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1. JP2013194309 - WORKPIECE HOLDING JIG AND SURFACE TREATMENT SYSTEM

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Description

Title of Invention ワーク保持治具及び表面処理装置 20160406 C25D 13/00−21/22 特開平11−193499(JP,A) 特開2003−096596(JP,A) 特開2007−262583(JP,A) 特開2009−293064(JP,A) 特開2009−287100(JP,A) 特開2001−234397(JP,A) 特開平10−265998(JP,A) 特開平10−145030(JP,A) 特開2013−011009(JP,A) 特開平05−239698(JP,A) 2013194309 20130930 20150121 國方 康伸

Technical Field

0001  

Background Art

0002   0003  

Citation List

Patent Literature

0004  

Summary of Invention

Technical Problem

0005   0006  

Technical Solution

0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026  

Brief Description of Drawings

0027  

Description of Embodiments

0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079  

Reference Signs List

0080  

Claims

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12  

Drawings

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13    

Description

ワーク保持治具及び表面処理装置

20160406 C25D 13/00−21/22 patcit 1 : 特開平11−193499(JP,A)
patcit 2 : 特開2003−096596(JP,A)
patcit 3 : 特開2007−262583(JP,A)
patcit 4 : 特開2009−293064(JP,A)
patcit 5 : 特開2009−287100(JP,A)
patcit 6 : 特開2001−234397(JP,A)
patcit 7 : 特開平10−265998(JP,A)
patcit 8 : 特開平10−145030(JP,A)
patcit 9 : 特開2013−011009(JP,A)
patcit 10 : 特開平05−239698(JP,A)
2013194309 20130930 20150121 國方 康伸

Technical Field

[0001]
本発明は、連続メッキ装置等の表面処理装置に用いられるワーク保持治具及び表面処理装置等に関する。

Background Art

[0002]
連続メッキ装置等の表面処理装置では、ワーク保持治具にてワークを垂下して保持し、表面処理槽内の液中にてワークを連続搬送している。ワーク保持治具は、例えば特許文献1に示すように、ワークの上端をチャックしてワークを垂下して保持するのが一般的である。
[0003]
また、ワーク保持治具の他の機能は、表面処理槽内に配置される陽極(アノード)に対してワークを陰極(カソード)に設定することにある。陰極−陽極間に電界を形成してメッキ液を電気分解してワーク表面をメッキする。そのために、ワークの上端をチャックするチャック部材は導電性部材にて形成され、ワーク保持治具を介してワークを陰極に設定している。

Citation List

Patent Literature

[0004]
patcit 1 : 特開2009−132956号公報

Summary of Invention

Technical Problem

[0005]
しかし、本発明者等の検討によれば、ワークの上端にて通電ルートを確保するだけでは、ワークの表面処理の面内均一性を確保するには限界があることが判明した。
[0006]
本発明の幾つかの態様は、ワークの電流分布の面内均一性を向上させて、ワークの表面処理品質をさらに高める改善することができるワーク保持治具及び表面処理装置を提供することを目的とする。

Technical Solution

[0007]
(1)本発明の一態様は、
薄板状の矩形ワークを処理槽内の液中にて垂直状態で保持し、かつ、前記ワークを陰極に設定するワーク保持治具であって、
前記矩形ワークを囲んで配置される枠状部材と、
前記枠状部材に支持され、前記矩形ワークの上辺を把持する導電性の複数の第1チャック部材と、
前記複数の第1チャックとは電気的に絶縁されて前記枠状部材に支持され、前記矩形ワークの下辺を把持する導電性の複数の第2チャック部材と、
前記複数の第1チャック部材に通電する第1通電部と、
前記複数の第2チャック部材に通電する第2通電部と、
を有するワーク保持治具に関する。
[0008]
本発明の一態様によれば、特にごく薄いワークを表面処理対象とする場合、液圧によりワークの垂下状態を保持できなくなることを解消するために、ワークの上下をチャックして、ワークの姿勢を保持することができる。ここで、枠状部材及び第1,第2のチャック部材を導通させた場合には、第2チャック部材を支持した下枠部材への通電ルートの抵抗値が、第1チャック部材を支持した上枠部材への通電ルートの抵抗値よりも必然的に大きくなってしまう。従来のように、保持治具によりワークの上端のみをチャックした場合には、通電ルートは上枠部材にのみ限定される。従って、陽極から液中を介してワーク及び枠状部材に流れる電流(あるいはそれとは逆向きの電子の流れ)は、ワーク保持治具にチャックされたワークの上端側ほど流れ易くなり、ワーク内の電流分布はワーク面内にて不均一となる。ワークの電流分布の面内均一性は、ワークの表面処理品質に影響する。本発明の一態様では、複数の第1チャック部材と複数の第2チャック部材とは、電気的に絶縁され、しかも、第1,第2チャック部材への通電も第1,第2通電部に分離されている。よって、第1通電部から第1チャック部材への第1通電ルートと、第2通電部から第2チャック部材への第2通電ルートとは、例えば抵抗値や電流値を独立して設定でき、それにより、ワークの電流分布の面内均一性を向上させて、ワークの表面処理品質をさらに高める改善することができる。
[0009]
(2)本発明の一態様では、
前記枠状部材は、
前記複数の第1チャック部材を支持する導電性の上枠部材と、
前記複数の第2チャック部材を支持する導電性の下枠部材と、
前記上枠部材の両端部に設けられた2つの絶縁部材と、
上端部が前記2つの絶縁部材に支持され、下端部が前記下枠部材の両端部に連結された、導電性の2つの縦枠部材と、
を含み、
前記第1通電部は、前記上枠部材に通電し、
前記第2通電部は、前記2つの縦枠部材に通電することを特徴とするワーク保持治具。
[0010]
この場合、第1通電部は上枠部材を経由して第1チャック部材に通電し、第2通電部は2つの縦枠部材及び下枠部材を介して第2チャック部材に通電する。上枠部材と2つの縦枠部材とは、2つの絶縁部材により電気的に絶縁されているので、各通電ルートの抵抗値または電流値を独立して設定できる。
[0011]
(3)本発明の一態様では、前記第1通電部の一部を介して前記枠状部材を支持し、前記第1および第2の通電部に通電する共通通電部をさらに有することができる。
[0012]
こうすると、ワーク保持治具が有する2つの機能部である搬送部とワーク保持部のうち、搬送部側に設けた導電性部材を共通通電部として兼用し、しかも共通通電部を枠状部材の支持部として兼用でき、部品点数を削減できる。
[0013]
(4)本発明の一態様では、
前記第1通電部は、
前記共通通電部に固定された絶縁部と、
前記絶縁部と前記上枠部材とを連結する導電性の連結部と、
前記共通通電部と前記連結部とを接続する少なくとも一つの上枠通電ケーブルと、
を有し、
前記第2通電部は、前記共通通電部と前記2つの縦枠部材とを接続する第1および第2の縦枠通電ケーブルを有することができる。
[0014]
こうすると、第1通電部の一部は、共通通電部に固定された絶縁部と、絶縁部と上枠部材とを連結する導電性の連結部とを有することで、通電部と共に枠状部材の支持部として兼用でき、部品点数を削減できる。そして、共通通電部からの分離通電ルートは、一つの上枠通電ケーブルと、第1,第2の縦枠通電ケーブルとによって確保できる。
[0015]
(5)本発明の一態様では、
前記連結部は、
前記絶縁部と前記上枠部材とを連結する第1垂直アーム部及び第2垂直アーム部と、
前記第1垂直アーム部より突出する第1突出部と、
前記第2垂直アーム部より突出する第2突出部と、
を含み、
前記少なくとも一つの上枠通電ケーブルは、前記共通通電部と前記第1突出部とを接続する第1の上枠通電ケーブルと、前記共通通電部と前前記第2突出部とを接続する第2の上枠通電ケーブルとを含むことができる。
[0016]
こうすると、連結機能を有する第1垂直アーム部及び第2垂直アーム部以外に、第1,第2突出部を設けることで、第1,第2突出部を第1通電部の通電ルートを長くする冗長部として機能させたり、第1,第2垂直アームとは材質変更させることができる。その理由は、第2通電部である第1,第2の縦枠通電ケーブルの一方と、2つの縦枠部材の一方とが、共通電極部と下枠部材との間の通電ルートとなるが、縦枠部材は比較的長く、軽量化のために断面積を小さくする必要があり、抵抗値が比較的大きい。縦枠部材の比較的大きな抵抗値とバランスをとるために、第1,第2垂直アーム部の一方と第1,第2突出部の一方とにより、第1通電部側にも比較的大きな抵抗値を付与することができる。両者のバランスが取れれば、第1,第2の上枠通電ケーブルと、第1,第2の縦枠通電ケーブルとは、導電部の長さと断面積が等しい同一ケーブルを使用することができ、取り付けミスを低減できる。
[0017]
(6)本発明の一態様では、前記共通通電部から前記上枠部材に流れる電流経路の抵抗値と、前記共通通電部から前記下枠部材に流れる電流経路の抵抗値とを、実質的に同一に設定することができる。
[0018]
それにより、ワーク内での電流分布の面内均一性が向上し、表面処理品質をさらに改善できる。
[0019]
(7)本発明の一態様では、前記2つの絶縁部材の各々は、前記2つの縦枠部材の各一つの上端部を垂直方向に摺動案内する案内部を有することができる。こうすると、2つの縦枠部材、下枠部材及び複数の第2チャック部材の自重が、複数の第1チャック部材により上端部が支持されたワークの下端に作用して、テンションの付与によってワークを垂直状態に保持できる。よって、ワークに表面処理槽の液圧が作用しても、ワークの変形は防止される。
[0020]
(8)本発明の一態様では、前記案内部に摺動案内される前記2つの縦枠部材の各一つを下方に移動付勢する付勢部材をさらに有することができる。こうすると、複数の第1チャック部材により上端部が支持されたワークの下端には、上述した自重に加えて付勢部材による付勢力が作用して、さらなるテンションの付与によってワークに垂直状態に保持できる。
[0021]
(9)本発明の一態様では、前記付勢部材の下端は、前記案内部に摺動案内される前記2つの縦枠部材の各一つに固定され、前記付勢部材の上端は、前記2つの絶縁部材の各一つに支持された導電性の固定部材に固定され、前記2つの上枠通電ケーブルの各一つを、前記固定部材に接続することができる。このように、上枠通電ケーブルは、固定部材、付勢部材を介して縦枠部材に通電することができる。あるいは、上枠通電ケーブルを縦枠部材に直接接続してもよい。
[0022]
(10)本発明の他の態様は、
処理液が収容され、上端開口を有する表面処理槽と、
前記表面処理槽の前記処理液中に浸漬されるワークを垂下して保持し、かつ、前記ワークを陰極に設定する、状十下(1)〜(9)のいずれか記載のワーク保持冶具と、
前記表面処理槽内にて、前記ワークと対向する位置に配置される陽極電極と、
を有する表面処理装置に関する。
[0023]
(11)本発明の他の態様は、
処理液が収容され、上端開口を有する表面処理槽と、
前記表面処理槽の前記処理液中に浸漬されるワークを垂下して保持し、かつ、前記ワークを陰極に設定するワーク保持冶具と、
前記表面処理槽内にて垂直方向に延びて、前記ワークと対向する位置に配置される陽極電極と、
前記表面処理槽内の前記処理液の液面よりも低い位置にて、前記陽極電極に通電する中継通電部と、
を有する表面処理装置に関する。
[0024]
本発明の他の態様では、中継通電部からの電流が陽極電極より表面処理槽内の処理液を介して、陰極(カソード)であるワークに向けて流れる際に、中継通電部との接続高さ位置から陽極電極上を上方と下方向とに分岐して流れる。こうして、ワークに対して流れる電流は、その垂直方向での電流分布の不均一性が改善される。
[0025]
(12)本発明の他の態様では、
前記ワーク保持治具は、
前記矩形ワークを囲んで配置される枠状部材と、
前記枠状部材に支持され、前記矩形ワークの上辺を把持する導電性の複数の第1チャック部材と、
前記枠状部材に前記複数の第1チャックとは電気的に絶縁されて支持され、前記矩形ワークの下辺を把持する導電性の複数の第2チャック部材と、
前記複数の第1チャック部材に通電する第1通電部と、
前記複数の第2チャック部材に通電する第2通電部と、
を有することができる。
[0026]
こうすると、上述した(1)及び(10)による作用効果が組み合わされてワークの電流分布の面内均一性を向上させ、ワークの表面処理品質をさらに高める改善することができる。

Brief Description of Drawings

[0027]
[fig. 1] 本発明の実施形態に係る表面処理装置の縦断面図である。
[fig. 2] 図1の部分拡大図である。
[fig. 3] 比較例のワーク保持治具の斜視図である。
[fig. 4] 2つの案内レールと比較例のワーク保持治具とを示す図である。
[fig. 5] 本発明の実施形態に係るワーク保持治具の被通電部を示す図である。
[fig. 6] 本発明の実施形態に係るワーク保持治具の通電部及びワーク保持部を示す正面図である。
[fig. 7] 図6に示すワーク保持治具の側面図である。
[fig. 8] 縦枠部材を移動案内する絶縁部材と縦枠部材を移動付勢する付勢部材とを示す図である。
[fig. 9] 図1の処理槽に配置される陽極電極部を示す模式図である。
[fig. 10] 図6に示すワーク保持治具の通電部及びワーク保持部を模式的に示す図である。
[fig. 11] ワーク内の電流分布を模式的に測定する方法を示す図である。
[fig. 12] ワーク及び陽極電極の通電ポイントを示す図である。
[fig. 13] 図13(A)及び図13(B)は、本実施例と比較例とのワーク内の電流分布を示す図である。

Description of Embodiments

[0028]
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
[0029]
1. 表面処理装置の概要
図1は、表面処理装置例えば連続メッキ処理装置の縦断面図である。連続メッキ処理装置10は、回路基板等のワーク20をそれぞれ保持する複数の搬送治具30Aが、図1の紙面と垂直な方向に循環搬送される。図1では、循環搬送路100のうちのは平行な2つの直線搬送路110,120を示している。この2つの直線搬送路110,120は両端にて連結されてループ状の循環搬送路100を形成している。
[0030]
循環搬送路100には、複数のワーク保持治具30Aの各々に保持されたワーク20を表面処理例えばメッキ処理するメッキ槽(広義には表面処理槽)200と、メッキ槽200よりも循環搬送路100の上流に設けられて未処理のワーク20複数の搬送治具30Aに搬入する搬入部(図示せず)と、メッキ槽200よりも循環搬送路100の下流に設けられて処理済みのワーク20を複数のワーク保持治具30Aから搬出する搬出部(図示せず)とが設けられている。
[0031]
本実施形態では、メッキ槽200は第2直線搬送路120に沿って設けられ、搬入部及び搬出部は第1直線搬送路110に設けられている。循環搬送路100には、メッキ槽200の上流側に配置される前処理槽群230と、メッキ槽200の下流側に配置される後処理槽群(図示せず)とをさらに有する。
[0032]
前処理槽群230は、搬入部とメッキ槽200との間に、上流側から順に、例えば脱脂槽、湯洗槽、水洗槽、シャワー槽及び酸洗槽等を配置することで構成される。後処理槽は、メッキ槽200と搬出部との間に、上流側から順に、例えばシャワー槽及び水洗槽を配置することで構成される。なお、前処理槽群230及び後処理槽群の数や種類は適宜変更可能である。
[0033]
図1に示すように、連続メッキ処理装置10は、メッキ液(広義には処理液)が収容され、上端開口201を有するメッキ槽(広義には表面処理槽)200を有する。連続メッキ処理装置10はさらに、図1の一部を拡大して示す図2に示すように、メッキ槽200の上端開口201の上方から外れた位置にて、メッキ槽200の長手方向と平行な第1方向(紙面と垂直な方向)に沿って延設される第1案内レール130及び第2案内レール140を有する。複数の搬送治具30Aは、メッキ槽200の処理液中に配置させてワーク20をそれぞれ保持し、第1,第2案内レール130,140に支持される。
[0034]
複数のワーク保持治具30Aの各々は、図3に示すように、大別して、搬送部300と、ワーク保持部500とを有する。なお、図1に示すワーク保持治具30Aのうちの搬送部300は、後述する本実施形態のワーク保持治具30Bと共用することができる。図1に示すワーク保持治具30Aのうちの通電部330及びワーク保持部500は比較例を示し、図6に示す本実施形態のワーク保持治具30Bの通電部650及びワーク保持部600とは異なっている。
[0035]
図1に示すワーク保持治具30Aは、搬送部300と通電部330とを有する。搬送部300として、水平アーム部301と、第1被案内部310と、第2被案内部320とを有する。水平アーム部301は、図3に示すように、第1方向(搬送方向)Aと直交(広義には交差)する第2方向Bに沿って延びる例えば2本の第1,第2水平アーム301A,301Bを有する。第1被案内部310は、図4に示すように、水平アーム部301の一端側に支持されて、第1案内レール130に案内される。第2被案内部320は、図4に示すように、水平アーム部301の他端側に支持されて、第2案内レール140に案内される。
[0036]
通電部330は、図3に示すように、搬送部330と兼用される導電性の水平アーム部301(301A,301B)と、導電性の支持板331と、支持板331より垂下して支持された例えば2本の導電性の垂直アーム部332A,332B(332)とを有する。支持板331は、図3に示すように、第1被案内部310と第2被案内部320との間の位置にて、水平アーム部301に固定されている。
[0037]
このように、複数の治具30Aの各々は、ワーク20を保持する垂直アーム部332を挟んで第2の方向Bの両端側の第1,第2被案内部310,320が、第1,第2案内レール130,140に支持された両持ち梁の形態を有する。従って、本実施形態では、ワーク保持治具30Aの搬送中に亘って上下動を抑えて安定してワーク20を保持搬送することができる。しかも、摺動部となる第1,第2案内レール130,140及び第1,第2被案内部310,320は、メッキ槽200の上端開口201の上方から外れた位置にあるので、粉塵等がメッキ槽200内に落下してメッキ液を汚染することがない。
[0038]
メッキ処理装置10では、ワーク20をカソード(陰極)とし、メッキ槽200がワーク20の搬送経路を挟んだ両側にアノード(陽極:例えば銅系アノードボール)410L,410Rを収容する円筒網バック(収容部)202,203設け、カソード−アノード間に電界を形成してメッキ液を電気分解して、ワーク20を電界メッキする。そのために、搬送中のワーク20に通電する必要がある。ワーク20に通電するためには、例えば、第1,第2案内レール130,140の少なくとも一方を通電レールとすることができる。この場合、ワーク保持治具30Aを構成する部材のうち、第1,第2案内レール130,140から通電部330を経てワーク20に通電する経路の材料を、電気導体で形成すれば良い。
[0039]
あるいは、図1及び図2に示すように、メッキ処理装置10は、第1,第2案内レール130,140とは別個に通電レール210を設けることができる。特に、本実施形態の通電レール210は、特開2009−132999に開示された電流制御方法を実施するために、図2に示すように、互いに絶縁された複数例えば4本の分割通電レール210A〜210Dを有する。複数のワーク保持治具30Aの各々は、4本の分割通電レール210A〜210Dのいずれか一つと接触して通電される被通電部340(図2及び図3)を有している。被通電部340は、第1被案内部310と垂直アーム部332との間の位置にて、通電部300の構成要素である水平アーム部301(301A,301B)に固定されている。
[0040]
このように、複数の治具30Aの各々は、被通電部340を挟んで第2の方向Bの両端側の第1,第2被案内部310,320が、第1,第2案内レール130,140に支持された両持ち支持の形態を有する。従って、ワーク保持治具30Aの搬送中に亘って、被通電部340の上下動を抑えて安定して通電レール210との接触を維持することができる。
[0041]
図5は、被通電部340の詳細を示している。被通電部340は、水平アーム部301(301A,301B)に固定される導電性の支持板350と導電性の接触部341とを導電性の例えば2本の平行リンク342A,342Bで連結する四節回転連鎖の平行リンク機構342を有する。2本のリンク342A,342Bは、付勢部材であるねじりコイルスプリング343,343により、常時時計廻り方向に移動付勢されている。この結果、接触部341を通電レール210に適度な接触圧にて接触させることができる。
[0042]
また、2本の平行リンク342A,342Bは、上側支点が先行し、下側支点が後行するように傾斜している。この結果、接触部341は搬送治具30Aに引っ張られる形態で走行するので、走行が安定する。
[0043]
2. 比較例の通電部及びワーク保持部
上述した通り、比較例のワーク保持治具30Aの通電部330は、図3に示すように、導電性の水平アーム部301と、導電性の支持板331と、導電性の垂直アーム部332A,332B(332)とを有する。さらに、この2本の垂直アーム332A,332Bには、比較例としてのワーク保持部500が垂下して支持される。
[0044]
ワーク保持部500は、図3に示すように、矩形ワーク20の上辺20aを把持する導電性の複数の第1チャック部材510と、矩形ワーク20の上辺20aと鉛直方向Cにて対向する下20bを把持する導電性の複数の第2チャック部材520と、矩形ワーク20を囲んで配置され、複数の第1チャック部材510及び複数の第2チャック部材520を支持する枠状部材530と、を有する。
[0045]
枠状部材530は、複数の第1チャック部材510を支持する導電性の上枠部材531と、複数の第2チャック部材520を支持する導電性の下枠部材532と、上枠部材531の両端部と下枠部材532の両端部とそれぞれを連結する導電性の2つの縦枠部材533,534と、を有する。
[0046]
このように、比較例の枠状部材530では、上枠部材531と下枠部材532とは2つの縦枠部材533,534により電気的に導通されている。通電部として機能する2本の垂直アーム部332A,332Bから下枠部材532に通電するには上枠部材531を経由させていた。よって、従来では下枠部材532への通電ルートの抵抗値が上枠部材531への通電ルートの抵抗値よりも必然的に大きくなる。そのため、ワーク20内の電流分布は、上辺20aほど電流値が高く、下辺端20bほど電流値が低くなり、面内均一性が良好でなかった。
[0047]
3. 本実施形態にワーク保持治具に係るワーク保持部
3.1. 第1,第2チャック部材と第1,第2通電部
図6は、本発明の実施形態にワーク保持治具30Bを示し、特に比較例のワーク保持治具30Aとは異なる構成を有するワーク保持部600を示している。なお、比較例のワーク保持治具30Aと本実施形態のワーク保持治具30Bとは、図3に示す搬送部300を共用することができる。図6のワーク保持治具30Bは、通電部650を含むワーク保持部600の構造が、図3のワーク保持治具30Aと異なる。
[0048]
図6に示すワーク保持部600は、矩形ワーク20の上辺20aを把持する導電性の複数の第1チャック部材610と、矩形ワーク20の下辺20bを把持する導電性の複数の第2チャック部材620と、矩形ワーク20を囲んで配置され、複数の第1チャック部材610及び複数の第2チャック部材620を支持する枠状部材630と、第1通電部660及び第2通電部670を含む通電部650とを有する。
[0049]
ここで、複数の第1チャック部材610と複数の第2チャック部材620とは、電気的に絶縁されている。第1通電部660は、複数の第1チャック部材610に通電する。第2通電部670は、複数の第2チャック部材620に通電する。
[0050]
特にごく薄いワークを表面処理対象とする場合、処理槽200にワーク20を降下させて投入する時や、図3の搬送方向Aに向けてワーク20を処理槽200内にて搬送する時、液圧によりワーク20の垂下状態を保持できなくなる。
[0051]
本実施形態のワーク保持部600は、ワーク20の上下辺20a,20bをチャックしているので、液圧が作用してもワーク20の垂直姿勢を保持することができる。なお、第1,第2チャック部材610,620間の距離は固定としてもよいが、後述するように、第2チャック部材620を垂直方向にて可動とし、さらには付勢部材により垂直下方に移動付勢してもよい。この点について後述する。
[0052]
本実施形態は、ワーク20の厚さが100μm以下、好ましくは60μm以下のように極薄のワーク20でも変形を防止できる。本実施形態では、ワーク20の厚さは例えば40μm=0.04mmである。なお、比較例のワーク保持部500も上下の第1,第2チャック部材510,520を有することから、ワーク20の変形を防止できる点については、本実施形態と同様である。
[0053]
しかし、比較例のワーク保持部500のように、枠状部材530及び第1,第2のチャック部材510,520を導通させた場合には、第2チャック部材520を支持した下枠部材532への通電ルートの抵抗値が、第1チャック部材510を支持した上枠部材531への通電ルートの抵抗値よりも必然的に大きくなってしまう。なぜなら、下枠部材532への通電ルートは、上枠部材531への通電ルートを必ず経由するからである。また、特許文献1の従来技術のように、保持治具によりワークの上端のみをチャックした場合には、通電ルートは上枠部材にのみ限定される。従って、陽極から液中を介してワーク及び枠状部材に流れる電流(あるいはそれとは逆向きの電子の流れ)は、ワーク保持治具にチャックされたワークの上端側ほど流れ易くなり、ワーク内の電流分布はワーク面内にて不均一となる。ワークの電流分布の面内均一性は、ワークの表面処理品質に影響する。
[0054]
本実施形態のワーク保持部600では、複数の第1チャック部材610と複数の第2チャック部材620とは、電気的に絶縁され、しかも、第1,第2チャック部材610,620への通電も第1,第2通電部660,670に分離されている。よって、第1通電部660から第1チャック部材610への通電ルートと、第2通電部670から第2チャック部材620への通電ルートとは、抵抗値を独立して設定できる。それにより、ワーク20の電流分布の面内均一性を向上させて、ワーク20の表面処理品質をさらに高める改善することができる。
[0055]
3.2. 枠状部材及び通電部
本実施形態のワーク保持部600は、枠状部材630は、複数の第1チャック部材610を支持する導電性の上枠部材631と、複数の第2チャック部材620を支持する導電性の下枠部材632と、上枠部材631の両端部に設けられた2つの絶縁部材640A,640Bと、上端部が2つの絶縁部材640に支持され、下端部が下枠部材632の両端部に連結された導電性の2つの縦枠部材633,634と、を有することができる。
[0056]
この場合、第1通電部660は、上枠部材631を経由して第1チャック部材610に通電する。第2通電部670は、2つの縦枠部材633,634及び下枠部材632を介して第2チャック部材620に通電する。上枠部材631と2つの縦枠部材633,634とは、2つの絶縁部材640,640Bにより電気的に絶縁されているので、各通電ルートの抵抗値を独立して設定できる。
[0057]
通電部650は、搬送部300の要素である水平アーム部301(301A,301B)を、上枠部材631及び下枠部材632に通電する共通通電部として兼用することができる。第1通電部660は、共通通電部301(301A,301B)から上枠部材631を経由して第1チャック部材610に通電する。第2通電部670は、共通通電部301(301A,301B)から2つの縦枠部材633,634及び下枠部材632を介して第2チャック部材620に通電する。
[0058]
ワーク保持治具30Aは搬送部300と通電部330とを有するが、搬送部300側に設けた導電性部材である水平アーム部301(301A,301B)を共通通電部として兼用できる。しかも、共通通電部301(301A,301B)を枠状部材330の支持部としても兼用でき、部品点数を削減できる。
[0059]
この場合、第1通電部660は、共通通電部301(301A,301B)に固定された絶縁部661と、絶縁部661と上枠部材631とを連結する導電性の連結部662と、共通通電部301(301A,301B)と連結部とを接続する少なくとも一つの上枠通電ケーブル663と、を有することができる。一方、第2通電部670は、共通通電部301(301A,301B)と2つの縦枠部材633,634とを接続する第1および第2の縦枠通電ケーブル671A,671Bを有することができる。
[0060]
こうすると、ワーク保持治具30Bが有する2つの機能部である搬送部300とワーク保持部600のうち、搬送部300側に設けた導電性部材を共通通電部301(301A,301B)として兼用し、しかも共通通電部301(301A,301B)を枠状部材630の支持部として兼用でき、部品点数を削減できる。また、第1通電部660の一部は、共通通電部301(301A,301B)に固定された絶縁部661と、上枠部材631とを連結する導電性の連結部662を有することで、通電機能部と共に枠状部材630の支持部として兼用でき、部品点数を削減できる。そして、共通通電部301(301A,301B)からの分離通電ルートは、一つの上枠通電ケーブル663と、第1,第2の縦枠通電ケーブル671A,671Bとによって確保できる。
[0061]
連結部662は、絶縁部661と上枠部材631とを連結する第1垂直アーム部662A及び第2垂直アーム部662Bと、第1垂直アーム部662Aより突出する第1突出部664Aと、第2垂直アーム部662Bより突出する第2突出部664Bと、を含むことができる。この場合、少なくとも一つの上枠通電ケーブル663は、一方の共通通電部である水平アーム部301Aと第1突出部664Aとを接続する第1の上枠通電ケーブル663Aと、他方の共通通電部である水平アーム部301Bと第2突出部664Bとを接続する第2の上枠通電ケーブル663Bとを含むことができる。
[0062]
こうすると、連結機能を有する第1垂直アーム部662A及び第2垂直アーム部662B以外に、第1,第2突出部664A,664Bを設けることで、第1,第2突出部664A,664Bを、第1通電部660の通電ルートを長くする冗長部として機能させることができる。その理由は、第2通電部670である第1,第2の縦枠通電ケーブル671A,671Bの一方と、2つの縦枠部材633,634の一方とが、共通電極部301と下枠部材632との間の通電ルートとなるが、縦枠部材632は比較的長く、軽量化のために断面積を小さくする必要があり、抵抗値が比較的大きい。縦枠部材632の比較的大きな抵抗値とバランスをとるために、第1,第2垂直アーム部662A,662Bの一方と第1,第2突出部664A,664Bの一方とにより、第1通電部660側にも比較的大きな抵抗値を付与することができる。両者のバランスが取れれば、第1,第2の上枠通電ケーブル663A,663Bと、第1,第2の縦枠通電ケーブル671A,671Bとは、導電部の長さと断面積が等しい同一ケーブルを使用することができ、取り付けミスを低減できる。
[0063]
上述したワーク保持部600及び通電部650の構造により、共通通電部301から上枠部材631に流れる電流経路の抵抗値と、共通通電部301から下枠部材632に流れる電流経路の抵抗値とを、実質的に同一に設定することができる。それにより、ワーク20内での電流分布の面内均一性が向上し、表面処理品質をさらに改善できる。
[0064]
3.3. ワークの垂直姿勢を維持する構造
図8に示すように、2つの絶縁部材640A,640Bの各々は、2つの縦枠部材633,634の各一つの上端部633A,634Aを垂直方向に摺動案内する案内部642Aを有することができる。こうすると、2つの縦枠部材633,634、下枠部材632及び複数の第2チャック部材620の自重が、複数の第1チャック部材610により上端部が支持されたワーク20の下端に作用して、テンションの付与によってワーク20を垂直状態に保持できる。よって、ワーク20に表面処理槽の液圧が作用しても、ワーク20の変形は防止される。
[0065]
そのために、2つの絶縁部材640A,640Bの各々は、上枠部材631の両端に固定される固定部641と、固定部641に固定された筒体642とを有し、筒体642の孔642Aを、2つの縦枠部材633,634の各一つの上端部633A,634Aを垂直方向に摺動案内する案内部とすることができる。なお、固定部641と筒体642は一体成形してもよい。固定部641は、上枠部材631に固定される垂直片641Aと、例えば2つの水平片641B,641Cとを有することができる。筒体642は、水平片 641Bの直下にて垂直片641A及び水平片641Bに固定することができる。2つの縦枠部材633,634の各一つの上端部633A,634Aに設けられたフランジ633B,634Bは、下限ストッパーである水平片641Bと当接することができるが、ワーク20を保持した使用時通常にはフランジ633B,634Bと水平片641Bとの間に隙間δが確保されるように設計される。隙間δが確保される限り、上述したようにワーク20は自重により垂直状態に保持される。
[0066]
図8に示すように、案内部642Aに摺動案内される縦枠部材633,634を下方Dに移動付勢する付勢部材例えば圧縮コイルスプリング643をさらに有することができる。こうすると、複数の第1チャック部材610により上端部が支持されたワーク20の下端には、上述した自重に加えて付勢部材643による付勢力が作用して、さらなるテンションの付与によってワーク20に垂直状態に保持できる。
[0067]
付勢部材634の下端は、案内642A部に摺動案内される縦枠部材633,634の例えばフランジ633B(634B)に固定することができ。
[0068]
付勢部材643の上端は、絶縁部材640A(640B)の水平片641Cに支持された導電性の固定部材644に固定される。そして、上枠通電ケーブル671A(671B)は、固定部材644に接続することができる。
[0069]
このように、 縦枠通電ケーブル671A(671B)は、固定部材644、付勢部材643を介して縦枠部材633(634)に通電することができる。
[0070]
ここで、固定部材644は、図8に示すように、ボルト644A、ナット644B及び例えば2枚の金属ワッシャー644C,644Dにて構成できる。水平片641Cの上部では、ボルト644Aの頭とワッシャー644Cとの間で 縦枠通電ケーブル671A(671B)が締結保持される。水平片641Cの直下では、ナット644Bとワッシャー644Dのとの間に、圧縮コイルスプリング643の上端が締結保持される。こうして、 縦枠通電ケーブル671A(671B)と付勢部材643との固定と導通が確保される。
[0071]
なお、 縦枠通電ケーブル671A(671B)は、固定部材644及び付勢部材643を介在させずに、縦枠部材633(634)に直接接続してもよい。例えば、図6においてワーク20の上辺20aと、上枠部材631との間に、処理液Qの液面Q1(図9参照)が位置する。 縦枠通電ケーブル671A(671B)は、液面Q1よりも上方にて、縦枠部材633(634)に直接接続することができる。この場合、図6〜図8に示す付勢部材(圧縮コイルスプリング)643は、水平片641とフランジ633B(634B)との間に配置されればよく、導電ルートを形成しなくてよい。
[0072]
4.ワーク内の電流分布の面内均一性を向上させる陽極電極
図9は、図1に示すワーク20の搬送路の両側に配置される陽極電極(アノード)410R(410L)を模式的に示している。この陽極電極410R(410L)は、処理槽200の長手方向に沿って延びる陽極バー400より通電される。通常は、陽極電極410R(410L)は陽極バー400に直接接続されるが、本実施形態では、陽極バー400と陽極電極410R(410L)との間に 絶縁体を介在させて、陽極バー400に陽極電極410R(410L)を固定している。陽極バー400から垂下する中継通電部420が設けられている。中継通電部420の下端部の接点部材420Aが、処理槽200内の処理液Qの液面Q1よりも低い位置に設けられる。接点部材420Aは、例えば陽極電極410R(410L)の垂直方向の中間位置に接続されて、陽極電極410R(410L)に通電するように構成している。
[0073]
中継通電部420が接続される陽極電極410R(410L)の垂直方向の中間位置とは、ワーク保持治具30Bにて垂下して保持されたワーク20の縦寸法を2分する位置が好ましい。ワーク20として縦寸法が異なる複数種が使用される場合には、中継通電部420を周知の昇降機構を利用して接点部材420Aの上下位置を調整することができる。なお、接点部材 420Aは図9の紙面と垂直な方向で、所定長さで陽極電極410R(410L)と接触させることができる。
[0074]
陽極電極410R(410L)では、接点部材420 からの電流は、処理槽200内の処理液を介して、陰極(カソード)であるワーク20に 向けて流れる際に、陽極電極410L(410R)上を接点部材420 の高さ位置から上方向E1と下方向E2とに分岐して流れる。こうして、ワーク20に対して流れる電流は、その垂直方向での電流分布の不均一性が改善される。
[0075]
5.電流分布の面内均一性の評価
図10は、図6に示すワーク保持治具30Bの通電ルートを模式的に示している。図10において、第1,第2の上枠通電ケーブル663A,663Bと、第1,第2の縦枠通電ケーブル671A,671Bとは、導電部の長さと断面積が等しい同一ケーブルを使用している。第1通電部660のうち第1,第2の上枠通電ケーブル663A,663Bを除く通電ルート( 図10のF1〜F2)と、第2通電部670のうち第1,第2の縦枠通電ケーブル671A,671Bを除く通電ルート(図10のF3〜F4)は、共に抵抗値が実質的に等しく設定されている。
[0076]
図10にて模式的に示す特性を有する図6のワーク保持冶具30Bと、図9に示す通電方式の陽極電極410L(410R)とを用いて、ワーク20の面内の電流分布を計測してみた。この計測は、図1の処理槽200の代わりに、液中の抵抗に相当する図11に示すワイヤー700を用い、図12に示すようにワーク20及び陽極電極410に設けた36個所の接点P同士をワイヤー700で接続した。また、整流器を内蔵する電源430のプラス端子を陽極電極410の縦方向の中間位置に中継通電部420を介して接続し、マイナス端子を図6または図6に示すワーク保持治具30Aの共通電極部310A,310Bに接続した。
[0077]
本実施形態による計測データを図13(A)に示す。一方、図3に示すワーク保持治具30Aと、図9に示す陽極電極410に陽極バー400から直接給電するものとを組み合わせた比較例を用いて計測したデータを図13(B)に示す。図13(A)(B)の比較から明らかなように、本実施形態のワーク保持治具30Bと図9に示す陽極電極410への通電方式を組み合わせることで、ワーク20の面内の電流分布の面内均一性が格段に向上することが分かる。特に、比較例を示す図13(B)ではワーク20の上端ほど電流値が大きいが、本実施形態を示す図13(A)ではワーク20の垂直方向での電流分布のばらつきが格段に少なくなっている。
[0078]
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本発明の範囲に含まれる。
[0079]
例えば、ワーク保持治具30Bの共通通電部301を必ずしも使用するものに限らず、被通電部340から第1チャック部材610及び第2チャック部材620に至る通電経路を分離してもよい。この場合、2つの通電ルートにそれぞれ独立した電源を接続してもよい。

Reference Signs List

[0080]
10 表面処理装置(連続メッキ処理装置)、20 ワーク、20a 上辺、20b 下辺、30A,30B ワーク保持治具、200 表面処理槽(メッキ槽)、201 上端開口、210 通電レール、210A〜210D 分割通電レール、301,301A,301B 共通通電部(第1,第2水平アーム)、340 被通電部、410L,410R 陽極電極、600 ワーク保持部、610 第1チャック部材、620 第2チャック部材、630 枠状部材、631 上枠部材、632 下枠部材、633,634 縦枠部材、640A,640B 絶縁部材、642A 案内部、643 付勢部材、644 固定部材、650 通電部、660 第1通電部、661,662 連結部、662A,662B 第1,第2垂直アーム部、663,663A,663B 上枠通電ケーブル(第1,第2の上枠通電ケーブル)、664A,664B 第1,第2突出部、670 第2通電部、671A,671B 第1,第2の縦枠通電ケーブル、A 第1方向(搬送方向)、B 第2方向、C 鉛直方向、Q 処理液(メッキ液)、Q1 液面

Claims

[1]
薄板状の矩形ワークを処理槽内の液中にて垂直状態で保持し、かつ、前記ワークを陰極に設定するワーク保持治具であって、
上枠部材と、前記上枠部材とは電気的に絶縁される下枠部材とを含み、前記矩形ワークを囲んで配置される枠状部材と、
前記 上枠部材に支持され、前記矩形ワークの上辺を把持する導電性の複数の第1チャック部材と、
前記 下枠部材に支持され、前記矩形ワークの下辺を把持する導電性の複数の第2チャック部材と、
前記複数の第1チャック部材に通電する第1通電部と、
前記複数の第2チャック部材に通電する第2通電部と、
を有することを特徴とするワーク保持治具。
[2]
請求項1において、
前記枠状部材は、
記上枠部材の両端部に設けられた2つの絶縁部材と、
上端部が前記2つの絶縁部材に支持され、下端部が前記下枠部材の両端部に連結された、導電性の2つの縦枠部材と、
さらに含み、
前記第1通電部は、前記上枠部材に通電し、
前記第2通電部は、前記2つの縦枠部材に通電することを特徴とするワーク保持治具。
[3]
請求項2において、
前記第1通電部の一部を介して前記枠状部材を支持し、前記第1および第2の通電部に通電する共通通電部をさらに有することを特徴とするワーク保持治具。
[4]
請求項3において、
前記第1通電部は、
前記共通通電部に固定された絶縁部と、
前記絶縁部と前記上枠部材とを連結する導電性の連結部と、
前記共通通電部と前記連結部とを接続する少なくとも一つの上枠通電ケーブルと、
を有し、
前記第2通電部は、前記共通通電部と前記2つの縦枠部材とを接続する第1および第2の縦枠通電ケーブルを有することを特徴とするワーク保持治具。
[5]
請求項4において、
前記連結部は、
前記絶縁部と前記上枠部材とを連結する第1垂直アーム部及び第2垂直アーム部と、
前記第1垂直アーム部より突出する第1突出部と、
前記第2垂直アーム部より突出する第2突出部と、
を含み、
前記少なくとも一つの上枠通電ケーブルは、前記共通通電部と前記第1突出部とを接続する第1の上枠通電ケーブルと、前記共通通電部と前前記第2突出部とを接続する第2の上枠通電ケーブルとを含むことを特徴とするワーク保持治具。
[6]
請求項3乃至5のいずれか1項において、
前記共通通電部から前記上枠部材に流れる電流経路の抵抗値と、前記共通通電部から前記下枠部材に流れる電流経路の抵抗値とを、実質的に同一に設定することを特徴とするワーク保持治具。
[7]
請求項2乃至6のいずれか1項において、
前記2つの絶縁部材の各々は、前記2つの縦枠部材の各一つの上端部を垂直方向に摺動案内する案内部を有することを特徴とするワーク保持治具。
[8]
請求項7において、
前記案内部に摺動案内される前記2つの縦枠部材の各一つを下方に移動付勢する付勢部材をさらに有することを特徴とするワーク保持治具。
[9]
請求項8において、
前記付勢部材の下端は、前記案内部に摺動案内される前記2つの縦枠部材の各一つに固定され、
前記付勢部材の上端は、前記2つの絶縁部材の各一つに支持された導電性の固定部材に固定され、
前記 第1,第2の縦枠通電ケーブルの各一つは、前記固定部材に接続されることを特徴とするワーク保持治具。
[10]
処理液が収容され、上端開口を有する表面処理槽と、
前記表面処理槽の前記処理液中に浸漬されるワークを垂下して保持し、かつ、前記ワークを陰極に設定する請求項1乃至9のいずれか1項記載のワーク保持治具と、
前記表面処理槽内にて、前記ワークと対向する位置に配置される陽極電極と、
を有することを特徴とする表面処理装置。
[11]
処理液が収容され、上端開口を有する表面処理槽と、
前記表面処理槽の前記処理液中に浸漬されるワークを垂下して保持し、かつ、前記ワークを陰極に設定 し、搬送方向に沿って前記ワークを搬送するワーク保持治具と、
前記表面処理槽の前記処理液の上方にて、前記搬送方向に沿って設けられた陽極通電部材と、
前記陽極通電部材に絶縁体を介して支持され、前記表面処理槽内にて垂直方向に延びて、前記ワークと対向する位置に配置される陽極電極と、
一端が前記陽極通電部材と接続され、前記陽極通電部材から垂下される他端が、前記表面処理槽内の前記処理液の液面よりも低い位置にて、前記陽極電極に通電する中継通電部と、
を有することを特徴とする表面処理装置。
[12]
請求項11において、
前記ワークは矩形であり、
前記ワーク保持治具は、
上枠部材と、前記上枠部材とは電気的に絶縁される下枠部材とを含み、前記矩形ワークを囲んで配置される枠状部材と、
前記 上枠部材に支持され、前記矩形ワークの上辺を把持する導電性の複数の第1チャック部材と、
前記 下枠部材に支持され、前記矩形ワークの下辺を把持する導電性の複数の第2チャック部材と、
前記複数の第1チャック部材に通電する第1通電部と、
前記複数の第2チャック部材に通電する第2通電部と、
を有することを特徴とする表面処理装置。

Drawings

[ Fig. 1]

[ Fig. 2]

[ Fig. 3]

[ Fig. 4]

[ Fig. 5]

[ Fig. 6]

[ Fig. 7]

[ Fig. 8]

[ Fig. 9]

[ Fig. 10]

[ Fig. 11]

[ Fig. 12]

[ Fig. 13]