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1. (WO2008129834) OUTIL DE FOUR POUR CUISSON DE COMPOSANTS ÉLECTRONIQUES

明 細 書

発明の名称

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

発明の開示

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009   0010   0011  

発明を実施するための最良の形態

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022  

実施例

0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031  

請求の範囲

1   2   3   4  

明 細 書

電子部品焼成用窯道具

技術分野

[0001]
 本発明は、誘電体、積層コンデンサ、セラミックコンデンサ、圧電素子、サーミスタ、インダクタ等の電子部品などの被焼成物を焼成する際に用いる、セッター、棚板、匣鉢等の電子部品焼成用窯道具に関する。

背景技術

[0002]
 従来、例えば、下記特許文献1に示されているように、気孔率が20%以上である基材上に、ムライトを主成分とする中間被覆層を形成し、その上にZrOもしくはジルコン酸塩を主成分とする表面被覆層を形成し、被焼成物との反応をしにくくした焼成用道具材が開発されている。
[0003]
 また、下記特許文献2に示されているように、セラミックからなる基材の表面に、被焼成体との反応性が低い材質からなる2層以上のスプレーコーティング層を形成し、耐久性を向上させ、被焼成体の性能を安定化させることができる電子部品用焼成治具や、下記特許文献3に示されているように、基材の表面に中間層を形成し、その上にジルコニア表面層を形成し、ジルコニア表面層の表面粗さを限定し、被焼成物との反応を抑制することができる電子部品焼成用治具が開発されている。
[0004]
特許文献1 : 特開2001-89249号公報
特許文献2 : 特開2002-154884号公報
特許文献3 : 特開2004-107125号公報

発明の開示

発明が解決しようとする課題

[0005]
 上記したように、電子部品焼成用窯道具は、様々なものが開発されている。しかし、従来の電子部品焼成用窯道具では、例えば、セラミックコンデンサなどの電子部品を焼成する際、電子部品の成分が窯道具に吸収され、或いは、電子部品が窯道具の成分を吸収してしまい、誘電率等の電子部品の性能が変化するという問題が生じることがあった。
[0006]
 そこで、本発明の目的は、電子部品などの被焼成物を性能がばらつくことなく焼成することができ、さらには、各層を剥離しにくくした電子部品焼成用窯道具を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0007]
 本発明の電子部品焼成用窯道具は、セラミックからなる基材の表面に、被焼成物との反応性が低い材質の第一組成物と、Ba,Ti,Niから選ばれる少なくとも1つの元素を有する第二組成物とを含有する表面コート層を備えた電子部品焼成用窯道具であって、第二組成物の含有量を、表面コート層中に0.5wt%~30.0wt%としたことを特徴とする。
 このように第二組成物の含有量を上記範囲に限定することにより、電子部品などの被焼成物を焼成する際、被焼成物の成分が窯道具に吸収されたり、被焼成物が窯道具の成分を吸収したりすることがなく、性能にばらつきのない被焼成物を製造することができる電子部品焼成用窯道具となる。さらには、表面コート層と基材とが剥離しにくくなり、耐久性が向上するものとなる。
[0008]
 上記第一組成物は、ZrO質,Al質,Al-MgO質のいずれか又はこれらの混合物を用いるのが好ましく、これらは被焼成物との反応性が低いものであり、例えば、ZrO質は、チタン酸バリウムで構成されるセラミックコンデンサなどに対して反応性が低い。
[0009]
 上記第二組成物は、より具体的には、Ba,Ti,Niから選ばれる少なくとも1つの元素を有する酸化物、Ba,Ti,Niから選ばれる少なくとも1つの元素を有するAl化合物、Ba,Ti,Niから選ばれる少なくとも1つの元素を有するZr化合物のいずれか又はこれらの混合物を用いるのが好ましい。
[0010]
 上記表面コート層は、スプレーコート、溶射コート、ディップコート、又ははけ塗りで形成することができる。
[0011]
 なお、本発明において、「電子部品焼成用窯道具」とは、誘電体、積層コンデンサ、セラミックコンデンサ、圧電素子、サーミスタ、インダクタ等の電子部品などの被焼成物を焼成する際に用いる部材を意味し、具体的にはセッター、棚板、匣鉢等を意味する。
 また、「~質」とは、その材料を主成分とすることを意味し、例えば、「ZrO質」とは、ZrOを主成分とすることを意味する。

発明を実施するための最良の形態

[0012]
 以下、本発明の電子部品焼成用窯道具を、一実施形態に基づいて説明する。なお、本発明は、この実施形態に限定されるものではない。
[0013]
 本発明の一実施形態の電子部品焼成用窯道具は、セラミックからなる基材の表面に、被焼成物との反応性が低い材質の第一組成物と、Ba,Ti,Niから選ばれる少なくとも1つの元素を有する第二組成物とを含有する表面コート層を備えたものであり、第二組成物の含有量を、表面コート層中に0.5wt%~30.0wt%としたものである。
[0014]
 基材の材料としては、例えば、Al質、Al-SiO質、Al-SiO-MgO質、SiC質のセラミックを用いることができる。これら材料の粒径は、特に限定するものではないが、好ましくは0.1μm~5000μm、より好ましくは1μm~1000μmとする。
[0015]
 これら材料に、セルロース系、糖類系、でんぷん系などの結合剤、可塑剤、湿潤剤、離型剤等を混合して結合させ、成形し、乾燥させて基材を形成することができる。
 基材の厚さは、特に限定するものではないが、1mm~50mm、好ましくは1mm~30mmに形成することができる。
 基材としては、Alを基材中に60wt%~99.8wt%含有させてあるのが好ましい。
[0016]
 表面コート層は、第一組成物と第二組成物とを、少なくとも含有するものであり、第一組成物としては、被焼成物との反応性が低い材質のものを用いることができる。例えば、ZrO質,Al質,Al-MgO質を用いることができる。
 例えば、ZrO質としては、未安定ZrO、Y安定化ZrO、CaO安定化ZrO、CaO部分安定化ZrOなどを用いることができる。
 第一組成物の粒径は、特に限定するものではないが、好ましくは0.1μm~300μm、より好ましくは1μm~200μmとする。
[0017]
 第二組成物としては、Ba,Ti,Niから選ばれる少なくとも1つの元素を有するものを用いることができ、Ba,Ti,Niから選ばれる少なくとも1つの元素を有する酸化物、Ba,Ti,Niから選ばれる少なくとも1つの元素を有するAl化合物、Ba,Ti,Niから選ばれる少なくとも1つの元素を有するZr化合物のいずれか又はこれらの混合物などを用いることができる。
 具体的には、BaO、TiO、NiOなどの酸化物、BaZrOなどのZr化合物、BaAlSi,NiAlなどのAl化合物等を用いることができる。
 また、第一組成物としてZrO質を用いた場合は、第二組成物として、Ba,Ti,Niから選ばれる少なくとも1つの元素を有するZr化合物又はこれらの混合物などを用いることが好ましい。
 第二組成物の粒径は、特に限定するものではないが、好ましくは0.05μm~100μm、より好ましくは0.1μm~30μmとする。
[0018]
 表面コート層は、第一組成物、第二組成物、Y,CaOなどの添加物等を適宜割合で混合し、溶媒に懸濁させ、これを基材上にコートして成形体を形成し、該成形体を焼成して電子部品焼成用窯道具を形成することができる。
 コート方法は、例えば、スプレーコート、溶射コート、塗布-熱分解法、ディップコート、はけ塗り法、結着法などにより行なうことができ、このなかでは、スプレーコート、溶射コート、ディップコート、はけ塗りが好ましい。なお、溶射コートには、ガス溶射、アーク溶射、プラズマ溶射などが含まれ、溶射コートの場合は、焼成工程は行なわなくてもよい。
[0019]
 スプレーコート、ディップコート、はけ塗り等の場合、焼成は1000℃~1600℃で行なうことができる。焼成を行なう際は、表面コート層中に、第二組成物を含む結晶相を析出させることが好ましい。
[0020]
 表面コート層中に、第一組成物は、70wt%~99.5wt%、好ましくは90wt%~99wt%含有させ、第二組成物は、0.5wt%~30.0wt%、好ましくは1wt%~10.0wt%含有させる。
 表面コート層の厚さは、特に限定するものではないが、1μm~500μm、好ましくは10μm~300μmに形成することができる。
[0021]
 このように形成した電子部品焼成用窯道具は、被焼成物(誘電体、積層コンデンサ、セラミックコンデンサ、圧電素子、サーミスタ、インダクタ等の電子部品など)を焼成する際、被焼成物の成分が窯道具に吸収されたり、被焼成物が窯道具の成分を吸収したりすることがなく、性能にばらつきのない被焼成物を製造することができる。また、基材と剥離しにくくなり、耐久性が向上するものとなる。
 さらに、従来の窯道具は、被焼成物の焼成前に、焼成する被焼成物と類似する組成物(いわゆるダミー)を用いて数回焼成し、窯道具をならし焼きすることがあったが、本発明の窯道具は、ならし焼きも不要とすることができる。
[0022]
 なお、本発明の電子部品焼成用窯道具で好適に焼成することができる被焼成物としては、チタン酸バリウムからなるセラミックコンデンサ、サーミスタ、インダクタなどを挙げることができる。

実施例

[0023]
 以下、本発明を実施例に基づいて、より具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[0024]
(実施例1~10)
 基材としては、表1に示すように、Al90.0wt%及びSiO9.0wt%を、縦150mm×横150mm×厚さ5mmの板状にプレス成形して1600℃、8時間で焼成したものを用いた。
 表面コート層は、第一組成物としてZrO、第二組成物としてBaO,TiO,NiO、添加物としてY,CaOを、表1に示した配合割合で混合し、スプレーコートにより基材表面上にコートし、1350℃、8時間で焼成して形成し、実施例1~10の電子部品焼成用窯道具を形成した。
[0025]
[表1]


[0026]
(比較例1~9)
 基材としては、表2に示すように、Al90.0wt%及びSiO9.0wt%を、縦150mm×横150mm×厚さ5mmの板状にプレス成形して1600℃、8時間で焼成したものを用いた。
 表面コート層は、第一組成物としてZrO、第二組成物としてBaO,TiO,NiO、添加物としてY,CaOを、表2に示した配合割合で混合し、スプレーコートにより基材表面上にコートし、1350℃、8時間で焼成して形成、又は、プラズマ溶射により基材表面上にコートして形成し、比較例1~9の電子部品焼成用窯道具を形成した。
[0027]
[表2]


[0028]
(評価試験)
 実施例1~10及び比較例1~9の電子部品焼成用窯道具を用い、以下の試験を行なった。
[0029]
(色調試験)
 実施例1~10及び比較例1~9の電子部品焼成用窯道具上に、被焼成物として評価試験用のセラミックコンデンサ(BaTiO90wt%+NiO8wt%+その他2wt%)を載せ、1300℃、4hrで焼成し、被焼成物、表面コート層が変色していないか目視で観察した。
 被焼成物、表面コート層共に変色がほとんどないものを◎、被焼成物、表面コート層に若干の変色が見られたものを○、被焼成物、表面コート層に変色が見られたものを△、被焼成物、表面コート層共に激しい変色が見られたものを×、として評価した。この結果を、上記表1及び表2に示した。
[0030]
(剥離試験)
 実施例1~10及び比較例1~9の電子部品焼成用釜道具を、1300℃、4hrで焼成し、この焼成を繰り返し行い、何回目の焼成で表面コート層が剥離するかを目視で観察した。
 30回以上焼成を行なっても剥離しないものを◎、20~29回で剥離したものを○、10~19回で剥離したものを△、1~9回で剥離したものを×、として評価した。この結果を、上記表1及び表2に示した。
[0031]
(試験結果)
 実施例1~10は、被焼成物、表面コート層共に変色はほとんどない、或いは、若干の変色であり、また、30回以上焼成を行なっても剥離することはなかった。
 比較例1,2は、変色が激しく、1~9回の焼成で剥離してしまった。
 比較例3~5は、被焼成物、表面コート層共に変色はほとんどない、或いは、若干の変色ではあるが、10~19回の焼成で剥離してしまった。
 比較例6~8は、被焼成物、表面コート層共に変色はほとんどなかったが、1~9回の焼成で剥離してしまった。
 比較例9は、30回以上焼成を行なっても剥離することはなかったものの、被焼成物又は表面コート層に変色が見られた。

請求の範囲

[1]
 セラミックからなる基材の表面に、被焼成物との反応性が低い材質の第一組成物と、Ba,Ti,Niから選ばれる少なくとも1つの元素を有する第二組成物とを含有する表面コート層を備えた電子部品焼成用窯道具であって、
 第二組成物の含有量を、表面コート層中に0.5wt%~30.0wt%とした電子部品焼成用窯道具。
[2]
 第一組成物を、ZrO質,Al質,Al-MgO質のいずれか又はこれらの混合物とした請求項1に記載の電子部品焼成用窯道具。
[3]
 第二組成物を、Ba,Ti,Niから選ばれる少なくとも1つの元素を有する酸化物、Ba,Ti,Niから選ばれる少なくとも1つの元素を有するAl化合物、Ba,Ti,Niから選ばれる少なくとも1つの元素を有するZr化合物のいずれか又はこれらの混合物とした請求項1又は2に記載の電子部品焼成用窯道具。
[4]
 表面コート層を、スプレーコート、溶射コート、ディップコート、又は、はけ塗りで形成した請求項1~3のいずれかに記載の電子部品焼成用窯道具。