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1. WO2013141315 - SIÈGE ÉQUIPÉ D'UN MODULE DE COUSSIN DE SÉCURITÉ GONFLABLE

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明 細 書

発明の名称 エアバッグモジュール装備シート

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006  

先行技術文献

特許文献

0007  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0008   0009   0010  

課題を解決するための手段

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019  

発明の効果

0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027  

図面の簡単な説明

0028  

発明を実施するための形態

0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051  

符号の説明

0052  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8  

図面

1   2   3   4   5   6   7  

明 細 書

発明の名称 : エアバッグモジュール装備シート

技術分野

[0001]
 本発明は、エアバッグモジュール装備シートに係り、エアバッグの展開方向を案内する案内部材の端部が被取付部に固定されたエアバッグモジュール装備シートに関する。

背景技術

[0002]
 従来、エアバッグモジュール装備シートとして、シートバックフレームのサイドフレームにエアバッグモジュールを取り付け、トリムカバーの各端末と二枚の力布の片端末を共縫いしてトリムカバーの破断部を形成し、破断部からトリムカバーの内側に引き込んだ二枚の力布でエアバッグモジュールを包み込んで、このエアバッグモジュールを含むシートバック全体をトリムカバーで被包するものが提案されている(例えば特許文献1)。
[0003]
 特許文献1では、エアバッグモジュールを内部に収容するモジュールカバーに、上下方向に伸びる棒状の掛け止めピンが設けられ、トリムカバーの破断部から連続する力布の破断部逆側端部には引っ掛けフックが連結されている。力布の破断部逆側端部は、引っ掛けフックをモジュールカバーの掛け止めピンに掛け止めることにより、モジュールカバーに連結固定されている。
[0004]
 特許文献1の発明によれば、モジュールカバーの開放口を隔てた両側の縁部に分けて、トリムカバーの破断部から連続する力布の他端部を各々連結固定することにより、力布を簡単に組み付けられるばかりでなく、力布をモジュールカバーに直結できるため、モジュールカバーの開放と共に、エアバッグの膨張圧をトリムカバーの破断部に効率よく作用でき、エアバッグを速やかに膨張展開できるよう力布を備え付けることができる。
[0005]
 しかし、特許文献1の発明では、二枚の力布は、シートバックのサイド部の高さ方向中央付近のみに、左右対称に設けられている。
 そこで、エアバッグケース開口部を被覆する表装材とシート表面を被覆する表装材とを縫合し、この縫合部の縫製糸をエアバッグの所定の展開圧力で破断することにより上記縫合部を開裂せしめる側部用エアバッグ装置において、上記縫合部のシート側表装材とシートフレーム等の固定部材とに亘らせて、エアバッグ展開時に上記シート側表装材の伸びを抑制する帯状体を、シート上方と下方とに二枚配設するものが提案されている(例えば特許文献2)。
[0006]
 特許文献2の発明によれば、帯状体を、シートバックのサイド部の上方と下方とに二枚配設しているため、エアバッグの展開圧力を、シートバックのサイド部の上方と下方から縫合部に向けて伝達可能となり、エアバッグケースを備えた側部用エアバッグ装置における縫合部の迅速な開裂が可能となる。

先行技術文献

特許文献

[0007]
特許文献1 : 特許第4543270号公報
特許文献2 : 特許第3318575号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0008]
 しかし、特許文献2の発明は、エアバッグケースを備えた側部用エアバッグ装置において好適に用いられるものの、エアバッグケースを備えないケースレスのエアバッグ装置では、エアバッグモジュールのシート前方及び内側に配置されたクッションパッドとエアバッグモジュールとの間に、エアバッグケースのような硬質の部材がないため、シート着座時のシート横方向の人体サポート性が低下し、座り心地に影響するおそれがあった。
[0009]
 また、ケースレスの側部用エアバッグ装置を含むエアバッグ装置全般において、エアバッグの展開圧力を、シート上下方向の全長から縫合部に向けて伝達して、エアバッグが縫合部方向に展開するよう、エアバッグの展開方向を効率よく規制可能な力布の開発が望まれていた。
[0010]
 本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、エアバッグの展開方向を効率よく規制可能なエアバッグモジュール装備シートを提供することにある。

課題を解決するための手段

[0011]
 前記課題は、請求項1のエアバッグモジュール装備シートによれば、エアバッグを格納するエアバッグモジュールを装備したシートであって、前記エアバッグモジュールと、該エアバッグモジュールに対向して配置されるクッションパッドと、該クッションパッドと前記エアバッグモジュールを被覆する前記シートのトリムカバーの破断部に取付けられ、前記エアバッグモジュールの展開方向を案内する案内部材と、を備え、前記案内部材の前記破断部に対向する辺には、相互に離間した複数箇所に、被取付部に取付けるための取付部を備え、複数の前記取付部に挟まれた位置に、前記案内部材の剛性を向上させる剛性向上部材が取付けられ、前記案内部材は、前記破断部から前記エアバッグモジュールと前記クッションパッドとの間を通って、前記被取付部まで延在し、前記剛性向上部材は、前記エアバッグモジュールと前記クッションパッドの間に配置されること、により解決される。
[0012]
 このように、剛性向上部材が、エアバッグモジュールとクッションパッドの間に配置されるため、案内部材のうち、エアバッグモジュールとクッションパッドの間に配置される部分の剛性が向上され、エアバッグの展開時に、エアバッグがクッションパッド側に膨出することを抑制でき、エアバッグの展開方向の効率的な規制が可能となる。
[0013]
 このとき、請求項2のように、前記エアバッグモジュールは、前記シートのサイド部に沿って延出するサイドフレームに取付けられ、前記クッションパッドは、前記エアバッグモジュール及び前記サイドフレームに対向して配置されており、前記剛性向上部材は、前記エアバッグモジュールの前記シート前方の端部に沿って、前記シートの上下方向に延長するように配置されていると好適である。
 このように、剛性向上部材は、エアバッグモジュールのシート前方の端部に沿って、シートの上下方向に延長するように配置されているため、シートの上下方向に延びるエアバッグモジュールについて、上下方向に亘って、エアバッグモジュールとクッションパッドの間に配置される部分の剛性が向上され、より一層効率的なエアバッグの展開方向の規制が可能となる。
[0014]
 このとき、請求項3のように、前記剛性向上部材は、前記クッションパッドの前記エアバッグモジュールに対向する面に設けられた溝部に木目込まれていると好適である。
 このように構成しているため、剛性向上部材を、予め設けられた溝部内に位置決め可能となることから、エアバッグ展開方向を効率的に規制可能な位置に剛性向上部材を位置決め可能となる。
[0015]
 このとき、請求項4のように、前記案内部材の前記破断部に対向する辺は、前記取付部と前記剛性向上部材との間に、前記破断部に向かって伸びる切込みを備えていると好適である。
 このように構成しているため、案内部材のうち、剛性向上部材が取付けられた部分と取付部とを互いに離れた位置に配置可能となり、剛性向上部材が取付けられた部分の木目込みが容易となる。
[0016]
 このとき、請求項5のように、前記剛性向上部材は、前記案内部材の面に対して立設した凸部を備えていると好適である。
 このように構成しているため、剛性向上部材が凸部でクッションパッドに引っ掛かり、剛性向上部材の溝部への取付剛性が向上する。
[0017]
 このとき、請求項6のように、前記剛性向上部材は、樹脂製の長尺板体からなり、前記案内部材の面から立設した突起を備えていると好適である。
 このように構成しているため、剛性向上部材が突起でクッションパッドに引っ掛かり、剛性向上部材の溝部への取付剛性が向上する。
[0018]
 このとき、請求項7のように、前記被取付部は、前記サイドフレームの前記シート前方の端部側であって、前記剛性向上部材は、前記サイドフレームより前記シート前方で、前記エアバッグモジュールの前記シート左右方向の中央よりも前記シート内側で、前記サイドフレームよりも前記シート外側に配置されていると好適である。
 このように構成しているため、エアバッグの前方側のうち、エアバッグ展開時に最も膨出力の掛かりやすい位置に、剛性向上部材を取付けることにより、エアバッグの膨出方向を効率的に案内することが可能となる。
[0019]
 このとき、請求項8のように、前記エアバッグモジュールは、硬質素材からなるケースを備えないケースレスエアバッグモジュールであると好適である。
 このように構成しているため、ケースを備えたエアバッグモジュールに対比して、よりエアバッグ展開方向の規制が必要なケースレスエアバッグモジュールを装備したシートについて、エアバッグ展開方向の規制が可能となる。

発明の効果

[0020]
 請求項1の発明によれば、剛性向上部材が、エアバッグモジュールとクッションパッドの間に配置されるため、案内部材のうち、エアバッグモジュールとクッションパッドの間に配置される部分の剛性が向上され、エアバッグの展開時に、エアバッグがクッションパッド側に膨出することを抑制でき、エアバッグの展開方向の効率的な規制が可能となる。
[0021]
 請求項2の発明によれば、剛性向上部材は、エアバッグモジュールのシート前方の端部に沿って、シートの上下方向に延長するように配置されているため、シートの上下方向に延びるエアバッグモジュールについて、上下方向に亘って、エアバッグモジュールとクッションパッドの間に配置される部分の剛性が向上され、より一層効率的なエアバッグの展開方向の規制が可能となる。
[0022]
 請求項3の発明によれば、剛性向上部材を、予め設けられた溝部内に位置決め可能となることから、エアバッグ展開方向を効率的に規制可能な位置に剛性向上部材を位置決め可能となる。
[0023]
 請求項4の発明によれば、案内部材のうち、剛性向上部材が取付けられた部分と取付部とを互いに離れた位置に配置可能となり、剛性向上部材が取付けられた部分の木目込みが容易となる。
[0024]
 請求項5の発明によれば、剛性向上部材が凸部でクッションパッドに引っ掛かり、剛性向上部材の溝部への取付剛性が向上する。
[0025]
 請求項6の発明によれば、剛性向上部材が突起でクッションパッドに引っ掛かり、剛性向上部材の溝部への取付剛性が向上する。
[0026]
 請求項7の発明によれば、エアバッグの前方側のうち、エアバッグ展開時に最も膨出力の掛かりやすい位置に、剛性向上部材を取付けることにより、エアバッグの膨出方向を効率的に案内することが可能となる。
[0027]
 請求項8の発明によれば、ケースを備えたエアバッグモジュールに対比して、よりエアバッグ展開方向の規制が必要なケースレスエアバッグモジュールを装備したシートについて、エアバッグ展開方向の規制が可能となる。

図面の簡単な説明

[0028]
[図1] 本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール装備シートの外観図である。
[図2] 本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール装備シートのシートフレームの斜視図である。
[図3] 図1のA-A断面図であって、本発明の一実施形態に係る力布を破断部とサイドフレームとの間に配置した説明図である。
[図4] 本発明の一実施形態に係るトリムカバーと力布を破断部で共縫いした状態を示す説明図である。
[図5] 本発明の一実施形態に係る力布を、取付部材を介してシートバックフレームに連結した状態を示す説明図である。
[図6] 図1のA-A断面図であって、本発明の他の実施形態に係る力布を破断部とサイドフレームとの間に配置した説明図である。
[図7] 本発明の他の実施形態に係るトリムカバーと力布を破断部で共縫いした状態を示す説明図である。

発明を実施するための形態

[0029]
 本発明の案内部材は、表皮よりも伸縮性に乏しいシート状部材であって、エアバッグモジュールの格納箇所の表皮等に設けられた破断部に一端が縫合されて、エアバッグ展開時に掛かる力を破断部に伝達して、エアバッグの展開を促進する力布や、エアバッグ展開時にエアバッグ膨張に伴う力によりクッションパッド等の他の部材が破損しないよう、エアバッグモジュールと他の部材との間に配置される力布等を含む。
 取付部は、被取付部に一体に形成されていてもよいし、被取付部と別体の取付部材に形成されていてもよい。
 以下、本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール装備シートについて、図1~図7を参照しながら説明する。
[0030]
 図1は、本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール装備シートの外観図である。図2は、本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール装備シートのシートフレームの斜視図である。図3は、図1のA-A断面図であって、本発明の一実施形態に係る力布を破断部とサイドフレームとの間に配置した説明図である。図4は、本発明の一実施形態に係るトリムカバーと力布を破断部で共縫いした状態を示す説明図である。図5は、本発明の一実施形態に係る力布を、取付部材を介してシートバックフレームに連結した状態を示す説明図である。図6は、図1のA-A断面図であって、本発明の他の実施形態に係る力布を破断部とサイドフレームとの間に配置した説明図である。図7は、本発明の他の実施形態に係るトリムカバーと力布を破断部で共縫いした状態を示す説明図である。
[0031]
 本実施の形態に係るエアバッグモジュール装備シートSは、図1で示すように、シートバックS1、着座部S2、ヘッドレストS3より構成されている。
[0032]
 エアバッグモジュール装備シートSの中には、図2に示すようなシートフレームFが設けられている。シートフレームFは、シートバックS1のフレームであるシートバックフレーム1と、着座部S2のフレームである着座フレーム2とから構成されている。着座フレーム2とシートバックフレーム1は、リクライニング機構3を介して連結されている。シートバックフレーム1および着座フレーム2の外側には、クッションおよびトリムカバーが設けられることで、シートバックS1および着座部S2が構成される。
[0033]
 シートバックS1は、図1乃至図3に示すように、シートバックフレーム1と、シートバックフレーム1上に載置されるクッションパッド5と、シートバックフレーム1及びクッションパッド5を覆うトリムカバー4と、トリムカバー4の破断部40に一端が縫い付けられた力布32を主要構成要素とする。
 シートバックフレーム1は、図1,図2に示すように、左右に離間して配置され上下方向に延在するサイドフレーム10と、このサイドフレーム10の上端部を連結する上部フレーム21と、下端部を連結する下部フレーム22とにより枠状に構成されている。
 上部フレーム21には、ピラー支持部23が設けられ、ピラー支持部23には、不図示のヘッドレストフレームが設けられる。ヘッドレストフレームの外側にクッション部材を設けることでヘッドレストS3が構成される。
[0034]
 サイドフレーム10は、板金をプレス加工して成形され、前端の辺が湾曲して前端の下側部分が前方に張り出した略D字状の略板体からなる。図3に示すように、ほぼ平板状の側板11と、この側板11の前端部を内側にU字状に折り返してなる前縁部12と、後端部をL字型に内側に屈曲させた後縁部13とを有している。サイドフレーム10の前縁部12は、特許請求の範囲の被取付部に対応する。
 サイドフレーム10には、エアバッグモジュール6が固定されている。
[0035]
 本実施形態のエアバッグモジュール6は、モジュールケースを有しないケースレスエアバッグモジュールからなる。エアバッグモジュール6は、図3に示すように、インフレータ6aと、折り畳まれたエアバッグ6bと、インフレータ6aを保持するリテーナ6cと、エアバッグ6bを包むラップ材6dを備えている。
 インフレータ6aの外周部は、シートS内側に向かって立設されたボルト18により、リテーナ6c及びサイドフレーム10に固定されている。
[0036]
 インフレータ6aは、エアバッグ6b内に配設され、エアバッグ6bは、インフレータ6aから噴出されるガスによってシートS前方に展開するようになっている。
 エアバッグ6bは、布袋等からなるラップ材6dによって折り畳み状態に保持されており、このラップ材6dは、エアバッグ6bが展開する場合に、容易に破けるようになっている。
 なお、本実施形態では、エアバッグモジュール6を、ケースレスのものから構成しているが、これに限定されるものでなく、モジュールケースを備えたものとして構成してもよい。
 クッションパッド5には、図3に示すように、エアバッグモジュール6を格納するための空間7が形成されている。
[0037]
 トリムカバー4は、公知の材料からなり、図3,図4に示すように、座面中央から左右の土手面を被包する前面マチ部41と周側面から背面に至る側面マチ部42とを縫い合わせ、更に、不図示の背面マチ部を不図示のスライドファスナーで側面マチ部42に対して開閉自在に連結することにより袋状に縫製されている。
 トリムカバー4には、前面マチ部41と側面マチ部42との土手部において膨出した頂点に、破断部40が形成されている。破断部40は、前面マチ部41と側面マチ部42の端部を、通常の使い勝手に耐えられる強度を保ちつつ、エアバッグの膨張による引張力で裂断可能なように、相互に縫製されている。
[0038]
 図4に示すように、側面マチ部42の破断部40逆側の端辺42eは、中央付近の領域が両側の領域よりも長く形成され、樹脂製からなり断面略J字状で長尺の係止部材33が縫い付けられている。係止部材33は、端辺42eの中央の領域をサイドフレーム10の後縁部13に係止するために用いられる。
 また、破断部40には、力布32が共縫いされている。
 力布32は、伸縮性の小さい布状素材からなり、エアバッグの膨張による応力を破断部40に伝達する役割を果たす。力布32は、特許請求の範囲の案内部材に対応する。
[0039]
 力布32は、図4に示すように、破断部40側の辺34と破断部40に対向する辺35とが略平行で、破断部40側の辺34が長く形成された略台形の布からなる。破断部40に対向する辺35には、両端の近辺に、矩形状に突出したトリムプレート37取付用の取付部36が、それぞれ複数設けられている。
 トリムプレート37は、硬質樹脂製からなる矩形の板体である。トリムプレート37は、力布32の取付部36の端末の形状を保持するために用いられる力布端末形状保持部材である。力布32の端末にトリムプレート37が固定されていることにより、力布32の端末を係止部55に差込む際の作業性が向上する。本実施形態では、力布32の取付部36にトリムプレート37を固定しているが、これに限定されるものではなく、トリムプレート37を用いずに、力布32の取付部36の端末を複数回折り返して縫製したものや、複数重に巻回して縫製したもの、複数重に巻回して縫製したものを一方向に押し潰したものを取付部材50の係止部55に挿入してもよい。
[0040]
 破断部40に対向する辺35には、一対の取付部36の間に、剛性向上部材としてのトリムプレート38が縫着されている。トリムプレート38は、トリムプレート37と同様の硬質樹脂からなり、同様の厚み及び幅を有し、トリムプレート37よりも長尺の断面矩形長尺板体である。トリムプレート38は、縫製を可能とするために適度の弾性を有している。
 トリムプレート38は、長尺方向が破断部40に対向する辺35に沿うように端部近くに設けられ、破断部40に対向する辺から破断部40逆側へ突出する一対の取付部36の根元部分に挟まれた位置に固定されている。
[0041]
 力布32は、図3に示すように、破断部40より空間7へ引き込まれている。力布32の取付部36に固定されたトリムプレート37は、取付部材50を介してサイドフレーム10の前縁部12に係止されている。破断部40からの距離が取付部36よりも短い辺35の端部は、図3に示すように、クッションパッド5とエアバッグモジュール6との間であって、サイドフレーム10よりもシートS外側に位置する。
[0042]
 そして、辺35の端部近くに縫着されたトリムプレート38は、クッションパッド5とエアバッグモジュール6との間であって、サイドフレーム10より前方及びシートS外側で、エアバッグモジュール6のシートS左右方向の中央Cとサイドフレーム10の間に位置する。
 トリムプレート38は、長尺方向がシートS上下方向に沿うようにして、長尺の面のうち幅の広い一対の面がクッションパッド5のシートS後方の面に対向するように配置されている。
 また、サイドフレーム10の後縁部13には、側面マチ部42の破断部40逆側の端辺42eの中央の領域に縫い付けられた係止部材33が係止されている。
[0043]
 取付部材50は、硬質樹脂から一体成形されてなり、図5に示すように、サイドフレーム10の前縁部12の内壁の断面U字状の形状に略沿った断面略U字状の外面形状を有する幅広部51と、幅広部51の前縁部12端部側に形成された掛け止め部52と、掛け止め部52の幅広部51逆側の端部が力布32の延長側へ延出し、前縁部12の外側の面に覆い被さるように設けられた延出部54を備えている。取付部材50は、取付時前縁部12に沿う方向に略同じ断面形状を備えている。
 掛け止め部52には、幅広部51の前縁部12端部側に、取付部材50を前縁部12に掛け止めるための溝53が、幅広部51から連続して形成されている。溝53は、幅広部51と、幅広部51の根本の部分から分岐する延出部54との間の空間からなる。溝53は、前縁部12の端部を挟持している。
 幅広部51には、トリムプレート37を内部に保持して係止する係止部55と、係止部55から引き出される力布32の通路となるスリット69の両壁面を形成する第一の壁部59,第二の壁部60を備えている。
[0044]
 係止部55は、トリムプレート37を内部に係止可能な大きさの空間からなり、上端及び下端が開放されて、上端から下端まで達する開口として形成されている。
 なお、係止部55は、上端又は下端の一方、好ましくは上端のみが開放され、他方が閉塞されていてもよい。係止部55の上端が開放され、下端が閉塞された取付部材50は、左右のサイドフレーム10のいずれか一方のみに用いる場合に特に適している。係止部55の上端及び下端の双方が開放された取付部材50は、左右のサイドフレーム10の双方に用いる場合に特に適している。このとき、左右のうち一方のサイドフレーム10に用いるときに上端だった側は、他方のサイドフレーム10に用いるときに下端側となる。
[0045]
 図5に示すように、取付部材50は、係止部55内に、力布32の端部が縫着されたトリムプレート37が保持された状態で、溝53が、サイドフレーム10の前縁部12に係止されることにより、サイドフレーム10に取付けられる。
 取付部材50を介した力布32のサイドフレーム10への取付は、次の手順で行われる。
 作業者はまず、力布32の取付部36を、トリムプレート37と取付部36の境界で一回折り曲げ、トリムプレート37と取付部36とを、トリムプレート37の幅分重ねる。
[0046]
 次いで、トリムプレート37と取付部36とを保持しながら、取付部36を、スリット69に挿入する。次いで、トリムプレート37を係止部55に挿入し、押し込んで、力布32が取付けられたトリムプレート37と取付部材50との連結を完了する。
 次いで、取付部材50の溝53を、サイドフレーム10の前縁部12の所定の位置に係止する。
 以上の作業を、すべての取付部材50について行い、取付部材50を介した力布32のサイドフレーム10への取付を完了する。
[0047]
 なお、本実施形態では、力布32をサイドフレーム10に取り付けるために、溝53と係止部55を備えた取付部材50を用いたが、これに限定されるものでなく、断面J字状で、端部に力布32が縫着される一般的なJフック等、他の構成により、力布32をサイドフレーム10に取り付けてもよい。一般的なJフックを用いた場合、力布32の取付部36にJフックが縫着される。
[0048]
 本実施形態では、トリムプレート38は、クッションパッド5のシートS後方側の面に沿って配置されるが、これに限定されるものではなく、図6のように、クッションパッド5に設けられた溝部5aに木目込まれていてもよい。
 図6の例では、クッションパッド5のシートS後方側の面には、図6のように、同面に垂直で、シートS上下方向に沿って伸びる溝部5aが設けられている。
 力布32´には、破断部40´に対向する辺35´の一対の取付部36´の間に、剛性向上部材としてのトリムプレート38´が縫着されている。トリムプレート38´と取付部36´の根元部分との間には、辺35´から破断部40´方向に向かって、辺35´に垂直なスリット39´が、それぞれ設けられている。
[0049]
 力布32´が、取付部材50を介してサイドフレーム10の前縁部12に取り付けられたとき、図6に示すように、力布32´は、破断部40より空間7へ引き込まれている。力布32´の取付部36´に固定されたトリムプレート37は、取付部材50を介してサイドフレーム10の前縁部12に係止されている。破断部40からの距離が取付部36´よりも短い辺35´の端部は、クッションパッド5とエアバッグモジュール6との間であって、サイドフレーム10よりもシートS外側に位置する。
[0050]
 そして、辺35´の端部近くに縫着されたトリムプレート38´は、クッションパッド5に設けられた溝部5aに木目込まれる。溝部5aは、クッションパッド5のシートS後方の面にシートS前方に向かって垂直に設けられ、溝部5aの開放側が、エアバッグモジュール6に対向する。また、溝部5aの位置は、サイドフレーム10より前方及びシートS外側で、エアバッグモジュール6のシートS左右方向の中央Cとサイドフレーム10の間である。
 トリムプレート38´は、長尺方向がシートS上下方向に沿うようにして、長尺の面のうち幅の狭い一対の面がシートS上下方向に沿い、クッションパッド5のシートS後方の面に平行になるように配置されている。
[0051]
 トリムプレート38´及び辺35´は、少なくとも一部が、クッションパッド5のスキン層5sよりもシートS前方に位置している。このように構成しているため、トリムプレート38´及び辺35´は、クッションパッド5のスキン層5sを貫通することになり、トリムプレート38´を剛性の高いスキン層5sでしっかり支持することが可能となる。
 トリムプレート38´は、辺35´よりも、シートS外側に配置されている。このように構成することにより、トリムプレート38´とエアバッグモジュール6との間には、辺35´が配置され、トリムプレート38´は、エアバッグモジュール6側に露出せず、エアバッグモジュール6側から見て辺35´に被覆された状態となるため、エアバッグモジュール6展開時の力を、辺35´とトリムプレート38´が一体となった状態で受けることとなり、エアバッグの展開方向の効率的な規制が可能となる。また、辺35´よりも、エアバッグモジュール6展開時に力が掛かるシートS外側に、トリムプレート38´が配置されるため、トリムプレート38´をしっかり支持することが可能となる。
 また、サイドフレーム10の後縁部13には、側面マチ部42の破断部40逆側の端辺42eの中央の領域に縫い付けられた係止部材33が係止されている。
 図6,図7に示すその他の構成は、図3,図4に示す構成と同様であるため、説明を省略する。

符号の説明

[0052]
S エアバッグモジュール装備シート
S1 シートバック
S2 着座部
S3 ヘッドレスト
F シートフレーム
1 シートバックフレーム
2 着座フレーム
3 リクライニング機構
4 トリムカバー
5 クッションパッド
5a 溝部
5s スキン層
6 エアバッグモジュール
6a インフレータ
6b エアバッグ
6c リテーナ
6d ラップ材
7 空間
10 サイドフレーム
11 側板
12 前縁部
13 後縁部
21 上部フレーム
22 下部フレーム
23 ピラー支持部
32,32´ 力布
33 係止部材
34,34´ 破断部側の辺
35,35´ 辺
36,36´ 取付部
37,38,38´ トリムプレート
39´,69 スリット
40 破断部
41 前面マチ部
42 側面マチ部
42e 端辺
50 取付部材
51 幅広部
52 掛け止め部
53 溝
54 延出部
55 係止部
59 第一の壁部
60 第二の壁部

請求の範囲

[請求項1]
 エアバッグを格納するエアバッグモジュールを装備したシートであって、
 前記エアバッグモジュールと、
 該エアバッグモジュールに対向して配置されるクッションパッドと、
 該クッションパッドと前記エアバッグモジュールを被覆する前記シートのトリムカバーの破断部に取付けられ、前記エアバッグモジュールの展開方向を案内する案内部材と、を備え、
 前記案内部材の前記破断部に対向する辺には、相互に離間した複数箇所に、被取付部に取付けるための取付部を備え、
 複数の前記取付部に挟まれた位置に、前記案内部材の剛性を向上させる剛性向上部材が取付けられ、
 前記案内部材は、前記破断部から前記エアバッグモジュールと前記クッションパッドとの間を通って、前記被取付部まで延在し、
 前記剛性向上部材は、前記エアバッグモジュールと前記クッションパッドの間に配置されることを特徴とするエアバッグモジュール装備シート。
[請求項2]
 前記エアバッグモジュールは、前記シートのサイド部に沿って延出するサイドフレームに取付けられ、
 前記クッションパッドは、前記エアバッグモジュール及び前記サイドフレームに対向して配置されており、
 前記剛性向上部材は、前記エアバッグモジュールの前記シート前方の端部に沿って、前記シートの上下方向に延長するように配置されていることを特徴とする請求項1記載のエアバッグモジュール装備シート。
[請求項3]
 前記剛性向上部材は、前記クッションパッドの前記エアバッグモジュールに対向する面に設けられた溝部に木目込まれていることを特徴とする請求項1又は2記載のエアバッグモジュール装備シート。
[請求項4]
 前記案内部材の前記破断部に対向する辺は、前記取付部と前記剛性向上部材との間に、前記破断部に向かって伸びる切込みを備えていることを特徴とする請求項3記載のエアバッグモジュール装備シート。
[請求項5]
 前記剛性向上部材は、前記案内部材の面に対して立設した凸部を備えていることを特徴とする請求項3又は4記載のエアバッグモジュール装備シート。
[請求項6]
 前記剛性向上部材は、樹脂製の長尺板体からなり、前記案内部材の面から立設した突起を備えていることを特徴とする請求項3乃至5いずれか記載のエアバッグモジュール装備シート。
[請求項7]
 前記被取付部は、前記サイドフレームの前記シート前方の端部側であって、
 前記剛性向上部材は、前記サイドフレームより前記シート前方で、前記エアバッグモジュールの前記シート左右方向の中央よりも前記シート内側で、前記サイドフレームよりも前記シート外側に配置されていることを特徴とする請求項2乃至6いずれか記載のエアバッグモジュール装備シート。
[請求項8]
 前記エアバッグモジュールは、硬質素材からなるケースを備えないケースレスエアバッグモジュールであることを特徴とする請求項1乃至7いずれか記載のエアバッグモジュール装備シート。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]