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1. WO2020158158 - DISPOSITIF D’AUTHENTIFICATION

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明 細 書

発明の名称 認証装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006  

先行技術文献

特許文献

0007  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0008  

課題を解決するための手段

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015  

発明の効果

0016   0017  

図面の簡単な説明

0018  

発明を実施するための形態

0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108  

産業上の利用可能性

0109  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7  

図面

1   2   3   4   5  

明 細 書

発明の名称 : 認証装置

技術分野

[0001]
 本発明は、一般に、認証対象者の3次元顔認証を実行する認証装置に関し、より具体的には、認証対象者の顔に特定波長帯域の光を照射することにより観測可能となる認証対象者の顔の生体情報を、認証対象者の顔の3次元情報を生成するための特徴点として利用し、認証対象者の顔の3次元顔認証を実行する認証装置に関する。

背景技術

[0002]
 従来、携帯電話、スマートフォン、ノートパソコン、ラップトップコンピューターのような様々なデバイスにおいて、パスワードとIDによる認証技術や、物理的な鍵やIDカードによる認証技術、顔認証、指紋認証、静脈認証、声紋認証、虹彩認証、手形認証のような生体認証技術等が、本人確認を行うために利用されてきた。特に、生体認証は、パスワードとIDによる認証で問題となるパスワードやIDの忘却や、物理的な鍵やIDカードによる認証で問題となる盗難・紛失といった問題がないため、ユーザーに負担がかからないというメリットがある。
[0003]
 様々な生体認証技術の中でも、近年のカメラモジュールの小型化・高性能化によって様々なデバイスにカメラモジュールが搭載されたことに伴い、認証対象者の顔を撮影し、撮影した顔画像と、予め登録しておいた本人の顔画像とを照合することによる本人確認を行う顔認証技術が広く用いられるようになった。認証対象者の顔を撮影することにより実行される顔認証は、認証対象者が認証のための動作を必要とせず、認証対象者の負担がない点で優れている。様々な顔認証技術の中でも、認証精度の高さおよび他人によるなりすましの防止等の観点から、3次元顔認証が用いられることが多い。3次元顔認証では、複数の光学系を用いたステレオカメラや像面位相差情報を取得可能な画像センサー等を用いて、認証対象者の顔を撮影することにより、認証対象者の顔の3次元情報を生成し、生成した認証対象者の顔の3次元情報を用いて認証が実行される。
[0004]
 例えば、特許文献1は、2つの光学系を含む撮像系を用いて認証対象者の顔を撮影することにより、撮像系から認証対象者の顔の特徴点(例えば、額、山根(両眼の間の鼻の隆起の基点)、鼻、口)のそれぞれまでの距離を算出し、さらに、撮像系から認証対象者の顔の特徴点のそれぞれまでの距離に基づいて、認証対象者の顔の3次元情報を生成することにより、認証対象者の3次元顔認証を実行する認証装置を開示している。
[0005]
 認証対象者の顔の3次元情報を生成するためには、撮像系から認証対象者の顔の多くの特徴点までの距離を取得する必要がある。一般的には、認証対象者の顔の3次元情報を生成する際には、眼、鼻、口等の境界(エッジ)が目立つ部位が特徴点として利用されているが、額や頬等の境界が目立たない部位は特徴点として利用できない。特に、眼、鼻、口等の特徴点として利用可能な部位は、顔の中心線付近に多く位置しているため、顔の中心線付近の3次元情報は比較的正確に生成することができるが、それ以外の箇所には特徴点として利用可能な部位が少なく、顔の中心線付近以外の3次元情報を正確に生成することが困難である。そのため、認証対象者の3次元顔認証に利用可能な顔の3次元情報の量が少なく、認証対象者の3次元顔認証の精度を向上させることができないという問題があった。
[0006]
 顔の頬や額のような凹凸が少なく、利用可能な特徴点が少ない箇所までの距離を算出するために、対象箇所に対して一定パターン(例えば、格子パターンやドットパターン)の光を照射するためのプロジェクターを用い、一定パターンの光が照射された対象部位を撮像することが行われている(例えば、特許文献2参照)。このようなパターン照射方式の測距方法では、対象箇所に対して一定パターンの光を照射し、対象箇所に投影された一定パターンの歪みやシフト量を解析することにより対象箇所までの距離を算出している。このような構成により、凹凸が少なく、利用可能な特徴点が少ない対象箇所までの距離を算出することができる。しかしながら、パターン照射方式の測距方法を採用した場合、対象箇所に対して一定パターンの光を照射するためのプロジェクターが必要となり、認証装置の構成が大規模になってしまう。

先行技術文献

特許文献

[0007]
特許文献1 : 特開2006-221422号公報
特許文献2 : 特開2013-190394号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0008]
 本発明は、上記従来の問題点を鑑みたものであり、その目的は、認証対象者の顔に特定波長帯域の光を照射することにより観測可能となる認証対象者の顔の生体情報を、認証対象者の顔の3次元情報を生成するための特徴点として利用し、認証対象者の顔の3次元顔認証を実行可能な認証装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0009]
 このような目的は、以下の(1)~(7)の本発明により達成される。
 (1)認証対象者の顔に対して特定波長帯域の光を照射するための光源と、
 前記特定波長帯域の光が照射された前記認証対象者の前記顔を撮像し、前記認証対象者の第1の顔画像を取得するための第1の撮像系と、
 前記特定波長帯域の光が照射された前記認証対象者の前記顔を撮像し、前記認証対象者の第2の顔画像を取得するための第2の撮像系と、
 前記第1の顔画像および前記第2の顔画像のそれぞれにおける前記認証対象者の前記顔の複数の特徴点を抽出するための特徴点抽出部と、
 前記特徴点抽出部が抽出した前記第1の顔画像および前記第2の顔画像のそれぞれにおける前記認証対象者の前記顔の前記複数の特徴点に基づいて、前記認証対象者の前記顔の3次元情報を生成するための3次元情報生成部と、
 前記3次元情報生成部が生成した前記認証対象者の前記顔の前記3次元情報を用いて、前記認証対象者の3次元顔認証を実行可能に構成された認証部と、を備え、
 前記特徴点抽出部によって抽出される前記第1の顔画像および前記第2の顔画像のそれぞれにおける前記認証対象者の前記顔の前記複数の特徴点は、前記認証対象者の前記顔に前記特定波長帯域の前記光を照射することにより観測可能となる前記認証対象者の前記顔の生体情報を含むことを特徴とする認証装置。
[0010]
 (2)前記第1の撮像系および前記第2の撮像系のそれぞれは、前記光源から照射される前記光の前記特定波長帯域に対応する波長帯域以外の光を実質的に遮断するバンドパスフィルターを有している上記(1)に記載の認証装置。
[0011]
 (3)前記認証対象者の前記顔に前記特定波長帯域の前記光を照射することにより観測可能となる前記認証対象者の前記顔の前記生体情報は、前記認証対象者の前記顔の静脈である上記(1)または(2)に記載の認証装置。
[0012]
 (4)前記認証対象者の前記顔に前記特定波長帯域の前記光を照射することにより観測可能となる前記認証対象者の前記顔の前記生体情報は、前記認証対象者の前記顔のメラニン色素である上記(1)または(2)に記載の認証装置。
[0013]
 (5) 前記第1の撮像系は、前記認証対象者の前記顔の第1の光学像を形成するための第1の光学系と、前記第1の光学系によって形成された前記第1の光学像を撮像し、前記第1の顔画像を取得するための第1の撮像素子とを有し、
 前記第2の撮像系は、前記認証対象者の前記顔の第2の光学像を形成するための第2の光学系と、前記第2の光学系によって形成された前記第2の光学像を撮像し、前記第2の顔画像を取得するための第2の撮像素子とを有し、
 前記3次元情報生成部は、前記特徴点抽出部が抽出した前記第1の顔画像および前記第2の顔画像のそれぞれにおける前記認証対象者の前記顔の前記複数の特徴点を用いて前記第1の光学像の前記倍率と前記第2の光学像の前記倍率との像倍比を算出し、算出された前記像倍比に基づいて、前記認証対象者の前記顔の前記3次元情報を生成するよう構成されている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の認証装置。
[0014]
 (6)前記第1の撮像系および前記第2の撮像系は、前記第1の撮像系の前記第1の光学系の光軸と、前記第2の撮像系の前記第2の光学系の光軸とが、平行であるが、一致しないよう、構成されている上記(5)に記載の認証装置。
[0015]
 (7)前記3次元情報生成部は、前記第1の顔画像中の前記認証対象者の前記顔の前記複数の特徴点と、対応する前記第2の顔画像中の前記認証対象者の前記顔の前記複数の特徴点との間の並進視差に基づいて、前記顔の前記3次元情報を生成するよう構成されている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の認証装置。

発明の効果

[0016]
 本発明の認証装置によれば、認証対象者の顔に特定波長帯域の光を照射することにより観測可能となる認証対象者の顔の生体情報を、認証対象者の顔の3次元情報を生成するための特徴点として利用することができる。そのため、認証対象者の顔の3次元情報を生成するために利用可能な特徴点の数が増加し、より正確に認証対象者の顔の3次元情報を生成することができるので、認証対象者の3次元顔認証の精度を向上させることができる。
[0017]
 また、本発明の認証装置では、一定パターンの光を認証対象者に照射するプロジェクターを用いなくとも、認証対象者の顔の頬や額のような凹凸が少なく、利用可能な特徴点が少ない箇所までの距離を算出することができる。そのため、認証装置のシステム構成をシンプルにすることができる。これにより、一定パターンの光を認証対象者の顔に照射するプロジェクターを用いた場合と比較して、認証装置の小型化、低消費電力化、および低コスト化を実現することができる。

図面の簡単な説明

[0018]
[図1] 図1は、本発明の第1実施形態に係る認証装置を概略的に示すブロック図である。
[図2] 図2は、図1に示す第1の撮像系によって取得される第1の顔画像または第2の撮像系によって取得される第2の顔画像を説明するための概略図である。
[図3] 図3は、図1に示す認証装置によって実行される認証方法を示すフローチャートである。
[図4] 図4は、本発明の第2実施形態に係る認証装置によって実行される認証方法を示すフローチャートである。
[図5] 図5は、本発明の第3実施形態に係る認証装置の第1の撮像系によって取得される第1の顔画像または第2の撮像系によって取得される第2の顔画像を説明するための概略図である。

発明を実施するための形態

[0019]
 <第1実施形態>
 最初に、図1および図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る認証装置を詳述する。また、各図において、同一または対応する要素には、同じ参照番号が付されている。図1は、本発明の第1実施形態に係る認証装置を概略的に示すブロック図である。図2は、図1に示す第1の撮像系によって取得される第1の顔画像または第2の撮像系によって取得される第2の顔画像を説明するための概略図である。
[0020]
 認証装置1は、認証対象者100の顔を撮像することによって、認証対象者100の3次元顔認証を実行するよう構成されている。認証装置1は、認証装置1の制御を行う制御部2と、認証対象者100の顔に対して特定波長帯域の光Lを照射するための光源LSと、特定波長帯域の光Lが照射された認証対象者100の顔を撮像し、認証対象者100の第1の顔画像を取得するための第1の撮像系IS1と、特定波長帯域の光Lが照射された認証対象者100の顔を撮像し、認証対象者100の第2の顔画像を取得するための第2の撮像系IS2と、第1の顔画像および第2の顔画像のそれぞれにおける認証対象者100の顔の複数の特徴点を抽出するための特徴点抽出部3と、特徴点抽出部3が抽出した、第1の顔画像および第2の顔画像のそれぞれにおける認証対象者100の顔の複数の特徴点に基づいて、認証対象者100の顔の3次元情報を生成するための3次元情報生成部4と、認証対象者100の3次元顔認証のために必要な認証情報を記憶している認証情報記憶部5と、3次元情報生成部4が生成した認証対象者100の顔の3次元情報を用いて、認証対象者100の3次元顔認証を実行可能に構成された認証部6と、使用者による操作を入力するための操作部7と、液晶パネル等の任意の情報を表示するための表示部8と、外部デバイスとの通信を実行するための通信部9と、認証装置1の各コンポーネント間のデータや指示の授受を実行するためのデータバス10と、を備えている。
[0021]
 第1の撮像系IS1は、認証対象者100の顔の第1の光学像を形成するための第1の光学系OS1を有し、さらに、第2の撮像系IS2は、認証対象者100の顔の第2の光学像を形成するための第2の光学系OS2を有している。本実施形態の認証装置1において、第1の撮像系IS1の第1の光学系OS1および第2の撮像系IS2の第2の光学系OS2は、認証対象者100の顔の任意の箇所(測距対象)までの距離aに応じた第1の光学像の倍率m の変化が、認証対象者100の顔の任意の箇所(測距対象)までの距離aに応じた第2の光学像の倍率m の変化と異なるように、構成および配置されている。
[0022]
 測距対象までの距離aに応じた第1の光学像の倍率m の変化と、測距対象までの距離aに応じた第2の光学像の倍率m の変化が異なるようになる条件は、第1の光学系OS1および第2の光学系OS2が、以下の3つの条件の少なくとも1つが満たされるよう、構成および配置されていることである。
[0023]
 (第1の条件)第1の光学系OS1の焦点距離f と、第2の光学系OS2の焦点距離f とが、互いに異なる(f ≠f
 (第2の条件)第1の光学系OS1の射出瞳から、測距対象が無限遠にある場合の第1の光学像の結像位置までの距離EP と、第2の光学系OS2の射出瞳から、測距対象が無限遠にある場合の第2の光学像の結像位置までの距離EP とが、互いに異なる(EP ≠EP
 (第3の条件)第1の光学系OS1の前側主点と、第2の光学系OS2の前側主点との間に奥行方向(光軸方向)の差(奥行視差)Dが存在する(D≠0)
[0024]
 加えて、上記第1~第3の条件の少なくとも1つを満たしていたとしても、f ≠f 、EP ≠EP 、D=0、f =EP かつf =EP という条件を満たす特別な場合には、第1の光学像の倍率m と第2の光学像の倍率m の比である像倍比MRが測距対象までの距離aの関数として成立しない。そのため、第1の光学系OS1および第2の光学系OS2は、像倍比MRが測距対象までの距離aの関数として成立しているという第4の条件をさらに満たすよう構成されている。
[0025]
 第1の光学系OS1および第2の光学系OS2が上述の条件を満たす場合に、認証対象者100の顔の任意の箇所までの距離aに応じた第1の光学像の倍率m の変化と、認証対象者100の顔の任意の箇所までの距離aに応じた第2の光学像の倍率m の変化が異なるようになる原理、および、第1の光学像の倍率m と第2の光学像の倍率m の比である像倍比MRに基づいて認証対象者100の顔の任意の箇所までの距離aを算出するための原理については、本発明者らによって既に出願されている特願2017-241896号に詳述されているので、説明を省略する。特願2017-241896号の開示内容の全てが参照によりここに援用される。
[0026]
 本実施形態の認証装置1では、このような第1の光学系OS1および第2の光学系OS2が用いられ、第1の光学像の倍率m と第2の光学像の倍率m の比である像倍比MRに基づいて、認証対象者100の顔の複数の箇所のそれぞれまでの距離aを算出することが可能となっている。認証装置1は、第1の光学像の倍率m と第2の光学像の倍率m の比である像倍比MRに基づいて算出された、認証対象者100の顔の複数の箇所のそれぞれまでの距離aに基づいて、認証対象者100の顔の3次元情報を生成し、認証対象者100の顔の3次元情報に基づいて認証対象者100の3次元顔認証を実行する。
[0027]
 また、本実施形態の認証装置1は、認証対象者100の顔に対して特定波長帯域の光Lを照射するための光源LSを備えている。そのため、本実施形態の認証装置1は、太陽光下での撮影や白色光を認証対象者100の顔に照射して行う撮影のような、通常の撮影によって観測可能な認証対象者100の顔の生体情報110(例えば、眼、鼻、口、耳等、図2参照)に加え、認証対象者100の顔に特定波長帯域の光Lを照射することにより観測可能となる認証対象者100の顔の生体情報120(例えば、本実施形態では、認証対象者100の顔の静脈)を、測距のための特徴点として利用することができる。
[0028]
 以下、認証装置1の各コンポーネントについて詳述する。制御部2は、データバス10を介して、各コンポーネントとの間の各種データや各種指示の授受を行い、認証装置1の制御を実行する。制御部2は、演算処理を実行するためのプロセッサーと、認証装置1の制御を行うために必要なデータ、プログラム、モジュール等を保存しているメモリーとを備えており、制御部2のプロセッサーは、メモリー内に保存されているデータ、プログラム、モジュール等を用いることにより、認証装置1の制御を実行する。また、制御部2のプロセッサーは、認証装置1の各コンポーネントを用いることにより、所望の機能を提供することができる。例えば、制御部2のプロセッサーは、3次元情報生成部4を用いることにより、特徴点抽出部3が抽出した認証対象者100の顔の複数の特徴点に基づいて、認証対象者100の顔の3次元情報を生成するための処理を実行することができる。
[0029]
 制御部2のプロセッサーは、例えば、1つ以上のマイクロプロセッサー、マイクロコンピューター、マイクロコントローラー、デジタル信号プロセッサー(DSP)、中央演算処理装置(CPU)、メモリーコントロールユニット(MCU)、画像処理用演算処理装置(GPU)、状態機械、論理回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはこれらの組み合わせ等のコンピューター可読命令に基づいて信号操作等の演算処理を実行する演算ユニットである。特に、制御部2のプロセッサーは、制御部2のメモリー内に保存されているコンピューター可読命令(例えば、データ、プログラム、モジュール等)をフェッチし、信号操作および制御を実行するよう構成されている。
[0030]
 制御部2のメモリーは、揮発性記憶媒体(例えば、RAM、SRAM、DRAM)、不揮発性記憶媒体(例えば、ROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリー、ハードディスク)、またはこれらの組み合わせを含む着脱式または非着脱式のコンピューター可読媒体である。また、制御部2のメモリー内には、第1の撮像系IS1および第2の撮像系IS2の構成および配置によって決定され、後述する認証対象者100の顔の複数の箇所のそれぞれまでの距離aを算出するための計算に用いられるパラメーターが保存されている。
[0031]
 光源LSは、認証対象者100の顔に対して特定波長帯域の光Lを照射するよう構成されている。光源LSは、認証対象者100の顔の全域に対して略均一に特定波長帯域の光Lを照射するよう構成および配置されている。光源LSは、所定の波長帯域の光を照射可能であれば特に限定されないが、所定の波長帯域の光を照射可能なLED等を光源LSとして用いることができる。
[0032]
 本実施形態では、光源LSから認証対象者100に照射される特定波長帯域の光Lは、近赤外光(波長約700~約2500nmの光)である。人の静脈内を流れる還元ヘモグロビンは、近赤外線帯の光の吸収率が高いため、光源LSからの近赤外光が照射された状態の認証対象者100の顔を、第1の撮像系IS1および第2の撮像系IS2を用いて撮像することにより、得られる第1の顔画像および第2の顔画像において、認証対象者100の顔の静脈が黒く写る。本実施形態の認証装置1は、このような現象を利用することにより、通常の撮影によって観測可能な認証対象者100の顔の生体情報110(例えば、眼、鼻、口、耳等)に加え、認証対象者100の顔に特定波長帯域の光Lを照射することにより観測可能となる認証対象者100の顔の静脈(生体情報120)を観測することができる。
[0033]
 第1の撮像系IS1は、認証対象者100の顔の第1の光学像を形成するための第1の光学系OS1と、第1の光学系OS1によって形成された第1の光学像を撮像し、認証対象者100の顔の第1の顔画像を取得するための第1の撮像素子S1と、第1の光学系OS1と第1の撮像素子S1との間に配置され、光源LSによって照射される光Lの特定波長帯域に相当する波長帯域の光のみを通過させ、それ以外の波長帯域の光を実質的に遮断する第1のバンドパスフィルターF1と、を有している。
[0034]
 同様に、第2の撮像系IS2は、認証対象者100の顔の第2の光学像を形成するための第2の光学系OS2と、第2の光学系OS2によって形成された第2の光学像を撮像し、認証対象者100の第2の顔画像を取得するための第2の撮像素子S2と、第2の光学系OS2と第2の撮像素子S2との間に配置され、光源LSによって照射される光Lの特定波長帯域に相当する波長帯域の光のみを通過させ、それ以外の波長帯域の光を実質的に遮断する第2のバンドパスフィルターF2と、を有している。
[0035]
 図示の形態では、第1の撮像系IS1が第1のバンドパスフィルターF1を有しており、第2の撮像系IS2が第2のバンドパスフィルターF2を有しているが、本発明はこれに限られない。第1のバンドパスフィルターF1は、第1の撮像系IS1によって取得される第1の顔画像において、認証対象者100の顔に特定波長帯域の光Lを照射することにより観測可能となる認証対象者100の顔の生体情報120を強調させるために用いられている。同様に、第2のバンドパスフィルターF2は、第2の撮像系IS2によって取得される第2の顔画像において、認証対象者100の顔に特定波長帯域の光Lを照射することにより観測可能となる認証対象者100の顔の生体情報120を強調させるために用いられている。したがって、第1のバンドパスフィルターF1を用いなくとも、第1の顔画像中において生体情報120を十分観測可能な場合には、第1の撮像系IS1は、第1のバンドパスフィルターF1を有していなくてもよい。同様に、第2のバンドパスフィルターF2を用いなくとも、第2の顔画像中において生体情報120を十分観測可能な場合には、第2の撮像系IS2は、第2のバンドパスフィルターF2を有していなくてもよい。第1の撮像系IS1が第1のバンドパスフィルターF1を有していない、および/または、第2の撮像系IS2が第2のバンドパスフィルターF2を有していない態様も、本発明の範囲内である。
[0036]
 また、図示の形態では、第1のバンドパスフィルターF1は、第1の光学系OS1と第1の撮像素子S1との間に配置され、第2のバンドパスフィルターF2は、第2の光学系OS2と第2の撮像素子S2との間に配置されているが、本発明はこれに限られない。第1のバンドパスフィルターF1が第1の撮像素子S1の撮像面上に取り付けられ、第1のバンドパスフィルターF1と第1の撮像素子S1とが一体化され、および/または、第2のバンドパスフィルターF2が第2の撮像素子S2の撮像面上に取り付けられ、第2のバンドパスフィルターF2と第2の撮像素子S2とが一体化されているような態様も、本発明の範囲内である。
[0037]
 また、図示の形態では、第1の撮像系IS1を構成する第1の撮像素子S1、第1の光学系OS1、および第1のバンドパスフィルターF1が、同一の筐体内に設けられており、第2の撮像系IS2を構成する第2の撮像素子S2、第2の光学系OS2および第2のバンドパスフィルターF2が、別の同一の筐体内に設けられているが、本発明はこれに限られない。第1の光学系OS1、第2の光学系OS2、第1の撮像素子S1、第2の撮像素子S2、第1のバンドパスフィルターF1、および第2のバンドパスフィルターF2がすべて同一の筐体内に設けられているような様態も、本発明の範囲内である。
[0038]
 上述のように、第1の光学系OS1および第2の光学系OS2は、上述した第1~第3の条件の少なくとも1つ、および、第4の条件を満たすよう、構成および配置されている。そのため、本発明の認証装置1において、認証対象者100の顔の任意の箇所(測距対象)までの距離aに応じた第1の光学系OS1によって形成される第1の光学像の倍率m の変化が、認証対象者100の顔の任意の箇所(測距対象)までの距離aに応じた第2の光学系OS2によって形成される第2の光学像の倍率m の変化と異なるようになっている。このような第1の光学系OS1および第2の光学系OS2の構成によって得られる第1の光学像の倍率m と第2の光学像の倍率m との比である像倍比MRは、認証対象者100の顔の任意の箇所までの距離aを算出するために用いられる。
[0039]
 また、図示のように、第1の光学系OS1の光軸と、第2の光学系OS2の光軸は、平行であるが、一致していない。さらに、第2の光学系OS2は、第1の光学系OS1の光軸方向に対して垂直な方向に離間距離Pだけシフトして配置されている。
[0040]
 第1の撮像素子S1および第2の撮像素子S2のそれぞれは、ベイヤー配列等の任意のパターンで配列されたRGB原色系カラーフィルターやCMY補色系カラーフィルターのようなカラーフィルターを有するCMOS画像センサーやCCD画像センサー等のカラー撮像素子であってもよいし、そのようなカラーフィルターを有さない白黒撮像素子であってもよい。第1の撮像素子S1によって得られる第1の顔画像および第2の撮像素子S2によって得られる第2の顔画像は、認証対象者100の顔のカラーまたは白黒の輝度情報である。図示の形態のように、第1のバンドパスフィルターF1が用いられる場合には、第1のバンドパスフィルターF1を通過し、第1の撮像素子S1の撮像面に到達する光の波長帯域が第1のバンドパスフィルターF1により限定されるので、第1の撮像素子S1としてカラー撮像素子を用いる必要がない。そのため、第1のバンドパスフィルターF1が用いられる場合には、第1の撮像素子S1は白黒撮像素子であることが好ましい。同様の理由により、第2のバンドパスフィルターF2が用いられる場合には、第2の撮像素子S2は白黒撮像素子であることが好ましい。
[0041]
 第1の光学系OS1によって、第1の撮像素子S1の撮像面上に、認証対象者100の顔の第1の光学像が形成され、第1の撮像素子S1によって、認証対象者100の顔の第1の光学像を含む第1の顔画像が取得される。取得された第1の顔画像は、データバス10を介して、制御部2および特徴点抽出部3に送られる。同様に、第2の光学系OS2によって、第2の撮像素子S2の撮像面上に、認証対象者100の顔の第2の光学像が形成され、第2の撮像素子S2によって認証対象者100の顔の第2の光学像を含む第2の顔画像が取得される。取得された第2の顔画像は、データバス10を介して、制御部2および特徴点抽出部3に送られる。
[0042]
 図2には、光源LSからの近赤外光によって照射された認証対象者100の顔を、第1の撮像系IS1または第2の撮像系IS2を用いて撮像することにより取得される第1の顔画像または第2の顔画像の概略が示されている。前述のように、光源LSからの特定波長帯域の光L(本実施形態では、近赤外光)が照射された状態の認証対象者100の顔が、第1の撮像系IS1および第2の撮像系IS2によって撮像され、第1の顔画像および第2の顔画像が取得される。そのため、第1の顔画像および第2の顔画像において、眼、鼻、口等の通常の撮影でも観測可能な認証対象者100の顔の生体情報110に加えて、認証対象者100の顔に特定波長帯域の光Lを照射することにより観測可能となる認証対象者100の顔の生体情報120(本実施形態では、認証対象者100の顔の静脈)を観測することが可能となっている。
[0043]
 特徴点抽出部3に送られた第1の顔画像および第2の顔画像は、第1の顔画像および第2の顔画像のそれぞれにおける認証対象者100の顔の複数の特徴点を取得するために用いられる。一方、制御部2に送られた第1の顔画像および第2の顔画像は、表示部8による画像表示や通信部9による画像信号の通信のために用いられる。
[0044]
 特徴点抽出部3は、第1の撮像系IS1から受信した第1の顔画像および第2の撮像系IS2から受信した第2の顔画像のそれぞれにおける認証対象者100の顔の複数の特徴点を抽出する機能を有している。具体的には、特徴点抽出部3は、最初に、第1の顔画像に対して、Cannyのようなフィルター処理を施し、第1の顔画像内における認証対象者100の顔の複数の生体情報110、120を、第1の顔画像内における認証対象者100の顔の複数の特徴点として抽出する。したがって、本実施形態の認証装置1においては、特徴点抽出部3によって抽出される第1の顔画像および第2の顔画像のそれぞれにおける認証対象者100の顔の複数の特徴点は、眼、鼻、口等の通常の撮影でも観測可能な認証対象者100の顔の生体情報110と、認証対象者100の顔に特定波長帯域の光Lを照射することにより観測可能となる認証対象者100の顔の生体情報120(本実施形態では、認証対象者100の顔の静脈)と、を含む。
[0045]
 次に、特徴点抽出部3は、抽出された第1の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点にそれぞれ対応する第2の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点を検出するための対応特徴点検出処理を実行する。特徴点抽出部3は、対応特徴点検出処理において、制御部2のメモリー内に保存されている第1の撮像系IS1および第2の撮像系IS2の特性および配置に関するパラメーターを用いて、抽出された第1の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点にそれぞれ対応する第2の顔画像中のエピポーラ線を導出し、導出された第2の顔画像中のエピポーラ線上を探索することにより、抽出された第1の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点にそれぞれ対応する第2の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点を検出する。特徴点抽出部3は、エピポーラ線を利用して、対応する第2の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点を検出するために、本分野において既知の任意の対応特徴点検出アルゴリズム(例えば、8点アルゴリズム、Tsaiのアルゴリズム等)を利用することができる。
[0046]
 特徴点抽出部3によって抽出された第1の顔画像内における認証対象者100の顔の複数の特徴点および対応する第2の顔画像内における認証対象者100の顔の複数の特徴点に関する情報(例えば、生体情報110、120の座標値等)は、3次元情報生成部4に送信される。
[0047]
 3次元情報生成部4は、特徴点抽出部が抽出した認証対象者100の顔の複数の特徴点に基づいて、認証対象者100の顔の3次元情報を生成する機能を有している。3次元情報生成部4は、特徴点抽出部3から、第1の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点および対応する第2の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点に関する情報を受信すると、第1の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点および対応する第2の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点を用いて、第1の光学像の倍率m と第2の光学像の倍率m との像倍比MRを算出し、算出された像倍比MRに基づいて、認証対象者100の顔の3次元情報を生成する。
[0048]
 具体的には、3次元情報生成部4は、特徴点抽出部3から、第1の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点および対応する第2の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点に関する情報を受信すると、第1の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点間の離間距離を測定することにより認証対象者100の顔の第1の光学像の複数の箇所のサイズY FD1を取得する。この際、3次元情報生成部4は、サイズY FD1を取得するために用いる第1の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点の複数の組み合わせを選択することによって、認証対象者100の顔の第1の光学像の複数の箇所のサイズY FD1を取得することができる。
[0049]
 例えば、3次元情報生成部4は、第1の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点の内、高さ方向に隣り合う特徴点を選択し、それらの離間距離を測定することにより、第1の光学像の任意の箇所の像高を取得することができる。同様に、3次元情報生成部4は、第1の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点の内、幅方向に隣り合う特徴点を選択し、それらの離間距離を測定することにより、第1の光学像の任意の箇所の像幅を取得することができる。
[0050]
 3次元情報生成部4による、第1の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点の組み合わせの選択は、第1の顔画像中の認証対象者100の顔の特徴点の全ての組み合わせが網羅させるよう実行されてもよいし、認証対象者100の顔の3次元情報を正確に生成するのに十分なだけの特徴点の組み合わせが網羅されるように実行されてもよい。
[0051]
 認証対象者100の顔の第1の光学像の複数の箇所のサイズY FD1を取得した後、3次元情報生成部4は、認証対象者100の顔の第1の光学像の複数の箇所のサイズY FD1を取得したのと同様の方法によって、対応する第2の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点に基づいて、対応する第2の光学像の複数の箇所のそれぞれのサイズY FD2を取得する。
[0052]
 3次元情報生成部4によって取得された第1の光学像の任意の箇所のサイズY FD1と、第2の光学像の対応する箇所のサイズY FD2との比は、第1の光学像の倍率m と第2の光学像の倍率m との像倍比MR(m /m )に対応する。そのため、3次元情報生成部4によって取得された第1の光学像の任意の箇所のサイズY FD1と、第2の光学像の対応する箇所のサイズY FD2との比が、認証対象者100の顔の任意の箇所までの距離aを算出するための像倍比MRとして用いられる。
[0053]
 像倍比MRを算出すると、3次元情報生成部4は、認証対象者100の顔の任意の箇所における第1の光学像の倍率m と第2の光学像の倍率m との像倍比MR(m /m )に基づいて、認証対象者100の顔の任意の箇所(測距対象)までの距離aを算出する。具体的には、3次元情報生成部4は、以下の式(1)を用いて、認証対象者100の顔の任意の箇所(測距対象)までの距離aを算出する。
[0054]
[数1]


[0055]
 ここで、aは測距対象から第1の撮像系IS1の第1の光学系OS1の前側主点までの距離、f は第1の光学系OS1の焦点距離、f は第2の光学系OS2の焦点距離、EP は第1の光学系OS1の射出瞳から、測距対象が無限遠にある場合の第1の光学像の結像位置までの距離、EP は第2の光学系OS2の射出瞳から、測距対象が無限遠にある場合の第2の光学像の結像位置までの距離、Dは第1の光学系OS1の前側主点と、第2の光学系OS2の前側主点との間の奥行視差である。
[0056]
 さらに、上記式(1)中のKは、以下の式(2)で表される係数であり、第1の撮像系IS1および第2の撮像系IS2の構成および配置により決定される固定値である。
[0057]
[数2]


[0058]
 ここで、a FD1は、第1の撮像素子S1の撮像面で第1の光学像がベストピントとなる場合の第1の光学系OS1の前側主点から測距対象までの距離であり、a FD2は、第2の撮像素子S2の撮像面で第2の光学像がベストピントとなる場合の第2の光学系OS2の前側主点から測距対象までの距離である。上述の式(1)および式(2)で用いられているパラメーターは、像倍比MRを除き、第1の撮像系IS1および第2の撮像系IS2の構成時に決定される固定値であり、制御部2のメモリー内に保存されている。3次元情報生成部4は、制御部2のメモリー内に保存されているこれらパラメーターと、像倍比MRを用いて、上記式(1)から、認証対象者100の顔の任意の箇所(測距対象)までの距離aを算出することができる。
[0059]
 上記式(1)中において、f 、f 、EP 、EP 、DおよびKは、第1の撮像系IS1および第2の撮像系IS2の構成および配置により決定される固定値なので、3次元情報生成部4によって取得された第1の光学像の任意の箇所のサイズY FD1と第2の光学像の対応する箇所のサイズY FD2の比から得られる第1の光学像の倍率m と第2の光学像の倍率m との像倍比MRに基づいて、認証対象者100の顔の任意の箇所(測距対象)から第1の光学系OS1の前側主点までの距離aを算出することができる。
[0060]
 像倍比MRに基づいて測距対象までの距離aを算出するための上記式(1)の導出については、本発明者らによって既に出願されている上述の特願2017-241896号に詳述されているので、説明を省略する。
[0061]
 3次元情報生成部4は、第1の光学像の複数の箇所のそれぞれのサイズY FD1と、第2の光学像の対応する箇所のサイズY FD2との比を、第1の光学像の倍率m と第2の光学像の倍率m との像倍比MR(m /m )として利用し、上記式(1)を用いて、認証対象者100の顔の複数の箇所のそれぞれまでの距離aを算出する。
[0062]
 その後、3次元情報生成部4は、算出した認証対象者100の顔の複数の箇所のそれぞれまでの距離aに基づいて、認証対象者100の顔の3次元情報を生成する。具体的には、3次元情報生成部4は、認証対象者100の顔の複数の箇所のそれぞれまでの距離aを算出すると、それに基づいて、認証対象者100の顔の3次元グリッド(3次元メッシュ)およびテクスチャを生成し、認証対象者100の顔を3次元モデル化する。
[0063]
 前述のように、本実施形態の認証装置1では、通常の撮影によって観測可能な認証対象者100の顔の生体情報110(例えば、眼、鼻、口、耳等)に加え、認証対象者100の顔に特定波長帯域の光Lを照射することにより観測可能となる認証対象者100の顔の生体情報120(本実施形態では、認証対象者100の顔の静脈)を、測距のための特徴点として利用することができる。そのため、本実施形態の認証装置1では、通常の撮影によって観測可能な認証対象者100の顔の生体情報110のみを、特徴点として用いて認証対象者100の顔を3次元モデル化する場合よりも、認証対象者100の顔を3次元モデル化のために利用可能な情報量が多い。そのため、3次元情報生成部4は、より正確に認証対象者100の顔の3次元情報を生成することができる。
[0064]
 特に、認証対象者100の顔の中心線付近には、多くの生体情報110が存在している一方、認証対象者100の顔のそれ以外の箇所に存在している生体情報110の数は少ない。そのため、通常の撮影によって観測可能な認証対象者100の顔の生体情報110のみを、特徴点として用いて認証対象者100の顔を3次元モデル化する場合、認証対象者100の顔の中心線付近以外の箇所での3次元情報が不十分となる。一方、図2からわかるように、認証対象者100の顔の生体情報120(本実施形態では、認証対象者100の顔の静脈)は、認証対象者100の顔の中心線付近以外の箇所にも数多く存在している。そのため、3次元情報生成部4は、特に、認証対象者100の顔の中心線付近以外の箇所において、非常に精度の高い認証対象者100の顔の3次元情報を生成することができる。
[0065]
 認証情報記憶部5は、認証対象者100の3次元顔認証を実行するために必要な認証情報を記憶している任意の不揮発性記録媒体(例えば、ハードディスク、フラッシュメモリー)である。本発明の認証装置1の管理者等は、事前に、認証を許可された人物を、本発明の認証装置1または同等の機能を有する撮像装置を用いて撮像することにより、認証を許可された人物の顔の3次元情報を取得し、これを認証情報として、認証情報記憶部5内に登録する。
[0066]
 なお、図示の形態では、認証情報記憶部5は、認証装置1の内部に設けられているが、本発明はこれに限られない。例えば、認証情報記憶部5は、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)等の種々の有線または無線ネットワークを介して認証装置1に接続された外部サーバーや外部ストレージデバイスであってもよい。また、認証情報記憶部5が外部サーバーや外部ストレージデバイスである場合、1つ以上の認証情報記憶部5が複数の認証装置1間で共用されていてもよい。この場合、認証装置1は、認証対象者100に対する3次元顔認証が実行されるたびに、通信部9を用いて、外部に設けられた認証情報記憶部5と通信を行い、認証対象者100に対する3次元顔認証を実行する。
[0067]
 認証部6は、3次元情報生成部4が生成した認証対象者100の顔の3次元情報を用いて、認証対象者100の3次元顔認証を実行可能に構成されている。認証部6は、3次元情報生成部4によって生成された認証対象者100の顔の3次元情報と、認証情報記憶部5に保存されている認証情報とを照合し、認証対象者100の3次元顔認証を実行する。
[0068]
 認証部6は、認証対象者100の顔の3次元情報に含まれる鼻の高さ、眼の窪みの深さ、静脈の位置および形状といった認証対象者100の顔の3次元情報から導出される複数の要素のいずれか1つが、認証情報記憶部5に事前に認証情報として登録されている顔の3次元情報から導出される対応する要素と一致すれば、3次元顔認証が成功したと判断してもよいし、複数の要素の全てが、認証情報記憶部5に事前に認証情報として登録されている顔の3次元情報から導出される対応する要素と一致した場合に、3次元顔認証が成功したと判断してもよい。
[0069]
 認証部6による認証対象者100の3次元顔認証の結果(判断結果)は、データバス10を介して、制御部2に送られる。制御部2は、受信した3次元顔認証の結果を、通信部9を介して、外部デバイス(例えば、ドアのロック解除装置、任意のアプリケーションを提供する端末等)に送信する。これにより、外部デバイスは、受信した認証結果に応じた処理を実行することができる。例えば、外部デバイスは、認証対象者100の3次元顔認証が成功したとの結果を受信した場合には、ドアのロックのような物理的なロックまたはソフトウェアのロックを解除、または、任意のアプリケーションの起動を許可し、認証対象者100の3次元顔認証が失敗したとの結果を受信した場合には、ドアのロックのような物理的なロックまたはソフトウェアのロックを維持、または、任意のアプリケーションの起動を許可しない。
[0070]
 操作部7は、認証装置1のユーザーや管理者等が操作を実行するために用いられる。操作部7は、認証装置1のユーザーが操作を実行することができれば特に限定されず、例えば、マウス、キーボード、テンキー、ボタン、ダイヤル、レバー、タッチパネル等を操作部7として用いることができる。操作部7は、認証装置1のユーザーによる操作に応じた信号を制御部2のプロセッサーに送信する。例えば、上述のように、認証装置1の管理者等は、操作部7を用いて、認証装置1のセキュリティレベルを設定することができる。
[0071]
 通信部9は、有線通信または無線通信による、認証装置1に対するデータの入力または認証装置1から外部デバイスへのデータの出力を行う機能を有している。通信部9は、インターネットのようなネットワークに接続可能に構成されていてもよい。この場合、認証装置1は、通信部9を用いることにより、外部に設けられたウェブサーバーやデータサーバーのような外部デバイスと通信を行うことができる。
[0072]
 このように、本実施形態の認証装置1は、通常の撮影によって観測可能な認証対象者100の顔の生体情報110(例えば、眼、鼻、口、耳等)に加え、認証対象者100の顔に特定波長帯域の光Lを照射することにより観測可能となる認証対象者100の顔の生体情報120(本実施形態では、認証対象者100の顔の静脈)を、測距のための特徴点として利用することができる。そのため、認証対象者100の顔の3次元情報を取得するために利用可能な特徴点の数が増加し、より正確に認証対象者100の顔の3次元情報を取得することができるので、認証対象者100の3次元顔認証の精度を向上させることができる。
[0073]
 また、本実施形態の認証装置1では、認証対象者100の顔の中心線付近以外の箇所にも数多く存在している認証対象者100の顔の生体情報120(認証対象者100の顔の静脈)を認証対象者100の顔の3次元情報を生成するための特徴点として利用することができる。したがって、本実施形態の認証装置1によれば、一定パターンの光を認証対象者100に照射するプロジェクターを用いなくとも、認証対象者100の顔の頬や額のような凹凸が少なく、利用可能な特徴点が少ない箇所までの距離を算出することができる。そのため、認証装置1のシステム構成をシンプルにすることができる。これにより、一定パターンの光を認証対象者の顔に照射するプロジェクターを用いた場合と比較して、認証装置1の小型化、低消費電力化、および低コスト化を実現することができる。
[0074]
 また、上述の説明では、光源LSは、認証対象者100の顔に対して近赤外光を照射するよう構成されているが、本発明はこれに限られない。光源LSは、認証対象者100の顔の静脈を観察可能とする任意の波長帯域の光を認証対象者100の顔に対して照射するよう構成されていてもよい。
[0075]
 また、本実施形態では、認証対象者100の顔に特定波長帯域の光Lを照射することにより観測可能となる認証対象者100の顔の生体情報120として認証対象者100の顔の静脈を挙げたが、本発明はこれに限られない。認証対象者100の顔に特定波長帯域の光Lを照射することにより観測可能となる認証対象者100の顔の任意の種類の生体情報120を、認証対象者100の顔の3次元情報を生成するための特徴点として利用することができる。
[0076]
 (認証方法)
 次に、図3を参照して、本実施形態の認証装置1によって実行される認証方法S100について詳述する。図3は、図1に示す認証装置によって実行される認証方法を示すフローチャートである。
[0077]
 図3に示す認証方法S100は、認証対象者100が操作部7を用いて、認証対象者100の3次元顔認証を実行するための操作を実行することにより開始される。工程S101において、制御部2のプロセッサーからの制御に応じて、光源LSが認証対象者100の顔に特定波長帯域の光L(本実施形態では、近赤外光)を照射する。工程S102において、第1の撮像系IS1の第1の撮像素子S1によって、第1の光学系OS1によって形成された認証対象者100の顔の第1の光学像が撮像され、第1の顔画像が取得される。第1の顔画像は、データバス10を介して、制御部2および特徴点抽出部3に送られる。
[0078]
 一方、工程S103において、第2の撮像系IS2の第2の撮像素子S2によって、第2の光学系OS2によって形成された認証対象者100の顔の第2の光学像が撮像され、第2の顔画像が取得される。第2の顔画像は、データバス10を介して、制御部2および特徴点抽出部3に送られる。なお、工程S102および工程S103は、同時に実行されてもよいし、別々に実行されてもよい。しかしながら、同じ状態の認証対象者100の顔を第1の撮像系IS1および第2の撮像系IS2で撮影する方が、より正確に認証対象者100の顔の3次元情報を生成できることから、工程S102および工程S103は、同時に実行されることが好ましい。
[0079]
 工程S102および工程S103の後、工程S104において、特徴点抽出部3によって、第1の顔画像に対して、Cannyのようなフィルター処理が施され、第1の顔画像内における認証対象者100の顔の第1の光学像の複数の生体情報110、120が、第1の顔画像内における認証対象者100の顔の複数の特徴点として抽出される。
[0080]
 この際、特徴点抽出部3は、第1の顔画像において、眼、鼻、口等の通常の撮影でも観測可能な認証対象者100の顔の生体情報110と、認証対象者100の顔に特定波長帯域の光Lを照射することにより観測可能となる認証対象者100の顔の生体情報120(本実施形態では、認証対象者100の顔の静脈)と、を認証対象者100の顔の複数の特徴点として抽出する。次に、特徴点抽出部3は、制御部2のメモリー内に保存されている第1の撮像系IS1および第2の撮像系IS2の特性および配置に関するパラメーターを用いて、抽出された第1の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点にそれぞれ対応する第2の顔画像中のエピポーラ線を導出し、導出された第2の顔画像中のエピポーラ線上を探索することにより、抽出された第1の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点にそれぞれ対応する第2の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点を検出する。その後、特徴点抽出部3によって抽出された第1の顔画像および第2の顔画像のそれぞれにおける認証対象者100の顔の複数の特徴点に関する情報が3次元情報生成部4に送信される。
[0081]
 工程S105において、3次元情報生成部4によって、特徴点抽出部3によって抽出された第1の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点に基づいて、認証対象者100の顔の第1の光学像の複数の箇所のサイズ(像幅または像高)Y FD1が算出される。その後、工程S106において、3次元情報生成部4によって、サイズY FD1を取得するために用いられた第1の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点に対応する第2の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点に基づいて、対応する第2の光学像の複数の箇所のそれぞれのサイズY FD2が算出される。
[0082]
 工程S107において、3次元情報生成部4によって、第1の光学像の複数の箇所のそれぞれのサイズY FD1および第2の光学像の対応する箇所のサイズY FD2から、MR=Y FD2/Y FD1に基づいて、第1の光学像の複数の箇所のそれぞれの倍率m と第2の光学像の対応する箇所の倍率m との像倍比MRが算出される。
[0083]
 次に、工程S108において、3次元情報生成部4によって、算出した像倍比MRに基づいて、認証対象者100の顔の複数の箇所のそれぞれまでの距離aが算出(特定)される。その後、工程S109において、3次元情報生成部4によって、認証対象者100の顔の複数の箇所のそれぞれまでの距離aに基づいて、認証対象者100の顔の3次元情報が生成される。
[0084]
 工程S110において、認証部6によって、3次元情報生成部4が生成した認証対象者100の顔の3次元情報と、認証情報記憶部5に事前に登録されている認証情報に含まれる顔の3次元情報とを比較することにより、認証対象者100の3次元顔認証が実行される。その後、認証部6による認証対象者100の3次元顔認証の結果が、制御部2に送信される。制御部2は、受信した認証結果を、通信部9を介して、任意の外部デバイスに送信し、認証方法S100が終了する。これにより、任意の外部デバイスは、認証結果に応じた処理を実行することができる。
[0085]
 <第2実施形態>
 次に、本発明の第2実施形態に係る認証装置1について詳述する。以下、第2実施形態の認証装置1について、第1実施形態の認証装置1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。本実施形態の認証装置1は、第1の撮像系IS1および第2の撮像系IS2が同じ構成および特性を有するよう構成および配置されている点、さらに、3次元情報生成部4が、第1の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点と、対応する第2の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点との間の並進視差に基づいて、認証対象者100の顔の複数の特徴点のそれぞれまでの距離aを算出するよう構成されている点を除き、第1実施形態の認証装置1と同様である。
[0086]
 本実施形態では、第1の撮像系IS1および第2の撮像系IS2は、互いに同じ構成および特性を有するよう構成および配置されている。一方、図1を参照して詳述した第1実施形態と同様に、第1の撮像系IS1および第2の撮像系IS2は、第1の撮像系IS1の第1の光学系OS1の光軸と、第2の撮像系IS2の第2の光学系OS2の光軸とは、平行であるが、一致していない。さらに、第2の光学系OS2は、第1の光学系OS1の光軸方向に対して垂直な方向に離間距離Pだけシフトして配置されている。
[0087]
 したがって、第1の撮像系IS1によって認証対象者100の顔を撮像することによって取得される第1の顔画像と、第2の撮像系IS2によって認証対象者100の顔を撮像することによって取得される第2の顔画像との相違は、第1の撮像系IS1の第1の光学系OS1の光軸と、第2の撮像系IS2の第2の光学系OS2の光軸との間の離間距離Pに起因する並進視差(第1の光学系OS1の光軸方向に対して垂直な方向の視差)のみとなる。
[0088]
 したがって、本実施形態では、3次元情報生成部4は、第1の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点と、対応する第2の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点との間の並進視差に基づいて、認証対象者100の顔の複数の特徴点のそれぞれまでの距離aを算出し、算出された認証対象者100の顔の複数の特徴点のそれぞれまでの距離aに基づいて、認証対象者100の顔の3次元情報を生成する。
[0089]
 このような構成によっても、前述した第1実施形態の認証装置1と同様の効果および作用を提供することができる。
[0090]
 (認証方法)
 図4には、本実施形態の認証装置1によって実行される認証方法S200について詳述する。図4は、本発明の第2実施形態に係る認証装置によって実行される認証方法を示すフローチャートである。
[0091]
 図4に示す認証方法S200における工程S201~工程S204は、図2を参照して詳述した第1実施形態の認証装置1によって実行される認証方法S100の工程S101~工程S104と同一であるので、説明を省略する。
[0092]
 工程S205において、3次元情報生成部4によって、工程S204において特徴点抽出部3によって抽出された第1の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点と、対応する第2の顔画像中の認証対象者100の顔の複数の特徴点との間の並進視差が算出される。3次元情報生成部4は、算出された並進視差に基づいて、認証対象者100の顔の複数の特徴点のそれぞれまでの距離aを算出する。
[0093]
 その後、工程S206において、第1実施形態の認証装置1によって実行される認証方法S100の工程S109と同様に、3次元情報生成部4によって、認証対象者100の顔の複数の特徴点のそれぞれまでの距離aに基づいて、認証対象者100の顔の3次元情報が生成される。
[0094]
 工程S207において、第1実施形態の認証装置1によって実行される認証方法S100の工程S110と同様に、認証部6によって、3次元情報生成部4が生成した認証対象者100の顔の3次元情報と、認証情報記憶部5に事前に登録されている認証情報に含まれる顔の3次元情報とを比較することにより、認証対象者100の3次元顔認証が実行される。その後、認証部6による認証対象者100の3次元顔認証の結果が、制御部2に送信される。制御部2は、受信した認証結果を、通信部9を介して、任意の外部デバイスに送信し、認証方法S200が終了する。
[0095]
 <第3実施形態>
 次に、図5を参照して、本発明の第3実施形態に係る認証装置1について詳述する。図5は、本発明の第3実施形態に係る認証装置の第1の撮像系によって取得される第1の顔画像または第2の撮像系によって取得される第2の顔画像を説明するための概略図である。
[0096]
 以下、第3実施形態の認証装置1について、第1実施形態および第2実施形態の認証装置1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。本実施形態の認証装置1は、光源LSの構成が変更されている点および生体情報120が認証対象者100の顔のメラニン色素である点を除き、第1実施形態および第2実施形態の認証装置1と同様である。
[0097]
 本実施形態の認証装置1では、光源LSは、認証対象者100の顔に対して紫外線帯域の光L(例えば、波長350~400nmの光L)を照射するよう構成されている。人の顔等に存在するメラニン色素は、短波長帯の光の吸収率が高いため、光源LSからの紫外線帯域の光が照射された状態の認証対象者100の顔を、第1の撮像系IS1および第2の撮像系IS2を用いて撮像することにより、得られる第1の顔画像および第2の顔画像において、認証対象者100の顔のメラニン色素が黒く写る。本実施形態の認証装置1は、このような現象を利用することにより、通常の撮影によって観測可能な認証対象者100の顔の生体情報110(例えば、眼、鼻、口、耳等)に加え、認証対象者100の顔に特定波長帯域の光Lを照射することにより観測可能となる認証対象者100の顔のメラニン色素(生体情報120)を観測することができる。
[0098]
 本実施形態の認証装置1において、生体情報120として利用される認証対象者100の顔のメラニン色素は、認証対象者100の加齢や体調に応じて変化し得る。そのため、認証対象者100の顔のメラニン色素自体を認証対象者100の顔認証のための要素として直接利用してしまうと、認証対象者100の加齢や体調によって認証対象者の顔認証の精度が低下してしまう。このような理由により、認証対象者100の一般的な顔認証には、認証対象者100の加齢や体調に応じて変化し得る顔のメラニン色素が用いられることはない。
[0099]
 しかしながら、本実施形態の認証装置1では、認証対象者100の顔のメラニン色素は、認証対象者100の顔の3次元情報を生成するための特徴点として利用されるにすぎず、認証対象者100の顔のメラニン色素自体が、認証対象者100の認証に用いられるわけではない。認証対象者100の加齢や体調によって認証対象者100の顔のメラニン色素の位置や形状が変化したとしても、認証対象者100の顔の3次元形状は変化しない。本実施形態の認証装置1は、認証対象者100の一般的な顔認証では用いられない認証対象者100の顔のメラニン色素を、認証対象者100の顔の3次元情報を生成するための特徴点として利用する。そのため、本実施形態の認証装置1では、認証対象者100の顔の3次元情報を取得するために利用可能な特徴点の数が増加し、より正確に認証対象者100の顔の3次元情報を取得することができる。この結果、認証対象者100の3次元顔認証の精度を向上させることができる。
[0100]
 また、上述の説明では、光源LSは、認証対象者100の顔に対して紫外線帯域の光L(例えば、波長350~400nmの光L)を照射するよう構成されているが、本発明はこれに限られない。光源LSは、認証対象者100の顔のメラニン色素を観察可能とする任意の波長帯域の光を認証対象者100の顔に対して照射するよう構成されていてもよい。
[0101]
 また、本実施形態では、認証対象者100の顔に特定波長帯域の光Lを照射することにより観測可能となる認証対象者100の顔の生体情報120として、認証対象者100の加齢や体調に応じて変化し得る認証対象者100の顔のメラニン色素を挙げたが、本発明はこれに限られない。本実施形態の認証装置1は、顔のメラニン色素のように、認証対象者100の顔に特定波長帯域の光Lを照射することにより観測可能となり、かつ、認証対象者100の加齢や体調に応じて変化し得る、認証対象者100の一般的な顔認証では用いられない幅広い種類の生体情報を、認証対象者100の顔の3次元情報を生成するための特徴点として利用することができる。
[0102]
 このような構成によっても、前述した第1実施形態および第2実施形態の認証装置1と同様の効果および作用を提供することができる。
[0103]
 以上、本発明の認証装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の各構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、本発明の各構成に任意の構成のものを付加することができる。
[0104]
 本発明の属する分野および技術における当業者であれば、本発明の原理、考え方、および範囲から有意に逸脱することなく、記述された本発明の認証装置の構成の変更を実行可能であろうし、変更された構成を有する認証装置もまた、本発明の範囲内である。例えば、第1実施形態から第3実施形態の認証装置を任意に組み合わせた態様も、本発明の範囲内である。
[0105]
 また、図1に示された認証装置のコンポーネントの数や種類は、説明のための例示にすぎず、本発明は必ずしもこれに限られない。本発明の原理および意図から逸脱しない範囲において、任意のコンポーネントが追加若しくは組み合わされ、または任意のコンポーネントが削除された態様も、本発明の範囲内である。また、認証装置の各コンポーネントは、ハードウェア的に実現されていてもよいし、ソフトウェア的に実現されていてもよいし、これらの組み合わせによって実現されていてもよい。
[0106]
 例えば、各実施形態において、認証装置は、第1の撮像系と、第2の撮像系と、を備えているものとして詳述されたが、本発明はこれに限られない。認証装置が第1の撮像系および第2の撮像系に加え、任意の数の追加的な撮像系を有しているような態様も、本発明の範囲内である。
[0107]
 また、図3に示された認証方法S100および図4に示された認証方法S200の工程の数や種類は、説明のための例示にすぎず、本発明は必ずしもこれに限られない。本発明の原理および意図から逸脱しない範囲において、任意の工程が、任意の目的で追加若しくは組み合わされ、または、任意の工程が削除される態様も、本発明の範囲内である。
[0108]
 また、各実施形態を参照して詳述された本発明の認証装置は、認証対象者の3次元顔認証を実行する必要がある任意のシステムにおいて利用することが可能である。例えば、認証対象者の顔を撮影することにより認証対象者の3次元顔認証を行い、家の玄関のロック、車のロック、コンピューターのロック等を解除するためのシステムにおいて、本発明の認証装置を用いることができる。

産業上の利用可能性

[0109]
 本発明の認証装置によれば、認証対象者の顔に特定波長帯域の光を照射することにより観測可能となる認証対象者の顔の生体情報を、認証対象者の顔の3次元情報を生成するための特徴点として利用することができる。そのため、認証対象者の顔の3次元情報を生成するために利用可能な特徴点の数が増加し、より正確に認証対象者の顔の3次元情報を生成することができるので、認証対象者の3次元顔認証の精度を向上させることができる。また、本発明の認証装置では、一定パターンの光を認証対象者に照射するプロジェクターを用いなくとも、認証対象者の顔の頬や額のような凹凸が少なく、利用可能な特徴点が少ない箇所までの距離を算出することができる。そのため、認証装置のシステム構成をシンプルにすることができる。これにより、一定パターンの光を認証対象者の顔に照射するプロジェクターを用いた場合と比較して、認証装置の小型化、低消費電力化、および低コスト化を実現することができる。したがって、本発明は、産業上の利用可能性を有する。

請求の範囲

[請求項1]
 認証対象者の顔に対して特定波長帯域の光を照射するための光源と、
 前記特定波長帯域の光が照射された前記認証対象者の前記顔を撮像し、前記認証対象者の第1の顔画像を取得するための第1の撮像系と、
 前記特定波長帯域の光が照射された前記認証対象者の前記顔を撮像し、前記認証対象者の第2の顔画像を取得するための第2の撮像系と、
 前記第1の顔画像および前記第2の顔画像のそれぞれにおける前記認証対象者の前記顔の複数の特徴点を抽出するための特徴点抽出部と、
 前記特徴点抽出部が抽出した前記第1の顔画像および前記第2の顔画像のそれぞれにおける前記認証対象者の前記顔の前記複数の特徴点に基づいて、前記認証対象者の前記顔の3次元情報を生成するための3次元情報生成部と、
 前記3次元情報生成部が生成した前記認証対象者の前記顔の前記3次元情報を用いて、前記認証対象者の3次元顔認証を実行可能に構成された認証部と、を備え、
 前記特徴点抽出部によって抽出される前記第1の顔画像および前記第2の顔画像のそれぞれにおける前記認証対象者の前記顔の前記複数の特徴点は、前記認証対象者の前記顔に前記特定波長帯域の前記光を照射することにより観測可能となる前記認証対象者の前記顔の生体情報を含むことを特徴とする認証装置。
[請求項2]
 前記第1の撮像系および前記第2の撮像系のそれぞれは、前記光源から照射される前記光の前記特定波長帯域に対応する波長帯域以外の光を実質的に遮断するバンドパスフィルターを有している請求項1に記載の認証装置。
[請求項3]
 前記認証対象者の前記顔に前記特定波長帯域の前記光を照射することにより観測可能となる前記認証対象者の前記顔の前記生体情報は、前記認証対象者の前記顔の静脈である請求項1または2に記載の認証装置。
[請求項4]
 前記認証対象者の前記顔に前記特定波長帯域の前記光を照射することにより観測可能となる前記認証対象者の前記顔の前記生体情報は、前記認証対象者の前記顔のメラニン色素である請求項1または2に記載の認証装置。
[請求項5]
 前記第1の撮像系は、前記認証対象者の前記顔の第1の光学像を形成するための第1の光学系と、前記第1の光学系によって形成された前記第1の光学像を撮像し、前記第1の顔画像を取得するための第1の撮像素子とを有し、
 前記第2の撮像系は、前記認証対象者の前記顔の第2の光学像を形成するための第2の光学系と、前記第2の光学系によって形成された前記第2の光学像を撮像し、前記第2の顔画像を取得するための第2の撮像素子とを有し、
 前記3次元情報生成部は、前記特徴点抽出部が抽出した前記第1の顔画像および前記第2の顔画像のそれぞれにおける前記認証対象者の前記顔の前記複数の特徴点を用いて前記第1の光学像の前記倍率と前記第2の光学像の前記倍率との像倍比を算出し、算出された前記像倍比に基づいて、前記認証対象者の前記顔の前記3次元情報を生成するよう構成されている請求項1ないし4のいずれかに記載の認証装置。
[請求項6]
 前記第1の撮像系および前記第2の撮像系は、前記第1の撮像系の前記第1の光学系の光軸と、前記第2の撮像系の前記第2の光学系の光軸とが、平行であるが、一致しないよう、構成されている請求項5に記載の認証装置。
[請求項7]
 前記3次元情報生成部は、前記第1の顔画像中の前記認証対象者の前記顔の前記複数の特徴点と、対応する前記第2の顔画像中の前記認証対象者の前記顔の前記複数の特徴点との間の並進視差に基づいて、前記顔の前記3次元情報を生成するよう構成されている請求項1ないし4のいずれかに記載の認証装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]