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1. WO2001075297 - INJECTEUR DE CARBURANT DU TYPE A ACCUMULATEUR

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[ JA ]
明 細書

蓄圧式燃料噴射装置

技術分野

本発明は、蓄圧式燃料噴射装置に関する。

背景技術

蓄圧器に貯留した高圧燃料をディーゼリレエンジンの各気筒に安定供給して広い 運転域においてェンジン性能を向上可能とする蓄圧式燃料噴射装置が知られてい る。但し、この様な燃料噴射装置を用いた場合にも、燃料噴射開始直後における 燃料噴射率が過大、すなわち着火遅れ期間中に噴射される燃料量が多い場合、燃 焼の初期に急激な爆発燃焼が行われ、ェンジン運転騒音が増大するばかりでなく 排ガス中の N〇 Xが増大する。

この様な不具合を解消する対策の一つとして、各回の燃料噴射サイクルにおい て主噴射に先行して補助噴射を実施することがある。この場合、着火遅れ期間が 短くなるので着火遅れ期間中に主噴射行程で噴射される燃料量が少なくなるため、 急激な燃焼が防止され、運転騒音や N O X排出量を低減可能になる。しかしなが ら、補助噴射に続く主噴射の開始時から高圧噴射を行う装置構成の場合には、運 転騒音や N〇X排出量を充分に低減できないことがある。また、補助噴射では着 火遅れ低減効果を得るのに必要最小量の燃料を噴射すること力ましい力比較 的高い噴射圧で補助噴射を行う装置構成の場合、燃料噴射量を必要最小量に抑制 するには補助噴射時間を短くしなければならず、要求される制御精度が高くなる。 そして、所要の制御精度が得られなければ、補助噴射での燃料噴射量が過小ある いは過大となり、本来の補助噴射の効果が得られず、かえって排出ガス、燃費の 悪化を招く。

また、運転騒音や N O x排出量低減のための別の対策として、各回の燃料噴射 サイクルでの燃料噴射の初期段階において、低めの燃料噴射率で燃料を噴射する 蓄圧式燃料噴射装置が提案されている。この提案に係る装置は、例えば、低圧燃 料を貯留する低圧蓄圧器と、高圧燃料を貯留する高圧蓄圧器と、低圧蓄圧器又は 高圧蓄圧器をインジェク夕(燃料噴射ノズル)に選択的に連通させて噴射率を切 換える切換弁と、インジェクタの制御室と燃料夕ンクとを連通 ·遮断して噴射開 始 ·終了時期を制御する開閉弁とを備えている。

この種の蓄圧式燃料噴射装置たとえば国際公開 W〇 9 8 / 0 9 0 6 8号公報の ものは、噴射時期制御用の開閉弁および噴射率切換用の切換弁のそれぞれの開閉 時期を制御することにより、各燃料噴射サイクル毎に主噴射のみを実施し或いは 主噴射および補助噴射を実施するようにしている。更には、主噴射の初期段階に おいて低圧噴射を行った後に高圧噴射を行う技術も開示されている。

本発明に関連して、上記公報に記載の装置では、低圧の補助噴射を短時間にわ たつて実施し、補助噴射終了時点から所定時間が経過した時点で主噴射を開始し、 この主噴射の初期段階では低圧噴射を行い、主噴射の残りの期間にわたって高圧 噴射を行うことがある。

この場合、噴射時期制御用の開閉弁および噴射率切換用の切換弁を閉じること により、切換弁とィンジェクタの燃料室とを接続する燃料通路に低圧燃料を満た すと共に燃料通路に連通するィンジェクタの制御室に燃料を供給してィンジェク タを閉弁状態に保持し、補助噴射開始時期が到来したときに開閉弁を開いて制御 室内の燃料を燃料夕ンクへ排出させ、これによりインジェク夕を開弁させて低圧 の補助噴射を行い、また、補助噴射時間が経過したときに開閉弁を閉じるように している。そして、補助噴射終了時点から所定時間が経過して主噴射開始時期が 到来すると、開閉弁を再び開いて低圧の主噴射を開始し、更に、主噴射の途中で 切換弁を開て高圧蓄圧器からの高圧燃料をノズルから噴射させて高圧噴射を行 うようにしている。

上述のように、低圧の補助噴射と低圧噴射及び高圧噴射からなる主噴射とを各 燃料噴射サイクルで実施することにより、エンジンの燃費ゃ排ガス特性が向上す る。しかしな力ら、燃費ゃ排ガス特性の更なる向上の要請がある。

発明の開示

本発明の目的は、低圧の補助噴射に続いて実施される主噴射の初期段階での噴 射圧をより適正化して更なる燃費ゃ排ガス特性の向上を図れる蓄圧式燃料噴射装 置を提供することにある。

上記目的を達成するため、本発明の蓄圧式燃料噴射装置は、高圧の燃料を貯留 する第 1蓄圧器と、第 1蓄圧器内の高圧燃料を燃料通路の下流側へ排出制御する 制御弁と、この制御弁より下流側の燃料通路に接続され低圧の燃料を貯留する第

2蓄圧器と、燃料通路に接続された燃料噴射ノズルに主噴射とこれに先行する低 圧の補助噴射とを行わせる際に、制御弁を、補助噴射と主噴射との間に短時間開 弁させ且つ主噴射の途中から開弁させ、主噴射の終了に合わせて閉弁させる燃料 制御手段とを備えることを特徴とする。

好ましくは、燃料制御手段は、主噴射の初期段階において、第 2蓄圧器内の低 圧燃料の圧力よりも高く且つ第 1蓄圧器内の高圧燃料の圧力よりも低い中圧を、 制御弁の下流側の上記燃料通路内に形成する。

本発明の蓄圧式燃料噴射装置によれば、低圧の補助噴射が行われた後に制御弁 力短時間開弁すると、第 1蓄圧器からの高圧燃料が燃料通路に短時間供給され、 燃料通路内の燃料圧力は補助噴射圧よりも高くなる。このため、燃料噴射ノズル による主噴射の初期段階では、補助噴射圧よりも高い圧力で、好ましくは、補助 噴射圧よりも高く且つ高圧燃料圧力よりも低い中圧で、燃料噴射が実施される。 そして、主噴射の途中で制御弁が開弁すると、高圧燃料が燃料通路を介して燃料 噴射ノズルに供給され、高圧噴射が実施される。

この様に、低圧の補助噴射に続く主噴射の初期段階での燃料噴射を補助噴射圧 よりも高い圧力で、好ましくは、補助噴射圧よりも高く且つ高圧燃料圧力よりも 低い中圧で行うようにすると、主噴射の初期段階で低圧噴射が行われる場合に比 ベて、主噴射の初期段階での燃料噴射量が増大し、主噴射の残りの期間において 噴射させるべき燃料量が、初期段階での噴射量増大分だけ少なくなり、主噴射時 間が全体として短縮される。この様に主噴射の初期段階において適量の燃料が噴 射されると共に主噴射時間が短くなると、燃料噴射が早期に終了し、従って、燃 費が向上する。しかも、主噴射の初期段階から高圧噴射を開始する場合のように 着火までに過度の燃料供給が行われることが防止され、運転騒音および NO X排 出量が低減する。

また、補助噴射を低圧で実施すると、補助噴射を高圧で行う場合に比べて、補 助噴射時間制御に係る要求精度が緩和されるので、補助噴射における燃料噴射量 をより正確に必要最小量に制御でき、燃費向上に寄与する。

更に、燃料制御手段は、例えば噴射時期制御用の弁と噴射率切換用の弁の開閉 タイミングを制御するもので良く、装置構成が特に複雑になることはない。 図 1ないし図 3は、本発明者ら力実施した燃焼観察実験の結果に基づき、補助 噴射ならびに主噴射の初期段階及びそれ以降のそれぞれにおける燃料噴霧状態を 模式的に示す。この燃焼観察実験では、 4つのノズル孔を備えた燃料噴射ノズル から噴射された燃料の噴霧状態を気筒の上方から観察した。図中、小さい円は燃 料噴射ノズルを示し、大きい半円は気筒の半分を示す。

上述のように、本発明では主噴射に先行して低圧の補助噴射が行われる。この 補助噴射は、ピストンが気筒内で下方に位置して気筒内のガス密度が低く、従つ て、燃料噴霧が気筒半径方向外方へ拡散し易い状態で行われるが、補助噴射圧力 が低いので燃料噴霧の拡散力適度に抑制される。すなわち、燃料噴霧は、図 1に 示すように、燃料噴射ノズルの近傍から気筒の半径方向中間部までの間に分布す る。

さて、上記の如く従来の蓄圧式燃料噴射装置には主噴射の初期に補助噴射圧力 と同等の低圧で燃料噴射を行うものがあるが、この場合、燃料噴霧の到達領域 (分布)が補助噴射に係る燃料噴霧の分布と重なるため、この領域では燃料過濃 になり、補助噴射に係る燃料噴霧と低圧主噴射に係る燃料噴霧が同領域で略同時 に或いは順次燃焼する際に必要になる空気が十分に供給されないおそれがある。 特に、補助噴射に係る燃料噴霧がビストン上昇に伴う気筒内の圧力 ·温度上昇に よって主噴射開始前後に着火した場合には、低圧主噴射に係る燃料噴霧の燃焼に 供すべき空気が補助噴射に係る燃料噴霧の燃焼中に消費されてしまうので、空気 カ不足する。いずれにしても、主噴射初期の燃料噴射が低圧で行われる場合には、 低圧主噴射に係る燃料噴霧の拡散や、燃料噴霧の燃焼に要する新気の導入が、補 助噴射に係る燃料噴霧や火炎によって阻害されるので、燃料噴霧が良好に燃焼し 難い。このため、黒煙が発生し易く、黒煙がエンジンから排出され易くなる。 これに対して、本発明では、既述のとおり、制御弁下流側の燃料通路内に補助 噴射圧よりも高い燃料圧力が形成された状態で主噴射を開始するので、主噴射初 期の燃料噴射圧は補助噴射圧よりも高く、燃料噴霧は図 2に示すように気筒半径 方向にみて補助噴射による燃料噴霧やその火炎よりも外方の領域に到達する。こ の外方領域には充分な空気が残存しており、燃料噴霧は良好に燃焼可能である。 また、中圧噴射燃料が上記の如く補助噴射による燃料噴霧やその火炎を突き抜け て飛散する間に周辺の空気を燃料噴霧内に巻き込むので、燃料噴霧の体積が全体 として増大する。すなわち、燃料噴霧が気筒内で良好に拡散し、気筒内での燃料 噴霧の空間分布が適正になる。

斯かる状態で燃料噴射圧が中圧から高圧へ切り替わる。高圧の燃料噴霧は、周 辺空気と共に補助噴射や中圧主噴射に係る燃え残り物質たとえば煤を巻き込んで 体積を増大させつつ、図 3に黒で示すように気筒内で良好に拡散する。そして、 高圧燃料噴霧の拡散により気筒内の燃焼が活性化されるので、燃料噴霧全体が良 好に燃焼し、黒煙の生成が抑制される。図 3中、高圧燃料噴霧の分布領域が中圧 燃料噴霧に関して気筒周方向にずれているが、これは気筒内に生じるスワール流 の作用によるものと解される。

以上のように、本発明は、低圧補助噴射による燃料噴霧の気筒内での拡散を適 度に抑制した状態で、中圧主噴射および高圧主噴射を順次実施して噴射燃料を良 好に燃焼させるので、エンジンの燃費ゃ排ガス特性が向上すると共にエンジン運 転騒音が低減する。

本発明において、好ましくは、燃料制御手段によって主噴射初期段階で制御弁 下流側の燃料通路内に形成される中圧は、ェンジン運転域が低回転側且つ低負荷 側であるほど第 2蓄圧器内の低圧燃料の圧力に近い値をとり、また、エンジン運 転域が高回転側且つ高負荷側であるほど第 1蓄圧器内の高圧燃料の圧力に近い値 をとる。

一般に、低回転 ·低負荷運転域では筒内圧力が低いため噴射燃料の飛散距離が 増大する一方、筒内圧力が高まる高回転 ·高負荷域では飛散距離力減少する。上 記の好適態様では、中圧主噴射における噴射圧がェンジン運転状態に応じて変化 し、主噴射初期における噴射燃料の圧力 ·飛散距離ひいては燃料噴霧の拡散状態 がエンジン運転状態に適合したものになる。

好ましくは、燃料制御手段は、第 1蓄圧器内の高圧燃料の圧力値および第 2蓄 圧器内の低圧燃料の圧力値を、エンジンの運転状態たとえば回転数及び負荷に応 じて制御する。この場合、主噴射の初期段階に制御弁下流側の燃料通路内に形成 される中圧はエンジン運転状態に即したものとなる。

好ましくは、燃料制御手段は、補助噴射と主噴射との間における制御弁の開弁 時間を可変制御する。この場合、主噴射の初期段階に制御弁下流側の燃料通路内 に形成される中圧は、制御弁の開弁時間に応じたものとなる。すなわち、開弁時 間の可変制御により中圧を簡便且つ正確に可変できる。

図面の簡単な説明

図 1は、補助噴射時の燃料噴霧状態を気筒の半分について示す模式図、

図 2は、中圧主噴射時の燃料噴霧状態を示す模式図、

図 3は、高圧主噴射時の燃料噴霧状態を示す模式図、

図 4は、本発明の一実施形態に係る蓄圧式燃料噴射装置を示す概略図、 図 5は、図 4に示した燃料噴射装置の主要要素とエンジンの各気筒のィンジェ クタとの接続を示す概略図、

図 6は、図 4及び図 5に示した燃料噴射装置において実施される一燃料噴射サ ィクルにおける噴射波形を、ィンジェクタ駆動信号および切換弁駆動信号のオン オフ状態ならびにインジェクタ入口圧力の時間経過に伴う変化と共に示す図、 図 7は、図 4および図 5に示すコントローラが実施するインジェク夕 ·切換弁 制御ル一チンのフローチャート、

図 8は、低圧補助噴射に続いて中圧 ·高圧主噴射を実施した場合の主噴射時間 短縮効果を示す図、

図 9は、ェンジン回転数及びェンジン負荷に応じた要求圧力を決定するための 低圧補助噴射用、中圧主噴射用および高圧主噴射用のマップを示す図、および 図 1 0は、中圧主噴射における要求圧力と中圧形成のための高圧燃料導入時間 △Tmとの関係を示すグラフである。

発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の一実施形態による蓄圧式燃料噴射装置を説明する。

蓄圧式燃料噴射装置は、例えば直列 6気筒のディーゼルエンジン(図示略)に 搭載されるもので、図 4および図 5に示すように高圧ポンプ 1を備えている。高 圧ポンプ 1は、エンジンにより駆動され燃料タンク 1 7内の燃料を汲み上げて加 圧するもので、例えば容積形プランジャポンプからなり、その圧送ストロークの 有効区間を調整することにより燃料吐出圧力を調整可能になっている。圧送スト ローク調整は、例えば、図示しない電磁弁の閉弁時期を調整することによって行 われ、この電磁弁が開いている間は圧送動作が無効になるようになつている。 6 に係る本実施態様の装置における高圧ポンプ 1は、例えば 2つのプ ランジャを備える。各プランジャは、 3つの気筒に関連しており、高圧ポンプ軸 が 1回転する間に各プランジャから 3回の圧送ストロークを実施するようになつ ている。

蓄圧式燃料噴射装置のコントローラ(E C U) 8は、エンジン回転数センサ 8 aにより検出されたエンジン回転数 N eとアクセル開度センサ 8 bにより検出さ れたアクセルペダル踏込量(アクセル開度) ACCとに応じてポンプ 1の圧送スト ロークを可変調整し、更に、圧力センサ 3 a (図 2 ) により検出された高圧蓄圧 器 (第 1蓄圧器) 3内の実際圧力 P HP に応じて圧送ストローク(燃料圧力)を フィードバック制御することにより、ェンジン運転状態に適合する高圧燃料を得 るようになっている。

ポンプ 1により加圧された燃料は、高圧蓄圧器 3に貯留される。この高圧蓄圧 器 3は各気筒に共通するものであり、燃料通路 1 0 aに連通している。燃料通路 1 0 aの途中には、例えば二方電磁弁からなる燃料噴射率切換用の切換弁(制御 弁) 5が各気筒毎に設けられ、また、燃料通路 1 0 aにおいて切換弁 5の直 流には逆止弁 3 2力設けられている。

燃料通路 1 0 aには、逆止弁 3 2の下流において燃料通路 1 0 aから分岐した 燃料通路 1 0 bを介して、各気筒に共通の低圧蓄圧器(第 2蓄圧器) 4が接続さ れている。燃料通路 1 0 bの途中には逆止弁 6が設けられ、この逆止弁 6は、低 圧蓄圧器 4側の燃料通路 1 0 b内の燃料圧力が逆止弁 3 2の下流側の燃料通路 1 0 a内の燃料圧力よりも高い場合に開弁するようになっている。また、燃料通路 1 0 bには逆止弁 6をバイパスするバイパス燃料通路が付設され、このバイパス 燃料通路にオリフィス 6 aが設けられている。燃料通路 1 0 a内の燃料圧力が燃 料通路 1 0 b内のものよりも高い場合、燃料通路 1 0 a内の燃料がオリフィス 6 aを介して燃料通路 1 0 bに流入し、更に、低圧蓄圧器 4に流入する。低圧蓄圧 器 4と燃料タンク 1 7との間には、低圧蓄圧器 4内の燃料圧力を所定圧に制御す る圧力制御電磁弁 3 4 (図 4 ) 力設けられている。

図 4の圧力制御弁 3 4に代えて、コントローラ 8の制御下で低圧蓄圧器 4内の 燃料圧力を所定圧に調節する圧力制御弁 3 4 (図 5 ) を用いても良く、以下、図 5の圧力制御弁 3 4を備えた燃料噴射装置について説明する。図 5中、符号 4 a は、低圧蓄圧器 4内の燃料圧力 P LPを検出するための圧力センサを表す。

コントローラ 8は、低圧蓄圧器 4内の燃料圧力が、エンジン回転数 N eとァク セルペダル踏込量 ACC とによって表されるエンジン運転状態に適合した圧力に なるように、圧力センサ 4 a (図 5 ) により検出した実際燃料圧力 P LP に基づ いて、圧力制御弁 3 4を制御する。

エンジンの各気筒毎のインジェク夕(燃料噴射ノズル) 9は、燃料通路 1 0 a に接続された制御室 1 1及び燃料室 1 2を有し、制御室 1 1は、燃料戻り通路 1 0 cを介して燃料タンク 1 7に接続されている。符号 1 5、 1 6はオリフィスを 表す。また、符号 7は、燃料戻り通路 1 0 cの途中に配され例えば二方電磁弁か らなる噴射時期制御用の開閉弁を表す。なお、開閉弁 7はインジェク夕に組み込 まれても良い。

ィンジェクタ 9は、燃料室 1 2内に供給される燃料圧力を受けてノズル孔を開 く方向へ移動可能なニードル弁 1 3と、制御室 1 1内に供給される燃料圧力を受 けてノズル孔を閉じる方向に移動可能な油圧ピストン 1 4と、ノズル孔を閉じる 方向にニードル弁を付勢する図示しないスプリングとを有している。

従って、燃料通路 1 0 aから制御室 1 1と燃料室 1 2とに同一圧の燃料が供給 されると共に噴射時期制御用の開閉弁 7が閉じられている場合、油圧ピストン 1 4に加わる燃料圧力による作用力とスプリングによる作用力との合力がニードル 弁 1 3に加わる燃料圧力による作用力を上回って、ニードル弁 1 3によりノズル 孔が閉鎖されることになる。一方、開閉弁 7が開いて制御室 1 1内の燃料が燃料 タンク 1 7側へ排出されると、油圧ビストン 1 4に加わる作用力カ減少または消 滅し、二一ドル弁 1 3が油圧ピストン 1 4を押し上げてノズル孔を開き、燃料室 1 2内の燃料がエンジンの燃焼室(図示略)へ噴射されることになる。

本実施形態の蓄圧式燃料噴射装置は、主噴射とこれに先行する補助噴射とを実 施するものであり、主噴射の初期段階における噴射圧とくに着火までの噴射圧を 過度に増大せずに主噴射時間を短くすることを主に企図すると共に、主噴射によ り供給された燃料の着火遅れを防止するのに必要最小量の燃料を補助噴射により 供給することを企図し、これにより燃費向上とエンジン運転騒音ならびに N〇X 排出量の低減とを同時に達成するようにしている。

具体的には、燃料噴射装置は、図 6の最上部に示すように、各回の燃料噴射サ ィクルにおいて、低圧の補助噴射を完了した時点から所定時間が経過したときに 中圧の主噴射を開始し、主噴射の途中で噴射圧を中圧から高圧に切り換えるよう にしている。

上記の燃料噴射制御に関連して、コントローラ 8は、例えばエンジン回転数 Neおよびアクセルペダル踏込量 Accに基づいてエンジン運転状態を判定し、斯 く判定したエンジン運転状態に応じて圧送ストローク調節用の電磁弁(図示略) の開閉タイミングを制御して高圧ポンプ 1の圧送ストロークを調節し、これによ り、高圧蓄圧器 3内の燃料圧力をエンジン運転状態に適合するものに制御し、ま た、エンジン運転状態に応じて圧力制御弁 3 4の作動を制御して低圧蓄圧器 4内 の燃料圧力をェンジン運転状態に適合するものに制御するようになつている。そ して、コントローラ 8は、例えばマップに基づいて噴射制御パラメ一夕の値をェ ンジン運転状態に応じて決定するようになっている。図 6に示すように、噴射制 御パラメ一夕は、例えば、補助噴射開始時期 t 1、補助噴射時間 A T L (= t 2 一 t 1 ) 、中圧形成のための高圧燃料導入開始時期 t 3、高圧燃料導入時間 Δ Τ m (= t 4 - t 3 ) 、主噴射開始時期 t 5、中圧噴射時間 Δ ΤΜ (= t 6 - t 5 ) および主噴射時間 Δ ΤΜΗ (= t 7 - t 6 ) を含む。更に、コント口一ラ 8 は、噴射制御パラメータ値に基づいて、インジェク夕駆動信号オンタイミング t 1、 t 5とインジェク夕駆動信号オフタイミング t 2、 t 7と切換弁駆動信号ォ ンタイミング t 3、 t 6と切換弁駆動信号オフタイミング t 4、 t 8とを決定す るように構成されている。

以下、上記構成の燃料噴射装置の動作を説明する。

エンジン運転中、図示しない燃料圧力制御ルーチンと図 7に示すィンジェク 夕 ·切換弁制御ルーチンとがコントローラ 8により互いに平行にかつ周期的に実 行される。両制御ルーチンは、例えば、図示しない気筒判別信号やクランク軸回 転位置信号の立ち上がりからの経過時間に基づいて各気筒での燃料噴射サイクル の開始時点の到来が判定される度に開始される。

図示および説明の便宜上、図 7の制御ルーチンには一つの気筒についての制御 手順のみを示す。なお、制御手順の一部たとえばエンジン運転状態判定について は全気筒に共通に一燃料噴射サイクルに一度だけ実施しても良い。

燃料圧力制御ルーチンでは、判定したエンジン運転状態に応じて圧送スト口一 ク調整用の電磁弁および圧力制御弁の開閉タイミングゃ弁開度が制御され、蓄圧 器 3、 4内の燃料圧力がエンジン運転状態に適合した目標圧に制御される。本実 施形態の燃料圧力制御ル一チンにおいて、 E C U 8は、エンジン回転数センサ 8 aにより検出されたエンジン回転数 N eとアクセル開度センサ 8 bにより検出さ れエンジン負荷を表すアクセル開度 ACC とをエンジン運転状態パラメ一夕とし て読込み、検出エンジン回転数 N e及び検出アクセル開度 ACC に対応する目標 高圧燃料圧および目標低圧燃料圧のそれぞれを、図 9に示す H Pマツプおよび L Pマップに基づいて決定する。

図 9に示すように、 L Pマップでの目標低圧燃料圧は、エンジン回転数の増大 につれて増大すると共にエンジン負荷の増大につれて増大する。 H Pマップでの 目標高圧燃料圧は、同一エンジン回転数且つ同一エンジン負荷において L Pマツ プでの目標低圧燃料圧よりも大きい値をとる。また、目標高圧燃料圧は、ェンジ ン回転数やエンジン負荷の増大に伴う目標低圧燃料圧の増大率よりも大きい増大 率をもって、エンジン回転数及びエンジン負荷の増大につれて増大する。一般に、 L Pマップ及び H Pマップは図 9の 3次元座標系における湾曲面で表される。 補助噴射及び主噴射における適正な燃料噴射量は、一般には、エンジン回転数 やエンジン負荷(アクセル開度)といった主たるエンジン運転状態パラメ一夕に 応じて変化するばかりではなく、エンジン冷却水温、燃料温度、吸気温度、 E G R量などのその他のエンジン運転状態パラメ一夕にも依存する。そこで、燃料噴 射量に関与する目標燃料圧の決定に用いられる L Pマップ及び H Pマップを、上 記その他のェンジン運転状態/ \°ラメ一夕の少なくとも一部を反映するように設定 するのが好ましい。例えば、 E G R量はエンジン運転域(エンジン回転数及び負 荷)に応じて変化するので、 E G R量を考慮した L Pマップ及び H Pマップ(E G R量補正済みマップ)を作成することは比較的容易である。また、温度パラ メータについては温度領域毎に L Pマツプ及び H Pマツプを作成する等の対策を 講じることができる。上記に代えて、 L Pマップ及び H Pマップから求めた目標 燃料圧に対して E G R量補正ならびに各種温度補正を加えるようにしても良い。 上記の目標燃料圧の決定に続き、 E C U 8は、圧力センサ 3 aにより検出され る高圧蓄圧器 3内の実際圧力 P HP が目標高圧燃料圧に合致するように圧送スト ローク調整用の電磁弁の閉弁時期を調整し、また、圧力センサ 4 aにより検出さ れる低圧蓄圧器 4内の実際圧力 P LP が目標低圧圧力に合致するように圧力制御 弁 3 4の開閉タイミングや弁開度を制御する。

図 7のインジェク夕 ·切換弁制御ルーチンは、各回の燃料噴射サイクルの開始 時点が到来する度に開始される。このとき、例えばコントローラ 8に内蔵のタイ マ (図示略)力起動され、燃料噴射サイクル開始時点からの経過時間が計時され る。

図 7の制御ルーチンでは、エンジン回転数 N e及びアクセルペダル踏込量 ACC が読み込まれ、エンジン運転状態が判定される(ステップ S 1 ) 。そして、補助 噴射開始時期 t 1、補助噴射時間 A T L、高圧燃料導入開始時期 t 3、高圧燃料 導入時間 Δ ΤΙΉ、主噴射開始時期 t 5、中圧噴射時間 Δ ΤΜおよび主噴射時間 Δ TMHのそれぞれの値が、ステップ S 1で判定されたエンジン運転状態に基づい

てマップから決定され、更に、これらの噴射制御パラメ一夕値に基づいてイン ジェク夕 ·切換弁駆動信号オンオフタイミング t 1〜 t 8が決定される(ステツ プ S2) 。

本実施形態では、中圧形成のための高圧燃料導入時間 Δ Tmの決定に際して、 ECU 8は、図 9に示す MPマップを参照してエンジン回転数 Ne及びアクセル 開度 ACC に適合する目標主噴射初期圧力(要求噴射圧力)を決定し、次に、こ の要求噴射圧力に対応する高圧燃料導入時間 ΔΤΙΏを図 10に示す ΔΤΓΓΙマップ から求めるようにしている。

図 9に示すように、 MPマップでの目標主噴射初期圧力(目標中圧燃料圧)は、 同一エンジン回転数且つ同一エンジン負荷において L Pマップでの目標低圧燃料 圧よりも大きく且つ H Pマップでの目標高圧燃料圧よりも小さい値をとる。また、 目標主噴射初期圧力は、エンジン回転数やエンジン負荷の増大に伴う目標低圧燃 料圧や目標高圧燃料圧の増大率よりも大きい増大率をもって、エンジン回転数及 びエンジン負荷の増大につれて増大する。そして、図 9の MPマップにおいて、 目標主噴射初期圧力は、エンジン運転域が低回転側且つ低負荷側であるほど目標 低圧燃料圧に近い値をとり、エンジン運転域が高回転側且つ高負荷側であるほど 目標高圧燃料圧に近い値をとる。この様な目標圧力値の設定は、低回転'低負荷 域ではブースト圧ゃ筒内ガス密度が低くて噴射燃料の飛散距離が大きい一方、高 回転 ·高負荷域ではブースト圧ゃ筒内ガス密度が高くて飛散距離が小さいという 事実に即したものであり、この結果、気筒内での燃料噴霧分布が適正化され、良 好な燃焼に寄与する。なお、 MPマップは一般には図 9の 3次元座標系における 湾曲面で表される。また、 LPマップや HPマップの場合と同様、 MPマップ作 成に際して EGR量や各種温度パラメ一夕の影響が考慮され、或いは、 MPマツ プから求めた目標圧力値に各種の補正力 ¾Πえられる。

図 10中、記号 HP及び L Pは、高圧燃料導入時間 ΔΤΓΉの決定時点における 目標高圧燃料圧及び目標低圧燃料圧にそれぞれ対応し、当該時点のェンジン回転 数及びアクセル開度に応じて変化する。なお、高圧燃料導入時間 Δ Τπιと当該時 間にわたる高圧燃料導入により形成される中圧との関係は、蓄圧式燃料噴射装置 における燃料通路 1 0 aを含む配管の体積や切換弁 5が開弁状態にあるときの高 圧燃料流量などの諸元によって定まる。換言すれば、所要の中圧を得るための高 圧燃料導入期間 Δ Tmは実験により求めることができる。

図 7を再び参照すると、制御ルーチンのステップ S 2におけるインジェク夕 · 切換弁駆動信号オンオフタイミング t 1〜 t 8の決定に続いて、燃料噴射サイク ル開始時点からの経過時間に基づいて補助噴射開始時期 t 1が到来したか否かが 判別される。図 6に示すように、補助噴射開始時期 t 1力到来するまでの間、切 換弁 5および開閉弁 7は共に閉じられ、切換弁 5の下流側の燃料通路 1 0 aには 低圧蓄圧器 4から低圧燃料が供給され、この低圧燃料が制御室 1 1および燃料室 1 2に供給される。開閉弁 7が閉じているので、制御室 1 1内の燃料圧力による 油圧ピストン 1 4に対する作用力と二一ドル弁に対するスプリングの作用力との 合力が燃料室 1 2内の燃料圧力によるニードル弁 1 3に対する作用力を上回って、 ニードル弁 1 3によりインジェクタ 9のノズル孔が閉塞される。

このとき、燃料室 1 2内の燃料圧力(インジェク夕入口圧力)は、低圧蓄圧器 4内の低圧燃料と略同一圧に維持されている。すなわち、逆止弁 3 2よりも下流 側の燃料通路 1 0 a内の燃料圧力が低圧燃料の圧力を下回ると燃料通路 1 0 b内 の逆止弁 6が開いて低圧蓄圧器 4から燃料通路 1 0 aへ低圧燃料が供給される一 方、下流側燃料通路 1 0 a内の燃料圧力が低圧燃料の圧力を上回ると燃料通路 1 0 a内の燃料がオリフィス 6 aを介して低圧蓄圧器 4へ流入する。

補助噴射開始時期 t 1が到来すると、インジェク夕駆動信号がオンされて開閉 弁 7のみが開かれ(ステツプ S 3 ) 、制御室 1 1内の低圧燃料がォリフィス 1 6 及び燃料戻り通路 1 0 cを介してドレ一ンされ、油圧ピストン 1 4に加わる作用 力と二一ドル弁に対するスプリングの作用力との合力がニードル弁 1 3に加わる 作用力よりも小さくなつた時点で二一ドル弁 1 3が上昇してノズル孔が開き、低 圧燃料がインジェク夕 9から噴射される。比較的低い噴射圧での、すなわち比較 的小さい燃料噴射率(単位時間あたりの燃料噴射量)での補助噴射が開始される。 その後、補助噴射開始時点 t 1から補助噴射時間 A T Lが経過して補助噴射終 了時期 t 2が到来すると、インジェク夕駆動信号がオフされて開閉弁 7が閉じ (ステップ S 3 ) 、二一ドル弁 1 3によりノズル孔が閉鎖される。この結果、低 圧での補助噴射が終了する。

この様にしてエンジンの燃焼室内へ噴射された燃料は、必ずしも直ちに燃焼す るとは限らないが、化学的な活性化が進行し、その後の主噴射によりエンジンに 供給される燃料への着火を容易にする。すなわち、着火遅れを小さくする。補助 噴射時間 Δ T Lは、着火遅れ防止に必要最小量の燃料を供給するように設定され、 燃費向上が図られる。また、図 1に基づいて既に説明したように、低圧補助噴射 に係る燃料噴霧は、燃料噴射ノズルの近傍から気筒の半径方向中間部までの間に 分布する。この様な燃料噴霧分布によれば、気筒内での火炎伝播が好適に行われ る。すなわち、燃料への着火が気筒の半径方向内方側から開始され、火炎が気筒 内方から外方へ向けて気筒内全体に拡がる。

なお、上述のように補助噴射を低圧で実施すると、補助噴射を高圧で行う場合 に比べて、補助噴射時間制御に係る要求精度が緩和されるので、補助噴射におけ る燃料噴射量をより正確に必要最小量に制御でき、燃費向上に寄与する。

次に、主噴射の初期段階での中圧噴射に供される中圧燃料をィンジェクタ 9の 燃料室 1 2および燃料通路 1 0 aの下流側部分に満たすべく、中圧形成のための 高圧燃料を高圧蓄圧器 3から燃料通路 1 0 aの下流側部分に導入する。

具体的には、ステップ S 2において決定された高圧燃料導入開始時期 t 3が到 来すると、切換弁駆動信号がオンされる。この結果、噴射率切換用の切換弁 5が 開弁され(ステップ S 4 ) 、高圧蓄圧器 3からの高圧燃料が逆止弁 3 2を開いて 燃料通路 1 0 aの下流側部分へ流入し、更に、ィンジェクタ 9の制御室 1 1及び 燃料室 1 2へ流入する。この結果、図 6の最下方部分に示すように、インジェク 夕入口圧力が補助噴射での噴射圧(低圧)から上昇する。

その後、高圧燃料導入開始時期 t 3から高圧燃料導入時間 Δ Tmが経過して高 圧燃料導入終了時期 t 4が到来すると、燃料室 1 2及び燃料通路 1 0 aの下流側 部分における中圧形成が完了したとの判断の下で切換弁駆動信号がオフされて切 換弁 5が閉弁され(ステップ S 4 ) 、中圧形成のための高圧燃料の導入が終了す る。

燃料室 1 2及び燃料通路 1 0 aの下流側部分内の中圧の燃料の一部は、その後、 オリフィス 6 aを介して低圧蓄圧器 4へ徐々に流入するため、インジェクタ入口 圧力は図 6に示すように徐々に僅かに減少する。なお、図 6からは明確ではない 力 t 5時点でのインジェク夕駆動信号オンにより開閉弁 7が開弁すると、イン ジェク夕入口圧力の減少度合いはそれまでよりも急峻になる。

そして、主噴射開始時期 t 5が到来すると、インジェク夕駆動信号がオンされ て噴射時期制御用の開閉弁 7が開弁され(ステップ S 5 ) 、インジェク夕 9のノ ズル孔が開き、燃料室 1 2内に満たされた中圧の燃料がエンジン燃焼室へ噴射さ れる。補助噴射に係る燃料が活性化した状態で主噴射燃料が供給されるので、主 噴射燃料の着火が速やかに行われる。典型的には、中圧噴射から高圧噴射への移 行時あるいはその前後において着火する。図 2に基づいて既に説明したように、 中圧主噴射に係る燃料噴霧は、気筒半径方向にみて低圧補助噴射に係る燃料噴霧 やその火炎よりも外方領域に到達し、当該領域に残存している空気を消費しつつ 良好に燃焼する。しかも、本実施形態では、上述の M Pマップに基づいて中圧主 噴射時の噴射圧力をエンジンの運転条件に応じて変化させるので、主噴射燃料の 燃焼初期の燃焼速度が適正になる。

この様に、低圧の補助噴射に続く主噴射の初期段階において図 6および図 8に 実線で示すように中圧噴射を行うと、主噴射の初期段階で低圧噴射が行われる場 合 (図 8に破線で示す)に比べて、主噴射の初期段階での燃料噴射量が増大し、 主噴射の残りの期間において噴射させるべき燃料量が、初期段階での噴射量増大 分だけ少なくなり、主噴射時間が全体として短縮される。従って、燃料噴射が早 期に終了して燃費が向上する。しかも、主噴射の初期段階から高圧噴射を直ちに 開始する場合のように着火までに過度の燃料供給が行われることが防止され、ェ ンジン運転騒音及び NO X排出量が低減する。更には、補助噴射と主噴射との間 に噴射率切換用の切換弁 5を開閉するだけで中圧噴射を実施できるので、装置構 成が特に複雑になることもない。

その後、主噴射開始時期 t 5から中圧噴射時間 Δ TMが経過して切換弁駆動信 号オンタイミング t 6が到来すると、噴射時期制御用の開閉弁 7が開弁状態に維 持されたまま噴射率切換用の切換弁 5がオンされて開弁し(ステップ S 6 ) 、燃 料通路 1 0 aを介して高圧蓄圧器 3から燃焼室 1 2に高圧燃料が供給され、イン ジェク夕 9から高圧燃料が噴射される(図 6および図 8 ) 。すなわち、中圧噴射 での燃料噴射率よりも大きい噴射率での燃料噴射(高圧主噴射)力 S実施される。 図 3に基づいて既に説明したように、高圧噴射された燃料は、周辺空気や補助噴 射及び中圧主噴射に係る燃料噴霧とくに煤などの燃え残り物質を巻き込みつつ気 筒内を良好に拡散し、これにより気筒内の燃焼を活性化して良好な燃焼ならびに 黒煙の低減に寄与する。

そして、主噴射開始時期 t 5から主噴射時間 Δ ΤΜΗが経過して燃料噴射終了 時期 t 7が到来すると、インジェク夕駆動信号がオフされて噴射時期制御用の開 閉弁 7が閉弁する(ステップ S 7 ) 。この結果、制御室 1 1に供給された高圧燃 料による油圧ピストン 1 4への作用力とニードル弁に対するスプリングの作用力 との合力が燃料室 1 2内でニードル弁 1 3に加わる作用力を上回って、ニードル 弁 1 3がノズル孔を閉塞し、主噴射が終了する。

なお、オリフィス 1 6の流路断面積を比較的大きくすると、燃料噴射終了時点 t 7で燃料噴射率が急速に立ち下がって、エンジンからの黒煙やパーティキュ レートの排出量の低減に寄与する。

更に、噴射率切換用の切換弁 5は、燃料噴射時期終了時期 t 7から所定時間が 経過した時点 t 8で閉じられる(ステップ S 8 ) 。なお、切換弁 5を t 7時点で 閉弁するようにしても良い。

切換弁 5の閉弁時点 t 8以降において、逆止弁 3 2よりも下流側の燃料通路 1 0 a内の高圧燃料の相当の部分は、オリフィス 6 aを設けたバイパス燃料通路を 介して低圧蓄圧器 4に流入して低圧蓄圧器 4での低圧燃料の形成に供され、高圧 燃料の残部は、制御室 1 1内へ流入したり制御室 1 1回りから燃料タンク 1 7側 へ漏出する。この結果、燃料通路 1 0 aの下流側部分およびインジェク夕入口圧 力は、図 6に示すように、次回の燃料噴射サイクルでの補助噴射が開始されるま での間に時間経過につれて低圧まで減少する。

本発明は、上記実施形態に限定されず、種々に変形可能である。

例えば、上記実施形態では、各燃料噴射サイクルにおいて低圧補助噴射に続く 主噴射の初期段階で図 8に実線で示すように中圧噴射を必ず実施するようにした が、この様に低圧補助噴射と中圧 ·高圧主噴射との組合せを各燃料噴射サイクル で常に実施することは必須ではない。すなわち、図 8に実線で示す低圧補助噴射 と中圧 ·高圧主噴射との組合せまたは図 8に破線で示す低圧補助噴射と低圧 ·高 圧主噴射との組合せのいずれか一方をエンジン運転状態に応じて選択的に実施す るようにしても良い。