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1. WO2021065507 - FIL-GUIDE

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明 細 書

発明の名称 ガイドワイヤ

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016  

図面の簡単な説明

0017  

発明を実施するための形態

0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069  

符号の説明

0070  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

明 細 書

発明の名称 : ガイドワイヤ

技術分野

[0001]
 本発明は、ガイドワイヤに関する。

背景技術

[0002]
 血管や消化器官等にカテーテル等の医療用デバイスを挿入する際に用いられるガイドワイヤが知られている。このようなガイドワイヤでは、曲げに対する柔軟性や復元性、手元部分におけるガイドワイヤへの操作を先端側へと伝達するトルク伝達性、及び、折れ、ヨレ、潰れによる変形に強い耐キンク性などが求められる。例えば、特許文献1には、コアワイヤ(コアシャフト)の基端側において、コアワイヤの外周面にトルク伝達コイルをきつく巻回することで、ガイドワイヤのトルク伝達性を向上させることが開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 米国特許出願公開第2007/0049847号明細書

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 しかし、特許文献1に記載のガイドワイヤでは、術者がトルク伝達コイルを把持して回転操作や押し込み操作をした際に、トルク伝達コイルからコアワイヤへのトルク伝達力が弱いために、手元側のトルクを先端側にうまく伝達できないという課題があった。また、回転操作においては、トルク伝達コイルがコアワイヤの外周面上で滑りを生じて、トルク伝達コイルに捻れ、ヨレ、潰れなどが生じる虞があった。なお、このような課題は、コアシャフト(コアワイヤ)の全体がコイル体(トルク伝達コイル)に覆われた態様に限らず、コアシャフトの基端側の一部分がコイル体に覆われず露出した態様のガイドワイヤにも共通する。
[0005]
 本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、ガイドワイヤにおいて、トルク伝達性を向上させることを目的とする。

課題を解決するための手段

[0006]
 本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
[0007]
(1)本発明の一形態によれば、ガイドワイヤが提供される。このガイドワイヤは、コアシャフトと、前記コアシャフトの全体に巻回されたコイル体と、前記コアシャフトの先端部と前記コイル体の先端部とを接合する先端接合部と、前記コアシャフトの基端部と前記コイル体の基端部とを接合する基端接合部と、前記基端接合部の先端より先端側にそれぞれ配置され、前記コアシャフトと前記コイル体とをそれぞれ接合する複数の中間接合部と、を備える。
[0008]
 この構成によれば、ガイドワイヤは、基端接合部よりも先端側にそれぞれ配置されて、コアシャフトとコイル体とを接合する複数の中間接合部を備える。このため、例えば術者がコイル体を把持して回転操作や押し込み操作をした際においても、複数の中間接合部によって、コイル体からコアシャフトへのトルク伝達力を向上させることができるため、手元側の操作を先端側へと伝達することができる。この結果、本構成のガイドワイヤによれば、手元部分におけるガイドワイヤへの操作を先端側へと伝達するトルク伝達性を向上できる。また、回転操作がされた場合であっても、複数の中間接合部によって、コイル体がコアシャフトの外周面上で滑りを生じることを抑制できるため、コイル体に捻れ、ヨレ、潰れが発生することを抑制できる。
[0009]
(2)上記形態のガイドワイヤにおいて、前記複数の中間接合部のうち最も先端側に配置された前記中間接合部と、前記基端接合部との間において、残りの前記中間接合部は等間隔に配置されていてもよい。
 この構成によれば、中間接合部は等間隔に配置されているため、術者が把持した位置によらずに、術者の回転操作や押し込み操作による力を先端側へと伝達しやすくなる。この結果、ガイドワイヤのトルク伝達性をより一層向上できる。
[0010]
(3)上記形態のガイドワイヤにおいて、一の前記中間接合部と、隣り合う前記中間接合部との間隔は、250mm以下であってもよい。
 この構成によれば、一の中間接合部と隣り合う中間接合部との間隔は250mm以下であるため、術者の回転操作や押し込み操作による力を、より一層、先端側へと伝達しやすくなる。
[0011]
(4)上記形態のガイドワイヤにおいて、前記中間接合部では、前記コアシャフトの周方向の少なくとも一部分と、前記コイル体の周方向の少なくとも一部分とが溶接されていてもよい。
 この構成によれば、コアシャフトの周方向の少なくとも一部分と、コイル体の周方向の少なくとも一部分とを溶接することで、中間接合部を容易に形成することができる。
[0012]
(5)上記形態のガイドワイヤにおいて、前記コイル体は、先端側に配置された先端側コイル体と、基端側に配置された基端側コイル体と、を含んでおり、前記複数の中間接合部のうち最も先端側に配置された前記中間接合部は、前記先端側コイル体の基端部と、前記基端側コイル体の先端部とを接合していてもよい。
 この構成によれば、ガイドワイヤは、先端側コイル体と基端側コイル体とを含んでいるため、先端側コイル体と基端側コイル体の構成(形状、材料等)を変更することによって、ガイドワイヤの先端側と基端側とを互いに異なる特性にできる。また、先端側コイル体と基端側コイル体とは中間接合部によって接合されているため、先端側コイル体と基端側コイル体とを固定できる。さらに、最も先端側に配置された中間接合部によって、先端側コイル体と基端側コイル体とが接合されているため、残りの中間接合部を基端側コイル体に配置することができ、残りの中間接合部によって、基端側コイル体からコアシャフトへのトルク伝達力を向上させることができ、手元側の操作を先端側へと伝達することができる。
[0013]
(6)上記形態のガイドワイヤにおいて、前記基端側コイル体は、複数本の素線が多条に巻回された多条コイルであってもよい。
 この構成によれば、基端側コイル体は、複数本の素線が多条に巻回された多条コイルであるため、ガイドワイヤのトルク伝達性をより一層向上できる。
[0014]
(7)上記形態のガイドワイヤにおいて、前記基端側コイル体は、複数本の素線を撚り合わせた撚線が、複数本巻回された多条コイルであってもよい。
 この構成によれば、基端側コイル体は、複数本の素線を撚り合わせた撚線が、複数本巻回された多条コイルであるため、ガイドワイヤのトルク伝達性をより一層向上できる。
[0015]
(8)上記形態のガイドワイヤにおいて、前記先端側コイル体は、1本の素線が単条に巻回された単条コイルであってもよい。
 この構成によれば、先端側コイル体は、1本の素線が単条に巻回された単条コイルであるため、ガイドワイヤの先端側における柔軟性を向上できる。
[0016]
 なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、ガイドワイヤ、ガイドワイヤを含む医療用デバイス、及びこれらの製造方法などの形態で実現することができる。

図面の簡単な説明

[0017]
[図1] 第1実施形態のガイドワイヤの構成を例示した説明図である。
[図2] 図1のA-A線における断面構成を例示した説明図である。
[図3] 比較例のガイドワイヤの構成を例示した説明図である。
[図4] 回転追従性試験の試験方法の説明図である。
[図5] 比較例の回転追従性試験の試験結果の説明図である。
[図6] 回転追従性試験の把持位置の説明図である。
[図7] 回転追従性試験の試験結果の説明図である。
[図8] 第2実施形態のガイドワイヤの構成を例示した説明図である。
[図9] 第3実施形態のガイドワイヤの構成を例示した説明図である。
[図10] 図9のB-B線における断面構成を例示した説明図である。
[図11] 第4実施形態のガイドワイヤの構成を例示した説明図である。
[図12] 第5実施形態のガイドワイヤの構成を例示した説明図である。
[図13] 図12のC-C線における断面構成を例示した説明図である。
[図14] 第6実施形態のガイドワイヤの構成を例示した説明図である。

発明を実施するための形態

[0018]
<第1実施形態>
 図1は、第1実施形態のガイドワイヤ1の構成を例示した説明図である。ガイドワイヤ1は、血管系、リンパ腺系、胆道系、尿路系、気道系、消化器官系、分泌腺及び生殖器官といった、生体管腔内にカテーテル等のデバイスを挿入する際に用いられる医療器具である。ガイドワイヤ1は、コアシャフト10と、先端側コイル体20と、基端側コイル体30と、内側コイル体60と、先端接合部41と、基端接合部42と、第1接合部43と、第2接合部71と、複数の中間接合部50とを備えている。ガイドワイヤ1は、複数の中間接合部50を備えることにより、手元部分におけるガイドワイヤ1への操作を先端側へと伝達するトルク伝達性を向上できる。
[0019]
 図1では、ガイドワイヤ1の中心を通る軸を軸線O(一点鎖線)で表す。図1の例では、軸線Oは、コアシャフト10、先端側コイル体20、基端側コイル体30、及び内側コイル体60の各中心を通る軸とそれぞれ一致している。しかし、軸線Oは、上述の各構成部材の各中心軸と相違していてもよい。図1には、相互に直交するXYZ軸を図示する。X軸はガイドワイヤ1の長さ方向に対応し、Y軸はガイドワイヤ1の高さ方向に対応し、Z軸はガイドワイヤ1の幅方向に対応する。図1の左側(-X軸方向)をガイドワイヤ1及び各構成部材の「先端側」と呼び、図1の右側(+X軸方向)をガイドワイヤ1及び各構成部材の「基端側」と呼ぶ。また、ガイドワイヤ1及び各構成部材について、先端側に位置する端部を「先端」と呼び、先端及びその近傍を「先端部」と呼ぶ。また、基端側に位置する端部を「基端」と呼び、基端及びその近傍を「基端部」と呼ぶ。先端側は、生体内部へ挿入される「遠位側」に相当し、基端側は、医師等の術者により操作される「近位側」に相当する。これらの点は、図1以降においても共通する。
[0020]
 コアシャフト10は、基端側が太径で先端側が細径とされた、先細りした長尺状の部材である。コアシャフト10は、軸線Oと同軸に延びるように配置されている。コアシャフト10は、例えば、SUS302、SUS304、SUS316等のステンレス合金、ニッケルチタン(NiTi)合金等の超弾性合金、ピアノ線、ニッケル-クロム系合金、コバルト合金、タングステン等の材料で形成できる。コアシャフト10は、上記以外の公知の材料によって形成されていてもよい。コアシャフト10は、先端側から基端側に向かって順に、細径部11と、縮径部12と、太径部13とを有している。
[0021]
 細径部11は、コアシャフト10の先端側に設けられている。細径部11は、コアシャフト10の外径が最小の部分であり、一定の外径を有する中実の略円柱形状である。縮径部12は、細径部11の基端側において、細径部11に隣接して設けられている。縮径部12は、基端側から先端側に向かって外径が縮径した略円錐台形状である。太径部13は、縮径部12の基端側において、縮径部12に隣接して設けられている。太径部13は、細径部11よりも太径かつ中実の略円柱形状である。細径部11、縮径部12、及び太径部13の外径及び長さは、任意に決定できる。細径部11、縮径部12、及び太径部13の形状についても任意に決定でき、中空状としてもよく、略多角柱状としてもよい。
[0022]
 先端側コイル体20は、ガイドワイヤ1の先端側に配置されている。先端側コイル体20は、コアシャフト10に対して素線21を螺旋状に巻回して形成される略円筒形状である。具体的には、先端側コイル体20は、1本の素線21が単条に巻回された単条コイルである。図1の例では、先端側コイル体20は、細径部11、縮径部12、及び太径部13の先端側の一部分を覆っている。先端側コイル体20の素線21の線径と、先端側コイル体20のコイル平均径(外径と内径との平均)と、先端側コイル体20の長手方向の長さとは、任意に決定できる。素線21は、例えば、SUS304、SUS316等のステンレス合金、NiTi合金等の超弾性合金、ピアノ線、ニッケル-クロム系合金、コバルト合金等の放射線透過性合金、金、白金、タングステン、これらの元素を含む合金(例えば、白金-ニッケル合金)等の放射線不透過性合金、上記以外の公知の材料によって形成できる。
[0023]
 図2は、図1のA-A線における断面構成を例示した説明図である。図1に示すように、基端側コイル体30は、ガイドワイヤ1の基端側に配置されている。基端側コイル体30は、コアシャフト10に対して素線31を螺旋状に巻回して形成される略円筒形状である。具体的には、基端側コイル体30は、複数本の素線31が多条に巻回された多条コイルである(図2)。図2の例では、14本の素線31により形成された基端側コイル体30を例示しているが、基端側コイル体30を構成する素線31の本数は任意に決定できる。また、図1に示すように、基端側コイル体30は、太径部13の基端側の一部分、換言すれば、太径部13のうち先端側コイル体20に覆われていない残余の部分を覆っている。基端側コイル体30の素線31の線径と、基端側コイル体30のコイル平均径とは、基端側コイル体30の長手方向の長さとは、任意に決定できる。素線31は、素線21と同様の材料により形成できる。素線31の材料と素線21の材料とは同じでもよく、異なっていてもよい。
[0024]
 先端側コイル体20と、基端側コイル体30とを総称して「コイル体」とも呼ぶ。図1に示すように、本実施形態のガイドワイヤ1において、コイル体(先端側コイル体20及び基端側コイル体30)は、コアシャフト10の全体に巻回されている。
[0025]
 内側コイル体60は、先端側コイル体20の内側において、コアシャフト10に対して素線61を螺旋状に巻回して形成される略円筒形状である。内側コイル体60は、長手方向(軸線O方向)における長さが先端側コイル体20よりも短く、先端側コイル体20の先端側に配置されている。図1の例では、内側コイル体60は、細径部11と、縮径部12の先端側の一部分とを覆っている。内側コイル体60の素線61の線径と、内側コイル体60のコイル平均径と、内側コイル体60の長手方向の長さとは、任意に決定できる。素線61は、素線21と同様の材料により形成できる。素線61の材料と素線21の材料とは同じでもよく、異なっていてもよい。
[0026]
 なお、内側コイル体60は、1本の素線61を単条に巻回して形成される単条コイルであってもよく、複数本の素線61を多条に巻回して形成される多条コイルであってもよく、複数本の素線61を撚り合せた撚線を単条に巻回して形成される単条撚線コイルであってもよく、複数本の素線61を撚り合せた撚線を複数用い、各撚線を多条に巻回して形成される多条コイル(多条撚線コイル)であってもよい。
[0027]
 先端接合部41は、ガイドワイヤ1の先端部に設けられており、コアシャフト10の先端部(具体的には、細径部11の先端部)と、先端側コイル体20の先端部とを接合することにより、コアシャフト10と先端側コイル体20とを一体的に保持している。基端接合部42は、ガイドワイヤ1の基端部に設けられており、コアシャフト10の基端部(具体的には、太径部13の基端部)と、基端側コイル体30の基端部とを接合することにより、コアシャフト10と基端側コイル体30とを一体的に保持している。先端接合部41及び基端接合部42は、任意の接合剤、例えば、銀ロウ、金ロウ、亜鉛、Sn-Ag合金、Au-Sn合金等の金属はんだや、エポキシ系接着剤などの接着剤によって形成できる。先端接合部41及び基端接合部42は、同じ接合剤を用いてもよく、異なる接合剤を用いてもよい。
[0028]
 第1接合部43は、複数の中間接合部50よりも先端側に設けられており、コアシャフト10と、先端側コイル体20とを接合することにより、コアシャフト10と先端側コイル体20とを一体的に保持している。第2接合部71は、内側コイル体60の基端部に設けられており、コアシャフト10と、内側コイル体60の基端部とを接合することにより、コアシャフト10と内側コイル体60とを一体的に保持している。第1接合部43及び第2接合部71は、先端接合部41と同様の材料により形成できる。第1接合部43及び第2接合部71の材料と、先端接合部41の材料は同じでもよく、異なっていてもよい。
[0029]
 複数の中間接合部50は、基端接合部42の先端EPよりも先端側にそれぞれ配置されており、コアシャフト10と、基端側コイル体30とをそれぞれ接合している。図1の例では、複数の中間接合部50は、第1中間接合部51と、第2中間接合部52と、第3中間接合部53とを備えている。
[0030]
 第1中間接合部51は、複数の中間接合部50のうち最も先端側に配置されている。第1中間接合部51は、先端側コイル体20の基端部と、基端側コイル体30の先端部と、コアシャフト10とを接合することにより、先端側コイル体20と基端側コイル体30とコアシャフト10とを一体的に保持している。第2中間接合部52は、長手方向(軸線O方向)において、第1中間接合部51と第3中間接合部53との間に配置されている。第3中間接合部53は、複数の中間接合部50のうち最も基端側に配置されている。第2中間接合部52及び第3中間接合部53は、基端側コイル体30と、コアシャフト10とを接合することにより、基端側コイル体30とコアシャフト10とを一体的に保持している。複数の中間接合部50は、先端接合部41と同様の材料により形成できる。複数の中間接合部50の材料と、先端接合部41の材料は同じでもよく、異なっていてもよい。
[0031]
 図1に示すように、複数の中間接合部50のうち、最も先端側に配置された第1中間接合部51と、基端接合部42との間において、残りの中間接合部(すなわち、第2中間接合部52及び第3中間接合部53)は等間隔に配置されている。換言すれば、第1中間接合部51の基端と第2中間接合部52の先端との間の長さL1と、第2中間接合部52の基端と第3中間接合部53の先端との間の長さL2と、第3中間接合部53の基端と基端接合部42の先端EPとの間の長さL3と、はそれぞれ等しい。ここで「等しい」とは、完全に同一である場合に限らず、後述のトルク伝達性能を発揮可能な程度の誤差を含む。
[0032]
 以降、第1中間接合部51の基端と第2中間接合部52の先端との間の長さL1を、第1中間接合部51と第2中間接合部52の間隔L1とも呼ぶ。第2中間接合部52の基端と第3中間接合部53の先端との間の長さL2を、第2中間接合部52と第3中間接合部53の間隔L2とも呼ぶ。第3中間接合部53の基端と基端接合部42の先端EPとの間の長さL3を、第3中間接合部53と基端接合部42の間隔L3とも呼ぶ。本実施形態のガイドワイヤ1では、一の中間接合部と、隣り合う中間接合部との間隔、すなわち間隔L1,L2,L3はいずれも、250mm以下である。
[0033]
<効果例>
 以上のように、第1実施形態のガイドワイヤ1は、基端接合部42よりも先端側にそれぞれ配置されて、コアシャフト10と基端側コイル体30(コイル体)とを接合する複数の中間接合部50(第1中間接合部51、第2中間接合部52、第3中間接合部53)を備える。このため、例えば、術者が基端側コイル体30を把持して回転操作や押し込み操作をした際においても、複数の中間接合部50によって、基端側コイル体30からコアシャフト10へのトルク伝達力を向上させることができるため、手元側の操作を先端側へと伝達することができる。この結果、第1実施形態のガイドワイヤ1によれば、手元部分におけるガイドワイヤ1への操作を先端側へと伝達するトルク伝達性を向上できる。また、回転操作がされた場合であっても、複数の中間接合部50によって、基端側コイル体30がコアシャフト10の外周面上で滑りを生じることを抑制できるため、基端側コイル体30に捻れ、ヨレ、潰れが発生することを抑制できる。
[0034]
 また、第1実施形態のガイドワイヤ1において、複数の中間接合部50のうち最も先端側に配置された第1中間接合部51と、基端接合部42との間において、残りの第2及び第3中間接合部52,53は等間隔に配置されている(図1:L1,L2,L3)。このため、術者が把持した位置によらずに、術者の回転操作や押し込み操作による力を先端側へと伝達しやすくなる。この結果、ガイドワイヤ1のトルク伝達性をより一層向上できる。また、一の中間接合部と、隣り合う中間接合部との間隔、すなわち間隔L1,L2,L3はいずれも、250mm以下であるため、術者の回転操作や押し込み操作による力を、より一層、先端側へと伝達しやすくなる。
[0035]
 さらに、第1実施形態のガイドワイヤ1は、先端側コイル体20と基端側コイル体30とを含んでいるため、先端側コイル体20と基端側コイル体30の構成(形状、材料等)を変更することによって、ガイドワイヤ1の先端側と基端側とを互いに異なる特性にできる。また、先端側コイル体20と基端側コイル体30とは第1中間接合部51(中間接合部)によって接合されているため、先端側コイル体20と基端側コイル体30とを固定できる。さらに、最も先端側に配置された第1中間接合部51によって、先端側コイル体20と基端側コイル体30とが接合されているため、残りの第2及び第3中間接合部52,53を基端側コイル体30に配置することができ、残りの第2及び第3中間接合部52,53によって、基端側コイル体30からコアシャフト10へのトルク伝達力を向上させることができ、手元側の操作を先端側へと伝達することができる。
[0036]
 さらに、第1実施形態では、基端側コイル体30は、複数本の素線31が多条に巻回された多条コイルであるため(図2)、ガイドワイヤ1のトルク伝達性をより一層向上できる。さらに、先端側コイル体20は、1本の素線21が単条に巻回された単条コイルであるため、ガイドワイヤ1の先端側における柔軟性を向上できる。
[0037]
<回転追従性試験>
 図3~図7を用いて、第1実施形態のガイドワイヤ1によって、回転追従性能、すなわちトルク伝達性能が向上することを説明する。第1実施形態のガイドワイヤ1の効果を証明するために、比較例として、従来のガイドワイヤ1Sを用いて回転追従性試験を実施した。なお、回転追従性試験とは、ガイドワイヤ1,1Sの回転追従性能を定量的に測定する試験である。
[0038]
 図3は、比較例のガイドワイヤ1Sの構成を例示した説明図である。ガイドワイヤ1Sは、複数の中間接合部50を備えない点を除き、図1で説明したガイドワイヤ1と同様の構成を有している。ガイドワイヤ1Sは、先端側コイル体20と基端側コイル体30とを接合する第1中間接合部51のみを備えており、図1で説明した第2中間接合部52と第3中間接合部53とを備えていない。換言すれば、ガイドワイヤ1Sにおいて、基端側コイル体30は、先端部が第1中間接合部51によってコアシャフト10に接合され、基端部が基端接合部42によってコアシャフト10に接合されているのみであり、先端部と基端部との間の部分はコアシャフト10に接合されていない。
[0039]
 図4は、回転追従性試験の試験方法の説明図である。回転追従性試験では、チューブ81を用いて、半径50mmの円形の輪をつくり、輪の前後に直線部分を形成した試験経路を作成した。この試験経路の一方の開口部(図4右側の開口部)から、比較例のガイドワイヤ1Sを挿入した。そして、比較例のガイドワイヤ1Sを、先端がチューブ81の他方の開口部から突出するまで奥に押し進めた。この状態で、ガイドワイヤ1Sの基端側の所定の把持位置(P1~P5)を把持してガイドワイヤ1Sを回転させ、ガイドワイヤ1Sの先端側が何度回転したかを測定した。
[0040]
 図3を用いて、回転追従性試験において用いる把持位置P1~P5について説明する。把持位置P1は、第1中間接合部51の中心P0から、軸線O方向に長さL11だけ離れた位置とした(図3:白抜き矢印P1)。同様に、把持位置P2は中心P0から長さL12だけ離れた位置とし、把持位置P3は中心P0から長さL13だけ離れた位置とし、把持位置P4は中心P0から長さL14だけ離れた位置とし、把持位置P5は中心P0から長さL15だけ離れた位置とした(図3:白抜き矢印P2~P5)。ここで、長さL11~L15は、L11>L12>L13>L14>L15の関係である限りにおいて任意に定めることができる。把持位置P1は基端接合部42に最も近く、把持位置P5は第1中間接合部51に最も近い。
[0041]
 図5は、比較例の回転追従性試験の試験結果の説明図である。図5では、横軸に比較例のガイドワイヤ1Sの基端側の回転角度(入力角度:degree)を示し、縦軸に比較例のガイドワイヤ1Sの先端側の回転角度(出力角度:degree)を示している。まず、比較例のガイドワイヤ1S(図3)を複数作成し、それぞれについて把持位置P1を把持した状態で回転追従性試験をした。この結果、回転追従性能が相対的に優れたガイドワイヤ1Saと、回転追従性能が相対的に劣るガイドワイヤ1Sbとが存在した。図5には、ガイドワイヤ1Saの測定結果をピッチが狭い破線で表し(1Sa:P1)、ガイドワイヤ1Sbの測定結果を細い実線で表した(1Sb:P1)。また、図5には、理想値SSを太い実線で表している。理想値SSは、基端側の回転に、先端側が完全に追従している状態を表す。
[0042]
 次いで、回転追従性能が相対的に劣るガイドワイヤ1Sbにおいて、図3で説明した他の把持位置P2,P3,P4,P5を把持した状態で、それぞれ回転追従性試験をした。図5において、把持位置P2における測定結果を二点鎖線で表し(1Sb:P2)、把持位置P3における測定結果をピッチが広い一点鎖線で表し(1Sb:P3)、把持位置P4における測定結果をピッチが広い破線で表し(1Sb:P4)、把持位置P5における測定結果をピッチが狭い一点鎖線で表した(1Sb:P5)。
[0043]
 ガイドワイヤ1Sbにおいて、第1中間接合部51に最も近い把持位置P5では、入力角度に対して出力角度が追従していることから、回転追従性能が相対的に高い。また、第1中間接合部51に次に近い把持位置P4と、次の次に近い把持位置P3とでは、入力角度に対して出力角度が僅かに遅れながらも追従していることから、回転追従性能が維持されている。一方、把持位置P4では、入力角度に対して出力角度が遅れている。これは、基端側の回転が先端側へとリアルタイムに伝わっておらず、暫くの間トルクが蓄積された後、突然放出されることにより先端側が回転すること(いわゆる「ハネ」を生じた状態)を表している。このため、把持位置P4では、回転追従性能が相対的に低い。
[0044]
 このように、比較例のガイドワイヤ1Sでは、基端接合部42に近い把持位置P1を把持した場合であっても、回転追従性能が相対的に優れたガイドワイヤ1Saと、回転追従性能が相対的に劣るガイドワイヤ1Sbとが存在してしまうことがわかる。また、回転追従性能が相対的に劣るガイドワイヤ1Sbにおいては、術者がどの把持位置P2~P5を把持するかによって、回転追従性能にばらつきが生じ、回転追従性能が低くなる場合が生じることがわかる。
[0045]
 比較例のガイドワイヤ1Sの試験の後、第1実施形態のガイドワイヤ1についても、比較例と同様の方法を用いて回転追従性試験を行った。具体的には、まず、図1で説明したガイドワイヤ1を複数作成し、それぞれについて図3の把持位置P1と同じ位置(第1中間接合部51の中心P0から軸線O方向に長さL11だけ離れた位置)を把持した状態で、図4で説明した方法を用いて回転追従性試験をした。そして、回転追従性能が相対的に劣るガイドワイヤ1bについて、以下説明する把持位置P6,P7のそれぞれについて、さらに回転追従性試験を行った。
[0046]
 図6は、回転追従性試験の把持位置P6,P7の説明図である。把持位置P6は、複数の中間接合部50のうち、最も基端側にある中間接合部(図示の例では、第3中間接合部53)の中心P0から、軸線O方向に長さL16だけ離れた位置とした(図6:白抜き矢印P6)。また、把持位置P7は、中心P0から長さL17だけ離れた位置とした(図6:白抜き矢印P7)。ここで、長さL16,L17は、L16>L17の関係である限りにおいて任意に定めることができる。把持位置P6は基端接合部42に最も近く、把持位置P7は第3中間接合部53に最も近い。
[0047]
 図7は、回転追従性試験の試験結果の説明図である。図7では、横軸に上述したガイドワイヤ1b(第1実施形態で説明したガイドワイヤ1のうち、回転追従性能が相対的に劣るガイドワイヤ1b)の基端側の回転角度(入力角度:degree)を示し、縦軸にガイドワイヤ1bの先端側の回転角度(出力角度:degree)を示している。図7には、ガイドワイヤ1bの把持位置P6における測定結果を二点鎖線で表し(1b:P6)、ガイドワイヤ1bの把持位置P7における測定結果を一点鎖線で表した(1b:P7)。なお、図7には、説明の便宜上、図5で説明した回転追従性能が相対的に優れたガイドワイヤ1Saの試験結果(1Sa:P1)と、回転追従性能が相対的に劣るガイドワイヤ1Sbの試験結果(1Sb:P1)と、理想値SSとを表している。
[0048]
 ガイドワイヤ1bにおいて、第1中間接合部51に最も近い把持位置P7では、入力角度に対して出力角度が追従していることから、回転追従性能が相対的に高い。また、第1中間接合部51からは相対的に遠いものの、基端接合部42に近い把持位置P6では、入力角度に対して出力角度がなだらかに追従していることから、回転追従性能が相対的に高い。
[0049]
 以上の回転追従性試験から、第1実施形態で説明したガイドワイヤ1では、回転追従性能が相対的に劣る例(ガイドワイヤ1b)においても、図7で説明したように、把持位置P6,P7によらずに高い回転追従性能(トルク伝達性能)が維持できることが明らかとなった。なお、このような結果は、ガイドワイヤ1に複数の中間接合部50が設けられていることによって、把持位置P6,P7と、最寄の接合部(把持位置P6の場合は基端接合部42、把持位置P7の場合は第3中間接合部53)との間隔を、比較例のガイドワイヤ1Sと比較して、相対的に短くできることに起因する。このため、ガイドワイヤ1において、第1中間接合部51と第2中間接合部52との間や、第2中間接合部52と第3中間接合部53との間に、把持位置を設定して上述の回転追従性試験を実施した場合であっても、同様に良好な結果が得られる。
[0050]
<第2実施形態>
 図8は、第2実施形態のガイドワイヤ1Aの構成を例示した説明図である。第2実施形態のガイドワイヤ1Aは、第1実施形態で説明した複数の中間接合部50に代えて、複数の中間接合部50Aを備えている。複数の中間接合部50Aは、長手方向(軸線O方向)における配置がそれぞれ異なる第1~第3中間接合部51A~53Aを備えている。具体的には、第1中間接合部51Aの基端と第2中間接合部52Aの先端との間の長さL11は、第2中間接合部52Aの基端と第3中間接合部53Aの先端との間の長さL21よりも長い。また、長さL21は、第3中間接合部53Aの基端と基端接合部42の先端EPとの間の長さL31よりも長い(L11>L21>L31)。換言すれば、最も先端側に配置された第1中間接合部51Aと、基端接合部42との間において、残りの中間接合部(第2中間接合部52A及び第3中間接合部53A)は等間隔に配置されていない。
[0051]
 このように、複数の中間接合部50Aの構成は種々の変更が可能であり、複数の中間接合部50Aのうち、少なくとも一部の中間接合部は等間隔に配置されていなくてもよい。この場合、上述した長さL11,L21,L31の大小関係は任意に変更が可能である。このような第2実施形態のガイドワイヤ1Aにおいても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、第2実施形態のガイドワイヤ1Aでは、複数の中間接合部50Aの製造を容易に形成することができ、ガイドワイヤ1Aの製造コストを低減できる。
[0052]
<第3実施形態>
 図9は、第3実施形態のガイドワイヤ1Bの構成を例示した説明図である。第3実施形態のガイドワイヤ1Bは、第1実施形態で説明した複数の中間接合部50に代えて、複数の中間接合部50Bを備えている。複数の中間接合部50Bは、第2中間接合部52に代えて第2中間接合部52Bを備え、第3中間接合部53に代えて第3中間接合部53Bを備えている。
[0053]
 図10は、図9のB-B線における断面構成を例示した説明図である。図10に示すように、第2中間接合部52Bは、コアシャフト10の太径部13の周方向の一部分と、基端側コイル体30の周方向の一部分とを溶接することにより形成されている。コアシャフト10と基端側コイル体30とが溶接される範囲は任意に定めることができ、図示のように、周方向に30度程度であってもよく、180度程度であってもよく、360度程度(すなわち周方向の全体に亘ってコアシャフト10と基端側コイル体30とが溶接されている態様)であってもよい。また、長軸方向(軸線O方向)における溶接長さも任意に定めることができる。
[0054]
 このように、複数の中間接合部50Bの構成は種々の変更が可能であり、接合剤による接合以外の手段によって複数の中間接合部50Bのうちの少なくとも一部が形成されてもよい。接合以外の手段としては、上述した溶接のほかにも、加締め等の周知の手段を利用できる。また、複数の中間接合部50Bの全てが接合以外の手段によって形成されていてもよく、複数の中間接合部50Bのうちの少なくとも一部が接合以外の手段によって形成されていてもよい。このような第3実施形態のガイドワイヤ1Bにおいても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、第3実施形態のガイドワイヤ1Bでは、複数の中間接合部50Bを容易に形成することができ、ガイドワイヤ1Bの製造コストを低減できる。
[0055]
<第4実施形態>
 図11は、第4実施形態のガイドワイヤ1Cの構成を例示した説明図である。第4実施形態のガイドワイヤ1Cは、第1実施形態で説明した基端側コイル体30を備えておらず、また、先端側コイル体20に代えて先端側コイル体20Cを備え、複数の中間接合部50に代えて複数の中間接合部50Cを備え、基端接合部42に代えて基端接合部42Cを備えている。先端側コイル体20Cは、長軸方向(軸線O方向)における長さが第1実施形態とは異なる。具体的には、先端側コイル体20Cは、長軸方向においてガイドワイヤ1の全体を覆うように配置されている。複数の中間接合部50Cは、第1~第3中間接合部51C~53Cを備えている。第1~第3中間接合部51C~53Cは、コアシャフト10と、先端側コイル体20Cとをそれぞれ接合している。基端接合部42Cは、コアシャフト10の基端部と、先端側コイル体20Cの基端部とを接合している。
[0056]
 このように、ガイドワイヤ1Cの構成は種々の変更が可能であり、外側に配置されたコイル体が1種類から構成されていてもよい。外側に配置されたコイル体は、図11で例示した単条コイルであってもよく、複数本の素線が多条に巻回された多条コイルであってもよい。また、外側に配置されたコイル体は、複数本の素線を撚り合せた撚線を単条に巻回して形成される単条撚線コイルであってもよく、複数本の素線を撚り合せた撚線を複数用い、各撚線を多条に巻回して形成される多条撚線コイルであってもよい。このような第4実施形態のガイドワイヤ1Cにおいても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、第4実施形態のガイドワイヤ1Cでは、ガイドワイヤ1Cを容易に形成することができ、ガイドワイヤ1Cの製造コストを低減できる。
[0057]
<第5実施形態>
 図12は、第5実施形態のガイドワイヤ1Dの構成を例示した説明図である。図13は、図12のC-C線における断面構成を例示した説明図である。第5実施形態のガイドワイヤ1Dは、第1実施形態で説明した基端側コイル体30に代えて、基端側コイル体30Dを備えている。図13に示すように、基端側コイル体30Dは、複数本の素線を撚り合わせた撚線31Dが、複数本巻回された多条コイル(多条撚線コイル)である。図13の例では、基端側コイル体30Dを構成する撚線31Dの本数は14本であり、各撚線31Dを構成する素線の本数は7本であるが、撚線31Dの本数と、撚線31Dを構成する素線の本数とは任意に決定できる。また、撚線31Dを構成する素線は、素線21と同様の材料により形成できる。撚線31Dを構成する素線の材料と、素線21の材料とは同じでもよく、異なっていてもよい。
[0058]
 このように、基端側コイル体30Dの構成は種々の変更が可能であり、基端側コイル体30Dは、複数本の素線を撚り合わせた撚線31Dが、複数本巻回された多条コイルであってもよい。なお、複数の撚線31Dについて、一部の撚線31Dを構成する素線の本数と、他の撚線31Dを構成する素線の本数とは、互いに異なっていてもよい。例えば、一部の撚線31Dは7本の素線により構成され、他の撚線31Dは5本の素線により構成されていてもよい。このような第5実施形態のガイドワイヤ1Dにおいても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、第5実施形態のガイドワイヤ1Dでは、基端側コイル体30Dは、複数本の素線を撚り合わせた撚線31Dが、複数本巻回された多条コイル(多条撚線コイル)である。このため、ガイドワイヤ1Dのトルク伝達性をより一層向上できる。
[0059]
<第6実施形態>
 図14は、第6実施形態のガイドワイヤ1Eの構成を例示した説明図である。第6実施形態のガイドワイヤ1Eは、第1実施形態で説明した内側コイル体60を備えていない。このように、ガイドワイヤ1Eの構成は種々の変更が可能であり、第1実施形態で説明した構成の少なくとも一部を備えていなくてもよく、第1実施形態で説明しなかった他の構成を備えていてもよい。例えば、ガイドワイヤ1Eは、第1接合部43を備えていなくてもよい。このような第6実施形態のガイドワイヤ1Eにおいても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
[0060]
<本実施形態の変形例>
 本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
[0061]
 [変形例1]
 上記第1~6実施形態では、ガイドワイヤ1,1A~1Eの構成の一例を示した。しかし、ガイドワイヤ1の構成は種々の変更が可能である。例えば、ガイドワイヤ1はさらに、コアシャフト10とは異なる第2コアシャフト(シェイピングリボンとも呼ぶ)を備えていてもよい。この場合、第2コアシャフトの基端部はコアシャフト10に接合され、第2コアシャフトの先端部は先端接合部41によって先端側コイル体20及び内側コイル体60と固定されていてもよい。第2コアシャフトを備える構成とすれば、ガイドワイヤ1の先端側のシェイピング性能を向上できる。例えば、ガイドワイヤは、先端側が予め湾曲された状態で製品化されてもよい。
[0062]
 例えば、コアシャフト10の構成は種々の変更が可能であり、細径部11、縮径部12、及び太径部13を備えておらず、長手方向(軸線O方向)の全体が略同一の外径を有する構成にされてもよく、長手方向の全体が基端側から先端側に向かって縮径した構成にされてもよい。例えば、コアシャフト10は、太径部13の基端側において、基端側から先端側に向かって縮径した第2縮径部を備えていてもよく、第2縮径部の基端側においてさらに太径部13よりも太径の第2太径部を備えていてもよい。
[0063]
 [変形例2]
 上記第1~6実施形態では、ガイドワイヤ1,1A~1Eの外側に配置された2つのコイル体(具体的には、先端側コイル体20,20C、及び、基端側コイル体30,30D)について、各構成の一例を示した。しかし、コイル体の構成は種々の変更が可能である。例えば、コイル体は、コアシャフト10の長手方向の全体を覆っていなくてもよく、コアシャフト10の基端側の一部分は、コイル体(図1:基端側コイル体30)に覆われておらず、外部に露出していてもよい。
[0064]
 例えば、ガイドワイヤ1,1A~1Eの外側に配置されたコイル体は、1つのコイル体により構成されてもよく、3つ以上のコイル体により構成されてもよい。コイル体は、1本の素線を単条に巻回して形成される単条コイルであってもよく、複数本の素線を多条に巻回して形成される多条コイルであってもよく、複数本の素線を撚り合せた撚線を単条に巻回して形成される単条撚線コイルであってもよく、複数本の素線を撚り合せた撚線を複数用い、各撚線を多条に巻回して形成される多条撚線コイル(多条コイル)であってもよい。
[0065]
 例えば、ガイドワイヤ1,1A~1Eの外側に配置された2つのコイル体(具体的には、先端側コイル体20,20C、及び、基端側コイル体30,30Dの少なくとも一方)は、隣接する素線の間に隙間を有さない密巻きに構成されてもよく、隣接する素線の間に隙間を有する疎巻きに形成されてもよく、密巻きと疎巻きとが混合された構成であってもよい。また、コイル体は、例えば、疎水性を有する樹脂材料、親水性を有する樹脂材料、またはこれらの混合物によってコーティングされた樹脂層を備えていてもよい。例えば、コイル体の素線の横断面形状は、略円形でなくてもよい。
[0066]
 [変形例3]
 上記第1~6実施形態では、複数の中間接合部50,50A~50Cの構成の一例を示した。しかし、複数の中間接合部50の構成は種々の変更が可能である。例えば、ガイドワイヤ1,1A~1Eに設けられる中間接合部の数は、上述した3つに限られず、2つ以上の任意の数にしてよい。例えば、中間接合部の形状も任意に定めることができる。例えば、一の中間接合部と、隣り合う中間接合部との間隔は、250mm以上であってもよく、任意の値とできる。例えば、一の中間接合部と、隣り合う中間接合部との間隔は、中間接合部の端面(先端/基端)を基準とせず、中間接合部の長手方向(軸線O方向)における略中央部の位置によって計測してもよい。
[0067]
 例えば、複数の中間接合部50,50A~50Cのうち最も先端側に配置された第1中間接合部51,51A~51Cは、先端側コイル体20の基端部と、基端側コイル体30の先端部とを接合していなくてもよい。この場合、第1中間接合部51は、先端側コイル体20及び基端側コイル体30の境界よりも先端側(すなわち先端側コイル体20)に配置されていてもよく、境界よりも基端側(すなわち基端側コイル体30)に配置されていてもよい。
[0068]
 [変形例4]
 第1~6実施形態のガイドワイヤ1,1A~1Eの構成、及び上記変形例1~3のガイドワイヤ1,1A~1Eの構成は、適宜組み合わせてもよい。例えば、第4実施形態で説明した基端側コイル体30を備えないガイドワイヤ1Cにおいて、第2又は第3実施形態で説明した複数の中間接合部50を備える構成としてもよい。例えば、第5実施形態で説明した基端側コイル体30Dを備えるガイドワイヤ1Dにおいて、第2又は第3実施形態で説明した複数の中間接合部50を備える構成としてもよい。例えば、第6実施形態で説明した内側コイル体60を備えないガイドワイヤ1Eにおいて、第2又は第3実施形態で説明した複数の中間接合部50を備える構成としてもよい。
[0069]
 以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。

符号の説明

[0070]
  1,1A~1E,1b…ガイドワイヤ
  1S,1Sa,1Sb…比較例のガイドワイヤ
  10…コアシャフト
  11…細径部
  12…縮径部
  13…太径部
  20,20C…先端側コイル体
  21…素線
  30,30D…基端側コイル体
  31…素線
  31D…撚線
  41…先端接合部
  42,42C…基端接合部
  43…第1接合部
  50,50A~50C…中間接合部
  51,51A~51C…第1中間接合部
  52,52A~52C…第2中間接合部
  53,53A~53C…第3中間接合部
  60…内側コイル体
  61…素線
  71…第2接合部
  81…チューブ

請求の範囲

[請求項1]
 ガイドワイヤであって、
 コアシャフトと、
 前記コアシャフトの全体に巻回されたコイル体と、
 前記コアシャフトの先端部と前記コイル体の先端部とを接合する先端接合部と、
 前記コアシャフトの基端部と前記コイル体の基端部とを接合する基端接合部と、
 前記基端接合部の先端より先端側にそれぞれ配置され、前記コアシャフトと前記コイル体とをそれぞれ接合する複数の中間接合部と、
を備える、ガイドワイヤ。
[請求項2]
 請求項1に記載のガイドワイヤであって、
 前記複数の中間接合部のうち最も先端側に配置された前記中間接合部と、前記基端接合部との間において、残りの前記中間接合部は等間隔に配置されている、ガイドワイヤ。
[請求項3]
 請求項1または請求項2に記載のガイドワイヤであって、
 一の前記中間接合部と、隣り合う前記中間接合部との間隔は、250mm以下である、ガイドワイヤ。
[請求項4]
 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のガイドワイヤであって、
 前記中間接合部では、前記コアシャフトの周方向の少なくとも一部分と、前記コイル体の周方向の少なくとも一部分とが溶接されている、ガイドワイヤ。
[請求項5]
 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のガイドワイヤであって、
 前記コイル体は、
  先端側に配置された先端側コイル体と、
  基端側に配置された基端側コイル体と、を含んでおり、
 前記複数の中間接合部のうち最も先端側に配置された前記中間接合部は、前記先端側コイル体の基端部と、前記基端側コイル体の先端部とを接合している、ガイドワイヤ。
[請求項6]
 請求項5に記載のガイドワイヤであって、
 前記基端側コイル体は、複数本の素線が多条に巻回された多条コイルである、ガイドワイヤ。
[請求項7]
 請求項5に記載のガイドワイヤであって、
 前記基端側コイル体は、複数本の素線を撚り合わせた撚線が、複数本巻回された多条コイルである、ガイドワイヤ。
[請求項8]
 請求項5から請求項7のいずれか一項に記載のガイドワイヤであって、
 前記先端側コイル体は、1本の素線が単条に巻回された単条コイルである、ガイドワイヤ。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]