電により発生する磁束の向きは、比較例と同様である。コイル61を鎖交する磁束はX軸の負方向に向かう。コイル63を鎖交する磁束はX軸の正方向に向かう。また、コイル62を鎖交する磁束は、コイル軸(X軸に平行)に対して直交している。そのため、コイルの極性を変更する前には、コイル61、コイル62、及びコイル63の受電電圧は、-V、0、+Vとなる。
[0037]
 そして、コイルの極性を変えることなく、コイル61からコイル63を直列に接続した場合には、受電コイル6の受電電力は、比較例と同様に、ゼロになってしまう。そのため、本発明は、コイル61の極性を反転させて、コイル61の受電電力を、-Vから+Vに変更する。これにより、極性を変更した後には、コイル61、コイル62、及びコイル63の受電電圧は、+V、0、+Vとなる。そして、極性反転後のコイル61とコイル63が直列に接続されれば、受電コイル6の受電電力が2Vとなる。
[0038]
 また、図7に示すように、コイル61~63の各受電電圧は、送電コイル5に対する受電コイル6の位置ずれに応じて、異なる特性を示す。位置ずれ(X=0)のときには、図6で示したとおり、コイル61、63の磁束の値は有限値であり(ゼロではない)、コイル61とコイル63との間で極性が反対になるため、コイル61又はコイル63のいずれか一方のコイルの極性が反転することで、受電コイル6の受電電圧が大きくなる。また、例えば、受電コイル6の位置が、送電コイル5と正対していた位置(X=0に相当)から少しずれて、送電コイル5の位置に対する受電コイル6の位置ずれがx になった場合には、コイル63の極性が、コイル61、62の極性と反対向きになっている。そのため、コイル63の極性が反転することで、受電コイル6の受電電圧が大きくなる。
[0039]
 なお、極性の反転は、コイルに流れる電流の向きを反転させればよい。例えば、コイル61及びコイル63の巻線を巻く方向が同じ状態で、コイル61、63の両端の端子を、端子a、端子bとする。電流が、端子aから端子bの向きで、コイル61及びコイル63にそれぞれ流れたときには、コイル61に流れる電流の方向と、コイル63に流れる電流の方向が同じ方向となる。このような状態で、コイル63の極性を反転させるためには、コイル63に流れる電流の方向が端子bから端子aになるように、コイル63の接続を変えればよい。なお、コイル61~63の接続については、切替回路8の詳細な構成と合わせて、後述する。
[0040]
 次に、図8及び図9を用いて、受電コイル6の位置ずれに対する、コイル61~63の極性とコイル61~63の接続状態について説明する。図8は、図7に示した、位置ずれに対する受電電圧の特性のうち、位置ずれが0からx/2までの範囲内の特性を示した図である。図9は、コイル61~63の極性と、コイル61~63のコイル間の接続を説明するための概念図である。なお、図8に示された(1)~(3)と図9に示された(1)~(3)はそれぞれ対応している。例えば、受電コイル6の位置ずれが「0」の場合に、コイル61~63の極性及びコイル間の接続は図9の(1)のような状態となる。なお、説明の便宜上、図7及び図8に示す電圧の単位を、1マス当たり5V(ボルト)とする。
[0041]
 受電コイル6が送電コイル5と正対した場合には、受電コイル6の位置ずれが「0」になる(図8の(1)の状態に相当)。このとき、コイル61~63の受電電圧(A、B、C)は、15V、0V、-15Vである。コイル62の受電電圧はゼロのため、コイル62が他のコイル61、63に接続されてとしても、コイル62は電力を受電できず、またコイル61、63から流れる電流がコイル62を流れる分、コイル損失(銅損)が発生する。そのため、コイル62は、他のコイル61、63と接続せずに、コイル62の両端子が開放される。このように、本発明は、複数のコイル61~63のうち、受電電力がゼロのコイル61~63を開放状態とすることで、コイル損失を抑制し、電力効率を向上させている。
[0042]
 また、コイル63の受電電圧は-15Vであり、コイル63の極性がコイル61の極性と逆向きになっているため、コイル63の極性が変更される。そして、図9の(1)に示すように、コイル61とコイル63が直列に接続される。
[0043]
 受電コイル6の位置ずれが「x/4」になった場合には(図8の(2)の状態に相当)、コイル61~63の受電電圧(A、B、C)は、10V、10V、-10Vである。コイル63の極性が、コイル61及びコイル62の極性と逆向きになっているため、コイル63の極性が変更される。そして、図9の(2)に示すように、コイル61~コイル63が直列に接続される。
[0044]
 受電コイル6の位置ずれが「x/2」になった場合には(図8の(3)の状態に相当)、コイル61~63の受電電圧(A、B、C)は、0V、15V、0Vである。コイル61、63の受電電力はゼロのため、コイル61、63の両端子はそれぞれ開放される。そして、図9の(3)に示すように、コイル62が切替回路8を介して共振回路9に接続される。
[0045]
 次に、切替回路8の構成とコイル61~63の接続を、図10を用いて説明する。図10は切替回路8の回路図であり、(a)はコイル61の端子の接続を順方向した状態の回路図を示し、(b)はコイル61の端子の接続を逆方向した状態の回路図を示し、(c)はコイル61の端子の接続を開放した状態の回路図を示す。なお、図10では、コイル61と接続するための回路構成を示しているが、切替回路8は、コイル61との接続部分の回路と同様に、コイル62及びコイル63と接続するための回路も有している。なお、コイル62及びコイル63と接続するための回路は、コイル61との接続回路と同様なため、説明を省略する。
[0046]
 図10に示すように、切替回路8は、スイッチ81とスイッチ82を有している。スイッチ81はコイル61の両端の端子のうち一方の端子に接続されており、スイッチ82はコイル61の他方の端子に接続されている。スイッチ81、スイッチ82はa接点とb接点の間を切り替えるスイッチである。またスイッチ81、82は、a接点及びb接点に接続されてない開放状態も可能である。そして、二つのa接点が、出力端子となる2端子(C 、C )にそれぞれ接続されている。また二つのb接点が、出力端子(C 、C )にそれぞれ接続されている。出力端子(C 、C )は、コイル62、63と接続するための切替回路8又は共振回路9に接続されている。
[0047]
 コイル61の極性を変更しない場合には、スイッチ81、82はa接点に接続される。図10に示すように、コイル61の巻線方向に対して、一方のコイル端子を「+」、他方のコイル端子を「-」とすると、スイッチ81、82がa接点に接続された場合には、出力端子「C 」は「+」となり、出力端子「C 」は「-」となる(図10(a)を参照)。これにより、切替回路8は、コイル61との接続を順方向の接続状態し、コイル61の極性を変更させないようにする。
[0048]
 コイル61の極性を変更する場合には、スイッチ81、82はb接点に接続される。図10(b)に示すように、スイッチ81、82がb接点に接続された場合には、出力端子「C 」は「-」となり、出力端子「C 」は「+」となる。これにより、これにより、切替回路8は、コイル61との接続を逆方向の接続状態とし、コイル61の極性を切り替える。
[0049]
 コイル61の接続を開放状態とする場合には、スイッチ81、82はa接点及びb接点に接続されない。図10(c)に示すように、スイッチ81、82がa、b接点に接続されない場合には、出力端子「C 、C 」はコイル62、63と接続されず、共振回路9とも接続されない。これにより、切替回路8は、コイル61との接続を開放状態とする。
[0050]
 また、詳細な回路構成は図示していないが、切替回路8は、コイル61との接続回路、コイル62との接続回路、及び、コイル63との接続回路を、選択的に直列接続できるような回路構成となっており、またこれらの接続回路及び直列接続された接続回路と、共振回路9とを接続できるような回路構成になっている。
[0051]
 次に、図11を用いて、コントローラ12の制御について説明する。図11はコントローラ12の制御フローを示すフローチャートである。なお、図11に示すコイルA、B、Cは、コイル61~63に相当する。
[0052]
 上記のように、コイル61~63の極性は、コイル61~63の受電電圧の「+」、「-」と相関性をもっている。そのため、コントローラ12は、コイル61~63を1つずつ接続しつつ、各コイル61~63にそれぞれ接続された電圧センサ7を用いて、コイル61~63の受電電圧を検出する。そして、コントローラ12は、電圧センサ7の検出電圧に基づいてコイル61~63の極性を判定しつつ、その判定結果に応じて切替回路8を制御している。以下、制御手段の具体的な制御フローを説明する。
[0053]
 ステップS1にて、コントローラ12は切替回路8を制御して、コイル61を切替回路8に接続し、コイル62、63を開放状態とする。ステップS2にて、コントローラ12は、コイル61に接続されている電圧センサ7により、コイル61の受電電圧(V )を検出する。
[0054]
 ステップS3にて、コントローラ12は切替回路8を制御して、コイル62を切替回路8に接続し、コイル61、63を開放状態とする。ステップS4にて、コントローラ12は、コイル62に接続されている電圧センサ7を用いて、コイル62の受電電圧(V )を検出する。
[0055]
 ステップS5にて、コントローラ12は切替回路8を制御して、コイル63を切替回路8に接続し、コイル61、62を開放状態とする。ステップS6にて、コントローラ12は、コイル63に接続されている電圧センサ7を用いて、コイル63の受電電圧(V )を検出する。また、コイル63の受電電圧(V )を検出後、コントローラ12は切替回路8を制御してコイル63を一旦、開放状態とする。
[0056]
 ステップS7にて、コントローラ12は、コイル61の検出電圧(V )が正であるか否かを判定する。検出電圧(V )が正である場合には、コントローラ12は、切替回路8を制御して、コイル61との接続を順方向の接続状態とする(ステップS8)。一方、検出電圧(V )が正ではない場合には、ステップS9にて、コイル61の検出電圧(V )がゼロであるか否かを判定する。検出電圧(V )がゼロである場合には、コントローラ12は、切替回路8を制御してコイル61との接続の開放状態とする(ステップS10)。検出電圧(V )がゼロでない場合(検出電圧(V )が負である場合)には、コントローラ12は、切替回路8を制御してコイル61との接続を逆方向の接続状態とする(ステップS11)。
[0057]
 ステップS12にて、コントローラ12は、コイル62の検出電圧(V )が正であるか否かを判定する。検出電圧(V )が正である場合には、コントローラ12は、切替回路8を制御してコイル62との接続を順方向の接続状態とする(ステップS13)。一方、検出電圧(V )が正ではない場合には、ステップS14にて、コイル62の検出電圧(V )がゼロであるか否かを判定する。検出電圧(V )がゼロである場合には、コントローラ12は、切替回路8を制御してコイル62との接続の開放状態とする(ステップS15)。検出電圧(V )がゼロでない場合(検出電圧(V )が負である場合)には、コントローラ12は、切替回路8を制御してコイル62との接続を逆方向の接続状態とする(ステップS16)。
[0058]
 ステップS17にて、コントローラ12は、コイル63の検出電圧(V )が正であるか否かを判定する。検出電圧(V )が正である場合には、コントローラ12は、切替回路8を制御してコイル63との接続を順方向の接続状態とする(ステップS18)。一方、検出電圧(V )が正ではない場合には、ステップS19にて、コイル63の検出電圧(V )がゼロであるか否かを判定する。検出電圧(V )がゼロである場合には、コントローラ12は、切替回路8を制御してコイル63との接続の開放状態とする(ステップS20)。検出電圧(V )がゼロでない場合(検出電圧(V )が負である場合)には、コントローラ12は、切替回路8を制御してコイル63との接続を逆方向の接続状態とする(ステップS21)。
[0059]
 ステップS22にて、コントローラ12は、切替回路8を制御して、複数のコイル61~63のうち、順方向又は逆方向に接続されたコイル61~63同士を直列に接続する。そして、図11に示した制御フローが終了する。
[0060]
 上記制御フローの終了後、コントローラ12は、負荷11であるバッテリの状態を管理しつつ、受電コイル6で受電した電力により、バッテリを充電する。
[0061]
 次に、本発明の非接触給電装置において、受電コイル6の位置ずれに対する受電電圧の特性を、比較例と比較しつつ説明する。図12は、受電コイル6の位置ずれに対する受電電圧の特性を示すグラフである。グラフaは本発明の特性を示し、グラフbは比較例の特性を示す。なお比較例の構成は、上記と同様である。
[0062]
 図12に示すように、比較例では、受電コイルが送電コイル5と正対した場合に、受電コイルの両端部分を鎖交する互いに逆向きの磁束によって、当該両端部分における受電電圧が打ち消し合い、受電コイルの受電電圧はゼロとなる。そのため、受電コイルは電力を受け取れない。
[0063]
 一方、本発明では、受電コイルが送電コイル5と正対した場合に、受電コイル6の一端に相当するコイル63の極性が変更されているため、受電電圧が打ち消されることはなく、磁束が加算され、受電電圧が高くなる。そのため、受電コイル6は電力を最大限受電できる。
[0064]
 上記のように、本発明は、互いのコイル軸を共有にした複数のコイル61~63を有する受電コイル6と、複数のコイル61~63との接続を切り替える切替回路を備え、切替回路8により、複数のコイル61~63を鎖交する各磁束に応じて複数のコイル61~63の極性を切り替える。これにより、受電コイルを鎖交する磁束に対して、受電コイル6の受電電圧が加算されるため、受電電圧を向上させることができる。その結果として、受電電力を高めることができる。
[0065]
 また本発明は、電圧センサ7の検出電圧が正である場合には、コイル61~63との接続を順方向とし、検出電圧が負である場合には、コイル61~63との接続を逆方向とし、検出電圧がゼロの場合には、コイル61~63との接続を開放状態とする。これにより、コイル61~63の極性を変えつつ、受電電圧を加算できるため、受電電力を向上させることができる。また、誘起電圧が零のコイル61~63は開放させることにより、コイル電流が流れないため、コイル損失を抑えることができ、電力効率が向上する。
[0066]
 また本発明は、順方向で接続されたコイル61~63と、逆方向で接続されたコイル61~63とを直列に接続する。これにより、受電電圧を加算できるため、負荷11に供給する電圧を高めることができる。その結果として、負荷11への出力電力を高めることができる。
[0067]
 なお、上記の説明における電圧分布について(特に、図4、6に示す電圧の分布)、受電コイル6を通過する磁束は交流のため、実際には、受電電圧の+(正)、0、-(負)は時間と共に変化するが、受電分布は、同時刻(同タイミング)で検出されたときの電圧の分布を示している。電圧の検出タイミングを同時にするには、例えば、インバータ3の出力電圧(矩形波)の立ち上がり時にトリガーをかけて、このトリガーのタイミングで、センサが電圧を検出すればよい。
[0068]
 また、本発明及び比較例において、受電側のコイルを鎖交する磁束は、そのコイルの誘起電圧とほぼ等しいため(V=L×dφ/dtの式を参照)、受電コイルを鎖交する磁束と受電電力とを等価的に扱っている。
[0069]
 また、切替回路8の回路は、図9に示した回路に限らず他の回路でもよい。
[0070]
 なお、本発明は、電圧センサ7の検出電圧に基づいてコイル61~63の極性を判定したが、送電コイル5に対する電圧センサ7の位置に応じてコイル61~63の極性を判定してもよい。図7に示したように、コイル61~63の受電電圧は受電コイル6の位置ずれと相関性をもっている。そして、コイル61~63の受電電圧の正、負は、コイル61~63の極性と等価関係にある。そのため、受電コイル6の位置ずれが確認できれば、コイル61~63の極性も判定できる。なお、受電コイル6の位置ずれは、地上側又は車両側に設けられた位置センサ、カメラ等により検出すればよい。
[0071]
 また受電コイル6を構成するコイル61~63の個数は3つに限らず、2つでも、4つ以上であってもよい。受電コイル6を構成するコイル数が多いほど、磁束分布を細かく判定することができるため、受電電圧を向上させることができる。
[0072]
 上記の電圧センサ7が本発明の「電圧検出手段」に相当し、切替回路8が本発明の「切替手段」に相当し、コントローラ12が本発明の「制御手段」に相当し、共振回路9及び整流回路10が本発明の「出力手段」に相当する。
[0073]
《第2実施形態》
 本発明の他の実施形態に係る非接触給電装置を説明する。本例では上述した第1実施形態に対して、検出電圧に応じた複数のコイル61~63の接続状態が異なる。これ以外の構成は、これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであり、その記載を援用する。
[0074]
 コントローラ12は、複数のコイル61~63にそれぞれ接続された電圧センサ7の検出電圧を取得し、各検出電圧の絶対値を比較する。そして、コントローラ12は、検出電圧の絶対値の比較結果に応じて、切替回路8を制御する。コントローラ12は、検出電圧の絶対値が等しい複数のコイル61~63を並列に接続する。コントローラ12は、検出電圧の絶対値が異なる複数のコイル61~63を直列に接続する。またコントローラ12は、検出電圧がゼロであるコイル61~63を、開放状態にする。
[0075]
 図13及び図14を用いて、受電コイル6の位置ずれに対する、コイル61~63の極性とコイル61~63の接続状態について説明する。図13は、図7に示した、位置ずれに対する受電電圧の特性のうち、位置ずれが0からx/2までの範囲内の特性を示した図である。図14は、コイル61~63の極性と、コイル61~63のコイル間の接続を説明するための概念図である。なお、図13に示された(1)~(3)と図14に示された(1)~(3)はそれぞれ対応している。例えば、受電コイル6の位置ずれが「0」の場合に、コイル61~63の極性及びコイル間の接続は、図13の(1)のような状態となる。なお、説明の便宜上、図13に示す電圧の単位を、1マス当たり5V(ボルト)とする。
[0076]
 受電コイル6が送電コイル5と正対した場合には、受電コイル6の位置ずれが「0」になる(図13の(1)の状態に相当)。このとき、コイル61~63の受電電圧(A、B、C)は、15V、0V、-15Vである。コイル62の受電電圧はゼロのため、コイル62の両端子は開放される。
[0077]
 また、コイル63の受電電圧は-15Vであり、コイル63の極性がコイル61の極性と逆向きになっているため、コイル63の極性が変更される。また、コイル61とコイル63の受電電圧の絶対値が等しいため、図14の(1)に示すように、コイル61とコイル63が並列に接続される。
[0078]
 受電コイル6の位置ずれが「x/4」になった場合には(図13の(2)の状態に相当)、コイル61~63の受電電圧(A、B、C)は、10V、10V、-10Vである。コイル63の極性が、コイル61及びコイル62の極性と逆向きになっているため、コイル63の極性が変更される。また、コイル61~63の各受電電圧の絶対値が等しいため、図14の(2)に示すように、コイル61~コイル63が並列に接続される。
[0079]
 受電コイル6の位置ずれが「3x/8」になった場合には(図13の(3)の状態に相当)、コイル61~63の受電電圧(A、B、C)は、5V、約14V、-5Vである。コイル63の極性が、コイル61及びコイル62の極性と逆向きになっているため、コイル63の極性が変更される。コイル62の受電電圧の絶対値はコイル61、63の受電電圧の絶対値と異なり、コイル61、63の受電電圧の絶対値は等しい。そのため、図14の(3)に示すように、コイル61とコイル63が並列に接続され、コイル61、63の並列回路とコイル62が直列に接続される。
[0080]
 磁束(Φ)はコイルのインダクタンス(L)とコイル(I)を流れる電流との乗算した値であるため(Φ=L×I)、コイルに蓄積されるエネルギ(E)は、E=1/2・L・I となる。この式より、コイルに蓄積されるエネルギ(E)を大きくするには、コイルに流れる電流(I)は大きい方がよい。そのため、本発明は、受電電圧の絶対値が等しいコイルを並列に接続することで、並列接続されたコイルに流れる電流を大きくしている。そして、共振回路9に含まれるコンデンサ等の回路パラメータを調整し、受電コイル6と負荷11との間で、インピーダンスマッチングを図ることで、受電コイル6に蓄積された大きなエネルギが低損失で負荷11に供給されるため、負荷11で取り出される電力が高くなる。
[0081]
 次に、コントローラ12の制御について説明する。電圧センサ7を用いて複数のコイル61~63の各受電電圧を検出する制御、検出電圧に基づいてコイル61~63の極性を判定する制御は、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。また、コイル61~63の検出電圧の判定結果に応じて、コイル61~63の端子の接続を、順方向、逆方向、又は開放に切り替える制御も、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
[0082]
 コイル61~63の検出電圧に応じた、61~63の端子の接続形態を確定させた後、コントローラ12は、コイル61~63の各検出電圧の絶対値を算出しつつ、それぞれの絶対値を比較する。そして、複数のコイル61~63のうち、検出電圧の絶対値が同じコイルを特定する。コントローラ12は、切替回路8を制御して検出電圧の絶対値が同じコイル61~63同士を並列に接続する。また、コントローラ12、切替回路8を制御して、検出電圧の絶対値が異なるもの同士を直列に接続する。なお、コントローラ12、切替回路8を制御して、検出電圧の絶対値がゼロであるコイルの端子は開放させる。
[0083]
《第3実施形態》
 本発明の他の実施形態に係る非接触給電装置を説明する。本例では上述した第1実施形態に対して、送電コイル5をソレノイド型のコイルで構成した点が異なる。これ以外の構成は、これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであり、第1又は第2実施形態の記載を適宜、援用する。
[0084]
 送電コイル5は、ソレノイド型のコイルである。送電コイル5のコイル軸が車両の進行方向と平行になるように、送電コイル5は地上側に配置されている。送電コイル5のコイル軸に沿う方向の長さは、受電コイル6のコイル軸に沿う方向の長さと同じである。送電コイル5は、受電コイル6のように、複数のコイルに分割されておらず、1つのコイルで構成されている。
[0085]
 次に、送電側のコイルが1つのソレノイド型のコイルにより構成され、受電側のコイルが1つのソレノイド型のコイルにより構成された場合(比較例)に、受電側の電圧(受電電圧)について説明する。図15は、比較例に係る非接触給電装置において、コイル間の磁束分布(φ)と、受電電圧を説明するための概念図である。ただし、図15に示すように、送電コイル5の位置に対して、受電コイルの位置がX軸の正方向にx/2分、ずれているとする。比較例では、受電側のコイルが、1つのソレノイド型のコイルにより構成されている。その他の構成は本発明と同じである。なお、受電コイル及び送電コイル5のX方向の長さはxとする。
[0086]
 送電コイル5への通電により発生した磁束は、X=0の位置にある受電コイルの端部から、コイル内に入り、X軸の正方向に向かって通る。そして、磁束は、X=x/2の位置にある受電コイルの中央部分から出て、送電コイル5に戻る。また、送電コイル5への通電により発生した磁束は、X=xの位置にある受電コイルの端部から、コイル内に入り、X軸の負方向に向かって通る。そして、磁束は、X=x/2の位置にある受電コイルの中央部分から出て、送電コイル5に戻る。
[0087]
 受電コイルを3つに分割した上で、磁束と受電電圧との関係を説明する。受電コイルを鎖交する磁束は、X=x/2の位置でZ軸上では、コイル軸に対して直交する。そのため、受電コイルの中央部分では、磁束(鎖交磁束)はゼロとなり、受電電圧はゼロになる。
[0088]
 受電コイルの両端部分では、磁束がX軸の正方向と負方向で逆向きになる。そのため、受電コイルの両端部分における受電電圧は、-Vと+Vとなる。そして、受電コイル全体では、両端部分における受電電圧が打ち消し合うため、受電コイルにおける受電電圧はゼロとなる。すなわち、受電コイルの位置ずれがx/2のときに、比較例に係る非接触給電装置は、受電電力を2次側で受け取ることができない。また、受電コイルが送電コイル5に正対したときの位置ずれ(X=0)から、受電コイルの位置ずれが大きくなるほど、受電電圧が徐々に減少し、受電コイルの位置ずれが「x/2の」ときに、受電電圧がゼロになる。
[0089]
 一方、本発明は、受電コイル6を複数のコイル61~63により構成しつつ、複数のコイル61~63を鎖交する各磁束に応じてコイル61~63の極性を切り替えている。以下、図16及び図17を用いて、送電コイル5がソレノイド型のコイルで構成した場合でも、本発明が受電電力を向上できる原理について説明する。
[0090]
 図16は、コイル間の磁束分布(φ)と、受電電圧を説明するための概念図である。図17は、送電コイル5の位置に対する受電コイル6の位置ずれと、受電コイル6の受電電圧との関係を示したグラフである。なお、図16において、座標の表示方法、送電コイル5の大きさ等は図15と同様である。図17のグラフaは本発明の特性を示し、グラフbは比較例の特性を示す。
[0091]
 送電コイル5への通電により発生する磁束の向きは、比較例と同様である。そのため、コイルの極性を変更する前には、コイル61、コイル62、及びコイル63の受電電圧は、-V、0、+Vとなる。
[0092]
 本発明では、コイル61の極性に対してコイル63の極性が逆向きになっているため、コイル63の極性を反転させて、コイル61の受電電力を、-Vから+Vに変更する。これにより、極性を変更した後には、コイル61、コイル62、及びコイル63の受電電圧は、+V、0、+Vとなる。そして、極性反転後のコイル61とコイル63が直列に接続されれば、受電コイル6の受電電力が2Vとなる。
[0093]
 また、図17に示すように、受電コイルの位置ずれが「x/2」である場合に、比較例では受電コイルの電圧(受電電圧)がゼロであったが、本発明では受電電圧がゼロよりも大きくなっている。また、比較例では、受電コイルの位置ずれが、X=0から大きくなるほど、受電電圧が徐々に減少している。一方、本発明では、受電コイルの位置ずれがX=0より大きくなっても、受電電圧は、位置ずれ(X=0)のときの受電電圧より大きくなる。
[0094]
 上記のように、本発明は、送電コイル5をソレノイド型のコイルで構成したとしても、第1実施形態と同様に、受電電圧を向上させることができる。
[0095]
 なお、他の比較例に係る非接触給電装置として、送電コイルを複数のコイルで構成する場合も考えられる。しかしながら、以下に説明するように、送電コイルのみを複数のコイルで構成したとしても、本発明のように受電電圧の向上を得ることはできない。
[0096]
 他の比較例では、送電側のコイルが3つコイル(ディスク型)で構成され、受電側のコイルが1つのディスク型のコイルで構成されたとする。1つのコイル形状は、送電側と受電側で同一とする。送電側の複数のコイルは、X軸に沿って隣接して並べられており、送電側の1つのコイルのX方向の長さと送電側のコイルのX方向の長さは同じ(x/2)とする。Y方向のコイルの長さも、送電側と受電側とで同じとする。そして、他の比較例では、Z軸方向からみたときに、受電側のコイルと重なる送電側のコイルのみが通電される。なお、送電側及び受電側のコイルの巻線方向等、コイルの特性は同じとする。
[0097]
 図18に、受電コイル6の位置ずれに対する受電電圧の特性を示す。図18において、グラフaが本発明の特性を示し、グラフbが他の比較例の特性を示す。グラフbに示すように、他の比較例では、受電側のコイルが送電側の1つのコイルと正対しているときが、受電電力が最も大きくなる。すなわち、他の比較例において、受電側のコイルは、送電側の1つのコイルに相当する、x/2分の長さのコイルで発生した磁束しか受け取ることができないため、受電電圧が低くなってしまう。一方、本発明は、受電コイル6がX=x分の長さのコイルで発生した磁束を受け取ったとしても、受電電圧を打ち消さないように、コイル61~63の極性を切り替えているため、受電電圧が加算され、受電電圧を向上させることができる(グラフaを参照)。

符号の説明

[0098]
1…交流電源
2…整流回路
3…インバータ
4…共振回路
5…送電コイル
6…受電コイル
 61~63…コイル
7…電圧センサ
8…切替回路
9…共振回路
10…整流回路
11…負荷

請求の範囲

[請求項1]
 交流電源から電力の供給を受ける送電コイルと、
 前記送電コイルから非接触で送電される電力を受電する受電コイルと、
 コイルとの接続を切り替える切替手段と、
 前記受電コイルにより受電した電力を、前記切替手段を介して負荷に出力する出力手段と、
 前記切替手段を制御する制御手段を備え、
前記受電コイルは、互いのコイル軸を共有にした複数のコイルを有し、
前記切替手段は、
 前記複数のコイルに接続され、かつ、前記複数のコイルを鎖交する各磁束に応じて前記複数のコイルの極性を切り替える
ことを特徴とする非接触給電装置。
[請求項2]
請求項1記載の非接触給電装置において、
 前記複数のコイルに接続され、前記複数のコイルに誘起される電圧をそれぞれ検出する電圧検出手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記電圧検出手段により検出される検出電圧に基づいて前記極性を判定し、判定結果に応じて前記切替手段を制御する
ことを特徴とする非接触給電装置。
[請求項3]
請求項2記載の非接触給電装置において、
前記切替手段は、
 前記コイルの端子の接続を順方向にする順方向接続、前記端子の接続を逆方向にする逆方向接続、及び、前記端子を開放する開放状態に切り替える回路であり、
前記制御手段は、
 前記検出電圧が正である場合には、前記コイルとの接続を前記順方向接続とし、
 前記検出電圧が負である場合には、前記コイルとの接続を前記逆方向接続とし、
 前記検出電圧がゼロの場合には、前記コイルとの接続を前記開放状態とする
ことを特徴とする非接触給電装置。
[請求項4]
請求項3に記載の非接触給電装置において、
前記制御手段は、
 前記複数のコイルのうち、前記検出電圧の絶対値が等しい前記複数のコイルを並列に接続し、
 前記複数のコイルのうち、前記検出電圧の絶対値が異なる前記複数のコイルを直列に接続する
ことを特徴とする非接触給電装置。
[請求項5]
請求項3に記載の非接触給電装置において、
前記切替手段は、
 前記順方向接続で接続する前記コイルと前記逆方向接続で接続するコイルを直列に接続する
ことを特徴とする非接触給電装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]