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1. (WO2005066545) APPAREIL DE CUISSON CHAUFFANT
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明 細書

加熱調理器

技術分野

[0001] 本発明は、例えば蒸気や熱風などの加熱媒体によって、加熱室内の被加熱物を加 熱調理する加熱調理器に関するものである。

背景技術

[0002] 従来から、加熱媒体で被加熱物を加熱調理する加熱調理器が種々提案されてレ、る 。この種の加熱調理器では、加熱調理後、被加熱物を加熱室から取り出すベぐ加 熱室前面の扉を直ちに開けると、加熱室内部に残留する加熱媒体が扉の開放動作 と同時に前方に溢れ出し、使用者が当該加熱媒体による火傷等の損傷を負う場合が ある。

[0003] そこで、例えば特許文献 1に開示されたスチームコンペクシヨンオーブンでは、使用 者の扉の開放意思を検知した場合に、扉を開放する前に加熱室内の加熱媒体を強 制排気することにより、上記不都合を回避するよう努めている。より詳細には、加熱室 の扉の把手部分にプッシュスィッチを設け、使用者が扉を開けようとして把手を握ると 、プッシュスィッチが ONされ、使用者の扉の開放意思が検知されるようになっている 。そして、当該開放意思が検知されると、加熱室への加熱媒体の供給が停止されると ともに、加熱室内の加熱媒体が排気手段によって外部に強制排気されるようになって いる。

特許文献 1:特開平 9 - 89260号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] ところ力特許文献 1の構成では、加熱室内の加熱媒体の強制排気には、ある程度 の時間を要するため、加熱調理直後は、加熱室内には加熱媒体がある程度残って いる。このため、加熱調理直後に扉を開けると、内部の加熱媒体が使用者の方に溢 れ出す可能性が依然として高ぐ使用者への損傷を確実に回避することはできない。 この問題は、直ちに高温の加熱媒体を用いての加熱調理を開始すベぐ加熱室に被

加熱物を入れる前に加熱室に加熱媒体を循環供給しながら徐々に加熱媒体の温度 を上げていく構成において、次に加熱室に被加熱物を入れるベぐ扉を開けたときで も同様に起こり得ることである。

[0005] また、特許文献 1では、このような問題を確実に回避すベぐ扉の開放意思の検知 後、所定期間は扉をロックして開放できないようにする構成も開示されている。しかし 、この場合は、使用者は、例えば加熱調理後であっても直ちに被加熱物を取り出す ことができず、煩わしさが生ずるととともに、その後の処理(さらなる調理や盛り付けな ど)を迅速に行うことができない。

[0006] なお、このような問題を解決すベぐ排気手段を排気効率の高いもので構成する方 法も考えられる力この構成では、排気手段が大型化して機器全体が大型化するとと もに、消費電力も高くなるため、望ましいとは言えない。

[0007] 本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、特 殊な排気手段を用いることなぐ加熱室への加熱媒体の供給直後でも、使用者の安 全を確実に確保しながら扉の開放を実現することができ、これによつてその後の処理 を迅速に行うことができる加熱調理器を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0008] (1)本発明の加熱調理器は、被加熱物を出し入れするための開口部を有する加熱 室と、前記開口部を開閉するための扉と、加熱媒体を生成する加熱媒体生成手段と を含み、前記加熱媒体 (例えば高温の蒸気や熱風)によって前記加熱室内の被加熱 物を加熱調理する加熱調理器であって、前記加熱媒体生成手段による前記加熱室 への加熱媒体の供給後、前記扉が開放されたときに、前記開口部に冷却風を吹き付 ける送風手段を含んでレ、る構成である。

[0009] 被加熱物に対する加熱調理の直前は、予備運転により、加熱媒体生成手段から供 給される高温の加熱媒体が加熱室内に存在することがある。また、加熱調理後は、加 熱調理に供された高温の加熱媒体が残存する。したがって、この状態で扉が開放さ れると、(たとえ排気手段により加熱室内の加熱媒体が機器外部に排気されるとして も)、加熱室内の加熱媒体が扉側、すなわち前方(正面)へ溢れ出ようとする。

[0010] しかし、上記構成によれば、加熱調理前、加熱調理後にかかわらず、加熱媒体生 成手段による加熱室への加熱媒体の供給後、扉が開放されたときに、送風手段によ つて加熱室の開口部に冷却風が吹き付けられるので、前方に溢れ出ようとする高温 の加熱媒体に上記の冷却風が混合され、この加熱媒体の温度が下がる。これにより 、上記加熱媒体の吹き出しによって使用者が火傷のような損傷を負うのを確実に回 避することができ、使用者の安全を確実に確保することができる。また、これにより、例 えば加熱調理後直ちに扉を開放することも可能となり、その後の処理 (例えば、加熱 室から被加熱物を取り出してさらに調理したり、盛り付けしたりする処理)を迅速に行う こと力 Sできる。

[0011] なお、本発明の上述した効果を得るにあたり、加熱室内の加熱媒体の排気効力を 上げるなどの特別の措置を講じる必要がないため、排気手段の大型化による機器全 体の大型化や消費電力の増大を招くことはない。

[0012] (2)本発明の加熱調理器において、前記加熱媒体生成手段は、前記加熱媒体とし て蒸気を生成する蒸気生成手段で構成されてレ、てもよレ、。

[0013] 蒸気生成手段にて生成された蒸気を加熱媒体として用いれば、蒸気を被加熱物に 直接当てて被加熱物を加熱する手法を採用することができる。これにより、例えば、 熱風循環により加熱室内の雰囲気温度を上げて被加熱物を加熱する構成に比べて 、被加熱物全体を短時間で均一に加熱することができるとともに、被加熱物の種類に 応じて幅広い調理方法 (温め、蒸す、焼くなど)を実現することができる。

[0014] (3)本発明の加熱調理器において、前記開口部は、前記加熱室の正面に設けられ ている一方、前記扉は、前記開口部に対して縦開き(上開きまたは下開き)となるよう に、前記加熱室を収容する筐体底部または上部に回動可能に軸支されており、前記 送風手段は、前記開口部を (冷却風が)横断するように、前記開口部に冷却風を吹き 付ける構成であってもよい。

[0015] 加熱室への加熱媒体の供給直後に扉が開放されると、加熱室内の高温の加熱媒 体が開口部の上部から前方に溢れ出ようとする。冷却風が加熱室の開口部を (左右 方向に)横断するように、送風手段が冷却風を開口部に吹き付けることにより、溢れ 出る加熱媒体の温度を低下させるとともに、開口部の上部から前方に溢れ出ようとす る加熱媒体の流出経路を、上記冷却風の上記横断方向に逸らすことができる。これ により、機器の前方にいる使用者に加熱媒体を当てないようにして、使用者の安全面 により配慮した機器を提供することができる。

[0016] (4)本発明の加熱調理器において、前記送風手段は、前記開口部の上部を (冷却 風が)横断するように、前記開口部に冷却風を吹き付ける構成であってもよい。

[0017] 上述したように、加熱室への加熱媒体の供給直後に扉が開放されると、加熱室内 の高温の加熱媒体が開口部の上部から前方に溢れ出ようとするので、送風手段が、 開口部の上部を冷却風が横断するように、開口部に冷却風を吹き付けることで、加熱 媒体の上記した流出経路を上記横断方向に逸らして使用者の安全を確保できるとい う効果を効率良く得ることができる。

[0018] (5)本発明の加熱調理器において、前記送風手段は、前記開口部の縦方向 1/2 よりも上部を (冷却風が)横断するように、前記開口部に冷却風を吹き付ける構成であ つてもよい。

[0019] この構成では、送風手段が吹き付ける冷却風が、開口部の縦方向の 1/2よりも上 部を横断するので、このような必要最小限の冷却風の吹き付けにより、上述の効果を 効率良ぐかつ、確実に得ることができる。

[0020] (6)本発明の加熱調理器において、前記送風手段は、機器内部の電源基板を冷 却するための冷却ファンを有しており、前記冷却ファンによって機器外部から吸引さ れる風を前記冷却風として前記開口部に吹き付ける構成であってもよい。

[0021] 上記の構成によれば、機器内部の電源基板を冷却するために元々設けられている 冷却ファンを用いて、開口部から溢れ出す加熱媒体を冷却できるので、加熱媒体の 冷却専用の冷却手段を別途設ける必要がなぐ機器の構成を簡素化できるとともに、 機器の大型化を抑えることができる。

[0022] (7)本発明の加熱調理器において、前記送風手段は、前記冷却ファンによって吸 引される風を偏向させて前記開口部に吹き付ける偏向手段を含んでいる構成であつ てもよい。

[0023] 冷却ファンにて吸引される風は、偏向手段にて偏向されて開口部に吹き付けられる ので、冷却ファンの設置位置に特別な配慮を要することなぐ開口部に吹き付ける冷 却風の供給経路を確実に確保することができる。

[0024] (8)本発明の加熱調理器において、前記扉は、当該扉が閉状態のときに少なくとも 前記開口部との対向部分を持つように、複数の透明ガラスを所定の隙間を介して対 向配置させた合わせガラス部を有しており、前記偏向手段は、前記扉の閉状態にお ける前記合わせガラス部の側方位置に、前記冷却ファンによって吸引される風を導く 構成であってもよい。

[0025] 上記の構成によれば、偏向手段は、冷却ファンによって吸引される風を、扉の閉状 態における合わせガラス部の側方位置まで導くので、扉の開放時には、開口部を横 断するように冷却風を開口部に確実に吹き付けることができる。また、扉の閉状態に おいては、合わせガラス部のガラス間の隙間にも冷却風を吹き付ける構成とすること もでき、扉が閉状態となる加熱調理中でも扉を冷却することができる。

[0026] (9)本発明の加熱調理器において、前記扉は、前記合わせガラス部よりも大きい面 積で、かつ、前記筐体における前記加熱室の開口部側の面全体を覆う面積を有し、 前記扉の閉状態において前記開口部とは反対側から前記合わせガラス部を支持す る支持基板を有しており、前記支持基板は、機器の動作条件を設定するための操作 部を含んでおり、前記偏向手段は、前記扉の閉状態において、前記操作部と前記筐 体との間であって、かつ、前記合わせガラス部の側方に配置される化粧箱で構成さ れてもよい。

[0027] 上記のように化粧箱が配置される構成の機器において、この化粧箱で偏向手段を 構成することにより、当該化粧箱が有する本来の機能 (扉開放時における機器の美 観を保つ機能)のみならず、冷却風を偏向して開口部に吹き付ける機能をも同時に 化粧箱に持たせることができ、開口部への冷却風の供給経路を確保することができる とともに、化粧箱を有効活用することができる。

[0028] (10)本発明の加熱調理器において、前記扉は、前記合わせガラス部よりも大きい 面積で、かつ、前記筐体における前記加熱室の開口部側の面全体を覆う面積を有し 、前記扉の閉状態において前記開口部とは反対側から前記合わせガラス部を支持 する支持基板を有しており、前記支持基板は、機器の動作条件を設定するための操 作部を含んでおり、前記偏向手段は、前記扉の閉状態のときに前記合わせガラス部 および前記支持基板の表面に沿うように突出する筐体の凸部で構成されてもよい。 [0029] 上記の構成によれば、扉の閉状態のときに扉の合わせガラス部および支持基板の 表面に沿うように筐体に凸部が形成される機器において、この凸部に、冷却風の偏 向機能を持たせることで、開口部への冷却風の供給経路を確保することができる。

[0030] (11)本発明の加熱調理器において、前記送風手段は、前記加熱室での加熱調理 後に扉が開放されてから所定時間の間、前記開口部に冷却風を吹き付ける構成で あってもよレヽ。

[0031] この構成は、例えば加熱調理後に扉が開放されて力所定時間の間、冷却ファン を回し続けることで実現可能である。このように加熱調理後に扉が開放されてから所 定時間の間だけ、送風手段が開口部に冷却風を吹き付けることで、加熱媒体の冷却 終了後もなお冷却風が吹き出ることによる無駄な運転を防止して、無駄な消費電力 が生じるのを回避することができる。

[0032] (12)本発明の加熱調理器において、前記送風手段は、前記加熱媒体生成手段に よる前記加熱室への加熱媒体の供給中、閉状態となっている前記扉の内部に冷却 風を吹き付ける構成であってもよい。

[0033] 加熱媒体生成手段による加熱室への加熱媒体の供給中、すなわち、加熱調理前 の予備運転の間または加熱調理中は、高温の加熱媒体が加熱室に存在する。上記 構成では、加熱室への加熱媒体の供給中でも、閉状態となっている扉を冷却風によ つて冷却するので、そのような間でも、加熱室内の高温の加熱媒体による扉の温度 上昇を抑制して、使用者の安全を確保することができる。

発明の効果

[0034] 本発明によれば、加熱室への加熱媒体の供給後に扉が開放されたときに、加熱室 の開口部から前方に溢れ出ようとする高温の加熱媒体に、送風手段によって吹き付 けられる冷却風が混合され、この加熱媒体の温度が下がるので、加熱媒体の吹き出 しによつて使用者が火傷のような損傷を負うのを確実に回避することができる。また、 これによつて、使用者の安全が確保されるので、例えば加熱調理後直ちに扉を開放 して、その後の処理を迅速に行うこともできる。さらに、扉の開放前に加熱室内の加 熱媒体の排気効力を上げるなどの特別の措置を講じる必要がないため、排気手段の 大型化による機器全体の大型化や消費電力の増大を招くことはない。

図面の簡単な説明

[0035] [図 1]本発明の実施の一形態に係る加熱調理器の一例である蒸気調理器の外観斜 視図である。

[図 2]加熱室の扉を開いた状態の蒸気調理器の外観斜視図である。

[図 3]加熱室の扉を取り去った状態の蒸気調理器の正面図である。

[図 4]蒸気調理器の内部の基本構造を示す説明図である。

[図 5]図 4と直角の方向から見た蒸気調理器の内部の基本構造を示す説明図である

[図 6]加熱室の上面図である。

[図 7]蒸気調理器の制御部のブロック図である。

[図 8]加熱室に被加熱物を入れていない状態での蒸気調理器内部の蒸気の流れを 示す説明図である。

[図 9]図 8と直角方向から見た場合の蒸気調理器内部の蒸気の流れを示す説明図で ある。

[図 10]サブキヤビティの底面パネルの上面図である。

[図 11]蒸気調理器の内部の主要部の詳細な構成を模式的に示す水平断面図である

[図 12]図 11に示す蒸気調理器の垂直断面図である。

[図 13]加熱室の扉を開放した状態での蒸気調理器の水平断面図である。

[図 14]蒸気調理器の扉近傍の他の構成を示す水平断面図である。

符号の説明

[0036] 1 蒸気調理器 (加熱調理器)

10 キャビネット(筐体)

11 扉

13 操作パネル (操作部)

20 加熱室

20a 開口部

40 サブキヤビティ (蒸気生成手段、加熱媒体生成手段)

50 蒸気発生装置 (蒸気生成手段、加熱媒体生成手段)

90 被加熱物

100 送風手段

101 冷却ファン

102 化粧箱 (偏向手段)

103 電源基板

110 凸部 (偏向手段)

201 合わせガラス部

202 支持基板

発明を実施するための最良の形態

[0037] 本発明の実施の一形態について、図 1ないし図 14に基づいて説明すれば、以下の 通りである。本実施形態では、本発明の加熱調理器として、蒸気によって被加熱物を 加熱調理する蒸気調理器を例に挙げて説明する。

[0038] なお、本発明は、加熱室への加熱媒体 (例えば蒸気)の供給後に扉が開放されたと きに、加熱室の開口部に冷却風を吹き付けてエアカーテンを生成する点に最も大き な特徴があるが、この点については後述することとし、その前に、本発明の前提となる 蒸気調理器の基本構成にっレ、て、図 1なレ、し図 10に基づレ、て説明する。

[0039] 図 1は、本実施形態の蒸気調理器 1の外観斜視図であり、図 2は、加熱室 20の扉 1 1を開いた状態の蒸気調理器 1の外観斜視図であり、図 3は、加熱室 20の扉 11を取 り去った状態の蒸気調理器 1の正面図であり、図 4は、蒸気調理器 1の内部機構の基 本構造を示す説明図であり、図 5は、図 4と直角の方向力見た蒸気調理器 1の内部 機構の基本構造を示す説明図であり、図 6は、加熱室 20の上面図であり、図 7は、蒸 気調理器 1の制御部のブロック図であり、図 8は、図 4と同様の基本構造図にして図 4 と異なる状態を示す説明図であり、図 9は、図 5と同様の基本構造図にして図 5と異な る状態を示す説明図であり、図 10は、サブキヤビティ 40の底面パネル 42の上面図で ある。

[0040] 蒸気調理器 1は、直方体形状のキャビネット 10 (筐体)を備えている。キャビネット 10 の正面には、扉 11が設けられてレ、る。扉 11は、加熱室 20の開口部 20a (図 2参照) を開閉するためのものであり、下端を中心に垂直面内で回動するように、キャビネット

10に軸支されている。したがって、上部のハンドノレ 12を握って手前に引くことにより、 図 1に示す垂直な閉鎖状態から図 2に示す水平な開放状態へと、扉 11の姿勢を 90 。変換させることができる。扉 11は、耐熱ガラスをはめ込んだ透視部を備える中央部 分 11Cの左右に、金属製装飾板で仕上げられた左側部分 11Lおよび右側部分 11R を対称的に配置した構成である。右側部分 11Rには、操作パネル 13が設けられてい る。操作パネル 13は、機器の動作条件を設定するための操作部であり、設定された 内容を表示する表示部を含んでいる。なお、扉 11の詳細な構造については後述す る。

[0041] 扉 11を開くと、図 2に示すように、キャビネット 10の正面が露出する。扉 11の中央部 分 11Cに対応する箇所には、上述した加熱室 20が設けられている。扉 11の左側部 分 11Lに対応する箇所には、水タンク室 70が設けられている。扉 11の右側部分 11R に対応する箇所には、特に開口部は設けられていなレ、が、その箇所の内部に制御 基板が配置されている。

[0042] 加熱室 20は、被加熱物 90を加熱するための部屋であり、被加熱物 90を出し入れ するための上述した開口部 20aを有している。加熱室 20は、直方体形状で形成され 、開口部 20aは、扉 11に面する正面側に設けられている。加熱室 20の残りの面およ び扉 11の内面は、ステンレス鋼板で形成されている。加熱室 20の周囲および扉 11 の内側には、それぞれ断熱対策が施されている。加熱室 20の床面には、ステンレス 鋼板製の受皿 21が置かれており、受皿 21の上には、被加熱物 90を載置するステン レス鋼線製のラック 22が置かれてレ、る。

[0043] 以上の構成から、加熱室 20の開口部 20aは、加熱室 20の正面に設けられている 一方、扉 11は、開口部 20aに対して上開きとなるように、加熱室 20を収容するキヤビ ネット 10の底部に回動可能に軸支されていると言うことができる。

[0044] 加熱室 20の中の蒸気(通常の場合、加熱室 20内の気体は空気である力 S、蒸気調 理を始めると空気が蒸気で置き換えられて行く。本明細書では加熱室 20内の気体が 蒸気に置き換わっているものとして説明を進める)は、図 4に示す外部循環路 30を通 つて循環する。

[0045] 外部循環路 30の起点は、加熱室 20の外側上部に設けられた送風装置 25である。 送風装置 25は、遠心ファン 26およびこれを収容するファンケーシング 27と、遠心ファ ン 26を回転させるモータ(図示せず)とを備えている。遠心ファン 26としては、シロッコ ファンを用いることができる。遠心ファン 26を回転させるモータには、高速回転が可 能な直流モータを使用することができる。

[0046] 加熱室 20の奥の側壁には、上部の片隅に吸込口 28が設けられ、加熱室 20の中の 蒸気はここを通ってファンケーシング 27に吸い込まれる。図 3に見られるように、吸込 口 28は、複数の水平なスリットを上下に並べたものであり、上方のスリットほど長ぐ下 に行くほど短くして、全体として直角三角形の開口形状を形作っている。直角三角形 の直角の角は、加熱室 20の奥の側壁の角に合わせている。すなわち、吸込口 28の 開口度は、加熱室 20の奥の側壁の上辺に近いほど、また左辺に近いほど大きくなつ ている。

[0047] ファンケーシング 27の吐出口を出た後の外部循環路 30は、断面円形のパイプを主 体として構成されている。ファンケーシング 27の吐出口には、第 1パイプ 31が接続さ れている。そして、第 1パイプ 31の端には、排気口 32が設けられている。排気口 32よ り少し上流には、エルボ形の第 2パイプ 33が接続されている。第 2パイプ 33の水平部 分は、蒸気発生装置 50 (詳細は後述する)の上部に入り込み、蒸気吸引ェジェクタ 3 4を形成している。第 2パイプ 33の吐出端は、絞り成形されており、蒸気吸引ェジエタ タ 34のインナーノズルとなっている。

[0048] 蒸気吸引ェジヱクタ 34の出口には、外部循環路 30の第 3パイプ 35が接続されてい る。第 3パイプ 35の吐出端は、サブキヤビティ 40 (詳細は後述する)に接続されている 。第 3パイプ 35には、第 1パイプ 31から分岐したバイパスパイプ 36が接続されている

[0049] サブキヤビティ 40は、加熱室 20の天井部の上で、平面的に見て天井部の中央部 にあたる箇所に設けられる。サブキヤビティ 40は平面形状円形で、その内側には蒸 気の加熱手段である蒸気加熱ヒータ 41が配置されている。蒸気加熱ヒータ 41は、シ ーズヒータにより構成されている。加熱室 20の天井部には、サブキヤビティ 40と同大 の開口部が形成されており、ここにサブキヤビティ 40の底面を構成する底面パネル 4 2がはめ込まれている。

[0050] 底面パネル 42には、複数の上部噴気孔 43が形成されている。上部噴気孔 43の各 々は真下を指向する小孔であり、ほぼパネル全面にわたり分散配置されている。上 部噴気孔 43は、平面的すなわち二次元的に分散配置されているが、底面パネル 42 に凹凸を設けて三次元的な要素をカ卩味して形成されてもよい。また、底面パネル 42 の平面形状は、円形であってもよく、加熱室 20の平面形状と相似の矩形であっても よい。

[0051] 底面パネル 42は、上下両面とも塗装などの表面処理により暗色に仕上げられてい る。これにより、蒸気加熱ヒータ 41の放つ輻射熱を底面パネル 42にて吸収することが できる。底面パネル 42の上面にて吸収された輻射熱は、同じく暗色となっている底面 パネル 42の下面力加熱室 20に輻射放熱される。このため、サブキヤビティ 40およ びその外面の温度上昇が抑制され、安全性が向上するとともに、蒸気加熱ヒータ 41 の輻射熱が底面パネル 42を通じて加熱室 20に伝えられ、加熱室 20がー層効率良く 熱せられる。なお、底面パネル 42は、使用を重ねることにより暗色に変色する金属素 材で成形されてもよいし、暗色のセラミック成型品で構成されてもよい。

[0052] また、別体の底面パネル 42でサブキヤビティ 40の底面を構成するのでなぐ加熱 室 20の天板をそのままサブキヤビティ 40の底面に兼用することもできる。この場合に は、天板のうち、サブキヤビティ 40に相当する箇所に上部噴気孔 43を設け、またそ の上下両面を暗色に仕上げることになる。

[0053] 加熱室 20の左右両側壁の外側には、図 5および図 6に示すように、小型のサブキヤ ビティ 44が設けられている。サブキヤビティ 44は、サブキヤビティ 40にダクト 45で接 続されており、サブキヤビティ 40から蒸気の供給を受ける。ダクト 45は、断面円形の パイプで構成されている力 S、ステンレス鋼製のパイプで構成されるのが望ましい。

[0054] 加熱室 20の側壁下部には、サブキヤビティ 44に相当する箇所に複数の側部噴気 孔 46が設けられている。各側部噴気孔 46は、加熱室 20に入れられた被加熱物 90 の方向、正確に言えば被加熱物 90の下方を指向する小孔であり、ラック 22に載置さ れた被加熱物 90の方向に蒸気を噴出させる。側部噴気孔 46の高さおよび向きは、 噴出した蒸気が被加熱物 90の下に入り込むように設定されている。また、側部噴気

孔 46の向きは、左右から噴出した蒸気が被加熱物 90の下で出会うように設定されて いる。

[0055] 側部噴気孔 46は、別体のパネルに形成されてもよぐ加熱室 20の側壁に直接小孔 を穿つ形で形成されてもよい。これは、上部噴気孔 43の場合と同様である。しかしな がら、サブキヤビティ 40の場合と異なり、サブキヤビティ 44に相当する箇所を喑色に 仕上げる必要はない。

[0056] なお、左右合わせた側部噴気孔 46の面積和は、上部噴気孔 43の面積和よりも大 とされてレ、る。このように大面積とした側部噴気孔 46に大量の蒸気を供給するため、 1個のサブキヤビティ 44にっき複数(図 6では 3本)のダクト 45が設けられている。

[0057] 図 4に戻って説明を続ける。加熱室 20の上部には、蒸気放出パイプ 47の一端が接 続されている。蒸気放出パイプ 47の他端は、第 1パイプ 31の排気口 32の直前に接 続されている。第 1パイプ 31の中には、第 2パイプ 33の接続箇所と蒸気放出パイプ 4 7の接続箇所との間に、電動式のダンパ 48が設けられている。ダンパ 48は、送風装 置 25から排気口 32へと向力通路を開閉する。

[0058] 続いて蒸気発生装置 50の構造を説明する。蒸気発生装置 50は、中心線を垂直に して配置された筒型のポット 51を備えている。ポット 51の上部は閉じており、前述のよ うに蒸気吸引ェジヱクタ 34が形成されてレ、る。

[0059] ポット 51は、熱伝導率の良い金属で形成されている。上記の金属としては、アルミ 二ゥムが適しているが、銅や銅合金を用いることもできる。ただし、銅や銅合金の場合 、緑青が発生するので、熱伝導率は少し劣るものの、緑青を懸念せずに済むステン レス鋼でポット 51を形成するようにしてもよい。

[0060] ポット 51内の水を熱するのは、ポット 51の外面に密着するように設けられた蒸気発 生ヒータ 52である。蒸気発生ヒータ 52は、環状のシーズヒータ力なっている。

[0061] 図 6に見られるように、ポット 51の平面形状は偏平となっている。そして、ポット 51は 、その偏平面を加熱室 20の奥の側壁に沿わせるように配置されている。外部循環路 30の蒸気吸引ェジヱクタ 34は、 3組設けられており、 3本の第 3パイプ 35がサブキヤ ビティ 40に接続されている。

[0062] 本実施形態では、サブキヤビティ 40と蒸気発生装置 50とで、加熱室 20に供給する 加熱媒体を生成する加熱媒体生成手段が構成されているとともに、上記加熱媒体と して蒸気を生成する蒸気生成手段が構成されてレ、る。

[0063] ポット 51の底部は、漏斗状に成形されており、そこから排水パイプ 53が垂下する。

排水パイプ 53の下端は、加熱室 20の方に向かって所定角度の勾配をなす形で折 れ曲がり、加熱室 20の側壁を通って受皿 21の上に出る。排水パイプ 53の途中には

、排水弁 54が設けられている。

[0064] ポット 51には、給水パイプ 55を通じて水タンク 71から給水される。給水パイプ 55は

、排水弁 54よりも上の箇所で排水パイプ 53に接続されている。給水パイプ 55の最も 高くなつた箇所には、水位センサ 56が設けられてレ、る。

[0065] 水位センサ 56を設けた箇所からパイプ末端まで、給水パイプ 55は U字管形状に形 成されており、その途中に吸水ポンプ 57が設置されている。給水パイプ 55の端は横 を向き、ここに漏斗状の受入口 58が形成されている。

[0066] 水タンク室 70には、横幅の狭い直方体形状の水タンク 71が挿入される。この水タン ク 71から延び出すエルボ形の給水パイプ 72が、給水パイプ 55の受入口 58に接続さ れる。

[0067] 蒸気調理器 1の動作制御を行うのは、図 7に示す制御装置 80である。制御装置 80 は、マイクロプロセッサおよびメモリを含み、所定のプログラムにしたがって蒸気調理 器 1を制御する。制御状況は、操作パネル 13の中の表示部に表示される。制御装置 80には、操作パネル 13に配置した各種操作キーを通じて動作指令の入力を行う。 操作パネル 13には、各種の音を出す音発生装置も配置されてレ、る。

[0068] 制御装置 80には、操作パネル 13の他、送風装置 25、蒸気加熱ヒータ 41、ダンパ 4 8、蒸気発生ヒータ 52、排水弁 54、水位センサ 56、および吸水ポンプ 57が接続され ている。この他、水タンク 71の中の水量を測定する水量センサ 81、加熱室 20内の温 度を測定する温度センサ 82、および加熱室 20内の湿度を測定する湿度センサ 83が 接続されている。

[0069] 次に、蒸気調理器 1の基本動作について説明すれば、以下の通りである。

[0070] まず、水タンク 71を水タンク室 70 (図 2参照)から引き出し、図示しない給水口よりタ ンク内に水を入れる。満水状態にした水タンク 71を水タンク室 70に押し込み、所定

位置にセットする。給水パイプ 72の先端が給水パイプ 55の受入口 58にしつ力りと接 続されたことを確認したうえで、操作パネル 13の中の電源キーを押して電源 ONにす る。すると、吸水ポンプ 57が運転を開始し、蒸気発生装置 50への給水が始まる。この 時、排水弁 54は閉じている。

[0071] 水はポット 51の底の方から溜まって行く。水位が所定レベルに達したことを水位セ ンサ 56が検知したら、そこで給水は中止される。

[0072] このように所定量の水がポット 51に入れられた後、蒸気発生ヒータ 52への通電が開 始される。蒸気発生ヒータ 52は、ポット 51の側壁を介してポット 51の中の水を加熱す る。

[0073] 蒸気発生ヒータ 52への通電と同時に、送風装置 25および蒸気加熱ヒータ 41への 通電も開始される。送風装置 25は、吸込口 28から加熱室 20の中の蒸気を吸い込み 、外部循環路 30に蒸気を送り出す。蒸気を送り出すのに用いるのが遠心ファン 26な ので、プロペラファンに比べて高圧を発生させることができる。その上、遠心ファン 26 を直流モータで高速回転させるので、気流の流速はきわめて速レ、。

[0074] このように気流の流速が速いので、流量に比べ流路断面積が小さくて済む。したが つて、外部循環路 30の主体をなすパイプを断面円形でし力も小径のものとすることが でき、断面矩形のダクトで外部循環路 30を形成する場合に比べ、外部循環路 30の 表面積を小さくできる。このため、内部を熱い蒸気が通るにもかかわらず、外部循環 路 30からの熱放散が少なくなり、蒸気調理器 1のエネルギー効率が向上する。外部 循環路 30を断熱材で卷く場合も、その断熱材の量が少なくて済む。

[0075] このとき、ダンパ 48は、送風装置 25から排気口 32へと向力通路を閉ざしている。

送風装置 25から圧送された蒸気は、第 1パイプ 31から第 2パイプ 33に入り、さらに第 3パイプ 35を経てサブキヤビティ 40に入り、サブキヤビティ 40内で蒸気加熱ヒータ 41 により熱せられた後、上部噴気孔 43から下向きに噴出する。

[0076] ポット 51の中の水が沸騰すると、 100°Cかつ 1気圧の飽和蒸気が発生する。飽和蒸 気は、蒸気吸引ェジェクタ 34のところで外部循環路 30を通る循環気流に合流する。 ェジヱクタ構造を用いているので、飽和蒸気は速やかに吸い上げられ、吸い出される 。またェジェクタ構造のため、蒸気発生装置 50に圧力がかからず、飽和蒸気の放出 が妨げられない。

[0077] 蒸気吸引ェジェクタ 34の下流側には、ノくィパスパイプ 36を通じて第 1パイプ 31より 蒸気が吹き込まれる。このバイパスパイプ 36の存在によって循環系の圧損が小さくな り、遠心ファン 26を効率良く駆動できる。

[0078] 蒸気吸引ェジェクタ 34を出た蒸気は、高速でサブキヤビティ 40に流入する。サブキ ャビティ 40に入った蒸気は、蒸気カロ熱ヒータ 41により 300°Cにまで熱せられ、過熱蒸 気となる。過熱蒸気の一部は、上部噴気孔 43から下方向に噴出する。過熱蒸気の他 の一部は、ダクト 45を通じてサブキヤビティ 44に回り、側部噴気孔 46から横方向に 噴出する。

[0079] なお、説明の便宜上、水を加熱して蒸気となったものを加熱蒸気というが、サブキヤ ビティ 40では、供給された蒸気がさらに加熱されて、より温度の高い蒸気となる。した がって、特に、サブキヤビティ 40から噴出される蒸気を他と区別したい場合には、この 蒸気を過熱蒸気と称することとし、加熱蒸気は、この過熱蒸気を含む広い概念である とする。

[0080] 図 8および図 9には、加熱室 20に被加熱物 90を入れない状態での蒸気の流れが 示されている。上部噴気孔 43からは、加熱室 20の底面に届く勢いで蒸気が下方向 に噴出する。加熱室 20の底面に衝突した蒸気は、外側に向きを変える。そして、この 蒸気は、下向きに吹き下ろす気流の外に出た後、上昇を開始する。蒸気、特に過熱 蒸気は軽いので、このような方向転換が自然に生じる。これにより、加熱室 20の内部 には、図中に矢印で示すように、中央部では吹き下ろし、その外側では上昇という形 の対流が生じる。

[0081] 明確な形の対流を形成するため、上部噴気孔 43の配置にも工夫が凝らされている 。すなわち、上部噴気孔 43の配置は、図 10に見られるように、底面パネル 42の中央 部においては密、周縁部においては疎になっている。これにより、底面パネル 42の 周縁部では蒸気の吹き下ろしの力が弱まり、蒸気の上昇を妨げないので、対流が一 層はっきりした形で現れることになる。

[0082] 側部噴気孔 46からは、蒸気が横向きに噴出する。この蒸気は、加熱室 20の中央部 で出会った後、上部噴気孔 43からの蒸気が巻き起こしている対流に混じる。対流す

る蒸気は、順次吸込口 28に吸い込まれ、外部循環路 30からサブキヤビティ 40という ルートを一巡した後、加熱室 20に戻る。このようにして加熱室 20内の蒸気は、外部 循環路 30に出ては加熱室 20に戻るという循環を繰り返す。

[0083] 時間が経過するにつれ、加熱室 20内の蒸気量が増して行く。量的に余剰となった 蒸気は、蒸気放出パイプ 47から排気口 32を通じて加熱室 20の外に放出される。蒸 気をそのままキャビネット 10内に放出すると、キャビネット 10内に結露が生じ、鲭の発 生や漏電といった好ましくない結果を招く。一方、キャビネット 10の外にそのまま放出 すれば、台所の壁面に結露してカビが発生する。そこで、蒸気をキャビネット 10内に 設けた迷路状の結露通路(図示せず)に通して結露させるものとし、上述の問題を回 避する。結露通路から流れ落ちる水は受皿 21に導き、他の原因で発生する水と一緒 にして調理終了後に処理する。

[0084] 過熱蒸気の噴出が始まると、加熱室 20の中の温度は急速に上昇する。加熱室 20 の中の温度が調理可能領域に達したことを温度センサ 82が検知すると、制御装置 8 0が操作パネル 13にその旨の表示を出し、また合図音を鳴らす。調理可能になった ことを音と表示により知った使用者は、扉 11を開け、加熱室 20に被加熱物 90を入れ る。

[0085] 扉 11を開けかかると、制御装置 80はダンパ 48の開閉状態を切り替え、送風装置 2 5から排気口 32までの通路を開放する。加熱室 20の中の蒸気は、送風装置 25によ り吸い込まれ、排気口 32から排出される。送風装置 25により圧送される蒸気は、真つ 直ぐ排気口 32に抜け、蒸気発生装置 50の方に回る分はほとんどなくなる。このため 、サブキヤビティ 40への蒸気流入量が減少し、上部噴気孔 43および側部噴気孔 46 力、らの蒸気噴出は、あつたとしてもごく弱レ、ものになる。ダンバ 48は、扉 11が開いて いる間中、排気口 32への通路を開いている。

[0086] このとき、例えば停止中の送風装置 25を起動して排気口 32から排気を行うのであ れば、定常の送風状態に達するまでにタイムラグが生じる。しかし、本実施形態では 、送風装置 25は既に運転中であり、タイムラグはゼロである。また加熱室 20および外 部循環路 30を巡っていた循環気流が、そのまま排気口 32からの排気流になるので、 気流の方向を変えるためのタイムラグもなレ、。これにより、加熱室 20の中の蒸気を排 出し、扉 11の開放が可能になるまでの時間を幾分かは短縮することができる。

[0087] なお、使用者が扉 11を開け力かったという状況は、例えば次のようにして制御装置 80に伝えることができる。すなわち扉 11を閉鎖状態に保つラッチをキャビネット 10と 扉 11の間に設け、このラッチを解錠するラッチレバーをハンドル 12から露出するよう に設ける。ラッチまたはラッチレバーの動きに応答して開閉するスィッチを扉 11また はハンドル 12の内側に配置し、使用者がハンドル 12とラッチレバーを握りしめて解錠 操作を行ったとき、スィッチから制御装置 80に信号が送られるようにする。

[0088] 上記のように送風装置 25およびダンバ 48を駆動して、加熱室 20内の蒸気を排出 するようにしても、扉 11の開放と同時に加熱室 20内の蒸気を完全に排出することは 不可能であり、実際には、扉 11の開放時に、加熱室 20内に高温の蒸気が少なから ず存在している。この状態で扉 11を瞬時に開けたときには、加熱室 20内の蒸気が使 用者のいる前方へと溢れ出し、使用者が顔面や手などに火傷を負うおそれがある。ま た、加熱室 20での加熱調理後に扉 11を開けるときについても同様である。このときの 使用者の危険性を排除することが本発明の主目的であるが、その手法の詳細につい ては後述する。

[0089] 続いて、ラック 22の上に被力卩熱物 90をセットし、扉 11を閉じると、ダンパ 48は、排 気口 32への通路を閉ざす状態に復帰する。これにより、サブキヤビティ 40への蒸気 の流入が再開され、上部噴気孔 43および側部噴気孔 46が過熱蒸気の噴出を再開 し、被加熱物 90の調理が始まる。

[0090] 約 300°Cに加熱されて上部噴気孔 43から噴出する過熱蒸気は、被加熱物 90に衝 突して被加熱物 90に熱を伝える。この過程では、蒸気温度は 250°C程度にまで低下 する。被加熱物 90の表面に接触した過熱蒸気は、被加熱物 90の表面に結露する際 に潜熱を放出する。これによつても被加熱物 90は加熱される。

[0091] 被加熱物 90に熱を与えた後、蒸気は外側に向きを変えて下向きに吹き下ろす気流 の外に出る。前述の通り、蒸気は軽いので、吹き下ろしの気流の外に出た後、今度は 上昇を開始し、加熱室 20の内部に矢印で示すような対流を形成する。この対流によ り、加熱室 20内の温度を維持しつつ、被力卩熱物 90にはサブキヤビティ 40で熱せられ たば力、りの過熱蒸気を衝突させ続けることができ、熱を大量かつ速やかに被加熱物 9

0に与えることができる。

[0092] 側部噴気孔 46から横向きに噴出した蒸気は、左右からラック 22の下に進入し、被 加熱物 90の下で出会う。側部噴気孔 46からの蒸気噴出方向は、被加熱物 90の表 面に対して接線方向であるが、このように左右からの蒸気が出会うことにより、蒸気は 真っ直ぐ向こう側に抜けることなぐ被加熱物 90の下に滞留して溢れる。このため、被 加熱物 90の表面の法線方向に蒸気を吹き付けたのと同じような効果が生じ、蒸気の 持つ熱が確実に被加熱物 90の下面部に伝えられる。

[0093] 上記のように、被加熱物 90は、側部噴気孔 46からの蒸気により、上部噴気孔 43か らの蒸気が当たらない部位まで、上面部と同様に調理される。これにより、むらのない 、見た目の良い調理結果を得ることができる。また、被加熱物 90は表面全体から均 等に熱を受け取るので、中心部まで、短い時間で十分に加熱される。

[0094] 側部噴気孔 46からの蒸気も、最初約 300°Cである力被加熱物 90に当たった後は 250°C程度にまで温度低下し、その過程で被加熱物 90に熱を伝える。また、被加熱 物 90の表面に結露する際に、蒸気から潜熱が放出され、被加熱物 90が加熱される

[0095] 側部噴気孔 46からの蒸気は、被加熱物 90の下面部に熱を与えた後、上部噴気孔 43からの蒸気が巻き起こしている対流に加わる。対流する蒸気は、順次吸込口 28に 吸い込まれる。そして外部循環路 30からサブキヤビティ 40を一巡した後、加熱室 20 に戻る。このようにして加熱室 20内の蒸気は、外部循環路 30に出ては加熱室 20に 戻るという循環を繰り返す。

[0096] 側部噴気孔 46は、サブキヤビティ 40から離れており、蒸気の噴出という面では上部 噴気孔 43よりも不利である。し力、しながら、左右の側部噴気孔 46の面積和を上部噴 気孔 43の面積和よりも大きくしてあるので、側部噴気孔 46に十分な量の蒸気が誘導 され、被加熱物 90の上下面の加熱むらが少なくなる。

[0097] また、加熱室 20の気体を循環させつつ被加熱物 90を加熱するので、蒸気調理器 1 のエネルギー効率は高い。そして、過熱蒸気は、サブキヤビティ 40の底面パネル 42 にほぼパネル全面にわたり分散配置された複数の上部噴気孔 43から下向きに噴出 するので、被加熱物 90のほぼ全体が上からの蒸気に包み込まれることになる。過熱 蒸気が被加熱物 90に衝突することと、衝突の面積が広いこととが相まって、過熱蒸気 に含まれる熱が素早く効率的に被加熱物 90に伝達される。また、サブキヤビティ 40 に入り込んだ蒸気が蒸気加熱ヒータ 41で熱せられて膨脹することにより、噴出の勢い が増し、被加熱物 90への衝突速度が速まる。これにより被加熱物 90は一層速やか に熱せられる。

[0098] また、遠心ファン 26はプロペラファンに比べ高圧を発生させることが可能なので、上 部噴気孔 43からの噴出力を高めることができる。その結果、過熱蒸気を加熱室 20底 面に届く勢いで噴出させることが可能となり、被加熱物 90を強力に加熱できる。遠心 ファン 26を直流モータで高速回転させ、強力に送風しているので、上記の効果は一 層顕著に表れる。

[0099] ここで、被加熱物 90が例えば肉類の場合、加熱過程で温度が上昇すると、被加熱 物 90から油が滴り落ちることがある。また、被加熱物 90が容器に入れた液体類であ ると、沸騰して一部がこぼれることがある。しかし、滴り落ちたりこぼれたりしたものは、 受皿 21に受け止められ、調理終了後、廃棄処理されることになる。

[0100] 蒸気発生装置 50で蒸気を発生し続けていると、ポット 51の中の水位が低下する。

水位が所定レベルまで下がったことを水位センサ 56が検知すると、制御装置 80は吸 水ポンプ 57の運転を再開させる。吸水ポンプ 57は、水タンク 71の中の水を吸い上げ 、蒸発した分の水を補給する。ポット 51の中の水位が所定レベルまで上昇したことを 水位センサ 56が検知した時点で、制御装置 80は吸水ポンプ 57の運転を再び停止 させる。

[0101] 調理終了後、制御装置 80が操作パネル 13にその旨の表示を出し、また合図音を 鳴らす。調理終了を音と表示により知った使用者は、扉 11を開け、加熱室 20から被 加熱物 90を取り出す。この時もダンパ 48の開閉状態が切り替わり、加熱室 20の中の 蒸気は排気口 32から排出される。

[0102] 次の調理まで長い休止時間がある場合とか、寒冷地で翌朝まで調理の予定がない といった場合には、調理終了後、操作パネル 13を通じて排水弁 54の開弁操作を行 レ、、ポット 51の中の水を抜いておく。このようにすれば、ポット 51の中の水に雑菌や 藻類が繁殖したり、ポット 51の中の水が凍結したりする事態を避けることができる。 [0103] 次に、本発明の最も特徴的な部分であるエアカーテンの生成について、図 11ない し図 14に基づいて説明する。

[0104] 図 11は、蒸気調理器 1の内部の主要部の詳細な構成を模式的に示す水平断面図 であり、図 12は、図 11に示す蒸気調理器 1の垂直断面図である。本実施形態の蒸 気調理器 1は、蒸気生成手段による加熱室 20への加熱媒体 (蒸気)の供給後、扉 11 が開放されたときに、加熱室 20の開口部 20aに冷却風を吹き付ける送風手段 100を 備えている。この送風手段 100による冷却風の吹き付けにより、開口部 20aの前方に エアカーテンが生成される。

[0105] ここで、送風手段 100についての説明を理解しやすくするために、まず、扉 11の構 造の詳細について説明しておく。扉 11は、合わせガラス部 201と、支持基板 202とで 構成されている。

[0106] 合わせガラス部 201は、扉 11が閉状態のときに少なくとも加熱室 20の開口部 20aと の対向部分を持つように、複数の耐熱透明ガラスを所定の隙間を介して対向配置さ せたものである。本実施形態では、 2枚の透明ガラスで合わせガラス部 201を構成し ているが、透明ガラスの枚数は、 3枚以上であっても構わなレ、。合わせガラス部 201 の側面は開口されており、これによつて、 2枚の透明ガラスの間の隙間に風を送り込 むことも可能となっている。

[0107] 支持基板 202は、合わせガラス部 201よりも大きい面積で、かつ、キャビネット 10に おける加熱室 20の開口部 20a側の面全体を覆う面積を有し、扉 11の閉状態におい て開口部 20aとは反対側から合わせガラス部 201を支持する基板である。前述した 操作パネル 13は、この支持基板 202において、合わせガラス部 201と対向する部分 より外側に外れた位置に設けられている。なお、合わせガラス部 201の最も外側の透 明ガラスを、この支持基板 202で代用するようにしても構わない。

[0108] 次に、送風手段 100の詳細について説明する。送風手段 100は、冷却ファン 101と 、化粧箱 102とを有している。

[0109] 冷却ファン 101は、蒸気調理器 1内部の電源基板 103や操作基板 104などを冷却 するために、元々、機器内部に設置されているファンであり、図示しないモータにより 駆動される。上記モータの駆動は、図 7で示した制御装置 80によって制御されている 。なお、電源基板 103は、機器内の各部に電源を供給するための基板であり、例え ばキャビネット 10の底部近傍に設けられている。また、操作基板 104は、操作パネル 13での入力操作に基づいて各部を駆動するための基板であり、操作パネル 13とケ 一ブル(図示せず)を介して電気的に接続されている。この操作基板 104は、例えば 、扉 11の閉状態において、扉 11の操作パネル 13とキャビネット 10内で対向する位 置に配置されている。また、キャビネット 10の底部には、冷却用空気の吸気口 105が 設けられている。

[0110] したがって、制御装置 80によりモータを駆動して冷却ファン 101を回転させると、機 器外の空気が冷却風として吸気口 105から機器内に吸引され、この冷却風により、電 源基板 103や操作基板 104を冷却することが可能となっている。

[0111] 化粧箱 102は、外観視で直方体形状を呈しており、扉 11の閉状態において、キヤ ビネット 10と支持基板 202の操作パネル 13との間であって、合わせガラス部 201の 側方位置に配置されている。この化粧箱 102は、扉 11を開放してキャビネット 10を正 面から見たときに、開口部 20aを間にして視覚的に左右対称となるように、キャビネッ ト 10を装飾する機能を元々有している。したがって、この化粧箱 102の配置により、 扉 11を開放した状態でも、キャビネット 10の美観を保つことができる。

[0112] また、化粧箱 102の内部は、その上部において空洞となっている。そして、化粧箱 1 02の裏面、すなわちキャビネット 10との対向側の面であって、操作基板 104との非 対向位置には、開口部 102aが設けられている。一方、化粧箱 102において、加熱室 20の開口部 20a側の側面上方には、スリット 102bが設けられている。スリット 102bは 、加熱室 20の開口部 20aの縦方向 1/2に相当する高さよりも上方(例えば開口部 2 Oaの縦方向で上から 1Z3に相当する高さ)に設けられている。なお、キャビネット 10 において、化粧箱 102の開口部 102aとの対向位置には、図示しない開口部が形成 されている。

[0113] このような化粧箱 102の構成により、冷却ファン 101によって吸引され、電源基板 1 03や操作基板 104の冷却に供された風を、裏面の開口部 102aを介して化粧箱 102 内に導入し、その風を、側面のスリット 102bを介して化粧箱 102から加熱室 20の開 口部 20aに吹き出させることができる。したがって、化粧箱 102は、上述した装飾機能 の他に、冷却ファン 101によって機器外部から吸引される風を偏向させて加熱室 20 の開口部 20aに吹き付ける偏向手段としての機能も有していると言える。

[0114] 次に、送風手段 100の動作を含めた蒸気調理器 1の動作について説明する。

[0115] 使用者による操作パネル 13の操作により、扉 11の閉状態で電源が〇Nされると、被 加熱物 90 (図 4参照)を加熱する高温蒸気を生成するために、被加熱物 90の加熱に 先立って上述した予備運転が行われる力 S、これと並行して、送風手段 100の冷却ファ ン 101が駆動される。すると、吸気口 105を介して機器外部から冷却風が吸引され、 化粧箱 102に導入される。この冷却風は、化粧箱 102のスリット 102bから扉 11の内 部(合わせガラス部 201の各透明ガラスの間)に供給され、扉 11が冷却される。

[0116] この状態で、被加熱物 90の加熱に適した高温蒸気が得られると、蒸気生成手段に おける蒸気の生成が一時的に停止され、加熱室 20内の高温蒸気が排気口 32から 排気されるが、その全てを直ぐには排気しきれず、加熱室 20内には、しばらく高温蒸 気が残存することとなる。このとき、冷却ファン 101は、制御装置 80の制御により、駆 動され続けている。

[0117] したがって、この状態で、被加熱物 90を加熱室 20内に入れるベぐ図 13に示すよ うに扉 11を開放すると、冷却ファン 101によって吸引され、化粧箱 102に導入された 冷却風が、化粧箱 102のスリット 102bから、加熱室 20の開口部 20aを横断するように 、開口部 20aに吹き付けられる。これにより、この冷却風は、扉 11の開放と同時に加 熱室 20内から前方に溢れ出ようとする高温蒸気に混合され、溢れ出る蒸気の温度が 低下する。

[0118] 続いて、扉 11を開放した状態で使用者が被加熱物 90を加熱室 20内に入れ、扉 1 1を閉めて操作パネル 13を操作し、被加熱物 90の加熱を指示すると、被加熱物 90 への高温蒸気の噴射が開始される力このような加熱調理中も、冷却ファン 101は駆 動され続ける。この状態では、冷却ファン 101によって吸引された冷却風が、化粧箱 102を介して扉 11の内部に吹き付けられ、扉 11が再び冷却される(図 11参照)。

[0119] 加熱調理が完了すると、上記と同様に、蒸気生成手段における蒸気の生成が停止 され、加熱室 20内の高温蒸気が排気口 32から排気されるが、その全てを直ぐには 排気しきれず、加熱室 20内には、しばらく高温蒸気が残存することとなる。このときも 、冷却ファン 101は、制御装置 80の制御により、駆動され続ける。したがって、被カロ 熱物 90を加熱室 20から取り出すベぐ扉 11を開放すると、冷却ファン 101によって 吸引された冷却風が、化粧箱 102を介して加熱室 20の開口部 20aを横断するように 、開口部 20aに吹き付けられる(図 13参照)。これにより、この冷却風は、扉 11の開放 と同時に加熱室 20内から前方に溢れ出ようとする高温蒸気に混合され、溢れ出る蒸 気の温度が低下する。扉 11の開放後は、制御装置 80により、冷却ファン 101が所定 時間の間、駆動された後、その駆動が停止される。

[0120] 以上のように、本実施形態の蒸気調理器 1は、蒸気生成手段による加熱室 20への 蒸気の供給後、扉 11が開放されたときに、加熱室 20の開口部 20aに冷却風を吹き 付ける送風手段 100を備えている構成である。被加熱物 90の加熱調理前であっても 、加熱調理後であっても、加熱室 20内には、排気しきれなかった高温蒸気が残存す るが、上記構成によれば、扉 1 1の開放と同時に前方に溢れ出ようとする高温蒸気に 、上記冷却風が混合され、蒸気温度が低下するので、蒸気の吹き出しによって使用 者が火傷のような損傷を負うのを確実に回避することができ、使用者の安全を確実に 確保すること力 Sできる。また、このような構成とすることで、加熱調理後直ちに扉 11を 開放することが可能となり、その後、加熱室 20から被加熱物 90を取り出してさらに調 理したり、盛り付けなどを行ったりする処理を迅速にすることができる。また、このような 効果を得るにあたり、加熱室 20内の蒸気の排気効力を上げるなどの特別の措置を講 じる必要がないため、排気手段の大型化による機器全体の大型化や消費電力の増 大を招くことはない。

[0121] また、本実施形態のように、扉 11が上開きとなるように回動する構成において、送 風手段 100は、冷却風が加熱室 20の開口部 20aを右から左へと横断するように、開 口部 20aに上記冷却風を吹き付けている。高温蒸気は空気よりも軽ぐそれゆえ、扉 11の開放時には開口部 20aの上部から前方に溢れ出ようとする力冷却風の上記横 断方向への吹き付けにより、上述した蒸気の流出経路を、冷却風の上記横断方向に 逸らすこと力できる。これにより、機器の前方にいる使用者に蒸気を当てないようにし て、使用者の安全面により配慮した機器を提供することができる。

[0122] このとき、送風手段 100の化粧箱 102のスリット 102bは、加熱室 20の開口部 20aの 縦方向 1/2に相当する高さよりも上方に設けられているため、当該スリット 102bから 吹き出す冷却風は、加熱室 20の開口部 20aの上部(開口部 20aの縦方向 1/2より も上部)を横断する。高温蒸気は軽ぐ扉 11の開放時に開口部 20aの上部から前方 に溢れ出ようとすることを考えると、冷却風が開口部 20aの上部を横断するように冷却 風の吹き付けを行っても、蒸気の流出経路を冷却風の横断方向に逸らすという効果 は多大に得ることができる。

[0123] したがって、送風手段 100が、開口部 20aの上部を冷却風が横断するように、開口 部 20aに冷却風を吹き付ける構成とすることで、蒸気の流出経路を上記横断方向に 逸らして使用者の安全を確保できるという効果を効率良く得ることができる。特に、送 風手段 100が、開口部 20aの縦方向 1/2よりも上部を冷却風が横断するように、開 口部 20aに冷却風を吹き付けることにより、必要最小限の冷却風の吹き付けにより、 上述の効果を効率良ぐかつ、確実に得ることができる。よって、例えば、開口部 20a の縦方向の上から 1/3よりも上部を冷却風が横断するように、送風手段 100が開口 部 20aに冷却風を吹き付ける構成とすることも可能である。

[0124] また、本実施形態では、送風手段 100は、冷却ファン 101によって機器外部から吸 引される風を上記冷却風として、加熱室 20の開口部 20aに吹き付けている。このよう に、元々機器に設けられている冷却ファン 101を用いて、加熱室 20の開口部 20aか ら溢れ出す蒸気を冷却できるので、その蒸気の冷却専用の冷却手段を別途設ける 必要がなぐ機器の構成を簡素化できるとともに、機器の大型化を抑えることができる

[0125] しかも、冷却ファン 101によって吸引される風は、偏向手段である化粧箱 102にて 偏向されて加熱室 20の開口部 20aに吹き付けられるので、冷却ファン 101の設置位 置に特別な配慮 (例えば設置位置の変更)を要することなぐ開口部 20aに吹き付け る冷却風の供給経路を確実に確保することができる。

[0126] また、化粧箱 102は、扉 11の閉状態における合わせガラス部 201の側方位置に、 冷却ファン 101によって吸引される風を導くので、扉 11の開放時には、図 13に示し たように、加熱室 20の開口部 20aを横断するように冷却風を開口部 20aに確実に吹 き付けることができる。また、扉 11の閉状態においては、合わせガラス部 201のガラス 間の隙間にも冷却風を吹き付けることができ、扉 11が閉状態となる加熱調理中でも 扉を冷却することができる。

[0127] また、化粧箱 102は、扉 11の閉状態において、支持基板 202に設けられた操作パ ネル 13とキャビネット 10との間であって、かつ、合わせガラス部 201の側方に配置さ れている。これは、扉 11の開放時における機器の美観を保っためである力このよう に配置される化粧箱 102に上述した冷却風の偏向手段としての機能を持たせること で、冷却風を偏向させる専用の手段を別途設ける必要がなぐ機器の部品点数を減 らして構成を簡素化できるとともに、化粧箱 102を有効活用することができる。

[0128] また、本実施形態では、送風手段 100は、加熱室 20での加熱調理後に扉 11が開 放されてから所定時間の間、冷却ファン 101を駆動し続けることで、加熱室 20の開口 部 20aに冷却風を吹き付けるので、開口部 20aから溢れ出す蒸気の冷却終了後もな お冷却風が吹き出ることによる無駄な運転を防止して、無駄な消費電力が生じるのを 回避すること力できる。

[0129] また、本実施形態では、送風手段 100は、加熱媒体生成手段 (蒸気生成手段)によ る加熱室への蒸気の供給中(すなわち、加熱調理前の予備運転の間または加熱調 理中)、閉状態となっている扉 11の内部に冷却風を吹き付けている。したがって、そ のような機器の運転中でも、加熱室 20内の高温の蒸気による扉 11の温度上昇を抑 制して、使用者の安全を確保することができる。

[0130] ところで、以上では、キャビネット 10の前面の所定位置に化粧箱 102を配置する構 成について説明したが、本発明は、このような化粧箱 102を有する構成には限定され ない。例えば、図 14は、蒸気調理器 1の扉 11近傍の他の構成を示す水平断面図で あるが、この蒸気調理器 1では、扉 11の閉状態のときに、合わせガラス部 201および 支持基板 202の表面に沿うように前方に突出する凸部 110が、キャビネット 10に形成 されている。したがって、この凸部 110に上述した偏向手段としての機能を持たせる ようにしても構わない。

[0131] つまり、扉 11の閉状態において、凸部 110における合わせガラス部 201と対向する 側の面であって、化粧箱 102のスリット 102bと同等の高さ位置にスリット 111を設け、 冷却ファン 101によって吸引された風を冷却風として、凸部 110の内側に当て、上記 冷却風を偏向させて側面のスリット 111から加熱室 20の開口部 20aに放出させる構 成としてもよい。この場合でも、凸部 110に、開口部 20aに吹き付ける冷却風の供給 経路を確保する機能を持たせることができるので、化粧箱 102を設けた場合と同様の 本発明の効果を得ることができる。

[0132] なお、本実施形態では、扉 11が加熱室 20の正面の開口部 20aに対して上開きとな る蒸気調理器 1について説明したが、本発明は、この構成に限定されるわけではない 。例えば、扉 11が加熱室 20の正面の開口部 20aに対して下開きとなるように、扉 11 が加熱室 20を収容するキャビネット 10の上部に回動可能に軸支されている構成の 蒸気調理器 1であっても、また、矩形状の扉 11が左側鉛直方向の軸を回動軸として 右開きとなる構成の蒸気調理器 1であっても、扉 11の開放時に開口部 20aに冷却風 を吹き付ける本発明の構成を適用することは可能である。このとき、扉 11の上開きと 下開きとを総称して縦開きと言うこともできる。

[0133] なお、本実施形態では、被加熱物 90を加熱するための加熱媒体として蒸気を用い る場合について説明した力 S、本発明は、これに限定されるわけではない。例えば、上 記加熱媒体として熱風を用い、この熱風を循環させることにより被加熱物 90を加熱す る方式においても、加熱調理後に扉 11を開放したときには、扉 11の開放と同時に熱 気が前方の使用者側に溢れ出る。したがって、このような熱風循環式の加熱調理器 に本発明を適用することにより、使用者の損傷を回避できる等の本発明の効果を得 ること力 Sできる。

[0134] なお、本実施形態では、蒸気生成手段にて生成された蒸気が、加熱室 20の天面 および側面の両サイドから加熱室 20内部に吹き出る構成について説明した力本発 明は、この構成に限定されるわけではない。例えば、蒸気の吹き出しが、加熱室 20 の天面からのみなされる場合や、加熱室 20の天面と一側面とからなされる場合であ つても、本発明を適用することは可能である。

[0135] なお、本実施形態では、加熱室 20内の蒸気を外部循環路 30からサブキヤビティ 4 0を経て再び加熱室 20に戻すという構成を採用した力これと異なる構成も可能であ る。例えば、サブキヤビティ 40に常に新しい蒸気を供給し、加熱室 20から溢れ出す 蒸気を蒸気放出パイプ 47から放出し続けることとしてもよい。

[0136] この他、発明の主旨を逸脱しない範囲でさらに種々の変更をカ卩えて実施することが 可能である。

産業上の利用可能性

[0137] 本発明は、家庭用、業務用を問わず、過熱蒸気または熱風により調理を行う調理 器全般に利用可能である。