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1. WO2011052485 - SUBSTRAT EN VERRE POUR UN AFFICHEUR ET PROCÉDÉ DE FABRICATION DU SUBSTRAT EN VERRE

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明 細 書

発明の名称 ディスプレイ用ガラス基板及びその製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018  

発明の効果

0019  

図面の簡単な説明

0020  

発明を実施するための形態

0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076  

産業上の利用可能性

0077  

符号の説明

0078  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

明 細 書

発明の名称 : ディスプレイ用ガラス基板及びその製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、ディスプレイ用ガラス基板及びその製造方法に関し、特に、成膜工程を経て製造されるフラットパネルディスプレイに用いられるディスプレイ用ガラス基板及びその製造方法に関する。

背景技術

[0002]
 従来から、ステージ上に載置されたガラス基板上にスリットノズルを用いて塗膜を形成する際に、ステージ表面及びガラス基板裏面に付着した異物を特定する異物の検出方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。かかる特許文献1に記載の異物の検出方法においては、スリットノズルにガラス基板表面検知センサーとステージ面検知センサーとを設け、スリットノズル先端とガラス基板表面間のクリアランス量L と、スリットノズル先端とステージ間のクリアランス量L とを測定し、両者のクリアランスの差分(L -L )をとり、このクリアランス量の差分(L -L )と投入されるガラス基板厚とを比較し、ステージ表面及びガラス基板裏面に付着した異物によるガラス基板の歪みの有無を検知することにより、ステージ表面及びガラス基板裏面に付着した異物の特定を行う。
[0003]
 また、かかるガラス基板の異物の検出方法を実施する際、スリットノズルに設けられたステージ面検知センサーは、ガラス基板を通してステージの状態を監視でき、ステージの平面度も監視できるので、スリットノズルとステージの平行度を維持でき、均一な膜形成も可能であるとされている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 日本国特開2007-301495号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 しかしながら、上述の特許文献1に記載の構成では、基板上の異物を検出することはできるが、基板の形状に起因する塗布不良等は検出することはできないという問題があった。例えば、基板の端部の高低差が大きくなっているために、ステージ面検知センサーが正しく機能せず塗布不良が発生した場合には、何らの救済措置も採ることができないという問題があった。また、基板の形状を改善して塗布不良を低減させるような考慮は一切なされていないという問題があった。
[0006]
 そこで、本発明は、塗布不良を低減させることができるディスプレイ用ガラス基板及びその製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 第1の発明は、2つの主面と4つの端面からなるフラットパネルディスプレイに用いられるディスプレイ用ガラス基板であって、一の主面を水平に載置した場合において、少なくとも一方の主面の基板端から内周に向かう1~30mmの基板端部領域で、高低差が15μm以下であるディスプレイ用ガラス基板を提供する。
[0008]
 これにより、面取り部分を除いた基板端部の領域で、高低差の少ないディスプレイ用ガラス基板を提供することができ、フラットパネルディスプレイ製造の際、成膜工程を含む種々の工程での加工を容易にすることができる。
[0009]
 第2の発明は、第1の発明に係るディスプレイ用ガラス基板において、前記基板端部領域は、成膜面側の基板端部領域であるディスプレイ用ガラス基板を提供する。
[0010]
 これにより、ディスプレイ用ガラス基板からフラットパネルディスプレイを製造する過程で必要となる成膜工程において、基板端の丸みを帯びた形状の高低差に起因する塗布不良を低減させることができる。
[0011]
 第3の発明は、フラットパネルディスプレイに用いられるディスプレイ用ガラス基板の製造方法であって、溶融ガラスを溶融金属の浴面に連続的に供給し、該浴面を進行するガラスリボンを成形するとともに、該ガラスリボンの横幅方向の中央部の温度よりも、端部の温度を高くして加熱する第1の加熱工程と、前記ガラスリボンを進行方向に進行させるとともに、前記ガラスリボンの端部の温度よりも、中央部の温度を高くして加熱する第2の加熱工程と、冷却した前記ガラスリボンを、前記横幅方向で切断する工程と、を含むディスプレイ用ガラス基板の製造方法を提供する。
[0012]
 これにより、ガラスリボンを、横幅方向において、端部が十分に厚くなる形状に成形することができ、塗布工程を含むディスプレイ用ガラス基板に適した形状に成形することができる。
[0013]
 第4の発明は、第3の発明に係るディスプレイ用ガラス基板の製造方法において、前記溶融ガラスの粘性が10 4.5~10 6.4ポアズの範囲のときに、前記第1の加熱工程から前記第2の加熱工程に切り替えるディスプレイ用ガラス基板の製造方法を提供する。
[0014]
 これにより、適切なタイミングで加熱パターンを切り換えることができ、確実に端部を厚く成形することができる。
[0015]
 第5の発明は、フラットパネルディスプレイに用いられるディスプレイ用ガラス基板の製造方法であって、溶融ガラスを溶融金属の浴面に連続的に供給し、該浴面を進行するガラスリボンを成形する工程と、前記ガラスリボンの横幅方向の板厚分布を測定する工程と、前記板厚分布に基づいて、板厚の厚くなっている部分が端部となるように、進行方向に沿って前記ガラスリボンを切断する工程と、を有するディスプレイ用ガラス基板の製造方法を提供する。
[0016]
 これにより、板厚分布を考慮して、ディスプレイ用ガラス基板に適した形状にガラスリボンを切断することができる。
[0017]
 第6の発明は、第5の発明に係るディスプレイ用ガラス基板の製造方法において、前記板厚分布を測定する工程は、前記ガラスリボンが前記浴面を進行している間に、レーザ変位計を用いて行うディスプレイ用ガラス基板の製造方法を提供する。
[0018]
 これにより、ガラスリボン成形プロセス中に板厚分布を入手することができ、測定のための時間のロスを無くしつつ塗布不良を低減させるディスプレイ用ガラス基板を製造することができる。

発明の効果

[0019]
 本発明によれば、塗布不良を低減させることができるディスプレイ用ガラス基板を提供することができる。

図面の簡単な説明

[0020]
[図1] 実施形態1に係るディスプレイ用ガラス基板20の形状の一例を示した図である。図1(a)は、実施形態1の一例に係るディスプレイ用ガラス基板20の斜視図である。図1(b)は、実施形態1の一例に係るディスプレイ用ガラス基板20の側面図である。図1(c)は、実施形態1に係るディスプレイ用ガラス基板20の基板端部領域21の拡大図である。
[図2] 従来のディスプレイ用ガラス基板220の成膜工程後の状態を示した図である。図2(a)は、成膜後の従来のディスプレイ用ガラス基板220の斜視図である。図2(b)は、成膜後の従来のディスプレイ用ガラス基板220の側面図である。図2(c)は、成膜後の従来のディスプレイ用ガラス基板220の基板端部の部分拡大側面図である。図2(d)は、ゲート膜230の欠落欠陥240の部分拡大図である。
[図3] ゲート膜230の欠落欠陥240の発生要因を説明するための図である。図3(a)は、ゲート膜形成のためのレジスト塗布工程の一例を示した図である。図3(b)は、ノズル40と従来のディスプレイ用ガラス基板220との関係を示す断面図である。図3(c)は、ノズル40を進行方向逆側の正面から見た正面図である。図3(d)は、ノズル40がディスプレイ用ガラス基板220の平坦部に到達した状態を示した正面図である。
[図4] 実施形態1の実施例に係るディスプレイ用ガラス基板20aの基板端部領域21の断面構成例を示した図である。
[図5] 実施形態2に係るディスプレイ用ガラス基板20bの基板端部領域21の断面構成例を示した図である。
[図6] 本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bの製造方法に用いるガラス板製造装置150の一例を示した側面図である。
[図7] ガラス板製造装置150のメタルバス80及びレヤー130の平面図である。
[図8] 本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bの製造方法の加熱処理の一例を説明するための図である。図8(a)は、ヒータ100の区画例を示した図である。図8(b)は、ガラスリボン11の厚さ制御の一例を説明するための図である。
[図9] 本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bの製造方法を模式的に示した図である。図9(a)は、ガラスリボン11の成形工程を示した図である。図9(b)は、板ガラス12の切断工程の一例を示した図である。
[図10] 本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bの製造方法の一例について説明するための図である。
[図11] ガラスリボン11aの表面との距離を測定している状態を示した図である。
[図12] ガラスリボン11aの表面形状の横幅方向の断面構成例を示した図である。
[図13] 採取する板ガラスのサイズを小さくした場合の切断箇所の一例を示した図である。

発明を実施するための形態

[0021]
 以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の説明を行う。
[0022]
 〔実施形態1〕
 図1は、本発明の実施形態1に係るディスプレイ用ガラス基板20の形状の一例を示した図である。図1(a)は、実施形態1に係るディスプレイ用ガラス基板20の斜視図の一例であり、図1(b)は、実施形態1に係るディスプレイ用ガラス基板20の側面図の一例である。
[0023]
 図1(a)、(b)に示すように、実施形態1に係るディスプレイ用ガラス基板20は、四角形の平面形状を有する板状のガラス基板である。なお、ディスプレイ用ガラス基板20の材質は、用途に応じて、適切なガラス材料が選択されてよい。
[0024]
 図1(c)は、図1(b)の実施形態1に係るディスプレイ用ガラス基板20の基板端部領域21を拡大して示した図である。図1(c)において、実施形態1に係るディスプレイ用ガラス基板20は、基板端E から内側に1mm入り、基板端E から1~30mmの範囲が、基板端部領域21となっている。基板端部領域21は、外側端E と内側端E で挟まれた基板端部の領域であり、外側端E が基板端E から1mm内側に入った位置にあり、内側端E が基板端E から30mm内側に入った位置にある。基板端E には、角を丸め加工した面取り部22が形成されている。面取り部22は、一般的に、基板端E から横幅1mm以内の範囲で形成され、例えば、0.5mm程度の横幅を有する。そして、実施形態1に係るディスプレイ用ガラス基板20は、面取り部22を除いた基板端部領域21において、基板面の高低差Vが15μm以下となっている。このように、実施形態1に係るディスプレイ用ガラス基板20は、基板端E から1~30mmの内側の範囲内において、基板面の高低差Vを15μm以下とした形状を有する。また、図1(c)においては、基板端部領域21の内側端E から、外側端E に向かって、基板表面の傾斜が下降するような側面形状となっている。なお、面取り部22は、高低差が数100μm程度あり、例えば、0.4mm(=400μm)の高低差を有する。面取り部22は、ディスプレイ用ガラス基板20のエッジの尖った部分を丸め除去した部分であり、加工上必要な部分であるが、成膜工程に必要なレジスト塗布工程においては、レジスト塗布の対象領域とならないので、面取り部22を含む基板端E から1mmのエッジ部分を除いた領域を基板端部領域21としている。
[0025]
 一般的に、ディスプレイ用ガラス基板20は、フラットパネルディスプレイの製造工程において、成膜工程が含まれる場合が多い。例えば、液晶ディスプレイの場合、前面側となるカラーフィルタ用ガラス基板には、ブラックマトリックス及びカラーフィルタの膜が形成される。また、背面側となるTFT用ガラス基板には、TFT(Thin Film Transistor、薄膜トランジスタ)となるアモルファスシリコン膜が形成される。また、例えば、プラズマディスプレイの場合には、透明電極形成用のITO(Indium Tin Oxide、酸化インジウムスズ)膜か、誘電体膜が形成される。このような成膜工程は、ディスプレイ用ガラス基板20の全面を膜で覆った後、レジストを用いてパターニングが行われ、その後エッチングにより所望のパターン形状を有する膜が形成される場合が多い。このような成膜工程において、図1(c)に示すように、基板端部領域21の基板面が、内側端E から外側端E に向かって下降する形状をしており、その高低差Vが例えば20μm以上の大きさになると、レジストの塗布不良が発生し易いことが知られている。詳細は後述するが、実施形態1に係るディスプレイ用ガラス基板20のように、基板端部領域21において、高低差Vの少ない形状を有することにより、成膜工程のレジスト塗布工程において、レジスト塗布不良を低減させることができる。
[0026]
 次に、図2を用いて、従来例として、従来のディスプレイ用ガラス基板220の形状の一例について説明する。図2は、従来のディスプレイ用ガラス基板220の成膜工程後の状態を示した図である。
[0027]
 図2(a)は、成膜後の従来のディスプレイ用ガラス基板220の斜視図である。図2(a)において、ディスプレイ用ガラス基板220の表面には、TFTのゲート膜230が形成されているが、ゲート膜230の表面には、欠落欠陥240が形成されている。ゲート膜230の欠落欠陥240は、平面的には、直線状の形状をしている。
[0028]
 図2(b)は、成膜後の従来のディスプレイ用ガラス基板220の側面図であり、図2(c)は、成膜後の従来のディスプレイ用ガラス基板220の基板端部を拡大した側面図である。図2(c)において、基板端部領域21は、基板端E 付近の面取り部22を除いた基板端E から1~30mmの内側の領域である点は、図1と同様であるが、基板端部領域21の外側端E と内側端E との高低差Vが、20μm以上である点で、本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20と異なっている。このように、基板端E から1~30mmの基板端部領域21で、20μm以上の高低差Vがある場合には、図2(a)に示すような、ゲート膜230の欠落欠陥240が発生し易い。
[0029]
 図2(d)は、ゲート膜230の欠落欠陥240の拡大図である。図2(d)において、3~5mmの幅で、深さdが25μm以下の溝のような欠落欠陥240が発生している。このように、基板端部領域21において、基板表面の高低差Vが20μm以上あると、ゲート膜工程においてゲート膜230に欠陥が生じてしまう場合が多い。
[0030]
 図3は、ゲート膜230の欠落欠陥240の発生要因を説明するための図である。図3(a)は、ゲート膜形成のためのレジスト塗布工程の一例を示した図である。図3(a)において、ステージ30上に、従来のディスプレイ用ガラス基板220が載置されている。ディスプレイ用ガラス基板220の左側の基板端部には、レジストを塗布するためのノズル40と、基板表面との距離を測定するためのセンサー50が設けられている。レジスト塗布工程において、管理項目は、レジストの吐出液量と、ノズル40と基板表面との距離Lである。このうち、ノズル40と基板表面との距離Lは、センサー50で、基板表面との距離Lが測定され、距離Lが適切となるようにノズル40の高さが調整される。そして、ノズル40が横方向に移動しながらレジストをディスプレイ用ガラス基板220に供給し、レジストが基板表面に塗布される。ここで、センサー50によるノズル40の高さ調整が行われるのは、基板端部の30~50mmの領域のみである。また、ノズル40は、スリットノズルであり、横方向全体にレジストを供給できる構成となっている。
[0031]
 図3(b)は、ノズル40と従来のディスプレイ用ガラス基板220との関係を示すノズル進行方向の断面図である。図3(b)において、センサー50は、ノズル40よりも進行方向前方に設けられ、ディスプレイ用ガラス基板220が平坦に近い位置における高さ距離を測定している。一方、ノズル40は、基板端E 付近の面取り部22よりも内側に配置されており、このままノズル40からレジスト60を供給すると、従来のディスプレイ用ガラス基板の場合、センサー50が測定した基板表面の位置から20μm以上低い位置に、レジスト60を供給することになってしまう。このような状態でノズル40からレジスト60を供給すると、レジスト60がディスプレイ用ガラス基板220に適切に塗布されずに、欠落欠陥を生じるという現象が発生し易い。
[0032]
 図3(c)は、ノズル40を進行方向逆側の正面から見た正面図である。図3(c)に示すように、ノズル40は、供給口の中央部が、両端部よりも高さが高い形状となっており、中央部の方が、両端部よりも基板表面との距離が離れた状態となっている。よって、図3(b)において説明した基板端部における高低差Vの影響は、中央部の方が発生し易い。図3(c)において、レジスト60が、ノズル40の横方向全体から供給されているが、中央部に欠落部61が生じている。
[0033]
 図3(d)は、ノズル40が移動し、ディスプレイ用ガラス基板220の平坦部に到達した状態を示した正面図である。図3(c)で示したように、一旦基板端部で欠落部61が生じてしまうと、ノズル40が基板の平坦部(中央部)に到達し、ノズル40と基板表面との距離Lが小さくなっても、欠落部61は残ったままとなってしまう。このような現象のため、レジスト膜に欠落部61が生じてしまう。
[0034]
 次に、ゲート膜230の欠落欠陥240の推定される発生要因を説明する。図3(a)~(d)において説明したように、ゲート膜230の欠落不良は、レジスト膜の塗布不良に起因していると考えられる。そして、レジスト膜の塗布不良は、ノズル40と基板表面との距離Lの最大値L と最小値L との差が、20μmより大きいときに発生し易くなることを見出した。
[0035]
 その発生原因について考えてみると、ディスプレイ用ガラス基板220側の要因としては、凹み、板厚分布、端部形状が考えられる。また、レジスト塗布装置側の要因としては、目詰まり、ノズル反り等が考えられる。これらの要因のうち、図3(a)~(d)において説明したように、ディスプレイ用ガラス基板220の端部形状というのは、大きな要因となり得る。実際、基板端E から1~30mmの範囲で、20μm以上の高低差Vがあったときに、図3(a)~(d)において説明したレジスト60の欠落部61が発生し易くなることを見出した。ディスプレイ用ガラス基板220の形状の内、基板端E から1~30mmの範囲の形状が特に重要である。基板端E から1~30mmの範囲でレジスト60の欠落部61が発生しなければ、ガラス中央部にレジストを塗布する工程においてレジスト膜の塗布不良が発生することはないからである。
[0036]
 よって、本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20においては、基板端E から1~30mmの範囲の基板端部領域21において、基板表面の高低差Vを15μm以下とすることにより、レジスト膜に欠落が発生する現象を防止している。
[0037]
 図4は、実施形態1の実施例に係るディスプレイ用ガラス基板20aの基板端部領域21の断面構成例を示した図である。図4は、基板端部領域21において、基板内側端E よりも外側の基板表面の高さが、総て基板内側端E よりも高いか又は低いかのいずれかである態様の種々の実施例を示している。図4において、実施形態1の実施例に係るディスプレイ用ガラス基板20aの基板端部領域21が示されているが、基板端部領域21は、面取り部22を除いた基板端E から1~30mmの範囲であることは、図1と同様である。なお、面取り部22の形状は、本発明とは直接的な関係は無いため、図4においては、面取り部22を省略し、左端を基板端部領域21の外側端E として示している。図4において、P~Tの5態様の基板端部領域の断面形状の例が示されている。また、基板端部領域21の内側端E を0レベルの水平基準Fとしたときに、外側端E において、内側端E よりも15μm低い点がD、内側端E よりも15μm高い点がHで示されている。
[0038]
 Pに示す基板表面の断面形状は、図1において説明したのと同様に、基板端部領域21の内側端E から外側端E の方に向かって基板表面が下降している形状である。Pに示す断面形状の基板端部領域21における下降量は、外側端E において、D点よりも高い位置にあるので、15μmよりも小さい下降量である。同様に、Qに示す断面形状も、内側端E よりも、外側端E においては下降しているが、その下降量は、曲線Pよりも低く、更に平坦度が高くなった形状となっている。
[0039]
 Rに示す基板表面の断面形状は、外側端E と内側端E とが、ともに水平基準Fとなった場合を示している。ディスプレイ用ガラス基板20aは、表面は、フラットパネルディスプレイ用のガラス基板として問題の無いレベルで平坦であるが、ミクロンオーダーに拡大すると、図4に示すように、若干の起伏が存在する場合がある。よって、Rに示す基板表面の断面形状のように、外側端E が内側端E と同じ高さであっても、若干の高低差は存在する場合がある。図4においては、基板端部領域21は、全体として、水平基準Fよりもやや高い断面形状となっている。
[0040]
 Sに示す基板表面の断面形状は、基板端部領域21の内側端E と比較して、外側端E の基板表面の高さが高い断面形状となっている。このように、基板端部領域21の断面形状は、外側端E が内側端E よりも低くなる場合だけではなく、外側端E が内側端E よりも高くなる場合もあり得る。Tに示す基板表面の断面形状も、Sと同様に、基板端部領域21の内側端E の基板表面よりも、外側端E の基板表面が高い断面形状となっている。Tに示す断面形状の方が、Sに示す断面形状よりも、全体が高くなっている。しかしながら、Tに示す断面形状も、H点よりは低いので、基板端部領域21における高低差は、15μmよりも小さくなっている。
[0041]
 このように、本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20aは、基板端部領域21において、高低差が15μm以下であれば、種々の断面形状を採り得る。そして、いずれの形状においても、レジスト塗布工程における欠落不良を低減させ、その後のゲート膜230等の成膜工程において、欠落不良の無い成膜を行うことができる。
[0042]
 〔実施形態2〕
 図5は、実施形態2に係るディスプレイ用ガラス基板20bの基板端部領域21の断面構成例を示した図である。図5は、基板端部領域21において、水平基準Fよりも高い部分と低い部分の双方が含まれる断面形状を有するディスプレイ用ガラス基板20bの例を示している。図5において、Uに示す基板表面の断面形状は、基板端部領域21の内側端E から外側端E に向かって、傾斜が一旦上昇してから下降し、最終的には外側端E で水平基準Fよりも低い形状となっている。この場合、基板端部領域21における高低差は、最高点と最低点の差のV となるが、V が15μm以下であれば、本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20bに含まれる。
[0043]
 また、Wに示す基板表面の断面形状は、基板端部領域21の内側端E から一旦傾斜が下降し、再び上昇して、外側端E においては、水平基準Fよりも高くなっている。この場合においても、最高点と最低点の差V は、15μm以下であるので、本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20bに含まれる。
[0044]
 このように、本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bは、外側端E から30mmの基板端部領域21において、高低差が15μmであれば、種々の形状をとることができる。また、いずれの形状においても、レジストの塗布不良の発生を低減させ、その後の成膜工程における成膜不良を低減させることができる。
[0045]
 次に、図6~図9を用いて、本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bの製造方法の一例について説明する。
[0046]
 図6は、本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bの製造方法に用いるガラス板製造装置150の一例を示した側面図である。図6において、ガラス板製造装置150は、タンク窯70と、メタルバス80と、レヤー130とを備える。タンク窯70は、溶融ガラス10を貯留する。また、メタルバス80は、溶融金属の溶融スズ90を貯留しており、上部の空間に、ヒータ100を備える。レヤー130は、ローラコンベア140を備えている。
[0047]
 タンク窯70に貯留された溶融ガラス10は、メタルバス80に流し込まれ、溶融スズ90上を広がり、ほぼ平衡厚さに達する。溶融スズ90上に広げられた溶融ガラス10は、レヤー130の方向に引っ張られ、少し引き伸ばされながら、メタルバス80の下流方向に、一定幅の帯状のガラスリボン11となって、溶融スズ90の浴面を進行する。
[0048]
 図7は、図6に示したガラス板製造装置150のメタルバス80及びレヤー130の平面図である。図7において、メタルバス80の両側に、複数の縁ロール120が備えられている。縁ロール120は、回転軸121により、ガラスリボン11を横幅方向に広げるように、矢印の方向に回転する。ガラスリボン11は、縁ロール120により、横幅方向に広げられ、ヒータ100(図6参照)により加熱されながら下流方向に進行し、メタルバス80の出口部81に達するまでの間に、ローラコンベア140に接触しても変形しない程度の温度まで冷却される。
[0049]
 メタルバス80の出口部81まで到達したガラスリボン11は、出口部81付近で若干量持ち上げられ、レヤー130内に進入する(図6参照)。そして、板ガラス12は、複数のローラコンベア140で搬送される過程で冷却され、最終的に室温まで冷却され、板ガラス12が製造される。
[0050]
 以上が、板ガラス12の製造までの全体の工程であり、次いで、板ガラス12を切断することにより、ディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bが製造される。ここで、本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bの製造方法においては、ガラスリボン11が、縁ロール120により横幅方向に拡大されながらメタルバス80を進行する際に、ガラスリボン11の横幅方向において、両端が厚くなるような処理が行われる。
[0051]
 図8は、本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bの製造方法のメタルバス80における加熱処理の一例を説明するための図である。図8(a)は、メタルバス80の上方に設置されたヒータ100の区画例を示した図である。図8(a)において、ヒータ100は、メタルバス80の領域を進行方向及び横幅方向にカバーするように、格子状に区画され、割り当てられる。区画毎に、異なる加熱温度を加えることにより、ガラスリボン11の厚さを、区画領域に応じて異ならせる制御を行うことができる。また、レヤー130でガラスリボン11をある程度の硬さを有する状態に冷却することができるようになっている。
[0052]
 図8(b)は、ヒータ100の温度によるガラスリボン11の厚さ制御の一例を説明するための図である。図8(b)において、各区画におけるヒータ100の出力の電気エネルギー(単位:kW/m )の密度(以下、出力密度と記載する)が示されている。メタルバス80は、大きく分けて上流側82と下流側83とに区画される。上流側82においては、横幅方向の両端部のヒータ100の出力が、中央部の出力よりも大きな値となっている。つまり、進行方向3番目の横幅方向のヒータ列においては、中央部の出力密度が13kW/m であるのに対し、両端部の出力密度は35kW/m となっており、両端部の出力密度の方が中央部よりも大きくなっている。同様に、進行方向4番目の横幅方向のヒータ列については、中央部の出力密度が17kW/m であるのに対し、両端部が33kW/m 、進行方向5番目のヒータ列については、中央部が15kW/m であるのに対し、両端部が33kW/m となっている。進行方向1番目および2番目の横幅方向のヒータ列の出力密度も同様である。
[0053]
 逆に、下流側83においては、横幅方向の中央部のヒータ100の出力が、両端部の出力よりも大きな値となっている。つまり、進行方向6番目の横幅方向にヒータ列においては、両端部の出力密度が11kW/m であるのに対し、中央部の出力密度は26kW/m であり、中央部のヒータ100の出力密度の方が、両端部のヒータ100の出力密度よりも高くなっている。同様に、進行方向7番目の横幅方向のヒータ列においても、両端部の出力密度が8kW/m であるのに対し、中央部の出力密度は21kW/m であり、中央部のヒータ100の出力密度の方が、両端部のヒータ100の出力密度よりも大きくなっている。
[0054]
 このように、上流側82の第1の加熱工程では、端部のヒータ100の加熱温度を中央部のヒータ100よりも高くし、下流側83の第2の加熱工程では、端部のヒータ100の加熱温度を中央部のヒータ100よりも低くすることにより、ガラスリボン11の両側が中央部よりも厚くなる形状のガラスリボン11を成形することができる。
[0055]
 なお、上流側82と下流側83は、図8(b)においては、上流側82が進行方向についてヒータ100の5区画分、下流側83が進行方向についてヒータ100の2区画分となっているが、これらは、ガラスリボン11の性質や製造する板ガラス12の性質に応じて、適宜変更してよい。例えば、上流側82を進行方向に4区画分、下流側83を進行方向に3区画分としてもよい。
[0056]
 また、上流側82の第1の加熱工程と下流側83の第2の加熱工程との境界は、ガラスリボン11の粘性に応じて定めてもよい。例えば、ガラスリボン11の粘度が、10 4.5~10 6.4ポアズの範囲となったときに、上流側82と下流側83が切り替わり、ヒータ分布の端部と中央部が逆転するような設定としてもよい。例えば、液晶用の無アルカリガラスの場合には、粘度が10 5.3~10 6.4ポアズのときには、ガラスリボン11の温度が1170℃程度となる。このように、粘度に対応したガラスリボン11の温度が既知の場合には、ガラスリボン11の温度を基準としてメタルバス80におけるヒータ100の上流側82と下流側83とを設定するようにしてもよい。
[0057]
 この後、図6及び図7を用いて説明したように、横幅方向に切断すれば、両端部が厚くなり、基板端部領域21において高低差の少ない、特に、下降するような断面形状を含まない、レジスト塗布を適切に行うことができるディスプレイ用ガラス基板を製造することができる。
[0058]
 図9は、本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bの製造方法を、模式的に示した図である。図9(a)は、メタルバス80におけるガラスリボン11の成形工程を示した図である。図9(a)に示すように、メタルバス80に流し込まれたガラスリボン11が、縁ロール120を用いて横幅方向に広げられながらメタルバス80を進行している。
[0059]
 図9(b)は、耳除去前の板ガラス12の切断工程の一例を示した図である。図9(b)において、耳除去前の板ガラス12の断面構成の一例が示されているが、板ガラス12の横幅方向の端部は、耳13として切断削除される。そして、中央部分が、耳除去後の板ガラス14として利用され、最終的に、ディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bとして利用される。ここで、図8において説明したように、本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bの製造方法によれば、耳除去前の板ガラス12の両端部が十分な厚さを有して成形されているので、耳13を切断削除しても、切断して残された耳除去後の板ガラス14の端部は、十分な厚さを確保することができる。これにより、実施形態1において説明したように、レジスト60の塗布を適切に行い、成膜を確実に行うことが可能なディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bを製造することができる。
[0060]
 このように、本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bの製造方法によれば、最初に成形する耳除去前の板ガラス12を、両端部が厚い形状に成形することにより、成膜工程を確実に行うことができるディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bを製造することができる。
[0061]
 図10は、図6~図9とは異なる、本発明の実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bの製造方法の一例について説明するための図である。
[0062]
 本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bの製造方法においては、一般的なディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bの製造方法を適用してよい。しかしながら、本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bの製造方法においては、レーザ変位計160、161、162で板ガラス12a、14aの表面形状を認識し、両端が厚くなるように板ガラス12a、14aを切断することにより、基板端部領域21において高低差が15μm以下のディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bを製造する。
[0063]
 以下、具体的にその内容を説明する。図10において、ガラスがレヤー130を出てほぼ室温となった位置にレーザ変位計160が設置されている。また、レーザ変位計160より下流には、カッター170が設けられている。また、レヤー130を出た後の本線下流には、ブランチ84、85が設けられる。各ブランチ84、85には、レーザ変位計161、162が各々設けられてよい。なお、レヤー130を出た後のガラスリボン11は、ガラス流れ方向に垂直な方向に切断され、耳除去前の板ガラス12aとなるが、図10においては、その工程は省略されており、耳除去前の板ガラス12aが本線を流れている状態から内容を説明する。
[0064]
 レーザ変位計160は、耳除去前の板ガラス12aの厚さを測定する計測手段である。本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bの製造方法においては、耳除去前の板ガラス12からディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bを製造するため、一般的なフロート法によるディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bの製造方法を実行しつつ、レーザ変位計160を用いて、耳除去前の板ガラス12aの変位測定を行う。図10においては、耳除去前の板ガラス12aがX-X'断面を通過するときに、レーザ変位計160が横幅方向に移動し、耳除去前の板ガラス12aの厚さを測定している。
[0065]
 図11は、耳除去前の板ガラス12aの板厚を、レーザ変位計160により、測定している状態を示した図である。図11において、耳除去前の板ガラス12a上にレーザ変位計160が設置されている。レーザ変位計160は、耳除去前の板ガラス12aの厚さを測定することができ、耳除去前の板ガラス12aの厚さ分布を認識できる手段であれば、種々の構成の装置を用いることができる。図11に示すように、レーザ変位計160は、レーザを耳除去前の板ガラス12aに照射し、その反射光を検出することにより、耳除去前の板ガラス12aの板厚を測定する。そして、レーザ変位計160が、耳除去前の板ガラス12aの横幅方向に移動することにより、横幅方向における板厚を測定することができ、横幅方向の耳除去前の板ガラス12aの表面の高低差を認識することができる。
[0066]
 図12は、レーザ変位計160によって計測された耳除去前の板ガラス12aの表面形状の横幅方向における断面構成の一例を示した図である。図12において、耳除去前の板ガラス12aが、ミクロンオーダーで表面に凹凸を有している。ここで、耳除去前の板ガラス12aの表面が高くなった部分、つまり厚くなった部分が両端となるように耳除去前の板ガラス12aを切断すれば、基板端部領域21において、高低差が15μm以下となるような形状とすることができる。図12においては、耳除去前の板ガラス12aをX 、X 'で切断し、耳13aを切断削除し、耳除去後の板ガラス14aを製造している。X 、X 'においては、耳除去前の板ガラス12a自体の横幅方向断面形状の両端の、大きく下降して傾斜した部分から内側に入って、上昇した傾斜の頂上付近が切断位置として選択されている。このようにして、最終的に本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bを製造することができる。
[0067]
 なお、耳除去前の板ガラス12aの切断は、最初にカッター170で切断箇所に切り込みが形成され、その後、耳除去前の板ガラス12aを形成された切り込みで折り曲げることにより行われてよい。
[0068]
 また、図12においては、中央部のX においても、カッター170による切断がなされている。これは、横幅方向に2枚のディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bを製造するために、中央部のX において、耳除去後の板ガラス14aを切断しているためである。この場合においても、図12に示すように、耳除去後の板ガラス14aの表面形状の、隆起して高い位置X を選択して切断する。このようにすれば、切断されて生じる2枚のディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bの基板端部領域21を平坦にすることができ、高低差が15μm以下にすることができる。なお、中央部のX の切断は、本線ではなく、ブランチ84、85で行われる。この点は、後述する。
[0069]
 中央線のX が適切な位置になく、所望のサイズのディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bが採取出来ない場合は、採取するディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bのサイズを小さくして、図13のようにそれらのディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bを採取できる耳除去前の板ガラス12aの表面が高くなった部分X 、X '、X およびX 'を選択する。ついで耳除去前の板ガラス12aをX 、X '、X およびX 'で切断する。このようにすれば、切断されて生じる3枚のディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bの基板端部領域21を平坦にすることができ、高低差を15μm以下にすることができる。
[0070]
 このように、レーザ変位計160を用いて、耳除去前の板ガラス12aの横幅方向における表面形状を認識し、基板端部領域21の高低差が小さくなるように、耳除去前の板ガラス12aの隆起した位置で両端を切り落とすように切断加工すれば、本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bを製造することができる。
[0071]
 図10に戻る。本線のカッター170により、両耳13aを切断されたガラスリボン11aは、ブランチ84に導かれ、変位計161により、耳除去後の板ガラス14aの中央部X 付近で、再びY-Y'の方向に板厚が測定される。これにより、耳除去後の板ガラス14aの中央部X 付近の板厚を測定することができる。測定後は、図12において説明したように、板厚の十分に厚い部分で、耳除去後の板ガラス14aを2枚に切断する。
[0072]
 また、耳除去後の板ガラス14aの2枚の切断を効率的に行う場合には、更にブランチ85を設け、両耳13aが切断された耳除去後の板ガラス14aを、ブランチ84と並行して2枚に切断するようにする。なお、ブランチ84、85の設定は任意であり、耳除去後の板ガラス14aを2枚に切断する場合に、必要に応じて設けられてよい。また、耳除去後の板ガラス14aを2枚に切断する場合であっても、スループットを問題にしなければ、ブランチ84、85は、いずれか一方のみ設けるようにしてよい。また、逆に、もっと多くのブランチ84、85を設けて、スループットを更に高めるようにしてもよい。
[0073]
 このように、本実施形態に係るディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bの製造方法によれば、温度制御等を行うことなく、レーザ変位計160を利用して、実施形態1に係るディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bを容易に製造することができる。
[0074]
 なお、ディスプレイ用ガラス基板20、20a、20bには、図1において説明したように、必要に応じて面取り部22を形成するようにしてもよい。
 また、切断されたディスプレイ用ガラス基板に研磨処理を行い、ディスプレイ用ガラス基板表面の微細な欠陥を取り除いてもよい。
 研磨処理とは一般に、研磨パッドと呼ばれる発泡ウレタン材をガラスに押し当てディスプレイ用ガラス基板と研磨パッドの相対運動させることによりガラスの表面をスラリー状の酸化セリウムを用いて磨く工程である。
 研磨パッドはディスプレイ用ガラス基板と比較して柔らかいく変形し易いため、ディスプレイ用ガラス基板のエッジ部分が中央部に比べて研磨されやすく、基板端部領域21において高低差が生じることがある。
 高低差を少なくするには、研磨パッドを中央部が外周部に対して凸形状となるようにツルーイングしたり、加圧時に研磨パッドの中央部の圧力をパッドの外周部に比べて高くしたり、ガラス基板と研磨パッドの相対運動量をガラスの中央部に比べ外周部の方が小さくする。
 切断後の基板端部領域21において高低差が15μm以下とならない場合は、ガラス基板にラッピング処理を実施して高低差を改善してもよい。ラッピング処理とは一般に溝加工を施した平坦な鋳鉄の定盤に比較的低圧でガラス基板を押しつけ、ガラス基板と定盤の相対運動させることにより、スラリー状の酸化鉄や酸化アルミナなどを用いてガラス基板表面を加工する工程である。
 研磨処理と異なり、ラッピング処理では定盤がガラス基板に比べて硬いので、定盤の平坦度がガラス基板に転写される。そのため基板端部領域21における高低差を改善することが可能になる。ただし、研磨と比較してガラス基板の表面に傷がつくのでラッピング処理後に研磨処理が必要となる。
[0075]
 以上、本発明の好ましい実施形態について詳説したが、本発明は、上述した実施形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
[0076]
 本出願を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
 本出願は、2009年10月26日出願の日本特許出願(特願2009-245938)ならびに2010年3月1日出願の日本特許出願(特願2010-044515)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

産業上の利用可能性

[0077]
 本発明は、液晶パネルやプラズマディスプレイパネル等のフラットパネルディスプレイに用いられるディスプレイ用ガラス基板に利用することができる。

符号の説明

[0078]
 10…溶融ガラス
 11、11a…ガラスリボン
 12…板ガラス
 20、20a、20b…ディスプレイ用ガラス基板
 21…基板端部領域
 22…面取り部
 30…ステージ
 40…ノズル
 50…センサー
 60…レジスト
 70…タンク窯
 80…メタルバス
 81…出口部
 82…上流側
 83…下流側
 84、85…ブランチ
 90…溶融スズ
 100…ヒータ
 120…縁ロール
 121…回転軸
 130…レヤー
 140…ローラコンベア
 150…ガラス板製造装置
 160、161、162…レーザ変位計
 170…カッター

請求の範囲

[請求項1]
 2つの主面と4つの端面からなるフラットパネルディスプレイに用いられるディスプレイ用ガラス基板であって、
 一の主面を水平に載置した場合において、少なくとも一方の主面の基板端から内側に向かう1~30mmの基板端部領域で、高低差が15μm以下であることを特徴とするディスプレイ用ガラス基板。
[請求項2]
 前記基板端部領域は、成膜面側の基板端部領域であることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ用ガラス基板。
[請求項3]
 フラットパネルディスプレイに用いられるディスプレイ用ガラス基板の製造方法であって、
 溶融ガラスを溶融金属の浴面に連続的に供給し、該浴面を進行するガラスリボンを成形するとともに、該ガラスリボンの横幅方向の中央部の温度よりも、端部の温度を高くして加熱する第1の加熱工程と、
 前記ガラスリボンを進行方向に進行させるとともに、前記ガラスリボンの端部の温度よりも、中央部の温度を高くして加熱する第2の加熱工程と、
 冷却した前記ガラスリボンを、前記横幅方向で切断する工程と、を含むことを特徴とするディスプレイ用ガラス基板の製造方法。
[請求項4]
 前記溶融ガラスの粘性が10 4.5~10 6.4ポアズの範囲のときに、前記第1の加熱工程から前記第2の加熱工程に切り替えることを特徴とする請求項3に記載のディスプレイ用ガラス基板の製造方法。
[請求項5]
 フラットパネルディスプレイに用いられるディスプレイ用ガラス基板の製造方法であって、
 溶融ガラスを溶融金属の浴面に連続的に供給し、該浴面を進行するガラスリボンを成形する工程と、
 前記ガラスリボンの横幅方向の板厚分布を測定する工程と、
 前記板厚分布に基づいて、板厚の厚くなっている部分が端部となるように、進行方向に沿って前記ガラスリボンを切断する工程と、を有することを特徴とするディスプレイ用ガラス基板の製造方法。
[請求項6]
 前記板厚分布を測定する工程は、前記ガラスリボンの進行中に、レーザ変位計を用いて行うことを特徴とする請求項5に記載のディスプレイ用ガラス基板の製造方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]