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1. WO2004061166 - GENERATEUR DE CHALEUR AU GRAPHITE PERMETTANT DE PRODUIRE UN CRISTAL UNIQUE, SYSTEME DE PRODUCTION DE CRISTAL UNIQUE ET PROCEDE DE PRODUCTION DE CRISTAL UNIQUE

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[ JA ]
明 細 書

単結晶製造用黒鉛ヒーター及び単結晶製造装置ならびに単結晶製造方法

技術分野

本発明は、チヨクラルスキー法によって単結晶を製造する際に用いる単結晶 製造用黒鉛ヒーター及びそれを用いた単結晶製造装置ならびに単結晶製造方法に 関し、特に単結晶の結晶欠陥を高精度に制御し且つその単結晶を生産効率 良く製造するのに適した単結晶製造用黒鉛ヒーター及びそれを用いた単結晶製 造装置並びに単結晶製造方法に関する。

背景技術

半導体デバイスの基板として用いられる単結晶は、例えばシリコン単結晶があ り、主にチヨクラノレスキー法(C z o c h r a 1 s k i M e t h o d、以下 C Z法と略称する)により製造されている。

C Z法により単結晶を製造する際には、例えば図 1 9に示すような単結晶製造 装置 1 0を用いて'製造される。この単結晶製造装置 1 0は、例えばシリコンのよ うな原料多結晶を収容して溶融するための部材や、熱を遮断するための断熱部材 などを有しており、これらは、メインチャンバ一 1 1内に収容されている。メイ ンチャンバ一 1 1 の天井部からは上に伸びる引き上げチャンバ一 1 2が連接され ており、この上部に単結晶 1 3をワイヤー 1 4で引上げる機構(不図示)が設け られている。

メインチヤンパー 1 1内には、溶融された原料融液 1 5を収容する石英ルツボ 1 6 とその石英ルツボ 1 6を支持する黒鉛ルツボ 1 7が設けられ、これらのルツ ボ 1 6、 1 7は駆動機構(不図示)によって回転昇降自在にシャフト 1 8で支持 されている。このルツボ 1 6、 1 7の駆動機構は、単結晶 1 3の引き上げに伴う 原料融液 1 5の液面低下を補償すべく、ルツボ 1 6、 1 7を液面低下分だけ上昇 させるようにしている。

そして、ルツボ 1 6、 1 7を囲繞するように、原料を溶融させるための黒鉛ヒ 一ター 1 9が配置されている。この黒鉛ヒータ一 1 9の外側には、黒鉛ヒーター 1 9からの熱がメインチャンバ一 1 1に直接輻射されるのを防止するために、断 熱部材 2 0がその周囲を取り囲むように設けられている。

また、引き上げた単結晶を冷却する冷却筒 2 3 とその下部に黒鉛筒 2 4が設け られ、これに上部より冷却ガスを下流して引き上げた単結晶を冷却できるように している。さらに、黒鉛筒 2 4の内側下端に原料融液 1 5 と対向するように内側 断熱筒 2 5を設けて融液面からの輻射を力ットするとともに結晶からの輻射熱を 上方に逃がす構造とし、さらに黒鉛筒 2 4の外側下端に原料融液 1 5 と対向する ように外側断熱材 2 6を設けて融液面からの輻射を力ットするとともに原料融液 表面を保温するようにしてい'る。

尚、通常用いられる黒鉛ヒーター 1 9を図 2 0に示した。この黒鉛ヒーターの 形状は、円筒形状であり、主に等方性黒鉛でできている。現在主流である直流方 式では、端子部 2 7を 2本配し、その端子部 2 7で黒鉛ヒーター 1 9を支える構 造になっている。黒鉛ヒーター 1 9の発熱部 2 8は、より効率的に発熱できるよ うに、発熱部 2 8の上端から下へ延びる上スリット 2 9 と、発熱部 2 8の下端か ら上へ延びる下スリット 3 0の 2種類のスリット 2 9、 3 0が数箇所から数十箇 所刻まれている。このような黒鉛ヒーター 1 9は、発熱部 2 8のうち、特に、上 スリット 2 9の下端と下スリット 3 0の上端の間の部分である各発熱スリット部 3 1から主に発熱する。

以上のような図 1 9に示した単結晶製造装置内に配置された石英ルツボ 1 6に 原料塊を収容し、このルツボ 1 6を、上記のような黒鉛ヒーター 1 9により加熱 し、石英ルツボ 1 6内の原料塊を溶融させる。このように原料塊を溶融させたも のである原料融液 1 5に、ワイヤー 1 4の下端に接続している種ホルダー 2 1で 固定された種結晶 2 2を着液させ、その後、種結晶 2 2を回転させながら引き上 げることにより、種結晶 2 2の下方に所望の直径と品質を有する単結晶 1 3を育 成する。この際、種結晶 2 2を原料融¾ 1 5に着液させた後に、直径を 3 m m程 度に一旦細くして絞り部を形成するいわゆる種絞り(ネッキング)を行い、次い で、所望の口径になるまで太らせて、無転位の結晶を引き上げている。

このような C Z法によって製造される単結晶、例えばシリコン単結晶は、主と して半導体デバイスの製造に用いられる。近年、半導体デバイスでは高集積化が 進み、素子の微細化が進んでいる。素子の微細化が進むことで、結晶成長中に導 入される G r o w n - i η結晶欠陥の問題がより重要となっている。

ここで、 G r o w n - i n結晶欠陥について説明する。

シリコン単結晶において、結晶成長速度が比較的高速の場合には、空 孔型の点欠陥が集合したボイ ド起因とされてレヽる F P D ( F 1 o w P a t t e r n D e f e c t ) 等の G r o w n — i n欠陥が結晶径方向全 域に高密度に存在し、 これら欠陥が存在する領域は V ( V a c a n c y ) 領域と呼ばれている。 また、成長速度を低めていくと成長速度の低下に 伴い O S F (酸化誘起積層欠陥、 O x i d a t i o n I n d u c e d S t a c k i n g F a u 1 t ) 領域が結晶の周辺からリング状に発生 し、このリングの外側に格子間シリコンが集合した転位ループ起因と考 えられてレヽる L E P ( L a r g e E t c h P i t ) 等の欠陥が低密 度に存在し、 この欠陥が存在する領域は I ( I n t e r s t i t i a 1 ) 領域と呼ばれている。さらに、成長速度を低速にすると、◦ S F リング がゥエーハの中心に収縮して消滅し、 全面が I 領域となる。

近年、 V領域と I 領域の中間で O S F リングの外側に、空孔起因の F P D等も、 格子間シリコン起因の L E P等も存在しない領域の存在が発 見されてレ、る。この領域は N (ニュートラル、 N e u t r a 1 ) 領域と 呼ばれる。 さらに、 O S F領域の外側で N領域の一部に C uデポジショ ン処理で検出される欠陥が存在する領域がある ことも発見されている。 これらの G r o w n — i n欠陥は、引き上げ速度( V ) と単結晶の固 液界面近傍の温度勾配 ( G ) の比である V Z G というパラメータ一によ り、その導入量が決定されると考えられている(例えば、 V. V. V o r o n k o v , J o u r n a l o f C r y s t a l G r o w t h , 5 9 (1 9 8 2 ), 6 2 5〜 6 4 3参照。)。すなわち、 V Z Gが一定になるように、 引き上げ速度と温度勾配を調節すれば、 所望の欠陥領域、あるいは所望の無 欠陥領域で単結晶を引き上げることができる。しかしながら、例えば、 N領域と いった所定無欠陥領域に引き上げ速度を制御して単結晶を引き上げる場合、その 単結晶は低速育成となるため、生産性の大幅な低下による製造コストの上昇が免 れなかった。そのため、この単結晶の製造コストを下げるために、より高速で単 結晶を育成して生産性を上げることが望まれているが、これは、理論的には単 結晶の固液界面近傍の温度勾配 ( G ) を大きくすることで達成できる。 従来、効果的な冷却体を備えたチャンバ一およびホットゾーン構造を用いて、 さらにはヒーターからの輻射熱を効率的に遮断することで、引き上げ中の単結晶 を冷却して単結晶の固液界面近傍の温度勾配 ( G ) を大きいものとし、高 速成長を達成しょうとする方法が提案されている(例えば、国際公開第 9 7 / 2 1 8 5 3号パンフレット参照。)。これらは、主としてルツボ内に収容された原料 融液の表面より上部の炉内構造を変更することにより行うものである。

また、熱伝導輻射部材を黒鉛ルツボの下部に配置し、黒鉛ヒーターからの輻射 熱を受けて熱伝導により熱を伝えルツボに向かって輻射熱を放出する方法によつ て、効率良く黒鉛ルツボを囲む黒鉛ヒーターの消費電力を下げ、全体の熱量を下 げることにより引き上げ中のシリコン単結晶への輻射熱を低減して固液界面近 傍の温度勾配 ( G ) を大きいものとし、高速成長を達成しょうとする方法も 提案されている(例えば、特開平 1 2— 5 3 4 8 6号公報参照。)。

しかしこれらの方法だけでは、十分に単結晶の高速成長を達成したとは言い難 くまだ改良の余地があった。

発明の開示

本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、例えば、 O S F領域の外 側に存在し、かつ C uデポジション処理により検出される欠陥領域が存在しない、 高耐圧で優れた電気特性を持つ N領域といった所定無欠陥領域、又は所定欠陥領 域でシリコン単結晶を引き上げる場合に、温度分布を高精度に制御して所望の品 質の結晶を得るとともに、そのシリコン単結晶を高い生産効率で製造することを 可能にする単結晶製造用黒鉛ヒーター及びそれを用いた単結晶製造装置ならびに 単結晶製造方法を提供することを第 1 の目的とする。

また、本発明は、例えば、 O S F領域の外側に存在し、かつ C uデポジション 処理により検出される欠陥領域が存在しない、高耐圧で優れた電気特性を持つ N

領域といった所定無欠陥領域、又は所定欠陥領域でシリコン単結晶を引き上げる 場合だけでなく、結晶径方向で酸素濃度の均一性を高めたシリコン単結晶を引き 上げる場合にも、温度分布を高精度に制御して所望の品質の結晶を得るとともに、 そのシリコン単結晶を高い,生産効率で製造することを可能にする単結晶製造用黒 鉛ヒーター及びそれを用いた単結晶製造装置ならびに単結晶製造方法を提供する ことを第 2の目的とする。

本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明の第 1の態様に おいては、少なくとも、電流が供給される端子部と、抵抗加熱による円筒状発熱 部とが設けられ、原料融液を収容するルツボを囲繞するように配置される、チヨ クラルスキー法により単結晶を製造する場合に用いられる黒鉛ヒーターであって、 前記発熱部は、その上端から下へ延びる上スリットと、その下端から上へ延びる 下スリットが交互に設けられて発熱スリット部を形成したものであり、かつ前記 上スリットのうち少なくとも 1つのスリットの長さが他の上スリットと異なり、 及ぴ 又は、前記下スリットのうち少なくとも 1つのスリットの長さが他の下ス リットと異なるものとして前記発熱部の発熱分布を変更したものであることを特 徴とする単結晶製造用黒鉛ヒーターを提供する。

このように、前記上スリットのうち少なくとも 1つのスリットの長さが他の上 スリットと異なり、及び Z又は、前記下スリットのうち少なくとも 1つのスリッ トの長さが他の下スリツトと異なるものとして前記発熱部の発熱分布を変更する ことで、原料融液に所望の対流を起こすことができる。この対流の調節により、 引き上げ中のシリコン単結晶の固液界面近傍の温度勾配(G ) を上昇させて結晶 成長界面が上 ώ形状に変化し易くなるように対流を起こせば、例えば、 Ν領域の シリコン単結晶の成長の高速化が達成できる。また、このヒーターの発熱分布に よる対流の調節により、製造する単結晶中の酸素濃度を低酸素から高酸素まで幅 広い濃度に調節でき、所望酸素濃度の単結晶を高精度で製造できる。

この場合、前記他のスリットと長さが異なる上スリツト及び/又は下スリット 力 円周方向に周期的に形成され、前記発熱部の発熱分布が、円周方向に高温部 と低温部が周期的に分布したものであることが好ましく、例えば、前記発熱分布 の周期は、 1周期が 1 8 0 ° であることが好ましい。

このように、前記他のスリットと長さが異なる上スリット及ぴ Z又は下スリッ トが、円周方向に周期的に形成され、前記発熱部の発熱分布が、円周方向に高温 部と低温部が周期的に分布したものとすることで、原科融液内での対流を上下方 向のみならず円周方向に促進することができる。

この場合、前記発熱分布の周期は、上スリットに基づく周期と下スリットに基 づく周期が、円周方向で 4 5 ° 以上 1 3 5 ° 以下の範囲でずれたものであること が好ましい。

このように、前記発熱分布の周期は、上スリットに基づく周期と下スリットに 基づく周期が、円周方向で 4 5 ° 以上 1 3 5 ° 以下の範囲でずれたものとするこ とで、ルツボ底から原料融液の表面方向への縦方向の対流をさらにヘリカルな方 向に促進させることができる。

この場合、前記他のスリットと長さが異なる上スリットを、 2種類以上有する もの、及ぴ Z又は、前記他のスリットと長さが異なる下スリットを、 2種類以上 有するものであることが好ましい。

このように、上スリットを、 2種類以上有するもの、及び又は、下スリット を、 2種類以上有するものとすることで、発熱部の発熱分布を容易にかつ高精度 で調節できる。

この場合、前記他のスリットと長さが異なる上スリット及び Z又は下スリット は、前記円筒状発熱部の上端から下端の長さの 5 0 %より短い長さのものである ことが好ましい。

このように、前記他のスリットと長さが異なる上スリット及び Z又は下スリッ トは、前記円筒状発熱部の上端から下端の長さの 5 0 %より短い長さのものであ ることで、前記発熱部を高さ方向に上下に 2分する中心線の上側及び又は下側 に、発熱スリット部を分布させることが簡単にできる。

尚、他のスリットと長さが異なる上スリツト及び/又は下スリットは、前記円 筒状発熱部の上端から下端の長さの 1 0 %程度以上の長さのものとすることで、 発熱効率を保持することができる。また、上スリツト及び/又は下スリットは、 発熱部の上端から下端の長さの 9 0 %程度以下の長さのものとすることでヒータ 一本体の強度を維持できる。

さらに本発明は、少なくとも、上記単結晶製造用黒鉛ヒーターを具備する単結 '晶製造装置を提供し、また、該単結晶製造装置を用いてチヨクラルスキー法によ り結晶を製造する単結晶製造方法を提供する。

このような本発明の単結晶製造用ヒーターを具備する結晶製造装置を用いて、 C Z法により単結晶を製造すれば、高品質の単結晶を生産性良く製造することが できる。

さらに、本発明によれば、少なくとも、電流が供給される端子部と、抵抗加熱 による円筒状発熱部とが設けられ、原料融液を収容するルツボを囲繞するように 配置される、チヨクラルスキー法により単結晶を製造する場合に用いられる黒鉛 ヒーターであって、前記発熱部の発熱分布が、円周方向に高温部と低温部が周期 的に分布したものであり、かつ、前記発熱部を高さ方向に上下に 2分する中心線 の上側と下側とで、前記発熱分布の周期がずれたものであることを特徴とする単 結晶製造用黒鉛ヒーターが提供される。

このように、前記発熱部の発熱分布が、円周方向に高温部と低温部が周期的に 分布したものであり、かつ、前記発熱部を高さ方向に上下に 2分する中心線の上 側と下側とで、前記発熱分布の周期がずれたものであることで、ルツボ底から原 料融液の表面方向への縦方向の対流をさらにヘリカルな方向に促進することがで きる。これにより、引き上げ中のシリコン単結晶の固液界面近傍の温度勾配(G ) が上昇して結晶成長界面が上凸形状に変化し易くなり、例えば、 N領域等の所望 の品質を有するシリコン単結晶の成長の高速化が達成できる。

この場合、前記発熱部の円周方向の周期的な発熱分布は、発熱スリット部の肉 厚、発熱スリット部の幅、スリットの長さ、発熱スリット部の材質のうちいずれ か一つ以上を変更したものとして分布をもたせたものであることが好ましい。 このように、前記発熱部の円周方向の周期的な発熱分布は、発熱部スリット部 の肉厚、発熱スリット部の幅、スリットの長さ、発熱スリット部の材質のうちい ずれか一つ以上を円周方向で変更することで、容易に調整することができる。 この場合、前記発熱分布の周期は、 1周期が 1 8 0 ° であることが好ましい。 このように、発熱分布の周期は、 1周期が 1 8 0 ° であることで、原料融液内 で円周方向に対流をより確実に促進することができる。

この場合、前記中心線の上側と下側の発熱分布の周期のずれが、 4 5 ° 以上 1 3 5 ° 以下の範囲であることが好ましい。

このように、前記発熱分布の周期は、上側と下側との周期が、円周方向で 4 5 0 以上 1 3 5 ° 以下の範囲でずれたものとすることで、ルツボ底から原料融液の表 面方向へ縦方向の対流をさらにヘリカルな方向に促進させることができる。

さらに本発明は、上記単結晶製造用ヒーターを具備する単結晶製造装置を提供 し、また、その単結晶製造装置を用いてチヨクラルスキー法により単結晶を製造 する単結晶製造方法を提供する。

このような本発明の単結晶製造用ヒーターを具備する結晶製造装置を用いて、 C Z法により単結晶を製造すれば、高品質の単結晶を生産性良く製造することが できる。

次に、本発明の第 2の態様においては、少なくとも、電流が供給される端子部 と、抵抗加熱による円筒状発熱部とが設けられ、原料融液を収容するルツボを囲 繞するように配置される、チヨクラルスキー法により単結晶を製造する場合に用 いられる黒鉛ヒーターであって、前記発熱部は、その上端から下へ延びる上スリ ットと、その下端から上へ延びる下スリットが交互に設けられて発熱スリット部 を形成したものであり、かつ前記上スリットの長さは長短 2種類のものからなり、 前記下スリットの長さは長短 2種類のものからなり、前記短い方の下スリットの 本数が、前記短い方の上スリットの本数よりも多いものとして前記発熱部の発熱 分布を変更したものであることを特徴とする単結晶製造用黒鉛ヒーターを提供す る。

このように、前記上スリットの長さは長短 2種類のものからなり、前記下スリ ットの長さは長短 2種類のものからなり、前記短い方の下スリットの本数が、前 記短い方の上スリットの本数よりも多いものとして前記発熱部の発熱分布を変更 することで、ヒーター自体が有する発熱分布によって原料融液にルツボ底の方か ら原料融液表面への縦方向の対流を起こすことができる。この縦方向の対流によ り、引き上げ中のシリコン単結晶の固液界面近傍の温度勾配(G ) を上昇させて 結晶成長界面が上凸形状に変化し易くなり、例えば N領域のシリコン単結晶の成 長の高速化が達成できる。また、このヒーターの発熱分布による対流の調節によ り、製造する単結晶中の酸素濃度を低酸素から高酸素まで幅広い濃度に調節でき、 所望酸素濃度の単結晶を高精度で製造できる。

この場合、前記短い方の下スリットの本数が、前記短い方の上スリットの本数 の 2倍以上 5倍以下の範囲であることが好ましい。

このように、前記短い方の下スリットの本数が、前記短い方の上スリットの本 数の' 2倍以上 5倍以下の範囲であることで、原料融液内でルツボ底の方から原料 融液表面への縦方向の対流を適度に促進することができる上に、結晶内の固液界 面近傍の温度勾配(G ) を半径方向でほぼ均一にすることができる。従って、例 えば N領域といった所定無欠陥領域の製造マージンを拡大することができ、安定 してしかも高速で所定無欠陥領域の単結晶を製造することができる。

この場合、前記 2種類の上スリット及び下スリットが、円周方向に周期的に形 成され、前記発熱部の発熱分布が、円周方向に高温部と低温部が周期的に分布し たものであることが好ましく、例えば、前記発熱分布の周期は、 1周期が 1 8 0 ° であることが好ましい。

このように、前記 2種類の上スリット及び下スリットが、円周方向に周期的に 形成され、前記発熱部の発熱分布が、円周方向に高温部と低温部が周期的に分布 したものとすることで、原料融液内での対流を上下方向のみならず円周方向に促 進することができる。

この場合、前記発熱分布の周期は、上スリットに基づく周期と下スリットに基 づく周期が、円周方向で 4 5 ° 以上 1 3 5 ° 以下の範囲でずれたものであること が好ましい。 ·

このように、前記発熱分布の周期は、上スリットに基づく周期と下スリットに 基づく周期が、円周方向で 4 5 ° 以上 1 3 5 ° 以下の範囲でずれたものとするこ とで、ルツボ底から原料融液の表面方向への縦方向の対流をさらにへリカルな方 向に促進させることができる。

この場合、前記短い方の上スリット及び下スリットは、前記発熱部の上端から 下端の長さの 5 0 %より短い長さのものであることが好ましく、また、前記長い 方の上スリット及び下スリットは、前記発熱部の上端から下端の長さの 7 0 %以 上の長さであることが好ましい。

このように、前記短い方の上スリット及び下スリットは、前記発熱部の上端か ら下端の長さの 5 0 %より短い長さのものであることで、また、前記長い方の上 スリツト及び下スリットは、前記発熱部の上端から下端の長さの 7 0 %以上の長 さであることで、前記発熱部を高さ方向に上下に 2分する中心線の上側及ぴ下側 に、発熱スリット部を分布させることが簡単にできる。

尚、短い方の上スリット及ぴ下スリットは、発熱部の上端から下端の長さの 1 0 %程度以上の長さのものとすることで、発熱効率を保持することができる。ま た長い方の上スリット及び下スリットは、発熱部の上端から下端の長さの 9 0 % 程度以下の長さのものとすることでヒーター本体の強度を維持できる。

さらに本発明は、少なくとも、上記単結晶製造用黒鉛ヒーターを具備する単結 晶製造装置を提供し、また、該単結晶製造装置を用いてチヨクラルスキー法によ り結晶を製造する単結晶製造方法を提供する。

このような本発明の単結晶製造用ヒーターを具備する結晶製造装置を用いて、

C Z法により単結晶を製造すれば、高品質の単結晶を生産性良く製造することが できる。

次に、本発明の第 3の態様においては、少なくとも、電流が供給される端子部 と、抵抗加熱による円筒状発熱部とが設けられ、原料融液を収容するルツボを囲 繞するように配置される、チヨクラルスキー法により単結晶を製造する場合に用 いられる黒鉛ヒーターであって、前記発熱部は、その上端から下へ延びる上スリ ットと、その下端から上へ延びる下スリットが交互に設けられて発熱スリット部 を形成したものであり、かつ前記上スリットの長さは、長短 2種類のものからな り、前記長い方の上スリットの下端の幅が、その上端の幅よりも広く、及び/又 は、前記下スリットの下端の幅が、その上端の幅よりも広いものとして前記発熱 部の発熱分布を変更したものであることを特徴とする単結晶製造用黒鉛ヒーター を提供する。

このように、前記上スリットの長さは、長短 2種類のものからなり、前記長い 方の上スリットの下端の幅が、その上端の幅よりも広く、及び/又は、前記下ス リットの下端の幅が、その上端の幅よりも広いものとして前記発熱部の発熱分布 を変更することで、ヒーター自体が有する発熱分布によって原料融液にルツボ底

の方から原料融液表面への縦方向の対流を起こすことができる。この縦方向の対 流により、引き上げ中のシリコン単結晶の固液界面近傍の温度勾配(G ) を上昇 させて結晶成長界面が上 ώ形状に変化し易くなり、例えば Ν領域のシリコン単結 晶の成長の高速化が達成できる。また、このヒーターの発熱分布による対流の調 節により、製造する単結晶中の酸素濃度を低酸素から高酸素まで幅広い濃度に調 節でき、所望酸素濃度の単結晶を高精度で製造できる。

この場合、前記長い方の上スリットの下端の幅が、その上端の幅よりも 1 . 5 倍以上 2 . 5倍以下の範囲で広いものであり、前記下スリットの下端の幅が、そ の上端の幅よりも 1 . 5倍以上 2 . 5倍以下の範囲で広いものであることが好ま しい。

このように、前記長い方の上スリットの下端の幅が、その上端の幅よりも 1 . 5倍以上 2 . 5倍以下の範囲で広いものであり、前記下スリットの下端の幅が、 その上端の幅よりも 1 . 5倍以上 2 . 5倍以下の範囲で広いものであることで、 発熱スリット部の発熱中心が、発熱部を高さ方向に上下に 2分する中心線の下側 の方に位置させることができるため、ルツボ底あるいはルツボ R部への集中加熱 の効果により、原料融液内でのルツボ底の方から原料融液表面への縦方向の対流 を確実に促進することができる。また、この範囲内であれば対流が適度であるた めに、結晶内の固液界面近傍の温度勾配(G ) を半径方向でほぼ均一にすること ができる。従って、例えば Ν領域といった所定無欠陥領域の製造マージンを拡大 することができ、安定してしかも高速で所定無欠陥領域の単結晶を製造すること ができる。

この場合、前記短い方の上スリットは、前記発熱部の上端から下端の長さの 5 0 %より短い長さのものであることが好ましく、また、前記長い方の上スリット は、前記発熱部の上端から下端の長さの 7 0 %以上の長さのものであることが好 ましい。

このように、前記短い方の上スリットは、前記発熱部の上端から下端の長さの 5 0 %より短い長さのものであることで、また、前記長い方の上スリットは、前 記発熱部の上端から下端の長さの 7 0 %以上の長さであることで、発熱部を高さ 方向に上下に 2分する中心線の上側及び下側に、発熱スリット部の発熱中心を分 布させることができる。

尚、短い方の上スリットは、発熱部の上端から下端の長さの 1 0 %程度以上の 長さのものとすることで、発熱効率を保持することができる。また長い方の上ス リットは、発熱部の上端から下端の長さの 9 0 %程度以下の長さのものとするこ とでヒーター本体の強度を維持できる。

この場合、前記 2種類の上スリットが、円周方向に周期的に形成され、前記発 熱部の発熱分布が、円周方向に高温部と低温部が周期的に分布したものであるこ とが好ましく、例えば、前記発熱分布の周期は、 1周期が 1 8 0 ° であることが 好ましい。

このように、前記 2種類の上スリットが、円周方向に周期的に形成され、前記 発熱部の発熱分布が、円周方向に高温部と低温部が周期的に分布したものとする ことで、原料融液内での対流を上下方向のみならず円周方向に促進することがで きる。

さらに本発明は、少なくとも、上記単結晶製造用黒鉛ヒーターを具備する単結 晶製造装置を提供し、また、該単結晶製造装置を用いてチヨクラルスキー法によ り結晶を製造する単結晶製造方法を提供する。

このような本発明の単結晶製造用ヒーターを具備する結晶製造装置を用いて、 C Z法により単結晶を製造すれば、高品質の単結晶を生産性良く製造することが できる。

次に、本発明の第 4の態様においては、少なくとも、電流が供給される端子部 と、抵抗加熱による円筒状発熱部とが設けられ、原料融液を収容するルツボを囲 繞するように配置される、チヨクラルスキー法により単結晶を製造する場合に用 いられる黒鉛ヒーターであって、前記発熱部は、その上端から下へ延びる上スリ ットと、その下端から上へ延びる下スリットが交互に設けられて発熱スリット部 を形成したものであり、かつ前記上スリット及び前,記下スリットの長さは各々長 短 2種類のものからなり、前記短い方の上スリットの本数が、前記短い方の下ス リットの本数よりも多いものとして前記発熱部の発熱分布を変更したものである ことを特徴とする単結晶製造用黒鉛ヒーターを提供する。

このように、前記上スリット及び前記下スリットの長さは各々長短 2種類のも のからなり、前記短い方の上スリットの本数が、前記短い方の下スリットの本数 よりも多いものとして前記発熱部の発熱分布を変更したヒーターは、ヒーター自 体が有する発熱分布によって、原料融液にルツボ底の方から原料融液表面への縦 方向の対流を起こすことができる。この縦方向の対流により、引き上げ中のシリ コン単結晶の固液界面近傍の温度勾配(G ) を上昇させて結晶成長界面が上凸形 状に変化し易くなり、例えば N領域のシリコン単結晶の成長の高速化が達成でき る。また、このヒーターの発熱分布による対流の調節により、製造する単結晶中 の酸素濃度を低酸素から高酸素まで幅広い濃度に調節でき、所望酸素濃度の単結 晶を高精度で製造できる。さらに、製造する単結晶の酸素濃度を結晶径方向で略 均一化することも可能である。

この場合、前記短い方の上スリットの本数が、前記短い方の下スリットの本数 の 1 . 5倍以上 5倍以下の範囲であることが好ましい。

このように、前記短い方の上スリットの本数が、前記短い方の下スリットの本 数の 1 . 5倍以上 5倍以下の範囲であることで、製造する単結晶の酸素濃度を 結晶径方向でより一層均一化することができる。また、原料融液内でルツボ底の 方から原料融液表面への縦方向の対流を適度に促進することができる上に、結晶 内の固液界面近傍の温度勾配(G ) を半径方向でほぼ均一にすることもできる。 従って、例えば N領域といった所定無欠陥領域の製造マージンを拡大することが でき、安定してしかも高速で所定無欠陥領域の単結晶を製造することができる。 この場合、前記 2種類の上スリット及び下スリットが、円周方向に周期的 に形成され、 前記発熱部の発熱分布が、円周方向に高温部と低温部が周 期的に分布したものである ことが好ましく、例えば、前記発熱分布の周期 は、 1 周期が 1 8 0 ° であることが好ましい。

このように、前記 2種類の上スリット及ぴ下スリットが、円周方向に周期的に 形成され、前記発熱部の発熱分布が、円周方向に高温部と低温部が周期的に分布 したものとすることで、原料融液内での対流を上下方向のみならず円周方向に促 進することができる。

この場合、前記発熱分布の周期は、上スリットに基づく周期と下スリット に基づく周期が、円周方向で 4 5 ° 以上 1 3 5 ° 以下の範囲でずれたもので

あることが好ましい。

このように、前記発熱分布の周期は、上スリットに基づく周期と下スリットに 基づく周期が、円周方向で 4 5 ° 以上 1 3 5 ° 以下の範囲でずれたものとするこ とで、ルツボ底から原料融液の表面方向への縦方向の対流をさらにへリカルな方 向に促進させることができる。

この場合、前記短い方の上スリット及び下スリットは、前記発熱部の上端か ら下端の長さの 5 0 %より短い長さのものであることが好ましく、前記長い 方の上スリット及ぴ下スリットは、前記発熱部の上端から下端の長さの 7 0 % 以上の長さであることが好ましい。

このように、前記短い方の上スリット及び下スリットは、前記発熱部の上端か ら下端の長さの 5 0 %より短い長さのものであることで、また、前記長い方の上 スリット及び下スリットは、前記発熱部の上端から下端の長さの 7 0 %以上の長 さであることで、前記発熱部を高さ方向に上下に 2分する中心線の上側及び下側 に、発熱スリット部を分布させることが簡単にできる。

さらに本発明は、少なくとも、上記単結晶製造用黒鉛ヒーターを具備する単結 晶製造装置を提供し、また、該単結晶製造装置を用いてチヨクラルスキー法によ り結晶を製造する単結晶製造方法を提供する。

このような本発明の単結晶製造用ヒーターを具備する結晶製造装置を用いて、 C Z法により単結晶を製造すれば、特に結晶欠陥がないとともに結晶径方向で酸 素濃度の均一性が高い高品質の単結晶を生産性良く製造することができる。 以上説明したように、本発明によれば、第 1に、例えば、 O S F領域の外側に 存在し、かつ C uデポジション処理により検出される欠陥領域が存在しない、高 耐圧で優れた電気特性を持つ N領域といった所定無欠陥領域、又は所定欠陥領域 でシリコン単結晶を引き上げる場合に、そのシリコン単結晶を高い生産効率で供 給することができる。

さらに、本発明によれば、第 2に、例えば、〇 S F領域の外側に存在し、かつ C uデポジション処理により検出される欠陥領域が存在しない、高耐圧で優れた 電気特性を持つ N領域といった所定無欠陥領域、又は所定欠陥領域でシリコン単 結晶を引き上げる場合に、そのシリコン単結晶を高い生産効率で供給することが

できる上に、製造したシリコン単結晶の酸素濃度を結晶径方向で略均一にするこ とができる。

図面の簡単な説明

図 1は、本発明の黒鉛ヒーターの 1例を示す概略図である。

( a ) 展開図、( b ) 側面図。

図 2は、図 1の黒鉛ヒーターによりルツボを加熱した時の、ルツボ内の原料融 液の温度分布を示した概念図である。

( a ) 原料融液表層側の温度分布、

( b ) 原料融液のルツボ底側の温度分布、

( c ) 原料融液の全体の温度分布。

図 3は、単結晶の成長速度と結晶欠陥分布を示す説明図である。

( a )実施例 1、( b ) 比較例 1。

図 4は、単結晶の成長速度と結晶欠陥分布の関係を調査して判明した、 C uデ ポジション処理により欠陥が検出されなかった N領域の成長速度に制御してシリ コン単結晶を育成した時の単結晶の成長速度を、実施例 1 と比較例 1で比較した 比較図である(( a;)、( b ) )。

図 5は、本発明の黒鉛ヒーターの 1例を示す概略図である。

( a ) 展開図、( b ) 側面図。

図 6は、図 5の黒鉛ヒーターによりルツボを加熱した時の、ルツボ内の原料融 液の温度分布を示した概念図である。

( a ) 原料融液表層側の温度分布、

( b ) 原料融液のルツボ底側の温度分布、

( c ) 原料融液の全体の温度分布。

図 7は、単結晶の成長速度と結晶欠陥分布を示す説明図である。

( a )実施例 2、 ( b ) 比較例 2。

図 8は、単結晶の成長速度と結晶欠陥分布の関係を調査して判明した、 C uデ ポジション処理により欠陥が検出されなかった N領域の成長速度に制御してシリ コン単結晶を育成した時の単結晶の成長速度を、実施例 2と比較例 2で比較した 比較図である(( a )、( b ) )。

図 9は、本発明の黒鉛ヒ一ターの 1例を示す概略図である。

( a ) 展開図、( b ) 側面図。

図 1 0は、本発明の黒鉛ヒーターのスリットの拡大図である。

( a ) 上スリット B 3の下端の幅が、その上端の幅よりも広いもの、

( b ) 下スリット C 3の下端の幅が、その上端の幅よりも広いもの。

図 1 1は、図 9の黒鉛ヒーターによりルツボを加熱した時の、ルツボ内の原料 融液の温度分布を示した概念図である。

( a ) 原料融液表層側の温度分布、

( b ) 原料融液のルツボ底側の温度分布、

( c ) 原料融液の全体の温度分布。

図 1 2は、単結晶の成長速度と結晶欠陥分布を示す説明図である。

( a )実施例 3、( b ) 比較例 3。

図 1 3は、単結晶の成長速度と結晶欠陥分布の関係を調査して判明した、 C u デポジション処理により欠陥が検出されなかった N領域の成長速度に制御してシ リコン単結晶を育成した時の単結晶の成長速度を、実施例 3 と比較例 3で比較し た比較図である(( a )、( b ) )。

図 1 4は、本発明の黒鉛ヒーターの 1例を示す概略図である。

( a ) 展開図、( b ) 側面図。

図 1 5は、図 1 4の黒鉛ヒーターによりルツボを加熱した時の、ルツボ内の原 料融液の温度分布を示した概念図である。

( a ) 原料融液表層側の温度分布、

( b ) 原料融液のルツボ底側の温度分布、

( c ) 原料融液の全体の温度分布。

図 1 6は、単結晶の成長速度と結晶欠陥分布を示す説明図である。

( a )実施例 4、( b ) 比較例 4。

図 1 7は、単結晶の成長速度と結晶欠陥分布の関係を調査して判明した、 C u デポジション処理により欠陥が検出されなかった N領域の成長速度に制御してシ リコン単結晶を育成した時の単結晶の成長速度を、実施例 4と比較例 4で比較し た比較図である(( a )、( b ))。

図 1 8は、酸素濃度の面内径方向の分布を示すグラフである。

図 1 9は、単結晶製造装置の概略図である。

図 2 0は、従来の黒鉛ヒーターの 1例を示す概略図である。

( a ) 展開図、( b ) 側面図。

発明を実施するための最良の形態

以下、本発明について説明する。 ,

本発明者らは、 C Z法によりシリコン単結晶を製造する場合につき、黒鉛ヒー ターが石英ルツボを加熱した時に生じる原料融液の温度分布が引き起こす対流と、 引き上げ中のシリコン単結晶の固液界面近傍の温度勾配(G) との関係について F EMAGや S THAMA S— 3 D等のソフトウエアーによるシミュレーション 解析を行った。

ここで、 F E M A Gは、文献( F . D u p r e t , P . N i c o d e m e , Y . R y c k m a n s , P . W o u t e r s , a n d M . J . C r o c h e t , I n t . J . H e a t M a s s. T r a n s f e r , 3 3 , 1 8 4 9 ( 1 9 9 0 )) に、また S THAMA S— 3 Dは、文献(D . V i z m a n , O . G r a e b n e r , G. M u e 1 1 e r , J o u r n a l o f C r y s t a l G r o w t h , 2 3 3 , 6 8 7 — 6 9 8 ( 2 0 0 1 )) に 開示されている総合伝熱解析ソフトである。

このシミュレーション解析の結果、本発明者らは、黒鉛ルツボの底の方から原 料融液の表面の方向へ縦方向の対流を促進させ、さらにこの対流をヘリカルな方 向に促進させる,ことも温度勾配(G) の上昇に有効であることを見出した。

この縦方向の対流を促進させる手段として、通常の黒鉛ヒーターの他にルツボ の底の方からルツボ中の原料融液を熱するためのボトムヒーターを設置する方法. あるいはルツボ中の原料融液を上下から熱するための上下 2段の黒鉛ヒーターを 設置する方法等が考えられる。しかし、これらの方法は、炉内設備が複雑化し、 また消費電力が嵩むために、経済的メリットが期待できない。そこで、本発明者 らは、ルツボを囲繞するように配置される黒鉛ヒーター単体で、ルツボの底の方

から原料融液の表面の方向へ縦方向の対流を促進させ、さらにその対流をヘリ力 ルな方向に促進させることができれば生産性良く、かつ低コストで目標とする品 質を有する単結晶を製造可能であることに想到し、本発明を完成した。

一方、原料融液の上下方向の温度分布は、製造される単結晶の品質に影響を与 えることがある。特に、単結晶製造中に石英ルツボから原料融液内に溶出し、結 晶内部に琅り込まれる酸素は、該単結晶からゥエーハを製造する際の熱処理工程 において、ゥエーハバルク内に酸素析出物を形成し、それがプロセス中に内方拡 散する重金属元素のゲッタリングサイトと成り得るため、製造されるゥエーハの 品質にも大変重要な役割を果たしている。したがって、酸素析出物形成のソース と成る酸素濃度を、結晶径方向で均一化した分布を有するものとする要求が、近 年、デバイスの高性能化と共に厳しくなりつつある。

そこで本発明者らは、さらに、上下 2箇所の発熱ピークのうち、上側ピークの 発熱量が下側ピークの発熱量より大きくなるように設計すれば、結晶径方向の酸 素濃度分布をより一層均一化できることを見出した。

以上のことから、本発明者らは、ルツボを囲繞するように配置される黒鉛ヒー ター単体で、ルツボの底の方から原料融液の表面の方向へ縦方向の対流を促進さ せ、さらにその対流をヘリカルな方向に促進させた上、ヒータ一上部への発熱量 がルツボの底またはルツボ R部への発熱量よりも大きいものとすることができれ ば、生産性良く、かつ低コストで目標とする品質を有する単結晶を製造可能であ ることに想到し、本発明を完成した。

以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明はこれらに限定される ものではない。

本発明の第 1の態様においては、本発明の黒鉛ヒーターは、従来のように発熱 部の発熱分布を円周方向に均一に分布させたものではなく、 1個の黒鉛ヒーター がルツボの上部あるいはルツボの底またはルツボ R部にも発熱分布のピークを持 たせるよう設計したものである。

図 1に本発明の黒鉛ヒーターの 1例を示す。該黒鉛ヒーターは、端子部 2 7か らの電流の電流路が発熱部 2 8で上下方向にジグザグ形状となるように、発熱部 2 8の上端から下へ延びる上スリット及び発熱部の下端から上へ延びる下スリッ トを交互に設けている。そして、これらのスリットの寸法および配置を変更して 発熱部の発熱分布を変更している。そのために、ここでは、 4種類のスリットを 設けている。すなわち、上スリットとして、上スリット Aと、該上スリット Aよ り長い上スリット Bとの 2種類のスリットを設け、また下スリットとして、下ス リット Cと、該下スリット Cより短い下スリット Dとの 2種類のスリットを設け た。

この時、上スリット Aと下スリット Dについては、黒鉛ヒーターの円筒状発熱 部の上端から下端の長さの 5 0 %より短い長さになるように設計するのが好まし い。これにより、上スリット Aとそれに対応する下スリット Cとが形成する発熱 スリット部を、発熱部を高さ方向に上下に 2分する中心線の上側に位置させるこ とができ、また、下スリット Dとそれに対応する上スリット Bが形成する発熱ス リット部を、発熱部を高さ方向に上下に 2分する中心線の下側に位置させること ができる。

さらに、各スリットは、円周方向に周期的に形成され、発熱部の発熱分布が、 円周方向に高温部と低温部が周期的に分布しており、その 1周期が 1 8 0 ° にな るようにしている。また、上スリットに基づく周期と下スリットに基づく周期を、 円周方向で 9 0 ° ずらして、発熱部を高さ方向に上下に 2分する中心線の上側と 下側とで、発熱分布が 9 0 ° ずれるようにしている。

尚、上スリットに基づく周期と下スリットに基づく周期が、円周方向で 4 5 0 以上 1 3 5。以下の範囲でずれたものとするのが好ましく、この範囲内 とすることで、ルツボ底から原料融液の表面方向への縦方向の対流をさらにへ リカルな方向に確実に促進させることができる。

このような黒鉛ヒーターで加熱した時の、ルツボ内に収容された原料融液の温 度分布を図 2に示す。図 2 ( a ) に示すように、上スリット A及び下スリット C により形成される発熱スリット部は、ルツボを真上から見た時に第 1象限と第 3 象限にあたる部分で、かつ原料融液の表面付近を加熱する役割を果たしている。 一,方、図 2 ( b ) に示すように、上スリット B及び下スリット Dにより形成され る発熱スリット部は、第 2象限と第 4象限にあたる部分で、かつルツボ底あるい はルツボ R部を加熱する役割を果たしている。従って、ルツボ内の原料融液は、

全体として図 2 ( c ) に示すような温度分布となる。

このような原料融液内の温度分布が、結果的に、原料融液内部の対流をルツボ 底から原料融液表面へと縦方向へ、さらにはヘリカルな方向へ促進させる。これ により、 2次的に発生する単結晶固液界面直下の対流が促進され、単結晶固液界 面近傍の温度勾配(G ) を上昇させる。従って、単結晶固液界面の形状がより上 凸形に変化し易く、 O S Fがより高速の成長速度領域で消滅し、例えば、 N領域 の結晶を高速で引き上げることができる。

また、従来の黒鉛ヒーターは、発熱部が円周方向で均一な発熱分布を有したも のであるので、原料融液の対流を変化させることによる単結晶中の酸素濃度の制 御は、ルツボと黒鉛ヒーターの高さ方向における相対的位置関係を変えることく らいしかできなかった。しかし、本発明では、黒鉛ヒーターの発熱部の発熱分布 自体を、種々目的に応じて変更できるので、原料融液の対流も自在に変更でき、 単結晶中の酸素濃度も自在に制御できる。 ,

尚、発熱部の円周方向の周期的な分布は、上記のようにスリットの長さを変更 することのみにより分布をもたせるだけでなく、発熱スリット部の肉厚、発熱ス リット部の幅、スリットの長さ、発熱スリット部の材質のうちいずれか一つ以上 を変更することによっても分布をもたせることができる。

また、発熱部を高さ方向に上下に 2分する中心線の上側と下側の発熱分布の周 期のずれを、 4 5 ° 以上 1 3 5 ° 以下の範囲とするのが好ましい。この範囲であ れば、ルツボ底あるいはルツボ R部を加熱することで、原料融液内部でルツボ底 から原料融液表面へと縦方向へ生じた対流を、ヘリカルな方向へ促進するのに有 効である。

さらに、本発明は、上記結晶製造用黒鉛ヒーターを具備する結晶製造装置を提 供し、また、その結晶製造装置を用いてチヨクラルスキー法により単結晶を製造 する方法を提供する。本発明は、上記のような特性を有するヒーターを従来の炉 内構造を有する単結晶製造装置にセットするだけで、例えば N領域といった所望 とする無欠陥領域、あるいは所望とする欠陥領域の単結晶を高速で引き上げて生 産性を上げることができる。また、既存の装置の設計変更等が不要であるため、 非常に簡単かつ安価に構成できる。

次に、本発明の第 2の態様においては、本発明の黒鉛ヒーターは、従来のよう に発熱部の発熱分布を円周方向に均一に分布させたものではなく、 1個の黒鉛ヒ 一ターがルツボの上部あるいはルツボの底またはルッボ R部にも発熱分布のピー クを持つよう不均一な温度分布を有するように設計したものであり、さらに、ル ッボの底またはルツボ R部への発熱量がルツボの上部への発熱量よりも高くなる ように設計したものである。

図 5に本発明の黒鉛ヒーターの 1例を示す。該黒鉛ヒーターは、端子部 2 7か らの電流の電流路が発熱部 2 8で上下方向にジグザグ形状となるように、発熱部 2 8の上端から下へ延びる上スリット及び発熱部の下端から上へ延びる下スリッ トを交互に設けている。そして、これらのスリットの寸法および配置を変更して 発熱部の発熱分布を変更している。そのために、ここでは、 4種類のスリットを 設けている。すなわち、上スリットとして、上スリット A 2と、該上スリット A 2より長い上スリット B 2 との 2種類のスリットを設け、また下スリットとして、 下スリット C 2と、該下スリツト C 2より短い下スリツト D 2 との 2種類のスリ ットを設けた。

さらに、下スリット D 2 の本数が、上スリット A 2 の本数よりも多くなるよう に設計した。この下スリット D 2の本数は、上スリット A 2の本数の 2倍以上 5 倍以下の範囲になるように設計するのが好ましい。もし、 2倍以上とすれば、ル ッボ底またはルツボ R部への加熱が強いためにルツボ底の方から原料融液表面へ の縦方向の対流を効果的に促進することができ、引き上げ中の単結晶の固液界面 近傍の温度勾配(G ) を高める効果を得られる。一方、 5倍もあれば十分であり、 これを超えると、ルツボ上部への加熱が弱いために固液界面近傍の温度勾配(G ) を十分に高めることができないことがあり、また、ルツボ底またはルツボ R部へ の加熱が強いために対流が大きくなりすぎて結晶内の固液界面近傍の温度勾配 ( G ) が半径方向で不均一となり、単結晶の成長速度を安定的に制御できないこ とがある。

この時、上スリット A 2 と下スリット D 2については、黒鉛ヒーターの円筒状 発熱部の上端から下端の長さの 5 0 %より短い長さになるように設計するのが好 ましく、また、上スリット B 2及び下スリット C 2は、黒鉛ヒーターの円筒状発

熱部の上端から下端の長さの 7 0 %以上の長さであることが好ましい。これによ り、上スリット A 2とそれに対応する下スリット C 2とが形成する発熱スリット 部を、発熱部を高さ方向に上下に 2分する中心線の上側に位置させることができ、 また、下スリット D 2 とそれに対応する上スリット B 2が形成する発熱スリット 部を、発熱部を高さ方向に上下に 2分する中心線の下側に位置させることができ る。

さらに、各スリットは、円周方向に周期的に形成され、発熱部の発熱分布が、 円周方向に高温部と低温部が周期的に分布しており、その 1周期が 1 8 0 ° にな るようにしている。また、上スリットに基づく周期と下スリットに基づく周期を、 円周方向で 1 3 5 ° ずらして、発熱部を高さ方向に上下に 2分する中心線の上側 と下側とで、発熱分布が 1 3 5 ° ずれるようにしている。

尚、上スリットに基づく周期と下スリットに基づく周期が、円周方向で 4 5 ° 以上 1 3 5 ° 以下の範囲でずれたものとするのが好ましく、この範囲内 とすることで、ルツボ底から原料融液の表面方向への縦方向の対流をさらにへ リカルな方向に確実に促進させることができる。

このような黒鉛ヒーターで加熱した時のルツボ内に収容された原料融液の温度 分布を図 6に示す。図 6 ( a ) に示すように、上スリット A 2及び下スリット C 2により形成される発熱スリット部は、ルツボを真上かち見た時に第 1象限と第 3象限にあたる部分の一部で、かつ原料融液の表面付近を加熱する役割を果たし ている。一方、図 6 ( b ) に示すように、上スリット B 2及び下スリット D 2に より形成される発熱スリット部は、第 2象限と第 4象限に当たる部分に第 1象限 と第 3象限にあたる部分の一部を加えた部分で、かつルツボ底あるいはルツボ R 部を加熱する役割を果たしている。従って、ルツボ内の原料融液は、全体として 図 6 ( c ) に示すような温度分布となる。

このような原料融液内の温度分布が、結果的に、原料融液内部の対流をルツボ 底から原料融液表面へと縦方向へ、さらにはヘリカルな方向へ促進させる。これ により、 2次的に発生する単結晶固液界面直下の対流が促進され、単結晶固液界 面近傍の温度勾配(G ) を上昇させる。従って、単結晶固液界面の形状がより上 凸形に変化し易く、 O S Fがより高速の成長速度領域で消滅し、例えば、 N領域

の結晶を高速で引き上げることができる。

また、従来の黒鉛ヒーターは、発熱部が円周方向で均一な発熱分布を有したも のであるので、原料融液の対流を変化させることによる単結晶中の酸素濃度の制 御は、ルツボと黒鉛ヒーターの高さ方向における相対的位置関係を変えることく らいしかできなかった。しかし、本発明では、黒鉛ヒーターの発熱部の発熱分布 自体を、種々目的に応じて変更できるので、原料融液の対流も自在に変更でき、 単結晶中の酸素濃度も自在に制御できる。

さらに、本発明は、上記結晶製造用黒鉛ヒーターを具備する結晶製造装置を提 供し、ま、その結晶製造装置を用いてチヨクラルスキー法により単結晶を製造 する方法を提供する。本発明は、上記のような特性を有するヒーターを従来の炉 内構造を有する単結晶製造装置にセットするだけで、例えば N領域といった所望 とする無欠陥領域、あるいは所望とする欠陥領域の単結晶を高速で引き上げて生 産性を上げることができる。また、既存の装置の設計変更等が不要であるため、 非常に簡単かつ安価に構成できる。

次に、本発明の第 3の態様においては、本発明の黒鉛ヒーターは、従来のよう に発熱部の発熱分布を円周方向に均一に分布させたものではなく、 1個の黒鉛ヒ 一ターがルツボの上部あるいはルツボの底またはルツボ R部にも発熱分布のピー クを持つよう不均一な温度分布を有するように設計したものである。

図 9及び図 1 0に本発明の黒鉛ヒーターの 1例を示す。この黒鉛ヒーターは、 端子部 2 7からの電流の電流路が発熱部 2 8で上下方向にジグザグ形状となるよ うに、発熱部 2 8の上端から下へ延びる上スリット及び発熱部の下端から上へ延 びる下スリットを交互に設けている。そして、これらのスリットの寸法および配 置を変更して発熱部の発熱分布を変更している。そのために、ここでは、 3種類 のスリットを設けている。すなわち、上スリットとして、上スリット A 3 と、該 上スリット A 3より長い上スリット B 3 との 2種類のスリットを設け、また下ス リットとして、下スリット C 3を設けた。

さらに、上スリット B 3の下端の幅が、その上端の幅よりも広く(図 1 0 ( a ) 参照)、及びノ又は、下スリット C 3の下端の幅が、その上端の幅よりも広く(図 1 0 ( b ) 参照)なるように設計している。この時、上スリット B 3の下端の幅

は、その上端の幅よりも 1 . 5倍以上 2 . 5倍以下の範囲で広く、下スリット C 3の下端の幅が、その上端の幅よりも 1 . 5倍以上 2 . 5倍以下の範囲で広くな るように設計するのが好ましい。 1 . 5倍以上とすれば、ルツボ底またはルツボ R部への集中加熱効果により、原料融液内でのルツボ底の方から原料融液表面へ の縦方向の対流を効果的に促進することができ、引き上げ中の単結晶の固液界面 近傍の温度勾配(G ) を高める効果を得られる。一方、 2 . 5倍以下とすれば、 隣り合うスリット間の間隔が十分にとられるため、黒鉛ヒーターの発熱量が適度 であり、従って、ヒーターの黒鉛材が自身の発熱により劣化するのを防ぐことが でき、黒鉛ヒーターの寿命を長くできる。また、この範囲内であれば対流が適度 であるために、結晶内の固液界面近傍の温度勾配(G ) を半径方向でほぼ均一に することができる。従って、例えば N領域といった所定無欠陥領域の製造マージ ンを拡大することができ、安定してしかも高速で所定無欠陥領域の単結晶を製造 することができる。

この時、上スリット A 3は、黒鉛ヒーターの円筒状発熱部の上端から下端の長 さの 5 0 %より短い長さになるように設計するのが好ましく、また、上スリット B 3は、黒鉛ヒーターの円筒状発熱部の上端から下端の長さの 7 0 %以上の長さ になるように設計するのが好ましい。これにより、上スリット A 3 とそれに対応 する下スリット C 3 とが形成する発熱スリット部を、発熱部を高さ方向に上下に 2分する中心線の上側に位置させることができ、また、上スリット B 3 とそれに 対応する下スリット C 3 とが形成する発熱スリット部の発熱中心を、該発熱スリ ット部の下側の幅が上側と比較してより狭くなるために、発熱部を高さ方向に上 下に 2分する中心線の下側に位置させることができる。

さらに、各スリットは、円周方向に周期的に形成され、発熱部の発熱分布が、 円周方向に高温部と低温部が周期的に分布しており、その 1周期が 1 8 0 ° にな るようにしている。また、この黒鉛ヒーターの発熱部の発熱分布が、発熱部を上 下に 2分する中心線の上側と下側とで、発熱分布が 9 0 ° ずれるようにしている。 このような黒鉛ヒーターで加熱した時の、ルツボ内に収容された原料融液の温 度分布を図 1 1に示す。図 1 1 ( a ) に示すように、上スリット A 3及び下スリ ッ ト C 3により形成される発熱スリット部は、ルツボを真上から見た時に第 1象 限と第 3象限にあたる部分で、かつ原料融液の表面付近を加熱する役割を果たし ている。一方、図 1 1 ( b ) に示すように、上スリット B 3及び下スリット C 3 により形成される発熱スリット部の発熱中心は、第 2象限と第 4象限にあたる部 分で、かつルツボ底あるいはルツボ R部を加熱する役割を果たしている。従って、 ルツボ内の原料融液は、全体として図 1 1 ( c ) に示すような温度分布となる。 このような原料融液内の温度分布が、結果的に、原料融液内部の対流をルツボ 底から原料融液表面へと縦方向へ、さらにはヘリカルな方向へ促進させる。これ により、 2次的に発生する単結晶固液界面直下の対流が促進され、単結晶固液界 面近傍の温度勾配(G ) を上昇させる。従って、単結晶固液界面の形状がより上 凸形に変化し易く、 O S Fがより高速の成長速度領域で消滅し、例えば、 N領域 の結晶を高速で引き上げることができる。

また、従来の黒鉛ヒーターは、発熱部が円周方向で均一な発熱分布を有したも のであるので、原料融液の対流を変化させることによる単結晶中の酸素濃度の制 御は、ルツボと黒鉛ヒーターの高さ方向における相対的位置関係を変えることく らいしかできなかった。しかし、本発明では、黒鉛ヒーターの発熱部の発熱分布 自体を、種々目的に応じて変更できるので、原料融液の対流も自在に変更でき、 単結晶中の酸素濃度も自在に制御できる。

さらに、本発明は、上記結晶製造用黒鉛ヒーターを具備する結晶製造装置を提 供し、また、その結晶製造装置を用いてチヨクラルスキー法により単結晶を製造 する方法を提供する。本発明は、上記のような特性を有するヒーターを従来の炉 内構造を有する単結晶製造装置にセットするだけで、例えば N領域といった所望 無欠陥領域、あるいは所望欠陥領域の単結晶を高速で引き上げて生産性を上げる ことができる。また、既存の装置の設計変更等が不要であるため、非常に簡単か つ安価に構成できる。

次に、本発明の第 4の態様においては、本発明の黒鉛ヒーターは、従来のよう に発熱部の発熱分布を円周方向に均一に分布させたものではなく、 1個の黒鉛ヒ 一ターがルツボの上部あるいはルツボの底またはルツボ R部にも発熱分布のピー クを持つよう不均一な温度分布を有するように設計したものであり、さらに、ノレ ッボの上部への発熱量がルツボの底またはルツボ R部への発熱量よりも高くなる

ように設計したものである。

図 1 4に本発明の黒鉛ヒーターの 1例を示す。該黒鉛ヒータは、端子部 2 7 からの電流の電流路が発熱部 2 8で上下方向にジグザグ形状となるように、発熱 部 2 8の上端から下へ延びる上スリット及び発熱部の下端から上へ延びる下スリ ットを交互に設けている。そして、これらのスリットの寸法および配置を変更し て発熱部の発熱分布を変更している。そのために、ここでは、 4種類のスリット を設けている。すなわち、上スリットとして、上スリット A 4 と、該上スリット A 4より長い上スリット B 4との 2種類のスリットを設け、また下スリットとし て、下スリット C 4と、該下スリット C 4より短い下スリット D 4との 2種類の スリットを設けた。

さらに、上スリット A 4 の本数が、下スリット D 4 の本数よりも多くなるよう に設計した。この上スリット A 4の本数は、 .下スリット D 4の本数の 1 . 5倍以 上 5倍以下の範囲になるように設計するのが好ましい。 1 . 5倍以上とすれば、 製造する単結晶の結晶径方向の酸素濃度をより一層均一にすることができるため 、この単結晶から製造されるゥエーハは優れたゲッタリング能力を面内で均一に 有するものとできる。また、ルツボ上部への加熱が十分に行われ、結晶内の固液 界面近傍の温度勾配(G ) が半径方向で略均一にすることができる。一方、 5倍 以下であれば、ルツボ下部への加熱も十分に行われ、ルツボ底の方から原料融液 表面への縦方向の対流を効果的に促進することができ、引き上げ中の単結晶の固 液界面近傍の温度勾配(G ) を高める効果を十分に得られる。

この時、上スリット A 4 と下スリット D 4については、黒鉛ヒーターの円筒状 発熱部の上端から下端の長さの 5 0 %より短い長さになるように設計するのが好 ましく、また、上スリット B 4及ぴ下スリット C 4は、黒鉛ヒーターの円筒状発 熱部の上端から下端の長さの 7 0 %以上の長さになるように設計するのが好まし い。これにより、上スリット A 4とそれに対応する下スリット C 4とが形成する 発熱スリット部を、発熱部を高さ方向に上下に 2分する中心線の上側に位置させ ることができ、また、下スリット D 4とそれに対応する上スリット B 4が形成す る発熱スリット部を、発熱部を高さ方向に上下に 2分する中心線の下側に位置さ せることができる。

尚、上スリット A 4については、黒鉛ヒーターの円筒状発熱部の上端から下端 の長さの 2 0 %〜 4 0 %の範囲の長さになるように設計するのがより好ましい。 これにより、結晶径方向の酸素濃度の均一性をより一層高めることができる。 さらに、各スリットは、円周方向に周期的に形成され、発熱部の発熱分布が、 円周方向に高温部と低温部が周期的に分布しており、その 1周期が 1 8 0 ° にな るようにしている。また、例えば、上スリットに基づく周期と下スリットに基づ く周期を、円周方向で 1 0 5 ° ずらして、発熱部を高さ方向に上下に 2分する中 心線の上側と下側とで、発熱分布が 1 0 5 ° ずれるようにしている。

尚、上スリットに基づく周期と下スリットに基づく周期が、円周方向で 4 5 。以上 1 3 5 ° 以下の範囲でずれたものとするのが好ましく、この範囲 内とすることで、ルツボ底から原料融液の表面方向への縦方向の対流をさらに へリカルな方向に確実に促進させることができる。

このような黒鉛ヒーターで加熱した時のルツボ内に収容された原料融液の温度 分布を図 1 5に示す。図 1 5 ( a ) に示すように、上スリット A 4及び下スリツ ト C 4により形成される発熱スリット部は、ルツボを真上から見た時に第 1象限 から第 2象限、第 3象限から第 4象限にあたる部分の一部で、かつ原料融液の表 面付近を加熱する役割を果たしている。一方、図 1 5 ( b ) に示すように、上ス リット B 4及び下スリット D 4により形成される発熱スリット部は、第 1象限か ら第 4象限、第 2象限から第 3象限に当たる部分の一部で、かつルツボ底あるい はルツボ R部を加熱する役割を果たしている。従って、ルツボ内の原料融液は、 全体として図 1 5 ( c ) に示すような不均一な温度分布となっており、ルツボ上 部への発熱量が、ルツボ下部への発熱量よりも大きくなつている。

このような原料融液内の温莩分布が、結果的に、原料融液内部の対流をルツボ 底から原料融液表面へと縦方向へ、さらにはヘリカルな方向へ促進させる。これ により、 2次的に発生する単結晶固液界面直下の対流が促進され、単結晶固液界 面近傍の温度勾配(G ) を上昇させる。従って、単結晶固液界面の形状がより上 凸形に変化し易く、 O S Fがより高速の成長速度領域で消滅し、例えば、 N領域 の結晶を高速で引き上げることができる。

また、従来の黒鉛ヒーターは、発熱部が円周方向で均一な発熱分布を有したも

のであるので、原料融液の対流を変化させることによる単結晶中の酸素濃度の制 御は、ルツボと黒鉛ヒーターの高さ方向における相対的位置関係を変えることく らいしかできなかった。しかし、本発明では、黒鉛ヒーターの発熱部の発熱分布 自体を、種々目的に応じて変更できるので、原料融液の対流も自在に変更でき、 単結晶中の酸素濃度も自在に制御できる。

さらに、製造する単結晶を、酸素濃度が結晶径方向で均一性の高いものとする ことができ、その単結晶から製造するゥエーハは優れたゲッタリング能力の面内 均一性を有するものとなる。

さらに、本発明は、上記結晶製造用黒鉛ヒーターを具備する結晶製造装置を提 供し、また、その結晶製造装置を用いてチヨクラルスキー法により単結晶を製造 する方法を提供する。本発明は、上記のような特性を有するヒーターを従来の炉 内構造を有する単結晶製造装置にセットするだけで、例えば N領域といった所望 とする無欠陥領域、あるいは所望とする欠陥領域の単結晶で、かつ酸素濃度が結 晶径方向で略均一である単結晶を高速で引き上げて生産性を上げることができる c また、既存の装置の設計変更等が不要であるため、非常に簡単かつ安価に構成で さる。

以下、本発明を実施例おょぴ比較例を挙げて具体的に説明する。

(実施例 1 )

図 1 9に示した単結晶製造装置を用いてシリコン単結晶を製造した。直径 2 4 ィンチ( 6 0 0 mm) の石英ルツボに、原料多結晶シリコン 1 5 0 K g をチヤ一 ジし、直径 8インチ( 2 0 0 mm)、方位 < 1 0 0〉のシリコン単結晶を引き上 げた。単結晶を引き上げる際、成長速度を 0. 7 mm/m i nから 0. 3 m m Z m i nの範囲で結晶頭部から尾部にかけて漸減させるよう制御した。また、酸素 濃度が 2 2〜 2 3 p p m a ( A S TM' 7 9 ) となるようにシリコン単結晶を製 造した。

この際、黒鉛ヒーターは、図 1に示したものを用いた。すなわち、この黒鉛ヒ 一ターは、発熱部の全長が 6 0 0 mmであり、上スリット Aが 4本、上スリット Bが 6本、下スリット Cが 8本、下スリット Dが 4本設けられている。上スリッ ト Aと下スリット Dは、それぞれ、長さ 2 5 0 mmであり、上リット Bと下ス リット Cは、それぞれ、長さ 5 O O mmである。

そして、このようにして製造したシリコン単結晶を、〇 S F、 F P D、 L E P、 および C uデポジションについて調査した。

すなわち、結晶固化率約 1 0 %以上(本実施例の条件の場合、結晶直胴部が 1 O c m以上)のところから、結晶軸方向 1 0 c m毎の長さのところでゥエーハを 切り出した後、平面研削及び研磨を行って、下記のように調査した。

( a ) F P D (V領域)および L E P ( I領域)の調查:

3 0分間セコエッチング(無攪拌)の後、サンプル面内密度を測定した。

( b ) O S F領域の調査:

W e t - O 2雰囲気中、 1 1 0 0 °Cで 1 0 0分間熱処理後、サンプル面内密度 を測定した。

( c ) C uデポジション処理による欠陥の調査:

処理方法は以下のとおりである。

1 ) 酸化膜 : 2 5 n m 2 ) 電界強度: 6 M V/ c m

3 ) 通電時間: 5分間

その結果、各領域の分布状況は図 3 ( a ) に示す分布となった。すなわち、各 領域の境界の成長速度は、次のようになった。

V領域と O S F領域との境界の成長速度 = 0. 5 6 mm/m i n。

O S F領域と C uデポジション処理により欠陥が検出された N領域との境界の 成:速度 = 0. 5 5 mm/ :m i n。

C uデポジション処理により欠陥が検出された N領域と C uデポジション処理 により欠陥が検出されなかった N領域との境界の成長速度 = 0. 5 4 mm/m i n 0

C uデポジション処理により欠陥が検出されなかった N領域と I領域との境界 の成長速度 = 0. S S mmZni i nD

次に、上記結果を踏まえて、 C uデポジション処理により欠陥が検出されなか つた N領域が狙えるように、成長速度を直胴 1 0 c mから直胴尾部まで 0. 5 3 〜 0. 5 2 mm/m i nに制御し、シリコン単結晶を引き上げた(図 4 ( a )、( b ) 参照)。この引き上げたシリコン単結晶から鏡面仕上げのゥエーハに加工し酸化 膜耐圧特性の評価を行った。なお、 Cモード測定条件は次のとおりである。

1 ) 酸化膜: 2 5 n m 2 ) 測定電極:リン ' ドープ ' ポリシリコン

3 ) 電極面積: 8 mm2 4 ) 判定電流: 1 mA/ c m2

その結果、酸化膜耐圧レベルは 1 0 0 %の良品率であった。

(比較例 1 )

黒鉛ヒーターとして、図 2 0に示したものを用いた。この黒鉛ヒーターは、発 熱部の全長が 6 0 0 mmであり、上スリットが 1 0本、下スリット力 S 1 2本設け られている。上スリットは、全部長さ 5 0 0 mmであり、下スリットは、全部長 さ 5 0 0 mmである。この黒鉛ヒーターを用いること以外は実施例 1 と同様の条 件でシリコン単結晶を製造した。そして実施例 1 と同様に、 O S F、 F P D、 L E P、および C uデポジションについて調査した。

その結果、各領域の分布状況は図 3 ( b ) に示す分布となった。すなわち、各 領域の境界の成長速度は、次のようになった。

V領域と O S F領域との境界の成長速度 = 0. 5 0 mm/m i n。

O S F領域と C uデポジション処理により欠陥が検出された N領域との境界の 成長速度 = 0. 4 8 mmZm i n。

C uデポジション処理により欠陥が検出された N領域と C uデポジション処理 により欠陥が検出されなかった N領域との境界の成長速度 == 0. 4 7 mm m i η 0

C uデポジション処理により欠陥が検出されなかった Ν領域と I領域との境界 の成長速度 = 0. 4 5 mmZm i n。

次に、上記結果を踏まえて、 C uデポジション処理により欠陥が検出されなか つた N領域が狙えるように、成長速度を直胴 1 0 c mから直胴尾部まで 0. 4 6 〜 0. 4 5 mm/m i nに制御し、シリコン単結晶を引き上げた(図 4 ( a )、( b ) 参照)。この引き上げたシリコン単結晶から鏡面仕上げのゥエーハに加工し、実 施例 1 と同様に酸化膜耐圧特性の評価を行った。

その結果、酸化膜耐圧レベルは 1 0 0 %の良品率であった。

図 3は、実施例 1 と比較例 1の、成長速度に対する各種欠陥の分布状況を示し ている。これによると、 C uデポジション処理により欠陥が検出されなかった N 領域の単結晶を育成する場合、比較例 1では、成長速度を 0. 4 6〜0. 4 5 m mZm i nとして低速で育成する必要があるのに対して、実施例 1では、成長速 度を 0. 5 3〜0. 5 2 minZni i nとして非常に高速で育成することができる ことが判る(図 4参照)。従って、本発明の黒鉛ヒーターを用いた場合、生産性 を向上でき、さらには製造コストを下げることができる。

(実施例 2 )

図 1 9に示した単結晶製造装置を用いてシリコン単結晶を製造した。直径 2 4 ィンチ ( 6 0 0 mm) の石英ルツボに、原料多結晶シリコン 1 5 0 K gをチヤ一 ジし、直径 8インチ( 2 0 0 mm)、方位 < 1 0 0 〉のシリコン単結晶を引き上 げた。単結晶を引き上げる際、成長速度を 0. 7 mmZni i nから 0 · 3 mm/ m i nの範囲で結晶頭部から尾部にかけて漸減させるよう制御した。また、酸素 濃度が 2 2〜 2 3 p p m a (A S TM' 7 9 ) となるようにシリコン単結晶を製 造した。

この際、黒鉛ヒーターは、図 5に示したものを用いた。すなわち、この黒鉛ヒ 一ターは、発熱部の全長が 5 0 0 mmであり、上スリット A 2が 2本、上スリツ ト B 2力本、下スリット C 2カ 4本、下スリット D 2力 8本設けられている。 上スリット A 2 と下スリット D 2は、それぞれ、長さ 2 0 O mmであり、上スリ ッ ト B 2と下スリット C 2は、それぞれ、長さ 4 0 0 mmである。

そして、このようにして製造したシリコン単結晶を、 O S F、 F P D、 L E P、 および C uデポジションについて調査した。

すなわち、結晶固化率約 1 0 %以上(本実施例の条件の場合、結晶直胴部が 1 O c m以上)のところから、結晶軸方向 1 0 c m毎の長さのところでゥエーハを 切り出した後、平面研削及び研磨を行って、下記のように調査した。

( a ) F P D (V領域)および L E P ( I領域)の調査:

3 0分間セコエッチング(無攪拌)の後、サンプル面内密度を測定した。

( b ) O S F領域の調查:

W e t - O 2雰囲気中、 1 1 0 0 °Cで 1 0 0分間熱処理後、サンプル面内密度 を測定した。

( c ) C uデポジション処理による欠陥の調查:

処理方法は以下のとおりである。

1 ) 酸化膜: 2 5 n m 2 ) 電界強度: 6 M VZ c m

3 ) 通電時間: 5分間

その結果、各領域の分布状況は図 7 ( a ) に示す分布となった。すなわち、各 領域の境界の成長速度は、次のようになった。

V領域と O S F領域との境界の成長速度 = 0. 6 2 m m / m i n 0

〇 S F領域と C uデポジション処理により欠陥が検出された N領域との境界の 成 速度 = 0. 6 l mm/m i nD

C uデポジション処理により欠陥が検出された N領域と C uデポジション処理 により欠陥が検出されなかった N領域との境界の成長速度 = 0. 6 0 mm/m i n。

C uデポジション処理により欠陥が検出されなかった N領域と I領域との境界 の成長速度 = 0. 5 8 mm/m i n。

次に、上記結果を踏まえて、 C uデポジション処理により欠陥が検出されなか つた N領域が狙えるように、成長速度を直胴 1 0 c mから直胴尾部まで 0. 5 9 〜 0. 5 8 m m / m i nに制御し、シリコン単結晶を引き上げた(図 8 ( a )、( b ) 参照)。この引き上げたシリコン単結晶から鏡面仕上げのゥエーハに加工し酸化 膜耐圧特性の評価を行った。なお、 Cモード測定条件は次のとおりである。

1 ) 酸化膜: 2 5 n m 2 ) 測定電極:リン ' ドープ ' ポリシリコン

3 ) 電極面積: 8 mm2 4 ) 判定電流: 1 m A / c m 2

その結果、酸化膜耐圧レベルは 1 0 0 %の良品率であった。

(比較例 2 )

黒鉛ヒーターとして、図 2 0に示したものを用いた。この黒鉛ヒーターは、発 熱部の全長が 5 0 0 mmであり、上スリットが 1 0本、下スリットが 1 2本設け られている。上スリットは、全部長さ 4 0 0 mmであり、下スリットは、全部長 さ 4 0 O mmである。この黒鉛ヒーターを用いること以外は実施例 2 と同様の条 件でシリコン単結晶を製造した。そして実施例 2と同様に、 O S F、 F P D、 L

E P、および C uデポジションについて調査した。

その結果、各領域の分布状況は図 7 ( b ) に示す分布となった。すなわち、各 領域の境界の成長速度は、次のようになった。

V領域と O S F領域との境界の成長速度 = 0. 5 0 mm/m i n。

O S F領域と C uデポジション処理により欠陥が検出された N領域との境界の 成長速度 = 0. S mmZm i r^

C uデポジション処理により欠陥が検出された N領域と C uデポジション処理 により欠陥が検出されなかった N領域との境界の成長速度 0. 4 7 mm/m i n 0

C uデポジション処理により欠陥が検出されなかった N領域と I領域との境界 の成長速度 = 0. 4 5 mm/ m i n。

次に、上記結果を踏まえて、 C uデポジション処理により欠陥が検出されなか つた N領域が狙えるように、成長速度を直胴 1 0 c mから直胴尾部まで 0. 4 6 〜 0. 4 5 mm/m i nに制御し、シリコン単結晶を引き上げた(図 8 ( a )、( b ) 参照)。この引き上げたシリコン単結晶から鏡面仕上げのゥエーハに加工し、実 施例 2と同様に酸化膜耐圧特性の評価を行った。

その結果、酸化膜耐圧レベルは 1 0 0 %の良品率であった。

図 7は、実施例 2と比較例 2の、成長速度に対する各種欠陥の分布状況を示し ている。これによると、 C uデポジション処理により欠陥が検出されなかった N 領域の単結晶を育成する場合、比較例 2では、成長速度を 0. 4 6〜 0. 4 5 m mZm i nとして低速で育成する必要があるのに対して、実施例 2では、成長速 度を 0. 5 9〜 0. 5 8 mmZm i nとして非常に高速で育成することができる ことが判る (図 7参照)。従って、本発明の黒鉛ヒーターを用いた場合、生産性 を向上でき、さらには製造コストを下げることができる。

(実施例 3 )

図 1 9に示した単結晶製造装置を用いてシリコン単結晶を製造した。直径 2 4 ィンチ ( 6 0 0 mm) の石英ルツボに、原料多結晶シリコン 1 5 0 K gをチヤ一 ジし、直径 8インチ( 2 0 0 mm)、方位 < 1 0 0 >のシリコン単結晶を引き上 げた。単結晶を引き上げる際、成長速度を 0. 7 mm/in i IIから 0. 3 mmZ in i nの範囲で結晶頭部から尾部にかけて漸減させるよう制御した。また、酸素 濃度が 2 2〜 2 3 p p m a ( A S ΤΜ' 7 9 ) となるようにシリコン単結晶を製 造した。

この際、黒鉛ヒーターは、図 9に示したものを用いた。すなわち、この黒鉛ヒ 一ターは、発熱部の全長が 5 0 0 mmであり、上スリット A 3が 6本、上スリツ ト B 3が 4本、下スリット C 3が 1 2本設けられている。上スリット A 3は、長 さ 2 0 0 mmであり、上スリット B 3 と下スリット C 3は、それぞれ、長さ 4 0 O mmである。 さらに、上スリット A 3 と上スリット B 3は、その上端から下端 まで幅が均一になるように設計した。一方、図 1 0 ( b ) に示したように下スリ ット C 3は、その下端の幅が、その上端の幅よりも広くなるように設計した。端 子部側から 1本目と 2本目(計 8本)の下スリット C 3の下端の幅が、上端の幅 よりも 1 . 7倍広くなるように設計しており、残り(計 4本)の下スリット C 3 の下端の幅が、上端の幅よりも 2. 0倍広くなるように設計している。

そして、このようにして製造したシリコン単結晶を、 O S F、 F P D、 L E P、 および C uデポジションについて調査した。

すなわち、結晶固化率約 1 0 %以上(本実施例の条件の場合、結晶直胴部が 1 O c m以上)のところから、結晶軸方向 1 0 c m毎の長さのところでゥエーハを 切り出した後、平面研削及び研磨を行って、下記のように調査した。

( a ) F P D (V領域)および L E P ( I領域)の調査:

3 0分間セコエッチング(無攪拌)—の後、サンプル面内密度を測定した。

( ) O S F領域の調查:

W e t — 02雰囲気中、 1 1 0 0 °〇で 1 0 0分間熱処理後、サンプル面内密度 を測定した。

( c ) C uデポジション処理による欠陥の調查:

処理方法は以下のとおりである。

1 ) 酸化膜: 2 5 n m 2 ) 電界強度: 6 M V Z c m

3 ) 通電時間: 5分間

その結果、各領域の分布状況は図 1 2 ( a ) に示す分布となった。すなわち、 各領域の境界の成長速度は、次のようになった。

V領域と◦ S F領域との境界の成長速度 = 0. e S mmZm i i^

O S F領域と C uデポジション処理により欠陥が検出された N領域との境界の 成: 5:速度 = 0. 6 2 mm m ι n。

C uデポジション処理により欠陥が検出された N領域と C uデポジション処理 により欠陥が検出されなかった N領域との境界の成長速度 = 0 . 6 1 m m / m i n

C uデポジション処理により欠陥が検出されなかった N領域と I領域との境界 の成長速度 = 0. 5 9 mmZm i n。

次に、上記結果を踏まえて、 C uデポジション処理により欠陥が検出されなか つた N領域が狙えるように、成長速度を直胴 1 0 c mから直胴尾部まで 0 . 6 0 〜 0 . 5 9 m m Z m i nに制御し、シリコン単結晶を引き上げた(図 1 3 ( a )、 ( b ) 参照)。この引き上げたシリコン単結晶から鏡面仕上げのゥエーハに加工 し酸化膜耐圧特性の評価を行った。なお、 Cモード測定条件は次のとおりである。

1 ) 酸化膜: 2 5 n m 2 ) 測定電極:リン ' ドープ ' ポリシリコン

3 ) 電極面積: 8 mm 2 4 ) 判定電流: 1 m A/ c m 2

その結果、酸化膜耐圧レベルは 1 0 0 %の良品率であった。

(比較例 3 )

黒鉛ヒーターとして、図 2 0に示したものを用いた。この黒鉛ヒーターは、発 熱部の全長が 5 0 0 mmであり、上スリットが 1 0本、下スリットが 1 2本設け られている。上スリットは、全部長さ 4 0 0 mmであり、その上端から下端まで 幅が均一になるように設計した。また、下スリットは、全部長さ 4 0 0 mmであ り、その上端から下端まで幅が均一になるように設計した。この黒鉛ヒーターを 用いること以外は実施例 3 と同様の条件でシリコン単結晶を製造した。そして実

施例 3 と同様に、 O S F、 F P D、 L E P、および C uデポジションについて調 査した。

その結果、各領域の分布状況は図 1 2 ( b ) に示す分布となった。すなわち、 各領域の境界の成長速度は、次のようになった。

V領域と O S F領域との境界の成長速度 = 0. 5 0 m m / m i n。

O S F領域と C uデポジション処理により欠陥が検出された N領域との境界の 成長速度 = 0. 4 8 mmZm i n。

C uデポジション処理により欠陥が検出された N領域と C uデポジション処理 により欠陥が検出されなかつこ N領域との境界の成長速度 = 0. 4 7 m m / m i n。

C uデポジション処理により欠陥が検出されなかった N領域と I領域との境界 の成長速度 = 0. 4 5 mmZm i n。

次に、上記結果を踏まえて、 C uデポジション処理により欠陥が検出されなか つた N領域が狙えるように、成長速度を直胴 1 0 c mから直胴尾部まで 0. 4 6 〜 0. 4 5 m m / m i nに制御し、シリコン単結晶を引き上げた(図 1 3 ( a )、 ( b ) 参照)。この引き上げたシリコン単結晶から鏡面仕上げのゥエーハに加工 し、実施例 3 と同様に酸化膜耐圧特性の評価を行った。

その結果、酸化膜耐圧レベルは 1 0 0 %の良品率であった。

図 1 2は、実施例 3 と比較例 3の、成長速度に対する各種欠陥の分布状況を示 している。これによると、 C uデポジション処理により欠陥が検出されなかった N領域の単結晶を育成する場合、比較例 3では、成長速度を 0. 4 6〜 0. 4 5 mm/m i nとして低速で育成する必要があるのに対して、実施例 3では、成長 速度を 0. 6 0〜 0. 5 9 mm/m i nとして非常に高速で育成することができ ることが判る(図 1 3参照)。従って、本発明の黒鉛ヒーターを用いた場合、生 産性を向上でき、さらには製造コストを下げることができる。

(実施例 4 ) '

図 1 9に示した単結晶製造装置を用いてシリコン単結晶を製造した。直径 2 4 ィンチ ( 6 0 0 mm) の石英ルツボに、原料多結晶シリコン 1 5 0 K g をチヤ一 ジし、直径 8ィンチ( 2 0 0 mm), 方位く 1 0 0 >のシリコン単結晶を、結晶 の中心部で 4 0 0 0 Gの横磁場を印加しながら引き上げた。単結晶を引き上げる 際、成長速度を 0. 7 m m / m i nから 0. 3 mm/ni i nの範囲で結晶頭部か ら尾部にかけて漸減させるよう制御した。また、酸素濃度が 2 2〜 2 3 p p xn a (A S TM' 7 9 ) となるようにシリコン単結晶を製造した。

この際、黒鉛ヒーターは、図 1 4に示したものを用いた。すなわち、この黒鉛 ヒーターは、発熱部の全長が 5 0 0 mmであり、上スリット A 4が 6本、上スリ ット B 4が 4本、下スリット C 4が 8本、下スリット D 4が 4本設けられている (上スリット A 4の本数/下スリット D 4の本数 = 1 . 5 )。上スリット A 4 と 下スリット D 4は、それぞれ、長さ 2 0 0 mmであり、上スリット B 4と下スリ ット C 4は、それぞれ、長さ 4 0 0 mmである。

そして、このようにして製造したシリコン単結晶を、 O S F、 F P D、 L E P、 および C uデポジションについて調査した。

すなわち、結晶固化率約 1 0 %以上(本実施例の条件の場合、結晶直胴部が 1 O c m以上)のところから、結晶軸方向 1 0 c m毎の長さのところでゥエーハを 切り出した後、平面研削及び研磨を行って、下記のように調査した。

( a ) F P D (V領域)および L E P ( I領域)の調査:

3 0分間セコエッチング(無攪拌)の後、サンプル面内密度を測定した。

( b ) O S F領域の調査:

W e t — 02雰囲気中、 1 1 0 0 °Cで 1 0 0分間熱処理後、サンプル面内密度 を測定した。

( c ) C uデポジション処理による欠陥の調査:

処理方法は以下のとおりである。

1 ) 酸化膜 : 2 5 n m 2 ) 電界強度: 6 MV/ c m

3 ) 通電時間: 5分間

その結果、各領域の分布状況は図 1 6 ( a ) に示す分布となった。すなわち、 各領域の境界の成長速度は、次のようになった。

V領域と◦ S F領域との境界の成長速度 = 0. 5 4 mm/m i ii。

O S F領域と C uデポジション処理により欠陥が検出された N領域との境界の 成長速度 = 0. 5 3 m in / m i n 0

C uデポジション処理により欠陥が検出された N領域と C uデポジション処理 により欠陥が検出されなかった N領域との境界の成長速度 = 0. 5 2 mm/m i n。

C uデポジション処理により欠陥が検出されなかった N領域と I領域との境界 の成長速度 = 0. 5 0 irim/m i n。

次に、上記結果を踏まえて、 C uデポジション処理により欠陥が検出されなか つた N領域が狙えるように、成長速度を直胴 1 0 c mから直胴尾部まで 0. 5 2 〜 0. 5 0 m m Z m i nに制御し、シリコン単結晶を引き上げた(図 1 7 ( a )、 ( b ) 参照)。この引き上げたシリコン単結晶から鏡面仕上げのゥエーハに加工 し酸化膜耐圧特性の評価を行った。なお、 Cモード測定条件は次のとおりである。

1 ) 酸化膜: 2 5 n m 2 ) 測定電極:リン ' ドープ ' ポリシリコン

3 ) 電極面積: 8 mm2 4 ) 判定電流: 1 mA/ c m2

その結果、酸化膜耐圧レベルは 1 0 0 %の良品率で.あつた。

次に、上記酸化膜耐圧特性の評価で用いたのと同じ方法で作製したゥエーハを 用いて、面内径方向の酸素濃度分布評価を行った。具体的には、酸素濃度の測定 方法として F T— I R (フーリエ変換赤外分光分析)法を用い、ゥエーハ両端か ら 5 mm地点同士を結ぴ、かつゥエーハ面の中心を通る直線上で、合計 2 1点を 測定点として、酸素濃度の測定を行った。その結果を図 1 8に示す。

図 1 8から、本発明のヒーターを用いた場合、製造する単結晶の酸素濃度を、 面内径方向で略均一にできることが判る。

(比較例 4 )

黒鉛ヒーターとして、図 2 0に示したものを用いた。この黒鉛ヒーターは、発 熱部の全長が 5 0 0 mmであり、上スリットが 1 0本、下スリットが 1 2本設け られている。上スリットは、全部長さ 4 0 0 mmであり、下スリットは、全部長 さ 4 0 O mmである。この黒鉛ヒーターを用いること以外は実施例 4と同様の条 件でシリコン単結晶を製造した。そして実施例 4と同様に、 O S F、 F P D、 L

E P、および C uデポジションについて調査した。

その結果、各領域の分布状況は図 1 6 ( b ) に示す分布となった。すなわち、 各領域の境界の成長速度は、次のようになった。

V領域と O S F領域との境界の成長速度 = 0. S O mmZm i i^

◦ S F領域と C uデポジション処理により欠陥が検出された N領域との境界の 成長速度 = 0. 4 9 mm/m i n 0

C uデポジション処理により欠陥が検出された N領域と C uデポジション処理 により欠陥が検出されなかった N領域との境界の成長速度 = 0. 4 8 mm/m i n

C uデポジション処理により欠陥が検出されなかった N領域と I領域との境界 の成長速度 = 0. 4 6 mmZm i ii。

次に、上記結果を踏まえて、 C uデポジション処理により欠陥が検出されなか つた N領域が狙えるように、成長速度を直胴 1 0 c mから直胴尾部まで 0. 4 8 〜 0. 4 6 m m / m i nに制御し、シリコン単結晶を引き上げた(図 1 7 ( a )、 ( b ) 参照)。この引き上げたシリコン単結晶から鏡面仕上げのゥエーハに加工 し、実施例 4と同様に酸化膜耐圧特性の評価を行った。

その結果、酸化膜耐圧レベルは 1 0 0 %の良品率であった。

次に、上記酸化膜耐圧特性の評価で用いたのと同じ方法で作製したゥエーハを 用いて、実施例 4と同様の方法で面内径方向の酸素濃度分布評価を行った。その 結果を図 1 8に示す。

図 1 8から、従来のヒーターを用いた場合、製造する単結晶の酸素濃度が、実 施例 4と比較して、面内径方向で大きく変化して分布することが判る。

図 1 6は、実施例 4 と比較例 4の、成長速度に対する各種欠陥の分布状況を示 している。これによると、 C uデポジション処理により欠陥が検出されなかった N領域の単結晶を育成する場合、比較例 4では、成長速度を 0. 4 8〜 0. 4 6 mmZm i nとして低速で育成する必要があるのに対して、実施例 4では、成長 速度を 0. 5 2〜 0. 5 0 mmZm i nとして非常に高速で育成することができ ることが判る(図 1 6参照)。

従って、本発明の黒鉛ヒーターを用いた場合、製造する単結晶の酸素濃度を結 晶径方向で略均一にできる上に、生産性を向上でき、さらには製造コストを下げ ることができる。

尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例 示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構 成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技 術的範囲に包含される。

例えば、本発明の実施例 1 〜 3では、シリコン単結晶の引き上げ時に磁場を印 加しない通常の C Z法について例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定され ず、磁場を印加する M C Z法にも適用できる。

また、上記実施例 4では、シリコン単結晶の引き上げ時に結晶の中心部で 4 0 0 0 Gの横磁場を印加した M C Z法について例を挙げて説明したが、本発明はこ れに限定されず、磁場を印加しない C Z法にも適用できる。

また、上記実施例 1〜 4では、製造するシリコン単結晶の直径が 8インチ( 2 0 O m m ) の場合について例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、 如何なる口径の結晶を製造する場合であろうと、また如何なるサイズの単結晶製 造装置を用いる場合であろうと適用できる。