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1. WO2020162142 - ENSEMBLE ÉLÉMENT ÉLECTROLUMINESCENT, ENSEMBLE PUCE LASER À FAISCEAUX MULTIPLES, APPAREIL DE MISE EN FORME OPTIQUE, ENSEMBLE ÉLÉMENT ET PROCÉDÉ DE FABRICATION ASSOCIÉ

Document

明 細 書

発明の名称 発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び光造形装置、並びに、部材組立体及びその製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007   0008   0009   0010  

図面の簡単な説明

0011  

発明を実施するための形態

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040  

実施例 1

0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063  

実施例 2

0064   0065   0066  

実施例 3

0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122  

符号の説明

0123  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18  

明 細 書

発明の名称 : 発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び光造形装置、並びに、部材組立体及びその製造方法

技術分野

[0001]
 本開示は、発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び光造形装置、並びに、部材組立体及びその製造方法に関する。

背景技術

[0002]
 近年、例えば、光造形装置、レーザプリンタ、レーザディスプレイ装置、計測装置等の各種装置において、複数のレーザ素子が並置されたマルチビームレーザチップが広く用いられている(例えば、特開2003-158332号公報参照)。そして、複数のレーザ素子は、屡々、サブマウントに接合されている(例えば、特開2008-277471号公報参照)。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2003-158332号公報
特許文献2 : 特開2008-277471号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 ところで、製造時あるいは組立時、マルチビームレーザチップには、屡々、反りが発生する。それ故、特開2008-277471号公報に開示された技術にあっては、サブマウントとの接合部であるレーザ素子に設けられた電極の下に空隙や柔らかい素材を含む応力吸収部を設けることで、レーザ素子とサブマウントの熱膨張差によって発生する応力を緩和している。しかしながら、応力吸収部の形成は工程数が多く、形成工程が複雑であり、また、融点の問題からインジウムやフォトレジスト上に金属膜を形成することが難しいという問題がある。
[0005]
 従って、本開示の目的は、簡素な構成、構造であるにも拘わらず、反りを抑制することができる発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び光造形装置、並びに、部材組立体及びその製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0006]
 上記の目的を達成するための本開示の発光素子組立体は、
 発光素子、
 発光素子駆動部、
 発光素子に設けられた電極に接続された第1接合部材、及び、
 発光素子駆動部に設けられた第2接合部材、
を備えており、
 第1接合部材及び第2接合部材のいずれか一方は合金材料から成り、
 第1接合部材及び第2接合部材の他方は金属材料から成り、
 合金材料から成る接合部材は、第1の部分及び第2の部分から構成されており、
 金属材料から成る接合部材と第1の部分とは、接合されており、
 第2の部分は、発光素子と発光素子駆動部との間に、発光素子及び発光素子駆動部の一方に設けられており、且つ、発光素子及び発光素子駆動部の他方と接して配されている。
[0007]
 上記の目的を達成するための本開示のマルチビームレーザチップ組立体は、複数の発光素子組立体が並置されて成り、
 各発光素子組立体は、
 レーザ素子から成る発光素子、
 発光素子駆動部、
 発光素子に設けられた電極に接続された第1接合部材、及び、
 発光素子駆動部に設けられた第2接合部材、
を備えており、
 第1接合部材及び第2接合部材のいずれか一方は合金材料から成り、
 第1接合部材及び第2接合部材の他方は金属材料から成り、
 合金材料から成る接合部材は、第1の部分及び第2の部分から構成されており、
 金属材料から成る接合部材と第1の部分とは、接合されており、
 第2の部分は、発光素子と発光素子駆動部との間に、発光素子及び発光素子駆動部の一方に設けられており、且つ、発光素子及び発光素子駆動部の他方と接して配されている。
[0008]
 上記の目的を達成するための本開示の光造形装置は、
 マルチビームレーザチップ組立体、及び、
 マルチビームレーザチップ組立体から出射された光を集光する集光部材、
を備えており、
 マルチビームレーザチップ組立体は、複数の発光素子組立体が並置されて成り、
 各発光素子組立体は、
 レーザ素子から成る発光素子、
 発光素子駆動部、
 発光素子に設けられた電極に接続された第1接合部材、及び、
 発光素子駆動部に設けられた第2接合部材、
を備えており、
 第1接合部材及び第2接合部材のいずれか一方は合金材料から成り、
 第1接合部材及び第2接合部材の他方は金属材料から成り、
 合金材料から成る接合部材は、第1の部分及び第2の部分から構成されており、
 金属材料から成る接合部材と第1の部分とは、接合されており、
 第2の部分は、発光素子と発光素子駆動部との間に、発光素子及び発光素子駆動部の一方に設けられており、且つ、発光素子及び発光素子駆動部の他方と接して配されている。
[0009]
 上記の目的を達成するための本開示の部材組立体は、
 第1部材、
 第2部材、
 第1部材に設けられた第1接合部材、及び、
 第2部材に設けられた第2接合部材、
を備えており、
 第1接合部材は金属材料から成り、
 第2接合部材は合金材料から成り、
 第2接合部材は、第1の部分及び第2の部分から構成されており、
 第1接合部材と第1の部分とは、接合されており、
 第2の部分は、第1部材と第2部材との間に、第1部材と接して配置されている。
[0010]
 上記の目的を達成するための本開示の部材組立体の製造方法は、
 金属材料から成る第1接合部材が設けられた第1部材、並びに、第1の部分及び第2の部分から構成され、合金材料から成る第2接合部材が設けられた第2部材を準備し、
 第2接合部材の第1の部分と第1接合部材とが接した状態で、第1部材と第2部材との間に圧力を加えながら、第1接合部材及び第2接合部材を加熱し、第1の部分を溶融させて第1接合部材と接合し、第2の部分を第1部材と接触させる。

図面の簡単な説明

[0011]
[図1] 図1A及び図1Bは、実施例1の発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び部材組立体の模式的な一部断面図であり、図1A及び図1Bは、図2A及び図2Bの矢印A-A及び矢印B-Bに沿った模式的な一部断面図である。
[図2] 図2A及び図2Bは、実施例1の発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び部材組立体の構成要素の配置状態を模式的に示す部分的配置図である。
[図3] 図3は、実施例1の発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び部材組立体の製造方法を説明するための発光素子組立体等の模式的な一部断面図である。
[図4] 図4A及び図4Bは、図3に引き続き、実施例1の発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び部材組立体の製造方法を説明するための発光素子組立体等の模式的な一部断面図である。
[図5] 図5A及び図5Bは、それぞれ、実施例1における1つの発光素子の接合後の第1接合部材及び第2接合部材の分析を行った結果を示すグラフ、及び、16個の発光素子の接合後の第1接合部材の高さH 1を測定した結果を示すグラフである。
[図6] 図6A及び図6Bは、それぞれ、実施例1の発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び部材組立体の変形例-1及び変形例-2の構成要素の配置状態を模式的に示す部分的配置図である。
[図7] 図7A及び図7Bは、それぞれ、実施例1の発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び部材組立体の変形例-3及び変形例-4の構成要素の配置状態を模式的に示す部分的配置図である。
[図8] 図8A及び図8Bは、それぞれ、実施例1の発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び部材組立体の変形例-5及び変形例-6の構成要素の配置状態を模式的に示す部分的配置図である。
[図9] 図9は、実施例2の発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び部材組立体の構成要素の配置状態を模式的に示す部分的配置図である。
[図10] 図10A及び図10Bは、それぞれ、実施例2の発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び部材組立体の変形例-1の模式的な一部断面図、及び、実施例2の変形例-1の構成要素の配置状態を模式的に示す部分的配置図であり、ここで、図10Aは、図10Bの矢印A-Aに沿った模式的な一部断面図である。
[図11] 図11は、実施例2の変形例-2の構成要素の配置状態を模式的に示す部分的配置図である。
[図12] 図12は、発光素子(レーザ素子)の模式的な斜視図である。
[図13] 図13は、実施例3の光造形装置を示す側面図である。
[図14] 図14は、実施例3の光造形装置の電気的なブロック図である。
[図15] 図15は、実施例3の光造形装置を構成する光検出部の斜視図である。
[図16] 図16は、実施例3の光造形装置を構成する光源ユニットの分解斜視図である。
[図17] 図17は、実施例3の光造形装置を構成する光源ユニットにおける発光モジュールの斜視図である。
[図18] 図18は、実施例3の光造形装置を構成する光源ユニットにおける発光モジュールの一部を拡大した斜視図である。

発明を実施するための形態

[0012]
 以下、図面を参照して、実施例に基づき本開示を説明するが、本開示は実施例に限定されるものではなく、実施例における種々の数値や材料は例示である。尚、説明は、以下の順序で行う。
1.本開示の発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び光造形装置、並びに、部材組立体及びその製造方法、全般に関する説明
2.実施例1(本開示の発光素子組立体及びマルチビームレーザチップ組立体、並びに、部材組立体及びその製造方法)
3.実施例2(実施例1の変形)
4.実施例3(光造形装置)
5.その他
[0013]
〈本開示の発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び光造形装置、並びに、部材組立体及びその製造方法、全般に関する説明〉
 本開示の光造形装置において、集光部材は収束性ロッドレンズから成る形態とすることができる。そして、このような好ましい形態を含む本開示の光造形装置において、集光部材によって集光された光は、光硬化性樹脂に結像され、光硬化性樹脂を硬化させる形態とすることができる。尚、収束性ロッドレンズを構成する各レンズ部は、発光素子の光出射部に対向して配置されている。
[0014]
 本開示のマルチビームレーザチップ組立体において、あるいは又、本開示の光造形装置において(以下、これらを総称して、『本開示のマルチビームレーザチップ組立体等』と呼ぶ場合がある)、
 マルチビームレーザチップ組立体を構成する発光素子組立体の数は、2N個(但し、Nは2以上の整数)であり、
 第1接合部材及び第2接合部材は、nを1以上、N以下の整数としたとき、(2n-1)番目の発光素子の光出射部と2n番目の発光素子の光出射部との間に配置されており、2n番目の発光素子の光出射部と(2n+1)番目の発光素子の光出射部との間には配置されていない形態とすることができ、これによって、発光素子の配置の狭ピッチ化を図ることができる。但し、このような形態に限定するものではなく、m番目の発光素子の光出射部と(m+1)番目[但し、m=1,2,3・・・(2N-1)]の発光素子の光出射部との間に、第1接合部材及び第2接合部材を配置する形態とすることもできる。あるいは又、m番目の発光素子の光出射部と(m+1)番目[但し、m=1,2,3・・・(2N-1)]の発光素子の光出射部との間に第1接合部材及び第2接合部材を配置し、しかも、所望のm’番目の発光素子の光出射部と(m’+1)番目[但し、m’は2乃至(2N-1)の内のいずれかの整数]の発光素子の間には第1接合部材及び第2接合部材を配置しない形態とすることもできる。あるいは又、第1番目の発光素子の光出射部よりも外側の領域、及び、第2N番目の発光素子よりも外側の領域には、第1接合部材及び第2接合部材を配置せず、第1番目の発光素子の光出射部と第2番目の発光素子の光出射部との間に第1接合部材及び第2接合部材を配置し、第(2N-1)番目の発光素子の光出射部と第2N番目の発光素子の光出射部との間に第1接合部材及び第2接合部材を配置する形態とすることもできる。そして、これらによっても、マルチビームレーザチップ組立体全体での発光素子の間隔を等しくしつつ、発光素子の間隔を容易に狭くすることができる。2N個の発光素子の集合体を、便宜上、『マルチビームレーザチップ』と呼ぶ場合がある。
[0015]
 更には、上記の好ましい形態を含む本開示のマルチビームレーザチップ組立体等において、発光素子の光出射部の間隔は、後述するように、共晶に基づく確実な接合の達成のために、また、解像度の観点から、10μm以上が好ましく、また、100μm以下、好ましくは、50μm以下である形態とすることができる。それぞれの発光素子の光出射部の間隔は等しいことが好ましい。更には、以上に説明した各種好ましい形態を含む本開示のマルチビームレーザチップ組立体において、N≧25を満足する形態とすることができる。即ち、マルチビームレーザチップは、50個以上の発光素子から構成されている形態とすることができる。
[0016]
 更には、以上に説明した各種好ましい形態を含む本開示のマルチビームレーザチップ組立体等において、発光素子駆動部はサブマウントから成る構成とすることができ、この場合、サブマウントは、マルチビームレーザチップの長手方向に沿って配置されている構成とすることができる。更には、サブマウントには外部入力用電極パッドが備えられており、外部入力用電極パッドは、マルチビームレーザチップの光出射部と反対側であって、マルチビームレーザチップの長手方向の長さを越えない範囲に配置されている構成とすることができる。あるいは又、以上に説明した各種好ましい形態を含む本開示のマルチビームレーザチップ組立体において、発光素子駆動部は、発光素子駆動回路が設けられた半導体基板から成る構成とすることができる。
[0017]
 あるいは又、以上に説明した各種好ましい形態、構成を含む本開示のマルチビームレーザチップ組立体等において、一の発光素子から出射された光の結像中心をAとし、一の発光素子に隣接する発光素子から出射された光の結像中心をBとし、結像中心Aと結像中心Bとの二等分点の位置をCとしたとき、結像中心Aにおける光密度P Aと位置Cにおける光密度P Cとは、P C≧0.5P Aの関係を満たすように、発光素子の光出射部の間隔が設定されていてもよい。
[0018]
 発光素子駆動部は、伝熱板上に載置されていてもよいし、冷却部材上に載置されていてもよい。複数の発光素子組立体は筐体の内部に収容されており、筐体には複数の発光素子組立体の発する熱を冷却する冷却機構が設けられていてもよい。
[0019]
 本開示の発光素子組立体において、あるいは又、以上に説明した各種好ましい形態、構成を含む本開示のマルチビームレーザチップ組立体を構成する発光素子組立体において、あるいは又、以上に説明した各種好ましい形態、構成を含む本開示の光造形装置を構成するマルチビームレーザチップ組立体における発光素子組立体において、あるいは又、本開示の部材組立体において、あるいは又、本開示の部材組立体の製造方法によって得られた部材組立体において(以下、これらを総称して、『本開示の発光素子組立体等』と呼ぶ場合がある)、第2の部分は第1の部分に並置されている形態とすることができる。即ち、第2の部分の側面の一部が第1の部分の側面の一部と接している形態とすることができる。
[0020]
 あるいは又、本開示の発光素子組立体等において、第2の部分は第1の部分と離間して配置されている形態とすることができる。即ち、第2の部分の側面は第1の部分の側面と接していない形態とすることができる。この場合、第2の部分は、発光素子(あるいは発光素子延在部)と発光素子駆動部との間に、発光素子(あるいは発光素子延在部)及び発光素子駆動部の一方に設けられており、且つ、発光素子(あるいは発光素子延在部)及び発光素子駆動部の他方と接して配されている。
[0021]
 以上に説明した好ましい形態を含む本開示の発光素子組立体等にあっては、第1の部分の高さをH 1、第2の部分の高さをH 2としたとき、H 1<H 2を満足する形態とすることができる。
[0022]
 以上に説明した好ましい形態を含む本開示の発光素子組立体等において、合金材料は、金属材料を構成する原子を含んでいる構成とすることができる。そして、この場合、第1の部分と、金属材料から成る接合部材とは、金属材料を構成する原子の拡散を伴う共晶に基づき接合されていることが好ましい。更には、これらの場合、合金材料は金-スズ(Au-Sn)半田材料から成り、金属材料は金(Au)から成る構成とすることができる。場合によっては、第2接合部材と対向する第1接合部材の表面(対向面)を含む第1接合部材の一部が金(Au)から成る構成とすることができる。更には、これらの場合、金属材料から成る接合部材に隣接した第1の部分の領域を構成する合金材料の融点は、第2の部分を構成する合金材料の融点よりも低い構成とすることができ、この場合、金属材料から成る接合部材に隣接した第1の部分の領域を構成する合金材料の組成は、第2の部分を構成する合金材料の組成と異なる構成とすることができる。更には、これらの場合、金-スズ(Au-Sn)半田材料から成り、金属材料から成る接合部材に隣接した第1の部分の領域を構成する合金材料のスズ含有率は18質量%乃至29質量%であり、金-スズ(Au-Sn)半田材料から成る第2の部分を構成する合金材料のスズ含有率は18質量%未満又は29質量%を超える構成とすることができる。即ち、金属材料から成る接合部材と第1の部分とが接合される前、第2の部分と第1の部分とは同じ組成を有し、金属材料から成る接合部材と第1の部分とが接合された後、金属材料から成る接合部材に隣接した第1の部分の領域と第2の部分とは異なる組成を有する形態とすることができる。第2の部分が第1の部分と離間して配置されている形態とする場合、第2の部分と第1の部分とは異なる材料あるいは異なる組成から構成されていてもよい。
[0023]
 更には、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本開示の発光素子組立体において、発光素子は、端面から光を出射するレーザ素子(端面発光型の半導体レーザ素子)から成る形態とすることができるが、このような形態に限定するものではなく、端面発光型のスーパールミネッセントダイオード(SLD)、面発光レーザ素子(垂直共振器レーザ、VCSELとも呼ばれる)、発光ダイオード(LED)から成る形態とすることもできる。
[0024]
 更には、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本開示の発光素子組立体において、発光素子駆動部は、サブマウントから成る形態とすることができるし、あるいは又、発光素子駆動回路が設けられた半導体基板から成る形態とすることもできる。
[0025]
 更には、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本開示の発光素子組立体等において、厚さ方向と直交する仮想平面で切断したときの第1の部分の断面積をS 1、第2の部分の断面積をS 2としたとき、
1/(S 1+S 2)<1
望ましくは、
0.5≦S 1/(S 1+S 2)≦0.9
を満足することが好ましい。厚さ方向と直交する仮想平面で切断したときの金属材料から成る接合部材の断面積をS 3としたとき、S 1>S 3の場合もあるし、S 1=S 3の場合もあるし、S 1<S 3の場合もある。また、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本開示の発光素子組立体において、発光素子が端面発光型の半導体レーザ素子から構成されている場合、光出射部(前端面)の光反射率は、5%以上、90%以下であることが好ましいし、光出射部と対向する面(後端面)の光反射率は、60%以上、100%未満であることが好ましい。
[0026]
 以上に説明した好ましい形態、構成を含む本開示の発光素子組立体等において、第1接合部材及び第2接合部材は、化学的気相成長法(CVD法)あるいは例えば真空蒸着法やスパッタリング法といった物理的気相成長法(PVD法)から成る成膜方法とパターニング技術との組合せやメッキ法、印刷法等に基づき形成することができる。
[0027]
 発光素子は、第1導電型(例えば、n型)を有する第1化合物半導体層、発光層(活性層)、及び、第1導電型とは異なる第2導電型(例えば、p型)を有する第2化合物半導体層が積層された積層構造体を有し、第1化合物半導体層には第1電極が電気的に接続されており、第2化合物半導体層には第2電極が電気的に接続されている構造とすることができる。発光層(活性層)は、活性層は、単一の化合物半導体層から構成されていてもよいが、量子井戸構造を有することが望ましい。具体的には、発光層(活性層)は、単一量子井戸構造(SQW構造)を有していてもよいし、多重量子井戸構造(MQW構造)を有していてもよい。第1化合物半導体層、第2化合物半導体層は、第1クラッド層、第2クラッド層とも呼ばれる。第1化合物半導体層、第2化合物半導体層は、単一構造の層であってもよいし、多層構造の層であってもよいし、超格子構造の層であってもよいし、更には、組成傾斜層、濃度傾斜層を備えた層とすることもできる。
[0028]
 発光素子が発光する色として、赤色、緑色、青色、紫色等、任意の色を挙げることができる。赤色を発光する赤色発光素子、緑色を発光する緑色発光素子及び青色を発光する青色発光素子の発光層を構成する材料として、例えば、III-V族化合物半導体を用いるものを挙げることができ、また、赤色発光素子の発光層を構成する材料として、例えば、AlGaInP系化合物半導体を用いるものを挙げることもできる。
[0029]
 III-V族化合物半導体として、例えば、GaN系化合物半導体(AlGaN混晶あるいはAlInGaN混晶、InGaN混晶を含む)を例示することができ、更には、これらの化合物半導体に、所望に応じて、ホウ素(B)原子やタリウム(Tl)原子、ヒ素(As)原子、リン(P)原子、アンチモン(Sb)原子が含まれていてもよい。量子井戸構造を有する発光層における(井戸層を構成する化合物半導体,障壁層を構成する化合物半導体)の組合せとして、(In yGa (1-y)N,GaN)、(In yGa (1-y)N,In zGa (1-z)N)[但し、y>z]、(In yGa (1-y)N,AlGaN)を例示することができる。
[0030]
 あるいは又、III-V族化合物半導体として、例えば、GaInNAs系化合物半導体(GaInAs混晶あるいはGaNAs混晶を含む)、AlGaInP系化合物半導体、AlAs系化合物半導体、AlGaInAs系化合物半導体、AlGaAs系化合物半導体、GaInAs系化合物半導体、GaInAsP系化合物半導体、GaInP系化合物半導体、GaP系化合物半導体、InP系化合物半導体、InN系化合物半導体、AlN系化合物半導体を例示することができる。
[0031]
 第1導電型をn型とする場合、第2導電型はp型であるし、第1導電型をp型とする場合、第2導電型はn型である。化合物半導体層に添加されるn型不純物として、例えば、ケイ素(Si)やセレン(Se)、ゲルマニウム(Ge)、錫(Sn)、炭素(C)、チタン(Ti)を挙げることができるし、p型不純物として、亜鉛(Zn)や、マグネシウム(Mg)、ベリリウム(Be)、カドミウム(Cd)、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、酸素(O)を挙げることができる。
[0032]
 活性層を含む各種化合物半導体層の形成方法(成膜方法)として、有機金属化学的気相成長法(MOCVD法,Metal Organic-Chemical Vapor Deposition 法、MOVPE法,Metal Organic-Vapor Phase Epitaxy 法)や分子線エピタキシー法(MBE法)、有機金属分子線エピタキシー法(MOMBE法)、ハロゲンが輸送あるいは反応に寄与するハイドライド気相成長法(HVPE法)、プラズマアシステッド物理的気相成長法(PPD法)、アトミック・レイヤー・デポジション法(ALD法, Atomic Layer Deposition 法、原子層堆積法)、マイグレーション・エンハンスト・エピタキシー法(MEE法, Migration-Enhanced Epitaxy 法、MEE法)を挙げることができる。赤色発光素子、緑色発光素子、青色発光素子を製造するためには、上記の化合物半導体やその組成を、適宜、選択すればよい。
[0033]
 ここで、積層構造体をGaN系化合物半導体から構成する場合、MOCVD法における有機ガリウム源ガスとして、トリメチルガリウム(TMG)ガスやトリエチルガリウム(TEG)ガスを挙げることができるし、窒素源ガスとして、アンモニアガスやヒドラジンガスを挙げることができる。n型の導電型を有するGaN系化合物半導体層の形成においては、例えば、n型不純物(n型ドーパント)としてケイ素(Si)を添加すればよいし、p型の導電型を有するGaN系化合物半導体層の形成においては、例えば、p型不純物(p型ドーパント)としてマグネシウム(Mg)を添加すればよい。GaN系化合物半導体層の構成原子としてアルミニウム(Al)あるいはインジウム(In)が含まれる場合、Al源としてトリメチルアルミニウム(TMA)ガスを用いればよいし、In源としてトリメチルインジウム(TMI)ガスを用いればよい。更には、Si源としてモノシランガス(SiH 4ガス)を用いればよいし、Mg源としてビスシクロペンタジエニルマグネシウムガスやメチルシクロペンタジエニルマグネシウム、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp 2Mg)を用いればよい。尚、n型不純物(n型ドーパント)として、Si以外に、Ge、Se、Sn、C、Te、S、O、Pd、Poを挙げることができるし、p型不純物(p型ドーパント)として、Mg以外に、Zn、Cd、Be、Ca、Ba、C、Hg、Srを挙げることができる。
[0034]
 第1導電型をn型、第2導電型をp型とする場合、第1電極はn側電極であり、第2電極はp側電極となる。一方、第1導電型をp型、第2導電型をn型とする場合、第1電極はp側電極であり、第2電極はn側電極となる。第1電極や第2電極は、例えば、真空蒸着法やスパッタリング法等のPVD法にて成膜することができる。以下の説明においては、第1導電型をn型、第2導電型をp型とする。
[0035]
 第1電極は、例えば、金(Au)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、Ti(チタン)、バナジウム(V)、タングステン(W)、クロム(Cr)、Al(アルミニウム)、Cu(銅)、Zn(亜鉛)、錫(Sn)及びインジウム(In)から成る群から選択された少なくとも1種類の金属(合金を含む)を含む、単層構成又は多層構成を有することが望ましく、具体的には、例えば、Ti/Au、Ti/Al、Ti/Al/Au、Ti/Pt/Au、Ni/Au、AuGe/Ni/Au、AuGe/Ni/(Au/)Ti/Pt/Au、AuGe/Ni/(Ti/)TiW/Pt/Au、Ni/Au/Pt、Ni/Pt、Pd/Pt、Pd/AuGe、Ag/Pd、Tiを例示することができる。尚、多層構成における「/」の前の層ほど、より活性層側に位置する。
[0036]
 また、第2電極として、Au/AuZn、Au/Pt/Ti(/Au)/AuZn、Au/Pt/TiW(/Ti)(/Au)/AuZn、Au/AuPd、Au/Pt/Ti(/Au)/AuPd、Au/Pt/TiW(/Ti)(/Au)/AuPd、Au/Pt/Ti、Au/Pt/TiW(/Ti)、Au/Pt/TiW/Pd/TiW(/Ti)、Ti/Cu、Pt、Ni、Ag、Geを挙げることができる。尚、「/」の前の層ほど、活性層から電気的に離れたところに位置する。あるいは又、第2電極を、インジウム-錫酸化物(ITO,Indium Tin Oxide,SnドープのIn 23、結晶性ITO及びアモルファスITOを含む)、インジウム-亜鉛酸化物(IZO,Indium Zinc Oxide)、インジウム-ガリウム酸化物(IGO)、インジウム・ドープのガリウム-亜鉛酸化物(IGZO,In-GaZnO 4)、IFO(FドープのIn 23)、ITiO(TiドープのIn 23)、InSn、InSnZnO]、錫系透明導電性材料[具体的には、例えば、酸化錫(SnO 2)、ATO(SbドープのSnO 2)、FTO(FドープのSnO 2)]、亜鉛系透明導電性材料[具体的には、例えば、酸化亜鉛(ZnO、AlドープのZnO(AZO)やBドープのZnOを含む)、ガリウム・ドープの酸化亜鉛(GZO)、AlMgZnO(酸化アルミニウム及び酸化マグネシウム・ドープの酸化亜鉛)]、NiOといった透明導電材料から構成することもできる。
[0037]
 第1電極の上(表面)に第1パッド部を形成し、第2電極の上(表面)に第2パッド部を形成してもよい。パッド部は、Ti(チタン)、アルミニウム(Al)、Pt(白金)、Au(金)、Ni(ニッケル)、Pd(パラジウム)から成る群から選択された少なくとも1種類の金属を含む、単層構成又は多層構成を有することが望ましい。あるいは又、パッド部を、Ti/Pt/Auの多層構成、Ti/Auの多層構成、Ti/Pd/Auの多層構成、Ti/Pd/Auの多層構成、Ti/Ni/Auの多層構成、Ti/Ni/Au/Cr/Auの多層構成に例示される多層構成とすることもできる。第1電極をAg層あるいはAg/Pd層から構成する場合、第1電極の表面に、例えば、Ni/TiW/Pd/TiW/Niから成るカバーメタル層を形成し、カバーメタル層の上に、例えば、Ti/Ni/Auの多層構成あるいはTi/Ni/Au/Cr/Auの多層構成から成るパッド部を形成する形態とすることもできる。
[0038]
 積層構造体の側面や露出面を被覆層(絶縁膜)で被覆してもよい。被覆層(絶縁膜)の形成は、周知の方法に基づき行うことができる。被覆層(絶縁膜)を構成する材料の屈折率は、積層構造体を構成する材料の屈折率よりも小さいことが好ましい。被覆層(絶縁膜)を構成する絶縁材料として、SiO 2を含むSiO X系材料、SiN X系材料、SiO YZ系材料、TaO X、ZrO X、AlN X、AlO X、GaO Xを例示することができるし、あるいは又、ポリイミド樹脂等の有機材料を挙げることもできる。被覆層(絶縁膜)の形成方法として、例えば真空蒸着法やスパッタリング法といったPVD法、あるいは、CVD法を挙げることができるし、塗布法に基づき形成することもできる。
[0039]
 発光素子を製造するための発光素子製造用基板として、GaAs基板、GaP基板、AlN基板、AlP基板、InN基板、InP基板、AlGaInN基板、AlGaN基板、AlInN基板、GaInN基板、AlGaInP基板、AlGaP基板、AlInP基板、GaInP基板、ZnS基板、サファイア基板、SiC基板、アルミナ基板、ZnO基板、LiMgO基板、LiGaO 2基板、MgAl 24基板、Si基板、Ge基板、これらの基板の表面(主面)に下地層やバッファ層が形成されたものを挙げることができる。尚、赤色発光素子、緑色発光素子、青色発光素子を製造するためには、これらの基板から、適宜、選択すればよい。GaN基板は、成長面によって極性/無極性/半極性と特性が変わることが知られているが、GaN基板のいずれの主面(第2面)も化合物半導体層の形成に使用することができる。また、GaN基板の主面に関して、結晶構造(例えば、立方晶型や六方晶型等)によっては、所謂A面、B面、C面、R面、M面、N面、S面等の名称で呼ばれる結晶方位面、あるいは、これらを特定方向にオフさせた面等を用いることもできる。あるいは又、基板を、主面として半極性面である{20-21}面を有するGaN基板(c面をm軸方向に約75度傾けた面を主面とするGaN基板)から成る構成とすることもできる。
[0040]
 本開示の発光素子組立体における発光素子を構成する積層構造体にあっては、第1化合物半導体層が発光素子製造用基板の一方の面上に形成された状態で、導電性の発光素子製造用基板が残されている場合もあるし、発光素子製造用基板上に発光素子を形成した後、発光素子製造用基板が除去される場合もある。そして、前者の場合、導電性の発光素子製造用基板の他方の面上に第1電極が形成されており、後者の場合、第1化合物半導体層上に第1電極が形成されている。本開示のマルチビームレーザチップ組立体及び光造形装置にあっては、第1化合物半導体層が発光素子製造用基板の一方の面上に形成された状態で、導電性の発光素子製造用基板が残されている。そして、第1電極は、導電性の発光素子製造用基板の他方の面上に第1電極が形成されており、複数の発光素子組立体において、第1電極は共有(共通化)されている。第2化合物半導体層側を発光素子駆動部と対向させることが、放熱性の観点、電極構成の容易性といった観点から好ましい。そして、この場合、第1接合部材が接続された発光素子に設けられた電極は、第2電極である。
実施例 1
[0041]
 実施例1は、本開示の発光素子組立体及びマルチビームレーザチップ組立体、並びに、部材組立体及びその製造方法に関する。実施例1の発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び部材組立体の模式的な一部断面図を図1A及び図1Bに示し、実施例1の発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び部材組立体の構成要素の配置状態を模式的に示す部分的配置図を図2A及び図2Bに示す。尚、図1A及び図1Bは、図2A及び図2Bの矢印A-A及び矢印B-Bに沿った模式的な一部断面図である。また、図2Aの一部、後述する図9の一部、図10Bの一部及び図11の一部において、発光素子の領域を一点鎖線で囲んだ。
[0042]
 実施例1の発光素子組立体20は、
 発光素子21、
 発光素子駆動部30(具体的には、後述するサブマウント160)、
 発光素子21に設けられた電極(具体的には、後述する第2電極27)に接続された第1接合部材41、及び、
 発光素子駆動部30に設けられた第2接合部材42、
を備えている。そして、
 第1接合部材41及び第2接合部材42のいずれか一方(実施例1にあっては、具体的には、第2接合部材42)は合金材料から成り、
 第1接合部材及び第2接合部材の他方(実施例1にあっては、具体的には、第1接合部材41)は金属材料から成り、
 合金材料から成る接合部材(第2接合部材42)は、第1の部分43及び第2の部分44から構成されており、
 金属材料から成る接合部材(第1接合部材41)と第1の部分43とは、接合されており、
 第2の部分44は、発光素子21と発光素子駆動部30との間に、発光素子21及び発光素子駆動部30の一方(実施例1にあっては、具体的には、発光素子駆動部30)に設けられており、且つ、発光素子及び発光素子駆動部の他方(実施例1にあっては、具体的には、発光素子21)と接して配されている。
[0043]
 実施例1のマルチビームレーザチップ組立体11は、複数の発光素子組立体が並置されて成り、各発光素子組立体は実施例1の発光素子組立体20から成る。発光素子21は、具体的には、端面から光を出射するレーザ素子(端面発光型の半導体レーザ素子)から成る。
[0044]
 実施例1の部材組立体は、
 第1部材21、
 第2部材30、
 第1部材21に設けられた第1接合部材41、及び、
 第2部材30に設けられた第2接合部材42、
を備えており、
 第1接合部材41は金属材料から成り、
 第2接合部材42は合金材料から成り、
 第2接合部材42は、第1の部分43及び第2の部分44から構成されており、
 第1接合部材41と第1の部分43とは、接合されており、
 第2の部分44は、第1部材21と第2部材30との間に、第1部材21と接して配置されている。
[0045]
 そして、実施例1の発光素子組立体20において、第2の部分44は第1の部分43に並置されている。即ち、第2の部分44の側面の一部は第1の部分43の側面の一部と接している。第1の部分の高さをH 1、第2の部分の高さをH 2としたとき、H 1<H 2を満足する。
[0046]
 第2接合部材42を構成する合金材料は、第1接合部材41を構成する金属材料を構成する原子を含んでいる。第1の部分42と、金属材料から成る接合部材(第1接合部材41)とは、金属材料を構成する原子の拡散を伴う共晶に基づき接合されている。具体的には、合金材料は金-スズ(Au-Sn)半田材料から成り、金属材料は金(Au)から成る。場合によっては、第2接合部材42と対向する第1接合部材41の表面(対向面)を含む第1接合部材41の一部が金(Au)から成る。更には、第1接合部材41に隣接した第1の部分43の領域を構成する合金材料の融点MP 1は、第2の部分44を構成する合金材料の融点MP 2よりも低い。第1接合部材41に隣接した第1の部分43の領域を構成する合金材料の組成は、第2の部分44を構成する合金材料の組成と異なる。具体的には、金-スズ(Au-Sn)半田材料から成り、第1接合部材41に隣接した第1の部分43の領域を構成する合金材料のスズ含有率は18質量%乃至29質量%、より具体的には、例えば20質量%であり、金-スズ(Au-Sn)半田材料から成る第2の部分44を構成する合金材料のスズ含有率は18質量%未満又は29質量%を超え、具体的には、例えば30質量%である。第1接合部材41に隣接した第1の部分43の領域を構成する合金材料の融点MP 1は280゜Cであり、第2の部分44を構成する合金材料の融点MP 2は400゜Cである。第1接合部材41と第1の部分43とが接合される前、第2の部分44と第1の部分43とは同じ組成を有する。従って、第2の部分44及び第1の部分43を構成する合金材料の融点はMP 2である。また、第1接合部材41と第1の部分43とが接合された後、第1接合部材41に隣接した第1の部分43の領域と第2の部分44とは、上述したとおり、異なる組成を有する。
[0047]
 厚さ方向と直交する仮想平面で切断したときの第1の部分43の断面積をS 1、第2の部分44の断面積をS 2としたとき、
1/(S 1+S 2)<1
望ましくは、
0.5≦S 1/(S 1+S 2)≦0.9
を満足する。具体的には、
1/(S 1+S 2)=0.8
とした。厚さ方向と直交する仮想平面で切断したときの金属材料から成る接合部材(第1接合部材41)の断面積をS 3としたとき、S 1>S 3の場合もあるし、図2A及び図2Bに示すように、S 1=S 3の場合もあるし、S 1<S 3の場合もある。また、発光素子は端面発光型の半導体レーザ素子から構成されている。光出射部(前端面)の光反射率は、5%以上、90%以下であることが好ましいし、光出射部と対向する面(後端面)の光反射率は、60%以上、100%未満であることが好ましい。
[0048]
 実施例1のマルチビームレーザチップ組立体11において、
 マルチビームレーザチップ組立体11を構成する発光素子組立体の数は、2N個(但し、Nは2以上の整数)、例えば、N≧25であり、
 第1接合部材41及び第2接合部材42は、nを1以上、N以下の整数としたとき、(2n-1)番目の発光素子の光出射部と2n番目の発光素子の光出射部との間に配置されており、2n番目の発光素子の光出射部と(2n+1)番目の発光素子の光出射部との間には配置されておらず、これによって、発光素子の狭ピッチ化を図ることができる。尚、2N個の発光素子の集合体を、マルチビームレーザチップ12と呼ぶ場合がある。
[0049]
 発光素子21の光出射部の間隔は、10μm以上、100μm以下、好ましくは、50μm以下、具体的には、20μmであり、発光素子21の光出射部の間隔は等しい。
[0050]
 発光素子駆動部30は、具体的には、サブマウントから成り、あるいは又、発光素子駆動回路が設けられた半導体基板から成る。
[0051]
 以下、実施例1の発光素子組立体の製造方法、実施例1の部材組立体の製造方法を説明する。
[0052]
 先ず、金属材料から成る第1接合部材41が設けられた第1部材(具体的には、発光素子)21、並びに、第1の部分43及び第2の部分44から構成され、合金材料から成る第2接合部材42’が設けられた第2部材(具体的には、発光素子駆動部)30を準備する(図3の模式的な一部断面図を参照)。
[0053]
 そして、第2接合部材42の第1の部分43と第1接合部材41とが接した状態で、第1部材21と第2部材30との間に、適切な手段(例えば、コレット)を用いて圧力を加える(図4Aの模式的な一部断面図を参照)。
[0054]
 次いで、第1接合部材41及び第2接合部材42を加熱し、第1の部分43を溶融させて第1接合部材41と接合し、第2の部分44を第1部材21と接触させる。具体的には、コレットを用いて、第1接合部材41及び第2接合部材42を(MP 2-ΔT)゜Cに加熱する。ここで、ΔTを、10゜C乃至100゜Cとすることが好ましい。すると、合金材料は金-スズ半田材料から成り、金属材料は金から成る(場合によっては、第2接合部材42と対向する第1接合部材41の表面(対向面)を含む第1接合部材41の一部が金(Au)から成る)ので、即ち、合金材料は金属材料を構成する原子を含んでいるので、第1接合部材41と接している第1の部分43には、第1接合部材41から、金属材料を構成する原子の拡散が生じる結果、第1の部分43の融点が低下する。そして、最終的には、第1接合部材41に隣接した第1の部分43の領域と第1接合部材41とは共晶に基づき接合される(図4B及び図1A及び図1Bの模式的な一部断面図を参照)。前述したとおり、第1接合部材41と共晶に基づき接合された第1の部分43の最終的な組成は、金80質量%、スズ20質量%である。一方、第2の部分44の組成は、金70質量%、スズ30質量%のままである。
[0055]
 接合前の第1接合部材41の高さ(図示しないパッド部を含む)を1.65μmとし、接合前の第2接合部材42の高さ(図示しないパッド部を含む)を2.40μmとした。発光素子21が16個、配列されたマルチビームレーザチップ12を準備した。そして、上述した発光素子組立体の製造方法に基づき発光素子組立体を製造した。1つの発光素子を接合した第1接合部材41及び第2接合部材42の分析を行った結果を図5Aに示す。即ち、図5Aには、第2の部分44と第1部材21との界面、及び、第1の部分43と第1接合部材41の界面が示されており、図5Aの縦軸はこれらの高さ(単位:μm)であり、図5Aの横軸は、X方向に沿った第2接合部材42の位置を示す。また、16個の発光素子21を接合した後の第1接合部材41の高さH 1を測定した結果を、図5Bの「A」に示す。参考のために、第2接合部材42の第1の部分43と第1接合部材41とが接した状態で、第1部材21と第2部材30との間に圧力を加えない状態で得られた発光素子組立体における第1接合部材41の高さを測定した結果を、図5Bの「B」に示す。尚、図5Bの横軸は16個の発光素子の並びを示し、図5Bの縦軸は、16個の発光素子21を接合した後の第1接合部材41の高さH 1(単位:μm)を示す。また、図5Bにおける「B」に関して、図5Bの縦軸は、第1接合部材41の第2の部分44への侵入深さを示す。図5Bから、第1部材21と第2部材30との間に圧力を加えた状態で得られた発光素子組立体における第1接合部材41の高さH 1は、均一であり、しかも、第1接合部材41の高さは接合前後で殆ど変化が無いことが判る。
[0056]
 実施例1の発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び部材組立体の変形例-1、変形例-2、変形例-3、変形例-4、変形例-5及び変形例-6の構成要素の配置状態を模式的に示す部分的配置図を、図6A、図6B、図7A、図7B、図8A及び図8Bに示す。図2Bに示した例では、第1の部分43と第2の部分44とはX方向に並置されている。一方、図6A、図6B及び図8Aに示す変形例-1、変形例-2及び変形例-5では、第1の部分43と第2の部分44とはY方向に並置されている。また、図7A及び図7Bに示す変形例-3及び変形例-4では、第2の部分44は第1の部分43及び第1接合部材41の2つの側面と接しており、図8Bに示す変形例-6では、第2の部分44は第1の部分43及び第1接合部材41の3つの側面と接している。
[0057]
 上述したとおり、第2の部分の組成に変化はない。即ち、第2の部分の高さはH 2のままである。従って、このような実施例1の発光素子組立体の製造方法、実施例1の部材組立体の製造方法によって得られたマルチビームレーザチップ組立体にあっては、発光素子組立体における発光素子と発光素子駆動部との間の間隔を第2の部分の高さH 2によって規定することができる。従って、マルチビームレーザチップの製造時あるいは組立時、マルチビームレーザチップに反りが発生したとしても、マルチビームレーザチップ組立体においてマルチビームレーザチップにおける反りの矯正を図ることができる。即ち、簡素な構成、構造であるにも拘わらず、反りを抑制することができる発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び部材組立体を提供することができる。
[0058]
 しかも、金や金-スズ半田材料のような熱伝導性や通電性の高い材料から第1接合部材及び第2接合部材を構成するので、発光素子から発光素子駆動部への通電性及び発光素子に発生する熱を発光素子駆動部に放熱する際の熱伝導性が良いといった利点を有する。
[0059]
 マルチビームレーザチップにおける発光素子(レーザ素子)の模式的な斜視図を図12に示す。尚、図1Aや図1Bと図12とでは、発光素子の配置の上下関係が逆になっている。
[0060]
 発光素子21は、例えばGaN基板から成る基板22、基板22の一方の面上に形成された積層構造体23、GaNから成るコンタクト層23Dを備えている。積層構造体23は、基板側から、例えばAlGaNから成る第1化合物半導体層23A、組成比が井戸層と障壁層とで異なるGaInNから成る多重量子井戸構造(MQW構造)を有する発光層(活性層)23C、及び、例えばAlGaNから成る第2化合物半導体層23Bから構成されている。リッジ部(導光波路)24が、第2化合物半導体層23Bから突出するように形成されている。リッジ部24は積層構造体23(具体的には、第2化合物半導体層23B)の一部であり、X方向における屈折率差を利用してX方向の光閉込めが行われ、また、積層構造体23に注入される電流が狭窄される。発光層23Cの内、リッジ部24の一端面が発光領域24Aである。このように、発光素子(レーザ素子)21は、Z方向に長い帯状のリッジ部24が、共振器方向(Z方向)において前端面及び後端面によって挟み込まれた構造とされている。つまり、前述したとおり、発光素子(レーザ素子)21は、端面発光型の半導体レーザである。
[0061]
 発光素子21の光出射部(前端面24A)は光が出射される面であり、光出射部には多層反射膜(図示せず)が形成されている。光出射部と対向する面(後端面)は光が反射され面であり、この面にも多層反射膜(図示せず)が形成されている。光出射部(前端面)における多層反射膜の光反射率は、例えば、10%程度とされる。光出射部と対向する面(後端面)における多層反射膜の反射率は、例えば、95%程度とされる。
[0062]
 基板22の他方の面には第1電極26が形成されている。第1電極26は、複数の発光素子21で共有(共通化)されている。リッジ部24の表面(コンタクト層23Dの表面)には、リッジ部24の全体を覆うように第2電極27が形成されており、第2電極27はコンタクト層23Dと接している。尚、コンタクト層23Dを除いた積層構造体23の上には絶縁層25が形成されている。絶縁層25は、例えば、SiO 2、SiN、ZrO 2等から成る。
[0063]
 そして、このように、第1接合部材41及び第2接合部材42の接合部分が発光領域24Aから離れて位置するので、積層構造体23の内部に応力が生成し難く、このような応力に起因した発光特性の劣化を抑制することができる。
実施例 2
[0064]
 実施例2は、実施例1の変形である。実施例2の発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び部材組立体の構成要素の配置状態を模式的に示す部分的配置図を図9に示し、実施例2の発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び部材組立体の変形例-1の模式的な一部断面図を図10Aに示し、実施例2の変形例-1の構成要素の配置状態を模式的に示す部分的配置図を図10Bに示し、更に、実施例2の変形例-2の構成要素の配置状態を模式的に示す部分的配置図を図11に示す。ここで、図10Aは、図10Bの矢印A-Aに沿った模式的な一部断面図である。
[0065]
 実施例2の本開示の発光素子組立体において、第2の部分46は第1の部分45と離間して配置されている。即ち、第2の部分46の側面は第1の部分45の側面と接していない。図9に示す例では、第1の部分45と第2の部分46とは、Y方向において、離間して配置されている。図10A、図10Bに示す例では、第1の部分45と第2の部分46とは、X方向において、離間して配置されている。図11に示す例では、第1の部分45と第2の部分47とは、Y方向において、離間して配置されている。ここで、図9、図10A、図10B及び図11に示す例において、第2の部分46は、発光素子延在部21’と発光素子駆動部30との間に、発光素子駆動部30に設けられており、且つ、発光素子延在部21’と接して配されている。図11に示した例では、m番目の発光素子の光出射部と(m+1)番目[但し、m=1,2,3・・・(2N-1)]の発光素子の光出射部との間に、第1接合部材41及び第2接合部材42が配置されている。これらの場合において、接合する前の第2の部分46と第1の部分45を構成する材料は、実施例1と同様に、金70質量%、スズ30質量%のAu-Sn半田材料である。但し、これに限定するものではなく、接合する前の第1の部分45と第2の部分46とは、異なる材料あるいは異なる組成から構成されていてもよい。
[0066]
 以上の点を除き、実施例2の発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び部材組立体は、実施例1の発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び部材組立体と同様の構成、構造とすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例 3
[0067]
 実施例3は本開示の光造形装置に関する。実施例3の光造形装置100の概念的な側面図を図13に示し、光造形装置100を示す電気的なブロック図を図14に示す。
[0068]
 実施例3の光造形装置100は、
 実施例1~実施例2において説明したマルチビームレーザチップ組立体11、及び、
 マルチビームレーザチップ組立体11から出射された光を集光する集光部材122、
を備えており、
 マルチビームレーザチップ組立体11は、複数の発光素子組立体が並置されて成り、
 各発光素子組立体は、実施例1~実施例2において説明した発光素子組立体20から成る。
[0069]
 具体的には、実施例3の光造形装置100は、
 液状の光硬化性樹脂101を収容する樹脂槽103、
 光硬化性樹脂101に浸漬され、造形物102を支持するステージ104、
 ステージ104を昇降させるステージ昇降機構112(図14参照)
 光硬化性樹脂101に光を照射する光源ユニット120、
 光硬化性樹脂101の表面を平坦化するブレード105、
 光源ユニット120及びブレード105を水平方向(XY方向)に沿って移動させる光源移動機構113(図14参照)、
 光源ユニット120に取り付けられた冷却機構130、
 冷却機構130内において水を循環させる循環ポンプ134(図14参照)
 光源ユニット120から出射される光を検出する光検出部140、
 光造形装置100の各部を統括的に制御する制御部111(図14参照)、及び、
 制御部111の処理に必要な各種のプログラムやデータを記憶する記憶部114(図14参照)、
を備えている。
[0070]
 樹脂槽103は、上方が開放された容器であり、内部に液状の光硬化性樹脂101を収容可能である。光硬化性樹脂101として、例えば、エポキシ系、ウレタン系等の紫外線硬化性樹脂が用いられるが、可視光等の他の波長領域の光によって硬化される樹脂であってもよく、光硬化性樹脂101の材料は特に限定されない。
[0071]
 ステージ104は、平板状の部材であり、光源ユニット120から照射された光によって硬化されて形成された造形物102を下方から支持する。ステージ昇降機構112は、上下方向(Z方向)にステージ104を移動可能である。造形物102が形成されるとき、ステージ昇降機構112は、造形物102が1層分形成される毎に、ステージ104を下方に所定の距離だけ移動させる。ステージ104を下方に移動させる距離は、造形物102における1層分の厚さT 0に等しく、また、光源ユニット120の光硬化性樹脂101に対する露光深さD 0に等しい。1層分の厚さT 0及び露光深さD 0を20μmとしたが、これに限定するものではなく、1層分の厚さT 0及び露光深さD 0として、例えば、数十μm乃至数百μmの間の範囲内で、適宜、選択することができる。
[0072]
 光源ユニット120は、光源移動機構113により走査方向(Y方向)に移動されながら、光硬化性樹脂101の表面(ブレード105により平坦化された後の表面)に光を照射することによって、光硬化性樹脂101を1層ずつ露光(硬化)させる。光源ユニット120は、X方向に沿って並べられた複数の発光素子(レーザ素子)21(図12参照)を有しており、これらの発光素子21から出射された光によって、光硬化性樹脂101はドット状に露光され、硬化される。
[0073]
 光源ユニット120の下端面(収束性ロッドレンズ122の下端面)と、光硬化性樹脂101の表面(平坦化後)との間の距離L 0は、例えば、2mmに設定されている。但し、距離L 0は、適宜、変更可能である。光源ユニット120の高さは、光源ユニット120から出射される光の焦点位置が、光硬化性樹脂101の表面(平坦化後)又は表面から数μm乃至数十μmの位置となるように、調整されている。光源ユニット120の詳細な構成については後述する。
[0074]
 ブレード105は、光源ユニット120の進行方向の前方側(図13において左側)に配置されており、光源移動機構113によって、光源ユニット120と一体的に移動可能とされている。ブレード105と光源ユニット120との間の距離は、例えば、30mmとされているが、この距離は、適宜、変更可能である。ブレード105は、平板状の部材であり、その下面において光硬化性樹脂101の表面に接触しつつ、光源移動機構113によって移動されて、光硬化性樹脂101の表面を平坦化する。
[0075]
 光源移動機構113は、光源ユニット120及びブレード105をX方向、Y方向及びZ方向の3軸方向に移動可能である。造形物102が形成されるとき、光源移動機構113は、光源ユニット120及びブレード105をY方向において樹脂槽103の一端側(露光開始位置:図13において右側)に位置させた後、光源ユニット120及びブレード105を走査方向(Y方向)へ移動させる。また、光源移動機構113は、走査方向(Y方向)において樹脂槽103の他端側(左側)に移動した光源ユニット120及びブレード105を、光硬化性樹脂101の表面に接触しないよう、Z方向(上方)に移動させた後、再び、樹脂槽103の一端側(右側)へと移動させて元の位置へ戻す。尚、光源移動機構113は、造形物102の幅(X方向)が大きく、光源ユニット120が光硬化性樹脂101を硬化させることができる幅を超える場合には、X方向に光源ユニット120及びブレード105を移動させる。光源移動機構113は、水平方向において、X方向及びY方向の2軸方向に光源ユニット120及びブレード105を移動可能に構成されていてもよいし、水平方向において、Y方向の1軸方向にのみ光源ユニット120及びブレード105を移動可能に構成されていてもよい。
[0076]
 冷却機構130は、光源ユニット120の側面に取り付けられており、光源ユニット120で発生した熱を受け取ることによって光源ユニット120を冷却する。冷却機構130は、内部に水を収容可能な筐体131と、筐体131に接続された2本のチューブ132を有している。2本のチューブ132の内、1本のチューブ132は給水用のチューブであり、他の1本のチューブ132は排水用のチューブである。循環ポンプ134は冷却機構130における水の循環経路内に配置されており、冷却機構130によって水を循環させる。
[0077]
 図15は、光検出部140を示す斜視図である。光検出部140は、光源ユニット120の光の出射方向の前方側(図13において下側)に配置され、光源ユニット120から出射された光を検出する。光検出部140は、樹脂槽103の外面に取り付けられた支持台144上に配置されている。光検出部140が設けられる位置は、光源ユニット120における移動範囲内(XY方向)であれば、どのような位置であってもよい。
[0078]
 光検出部140は、光源ユニット120と光検出部140との間の距離Lが異なる状態で光を検出可能に構成されている。具体的には、光検出部140は、第1の光検出部141と、第1の光検出部141とは距離が異なるように配置された第2の光検出部142とを有している。即ち、光源ユニット120と第1の光検出部141との間の距離はL 1であり、光源ユニット120と第2の光検出部142との間の距離はL 2(>L 1)である。光検出部140の数が2つである場合について説明するが、光検出部140の数は、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
[0079]
 第1の光検出部141及び第2の光検出部142は、それぞれ、X方向(発光素子21の並び方向)に長い複数のラインセンサ143を含む。ラインセンサ143は、X方向に沿って並べられた複数の受光素子を含む。1つのラインセンサ143に含まれる受光素子の数は5400個とされている。また、互いに隣接する受光素子の間の間隔は4μmとされており、分解能は4μmである。ここで、ラインセンサ143の分解能が4μmという高い値に設定されているのは、光検出部140において狭ピッチの発光素子21の光量の分布を正確に検出するためである。但し、受光素子の数、受光素子の間隔については、これらの値に限られず、適宜、変更可能である。
[0080]
 複数のラインセンサ143は、千鳥状に並べられ、且つ、直線状に配置されている。ここで、複数のラインセンサ143が千鳥状に配置されている理由について説明する。即ち、1つのウェハから取り出すことができるラインセンサ143の長さが、目的とする長さに足りない場合、複数のラインセンサ143を直線状に並べる必要がある。一方、上述したように、隣接する受光素子の間の間隔は4μmという小さい値に設定されている。また、互いに隣接するラインセンサ143において、一方のラインセンサ143の最端部に配置された受光素子と、他方のラインセンサ143の最端部に配置された受光素子との間隔も4μmとする必要がある。しかしながら、複数のラインセンサ143が単純に直線状に並べられた場合、一方のラインセンサ143の最端部に配置された受光素子と、他方のラインセンサ143の最端部に配置された受光素子との間隔を4μmとすることができない。そのため、複数のラインセンサ143を千鳥状に並べることによって、一方のラインセンサ143の最端部に配置された受光素子と、他方のラインセンサ143の最端部に配置された受光素子との間の間隔を4μmとしている。
[0081]
 第1の光検出部141は、結像面の高さが、光硬化性樹脂101の表面(平坦化後)の高さと一致するように、その高さが設定されている。即ち、光源ユニット120の下端面から第1の光検出部141の結像面までの距離L 1は、光源ユニット120の下端面から光硬化性樹脂101の表面(平坦化後)までの距離L 0と等しい(L 1=L 0)。
[0082]
 一方、第2の光検出部142は、結像面の高さが、光硬化性樹脂101の表面(平坦化後)よりも露光深さD 0分、下の位置となるように、その高さが設定されている。即ち、光源ユニット120の下端面から第2の光検出部142の結像面までの距離L 2は、光源ユニット120の下端面から光硬化性樹脂101の表面(平坦化後)までの距離L 0に露光深さD 0を加算した値に等しい(L 2=L 0+D 0)。尚、第1の光検出部141及び第2の光検出部142の結像面の位置は、光硬化性樹脂101の表面(平坦化後)と、表面(平坦化後)から露光深さD 0分、下がった位置との間の範囲内であれば、適宜変更可能である。つまり、第1の光検出部141及び第2の光検出部142の結像面の位置は、距離L 0、距離(L 1、L 2)、露光深さD 0を用いて、
0≦L 1<L 2≦L 0+D 0
という条件を満たすように、その位置が設定されている。
[0083]
 制御部111(図14参照)は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を備えており、光造形装置100の各部を統括的に制御する。例えば、制御部111は、造形データ(3次元CAD(Computer Aided Design)データ)に基づいて、造形物102を形成する処理を実行する。
[0084]
 記憶部114は、制御部111の処理に必要な各種のプログラムやデータが記憶されている不揮発性のメモリと、制御部111の作業領域として用いられる揮発性のメモリとを含む。プログラムは、光ディスクや半導体メモリ等の可搬性のメモリから読み取られてもよいし、ネットワーク上のサーバ装置からダウンロードされてもよい。
[0085]
 次に、光源ユニット120の構成について具体的に説明する。図16は、光源ユニット120を示す分解斜視図である。光源ユニット120全体のサイズを、幅(X方向)420mm、奥行き(Y方向)30mm、高さ(Z方向)50mmとしたが、これらの値に限定するものではない。
[0086]
 図16に示すように、光源ユニット120は、光源ユニット120の各種構成部品を内部に収容する筐体121と、発光モジュール150と、発光モジュール150の光出射側に配置された集光部材(収束性ロッドレンズ)122と、コネクタ123と、コネクタ123が取り付けられたガラスエポキシ基板124と、発光モジュール150及びガラスエポキシ基板124が載置された伝熱板125とを備えている。
[0087]
 筐体121は、X方向(発光素子21の並び方向)に長い直方体形状を有しており、第1の基体126及び第2の基体127を含む。筐体121は、各種の金属材料(例えば、ステンレス鋼)から形成されている。但し、筐体121に用いられる材料は、一定以上の強度及び熱伝導率を有する材料であれば、どのような材料であってもよい。第1の基体126と第2の基体127とは螺子止め等によって固定されており、一体化されて筐体121を構成している。第1の基体126には、収束性ロッドレンズ122を嵌め込むための溝部126aや、コネクタ123を嵌め込むための溝部(図示せず)等が設けられている。また、第2の基体127には、収束性ロッドレンズ122を嵌め込むための溝部127aや、発光モジュール150と収束性ロッドレンズ122との間に形成された溝部127b等が設けられている。第2の基体127において、伝熱板125が配置された位置に対応する外面の位置には、Oリング133を介して冷却機構130が螺子止め等によって固定されている。
[0088]
 集光部材(収束性ロッドレンズ)122は、発光モジュール150の各発光素子21から出射された光を集光させて、光硬化性樹脂101の表面(平坦化後)に結像させる。収束性ロッドレンズ122は、第1の基体126の溝部126a及び第2の基体127の溝部127aによって形成される筐体121の開口部に嵌め込まれて固定されている。収束性ロッドレンズ122は、Z方向に長い円柱状の複数のレンズ部(ロッドレンズ部)122aがX方向及びY方向に並べて構成されている。収束性ロッドレンズ122として、日本板硝子社製のセルフォックレンズアレイ(セルフォック:登録商標)を用いた。収束性ロッドレンズ122の下端面からの焦点距離は約2mmである。
[0089]
 伝熱板125は、各種の金属材料(例えば、銅)によって形成されている。尚、伝熱板125に用いられる材料は、一定以上の強度及び熱伝導率を有する材料であれば、どのような材料であってもよい。伝熱板125には発光モジュール150及びガラスエポキシ基板124が載置され、これらを載置した伝熱板125が、熱伝導率が高い接着剤(例えば、紫外線硬化型の銀ペースト)を介して第2の基体127上に仮止めされ、更に、伝熱板125と第2の基体127とは、第2の基体127側から螺子止めによって固定されている。また、伝熱板125と第2の基体127との螺子止めは、発光モジュール150の領域でなく、ガラスエポキシ基板124の領域において行われている。尚、このように、伝熱板125と第2の基体127との螺子止めが、発光モジュール150の領域でなく、ガラスエポキシ基板124の領域において行われているのは、発光モジュール150における発光素子21間の間隔の精度に影響を与えないようにするためである。
[0090]
 コネクタ123はガラスエポキシ基板124と電気的に接続されており、コネクタ123には、光源ユニット120を駆動するための電力や各種の信号が入力される。ガラスエポキシ基板124と発光モジュール150(具体的には、ドライバIC151)とは、ワイヤボンディングにより結線されている。
[0091]
 第1の基体126と第2の基体127との間の隙間、筐体121と収束性ロッドレンズ122との間の隙間、及び、筐体121とコネクタ123との間の隙間は、光硬化性樹脂101の揮発物の侵入を防ぐために、接着剤によって密閉されている。
[0092]
 以下、光源ユニット120の組み立て工程について簡単に説明する。
[0093]
 先ず、発光モジュール150と、コネクタ123が取り付けられたガラスエポキシ基板124とを、伝熱板125上に実装する。次に、発光モジュール150(ドライバIC151)とガラスエポキシ基板124とをワイヤボンディングにより結線する。
[0094]
 次に、発光モジュール150及びガラスエポキシ基板124が実装された伝熱板125を、熱伝導率が高い接着剤(図示せず)を介して第2の基体127上に仮止めし、更に、螺子止めによって固定する。螺子止めを、発光モジュール150の領域でなく、ガラスエポキシ基板124の領域において行う。
[0095]
 次に、第1の基体126と第2の基体127とを螺子止めによって固定する。そして、第1の基体126の溝部126a及び第2の基体127の溝部127aによって形成される筐体121の開口部に、収束性ロッドレンズ122を固定する。この固定においては、結像位置の精度を向上させるために、収束性ロッドレンズ122の発光モジュール150に対する位置が調整された上で、収束性ロッドレンズ122を紫外線硬化接着剤によって筐体121に仮止めする。
[0096]
 次に、第1の基体126と第2の基体127との間の隙間、筐体121と収束性ロッドレンズ122との間の隙間、並びに、筐体121とコネクタ123との間の隙間を、接着剤によって密閉する。最後に、冷却機構130を筐体121(第2の基体127)に螺子止めする。
[0097]
 以下、発光モジュール150の構成について具体的に説明する。図17は、光源ユニット120における発光モジュール150を示す斜視図であり、図18は、発光モジュール150の一部を示す拡大斜視図である。
[0098]
 これらの図に示すように、発光モジュール150は、複数のドライバIC151(マウント部材)と、ドライバIC151上に実装された複数の発光素子駆動部30(サブマウント(サブマウント部材)160)と、サブマウント160上に実装されたマルチビームレーザチップ12(マルチ発光体)とを有している。尚、図18では、ドライバIC151が1つしか描かれていないが、図17に示すように、発光モジュール150は、ドライバIC151がX方向に沿って複数個並べられて構成されている。具体的には、ドライバIC151の数が16個とされているが、発光モジュール150に含まれるドライバIC151の数については特に限定されず、適宜、変更可能である。ドライバIC151のサイズは、例えば、幅(X方向)が20.47mm、奥行き(Z方向)が5mm、高さ(Y方向)が0.09mmである。発光モジュール150における全体の幅(X方向)は、例えば、約330mmであるし、発光モジュール150を搭載する伝熱板125のサイズは、例えば、幅(X方向)が350mm、奥行き(Z方向)が30mm、高さ(Y方向)が3mmである。
[0099]
 マルチビームレーザチップ12にあっては、第1番目の発光素子21の光出射部よりも外側の領域、及び、第2N番目の発光素子21よりも外側の領域には、第1接合部材41及び第2接合部材42を配置せず、第1番目の発光素子21の光出射部と第2番目の発光素子21の光出射部との間に第1接合部材41及び第2接合部材42を配置し、第(2N-1)番目の発光素子21の光出射部と第2N番目の発光素子21の光出射部との間に第1接合部材41及び第2接合部材42を配置する。
[0100]
 このような配置とすることで、互いに隣接する2つのマルチビームレーザチップ12の内、一方のマルチビームレーザチップの端部に位置する発光素子21と、他方のマルチビームレーザチップの端部に位置する発光素子21との間隔を、同じマルチビームレーザチップ内の発光素子21の間隔と等しくすることができる。従って、互いに隣接する2つのマルチビームレーザチップにおける発光素子の間隔が、マルチビームレーザチップ内における発光素子の間隔と異なる場合に比べて、造形物を正確に形成することができる。特に、発光素子の間隔が100μm以下とされるような狭い間隔とされても、互いに隣接する2つのマルチビームレーザチップにおける発光素子21の間隔を、マルチビームレーザチップ内の発光素子の間隔(20μm)と等しくすることができる。
[0101]
 ドライバIC151は、例えばシリコン基板から構成されている。また、ドライバIC151は、頂面上に、複数の入力用電極パッド152及び複数の出力用電極パッド153を有している。入力用電極パッド152は、ガラスエポキシ基板124にワイヤボンディングにより結線されている。一方、出力用電極パッド153は、サブマウント160に設けられた入力用電極パッド162にワイヤボンディングにより結線されている。
[0102]
 ドライバIC151は、自身に搭載された複数のサブマウント160上のマルチビームレーザチップ12が有する各発光素子(レーザ素子)21を駆動するための駆動回路を内部に有している。駆動回路に、制御部111から、各発光素子21を駆動するための発光タイミング及び発光時間を制御するための信号が入力される。駆動回路は、この信号に基づいて、サブマウント160におけるスイッチング回路を介して、各発光素子21を発光させる。発光素子21における1回の発光時間は1μ秒とされ、単位時間当たりの発光回数を調整することによって、積算光量が調整される。
[0103]
 尚、16個のドライバIC151は、発光の制御を担当する発光素子21がそれぞれ異なるため、16個のドライバIC151に、それぞれ異なる信号が制御部111から入力される。
[0104]
 発光素子駆動部30(サブマウント160)は、1つのドライバIC151に、X方向(発光素子21の並び方向)に沿って32個実装されている。尚、1つのドライバIC151に実装されるサブマウント160の数については、特に限定されず、適宜、変更可能である。サブマウント160は、図示しない熱伝導率が高い接着剤(例えば、紫外線硬化型の銀ペースト)を介してドライバIC151上に固定されている。サブマウント160のサイズは、例えば、幅(X方向)が630μm、奥行き(Z方向)が1000μm、高さ(Y方向)が90μmである。サブマウント160は、例えばシリコン基板から構成されている。サブマウント160は、頂面上に複数の接合パッド(図示せず)と、複数の入力用電極パッド162と、1つの共通電極用パッド163とを有している。また、サブマウント160は、頂面上に、複数のアライメントマーク164を有している。
[0105]
 図示しない接合パッドは、10μmの厚さのAuメッキ層によって構成されている。この接合パッドは、マルチビームレーザチップ12における第2電極27と電気的に接続されている。接合パッドの位置及び形状は、マルチビームレーザチップ12における第2電極27の位置及び形状と同じ位置及び形状とされている。複数の入力用電極パッド162は、ドライバIC151における出力用電極パッド153とワイヤボンディングによって結線されている。入力用電極パッド162の数は、4つとされており、入力用電極パッドのサイズは90μm×90μmとされている。4つの入力用電極パッド162は、例えば、電源用、GND用、第1の切替パルス入力用、及び、第2の切替パルス入力用として使用される。共通電極用パッド163は、マルチビームレーザチップ12において共有(共通化)された第1電極26とワイヤボンディングによって結線されている。共通電極用パッド163のサイズは90μm×90μmとされている。
[0106]
 サブマウント160は、自身に搭載されたマルチビームレーザチップ12が有する各発光素子21を個別に切り替えて発光させるためのスイッチング回路を内部に有している。具体的には、スイッチング回路は、入力用電極パッド162を介してドライバIC151(駆動回路)から入力された切替パルスに応じて、マルチビームレーザチップ12における複数の発光素子21を切り替えて発光させる。
[0107]
 アライメントマーク164は、マルチビームレーザチップ12がサブマウント160上に実装されるときに使用され、また、マルチビームレーザチップ12を実装したサブマウント160がドライバIC151上に実装されるときに使用される。
[0108]
 マルチビームレーザチップ12は、1つのサブマウント160に1つ実装されている。尚、1つのサブマウント160に実装されるマルチビームレーザチップ12の数は、複数であってもよい。マルチビームレーザチップ12のサイズは、例えば、幅(X方向)が630μm(サブマウント160の幅と同じ)、奥行き(Z方向)が280μm、高さ(Y方向)が90μmである。
[0109]
 マルチビームレーザチップ12は、Z方向に長い形状を有する複数の発光素子(レーザ素子)21を有している。複数の発光素子21は、X方向に所定の間隔を開けて並べて配置されており、Z方向に向けて光を出射する。発光素子(レーザ素子)21の発振波長は405nmである。マルチビームレーザチップ12は、複数の発光素子21において共有(共通化)された第1電極26及びアライメントマーク13をその頂面上に有しているし、複数の発光素子21のそれぞれに個別に電力を供給するための複数の第2電極27をその下面上に有している。
[0110]
 1つのマルチビームレーザチップ12に含まれる発光素子21の数は32個とされているが、この数については、適宜、変更可能である。また、互いに隣接する2つの発光素子21の間隔(リッジ部24の間隔)は20μmであるが、発光素子21の間隔についても、適宜、変更可能である。但し、発光素子21の間隔は、典型的には、100μm以下とされる。
[0111]
 ここで、発光モジュール150において、ドライバIC151の数を16個、1つのドライバIC151に実装されるサブマウント160の数を32個、1つのサブマウント160に対応する発光素子21の数を32個とされている。従って、発光モジュール150は、合計で16384個(=16×32×32)の発光素子(レーザ素子)21を含む。
[0112]
 第1電極26は、マルチビームレーザチップ12の頂面において全体に亙って形成されており、サブマウント160における共通電極用パッド163とワイヤボンディングによって結線されている。第1電極26は、例えば、Au及びGeの合金、Ni、Au等が積層されて成る。アライメントマーク13は、マルチビームレーザチップ12がサブマウント160上に実装されるときに使用され、また、マルチビームレーザチップ12を実装したサブマウント160がドライバIC151上に実装されるときに使用される。
[0113]
 ここで、互いに隣接する2つの発光素子21のそれぞれに電力を供給する2つの第2電極27は、互いに隣接する2つの発光素子21の間の領域(マルチビームレーザチップ12の下面における領域)に配置されている。
[0114]
 換言すると、互いに隣接する2つの発光素子21の間の領域が、互いに隣接する2つの発光素子21のそれぞれに電力を供給する2つの第2電極27を配置する1つの領域として使用されている。
[0115]
 第2電極27は、電極本体と、電極本体上に形成されたメッキ部とを含む。電極本体は、例えば、Ti、Pt、Au等が積層されて構成されている。電極本体は、発光素子21を覆うように形成された被覆部と、被覆部から引き出されたベース部とを含む。ベース部は、互いに隣接する2つの発光素子21の間の領域のサイズに対して、半分程度のサイズとされている。また、この領域に配置される2つのベース部は、一方が前方側(Z方向)に配置され、他方が後方側(Z方向)に配置されている。尚、第2電極27は、実際には、図12で描かれているものよりも、Z方向に長い形状を有している。
[0116]
 メッキ部は、2μmの厚さのAuメッキによって構成されている。このAuで構成されたメッキ部が、サブマウント160における接合パッド(Auから成る)にAu-Au超音波接合されることによって、マルチビームレーザチップ12が、サブマウント160にフリップチップ実装されている。尚、接合方法については、これに限らず、Au-Sn接合やCu-Cu接合等であってもよい。
[0117]
 ところで、各発光素子(レーザ素子)21から出射された光は、集光部材(収束性ロッドレンズ)122によって収束されて、X方向でそれぞれ異なる結像位置に結像される。光造形においては、1つの発光素子21によって1ドット分の領域を露光するが、この1ドット分の領域においては、結像中心が最も光が強く、結像中心から離れるほど光が弱くなる。一方、光造形においては、互いに隣接する2つの発光素子21によって硬化された2つのドットは、適切に繋がっている必要がある。つまり、互いに隣接する発光素子21の間隔があまり離れすぎていると、それぞれの発光素子21の結像中心が離れてしまい、2つのドットを適切に繋げることができない。そのため、前述したとおり、P C≧0.5×P Aの関係を満たすように、互いに隣接する発光素子21の間隔を設定することが好ましい。尚、P CとP Aの関係については、光硬化性樹脂101の露光感度等により変わるため、この関係式に限らず、隣接するドットが適切に繋がればよい。
[0118]
 以上、本開示の発光素子組立体、マルチビームレーザチップ組立体及び光造形装置、並びに、部材組立体及びその製造方法を実施例に基づき説明したが、これらは実施例に限定されるものではない。第1接合部材41を発光素子21に配し、第2接合部材42を発光素子駆動部30に配する代わりに、第1接合部材41を発光素子駆動部30に配し、発光素子21を第2接合部材42に配してもよい。発光素子は、LED(Light Emitting Diode)等、他の発光素子であってもよい。
[0119]
 発光素子の配列として、m番目の発光素子の光出射部と(m+1)番目[但し、m=1,2,3・・・(2N-1)]の発光素子の光出射部との間に第1接合部材及び第2接合部材を配置し、しかも、所望のm’番目の発光素子の光出射部と(m’+1)番目[但し、m’は2乃至(2N-1)の内のいずれかの整数]の発光素子の間には第1接合部材及び第2接合部材を配置しない形態とすることもできる。
[0120]
 また、マルチビームレーザチップ12がサブマウント160の上側ではなく下側に配置されていてもよいし、サブマウント160がワイヤボンディングではなくフリップチップ実装によってドライバIC151上に実装されていてもよい。
[0121]
 実施例にあっては、発光モジュール150が、光造形装置100に適用される場合について説明したが、レーザプリンタ、レーザディスプレイ装置、計測装置等の各種の装置に適用可能である。
[0122]
 尚、本開示は、以下のような構成を取ることもできる。
[A01]《発光素子組立体》
 発光素子、
 発光素子駆動部、
 発光素子に設けられた電極に接続された第1接合部材、及び、
 発光素子駆動部に設けられた第2接合部材、
を備えており、
 第1接合部材及び第2接合部材のいずれか一方は合金材料から成り、
 第1接合部材及び第2接合部材の他方は金属材料から成り、
 合金材料から成る接合部材は、第1の部分及び第2の部分から構成されており、
 金属材料から成る接合部材と第1の部分とは、接合されており、
 第2の部分は、発光素子と発光素子駆動部との間に、発光素子及び発光素子駆動部の一方に設けられており、且つ、発光素子及び発光素子駆動部の他方と接して配されている発光素子組立体。
[A02]第2の部分は第1の部分に並置されている[A01]に記載の発光素子組立体。
[A03]第2の部分は第1の部分と離間して配置されている[A01]に記載の発光素子組立体。
[A04]第1の部分の高さをH 1、第2の部分の高さをH 2としたとき、H 1<H 2を満足する[A01]乃至[A03]のいずれか1項に記載の発光素子組立体。
[A05]合金材料は、金属材料を構成する原子を含んでいる[A01]乃至[A04]のいずれか1項に記載の発光素子組立体。
[A06]第1の部分と、金属材料から成る接合部材とは、金属材料を構成する原子の拡散を伴う共晶に基づき接合されている[A05]に記載の発光素子組立体。
[A07]合金材料は金-スズ半田材料から成り、金属材料は金から成る[A05]又は[A06]に記載の発光素子組立体。
[A08]金属材料から成る接合部材に隣接した第1の部分の領域を構成する合金材料の融点は、第2の部分を構成する合金材料の融点よりも低い[A05]乃至[A07]のいずれか1項に記載の発光素子組立体。
[A09]金属材料から成る接合部材に隣接した第1の部分の領域を構成する合金材料の組成は、第2の部分を構成する合金材料の組成と異なる[A08]に記載の発光素子組立体。
[A10]金-スズ半田材料から成り、金属材料から成る接合部材に隣接した第1の部分の領域を構成する合金材料のスズ含有率は、18質量%乃至29質量%であり、
 金-スズ半田材料から成る第2の部分を構成する合金材料のスズ含有率は、18質量%未満又は29質量%を超える[A06]乃至[A09]のいずれか1項に記載の発光素子組立体。
[A11]発光素子は、端面から光を出射するレーザ素子から成る[A01]乃至[A10]のいずれか1項に記載の発光素子組立体。
[B01]《マルチビームレーザチップ組立体》
 複数の発光素子組立体が並置されたマルチビームレーザチップ組立体であって、
 各発光素子組立体は、
 レーザ素子から成る発光素子、
 発光素子駆動部、
 発光素子に設けられた電極に接続された第1接合部材、及び、
 発光素子駆動部に設けられた第2接合部材、
を備えており、
 第1接合部材及び第2接合部材のいずれか一方は合金材料から成り、
 第1接合部材及び第2接合部材の他方は金属材料から成り、
 合金材料から成る接合部材は、第1の部分及び第2の部分から構成されており、
 金属材料から成る接合部材と第1の部分とは、接合されており、
 第2の部分は、発光素子と発光素子駆動部との間に、発光素子及び発光素子駆動部の一方に設けられており、且つ、発光素子及び発光素子駆動部の他方と接して配されているマルチビームレーザチップ組立体。
[B02]第1接合部材及び第2接合部材は、nを1以上、N以下の整数としたとき、(2n-1)番目の発光素子の光出射部と2n番目の発光素子の光出射部との間に配置されており、2n番目の発光素子の光出射部と(2n+1)番目の発光素子の光出射部との間には配置されていない[B01]に記載のマルチビームレーザチップ組立体。
[B03]発光素子の光出射部の間隔は、10μm以上、50μm以下である[B01]又は[B02]に記載の発光素子組立体。
[B04]発光素子駆動部はサブマウントから成る[B01]乃至[B03]のいずれか1項に記載の発光素子組立体。
[B05]発光素子駆動部は、発光素子駆動回路が設けられた半導体基板から成る[B01]乃至[B03]のいずれか1項に記載の発光素子組立体。
[B06]発光素子は、[A01]乃至[A11]のいずれか1項に記載の発光素子から成る[B01]乃至[B05]のいずれか1項に記載の発光素子組立体。
[C01]《光造形装置》
 マルチビームレーザチップ組立体、及び、
 マルチビームレーザチップ組立体から出射された光を集光する集光部材、
を備えており、
 マルチビームレーザチップ組立体は、複数の発光素子組立体が並置されて成り、
 各発光素子組立体は、
 レーザ素子から成る発光素子、
 発光素子駆動部、
 発光素子に設けられた電極に接続された第1接合部材、及び、
 発光素子駆動部に設けられた第2接合部材、
を備えており、
 第1接合部材及び第2接合部材のいずれか一方は合金材料から成り、
 第1接合部材及び第2接合部材の他方は金属材料から成り、
 合金材料から成る接合部材は、第1の部分及び第2の部分から構成されており、
 金属材料から成る接合部材と第1の部分とは、接合されており、
 第2の部分は、発光素子と発光素子駆動部との間に、発光素子及び発光素子駆動部の一方に設けられており、且つ、発光素子及び発光素子駆動部の他方と接して配されている光造形装置。
[C02]集光部材は、収束性ロッドレンズから成る[C01]に記載の光造形装置。
[C03]発光素子は、[A01]乃至[A11]のいずれか1項に記載の発光素子から成る[C01]又は[C02]のいずれか1項に記載の光造形装置。
[C04]《部材組立体》
 第1部材、
 第2部材、
 第1部材に設けられた第1接合部材、及び、
 第2部材に設けられた第2接合部材、
を備えており、
 第1接合部材は金属材料から成り、
 第2接合部材は合金材料から成り、
 第2接合部材は、第1の部分及び第2の部分から構成されており、
 第1接合部材と第1の部分とは、接合されており、
 第2の部分は、第1部材と第2部材との間に、第1部材と接して配置されている部材組立体。
[C05]《部材組立体の製造方法》
 金属材料から成る第1接合部材が設けられた第1部材、並びに、第1の部分及び第2の部分から構成され、合金材料から成る第2接合部材が設けられた第2部材を準備し、
 第2接合部材の第1の部分と第1接合部材とが接した状態で、第1部材と第2部材との間に圧力を加えながら、第1接合部材及び第2接合部材を加熱し、第1の部分を溶融させて第1接合部材と接合し、第2の部分を第1部材と接触させる部材組立体の製造方法。

符号の説明

[0123]
11・・・マルチビームレーザチップ組立体、12・・・マルチビームレーザチップ、13・・・アライメントマーク、20・・・発光素子組立体、21・・・発光素子(第1部材)、21’・・・発光素子延在部、22・・・基板、23・・・積層構造体、23A・・・第1化合物半導体層、23B・・・第2化合物半導体層、23C・・・発光層(活性層)、23D・・・コンタクト層、24・・・リッジ部(導光波路)、24A・・・発光領域、25・・・絶縁層、26・・・第1電極、27・・・第2電極、30・・・発光素子駆動部(第2部材)、41・・・第1接合部材、42・・・第2接合部材、42’・・・接合前の第2接合部材、43,45・・・第1の部分、44,46,47・・・第2の部分、100・・・光造形装置、101・・・光硬化性樹脂、102・・・造形物、103・・・樹脂槽、104・・・ステージ、105・・・ブレード、111・・・制御部、112・・・ステージ昇降機構、113・・・光源移動機構、114・・・記憶部、120・・・光源ユニット、121・・・筐体、122・・・集光部材(ロッドレンズ)、122a・・・レンズ部(ロッドレンズ部)、123・・・コネクタ、124・・・ガラスエポキシ基板、125・・・伝熱板、126・・・第1の基体、127・・・第2の基体、126a,127a,127b・・・溝部、130・・・冷却機構、131・・・筐体、132・・・チューブ、133・・・Oリング、134・・・循環ポンプ、140・・・光検出部、141・・・第1の光検出部、142・・・第2の光検出部、143・・・ラインセンサ、144・・・支持台、150・・・発光モジュール、151・・・ドライバIC、152・・・入力用電極パッド、153・・・出力用電極パッド、160・・・サブマウント(サブマウント部材)、162・・・入力用電極パッド、163・・・共通電極用パッド、164・・・アライメントマーク

請求の範囲

[請求項1]
 発光素子、
 発光素子駆動部、
 発光素子に設けられた電極に接続された第1接合部材、及び、
 発光素子駆動部に設けられた第2接合部材、
を備えており、
 第1接合部材及び第2接合部材のいずれか一方は合金材料から成り、
 第1接合部材及び第2接合部材の他方は金属材料から成り、
 合金材料から成る接合部材は、第1の部分及び第2の部分から構成されており、
 金属材料から成る接合部材と第1の部分とは、接合されており、
 第2の部分は、発光素子と発光素子駆動部との間に、発光素子及び発光素子駆動部の一方に設けられており、且つ、発光素子及び発光素子駆動部の他方と接して配されている発光素子組立体。
[請求項2]
 第2の部分は第1の部分に並置されている請求項1に記載の発光素子組立体。
[請求項3]
 第2の部分は第1の部分と離間して配置されている請求項1に記載の発光素子組立体。
[請求項4]
 第1の部分の高さをH 1、第2の部分の高さをH 2としたとき、H 1<H 2を満足する請求項1に記載の発光素子組立体。
[請求項5]
 合金材料は、金属材料を構成する原子を含んでいる請求項1に記載の発光素子組立体。
[請求項6]
 第1の部分と、金属材料から成る接合部材とは、金属材料を構成する原子の拡散を伴う共晶に基づき接合されている請求項5に記載の発光素子組立体。
[請求項7]
 合金材料は金-スズ半田材料から成り、金属材料は金から成る請求項5に記載の発光素子組立体。
[請求項8]
 金属材料から成る接合部材に隣接した第1の部分の領域を構成する合金材料の融点は、第2の部分を構成する合金材料の融点よりも低い請求項5に記載の発光素子組立体。
[請求項9]
 金属材料から成る接合部材に隣接した第1の部分の領域を構成する合金材料の組成は、第2の部分を構成する合金材料の組成と異なる請求項8に記載の発光素子組立体。
[請求項10]
 金-スズ半田材料から成り、金属材料から成る接合部材に隣接した第1の部分の領域を構成する合金材料のスズ含有率は、18質量%乃至29質量%であり、
 金-スズ半田材料から成る第2の部分を構成する合金材料のスズ含有率は、18質量%未満又は29質量%を超える請求項6に記載の発光素子組立体。
[請求項11]
 発光素子は、端面から光を出射するレーザ素子から成る請求項1に記載の発光素子組立体。
[請求項12]
 複数の発光素子組立体が並置されたマルチビームレーザチップ組立体であって、
 各発光素子組立体は、
 レーザ素子から成る発光素子、
 発光素子駆動部、
 発光素子に設けられた電極に接続された第1接合部材、及び、
 発光素子駆動部に設けられた第2接合部材、
を備えており、
 第1接合部材及び第2接合部材のいずれか一方は合金材料から成り、
 第1接合部材及び第2接合部材の他方は金属材料から成り、
 合金材料から成る接合部材は、第1の部分及び第2の部分から構成されており、
 金属材料から成る接合部材と第1の部分とは、接合されており、
 第2の部分は、発光素子と発光素子駆動部との間に、発光素子及び発光素子駆動部の一方に設けられており、且つ、発光素子及び発光素子駆動部の他方と接して配されているマルチビームレーザチップ組立体。
[請求項13]
 第1接合部材及び第2接合部材は、nを1以上、N以下の整数としたとき、(2n-1)番目の発光素子の光出射部と2n番目の発光素子の光出射部との間に配置されており、2n番目の発光素子の光出射部と(2n+1)番目の発光素子の光出射部との間には配置されていない請求項12に記載のマルチビームレーザチップ組立体。
[請求項14]
 発光素子の光出射部の間隔は、10μm以上、50μm以下である請求項12に記載の発光素子組立体。
[請求項15]
 発光素子駆動部はサブマウントから成る請求項12に記載の発光素子組立体。
[請求項16]
 発光素子駆動部は、発光素子駆動回路が設けられた半導体基板から成る請求項12に記載の発光素子組立体。
[請求項17]
 マルチビームレーザチップ組立体、及び、
 マルチビームレーザチップ組立体から出射された光を集光する集光部材、
を備えており、
 マルチビームレーザチップ組立体は、複数の発光素子組立体が並置されて成り、
 各発光素子組立体は、
 レーザ素子から成る発光素子、
 発光素子駆動部、
 発光素子に設けられた電極に接続された第1接合部材、及び、
 発光素子駆動部に設けられた第2接合部材、
を備えており、
 第1接合部材及び第2接合部材のいずれか一方は合金材料から成り、
 第1接合部材及び第2接合部材の他方は金属材料から成り、
 合金材料から成る接合部材は、第1の部分及び第2の部分から構成されており、
 金属材料から成る接合部材と第1の部分とは、接合されており、
 第2の部分は、発光素子と発光素子駆動部との間に、発光素子及び発光素子駆動部の一方に設けられており、且つ、発光素子及び発光素子駆動部の他方と接して配されている光造形装置。
[請求項18]
 集光部材は、収束性ロッドレンズから成る請求項17に記載の光造形装置。
[請求項19]
 第1部材、
 第2部材、
 第1部材に設けられた第1接合部材、及び、
 第2部材に設けられた第2接合部材、
を備えており、
 第1接合部材は金属材料から成り、
 第2接合部材は合金材料から成り、
 第2接合部材は、第1の部分及び第2の部分から構成されており、
 第1接合部材と第1の部分とは、接合されており、
 第2の部分は、第1部材と第2部材との間に、第1部材と接して配置されている部材組立体。
[請求項20]
 金属材料から成る第1接合部材が設けられた第1部材、並びに、第1の部分及び第2の部分から構成され、合金材料から成る第2接合部材が設けられた第2部材を準備し、
 第2接合部材の第1の部分と第1接合部材とが接した状態で、第1部材と第2部材との間に圧力を加えながら、第1接合部材及び第2接合部材を加熱し、第1の部分を溶融させて第1接合部材と接合し、第2の部分を第1部材と接触させる部材組立体の製造方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]