Parte del contenido de esta aplicación no está disponible en este momento.
Si esta situación persiste, contáctenos aComentarios y contacto
1. (WO2019064950) AUTOMATIC TRAVEL SYSTEM
Document

明 細 書

発明の名称 自動走行システム

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

先行技術文献

特許文献

0006  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0007   0008  

課題を解決するための手段

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016  

図面の簡単な説明

0017  

発明を実施するための形態

0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064  

産業上の利用可能性

0065  

符号の説明

0066  

請求の範囲

1   2   3   4  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12  

明 細 書

発明の名称 : 自動走行システム

技術分野

[0001]
 本発明は、作業車両を目標走行経路に沿って自動走行させる自動走行システムに関する。

背景技術

[0002]
 上記の自動走行システムは、衛星測位システム等を用いて作業車両の位置情報を取得する位置情報取得部と、その位置情報取得部にて取得される作業車両の現在位置に基づき、作業車両を連続する複数の目標走行経路に沿って自動走行させる制御部とを備えており、作業車両の現在位置を随時取得しながら予め生成された連続する複数の目標走行径路に沿って作業車両を自動走行させるようにしている(例えば、特許文献1、2参照。)。このような自動走行システムでは、作業車両が目標走行経路に沿って自動走行されるので、作業車両にユーザが搭乗していなくても、作業車両による作業を行うことができる。
[0003]
 連続する複数の目標走行経路としては、例えば、図3に示すように、圃場の中央側の作業領域R1を走行するための作業用経路と、圃場Hの端部の非作業領域R2を走行するための転回用経路が生成される。
 図3に示す例では、作業用経路として直線的に前進するための複数の前進直線路K1(前進路Kf)が生成されている。また、転回用経路として、前進直進路K1に引き続き作業車両2を機体一側(機体右側)に約1/4円弧に沿って旋回させながら前進させる第1前進旋回路K2(前進路Kf)、第1前進旋回路K2に引き続き作業車両2を直線的に後進させる後進直線路K3(後進路Kb)、後進直線路K3に引き続き作業車両2を機体一側(機体右側)に約1/4円弧に旋回しながら前進させて次の前進直線路K1に接続する第2前進旋回路K4(前進路Kf)を生成している。
[0004]
 そして、自動走行システムの制御部は、連続する複数の目標走行経路K1~K4から自動走行対象の1つの目標走行経路を設定し、その設定目標走行経路を位置情報取得部にて取得される作業車両2の現在位置Pに基づき切り替えることで、連続する複数の目標走行経路K1~K4に沿って作業車両2を自動走行させている。
 例えば、まず、設定目標走行経路を前進直線路K1に設定することで、トラクタ2を前進直線路K1に沿って自動走行させ、その後、作業車両2の移動に連れて、設定目標走行経路を第1前進旋回路K2、後進直線路K3、第2前進旋回路K4、次の前進直線路K1の順で順番に切り替えることで、前進直線路K1、第1前進旋回路K2、後進直線路K3、第2前進旋回路K4、次の前進直線路K1の順で連続して作業車両2を自動走行させている。
[0005]
 ここで、自動走行システムの制御部は、作業車両2(作業車両2の現在位置P)が走行中の目標走行経路の終点に到達したときに設定目標走行経路を次の目標走行経路に切り替えるようにしている。例えば、図12に示すように、作業車両2が走行中の第1前進旋回路K2(図12(a)参照)から後進直線路K3(図12(d)にて走行中の経路)に設定目標走行経路を切り替える場合には、図12(b)に示すように、作業車両2(作業車両2の現在位置P)が走行中の第1前進旋回路K2の終点K2eに到達したときに設定目標走行経路を後進直線路K3に切り替えている。

先行技術文献

特許文献

[0006]
特許文献1 : 国際公開第2015/119263号公報
特許文献2 : 特許第4295911号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007]
 ところが、圃場Hの上で作業車両2の前進移動を止めて後進移動させるには、車速等に応じた相応の制動距離が必要となる。そのため、図12(b)に示すように、作業車両2(作業車両2の現在位置P)が走行中の第1前進旋回路K2(前進路Kf)の終点K2e(Kfe)に到達したときに設定目標走行経路を後続の後進直線路K3(後進路Kb)に切り替えると、図12(c)に示すように、設定目標走行経路の切り替え直後に作業車両2が第1前進路K2(前進路Kf)の終点K2e(Kfe)から少なくも制動距離分ORは前進移動し、作業車両2が走行中の第1前進路K2(前進路Kf)の終点K2e(Kfe)を通り過ぎて無駄に走行することになる。
 よって、作業車両2の走行が増大して作業能率が低下する不都合がある。また、このような不都合は、設定目標走行経路を走行中の後進路Kbから後続の前進路Kfに切り替える場合にも生じる。
[0008]
 この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、作業車両の無駄な走行を削減して作業能率を向上できる自動走行システムを提供する点にある。

課題を解決するための手段

[0009]
 本発明の第1特徴構成は、作業車両の位置情報を取得する位置情報取得部と、
 連続する複数の目標走行経路から自動走行対象の1つの目標走行経路を設定し、その設定目標走行経路を前記位置情報取得部にて取得される前記作業車両の現在位置に基づき切り替えることで、連続する複数の目標走行経路に沿って前記作業車両を自動走行させる制御部と、を備えた自動走行システムであって、
 前記複数の目標走行経路として、前記作業車両を前進させる前進路と、前記作業車両を後進させる後進路とが備えられ、
 前記制御部は、前記設定目標走行経路を、走行中の前記前進路から後続の前記後進路に切り替える又は走行中の前記後進路から後続の前記前進路に切り替える場合、前記作業車両の制動距離を基準とする設定距離だけ、走行中の前記目標走行経路における終点よりも手前側の先行切り替え地点に前記作業車両が到達したとき、前記設定目標走行経路を後続の目標走行経路に切り替え可能であることを特徴とする点にある。
[0010]
 本構成によれば、制御部は、設定目標走行経路を、走行中の前進路から後続の後進路に切り替える又は走行中の後進路から後続の前進路に切り替える場合、作業車両の制動距離を基準とする設定距離だけ、走行中の前記目標走行経路における終点よりも手前側の先行切り替え地点に作業車両が到達したとき、設定目標走行経路を後続の目標走行経路に切り替えることができる。
 先行切り替え地点は作業車両の制動距離を基準とする設定距離だけ走行中の目標走行経路の終点よりも手前側であるので、設定目標走行経路の切り替え直後に作業車両が先行切り替え地点から制動距離分だけ前進移動又は後進移動しても、作業車両が走行中の目標走行経路の終点を通り過ぎるのを回避することができる。しかも、先行切り替え地点は、作業車両の制動距離を基準とする設定距離に基づくものであるので、先行切り替え地点にて設定目標走行経路を後続の目標走行経路に切り替えることで、走行中の目標走行経路の終点又はその近傍にて作業車両の進行方向を切り替えることができ、後続の目標走行経路に対する走行をスムーズに行うことができる。よって、作業車両の無駄な走行を削減して作業能率を向上できる。
[0011]
 本発明の第2特徴構成は、前記設定距離は、前記制動距離に所定距離を追加して設定されることを特徴とする点にある。
[0012]
 本構成によれば、設定目標走行経路を切り替えるための先行切り替え地点を、制動距離に所定距離を追加した設定距離だけ走行中の目標走行経路の終点よりも手前側にすることができるので、例えば、高速作業時等における設定目標走行経路の切り替え時などに作業車両が先行切り替え地点から制動距離以上に前進移動又は後進移動してしまう場合でも、作業車両が走行中の目標走行経路の終点を通り過ぎるのを適切に回避することができる。
[0013]
 本発明の第3特徴構成は、前記所定距離は、前記設定目標走行経路を走行中の前記前進路から後続の前記後進路に切り替える場合に用いられる前進用所定距離と、前記設定目標走行経路を前記後進路から前記前進路に切り替える場合に用いられる後進用所定距離とを有し、
 前記前進用所定距離よりも前記後進用所定距離が大きいことを特徴とする点にある。
[0014]
 本構成によれば、設定目標走行経路を走行中の前進路から後続の後進路に切り替える場合には、制動距離に前進用所定距離を追加し、走行中の前進路から後続の後進路への切り替えに適した設定距離を設定することができる。また、設定目標走行経路を走行中の後進路から後続の前進路に切り替える場合には、制動距離に後進用所定距離を追加し、走行中の後進路から後続の前進路への切り替えに適した設定距離を設定することができる。
 しかも、後進用所定距離は、前進用所定距離よりも大きいので、走行中の後進路から後続の前進路への切り替える場合の設定距離を、走行中の後進路から後続の前進路への切り替える場合の設定距離よりも大きくし、その分、先行切り替え地点をより手前側とすることができる。
 よって、作業車両が、後方側に作業機が装着された状態で走行中の後進路から後続の前進路への切り替える場合に、例えば、作業車両の後方側の作業機が予定外の領域に飛び出して障害物に接触する等の不都合が生じるのを抑制することができる。
[0015]
 本発明の第4特徴構成は、前記作業車両の方位角を特定する方位角特定部を備え、
 前記制御部は、前記設定目標走行経路を、走行中の前記前進路から後続の前記後進路に切り替える又は走行中の前記後進路から後続の前記前進路に切り替える場合、前記方位角特定部にて特定される前記作業車両の現在方位角に沿う直線と後続の前記目標走行経路に沿う直線との角度偏差が所定値以下になると、前記作業車両が走行中の前記目標走行経路における前記先行切り替え地点に到達していなくても前記設定目標走行路を後続の前記目標走行経路に切り替えることを特徴とする点にある。
[0016]
 本構成によれば、方位角特定部にて目標走行経路を走行中の作業車両の方位角を特定することができる。そして、制御部は、方位角特定部にて特定される作業車両の現在方位角に沿う直線と後続の目標走行経路に沿う直線との角度偏差が所定値以下になり、作業車両が短時間又は少ない走行距離で後続の目標走行経路に沿う姿勢に移行できる場合等には、作業車両が走行中の目標走行経路における先行切り替え地点に到達していなくても、設定目標走行路を後続の目標走行経路に切り替えることができる。よって、作業車両の無駄な走行を一層削減して作業能率を一層向上できる。

図面の簡単な説明

[0017]
[図1] 自動走行システムの概略構成を示す図
[図2] 自動走行システムの概略構成を示すブロック図
[図3] 目標走行経路の概略構成を示す図
[図4] 走行中の前進路から後続の後進路に切り替えるときの作業車両の走行制御を示す図
[図5] 走行中の前進路から後続の後進路に切り替えるときの作業車両の走行制御を示す図
[図6] 走行中の後進路から後続の前進路に切り替えるときの作業車両の走行制御を示す図
[図7] 走行中の後進路から後続の前進路に切り替えるときの作業車両の走行制御を示す図
[図8] 転回用経路の概略構成を示す図
[図9] 転回用経路の概略構成を示す図
[図10] 転回用経路の概略構成を示す図
[図11] 転回用経路の概略構成を示す図
[図12] 従来における走行中の前進路から後進路に切り替えるときの作業車両の走行制御を示す図

発明を実施するための形態

[0018]
 本発明に係る自動走行システムの実施形態を図面に基づいて説明する。
 この自動走行システム1は、図1に示すように、連続する複数の目標走行経路K1~K4(図3参照)に沿って自動走行する作業車両としてのトラクタ2と、そのトラクタ2に対して各種の情報を指示可能な無線通信端末3とが備えられている。そして、この実施形態では、トラクタ2の位置情報を取得するための基準局4が備えられている。
[0019]
 トラクタ2は、後方側に作業機5を装着可能な車体部6を備え、車体部6の前部が左右一対の前輪7で支持され、車体部6の後部が左右一対の後輪8で支持されている。車体部6の前部にはボンネット9が配置され、そのボンネット9内に駆動源としてのエンジン10(ディーゼルエンジン)が収容されている。ボンネット9の後方側には、ユーザが搭乗するためのキャビン12が備えられ、そのキャビン12内には、ユーザが操向操作するためのステアリングハンドル13、ユーザの運転座席14等が備えられている。
[0020]
 図1では、作業車両としてトラクタ2を例示したが、トラクタの他、田植機、コンバイン、土木・建築作業装置、除雪車等、乗用型作業車両に加え、歩行型作業車両も適用可能である。
[0021]
 図2に示すように、トラクタ2には車両側無線通信部26が備えられ、無線通信端末3には端末側無線通信部31が備えられ、基準局4には基準局側無線通信部41が備えられている。車両側無線通信部26と端末側無線通信部31との間での無線通信によりトラクタ2と無線通信端末3との間で各種の情報を送受信可能とするとともに、車両側無線通信部26と基準局側無線通信部41との間での無線通信によりトラクタ2と基準局4との間で各種の情報を送受信可能に構成されている。そして、無線通信端末3と基準局4とは、トラクタ2を介して各種の情報を送受信可能に構成されている。ちなみに、端末側無線通信部31と基準局側無線通信部41との間での無線通信により無線通信端末3と基準局4とが、トラクタ2を介さずに直接各種の情報を送受信可能に構成することもできる。各無線通信部同士での無線通信に用いられる周波数帯域は、共通の周波数帯域であってもよいし、互いに異なる周波数帯域であってもよい。
[0022]
 トラクタ2には、図2に示すように、測位用アンテナ21、車両側制御部22、車両側無線通信部26、記憶部(図示省略)等が備えられている。
 車両側制御部22には、走行制御部23、位置情報取得部24、方位角特定部25等が備えられている。車両側制御部22は、位置情報取得部24にて随時取得される自己の位置情報(測位用アンテナ21の設置位置である現在位置P、)、方位角特定部25にて随時特定される自己の方位角(現在方位角)、トラクタ2に備えられる3軸のジャイロと3方向の加速度計等を有する慣性計測装置(図示省略)で計測される自己の姿勢等を適時参照しながら、走行制御部23にてエンジン制御装置、前進と後進とを切替可能な変速装置、操舵装置、ブレーキ装置等(図示省略)のトラクタ2に備えられる各種の装置を制御し、目標走行経路K1~K4に沿ってトラクタ2を自動走行可能に構成されている。
[0023]
 測位用アンテナ21は、図1に示すように、例えば、衛星測位システム(GNSS)を構成する測位衛星15からの信号を受信するように構成されている。測位用アンテナ21は、例えば、トラクタ2のキャビン12のルーフの上面に配置されている。
[0024]
 衛星測位システムを用いた測位方法として、図1に示すように、予め定められた基準点に設置された基準局4を備え、その基準局4からの測位補正情報によりトラクタ2(移動局)の衛星測位情報を補正して、トラクタ2の現在位置Pを求める測位方法を適用可能としている。例えば、DGPS(ディファレンシャルGPS測位)、RTK測位(リアルタイムキネマティック測位)等の各種の測位方法を適用することができる。ちなみに、測位方法については、基準局4を備えずに単独測位を用いることもできる。
[0025]
 この実施形態では、例えば、RTK測位を適用していることから、図1及び図2に示すように、移動局側となるトラクタ2に測位用アンテナ21を備えるのに加えて、基準局4が備えられている。基準局4の設置位置となる基準点の位置情報は予め設定されて把握されている。基準局4は、例えば、圃場Hの周囲等、トラクタ2の走行の邪魔にならない位置(基準点)に配置されている。基準局4には、基準局側無線通信部41と基準局測位アンテナ42とが備えられている。
[0026]
 RTK測位では、基準点に設置された基準局4と、位置情報を求める対象の移動局側となるトラクタ2の測位用アンテナ21との両方で測位衛星15からの搬送波位相(衛星測位情報)を測定している。基準局4では、測位衛星15から衛星測位情報を測定する毎に又は設定周期が経過する毎に、測定した衛星測位情報と基準点の位置情報等を含む測位補正情報を生成して、基準局側無線通信部41からトラクタ2の車両側無線通信部26に測位補正情報を送信している。トラクタ2の位置情報取得部24は、測位用アンテナ21にて測定した衛星測位情報と基準局4から送信される測位補正情報とを用いて、トラクタ2の現在位置Pを求めている。位置情報取得部24は、トラクタ2の現在位置Pとして、例えば、緯度情報・経度情報を求めている。
[0027]
 トラクタ2の方位角特定部25は、トラクタ2の移動に伴い、位置情報取得部24にて取得されるトラクタ2の現在位置Pの変化状態からトラクタ2の方位角を特定するように構成されている。例えば、方位角特定部25は、位置情報取得部24にて現在位置Pを取得した時点で、記憶部に保存された直前の現在位置Pを参照し、その直前の現在位置Pから現在の現在位置Pに向かう速度ベクトルの向きをトラクタ2の方位角として特定する。なお、上記直前の現在位置Pとしては、記憶部に保存された直前の位置情報取得部24で取得した現在位置Pを用いることができるが、例えば、トラクタ2の走行開始時においては、単独測位又はユーザが入力して得られた現在位置Pを用いることもできる。
[0028]
 無線通信端末3は、例えば、タッチパネルを有するタブレット型のパーソナルコンピュータ等から構成され、各種情報をタッチパネルに表示可能であり、タッチパネルを操作することで、各種の情報も入力可能となっている。無線通信端末3については、ユーザがトラクタ2の外部にて携帯して使用することが可能であるとともに、トラクタ2の運転座席14の側脇等に装着して使用することもできる。
[0029]
 無線通信端末3には、図2に示すように、端末側無線通信部31、端末側制御部32、
経路生成部33、表示部34等が備えられている。経路生成部33は、トラクタ2が自動走行する連続する複数の目標走行経路K1~K4(図3参照)を生成するように構成されている。また、無線通信端末3には、記憶部(図示省略)が備えられており、この記憶部には、ユーザにより登録された情報等、各種の情報が記憶されている。
[0030]
 トラクタ2の自動走行を行う場合には、ユーザが無線通信端末3のタッチパネル等を操作して圃場領域、トラクタ2や作業機5に関する情報等の目標走行経路K1~K4を生成するための情報を登録している。無線通信端末3の経路生成部33が、登録情報等に基づいて、トラクタ2が自動走行する目標走行経路K1~K4を生成している。
 例えば、図3に示すように、経路生成部33は、圃場H内において、目標走行経路として、トラクタ2を自動走行させながら耕耘等の作業を行う作業用経路であって、トラクタ2を直線的に前進させる前進直線路K1を生成している。
 また、経路生成部33は、圃場H内において、目標走行経路として、トラクタ2を転回させる転回用経路であって、トラクタ2を機体一側(機体右側)に約1/4円弧に沿って旋回しながら前進させる第1前進旋回路K2、第1前進旋回路K2に引き続きトラクタ2を直線的に後進させる後進直線路K3、後進直線路K3に引き続きトラクタ2を機体一側(機体右側)に約1/4円弧に旋回しながら前進させる第2前進旋回路K4を生成している。
 なお、図3に示す目標走行経路K1~K4は、あくまで一例であり、経路生成部33が、どのような目標走行経路を生成するかは適宜変更が可能である。
[0031]
 経路生成部33が連続する複数の目標走行経路K1~K4を生成するに当たり、圃場Hの形状や位置情報等、圃場Hに関する情報が先に登録されている。そして、圃場H内において、目標走行経路K1~K4を生成するための領域として、耕耘等の作業を行う作業領域R1と作業を行わない非作業領域R2(枕地)とが特定されている。
 経路生成部33は、作業領域R1に対して作業用経路である前進直線路K1を生成し、非作業領域R2に転回用経路としての第1前進旋回路K2、後進直線路K3、第2前進旋回路K4を生成している。前進直線路K1は、圃場H内の作業領域R1において一端側から他端側に向けて自動走行させる経路であり、前進直線路K1がスタート地点Sからゴール地点Gまで作業領域R1の全体に亘って圃場Hの幅方向に隣接して複数並ぶように生成されている。前進直線路K1は、隣接するもの同士が進行方向を逆向きとする状態で生成されている。
 転回用経路としての第1前進旋回路K2、後進直線路K3、第2前進旋回路K4は、圃場Hの幅方向に並ぶ2つの前進直線路K1において始点K4eと終点K1eを接続してトラクタ2を転回させるための経路として生成されている。
 具体的には、図3の左側に示すように、前進直線路K1の終点K1eと第1前進旋回路K2の始点とが同一地点で前進直線路K1と第1前進旋回路K2とが連続する状態となっている。第1前進旋回路K2の終点K2eと後進直線路K3の始点とが同一地点で、第1前進旋回路K2と後進直線路K3とが連続する状態となっている。後進直線路K3の終点K3eと第2前進旋回路K4の始点が同一地点で後進直線路K3と第2前進旋回路K4とが連続する状態となっている。第2前進旋回路K4の終点K4eと次の前進直線路K1の始点とが同一地点で第2前進旋回路K4と次の前進直線路K1とが連続する状態となっている。
[0032]
 このようにして、経路生成部33が目標走行経路K1~K4を生成すると、無線通信端末3の端末側制御部32が、無線通信端末3からトラクタ2に目標走行経路K1~K4に関する経路情報を転送することで、トラクタ2の車両側制御部22が、経路情報を取得することができる。なお、無線通信端末3からトラクタ2への経路情報の転送については、トラクタ2が自動走行を開始する前に、全ての目標走行経路K1~K4の経路情報を転送するようにしてよいし、例えば、トラクタ2が自動走行中であるときに、走行中の目標走行経路の次に続く後続の1つ又は複数の目標走行経路の経路情報をトラクタ2の移動に連れて順次に転送するようにしてもよい。
 車両側制御部22は、取得した経路情報に基づいて、位置情報取得部24にて自己の現在位置Pを取得しながら、連続する複数の目標走行経路K1~K4に沿ってトラクタ2を自動走行させることができる。位置情報取得部24にて取得するトラクタ2の現在位置Pについては、リアルタイム(例えば、数秒周期)でトラクタ2から無線通信端末3に送信されており、無線通信端末3にてトラクタ2の現在位置Pを把握するようにしている。
[0033]
 なお、目標走行経路K1~K4を生成するに当たり、目標走行経路K1~K4の夫々に対してトラクタ2の基準車速が設定されている。前進直線路K1に対するトラクタ2の基準車速、第1前進旋回路K2や第2前進旋回路K4に対するトラクタ2の基準車速、後進直線路K3に対するトラクタ2の基準車速は、同じ車速に設定したり、異なる車速に設定することができる。トラクタ2の基準車速を示す車速情報は、経路情報に併せて、無線通信端末3からトラクタ2に無線通信可能に構成されている。
[0034]
 無線通信端末3では、ユーザがタッチパネルを操作して自動走行の開始が指示されると、無線通信端末3は、自動走行の開始指示をトラクタ2に送信する。これにより、トラクタ2では、車両側制御部22が、自動走行の開始指示を受けることで、位置情報取得部24にて自己の現在位置Pを取得しながら、連続する複数の目標走行経路K1~K4に沿ってトラクタ2を自動走行させる自動走行制御を行うように構成されている。
[0035]
 トラクタ2の自動走行制御について説明を加える。
 トラクタ2の車両側制御部22は、連続する複数の目標走行経路K1~K4から自動走行対象の1つの目標走行経路を設定し、その設定目標走行経路を位置情報取得部24にて取得される自己の現在位置Pに基づき切り替えることで、連続する複数の目標走行経路K1~K4に沿ってトラクタ2を自動走行させる。
 図3に示す例では、車両側制御部22は、まず、設定目標走行経路を前進直線路K1に設定することで、トラクタ2を前進直線路K1に沿って自動走行させ、その後、トラクタ2の移動に連れて、設定目標走行経路を第1前進旋回路K2、後進直線路K3、第2前進旋回路K4、次の前進直線路K1の順で順番に切り替えることで、前進直線路K1、第1前進旋回路K2、後進直線路K3、第2前進旋回路K4、次の前進直線路K1の順で連続してトラクタ2を自動走行させる。
 なお、前進直線路K1、第1前進旋回路K2、第2前進旋回路K4は、トラクタ2を前進させる前進路Kfに該当し、後進直線路K3は、トラクタ2を後進させる後進路Kbに該当する。
[0036]
 ここで、トラクタ2の車両側制御部22は、走行中の目標走行経路と後続の目標走行経路との関係(前進路Kfと後進路Kbに関する関係、トラクタ2の前後進関係)によって異なるタイミングにて設定目標走行経路を切り替えるように構成されている。以下、車両側制御部22による設定目標走行経路の切り替えのタイミングについて説明する。
[0037]
 <設定目標走行経路を走行中の前進路から後続の前進路に切り替える場合>
 この場合、車両側制御部22は、トラクタ2(トラクタ2の現在位置P)が走行中の前進路Kfの終点Kfeに到達したときに設定目標走行経路を後続の前進路Kfに切り替える。
 図4(a)に示す例において、トラクタ2が前進直線路K1を走行している場合、車両側制御部22は、トラクタ2(トラクタ2の現在位置P)が走行中の前進直線路K1の終点K1eに到達した時点で、設定目標走行経路を後続の第1前進旋回路K2に切り替える。このタイミングにて設定目標走行経路を切り替えることで、前進直線路K1の終点K1eから連続して第1前進旋回路K2に沿ってトラクタ2を自動走行させることができる。
[0038]
 <設定目標走行経路を走行中の前進路から後続の後進路に切り替える場合>
 前述したように、圃場Hの上でトラクタ2の前進移動を止めて後進移動させるには、車速等に応じた相応の制動距離が必要となる。そこで、車両側制御部22は、設定目標走行経路を走行中の前進路Kfから後続の後進路Kbに切り替える場合は、トラクタ2を前進から後進に切り替えたときに生じる制動距離分の前進移動を考慮したタイミングにて設定目標走行経路を切り替えるように構成されている。
 具体的には、図4(a)、(b)に示すように、車両側制御部22は、トラクタ2(トラクタ2の現在位置P)が、制動距離分の前進移動を基準とする前進用設定距離Dfだけ、走行中の第1前進旋回路K2における終点K2eよりも手前側の先行切り替え地点Psに到達したときに設定目標走行経路を後続の後進直線路K3に切り替える。
[0039]
 前進用設定距離Dfは、トラクタ2を前進から後進に切り替える場合の車速に応じた制動距離D1に前進用所定距離D2を追加(加算)して車両側制御部22にて設定される。
 この制動距離D1は、例えば、トラクタ2に備えられた車速センサにてトラクタ2の実車速を検出する等によりトラクタ2の車速を特定し、記憶部に記憶された前進時の車速と制動距離の関係を示すテーブル等を参照して求めることができる。前進用所定距離D2は、例えば、トラクタ2における測位用アンテナ21の設置位置からトラクタ2の前端までの距離等に基づいて予め設定されている。
 この場合、例えば、車両側制御部22は、車速センサにてリアルタイム等で車速を随時検出しており、そのトラクタ2の車速を検出するタイミング毎で、制動距離D1を基準とする前進用設定距離Dfを求めて先行切り替え地点Psを随時特定することができる。
[0040]
 なお、トラクタ2を前進から後進に切り替える場合の車速に応じた制動距離D1は、例えば、目標走行経路の夫々に設定されたトラクタ2の基準車速をトラクタ2の車速として特定して求めてもよく、その場合、車両側制御部22は、設定目標走行経路を切り替えた直後のタイミング等で、制動距離D1を考慮した前進用設定距離Dfを求めて先行切り替え地点Psを特定することができる。
[0041]
 このように特定した先行切り替え地点Psにトラクタ2(トラクタ2の現在位置P)が到達したタイミング(図4(b)のタイミング)で設定目標走行経路を切り替えると、図4(c)に示すように、車両側制御部22は、例えば、ブレーキ装置や変速装置等を作動制御する等によりトラクタ2の前進移動に制動力を付与し、第1前進旋回路K2の終点K2e又はその近傍にてトラクタ2を停止させる。そして、車両側制御部22は、例えば、変速装置を作動制御する等により、図4(d)に示すようにトラクタ2を後進直線路K3に沿って後進移動させる。
 よって、トラクタ2を前進から後進に切り替える場合にも、第1前進旋回路K2における終点K2eやその近傍にてトラクタ2の進行方向を切り替えることができ、トラクタ2が終点K2eを通り過ぎるのを未然に回避し、トラクタ2の無駄な走行を一層減らすことができる。
[0042]
 更に、車両側制御部22は、図5に示すように、方位角特定部25にて特定されるトラクタ2の現在方位角に沿う直線Lcと、後続の目標走行経路に沿う直線L3との鋭角側の角度偏差θcが所定値θa以下になると、トラクタ2(トラクタ2の現在位置P)が先行切り替え地点Psに到達していなくても、設定目標走行経路を後続の目標走行経路に切り替える。
 具体的には、図5に示すように、トラクタ2が第1前進旋回路K2を走行しているとき、トラクタ2の前進移動に連れて、トラクタ2の現在方位角に沿う直線Lcと後続の後進直線路K3に沿う直線L3との鋭角側の角度偏差θcが徐々に小さくなっていく。車両側制御部22は、この角度偏差θcを随時算出して監視しており、トラクタ2(トラクタ2の現在位置P)が第1前進旋回路K2における先行切り替え地点Psに到達していなくとも、角度偏差θcが所定値θaになると、設定目標走行経路を後続の後進直線路K3に切り替える。
 例えば、角度偏差θcの所定値θaは、トラクタ2が短時間又は少ない走行距離で後続の目標走行経路に沿う姿勢に移行できる許容値に設定されている。
[0043]
 このように、トラクタ2(トラクタ2の現在位置P)が、走行中の第1前進旋回路K2の先行切り替え地点Psに到達していなくとも、角度偏差θcが所定値θaになると、設定目標走行経路を後続の後進直線路K3に切り替えることで、トラクタ2の無駄な走行を一層減らすことができる。
[0044]
 <設定目標走行経路を走行中の後進路から後続の前進路に切り替える場合>
 設定目標走行経路を走行中の後進路Kbから後続の前進路Kfに切り替えるときも、圃場Hの上でトラクタ2の後進移動を止めるには、車速等に応じた相応の制動距離が必要となる。そこで、車両側制御部22は、設定目標走行経路を走行中の後進路Kbから後続の前進路Kfに切り替える場合は、トラクタ2を後進から前進に切り替えたときに生じる制動距離分の後進移動を考慮したタイミングにて設定目標走行経路を切り替えるように構成されている。
 具体的には、図6に示すように、車両側制御部22は、トラクタ2(トラクタ2の現在位置P)が、制動距離分の後進移動を考慮した後進用設定距離Dbだけ、走行中の後進直線路K3における終点K3eよりも手前側の先行切り替え地点Psに到達したときに設定目標走行経路を後続の第2前進旋回路K4に切り替える。
[0045]
 後進用設定距離Dbは、トラクタ2を後進から前進に切り替える場合の車速に応じた制動距離D3に後進用所定距離D4を追加(加算)して車両側制御部22にて設定される。
 この制動距離D3は、例えば、トラクタ2に備えられた車速センサにてトラクタ2の実車速を検出する等によりトラクタ2の車速を特定し、記憶部に記憶された後進時の車速と制動距離の関係を示すテーブル等を参照して求めることができる。
 後進用所定距離D4は、トラクタ2の後部に作業機5が装着されることを考慮して前進用所定距離D2よりも大きい距離、例えば、トラクタ2における測位用アンテナ21の設置位置からトラクタ2の後部に装着した作業機5の後端までの距離等に予め設定されている。
 この場合、例えば、車両側制御部22は、車速センサにてリアルタイム等で車速を随時検出しており、そのトラクタ2の車速を検出するタイミング毎で、制動距離D3を考慮した後進用設定距離Dbを求めて先行切り替え地点Psを随時特定することができる。
[0046]
 なお、トラクタ2を後進から前進に切り替える場合の車速に応じた制動距離D3は、前述した制動距離D1と同様、目標走行経路の夫々に設定されたトラクタ2の基準車速をトラクタ2の車速として特定して求めてもよく、その場合、車両側制御部22は、設定目標走行経路を切り替えた直後のタイミング等で、制動距離D3を考慮した後進用設定距離Dbを求めて先行切り替え地点Psを特定することができる。
 また、トラクタ2を後進から前進に切り替える場合の車速に応じた制動距離D3は、例えば、トラクタ2を前進から後進に切り替える場合の車速に応じた制動距離D1を代用してもよい。
[0047]
 このように特定した先行切り替え地点Psにトラクタ2(トラクタ2の現在位置P)が到達したタイミング(図6(b)のタイミング)で設定目標走行経路を切り替えると、図6(c)に示すように、車両側制御部22は、例えば、ブレーキ装置や変速装置を作動制御する等によりトラクタ2の後進移動に制動力を付与し、後進直線路K3の終点K3eやその近傍にてトラクタ2を停止させる。そして、車両側制御部22は、例えば、変速装置を作動制御する等により、図6(d)に示すようにトラクタ2を第2前進旋回路K4に沿って前進移動させる。
 よって、トラクタ2を後進から前進に切り替える場合にも、後進直線路K3における終点K3eやその近傍にてトラクタ2の進行方向を切り替えることができ、トラクタ2が終点K3eを通り過ぎるのを未然に回避し、トラクタ2の無駄な走行を一層減らすことができる。
[0048]
 更に、車両側制御部22は、図7に示すように、方位角特定部25にて特定されるトラクタ2の現在方位角に沿う直線Lcと、後続の目標走行経路に沿う直線L4との鋭角側の角度偏差θcが所定値θb以下になると、トラクタ2が先行切り替え地点Psに到達していなくても、設定目標走行経路を後続の目標走行経路に切り替える。
 具体的には、トラクタ2が後進直線路K3を走行しているとき、トラクタ2の後進移動に連れて、トラクタ2の現在方位角に沿う直線Lcと後続の第2前進旋回路K4に沿う直線L4との鋭角側の角度偏差θcが徐々に小さくなっていく。なお、直線L4は、第2前進旋回路K4において後進直線路K3を走行中のトラクタ2の現在位置Pから移行が可能な所定距離内の地点の接線等とすることができる。
 車両側制御部22は、この角度偏差θcを随時算出して監視しており、トラクタ2(トラクタ2の現在位置P)が後進直線路K3における先行切り替え地点Psに到達していなくとも、角度偏差θcが所定値θbになると、設定目標走行経路を後続の第2前進旋回路K4に切り替える。
 例えば、角度偏差θcの所定値θbは、トラクタ2が短時間又は少ない走行距離で後続の目標走行経路に沿う姿勢に移行できる許容値に設定されている。なお、トラクタ2を前進から後進に切り替える場合の角度偏差θcの所定値θbと、トラクタ2を前進から後進に切り替える場合の角度偏差θcの所定値θaとは、同じ値に設定したり、異なる値に設定することができる。
[0049]
 このように、トラクタ2(トラクタ2の現在位置P)が、走行中の後進直線路K3における先行切り替え地点Psに到達していなくとも、角度偏差θcが所定値θbになると、設定目標走行経路を後続の第2前進旋回路K4に切り替えることで、トラクタ2の無駄な走行を一層減らすことができる。
[0050]
 <設定目標走行経路を走行中の後進路から後続の後進路に切り替える場合>
 目標走行経路に沿って圃場H内を走行中に何らかの事情で圃場Hから脱出したい場合も考えられる。その場合、例えば、設定目標走行経路を、走行中の転回用経路としての後進路Kb(後進直進路K3)の終点Kbe(K3e)から更に後進するための後進路Kb(図示省略)に切り替えて圃場Hから脱出すること等が考えられる。このように目標走行経路を走行中の後進路Kbから後続の後進路Kbに切り替える場合には、図示は省略するが、前進路Kfから前進路Kfに切り替える場合と同様、車両側制御部22は、トラクタ2(トラクタ2の現在位置P)が走行中の後進路Kbの終点Kbeに到達したときに設定目標走行経路を後続の後進路Kbに切り替える。このタイミングにて設定目標走行経路を切り替えることで、走行中の後進路Kbの終点Kbeから連続して後続の後進路Kbに沿ってトラクタ2を自動走行させることができる。
[0051]
 上述の如く、経路生成部33は、図3に示すように、作業領域R1に対して作業用経路である前進直線路K1を生成し、非作業領域R2に転回用経路としての第1前進旋回路K2、後進直線路K3、第2前進旋回路K4を生成しているが、非作業領域R2に対して生成する転回用経路としては、図3に示すものに限らず、例えば、図8に示す転回用経路K5~K10を生成することもできる。
[0052]
 図8に示すように、経路生成部33は、転回用経路として、第5前進直線路K5、第6前進旋回路K6、第7前進直線路K7、第8後進直線路K8、第9前進旋回路K9、第10前進直線路K10を生成している。よって、転回用経路は、第5前進直線路K5、第6前進旋回路K6、第7前進直線路K7、第8後進直線路K8、第9前進旋回路K9、第10前進直線路K10の順に連続する状態となっている。
[0053]
 第5前進直線路K5は、前進直線路K1に引き続きトラクタ2を直線的に前進させるための経路となっている。第6前進旋回路K6は、第5前進直線路K5に引き続きトラクタ2を機体一側(機体左側)に約1/4円弧に沿って旋回しながら前進させるための経路となっている。第7前進直線路K7は、第6前進旋回路K6に引き続きトラクタ2を直線的に前進させることで、トラクタ1の進行方向が第8後進直線路K8に沿う方向になるように車体部2の向きを変更させるための経路となっている。第8後進直線路K8は、第7前進直線路K7に引き続き、トラクタ1の進行方向を反転させてトラクタ2を直線的に後進させるための経路となっている。第9前進旋回路K9は、第8後進直線路K8に引き続き、トラクタ1の進行方向を反転させてトラクタ2を機体一側(機体左側)に約1/4円弧に沿って旋回しながら前進させるための経路となっている。第10前進直線路K10は、第9前進旋回路K9に引き続きトラクタ2を直線的に前進させることで、トラクタ1の進行方向が前進直線路K1に沿う方向になるように車体部2の向きを変更させるための経路となっている。
 なお、第5前進直線路K5、第6前進旋回路K6、第7前進直線路K7、第9前進旋回路K9、第10前進直線路K10は、トラクタ2を前進させる前進路Kfに該当し、第8後進直線路K8は、トラクタ2を後進させる後進路Kbに該当する。
[0054]
 図8に示す転回用経路において、車両側制御部22による設定目標走行経路の切り替えのタイミングについて説明する。
[0055]
 設定目標走行経路を、前進直線路K1から第5前進直線路K5に切り替える場合、第5前進直線路K5から第6前進旋回路K6に切り替える場合、第6前進旋回路K6から第7前進直線路K7に切り替える場合、第9前進旋回路K9から第10前進直線路K10に切り替える場合、第10前進直線路K10から前進直線路K1に切り替える場合の夫々が、設定目標走行経路を走行中の前進路Kfから後続の前進路Kfに切り替える場合となる。よって、この場合、車両側制御部22は、トラクタ2が走行中の前進路Kfの終点に到達した時点で、設定目標走行経路を後続の前進路Kfに切り替える。
[0056]
 第7前進直線路K7から第8後進直線路K8に切り替える場合が、設定目標走行経路を走行中の前進路Kfから後続の後進路Kbに切り替える場合となる。よって、この場合には、車両側制御部22は、トラクタ2が、前進用設定距離Dfだけ、走行中の第7前進直進路K7における終点K7eよりも手前側の先行切り替え地点Psに到達したときに設定目標走行経路を後続の第8後進直線路K8に切り替える。このとき、上述と同様に、車両側制御部22は、方位角特定部25にて特定されるトラクタ2の現在方位角に沿う直線と、後続の第8後進直線路K8に沿う直線との鋭角側の角度偏差が所定値以下になると、トラクタ2が先行切り替え地点Psに到達していなくても、設定目標走行経路を後続の第8後進直線路K8に切り替えることもできる。
[0057]
 設定目標走行経路を、第8後進直線路K8から第9前進旋回路K9に切り替える場合が、設定目標走行経路を走行中の後進路Kbから後続の前進路Kfに切り替える場合となる。よって、この場合、車両側制御部22は、トラクタ2が、後進用設定距離Dbだけ、走行中の第8後進直進路K8における終点K8eよりも手前側の先行切り替え地点Psに到達したときに設定目標走行経路を後続の第9前進旋回路K9に切り替える。このとき、上述と同様に、車両側制御部22は、方位角特定部25にて特定されるトラクタ2の現在方位角に沿う直線と、後続の第9前進旋回路K9に沿う直線との鋭角側の角度偏差が所定値以下になると、トラクタ2が先行切り替え地点Psに到達していなくても、設定目標走行経路を後続の第9前進旋回路K9に切り替えることもできる。
[0058]
 以上のように、図8では、転回用経路として、第8後進直線路K8を含めて生成し、設定目標走行経路を前進路Kfから後進路Kbへ切り替える場合と、設定目標走行経路を後進路Kbから前進路Kfに切り替える場合とが存在している。これに代えて、図9~図11に示すように、設定目標走行経路を前進路Kfから後進路Kbへ切り替える場合と、設定目標走行経路を後進路Kbから前進路Kfに切り替える場合とが存在しない転回用経路を生成することもできる。この場合には、設定目標走行経路の切り替えについて、設定目標走行経路を走行中の前進路Kfから後続の前進路Kfに切り替えることになるので、車両側制御部22は、トラクタ2が走行中の前進路Kfの終点に到達した時点で、設定目標走行経路を後続の前進路Kfに切り替える。
[0059]
 図9に示すように、経路生成部33は、転回用経路として、第11前進直線路K11、第12前進旋回路K12、第13前進直線路K13、第14前進旋回路K14、第15前進直線路K15を生成することができる。第11前進直線路K11、第13前進直線路13、第15前進直線路K15は、トラクタ2を直線的に前進させるための経路となっている。第12前進旋回路K12、第14前進旋回路K14は、トラクタ2を機体一側(機体左側)に旋回しながら前進させるための経路となっている。
[0060]
 また、図9に代えて、図10や図11に示すように、経路生成部33は、複数の前進直線路と複数の前進旋回路とを組み合わせて転回用経路を生成することもできる。なお、図3、図8、図9では、作業領域R1と非作業領域R2との区切り(図中、一点鎖線)が直線状である場合を示しているのに対して、図10及び図11では、作業領域R1と非作業領域R2との区切り(図中、一点鎖線)が傾斜状(図中、右側の領域が左側の領域よりも下方側に位置する傾斜状)となっている場合を示している。
[0061]
 図10では、前進直線路が、第16前進直線路K16、第18前進直線路K18、第20前進直線路K20となっており、前進旋回路が、第17前進旋回路K17、第19前進旋回路K19となっている。図10に示す転回用経路では、トラクタ2が後続の前進直線路K1から一旦離れる側に走行することで、トラクタ2が第19前進旋回路K19を旋回走行するための旋回半径を確保している。
[0062]
 図11では、前進直線路が、第21前進直線路K21、第23前進直線路K23、第25前進直線路K25となっており、前進旋回路が、第22前進旋回路K22、第24前進旋回路K24となっている。図11に示す転回用経路では、まず、トラクタ2の進行方向を後続の前進直線路K1に接近する側に変更させ、トラクタ2を第23前進直線路K23に沿って斜め前方側に直線的に前進させて後続の前進直線路K1に接近させ、トラクタ2が第24前進旋回路K24を旋回走行するための旋回半径を確保している。図11に示す転回用経路は、例えば、先行の前進直線路K1と後続の前進直線路K1とが離れている場合等に適用される。
[0063]
 〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、トラクタ2の制動距離を基準とする設定距離として、前進用設定距離Dfと後進用設定距離Dbの二種類を例に示したが、共通の一種類であってもよい。
[0064]
(2)上記実施形態では、トラクタ2の制動距離を基準とする設定距離が、トラクタ2の制動距離に所定距離を追加して設定される場合を例に示したが、他の方法により制動距離を考慮して設定されてもよい。また、所定距離として、前進用の所定距離D2と後進用の所定距離D4の二種類を例に示したが、共通の一種類であってもよい。

産業上の利用可能性

[0065]
 本発明は、作業車両を目標走行経路に沿って自動走行させる各種の自動走行システムに適用することができる。

符号の説明

[0066]
1     自動走行システム
2     トラクタ(作業車両)
22    車両側制御部(制御部)
23    走行制御部
24    位置情報取得部
25    方位角特定部
Df    前進用設定距離(設定距離)
Db    後進用設定距離(設定距離)
D1,D3 制動距離
D2    前進用所定距離(所定距離)
D4    後進用所定距離(所定距離)
K1    前進直線路(目標走行経路)
K1e   終点
K2    第1前進旋回路(目標走行経路)
K2e   終点
K3    後進直線路(目標走行経路)
K3e   終点
K4    第2前進旋回路(目標走行経路)
K4e   終点
Kf    前進路
Kfe   終点
Kb    後進路
Kbe   終点
Ps    先行切り替え地点
θc    角度偏差
θa,θb 所定値

請求の範囲

[請求項1]
 作業車両の位置情報を取得する位置情報取得部と、
 連続する複数の目標走行経路から自動走行対象の1つの目標走行経路を設定し、その設定目標走行経路を前記位置情報取得部にて取得される前記作業車両の現在位置に基づき切り替えることで、連続する複数の目標走行経路に沿って前記作業車両を自動走行させる制御部と、を備えた自動走行システムであって、
 前記複数の目標走行経路として、前記作業車両を前進させる前進路と、前記作業車両を後進させる後進路とが備えられ、
 前記制御部は、前記設定目標走行経路を、走行中の前記前進路から後続の前記後進路に切り替える又は走行中の前記後進路から後続の前記前進路に切り替える場合、前記作業車両の制動距離を基準とする設定距離だけ、走行中の前記目標走行経路における終点よりも手前側の先行切り替え地点に前記作業車両が到達したとき、前記設定目標走行経路を後続の目標走行経路に切り替え可能であることを特徴とする自動走行システム。
[請求項2]
 前記設定距離は、前記制動距離に所定距離を追加して設定されることを特徴とする請求項1記載の自動走行システム。
[請求項3]
 前記所定距離は、前記設定目標走行経路を走行中の前記前進路から後続の前記後進路に切り替える場合に用いられる前進用所定距離と、前記設定目標走行経路を前記後進路から前記前進路に切り替える場合に用いられる後進用所定距離とを有し、
 前記前進用所定距離よりも前記後進用所定距離が大きいことを特徴とする請求項2記載の自動走行システム。
[請求項4]
 前記作業車両の方位角を特定する方位角特定部を備え、
 前記制御部は、前記設定目標走行経路を、走行中の前記前進路から後続の前記後進路に切り替える又は走行中の前記後進路から後続の前記前進路に切り替える場合、前記方位角特定部にて特定される前記作業車両の現在方位角に沿う直線と後続の前記目標走行経路に沿う直線との角度偏差が所定値以下になると、前記作業車両が走行中の前記目標走行経路における前記先行切り替え地点に到達していなくても前記設定目標走行路を後続の前記目標走行経路に切り替えることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の自動走行システム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]