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1. WO2011058924 - ÉCHANGEUR DE CHALEUR À REFROIDISSEMENT PAR LA VAPEUR

Document

明 細 書

発明の名称 沸騰冷却式熱交換器

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009  

図面の簡単な説明

0010  

発明を実施するための形態

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056  

請求の範囲

1   2   3   4   5  

補正された請求の範囲(条約第19条)

1   2   3   4   5   6  *  

図面

1   2   3A   3B   4   5   6   7   8   9   10   11   12  

明 細 書

発明の名称 : 沸騰冷却式熱交換器

技術分野

[0001]
 本発明は、沸騰冷却式熱交換器に関する。

背景技術

[0002]
 一般に、沸騰冷却装置の熱交換器は、被冷却流体が流れる被冷却流体通路と、被冷却流体を冷却する液冷媒が流れる冷媒通路とを有するとともに、被冷却流体通路と冷媒通路とは隔壁を介して熱交換可能になっている。熱交換器では、冷媒通路を流れる液冷媒が、被冷却流体によって加熱された隔壁を除熱して加熱され、隔壁における伝熱面の温度が液冷媒の飽和温度を越えると、隔壁の壁面において気泡の発生及び離脱が繰り返される核沸騰が始まる。この核沸騰による沸騰気化潜熱を利用して、被冷却流体通路を流れる被冷却流体が冷却される。このような沸騰冷却装置の熱交換器が、例えば特許文献1に開示されている。
[0003]
 特許文献1の排ガス用熱交換器は、プレートフィン型の排ガス用熱交換器である。この排ガス用熱交換器は、両側を一対のスペーサーバーで閉塞した二枚のチューブプレートすなわち隔壁の間に、伝熱面積を増やすために波形フィンが配置された流体通路を必要段数積層してなる。排ガス用熱交換器では、高温流体(被冷却流体)と低温流体(液冷媒)とが隣接する側面から別々の流体通路に流入し、高温流体と低温流体とがチューブプレート及び波形フィンを介して熱交換されるとともに、沸騰冷却が行われる。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 実開平3-79070号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 しかしながら、特許文献1の排ガス用熱交換器では、高温流体が流れる流体通路内において、チューブプレートにおける波形フィンとの接触部の熱流束が局所的に上昇する。すると、低温流体が流れる流体通路内において、局所的に熱流束が上昇した上記接触部と対応する位置では、低温流体の沸騰が激しくなり、チューブプレートが気泡膜で覆われる膜沸騰へと移行してバーンアウトが発生しやすくなる。バーンアウトが発生すると、低温流体が流れる流体通路内において、上記接触部と対応する位置で乾きが生じるとともに、熱交換器における冷却性能が低下してしまう。
[0006]

 本発明の目的は、被冷却流体通路内にフィンを配設した沸騰冷却式熱交換器において、局所的なバーンアウトの発生を抑制することにある。

課題を解決するための手段

[0007]
 本発明の一態様では、沸騰冷却式熱交換器が提供され、沸騰冷却式熱交換器は、被冷却流体が流れる被冷却流体通路と被冷却流体を冷却する冷媒が流れる冷媒通路とを区画する隔壁と、被冷却流体通路内に配設され隔壁に対して熱的に連結するフィンとを備える。フィンは、第1のフィンと、隔壁の局所熱流束を第1のフィンよりも小さくする第2のフィンとを備える。隔壁の局所熱流束と冷媒の限界熱流束との関係に基づいて、第1のフィン及び第2のフィンが配設されている。
[0008]
 ある実施形態では、第2のフィンの厚さは前記第1のフィンの厚さよりも大きい。
 別の実施形態では、第2のフィンは、隔壁の局所熱流束が大きくなる被冷却流体通路における被冷却流体の流通方向の上流部に配設されている。
[0009]
 さらに別の実施形態では、第2のフィンは、限界熱流束が小さくなる冷媒通路における冷媒の流通方向の下流部に対応する被冷却流体通路内に配設されている。
 また別の実施形態では、被冷却流体の流通方向と冷媒の流通方向とが交差するように、被冷却流体通路と前記冷媒通路とが並設される。第2のフィンは、被冷却流体通路における被冷却流体の流通方向の上流部であり、且つ冷媒通路における冷媒の流通方向の下流部に対応する被冷却流体通路内に配設されてよい。

図面の簡単な説明

[0010]
[図1] 第1の実施形態における沸騰冷却式熱交換器の概略斜視図。
[図2] 図1の熱交換器における熱交換部の分解斜視図。
[図3A] 第2のフィンを示す縦断面図。
[図3B] 第1のフィンを示す縦断面図。
[図4] 第1の実施形態における被冷却流体通路の流通方向及び冷媒通路の流通方向における位置と熱流束との関係を示すグラフ。
[図5] 第2の実施形態における熱交換部の一部を示す分解斜視図。
[図6] 第2の実施形態における被冷却流体通路の流通方向及び冷媒通路の流通方向における位置と熱流束との関係を示すグラフ。
[図7] 第3の実施形態における熱交換部の一部を示す分解斜視図。
[図8] 第3の実施形態における被冷却流体通路の流通方向における位置と熱流束との関係を示すグラフ。
[図9] 別の実施形態における熱交換部の一部を示す分解斜視図。
[図10] 図9の実施形態における被冷却流体通路の流通方向及び冷媒通路の流通方向における位置と熱流束との関係を示すグラフ。
[図11] さらに別の実施形態における熱交換部の一部を示す分解斜視図。
[図12] 図11の実施形態における被冷却流体通路の流通方向及び冷媒通路の流通方向における位置と熱流束との関係を示すグラフ。

発明を実施するための形態

[0011]
 (第1の実施形態)
 以下、本発明の第1の実施形態による、車両の排気ガス再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)装置におけるEGRガスの沸騰冷却装置(EGRクーラ)の沸騰冷却式熱交換器(以下、単に「熱交換器」と記載する)を図1~図4にしたがって説明する。この排気ガス再循環装置の熱交換器11は、被冷却流体としてのEGRガスと冷媒としての水(液冷媒)との間で熱交換させ、水の一部を沸騰させてEGRガスを冷却する。なお、以下の説明において、「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」をいう場合は、特に説明がない限り、図1において矢印で示す「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」をいうものとする。
[0012]
 図1に示すように、熱交換器11の外郭をなす略四角箱状のハウジング11a内には、熱交換部12が収容されている。ハウジング11a内において、熱交換部12よりも前方側には、被冷却流体導入部14が設けられるとともに、熱交換部12よりも後方側には、被冷却流体排出部15が設けられている。
[0013]
 ハウジング11aの前端面には、EGRガスを被冷却流体導入部14内に導入するための導入配管16が接続されるとともに、ハウジング11aの後端面には、EGRガスを被冷却流体排出部15から排出するための排出配管17が接続されている。熱交換器11は、導入配管16がEGR通路入口に連結されるとともに、排出配管17がEGR通路出口に連結されて使用される。
[0014]
 ハウジング11aにおいて、前後両端面に挟まれた一対の端面のうちの右端面には、水をハウジング11a内の熱交換部12内に導入するための冷媒導入配管22の第1端22aがハウジング11a内に引き込まれている。また、ハウジング11aにおいて、前後両端面に挟まれた一対の端面のうち左端面には、熱交換部12から水を排出するための冷媒排出配管23の第1端23aがハウジング11a内に引き込まれている。
[0015]
 熱交換部12は、図2に示すように、複数(本実施形態では3つ)の通路区画体18を備え、各通路区画体18は、両側を一対のスペーサーバー20で閉塞した平板状の二枚の隔壁19の間に第1のフィン31及び第2のフィン30を挟み込んで形成されている。図1に示すように、熱交換部12は、各通路区画体18の前方の開口端に接合された前壁13aと、後方の開口端に接合された後壁13bとを備え、各通路区画体18は、隣り合う通路区画体18の隔壁19の間に一定の間隔を置いて、前壁13a及び後壁13bに接合されている。
[0016]
 各通路区画体18は、前方の開口が被冷却流体導入部14側に位置するとともに、後方の開口が被冷却流体排出部15側に位置するように配置されている。前壁13aには、被冷却流体導入部14内と各通路区画体18における前方の開口とを連通させる長孔13eが、各通路区画体18と対応する部位に形成されている。後壁13bには、被冷却流体排出部15内と各通路区画体18における後方の開口とを連通させる長孔(図示せず)が、各通路区画体18と対応する部位に形成されている。
[0017]
 導入配管16から被冷却流体導入部14に流入されたEGRガスは、前壁13aの長孔13eを介して前方の開口から各通路区画体18内に流入されるとともに、後方の開口から後壁13bの長孔を介して被冷却流体排出部15に流出され、排出配管17を介してEGR通路出口に流入されるようになっている。したがって、図2に示すように、通路区画体18内の空間は、EGRガスが流れる被冷却流体通路21を形成している。
[0018]
 被冷却流体通路21において、通路区画体18の前方の開口はEGRガスの入口であり、通路区画体18の入口部分はEGRガスの流通方向(図2に示す矢印X1の方向)における被冷却流体通路21の上流部21aである。また、被冷却流体通路21において、通路区画体18の後方の開口は出口であり、通路区画体18の出口部分はEGRガスの流通方向における被冷却流体通路21の下流部21bである。ここで、本実施形態における「被冷却流体通路21の上流部21a」とは、被冷却流体通路21における流通方向での中央部よりも入口側にかけての領域のことをいい、「被冷却流体通路21の下流部21b」とは、被冷却流体通路21における流通方向での中央部よりも出口側にかけての領域のことをいう。
[0019]
 熱交換部12において、隣り合う通路区画体18の各々の対向する隔壁19の間には、冷媒通路24が区画形成されている。図1に示すように、冷媒通路24における前方の開口は、前壁13aに形成された孔を介して冷媒排出配管23の第1端23aに連通している。冷媒通路24における後方の開口は、後壁13bに形成された孔13cを介して冷媒導入配管22の第1端22aに連通している。冷媒通路24における前壁13a及び後壁13bに対して直交する一対の側面は、ハウジング11aの左端面及び右端面によって閉塞されている。
[0020]
 冷媒通路24における前方の開口に対して冷媒排出配管23の第1端23aが対向配置されるとともに、冷媒通路24における後方の開口に対して冷媒導入配管22の第1端22aが対向配置されている。なお、冷媒導入配管22の第2端は、水の循環管路(図示せず)の第1端と連結されるとともに、冷媒排出配管23の第2端は、循環管路の第2端と連結されている。冷媒導入配管22の第1端22aから冷媒通路24に水が導入されるとともに、冷媒通路24を通過した水は、冷媒排出配管23の第1端23aに流出されて循環管路に還流される。
[0021]
 冷媒通路24において、冷媒導入配管22の第1端22aに対向する後方の開口は冷媒通路24の入口であり、冷媒通路24の入口部分は水の流通方向(図2に示す矢印X2の方向)における冷媒通路24の上流部24aである。また、冷媒通路24において、冷媒排出配管23の第1端23aに対向する前方の開口は冷媒通路24の出口であり、冷媒通路24の出口部分は水の流通方向における冷媒通路24の下流部24bである。ここで、本実施形態における「冷媒通路24の上流部24a」とは、冷媒通路24における流通方向の中央部よりも入口側にかけての領域のことをいい、「冷媒通路24の下流部24b」とは、冷媒通路24における流通方向の中央部よりも出口側にかけての領域のことをいう。
[0022]
 熱交換部12において、冷媒通路24の入口は、通路区画体18の積層方向において被冷却流体通路21の出口と重なり合うとともに、冷媒通路24の出口は、通路区画体18の積層方向において被冷却流体通路21の入口と重なり合うように、被冷却流体通路21と冷媒通路24とが並設されている。よって、本実施形態における熱交換器11でのEGRガス及び水の流れは、EGRガスの流通方向と水の流通方向とが対向する対向流となっている。通路区画体18を形成する隔壁19が、被冷却流体通路21と冷媒通路24とを区画している。
[0023]
 図4のグラフは、被冷却流体通路21の流通方向及び冷媒通路24の流通方向における位置(横軸)と、熱流束(縦軸)との関係を示す。被冷却流体通路21の全域(流通方向の上流部から下流部にかけての領域)に全て同じ厚みの通常のフィンを配設した場合の、隔壁19における通常のフィンと熱的に連結された部位の局所熱流束を二点鎖線で示す。さらに、水の限界熱流束を破線で示す。
[0024]
 EGRガスは、被冷却流体通路21の上流部21aでは被冷却流体通路21内に流入して間もないため高温であり、下流部21bに向かうほど水との熱交換によって冷却されて低温になる。このため、図4における二点鎖線に示すように、隔壁19における通常のフィンと熱的に連結された部位の局所熱流束は、被冷却流体通路21の上流部21a側ほど大きく、被冷却流体通路21の下流部21bに向かうにつれて小さくなる。
[0025]
 一方、水は、冷媒通路24の上流部24aでは冷媒通路24内に流入して間もないため低温であり、下流部24bに向かうほどEGRガスとの熱交換により一部が沸騰し、水と気泡とが混合した状態となる。そして、水は、気泡と混合した状態で冷媒通路24内を冷媒通路24の出口に向かって移動する。気泡は、冷媒通路24の下流部24bに行くにしたがって互いに合体して大きくなったり、数が増えたりする。
[0026]
 その結果、図4における破線で示すように、水の限界熱流束は、冷媒通路24の上流部24aから下流部24bに向かうにつれて小さくなっている。したがって、被冷却流体通路21の上流部21aであり、且つ冷媒通路24の下流部24bに対応する被冷却流体通路21内の領域は、隔壁19における通常のフィンと熱的に連結された部位の局所熱流束が、水の限界熱流束以上になりやすい。
[0027]
 本実施形態では、被冷却流体通路21の上流部21aであり、且つ冷媒通路24の下流部24bに対応する領域に第2のフィン30が配設されている。第2のフィン30は、EGRガスの流通方向と直交する方向に沿って波形状に延びている。図3Aに示すように、第2のフィン30は、隔壁19の壁面19aに接触する平坦面30aを備えている。第2のフィン30の高さは一対の隔壁19の間の間隔と同じである。また、平坦面30aの両端に位置する第2のフィン30の角部30bは湾曲状に形成されるとともに、角部30bと隔壁19の間にろう材R1が流し込まれ、ろう材R1が溶融されることで第2のフィン30が隔壁19に対してろう付けされている。よって、第2のフィン30と隔壁19とが熱的に連結されて熱伝達可能になっている。
[0028]
 被冷却流体通路21において、被冷却流体通路21の下流部21bであり、且つ冷媒通路24の上流部24aに対応する領域に第1のフィン31が配設されている。第1のフィン31は、EGRガスの流通方向と直交する方向に沿って波形状に延びている。図3Bに示すように、第1のフィン31は、隔壁19の壁面19aに接触する平坦面31aを備えている。第1のフィン31の高さは一対の隔壁19の間の間隔と同じである。また、平坦面31aの両端に位置する第1のフィン31の角部31bは湾曲状に形成されるとともに、角部31bと隔壁19の間にろう材R1が流し込まれ、ろう材R1が溶融されることで第1のフィン31が隔壁19に対してろう付けされている。よって、第1のフィン31と隔壁19とが熱的に連結されて熱伝達可能になっている。
[0029]
 図3A及びBに示すように、第2のフィン30は、第2のフィン30の厚さL1が第1のフィン31の厚さL2よりも大きい。よって、第2のフィン30の断面積は、第1のフィン31の断面積に比べて大きい。また、第2のフィン30及び第1のフィン31の表面積はほぼ同じである。さらに、第2のフィン30は、熱の移動方向に対して垂直な断面における断面積に対する表面積の比が第1のフィン31よりも小さい。
[0030]
 次に、上記構成の熱交換器11における作用について、図4のグラフを用いて説明する。
 車両が運転されると、内燃機関の排気ガスの一部であるEGRガスがEGR通路入口に流入されるとともに導入配管16、被冷却流体導入部14及び長孔13eを介して被冷却流体通路21内に導入される。被冷却流体通路21内に導入されたEGRガスは、被冷却流体通路21の入口から出口に向かって流れる。
[0031]
 一方、水は、循環管路上に配設される図示しないポンプが駆動することで循環管路内を強制的に循環させられるとともに、冷媒導入配管22を介して冷媒通路24内に導入される。冷媒通路24内に導入された水は、冷媒通路24の入口から出口に向かって流れる。
[0032]
 そして、熱交換器11では、高温度のEGRガスの熱が、隔壁19、第2のフィン30、及び第1のフィン31を介して低温度の水に熱伝達される。ここで、隔壁19における通常のフィンと熱的に連結された部位の局所熱流束が水の限界熱流束以上となりやすい被冷却流体通路21の上流部21aであり、且つ冷媒通路24の下流部24bに対応する被冷却流体通路21内の領域には、その他の領域に配設される第1のフィン31より断面積が大きい第2のフィン30が配設されている。よって、被冷却流体通路21において、隔壁19における第2のフィン30と熱的に連結された部位の熱は、隔壁19における第1のフィン31と熱的に連結された部位に比べて分散され、局所熱流束の上昇が抑えられる。
[0033]
 また、冷媒通路24の下流部24bでは気泡が多く、水の限界熱流束は小さくなるが、下流部24bに対応する被冷却流体通路21内に第2のフィン30が配設されている。このため、水の限界熱流束が小さくなっていても、隔壁19における第2のフィン30と熱的に連結された部位の局所熱流束は、水の限界熱流束よりも小さい。
[0034]
 図4のグラフは、隔壁19における第2のフィン30及び第1のフィン31と熱的に連結された部位の局所熱流束を実線で示している。
 図4に示すように、第2のフィン30の断面積を大きくすることにより、隔壁19における第2のフィン30と熱的に連結された部位の局所熱流束が抑えられている。隔壁19における第2のフィン30と熱的に連結された部位の局所熱流束は、水の限界熱流束よりも小さくなっており、その結果、局所的にバーンアウトが発生することが抑制される。なお、第2のフィン30の厚さL1は、第2のフィン30と隔壁19とが熱的に連結された部位の局所熱流束が、水の限界熱流束よりも小さくなる厚さに設定する必要がある。
[0035]
 隔壁19を介して水とEGRガスとの熱交換が行われると、隔壁19の壁面19aで水が沸騰して蒸気となり、その沸騰気化潜熱を利用して被冷却流体通路21内を流れるEGRガスが冷却される。EGRガスを冷却した水は、冷媒通路24の出口から冷媒排出配管23を介して循環管路へ排出され、循環管路へ排出された水は、循環管路上に設けられた図示しない冷媒凝縮部によって凝縮されて、再び熱交換器11に供給される。また、冷却されたEGRガスは、被冷却流体通路21の出口から排出配管17を介してEGR通路出口へ流入されるとともに、EGR通路出口に流入されたEGRガスは内燃機関の吸気系に還流される。
[0036]
 上記第1の実施形態では以下の効果を得ることができる。
 (1)被冷却流体通路21の上流部21aであり、且つ冷媒通路24の下流部24bに対応する被冷却流体通路21内の領域は、隔壁19における第2のフィン30と熱的に連結された部位の局所熱流束が大きくなりやすく、且つ水の限界熱流束が小さくなりやすく、この領域に第2のフィン30が配設されている。そして、その他の領域には第1のフィン31が配設されており、第2のフィン30の厚さL1は第1のフィン31の厚さL2よりも大きい。よって、隔壁19における第2のフィン30と熱的に連結された部位の熱通過面積が大きくなり、隔壁19における第2のフィン30と熱的に連結された部位の局所熱流束を小さくすることができる。したがって、隔壁19における第2のフィン30と熱的に連結された部位の局所熱流束が、水の限界熱流束以上になることを抑制することができ、その結果、局所的なバーンアウトの発生を抑制することができる。
[0037]
 (2)被冷却流体通路21の上流部21aは熱交換性が高い。このため、被冷却流体通路21の上流部21aに、通常のフィンよりも厚みのある第2のフィン30を配設することで、伝熱面積を増やし、膜沸騰の発生を抑制することができる。
[0038]
 (第2の実施形態)
 以下、本発明の第2の実施形態による、車両の排気ガス再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)装置におけるEGRガスの冷却装置(EGRクーラ)の熱交換器を図5及び図6にしたがって説明する。以下に説明する実施形態では、既に説明した第1の実施形態と同一構成について同一符号を付すなどして、その重複する説明を省略又は簡略する。図5では、説明の都合上、熱交換部12の一部のみを示している。
[0039]
 図5に示すように、熱交換部12において、被冷却流体通路21の入口は、通路区画体18の積層方向において冷媒通路24の入口と重なり合うとともに、被冷却流体通路21の出口は、通路区画体18の積層方向において冷媒通路24の出口と重なり合うようになっている。よって、本実施形態における熱交換器11でのEGRガス及び水の流れは、EGRガスの流通方向(図5に示す矢印X1の方向)及び水の流通方向(図5に示す矢印X2の方向)が互いに並行となる並行流となっている。
[0040]
 被冷却流体通路21の下流部21bであり、且つ冷媒通路24の下流部24bに対応する被冷却流体通路21内の領域には、第2のフィン30が配設されている。また、被冷却流体通路21の上流部21aであり、且つ冷媒通路24の上流部24aに対応する被冷却流体通路21内の領域には、第1のフィン31が配設されている。
[0041]
 図6のグラフにおける二点鎖線に示すように、通常のフィンを被冷却流体通路21内の全域に配設した場合、被冷却流体通路21の下流部21bであり、且つ冷媒通路24の下流部24bに対応する被冷却流体通路21内の領域では、隔壁19における通常のフィンと熱的に連結された部位の局所熱流束が、水の限界熱流束以上になりやすい。しかし、この実施形態では、被冷却流体通路21の下流部21bであり、且つ冷媒通路24の下流部24bに対応する領域に第2のフィン30を配設するとともに、その他の領域に第1のフィン31を配設している。その結果、図6のグラフにおける実線に示すように、隔壁19における第2のフィン30と熱的に連結された部位の局所熱流束が、水の限界熱流束よりも小さく抑えられている。
[0042]
 したがって、第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果(1)と同様の効果を得ることができる。
 (第3の実施形態)
 以下、本発明の第3の実施形態による、車両の排気ガス再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)装置におけるEGRガスの冷却装置(EGRクーラ)の熱交換器を図7及び図8にしたがって説明する。図7では、説明の都合上、熱交換部12の一部のみを示している。
[0043]
 図7に示すように、冷媒通路24の入口は、EGRガスの流通方向(図7に示す矢印X1の方向)と直交する方向の一端側に設けられるとともに、冷媒通路24の出口は、EGRガスの流通方向と直交する方向の他端側に設けられている。よって、本実施形態における熱交換器11でのEGRガス及び水の流れは、EGRガスの流通方向及び水の流通方向(図7に示す矢印X2の方向)が互いに直交する直交流となっている。そして、被冷却流体通路21と冷媒通路24とは、EGRガスの流通方向及び水の流通方向が交差、より詳細には直交するように並設されている。
[0044]
 被冷却流体通路21の上流部21aであり、且つ冷媒通路24の下流部24bに対応する被冷却流体通路21内の領域には、第2のフィン30が配設されている。第2のフィン30は、上面視すると直角三角形状をしている。また、第2のフィン30が配設されていないその他の領域には、第1のフィン31が配設されている。
[0045]
 ここで、図8のグラフに、図7に示すA-A線断面における被冷却流体通路21の流通方向における位置と、熱流束との関係を示す。
 図8のグラフにおける二点鎖線に示すように、通常のフィンを被冷却流体通路21内の全域に配設した場合、被冷却流体通路21の上流部21aであり、且つ冷媒通路24の下流部24bに対応する領域は、隔壁19における通常のフィンと熱的に連結された部位の局所熱流束が、水の限界熱流束以上になりやすい。しかし、この実施形態では、被冷却流体通路21の上流部21aであり、且つ冷媒通路24の下流部24bに対応する被冷却流体通路21内の領域に第2のフィン30を配設するとともに、その他の領域に第1のフィン31を配設している。その結果、図8のグラフにおける実線に示すように、隔壁19における第2のフィン30と熱的に連結された部位の局所熱流束が、水の限界熱流束よりも小さく抑えられている。
[0046]
 したがって、第3の実施形態によれば、第1の実施形態の効果(1)及び(2)と同様の効果を得ることができる。

 なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
[0047]
 第2の実施形態では、被冷却流体通路21の下流部21bであり、且つ冷媒通路24の下流部24bに対応する被冷却流体通路21内の領域に第2のフィン30を配設し、その他の領域に第1のフィン31を配設したが、これに限らない。例えば、図9に示すように、被冷却流体通路21の上流部21aであり、且つ冷媒通路24の上流部24aに対応する被冷却流体通路21内の領域に第2のフィン30を配設し、その他の領域に第1のフィン31を配設してもよい。図10のグラフにおける二点鎖線に示すように、通常のフィンを被冷却流体通路21内の全域に配設した場合、被冷却流体通路21の上流部21aであり、且つ冷媒通路24の上流部24aに対応する被冷却流体通路21内の領域は、隔壁19における通常のフィンと熱的に連結された部位の局所熱流束が、水の限界熱流束以上になりやすい。しかし、この別の実施形態では、被冷却流体通路21の上流部21aであり、且つ冷媒通路24の上流部24aに対応する被冷却流体通路21内の領域に第2のフィン30を配設するとともに、その他の領域に第1のフィン31を配設している。その結果、図10のグラフにおける実線に示すように、隔壁19における第2のフィン30と熱的に連結された部位の局所熱流束が、水の限界熱流束よりも小さく抑えられている。
[0048]
 第2の実施形態において、例えば、図11に示すように、被冷却流体通路21内の中央部に第2のフィン30を配設するとともに、被冷却流体通路21内におけるその他の領域に第1のフィン31を配設してもよい。図12のグラフにおける二点鎖線に示すように、通常のフィンを被冷却流体通路21内の全域に配設した場合、被冷却流体通路21の中央部は、隔壁19における通常のフィンと熱的に連結された部位の局所熱流束が、水の限界熱流束以上になりやすい。しかし、この別の実施形態では、被冷却流体通路21内の中央部に第2のフィン30を配設するとともに、その他の領域に第1のフィン31を配設している。その結果、図12のグラフにおける実線に示すように、隔壁19における第2のフィン30と熱的に連結された部位の局所熱流束が、水の限界熱流束よりも小さく抑えられている。
[0049]
 上記各実施形態では、第2のフィン30の厚さL1を、第1のフィン31の厚さL2よりも大きくするようにしたが、これに限らない。例えば、第2のフィン30及び第1のフィン31を同じ厚みで形成し、第2のフィン30の角部30bと隔壁19の間に流し込まれるろう材R1の量を、第1のフィン31の角部31bと隔壁19の間に流し込まれるろう材R1の量よりも多くして、第2のフィン30の付け根部分がろう材R1と接触する面積を増大させしてもよい。
[0050]
 上記各実施形態において、第2のフィン30の高さを第1のフィン31の高さよりも低くしてもよい。これによれば、第2のフィン30の表面積が第1のフィン31の表面積よりも小さくなる。よって、第2のフィン30の高さが第1のフィン31の高さと同じ場合と比較して、EGRガスと第2のフィン30との接触面積が小さくなり、隔壁19における第2のフィン30と熱的に連結された部位の局所熱流束が抑えられる。
[0051]
 第3の実施形態において、第2のフィン30の形状は、上面視で直角三角形状に限らず、被冷却流体通路21の上流部21aであり、且つ冷媒通路24の下流部24bに対応する領域を最低限含んでさえいれば特に限定されず、例えば、上面視四角形状でもよい。
[0052]
 第3の実施形態における熱交換器11では、EGRガスと水との流通方向が直交する直交流となっているが、これに限らず、EGRガスと水との流通方向が直交しておらず、単に交差するようになっていてもよい。
[0053]
 上記各実施形態において、第2のフィン30及び第1のフィン31は波形状に形成されているが、これに限らず、第2のフィン30及び第1のフィン31の形状は任意の形状でよい。
[0054]
 第1の実施形態において、冷媒導入配管22の第1端22aをハウジング11aの右端面側に挿入するとともに、冷媒排出配管23の第1端23aをハウジング11aの左端面側に挿入して、熱交換部12内に水を導入して排出するようにしたが、熱交換部に水を導入および排出する構成はこれに限らない。例えば、「特開平7-159074号公報」のように、冷媒導入配管22をハウジング11aの上面に接続して、冷媒排出配管23をハウジング11aの下面に接続する構成で、熱交換部に水を導入して排出してもよい。
[0055]
 上記各実施形態では、熱交換器11は、EGRガスの沸騰冷却装置(EGRクーラ)に備えられた熱交換器11であったが、これに限らず、熱交換器11は、例えば、車載機器の冷却装置、冷蔵庫、及び冷凍庫等に備えられた熱交換器に具体化してもよい。
[0056]
 上記各実施形態では、被冷却流体がEGRガスであったが、これに限らず、被冷却流体はEGRガス以外のガスや高温の液体であってもよい。
 本発明を、シェルアンドチューブ型の沸騰冷却式熱交換器に適用してもよい。

請求の範囲

[請求項1]
 被冷却流体が流れる被冷却流体通路と前記被冷却流体を冷却する冷媒が流れる冷媒通路とを区画する隔壁と、前記被冷却流体通路内に配設され前記隔壁に対して熱的に連結するフィンと、を備える沸騰冷却式熱交換器であって、
 前記フィンは、第1のフィンと、前記隔壁の局所熱流束を前記第1のフィンよりも小さくする第2のフィンとを備え、
 前記隔壁の局所熱流束と前記冷媒の限界熱流束との関係に基づいて、前記第1のフィン及び前記第2のフィンが配設されていることを特徴とする沸騰冷却式熱交換器。
[請求項2]
 前記第2のフィンの厚さは前記第1のフィンの厚さよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の沸騰冷却式熱交換器。
[請求項3]
 前記第2のフィンは、前記隔壁の局所熱流束が大きくなる前記被冷却流体通路における前記被冷却流体の流通方向の上流部に配設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の沸騰冷却式熱交換器。
[請求項4]
 前記第2のフィンは、前記限界熱流束が小さくなる前記冷媒通路における前記冷媒の流通方向の下流部に対応する前記被冷却流体通路内に配設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の沸騰冷却式熱交換器。
[請求項5]
 前記被冷却流体の流通方向と前記冷媒の流通方向とが交差するように、前記被冷却流体通路と前記冷媒通路とが並設されるとともに、
 前記第2のフィンは、前記被冷却流体通路における前記被冷却流体の流通方向の上流部であり、且つ前記冷媒通路における前記冷媒の流通方向の下流部に対応する前記被冷却流体通路内に配設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の沸騰冷却式熱交換器。

補正された請求の範囲(条約第19条)
[ 2011年3月2日 ( 02.03.2011 )  国際事務局受理 ]

[1]
 被冷却流体が流れる被冷却流体通路と前記被冷却流体を冷却する冷媒が流れる冷媒通路とを区画する隔壁と、前記被冷却流体通路内に配設され前記隔壁に対して熱的に連結するフィンと、を備える沸騰冷却式熱交換器であって、
 前記フィンは、第1のフィンと、前記隔壁の局所熱流束を前記第1のフィンよりも小さくする第2のフィンとを備え、
 前記隔壁の局所熱流束と前記冷媒の限界熱流束との関係に基づいて、前記第1のフィン及び前記第2のフィンが配設されていることを特徴とする沸騰冷却式熱交換器。
[2]
 前記第2のフィンの厚さは前記第1のフィンの厚さよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の沸騰冷却式熱交換器。
[3]
 前記第2のフィンは、前記隔壁の局所熱流束が大きくなる前記被冷却流体通路における前記被冷却流体の流通方向の上流部に配設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の沸騰冷却式熱交換器。
[4]
 前記第2のフィンは、前記限界熱流束が小さくなる前記冷媒通路における前記冷媒の流通方向の下流部に対応する前記被冷却流体通路内に配設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の沸騰冷却式熱交換器。
[5]
 前記被冷却流体の流通方向と前記冷媒の流通方向とが交差するように、前記被冷却流体通路と前記冷媒通路とが並設されるとともに、
 前記第2のフィンは、前記被冷却流体通路における前記被冷却流体の流通方向の上流部であり、且つ前記冷媒通路における前記冷媒の流通方向の下流部に対応する前記被冷却流体通路内に配設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の沸騰冷却式熱交換器。
[6]
[追加] 前記第1のフィンと前記第2のフィンの表面積はほぼ同じであることを特徴とする請求項1に記載の沸騰冷却式熱交換器。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3A]

[ 図 3B]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]