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1. WO2020158021 - DISPOSITIF DE COMMANDE DE DIRECTION ET PROCÉDÉ DE COMMANDE DE DIRECTION

Document

明 細 書

発明の名称 操舵制御装置、および、操舵制御方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007  

発明の効果

0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010  

実施例 1

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035  

実施例 2

0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042  

実施例 3

0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053  

符号の説明

0054  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11A   11B   12   13   14  

明 細 書

発明の名称 : 操舵制御装置、および、操舵制御方法

技術分野

[0001]
 本発明は、車両の前輪の操舵に応じて後輪を操舵制御する、操舵制御装置に関する。

背景技術

[0002]
 4輪車等においては、前輪のみならず後輪も操舵できる四輪操舵式の車両が知られている。
[0003]
 例えば、特許文献1の要約書には、「操舵制御装置10のECU40は自車両100の左前輪21~右後輪24の操舵角を制御する。ECU40は、自車両100が駐車枠Pに平行ではないときは、左前輪21、右前輪22と左後輪23、右後輪24との操舵方向が異なる方向である逆相となるように制御する。逆相とすることにより自車両100の方向を変更しやすくなり、自車両100を駐車枠Pに平行にすることが容易となる。また、ECU40は、自車両100が駐車枠Pに平行であるときは、左前輪21、右前輪22と左後輪23、右後輪24との操舵方向が同じ方向である同相となるように制御する。同相とすることにより自車両100の方向を維持しつつ平行に移動させ、自車両100と駐車枠Pとの左右の間隙を調整することが容易となる。」と記載されている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2011-225019号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 しかしながら、特許文献1では、自車が駐車枠に対して平行にならない限り、前輪に対する後輪の操舵制御が逆相制御から同相制御に変更されないので、自車が駐車枠に対して平行になるまでの期間は、車両の姿勢の微修正が行いづらいという問題があった。また、後輪の操舵方向が前輪の逆相から同相に急に切り替わると、操舵時の車両の挙動が急変するので、ドライバに違和感を与えるという問題もあった。
[0006]
 そこで、本発明は、四輪操舵車両の駐車時に、ドライバが操作する前輪操舵角に対する後輪操舵のゲインを、自車と駐車枠の相対的な関係に応じて徐々に調整し、駐車枠近傍での自車の微細な操舵を可能とすることで、ドライバの操舵負荷を低減させることができる操舵制御装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 上記課題を解決するため、本発明の車両の操舵制御装置は、ドライバの操作による前輪操舵角に基づいて、後輪操舵システムによる後輪操舵角を制御するものであって、自車が駐車運転モードに移行したときに、自車と駐車枠の位置関係が近づくほど、前記前輪操舵角に対する前記後輪操舵角のゲインの絶対値を小さくする演算装置を備えたものとした。

発明の効果

[0008]
 本発明の操舵制御装置によれば、四輪操舵車両の駐車時に、ドライバが操作する前輪操舵角に対する後輪操舵のゲインが、自車と駐車枠の相対的な関係に応じて徐々に調整されるため、駐車枠近傍での自車の微細な操舵が可能となり、ドライバの操舵負荷を低減させることができる。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] 実施例1の車両の概略構成図
[図2] 実施例1の後輪操舵システムの概略図
[図3] 実施例1の操舵制御装置の機能ブロック図
[図4] 実施例1の操舵制御装置の駐車判定部の動作フローチャート
[図5] 実施例1の車両と駐車枠の関係を説明する平面図
[図6] 実施例1のゲイン調整の概念図
[図7] 実施例1の前輪操舵角の時間推移の一例
[図8] 実施例1の車両駐車時のΔL 、ΔL 、Δθ、ゲインの関係の具体例
[図9] 実施例2の車両の概略構成図
[図10] 実施例2の操舵制御装置の機能ブロック図
[図11A] 実施例2の車両と駐車枠の関係を説明する平面図
[図11B] 実施例2の車両と駐車枠の関係を説明する平面図
[図12] 実施例3の操舵制御装置の機能ブロック図
[図13] 実施例3の車両駐車時のδ 、ω、v、ゲインの関係の具体例
[図14] 実施例3の車両と駐車枠の関係を説明する平面図

発明を実施するための形態

[0010]
 以下、本発明の実施例に係る操舵制御装置について図面を用いて説明する。
実施例 1
[0011]
 図1から図8を用いて、本発明の実施例1に係る操舵制御装置1を説明する。
[0012]
 図1は、本実施例の操舵制御装置1を搭載した車両10の概略構成図である。この車両10は、前輪5と後輪7の双方を操舵可能な4輪操舵(4WS)式の車両であり、通常速度での走行時には、前輪5と後輪7は同じ方向に操舵されるが、低速走行時には前後輪を独立して逆相に操舵でき、最小回転半径をより小さくすることができる。
[0013]
 車両10には、操舵制御装置1の他に、車速情報やシフトレバー情報などの車両情報を取得する車両状態センサ2、ドライバが操作するハンドル3、前輪5を操舵する前輪パワーステアリング装置4、後輪7を操舵する後輪パワーステアリング装置6、車両10の外界を認識する外界認識センサ8(前方認識センサ8f、後方認識センサ8r)、および、それらを相互に接続する通信ライン(一部は図示を省略)を備えている。そして、操舵制御装置1は、通信ラインを介して、車両状態センサ2や外界認識センサ8からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、前輪パワーステアリング装置4や後輪パワーステアリング装置6を制御する。なお、操舵制御装置1は、実際には、CPU等の演算装置、主記憶装置、補助記憶装置、および、通信装置などのハードウェアを備えたECU(Electronic Control Unit)の一機能である。そして、補助記憶装置に記録されたデータベースを参照しながら、主記憶装置にロードされたプログラムを演算装置が実行することで、後述する駐車判定部1a等の各機能を実現するが、以下では、このような周知技術を適宜省略しながら説明する。
[0014]
 前輪パワーステアリング装置4は、ドライバの操作によるハンドル3の操舵方向や操舵トルクを検出する操舵センサ3a(操舵角センサ、トルクセンサ等)と、リンクを介して前輪5と接続される前輪ラック軸4cと、前輪ラック軸4cに操舵推力を与える前輪パワーステアリングモータ4bと、操舵センサ3aの検出値(以下、「前輪操舵角δ 」と称する)に基づき前輪パワーステアリングモータ4bにトルク指令を与える前輪操舵角制御ユニット4aからなる。これにより、前輪パワーステアリング装置4は、ドライバによるハンドル3の操舵に応じた操舵推力を前輪パワーステアリングモータ4bで発生させ、前輪5の操舵をアシストする。
[0015]
 後輪パワーステアリング装置6は、リンクを介して後輪7と接続される後輪ラック軸6cと、後輪ラック軸6cに操舵推力を与える後輪パワーステアリングモータ6bと、操舵制御装置1からの指令値(以下、「後輪操舵角δ 」と称する)に基づき後輪パワーステ
アリングモータ6bにトルク指令を与える後輪操舵角制御ユニット6aからなる。これにより、後輪パワーステアリング装置6は、操舵制御装置1からの指令値に応じた操舵推力を後輪パワーステアリングモータ6bで発生させ、後輪7を操舵する。なお、前輪操舵角δ と後輪操舵角δ の関係は後述する。
[0016]
 更に、外界認識センサ8(前方認識センサ8f、後方認識センサ8r)は、ステレオカメラで撮影した画像データなどを処理して車両10の周囲の障害物や駐車枠などを認識する。なお、外界認識センサ8は、前方、後方のみならず、側方を認識するためのものを車両側方に備えてもよい。また、外界認識センサ8が認識する駐車枠とは、駐車場として指定された白線に囲まれ領域のみならず、他車両の間の空きスペースや、壁に囲まれた空きスペースなど、車両10が駐車可能な領域であってもよい。
[0017]
 次に、図2~図8を用い、操舵制御装置1による後輪7の操舵制御の詳細を説明する。
[0018]
 図2の後輪操舵システムの概略図に示すように、操舵制御装置1と後輪7の間には、主に、後輪操舵角制御ユニット6aと後輪パワーステアリングモータ6bが配置される。操舵制御装置1には、操舵センサ3aからの前輪操舵角情報、車両状態センサ2からの車両情報(車速情報、シフトレバー情報)、外界認識センサ8または車外(例えば、駐車施設の管理システム)からの駐車枠情報の各情報が入力される。そして、操舵制御装置1は、これらの入力情報に基づき所定の後輪操舵角δ を演算し、求めた後輪操舵角δ を後輪操舵角制御ユニット6aに与える。後輪操舵角制御ユニット6aでは、入力された後輪操舵角δ と実際の後輪操舵角の差などに応じたトルク指令を生成し、これを後輪パワーステアリングモータ6bに与えることで所望の操舵推力を発生させて後輪7の向きを変化させ、車両10の進行方向を制御する。
[0019]
 図3は、操舵制御装置1の詳細を示す機能ブロック図である。ここに示すように、操舵制御装置1は、駐車判定部1a、自車/駐車枠関係判定部1b、ゲイン制御部1cを備えている。まず、駐車判定部1aでは、車両10の運転モードが、駐車運転モードか否かを判断する。そして、駐車モードと判断された場合、自車/駐車枠関係判定部1bは、車両10と駐車枠9の関係を演算し、ゲイン制御部1cは、自車/駐車枠関係判定部1bで演算された情報を基に後輪操舵角δ を決定する。以下、図4から図8を用いて、操舵制御装置1の各部での詳細処理を説明する。
<駐車判定部1a>
 駐車判定部1aが車両10の運転モードを判定する方法としては、ドライバトリガで判定する方法と、車両情報を基に判定する方法がある。ドライバトリガによる方法は、ドライバが駐車開始ボタンを押した場合など、ドライバが車両10に駐車開始の意思を示したときに、運転モードが駐車運転モードに切り替わったと判定する方法である。
[0020]
 一方、車両情報による方法は、車両状態センサ2から入力された車両情報(車速情報、シフトレバー情報)を基に、運転モードが駐車運転モードに切り替わったと判定する方法である。この一例を、図4のフローチャートに示す。
[0021]
 まず、処理S1では、駐車判定部1aは、運転モードの判定に必要な車両情報(車速情報、シフトレバー情報)を、車両状態センサ2から取得する。
[0022]
 次に、処理S2では、駐車判定部1aは、取得した車速情報に基づいて車両10が極低速(例えば5km/h以下など)で走行しているか判定する。極低速で走行していない場合は通常運転モードと判定してから処理を終え、極低速で走行している場合は処理S3に進む。
[0023]
 次に、処理S3では、駐車判定部1aは、取得したシフトレバー情報に基づいてシフトレバーの位置を確認する。縦列駐車や後退駐車など駐車パターンでは、車両10は前進と後退を繰り返すことが多く、少なくとも1回はシフトレバーが「R」(Reverse、後退)に入る。このような特性を踏まえ、シフトレバー位置の時間推移を観察し、一定時間以上シフトレバーが「R」に入らなかった場合は、運転モードが通常運転モードであると判定し処理を終える。一方、シフトレバーが一定時間内に一回でも「R」に入った場合は、運転モードが駐車運転モードであると判定し処理を終える。
[0024]
 なお、図4のフローチャートは車両情報を用いた運転モードの判定方法の一例であり、車速情報やシフトレバー情報以外の車両情報を用いて判定してもよい。例えば、運転モードを判定する際に、前輪操舵角、アクセルペダル、ブレーキペダルなどの時刻変化を併用してもよい。また、外界認識センサ8が検出した周辺状況や、地図データ(車両10がパーキングエリアにいるなど)に基づいて、運転モードを推定してもよい。
<自車/駐車枠関係判定部1b>
 次に、自車/駐車枠関係判定部1bで演算される、車両10と駐車枠9の関係について、図5を用いながら説明する。図5は、車両10が点線で示す長方形の駐車枠9に駐車する途中の様子を示す図であり、駐車枠9の短手方向(横方向)をx方向、長手方向(前後方向)をy方向としている。まず、自車/駐車枠関係判定部1bは、駐車枠9の位置や形状を、外界認識センサ8または車外から受信した駐車枠情報に基づき把握する。自車/駐車枠関係判定部1bが把握する駐車枠9は、その中心座標9 、駐車時の理想姿勢角θ 、x方向距離9 、y方向距離9 で定義される。車両10と駐車枠9の関係は、車両10の姿勢角θと理想姿勢角θ の姿勢角差Δθ、車両10と駐車枠9の中心座標9 のx方向距離ΔL 、車両10と駐車枠9の中心座標9 のy方向距離ΔL で表現される。なお、車両10と駐車枠9の姿勢角差Δθ及び距離を規定する際、車両10の基準点は車両中心点とする。また、図5では、x方向距離ΔL とy方向距離ΔL を車両10と駐車枠の中心座標9 との関係で表しているが、駐車枠9を構成している点との関係として表してもよい。
<ゲイン制御部1c>
 自車/駐車枠関係判定部1bにより車両10と駐車枠9の関係が演算された後、ゲイン制御部1cにより前輪操舵角δ に対する後輪操舵角δ のゲインが調整される。図5~図8を用いながら、ゲイン制御部1cによるゲイン調整方法を説明する。
[0025]
 ゲイン制御部1cは、車両10と駐車枠9のx方向距離ΔL またはy方向距離ΔL が閾値以内となったとき、例えば、図5に図示する矩形の領域A に車両10が位置している場合に、以下のゲイン調整制御を開始する。
[0026]
 図6のグラフに示すように、姿勢角差Δθが所定の閾値th 以上である場合、ゲイン制御部1cは、前輪操舵角δ に対する後輪操舵δ のゲインを一定に制御する。この場合、従来通り後輪7を前輪5と逆方向に操舵(逆相)することで、車両の最小回転半径を小さくすることができ、ヨー運動が容易になる。これにより、車両の姿勢角が大きく変化し、姿勢角差Δθが大きく減少する。
[0027]
 一方、姿勢角差Δθが閾値以下になると(すなわち、車両10の姿勢角θが理想姿勢角θ に近づくと)、姿勢角差Δθの大きさに応じて前輪操舵角δ に対する後輪操舵角δ のゲインを変動させる。具体的には、図6に示すように、姿勢角差Δθが小さくなればなるほど、ゲインの絶対値を0に近づける。
[0028]
 これにより、姿勢角差Δθに拘わらずゲインが一定である従来制御と比較して、後輪操舵角δ は小さいものとなり、車両10のヨー運動が発生しにくくなる。この結果、ドライバが車両10の姿勢角θを微小量変化させることが容易となり、図7に示すとおり駐車枠付近におけるドライバの修正操舵角の低減及び操舵周波数が低周波になることで、駐車に対するドライバの操舵負荷を低減できる。
[0029]
 なお、図6では、姿勢角差Δθの大きさに応じて、前輪操舵角δ に対する後輪操舵角δ のゲインを調整したが、x方向距離ΔL 、y方向距離ΔL も考慮してゲインを調整してもよい。ただし、この場合、x方向距離ΔL やy方向距離ΔL よりも、姿勢角差Δθを優先してゲインを設定すれば、よりドライバの感覚に沿った操舵を実現することができる。
[0030]
 図8は、図5に示す駐車枠9に車両10を駐車する際の、x方向距離ΔL 、y方向距離ΔL 、姿勢角差Δθ、ゲインの時間推移を例示したものである。
[0031]
 まず、第一期間(x方向距離ΔL がth より大きい期間)では、ドライバはx方向距離ΔL を減らしつつ姿勢角差Δθを少しずつ減少させるようにハンドル3を操作する。
[0032]
 次に、第二期間(姿勢角差Δθがth より大きい期間)では、x方向距離ΔL 及びy方向距離ΔL を少しずつ減らしながら、車両10の姿勢角θを大きく変化させることで、姿勢角差Δθを急激に減少させる。
[0033]
 第一期間と第二期間においては、ゲインを一定とし従来通りの値とする。
[0034]
 最後に、第三期間(姿勢角差Δθがth より小さい期間)では、ドライバは姿勢角差Δθを微修正しながら、y方向距離ΔL を0に近づける。この期間では、ゲイン制御部1cで前輪操舵角δ に対する後輪操舵角δ のゲインを0に近づけることにより微小な姿勢角変化が可能となり、ドライバの駐車に対する操舵負荷を低減できる。
[0035]
 以上で説明したように、本実施例の操舵制御装置によれば、四輪操舵車両の駐車時に、ドライバが操作する前輪操舵角δ に対する後輪操舵角δ のゲインが、自車と駐車枠の相対的な関係に応じて徐々に調整されるため、駐車枠近傍での自車の微細な操舵が可能となり、ドライバの操舵負荷を低減させることができる。
実施例 2
[0036]
 次に、図9~図11Bを用いて、本発明の実施例2の操舵制御装置1を説明する。なお、実施例1との共通点は重複説明を省略する。
[0037]
 実施例1の車両10は、駐車枠9を認識するために外界認識センサ8を備えていたが、本実施例の車両11は、図9に示すように、外界認識センサ8を備えていない。このため、図10に示すように、本実施例の操舵制御装置1には、実施例1と異なり、駐車枠情報は入力されないが、実施例1と同様に、前輪操舵角情報、車速情報、シフトレバー情報の各情報は入力される。
[0038]
 そこで、本実施例の操舵制御装置1では、駐車枠情報の入力がなくとも実施例1と同様の効果を得ることができるように、駐車枠推定部1dを追加し、ここで推定した駐車枠と自車の相対関係を基に、後輪操舵角δ を決定することとした。なお、駐車判定部1a、自車/駐車枠関係判定部1b、ゲイン制御部1cの作用は実施例1と同等であるので、以下では、実施例1と重複する説明は省略する。
[0039]
 図11A、図11Bを用いながら、本実施例の駐車枠推定部1dの動作を説明する。
[0040]
 駐車判定部1aが駐車運転モードへの移行を検知すると、駐車枠推定部1dは、まず、図11Aに示すとおり、前輪操舵角δ 、操舵角速度ω、車速vに基づいて、車両11の予測経路P を推定する。ここで操舵角速度ωは前輪操舵角δ を時間微分したものである。次に、駐車枠推定部1dは、推定された予測経路P を基準に、駐車枠9aを推定する。一例として、推定経路終端点P 1eを駐車枠9aの中心点とし、車両11の全長11 、全幅11 にマージンを加えたものを駐車枠中心点(推定経路終端点P 1e)から距離を足し引きすることで駐車枠9aを推定できる。なお、車速vより駐車枠9aのy方向距離9 の推定が困難な場合は推定を行わなくてもよい。
[0041]
 車両11が推定した駐車枠9aに近づき更に減速すると、図11Bに示すように、駐車枠推定部1dによる推定精度が向上するため、車両11の全長11 や全幅11 に加えるマージン量を小さな値としてもよい。これにより駐車開始時に推定した駐車枠9aより、駐車終期に推定した駐車枠9bの方が小さくなり、駐車枠9bの方が実際の駐車枠9に近いと考えられる。
[0042]
 以上で説明したように、本実施例の操舵制御装置によれば、外界認識センサ8を有さない車両においても、ドライバが操作する前輪操舵角δ に対する後輪操舵角δ のゲインが、自車と駐車枠の相対的な関係に応じて徐々に調整されるため、駐車枠近傍での自車の微細な操舵が可能となり、ドライバの操舵負荷を低減させることができる。
実施例 3
[0043]
 次に、図12~図14を用いて、本発明の実施例3の操舵制御装置1を説明する。なお、実施例2との共通点は重複説明を省略する。
[0044]
 実施例1では外界認識センサ8が認識した駐車枠等を基に、実施例2では駐車枠推定部1dが推定した駐車枠を基に、自車/駐車枠関係判定部1bが演算を行い、その演算結果に基づいて、ゲイン制御部1cで適切なゲイン値を設定していたが、本実施例では、外界認識センサ8や駐車枠推定部1dからの駐車枠情報を用いずに、ゲイン制御部1cで適切なゲインを設定する。
[0045]
 このため、駐車判定部1aが駐車運転モードへの移行を検知すると、ゲイン制御部1cは、車速v、前輪操舵角δ 、操舵角速度ωの時間推移情報に基づいて、前輪操舵角δ に対する後輪操舵角δ のゲインを調整する。この詳細な手順に関して図13及び図14を用いて説明する。
[0046]
 図13にドライバの駐車パターンの一例を示す。
[0047]
 第一期間(駐車運転モード中の最高速度との関係で定まる閾値th 以下に車速vが減速するまでの期間)においては、停車時から車速vを上げていくと同時に車両11の姿勢が変わるようにハンドル3の操作を開始する。ドライバがこの操作を行う一例として、ドライバが駐車しようとしている領域から離れた図14の領域A 内が挙げられる。
[0048]
 第二期間(車速vが減速を始めてから操舵角速度ωがゼロクロスするまでの期間)においては、車両11のヨー運動を確保するため、ドライバはハンドル3を大きく操舵するとともに減速を行い始める。この際、図13に示す通り、操舵角速度ωは正の値をとっている。ドライバがこの操作を行う一例として図14の領域A 内が挙げられる。
[0049]
 なお、車速v、前輪操舵角δ 、操舵角速度ωの時間推移より車両が大きく姿勢を変化している際中であると判断されたとき、すなわち、図13の第一期間と第二期間に相当すると判断されたときには、まだ車両11の操舵の微小修正は不要な期間と考えられるので、前輪操舵角δ に対する後輪操舵角δ のゲインは、通常走行時と同様に一定とする。
[0050]
 第三期間(操舵角速度ωがゼロクロスしてから再度ゼロクロスするまでの期間)においては、車両11の姿勢角θが理想姿勢角θ に収束するよう、車速vを保ちながらハンドル3の切り戻し動作が行われる。ドライバがこの操舵を行う一例として図14の領域A 内が挙げられる。この領域内では、車速v、前輪操舵角δ 、操舵角速度ωの時間推移及び操舵角と操舵角速度ωの正負を比較することで車両の姿勢角を大きく変化させないと判断された場合、前輪に対する後輪のゲインを最初の値より少しずつ下げていく。
[0051]
 第四期間(操舵角速度ωが再度ゼロクロスした以降の期間)においては、車両11の姿勢角θを微修正するためドライバは微小な操舵を行いながら、車速vを0に近づけていく。この微小な操舵は必ずしも一方向に操舵を行うわけではなく、図13に示す通り連続的に双方向に行う場合もある。ドライバがこの操舵を行う一例として、図14の領域A 内が挙げられる。この領域内では、車速v、前輪操舵角、操舵角速度ωの時間推移より、前輪操舵角δ に対する後輪操舵角δ のゲインの絶対値を0に近づける。これより、駐車終期においては2輪操舵に近い制御になり、車両の姿勢角が変化しにくくなりドライバの操舵負荷が低減する。
[0052]
 以上で説明したように、本実施例の操舵制御装置によれば、駐車枠情報を用いない場合であっても、ドライバが操作する前輪操舵角δ に対する後輪操舵角δ のゲインが、車両の挙動に応じて徐々に調整されるため、自車の微細な操舵が可能となり、ドライバの操舵負荷を低減させることができる。
[0053]
 なお、本発明は上記した各実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも全ての構成を備えるに限定させるものではない。

符号の説明

[0054]
1…操舵制御装置、1a…駐車判定部、1b…自車/駐車枠関係判定部、1c…ゲイン制御部、1d…駐車枠推定部、2…車両状態センサ、3…ハンドル、3a…操舵センサ、4…前輪パワーステアリング装置、4a…前輪操舵角制御ユニット4b…前輪パワーステアリングモータ、4c…前輪ラック軸、5…前輪、6…後輪パワーステアリング装置、6a…後輪操舵角制御ユニット、6b…後輪パワーステアリングモータ、6c…後輪ラック軸、7…後輪、8…外界認識センサ、8f…前方認識センサ、8r…後方認識センサ、9、9a、9b、9c…駐車枠、10、11…車両

請求の範囲

[請求項1]
 ドライバの操作による前輪操舵角に基づいて後輪操舵システムによる後輪操舵角を制御する、車両の操舵制御装置であって、
 自車が駐車運転モードに移行したときに、自車と駐車枠の位置関係が近づくほど、前記前輪操舵角に対する前記後輪操舵角のゲインの絶対値を小さくする演算装置を備えたことを特徴とする操舵制御装置。
[請求項2]
 請求項1に記載の操舵制御装置において、
 前記ゲインは0以下の値であることを特徴とする操舵制御装置。
[請求項3]
 請求項1に記載の操舵制御装置において、
 前記位置関係は、自車と駐車枠との姿勢角差を含むことを特徴とする操舵制御装置。
[請求項4]
 請求項3に記載の操舵制御装置において、
 前記位置関係は、自車と駐車枠との前後方向距離または横方向距離を含むことを特徴とする操舵制御装置。
[請求項5]
 請求項4に記載の操舵制御装置において、
 前記前後方向距離または前記横方向距離よりも、前記姿勢角差を優先して、前記ゲインの絶対値を設定することを特徴とする操舵制御装置。
[請求項6]
 請求項1に記載の操舵制御装置において、
 前記駐車枠は、前記車両の外界を認識する外界認識センサからの情報に基づき認識されたものであることを特徴とする操舵制御装置。
[請求項7]
 請求項1に記載の操舵制御装置において、
 前記駐車枠は、前記前輪操舵角または操舵角速度、及び、車速の時間推移情報に基づき推定されたものであることを特徴とする操舵制御装置。
[請求項8]
 請求項1に記載の操舵制御装置において、
 前記駐車枠は、車外から受信した駐車枠情報に基づき認識されたものであることを特徴とする操舵制御装置。
[請求項9]
 ドライバの操作による前輪操舵角に基づいて後輪操舵システムによる後輪操舵角を制御する、車両の操舵制御装置であって、
 自車が駐車運転モードに移行したときに、前記前輪操舵角または操舵角速度の時間推移情報に基づいて、前記前輪操舵角に対する後輪操舵角のゲインの絶対値を小さくすることを特徴とする操舵制御装置。
[請求項10]
 請求項9に記載の操舵制御装置において、
 車速の時間推移情報に基づいて、前記前輪操舵角に対する後輪操舵角のゲインの絶対値を小さくすることを特徴とする操舵制御装置。
[請求項11]
 請求項10に記載の操舵制御装置において、
 車速が極低速かつ切り戻し動作の修正操舵区間の操舵角と操舵角速度に基づいて、前記前輪操舵角に対する後輪操舵角のゲインの絶対値を小さくすることを特徴とする操舵制御装置。
[請求項12]
 ドライバの操作による前輪操舵角に基づいて後輪操舵システムによる後輪操舵角を制御する、車両の操舵制御方法であって、
 自車が駐車運転モードに移行したときに、自車と駐車枠の位置関係が近づくほど、前記前輪操舵角に対する前記後輪操舵角のゲインの絶対値を小さくすることを特徴とする操舵制御方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11A]

[ 図 11B]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]